JP2008195038A - 液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業効率及び生産効率を向上した液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】複数の圧電素子ユニット17を収容部18に収容すると共に、配線基板37の開口部38に回路基板35を挿通した後に、回路基板35を開口部38の開口縁部を支点として配線基板37の導電パッド側に押圧することで、複数の回路基板35を同時に折り曲げて折り曲げ領域39を形成する折り曲げ工程と、回路基板35の先端部を配線基板37上に押し付けながら配線を導電パッドに接合する接合工程とを具備する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、圧電素子の駆動により液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法に関し、特に、圧電素子に接続される回路基板の配線を配線基板の導電パッドに接続する方法に関する。
液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、圧電素子の変位による圧力を利用してノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが知られている。具体的には、ノズル開口に連通する圧力発生室に対向する領域に振動板を介して圧電素子(圧電振動子)を設け、この圧電素子に電圧を印加して圧電素子を収縮又は膨張させることで圧力発生室内を加圧してノズル開口からインク滴を吐出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなインクジェット式記録ヘッドを構成する圧電素子は、ヘッドケース(基台)の収容部内に収容され、回路基板を介して、ヘッドケース上に設けられる配線基板(上方閉鎖板)上に導電パッドと電気的に接続されている。すなわち、回路基板の一端部が圧電素子に接続されると共に、他端部が導電パッドに接続されている。
また、インクジェット式記録ヘッドとして、ヘッドケース(ヘッドホルダ)に複数の収容部を設け、ヘッドケース内に複数の圧電素子ユニット(圧電振動子ユニット)を搭載したものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−74740号公報 特開2000−218774号公報(第3頁、第4、7図)
しかしながら、複数の圧電素子ユニットを有するインクジェット式記録ヘッドの場合、各圧電素子ユニットに接続された回路基板をそれぞれ折り曲げて導電パッドに接続するのは煩雑であり、作業効率及び生産効率が低下してしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドの製造方法だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、作業効率及び生産効率を向上した液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射するノズル開口に連通する複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を吐出するための圧力を付与する圧電素子と基端部側が前記圧電素子に接続される配線を有する回路基板とを含む圧電素子ユニットと、複数の圧電素子ユニットが収容される収容部を有するヘッドケースと、該ヘッドケース上に固定されて前記圧電素子ユニット毎に前記回路基板の前記配線の先端部が接続される導電パッドを有する配線基板とを具備し、前記回路基板が、前記配線基板に設けられた開口部を介して外部まで延設されていると共に、折り曲げ領域を介して前記配線基板上に至るように折り曲げられた状態で前記配線の先端が前記導電パッドに接続されている液体噴射ヘッドの製造方法であって、複数の圧電素子ユニットを前記収容部に収容すると共に、前記配線基板の前記開口部に前記回路基板を挿通した後に、前記回路基板を前記開口部の開口縁部を支点として前記配線基板の前記導電パッド側に押圧することで、複数の前記回路基板を同時に折り曲げて前記折り曲げ領域を形成する折り曲げ工程と、前記回路基板の先端部を前記配線基板上に押し付けながら前記配線を前記導電パッドに接合する接合工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、回路基板を開口部の開口縁部を支点として折り曲げることで、折り曲げ領域を容易に且つ確実に形成することができる。
ここで、前記折り曲げ工程では、折り曲げツールの先端を同時に複数の前記回路基板に当接させて、当該先端によって前記回路基板を前記開口部の開口縁部を支点として前記配線基板の前記導電パッド側に押圧することで、前記回路基板を折り曲げて前記折り曲げ領域を形成することが好ましい。これによれば、折り曲げツールによって複数の回路基板を同時に折り曲げることができ、製造時間を短縮して作業効率及び製造効率を向上することができる。また、折り曲げツールによって回路基板を配線基板側に押圧することで、回路基板に折り曲げ領域を容易に且つ確実に形成することができる。
また、前記折り曲げツールは一対の前記先端部を有し、当該先端部を前記回路基板の相対向して整列された間に入り込ませた後、各先端部を前記回路基板がそれぞれ接続される前記電極パッド側に移動させて、前記回路基板を折り曲げて前記折り曲げ領域を形成することが好ましい。これによれば、折り曲げツールによって複数の回路基板を同時に他方向に折り曲げることができる。
また、前記折り曲げ工程では、前記折り曲げツールを加熱して行うことが好ましい。これによれば、折り曲げ領域が元に戻るのを確実に防止することができる。
また、前記接合工程では、接合ツールによって、複数の回路基板を同時に前記配線基板に押し付けながら前記配線を前記導電パッドに接合することが好ましい。これによれば、接合ツールによって、複数の回路基板を同時に各導電パッドに接合することができ、製造時間を短縮して作業効率及び製造効率を向上することができる。
また、前記回路基板を前記配線基板の前記開口部に挿通する際に、前記開口部と同じ間隔で設けられた櫛歯状の櫛歯部を有する整列ツールの当該櫛歯部の間に前記回路基板を挟むことにより、当該回路基板を整列させてから前記配線基板の前記開口部に挿通し、その後、前記整列ツールを引き抜くことが好ましい。これによれば、回路基板を配線基板の開口部に相通する作業を簡略化することができ、製造時間を短縮して作業効率及び製造効率を向上することができる。
また、前記回路基板の前記配線と前記配線基板の前記導電パッドとを半田によって接合することが好ましい。これによれば、回路基板の配線と配線基板の導電パッドとをより確実に接合して導通させることができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す概略断面図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの要部断面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、複数の圧力発生室11を有する流路形成基板12と、各圧力発生室11に連通する複数のノズル開口13が穿設されたノズルプレート14と、流路形成基板12のノズルプレート14とは反対側の面に設けられる振動板15と、該振動板15上の各圧力発生室11に対応する領域に設けられる圧電素子16を有する圧電素子ユニット17と、振動板15上に固定されて圧電素子ユニット17が収容される収容部18を有するヘッドケース19とを有する。
流路形成基板12には、その一方面側の表層部分に、圧力発生室11が隔壁によって区画されてその幅方向で複数並設されている。例えば、本実施形態では、流路形成基板12には、複数の圧力発生室11が並設され、各圧力発生室11の列の外側には、各圧力発生室11にインクを供給するためのリザーバ21が、流路形成基板12を厚さ方向に貫通して設けられている。そして、各圧力発生室11とリザーバ21とは、インク供給路22を介して連通している。インク供給路22は、本実施形態では、圧力発生室11よりも狭い幅で形成されており、リザーバ21から圧力発生室11に流入するインクの流路抵抗を一定に保持する役割を果たしている。さらに、圧力発生室11のリザーバ21とは反対の端部側には、流路形成基板12を貫通するノズル連通孔23が形成されている。このような流路形成基板12は、本実施形態では、シリコン単結晶基板からなり、流路形成基板12に設けられる上記圧力発生室11等は、流路形成基板12をエッチングすることによって形成されている。
この流路形成基板12の一方面側にはノズル開口13が穿設されたノズルプレート14が接着剤や熱溶着フィルムを介して接着され、各ノズル開口13は、流路形成基板12に設けられたノズル連通孔23を介して各圧力発生室11と連通している。また、流路形成基板12の他方面側、すなわち、圧力発生室11の開口面側には振動板15が接合されて、各圧力発生室11はこの振動板15によって封止されている。
この振動板15は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜24と、この弾性膜24を支持する、例えば、金属材料等からなる支持板25との複合板で形成されており、弾性膜24側が流路形成基板12に接合されている。例えば、本実施形態では、弾性膜24は、厚さが数μm程度のPPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルムからなり、支持板25は、厚さが数十μm程度のステンレス鋼板(SUS)からなる。また、振動板15の各圧力発生室11に対向する領域内には、圧電素子16の先端部が当接する島部26が設けられている。すなわち、振動板15の各圧力発生室11の周縁部に対向する領域に他の領域よりも厚さの薄い薄肉部27が形成されて、この薄肉部27の内側にそれぞれ島部26が設けられている。また、本実施形態では、振動板15のリザーバ21に対向する領域に、薄肉部27と同様に、支持板25がエッチングにより除去されて実質的に弾性膜のみで構成されるコンプライアンス部28が設けられている。なお、このコンプライアンス部28は、リザーバ21内の圧力変化が生じた時に、このコンプライアンス部28の弾性膜24が変形することによって圧力変化を吸収し、リザーバ21内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。
そして、圧電素子ユニット17を構成する各圧電素子16は、その活性領域の先端が振動板15の島部26に当接した状態で固定されている。
ここで、圧力発生室11内にインク滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段である圧電素子16は、本実施形態では、一つの圧電素子ユニット17において一体的に形成されている。すなわち、圧電材料29と電極形成材料30,31とを縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層した圧電素子形成部材32を形成し、この圧電素子形成部材32を各圧力発生室11に対応して櫛歯上に切り分けることによって各圧電素子16が形成されている。すなわち、本実施形態では、複数の圧電素子16が一体的に形成されている。そして、この圧電素子16(圧電素子形成部材32)の振動に寄与しない不活性領域、すなわち、圧電素子16の基端部側が固定基板33に固着されている。そして、圧電素子16の基端部近傍には、固定基板33とは反対側の面に、各圧電素子16を駆動するための信号を供給する配線34を有する回路基板35が接続され、本実施形態では、これら圧電素子16(圧電素子形成部材32)と固定基板33と回路基板35とで圧電素子ユニット17が構成されている。
そして、このような圧電素子ユニット17は、圧電素子16の先端部が上述した振動板15の島部26に当接された状態で固定されている。例えば、本実施形態では、上述したように振動板15上にヘッドケース19が固定されており、圧電素子ユニット17は、このヘッドケース19の収容部18内に収容されて、圧電素子16が固定された固定基板33が、圧電素子16とは反対側の面でヘッドケース19に固定されている。
ヘッドケース19には、圧電素子ユニット17が収容される収容部18が複数設けられている。
収容部18は、本実施形態では、4つ並設されており、1つの収容部18に圧電素子ユニット17が2つ圧電素子16が相対向するように配置されている。すなわち、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、圧電素子ユニット17が合計8個設けられている。そして、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10では、各圧電素子ユニット17に対してノズル開口13の列が設けられているため、8列のノズル開口13の列が設けられていることになる。
また、ヘッドケース19上には、回路基板35の各配線34がそれぞれ接続される複数の導電パッド36が設けられた配線基板37が固定されており、ヘッドケース19の収容部18は、この配線基板37によって実質的に塞がれている。配線基板37には、ヘッドケース19の収容部18に対向する領域にスリット状の開口部38が形成されており、回路基板35はこの配線基板37の開口部38から収容部18の外側に引き出されている。
なお、配線基板37の開口部38は、各収容部18に対して1つ、すなわち、本実施形態では、4つ設けられており、1つの収容部18に設けられた2つの圧電素子ユニット17のそれぞれに接続された2つの回路基板35は、1つの開口部38から引き出されている。勿論、開口部38は、各回路基板35に対応して独立して設けるようにしてもよく、その場合には、配線基板37には8個の開口部38が設けられることになる。
ここで、圧電素子ユニット17を構成する回路基板35は、本実施形態では、圧電素子16を駆動するための駆動IC(図示なし)が搭載されたフレキシブルプリント基板(FPC)、例えば、テープキャリアパッケージ(TCP)やチップオンフィルム(COF)などからなる。そして、回路基板35の各配線34は、その基端部側では、例えば、半田、異方性導電材等によって圧電素子16を構成する電極形成材料30,31に接続されている。一方、先端部側では、各配線34は配線基板37の各導電パッド36に接合されている。具体的には、配線基板37の開口部38から収容部18の外側に引き出された回路基板35の先端部が配線基板37の表面に沿って折り曲げられた状態で、各配線34は配線基板37の各導電パッド36に接合されている。すなわち、回路基板35は、配線基板37の開口部38で約90度に折り曲げられた折り曲げ領域39を介して配線基板37の表面に設けられた導電パッド36に接合されている。
このようなインクジェット式記録ヘッド10では、インク滴を吐出する際に、圧電素子16及び振動板15の変形によって各圧力発生室11の容積を変化させて所定のノズル開口13からインク滴を吐出させるようになっている。具体的には、図示しないインクカートリッジからリザーバ21にインクが供給されると、インク供給路22を介して各圧力発生室11にインクが分配される。実際には、圧電素子16に電圧を印加することにより圧電素子16を収縮させる。これにより、振動板15が圧電素子16と共に変形されて圧力発生室11の容積が広げられ、圧力発生室11内にインクが引き込まれる。そして、ノズル開口13に至るまで内部にインクを満たした後、配線基板37を介して供給される記録信号に従い、圧電素子16の電極形成材料30及び31に印加していた電圧を解除する。これにより、圧電素子16が伸張されて元の状態に戻ると共に振動板15も変位して元の状態に戻る。結果として圧力発生室11の容積が収縮して圧力発生室11内の圧力が高まりノズル開口13からインク滴が吐出される。
ここで、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10の製造方法について詳細に説明する。なお、図3、図5〜図7は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図であり、図4は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図及び上面図である。
まず、図3に示すように、圧電素子ユニット17をヘッドケース19の収容部18内に固定する。なお、圧電素子ユニット17には、予め回路基板35の基端部が接合されており、圧電素子ユニット17をヘッドケース19の収容部18内に固定すると、回路基板35の先端部は、収容部18の開口から突出した状態となる。
次に、図4に示すように、回路基板35を整列ツール100によって整列させる。ここで整列ツール100は、櫛歯状に設けられた複数の櫛歯部101を有するものである。この整列ツール100の櫛歯状に設けられた複数の櫛歯部101の間隔は、配線基板37に設けられた開口部38と同一幅か、又は開口部よりも狭くなっている。
そして、整列ツール100の櫛歯部101の間に各収容部18内に固定された圧電素子ユニット17に接続された2つの回路基板35を挟み込むことで、回路基板35を配線基板37の開口部38の開口幅及び間隔に合わせて整列させることができる。
なお、本実施形態では、整列ツール100の2つの櫛歯部101の間に2つの回路基板35を挟み込むようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、互いに隣接する回路基板35の間隔が広い場合には、2つの櫛歯部101で1つの回路基板35を挟み込んで、複数の回路基板35を整列させるようにしてもよい。
次に、図5(a)に示すように、複数の回路基板35を配線基板37の各開口部38に挿通させて、配線基板37をヘッドケース19に接合する。このとき、複数の回路基板35は、整列ツール100によって配線基板37の開口部38の開口幅及び間隔に合わせて整列されているため、複数の回路基板35を配線基板37の各開口部38に容易に挿通することができる。すなわち、回路基板35は、例えば、TCP、COF等の比較的柔らかく曲がり易いフィルム状の材料からなるため、整列ツール100がない状態では先端部がその自重により傾いてしまい、複数の回路基板35を配線基板37の各開口部38に同時に挿通するのは困難であると共に煩雑である。このため、上述のように整列ツール100を用いて複数の回路基板35を配線基板37の各開口部38に挿通することで、作業効率及び生産効率を向上することができる。
次に、図5(b)に示すように、整列ツール100をヘッドケース19と配線基板37との間から引き抜いて、配線基板37をヘッドケース19に固定する。すなわち、配線基板37とヘッドケース19とを接合する際に、これらの間に整列ツール100が存在すると、整列ツール100が邪魔して接合することができないため、予め整列ツール100を除外しておく必要がある。そして、整列ツール100は櫛歯状に設けられているため、配線基板37の開口部38に回路基板35を挿通した状態であっても、整列ツール100を配線基板37とヘッドケース19との間から引き抜くことができる。
次に、図6(a)及び図6(b)に示すように、複数の回路基板35の先端部を同時に折り曲げる(折り曲げ工程)。具体的には、折り曲げツール110によって、ヘッドケース19の収容部18から配線基板37の各開口部38を介して外部に突出した複数の回路基板35の先端部を同時に配線基板37側に折り曲げて、各配線基板37の先端部に折り曲げ領域39を形成する。すなわち、複数の回路基板35の先端部に同時に折り曲げのクセ付けを行う。
ここで折り曲げツール110は、図6(a)に示すように、先端が配線基板37の表面に向かって降下すると共に、図6(b)に示すように、先端が配線基板37の表面に沿って移動可能に設けられている。そして、折り曲げツール110の先端部を配線基板37の開口部38近傍まで降下させてから配線基板37の表面に沿って移動させることで、折り曲げツール110の先端を回路基板35に摺動させて、回路基板35に折り曲げ領域39を形成する。すなわち、折り曲げツール110の先端を回路基板35の一方面に当接させた状態で、折り曲げツール110を配線基板37の表面に沿って回路基板35の一方面側から他方面側に向かって移動させる。これにより、折り曲げツール110の先端部が、回路基板35に配線基板37の表面に沿って押圧しながら摺動される。したがって、折り曲げツール110は、回路基板35を配線基板37の開口部38の開口縁部を支点として配線基板37の導電パッド36の表面に向かって押圧することができ、回路基板35を折り曲げて折り曲げ領域39が形成される。
なお、本実施形態では、折り曲げツール110を回路基板35と同じ数だけ設け、全て(8個)の回路基板35を同時に折り曲げるようにした。なお、折り曲げツールによって折り曲げる回路基板35の本数は特にこれに限定されず、2本以上であればよい。すなわち、例えば、折り曲げツール110を2セット用意し、回路基板35を2本同時に折り曲げる折り曲げ工程を4回行うようにしてもよい。
このように、折り曲げツール110によって回路基板35を配線基板37側に押圧しながら摺動させることで、折り曲げツール110を回路基板35から外した後でも、回路基板35の折り曲げ領域39は元の状態に戻ることなく十分な折り曲げ量が確保される。
なお、回路基板35の材料や厚さなどの特性に応じて、折り曲げツール110を加熱手段等によって加熱しながら回路基板35を折り曲げるようにしてもよい。これにより、元の状態に戻り易い回路基板35であっても、折り曲げ領域39は、元の状態に戻ることなく十分な折り曲げ量が確保される。ちなみに加熱手段による加熱温度としては、例えば、100〜200℃程度が挙げられる。
このように折り曲げツール110によって複数の回路基板35を同時に折り曲げる折り曲げ工程を行うことによって、製造時間を短縮して作業効率及び製造効率を向上することができる。また、折り曲げツール110によって回路基板35を配線基板37側に押圧しながら摺動させることで、回路基板35に折り曲げ領域39を容易に且つ確実に形成することができる。
次に、図7に示すように、回路基板35の各配線34を配線基板37の導電パッド36に接合(融着)する(接合工程)。具体的には、所定温度、例えば、約500℃に加熱された接合ツール120によって、複数の回路基板35の先端部を配線基板37上に押しつけながら複数の回路基板35の各配線34を予め半田が付着されている導電パッド36に同時に接合(融着)する。なお、接合ツール120を加熱する方法は特に限定されず、例えば、接合ツール120が所定の抵抗を有する金属材料からなる場合には、接合ツール120に所定の電圧を印加することで、接合ツール120自体を加熱させるようにしてもよく、また、例えば、熱電対等を用いて加熱するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、接合ツール120が2つの回路基板35を各導電パッド36に同時に接合するようにした。すなわち、接合ツール120の回路基板35を押圧すると共に加熱する先端面が、2つの導電パッド36よりも広い面積で形成されている。
そして、接合ツール120による回路基板35と導電パッド36との接合を複数回、本実施形態では、4回繰り返すことによって、8つの回路基板35と導電パッド36とを接合して、図1に示すようなインクジェット式記録ヘッド10を形成することができる。
なお、接合ツール120を4つ設け、8つの回路基板35と導電パッド36とを同時に接合するようにしてもよく、また、先端面に8つの回路基板35と導電パッド36とを同時に接合することができる面積を有する接合ツールを用いるようにしてもよい。何れにしても、複数の回路基板35とこれに対応する各導電パッド36とに同時に接合することで、製造時間を短縮して作業効率及び生産効率を向上することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、整列ツール100を用いた回路基板35の整列、複数の回路基板35を同時に折り曲げる折り曲げ工程、複数の回路基板35を各導電パッド36に同時に接合する接合工程を行うようにしたが、本発明は、少なくとも複数の回路基板35を同時に折り曲げる折り曲げ工程を行うようにすればよく、整列ツール100を用いた回路基板35の整列や、複数の回路基板35を各導電パッド36に同時に接合する接合工程を行わなくてもよい。すなわち、例えば、整列ツール100を用いずに、回路基板35を配線基板37の開口部38に挿通してもよく、回路基板35と導電パッド36との接合を1つの回路基板35毎に行うようにしてもよい。ちなみに、上述した実施形態1のように、整列ツール100を用いた回路基板35の整列、複数の回路基板35を同時に折り曲げる折り曲げ工程、複数の回路基板35を各導電パッド36に同時に接合する接合工程を行うことで、作業効率及び生産効率をさらに向上することができる。
また、上述した実施形態1では、折り曲げツール110として、突出した先端部を有するものを用いて、この折り曲げツール110の先端を回路基板35に摺接させることで、回路基板35を開口部38の開口縁部を支点として押圧し、折り曲げ領域39を形成するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、ローラー状の回転する折り曲げツールを用いて、回路基板35を開口部38の開口縁部を支点として押圧し、折り曲げ領域39を形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、1つの収容部18内に2つの圧電素子ユニット17が互いに圧電素子16が相対向するように収容されたインクジェット式記録ヘッド10を例示したが、1つの収容部18に収容される圧電素子ユニット17の数及び圧電素子ユニット17の配置方向等は特にこれに限定されるものではない。例えば、1つの収容部に1つの圧電素子ユニット17が収容されるようにしてもよく、また、複数の圧電素子ユニット17が同一方向、すなわち、圧電素子ユニット17の並設方向の一方側が固定基板33となり、且つ並設方向の他方側が圧電素子16となるように配置してもよい。
さらに、上述した実施形態1では、圧力発生室11に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子16を有するアクチュエータ装置を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、成膜及びリソグラフィ法により積層形成させて撓み変形させる薄膜型の圧電素子を有するアクチュエータ装置や、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電素子を有するアクチュエータ装置などを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエータなどを使用することができる。
なお、上述した実施形態1においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
実施形態1に係る記録ヘッドの概略断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図及び上面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
符号の説明
10 記録ヘッド、 11 圧力発生室、 12 流路形成基板、 13 ノズル開口、 14 ノズルプレート、 15 振動板、 16 圧電素子、 17 圧電素子ユニット、 18 収容部、 19 ヘッドケース、 20 隔壁、 21 リザーバ、 22 インク供給路、 23 ノズル連通孔、 24 弾性膜、 25 支持板 26 島部、 27 薄肉部、 28 コンプライアンス部、 29 圧電材料、 30,31 電極形成材料、 32 圧電素子形成部材、 33 固定基板、 34 配線、 35 回路基板、 36 導電パッド、 37 配線基板、 38 開口部、 39 折り曲げ領域、 40 接着剤、 100 整列ツール、 101 櫛歯部、 110 折り曲げツール、 120 接合ツール

Claims (7)

  1. 液体を噴射するノズル開口に連通する複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を吐出するための圧力を付与する圧電素子と基端部側が前記圧電素子に接続される配線を有する回路基板とを含む圧電素子ユニットと、複数の圧電素子ユニットが収容される収容部を有するヘッドケースと、該ヘッドケース上に固定されて前記圧電素子ユニット毎に前記回路基板の前記配線の先端部が接続される導電パッドを有する配線基板とを具備し、前記回路基板が、前記配線基板に設けられた開口部を介して外部まで延設されていると共に、折り曲げ領域を介して前記配線基板上に至るように折り曲げられた状態で前記配線の先端が前記導電パッドに接続されている液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    複数の圧電素子ユニットを前記収容部に収容すると共に、前記配線基板の前記開口部に前記回路基板を挿通した後に、前記回路基板を前記開口部の開口縁部を支点として前記配線基板の前記導電パッド側に押圧することで、複数の前記回路基板を同時に折り曲げて前記折り曲げ領域を形成する折り曲げ工程と、
    前記回路基板の先端部を前記配線基板上に押し付けながら前記配線を前記導電パッドに接合する接合工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 前記折り曲げ工程では、折り曲げツールの先端を同時に複数の前記回路基板に当接させて、当該先端によって前記回路基板を前記開口部の開口縁部を支点として前記配線基板の前記導電パッド側に押圧することで、前記回路基板を折り曲げて前記折り曲げ領域を形成することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 前記折り曲げツールは一対の前記先端部を有し、当該先端部を前記回路基板の相対向して整列された間に入り込ませた後、各先端部を前記回路基板がそれぞれ接続される前記電極パッド側に移動させて、前記回路基板を折り曲げて前記折り曲げ領域を形成することを特徴とする請求項2記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 前記折り曲げ工程では、前記折り曲げツールを加熱して行うことを特徴とする請求項2又は3記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 前記接合工程では、接合ツールによって、複数の回路基板を同時に前記配線基板に押し付けながら前記配線を前記導電パッドに接合することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  6. 前記回路基板を前記配線基板の前記開口部に挿通する際に、前記開口部と同じ間隔で設けられた櫛歯状の櫛歯部を有する整列ツールの当該櫛歯部の間に前記回路基板を挟むことにより、当該回路基板を整列させてから前記配線基板の前記開口部に挿通し、その後、前記整列ツールを引き抜くことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  7. 前記回路基板の前記配線と前記配線基板の前記導電パッドとを半田によって接合することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012081644A (ja) * 2010-10-12 2012-04-26 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドの製造方法
JP2013193259A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドユニットおよび画像形成装置

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