JP2009004247A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】容易且つ確実に嵌入状態の確認ができると共に、電極間のスペースを有効利用できるコネクタを提供する。
【解決手段】ベースハウジング3は、二つの第1端子2,2を支持する。ソケットハウジング5は、二つの第2端子4,4を支持し、ベースハウジング3に嵌入する。掛け止め要素6は、貫通するようにソケットハウジング5に対して挿入される。二つの第2端子4,4は、第1の端子グループ4fと、第2の端子グループ4sと、を有し、これらは、通電時において、その一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものである。第1の位置にある掛け止め要素6が押圧されると、掛け止め要素6とベースハウジング3とが接触することで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素6は、第1の端子グループ4fと第2の端子グループ4sとの間の位置に配置されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、掛け止め要素を有するコネクタに関する。
従来のコネクタの一例が特許文献1、2に開示されている。特許文献1の雄コネクタは、絶縁ハウジンクに収容された2本のピンコンタクトが、ハウジングの中心線と平行してハウジングの開口部に突出する接触ピン部と、ハウジンクから延出してプリント配線板にはんだ付けされるリード部とを有し、開口部に他の雌コネクタが挿入して嵌合される雄コネクタであって、ハウジング内に、両接触ピン部の中間に配設され、かつ、両接触ピン部の先端より長く突出する隔壁が設けられており、一方、両リード部は、互いに横外側方へ屈曲して延出させ、そのはんだ付け部分のピッチが両接触ピン部のピッチより大きく形成されていることを特徴とする。一方、特許文献1において、雄コネクタの開口部に挿入して嵌合される雌コネクタは、接触ピン部に嵌合するソケットコンタクトを収容する絶縁ハウジングが、隔壁に係合する欠除部を有する二股状に形成されていると共に、開口部の内側面に設けられた係止部に係合する係止手段を有している。このような雄コネクタ及び雌コネクタにより、小型化を図りながら、コンタクト間の沿面距離及び空間距離を大きくして、高電圧に対応できる。
また、特許文献2のコネクタは、第1の電気コネクタ要素を支持する第1の構成要素と、第1の電気コネクタ要素に嵌挿される第2の電気コネクタ要素を支持する第2の構成要素と、第1の構成要素に取り付けられ、第1の電気コネクタ要素を電気的に短絡させる短絡要素と、第2の構成要素に対して掛け止めされる掛け止め要素であって、第2の構成要素が第1の構成要素に嵌挿されると、短絡要素を非短絡位置まで退避させるとともに第1の構成要素に対して係合するよう移動可能となる掛け止め要素と、を備えており、掛け止め要素が係合されることにより、第1の構成要素と第2の構成要素の分離が阻止される。
特開平10−172649号公報 特開2002−3243638号公報
特許文献1のコネクタには係止突片と係止溝とが設けられ、係合時におけるクリック感によって嵌合状態を確認できるようになっている。しかし、コネクタにおいては、より容易に、また、より確実に嵌合状態を確認できることが望ましい。
また、例えば、液晶パネルのインバータ基板については、近年の液晶パネルの大型化に伴い、その印加電圧が高くなってきている。通常、液晶パネルのインバータ基板等に使用される電源接続用のコネクタは、2極型(又は実質的に2極型)であり、一方の電極が、電源用電線(ホットライン)に接続され、他方が、接地電位とするためのグラウンド用電線(コールドライン)に接続される。このような電源接続用のコネクタにおいては、2極間に大きな電位差が生じることがあり、電極間の短絡を防止するため、例えば“100vの(最大)電位差ごとに間隔1mm”というように、最大となる電位差の大きさに応じて、電極間の距離を長くする必要がある。そして、電極間の最大の電位差が大きくなるほど電極間距離は長くなるため、電極間のスペースが有効に利用されることが望ましい。
また、特許文献2のコネクタは2極型であり、掛け止め要素は、二つの電気端子(及びピン)を覆うように配置されている。そのため、特許文献2の技術においては、電極間のスペースが利用されているわけではない。
そこで、本発明の目的は、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができると共に、電極間のスペースを有効利用できるコネクタを提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記の目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、 複数の第1端子を支持し、基板に取り付けられるベースハウジングと、前記複数の第1端子に対して電気的に接続される複数の第2端子を支持し、前記ベースハウジングに嵌入するソケットハウジングと、前記ソケットハウジングに対して掛け止めされ、且つ、前記ソケットハウジングを貫通するように前記ソケットハウジングに対して挿入される掛け止め要素と、を有する。そして、前記ベースハウジングに前記ソケットハウジングが嵌入すると、前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とは電気的に接続された状態となり、前記複数の第2端子は、少なくとも一つの前記第2端子を含む第1の端子グループと、少なくとも一つの前記第2端子を含む第2の端子グループと、を有して構成され、前記第1の端子グループ及び前記第2の端子グループのそれぞれは、通電時において、前記第1の端子グループ及び前記第2の端子グループの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものであり、前記掛け止め要素は、前記ソケットハウジングに対して、第1の位置及び第2の位置の間で移動でき、且つ、前記第1の位置において前記ソケットハウジングに対して掛け止めされ、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入された状態において、前記第1の位置にある前記掛け止め要素が押圧されると、前記掛け止め要素と前記ベースハウジングとが接触することで前記第1の位置における掛け止めが解除され、前記掛け止め要素が前記第2の位置に移動可能となり、前記掛け止め要素は、前記第1の端子グループと前記第2の端子グループとの間の位置において、前記ソケットハウジングを貫通するように配置されている。
この構成によると、ソケットハウジングがベースハウジングに嵌入された状態において、第1の位置にある掛け止め要素が押圧されると、掛け止め要素とベースハウジングとが接触することで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素が第2の位置に移動可能となる。そのため、掛け止め要素が第1の位置から移動可能かどうかを確認することによって、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができる。
また、この構成によると、掛け止め要素は、複数の第2端子における、第1の端子グループと第2の端子グループとの間の位置において、ソケットハウジングを貫通するように配置される。すなわち、第1の端子グループ及び第2の端子グループからなる実質的に2極型のコネクタにおいて、掛け止め要素が電極間に挿入されることになる。そのため、例えば、高電圧の印加が必要な基板に用いられる、電源接続用のコネクタにおいて、広げられた電極間のスペースを有効利用できる。
また、2極間の最大電位差が大きい場合には、電極間は絶縁されている必要があり、それに関連して、2極間における電流の伝達距離は長い方が良い。そこで、この構成によると、まず、掛け止め要素を絶縁材料を用いて形成し、その掛け止め要素を電極間に挿入することで、少なくとも、掛け止め要素が無い場合と同程度の絶縁性能は確保される。さらに、掛け止め要素を挿入するための挿入孔をハウジングに形成し、そこに掛け止め要素を挿入する構成とすることで、ハウジングにおいて、少なくとも電極間部分の沿面距離が確保されるために、掛け止め要素及び挿入孔が無い均一な状態に比べて、2極間における電流の伝達距離を長くすることができる。その結果、電極間(第1端子グループと第2端子グループとの間)において電流が流れ難くなり、2極間の最大電位差が大きい場合であっても、電極間がより確実に絶縁される。以上のように、この構成によると、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができると共に、電極間のスペースを有効利用できる。
なお、“前記第1の端子グループ及び前記第2の端子グループの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有する”とは、例えば、第1の端子グループ及び第2の端子グループのそれぞれに対して交流電圧が印加された場合に、一方が、他方よりも高電位になるタイミング(瞬間)があればよい、という意味であり、この場合の第1の端子グループ及び第2の端子グループの電位の高低の関係は、時間の経過と共に入れ替わるものであってもよい。また、例えば、第1の端子グループ及び第2の端子グループのそれぞれに対して直流電圧が印加されるような場合には、一方が他方よりも高電位である状態が維持されることも考えられるが、このような状態も含まれる意味であるとする。
前記複数の第2端子に対して複数の電線が接続されており、前記ソケットハウジングの前記ベースハウジングに対する嵌入方向と、前記ソケットハウジングからの前記電線の引き出し方向と、は直交していてもよい。これによると、電線の引き出し方向と嵌入方向とが直交しているために、電線が引っ張られた場合であっても、ソケットハウジングがベースハウジングから抜けにくい構造とすることができる。
前記ソケットハウジングには平面部が形成され、且つ、前記ソケットハウジングには、前記平面部に隣接して、前記平面部に対して窪んだ窪み部が形成されており、前記掛け止め要素は、押圧される部分である板状の押圧部を有しており、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態において、前記掛け止め要素が前記第2の位置にあるときに、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了し、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了した状態では、前記窪み部に対して前記押圧部が嵌ってもよい。これによると、押圧部が窪み部に嵌っていることを確認することで、容易に嵌合確認をすることができる。
なお、ここで、“窪み部に対して押圧部が嵌る”とは、押圧部が窪み部に落ち込み、押圧部の底面が平面部よりも低い状態になることであり、押圧面が平面部に対して高い位置にある場合、低い位置にある場合、及び、同一平面上にある場合の三つの場合を含むものとする。
前記押圧部には、押圧される押圧面が形成されており、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了して、前記窪み部に対して前記押圧部が嵌った状態では、前記平面部と前記押圧面とが、同一平面上に位置していてもよい。これによると、平面部と押圧面との位置関係を、指で触ること等により比べることで、容易且つ確実に嵌合確認をすることができる。
前記掛け止め要素は、前記押圧部から突出形成された一対の第1脚部を有しており、前記一対の第1脚部のそれぞれは、突出形成された第1突出部を有し、前記ソケットハウジングは、一対の前記第1突出部が引っ掛けられることで、前記ソケットハウジングに対して前記掛け止め要素が掛け止めされる一対の第1突出受け部を有し、前記ベースハウジングは、一対の前記第1突出部が引っ掛けられることで、前記ベースハウジングと前記掛け止め要素との分離を抑制する一対の第2突出受け部を有し、前記一対の第1脚部のそれぞれには第1掛け止め解除部が形成され、且つ、前記ベースハウジングには一対の第2掛け止め解除部が形成されており、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入された状態において、前記第1の位置にある前記掛け止め要素が押圧されると、前記掛け止め要素の一対の前記第1掛け止め解除部と、前記ベースハウジングの前記一対の第2掛け止め解除部と、が接触することで、前記一対の第1脚部が弾性的に撓み、一対の前記第1突出部が前記一対の第1突出受け部から外れることで前記第1の位置における掛け止めが解除され、前記掛け止め要素が前記第2の位置に移動可能となり、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態において、前記掛け止め要素が前記第2の位置にあるときに、一対の前記第1突出部が前記一対の第2突出受け部に引っ掛けられることで、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了してもよい。これによると、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができる構成を、簡易な構成により実現できる。また、コネクタの接続動作と、掛け止め要素の押し込み動作とを、一連の動作で、且つ、全体として一回の動作で実現できる。また、掛け止め要素によって、ソケットハウジング及びベースハウジングの分離を確実に抑制できる。
前記ソケットハウジング及び前記ベースハウジングの一方は、突出形成された突出部を有し、他方は、前記突出部が引っ掛けられることで、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの分離を抑制する突出受け部を有し、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態においては、前記突出部は前記突出受け部に引っ掛けられた状態となり、前記掛け止め要素は、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態において、前記掛け止め要素が前記第2の位置にあるときに、前記突出部が前記突出受け部から外れることを抑制してもよい。これによると、突出部が突出受け部に引っ掛けられることで、ソケットハウジングとベースハウジングとの分離が抑制され、さらに、掛け止め要素によって、突出部が突出受け部から外れることが抑制されるので、ソケットハウジング及びベースハウジングの分離をより確実に防止できる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しつつ説明する。以下においては、説明の便宜のために本発明の好適な実施形態例のみを示すが、これにより本発明を限定するものではない。
(全体構成について)
まず、本発明の第1実施形態に係るコネクタの全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るコネクタの全体構成を示す側面視概略図である。図2は、図1のベースハウジングの概略図であり、(a)は背面図、(b)は上面図、(c)は正面図、(d)は側面図を示す。図3は、図1のソケットハウジングの概略図であり、(a)は背面図、(b)は上面図、(c)は正面図、(d)は側面図を示す。図4は、図1の掛け止め要素の概略図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(d)は背面図を示す。図5は、図1のコネクタの接続動作における一過程を示す斜視概略図である。図6は、図1のコネクタの接続動作における一過程を示す斜視概略図である。図7は、図1のコネクタの接続動作における接続完了状態を示す斜視概略図である。図8は、図1のコネクタの接続動作における一過程を示す断面斜視概略図である。図9は、図1のコネクタの接続動作における一過程を示す断面斜視概略図である。図10は、図1のコネクタの接続動作における接続完了状態を示す断面斜視概略図である。図11は、図1のコネクタの接続動作における接続完了状態を示す断面概略図である。図12は。図1のコネクタの接続動作を示す断面概略図であり、(a)は接続完了前の状態、(b)は接続完了状態を示す。
なお、図1の破線部、一点鎖線部は、外部からは見えない内部構造を示したものである。また、図2、3において、(a)、(c)及び(d)は、それぞれ、(b)のA−A’、B−B’及びC−C’矢視図に相当する。また、図4において、(b)及び(c)は、(a)のD−D’及びE−E’矢視図に相当する。また、図11は、図10の断面を正面から見た断面図に該当し、図7におけるF−F’矢視断面図に相当する。また、図12(a)は、図6におけるG−G’断面に相当し、図12(b)は、図7におけるH−H’断面に相当する。
本実施形態にかかるコネクタ1は、液晶パネルのインバータ基板10と電源(図示せず)とを接続するためのものであり、図1に示すように、ベースハウジング3と、ソケットハウジング5と、掛け止め要素6と、を有して構成されている。なお、本実施形態において、ソケットハウジング5、ベースハウジング3及び掛け止め要素6の材料は、各種の導線、端子を除いて、プラスチック(絶縁材料)である。
ベースハウジング3は、インバータ基板(基板)10に取り付けられ、基板上の各電子部品(図示せず)に対して電気的に接続されている。ソケットハウジング5は、ベースハウジング3に対して嵌入するものであり、ソケットハウジング5には、電源に接続するための電線7が接続されている。そして、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入すると、両者の電気的接続が達成され、インバータ基板10に対して電力が供給されるようになっている。また、掛け止め要素6が掛け止め位置(第1の位置)から奥の位置(第2の位置)へと挿入されることで、ソケットハウジング5とベースハウジング3との分離が確実に抑制され、ソケットハウジング5とベースハウジング3との接続が完了するようになっている(掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了する)。また、掛け止め要素6の挿入状態により、両者の嵌入及び接続が完了しているかどうかを容易に判断することができる。
また、ソケットハウジング5のベースハウジング3に対する嵌入方向(図1の矢印参照)と、ソケットハウジング5からの電線7の引き出し方向(図1の矢印方向参照)と、は直交している。すなわち、コネクタ1はL字接続型コネクタとなっている。
以下、コネクタ1の各部について説明する。以下の説明において、掛け止め要素6が掛け止められた状態とは、掛け止め要素6が、挿入方向について手前側、奥側の両方への移動を制限されている状態をいうものとする。また、以下の説明において、上下、左右とは、図面に対応した上下、左右であるものとする。
(ベースハウジング)
ベースハウジング3は、基板10に取り付けられるものであり、本体部3bを有し、二つの第1端子2,2を支持するように構成されている(図2(b)、(c)、図8乃至11参照)。そして、二つの第1端子2,2は、基板10上の電子部品(図示せず)に対して電気的に接続されている。なお、本実施形態においては、ベースハウジング3は、二つの第1端子2,2を支持するように構成されているが、ベースハウジングは、複数の第1端子を支持するように構成されていればよく、三つ以上の第1端子を支持していてもよい。
ベースハウジング3は、一対の第2突出受け部3c,3cを有している(図8乃至11参照)。コネクタ1の接続完了時には、この一対の第2突出受け部3c,3cに、後述する掛け止め要素6の一対の第1突出部6c,6cが引っ掛けられることで、ベースハウジング3と掛け止め要素6との分離が抑制される。
また、ベースハウジング3には、一対の第2掛け止め解除部3k,3kが形成されている(図8乃至11参照)。一対の第2掛け止め解除部3k,3kは、底部から立ち上がるように設けられた中心壁部6mの上部(嵌入方向手前側の部分)において、図11における左右方向に突出した部分であり、そのさらに上部(嵌入方向手前側の部分)には、傾斜面3x,3xが形成されている(図11参照)。傾斜面3x,3xは、後述するように、掛け止め要素6の第1掛け止め解除部6k,6kを受け止め、嵌入動作に従い、掛け止めを解除する力を生じさせる働きをする。また、本実施形態においては、一対の第2突出受け部3c,3cは、一対の第2掛け止め解除部3k,3kの、図11における下面(嵌入方向奥側の面)に形成されている。また、第2掛け止め解除部3k,3kの傾斜面3x,3xは、嵌入方向に垂直な方向(図11の“垂直方向”参照。本実施形態おいては図1の引き出し方向に等しい)に沿って連続するように形成されており、第2突出受け部3c,3cは、傾斜面3x,3xよりも嵌入方向奥側において、上記垂直方向に沿って連続するように形成されている。なお、本実施形態は一例を示したものであり、一対の第2掛け止め解除部と、一対の第2突出受け部とは、独立して別々に設けられていてもよい。また、電線の引き出し方向と、図11の垂直方向とは、一致していなくてもよい。
また、ベースハウジング3は、突出受け部3pを有して構成されている(図12参照)。この突出受け部3pに、後述するソケットハウジング5の突出部5pが引っ掛けられることで、ベースハウジング3とソケットハウジング5との分離が抑制される。
また、ベースハウジング3の上部(嵌入方向手前側の部分)には、二つの挿入孔3h,3h、二つの角環状の溝部3m,3m、二つの角環状の壁部3n,3n、二つの挿入孔3z,3zが形成されている(図2、11等参照)。挿入孔3hは、壁部3nの内部に形成されており、溝部3mは、壁部3nの周囲に形成されている(他方の挿入孔3h、溝部3mについても同様)。挿入孔3h,3hの内部には第1端子2,2が配置されており、且つ、挿入孔3h,3hには第2端子4,4が挿入され、溝部3m,3mには、後述する挿入部5w,5wが挿入され、挿入孔3z,3zには、後述する掛け止め要素6の第1脚部6b,6bが挿入される。
(第1端子について)
二つの第1端子2,2は、図8乃至11に示すように、後述する二つの第2端子4,4の板状先端部4rを挟んで受け入れるように、図8乃至11の断面において、嵌入方向手前側に開口する変形C字状となるように形成されている(図2(c)、図8乃至11参照)。また、二つの第1端子2,2は、弾性変形をしつつ、二つの第2端子4,4を挟むことができるように構成されている。すなわち、断面のC字形状における開口部の幅が、当初は狭くなっており、第2端子4の板状先端部4rの挿入に伴って拡がるようになっている。
(ソケットハウジング)
ソケットハウジング5は、本体部5dを有し、二つの第1端子2,2に対して電気的に接続される二つの第2端子4,4を支持するように構成されている。また、ソケットハウジング5は、上記のように、コネクタ1の接続時にベースハウジング3に嵌入するものである。なお、本実施形態においては、ソケットハウジング5は、二つの第2端子4,4を支持するように構成されているが、ソケットハウジングは、複数の第2端子を支持するように構成されていればよく、三つ以上の第2端子を支持していてもよい。
ソケットハウジング5は、本体部5dと、二つの挿入部5w,5wと、支持部5gとを有して形成されている(図3参照)。コネクタ1の接続時には、二つの挿入部5w,5wがベースハウジング3に挿入される(図8乃至11参照)。また、ソケットハウジング5は、一対の第2端子4,4同士を絶縁するように構成されている。
また、ソケットハウジング5には平面部5sが形成され、さらに、ソケットハウジング5には、平面部5sに隣接して、平面部5sに対して窪んだ窪み部5tが形成されている(図3、図5乃至12参照)。平面部5s及び窪み部5tは、ソケットハウジング5の、嵌入方向手前側に形成されている。また、ソケットハウジング5は、一対の第1突出受け部5b,5bを有して構成されている(図8乃至11参照)。一対の第1突出受け部5b,5bに、後述する掛け止め要素6の一対の第1突出部6c,6cが引っ掛けられることで、ソケットハウジング5に対して掛け止め要素6が掛け止めされる(図8参照)。
また、ソケットハウジング5は、突出形成された突出部5pを有している(図12参照)。より具体的には、ソケットハウジング5には、板状の支持部5gが設けられており、突出部5pは、その嵌入方向奥側の端部において、嵌入方向と直交する方向(本実施形態においては、引き出し方向)に向かって突出するように形成されている(図12参照)。また、ソケットハウジング5は、支持部5gと本体部5dとが、嵌入方向に関する支持部5gの中央部分(結合部5y)において結合するように形成されており、その嵌入方向手前側の端部には、押圧面5v、5zが形成されている(図3(b)、(d)等参照)。そして、この押圧面5vが、電線7の引き出し方向とは反対の方向に押圧されると、本体部5dと支持部5gとの結合部5yを中心として、突出部5pが引き出し方向へ移動するように(すなわち、図12において、突出部5pが、突出受け部3pから外れ難くなるように)、支持部5gが変形する。一方、押圧面5zが、引き出し方向へと押圧されると、突出部5pが、引き出し方向とは反対の方向へ移動するように(すなわち、図12において、突出部5pが、突出受け部3pから外れ易くなるように)、支持部5gが変形する。なお、支持部5gと本体部5dとは、一体として形成されたものであってもよく、別体として形成されたものを結合したものであってもよい。
なお、本実施形態においては、ソケットハウジング5が突出部5pを有し、ベースハウジング3が突出受け部3pを有して構成されている。しかし、ソケットハウジング5及びベースハウジング3の一方が突出形成された突出部を有し、且つ、他方が突出受け部を有していればよいため、本実施形態とは逆に、ソケットハウジングが突出受け部を有し、ベースハウジングが突出部を有して構成されてもよい。
また、ソケットハウジング5には、二つの挿入孔5j,5jが形成されている(図3等参照)。挿入孔5j,5jには、後述する掛け止め要素6の一対の第1脚部6b,6bが挿入される。
(第2端子について)
二つの第2端子4,4は、第1の端子グループ4fと、第2の端子グループ4sと、を有して構成されている(図3(a)、図8乃至11参照)。本実施形態においては、第1の端子グループ4f、及び、第2の端子グループ4sには、それぞれ一つの第2端子4が含まれる。また、二つの第2端子4,4に対して二つの電線7,7が接続されており、より具体的には、第1の端子グループ4fの第2端子4には電線7fが、第2の端子グループ4sの第2端子4には電線7sが、それぞれ接続されている(図8乃至11参照)。そして、電線7fは、電源用電線(ホットライン)となっており、電線7sは、接地電位とするためのグラウンド用電線(コールドライン)となっている。なお、本実施形態では、電線7fを電源用、電線7sをグラウンド用としているが、これは逆であってもよい。
そして、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sのそれぞれは、通電時において、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものである。そして、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sには、そのようなタイミングが生じるように電圧(交流電圧)が印加される。そして、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sのそれぞれには、一方が他方よりも高電位になるという高低関係を互いに入れ替えつつ、交流電圧が印加される。具体的には、電線7sは接地電位に維持され、電線7fの電位が、高電位側(正側)及び低電位側(負側)の間で周期的に変化するため、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sの一方が他方よりも高電位となるタイミングが生じる(両者の電位が同電位になる瞬間もある)。
このように、2極間(第1の端子グループ4fと第2の端子グループ4sとの間)には時間の経過に応じて電位差が生じる。また、電極間の短絡を防止するため、最大となる電位差の大きさに応じて電極間の距離(図11のL参照)を長くする必要がある。一例として、本実施形態においては、100vの(最大)電位差ごとに間隔が1mmとなるように電極間の距離Lを設定する。電極間の最大電位差が大きくなるほど、電極間距離Lは長くなる。例えば、2極間の最大電位差が1500vであれば、Lは15mmとなる。
なお、本実施形態では、第2端子が二つであるので、接続される電線も二つであるが、複数の第2端子が設けられている場合には、それに対して複数の電線が接続されることになる(後述する第4実施形態参照)。
第2端子4,4のそれぞれは、嵌入方向に沿った部分から、引き出し方向に沿った部分へと連続するように形成されており、L字状に向きを変えて電線7,7に接続される(図1参照)。電線7,7は絶縁外装されており、この外装部の端部においては、第1端子2,2との電気的接続のために内部の導体が露出している。そして、電線7,7は、例えば第1端子2,2の一部を電線7,7の導体端部の周りに圧着する等の方法により取り付けられる。上記のように、二つの第2端子4,4は、二つの第1端子2,2と電気的に接続されるものであり、それぞれ、金属板から各種加工を経て形成され、第1端子2,2に受け入れられるような形状及び寸法を有している。具体的には、一対の第2端子4,4のそれぞれは、電線7に接続される電線接続部4xと、第1端子2に対して挿入される板状先端部4rとを有して構成されている(図1参照)。
また、ベースハウジング3によって支持される二つの第1端子2,2は、第2端子4,4と電気的に接続される。そのため、第2端子4,4と同様に、第1端子2,2も、第1の端子グループ2f、及び、第2の端子グループ2sを有して構成されることになる(図2(b),(c)、図8乃至11参照)。そして、第2端子4,4と同様に、第1の端子グループ2f及び第2の端子グループ2sのそれぞれは、通電時において、第1の端子グループ2f及び第2の端子グループ2sの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものである。そして、第1の端子グループ2f及び第2の端子グループ2sには、そのようなタイミングが生じるように電圧が印加される。
本実施形態では、二つの第2端子4,4が設けられているため、第1の端子グループ4f、及び、第2の端子グループ4sは、それぞれ一つの第2端子4を有して構成されている。しかし、このような形態には限られず、ソケットハウジングは(三つ以上の)複数の第2端子を支持するように構成されていてもよく、その場合には、複数の第2端子は、少なくとも一つの第2端子を含む第1の端子グループと、少なくとも一つの第2端子を含む第2の端子グループと、を有して構成されることになる(後述する第4実施形態参照)。
また、本実施形態とは異なり、ベースハウジング、及び、ソケットハウジングが、三つ以上の第1端子、第2端子を支持するように構成される場合には、第1端子における第1の端子グループ、及び、第2の端子グループは、それぞれ、第2の端子における第1の端子グループ、及び、第2の端子グループに対応するように分けられる(後述する第4実施形態参照)。
(掛け止め要素)
掛け止め要素6は、ソケットハウジング5に対して掛け止めされ、且つ、ソケットハウジング5を貫通するようにソケットハウジング5に対して挿入されるものである。掛け止め要素6は、ソケットハウジング5に対して、第1の位置及び第2の位置の間で移動できるように、ソケットハウジング5へ取り付けられている。そして、掛け止め要素6は、第1の位置においてソケットハウジング5に対して掛け止めされる。
また、掛け止め要素6は、ソケットハウジング5に対して、第1の端子グループ4fと第2の端子グループ4sとの間の位置において、ソケットハウジング5を貫通するように配置されている(図8乃至11参照)。また、掛け止め要素6は、コネクタ1の接続完了時においては、第1の端子グループ2fの第1端子2と、第2の端子グループ2sの第1端子2と、の間の位置に配置されることになる(図8乃至11参照)。
掛け止め要素6は、押圧される部分である板状の押圧部6pと、押圧部6pから板状に突出形成された一対の第1脚部6b,6bと、を有して構成されている(図4参照)。押圧部6pは、平面視において長方形形状を有する(短手方向と長手方向とを有する)板状部材である。また、押圧部6pには、押圧される面となる押圧面6sが形成されている(図4乃至11参照)。一対の第1脚部6b,6bは、ソケットハウジング5に形成された挿入孔5j,5j、及び、ベースハウジング3に形成された挿入孔3z,3zに挿入されるような寸法及び配置とされている。なお、第1脚部は、板状に突出形成されたものでなくてもよく、例えば、棒状であってもよい。また、第1脚部の数は二つでなくてもよい。
一対の第1脚部6b,6bのそれぞれは、突出形成された第1突出部6cを有している(図4参照)。また、一対の第1脚部6b,6bのそれぞれには、第1掛け止め解除部6kが形成されている(図4参照)。そして、一対の第1脚部6b,6bは、一対の第1突出部6c,6c同士、及び、一対の第1掛け止め解除部6k,6k同士が対向するように配置されている。また、掛け止め要素6において、一対の第1突出部6c,6c、及び、一対の第1掛け止め解除部6k,6kは、互いの方向に向かって突出形成されている。すなわち、掛け止め要素6がソケットハウジング5に対して掛け止めされており、且つ、ソケットハウジング5がベ−スハウジング3に嵌入した状態において、一対の第1突出部6c,6c、及び、一対の第1掛け止め解除部6k,6kは、嵌入方向に対してほぼ直交する方向に突出する。一対の第1突出部6c,6c、及び、一対の第1掛け止め解除部6k,6kは、このように、嵌入方向に対してほぼ直交する方向に突出していることが望ましい。
本実施形態では、一対の第1脚部6b,6bは、押圧部6pから、嵌入方向に沿って突出するように形成されている。すなわち、一対の第1脚部6b,6bは、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態において、掛け止め要素6が第1の位置にあるときに、その長手方向が嵌入方向に沿うように配置される。なお、第1脚部6b,6bの突出方向は、嵌入方向に沿った方向でなくてもよい。
また、一対の第1掛け止め解除部6k,6kの間における最短距離(図11のW2)は、一対の第2掛け止め解除部3k,3kにおける、一対の第1脚部6c,6cの対向方向に関する最大幅(図11のW1)よりも短くなっている。
(接続動作)
次に、コネクタ1の接続動作について図を参照しつつ説明する。始めの状態においては、図1に示すように、掛け止め要素6が、ソケットハウジング5に対して、予め第1の位置で掛け止めされている。図5はこの状態を表わしている。この状態では、一対の第1突出受け部5b,5bに、掛け止め要素6の一対の第1突出部6c,6cが引っ掛けられることで、ソケットハウジング5に対して掛け止め要素6が掛け止めされている。詳細については後述するが、掛け止め要素6は、ソケットハウジング5がベースハウジング3に対して嵌入した状態(嵌入完了状態)にならない限り、第1の位置から第2の位置へは移動できないようになっている。そのため、掛け止め要素が第1の位置から移動可能かどうかを確認することによって、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができるようになっている。
ここで、例えばソケットハウジング5の側面を手で持ち、二つの挿入部5w,5wの下端を、ベースハウジング3の一対の溝部3m,3m内に挿入する。この状態が図8に示されている。図8は、ベースハウジング3に対するソケットハウジング5の初期挿入状態を示すものである。
そして、例えば指で押圧部6pを押圧することにより、さらにソケットハウジング5をベースハウジング3に対して挿入すると、ソケットハウジング5がベースハウジング3に対して嵌入した状態となる(図6参照)。図6のように、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態(嵌入が完了した状態)においては、突出部5pは突出受け部3pに引っ掛けられた状態となり、ベースハウジング3とソケットハウジング5との分離が抑制される(図12(a)参照)。また、図6の状態では、二つの第1端子2,2と、二つの第2端子4,4とが接触し、これらが電気的に接続された状態になっている。
ここまでの動作では、掛け止め要素6は第1の位置にある。第1の位置においては、一対の第1突出受け部5b,5bに、掛け止め要素6の一対の第1突出部6c,6cが引っ掛けられることで、ソケットハウジング5に対して掛け止め要素6が掛け止めされた状態となっている。そして、上記のように、嵌入が完了した状態では、(掛け止め要素6を押圧することによって)掛け止め要素6の第1位置における掛け止めが解除可能となり、第1位置から第2位置へと移動できるようになる。
上記のように、ここまでの動作によって、ソケットハウジング5のベースハウジング3に対する嵌入は完了している。そして、この状態からコネクタ1の接続を完了するには、掛け止め要素6の挿入を完了する(掛け止め要素6を第2の位置へ移動させる)必要がある。その理由としては、(1)掛け止め要素6が完全に挿入されていない状態では、ソケットハウジング5がベースハウジング3から分離してしまう可能性があり、(2)(図6では、ソケットハウジング5はベースハウジング3に対して嵌入しているが)嵌入が完了していない状態、すなわち、ソケットハウジング5とベースハウジング3とが半嵌合の状態かどうかを確認する必要があるためである。
ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入された状態(嵌入完了状態)において、第1の位置にある掛け止め要素6が押圧されると、掛け止め要素6とベースハウジング3とが接触することで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素6が第2の位置に移動可能となる。より詳細には、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入された状態において、第1の位置にある掛け止め要素6が押圧されると、掛け止め要素6の一対の第1掛け止め解除部6k,6kと、ベースハウジング3の一対の第2掛け止め解除部3k,3kと、が接触することで、一対の第1脚部6b,6bが弾性的に撓み、一対の第1突出部6c、6cが一対の第1突出受け部5b、5bから外れることで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素6が第2の位置に移動可能となる。
一対の第1脚部6b,6bの撓みについてさらに詳細に説明する。図6の状態から、例えば指で掛け止め要素6押圧部6pを押すと、一対の第1脚部6b,6bの根元において、一対の第1脚部6b,6bの先端部が互いに外側に開く方向への力のモーメントが作用する。図9は、掛け止め要素6の挿入動作における途中の状態を示している。この状態においては、一対の第1脚部6b,6b先端部の一対の第1掛け止め解除部6k,6kが、一対の第2掛け止め解除部3k,3kの入口の傾斜面3x,3xに接触することによって、一対の第1脚部6b,6bが互いに外側へと撓む(図9の矢印J参照)。そして、一対の第1脚部6b,6bがこのように弾性的に撓むことで、掛け止め要素6が第1の位置から第2の位置へ移動可能となる。
さらに詳細に説明すると、一対の第1脚部6b,6b先端部の一対の第1掛け止め解除部6k,6kは、それらの内側であって、且つ、嵌入方向奥側の先端部が傾斜面を有する形状となっている。そのため、一対の第1掛け止め解除部6k,6kと傾斜面3x,3xとが接触したときに、一対の第1脚部6b,6bが撓み易くなっている。
そして、図9の状態からさらに掛け止め要素6を押し込むことによって、掛け止め要素が第2の位置に移動して、掛け止め要素6の挿入が完了する。その結果、ソケットハウジング5とベースハウジング3との接続が完了する(図7、10、11、12(b)参照)。より具体的に説明すると、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態において、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、一対の第1突出部6c,6cが一対の第2突出受け部3c,3cに引っ掛けられることで、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了する(図11参照)。また、これにより、コネクタ1の接続が完了する。そして、コネクタ1の接続が完了した状態では、ベースハウジング3にソケットハウジング5が嵌入しているので、二つの第1端子2,2と二つの第2端子4,4とは電気的に接続された状態となっている。
また、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了した状態では、窪み部5tに対して押圧部6pが嵌る。
また、掛け止め要素6は、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態において、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、突出部5pが突出受け部3pから外れることを抑制する。具体的には、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、掛け止め要素6の押圧部6pが窪み部5tに対して嵌り、それにより、支持部5gの嵌入方向手前側の先端部が引き出し方向へ移動しないように、支持部5gの押圧面5vが、押圧部6pの先端部6vによって支持されることになる(図12(b)参照)。そのため、例えば、押圧面5zが引き出し方向へ押圧された場合であっても、突出部5pが、引き出し方向とは反対の方向へ移動するような(すなわち、突出部5pが、突出受け部3pから外れ易くなるような)支持部5gの変形が、掛け止め要素6によって抑制される。その結果、掛け止め要素6は、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、突出部5pが突出受け部3pから外れることを抑制する。
また、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了して、窪み部5tに対して押圧部6pが嵌った状態では、平面部5sと押圧面6sとが、同一平面上に位置する(図7、10、11、12(b)参照)。なお、本実施形態では、このように構成されているが、ベースハウジングとソケットハウジングとの接続が完了して、窪み部に対して押圧部が嵌った状態において、平面部と押圧面とが同一平面上に位置しなくても、平面部が位置する平面に対して、押圧面が、(掛け止め要素の挿入方向に関して)奥側に位置していてもよい。
以上のようにして、掛け止め要素6を押すという一回の動作によって、ソケットハウジング5とベースハウジング3との接続が完了する。
(効果)
次に、本実施形態にかかるコネクタ1の効果について説明する。コネクタ1は、二つの第1端子2,2を支持し、基板10に取り付けられるベースハウジング3と、二つの第1端子2,2に対して電気的に接続される二つの第2端子4,4を支持し、ベースハウジング3に嵌入するソケットハウジング5と、ソケットハウジング5に対して掛け止めされ、且つ、ソケットハウジング5を貫通するようにソケットハウジング5に対して挿入される掛け止め要素6と、を有している。そして、ベースハウジング3にソケットハウジング5が嵌入すると、二つの第1端子2,2と二つの第2端子4,4とは電気的に接続された状態となり、二つの第2端子4,4は、少なくとも一つの第2端子4を含む第1の端子グループ4fと、少なくとも一つの第2端子4を含む第2の端子グループ4sと、を有して構成され、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sのそれぞれは、通電時において、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものであり、掛け止め要素6は、ソケットハウジング5に対して、第1の位置及び第2の位置の間で移動でき、且つ、第1の位置においてソケットハウジング5に対して掛け止めされ、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入された状態において、第1の位置にある掛け止め要素6が押圧されると、掛け止め要素6とベースハウジング3とが接触することで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素6が第2の位置に移動可能となり、掛け止め要素6は、第1の端子グループ4fと第2の端子グループ4sとの間の位置において、ソケットハウジング5を貫通するように配置されている。
この構成によると、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入された状態において、第1の位置にある掛け止め要素6が押圧されると、掛け止め要素6とベースハウジング3とが接触することで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素6が第2の位置に移動可能となる。そのため、掛け止め要素6が第1の位置から移動可能かどうかを確認することによって、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができる。
また、この構成によると、掛け止め要素6は、二つの第2端子4,4における、第1の端子グループ4fと第2の端子グループ4sとの間の位置において、ソケットハウジング5を貫通するように配置される。すなわち、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sからなる実質的に2極型のコネクタにおいて、掛け止め要素6が電極間に挿入されることになる。そのため、例えば、高電圧の印加が必要な基板に用いられる、電源接続用のコネクタにおいて、広げられた電極間のスペースを有効利用できる。
また、2極間の最大電位差が大きい場合には、電極間は絶縁されている必要があり、それに関連して、2極間における電流の伝達距離は長い方が良い。そこで、この構成によると、まず、掛け止め要素6を絶縁材料を用いて形成し、その掛け止め要素6を電極間に挿入することで、少なくとも、掛け止め要素6が無い場合と同程度の絶縁性能は確保される。さらに、掛け止め要素6を挿入するための挿入孔(5j,3z)をハウジング(ソケットハウジング5、ベースハウジング3)に形成し、そこに掛け止め要素6を挿入する構成とすることで、ハウジングにおいて、少なくとも電極間部分の沿面距離が確保されるために、掛け止め要素6及び挿入孔(5j,3z)が無い均一な状態に比べて、2極間における電流の伝達距離を長くすることができる。その結果、電極間(第1端子グループ4fと第2端子グループ4sとの間)において電流が流れ難くなり、2極間の最大電位差が大きい場合であっても、電極間がより確実に絶縁される。以上のように、この構成によると、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができると共に、電極間のスペースを有効利用できる。
なお、“第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有する”とは、例えば、本実施形態のように、第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sのそれぞれに対して交流電圧が印加された場合に、一方が、他方よりも高電位になるタイミング(瞬間)があればよい、という意味であり、この場合の第1の端子グループ4f及び第2の端子グループ4sの電位の高低の関係は、本実施形態において示したように、時間の経過と共に入れ替わるものであってもよい。また、これ以外にも、例えば、第1の端子グループ及び第2の端子グループのそれぞれに対して直流電圧が印加されるような場合には、一方が他方よりも高電位である状態が(高低関係が入れ替わることなく)維持されることも考えられるが、このような状態も含まれる意味であるとする。
また、二つの第2端子4,4に対して二つの電線7,7が接続されており、ソケットハウジング5のベースハウジング3に対する嵌入方向と、ソケットハウジング5からの電線7,7の引き出し方向と、は直交している。これにより、電線7,7の引き出し方向と嵌入方向とが直交しているために、電線7,7が引っ張られた場合であっても、ソケットハウジング5がベースハウジング3から抜けにくい構造とすることができる。
また、液晶パネルの大型化に伴い、液晶パネル用のインバータ基板における電源接続用のコネクタにおいては、作業者から接続口が見え難かったり、接続し難い位置にベースハウジングがあったりする場合が多い。そのため、嵌入方向と電線引き出し方向とが一致しているサイドタイプのコネクタでは、コネクタの接続が困難であり、接続が完了していない半嵌合状態となりやすい。一方、このようにコネクタをL字接続型とすることで、接続の際の作業性が向上し、コネクタをより確実に且つより容易に接続できる。
また、ソケットハウジング5には平面部5sが形成され、且つ、ソケットハウジング5には、平面部5sに隣接して、平面部5sに対して窪んだ窪み部5tが形成されており、掛け止め要素6は、押圧される部分である板状の押圧部6pを有しており、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態において、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了し、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了した状態では、窪み部5tに対して押圧部6pが嵌る。このため、押圧部6pが窪み部5tに嵌っていることを確認することで、容易に嵌合確認をすることができる。なお、平面部5s及び窪み部5tはなくてもよい。
また、押圧部6pには、押圧される押圧面6sが形成されており、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了して、窪み部5tに対して押圧部6pが嵌った状態では、平面部5sと押圧面6sとが、同一平面上に位置する。そのため、平面部5sと押圧面6sとの位置関係を、指で触ること等により比べることで、容易且つ確実に嵌合確認をすることができる。なお、接続完了時において、平面部5sと押圧面6sとは、同一平面上に位置していなくてもよい。
また、掛け止め要素6は、押圧部6pから突出形成された一対の第1脚部6b,6bを有しており、一対の第1脚部6b,6bのそれぞれは、突出形成された第1突出部6cを有し、ソケットハウジング5は、一対の第1突出部6c,6cが引っ掛けられることで、ソケットハウジング5に対して掛け止め要素6が掛け止めされる一対の第1突出受け部5b,5bを有し、ベースハウジング3は、一対の第1突出部6c,6cが引っ掛けられることで、ベースハウジング3と掛け止め要素6との分離を抑制する一対の第2突出受け部3c,3cを有し、一対の第1脚部6b,6bのそれぞれには第1掛け止め解除部6k,6kが形成され、且つ、ベースハウジング3には一対の第2掛け止め解除部3k,3kが形成されており、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入された状態において、第1の位置にある掛け止め要素6が押圧されると、掛け止め要素6の一対の第1掛け止め解除部6k,6kと、ベースハウジング3の一対の第2掛け止め解除部3k,3kと、が接触することで、一対の第1脚部6b,6bが弾性的に撓み、一対の第1突出部6c,6cが一対の第1突出受け部5b,5bから外れることで第1の位置における掛け止めが解除され、掛け止め要素6が第2の位置に移動可能となり、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態において、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、一対の第1突出部6c,6cが一対の第2突出受け部3c,3cに引っ掛けられることで、ベースハウジング3とソケットハウジング5との接続が完了する。これにより、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができる構成を、簡易な構成により実現できる。また、コネクタ1の接続動作と、掛け止め要素6の押し込み動作とを、一連の動作で、且つ、全体として一回の動作で実現できる。また、掛け止め要素6によって、ソケットハウジング5及びベースハウジング3の分離を確実に抑制できる。
また、ソケットハウジング5は、突出形成された突出部5pを有し、ベースハウジング3は、突出部5pが引っ掛けられることで、ベースハウジング3とソケットハウジング5との分離を抑制する突出受け部3pを有し、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態においては、突出部5pは突出受け部3pに引っ掛けられた状態となり、掛け止め要素6は、ソケットハウジング5がベースハウジング3に嵌入した状態において、掛け止め要素6が第2の位置にあるときに、突出部5pが突出受け部3pから外れることを抑制する。これにより、突出部5pが突出受け部3pに引っ掛けられることで、ソケットハウジング5とベースハウジング3との分離が抑制され、さらに、掛け止め要素6によって、突出部5pが突出受け部3pから外れることが抑制されるので、ソケットハウジング5及びベースハウジング3の分離をより確実に防止できる。なお、突出部5p及び突出受け部3pはなくてもよい。
また、掛け止め要素6は、ソケットハウジング5のベースハウジング3への嵌入が完了しなければ第1の位置から第2の位置へと移動できないため、掛け止め要素6の位置を確認することによって、ソケットハウジング5の嵌入状態を確認できる。また、ソケットハウジング5のベースハウジング3への嵌入が完了した後において、掛け止め要素6が第2位置に移動したかどうか、すなわち、コネクタ1の接続が完了したかどうかは、平面部5sと押圧面6sとが同一平面上に位置しているかどうかを確認することによって確認できる。また、掛け止め要素6が第2位置へ移動することで、ソケットハウジング5がベースハウジングから抜け難くなり、コネクタ1の接続が完了する。以上のように、コネクタ1の構成によると、接続状態を容易に確認でき、さらに、ソケットハウジング5とベースハウジング3との分離が抑制される。
また、コネクタ1においては、電極間のスペースに、掛け止め要素6の一対の第1脚部6b,6bが配置されるため、上記の特許文献2の技術(掛け止め要素が二つの電気端子を覆うように配置されている)とは異なり、掛け止め要素がコネクタの幅方向に広がることが無い。そのため、この構成により、コネクタを大型化することなく、容易且つ確実に嵌入状態の確認ができると共に、電極間のスペースを有効利用できることになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るコネクタについて、上記の実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、上記の実施形態と同様の部分については、図に同一の符号を付してその説明を省略する。図13は、本発明の第2実施形態に係るコネクタの斜視概略図である。
第2実施形態にかかるコネクタ101は、第1実施形態とは異なり、ソケットハウジング105に支持部がない。つまり、掛け止め要素106のみによってソケットハウジング105とベースハウジング103との分離が抑制されることになる。コネクタはこのように構成されていてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るコネクタについて、上記の実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、上記の実施形態と同様の部分については、図に同一の符号を付してその説明を省略する。図14は、本発明の第3実施形態に係るコネクタの断面概略図である。図14における断面は、第1実施形態における図12(b)に対応するものであり、以下、本実施形態について、図12(b)と異なる部分を中心に説明する。
第3実施形態にかかるコネクタ201は、掛け止め要素206及びそれを受け入れるベースハウジング203の形状が第1実施形態とは異なる。具体的には、本実施形態では、突出部5pが突出受け部203pから外れることを防止するために、掛け止め要素206の先端部206vで押圧面5vを支持するだけでなく、板状の支持部206gが、掛け止め要素6の支持部5gの変形を抑制可能なように設けられており、且つ、ベースハウジング203にも、支持部206gを受け入れられる窪み部203qが形成されていることで、支持部5gの嵌入方向奥側の端部が撓むことを抑制している。そのため、掛け止め要素206により、突出部5pが突出受け部203pから外れてしまうことが、より確実に抑制される。コネクタはこのように構成されていてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るコネクタについて、上記の実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、上記の実施形態と同様の部分については、図に同一の符号を付してその説明を省略する。図15は、本発明の第4実施形態に係るコネクタを構成するソケットハウジングの上面視概略図である。なお、図15は上面視概略図ではあるが、説明のために、図15には、外側から見えない内部構造をも示している。
第4実施形態にかかるコネクタ(コネクタ全体については図示を省略)においては、第1実施形態とは異なり、ソケットハウジング305が、四つの第2端子304を支持し、且つ、これに四本の電線307が接続されている。第1実施形態の第2端子は二つであるが、本実施形態のように、第2端子は四つであってもよい。
本実施形態において、四つの第2端子304のそれぞれは、304a,304b,304c,304dであり、四つの電線307のそれぞれは、電線307a,307b,307c,307dとなっている(図15参照)。そして、第2端子304a,304b,304c、304dに対して、順に、電線307a,307b,307c,307dが接続されている。また、電線307a,307bから構成される電線群307fは、電源用電線(ホットライン)となっており、電線307c,307dから構成される電線群307sは、接地電位とするためのグラウンド用電線(コールドライン)となっている。その結果、第1の端子グループ304fは、第2端子304a,304bによって構成され、第2の端子グループ304sは、第2端子304c,304dによって構成される。すなわち、第1の端子グループ304f、第2の端子グループ304sは、それぞれ、少なくとも一つの第2端子304を含んでいる。
そして、第1の端子グループ304f及び第2の端子グループ304sのそれぞれは、通電時において、第1の端子グループ304f及び第2の端子グループ304sの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものであり、第1の端子グループ304f及び第2の端子グループ304sには、そのようなタイミングを有するように電圧が印加される。そして、第1の端子グループ304f及び第2の端子グループ304sのそれぞれには、一方が他方よりも高電位となるという高低関係を互いに入れ替えつつ、交流電圧が印加される。具体的には、電線307c,307dは、接地電位に維持され、電線307a,307bの電位が、高電位側(正側)及び低電位側(負側)の間で周期的に変化するため、第1の端子グループ304f及び第2の端子グループ304sの一方が他方よりも高電位となるタイミングが生じる(両者の電位が同電位になる瞬間もある)。このように、2極間には、時間の経過に応じて電位差が生じる。なお、本実施形態に関して、“2極”とは、高電位の第1の端子グループ304f、及び、低電位の第2の端子グループ304sの2極のことであり、それぞれの端子グループが一つの電極に対応するものとする。
例えば、太い電線を使えないような場合に、本実施形態のように、電源用電線(グラウンド用電線)を二本以上に分けてコネクタに使用することがある。このような場合に、第2端子304の数としては四つであり、外見上は4極のようであるが、実質的には2極であるといえる。そして、第1の端子グループ304f、及び、第2の端子グループ304sの間に、掛け止め要素306が配置されている。コネクタはこのように構成されていてもよい。特に、電極間の最大電位差が大きい場合には、電極間の距離が長くなるために、電極間(第1の端子グループ304f、及び、第2の端子グループ304sの間)のスペースを有効に利用できる。なお、当然ながら、本実施形態に係るコネクタにおいては、図示しないが、ベースハウジングも、四つの第1端子を支持して構成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
例えば、上記の実施形態は、液晶パネル用のインバータ基板における電源接続用コネクタとして説明しているが、本発明に係るコネクタの用途はこのようなものには限られず、その他にも、例えば、冷蔵庫やエアコンなどの一般的な家電製品へ適用することができる。
また、上記の実施形態は、L字接続型のコネクタとして説明しているが、L字接続型のものには限られず、本発明の技術がサイドタイプのコネクタに適用されても良い。
また、上記の実施形態では、第1の端子グループ及び第2の端子グループにそれぞれ接続される電線のうち、一方は電源用電線(ホットライン)となり、他方は、接地電位とするためのグラウンド用電線(コールドライン)となるように、第1の端子グループ及び第2の端子グループに対して交流電圧が印加されるものとなっているが、このようなものには限られない。例えば、一方の電線には交流電圧が通電し、他方の電線には、この一方の電線の電圧を完全に正負反転させた電圧が通電するように、第1の端子グループ及び第2の端子グループに対して電圧が印加されるものであってもよい。また、一方の電線には交流電圧が通電し、他方の電圧には、この一方の電圧よりも、電圧の絶対値が小さい電圧が通電するように、第1の端子グループ及び第2の端子グループに対して電圧が印加されるものであってもよい。また、第1の端子グループ及び第2の端子グループには、直流電圧が印加されてもよい。また、第1の端子グループ及び第2の端子グループに対して、互いに同電位であり、且つ、互いに位相が異なる電圧が印加されてもよい。
また、上記の実施形態では、基板に対して外部の電源からの電力を供給するためのコネクタについて説明しているが、本発明にかかるコネクタは、基板からの電力を、外部に対して送り出すために用いられてもよい。
本発明の第1実施形態に係るコネクタの全体構成を示す側面視概略図である。 図1のベースハウジングの概略図であり、(a)は背面図、(b)は上面図、(c)は正面図、(d)は側面図を示す。 図1のソケットハウジングの概略図であり、(a)は背面図、(b)は上面図、(c)は正面図、(d)は側面図を示す。 図1の掛け止め要素の概略図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(d)は背面図を示す。 図1のコネクタの接続動作における一過程を示す斜視概略図である。 図1のコネクタの接続動作における一過程を示す斜視概略図である。 図1のコネクタの接続動作における接続完了状態を示す斜視概略図である。 図1のコネクタの接続動作における一過程を示す断面斜視概略図である。 図1のコネクタの接続動作における一過程を示す断面斜視概略図である。 図1のコネクタの接続動作における接続完了状態を示す断面斜視概略図である。 図1のコネクタの接続動作における接続完了状態を示す断面概略図である。 図1のコネクタの接続動作を示す断面概略図であり、(a)は接続完了前の状態、(b)は接続完了状態を示す。 本発明の第2実施形態に係るコネクタの斜視概略図である。 本発明の第3実施形態に係るコネクタの断面概略図である。 本発明の第4実施形態に係るコネクタを構成するソケットハウジングの上面視概略図である。
符号の説明
1,101,201 コネクタ
2 第1端子
3,103,203 ベースハウジング
3c 第2突出受け部
3k 第2掛け止め解除部
3p,203p 突出受け部
4,304 第2端子
4f,304f 第1の端子グループ
4s,304s 第2の端子グループ
5,105 ソケットハウジング
5b 第1突出受け部
5p 突出部
5s,105s 平面部
5t,105t 窪み部
6,106,206,306 掛け止め要素
6b 第1脚部
6c 第1突出部
6k 第1掛け止め解除部
6p 押圧部
6s,206s 押圧面
7、307 電線
10 基板

Claims (6)

  1. 複数の第1端子を支持し、基板に取り付けられるベースハウジングと、
    前記複数の第1端子に対して電気的に接続される複数の第2端子を支持し、前記ベースハウジングに嵌入するソケットハウジングと、
    前記ソケットハウジングに対して掛け止めされ、且つ、前記ソケットハウジングを貫通するように前記ソケットハウジングに対して挿入される掛け止め要素と、を有し、
    前記ベースハウジングに前記ソケットハウジングが嵌入すると、前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とは電気的に接続された状態となり、
    前記複数の第2端子は、少なくとも一つの前記第2端子を含む第1の端子グループと、少なくとも一つの前記第2端子を含む第2の端子グループと、を有して構成され、
    前記第1の端子グループ及び前記第2の端子グループのそれぞれは、通電時において、前記第1の端子グループ及び前記第2の端子グループの一方よりも他方が高電位となるタイミングを有するように、電圧の印加が可能なものであり、
    前記掛け止め要素は、前記ソケットハウジングに対して、第1の位置及び第2の位置の間で移動でき、且つ、前記第1の位置において前記ソケットハウジングに対して掛け止めされ、
    前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入された状態において、前記第1の位置にある前記掛け止め要素が押圧されると、前記掛け止め要素と前記ベースハウジングとが接触することで前記第1の位置における掛け止めが解除され、前記掛け止め要素が前記第2の位置に移動可能となり、
    前記掛け止め要素は、前記第1の端子グループと前記第2の端子グループとの間の位置において、前記ソケットハウジングを貫通するように配置されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記複数の第2端子に対して複数の電線が接続されており、
    前記ソケットハウジングの前記ベースハウジングに対する嵌入方向と、前記ソケットハウジングからの前記電線の引き出し方向と、は直交していることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記ソケットハウジングには平面部が形成され、且つ、前記ソケットハウジングには、前記平面部に隣接して、前記平面部に対して窪んだ窪み部が形成されており、
    前記掛け止め要素は、押圧される部分である板状の押圧部を有しており、
    前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態において、前記掛け止め要素が前記第2の位置にあるときに、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了し、
    前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了した状態では、前記窪み部に対して前記押圧部が嵌ることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
  4. 前記押圧部には、押圧される押圧面が形成されており、
    前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了して、前記窪み部に対して前記押圧部が嵌った状態では、前記平面部と前記押圧面とが、同一平面上に位置することを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記掛け止め要素は、前記押圧部から突出形成された一対の第1脚部を有しており、
    前記一対の第1脚部のそれぞれは、突出形成された第1突出部を有し、
    前記ソケットハウジングは、一対の前記第1突出部が引っ掛けられることで、前記ソケットハウジングに対して前記掛け止め要素が掛け止めされる一対の第1突出受け部を有し、
    前記ベースハウジングは、一対の前記第1突出部が引っ掛けられることで、前記ベースハウジングと前記掛け止め要素との分離を抑制する一対の第2突出受け部を有し、
    前記一対の第1脚部のそれぞれには第1掛け止め解除部が形成され、且つ、前記ベースハウジングには一対の第2掛け止め解除部が形成されており、
    前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入された状態において、前記第1の位置にある前記掛け止め要素が押圧されると、前記掛け止め要素の一対の前記第1掛け止め解除部と、前記ベースハウジングの前記一対の第2掛け止め解除部と、が接触することで、前記一対の第1脚部が弾性的に撓み、一対の前記第1突出部が前記一対の第1突出受け部から外れることで前記第1の位置における掛け止めが解除され、前記掛け止め要素が前記第2の位置に移動可能となり、
    前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態において、前記掛け止め要素が前記第2の位置にあるときに、一対の前記第1突出部が前記一対の第2突出受け部に引っ掛けられることで、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの接続が完了することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコネクタ。
  6. 前記ソケットハウジング及び前記ベースハウジングの一方は、突出形成された突出部を有し、他方は、前記突出部が引っ掛けられることで、前記ベースハウジングと前記ソケットハウジングとの分離を抑制する突出受け部を有し、
    前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態においては、前記突出部は前記突出受け部に引っ掛けられた状態となり、
    前記掛け止め要素は、前記ソケットハウジングが前記ベースハウジングに嵌入した状態において、前記掛け止め要素が前記第2の位置にあるときに、前記突出部が前記突出受け部から外れることを抑制することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコネクタ。
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