JP2009007524A - 透光封止用の硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い屈折率を有しかつ封止樹脂の体積収縮を抑制するような誘電体結晶微粒子を使用し可視光透過性に優れた樹脂により封止された、光の取り出し効率を従来より高めることが可能な発光素子を製造するためのコンポジットを提供する。
【解決手段】平均一次粒子径が5〜50nmであり、かつ、TG曲線における重量減少が3%以下である誘電体結晶微粒子と、少なくとも1種の硬化性樹脂とを含有する、発光素子の透光封止用の硬化性組成物。
【選択図】図1
【解決手段】平均一次粒子径が5〜50nmであり、かつ、TG曲線における重量減少が3%以下である誘電体結晶微粒子と、少なくとも1種の硬化性樹脂とを含有する、発光素子の透光封止用の硬化性組成物。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光素子を透光封止するための硬化性組成物、及びそれを使用した発光素子の製造方法に関する。
近年、白色の発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、LEDという)、有機LED(以下、OLEDという)、半導体レーザダイオード(LD)等の半導体発光チップ(以下、発光チップという)を光源として用いる発光素子(固体照明素子)の研究開発が盛んに行われている。このような発光素子は、蛍光灯や白熱電球と異なり、環境を汚染するおそれのある水銀を含有せず、熱線を発生しないため消費電力が少なく、かつ長寿命といった特徴を持つことから、環境に優しい技術として大きな注目を集めている。
しかしながら、発光効率の低さが問題視されている。LED等を構成する半導体の屈折率は非常に大きく、例えばGaN系の場合2.5〜3.0程度である。したがって、LEDから放出される光の取り出し効率を高めるには、屈折率の高い材料でLEDを被覆する必要がある。しかし、現在、この被覆に用いられる樹脂の屈折率は硬化性シリコーン樹脂で1.4〜1.5、エポキシ樹脂で1.5〜1.6と低いため、光半導体のPN接合部や活性層で発光した光は、発光チップ部分と樹脂部分の界面で全反射されて内部で損失を生じやすく、充分な取り出し効率が得られないという問題があった。
LEDからの光の取り出し効率を高めるため、樹脂の屈折率を高める試みが数多くなされている。樹脂の屈折率を高める手法としては、絶縁物のなかでも屈折率の高い、微粒子状の酸化チタンや酸化ジルコニウムを樹脂に添加して、微粒子と樹脂とのコンポジット材料とする方法が最も一般的であるが、酸化チタンは可視光領域に吸収があるため、固体照明素子への使用には不向きである。これ以外の手法としては、数平均粒子径が50nm以下の微粒子状の酸化亜鉛結晶や酸化セリウム結晶を添加する方法(特許文献1)、シリカとチタンとの複合酸化物を添加する方法(特許文献2)等が提案されているが、いずれの方法によっても、LED被覆用の樹脂に要求される程度に高い屈折率(1.7程度)は実現されていない。
さらに、近年では、LEDの長期間使用への需要が高まっていることにともない、LEDの長期間使用時に樹脂が熱劣化又は光劣化して樹脂被覆から水分が浸入し、LEDの動作が阻害されることを防止するとともに、長期にわたって寸法安定性を保持した樹脂とすることも求められるようになってきている。
本発明は、上記したような従来技術の問題点に鑑み、高い屈折率を有し可視光透過性に優れかつ長期耐久性に優れた、発光素子の透光封止に好適な誘電体結晶微粒子−樹脂コンポジットを提供することを目的とする。
本発明は、下記の構成を有することを特徴とするものである。
(1)平均一次粒子径が5〜50nmであり、かつ、TG曲線における重量減少が3%以下である誘電体結晶微粒子と、少なくとも1種の硬化性樹脂とを含有する、発光素子の透光封止用の硬化性組成物。
(2)前記誘電体結晶微粒子が、一般式PbZr1−xTixO3、BaTi1−xZrxO3、Ba1−xSrxTiO3、(Bi1―xLax)4Ti3O12、(Sr1−xBix)3Ta2O9[0≦x≦1]、CeO2、ZrO2及びそれら相互の固溶体からなる群より選ばれる1種以上の誘電体結晶微粒子である、上記(1)に記載の硬化性組成物。
(3)硬化性樹脂が、付加反応硬化型シリコーン樹脂である、上記(1)又は(2)に記載の硬化性組成物。
(4)前記誘電体結晶微粒子と、前記硬化性樹脂の含有比率が、質量比で[誘電体結晶微粒子]/[硬化性樹脂]=5/95〜50/50である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(4)前記誘電体結晶微粒子と、前記硬化性樹脂の含有比率が、質量比で[誘電体結晶微粒子]/[硬化性樹脂]=5/95〜50/50である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(5)さらに、シランカップリング剤を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6)基板の凹所に半導体LEDチップと該チップを駆動するための配線を設け、次いで前記凹所に上記(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性組成物を充填して硬化させることを特徴とする発光素子の製造方法。
(7)前記硬化性組成物の硬化物の層の前記チップ上における厚さが0.001〜5mmである、上記(6)に記載の製造方法。
(6)基板の凹所に半導体LEDチップと該チップを駆動するための配線を設け、次いで前記凹所に上記(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性組成物を充填して硬化させることを特徴とする発光素子の製造方法。
(7)前記硬化性組成物の硬化物の層の前記チップ上における厚さが0.001〜5mmである、上記(6)に記載の製造方法。
本発明によれば、前記硬化性組成物の硬化により、屈折率が高く、透光性に優れかつ長期使用時の耐久性に優れた硬化物(前記硬化性組成物の硬化物)が得られる。したがって、前記硬化性組成物を発光素子の透光封止に用いることにより、特にLEDの連続点灯時間を損なうことなく、LEDから放出される光の取り出し効率を高くすることが可能となる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明において透光封止とは、発光チップから出た光が封止材を透過して発光素子から出射するように、発光チップの少なくとも光出射面を封止材で覆うことをいう。発光チップは発光素子の(光学的)開口部の基板上に設置、配線されていることより、封止材は発光チップを被覆するとともに光学素子の開口部を埋めていることが好ましい。その場合、封止材は、発光チップの少なくとも光出射面に接してそれを被覆するように、発光チップを埋め込んでいる。封止材は発光光を透過させるものであることより無色透明であることが好ましいが、発光チップの発光光の色を調整するために着色されていてもよい(例えば、着色発光光を白色光に調整するために発光光の補色の色に着色することができる)。本発明の硬化性組成物(以下、本硬化性組成物ともいう)は、この封止材として使用される。
本発明において透光封止とは、発光チップから出た光が封止材を透過して発光素子から出射するように、発光チップの少なくとも光出射面を封止材で覆うことをいう。発光チップは発光素子の(光学的)開口部の基板上に設置、配線されていることより、封止材は発光チップを被覆するとともに光学素子の開口部を埋めていることが好ましい。その場合、封止材は、発光チップの少なくとも光出射面に接してそれを被覆するように、発光チップを埋め込んでいる。封止材は発光光を透過させるものであることより無色透明であることが好ましいが、発光チップの発光光の色を調整するために着色されていてもよい(例えば、着色発光光を白色光に調整するために発光光の補色の色に着色することができる)。本発明の硬化性組成物(以下、本硬化性組成物ともいう)は、この封止材として使用される。
図1は、本発明の形態により製造される樹脂封止発光素子の断面図である。図1に示すように、樹脂封止発光素子1は、配線4が形成された回路基板3と、発光チップとしての半導体LEDチップ7と、配線4と半導体LEDチップ7とを電気的に接続するワイヤー6とを有する。ここで、半導体LEDチップ7は発光素子1の開口部を埋めている封止樹脂(本硬化性組成物の硬化物)2によって被覆されている。半導体LEDチップ7から放出される光の取り出し効率を高くするためには、封止樹脂2の屈折率と、半導体LEDチップ7の構成材料との屈折率の差が少ないほうがよい。
本実施の形態における半導体LEDチップ7としては、所望の発光色に応じて種々の材料を用いることができる。例えば、赤色であればAl0.35Ga0.65As、緑色であればGaP、青色であればGaN及びInGaN等の窒化物半導体が挙げられる。
本硬化性組成物は、平均一次粒子径が5〜50nmであり、かつ、TG曲線における重量減少が3%以下である誘電体結晶微粒子と、少なくとも1種の硬化性樹脂とを含有する、硬化性の組成物であり、その硬化物は図1における封止樹脂2として好適に使用されるものである。この硬化性組成物の硬化物を以下コンポジットともいう。
まず、本発明において、誘電体結晶微粒子は、コンポジットの屈折率を調整するフィラーとなる成分である。本発明の発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、TG曲線における重量減少(以下、単に重量減少ともいう)が3%以下と少ない誘電体結晶微粒子をフィラーとして用いることにより、耐久性に優れたコンポジットが得られることを見出し、本発明に至った。ここで、本発明において、TG曲線における重量減少とは、熱重量分析装置(DTG)を使用して、昇温速度15℃/分で、室温から800℃まで昇温した際の重量減少をいう。重量減少が3%以下の誘電体結晶微粒子を用いることで、耐久性に優れたコンポジットが得られる理由は必ずしも明確ではないが、重量減少が3%以下の誘電体結晶微粒子は、微粒子中の結晶水や、粒子端面の末端基等の含有量が少なく、照射光による微粒子中の結晶水の脱離や微粒子の相転移等を起こしにくいため、長期にわたって微粒子の結晶形状、結晶系を維持できるものと考えられる。そのため、当該コンポジットをLEDの透光封止に使用すれば、LEDの長期間使用により封止樹脂2が熱劣化又は光劣化して体積収縮し、LEDの配線を切断することを防止できる結果、LEDを長寿命化できると考えられる。重量減少は、2.5%以下であることがより好ましい。
また、本発明における誘電体結晶微粒子は、発熱ピーク温度を有しない微粒子であることが好ましい。ここで、本発明において、発熱ピーク温度とは、示差熱分析装置(TG−DTA)を使用して、昇温速度15℃/分で、室温から800℃まで昇温して得られたDTAグラフから求めたピーク温度をいう。この発熱ピークは、結晶水や、粒子端面の末端基等の存在に起因するものと考えられる。そのため、発熱ピーク温度を有しない微粒子は、照射光による微粒子中の結晶水の脱離や微粒子の相転移等を起こしにくく、長期にわたって微粒子の結晶形状、結晶系を維持できる。そしてその結果、コンポジットの耐久性を向上できるものと考えられる。
本発明においては、誘電体結晶微粒子の平均一次粒子径を5〜50nmの範囲とする。誘電体結晶微粒子の平均一次粒子径を5nm以上とすることで、コンポジット中に誘電体結晶微粒子が均一に分散し、コンポジットの高屈折率化を実現できる。一方、平均一次粒子径が50nm以下であることで、コンポジットに入射する光を散乱により損失することなく、すなわち可視光透過性を損なうことなく、屈折率を高められる。誘電体結晶微粒子の平均一次粒子径は、10〜40nmであることが好ましく、さらには、10〜20nmであることが好ましい。
ここで、誘電体の例としては、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型の結晶構造を有する金属酸化物誘電体又は層状ペロブスカイト型の結晶構造を有する金属酸化物誘電体が挙げられる。なかでも、金属酸化物誘電体として一般式Ba1−xSrxTiO3、BaTi1−xZrxO3、(Bi1―xLax)4Ti3O12、(Sr1−xBix)3Ta2O9、PbZr1−xTixO3[0≦x≦1]、CeO2、ZrO2及びそれら相互の固溶体からなる群より選ばれる1種以上を用いると、優れた誘電特性が得られるため好ましい。また、上記以外にPb(Mg1/3Nb2/3)O3、PbTiO3、PbZrO3、Ba1−xSrxTiO3[0≦x≦1]及びそれら相互の固溶体からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化物誘電体、一般式(Bi2O2)2+(Am−1TimO3.5m−0.5)2−[AはBi又はBiとLaであってLa/Biの原子比が0〜0.5であり、mは1〜5の整数である。]、一般式Sr1−nBi2+nTa2O9[0≦n≦0.8]等も好適に用いられる。
また、金属酸化物誘電体としてCeO2を用いれば、紫外領域に吸収帯を有しかつ可視領域における吸収が少ないため、コンポジットの可視光透過性を高くでき好ましい。
さらに、金属酸化物誘電体としてZrO2を用いれば、紫外領域(波長360nm程度)に吸収帯を有しかつ可視領域、とりわけ近紫外可視領域(波長400〜450nm程度)における吸収が少ないため、コンポジットの可視光透過性を近紫外領域まで高く維持でき好ましい。
さらに、金属酸化物誘電体としてZrO2を用いれば、紫外領域(波長360nm程度)に吸収帯を有しかつ可視領域、とりわけ近紫外可視領域(波長400〜450nm程度)における吸収が少ないため、コンポジットの可視光透過性を近紫外領域まで高く維持でき好ましい。
誘電体結晶微粒子の作製方法は特に限定されないが、重量減少が3%以下であり、熱安定性に優れかつ高い結晶性を有し、結晶格子欠陥の少ない微粒子を容易に作製できることから、ガラスマトリックス中で誘電体結晶となる金属酸化物を結晶化させた後ガラスマトリックス成分を除去することによって得られる微粒子を用いることが好ましい。すなわち、ガラス母材融液中に誘電体結晶として結晶化させる金属酸化物成分を溶解させておき、融液を急速冷却してガラス化させた後、再度加熱アニールを行うことで母材中に微結晶を析出させるガラス結晶化法により得られる微粒子である。析出した微結晶は、ガラスマトリックスを適宜の薬液等によって溶解させることにより微粒子として取り出される。
かかるガラスマトリックス中で結晶化させた微粒子は、従来の溶液法(金属酸化物の含水物、又は金属の水酸化物を介して酸化物を得る方法)で得られた微粒子と比較して微粒子中の結晶水や、微粒子端面への水酸基などの残留が少なく、結晶格子欠陥が少ない。また、かかる方法を採用すると微粒子形態の制御が容易であり、アニール処理の条件等によって比較的異方性の大きい微粒子を作製しやすく、アスペクト比の大きい粒子が得られ易いという特徴も併せ有している。
上記ガラス母材としては、ホウ酸系、リン酸系、ケイ酸系等が使用できるが、溶融性や目的酸化物との複合化合物の製造のし易さやマトリックスの溶離の容易性等の点から、ホウ酸系のガラス母材が好ましく用いられる。
以下に、誘電体結晶微粒子の製造をチタン酸バリウム微粒子を作製する方法を例にとって具体的に説明すると、次の〔1〕〜〔4〕の工程で誘電体結晶微粒子を得ることができる。
〔1〕ガラス形成成分(例えば、酸化ホウ素)と、目的とする誘電体となる金属酸化物(例えば、酸化バリウムと酸化チタン)とを混合し、1200℃以上の温度で全体を溶融させる[溶融]。
〔2〕溶融ガラスを急速冷却させることによって誘電体組成の金属イオンを含むガラスを得る[ガラス化]。
〔2〕溶融ガラスを急速冷却させることによって誘電体組成の金属イオンを含むガラスを得る[ガラス化]。
〔3〕550℃〜700℃程度の温度でアニール処理を行うことでガラス中に誘電体の結晶核を形成させ、アニール条件を制御して所定の粒子径まで結晶を成長させる[結晶化]。
〔4〕酸、水、あるいはその混合物によりガラス母材成分(例えば、酸化ホウ素)を取り除き誘電体結晶微粒子(例えば、BaTiO3)を得る[リーチング]。
〔4〕酸、水、あるいはその混合物によりガラス母材成分(例えば、酸化ホウ素)を取り除き誘電体結晶微粒子(例えば、BaTiO3)を得る[リーチング]。
上記一連の工程によれば、アニール温度領域において非常に粘度の高いガラスを母材として誘電体の結晶化を行っているため、誘電体結晶微粒子の粒子径や粒子形態の制御が容易であり、また熱安定性に優れた結晶性の高い結晶微粒子が得られるという特徴がある。
さらに、上記誘電体結晶微粒子は、硬化性組成物やコンポジット中での分散性や保存安定性を向上させる目的や、光触媒活性の発現を防止する等の目的に応じて界面活性剤、分散剤、カップリング剤等によりあらかじめ表面処理が施されていてもよい。
本発明における硬化性樹脂は、その硬化物が誘電体結晶微粒子の結合剤及び可とう性付与剤としての働きを有し、かつ充分な透明性を有する成分である。硬化性樹脂としては、コンポジットを作製する際の成形性に優れ、耐熱性と機械的強度とのバランスに優れかつ耐光性、耐湿性、耐食性及び屈折率に優れたコンポジットにできることより、付加反応硬化型シリコーン樹脂、縮合反応硬化型シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが好ましい。特に、付加反応硬化型シリコーン樹脂の硬化物は、これらの特性に加えて、可とう性と透明性などに優れ、また高い電気絶縁性を有している。本硬化性組成物はこれら硬化性樹脂の少なくとも1種からなる。硬化性樹脂は異なる種類の硬化性樹脂の2種以上からなっていてもよく、同じ種類の硬化性樹脂の特性(硬化特性や硬化物の特性など)の異なる2種以上からなっていてもよい。
本発明において、付加反応硬化型シリコーン樹脂などの硬化性樹脂は市販のものをその特性に応じて選択して使用することができる。例えば、付加反応硬化型シリコーン樹脂として各種の樹脂が市販されており、例えば用途別にポッティング用途、接着用途、光学部材コーティング用途などに適した樹脂が市販されている。また、硬化物の特性や硬化反応特性に応じて各種の樹脂が市販されている。なお、付加反応硬化型シリコーン樹脂の詳細については後述する。
本発明のコンポジットの膜厚は0.001〜5mmであることが好ましい。この膜厚とは前記発光チップ上(特に発光チップの光出射面上)におけるコンポジット(硬化性組成物の硬化物)層の厚さをいう。開口部全体を膜厚を0.001mm以上とすることで、発光チップの光出射面を十分に被覆することができる。一方、膜厚を5mm以下とすることで、コンポジットの可視光透過性を損なうことを防止できる。
ここで、本発明のコンポジット層を発光チップ上に設ける際には、発光素子の開口部全体に本発明の硬化性組成物を充填し、加熱硬化させて厚膜状のコンポジットを形成してもよいし、発光チップの光出射面を薄膜状のコンポジットで被覆した後、別の硬化性樹脂により開口部全体を充填し、加熱硬化して樹脂封止発光素子を構成することもできる。上記厚膜状のコンポジットを形成する場合には、その膜厚を0.05〜5mmの範囲とすることが好ましく、上記薄膜状のコンポジットを形成する場合には、その膜厚を0.001〜0.1mmとすることが好ましい。
なお、上記薄膜状のコンポジットの上部(残余の開口部)を被覆するために用いる別の硬化性樹脂としては、空気の屈折率(1.0)との差が少ない樹脂、すなわち屈折率の低い樹脂を用いることが好ましい。具体的には、硬化性シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂を用いることが好ましく、特に硬化性シリコーン樹脂が好ましい。このための硬化性シリコーン樹脂としては、上述した付加反応硬化型シリコーン樹脂や縮合反応硬化型シリコーン樹脂が好ましく、付加反応硬化型シリコーン樹脂が特に好ましい。
また、コンポジット中の誘電体結晶微粒子と、硬化性樹脂の硬化物との含有比率は、質量比で[誘電体結晶微粒子]/[硬化物]=5/95〜50/50とすることが好ましい。上記含有比率を5/95以上とすることで、コンポジットを緻密かつ耐久性に優れた被膜としたまま、コンポジットの屈折率を高められる。一方、上記含有比率を50/50以下とすることで、コンポジットの可視光透過率を損なうことなく、コンポジットを高屈折率にできる。また、誘電体結晶微粒子と硬化性樹脂との分散性、親和性を保持しやすくなり、コンポジット内部への水分等の浸入を防止できる。また、コンポジットと発光チップとの接着強度を保てる。より好ましい含有比率は20/80〜40/60である。
本硬化性組成物の硬化物であるコンポジットは、耐久性試験後の寸法変化率が3%以下であることが好ましい。ここで、本明細書における耐久性試験とは、温度150℃、湿度50%に保った恒温恒湿槽中で10000時間、コンポジットを保管する試験をいう。また、寸法変化率とは、コンポジットの任意の2点に印をつけたものに対して耐久性試験を行った際の、耐久性試験前における2点間の距離D0と、耐久性試験後における2点間の距離D1とから、下記式1により算出した数値[%]を指す。寸法変化率が3%以下であることにより、コンポジットの体積収縮により発光素子内の配線を切断してしまうことを防止でき、連続点灯時間を保持できるため好ましい。
寸法変化率=(D0−D1)/D0×100 ・・・式1。
寸法変化率=(D0−D1)/D0×100 ・・・式1。
図1において、樹脂封止発光装置1は、具体的には、次のようにして製造されることが好ましい。
まず、回路基板3上に、2つの配線4のパターンを作製する(第1の工程)。次いで、半導体LEDチップ7を1つの配線4上に実装し、半導体LEDチップ7の該配線4と反対側の面にボンディングパット5を積層した後、該ボンディングパット5と他方の配線4とを、ワイヤー6により接続する(第2の工程)。さらに、隙間部分に本硬化性組成物を充填し、加熱硬化させて封止樹脂(コンポジット)2を形成する(第3の工程)。第3の工程の後、発光光の取り出し効率をさらに向上させる目的で、封止樹脂(コンポジット)2の上にレンズを形成してもよい。硬化性組成物を充填し硬化する方法は特に限定されず、通常のトランスファー成形や注型等の公知のモールド方法を用いうる。また、加熱硬化に際しては、80℃以上、好ましくは120〜150℃の温度で1〜120分間加熱することが好ましい。
まず、回路基板3上に、2つの配線4のパターンを作製する(第1の工程)。次いで、半導体LEDチップ7を1つの配線4上に実装し、半導体LEDチップ7の該配線4と反対側の面にボンディングパット5を積層した後、該ボンディングパット5と他方の配線4とを、ワイヤー6により接続する(第2の工程)。さらに、隙間部分に本硬化性組成物を充填し、加熱硬化させて封止樹脂(コンポジット)2を形成する(第3の工程)。第3の工程の後、発光光の取り出し効率をさらに向上させる目的で、封止樹脂(コンポジット)2の上にレンズを形成してもよい。硬化性組成物を充填し硬化する方法は特に限定されず、通常のトランスファー成形や注型等の公知のモールド方法を用いうる。また、加熱硬化に際しては、80℃以上、好ましくは120〜150℃の温度で1〜120分間加熱することが好ましい。
本発明における硬化性樹脂としては、硬化性シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などが好ましい。硬化性シリコーン樹脂としては、付加反応硬化型シリコーン樹脂や縮合反応硬化型シリコーン樹脂などがある。これらの樹脂は、相互に、又は他の硬化性樹脂と併用することもできる。本発明における硬化性樹脂として特に好ましい硬化性樹脂は、付加反応硬化型シリコーン樹脂である。
付加反応硬化型シリコーン樹脂とは、ケイ素原子に結合したアルケニル基(ビニル基など)を有するオルガノシリコーンとケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノシリコーンとの反応で硬化するタイプの硬化性シリコーン樹脂である。アルケニル基の不飽和基の2つの炭素原子のそれぞれに上記水素原子と水素原子が結合したケイ素原子とが付加する反応(ヒドロシリル化反応)により、不飽和基の炭素原子の一方にケイ素原子が結合し、炭素−ケイ素結合が生じて架橋が起こり、硬化する。一方、縮合反応硬化型シリコーン樹脂とは、ケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有する、又は加水分解してシラノール基を生じる加水分解性基を有する、オルガノシリコーンからなる硬化性シリコーン樹脂であり、シラノール基同士の脱水縮合反応によりシロキサン結合が生じて架橋が起こり、硬化する。
付加反応硬化型シリコーン樹脂の硬化物は、縮合反応硬化型シリコーン樹脂の硬化物に比較して、可とう性や透明性に優れ、また前記耐久性試験後の寸法変化率がより小さいという特性を有する。さらに、付加反応硬化型シリコーン樹脂の硬化反応においては副生物の生成はなく(縮合反応硬化型シリコーン樹脂では水やアルコールなどが副生する)、硬化温度による硬化反応速度の調整が容易でかつ硬化速度も速い。特に小さな寸法変化率と可とう性は、発光素子の透光封止用の硬化性樹脂として適した特性である。可とう性の高い硬化物は衝撃吸収性が高く、衝撃による半導体LEDチップの破損や配線の切断を防止する効果が高い。付加反応硬化型シリコーン樹脂の架橋密度を調整することにより、エラストマー状、ゴム状、ゲル状の硬化物を得ることができる。
付加反応硬化型シリコーン樹脂の一方の成分であるアルケニル基を有するオルガノシリコーンは、ジオルガノシロキサン単位を繰り返し単位とし、有機基の一部がアルケニル基であるオルガノシリコーンである。このポリマーは通常線状ポリマーであるが少数の分岐を有していてもよい。アルケニル基はビニル基やアリル基などの炭素数2〜8のアルケニル基であり、通常のものはビニル基である。アルケニル基以外の有機基としてはアルキル基、アリール基(通常はフェニル基)、フルオロアルキル基などがあり、炭素数4以下のアルキル基やフェニル基が好ましい。特に通常はメチル基が採用されている。1分子中の有機基は2種以上存在してもよい。通常、アルケニル基は、繰り返し単位であるジオルガノシロキサン単位の一方の有機基として存在するか、末端基であるトリオルガノシリル基の一部の有機基として存在するか、又はその両者に存在する。多くの場合、繰り返し単位としてアルケニル基を有しないジオルガノシロキサン単位も存在する。このようなオルガノシリコーンとしては、具体的には、例えば、メチルビニルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマーなどがある。アルケニル基を有するオルガノシリコーンにおけるジオルガノシロキサン単位の数は100〜1万、特に100〜5000であることが好ましい。
付加反応硬化型シリコーン樹脂の他方の成分であるSi−H結合を有するオルガノシリコーンは、上記アルケニル基を有するオルガノシリコーンのアルケニル基の代わりに水素原子を有する構造のオルガノシリコーンや環状オルガノシリコーンなどからなる。環状オルガノシリコーンはオルガノハイドロジェンシロキサン単位のみ又はオルガノハイドロジェンシロキサン単位とジオルガノシロキサン単位を繰り返し単位とする環状のオルガノシリコーンである。これらオルガノシリコーンにおける有機基は上記と同様のアルケニル基以外の有機基からなり、通常はメチル基が採用されている。水素原子を有するオルガノシリコーンとしては、具体的には、例えば、メチルハイドロジェンシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマーなどがある。
また、これら水素原子を有するオルガノシリコーンは、アルケニル基を有するオルガノシリコーンに比較して低分子量の化合物が使用されることが多い。繰り返し単位の数としては、8〜3000、特に、10〜1000のものが好ましい。低分子量のものとしては、さらに1分子あたりのケイ素原子の数が8未満のものが使用できる。また、このような低分子量のものは硬化反応調整などを目的にそれよりも高分子量の上記ポリマーと併用されることもある。低分子量のものとしては、例えば、ペンタメチルルハイドロジェンジシロキサン、テトラメチルジハイドロジェンジシロキサン、ヘプタメチルハイドロジェントリシロキサン、ヘキサメチルジハイドロジェントリシロキサン、ビス(トリメチルシロキシ)−ジメチルジハイドロジェンジシロキサン、トリメチルトリハイドロジェンシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ペンタメチルペンタハイドロジエンシクロペンタシロキサンなどがある。
付加反応硬化型シリコーン樹脂は、上記2成分に加えて通常硬化触媒を必須とし、硬化触媒としては白金族系金属化合物触媒を使用できる。白金族とはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金を意味する。通常この触媒としては白金化合物、特に白金錯体化合物、が広く使用されている。
付加反応硬化型シリコーン樹脂は、通常2成分系樹脂であり、使用に際してこの2成分を混合し硬化させる。通常、2成分系の付加反応硬化型シリコーン樹脂は、アルケニル基を有するオルガノシリコーンと硬化触媒を含む第1の成分とSi−H結合を有するオルガノシリコーンを含む第2の成分の組合せからなる2成分系樹脂である。付加反応硬化型シリコーン樹脂として1成分系の付加反応硬化型シリコーン樹脂もあり、本発明においてこれを使用することもできる。硬化触媒を含む付加反応硬化型シリコーン樹脂は、通常、常温下又は加熱下で硬化反応(ヒドロシリル化反応)が進行し、溶剤に不溶の硬化物が形成される。硬化を速め、また後述溶媒を含む組成物の場合は溶媒除去のために、硬化は加熱下に行うことが好ましい。例えば、発光素子に塗布された組成物は、80℃以上、好ましくは120〜150℃の温度で1〜120分間加熱するのみで該樹脂が硬化し、不溶化して、コンポジットの硬化樹脂成分となる。
本硬化性組成物は、硬化性樹脂硬化前に除去される溶媒等の揮発性成分は含まれない組成物である。しかし、この硬化性組成物の使用(発光素子の透光封止用に使用)にあたっては、封止工程における本硬化性組成物の取扱い性を向上させるために、有機溶媒等の揮発性成分を含んだ流動性の組成物にして使用することができる。例えば溶媒を含有する組成物を使用し、封止を行う工程で発光チップの硬化性組成物による被覆や発光素子開口部への硬化性組成物の充填等を容易にすることができる。具体的には、例えば、発光チップ上にこの溶媒含有組成物を塗布し、次いで乾燥(溶媒の除去)して発光チップ上に本硬化性組成物の層を形成し、その後本硬化性組成物を硬化させることができる。加熱することによる乾燥と硬化は連続的に行うことができる。硬化温度よりも低い温度で乾燥できる溶媒を用いることにより安定した硬化を行うことができる。さらに、乾燥を減圧下で行うことによりより低温で乾燥を行うこともできる。例えば、溶媒を含有する組成物を使用し、減圧下80℃の温度で30〜60分硬化を行う操作で乾燥と硬化を連続的に行うことができる。
前記溶媒としては、硬化性樹脂を溶解可能なものを使用することが好ましいが、樹脂成分を溶解可能な範囲であれば、硬化性樹脂を溶解可能な溶媒と、前記硬化性樹脂の溶解性が低い溶媒とを混合して用いてもよい。溶媒の種類は特に限定されないが、有機溶媒が好ましく、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブタノール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類が、前記硬化性樹脂の溶解性、特に付加反応硬化型シリコーン樹脂の溶解性に優れる点で好ましく用いられる。また、上記の有機溶媒のうち2種類以上を混合して用いてもよいことはもちろんである。さらに、有機溶媒として、又は有機溶媒の一部として、付加反応硬化型シリコーン樹脂ワニスの溶媒(トルエンやキシレン等)を使用できる。
上記溶媒含有組成物中の固形分濃度は1〜60質量%が好ましい。ここで固形分とは溶媒含有組成物中の揮発性成分を除いた成分(本硬化性組成物と実質的に同じ)の合計含有量をいう。固形分濃度が1質量%以上であることで、充分な厚さのコンポジットを効率よく形成することができる。一方、固形分濃度が60質量%以下であることにより、硬化性樹脂を組成物中に溶解でき、溶媒を含有する組成物の安定性を維持できる。
本硬化性組成物は、誘電体結晶微粒子と硬化性樹脂以外の成分を含有していてもよい。他の成分としては硬化性組成物中に溶解しうる化合物であることが好ましいが、コンポジットの屈折率及び可視光透過性を損なわない範囲であれば、固体微粒子等の非溶解性の成分であって組成物中に安定的に分散しうるものが含まれていてもよい。例えば、誘電体結晶微粒子と硬化性樹脂との親和性を向上させるためにシランカップリング剤などの加水分解縮合性金属化合物、発光チップから発光された光の波長を変換する蛍光物質などがある。その他、第4級アンモニウム塩、アルミニウム、チタン等のキレート類、各種のアミン類もしくはその塩類、着色剤等が例示される。これら他の成分としては、シランカップリング剤や蛍光物質などの、コンポジットに機能性を与える成分であることが好ましい。ただしこれに限られず、封止工程等における操作性を向上させる成分(例えばレベリング剤)であってもよい。これら誘電体結晶微粒子と硬化性樹脂以外の成分の割合は硬化性組成物中で40質量%以下、特に30質量%以下であることが好ましい。
シランカップリング剤などの加水分解縮合性金属化合物としては、加水分解縮合性ケイ素化合物や加水分解縮合性チタン化合物などがある。また、加水分解縮合性金属化合物は、部分加水分解縮合物であってもよい。金属原子に結合した加水分解性基としてはアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アシル基、アミド基、オキシム基、イソシアネート基、ハロゲン原子などがある。特に、炭素数4以下のアルコキシ基が好ましい。加水分解縮合性金属化合物としては特に加水分解縮合性ケイ素化合物が好ましく、そのうちでもシランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤以外の加水分解縮合性ケイ素化合物としては、テトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン、アルケニルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシランなどがある。
シランカップリング剤は、官能基含有有機基(該有機基はケイ素原子と炭素−ケイ素結合で結合)と2個又は3個の加水分解性基(及び場合によりアルキル基などの官能基不含有機基)がケイ素原子に結合した化合物である。その部分加水分解縮合物は1種又は2種以上のシランカップリング剤を部分加水分解縮合させて得られるオリゴマー状化合物である。また、互いに反応性の官能基を有する2種のシランカップリング剤の反応物も使用できる。
シランカップリング剤における官能基としては、アミノ基、エポキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、メルカプト基、フルオロアルキル基、塩素原子、ビニル基やアリル基などのアルケニル基、等が挙げられる。官能基に置換される有機基としては、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭素数5又は6のシクロアルキルで置換された炭素数2〜4のアルキル基、フェニル基、フェニル基で置換された炭素数2〜4のアルキル基、などがある。このうちアルケニル基を有するシランカップリング剤は、前記付加反応硬化型シリコーン樹脂の1成分であるSi−H結合を有するオルガノシリコーンと反応することが考えられることより、好ましいシランカップリング剤となりうる。
具体的なシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、炭素数4〜8のパーフルオロアルキル基を有する2−パーフルオロアルキルエチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤以外の加水分解縮合性ケイ素化合物としては、テトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシランなどがある。また、ケイ素原子に結合した水素原子と加水分解性基を有する化合物は、前記付加反応硬化型シリコーン樹脂の1成分であるアルケニル基を有するオルガノシリコーンと反応することが考えられることより、好ましい加水分解縮合性ケイ素化合物となりうる。具体的なこれらの化合物としては、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ハイドロジェントリエトキシシラン、メチルハイドロジェンジプロポキシシラン等が挙げられる。
本硬化性組成物が上記シランカップリング剤等の加水分解縮合性ケイ素化合物を含む場合、その含有量は25質量%以下、特に20質量%以下が好ましい。また、加水分解縮合性ケイ素化合物の配合による効果を発揮させるためには、1質量%以上、特に5質量%以上が好ましい。
本硬化性組成物は前記各成分を混合して得られる。混合の方法としては公知の技術を用いることができ、具体的にはボールミル、ジェットミル、ロールミル等が用いられる。本硬化性組成物と溶媒などとを含む組成物もまた同様にして得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるわけではない。
<1.誘電体結晶微粒子の製造>
[BaTiO3結晶微粒子(微粒子A)の製造]
炭酸バリウム、酸化チタン(ルチル)及び酸化ホウ素を、BaO、TiO2及びB2O3としてそれぞれ50.0、25.0及び25.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末を、融液滴下用のノズルのついた白金製容器(ロジウム10%含有)に充填し、ケイ化モリブデンを発熱体とした電気炉において1350℃で2時間加熱し、完全に溶融させた。次いで、ノズル部を加熱し、融液を電気炉の下に設置されたSUS316製の双ロール(ロール径150mm、ロール回転数50rpm、ロール表面温度30℃)に滴下しフレーク状固形物を得た。
[BaTiO3結晶微粒子(微粒子A)の製造]
炭酸バリウム、酸化チタン(ルチル)及び酸化ホウ素を、BaO、TiO2及びB2O3としてそれぞれ50.0、25.0及び25.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末を、融液滴下用のノズルのついた白金製容器(ロジウム10%含有)に充填し、ケイ化モリブデンを発熱体とした電気炉において1350℃で2時間加熱し、完全に溶融させた。次いで、ノズル部を加熱し、融液を電気炉の下に設置されたSUS316製の双ロール(ロール径150mm、ロール回転数50rpm、ロール表面温度30℃)に滴下しフレーク状固形物を得た。
得られたフレーク状固形物は透明を呈し、粉末X線回折の結果、非晶質物質であることが確認された。このフレーク状固形物を、590℃で12時間加熱し、結晶化処理を行った。次いで、このフレーク粉を80℃に保った1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し12時間撹拌したのち遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
得られた白色粉末を粉末X線回折によって同定したところ、正方晶のチタン酸バリウム単相からなる粉末であり、透過型電子顕微鏡によって観察を行った結果、平均一次粒子径は30nmであった。
[Ba0.6Sr0.4TiO3結晶微粒子(微粒子B)の製造]
炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、酸化チタン(ルチル)及び酸化ホウ素を、BaO、SrO、TiO2及びB2O3としてそれぞれ40.0、10.0、20.0及び30.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末に対し、上記と同様にして溶融、冷却、結晶化処理を行ったものを1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し、上記と同様に撹拌、遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、酸化チタン(ルチル)及び酸化ホウ素を、BaO、SrO、TiO2及びB2O3としてそれぞれ40.0、10.0、20.0及び30.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末に対し、上記と同様にして溶融、冷却、結晶化処理を行ったものを1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し、上記と同様に撹拌、遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
得られた白色粉末を粉末X線回折によって同定したところ、立方晶のBa0.6Sr0.4TiO3単相からなる粉末であり、透過型電子顕微鏡によって観察を行った結果、平均一次粒子径は30nmであった。
[CeO2結晶微粒子(微粒子C)の製造]
酸化セリウム(CeO2)、炭酸バリウム(BaCO3)及び酸化ホウ素(B2O3)を、それぞれCeO2、RO及びB2O3としてそれぞれ25.0、25.0及び50.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末に対し、上記と同様にして溶融、冷却、結晶化処理を行ったものを1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し、上記と同様に撹拌、遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
酸化セリウム(CeO2)、炭酸バリウム(BaCO3)及び酸化ホウ素(B2O3)を、それぞれCeO2、RO及びB2O3としてそれぞれ25.0、25.0及び50.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末に対し、上記と同様にして溶融、冷却、結晶化処理を行ったものを1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し、上記と同様に撹拌、遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
得られた白色粉末を粉末X線回折によって同定したところ、CeO2単相からなる粉末であり、透過型電子顕微鏡によって観察を行った結果、平均一次粒子径は25nmであった。
[ZrO2結晶微粒子(微粒子D)の製造]
酸化ジルコニウム(ZrO2)、炭酸バリウム(BaCO3)及び酸化ホウ素(B2O3)を、それぞれZrO2、RO及びB2O3としてそれぞれ25.0、25.0及び50.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末に対し、上記と同様にして溶融、冷却、結晶化処理を行ったものを1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し、上記と同様に撹拌、遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
酸化ジルコニウム(ZrO2)、炭酸バリウム(BaCO3)及び酸化ホウ素(B2O3)を、それぞれZrO2、RO及びB2O3としてそれぞれ25.0、25.0及び50.0モル%となるよう秤量し、エタノール少量を用いて自動乳鉢でよく湿式混合した後乾燥させて原料粉末とした。得られた原料粉末に対し、上記と同様にして溶融、冷却、結晶化処理を行ったものを1mol/Lの酢酸水溶液中に添加し、上記と同様に撹拌、遠心分離、水洗浄、乾燥を行って白色粉末を得た。
得られた白色粉末を粉末X線回折によって同定したところ、ZrO2単相からなる粉末であり、単斜晶と正方晶の混晶を呈していた。透過型電子顕微鏡によって観察を行った結果、平均一次粒子径は15nmであった。
また、水熱合成法で作製したBa0.7Sr0.3TiO3微粒子(TPL社製)を微粒子Eとした。さらに、市販のZrO2ゾル(第一稀元素化学社製、商品名:ZSL−10T、ZrO2濃度:10質量%)を150℃に加熱し、水を揮発させて得られたZrO2微粒子を微粒子Fとした。
<2.微粒子の熱分析結果>
上記で得られた微粒子A〜Fについて、重量減少及び発熱ピーク温度を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
上記で得られた微粒子A〜Fについて、重量減少及び発熱ピーク温度を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
重量減少[%]:熱重量分析装置(島津製作所社製、型式:DTG−50)を使用して、昇温速度15℃/分で、室温から800℃までの間の測定を行い、得られたTG曲線から重量減少を求めた。
発熱ピーク温度[℃]:示差熱分析装置(ブルカー・エイエックスエス社製、TG−DTA2000SR)を使用して、昇温速度15℃/分で、室温から800℃までの間の測定を行い、得られたDTAグラフから発熱ピーク温度を求めた。
発熱ピーク温度[℃]:示差熱分析装置(ブルカー・エイエックスエス社製、TG−DTA2000SR)を使用して、昇温速度15℃/分で、室温から800℃までの間の測定を行い、得られたDTAグラフから発熱ピーク温度を求めた。
<3.コンポジットの製造とその評価>
[例1]
硬化性樹脂として、ケイ素原子に結合したビニル基とメチル基を含むシリコーンと白金錯体化合物からなる硬化触媒を含む主剤と、ケイ素原子に結合した水素原子とメチル基を含むシリコーンを含む架橋剤の2成分からなる市販の付加反応硬化型シリコーン樹脂(GE東芝シリコーン社製、商品番号:TSE-3033)を用いた。
[例1]
硬化性樹脂として、ケイ素原子に結合したビニル基とメチル基を含むシリコーンと白金錯体化合物からなる硬化触媒を含む主剤と、ケイ素原子に結合した水素原子とメチル基を含むシリコーンを含む架橋剤の2成分からなる市販の付加反応硬化型シリコーン樹脂(GE東芝シリコーン社製、商品番号:TSE-3033)を用いた。
上記で得られた微粒子Aを、遊星ボールミル中でキシレン分散させ、微粒子Aが5質量%含まれる分散液Aを得た。この分散液Aにシランカップリング剤(3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を質量比で[微粒子A]/[シランカップリング剤]/[キシレン]=5/4/91の割合となるように添加し、さらに上記のシリコーン樹脂を添加して、質量比で[微粒子A]/[シランカップリング剤]/[シリコーン樹脂]=20/16/64の割合の混合液Aを得た。
上記で得られた混合液Aを、表面を清浄にした縦5cm、横5cm、厚さ0.7mmのガラス板(旭硝子製、商品名:AN100)の片方の面のほぼ全面に、スピンコート法(回転数:1000rpm)により20秒間塗布し、大気雰囲気の電気炉にて150℃で10分間乾燥させた。上記の塗布−乾燥からなるプロセスを5回繰り返した後、大気雰囲気の電気炉にて250℃で30分間加熱し、樹脂成分を加熱硬化して硬化物付きガラス板を得た。
[例2]
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Bを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Bを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
[例3]
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Cを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Cを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
[例4]
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Dを使用した以外は例1と同様にして、分散液Dを得た。このとき、分散液Dの一部を採取し、乾燥させて得られた白色粉末を粉末X線回折によって同定したところ、ZrO2単相からなり、単斜晶を呈していた。このとき得られたX線回折パターン図を図2に示す。このことから、微粒子Dは遊星ボールミル中での分散時に、熱的に不安定な正方晶から単斜晶へと相転移を起こしたと考えられる。
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Dを使用した以外は例1と同様にして、分散液Dを得た。このとき、分散液Dの一部を採取し、乾燥させて得られた白色粉末を粉末X線回折によって同定したところ、ZrO2単相からなり、単斜晶を呈していた。このとき得られたX線回折パターン図を図2に示す。このことから、微粒子Dは遊星ボールミル中での分散時に、熱的に不安定な正方晶から単斜晶へと相転移を起こしたと考えられる。
上記で得られた分散液Dを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
[例5]
硬化物の層厚を表2に示すとおりに変更した以外は例4と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
硬化物の層厚を表2に示すとおりに変更した以外は例4と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
[例6(比較例)]
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Eを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Eを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
[例7(比較例)]
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Fを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
微粒子Aに代えて、上記で得られた微粒子Fを使用した以外は例1と同様にして、硬化物付きガラス板を得た。
[例8(比較例)]
硬化物の層厚を表2に示すとおりに変更する以外は例7と同様にして、硬化物付きガラス板を得る。
硬化物の層厚を表2に示すとおりに変更する以外は例7と同様にして、硬化物付きガラス板を得る。
[硬化物付きガラス板の評価]
例1〜8の硬化物付きガラス板について、硬化物の層厚及び硬化物付きガラス板の透過率を以下の方法で評価した。評価結果を表2に示す。
硬化物の層厚:触針式表面粗さ測定装置(Sloan社製、DekTak3)を用いて測定した。
透過率:分光光度計(日立製作所製、U−4100)を用いて測定した。
例1〜8の硬化物付きガラス板について、硬化物の層厚及び硬化物付きガラス板の透過率を以下の方法で評価した。評価結果を表2に示す。
硬化物の層厚:触針式表面粗さ測定装置(Sloan社製、DekTak3)を用いて測定した。
透過率:分光光度計(日立製作所製、U−4100)を用いて測定した。
表2より、本発明のコンポジット付きガラス板である例1〜5は、例6〜8のコンポジット付きガラス板と比較して高い可視光透過率を示すことがわかる。これは、格子欠陥が少なく、結晶水や微粒子末端の水酸基などの含有量の少ない、熱安定性に優れた誘電体結晶微粒子A〜Dを用いたためであると考えられる。
なかでも、例4及び例5のコンポジットは、低波長側(波長450nm)の可視光をほとんど吸収せず、非常に高い透過率を示す。そのため例4及び例5のコンポジットは、白色LEDなどの短波長光発光素子の封止に好適に使用可能である。これは、格子欠陥が少なく、結晶水や微粒子末端の水酸基などの含有量が少なくかつ可視光領域の吸収の少ない誘電体結晶微粒子Dを用いたためであると考えられる。
[耐久性試験結果]
例4及び例7で得られた硬化物付きガラス板の硬化物の一部をカッターナイフで剥離させたものに対し、任意の2点を選んでマジックインキで×印をつけ、2点間の距離D0を測定した。ついで、この硬化物を温度150℃、湿度50%に保った恒温恒湿槽に入れ、10000時間保管して耐久性試験を行った。
例4及び例7で得られた硬化物付きガラス板の硬化物の一部をカッターナイフで剥離させたものに対し、任意の2点を選んでマジックインキで×印をつけ、2点間の距離D0を測定した。ついで、この硬化物を温度150℃、湿度50%に保った恒温恒湿槽に入れ、10000時間保管して耐久性試験を行った。
耐久性試験後、恒温恒湿槽から取り出した硬化物について、2点間の距離D1を測定し、下記式1により寸法変化率[%]を求めた。評価結果を表3に示す。
寸法変化率=(D0−D1)/D0×100 ・・・式1。
寸法変化率=(D0−D1)/D0×100 ・・・式1。
表3に示されるとおり、本発明のコンポジット付きガラス板である例4においては、例6と比較して寸法変化率が低く、高い耐久性を有することがわかる。これは、格子欠陥が少なく、結晶水や微粒子末端の水酸基などの含有量の少ない誘電体結晶微粒子Dを用いたためであると考えられる。
本発明のコンポジットは屈折率が高く、寸法安定性に優れるので、LED等の光半導体素子の封止に用いれば、半導体素子上の配線を切断することなく連続点灯時間を保持でき、光半導体素子から放出される光の取り出し効率を高くできると考えられる。
1:発光素子
2:コンポジット
3:回路基板
4:配線
5:ボンディングパット
6:ワイヤー
7:半導体LEDチップ
2:コンポジット
3:回路基板
4:配線
5:ボンディングパット
6:ワイヤー
7:半導体LEDチップ
Claims (7)
- 平均一次粒子径が5〜50nmであり、かつ、TG曲線における重量減少が3%以下である誘電体結晶微粒子と、少なくとも1種の硬化性樹脂とを含有する、発光素子の透光封止用の硬化性組成物。
- 前記誘電体結晶微粒子が、一般式PbZr1−xTixO3、BaTi1−xZrxO3、Ba1−xSrxTiO3、(Bi1―xLax)4Ti3O12、(Sr1−xBix)3Ta2O9[0≦x≦1]、CeO2、ZrO2及びそれら相互の固溶体からなる群より選ばれる1種以上の誘電体結晶微粒子である、請求項1に記載の硬化性組成物。
- 硬化性樹脂が、付加反応硬化型シリコーン樹脂である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 前記誘電体結晶微粒子と、前記硬化性樹脂の含有比率が、質量比で[誘電体結晶微粒子]/[硬化性樹脂]=5/95〜50/50である、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
- さらに、シランカップリング剤を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 基板の凹所に半導体LEDチップと該チップを駆動するための配線を設け、次いで前記凹所に請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物を充填して硬化させることを特徴とする発光素子の製造方法。
- 前記硬化性組成物の硬化物の層の前記チップ上における厚さが0.001〜5mmである、請求項6に記載の製造方法。
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