JP2009005642A - 脱穀装置 - Google Patents

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JP2009005642A JP2007171233A JP2007171233A JP2009005642A JP 2009005642 A JP2009005642 A JP 2009005642A JP 2007171233 A JP2007171233 A JP 2007171233A JP 2007171233 A JP2007171233 A JP 2007171233A JP 2009005642 A JP2009005642 A JP 2009005642A
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Abstract

【課題】唐箕からの送風が有効に穀粒の選別に利用され、被処理物からの穀粒の選別性能、選別効率を高めた脱穀装置の提供である。
【解決手段】扱室66から漏下する被処理物から穀粒を選別するための選別網63を、選別部50における被処理物の移送方向に向かって上手側の第1選別網63aと第1選別網63aの下手側で第1選別網63aよりも下方にある第2選別網63bとから形成し、第2選別網63bを第1選別網63aと一番棚板64との間に配置する。このような簡易な構成により、被処理物を唐箕79からの選別風によって選別する風選別に加えて、被処理物の一部を第1選別網63a下方の第2選別網63bに再び導くことができる。したがって、被処理物を第2選別網63bによって再選別することにより、被処理物がバラバラになりやすくなるため、風選別や比重選別の効率が高まって一番棚板64上に漏下する穀粒の選別能力が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、コンバイン等に搭載される脱穀装置に関する。
コンバインは穀稈の刈取装置と、脱穀装置と、脱穀後一時的に貯留するグレンタンクと、グレンタンクに貯留されている穀粒を排出するオーガなどから構成される。
脱穀装置の主脱穀部である扱室には刈取装置で刈り取った穀稈が挿入され、穀稈は扱室に軸架された扱胴の表面に多数設けられた扱歯と扱網との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網を通過して、選別室の揺動棚で受け止められ、二番穀粒や藁屑などを分離して穀粒のみをグレンタンクに搬送する。
二番穀粒は扱室の側方に設けられた二番処理室に送られ二番処理胴により穀粒、枝梗粒などに分離され、再び揺動棚に落下して穀粒、藁屑などに分離される。扱室で発生した藁くずなど短尺のものは排塵処理室に搬送され、排塵処理胴により処理される。
脱穀装置の中で最初に穀稈が挿入される扱室においては、被処理物が搬送されながら扱胴が回転することで穀稈の大部分が脱穀される。そして、扱室から落下する被処理物は、選別室において、上下前後方向に揺動する揺動棚上を移動しながら、後方のシーブで唐箕からの送風を受けて風力選別され、更に選別網により選別される。
選別室においては、揺動棚上を移動してきた被処理物や扱室から落下する被処理物を選別するが、被処理物量が多いと多量の藁屑や稈切等が混入することから、穀粒の選別不良が発生することがある。したがって、被処理物からの穀粒選別性能を高めるために下記特許文献1や特許文献2等の発明がある。
下記特許文献1によれば、揺動棚下方に設けた被処理物を送風選別する唐箕からの送風を風割で主流と副流に分流し、更に分流された送風路の上流側に位置する揺動棚に送風ガイドを設けて更に送風選別することで穀粒の選別性能の向上を図った構成が記載されている。
また、下記特許文献2によれば、揺動選別装置の前部の移送始端部側には開閉自在に複数の前チャフシーブを設け、後部の移送終端部側には開閉自在に複数の後チャフシーブを設けると共に、各前チャフシーブと、排藁移送装置とを連結して設ける構成を採用している。そして、排藁移送装置で挟持移送する排藁の移送量により前チャフシーブの開閉隙間を調整し、穀粒内へ藁屑や稈切等が混入することを防止して穀粒の選別性能の向上を図っている。
特開2004−254613号公報 特開2003−199420号公報
しかし、上記特許文献1記載の構成によれば、比較的大きい風割が唐箕の近くに配置されているため、唐箕からの送風を風割で分流する際に、風割の大きさが大きいと風割に当たって跳ね返る分の風量の損失が生じ、また、風割の近傍後方には送風が行き渡らなくなるなど、唐箕からの送風が有効に穀粒の選別に利用されない。
また、上記特許文献2記載の構成によれば、排藁の移送量による前チャフシーブの開閉隙間を調整するための構成が複雑となったり、また前チャフシーブの開閉隙間の調整がうまく行われない場合もあり得る。
そして、穀粒の選別性能が低下すると、脱穀装置全体の選別処理性能にも影響が及ぶ。
本発明の課題は、上記問題点を解決することであり、唐箕からの送風が有効に穀粒の選別に利用され、被処理物からの穀粒の選別性能、選別効率を高めた脱穀装置の提供である。
上記課題は次の解決手段により解決できる。
請求項1記載の発明は、穀桿から穀粒を分離処理するための扱歯(69a)を設けた扱胴(69)と、該扱胴(69)を軸架した扱室(66)と、該扱室(66)の下方に位置し、扱室(66)から漏下する被処理物から穀粒を選別するためのシーブ(53,54)および選別網(63)を備え、被処理物を後方へ移送しながら穀粒を選別する選別部(50)と、該選別部(50)における被処理物の移送方向上手側から下手側に向けて被処理物を選別するための風を送風する唐箕(79)と、前記シーブ(53,54)および選別網(63)の下方に位置し、選別後の被処理物を受ける棚板(64)とを設け、前記選別網(63)を、選別部(50)における被処理物の移送方向に向かって上手側の第1選別網(63a)と該第1選別網(63a)の下手側で第1選別網(63a)よりも下方にある第2選別網(63b)とから形成し、該第2選別網(63b)を前記第1選別網(63a)と前記棚板(64)との間に配置した脱穀装置である。
請求項1記載の発明によれば、選別網63は被処理物の移送方向に向かって上手側の第1選別網63aと下手側で第1選別網63aよりも下方にある第2選別網63bとからなり、第2選別網63bを第1選別網63aと棚板64との間に設けることで、簡易な構成で、被処理物を唐箕79からの選別風によって選別する風選別に加えて、第1選別網63a上から第2選別網63b上に落下する被処理物を、この落下時に選別風により選別することができる。即ち、この第1選別網63a上から第2選別網63b上への落下時に、被処理物がバラバラになりやすくなるため、風選別や比重選別の効率が高まって棚板64上に漏下する穀粒の選別能力が向上する。
図1には本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2には図1のコンバインの平面図を示す。また、図3には図1のコンバインの脱穀装置の一部切り欠き側面断面図を示し、図4には図3のコンバインの脱穀装置のA−A線矢視図を示し、図5には図3のコンバインの脱穀装置のB−B線矢視図を示す。なお、本実施の形態ではコンバインの前進方向に向かって前側と後側をそれぞれ前、後といい、左側と右側をそれぞれ左、右ということにする。
図1ないし図2に示すコンバイン1の走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部には図示しないエンジンならびに脱穀装置15、操縦席20およびグレンタンク30を搭載する。
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に傾斜状にした穀稈引起し装置8を、その後方底部には刈刃(図示せず)を配置している。刈刃と脱穀装置15のフィードチェン14の始端部との間に、前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などからなる搬送装置9を順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
コンバイン1の刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジンを始動して変速用、操向用などの操作レバーをコンバイン1が前進するように操作し、刈取・脱穀クラッチ(図示せず)を入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置8の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
穀稈は供給搬送装置からフィードチェン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給される。図3、図4及び図5に示すように、脱穀装置15は、上側に扱胴69を軸架した扱室66を配置し、扱室66の下側に選別部50を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。
脱穀装置15に供給された穀稈は、後で詳細に説明するが、主脱穀部である扱室66に挿入され、扱室66に軸架され回転する扱胴69の多数の扱歯69aと、フィードチェン14による移送と、扱網74との相互作用により脱穀され、被処理物(穀粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別部50の揺動棚51で受け止められ、上下前後方向に揺動する揺動棚51上を移動しながら、唐箕79からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒は第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54および選別網63を通過し、一番螺旋65aから、搬送螺旋(図示せず)を内蔵している一番揚穀筒65を経てグレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。一番揚穀筒65の長手方向の軸芯上にグレンタンク30への籾排出口を設けている。唐箕79からの送風は、風割92により上下に分流され、一番螺旋65a上方の藁屑を後方へ吹き飛ばして一番揚穀筒65を経てグレンタンク30へ搬送される穀粒への藁屑の混入を少なくする。
脱穀装置15の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、排藁チェーン80(図4)および排藁穂先ラグ(図示せず)に挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の排藁処理室95に投入されて藁用カッター96で切断され、圃場に放出される。
グレンタンク30内の底部に穀粒移送用のグレンタンク螺旋(図示せず)を設け、グレンタンク螺旋を駆動する螺旋駆動軸(図示せず)に縦オーガ18および横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタンク30内に貯留した穀粒を排出オーガ排出口19aからコンバイン1の外部に排出する。グレンタンク螺旋、縦オーガ螺旋(図示せず)および横オーガ螺旋(図示せず)は、エンジンの動力の伝動を受けて回転駆動され、それぞれのラセン羽根のスクリュウコンベヤ作用により貯留穀粒を搬送する。
刈取装置6で刈り取った穀稈は刈取装置6に装着された穀稈搬送、調節装置で扱深さが調節され、脱穀装置15の主脱穀部である扱室66内に挿入される。扱室66に軸架された扱胴69には、表面に多数の扱歯69aが設けられている。そして、エンジンからの動力を伝動して駆動機構により、図4、図5の矢印B方向に回転する。
扱室66に挿入された穀粒の付いた穀稈は、移動するフィードチェン14により図4の矢印A方向に移送されながら、矢印B方向に回転する扱胴69の扱歯69aと扱網74との相互作用により脱穀される。そして穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網74を矢印C1方向(図5)に通過して、選別部50の揺動棚51で受け止められる。
揺動棚51は、扱室66の扱網74の下方に配置した移送棚52とその後方に配置した上方の第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54とその下方の選別網63と最後端部に配置したストローラック62などから構成されている。
第1チャフシーブ53と第2チャフシーブ54は、揺動しながら各シーブ間から被処理物を漏下させ、唐箕79からの送風により風力選別する点で共通しているが、被処理物の搬送方向前方側の第1チャフシーブ53の方が後方側にある第2チャフシーブ54に比べて各シーブの大きさが小さく、各シーブ間の距離が多少狭い構成である。被処理物の搬送方向前方側では、被処理物中における単粒の含有率が高く、藁屑の漏下を抑えながら単粒だけを漏下させ、藁屑をより後方へ移送するために、このような構成としている。
また、第1チャフシーブ53の上方に、揺動棚51上の被処理物を拡散させるガイド88を、被処理物の搬送方向に向かってガイド88の前端が前記移送棚52の上方に位置するように設けている。
そして移送棚52には複数個のラック状の選別板52aを備えており、移送棚52は第1チャフシーブ53の前方に配置されている。移送棚52は扱胴69の下方に配置して二番処理物を受け止め得る構成になっている。
扱網74(図3)の前方の領域で漏下する脱穀初期に脱粒した穀粒は単粒であり夾雑物も含んでいないので第1チャフシーブ53や第2チャフシーブ54上で粗選別する必要が無く、直接選別網63で後述する唐箕79からの送風により風選することができ、これらチャフシーブ53、54の負荷を軽くし、能率的な脱穀が可能となる。
また、揺動棚51は図示しない揺動棚駆動機構の作動により上下前後方向に揺動するので、被処理物は矢印D方向(図3)に移動しながら、揺動棚51上に漏下した比重の重い穀粒は選別網63を通過し、揺動棚51と一体で揺動する一番棚板64で集積されて下方へ流下し、一番螺旋65aから一番揚穀筒65を経てグレンタンク30へ搬送される。グレンタンク30に貯留された穀粒は、オーガ18、19を経由してコンバイン1の外部へ搬送される。
揺動棚51の上の被処理物のうち軽量のものは、揺動棚51の揺動作用と唐箕79のファン79aによる送風に吹き飛ばされて揺動棚51から第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54に向けて矢印D方向に移動し、ストローラック62の上で大きさの小さい二番穀粒は矢印G方向に漏下して二番棚板85に集められ、二番螺旋86で二番揚穀筒87へ搬送される。
二番穀粒(二番物ということがある)は、正常な穀粒、枝梗粒、藁くずおよび藁くずの中に正常な穀粒が刺さっているササリ粒などの混合物であり、二番揚穀筒87の中を二番揚穀筒螺旋(図示せず)により揚送されて、二番処理室入口から二番処理室67の上方へ放出される。二番処理室67の下部に軸架する二番処理胴70はエンジンからの動力を伝動して駆動機構により、図4の矢印J方向に回転する。二番穀粒は二番処理胴70に植設してある多数の処理歯70aに衝突しながら矢印I方向(図3、図4)に進行する間に二番穀粒の分離と枝梗粒の枝梗の除去を行い、被処理物の一部は二番処理胴70の下方に設けられた受網75を通り抜けて選別部50に漏下し、被処理物の大部分は移送棚52から第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54方向に送られ、穀粒は第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54と選別網63を通り、一番螺旋65aに集められる。
このように二番物を移送棚52上に回収して第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54による再処理をすることにより、穀粒と藁くずとの分離が良好になる。
一方、脱穀装置15の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、排藁チェーン80(図4)および排藁穂先チェーン(図示せず)に挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の排藁処理室95に投入されて圃場に放出される。
また、扱室66の被処理物搬送方向終端部に到達した被処理物の中で、藁くずなど短尺のものは、排塵処理室68の連通口68aから矢印A2(図4)方向に投入されて排塵処理室68に入り、排塵処理室68では回転する排塵処理胴71の処理歯71aにより矢印K方向(図3、図4)に搬送されながら処理される。
排塵処理室68に入った少量の穀粒を含む藁くずを主体とする被処理物の中の漏下物(穀粒)は受け網76(図3)から揺動棚51上に漏下し、ストローラック62に誘導されて二番棚板85から二番揚穀筒87を経由して二番処理室67に送られる。
なお、同軸上にある二番処理胴70と排塵処理胴71の駆動はエンジンから駆動力をプーリを介して行われる。
図3に示すように、脱穀装置15の後部に横断流ファン91を設け、排塵処理室68を含む脱穀装置15内で発生する排塵のうち、比重の軽い藁くず、枝梗および塵埃を含む空気を横断流ファン91の回転による送風で吸引し、横断流ファン出口から矢印L方向へ吹き出して、コンバイン1の外部へ放出する。
排塵処理室68から揺動棚51の終端部に矢印M(図3)のように落ちた排塵のうち二番穀粒、三番穀粒など小径で比重の重いものは、揺動棚51の終端部のストローラック62あるいは第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54を矢印G方向へ通過して二番棚板85に漏下し、再び二番処理室67において処理される。
また、排塵処理室68から揺動棚51の終端部に矢印Mのように落ちた排塵のうち、やや長めの藁くずはストローラック62で受けとめられ、揺動棚51の揺動運動と、唐箕79の送風力により矢印Fのように揺動棚51の後方から排出され圃場に放出される。
図6には、図3の脱穀装置の下部拡大図を示す。
本実施形態によれば、図3及び図6に示すように、選別網63は選別部50における被処理物の移送方向に向かって上手側の第1選別網63aと下手側で第1選別網63aよりも下方にある第2選別網63bとからなる構成である。
また、第2選別網63bを第1選別網63aと一番棚板64との間に設けることで、一番螺旋65aに濾過する第1選別網63aの終端位置を一番螺旋65aの軸心に接近するように、すなわち従来の選別網よりも第1選別網63aの後端部側を短くした構成である。
したがって、本構成を採用することにより、簡易な構成で、第1チャフシーブ53や第2チャフシーブ54から濾過した被処理物を唐箕79からの選別風によって選別する風選別に加えて、第1選別網63a上から第2選別網63b上へ落下した被処理物の一部を選別風により選別することができる。したがって、被処理物を第2選別網63bによって再選別することにより、被処理物がバラバラになりやすくなるため、風選別や比重選別の効率が高まって一番棚板64上に漏下する穀粒の選別能力が向上する。
そして、図3及び図6に示すように、第1選別網63aと第2選別網63bが前後に重複するように、すなわち平面視で第1選別網63aの後方部と第2選別網63bの前方部が一部オーバーラップするように設けると良い。
被処理物中の穀粒は、第2選別網63bの前方から一番螺旋65aに導かれるが、第1選別網63aと第2選別網63bとの間に隙間があると、この隙間に粗大な夾雑物が落ち込む場合がある。このように夾雑物が落ち込んで一番螺旋65aに回収されると穀粒の選別能力が低下する。
しかし、本構成を採用することにより、第1選別網63aと第2選別網63bが平面視で重複しているため、大きな藁屑等は選別網63aまたは63bを通過せずに直接一番棚板64上に落下することはない。このように大きな藁屑等が一番螺旋65aに導かれることがないため、穀粒の選別能力の悪化を防止できる。
また、第2選別網63bの上下方向に唐箕79からの選別風の風路を設けても良い。
図3に示すように、第1選別網63aの後側下方に設けた第2選別網63bの上下方向に、唐箕79からの選別風の風路である上方風路(縦幅D1)及び下方風路(縦幅D2)を設ける。
第1選別網63aの後方かつ下方に位置する第2選別網63bは唐箕79からの選別風の風路上に位置しているので、選別風による風選別に加えて、第2選別網63bと第1選別網63aとの落差を落下する間に唐箕79からの選別風を受けることによって被処理物がバラバラになりやすいので、第1選別網63aから第2選別網63b上へ移って選別される被処理物中の夾雑物の除去が良好に行え、穀粒の選別が良好となる。
そして、第2選別網63bの上下方向に設けられた風路幅は、上方風路の縦幅D1よりも下方風路の縦幅D2を広げると良い。
第2選別網63bとその下方の一番棚板64との間は、第1選別網63aから落下する被処理物に加えて第2選別網63b上から落下する被処理物もあることから、第2選別網63bの上方部分よりも被処理物の量が多い。したがって、下方風路の縦幅D2をより大きくすることで、唐箕79からの選別風の風量が上方風路よりも増すので、一番螺旋65aに穀粒が回収されるまでの間に除去される夾雑物が良好に後方あるいは上方に抜けるようになる。
また、図6に示すように、第2選別網63bを側面視で唐箕79の風割92からほぼ一直線(点線Q)上になるように配置して、風割92の上方風路からの選別風は第2選別網63bの上方風路に送風され、風割92の下方風路からの選別風は第2選別網63bの下方風路に送風されるように、各々選別風を導く構成としても良い。
唐箕79の回転を反時計廻り(矢印P方向)とし、選別風の吹出口を唐箕79の軸心79bより下方で唐箕79の外径の接線方向に導くようにすると、唐箕79からの選別風は風割92の上方側に比べて下方側が強くなる。したがって、風割92と第2選別網63bをこのように一直線上に設けることで、選別風は抵抗なく第2選別網63bの上方と下方にスムーズに流れることから、第2選別網63bの上面や下面に当たることで生じる選別風の乱れがなくなり、唐箕79からの送風が有効に穀粒の選別に作用する。
また、第2選別網63bの縦幅D1の上方風路に対して縦幅D2の下方風路の方が風速が大きく、第2選別網63b上に導かれた穀粒が第2選別網63bで選別されないまま安易に二番棚板85から二番螺旋86に導かれたり機外に吹き飛ばされることがない。
また、第2選別網63bからの濾過物や第1チャフシーブ53、第2チャフシーブ54などから直接一番棚板64に導かれた被処理物は、強い選別風により送風選別された後に夾雑物は除去されて、被処理物のうちの穀粒は一番螺旋65aに導かれる。したがって、より一層、穀粒の選別能率が向上する。
また、第1選別網63aと第2選別網63bの側面視における水平面に対する取付角度(傾斜角度)を異なるようにし、第1選別網63aの取付角度θ1よりも第2選別網63bの取付角度θ2を大きくしても良い(θ1<θ2)。
第1選別網63aに対して第2選別網63bはその揺動運動量を大きく設定しており、かつ、上述のように風割92と第2選別網63bとを一直線上に設けているから選別風も直接第2選別網63b上の被処理物に作用する。
したがって、第2選別網63bの取付角度θ2を第1選別網63aの取付角度θ1よりも大きくすることで、第2選別網63b上の被処理物の後方への流れが妨げられて、第2選別網63b上で過度に運動する又は揺動によって弾かれる被処理物が機外に放出されたりすることがなく、穀粒の大半は一番螺旋65aに回収されやすい。
また、図6に示すように、第1選別網63aと第2選別網63bと一番棚板64の側面視における水平面に対する取付角度を、第1選別網63a、第2選別網63b、一番棚板64の順に大きくなるようにしても良い。すなわち、第1選別網63aの取付角度θ1、第2選別網63bの取付角度θ2、一番棚板64の取付角度θ3が、θ1<θ2<θ3となる関係である。
唐箕79からの選別風が第1選別網63aから第2選別網63b、更に一番棚板64に向かうにつれ、揺動棚51の揺動運動の振り上げ角度が大きくなるように設定している。
したがって、第1選別網63aよりも第2選別網63b、更に第2選別網63bよりも一番棚板64の前記取付角度を大きくすることにより、第2選別網63b上の被処理物や一番棚板64上の被処理物の後方への流れが妨げられて、機外に放出される被処理物の量が抑えられることにより、穀粒の濾過が向上し、穀粒の回収率が高まる。
また、選別風の送風方向の下手側に配置されるものほど水平面に対する傾斜角度が大きくなるように取り付けることで、選別風を徐々に上方に向かわせる効果が高まる。したがって、第1チャフシーブ53や第2チャフシーブ54に向かって選別風が上方に抜けるようになり、揺動棚51の中間部から後方にかけての藁屑と穀粒の分離が良好となって、回収ロスの低減や脱穀処理能力の向上が図れる。
そして、第2選別網63bは揺動棚51の両側壁(図示せず)と一体的に取り付けられているので、第2選別網63bの前後を開放して縦幅D1の上方風路、縦幅D2の下方風路を設けることで、上下風路に流れる選別風で風選別を可能とするとともに、第2選別網63bの前方から一番螺旋65aに穀粒を導けるようにしている。
このように第2選別網63bの前後を開放することで第2選別網63bの前後方向に選別風や被処理物が自由に一番螺旋65aの方向(前方向)又は二番螺旋86の方向(後方向)に導かれる。
本構成を採用することにより、第1選別網63aの終端(後端)から第2選別網63bに導かれる被処理物の内、穀粒は送風選別された後、一番螺旋65aの方向に導かれることも可能となる。したがって、従来の、第1チャフシーブ53下方からストローラック62付近まで配置された長い選別網の構成よりも、穀粒が一番螺旋65aに速く導かれることで、一番螺旋65aにおける穀粒の回収率が向上する。
図7には、図3のS−S線矢視図を示す。
また、第2選別網63bの前方部に、唐箕79からの選別風を案内するための風切り板93(図6)を設けても良い。
前述のように、唐箕79の回転を反時計廻り(矢印P方向)とし、選別風の吹出口を唐箕79の軸心79bより下方で唐箕79の外径の接線方向に導くようにしているため、第2選別網63bの下方に対して上方部は唐箕79からの送風量が少ない。また第2選別網63bは上下方向の厚みがあるため、選別風が前記厚み部分に当たると風の乱流が起こる場合がある。
しかし、風切り板93の設置により、第2選別網63b上方の選別風の流速を高め、また第2選別網63bにおける選別風の乱流を防いで整流することで、安定した選別風が得られる。したがって、穀粒の選別能力を高めることができる。風切り板93は、第2選別網63bの前方先端部に一部平面視で重複するように一部をボルト締結して取り付けることで、容易に設置できる。
また、第2選別網63bの前方に設けた風切り板93の前端を下方に折り曲げ、第2選別網63bよりも下方に延出させても良い。
唐箕79からの選別風が、まず風切り板93の延出部分Y(図7)に当たり、風切り板93に沿って整流されるため、選別風に乗って飛来する藁塵や塵介などが第2選別網63bの前端部に引っ掛かったり、溜まったりする不具合を防止できる。また、唐箕79からの選別風の整流効果も高まる。
そして、図3に示すように、第1選別網63a、第2選別網63b、一番棚板64の各終端部(後端部)をほぼ一直線(点線R)上に設けても良い。
本構成を採用することにより、第1チャフシーブ53や第2チャフシーブ54より濾過した被処理物を第1選別網63a、第2選別網63b、一番棚板64の順に段階的に選別し、穀粒を効果的に一番螺旋65aに導く一方、藁屑や稈切れなどの夾雑物あるいは単粒化が不十分な枝梗やカギ又などは二番螺旋86に導くことで、従来と同じスペースで多段階の選別が行えるようになり、処理能力が高まる。
そして、第2選別網63bの目合T(図6)を第1選別網63aの目合S(図6)と等しくするか第1選別網63aの目合Sより大きくしても良い。
第1選別網63aに対して第2選別網63bは二番螺旋86側に寄っており、かつ上下方向においても二番螺旋86に接近しているので、第2選別網63bの目合Tを大きくして一番螺旋65aへの穀粒の回収効率を高めている。
また、第2選別網63bの目合Tを大きくすることで、一番棚板64の上方を流れる選別風の第1チャフシーブ53や第2チャフシーブ54、または第2選別網63b上方への通り抜けを良くすることができる。
図8には、他の実施形態によるコンバインの脱穀装置の一部切り欠き側面断面図の選別部50付近の拡大図を示し、図9には、図8のS1−S1線矢視図を示す。
第2選別網63bを矢印U方向に回動可能な構成として、第2選別網63bの水平面に対する傾斜角度(θ2)が変更できるようにしても良い。第2選別網63bの終端部(後端部)に支点Wを設け、支点Wを回動中心として前方部を大きく動かす構成である。
図8に示すように、揺動棚51の側壁に長穴97を設け、該長穴97に回動支持側板94の前端部を固定具98により取り付けて側壁に固定し、回動支持側板94の後端部を固定具99により揺動棚51の側壁に取り付けて固定する。固定具98を緩め、手動によって回動支持側板94を、長穴97内で動かすことで、第2選別網63bが矢印U方向に回動する。
このように第2選別網63bの前記取付角度を可変とすることで、第2選別網63bから一番螺旋65aに導く穀粒または二番螺旋86に導く二番物の割合を変更でき、一番物への枝梗粒の混入度合いなどの選別具合に応じた調整ができる。
また、被処理物の量が多い場合などは、第2選別網63bの傾斜角度(θ2)を小さくすることで、被処理物が一番螺旋65aに導かれ易く、二番螺旋86に導かれにくくして、回収ロスの低減を図ることができる。
このように第2選別網63bの水平面に対する取付角度を変更しても、第1選別網63aと一番棚板64との間に配置された第2選別網63bの前後及び上下方向の位置関係が極端に変わることがない。
したがって、第2選別網63bの前記取付角度を調整することで、極端に選別状態が変わるなどの不具合がなく、例えば粗大な夾雑物が穀粒に混入することもなく、回収ロスの低減が図れるように調整できる。
また、第2選別網63bと一体的である風切り板93も第2選別網63bの動きに追従して動くことにより、第2選別網63bの前記取付角度に関わらず、唐箕79からの選別風の整流効果が損なわれることなく、第2選別網63bの取付角度が大きい場合は選別風を上方に向かわせて良好に立ち上げることができる。
本発明の脱穀装置はコンバインなどの収穫した穀粒の処理装置に利用できる。
本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図である。 図1のコンバインの平面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の一部切り欠き側面断面図である。 図3のコンバインの脱穀装置のA−A線矢視図である。 図3のコンバインの脱穀装置のB−B線矢視図である。 図3の脱穀装置の下部拡大図である。 図3のコンバインの脱穀装置のS−S線矢視図である。 他の実施形態によるコンバインの脱穀装置の一部切り欠き側面断面図の選別部付近の拡大図である。 図8のコンバインの脱穀装置のS1−S1線矢視図である。
符号の説明
1 コンバイン 2 走行フレーム
3 走行装置 4 クローラ
6 刈取装置 7 分草具
8 穀稈引起し装置 9 搬送装置
14 フィードチェン 15 脱穀装置
18 縦オーガ 19 横オーガ
19a オーガ排出口 20 操縦席
30 グレンタンク 50 選別部
51 揺動棚 52 移送棚
52a 選別板 53 第1チャフシーブ
54 第2チャフシーブ 62 ストローラック
63 選別網 63a 第1選別網
63b 第2選別網 64 一番棚板
65 一番揚穀筒 65a 一番螺旋
66 扱室 67 二番処理室
68 排塵処理室 68a 排塵処理室連通口
69 扱胴 69a 扱歯
70 二番処理胴 70a 処理歯
71 排塵処理胴 71a 処理歯(螺旋)
74 扱網 75 二番処理胴受網
76 受け網 79 唐箕
79a 唐箕ファン 79b 唐箕軸
80 排藁チェーン 85 二番棚板
86 二番螺旋 87 二番揚穀筒
88 ガイド 91 横断流ファン
92 風割 93 風切り板
94 回動支持側板 95 排藁処理室
96 藁用カッター 97 長穴
98、99 固定具

Claims (1)

  1. 穀桿から穀粒を分離処理するための扱歯(69a)を設けた扱胴(69)と、
    該扱胴(69)を軸架した扱室(66)と、
    該扱室(66)の下方に位置し、扱室(66)から漏下する被処理物から穀粒を選別するためのシーブ(53,54)および選別網(63)を備え、被処理物を後方へ移送しながら穀粒を選別する選別部(50)と、
    該選別部(50)における被処理物の移送方向上手側から下手側に向けて被処理物を選別するための風を送風する唐箕(79)と、
    前記シーブ(53,54)および選別網(63)の下方に位置し、選別後の被処理物を受ける棚板(64)と
    を設け、
    前記選別網(63)を、選別部(50)における被処理物の移送方向に向かって上手側の第1選別網(63a)と該第1選別網(63a)の下手側で第1選別網(63a)よりも下方にある第2選別網(63b)とから形成し、
    該第2選別網(63b)を前記第1選別網(63a)と前記棚板(64)との間に配置したことを特徴とする脱穀装置。
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