JP2009002556A - エアシャワ装置 - Google Patents

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Tomoru Murao
点 村尾
Yasuo Yoshii
泰生 吉井
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Abstract

【課題】エアシャワ室内での効果的な塵埃除去が可能で、安全で低コストなエアシャワ装置を提供する。
【解決手段】回転する回転テーブルの中心軸を雄ネジ形状とし、中心軸の受け側の軸受けは雌ネジとする。中心軸と軸受けの接触面にボールベアリング等を設け滑りやすい構造とし、また回転テーブルの自重に反発するバネやシリンダー等で待機状態では回転テーブルを上昇させておく。エアシャワ室内に作業者が入室し回転テーブルの上に立つことにより荷重が増え、回転テーブルは下方に押される。このとき回転テーブルの中心軸はネジ形状のため中心軸は回転しながら沈んでいく。回転テーブルの上に立つ作業者は回転しながら下降するため、自ら回転しなくともエアジェット気流を効果的に浴びることが可能である。エアジェットを浴び終え作業者が退室すると荷重が減り、バネはシリンダー等の反発力で回転テーブルは押し上げられ待機状態に戻る。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体及び精密機械等の製造または食品等を製造、加工を行うクリーンルームや作業室の出入口に設置され、クリーンルームや作業室への通路として使用され、またクリーンルームや作業室への塵埃の流入を防止するためのエアシャワ装置に関する。
特に食品分野においては、製品への異物混入を防止する為に製造または加工を行う場所をクリーン化し、且つ外部から塵埃や虫等の混入防止を図るためエアシャワを設置している。作業者はクリーンルームや作業室に入室する時にエアジェット気流を浴び、作業者の衣服に付着した塵埃、毛髪等を吹き落とす。通常エアシャワ装置から吹出されるエアジェット気流は作業者に対し1方向または対向する2方向から吹出されるため、作業者の衣服等全体に付着した塵埃を効果的に除去するには、作業者自身が体を回転させる必要があった。また、
特許文献1や特許文献2のようにエアシャワ室内の床面に電動回転テーブル等を設けて、この回転テーブル上の作業者を回転させるものもある。
特開昭53−035269号公報 特開平05−288380号公報
従来エアシャワ装置は、エアジェット気流の吹出方向が作業者の進行方向に対し側面からのみで、作業者の側面以外の衣服に付着した塵埃を有効に吹飛ばすことが出来ない。効果的にエアジェット気流を浴びるためには、作業者がエアシャワ室内で回転することが必要である。しかし、作業者自らの回転は作業者の意思に依存するため不確実で問題がある。
また、特許文献1、特許文献2のように電動回転テーブルで作業者を回転させることは、装置コスト面で不利となる問題があった。また、食品工場等の湿式床や、消毒洗浄液で濡れた靴で電動回転テーブルを使用する場合、電動機電気系統で漏電等が起こり易く安全に使用できない。
本発明は上記問題点を解決し、エアシャワ室内での効果的な塵埃除去が可能で、安全で低コストなエアシャワ装置を提供することを目的とする。
本発明は、側壁、天井及び床部でエアシャワ室を構成し、前記側壁又は天井に複数個の気流吹出口を設け、前記床部に気流吸込口を設け、前記気流吹出口から吹出したエアジェットの気流を前記気流吸込口から吸込むエアシャワ装置において、前記床部に人の自重によって回転しながら下降する回転テーブルを設けている。ここで、前記回転テーブルが下降することによって形成される段差を、前記気流吸込口に連通させている。
また、人の自重による前記回転テーブルの下降動作又は回転動作と、前記気流吹出口からのエアジェット吹出動作を連動させている。さらに人の自重による前記回転テーブルの下降距離に対し、前記エアジェットの気流吹出口の上下方向の設置間隔を短くしている。
本発明によれば、エアシャワ室内での効果的な塵埃除去が可能で、安全で低コストなエアシャワ装置を実現できる。
以下、本発明実施例について説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す。エアシャワ装置20は、側壁21と天井22と床部9で箱型に構成したエアシャワ室23で構成される。側壁21の対向する2壁面にはエアジェットの気流吹出口13が縦に所定間隔をおいて4個設置される。2側壁21内部はダクト24が形成され、このダクトに沿って気流の上流側に向かって順に、気流吹出口(エアジェットノズル)13、フィルタ10、送風機(ファンモータ)7、空気吸込口8が配置されている。床部9の下空間は、空気吸込口8と送風機7を介して上記ダクト24と連通している。なお、気流吹出口13は天井に設けられていても良い。
上記構成において、送風機7で加圧された空気がフィルタ10を通過して清浄化され、この清浄空気が気流吹出口13からエアジェットとして吹出される。エアジェットの気流は人P(クリーンルームでの作業者)に吹付けられて人の衣服から塵埃を叩き出す。塵埃は気流と共に下降し、床部9を通過して空気吸込口8に吸込まれる。
1はエアシャワ室23の床部9に設けた円形状の回転テーブルである。回転テーブル1の中心部に雄ネジ形状の中心軸2を固定し、その受側の雌ネジ形状の軸受け3を床部9の底板16に固定する。中心軸2と軸受け3の接触面は摩擦が少ないボールベアリング等で自由に動く構造としておく。また、回転テーブル1の自重で縮まない程度の力に設定したバネ4を設け、このバネ4は円板5を下から4ヶ所を支えるように床部9の底板に16取付けられる。
この円板5は上記回転テーブル1とほぼ同外径の円形状の回転しない板であり、その中心を前記中心軸2が貫通している。この円板5にはボールベアリング6を介して回転テーブル1が載せられて、回転テーブル1が自由に回転できる構造となっている。なお、バネ4にエアシリンダー等で代用しても同じ効果が得られる。エアシリンダーでは、エアを抜きながら下降し、エアを入れながら上昇復帰させることになり、エアの出し入れにエアコンプレッサー等の動力を用いても良い。この場合電気系統を用いないので漏電の心配は無い。
上記構成において、エアシャワ室内に作業者Pが入室して回転テーブル1の上に立つことにより、荷重が増えてバネ4のばね力を超えると、バネ4が縮んで回転テーブル1が下降しようとする。このとき、回転テーブル1の中心軸2は雄ネジ形状であって軸受3が雌ネジ形状で螺合しているため、回転テーブル1は回転しながら軸受3にねじ込まれて下降する。中心軸2と軸受け3の接触面にボールベアリング等を設けることにより、中心軸2がねじ込まれる際に摩擦等の抵抗を排除でき、潤滑油等を使用しても同じ効果が期待できる。よって回転テーブル1の上に立つ作業者Pは、回転テーブル1と共にエアシャワ室23内で回転しながら下降するため、気流吹出口13からのエアジェット気流を衣服の全周囲に均一に浴びせることが可能となる。
エアジェット気流を浴び終え、作業者Pが回転テーブル1から離れると、回転テーブル1の作業者の荷重が無くなるため、バネ4の反発力によって押し上げられる。この押し上げに際し、回転テーブル1は中心軸2と軸受3の螺合により下降時とは逆回転しながら上昇する。
図3は本発明の第2実施例で、人が乗ったことにより回転テーブル1が回転しながら下降した状態を示す。送風機7の吸込口8が床部9の上板15と同じ面位置となるように設置されている。また回転テーブル1は、図1の状態では床部9の上板15と同じ面位置となるように設置されている。
人が乗ることにより回転テーブル1が最下位まで距離Lだけ下降すると、回転テーブル1と床部9の上板15に距離Lの段差(隙間)17が生じる。送風機7が動作するとエアシャワ室23内の空気は、回転テーブル1と床部9の上板15の上記隙間(段差)17を経由して送風機7の空気吸込8に吸込まれる。エアジェット気流によって作業者の衣服等から吹き落とされた毛髪や塵埃は回転テーブル1の表面に落下するが、上記の空気の流れにより回転テーブル1の表面が吹かれるため、毛髪や塵埃が吹き飛ばされ、回転テーブル1上に残らない。よって、次に入室する作業者が前の作業者から吹き落とされた塵埃、毛髪等を踏み、靴底に付着させ、クリーンルーム内に塵埃を持込むことを防止できる。
図4は本発明の第3実施例で、リミットスイッチを設けて、回転テーブル1が下降移動することを感知して送風機を作動開始・停止するようにしたものである。11はリミットスイッチで回転テーブル1の側端に設けられ、回転テーブル1が床部の上板15と同一面から下降するときに上板15の側端で操作されるように構成される。また、12は回転テーブル1の下に設けられたリミットスイッチであり、回転テーブル1が下方に移動し終わる位置で回転テーブル1の裏面で押されて操作される。
そして、上記リミットスイッチ11の操作で送風機7が動作開始され、リミットスイッチ12の操作で送風機の動作が停止されるように構成される。人が乗って回転テーブル1が下降するとリミットスイッチ11の操作によりエアジェットが吹出し開始し、回転テーブル1が下降し終わるとリミットスイッチ12が操作されてエアジェットの吹出しが停止する。
上記制御で回転テーブル1が回転しながら下方に移動する時間とエアジェット気流を浴びる時間を連動させることにより、作業者が効率良くエアジェットを浴びることが可能である。また、リミットスイッチ12が感知してからタイムラグを設けてエアジェットの吹出しを停止させてもよい。このようにすると作業者がエアシャワ室を出てからも暫くエアジェットが吹いているので、エアシャワ室を清浄に維持できる。
図5は本発明の第4実施例を示し、作業者の自重による回転テーブル1の下降する距離Lに対し、エアジェットの複数の気流吹出口13、14の設置間隔Hを同じか短く設定している。この構成によれば、回転テーブル1の下降前に気流吹出口13から吹出したエアジェットを浴びていた場所(破線で示す)は、回転テーブル1の下降後に気流吹出口14からのエアジェットも必ず浴びることとなる。即ち、作業者の破線位置での気流吹出口13,14の間隔Hの部分の作業者の衣服には、気流吹出口14のエアジェットが全て吹付けられることになり、上下方向で吹き付け漏れが無くなる。
よって、作業者が回転テーブル1と共に下降することにより、気流吹出口から吹出されたエアジェット気流を広範囲に浴びることができ、1つの気流吹出口が広範囲に作用することとなり、ムラなく上下方向に均一にエアジェット気流を浴びることができる。
本発明の第1実施例のエアシャワ装置の断面図。 本発明の第1実施例のエアシャワ装置詳細図。 本発明の第2実施例のエアシャワ装置の断面図。 本発明の第3実施例のエアシャワ装置の詳細図。 本発明の第4実施例のエアシャワ装置の詳細図。
符号の説明
1…回転テーブル、2…中心軸、3…軸受け、4…バネ、5…円板、6…ベアリング、7…送風機(ファンモータ)、8…空気吸込口、9…床部、10…フィルタ、11…リミットスイッチ、12…リミットスイッチ、13…空気吹出口(エアジェットノズル)、14…空気吹出口(エアジェットノズル)、17…段差(隙間)、20…エアシャワ装置、21…側壁、22…天井、23…エアシャワ室、H…設置間隔、P…人(作業者)。

Claims (4)

  1. 側壁、天井及び床部でエアシャワ室を構成し、前記側壁又は天井に複数個の気流吹出口を設け、前記床部に気流吸込口を設け、前記気流吹出口から吹出したエアジェットの気流を前記気流吸込口から吸込むエアシャワ装置において、前記床部に人の自重によって回転しながら下降する回転テーブルを設けたことを特徴とするエアシャワ装置。
  2. 前記回転テーブルが下降することによって形成される段差を、前記気流吸込口に連通させたことを特徴とする請求項1に記載のエアシャワ装置。
  3. 人の自重による前記回転テーブルの下降動作又は回転動作と、前記気流吹出口からのエアジェットの吹出動作を連動させたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアシャワ装置。
  4. 人の自重による前記回転テーブルの下降距離に対し、前記気流吹出口の上下方向の設置間隔を短くしたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のエアシャワ装置。
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