JP2009006875A - 車両のシートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行中に乗員が誤ってシートベルトを外してしまった場合にも乗員に違和感や不快感を与えることなくベルトの収納動作を行うことができる車両のシートベルト装置を提供する。
【解決手段】この車両のシートベルト装置10は、ベルト13を巻回するベルトリール22と、ベルトリールを回転駆動するモータ23と、モータへの通電量を制御する制御装置26とを備え、さらに制御装置26は、車両走行時に、モータを巻取り方向に駆動することによりベルトを収納位置まで巻き取る第1の制御モード(収納作動1:ステップS13)と、車両停止時に、モータを巻取り方向に駆動することによりベルトを収納位置まで巻き取る第2の制御モード(収納作動2:ステップS15)とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は車両のシートベルト装置に関し、特に、車両の走行時と停車時でベルト収納の際のベルト動作を異なるようにした車両のシートベルト装置に関する。
車両の座席に座った乗員を保護するために装備されたシートベルト装置について、近年、緊急時や走行状態の不安定時(挙動の異常時)に、ベルトまたはウェビングによる乗員の拘束を行うことにより、乗員の座乗姿勢の変化を抑止する技術が実用に供されている。
また上記の車両のシートベルト装置の構成・作動では、通常、バックルスイッチが、ベルトのタングプレートとバックルとの連結状態が解除されたことを検知すると、制御装置による収納または格納の制御に基づき、モータによるベルトの巻取りを行い、ベルトの収納動作(格納動作)が行われる。
本発明の先行技術文献として下記の特許文献1を挙げる。特許文献1に記載されたシートベルト制御装置によれば、シートベルトの乗員への装着状態、すなわちベルトのタングプレートとバックルとの連結状態が解除され、当該ベルトが巻き取られて収納動作が行われる際、乗員がいなくなったことの検知と、その後のドアが開放されたこと等の検知とを組み合わせることにより、収納動作を行うように構成されている。
特開2001−163186号公報
一般的に、車両のシートベルト装置のベルト収納制御によれば、ベルトのタングプレートとバックルとの連結状態が解除されたことをバックルスイッチが検知すると、モータによるベルト収納動作を開始する。また特許文献1に記載されたシートベルト制御装置では、バックルスイッチのベルトの装着解除の検知と共に、ドアの開放検知等とを組み合わせることによって確実にベルトを巻取るようにし、解除されたベルトが巻き取られずに残った状態が生じるのを防止するようにしている。
しかしながら、従来のシートベルト装置では、一般的に、車両の走行中に、乗員の誤操作等の何かの原因でベルトが外れてしまった場合にも、外れたベルトをモータによって収納方向に引き込むようにアシスト制御する。このため、ベルトをモータで引き込みアシストする手当たり感(ベルト引掛り感)が生じ、さらに運転者等の乗員にとっては不快感を与えるおそれがある。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、車両の走行中に乗員が誤ってシートベルトを外してしまった場合にも乗員に違和感や不快感を与えることなくベルトの収納動作を行うことができる車両のシートベルト装置を提供することにある。
本発明に係る車両のシートベルト装置は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の車両のシートベルト装置(請求項1に対応)は、ベルトを巻回するベルトリールと、ベルトリールを回転駆動するモータと、モータへの通電量を制御する制御手段とを備え、さらに制御手段は、車両走行時に、モータを巻取り方向に駆動することによりベルトを収納位置まで巻き取る第1の制御モードと、車両停止時に、モータを巻取り方向に駆動することによりベルトを収納位置まで巻き取る第2の制御モードと、を有することを特徴とする。
上記の車両のシートベルト装置では、現在自車が走行中であるかまたは停止中であるかを検知する車速検知部と、現在乗員がシートベルトを装着しているか否か、またはその過程状態であるかを判定するバックル連結判断部とを備えていることを前提としている。車速検知部とバックル連結判断部の各出力情報に基づいて車速が生じておりかつ乗員がベルトを外してしまった場合には、車両が停止している状態で外した場合と異なる制御モードで収納作動の制御を行う。
第2の車両のシートベルト装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、車両走行時のための第1の制御モードによるベルト巻取り速度は、車両停止時のための第2の制御モードによるベルト巻取り速度よりも小さいことを特徴とする。この構成によって、自車が走行中である時のベルト巻取りは低速度で行うこととし、車両の状態に応じて適切な巻取り速度でベルト巻取りを行い、乗員に違和感を与えることなくベルトの収納動作を行うことが可能である。
第3の車両のシートベルト装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、車両走行時のための第1の制御モードでのモータのロック判定条件は、車両停止時のための第2の制御モードでのモータのロック判定条件に比較して緩和されることを特徴とする。この構成によって、車両走行時の第1の制御モードのロック判定条件を緩和して、ベルト巻取り時の引掛り判定の閾値を低くして動作違和感を低減する。
第4の車両のシートベルト装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、制御手段は、上記の第2の制御モードで制御を行うとき、ベルトの巻取り位置が所定の巻取り位置に達するまでベルト巻取りの動作を開始せず、所定巻取り位置に達した後にモータによる巻取りを開始することを特徴とする。この構成では、モータによる収納動作の動作領域を変更し、ベルト解除位置近傍では巻き取らないようにする。
本発明によれば、乗員を拘束する電気式プリテンショナを備えるシートベルト装置を搭載した車両で、ベルト収納作動で車両走行中の制御モードを車両停止中の制御モードと異ならせるようにしたため、車両走行中に乗員が誤操作でシートベルトを外してしまっても、乗員に違和感を与えることなく、かつ運転に支障を生じることなく、適切にベルト収納作動を行うことができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は運転席等におけるシートベルト装置の装備状態を示し、図2はシートベルト用のリトラクタの要部構成を示し、図3は車両のシートベルト装置の制御システムの全体的な構成を示す。
図1において、シートベルト装置10は、乗員11の身体を座席12に拘束するベルト(ウェビング)13を備える。ベルト13は、乗員11の上体を拘束するベルト部分13aと、乗員11の腰部を拘束するベルト部分13bとから成る。ベルト部分13bの一端はアンカープレート14により車室下部の車体部分に固定されている。ベルト部分13aは、乗員11の肩近傍の箇所に設けられたスルーアンカー15で折り返され、その端部はリトラクタ16のベルトリールに連結されている。ベルト13の他方の共通端部(折返し部)にはタングプレート17が取り付けられている。このタングプレート17は、座席12の下側縁部に固定されたバックル18に着脱自在である。バックル18には、タングプレート17の連結を検出するバックルスイッチ19が設けられている。
図2に、シートベルト用のリトラクタ16の要部構成を模式的に示す。リトラクタ16は、ハウジング21内に回転自在に設けられたベルトリール(スピンドル)22と、ベルトリール22を回転駆動する電気モータ23とを備える。ベルトリール22にはベルト13の上記ベルト部分13aの端部が結合され、ベルト部分13aはベルトリール22で巻き取られる。ベルトリール22の軸22aには、動力伝達機構(ギヤ機構)24を介してモータ23の駆動軸23aに接続される。ベルトリール22は、動力伝達機構24を経由してモータ23で回転駆動される。またリトラクタ16は、ベルトリール22の軸22aに接続された巻取り位置検知部25を備える。
巻取り位置検知部25は、好ましくは、回転角センサを利用して構成される。当該回転角センサには、例えば、磁気ディスクと2個のホールICとを組み合わせて成る磁気センサが利用される。この回転角センサの最小分解角度は例えば4°であり、ベルトの長さに換算すると1.3〜1.6mm程度である。
リトラクタ16のベルト巻取り動作は、巻取り位置検知部25によりベルト巻取り位置に係る情報を通して検知される。巻取り位置検知部25によって検知されるベルト巻取り位置の検知情報に基づいて、制御装置26はベルトリール22の回転動作を制御する。
制御装置26は、電源27からモータ23へ供給される駆動電流I1の通電量(電流供給量)を通電量調整部28で制御することにより、リトラクタ16のベルト巻取り動作等を制御する。制御装置26により制御されるリトラクタ16は、乗員11の姿勢を保持するための電気式プリテンショナ機構部として構成されている。
上記のごとく、巻取り位置検知部25から出力される検知信号(パルス信号)は制御装置26に入力され、これらの検知信号を用いて最終的にベルト巻取り位置等のデータを取り出すために、制御装置26内では所要の演算処理が実行される。
リトラクタ16の動作は、制御装置26の各種の制御機能によって制御される。制御装置26は、電源27からモータ23へ供給される駆動電流I1の通電量を通電量調整部28で制御することにより、リトラクタ16のベルト引き込み(ベルト巻取り)または送り出し等の動作を制御する。
座席12に乗車した乗員11は、車両の緊急時や走行状態の不安定時に、ベルト13による保護・拘束を受け、姿勢や位置の変化を抑止され、望ましい安全状態に保持される。
以上の構成を有する上記のシートベルト装置10およびリトラクタ16等は運転席側の装置であったが、助手席側にも同様なシートベルト装置およびリトラクタ等が装備されている。以下において「R側」は運転席側、「L側」は助手席側とする。
次に、図3のブロック図を参照して、シートベルト装置10等の制御システムをハードウェアの観点から説明する。
図3において、制御装置26はCPUで構成される。制御装置26を含むブロック30は、シートベルトによって乗員11の姿勢を保持するための電気式プリテンショナユニットを示している。ブロック30では、制御装置(CPU)26の入力側に電源部31、車内ネットワーク(CAN)通信部32、回転角インターフェース(回転角I/F)部33、通信部34を備え、その出力側にR側モータ駆動制御部35、L側モータ駆動制御部36、記録部37を備えている。記録部37は、データや制御プログラムを格納するメモリである。
ブロック30の入力側には、シートベルト用リトラクタの一例として上記のリトラクタ16を示すブロックが設けられる。リトラクタ16は、前述した巻取り位置検知部25から出力される検知信号を制御装置26に送信するための回転角インターフェース(回転角I/F)部41を含む。回転角インターフェース部41は、ブロック30内の上記回転角インターフェース部33に接続され、回転角インターフェース部33に対して検知信号を送る。上記のリトラクタ16は運転席側および助手席側等のそれぞれについて設けられている。
ブロック30の入力側には、さらに、ACC(Adaptive Cruise Control)ユニット(障害物検知装置等の制御ユニット)42、VSA(Vehicle Stability Assist)ユニット(車両挙動安定化制御ユニット)43、FI/AT(Fuel Injection / Automatic Transmission)ユニット44、SRS(Supplement Restraint System)ユニット(補助拘束装置ユニット)45等が設けられている。これらの入力側要素の中には、車速センサ、車体前後方向加速度センサ、車体左右方向(横方向)加速度センサ、舵角センサ、車輪速センサ、ロール角センサ、旋回方向センサ等の車両の走行状態または挙動状態を検出する検出ユニット(車両走行状態検知部)が含まれる。ACCユニット42、VSAユニット43、FI/ATユニット44等は車内ネットワーク46を介してそれらの出力信号を車内ネットワーク通信部32に供給する。SRSユニット45は、R側バックル47RおよびL側バックル47Lからの各信号を受けるSRS制御部45aと、通信部45bとを有している。ここでR側バックル47Rは運転席側の上記バックル17に相当し、L側バックル47Lは助手席側に装備されたシートベルト装置のバックルである。R側バックル47RおよびL側バックル47Lから出力される各信号は、内蔵されるバックルスイッチの検知信号である。SRS制御部45aは、R側バックル47RまたはL側バックル47Lからの信号を受けると、通信部45bを介してその信号をブロック30の通信部32に送信する。またSRSユニット45は、車両走行時にシートベルトが正規に使用されていない場合には、警告灯48に対して警告信号を供給する。
ブロック30の出力側には、R側モータ51とL側モータ52が設けられる。R側モータ51は、運転席側のシートベルト装置の駆動用モータであり、R側モータ駆動制御部35に対応して配置されている。R側モータ駆動制御部35は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて上記の電源(+V)27からの通電量を制御してR側モータ51に対して駆動電流を供給する。なおブロック53は接地部である。またL側モータ52は、助手席のシートベルト装置の駆動用モータであり、L側モータ駆動制御部36に対応して配置されている。L側モータ駆動制御部36は、制御装置26からの制御指令信号に基づいて電源(+V)54からの通電量を制御してL側モータ52に対して駆動電流を供給する。またブロック55は接地部である。上記の接地部53,55は、車体の一部をなす接地端子である。
図4は、本実施形態に係るシートベルト装置10の制御システムの基本的な機能部の構成を概念的に示す機能ブロック図である。この制御システムは、主要素として、ベルト装着・非装着判定部(バックル判定部)61と、車速センサ62と、シートベルト装置制御部63と、ベルト駆動部64とから構成されている。
ベルト装着・非装着判定部61は、座席12においてベルト13が乗員11に装着されているか否かを判定する手段である。本実施形態の場合、ベルト装着・非装着は、バックルスイッチ19のオン・オフ状態に基づいて判定される。
シートベルト装置制御部63は、電気式プリテンショナとしての通常の乗員保護のための拘束制御の機能と、ベルト装着解除後にベルトを原点位置(ベルトを完全に収納する収納位置)に収納するための収納制御の機能と、収納制御を行う際の引掛り状態の検知機能とを有している。シートベルト装置制御部63は、前述した制御装置(CPU)26の演算処理機能と、R側モータ駆動制御部35およびL側モータ駆動制御部36とから構成されるものである。
またベルト駆動部65は、前述のリトラクタ16に相当するものであり、より詳しくは前述のR側モータ51とL側モータ52である。
次に、図5と図6に示すフローチャートに基づき、シートベルト装置制御部63等によって実施されるシートベルト装置10の特徴的な動作制御例を説明する。この例ではR側モータ51の例で説明する。
通常、車両(自車)を走行させるべく、乗員11が座席12に座り、ベルト13を体に巻き付け、タングプレート17をバックル18(R側バックル47R)に結合すると、ベルト13が乗員11の体に装着される。このとき、バックルスイッチ19がオン等してベルト装着状態が検知される。反対に、車両の走行が終了し、座席12に座乗中の乗員11がバックル18からタングプレート17を取り外すと、バックルスイッチ19はオフ等してベルトの非装着状態が検知される。ベルト13の装着が解除され、ベルト13が自由な状態にされると、ベルト13は、リトラクタ16の電気式プリテンショナユニット30の「収納制御」の機能に基づいて原点位置(収納位置)に引き込まれ、すなわちベルトリール22に巻き取られ、リトラクタ16の中に収納される。つまりベルトの「収納作動」を実行する。
図5に示されたフローチャートは、収納作動に関して、車速の有無に応じて2つの制御モードが実行される例を示している。
図5のフローチャートで、最初の判定ステップS11では、車速センサ62の検知情報に基づいて車速の有無が判定される。所定の車速がある場合(車両走行中の場合)には、バックル18が非装着になっていることを条件して(ステップS12)、第1の制御モードに基づく「収納作動1」を実行する(ステップS13)。また所定の車速がない場合(実質的に車両停止中の場合)には、バックル18が非装着になっていることを条件して(ステップS14)、第2の制御モードに基づく「収納作動2」を実行する(ステップS15)。
上記の車両停止中のベルトの「収納作動2」は従来と基本的に同じであるのに対して、車両走行中のベルトの「収納作動1」では、好ましくは、車速に応じて収納速度(ベルト巻取り速度)を「収納作動2」に比較して低くするか、あるいは、ベルト巻取りを行わないようにする。さらに「収納作動2」では、車速に応じて、ベルト巻取り作動制御の際の手当たり判定の閾値を低下することもでき、また、モータによる収納作動のアシスト領域を変え、例えばベルト解除位置近傍では巻取りを行わないようにすることもできる。
上記のごとく、車両走行中に乗員の誤操作等でシートベルトが外されたときには、車両停止中の場合とは異なる制御モードに基づいてベルトの収納作動を行う。これにより、車両走行中のベルトの収納作動では、車両走行に適した適切なベルトの収納作動を実行し、運転の阻害を防ぐようにしている。
次に図6を参照して「収納制御」のプロセス全体を説明する。「収納制御」は、バックル18が非装着状態であるとき、すなわちバックルスイッチ19がオフであるときに実行される。図6に示される「収納制御」においても、基本的に車速に応じて「収納作動1」と「収納作動2」が選択的に実行されると共に、さらに車速に応じて引掛り状態(ロック状態)を判定するための基準を変化させている。車両走行中の引掛り状態(ロック状態)を判定するための基準は、車両停止中の引掛り状態(ロック状態)を判定するための基準よりも緩和される。
収納制御は、バックルスイッチ19がオフであるという条件の下で(判定ステップS201でNO)で実行される。収納制御では、モータ23に対してベルト巻取り動作を行わせるための通電を開始する(ステップS202)。次のステップS203ではモータ23への通電状態が維持されているか否かを判定する。その後、ステップS204でタイマをt=tとして設定してスタートする。
次に、予め用意された変数iを0に設定する(ステップS205)。変数iはカウンタとして設定され、収納制御に基づくベルト13の収納作動において生じる引掛り状態を判定するために使用されるカウンタである。引掛り判定は、変数iが、予め設定された値N以上になっても引掛りであるという判定状態が維持されるときに確定する。
次の判定ステップS206では変数iがNよりも小さいか否かが判定される。変数iがNよりも小さいときには、ステップS207に移行して回転角変化があるか否かが判定される。回転角の変化に係る情報は、前述した巻取り位置検知部25から出力される巻取り位置に係る信号に基づいて得られる。
判定ステップS206で変数iがN以上であるときには、ベルト13の収納制御の動作状態において引掛りが生じ、リトラクタ16による巻取り動作で何かの原因でロック状態が生じたものとして、ステップS217に移行しモータ23への通電を停止して、ベルト巻取りの収納制御を停止させる。
判定ステップS207で判定される回転角変化の有無は、実質的に巻取り位置検知部25から出力される巻取り位置に係る信号に基づいて得られる情報である。
判定ステップS207で回転角の変化がない場合(NOである場合)において、この状態が所定時間経過する場合(判定ステップS218でYES)には引掛り判定の処理(ステップS219)を実行される。その後、変数iはカウント値を1だけ増して(ステップS220)、判定ステップS206に戻る。なお判定ステップS206でNOである場合には即座に判定ステップS217に戻る。引掛り判定の処理ステップS219とカウント値増加ステップS220で、「収納制御」に基づき動作での引掛り状態の発生が検知・監視される。
上記の判定ステップS207において回転角の変化がある場合(YESの場合)、次の判定ステップS208では、車速センサ62から得られる車速の情報(V)が閾値(Vth)よりも大きいか否かが判定される。判定ステップS208でYESである場合(車両走行中である場合)には時間差閾値dtth がdtに設定され(ステップS209)、NOである場合(車両停止中またはそれに近い状態にある場合)には時間差閾値dtth がdtに設定される(ステップS210)。ステップS209またはステップS210の処理の後には、次の判定ステップS211に移行する。
次の判定ステップS211では、モータ23への通電によって回転動作するベルトリール22の回転が巻取り方向の回転であるか否かが判定される。判定ステップS211でNOである場合には、正常な巻取り動作ではないので、引掛り判定の処理ステップS219に移行し、ステップS220を経由して判定ステップS206に戻る。判定ステップS211でYESの場合には、変化間隔に係る時間(dt=t−tl−1)の測定が行われる(ステップS212)。ここで「dt」は前回変化の際の時間と今回変化の際の時間との差分を意味している。
次の判定ステップS216では、測定された変化間隔に係る時間dtを、引掛り判定のための第1の基準値dtと比較し、その大小関係を判断する。dtがdtよりも小さい場合には、次の判定ステップS216でベルト13が本来的な収納位置すなわち原点位置(完全収納位置)に収納されたか否かを判定する。判定ステップS216でYESである場合には、ステップS217に移行し、収納制御が完了したものとして終了する。判定ステップS216でNOである場合には、判定ステップS206に戻る。
上記の判定ステップS213でNOである場合には判定ステップS214に移行する。判定ステップS214は、上記のdtと引掛り判定のための第2の基準値dtthとを比較し、その大小関係を判断する。判定ステップS214でdtがdtthよりも小さい場合には、引掛り状態に達していないとし、巻取り力を増大すべくモータ23への通電量を増加する(ステップS215)。その後、上記の判定ステップS216に移行する。また判定ステップS214でdtがdtth以上である場合には、引掛り状態(ロック状態)に達しているとして上記のステップS219に移行して引掛り判定処理を実行する。
上記のフローチャートで、判定ステップS207は、モータへ通電される電流の変化で
判定することもできる。
次に、図7を参照して前述した「収納制御」のプロセスの変形例を説明する。この「収納制御」のプロセスは、図6で説明した「収納制御」のプロセスにおいて、第2の制御モードに基づく「収納作動2」が実行される際において、ベルトの巻取り位置が所定の巻取り位置に達するまでベルト巻取りの動作を開始せず、所定巻取り位置に達した後にモータによる巻取りを開始する。図7のフローチャートにおいて、図6で説明したステップと同じ内容については同じ符号を付し、その説明を省略する。
バックルスイッチ19のオフ状態を検知したときには(ステップS201でNO)、タイマをスタートさせ(ステップS221)、さらに次に車速センサ62の検知信号に基づいて車速Vが閾値Vthよりも大きいか否かを判定する(ステップS222)。車速Vが閾値Vthよりも大きいとき(車両走行中である場合)には下方のステップS226に移行し、モータへの通電を開始する。判定ステップS222で車速Vが閾値Vth以下のとき(車両停止中またはそれに近い状態にある場合)には、ステップS223で回転角の変化の有無を判定する。回転角の変化がない場合にはステップS224で設定された所定時間が経過した否かが判定される。所定時間が経過していないときにはステップS223に戻り、経過した場合には制御フローを終了する。
ステップS223で回転角の変化ありと判定された場合には、次の判定ステップS225で巻取り位置検知部25の出力する検知信号に基づいてベルト巻取り位置が設定された値x 以下であるか否かが判定される。この設定値x は、前述したベルトの巻取り位置に関する所定の巻取り位置に相当する。具体的には、ベルト解除位置近傍であるか否かを決める設定値を意味している。ベルト巻取り位置が設定値x よりも小さい場合には、ステップS223に戻り、上記の処理を繰り返し、ベルト巻取り位置が設定値x 以上の場合には次のモータ通電開始のステップS226に移行する。
「収納制御」についての上記の制御内容によれば、車両停止中に対応する「収納動作2」が実行される場合には、他の要因でベルト巻取り位置が設定値x で決められたベルトの所定の巻取り位置まで達しないとモータによる巻取りを開始しないという構成になっている。すなわち、車両停止中に対応する「収納動作2」の制御の場合には、モータによる収納動作の動作領域を変更し、これによってベルト解除位置近傍では巻き取らないようにしている。なお回転角変化を見る判定ステップS223において、当該回転角変化が、判定ステップS224で決められた所定時間内で生じない場合には、制御処理を打ち切り、制御フローを終了することにしている。
モータ通電開始のためのステップS226以降のステップS205〜S220の処理内容は、図6のフローチャートで説明したものと同じである。なお、この場合において、ステップS222で車速Vが閾値Vth以下であると判定される場合(YESの判定)には、通常、車速Vに関して同一の判定を行うステップS208においても同じ判定内容が実行される。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、車両のシートベルト装置で、収納制御に基づくベルト収納作動で車速に応じて収納制御を変化させるのに利用される。
車両におけるシートベルト装置の装着状態を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るシートベルト装置のリトラクタの要部構成を示す図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の制御システムの要部の機能構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係るシートベルト装置の特徴的な制御フローを示すフローチャートである。 本実施形態に係るシートベルト装置の収納制御を説明するためのフローチャートである。 本実施形態に係るシートベルト装置の収納制御の他の変形例を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 シートベルト装置
11 乗員
13 ベルト
16 リトラクタ
22 ベルトリール
23 モータ
25 巻取り位置検知部
26 制御装置
30 電気式プリテンショナユニット
61 ベルト装着・非装着判定部
62 車速センサ
63 シートベルト装置制御部
64 ベルト駆動部

Claims (4)

  1. ベルトを巻回するベルトリールと、前記ベルトリールを回転駆動するモータと、前記モータへの通電量を制御する制御手段とを備える車両のシートベルト装置において、
    前記制御手段は、
    車両走行時に、前記モータを巻取り方向に駆動することにより前記ベルトを収納位置まで巻き取る第1の制御モードと、
    車両停止時に、前記モータを巻取り方向に駆動することにより前記ベルトを収納位置まで巻き取る第2の制御モードと、
    を有することを特徴とする車両のシートベルト装置。
  2. 車両走行時のための前記第1の制御モードによるベルト巻取り速度は、車両停止時のための前記第2の制御モードによるベルト巻取り速度よりも小さく設定されることを特徴とする請求項1記載の車両のシートベルト装置。
  3. 車両走行時のための前記第1の制御モードでの前記モータのロック判定条件は、車両停止時のための前記第2の制御モードでの前記モータのロック判定条件に比較して緩和されることを特徴とする請求項1または2記載の車両のシートベルト装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2の制御モードで制御を行うとき、前記ベルトの巻取り位置が所定の巻取り位置に達するまでベルト巻取りの動作を開始せず、前記所定巻取り位置に達した後に前記モータによる巻取りを開始することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のシートベルト装置。
JP2007170658A 2007-06-28 2007-06-28 車両のシートベルト装置 Expired - Fee Related JP4916393B2 (ja)

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