JP2009004445A - 基板の接着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セラミック基材、有機基材及び金属基材等の基板同士を十分な接着強度で接着することが可能な基板の接着方法を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含む接着剤組成物を準備する準備工程と、第1の基板上に接着剤組成物を乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように塗布して接着剤層を形成する塗布工程と、ポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる仮硬化工程と、仮硬化後の接着剤層上に第2の基板を積層し、第1の基板と第2の基板とを接着する接着工程と、を含む基板の接着方法。
[式中、Ar1は4価の有機基を示し、Ar2は2価の有機基を示し、kは1以上の整数を示す。なお、kが2以上の場合、複数存在するAr1及びAr2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
【選択図】なし
【解決手段】下記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含む接着剤組成物を準備する準備工程と、第1の基板上に接着剤組成物を乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように塗布して接着剤層を形成する塗布工程と、ポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる仮硬化工程と、仮硬化後の接着剤層上に第2の基板を積層し、第1の基板と第2の基板とを接着する接着工程と、を含む基板の接着方法。
[式中、Ar1は4価の有機基を示し、Ar2は2価の有機基を示し、kは1以上の整数を示す。なお、kが2以上の場合、複数存在するAr1及びAr2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
【選択図】なし
Description
本発明は、基板の接着方法に関する。
近年、各種電子機器の小型化、軽量化が急速に進むのに伴って電子部品の搭載密度も高くなり、それに用いられる各種電子部品、材料に要求される特性も多様化してきている。このような中で特にプリント配線板は、配線占有面積が小型、高密度になり、多層配線板化(ビルドアップ配線板)、フレキシブル配線板化(FPC)等の要求が高まりつつある。
このようなプリント配線板の製造には、絶縁性コーティング材料や接着剤が用いられるが、これらを構成する樹脂には、硬化後において高い耐熱性と高い絶縁性、また高い接着性とが得られることが要求されている。また、プリント配線板の基材となる有機基材やセラミック基材、シリコンウェハ、金属基材等の薄型化に伴い、基材の破損を防止するために、十分な耐熱性、絶縁性及び接着性を維持しつつ、より低い弾性率が得られる樹脂の要求が高まりつつある。
このような低弾性率、高接着性、高耐熱性及び高絶縁性が得られる樹脂としては、シリコン骨格を導入したポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2609140号公報
しかしながら、シリコン骨格を導入したポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂は、被着体がシリコンウェハである場合を主な用途としており、セラミック基材や有機基材、金属基材に対する接着性が十分ではなかった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、セラミック基材、有機基材及び金属基材等の基板同士を十分な接着強度で接着することが可能な基板の接着方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、下記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含む接着剤組成物を準備する準備工程と、第1の基板上に上記接着剤組成物を乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように塗布して接着剤層を形成する塗布工程と、上記接着剤層を加熱して、上記ポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる仮硬化工程と、仮硬化後の上記接着剤層上に第2の基板を積層し、上記第1の基板と上記第2の基板とを接着する接着工程と、を含む基板の接着方法を提供する。
[式(1)中、Ar1は4価の有機基を示し、Ar2は2価の有機基を示し、kは1以上の整数を示す。なお、kが2以上の場合、複数存在するAr1及びAr2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
[式(1)中、Ar1は4価の有機基を示し、Ar2は2価の有機基を示し、kは1以上の整数を示す。なお、kが2以上の場合、複数存在するAr1及びAr2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
かかる基板の接着方法によれば、ポリイミド前駆体である上記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含む接着剤組成物を用いるとともに、接着剤層の膜厚を所定の範囲とし、且つ、上記仮硬化工程として、ポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる工程を含むことにより、接着剤と基板との間にボイドが発生することを十分に抑制しつつ、基板同士の接着強度を十分に高めることができる。また、かかる基板の接着方法は、特に基板としてセラミック基材や有機基材、金属基材等を用いた場合に高い接着強度を得ることができる。また、ポリイミド前駆体である上記特定のポリアミック酸を用いることで、硬化後の接着剤層は優れた耐熱性を得ることができ、且つ、低弾性率化を実現することができる。
本発明の基板の接着方法において、上記接着工程は、仮硬化後の上記接着剤層を介して積層された上記第1の基板と上記第2の基板とを熱圧着により接着させる工程であることが好ましい。熱圧着によって基板同士の接着を行うことにより、接着剤と基板との間にボイドが発生することをより十分に抑制することができ、接着強度をより向上させることができる。
また、上記一般式(1)中、Ar1及び/又はAr2は、炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し数が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含むことが好ましい。かかるポリアミック酸を用いることにより、硬化後の接着剤層をより低弾性率化することができるため、基板同士を接着してなる積層基板の反りを十分に抑制することができるとともに、基板同士の接着強度をより向上させることができる。
本発明によれば、セラミック基材、有機基材及び金属基材等の基板同士を十分な接着強度で接着することが可能な基板の接着方法を提供することができる。また、本発明の基板の接着方法においては、ポリイミド前駆体である上記一般式(1)で表されるポリアミック酸を用いているため、硬化後の接着剤層は優れた耐熱性を得ることができ、且つ、低弾性率化を実現することができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明の基板の接着方法は、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含む接着剤組成物を準備する準備工程と、第1の基板上に上記接着剤組成物を乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように塗布して接着剤層を形成する塗布工程と、上記接着剤層を加熱して、上記ポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる仮硬化工程と、仮硬化後の上記接着剤層上に第2の基板を積層し、上記第1の基板と上記第2の基板とを接着する接着工程と、を含む方法である。以下、各工程について詳細に説明する。
上記準備工程において、接着剤組成物は、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含むものである。ここで、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸において、式(1)中のAr1及び/又はAr2は、炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し数が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含んでいることが好ましい。
上記一般式(1)で表されるポリアミック酸は、例えば、ジアミン成分と、その1倍モル当量以上のテトラカルボン酸二無水物とを溶媒中で反応させることにより製造することができる。
テトラカルボン酸二無水物としては、主鎖に炭素数5〜20のアルキレン鎖を有するものが好ましい。主鎖に炭素数5〜20のアルキレン鎖を有するテトラカルボン酸二無水物としては、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(2)で表される化合物としては、例えば、ペンタメチレンビストリメリテート二無水物、ヘキサメチレンビストリメリテート二無水物、ヘプタメチレンビストリメリテート二無水物、オクタメチレンビストリメリテート二無水物、ノナメチレンビストリメリテート二無水物、デカメチレンビストリメリテート二無水物、ドデカメチレンビストリメリテート二無水物等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
ジアミン成分としては、主鎖に炭素数5〜20のアルキレン鎖を有するものが好ましい。主鎖に炭素数5〜20のアルキレン鎖を有するジアミン成分としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、下記一般式(3)、(4)又は(5)で表される化合物などが挙げられる。これらのジアミン成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
[式(3)中、Y1及びY2はそれぞれ独立に、炭素数5〜20のアルキレン基を示し、R1は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、qは0〜4の整数を示す。なお、qが2以上の場合、複数存在するR1は同一でも異なっていてもよい。]
[式(4)中、Y3及びY4はそれぞれ独立に、炭素数5〜20のアルキレン基を示し、R2は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、rは0〜4の整数を示す。なお、rが2以上の場合、複数存在するR2は同一でも異なっていてもよい。]
[式(5)中、Y5及びY6はそれぞれ独立に、炭素数5〜20のアルキレン基を示し、R3は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、sは0〜4の整数を示す。なお、sが2以上の場合、複数存在するR3は同一でも異なっていてもよい。]
上記一般式(4)で表される化合物としては、[3,4−ビス(1−アミノヘプチル)−6−ヘキシル−5−(1−オクテニル)]シクロヘキセン(商品名:Versamine551、コオグニスジャパン(株)製)が市販品として入手可能である。
上記主鎖に炭素数5〜20のアルキレン鎖を有するテトラカルボン酸二無水物成分以外のテトラカルボン酸二無水物成分としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸無水物、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物(4,4’−オキシジフタル酸二無水物)、2,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナンスレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕ノナン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕デカン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕トリデカン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕テトラデカン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕ペンタデカン二無水物、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕−2−メチルデカン二無水物、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕−2−メチルオクタン二無水物、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕−2−エチルペンタデカン二無水物、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕ドデカン二無水物、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕デカン二無水物、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕トリデカン二無水物、2,2−ビス〔3,5−ジエチル−4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕ペンタデカン二無水物、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕シクロヘキサン二無水物、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕プロピルシクロヘキサン二無水物、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕ヘプチルシクロヘキサン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、4,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物成分は、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸におけるAr1及び/又はAr2が炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し単位が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含むものとなるように、炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し単位が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含むテトラカルボン酸二無水物成分と組み合わせて使用することが好ましい。
また、上記主鎖に炭素数5〜20のアルキレン鎖を有するジアミン成分以外のジアミン成分としては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−チレンビス(シクロヘキシルアミン)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−アミノフェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジアミノジエチルスルフィド、2,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、o−トルイジンスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ジアミノジベンジルスルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、ビス(4−アミノフェニル)エチルホスフィンオキシド、ビス(4−アミノフェニル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(4−アミノフェニル)−N−フェニルアミン、ビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン、1,2−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,6−ジアミノナフタレン、1,7−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノ−2−メチルナフタレン、1,5−ジアミノ−2−メチルナフタレン、1,3−ジアミノ−2−フェニルナフタレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,5−ジアミノトルエン、1−メトキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、1,4−ビス(2−メトキシ−4−アミノペンチル)ベンゼン、1,4−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、o−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−アミノフェニル−3−アミノベンゾエート、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−フェニル−2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1−フェニル−2,2,2−トリフルオロエタン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)デカフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ブタ−1−エン−3−イン等が挙げられる。これらのジアミン成分は、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸におけるAr1及び/又はAr2が炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し単位が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含むものとなるように、炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し単位が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含むジアミン成分と組み合わせて使用することが好ましい。
上記一般式(1)で表されるポリアミック酸は、上記ジアミン成分と上記テトラカルボン酸二無水物成分とから公知の方法によって合成される。すなわち、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを選択的に組み合わせ、有機極性溶媒中で重合反応させることにより合成される。
上記ジアミン成分と上記テトラカルボン酸二無水物成分との混合比は、モル比でジアミン成分:テトラカルボン酸無水物成分=1:0.5〜1:1.5とすることが好ましく、1:1.01〜1:1.2とすることがより好ましい。あまりにも大きく双方のモルバランスが崩れると、得られるポリアミック酸の分子量が減少し、樹脂特性を十分に満足しなくなる傾向がある。一方、等モルでの反応は、得られるポリアミック酸の分子量が大きくなりすぎ、増粘して作業性が悪くなる傾向がある。また、ジアミン成分が過剰な場合、粘度安定性が低下する傾向がある。
ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを反応させる際の溶媒としては、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸に対して不活性である必要があり、例えば、含窒素系溶剤類(N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等)、脂環式ケトン類(シクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン等)、エーテル類(3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテルアセテート等)などが挙げられる。これらの中でも、溶解性及び吸水性の観点から、ラクトン類、脂環式ケトン類、エーテル類が好ましく、γ−ブチロラクトンが特に好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
上記一般式(1)で表されるポリアミック酸の数平均分子量は、5,000〜150,000であることが好ましく、10,000〜50,000であることがより好ましい。この数平均分子量が5,000未満では、十分な耐熱性が得られ難くなる傾向があり、150,000を超えると、溶剤への溶解性が低下し、成膜性が悪くなる傾向がある。
本発明において接着剤組成物は、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸のみで構成されていてもよく、ポリアミック酸以外の他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、接着剤組成物は、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸及び必要に応じて用いられる他の成分を所定の溶媒に溶解又は分散させ、塗布液の状態とすることが好ましい。上記溶媒としては、例えば、ラクトン類、脂環式ケトン類、エーテル類が好ましく、γ−ブチロラクトンが特に好ましい。
次に、塗布工程について説明する。塗布工程においては、上記接着剤組成物を第1の基板上に塗布して接着剤層を形成する。ここで、接着剤層は、乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように形成する。
第1の基板としては、セラミック基材や有機基材、金属基材などが用いられる。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、浸漬塗布、ロールコーティングなどの方法が挙げられるが、これらに限定されない。
また、接着剤層の塗布膜厚は、塗布手段、接着剤組成物の固形分濃度、粘度等によって異なり、乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように調整される。ここで、乾燥後の膜厚とは、加熱により溶媒を除去した後(乾燥後)の接着剤層の膜厚であり、後述する仮硬化工程において接着剤層を加熱して仮硬化させた後の膜厚を示す。
乾燥後の接着剤層の膜厚が1〜300μmとなるようにするためには、接着剤組成物を溶剤により調整して、粘度を0.01〜50Pa・sにすることが好ましく、0.1〜40Pa・sにすることがより好ましい。また、乾燥後の接着剤層の膜厚が1〜300μmとなるようにするために、接着剤組成物の固形分濃度は、5〜70質量%にすることが好ましく、7〜60質量%にすることがより好ましい。
乾燥後の接着剤層の膜厚が1μm未満であると、基板同士の接着時に十分に樹脂が濡れ拡がらないため接着性が低下し、300μmを超えると、接着剤層の乾燥時や仮硬化時に接着剤層に発泡が生じやすくなり、接着性が低下する。また、基板同士の接着強度をより向上させる観点から、乾燥後の接着剤層の膜厚は10〜250μmであることが好ましく、50〜200μmであることがより好ましい。
次に、仮硬化工程について説明する。仮硬化工程においては、上記接着剤層を加熱して、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる。
仮硬化工程において、接着剤層の加熱(予備加熱)は、例えば、オーブン、ホットプレート、乾燥炉などを使用し、60〜200℃の温度範囲で30秒〜1時間行うことが好ましい。このような条件で加熱を行うことにより、上記ポリアミック酸のイミド化率を30〜95%の範囲に容易に調整することができる。また、予備加熱の際の昇温は、低い温度から段階的に昇温することが好ましい。初めから高温で加熱すると、塗膜から溶剤が揮発する際にボイドが発生しやすい。
仮硬化後の上記ポリアミック酸のイミド化率が30%未満であると、次の接着工程において基板同士を接着した際に、ポリアミック酸のイミド閉環により発生した水分等によって接着剤層中にボイドが生じ、接着強度が不十分となる。一方、イミド化率が95%を超えると、次の接着工程において基板同士を接着した際に、接着剤層が被着体である基板表面に十分に濡れ拡がらず、接着強度が不十分となる。また、基板同士の接着強度をより向上させる観点から、仮硬化後の上記ポリアミック酸のイミド化率は60〜95%であることが好ましく、70〜95%であることがより好ましく、80〜95%であることが更に好ましい。
次に、接着工程について説明する。接着工程においては、仮硬化後の上記接着剤層上に第2の基板を積層し、上記第1の基板と上記第2の基板とを接着する。
第2の基板としては、第1の基板と同様に、セラミック基材や有機基材、金属基材などが用いられる。なお、第1の基板と第2の基板とは同一種の基板であっても異なる基板であってもよい。
上記接着工程においては、仮硬化後の上記接着剤層を介して積層された上記第1の基板と上記第2の基板とを熱圧着により接着させることが好ましい。熱圧着温度は、上記仮硬化工程における仮硬化後の接着剤層のガラス転位温度に依存し、当該ガラス転移点以上の温度とすることが好ましい。それ未満の温度で熱圧着すると、接着強度が低下する傾向がある。なお、通常、熱圧着温度は200〜330℃とすることが好ましく、200〜290℃とすることが好ましい。
また、圧着時間は1分〜2時間とすることが好ましい。圧着時間が1分未満であると接着剤層が被着体である基板表面に十分に濡れ広がらなかったり、圧着中のポリアミック酸のイミド閉環が完全に進行しにくい傾向があり、2時間以上であると接着剤層の劣化により、接着強度が低下する傾向がある。
熱圧着時の圧力条件は、使用する基板にもよるが、0.25〜10MPaとすることが好ましく、0.5〜8MPaとすることがより好ましい。
かかる接着工程により、上記一般式(1)で表されるポリアミック酸をイミド化率がほぼ100%となるようにイミド化して接着剤層を本硬化させ、基板同士の接着を行う。
以上説明した本発明の基板の接着方法は、セラミック基材や有機基材、金属基材などの基板同士の接着時に、十分に高い接着強度を得ることができる。また、かかる基板の接着方法により、第1の基板と第2の基板とが積層された構造を有する積層基板を好適に製造することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(ポリアミック酸Iの合成)
攪拌機、温度計、コック付き25mlの水分定量受器、及び、窒素導入管を備えた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン302.4gと、ジアミノジフェニルエーテル94gとを入れ、均一になるまで約5分間攪拌した。
攪拌機、温度計、コック付き25mlの水分定量受器、及び、窒素導入管を備えた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン302.4gと、ジアミノジフェニルエーテル94gとを入れ、均一になるまで約5分間攪拌した。
次に、窒素ガスを150ml/分で導入しつつ攪拌しながら、テトラカルボン酸二無水物であるB−4400(商品名、大日本インキ社製、下記式(6)で表される化合物)56.02gを1時間かけて徐々に添加した。このとき、反応の進行に伴う発熱により、反応液温は20℃から75℃まで上昇した。
その後、添加したテトラカルボン酸二無水物が完全に溶解するまで攪拌し、トルエン50gを添加して140℃に昇温した。そして、トルエンを還流し、発生する水分を水分定量受器に受けながら140℃で8時間過熱攪拌した。水分及びトルエンを抜き出した後、200℃に昇温し、更に6時間過熱攪拌した。このとき、水分定量受器に溜まったN−メチル−2−ピロリドンと水との混合液は留去した。これにより、ポリアミック酸Iの合成を完了し、ポリアミック酸IのN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分濃度:30質量%)を得た。得られたポリアミック酸Iの数平均分子量は28,000であった。また、N−メチル−2−ピロリドンを更に加えて固形分濃度15質量%に調整し、ポリアミック酸Iの塗布液を得た。
(ポリアミック酸IIの合成)
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた1Lの4つ口セパラブルフラスコに、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン550gと、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)61.56gとを入れ、40℃で30分攪拌した。
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた1Lの4つ口セパラブルフラスコに、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン550gと、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)61.56gとを入れ、40℃で30分攪拌した。
次に、攪拌しながら、デカメチレンビストリメリテート二無水物(DBTA)78.38gを40分かけて添加した。添加終了後、50℃まで昇温し、3時間攪拌を行って、ポリアミック酸IIのN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分濃度:30質量%)を得た。得られたポリアミック酸IIの数平均分子量は17,800であった。また、N−メチル−2−ピロリドンを更に加えて固形分濃度10質量%に調整し、ポリアミック酸IIの塗布液を得た。
[実施例1]
ポリアミック酸Iの塗布液を、セラミック基板上に乾燥後(仮硬化後)の膜厚が30μmになるようロールコータを用いて塗布し、接着剤層を形成した。次いで、接着剤層を80℃で30分間加熱し、続いて150℃で60分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が70%となるように仮硬化させた。仮硬化後の接着剤層に、上記基板と同種のセラミック基板を温度260℃、加圧条件1.0MPaで1時間熱圧着し、セラミック基板同士が完全に硬化した接着剤層(イミド化率100%)を介して接着された積層基板を作製した。
ポリアミック酸Iの塗布液を、セラミック基板上に乾燥後(仮硬化後)の膜厚が30μmになるようロールコータを用いて塗布し、接着剤層を形成した。次いで、接着剤層を80℃で30分間加熱し、続いて150℃で60分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が70%となるように仮硬化させた。仮硬化後の接着剤層に、上記基板と同種のセラミック基板を温度260℃、加圧条件1.0MPaで1時間熱圧着し、セラミック基板同士が完全に硬化した接着剤層(イミド化率100%)を介して接着された積層基板を作製した。
[実施例2]
ポリアミック酸Iの塗布液に代えて、ポリアミック酸IIの塗布液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
ポリアミック酸Iの塗布液に代えて、ポリアミック酸IIの塗布液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
[実施例3]
接着剤層の仮硬化時に、接着剤層を80℃で30分間加熱し、続いて200℃で60分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が95%となるように仮硬化させたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
接着剤層の仮硬化時に、接着剤層を80℃で30分間加熱し、続いて200℃で60分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が95%となるように仮硬化させたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
[実施例4]
セラミック基板同士を接着する際の熱圧着温度を260℃から320℃に変えた以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
セラミック基板同士を接着する際の熱圧着温度を260℃から320℃に変えた以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
[比較例1]
接着剤層の仮硬化時に、接着剤層を50℃で30分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が25%となるように仮硬化させたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
接着剤層の仮硬化時に、接着剤層を50℃で30分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が25%となるように仮硬化させたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
[比較例2]
接着剤層の仮硬化時に、接着剤層を80℃で30分間加熱し、続いて260℃で60分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が98%となるように仮硬化させたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
接着剤層の仮硬化時に、接着剤層を80℃で30分間加熱し、続いて260℃で60分間加熱してポリアミック酸Iのイミド化率が98%となるように仮硬化させたこと以外は実施例1と同様にして、積層基板を作製した。
<イミド化率の測定>
実施例1〜4及び比較例1〜2における仮硬化後の接着剤層のイミド化率は、以下の方法で測定したものである。まず、ポリアミック酸Iの塗布液又はポリアミック酸IIの塗布液を、シリコン基板上に乾燥後(仮硬化後)の膜厚が5μmになるようロールコータを用いて塗布し、接着剤層を形成した。次いで、接着剤層を上記実施例1〜4及び比較例1〜2の各条件で加熱して仮硬化させた。得られた仮硬化後の接着剤層について、DIGILAB社製の赤外線測定装置(EXCALIBUR SERIES)を用い、赤外吸収スペクトル(透過光)を4000cm−1〜500cm−1の範囲で測定し、イミド基の特性吸収の吸光度比からイミド化率を求めた。ここでは、上記と同様の手順でシリコン基板上に接着剤層を形成し、100℃で3分間乾燥して溶剤を除去した後の接着剤層の吸収スペクトルをイミド化率0%、上記と同様の手順でシリコン基板上に接着剤層を形成し、150℃で60分間、続いて250℃で60分間加熱処理した後の接着剤層の吸収スペクトルを理論的にイミド化率100%とし、下記式(a)にて仮硬化膜のイミド化率X(%)を算出した。その結果を表1に示す。
X(%)={(K/L−M/N)/(O/P−M/N)}×100 ・・・(a)
なお、式(a)中の記号は以下の通りである。
K:仮硬化膜の1375cm−1付近の極大ピークの吸光度、
L:仮硬化膜の1500cm−1付近の極大ピークの吸光度、
M:乾燥後の接着剤層(イミド化率0%)の1375cm−1付近の極大ピークの吸光度、
N:乾燥後の接着剤層(イミド化率0%)の1500cm−1付近の極大ピークの吸光度、
O:150℃で60分間、続いて250℃で60分間加熱処理した接着剤層(イミド化率100%)の1375cm−1付近の極大ピークの吸光度、
P:150℃で60分間、続いて250℃で60分間加熱処理した接着剤層(イミド化率100%)の1500cm−1付近の極大ピークの吸光度。
X(%)={(K/L−M/N)/(O/P−M/N)}×100 ・・・(a)
なお、式(a)中の記号は以下の通りである。
K:仮硬化膜の1375cm−1付近の極大ピークの吸光度、
L:仮硬化膜の1500cm−1付近の極大ピークの吸光度、
M:乾燥後の接着剤層(イミド化率0%)の1375cm−1付近の極大ピークの吸光度、
N:乾燥後の接着剤層(イミド化率0%)の1500cm−1付近の極大ピークの吸光度、
O:150℃で60分間、続いて250℃で60分間加熱処理した接着剤層(イミド化率100%)の1375cm−1付近の極大ピークの吸光度、
P:150℃で60分間、続いて250℃で60分間加熱処理した接着剤層(イミド化率100%)の1500cm−1付近の極大ピークの吸光度。
<弾性率及び耐熱性評価試験>
ポリアミック酸Iの塗布液及びポリアミック酸IIの塗布液をガラス板上に塗布して90℃で15分間仮乾燥し、更に200℃で1時間本硬化して膜厚100μmの耐熱性樹脂フィルムを作製した。得られた耐熱性樹脂フィルムについて、25℃での引っ張り弾性率の測定(島津製作所社製のオートグラフAGS−5KNGを使用)、5%熱重量減少温度の測定(TG−DTA法、セイコーインスツルメンツ社製のTG−DTA−6200を使用、昇温速度:10℃/分)、及び、ガラス転移温度の測定(TMA法、セイコーインスツルメンツ社製のTMA−120を使用、昇温速度:10℃/分)を行った。それらの結果を表1に示す。
ポリアミック酸Iの塗布液及びポリアミック酸IIの塗布液をガラス板上に塗布して90℃で15分間仮乾燥し、更に200℃で1時間本硬化して膜厚100μmの耐熱性樹脂フィルムを作製した。得られた耐熱性樹脂フィルムについて、25℃での引っ張り弾性率の測定(島津製作所社製のオートグラフAGS−5KNGを使用)、5%熱重量減少温度の測定(TG−DTA法、セイコーインスツルメンツ社製のTG−DTA−6200を使用、昇温速度:10℃/分)、及び、ガラス転移温度の測定(TMA法、セイコーインスツルメンツ社製のTMA−120を使用、昇温速度:10℃/分)を行った。それらの結果を表1に示す。
<接着性評価試験>
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた積層基板を2.5cm×1.5cmに切断し、それを3mm厚のアルミ板に瞬間接着剤を用いて貼り付けた。一晩放置後、島津製作所製のオートグラフで、セラミック基板同士の間のせん断接着強さを測定した。その結果を表1に示す。
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた積層基板を2.5cm×1.5cmに切断し、それを3mm厚のアルミ板に瞬間接着剤を用いて貼り付けた。一晩放置後、島津製作所製のオートグラフで、セラミック基板同士の間のせん断接着強さを測定した。その結果を表1に示す。
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜4の接着方法によれば、比較例1〜2と比較して、基板同士の間で優れた接着強度が得られることが確認された。また、用いたポリアミック酸についても、高い耐熱性を保持しつつ、低弾性化を実現できることが確認された。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表されるポリアミック酸を含む接着剤組成物を準備する準備工程と、
第1の基板上に前記接着剤組成物を乾燥後の膜厚が1〜300μmとなるように塗布して接着剤層を形成する塗布工程と、
前記接着剤層を加熱して、前記ポリアミック酸のイミド化率が30〜95%となるように仮硬化させる仮硬化工程と、
仮硬化後の前記接着剤層上に第2の基板を積層し、前記第1の基板と前記第2の基板とを接着する接着工程と、
を含む基板の接着方法。
[式(1)中、Ar1は4価の有機基を示し、Ar2は2価の有機基を示し、kは1以上の整数を示す。なお、kが2以上の場合、複数存在するAr1及びAr2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。] - 前記接着工程は、仮硬化後の前記接着剤層を介して積層された前記第1の基板と前記第2の基板とを熱圧着により接着させる工程である、請求項1に記載の基板の接着方法。
- 前記一般式(1)中、Ar1及び/又はAr2が、炭素数5〜20のアルキレン基及び/又は繰り返し数が1〜20の炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を含む、請求項1又は2に記載の基板の接着方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007161659A JP2009004445A (ja) | 2007-06-19 | 2007-06-19 | 基板の接着方法 |
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JP2013032522A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-14 | Namics Corp | 半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 |
CN108893066A (zh) * | 2012-11-16 | 2018-11-27 | 威亚光电子有限公司 | 用于使两个底基相结合的方法 |
-
2007
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