JP2009011057A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキペダル操作時の走行において、運転者のブレーキ操作を反映した適切なクリープ力設定を行なうことによって、車両の運転性向上および燃費向上を図る。
【解決手段】駆動トルク算出部110は、車速およびアクセル操作量ACLに応じて、車両駆動トルクTvを算出する。車両の要求駆動トルクTrqは、車両駆動トルクTvおよび修正係数kcの積により設定される。クリープカット部120は、ブレーキ操作時に修正係数kcの基本設定値kc♯を設定する。駆動トルク変化レート制御部150は、ブレーキ変化率dBRKに応じて、修正係数の変化レートdkcを制御する。この結果、ブレーキ操作量BRKに応じてクリープカットのための修正係数kcを変化させる際に、その変化レートは、ブレーキ変化率dBRKに応じて制御されることとなる。
【選択図】図2

Description

この発明は、車両の制御装置に関し、より特定的には、ブレーキペダル操作時のクリープ力の設定制御に関する。
オートマチック・トランスミッション(A/T)車両では、走行ポジション(前進あるいは後退)をシフト選択している場合に、アクセルペダルを踏込んでいなくても微速で車両を推進するクリープ力が発生される。特に、電動機(モータ)によって車両駆動力を発生する電気自動車(EV)、ならびにエンジンおよび電動機の両方によって車両駆動力を発生するハイブリッド自動車(HEV)では、電動機が発生する駆動力によってクリープ力を発生する構成が採用される。
このようなクリープ力の設定において、ブレーキペダルの踏込時にはクリープトルクを減少することにより,無駄なクリープトルクをカットして電力消費量を抑制することが提案されている。たとえば、特開2006−50811号公報(特許文献1)では、ブレーキペダル踏込時のクリープカットを車両状況に応じて適切に行なうことによって、運転性の向上および電力消費削減を図った電気自動車が開示されている。具体的には、クリープトルクの設定を、車速変化やブレーキ踏込量の変化(増/減)といった車両状況に応じて切換えることにより、クリープカットを車両状況に応じて適切に行なうものである。
特開2006−50811号公報
しかしながら、ブレーキペダル操作時の走行において、運転者のブレーキ操作、すなわち、運転者が要求するブレーキトルクの時間的変化は、運転者が意図する運転形態に応じて異なったものとなる。たとえば、一旦踏込んだブレーキペダルを解放する車両発進時には、運転者が要求する車両の発進加速性に応じて、ブレーキペダルの解放速度が異なってくる。また、走行状態から停止するブレーキ踏込時と、停止状態から発進するブレーキ解放時との間では、運転者が要求するクリープ力も本質的には異なったものである。
これに対し、特許文献1に開示された電気自動車では、ブレーキ操作量(ブレーキ踏込量)の変化を、運転者が減速を意図しているかどうかを推定する減速判定のみに用いている。このため、ブレーキペダル操作時の走行において、運転者が意図する運転形態に応じた適切なクリープトルクの設定を行なうことが困難である。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、ブレーキペダル操作時の走行において、運転者のブレーキ操作を反映した適切なクリープ力設定を行なうことによって、車両の運転性向上および燃費向上を図ることである。
この発明による車両の制御装置は、要求駆動力に応じて動力源が制御される車両の制御装置であって、駆動力算出部と、クリープカット部と、変化レート制御部とを備える。駆動力算出部は、アクセル操作量および車速に基づいて要求駆動力を設定する。クリープカット部は、アクセルの非操作時に、少なくともブレーキ操作量に応じて、駆動力算出部による設定値よりも低い値に要求駆動力を修正する。変化レート制御部は、クリープカット部によって要求駆動力が修正されるときに、ブレーキ操作時間変化量に応じて、要求駆動力を変化させる際の変化レートを制御する。
上記車両の制御装置によれば、アクセルの非操作時における車両の要求駆動力(すなわち、クリープトルク)の設定において、ブレーキ操作の時間変化に応じて、クリープトルクを変化させる際の変化レート(時間変化率)を制御することができる。これにより、ブレーキ操作に現れた、車両の停止あるいは発進に関する運転者の意思を反映して、クリープ力を適切に設定することによって、車両の運転性向上および燃費向上が図られる。
好ましくは、クリープカット部は、ブレーキ操作量の増加に応じて要求駆動力が相対的に減少し、かつ、ブレーキ操作量の減少に応じて要求駆動力が相対的に増加するように、要求駆動力を修正する。そして、変化レート制御部は、ブレーキ操作時間変化量の絶対値の同一値に対して、ブレーキ操作量の増加時における要求駆動力の減少レートの絶対値を、ブレーキ操作量の減少時における要求駆動力の増加レートの絶対値よりも大きく設定する。
このような構成とすることにより、ブレーキ操作量の増加時(ブレーキ踏込時)には、クリープトルクの発生が不要である点を考慮して、ブレーキ操作量の減少時(ブレーキ解放時)よりも高い変化レートでクリープトルクを速やかに減少させることができる。この結果、運転者が車両を停止させる意思を有するブレーキの踏込操作時において、クリープ力を適切に減少させて、車両の停止性および燃費を高めることができる。
また好ましくは、クリープカット部は、ブレーキ操作量の増加に応じて要求駆動力が相対的に減少し、かつ、ブレーキ操作量の減少に応じて要求駆動力が相対的に増加するように、要求駆動力を修正する。そして、変化レート制御部は、ブレーキ操作量の減少時には、ブレーキ操作時間変化量の絶対値が大きくなるのに従って、要求駆動力の増加レートを相対的に大きく設定する。
このような構成とすることにより、運転者が車両を停止状態から発進させる、ブレーキ解放操作時には、ブレーキが緩やかに解放される場合には低い変化レートでクリープトルクを徐々に増加させる一方で、ブレーキが速やかに解放された場合には、クリープトルクを高い変化レートで上昇させて加速性を向上できる。したがって、運転者の意思に応じた車両発進性能を確保することができる。
さらに好ましくは、クリープカット部は、アクセルの非操作時に、車速およびブレーキ操作量に応じて0〜1.0の範囲内で修正係数を設定する一方で、アクセルの操作時には修正係数を1.0に設定し、変化レート制御部は、ブレーキ操作時間変化量に応じて、修正係数の変化レートを制御する。そして、制御装置は、演算部をさらに備える。演算部は、駆動力算出部による設定値と、クリープカット部による設定値および変化レート制御部による変化レートに従って設定された修正係数との積に従って、要求駆動力を設定する。
このような構成とすることにより、アクセルの非操作時にブレーキが操作された際のクリープカットを、非クリープカット時のクリープトルクに対する比率で設定することができる。この結果、クリープトルクカット時におけるトルク設定を簡易に調整することができる。
あるいは好ましくは、動力源は、車両駆動力を発生する電動機を含む。
このような構成とすることにより、電動機によって車両駆動力を発生する電気自動車あるいはハイブリッド自動車等の電動車両において、上述の適切なクリープトルク設定を行なうことが可能となる。
この発明によれば、ブレーキペダル操作時の走行において、運転者のブレーキ操作を反映した適切なクリープ力設定を行なうことによって、車両の運転性向上および燃費向上を図ることができる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰返さないものとする。
図1は、この発明の実施の形態による車両の制御装置によって制御される車両の代表例として示される電動車両20の構成を示す概略ブロック図である。図1の例では、電動車両20は電気自動車として示される。
この発明の実施の形態による電動車両20は、駆動輪22a,22bと、駆動輪22a,22bにディファレンシャルギヤ24を介して接続された駆動軸26と、駆動軸26へ車両駆動力を出力する動力源としての走行用モータ30(以下、単にモータ30と称する)と、このモータ30にインバータ34を介して電力を供給するバッテリ36と、電動車両20全体をコントロールする電子制御ユニット(ECU)40とを備える。
モータ30は、たとえば周知の永久磁石(PM)型同期発電電動機として構成されており、インバータ34からの3相交流電力により駆動される。インバータ34も、6個のスイッチング素子を有する周知のインバータ回路として構成されており、バッテリ36からの直流電力をPWM(Pulse Width Modulation)制御等により擬似的な3相交流電力としてモータ30へ供給する。
ECU40は、CPU(Central Processing Unit)42を中心とするマイクロプロセ
ッサとして構成されており、CPU42の他に処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)44と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)46と、図示しない入出力ポートとを備える。
ECU40へは、モータ30の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ32からの検知信号θや、インバータ34の各相に取付けられた図示しない電流センサからの相電流iu,iv,iw、シフトレバー51の動作位置を検出するシフトポジションセンサ52からのシフトポジションSP、アクセルペダル53の操作量を検出するアクセルペダルセンサ54からのアクセル操作量ACL、ブレーキペダル55の操作量を検出するブレーキペダルセンサ56からのブレーキ操作量BRK、車速センサ58からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ECU40からはインバータ34へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
このように構成された電動車両20は、運転者がアクセルペダル53を踏込んだときに、アクセルペダルセンサ54により検出されるアクセル操作量ACLと、車速センサ58により検出される車速Vとに基づいて設定される車両要求駆動力が、モータ30から出力されるようモータ30を駆動制御することにより走行する。なお、以下では、駆動力についてはトルクで示されるものとする。
一方、運転者がブレーキペダル55を踏込んだときにブレーキペダルセンサ56により検出されるブレーキ操作量BRKと、車速センサ58により検出される車速Vとに基づいて設定される制動トルクが、モータ30によって出力されるようにモータ30を駆動制御することにより制動する。なお、車輪に油圧等によるブレーキ機構(図示せず)が設けられる場合には、当該ブレーキ機構による制動トルクと、モータ30による制動トルクとの和によって、設定された制動トルクを得るような協調制御が行なわれる。
ECU40は、モータ30に対して上記要求駆動トルクや制動トルクを発生するようなモータ電流が供給されるように、インバータ34を構成するスイッチング素子のオン・オフを制御するスイッチング制御信号を生成する。インバータ34は、このスイッチング制御信号に応答した電力変換を行なうことにより、モータ30へ3相交流電力を供給する。
次に、図2を用いて、図1に示した電動車両20での要求駆動力(トルク)の設定について説明する。図1に示した電動車両20においては、運転者によるアクセル操作およびブレーキ操作を反映して、車両全体の要求駆動トルクが設定され、この要求駆動トルクが出力されるように、動力源であるモータ30が制御される。
図2を参照して、要求駆動トルク設定部100は、駆動トルク算出部110と、クリープカット部120と、乗算部140と、駆動トルク変化レート制御部150とを含む。代表的には、要求駆動トルク設定部100を構成する各ブロックは、ECU40による所定プログラムの実行により実現されるものである。
駆動トルク算出部110は、アクセル操作量ACLおよび電動車両20の車速に応じて必要な車両駆動トルクTvを設定する。代表的には、アクセル操作量ACLは、アクセルペダル53のストローク量(踏込量)で示される。
駆動トルク算出部110は、シフト状態にそれぞれ対応して設けられた、車速およびアクセル操作量ACLに対する車両駆動トルクTvを設定する複数のマップによって構成される。すなわち、当該現在のシフト状態に対応するマップを、アクセル操作量ACLおよび車速Vにより参照することにより、現在の車両状態に応じた必要な車両駆動トルクTvが算出される。
アクセルペダル53の非操作時において、駆動トルク算出部110は、上記複数のマップでのACL=0のときの各車速に対する駆動トルクの設定値の集合として、図3に示すように、車速に応じて、車両駆動トルク、すなわちクリープトルクを設定する。
クリープカット部120は、少なくともブレーキ操作量BRKに応じて、好ましくは車速およびブレーキ操作量BRKに基づいて、クリープカットの度合を決定するための修正係数kcの基本設定値kc♯を設定する。ブレーキ操作量BRKは、代表的には、ブレーキペダル55の踏力によって示される。
図4に示されるように、修正係数の基本設定値kc♯は、ブレーキ操作量BRK=0の場合にはkc♯=1.0に設定される。一方で、ブレーキペダル55の操作時(BRK>0)には、kc♯は、0.0から1.0の範囲内で、ブレーキ操作量BRKが大きくなるに従って小さい値に設定される。また、車速が高くなるほど、同一のブレーキ操作量BRKに対するkc♯が相対的に高く設定されるように、クリープカット部120は構成される。
再び図2を参照して、駆動トルク変化レート制御部150は、ブレーキ変化量検出部160と、修正係数変化レート設定部170と、修正係数設定部180とを含む。
ブレーキ変化量検出部160は、ブレーキ操作量BRKの時間的変化に基づいて、ブレーキ操作の時間変化量dBRK(以下、ブレーキ変化量dBRKと称する)を算出する。ブレーキ変化量dBRKは、運転者によりブレーキペダル55の操作速度(踏込速度、解放速度)を示す値であり、ブレーキ操作量BRKの時間微分値を求める演算処理によって算出される。すなわち、ブレーキペダル55の踏込操作時には、ブレーキ変化量dBRK≧0であり、急激に踏込まれるほど、|dBRK|は大きくなる。一方、ブレーキペダル55の解放操作時には、ブレーキ変化量dBRK<0であり、速やかに解放されるほど|dBRK|は大きくなる。
修正係数変化レート設定部170は、図5に示す特性に従って、ブレーキ変化量dBRKに応じて、修正係数の時間変化率(変化レート)dkcを設定する。修正係数設定部180は、クリープカット部120による基本設定値kc♯および、上記変化レートdkcに従って修正係数kcを設定する。すなわち、修正係数kcは、クリープカット部120による基本設定値kc♯まで直ちに変更されるのではなく、設定された変化レートdkcに従って変更される。この結果、ブレーキ操作量BRKに応じて修正係数kcを変化させる際に、その変化レート(時間変化率)は、ブレーキ変化量dBRKに応じて制御されることとなる。
乗算部140は、駆動トルク算出部110により算出された車両駆動トルクTvと、修正係数設定部180により設定された修正係数kcとの積により、要求駆動トルクTrqを設定する(Trq=Tv・kc)。なお、アクセルペダル53の操作時には、kc=1.0に固定されて、駆動トルク算出部110によって設定された車両駆動トルクTvが、そのまま要求駆動トルクTrqとして設定される(すなわち、Trq=Tv)。
一方、ブレーキペダル55の操作時に、クリープカット部120および駆動トルク変化レート制御部150によって、0≦kc<1.0に設定することにより、要求駆動トルクの低減(すなわち、クリープカット)が実現される。特に、駆動トルク変化レート制御部150は、クリープカット時において、変化レートdkcの制御により、要求駆動トルクTrqの時間変化量(変化レート)をブレーキ操作の時間変化量に応じて制御する。
図5を参照して、ブレーキペダル55の踏込操作時(dBRK>0)には、修正係数の変化レートdkcは、負値に設定される。一方、ブレーキペダル55の解放操作時(dBRK<0)には、修正係数の変化レートdkcは、正値に設定される。
なお、ブレーキ変化量dBRKの絶対値が小さい領域200(図中の−B2≦dBRK≦B1)では、変化レートdkcは極小値に設定される。
一方、所定値(B1)よりも大きいブレーキ変化量でブレーキペダル55が踏込まれた領域200では、修正係数の変化レートdkc(負値)は、急激にブレーキペダル55が踏込まれるほど、その絶対値が大きく設定される。これにより、ブレーキ踏込操作時における要求駆動トルクの低減(すなわち、クリープカット)が、より急速に行なわれる。
これに対して、所定値(−B2)よりも大きいブレーキ変化量(絶対値)でブレーキペダル55が解放された領域220では、修正係数の変化レートdkc(正値)は、ブレーキペダル55が速やかに解放されるほど、その絶対値が大きく設定される。この結果、ブレーキペダル55が緩やかに解放された場合には、修正係数kcが緩やかに上昇することにより要求駆動トルクTrqも緩やかに上昇させることができる。一方、ブレーキペダル55が速やかに解放された場合には、修正係数kcが速やかに上昇することにより要求駆動トルクTrqも速やかに上昇させることができる。これにより、運転者のブレーキ操作に合わせて、適切な車両発進時の加速性を得ることが可能となる。
さらに、図5から理解されるように、同一の絶対値のブレーキ変化量に対して、ブレーキ踏込時における変化レートの絶対値|dkc|は、ブレーキ解放時における変化レートの絶対値|dkc|よりも大きく設定される。これにより、走行状態より停止するため、車両駆動トルクの発生が本質的には不要であるブレーキ踏込時には、より高いレートで修正係数dkcを減少させて、速やかにクリープカットを行なうことができる。これにより、燃費の向上が図られる。
図6は、図2の要求駆動トルク設定部100による要求駆動トルクTrqの設定処理手順を示すフローチャートである。
図6を参照してECU40は、ステップS100では、運転者の加速要求(アクセル操作量)および車速に応じて、必要とされる車両駆動トルクTvを設定する。ステップS100による処理は、図2に示した駆動トルク算出部110の機能に相当する。
さらに、ECU40は、ステップS110では、アクセルペダル53が非操作であるか否か、すなわち、アクセルオフであるか否かを判定する。そして、アクセルオン時(S110のNO判定時)には、ECU40は、ステップS120により、ステップS100で設定した車両駆動トルクTvをそのまま要求駆動トルクTrqに設定する。これは、アクセルオン時にkc=1.0に設定する動作に対応する。
一方、アクセルオフ時(S110のYES判定時)には、ECU40は、以下のステップS130〜S160によりクリープトルクを設定する。
ECU40は、ステップS130により、ブレーキ要求(ブレーキ操作量BRK)に応じて、好ましくは、ブレーキ操作量および車速に応じて、クリープカットを制御するための修正係数kcの基本設定値kc♯を設定する。すなわちS130での処理は、図2のクリープカット部120の機能に相当する。
ECU40は、さらにステップS140により、図5に示した特性に従って、ブレーキ操作量の時間変化(ブレーキ変化量dBRK)に応じて、修正係数kcの変化レート(時間変化率)dkcを設定する。すなわち、ステップS140での処理は、図2の修正係数変化レート設定部170の機能に相当する。
さらにECU40は、ステップS150により、ステップS140で設定された変化レートdkcに従って、修正係数kcがステップS130で設定された基本設定値kc♯に向けて変化するように、修正係数kcを逐次設定する。すなわち、ステップS150での処理は、図2の修正係数設定部180の機能に相当する。
そして、ECU40は、ステップS160により、ステップS100で設定された車両駆動トルクTvと、ステップS150で設定された修正係数kcとの積により要求駆動トルクTrqを設定する。これにより、アクセルオフ時の要求駆動トルクTrqすなわちクリープトルクが設定される。すなわち、ステップS160での処理は、図2の乗算部140の機能に相当する。特に、ステップS140,S150による修正係数kcの変化レートの制御により、ブレーキ操作量の時間変化に応じて、要求駆動トルク(クリープトルク)の変化レートが制御されることとなる。
このように、図6に示したフローチャートに従った処理をECU40で実行することによっても、図2に示した要求駆動トルク設定部100による要求駆動トルクTrqの設定を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態による車両の制御装置によって車両駆動トルクを設定される車両では、アクセルオフ時における車両の要求駆動トルク(クリープトルク)の設定において、ブレーキ操作量の時間変化に応じて、クリープトルクを変化させる際の変化レート(時間変化率)を制御することができる。これにより、ブレーキ操作量の時間変化に現れた、車両の停止あるいは発進に関する運転者の意思を反映した、クリープカットを適切に実行できる。これにより、車両の運転性向上および燃費向上が図られる。
特に、ブレーキ操作量の増加時(ブレーキ踏込時)には、クリープトルクの発生が不要である点を考慮して、ブレーキ操作量の減少時(ブレーキ解放時)よりも高い変化レートでクリープトルクを速やかに減少させることができる。この結果、運転者が車両を停止させる意思を有するブレーキの踏込操作時において、クリープ力を適切に減少させて、車両の停止性および燃費を高めることができる。
また、運転者が車両を停止状態から発進させる、ブレーキ解放操作時には、ブレーキが緩やかに解放される場合には低い変化レートでクリープトルクを徐々に増加させる一方で、ブレーキが速やかに解放された場合には、クリープトルクを高い変化レートで上昇させて加速性を向上できる。したがって、運転者の意思に応じた車両発進性能を確保することができる。
なお、本実施の形態では、アクセルオフ時のクリープトルクを、アクセルオン時の要求駆動トルクに対する比率で設定する制御構成を例示したが、クリープトルク値そのものを設定する制御構成と比較して、トルク設定を簡易に調整することができる。
次に、図1に示した電動車両の変形例について説明する。
図7を参照して、電動車両20aは、エンジン122と、遊星歯車機構124と、遊星歯車機構124に接続された発電可能なモータ126と、インバータ134を介したバッテリ36との電力授受を伴って駆動軸26に動力を入出力するモータ130とを備える。遊星歯車機構124は、エンジン122のクランクシャフトおよび、駆動輪22a,22bに連結された駆動軸26とに接続される。モータ126とバッテリ36との間の電力授受は、インバータ136を介して行われる。
電動車両20aでは、エンジン122およびモータ130によって協調的に要求駆動力Trqが出力される。具体的には、通常走行は、高効率点で作動されるエンジン122からの駆動力をモータ130からの駆動力によってアシストすることで行なわれる。また、エンジン122の駆動力の少なくとも一部を用いて、モータ126による発電を行ない、モータ126での発電電力により、バッテリ36の充電あるいはモータ130による駆動力発生が行なわれる。
電動車両20aでは、クリープ走行を含む軽負荷運転は、モータ130からの駆動力によって行われる。すなわち、クリープトルクはモータ130によって発生されるが、クリープトルク設定を、上述の電動車両20と同様に設定することができる。
あるいは、図8に示す電動車両20bのように、エンジン222と、ツインロータ電動機226と、バッテリ36との電力のやり取りによって駆動軸26に動力を入出力するモータ230とを備える構成とすることも可能である。ツインロータ電動機226は、エンジン222のクランクシャフトに取付けられたインナーロータ226aおよび、駆動輪22a,22bに連結された駆動軸26に取付けられたアウターロータ226bの相対的な回転により生じる電磁気的な作用に伴って駆動される。
また、図9に示す電動車両20cのように、バッテリ36との電力のやり取りを伴って変速機332を介して駆動輪22a,22bに連結されたモータ330と、このモータ330の回転軸にクラッチを介して接続されたエンジン322と、変速機332とを備える構成とすることも可能である。電動車両20cにおいても、エンジン122およびモータ130によって協調的に要求駆動力Trqが出力される。
ハイブリッド自動車である図7〜図9の電動車両20a,20b,20cに対しても、本実施の形態による車両の要求駆動トルクの設定を適用することが可能である。なお、この発明の適用において、モータ30,130,230,330は駆動輪22a,22bに動力を出力可能な原動機であれば、その形式を問わず、種々の形式の電動機を適用可能である。さらには、駆動輪22a,22bとは別の車輪にも専用の電動機を追加して設けて、電動の四輪駆動を実現するように構成してもよい。
また、本実施の形態では、電気自動車あるいはハイブリッド自動車といった電動車両への適用を代表的に説明したが、本発明の適用はこのような場合に限定されるものではない。すなわち、通常のエンジン自動車についても、車両状況あるいは運転者の操作に基づいて、車両の要求駆動力(トルク)を設定し、エンジントルクがこの目標エンジントルクとなるようにエンジン制御を行なう構成を備えるものであれば、本願発明による車両の制御装置を適用して、適切なクリープカットを行なうことが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態による車両の制御装置によって制御される車両の代表例として示される電動車両の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示した電動車両における要求駆動力の設定を説明するブロック図である。 アクセルペダルの非操作時における駆動トルク(クリープトルク)の設定を示す概念図である。 クリープカット部による修正係数の設定を示す概念図である。 ブレーキ変化量に応じた修正係数の変化レートの設定特性を説明する概念図である。 図2に示した要求駆動トルク設定部による要求駆動トルクの設定処理を示すフローチャートである。 図1に示した電動車両の第1の変形例を示す概略ブロック図である。 図1に示した電動車両の第2の変形例を示す概略ブロック図である。 図1に示した電動車両の第3の変形例を示す概略ブロック図である。
符号の説明
20,20a,20b,20c 電動車両、22a,22b 駆動輪、24 ディファレンシャルギヤ、26 駆動軸、30,130,230,330 走行用モータ(動力源)、32 回転位置検出センサ、34 インバータ、36 バッテリ、51 シフトレバー、52 シフトポジションセンサ、53 アクセルペダル、54 アクセルペダルセンサ、55 ブレーキペダル、56 ブレーキペダルセンサ、58 車速センサ、100 要求駆動トルク設定部、110 駆動トルク算出部、120 クリープカット部、122,222,322 エンジン、124 遊星歯車機構、126 モータ、134 インバータ、136 インバータ、140 乗算部、150 駆動トルク変化レート制御部、160 ブレーキ変化量検出部、170 修正係数変化レート設定部、180 修正係数設定部、200,210,220 領域(ブレーキ変化量)、226 ツインロータ電動機、226a インナーロータ、226b アウターロータ,332 変速機,ACL アクセル操作量,BRK ブレーキ操作量,dBRK ブレーキ変化量(時間変化)、dkc 変化レート(修正係数)、iu,iv,iw 各相電流、kc 修正係数(クリープカット)、kc♯ 基本設定値(修正係数)、SP シフトポジション、Trq 要求駆動トルク(要求駆動力)、Tv 車両駆動トルク(車両駆動力)、V 車速。

Claims (5)

  1. 要求駆動力に応じて動力源が制御される車両の制御装置であって、
    アクセル操作量および車速に基づいて前記要求駆動力を設定するための駆動力算出部と、
    アクセルの非操作時に、少なくともブレーキ操作量に応じて、前記駆動力算出部による設定値よりも低い値に前記要求駆動力を修正するためのクリープカット部と、
    前記クリープカット部によって前記要求駆動力が修正されるときに、ブレーキ操作時間変化量に応じて、前記要求駆動力を変化させる際の変化レートを制御する変化レート制御部とを備える、車両の制御装置。
  2. 前記クリープカット部は、前記ブレーキ操作量の増加に応じて前記要求駆動力が相対的に減少し、かつ、前記ブレーキ操作量の減少に応じて前記要求駆動力が相対的に増加するように、前記要求駆動力を修正し、
    前記変化レート制御部は、前記ブレーキ操作時間変化量の絶対値の同一値に対して、前記ブレーキ操作量の増加時における前記要求駆動力の減少レートの絶対値を、前記ブレーキ操作量の減少時における前記要求駆動力の増加レートの絶対値よりも大きく設定する、請求項1記載の車両の制御装置。
  3. 前記クリープカット部は、前記ブレーキ操作量の増加に応じて前記要求駆動力が相対的に減少し、かつ、前記ブレーキ操作量の減少に応じて前記要求駆動力が相対的に増加するように、前記要求駆動力を修正し、
    前記変化レート制御部は、前記ブレーキ操作量の減少時には、前記ブレーキ操作時間変化量の絶対値が大きくなるのに従って、前記要求駆動力の増加レートを相対的に大きく設定する、請求項1記載の車両の制御装置。
  4. 前記クリープカット部は、前記アクセルの非操作時に、車速および前記ブレーキ操作量に応じて0〜1.0の範囲内で修正係数を設定する一方で、前記アクセルの操作時には前記修正係数を1.0に設定し、
    前記変化レート制御部は、前記ブレーキ操作時間変化量に応じて、前記修正係数の変化レートを制御し、
    前記制御装置は、
    前記駆動力算出部による設定値と、前記クリープカット部による設定値および前記変化レート制御部による前記変化レートに従って設定された前記修正係数との積に従って、前記要求駆動力を設定する演算部をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記動力源は、車両駆動力を発生する電動機を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
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