JP2009006571A - 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体噴射特性を劣化させることなく、ノズル開口の高密度化を実現することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供する。
【解決手段】ノズル開口13に連通するノズル連通孔23と、圧力発生室11とが幅方向に複数並設されて設けられ、表面の結晶面方位が(110)面の流路形成基板12と、圧力発生室11に圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備し、ノズル連通孔23が、流路形成基板12の表面に対して垂直な結晶面方位が(111)面で画成されていると共に、当該ノズル連通孔23の液体供給側とは反対側の端部の2つの前記(111)面が鋭角となる角部に2つの(111)面に対して鈍角で形成された傾斜面40を設ける。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッド及び製造方法並びに液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及び製造方法並びにインクジェット式記録装置に関する。
液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、圧電素子の変位による圧力を利用してノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが知られている。具体的には、ノズル開口に連通する圧力発生室に対向する領域に振動板を介して圧電素子(圧電振動子)を設け、この圧電素子に電圧を印加等して、圧電素子を収縮又は膨張させることで、圧力発生室内を加圧してノズル開口からインク滴を吐出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、インクジェット式記録ヘッドを構成する圧力発生室は、シリコン単結晶基板等の流路形成基板を異方性エッチングすることで形成される。また、圧力発生室とノズル開口とは、流路形成基板に厚さ方向に貫通して設けられたノズル連通孔を介して連通されている。このようなノズル連通孔は、圧力発生室と同様に流路形成基板を異方性エッチングすることにより形成されている。
特開平6−55733号公報
しかしながら、ノズル開口を高密度に配設しようとすると、ノズル開口と圧力発生室とを連通するノズル連通孔が互いに隣接する間の壁が薄くなり、壁の剛性が低下してしまうため、ノズル開口を高密度に配設することができないという問題がある。
また、ノズル連通孔を並設方向とは交差する方向の長さを短くすることで、互いに隣接するノズル連通孔の間の壁の剛性を高めることができるものの、ノズル連通孔の開口面積が著しく減少して流路抵抗が大きくなってしまうため、所望の液体噴射特性を得ることができないという問題がある。
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を吐出する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液体噴射特性を劣化させることなく、ノズル開口の高密度化を実現することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射するノズル開口に連通するノズル連通孔と、該ノズル連通孔を介して前記ノズル開口に連通する圧力発生室とが幅方向に複数並設されて設けられた表面の結晶面方位が(110)面の結晶基板からなる流路形成基板と、前記圧力発生室に相対向する領域に設けられて当該圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備し、前記圧力発生室が、前記流路形成基板の厚さ方向の途中まで形成されていると共に、前記ノズル連通孔が、前記圧力発生室の液体供給側とは反対側の長手方向一端部側に前記流路形成基板を厚さ方向に貫通して設けられ、前記ノズル連通孔が、前記流路形成基板の表面に対して垂直な結晶面方位が(111)面で画成されていると共に、当該ノズル連通孔の前記液体供給側とは反対側の端部の2つの前記(111)面が鋭角となる角部には、2つの(111)面に対して鈍角で形成された傾斜面が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、ノズル連通孔に傾斜面を設けることによって、互いに隣接するノズル連通孔の間の隔壁の剛性を高めることができる。したがって、ノズル連通孔を高密度に配置することができ、ノズル開口を高密度化することができる。また、ノズル連通孔に傾斜面を設けることで、ノズル連通孔の開口面積が著しく減少するのを防止して、流路抵抗の増加による液体噴射特性の劣化を防止できる。
ここで、前記傾斜面が、前記ノズル連通孔の前記並設方向の側面を画成する(111)面に対して125.3度で形成されていることが好ましい。これによれば、異方性エッチングにより常に一定角度で出現する傾斜面を形成することで、傾斜面の角度を安定させて、量産化した際に常に一定の安定した形状で形成することができる。
また、前記傾斜面が、前記ノズル開口側の開口から当該ノズル連通孔の深さ方向に対して内側に突出するように傾斜して設けられていることが好ましい。これによれば、傾斜面を深さ方向で突出させることで、隣接するノズル連通孔の間の隔壁の剛性をさらに高めることができる。
また、前記ノズル連通孔が、幅方向の側面を画成する第1の(111)面と、該第1の(111)面に対して70.5度の角度で長手方向の端面を画成する第2の(111)面とで形成されていることが好ましい。これによれば、傾斜面が、異方性エッチングにより出現する2つの傾斜面で形成されるため、常に安定した形状で形成することができる。
また、前記ノズル連通孔の前記傾斜面が、前記ノズル連通孔の前記ノズル開口側の開口で、前記ノズル連通孔の前記長手方向の端面を画成する(111)面に接する前記ノズル開口の同心円と接する位置に設けられていることが好ましい。これによれば、傾斜面によって隣接するノズル連通孔の間の隔壁の剛性をできるだけ向上することができると共に、傾斜面とノズル開口との間に空間を画成することができ、流路形成基板とノズルプレートとを接着した接着剤がノズル開口内に流出してノズル開口の目詰まりが生じるのを防止することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、高密度印刷が可能で且つ安定した印刷品質を保つことができる液体噴射装置を実現できる。
さらに、本発明の他の態様は、液体を噴射するノズル開口に連通するノズル連通孔と、該ノズル連通孔を介して前記ノズル開口に連通する圧力発生室とが幅方向に複数並設されて設けられた表面の結晶面方位が(110)面の結晶基板からなる流路形成基板と、前記圧力発生室に相対向する領域に設けられて当該圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備し、前記圧力発生室が、前記流路形成基板の厚さ方向の途中まで形成されていると共に、前記ノズル連通孔が、前記圧力発生室の液体供給側とは反対側の長手方向一端部側に前記流路形成基板を厚さ方向に貫通して設けられ、前記ノズル連通孔が、前記流路形成基板の表面に対して垂直な結晶面方位が(111)面で画成されていると共に、当該ノズル連通孔の前記液体供給側とは反対側の端部の2つの前記(111)面が鋭角となる角部には、2つの(111)面に対して鈍角で形成された傾斜面が設けられた液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記流路形成基板の表面に酸化皮膜を形成すると共に、当該酸化皮膜の前記ノズル連通孔となる領域に当該流路形成基板の結晶面方位の(111)面に沿った酸化皮膜除去部を形成し、且つ当該酸化皮膜除去部の前記傾斜面となる領域に当該ノズル連通孔の前記並設方向の側面を画成する(111)面に対して125.3度以上の角度の傾斜部を酸化皮膜除去部として形成した後、前記酸化皮膜を介して前記流路形成基板を異方性エッチングすることにより、前記流路形成基板に前記傾斜面を有する前記ノズル連通孔を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、ノズル連通孔に確実に傾斜面を形成することができると共に、常に同一形状の傾斜面を形成することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す断面図であり、図2は、流路形成基板のノズルプレート側からの平面図であり、図3は、図2の要部拡大平面図及びそのA−A′断面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、複数の圧力発生室11を有する流路形成基板12と、各圧力発生室11に連通する複数のノズル開口13が穿設されたノズルプレート14と、流路形成基板12のノズルプレート14とは反対側の面に設けられる振動板15と、該振動板15上の各圧力発生室11に対応する領域に設けられる圧電素子16を有する圧電素子ユニット17と、振動板15上に固定されて圧電素子ユニット17が収容される収容部18を有するヘッドケース19とを有する。
流路形成基板12は、表面の結晶面方位が(110)からなる例えば、シリコン単結晶基板等の結晶基板からなり、その一方面側の表層部分には、圧力発生室11が隔壁20によって区画されてその幅方向で複数並設されている。例えば、本実施形態では、流路形成基板12には、複数の圧力発生室11が並設され、各圧力発生室11の列の外側には、複数の圧力発生室11に亘って各圧力発生室11にインクを供給するためのリザーバ21が、流路形成基板12を厚さ方向に貫通して設けられている。そして、各圧力発生室11とリザーバ21とは、インク供給路22を介して連通している。
インク供給路22は、本実施形態では、圧力発生室11よりも狭い幅で形成されており、リザーバ21から圧力発生室11に流入するインクの流路抵抗を一定に保持する役割を果たしている。さらに、圧力発生室11のリザーバ21とは反対の端部側には、流路形成基板12を貫通するノズル連通孔23が形成されている。このような圧力発生室11、リザーバ21、インク供給路22及びノズル連通孔23は、流路形成基板12を異方性エッチングすることによって形成することができる。
ここで、流路形成基板12に圧力発生室11等を形成する異方性エッチングは、結晶基板のエッチングレートの違いを利用して行われる。本実施形態では、流路形成基板12が面方位(110)のシリコン単結晶基板からなるため、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と70.5度の角度をなし且つ上記(110)面に垂直な第2の(111)面とが出現する。かかる異方性エッチングにより二つの平行する面である第1の(111)面と二つの平行する面である第2の(111)面とで形成される平行四辺形状を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室11、ノズル連通孔23等を高密度に配列することができる。すなわち、本実施形態の圧力発生室11及びノズル連通孔23等を画成する隔壁20は、その表面が第1の(111)面となるように形成されており、ノズル連通孔23は、並設方向である幅方向の側面が第1の(111)面で形成され、並設方向とは交差する長手方向の端面が第2の(111)面で形成されている。
この流路形成基板12の一方面側にはノズル開口13が穿設されたノズルプレート14が接着剤や熱溶着フィルムを介して接着され、各ノズル開口13は、流路形成基板12に設けられたノズル連通孔23を介して各圧力発生室11と連通している。また、流路形成基板12の他方面側、すなわち、圧力発生室11の開口面側には振動板15が接合されて、各圧力発生室11はこの振動板15によって封止されている。なお、ノズル連通孔23は、図2に示すように、圧力発生室11と同様に隔壁20aによって区画されてその幅方向で複数並設されており、各圧力発生室11と各ノズル開口13とをそれぞれ連通している。
このようなノズル連通孔23は、上述のように流路形成基板12を異方性エッチングすることにより、第1の(111)面と第2の(111)面とで構成された平行四辺形状の開口を基本として形成されている。本実施形態では、ノズル連通孔23の並設方向である幅方向の側面が第1の(111)面で形成され、並設方向とは交差する長手方向の端面が第2の(111)面で形成されている。
そして、ノズル連通孔23には、図2及び図3に示すように、液体供給側であるインク供給路22とは反対側の端部の第1の(111)面と第2の(111)面とが鋭角となる角部に、この2つの(111)面に対して鈍角の角度となる傾斜面40が形成されている。
この傾斜面40は、詳しくは後述するが、流路形成基板12を異方性エッチングすることによりノズル連通孔23の内面の第1の(111)面及び第2の(111)面と共に形成することができる。そして、異方性エッチングにより形成された傾斜面40は、当該傾斜面40に連続してノズル連通孔23の幅方向の側面を画成する第1の(111)面に対して125.3度で形成されている。
また、傾斜面40は、ノズル連通孔23の長手方向の端面である第2の(111)面側の端部が、ノズル連通孔23の幅方向の略中心となる位置で設けられている。
さらに、傾斜面40は、図3(b)に示すように、前記ノズル開口13側の開口から当該ノズル連通孔23の深さ方向に対して内側に突出するように傾斜して設けられている。すなわち、ノズル連通孔の第1の(111)面と第2の(111)面とが鋭角となる角部には、ノズル連通孔23の内側に突出する突出部41が形成され、この突出部41の表面に傾斜面40が形成されていることになる。例えば、本実施形態では、傾斜面40は、ノズル開口13側の開口側に流路形成基板12の表面に対して35.3度の角度をなす第1の傾斜面42((111)面)と、中心側に表面に対して70.5度の角度をなす第2の傾斜面43((411)面)とで構成されている。なお、エッチングの進行度合いによっては、傾斜面40は、中心側に表面に対して70.5度の角度をなす第2の傾斜面43((411)面)のみになる場合もある。
このように、ノズル連通孔23に傾斜面40を設けることによって、互いに隣接するノズル連通孔23の間の隔壁20aの剛性を高めることができる。したがって、ノズル連通孔23を高密度に配置することができ、ノズル開口13を高密度化することができる。すなわち、隔壁20aの剛性が低下すると、インクを吐出した際の圧力変化によって隔壁20aが撓み変形してしまい安定したインク吐出特性(液体噴射特性)を得ることができない。また、単にノズル連通孔23の長手方向の長さを短くするのに比べて、ノズル連通孔23に傾斜面40を設けることによって、ノズル連通孔23の開口面積の減少を抑えて、流路抵抗が高まるのを防止することができ、インク吐出特性(液体噴射特性)が劣化するのを防止することができる。
なお、ノズル連通孔23は、長手方向のインク供給路22とは反対側の端部でノズル開口13と連通されている。そして、図3(a)に示すように、ノズル連通孔23の長手方向の一端部側に設けられた傾斜面40は、ノズル開口13側の開口において、長手方向の一端面である第2の(111)面に接するノズル開口13の同心円13aに接する位置に設けるのが好ましい。これは、例えば、傾斜面40の開口縁部が、第2の(111)面に接するノズル開口13の同心円13aよりも内側に設けられていると、ノズルプレート14を流路形成基板12に接着剤を介して接着した際に、接着剤がノズル開口13内に流出し、ノズル開口13の目詰まりが生じてしまうからである。また、傾斜面40の開口縁部が、第2の(111)面に接するノズル開口13の同心円13aよりも外側に設けられていると、隣接するノズル連通孔23の間の隔壁20aの剛性が低下してしまうからである。すなわち、傾斜面40は、ノズル開口13側の開口縁部が長手方向の一端面である第2の(111)面に接するノズル開口13の同心円13aに接するように設けることで、ノズル開口13の目詰まりを防止して、隣接するノズル連通孔23の間の隔壁20aの剛性をできるだけ高めることができる。ちなみに、本実施形態では、傾斜面40が、ノズル連通孔23の深さ方向に対して傾斜するように突出して設けられているため、傾斜面40は、ノズル連通孔23の深さ方向の途中で傾斜面40の開口縁部よりも内側に突出してしまうが、傾斜面40をノズル連通孔23の深さ方向で表面に対して傾斜して設けることで、ノズル開口13と傾斜面40との間に空間を画成することができ、流路形成基板12とノズルプレート14とを接着する接着剤が傾斜面40上に流出しても、接着剤がノズル開口13を閉塞することはない。
一方、図1に示すように、流路形成基板12上に形成された振動板15は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜24と、この弾性膜24を支持する、例えば、金属材料等からなる支持板25との複合板で形成されており、弾性膜24側が流路形成基板12に接合されている。例えば、本実施形態では、弾性膜24は、厚さが数μm程度のPPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルムからなり、支持板25は、厚さが数十μm程度のステンレス鋼板(SUS)からなる。また、振動板15の各圧力発生室11に対向する領域内には、圧電素子16の先端部が当接する島部26が設けられている。すなわち、振動板15の各圧力発生室11の周縁部に対向する領域に他の領域よりも厚さの薄い薄肉部27が形成されて、この薄肉部27の内側にそれぞれ島部26が設けられている。また、本実施形態では、振動板15のリザーバ21に対向する領域に、薄肉部27と同様に、支持板25がエッチングにより除去されて実質的に弾性膜のみで構成されるコンプライアンス部28が設けられている。なお、このコンプライアンス部28は、リザーバ21内の圧力変化が生じた時に、このコンプライアンス部28の弾性膜24が変形することによって圧力変化を吸収し、リザーバ21内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。
そして、圧電素子ユニット17を構成する各圧電素子16は、その活性領域の先端が振動板15の島部26に当接した状態で固定されている。
ここで、圧力発生室11内にインク滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段である圧電素子16は、本実施形態では、一つの圧電素子ユニット17において一体的に形成されている。すなわち、圧電材料29と電極形成材料30,31とを縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層した圧電素子形成部材32を形成し、この圧電素子形成部材32を各圧力発生室11に対応して櫛歯上に切り分けることによって各圧電素子16が形成されている。すなわち、本実施形態では、複数の圧電素子16が一体的に形成されている。そして、この圧電素子16(圧電素子形成部材32)の振動に寄与しない不活性領域、すなわち、圧電素子16の基端部側が固定基板33に固着されている。そして、圧電素子16の基端部近傍には、固定基板33とは反対側の面に、各圧電素子16を駆動するための信号を供給する配線34を有する回路基板35が接続され、本実施形態では、これら圧電素子16(圧電素子形成部材32)と固定基板33と回路基板35とで圧電素子ユニット17が構成されている。
そして、このような圧電素子ユニット17は、圧電素子16の先端部が上述した振動板15の島部26に当接された状態で固定されている。例えば、本実施形態では、上述したように振動板15上にヘッドケース19が固定されており、圧電素子ユニット17は、このヘッドケース19の収容部18内に収容されて、圧電素子16が固定された固定基板33が、圧電素子16とは反対側の面でヘッドケース19に固定されている。
さらに、ヘッドケース19上には、回路基板35の各配線34がそれぞれ接続される複数の導電パッド36が設けられた配線基板37が固定されており、ヘッドケース19の収容部18は、この配線基板37によって実質的に塞がれている。配線基板37には、ヘッドケース19の収容部18に対向する領域にスリット状の開口部38が形成されており、回路基板35はこの配線基板37の開口部38から収容部18の外側に折り曲げられて引き出されている。
ここで、圧電素子ユニット17を構成する回路基板35は、例えば、本実施形態では、圧電素子16を駆動するための駆動IC(図示なし)が搭載されたチップオンフィルム(COF)からなる。そして、回路基板35の各配線34は、その基端部側では、例えば、半田、異方性導電材等によって圧電素子16を構成する電極形成材料30,31に接続されている。一方、先端部側では、各配線34は配線基板37の各導電パッド36に接合されている。具体的には、配線基板37の開口部38から収容部18の外側に引き出された回路基板35の先端部が配線基板37の表面に沿って折り曲げられた状態で、各配線34は配線基板37の各導電パッド36に接合されている。
なお、このようなインクジェット式記録ヘッド10では、インク滴を吐出する際に、圧電素子16及び振動板15の変形によって各圧力発生室11の容積を変化させて所定のノズル開口13からインク滴を吐出させるようになっている。具体的には、図示しないインクカートリッジからリザーバ21にインクが供給されると、インク供給路22を介して各圧力発生室11にインクが分配される。実際には、圧電素子16に電圧を印加することにより圧電素子16を収縮させる。これにより、振動板15が圧電素子16と共に変形されて圧力発生室11の容積が広げられ、圧力発生室11内にインクが引き込まれる。そして、ノズル開口13に至るまで内部にインクを満たした後、配線基板を介して供給される記録信号に従い、圧電素子16の電極形成材料30及び31に印加していた電圧を解除する。これにより、圧電素子16が伸張されて元の状態に戻ると共に振動板15も変位して元の状態に戻る。結果として圧力発生室11の容積が収縮して圧力発生室11内の圧力が高まりノズル開口13からインク滴が吐出される。
以下に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法について詳細に説明する。なお、図4及び図5は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す断面図であり、図6は、インクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す平面図である。
まず、図4(a)に示すように、表面の結晶面方位が(110)面のシリコン単結晶基板からなる流路形成基板12の表面に酸化皮膜50を形成する。酸化皮膜50は、流路形成基板12を熱酸化して形成する。
次に、図4(b)に示すように、酸化皮膜50をエッチングすることにより、リザーバ21とノズル連通孔23となる領域に酸化皮膜除去部51、52を形成すると共に、圧力発生室11及びインク供給路22となる領域に厚さの薄い薄膜部53を形成する。
ここで、酸化皮膜除去部51,52は、リザーバ21やノズル連通孔23などのエッチングにより流路形成基板12を厚さ方向に貫通して形成するものに相対向する領域に形成し、薄膜部53は、圧力発生室11などのエッチングにより流路形成基板12を厚さ方向の途中まで形成するものに相対向する領域に形成する。
このような酸化皮膜除去部51,52及び薄膜部53は、酸化皮膜50上に所定形状に形成したレジスト等を介してエッチングすることにより形成することができる。具体的には、酸化皮膜50上にレジスト液を塗布した後、酸化皮膜除去部51,52となる領域を露光、現像することにより、酸化皮膜除去部51,52に相対向する領域が開口したレジストを形成する。そして、レジストを介して酸化皮膜50をフッ酸等でエッチングすることにより酸化皮膜除去部51,52を形成する。その後、このレジストの薄膜部53となる領域を再度、露光、現像を行い、レジストに開口を形成した後、レジストを介して酸化皮膜50を厚さ方向の途中までエッチング(ハーフエッチング)することで薄膜部53を形成することができる。
このような酸化皮膜50のノズル連通孔23が形成される領域に設けられた酸化皮膜除去部52(51)は、図6(a)に示すように、流路形成基板12の結晶面方位の(111)面に沿った開口となるように形成されている。また、酸化皮膜除去部52には、傾斜面40が形成される領域に傾斜部52aが設けられている。この傾斜部52aは、ノズル連通孔23の長手方向の(111)面(幅方向を規定する面)に対して、125.3度以上の角度となるように設けられている。これは、後の工程で、流路形成基板12を酸化皮膜50を介して異方性エッチングした際に、酸化皮膜除去部52の傾斜部52aを125.3度以上の角度で形成しておくことで、傾斜面40を125.3度で形成することができるからである。すなわち、例えば、酸化皮膜除去部52の傾斜部52aを125.3度より小さい角度で形成すると、流路形成基板12を異方性エッチングした際に、傾斜面40が形成されず、第1の(111)面と第2の(111)面とで構成されるノズル連通孔23が形成されてしまう。また、酸化皮膜除去部52の傾斜部52aを125.3度で形成しておくと、結晶方位のずれ(結晶基板のオリエンテーションフラットで規定される結晶方位と実際の結晶方位のずれ)などにより、実際には、第1の(111)面に対して125.3度より小さい角度で形成されてしまう場合がある。このため、酸化皮膜除去部52の傾斜部52aを125.3度以上の角度で形成しておくことで、結晶方位のずれが生じたとしても、確実に傾斜面40を形成することができる。
このような酸化皮膜50の傾斜部52aの角度は、125.3度以上であればよいが、125.3度よりも大きすぎると、形成される傾斜面40の位置が、上述した同心円13aよりも広くなりすぎてしまうため、125.3度よりも1〜2度程度大きくするのが好ましい。
次に、図5(a)に示すように、流路形成基板12を酸化皮膜50を介して例えば、KOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチングすることによって、流路形成基板12にノズル連通孔23、リザーバ21などの貫通孔を形成する。このとき、ノズル連通孔23を形成する酸化皮膜除去部52には、傾斜部52aが設けられているため、ノズル連通孔23には図6(b)に示すような傾斜面40が形成される。このように形成された傾斜面40は、連続する第1の(111)面に対して125.3度の角度を有し、且つ深さ方向に表面側が35.3度の角度をなす第1の傾斜面42と中心側に表面に対して70.5度の角度をなす第2の傾斜面43とで形成される。
すなわち、上述のように、酸化皮膜50の傾斜部52aが第1の(111)面に対して125.3度以上で形成されていれば、傾斜面40は、酸化皮膜50の傾斜部52aよりも広い位置まで後退して形成される。このとき、傾斜面40は、上述したノズル開口13の同心円13aよりも広い位置に形成されることになるが、これは製造誤差の範囲であり、特に問題がない。
このような傾斜面40は、流路形成基板12をエッチングする時間(エッチング時間)により第1の(111)面に対する角度を制御して形成する必要がなく、常に同一の角度で形成されるため、安定した形状とすることができる。すなわち、エッチング時間の調整により傾斜面40を形成しようとすると、エッチング特性のばらつき(エッチング液の温度や成分)などによってエッチングレートが変化してしまうため、常に同一形状の傾斜面40を形成するのが困難であるが、傾斜面40をエッチングにより出現する第1の(111)面に対して125.3度で形成することで、エッチング時間に関わらず常に同一形状の傾斜面40を安定して形成することができる。
なお、実際には、エッチングの初期段階では、第1の傾斜面42のみが出現し、エッチングを継続すると第2の傾斜面43が出現する。そして、さらにエッチングを継続すると、第1の傾斜面42が消失し、第2の傾斜面43のみが形成される。そして、本実施形態では、後の工程で流路形成基板12を再度エッチングするため、2回目のエッチングが終了した段階で、図3(b)に示す形状となるように形成する。
次に、図5(b)に示すように、流路形成基板12の酸化皮膜50全体を、例えば、フッ酸等でエッチングして厚さを薄くすることにより、薄膜部53を除去して酸化皮膜除去部54を形成する。
次に、図5(c)に示すように、流路形成基板12を酸化皮膜50を介して異方性エッチングすることにより、流路形成基板12に圧力発生室11、インク供給路22等を形成する。なお、圧力発生室11及びインク供給路22は、流路形成基板12を厚さ方向に貫通することなくハーフエッチングにより形成する。このハーフエッチングでは、エッチング時間を調整することにより圧力発生室11等の深さを制御することができる。
なお、実際には、上述した異方性エッチングによって一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板12毎に分割する。
その後は、流路形成基板12に振動板15、圧電素子ユニット17等を接着することで図1に示すようなインクジェット式記録ヘッド10が形成される。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、ノズル連通孔23の液体供給側(インク供給路22)とは反対側の端部に傾斜面40を形成するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、ノズル連通孔23の液体供給側の端部の角部にも傾斜面を形成するようにしてもよい。また、圧力発生室11の長手方向の端部の角部にも傾斜面を形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、流路形成基板12として1枚の結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、流路形成基板12として複数枚の基板を積層したものを用いるようにしてもよい。このような場合には、例えば、圧力発生室11が厚さ方向に貫通して設けられた基板と、ノズル連通孔23が厚さ方向に貫通して設けられた基板とを積層すればよく、このような構成とすることによって、ノズル連通孔23の液体供給側の端部の角部にも異方性エッチングによって傾斜面を容易に形成することができる。なお、上述した実施形態1では、傾斜面40が形成された突出部41は、実際にはノズル連通孔23の端部から圧力発生室11の端部に亘って設けられているが、流路形成基板12として複数枚の基板を積層したものを用いることで、突出部41をノズル連通孔23の端部にのみに設けることもできる。
さらに、上述した実施形態1では、圧力発生室11に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、圧電材料29と電極形成材料30,31とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型のアクチュエータ装置を用いて説明したが、圧力発生手段としては、特にこれに限定されず、例えば、電極及び圧電材料を成膜及びリソグラフィ法により積層形成した薄膜型、グリーンシートを添付する等の方法により形成される圧膜型などの撓み振動型のアクチュエータ装置を用いることができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室11内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエータなどを使用することができる。
また、上述した実施形態1では、流路形成基板12として、シリコン単結晶基板を例示したが、流路形成基板12は、表面の結晶面方位が(110)面の結晶基板であれば、特にこれに限定されるものではない。
また、これらインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図7は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図7に示すように、インクジェット式記録ヘッド10を有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
さらに、上述の実施形態では、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドを例示して本発明を説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る流路形成基板の平面図である。 実施形態1に係る流路形成基板の要部拡大平面図及び断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す平面図である。 本発明に関連するインクジェット式記録装置の概略図である。
符号の説明
10 記録ヘッド、 11 圧力発生室、 12 流路形成基板(結晶基板)、 13 ノズル開口、 13a 同心円、 14 ノズルプレート、 15 振動板、 16 圧電素子、 17 圧電素子ユニット、 18 収容部、 19 ヘッドケース、 20、20a 隔壁、 21 リザーバ、 22 インク供給路、 23 ノズル連通孔、 24 弾性膜、 25 支持板 26 島部、 27 薄肉部、 28 コンプライアンス部、 29 圧電材料、 30,31 電極形成材料、 32 圧電素子形成部材、 33 固定基板、 34 配線、 35 回路基板、 36 導電パッド、 37 配線基板、 38 開口部、 40 傾斜面、 41 突出部、 42 第1の傾斜面、 43 第2の傾斜面

Claims (7)

  1. 液体を噴射するノズル開口に連通するノズル連通孔と、該ノズル連通孔を介して前記ノズル開口に連通する圧力発生室とが幅方向に複数並設されて設けられた表面の結晶面方位が(110)面の結晶基板からなる流路形成基板と、前記圧力発生室に相対向する領域に設けられて当該圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備し、
    前記圧力発生室が、前記流路形成基板の厚さ方向の途中まで形成されていると共に、前記ノズル連通孔が、前記圧力発生室の液体供給側とは反対側の長手方向一端部側に前記流路形成基板を厚さ方向に貫通して設けられ、
    前記ノズル連通孔が、前記流路形成基板の表面に対して垂直な結晶面方位が(111)面で画成されていると共に、当該ノズル連通孔の前記液体供給側とは反対側の端部の2つの前記(111)面が鋭角となる角部には、2つの(111)面に対して鈍角で形成された傾斜面が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記傾斜面が、前記ノズル連通孔の前記並設方向の側面を画成する(111)面に対して125.3度で形成されていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記傾斜面が、前記ノズル開口側の開口から当該ノズル連通孔の深さ方向に対して内側に突出するように傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記ノズル連通孔が、幅方向の側面を画成する第1の(111)面と、該第1の(111)面に対して70.5度の角度で長手方向の端面を画成する第2の(111)面とで形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記ノズル連通孔の前記傾斜面が、前記ノズル連通孔の前記ノズル開口側の開口で、前記ノズル連通孔の前記長手方向の端面を画成する(111)面に接する前記ノズル開口の同心円と接する位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  7. 液体を噴射するノズル開口に連通するノズル連通孔と、該ノズル連通孔を介して前記ノズル開口に連通する圧力発生室とが幅方向に複数並設されて設けられた表面の結晶面方位が(110)面の結晶基板からなる流路形成基板と、前記圧力発生室に相対向する領域に設けられて当該圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備し、
    前記圧力発生室が、前記流路形成基板の厚さ方向の途中まで形成されていると共に、前記ノズル連通孔が、前記圧力発生室の液体供給側とは反対側の長手方向一端部側に前記流路形成基板を厚さ方向に貫通して設けられ、
    前記ノズル連通孔が、前記流路形成基板の表面に対して垂直な結晶面方位が(111)面で画成されていると共に、当該ノズル連通孔の前記液体供給側とは反対側の端部の2つの前記(111)面が鋭角となる角部には、2つの(111)面に対して鈍角で形成された傾斜面が設けられた液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記流路形成基板の表面に酸化皮膜を形成すると共に、当該酸化皮膜の前記ノズル連通孔となる領域に当該流路形成基板の結晶面方位の(111)面に沿った酸化皮膜除去部を形成し、且つ当該酸化皮膜除去部の前記傾斜面となる領域に当該ノズル連通孔の前記並設方向の側面を画成する(111)面に対して125.3度以上の角度の傾斜部を酸化皮膜除去部として形成した後、前記酸化皮膜を介して前記流路形成基板を異方性エッチングすることにより、前記流路形成基板に前記傾斜面を有する前記ノズル連通孔を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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