JP2009006706A - 流体積層装置および流体積層方法ならびに積層フィルムの製造装置および製造方法 - Google Patents

流体積層装置および流体積層方法ならびに積層フィルムの製造装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、流動特性が異なる流体を合流させても流動に乱れが生じない流体積層装置を提供することを課題とする。
【解決手段】複数のマニホールドと、各マニホールドのいずれかに連通した複数のスリットを有するスリット部と、複数のスリットを通過した流体を積層方向に重ね合わせながら合流させる合流部とを備え、スリット部を形成するスリットのうち少なくともひとつのスリットと、該スリットに隣接するスリットのうち少なくとも一方のスリットが、同一のマニホールドと連通していることを特徴とする流体積層装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体積層装置および流体積層方法ならびに積層フィルムの製造装置および製造方法に関する。
異なる経路を経て供給された流体を合流させ、多界面を形成するための流体積層装置は、多層構造を有するフィルムを効率的に得る手段として利用されている。それらの中に多層共押出フィードブロックに用いられる流体積層装置があり(たとえば特許文献1〜3)、その一例である流体積層装置1は、図1に示すように構成されている。図1はかかる流体積層装置の流体の流路のみを表示したものである。流体積層装置1は、その内部に、流体A、流体Bを導入する導入路2、3と、導入路2、3により導入された流体A、流体Bを積層方向に拡げるマニホールド4、5と、各マニホールド4、5らの各流体を下流側に導くスリット6、7の列とを有しており、さらに各スリット6、7の出口側には合流部8が設けられていて、各スリット6、7からの流体A、流体Bが交互に多層に積層されて積層流動を形成できるようになっている。各スリット6、7は、例えば、積層装置1の中央部に櫛状に図1には図示しないスリット加工したスリット板を設けることにより形成され、その両側に各樹脂のマニホールド4、5を設け、各樹脂がそれぞれスリット内に流入するようになっている。合流部以後においては、必要に応じて積層方向および奥行方向への縮小・拡幅を行い、目的とする形状にて装置外へと流出させる構造となっている。
しかし、これらの流体積層装置を含む装置を用いてフィルムを製膜する際には、積層する樹脂の融点、ガラス転移点、溶融粘度、親和性などの特性が異なる場合には、フィルム幅方向ならびに長手方向での積層フィルムの厚みムラや積層された層の層厚みのムラ(積層ムラ)が生じるという問題がある。特に、積層する樹脂の溶融粘度や親和性などの流動特性の差が大きい場合にはフィルムの厚みムラや積層ムラは顕著となる。このため、実際に積層できる樹脂の組合せは限られたものとなり、高い特性を有する積層フィルムを容易に製膜することが難しい。また、積層フィルムの特性を調整する際に各層の層厚みに変化を持たせることが有効であるが、隣り合う層の層厚みが大きく異なる場合にも、フィルムの厚みムラや積層ムラは顕著となる。
上記のフィルムの厚みムラや積層ムラは、主に多層共押出フィードブロック内での流動の乱れに起因する。積層精度の向上を目的として、これまでにマニホールドの形状(たとえば特許文献1)、スリットの形状(たとえば特許文献2)、および積層完了後の導管の形状(特許文献3)などの適正化が図られている。しかし、これらの適正化では、フィルムの幅方向での樹脂の積層ムラの抑制は達成されるが、積層する樹脂の溶融粘度、親和性などの特性が大きく異なるときや隣り合う層の層厚みが大きく異なるときに発生する長手方向のフィルムの厚みムラならびに積層ムラを抑制するには至っていない。
特開2006−69139号公報(第2頁) 特開2006−123541号公報(第2頁) 特開2006−212941号公報(第2頁)
発明者らの知見によれば、上記のフィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラが生じる原因のひとつは、高せん断場における界面の上でのせん断速度の大きさに起因している。せん断速度とは、せん断流動場の速度勾配に相当する歪み速度である。この対策として、最外層のスリットの形状を拡大させ最表層の層厚みを厚膜化することが有効である。この場合、最表層が厚膜化されることにより界面が流路の内側へと移動することで、一様に界面上でのせん断速度を低下させることができることから積層する流体の粘度が同程度である場合にはフィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラを抑制することが出来る。
しかし、積層する流体の粘度が大きく異なる場合には、依然としてフィルム長手方向のフィルム厚みムラや積層ムラは確認される。
そこで、発明者らは、フィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラのさらなる原因として、スリットから流体が流出して界面を形成する際に、各スリットから流出した流体の流速が合流部内で急激に変化して流動に乱れが生じることに由来するということを見出した。
本発明における流体積層装置では、各々のスリットにおいて下記式1に基づきスリットの間隔、長さ、幅により各スリットから流出する流体の流量、ひいては各層の厚みが決定される。また、流量の調整を行う際には、スリットの間隔ならびに流動方向の長さを調整する方法が簡便であるため用いられてきた。しかし、スリットの間隔や長さで流量を調整する際には、流量の増加に対して断面積の増加が小さいため、結果としてスリットから流出する流体の流速が増加する結果となる。例えば、スリットの間隔のみを2倍とした場合には、流量が8倍になるのに対して断面積が2倍しか増加しないため、結果として流速が4倍と大きく増加する。その結果、隣り合うスリットから流出する流体の流量が大きく異なる場合には、スリットから流出する流体の流速に差が生じるため、合流部での流速の変化が顕著となり、流動の乱れが発生しやすくなる。特に、壁面近傍では、末端スリットから流出した流体が壁面抵抗を受けることにより流速が大きく変化し、流速の変化が顕著となる。
Q=(Δp・W・t)/(12・η・L) (式1)
Q :流量
Δp:圧力損失
η :粘度
W :スリットの幅
t :スリットの間隔
L :スリットの流動方向の長さ
そこで、本発明においては、スリットから流出した後の流速の変化が低減され、流動の乱れが生じにくい流体積層装置および流体積層方法ならびに積層フィルムの製造装置および製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明によれば、複数の流体を前記流体の数よりも多い層数の層を形成するように積層する流体積層装置であって、前記各流体をそれぞれ供給する複数のマニホールドと、前記各マニホールドのいずれかひとつと連通し、前記各マニホールド内に供給された前記各流体を前記各マニホールドから前記各層に対応して流動方向に通過させる複数のスリットを有するスリット部と、該複数のスリットを通過した前記各流体を前記流動方向に直交する積層方向に重ね合わせながら合流させる合流部とを備え、前記スリット部を形成するスリットのうち少なくともひとつのスリットと、該スリットに隣接するスリットのうち少なくとも一方のスリットとが、同一のマニホールドと連通していることを特徴とする流体積層装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記スリット部の前記積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットと該末端スリットに隣接するスリットとが、同一のマニホールドと連通していることを特徴とする流体の積層装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記スリット部の前記積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットと、該末端スリットから連続する2つ以上10個以下のスリットとが、同一の前記マニホールドと連通していることを特徴とする流体の積層装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記スリット部において、いずれか一方の末端からn番目のスリットSおよびn+1番目のスリットSn+1(n:1〜N−1のすべての自然数(N:スリット部のスリットの総数))が下記式2を満たすことを特徴とする流体積層装置が提供される。
0.5≦(Ln+1/tn+1 )/(L/t )≦2 (式2)
:スリットSの前記流動方向の長さ
n+1:スリットSn+1の前記流動方向の長さ
:スリットSの間隔
n+1:スリットSn+1の間隔
また、本発明の好ましい形態によれば、前記スリット部に含まれるスリットの数Nが5個以上1000個未満である流体積層装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記流体の流路の中心軸を含み前記積層方向に平行な断面において、前記スリット部および前記合流部に属する流路の壁面に、前記スリット部から前記合流部にかけての前記積層方向の少なくとも一方の端部の壁面と前記中心軸とが成す角度αが前記流動方向の上流から下流に見て増大を開始する拡幅開始点であって、かつ前記拡幅開始点における前記壁面の接線よりも前記積層方向の外側に存在する流路拡幅部内において、前記拡幅開始点から前記接線の方向に前記拡幅開始点よりも端部スリットピッチだけ下流の位置までの範囲に存在する流路拡幅上流部の面積が前記端部における端部スリットピッチの2乗の0.04倍以上である拡幅開始点が存在することを特徴とする流体積層装置が提供される。
また、本発明の別の形態によれば、上記の流体積層装置を含むことを特徴とする積層フィルムの製造装置が提供される。
また、本発明の別の形態によれば、複数の流体を前記流体の数よりも多い層数の層を形成するように積層させる流体の積層方法であって、前記各流体をそれぞれ供給する複数のマニホールドを経由して、前記各マニホールドのいずれかひとつと連通し前記各層に対応して流動方向に通過させる複数のスリットを有するスリット部に供給し、該スリット部に連通する合流部において前記流動方向に直交する積層方向に重ね合わせながら合流させるに際し、前記スリット部として該スリット部に前記スリット部を形成するスリットのうち少なくともひとつのスリットと、該スリットに隣接するスリットのうち少なくとも一方のスリットとが、同一の前記マニホールドと連通しているものを用いることを特徴とする流体の積層方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記スリット部の前記積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットから流出した流体として、該流体のせん断粘度が前記流体に隣接する層を形成する流体のせん断粘度よりも低いものを用いることを特徴とする流体の積層方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記の流体の積層方法で複数の流体を積層し、前記流体を口金から吐出してシート状に形成させることを特徴とする積層フィルムの製造方法が提供される。
本発明におけるスリット部とは、流体積層装置内に設けられたすべてのスリットの中で流動方向において流動方向上流側の先端が最も上流に位置するスリットの上記先端(上流端点)を通り流路の中心軸に垂直な面と、積層方向の末端に位置する2つのスリットの流動方向下流側の先端を通り、奥行方向に平行な面に挟まれるスリット隔壁およびこのスリット隔壁に挟まれたスリットの空間を合わせたものである。ここで、スリット部における流動方向とは、スリット部から流体が流出する部位における流体の平均的な流れの方向をいう。図6に示したように、左右対称的に流体が積層され、下方に流出する形態のスリット部においては、通常、流動方向は図示のとおりのとなる。
本発明における合流部とは、スリット部の流動方向下流側末端から排出部までの流路全般である。
本発明における排出部とは、スリット部の流動方向下流側末端以後の流路における流路の中心軸を含み奥行方向に平行な断面において、奥行方向に流路の拡幅を始める流路の最上流の断面である。
本発明の流体積層装置によれば、各スリットから流出する流速差を低減させつつ、層厚みに変化を持たせることができ、フィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラを抑制することが可能となる。
以下に本発明の実施の形態について図面に基づいて詳細に述べるが、本発明は以下の実施例を含む実施の形態に限定されるものではなく、発明の目的を達成できて、かつ、発明の要旨を逸脱しない範囲内においての種々の変更は当然あり得る。
本実施形態においては、流体積層装置において同一の流路を経てスリット部に供給された流体を同一の流体として取扱う。すなわち、化学的な組成が全く同一の流体であっても、流体積層装置内でスリット部へ異なる経路を経て供給されたものであれば異なる流体として取扱い、化学的に異なる組成の流体を混合して作られた混合流体であっても、流体積層装置内で1つの流路を経てスリット部に供給されたものであれば同一の流体として取り扱う。
本発明における流体積層装置の一実施形態例として、2種類の流体を積層する流体積層装置の概略図を図2〜5に示す。図2aは、本実施形態の流体積層装置の各部品の概略図である。図2aにおいて、紙面左右方向がスリット板中でスリットの配列している方向である積層方向(X方向)、紙面に垂直な方向が奥行方向(Y方向)、上下方向が流動方向(Z方向)である。なお、図2aでは流路の中心軸がスリット部から合流部までの流路において直線である装置を示しているが、曲線であってもよい。この場合、流路の中心軸と平行である向きに流動方向、流路の中心軸に対して垂直でかつスリット部でのスリットの配列している方向に対応する方向を積層方向、流路の中心軸および積層方向に垂直である方向を奥行方向とする。
なお、ここでは、2種類の流体を積層する流体積層装置について例示しているが、装置に供給される流体は3種類以上であってもよく、その流体が別々の供給源から供給された流体であっても、同一の供給源から分割した流体であってもよく、必要に応じては装置内で流体の経路を分割した流体であってもよい。重要なことは、流体積層装置内に設けられるスリット部に供給される経路が2つ以上あることである。
図2に示す装置は、流体を流体積層装置1中に導入するための流体導入板11、15、マニホールドを有する側板12、14、スリット部ならびに合流部を有するスリット板13の5枚の部材からなる。この5枚の部材は、図2bのとおりに結合されて流体積層装置1を構成する。その結果、図1に示したような流路と同様の流路を形成することができる。
流体導入板11、15には、流体積層装置に流体を供給し、側板12、14に流体を供給するための流体導入路16、17が設けられている。
側板12、14には、流体導入路16、17に連通する流体導入口18、19が設けられており、そこから積層方向に伸びるマニホールド20、21が設けられている。マニホールドを設けることで、供給された流体の流動の乱れや圧力損失を緩和し、スリット以後で生じる圧力損失にしたがって流体をスリットに安定して供給することができることから、精度良く流体を合流させることが可能となるので好ましい。より好ましくは、各々の流路に対して1つ以上のマニホールドを設けることである。各々の流路に対してマニホールドを設けることにより、合流させる全ての流体に対して供給された流体の流動の乱れや圧力損失を緩和し、スリット以後で生じる圧力損失にしたがって流体をスリットに安定して供給することができることから、より精度良く流体を合流させることが可能となる。
スリット板13には、多数のスリット22がスリット隔壁23により所定の間隔をもって配列しており、各々のスリットはマニホールド20もしくはマニホールド21に連通している。各々のスリットがマニホールドと連通することにより、マニホールドで安定化された流体に乱れを生じさせることなくスリットに供給することが可能となり、合流させる流体を安定化させることが可能となることから、好ましい。
以下、図3を用いてスリット部の各部の寸法について説明する。図3は、本実施形態の流体積層装置の積層方向の端部におけるスリット部と合流部の斜視図である。
本発明におけるスリットの数は特に限定されるものではないが、スリットの数が増えるに従い装置が積層方向に大型化し、滞留部が生じたり積層方向の端部にあるスリットへの流体の供給量が不均一になることから、現実的には1000個程度までが適当である。また、本発明による流動の乱れの抑制効果は、スリットの数が5個以上であるときにより顕著となる。
また、スリットの間隔は、10μm以上30000μm以下であることが好ましい。より好ましくは、100μm以上10000μm以下である。ここでいうスリットの間隔31について、図3aを用いて以下に説明する。各々のスリットにおいて、スリットの頂点を積層方向末端から図3aに示すとおりP、P・・・Pとする。また、各々の頂点の中点Mとして、たとえばPとPの中点の場合M12としてあらわす。スリットに明確な頂点が存在しない場合には、スリットの各壁面において大部分を形成する面を仮想的に延長させた際の面の交わる箇所から頂点を定める。ここで、積層方向の末端側壁面における頂点P、頂点Pの中点M12と頂点P、頂点Pの中点M34とを結ぶ線分M1234の長さをl、積層方向の中央側壁面における頂点P、頂点Pの中点M56と頂点P、頂点Pの中点M78とを結ぶ線分M5678の長さをl2、四角形M12347856の面積をSとしたときに、2S/(l+l)をスリットの間隔31とする。スリットの間隔が10μm未満である場合、加工精度限界のために均一な流量制御を行うことが難しくなる傾向にある。また、スリット間隔が30000μmよりも大きい場合、装置が積層方向に大型化しすぎたり、流体の流量や粘度によっては、各スリットで生じる圧力損失が小さくなりすぎるため、各スリットを流れる流量を均一にすることが出来なくなる場合がある。スリットの間隔が100μm以上10000μm以下であると、装置が大型化することも無く、精度高く流体を合流させることが可能となる。
また、スリットの長さは、20mm以上200mm以下であることが好ましい。より好ましくは、30mm以上100mm以下である。ここでいうスリットの長さ32について、図3aを用いて以下に説明する。前述のとおり定めた頂点P、中点Mについて、流動方向の上流側壁面における頂点P、頂点Pの中点M12と頂点P、頂点Pの中点M56とを結ぶ線分M1256の長さをl、流動方向の下流側壁面における頂点P、頂点Pの中点M34と頂点P、頂点Pの中点M78とを結ぶ線分M3478の長さをl4、四角形M12347856の面積をSとしたときに、2S/(l+l)をスリットの長さ32とする。スリットの長さが20mm未満である場合、スリットでの圧力損失が小さくなりすぎることや、スリット内での流速のムラが大きくなることから、各スリットを流れる流量を均一にすることが出来なくなる場合がある。また、スリットの長さが200mmより大きい場合には、圧力損失が大きくなりすぎるために、流体のもれが発生しやすくなったり、スリットの長さはスリット隔壁の長さと同様であるため、スリット隔壁が繰り返し使用時に変形するなどの耐久性に問題が生じることがあるために避けるほうが好ましい。
また、スリットの幅は、10mm以上200mm以下であることが好ましい。より好ましくは、10mm以上100mm以下である。ここでいうスリットの幅33について、図3bを用いて以下に説明する。前述のとおり定めた頂点P、中点Mについて、奥行方向の手前側壁面における頂点P、頂点Pの中点M15と頂点P、頂点Pの中点M37とを結ぶ線分M1537の長さをl、奥行方向の奥側壁面における頂点P、頂点Pの中点M26と頂点P、頂点Pの中点M48とを結ぶ線分M2648の長さをl6、四角形M15374826の面積をSとしたときに、2S/(l+l)をスリットの幅33とする。スリットの幅が10mm未満である場合、スリットの幅がスリット隔壁の幅と同様であるため、スリット隔壁の強度が低下するため、変形が生じやすくなることから避けるほうが好ましい。また、スリットの幅が200mmより大きい場合には、スリット内での流速にムラが生じやすくなり、かつスリットの加工が難しくなることから避けるほうが好ましい。
また、スリット隔壁の厚み34は、100μm以上であることが好ましい。より好ましくは、1000μm以上10000μm以下である。ここでいうスリット隔壁の厚みについて、図3cを用いて以下に説明する。スリット隔壁の壁面のうち、積層方向末端側の壁面における頂点Pは、前述のスリットにおける頂点P〜Pと同一のものとなる。一方、積層方向中央側の壁面は積層方向末端側の壁面とは異なるスリットを形成するため、異なるスリットの頂点としてP1’〜P4’と定義する。このように定めた頂点Pについて、積層方向の末端側壁面における頂点P、頂点Pの中点M56と頂点P、頂点Pの中点M78とを結ぶ線分M5678の長さをl、積層方向の中央側壁面における頂点P1’、頂点P2’の中点M1’2’と頂点P3’、頂点P4’の中点M3’4’とを結ぶ線分M1’2’3’4’の長さをl8、四角形M78561’2’3’4’の面積をSとしたときに、2S/(l+l)をスリット隔壁の厚み34とする。スリット隔壁の厚みが100μm未満である場合、スリット隔壁の強度が低下するため、変形が生じやすくなることから避けるほうが好ましい。また、スリット隔壁の厚みの最大値については特に制限するものではないが、間隔が大きくなるに従い装置が積層方向に大型化するため、10000μm以下が適当である。
なお、上記のスリットの間隔、スリットの長さ、スリットの幅、スリット隔壁の厚みについては、用いる流体の粘度などの流動特性に応じて適正な値へ制御することにより、より精度良く流体を合流することが可能となる。また、本実施形態においては、あるスリットの間隔とそのスリットと隣り合うスリット隔壁のうち流路の中心軸側に位置するスリット隔壁の厚みの和をスリットピッチと呼称することとする。特に、積層方向の一番末端にあるスリットを末端スリット、末端スリットと該末端スリットと隣り合うスリット隔壁とによって定義されるスリットピッチを端部スリットピッチという。
本実施形態においては、スリット部を形成するスリットのうち少なくともひとつのスリットと、このスリットに隣接するスリットのうち少なくとも一方のスリットが、同一のマニホールドと連通している。その模式図を図5に示す。図5は、両末端における末端スリットと隣り合うスリットが同一のマニホールドに連通している流体積層装置の概略図を示したものである。スリットからの流出する流体の流量がスリットの間隔、長さ、幅といった形状により決定され、スリットの形状が異なる場合には各々のスリットから流出する流体の流量にも差が生じる。特に、スリットの間隔が増大することにより、流量は飛躍的に増大するため断面積の増大を大きく上回る流量の増加が生じ、ひいてはスリットから流出する流体の流速の増大の原因となる。従来の流体積層装置のスリット部では、積層された流体の層厚みを変化させる場合には、各々のスリットの間隔、長さ、幅を設計された層厚みを実現できるように計算された形状とし、スリットから流出する流体の流量を制御することにより層厚みを制御していた。しかし、この場合には、スリットの形状が変化することにより各々のスリットから流出する流体の流速に差が生じ、特に流体の流動特性が異なる場合に流動の乱れが発生しやすくなる。しかし、スリット部に含まれるスリットのいずれかにおいて、このスリットに隣接するスリットが同一のマニホールドと連通している場合、隣り合うスリット同士から同一の流体を流出することが可能となり、同一の層厚みを達成するためにひとつのスリットの形状を変化させた場合と比較して、スリットの形状の変化の程度を抑えつつも層厚みの変化を持たせることが可能となることから、各スリットから流出する流体の流速の差を抑えることが出来る。その結果、スリットから流出した流体の流速の変化に起因する流動の乱れの発生を抑制することが可能となる。好ましくは、スリット部の積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットとこの末端スリットに隣接するスリットが、同一のマニホールドと連通していることであり、より好ましくは、末端スリットと末端スリットに隣接するスリットの組み合わせの各々が、同一のマニホールドに連通することである。合流部の壁面近傍においては、スリットから流出した流体が壁面抵抗を受けるため大きく速度が変化し、フィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラの原因となる流動の乱れが生じやすくなる。最表層の厚膜化により、高せん断場における流動の乱れを抑制することが可能となるが、従来はスリットの形状により流量を制御するため最表層のスリットの形状の変化が大きくなり、スリットから流出した流体の速度変化が大きくなることで流動の乱れが発生しやすくなる。そこで、最表層を形成するスリット部の末端にある末端スリットと隣接するスリットから同一の流体を流出させることにより、スリットの形状を大きく変化させることなく最表層の厚膜化を行うことが可能となり、フィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラを抑制することが可能となる。また、末端スリットから連続する2つ以上10個以下のスリットが、同一のマニホールドと連通することも好ましい。末端スリットから連続する2つ以上のスリットが同一のマニホールドと連通することにより、積層後に最表層に隣接する層を形成する流体が流出するスリットと同一の形状のスリットで厚膜化された層を形成することが可能となり、流動の乱れを発生させることなく最表層の厚膜化を行うことが出来る。また、末端のスリットから連続して10個以下のスリットが同一のマニホールドと連通することにより、流動の乱れの発生を抑制しつつ最表層の大きな厚膜化が可能であり、かつ望む積層数を積層するために必要なスリットの数を抑えることが出来るため、流体積層装置の製造コストの観点からも好ましい。
本発明においては、スリット部において、いずれか一方の末端からn番目のスリットSおよびn+1番目のスリットSn+1(n:1〜N−1のすべての自然数(N:スリット部のスリットの総数))が下記式1を満たすことが好ましい。下記式3を満たす関係にあるスリット同士では、スリットから流出する流体の流速がほぼ同程度となり、スリット後の流速の変化に由来する流動の乱れを抑制することが可能となる。この場合、特にスリットから流出した流体の流速の変化が生じやすい壁面近傍の流動においても、流速の変化を抑制することが可能となり、フィルムの長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラの原因となる流動の乱れの発生を抑制することが可能となる。
0.5≦(Ln+1/tn+1 )/((L/t )≦2 (式3)
:スリットSの流動方向の長さ
n+1:スリットSn+1の流動方向の長さ
:スリットSの間隔
n+1:スリットSn+1の間隔
各々のスリット22は、流動方向下流で合流部24と連通しており、この合流部24にて各スリットから流出した樹脂を合流させることが出来る構造となっている。合流部24は排出部25に連通しており、そこから合流させた流体を流出される構造となっている。
本発明においては、流体の流路の中心軸を含み積層方向に平行な断面において、スリット部および合流部に属する流路のうち、スリット部から合流部にかけての積層方向の少なくとも一方の端部の壁面と中心軸とが成す角度αが流動方向の上流から下流に見て増大を開始する拡幅開始点が存在することが好ましい。このように構成すると、流体の流路面積、特に壁面に接するスリットから流出された流体の流動幅が拡幅されることで、壁面近傍の流体の流速を低下させスリットから流出した流体の流速の変化を抑制することができ、結果として流動特性の異なる流体を合流させた際にも合流後の流動を安定化させることが可能である。より好ましくは、壁面と中心軸とが成す角度αが流動方向の上流から下流に見て連続して増大して角度αの変化が無くなるまでの過程において、拡幅開始前と拡幅終了時の角度αの変化量が30°以上90°以下である。角度αの変化量が大きくなるに従い合流部における流動の安定化効果は大きくなるが、角度αの変化量が90°よりも大きくなることで流動方向の変化が大きくなり、むしろ流動の不安定化の原因となる場合がある。角度αの変化量が30°以上90°以下であれば、より効果的に積層後の流動における流速の変化を抑制させることが可能となる。
以下、本明細書において流路等の形状について説明するときは、特記しない限り、流体の流路の中心軸を含み積層方向に平行な断面における形状等を議論する。
ここでいう流路の中心軸35は、以下のとおりに定義されるものである。流路の中心軸とは、積層された流体の流れの代表的な経路を表すものである。この中心軸は、流体の中心面内の点であって、スリット部の積層方向での両末端の壁面で最も流動方向の上流に位置する点を結んだ直線の中点で36を始点とし、排出部における積層方向およびフィルム幅方向の中心に位置する点37を終点とする、一般には曲線となる線である。ここで、流体の中心面38とは、スリット部における積層方向を含む平面であって、流体積層装置のスリット部から排出部に至るまでの流体の流路の容積を2分する平面をいう。図6は、前述の流体積層装置1の積層方向に垂直な断面における断面図である。この例のように、各流体が左右対称的に合流してくる構成の場合は、流体の合流中心面38は、流体積層装置1の流路空間を左右に2分する平面となる。もし、図6で左側の流路の容積が右側より大きいなら、中心面38は左に傾いたものとなる。
さて、流路の中心軸35は、上述のとおり、スリット部最上流における中心面内の点であって、流路の積層方向の中心点Gを起点とする。流路の中心軸上の次の点は、合流中心面内方向であって積層方向に直交する方向で下流の方向に微小長さΔだけ進んだ点G における上記下流の方向に垂直な平面Pと流路の交線に囲まれた平面図形(流路断面)の重心点Gである。流路の中心軸上のさらに次の点は、上記重心点Gを新たな起点とし先の中心点GからGに向かう流路方向Dに微小長さΔだけ進んだ点G における上記流路方向Dに垂直な平面Pと流路の交線に囲まれた平面図形の重心点Gである。以下同様に下流に向かう流路断面の重心点をつないだ曲線が流路の中心軸35となる。この様子を示したのが図7である。図7は、流路が積層方向に屈曲している場合における流路の中心軸35の決定方法を例示したものであり、流体の合流中心面における断面を図示したものである。この微小長さΔを限りなく小さくした極限が流路の中心軸35である。
次に、流路の中心軸35と壁面のなす角度αについて詳細に定義する。図4において、中心軸35と角度αを成す壁面39の部位は、中心軸35の各点xからその点における流路断面内に積層方向に伸ばした直線と壁面39とが交わる点wxとする。角度αは、この点における、上記直線と点xにおける流路方向Dx(流路の中心軸35の向いている方向)とを含む平面内での壁面39の向きDwxと流路方向Dxとがなす角度をもって定義する。この様子を示したのが図8である。図8は流路が積層方向に屈曲している場合における角度αの決定方法を例示したものであり、流路の積層方向と流路の中心軸35の方向(流路方向)を含む平面における断面を図示したものである。ただし、この壁面39は、流体が接する面であって、壁面の傷、凹み、壁表面の面粗度による凹凸、また温度などを測定するための穴などの加工および面取加工等は含まない。また、角度αは、流体の流れ方向に対して中心軸35と成す角度を表し、樹脂の流れが縮幅する方向をマイナス、拡幅する方向をプラス、中心軸35と平行な方向を0°として定義する。
また、拡幅開始点の決定方法の詳細について以下に示す。壁面上のある点y1について、流路の中心軸との成す角度をα1とし、壁面上をスリット部末端から流動方向下流方向へ微小長さΔだけ進んだ箇所の壁面上を点y2と、点y2における壁面と中心軸との成す角度をα2とする。なお、ここで用いるΔの値は、端部スリットピッチの0.1倍であるとする。その際に、角度α2から角度α1を引いた値をΔα1とすると、Δα1の値が1°以上179°以下である場合に拡幅が開始されたものと判定し、点y1を拡幅開始点とする。その詳細を示す図9に示す。
本発明においては、積層方向の少なくとも一方の端部において、拡幅開始点における壁面の接線よりも積層方向の外側に存在する流路拡幅部内において、拡幅開始点から接線の方向に拡幅開始点よりも端部スリットピッチだけ下流の位置までの範囲に存在する流路拡幅上流部の面積が端部における端部スリットピッチの2乗の0.04倍以上となるよう流路が構成されていることが好ましい。ここでいう流路拡幅部とは、流体の流路の中心軸を含み積層方向に平行な断面上の拡幅開始点以後のスリット部ならびに合流部の流路において、拡幅開始点での接線とこの接線よりも積層方向の外側にある壁面に囲まれた部分全体のことであり、流路拡幅上流部とは流路拡幅部において、拡幅開始点における接線上を拡幅開始点から流動方向下流方向へ端部スリットピッチの長さ移動した点zで接線と垂直に交差する垂線よりも流動方向上流側の部分である。また、端部スリットピッチは前述のとおりである。複数の積層方向の末端の壁面がそれぞれ拡幅開始点を有する際には、端部スリットピッチはそれぞれの壁面固有の端部スリットピッチを用いて算出するものとする。流動拡幅部ならびに流動拡幅上流部の1例を、図10、11に示す。流路拡幅上流部の面積が端部スリットピッチの2乗の0.04倍以上であることにより、流路の拡幅面積が十分に確保されて壁面近傍での流体の流速を低下させる効果が生じることで、合流以後の流動における流速の変動を抑制して流動を安定化させる効果が顕著となる。好ましくは、流路拡幅上流部の面積が端部スリットピッチの2乗の0.5倍以上であり、より好ましくは流路拡幅上流部の面積が端部スリットピッチの2乗の10倍以下である。流路拡幅上流部の面積が端部スリットピッチの2乗の0.5倍以上であることで、十分な流路の拡幅が生じ、流動の乱れを抑制することが可能となる。また、流路拡幅上流部の面積が端部スリットピッチの2乗の10倍以上となると、流速を低下させる効果が顕著であるが、流体の滞留や流路の急拡幅による流動の乱れの発生の原因となる場合があるため、10倍以下であることが好ましい。
本発明においては、末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットから流出した流体として、該流体のせん断粘度が該流体に隣接する層を形成する流体のせん断粘度よりも低いものを用いることが好ましい。ここでいうせん断粘度とは、回転式レオメーターを用いた動的粘弾性測定におけるせん断速度15s−1での複素粘性率の値である。また、測定を行う温度は、全ての流体が流動状態である温度で、かつ各々の流体において熱劣化などの物性変化が生じない温度で測定されたものである。スリットから流出した流体が合流部を流動する過程において、壁面近傍では壁面抵抗の影響により高いせん断がかかり、壁面から中心部へと近づくにつれて壁面抵抗の影響が弱まってせん断が小さくなっていく。最表層を形成する末端スリットから流出したせん断流体の粘度が、1層内側を流動する層を形成する末端スリットに隣接したスリットから流出した流体のせん断粘度よりも低いことにより、最もせん断速度の高い壁面近傍において生じる応力を抑えることができ、流動の乱れの発生を抑制することが可能となる。より好ましくは、合流部以後の積層方向の末端に位置する両方の最表層を形成する各々の流体のせん断粘度が、最表層の隣接する層を形成する流体のせん断粘度よりも低いことが好ましい。この場合、壁面近傍で発生する流動の乱れを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の流体積層装置の後に既知の流体合流装置を用いることも可能である。例えば、複数の流体積層装置で積層された積層流を既知の合流装置で合流させることにより、さらなる積層数の向上を達成することが可能となる。この場合にも、従来の流体積層装置を用いる際にはやはりフィルム長手方向のフィルムの厚みムラや積層ムラの問題があったが、本実施形態の積層装置を用いることにより上記のフィルムの厚みムラや積層ムラの主な原因である積層直後の流動の乱れを抑制することが出来、フィルムの厚みムラや積層ムラを抑えることが可能となる。
以下、図2〜5に記載の流体積層装置を用い、流体として2種類の熱可塑性樹脂を用いて多層積層フィルムを製膜した際のフィルムの厚みムラや積層ムラを測定し、本実施形態における流体積層装置の効果を検証した結果について、さらに説明する。下記に本実施形態に使用した物性値の評価法を記載する。
(物性値の評価法)
(1)積層厚み、積層数、積層構造
フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、電子顕微鏡観察により求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧75kVでフィルムの断面を拡大観察し、断面写真を撮影、層構成および各層厚みを測定した。なお、拡大倍率10000倍で撮影し、コントラストを高く得るために、公知のRuOを使用した染色方法を用いた。
積層構造の具体的な求め方を、説明する。TEM写真画像を、Canon製「CanoScan9950F」を用いて画像サイズ720dpi(1dotあたり空間分解能4nm)で取り込んだ。画像をJPEG形式で保存し、次いで画像処理ソフトImage−Pro Plus ver.4(販売元 プラネトロン(株))を用いて、このJPGファイルを開き、画像解析を行った。画像解析処理は、ラインプロファイルモードで、積層方向に平行なライン上での明るさとの関係を、数値データとして読み取った。表計算ソフト(マイクロソフト社のExcel2003)を用いて、位置(nm)と明るさのデータに対してサンプリングステップ6(間引き6)、3点移動平均の数値処理を施した。さらに、この得られた周期的に明るさが変化するデータを微分し、VBAプログラムにより、その微分曲線の極大値と極小値を読み込み、隣り合うこれらの間隔を1層の層厚みとして層厚みを算出した。この操作を写真毎に行い、全ての層の層厚みを算出した。
(2)溶融粘度の測定
回転式レオメーター MR−300ソリキッドメーター(レオロジ製)を用いて動的粘弾性測定を行った。測定には、平行円板(直径18mm)を用い、N雰囲気下、270℃、振幅1°、せん断速度0.6〜31s−1の条件で測定を行った。得られたデータのうち、せん断速度15s−1での複素粘性率をせん断粘度とした。なお、実施例にて乾燥して製膜に用いた樹脂については、本測定においても同様の条件にて乾燥を行った。
(3)フィルムの厚みムラの測定
フィルムシックネステスタ「KG601A」および電子マイクロメータ「K306C」(共にアンリツ製)を用い、フィルム移動速度1.5m/minの速度にてフィルムを巻き取る際のフィルムの厚みを10Hz周期にて1分間測定した。得られたフィルムの全ての箇所でのフィルム厚みについて、その最大厚みをdmax、最小厚みをdmin、平均厚みをdavとし、厚みムラを(dmax−dmin)/davとした。測定はフィルムの長手方向に対して行い、測定箇所は幅方向に対して等間隔に5箇所について測定して得られたフィルム厚みのムラの中で最も大きな値をフィルムの厚みムラとする。表1には、フィルム厚みのムラが0.02未満のものを◎、0.02以上0.05未満のものを○、0.05以上0.1未満のものを△、0.1以上のものを×として記す。
(4)積層厚みのムラの定義
(3)の測定にてフィルム厚みムラの値が最も大きくなる幅方向での位置について、最もフィルム厚みが厚い箇所と最も薄い箇所のフィルムの流動方向への断面をそれぞれ作成し、(1)に記載の手法にて断面の層厚みプロファイルを作成した。得られた層厚みプロファイルを元に、積層されている各層について、フィルム厚みの大きい箇所での層の厚みをWmax、小さい箇所でのフィルム厚みをWminとし、その層の積層厚みのムラは(Wmax−Wmin)/(Wmax+Wmin)とする。積層ムラはすべての層について算出し、その中で最も大きな値をフィルムの積層厚みのムラとする。表1には、フィルム厚みのムラが0.05未満のものを◎、0.05以上0.1未満のものを○、0.1以上0.5未満のものを△、0.5以上のものを×として記す。
(実施例1)
流体として、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bを準備した。樹脂Aとして、熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)を真空下・180℃の条件で乾燥した後に用いた。上記PET樹脂は、以下に記す方法にて重合されたものである。まず、ジメチルテレフタレート100重量部とエチレングリコール60重量部の混合物に、エステル交換反応触媒として酢酸カルシウムを添加し、加熱昇温してメタノールを留出させてエステル交換反応を行った。次いで、該エステル交換反応生成物に、重合触媒として三酸化アンチモン、熱安定剤としてリン酸を加え重縮合反応槽に移行した。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧し、290℃減圧下で内部を攪拌しメタノールを留出させながら重合し、PET樹脂を得た。また樹脂Bとして、ポリカーボネート(PC)[出光興産製タフロンA2200]を空気中、120℃の条件で乾燥して用いた。これらの樹脂を別々の押出機に供給した。
図12は、本実施形態に係る流体積層装置を用いる多層積層フィルムの製膜装置の概略図を示したものである。熱可塑性樹脂AおよびBは、それぞれ、押出機にて270℃の溶融状態とし、ギヤポンプおよびフィルターを介した後、図12に示す導入路2、3を経て図2aに示す流体導入部16、17へと導入された。なお、ギアポンプから吐出される樹脂の量は両樹脂について同一とする。用いた流体積層装置1は、図2aに示したとおり、2枚の流体導入板11、15、2枚の側板12、14、スリット板13からなる。
スリット板の詳細な構造は表1に示すとおりである。本装置においては、積層方向の末端にある両方の末端スリットから、表1に記載する数の連続するスリットが同一のマニホールドに連通しており、それよりも内側にあるスリットは交互に異なるマニホールドへと連通している。また、最大3つの屈曲開始点が存在し、上流側から屈曲開始点1、2、3と呼ぶこととする。なお、本装置においては、合流部以後が流路の中心軸を含み積層方向に平行な面について面対称であり、流路の中心軸を含み奥行方向に平行な面について面対称である。また、本装置においては、熱可塑性樹脂Aが流体積層装置の積層方向の両末端に位置するスリットに供給される。
上記流体積層装置を用いて作製された積層流動は図12に示す導管40を経てTダイ41へと導かれシート状に成形した後、静電印加にて表面温度25℃に保たれたキャストドラム42上で急冷固化して、未延伸フィルム43とした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に201層積層されたものであり、フィルムの厚みムラ、積層ムラともに非常に良好なものであった。結果について、表1に示す。
Figure 2009006706
(実施例2)
表1に示す特徴を有する流体積層装置1を用いた以外は、実施例1と同様の装置・条件にて製膜し、未延伸フィルムとした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に51層積層されたものであり、フィルムの厚みムラ、積層ムラともに非常に良好なものであった。結果について、表1に示す。
(実施例3)
表1に示す特徴を有する流体積層装置1を用いた以外は、実施例1と同様の装置・条件にて製膜し、未延伸フィルムとした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に51層積層されたものであり、フィルムの厚みムラ、積層ムラともに良好なものであった。結果について、表1に示す。
(実施例4)
表1に示す特徴を有する流体積層装置1を用いた以外は、実施例1と同様の装置・条件にて製膜し、未延伸フィルムとした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に51層積層されたものであり、若干のフィルムの厚みムラを有するものの積層ムラは良好なものであった。結果について、表1に示す。
(実施例5)
表1に示す特徴を有する流体積層装置1を用いた以外は、実施例1と同様の装置・条件にて製膜し、未延伸フィルムとした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に51層積層されたものであり、若干のフィルムの厚みムラと積層ムラを有するもののその程度は小さいものであった。結果について、表1に示す。
(実施例6)
熱可塑性樹脂AとしてPCを、熱可塑性樹脂BとしてPETを用いた以外は、実施例2と同様の装置・条件にて製膜し、未延伸フィルムとした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に51層積層されたものであり、若干のフィルムの厚みムラと積層ムラを有するもののその程度は小さいものであった。結果について、表1に示す。
(比較例1)
表1に示す特徴を有する流体積層装置1を用いた以外は、実施例1と同様の装置・条件にて製膜し、未延伸フィルムとした。得られたフィルムは、幅600mm、厚み200μmで、PETとPCが交互に51層積層されたものであり、顕著なフィルムの厚みムラ、積層ムラを有するものであった。結果について、表1に示す。
本発明は、多層積層フィルムの製膜に応用されるものであるが、流動の乱れを生ずることなく合流させることが要求される用途に関しては、いかなる用途においても利用可能なものである。
2つの経路を経て供給された流体を積層状に合流させるための流体積層装置の概略図である。 2つの経路を経て供給された流体を積層状に合流させるための流体積層装置の各部品の概略図である。 図2aに示す各部品の組み立てについての図である。 スリット板の端部のスリット部についての詳細な説明図であり、スリットの間隔ならびに長さの算出方法を示すものである。 スリット板の端部のスリット部についての詳細な説明図であり、スリットの幅の算出方法を示すものである。 スリット板の端部のスリット部についての詳細な説明図であり、スリット隔壁の厚みの算出方法を示すものである。 スリット部と合流部からなるスリット板の構造についての説明図である。 両末端における末端スリットと隣り合うスリットが同一のマニホールドに連通している流体積層装置の概略図である。 流体積層装置の積層方向に垂直な断面における断面図である 中心軸を定義する説明図であり、流体積層装置の流体の合流中心面における断面図である。 壁面の角度を定義する説明図であり、流路途中の位置xにおける流路の積層方向と流路の中心軸35の方向を含む平面における断面図である。 拡幅開始点を定義する説明図であり、流体積層装置の流路の合流中心面における断面図である。 流路拡幅部の詳細についての1例を示した説明図であり、流体積層装置の流路の合流中心面における断面図である。 流路拡幅部の詳細についての1例を示した説明図であり、流体積層装置の流路の合流中心面における断面図である。 流体積層装置を用いる多層積層フィルムの製膜装置の概略図である。
符号の説明
1:流体積層装置
2:流体導入路
3:流体導入路
4:マニホールド
5:マニホールド
6:スリット
7:スリット
8:合流部
11:流体導入板
12:側板
13:スリット板
14:側板
15:流体導入板
16:流体導入路
17:流体導入路
18:流体導入口
19:流体導入口
20:マニホールド
21:マニホールド
22:スリット
23:スリット隔壁
24:合流部
25:排出部
31:スリットの間隔
32:スリットの長さ
33:スリットの幅
34:スリット隔壁の厚み
35:流路の中心軸
36:流路の中心軸の始点
37:流路の中心軸の終点
38:合流中心面
39:壁面
40:導管
41:Tダイ
42:キャストドラム
43:未延伸フィルム

Claims (10)

  1. 複数の流体を前記流体の数よりも多い層数の層を形成するように積層する流体積層装置であって、前記各流体をそれぞれ供給する複数のマニホールドと、前記各マニホールドのいずれかひとつと連通し、前記各マニホールド内に供給された前記各流体を前記各マニホールドから前記各層に対応して流動方向に通過させる複数のスリットを有するスリット部と、該複数のスリットを通過した前記各流体を前記流動方向に直交する積層方向に重ね合わせながら合流させる合流部とを備え、前記スリット部を形成するスリットのうち少なくともひとつのスリットと、該スリットに隣接するスリットのうち少なくとも一方のスリットとが、同一の前記マニホールドと連通していることを特徴とする流体積層装置。
  2. 前記スリット部の前記積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットと該末端スリットに隣接するスリットとが、同一のマニホールドと連通していることを特徴とする請求項1に記載の流体の積層装置。
  3. 前記スリット部の前記積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットと、該末端スリットから連続する2つ以上10個以下のスリットとが、同一の前記マニホールドと連通していることを特徴とする請求項2に記載の流体の積層装置。
  4. 前記スリット部において、いずれか一方の末端からn番目のスリットSおよびn+1番目のスリットSn+1(n:1〜N−1のすべての自然数(N:スリット部のスリットの総数))が下記の式を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流体積層装置。
    0.5≦(Ln+1/tn+1 )/(L/t )≦2
    :スリットSの流動方向の長さ
    n+1:スリットSn+1の流動方向の長さ
    :スリットSの間隔
    n+1:スリットSn+1の間隔
  5. 前記スリット部に含まれるスリットの数Nが5個以上1000個未満である請求項1〜4のいずれかに記載の流体積層装置。
  6. 前記流体の流路の中心軸を含み前記積層方向に平行な断面において、前記スリット部および前記合流部に属する流路の壁面に、前記スリット部から前記合流部にかけての前記積層方向の少なくとも一方の端部の壁面と前記中心軸とが成す角度αが前記流動方向の上流から下流に見て増大を開始する拡幅開始点であって、かつ前記拡幅開始点における前記壁面の接線よりも前記積層方向の外側に存在する流路拡幅部内において、前記拡幅開始点から前記接線の方向に前記拡幅開始点よりも端部スリットピッチだけ下流の位置までの範囲に存在する流路拡幅上流部の面積が前記端部における端部スリットピッチの2乗の0.04倍以上である拡幅開始点が存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流体積層装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の流体積層装置を含むことを特徴とする積層フィルムの製造装置。
  8. 複数の流体を前記流体の数よりも多い層数の層を形成するように積層させる流体の積層方法であって、前記各流体をそれぞれ供給する複数のマニホールドを経由して、前記各マニホールドのいずれかひとつと連通し前記各層に対応して流動方向に通過させる複数のスリットを有するスリット部に供給し、該スリット部に連通する合流部において前記流動方向に直交する積層方向に重ね合わせながら合流させるに際し、前記スリット部として該スリット部に前記スリット部を形成するスリットのうち少なくともひとつのスリットと、該スリットに隣接するスリットのうち少なくとも一方のスリットとが、同一の前記マニホールドと連通しているものを用いることを特徴とする流体の積層方法。
  9. 前記スリット部の前記積層方向の端部に存在する末端スリットのうち少なくとも一方の末端スリットから流出した流体として、該流体のせん断粘度が前記流体に隣接する層を形成する流体のせん断粘度よりも低いものを用いることを特徴とする請求項8に記載の流体の積層方法。
  10. 請求項8または9に記載の流体の積層方法で複数の流体を積層し、前記流体を口金から吐出してシート状に形成させることを特徴とする積層フィルムの製造方法。
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