JP2008154429A - 車両の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータによりクリープトルクを発生する車両において、運転者が要求する無駄な消費電力の削減と運転性能との両立を図る。
【解決手段】ECUは、車速Vに基づくクリープトルク反映率とブレーキペダル操作量BPに基づくクリープトルク反映率とに基づいて、クリープトルク反映率を設定するステップ(S108)と、ブレーキがオンされ(S112にてYES)、減速中であり(S114にてYES)、エコスイッチがオンであると(S116にてYES)、設定したクリープトルク反映率を0に低減して更新するステップ(S118)と、要求駆動力とクリープトルク反映率とを乗算した値をクリープトルクとして算出するステップ(S122)と、算出されたクリープトルクをモータ30に出力させる指令信号をインバータ34に出力するステップ(S124)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図3
【解決手段】ECUは、車速Vに基づくクリープトルク反映率とブレーキペダル操作量BPに基づくクリープトルク反映率とに基づいて、クリープトルク反映率を設定するステップ(S108)と、ブレーキがオンされ(S112にてYES)、減速中であり(S114にてYES)、エコスイッチがオンであると(S116にてYES)、設定したクリープトルク反映率を0に低減して更新するステップ(S118)と、要求駆動力とクリープトルク反映率とを乗算した値をクリープトルクとして算出するステップ(S122)と、算出されたクリープトルクをモータ30に出力させる指令信号をインバータ34に出力するステップ(S124)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図3
Description
本発明は、クリープトルクを発生する車両の制御に関し、特に、回転電機によりクリープトルクを発生する車両の制御に関する。
オートマッチック・トランスミッション(A/T)車両では、走行ポジション(前進ポジションあるいは後進ポジション)が選択されている場合に、アクセルペダルが操作されていなくても、微速で車両を推進するクリープ力が発生される。電動機(モータ)によって駆動力を発生する電気自動車(EV)や、エンジンおよび電動機の両方によって駆動力を発生するハイブリッド自動車(HV)では、電動機が発生するトルクによってクリープ力が発生される。このような電動機によってクリープトルクを発生する車両において、運転性の向上および無駄な電力消費削減を図る技術が、特開2006−50811号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に開示された電気自動車は、所定条件の成立時に、電動機が発生する駆動力によってクリープトルクを発生する。この電気自動車は、運転者によるブレーキペダル操作を検出するための手段と、車速を検出するための手段と、クリープトルクの発生時に、予め定められた基本特性線に基づいて、車速に応じてクリープトルク指令値を設定するための第1のクリープトルク設定手段と、クリープトルクの発生時に、運転者によってブレーキペダルが踏込まれているときに、ブレーキペダルの操作量に応じてクリープトルクの上限値を設定するためのクリープトルクカット手段とを含む。クリープトルクカット手段は、ブレーキペダルの操作量に応じたクリープトルクの上限値を設定する所定の複数の上限値設定特性線にそれぞれ基づいて、クリープトルクの上限値を設定するための複数のクリープトルク上限値設定手段と、車両状況に応じて、複数のクリープトルク上限値設定手段のうちの1つを選択するためのクリープトルク上限値設定選択手段と、第1のクリープトルク設定手段によって設定されたクリープトルク指令値が、選択されたクリープトルク上限値設定手段によって設定されたトルク上限値よりも大きいときには、トルク上限値を新たにクリープトルクの指令値とするための第2のクリープトルク設定手段とを含む。
特許文献1に開示された電気自動車によると、クリープトルク発生時にブレーキペダルが踏まれている場合には、クリープトルクに上限値を設けることにより、クリープトルクをカット可能であるとともに、車両状況に応じて複数のクリープトルク上限値設定特性線を選択的に使用して上限値を設定できる。したがって、ブレーキペダルが踏まれている場合において、車両状況に応じた適切なクリープトルクを発生させることができるので、運転性の向上や無駄な消費電力の削減を図ることができる。
また、車両に搭載された複数の装置に対する省エネルギモード(節約モード)の設定を簡単に行なうことができる技術が、特開2006−151039号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献2に開示された車両の制御装置は、各々が通常モードと節約モードとを運転モードとして有する複数の装置と、複数の装置に通常モードと節約モードとの切換指示を与えるための入力手段(エコスイッチ)と、入力手段からの指示に応じて複数の装置に対する運転モードの切換を制御するための制御手段とを備える。
特許文献2に開示された制御装置によると、運転者は、複数の装置の運転モードを、入力手段により一括して節約モードに切り換えることができる。
特開2006−50811号公報
特開2006−151039号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電気自動車のように車両状況に応じたクリープトルクを発生させるのでは、以下のような問題がある。すなわち、運転者がブレーキペダルを操作して制動力を発生させている場合には、運転者の意思により、クリープ力を抑制している。このとき、特許文献1に開示された電気自動車においては車両状況に応じたクリープトルクを発生させるので、クリープトルクを完全にカットして無駄な電力消費を削減するという運転者の要求に十分に対応できないという問題がある。
また、特許文献2におけるエコスイッチ等で節約モードが選択されている場合に、無駄な電力消費を削減するという運転者の要求は、特に顕著であると推定できる。しかしながら、特許文献2には、このような運転者の要求は推定できてもクリープトルクについては何ら言及されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、回転電機によりクリープトルクを発生する車両において、運転者が要求する無駄な消費電力の削減と運転性能との両立を図ることができる制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、回転電機によりクリープトルクを発生する車両を制御する。この制御装置は、車両の状態に応じた要求クリープトルクを出力するように回転電機を制御するための手段と、車両の運転者によりブレーキペダルが操作されていることを検出するための手段と、車両が減速中であるか否かを判断するための手段と、通常モードおよび節約モードのいずれの運転モードが運転者により選択されているかを検出するための検出手段と、ブレーキペダルが操作されている場合において、車両が減速中であり、かつ節約モードが選択されていると、通常モードが選択されている場合に比べて低減された要求クリープトルクを算出するための算出手段とを含む。第4の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第1または4の発明によると、車両の状態に応じた要求クリープトルクが出力される。たとえば、車速がしきい値より低くなると、車速に応じた要求クリープトルクが出力される。このとき、運転者がブレーキペダルを操作している場合には、運転者の意思により、クリープ力を抑制していることになる。そのため、ブレーキペダル操作時においては、クリープトルクを低減して無駄な電力消費量を削減することを運転者が要求している場合がある。無駄な電力消費を削減するという運転者の要求は、運転者が節約モードを選択している場合に特に顕著であると推定される。ここで、ブレーキペダル操作時であって、運転者が節約モードを選択している場合に一律にクリープトルクを低減してしまうと、ブレーキペダル解放後のスムーズな発進やブレーキペダルを踏みながらの微速走行をクリープトルクにより行なうことができず、運転者が要求する運転性能を損なう場合が考えられる。そこで、ブレーキペダルが操作されている場合において、節約モードが選択されており、かつ車両が減速中である場合に、通常モードが選択されている場合に比べて低減された要求クリープトルクが算出され、低減された要求クリープトルクを出力するように回転電機が制御される。減速中には、クリープトルクを低減しても、ブレーキペダル解放後のスムーズな加速やブレーキペダルを踏みながらの微速走行などを、慣性力により行なうことが可能である。これにより、運転者が要求する運転性能を損なうことなくクリープトルクを低減して、運転者が要求する回転電機の電力消費の削減を行なうことができる。その結果、回転電機によりクリープトルクを発生する車両において、運転者が要求する無駄な消費電力の削減と運転性能との両立を図ることができる制御装置および制御方法を提供することができる。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、算出手段は、クリープトルクを発生させないように低減された要求クリープトルクを算出するための手段を含む。第5の発明に係る制御方法は、第2の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第2または5の発明によると、算出手段は、クリープトルクを発生させないように低減された要求クリープトルクを算出する。これにより、回転電機の消費電力をより多く削減することができる。
第3の発明に係る制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、車両には、各々が通常モードと節約モードとを運転モードとして有する複数の装置が備えられる。検出手段は、通常モードおよび節約モードのいずれの運転モードが複数の装置の運転モードとして運転者により選択されているかを検出するための手段を含む。第6の発明に係る制御方法は、第3の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第3または6の発明によると、検出手段は、運転者が複数の装置に対して選択している運転モード(たとえば、エコスイッチで選択されているモード)を検出する。これにより、専用のセンサやスイッチなどを設けることなく、運転者が節約を要求していることを検出して、クリープトルクを低減することができる。
第7の発明に係るプログラムは、第4〜6のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させる。第8の発明に係る記録媒体においては、第4〜6のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録する。
第7または第8の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第4〜6のいずれかの発明に係る制御方法を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置が搭載された電気自動車20の構成について説明する。なお、本発明に係る制御装置を適用できる車両は、モータによりクリープトルクを発生する車両であれば、図1に示す電気自動車に限定されず、他の態様を有する電気自動車であってもよい。また、電気自動車ではなく、エンジンとモータとの動力により走行するハイブリッド車両であってもよい。
電気自動車20は、駆動輪22a,22bと、駆動輪22a,22bにディファレンシャルギヤ24を経由して接続された駆動軸26と、駆動軸26へ車輪駆動用の動力を出力する走行用のモータ30と、このモータ30にインバータ34を経由して電力を供給するバッテリ36と、電気自動車20全体をコントロールする電子制御ユニット(ECU)100とを備える。
モータ30は、たとえば周知の永久磁石(PM)型同期発電電動機として構成されており、インバータ34からの3相交流電力により駆動される。
インバータ34は、6個のスイッチング素子を有する周知のインバータ回路として構成されており、バッテリ36からの直流電力をPWM(Pulse Width Modulation)制御等により擬似的な3相交流電力としてモータ30へ供給する。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)102を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU102の他に処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)104と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)106と、図示しない入出力ポートとを備える。
ECU100へは、モータ30の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ32からの検出信号θや、インバータ34の各相に取付けられた図示しない電流センサからの相電流iu,iv,iw、シフトレバー51の動作位置を検出するシフトポジションセンサ52からのシフトポジションSP、アクセルペダル53の操作量を検出するアクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度ACC、ブレーキペダル55の操作量を検出するブレーキペダルポジションセンサ56からのブレーキペダル操作量BP、車速センサ58からの車速Vなどが入力ポートを経由して入力されている。なお、本実施の形態においては、ブレーキペダル55の操作の度合としてブレーキペダル操作量BPがECU100に入力される場合について説明するが、ECU100に入力される信号はこれに限定されない。たとえば、ECU100に入力される信号は、ブレーキペダル操作量BPに代えて、ブレーキペダル踏力を示す信号であってもよい。
さらに、ECU100へは、エコスイッチ60からの信号が入力ポートを経由して入力されている。
エコスイッチ60は、ヒータおよびエアコン(いずれも図示せず)を、通常モードおよび節約モードのいずれの運転モードで運転するかを運転者が選択するためのスイッチである。エコスイッチ60がオン状態にされている場合には、エコスイッチ60は、運転者が節約モードを選択していることを表わす信号をECU100へ送信する。エコスイッチ60がオフ状態にされている場合には、エコスイッチ60は、運転者が通常モードを選択していることを表わす信号をECU100へ送信する。なお、エコスイッチ60は、ヒータおよびエアコンの運転モードを選択することに限定されず、エコスイッチ60を他の装置の運転モードの選択に用いてもよい。
ECU100からはヒータおよびエアコンの運転モードの切り換えを制御する信号が出力ポートを経由して出力されている。たとえば、ECU100は、エコスイッチ60から運転者が節約モードを選択していることを表わす信号を受信した場合、通常モードから節約モードへ切り換える制御信号をヒータおよびエアコンに出力する。制御信号を受信したヒータおよびエアコンは、電力消費を削減するように、目標温度の設定などを変更して運転される。
ECU100からはインバータ34へのスイッチング制御信号などが出力ポートを経由して出力されている。
ECU100がアクセル開度ACCと車速Vとに基づいて設定される要求トルクをモータ30に出力させるようにモータ30を駆動制御することにより、電気自動車20は走行する。一方、ECU100がブレーキペダル操作量BPと車速Vとに基づいて設定される制動トルクをモータ30に出力させるようにモータ30を駆動制御することにより、電気自動車20は制動する。
ECU100は、モータ30に対して上記要求トルクや制動トルクを発生するようなモータ電流が供給されるように、インバータ34を構成するスイッチング素子のオン・オフを制御するスイッチング制御信号を生成する。インバータ34は、このスイッチング制御信号に応答した電力変換を行なうことにより、モータ30へ交流電力を供給する。
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置の機能ブロック図について説明する。図2に示すように、この制御装置は、クリープトルク反映率設定部110と、要求駆動力算出部120と、クリープトルク反映率設定部110および要求駆動力算出部120に接続されたクリープトルク算出部130と、クリープトルク算出部130に接続されたインバータ指令出力部140とを含む。
クリープトルク反映率設定部110は、ブレーキペダルポジションセンサ56からのブレーキペダル操作量BP、車速センサ58からの車速Vおよびエコスイッチ60からの信号に基づいて、クリープトルク反映率を設定する。
要求駆動力算出部120は、アクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度ACCおよび車速センサ58からの車速Vに基づいて、要求駆動力を算出する。
クリープトルク算出部130は、クリープトルク反映率設定部110で設定されたクリープトルク反映率および要求駆動力算出部120で算出された要求駆動力に基づいて、クリープトルクを算出する。
インバータ指令出力部140は、クリープトルク算出部130で算出されたクリープトルクをモータ30に出力させるように、インバータ34に指令信号を出力する。
このような機能ブロックを有する本実施の形態に係る制御装置は、デジタル回路やアナログ回路の構成を主体としたハードウェアでも、ECU100に含まれるCPU102およびROM104とROM104から読み出されてCPU102で実行されるプログラムとを主体としたソフトウェアでも実現することが可能である。一般的に、ハードウェアで実現した場合には動作速度の点で有利で、ソフトウェアで実現した場合には設計変更の点で有利であると言われている。以下においては、ソフトウェアとして制御装置を実現した場合を説明する。なお、このようなプログラムを記録した記録媒体についても本発明の一態様である。
図3を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU100がクリープトルクをモータ30に出力させる際に実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、たとえば、シフトポジションSPが走行ポジション(前進ポジション(Dポジション)や後進ポジション(Rポジション)等)である場合に、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU100は、車速センサ58からの信号に基づいて、車速Vを検出する。
S102にて、ECU100は、車速Vに基づくクリープトルク反映率を算出する。ECU100は、たとえば、車速Vをパラメータとするマップに基づいてクリープトルク反映率を算出する。このマップにおいては、図4に示すように、クリープトルク反映率は、車速VがV(1)より高いと0に設定され、車速VがV(1)から低くなるほど徐々に大きくなり、車速V=0(停車時)において1になるように設定される。なお、車速Vに基づくクリープトルク反映率の算出方法はこれに限定されない。
S104にて、ECU100は、ブレーキペダルポジションセンサ56からの信号に基づいて、ブレーキペダル操作量BPを検出する。
S106にて、ECU100は、ブレーキペダル操作量BPに基づくクリープトルク反映率を算出する。ECU100は、たとえば、ブレーキペダル操作量BPをパラメータとするマップに基づいてクリープトルク反映率を算出する。このマップにおいては、図5に示すように、クリープトルク反映率は、ブレーキペダル操作量BPがBP(1)より大きいと0に設定され、ブレーキペダル操作量BPがBP(1)から小さくなるほど徐々に大きくなり、ブレーキペダル操作量BP=0(ブレーキペダル解放時)において1になるように設定される。なお、ブレーキペダル操作量BPに基づくクリープトルク反映率の算出方法はこれに限定されない。
S108にて、ECU100は、クリープトルク反映率を設定する。ECU100は、たとえば、車速Vに基づいて算出したクリープトルク反映率とブレーキペダル操作量BPに基づいて算出したクリープトルク反映率とのうちのいずれか小さい方を、クリープトルク反映率として設定する。なお、クリープトルク反映率の設定方法はこれに限定されない。
S110にて、ECU100は、アクセルペダルポジションセンサ54からの信号に基づいて、アクセル開度ACCを検出する。
S112にて、ECU100は、ブレーキがオンされているか否かを判断する。ECU100は、たとえば、ブレーキペダル操作量BPが予め定められたしきい値より大きい場合に、ブレーキがオンされていると判断する。ブレーキがオンされていると(S112にてYES)、処理はS114に移される。そうでないと(S112にてNO)、処理はS120に移される。
S114にて、ECU100は、電気自動車20が減速中であるか否かを判断する。ECU100は、たとえば、今回検出された車速Vが先回検出された車速Vよりも小さい場合に、電気自動車20が減速中であると判断する。減速中であると(S114にてYES)、処理はS116に移される。そうでないと(S114にてNO)、処理はS120に移される。
S116にて、ECU100は、エコスイッチ60からの信号に基づいて、エコスイッチ60がオン状態にされている(すなわち、運転者が節約モードを選択している)か否かを判断する。オン状態にされていると(S116にてYES)、処理はS118に移される。そうでないと(S116にてNO)、処理はS120に移される。
S118にて、ECU100は、設定したクリープトルク反映率を0に低減して更新する。
S120にて、ECU100は、要求駆動力を算出する。ECU100は、たとえば、図6に示すように、車速Vとアクセル開度ACCとをパラメータとするマップに基づいて、要求駆動力を算出する。
S122にて、ECU100は、クリープトルクを算出する。ECU100は、算出された要求駆動力とクリープトルク反映率とを乗算した値を、クリープトルクとして算出する。
S124にて、ECU100は、算出されたクリープトルクをモータ30に出力させるように、インバータ34に指令信号を出力する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECUにより制御される電気自動車20の動作について説明する。
運転者がDポジションにおいてブレーキペダル56を操作して、電気自動車20が減速中である場合を想定する。図7に示すように、時刻T(1)で車速VがV(1)まで低下すると、車速Vに基づくクリープトルク反映率が0より大きな値として算出される(S102)。
車速Vに基づくクリープトルク反映率がブレーキペダル操作量BPに基づくクリープトルク反映率より小さい場合、車速Vに基づくクリープトルク反映率がクリープトルク反映率として設定される(S108)。
しかし、時刻T(1)においては、ブレーキがオンされており(S112にてYES)、運転者が自らクリープ力を抑制するブレーキ力を発生させている。さらに、図7に示すように、エコスイッチ60がオン状態にされている場合(S116にてYES)には、運転者は、無駄な電力の削減を強く要求していると考えられる。さらに、図7に示すように、時刻T(1)において、電気自動車20は減速中であり(S114にてYES)、クリープトルクを低減しても、ブレーキペダル解放後のスムーズな加速やブレーキペダルを踏みながらの微速走行などを、慣性力により行なうことが可能である。すなわち、クリープトルクを低減しても運転者が要求する運転性能を損なうことはないと考えられる。
そこで、設定されたクリープトルク反映率が0に低減されて更新され(S118)、クリープトルクが0に算出される(S120、S122)。そのため、モータ30は駆動せず(S124)、図7に示すように、クリープトルクに使用する電力は0のまま維持される。これにより、図7の一点鎖線に示すような無駄な電力消費を、運転者が要求する運転性能を損なうことなく削減することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、ブレーキがオンされており、減速中であり、エコスイッチがオンされていると、クリープトルクが低減される。そのため、運転者が要求する無駄な電力消費の削減と運転性能とを両立することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
20 電気自動車、22a,22b 駆動輪、24 ディファレンシャルギヤ、26 駆動軸、30 モータ、32 回転位置検出センサ、34 インバータ、36 バッテリ、51 シフトレバー、52 シフトポジションセンサ、53 アクセルペダル、54 アクセルペダルポジションセンサ、55 ブレーキペダル、56 ブレーキペダルポジションセンサ、58 車速センサ、60 エコスイッチ、100 ECU、102 CPU、104 ROM、106 RAM。
Claims (8)
- 回転電機によりクリープトルクを発生する車両の制御装置であって、
前記車両の状態に応じた要求クリープトルクを出力するように前記回転電機を制御するための手段と、
前記車両の運転者により前記ブレーキペダルが操作されていることを検出するための手段と、
前記車両が減速中であるか否かを判断するための手段と、
通常モードおよび節約モードのいずれの運転モードが前記運転者により選択されているかを検出するための検出手段と、
前記ブレーキペダルが操作されている場合において、前記車両が減速中であり、かつ前記節約モードが選択されていると、前記通常モードが選択されている場合に比べて低減された要求クリープトルクを算出するための算出手段とを含む、制御装置。 - 前記算出手段は、クリープトルクを発生させないように前記低減された要求クリープトルクを算出するための手段を含む、請求項1に記載の制御装置。
- 前記車両には、各々が前記通常モードと前記節約モードとを運転モードとして有する複数の装置が備えられ、
前記検出手段は、前記通常モードおよび前記節約モードのいずれの運転モードが前記複数の装置の運転モードとして前記運転者により選択されているかを検出するための手段を含む、請求項1または2に記載の制御装置。 - 回転電機によりクリープトルクを発生する車両の制御方法であって、
前記車両の状態に応じた要求クリープトルクを出力するように前記回転電機を制御するステップと、
前記車両の運転者により前記ブレーキペダルが操作されていることを検出するステップと、
前記車両が減速中であるか否かを判断するステップと、
通常モードおよび節約モードのいずれの運転モードが前記運転者により選択されているかを検出する検出ステップと、
前記ブレーキペダルが操作されている場合において、前記車両が減速中であり、かつ前記節約モードが選択されていると、前記通常モードが選択されている場合に比べて低減された要求クリープトルクを算出する算出ステップとを含む、制御方法。 - 前記算出ステップは、クリープトルクを発生させないように前記低減された要求クリープトルクを算出するステップを含む、請求項4に記載の制御方法。
- 前記車両には、各々が前記通常モードと前記節約モードとを運転モードとして有する複数の装置が備えられ、
前記検出ステップは、前記通常モードおよび前記節約モードのいずれの運転モードが前記複数の装置の運転モードとして前記運転者により選択されているかを検出するステップを含む、請求項4または5に記載の制御方法。 - 請求項4〜6のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
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