JP2009001660A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた接着方法 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた接着方法 Download PDF

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隆文 坂本
Tsuneo Kimura
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Abstract

【課題】厳密な混合比制御を必要とせず、微小な物品に少量の接着剤を適用する場合でも対応が可能となる速硬化性、深部硬化性、接着性良好な縮合硬化型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた接着方法、及びこれにより接着された物品を提供する。
【解決手段】(A)分子鎖両末端水酸基及び/又は加水分解性基封鎖ジオルガノポリシロキサン、
(B)加水分解性基含有シラン及び/又はその部分加水分解縮合物、
(C)C=O基含有有機化合物、
(D)NH2基含有有機化合物
を用いて二つの基材を接着する方法であり、少なくとも一方の基材に(C)又は(D)を含有し、(D)又は(C)を含有しない第一剤を塗布し、次いで(A),(B),(D)又は(A)〜(C)を含有し、(C)又は(D)を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一及び二剤からなる組成物を硬化させて上記両基材を接着させる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤として有用な室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた接着方法、特には接着剤厚みが薄膜である場合に速硬化性、深部硬化性、接着性が良好な縮合硬化型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による接着方法、及びこの方法により接着された物品に関するものである。
縮合硬化型の室温速硬化性オルガノポリシロキサン組成物については、従来、架橋剤を極限まで減量して加水分解による架橋速度を向上させた一液タイプのもの、架橋剤と硬化剤を別梱包とした二液タイプのものが知られている。しかし、一液タイプの前記組成物は、表面からの硬化速度が早いというだけであり、深部硬化には一定の時間が必要であり、速硬化性とは言い難い。二液タイプの前記組成物においては、深部硬化性には比較的優れているものの、二液混合する割合が1:1でないため取扱いが面倒であり、また、自動混合機などに適合しにくいという欠点がある。更に、深部まで完全に硬化させるには架橋剤と硬化剤の添加量を厳密に規定するか、深部硬化剤として水を加えることが必要である。一方、付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物においては、二液混合する割合が1:1であり作業性に優れるが、通常、硬化には加熱炉が必要である。また付加毒の存在下で硬化触媒が被毒されるため、作業環境が限定されるという欠点がある。
これら課題の解決には組成物の系内で水を発生させることが有効である。特許第2811134号公報(特許文献1)では、一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物と一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物のケチミン化反応で副生する水を深部硬化剤として使用することが提案されている。特許第2841155号公報(特許文献2)では、アルケノキシシランから発生するケトン化合物と第一級アミン化合物のケチミン化反応で副生する水を深部硬化剤として使用することが提案されている。特許第3121188号公報(特許文献3)では、βケトエステル化合物と一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物のマイケル付加反応により副生する水を深部硬化剤として使用することが提案されている。しかし、これらの組成物では二液を混合機により十分に撹拌混合することが必要であり、物品、特には微小な物品に少量の接着剤を適用する場合には塗布量制御、混合比率制御、作業性等に問題があった。
特開2002−338811号公報(特許文献4)では、分子内にアシルオキシ基を少なくとも2個有する加水分解性シラン又はその部分加水分解物の加水分解により生成するカルボン酸と無機質充填剤の中和反応により生成する水を深部硬化剤として使用することが提案されている。しかし、カルボン酸を生成する硬化型は金属腐食の問題からその応用範囲が非常に狭い。
特開2002−12767号公報(特許文献5)では、水分含有湿式シリカの配合により組成物に直接水分を供給、深部硬化剤として使用することが提案されている。しかし、水分の直接供給を行なうと硬化反応の速度的制御が困難となり作業性の確保が非常に困難となる。
特許第2811134号公報 特許第2841155号公報 特許第3121188号公報 特開2002−338811号公報 特開2002−12767号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、厳密な混合比の制御を必要とせず、よって微小な物品に少量の接着剤を適用する場合でも対応が可能となる速硬化性、深部硬化性、接着性良好な縮合硬化型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた接着方法、及びこの方法により接着された物品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために、ケチミン化反応による水生成、深部硬化剤としての使用について鋭意検討を行った結果、下記方法により二つの基材間を接着させた場合、良好な速硬化性、深部硬化性、接着性が得られることを見出して本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示す室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた接着方法、及びこの方法で接着された物品を提供するものである。
〔1〕 下記成分
(A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に加水分解性基を2個以上有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物:0.5〜30質量部、
(C)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物:0.1〜15質量部、
(D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物:0.1〜15質量部
を用いて二つの基材を接着する方法であって、少なくとも一方の基材に(C)成分を含有し、(D)成分を含有しない第一剤を塗布し、次いで、(A),(B),(D)成分を含有し、(C)成分を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一剤及び第二剤からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて、上記両基材を接着させることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
〔2〕 下記成分
(A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に加水分解性基を2個以上有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物:0.5〜30質量部、
(C)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物:0.1〜15質量部、
(D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物:0.1〜15質量部
を用いて二つの基材を接着する方法であって、少なくとも一方の基材に(D)成分を含有し、(C)成分を含有しない第一剤を塗布し、次いで、(A),(B),(C)成分を含有し、(D)成分を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一剤及び第二剤からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて、上記両基材を接着させることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
〔3〕 下記成分
(A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記式(1)
1 a−Si(−O−CR2=CR344-a (1)
(式中、R1及びR2は置換又は非置換の一価炭化水素基、R3及びR4はそれぞれ水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基で、R2とR3が結合してこれらが結合する炭素原子と共に飽和炭化水素環を形成してもよい。aは0〜2の整数を表す。)
で示されるアルケノキシシラン又はその部分加水分解物:0.5〜30質量部、
(D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物:0.1〜15質量部
を用いて二つの基材を接着する方法であって、少なくとも一方の基材に(D)成分を含有する第一剤を塗布し、次いで、(A),(B)成分を含有し、(D)成分を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一剤及び第二剤からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて、上記両基材を接着させることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
〔4〕 上記方法で基材を接着してなる物品。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いた基材の接着方法によれば、微小な物品に少量の接着剤を適用する場合においても、厳密な混合比の制御を必要とせず、良好な速硬化性、深部硬化性、接着性が得られる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明においては、下記(A)〜(D)成分を含有してなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いることができる。
(A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中に加水分解性基を2個以上有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物、
(C)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物、
(D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物。
本発明において、上記オルガノポリシロキサン組成物は、二剤に分けて使用するものであり、その使用方法としては、(C)成分又は(D)成分を含有する第一剤を少なくとも一方の基材の被接着面に塗布し、次いで(A),(B),(D)成分又は(A),(B),(C)成分を含む第二剤を、上記第一剤が塗布されていない基材、あるいは上記第一剤が塗布された基材上に塗布して貼り合わせ、硬化、接着させるものである。
[(A)成分]
(A)成分の分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンは、本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の主剤(ベースポリマー)であり、分子中に少なくとも2個の珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有するものである。このようなジオルガノポリシロキサンとして、具体的には、下記一般式(2)又は(3)で表わされる分子鎖末端が水酸基又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンが用いられる。
(式中、Rは置換又は非置換の炭素原子数1〜12の一価炭化水素基であり、Xは酸素原子又は炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、Yは加水分解性基であり、bは2又は3であり、mはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度を100〜1,000,000mPa・sとする数である。)
上記式中、Rの置換又は非置換の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
Xは、酸素原子又は炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、二価炭化水素基としては、−(CH2p−(pは1〜8を表す)で表される。これらの中でも酸素原子、−CH2CH2−が好ましい。
Yは、上記ジオルガノポリシロキサンの分子鎖末端における加水分解性基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基、アセトキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基、ビニロキシ基、イソプロペニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基等のケトオキシム基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアミノ基、ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基、N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基等が挙げられる。これらの中でも、アルコキシ基が特に好ましい。
(A)成分のジオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が100〜1,000,000mPa・sが好ましく、より好ましくは300〜500,000mPa・s、特に好ましくは500〜100,000mPa・s、とりわけ1,000〜80,000mPa・sである。上記ジオルガノポリシロキサンの粘度が100mPa・s未満であると、物理的・機械的強度に優れたコーティング塗膜を得ることが困難となる場合があり、1,000,000mPa・sを超えると組成物の粘度が高くなりすぎて使用時における作業性が悪くなる場合がある。ここで、粘度は回転粘度計による数値である。
(A)成分のジオルガノポリシロキサンの具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
(式中、m、R、Yは上記と同様であり、b’は0又は1である。)
(A)成分のジオルガノポリシロキサンは、1種単独でも構造や分子量の異なる2種以上を組み合わせても使用することができる。
[(B)成分]
(B)成分である一分子中に加水分解性基を2個以上有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物は、本発明の組成物を硬化させるために必須の成分であって、一分子中にケイ素原子に結合する加水分解可能な基を少なくとも2個有することが必要とされる。このような有機ケイ素化合物としては、下記式で表わされるシラン又はその部分加水分解縮合物を例示することができる。
aSiZ4-a
(式中、Rは前記と同様、Zは独立に加水分解性基であり、aは0〜2の整数である。)
上記加水分解可能性基(Z)としては、上記(A)成分のオルガノポリシロキサンの分子鎖末端における水酸基以外の加水分解性基(Y)として挙げたものが同様に例示されるが、アルコキシ基、ケトキシム基、イソプロペノキシ基が好ましい。
この(B)成分であるシラン又はその部分加水分解縮合物は、分子中に前記したような加水分解可能な基を少なくとも2個有することが必須である他には特に制限はないが、好適には3個以上有することが好ましく、また、ケイ素原子には加水分解可能な基以外の基が結合していてもよく、更に、その分子構造はシラン又はシロキサン構造のいずれであってもよい。特に、シロキサン構造のものにあっては直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。
上記の加水分解可能な基以外の基(R)は、置換又は非置換の炭素原子数1〜12、特に1〜8の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基が好ましい。
本発明の(B)成分である有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、エチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、プロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、テトラ(メチルエチルケトキシム)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、3−クロロプロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(ジメチルケトキシム)シラン、メチルトリ(ジエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(メチルイソプロピルケトキシム)シラン、トリ(シクロへキサノキシム)シラン等、及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。
これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
また、本発明においては、分子内にアルケノキシシリル基を2個以上有する化合物を用いることができ、該化合物を用いる場合は、架橋剤及びC=O基を有する有機化合物の供給源となり、(C)成分を必須とはしなくなる。分子内にアルケノキシシリル基を2個以上有する化合物としては、下記式(1)で表されるアルケノキシシラン又はその部分加水分解物であることが好ましい。
1 a−Si(−O−CR2=CR344-a (1)
(式中、R1及びR2は置換又は非置換の一価炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基で、R2とR3が結合してこれらが結合する炭素原子と共に飽和炭化水素環を形成してもよい。aは0〜2の整数を表す。)
上記式中、R1及びR2はそれぞれ置換又は非置換の炭素原子数1〜12、特に1〜8の一価炭化水素基であり、一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール基、アラルキル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基などが例示される。特に好ましいのは、メチル基、エチル基、ビニル基、フェニル基である。
3及びR4はそれぞれ水素原子又は置換もしくは非置換の炭素原子数1〜12、特に1〜8の一価炭化水素基であり、一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等のアルキル基、及びR2とR3とが環状に連結したシクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基が例示される。特に好ましいのは、水素原子、メチル基、エチル基、R2とR3とが環状に連結したシクロヘキシル基である。
(B)成分の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して0.5〜30質量部、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは3〜15質量部である。(B)成分が0.5質量部未満では、この組成物の製造時あるいは保存中にこれがゲル化を起こしたり、この組成物から得られる弾性体が目的とする物性を示さなくなり、逆に30質量部より多くすると、この組成物の硬化時における収縮率が大きくなり、この硬化物の弾性も低くなるので、0.5〜30質量部の範囲とする必要がある。
なお、上述した分子内にアルケノキシシリル基を2個以上有する化合物を用いる場合の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して1〜20質量部、特に3〜15質量部とすることが好ましい。
[(C)成分]
(C)成分のカルボニル基含有有機化合物は、後述する(D)成分のアミノ基含有有機化合物と反応して、硬化促進剤として作用する水を組成物中の深部に発生させるものである。かかる有機化合物としては、反応性のカルボニル基を有するものであれば、任意のものを使用することができるが、一般的には、アセトン、メチルエチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、アクリル酸エチル、ブチロラクトンなどのエステル類、ジメチルフォルムアミド、ジエチルアセトアミド、ブチロラクタムなどのアミド類、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などのカルボン酸類、及びこれらを官能基として有するシランカップリング剤、その他、C=O基を有するポリマー、オリゴマーなどが例示される。
本発明においては、(D)成分との反応時における立体障害性の見地から、特にカルボニル基のα位の炭素原子が1級、2級又は芳香族環の一部であるものが好適に使用される。このα位の炭素原子が、通常の3級の炭素原子である場合には、アミノ基との反応性に劣り、所望の効果が得られない場合がある。また、これらの化合物は1種類に限定される必要はなく、2種類以上の使用も可能である。
なお、この(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜15質量部の範囲、好ましくは0.5〜10質量部の範囲とする必要がある。0.1質量部未満では十分な深部硬化性、接着性が発現せず、15質量部を超えると分離等を起こしてしまう。
なお、上述したように、(B)成分として、分子内にアルケノキシシリル基を2個以上有する化合物を用いる場合、(C)成分を配合する必要はない。
[(D)成分]
(D)成分の一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物は、上述した通り、(C)成分と反応して硬化促進剤として作用する水を組成物中の深部に発生させる。かかる有機化合物としては、反応性のアミノ基を有するものであれば、任意のものを使用することができるが、一般的には、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、アニリンなどのアミン類、下記式で示される一級アミノ基を有するポリマー、オリゴマー、下記式で示される一級アミノ基を官能基として有するシランカップリング剤又はその部分加水分解物などが例示される。
(式中、R5は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよい置換又は非置換の二価炭化水素基であり、R6は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、cは0又は1、nは1〜200の整数を表す。)
2N−R5−SiR7 c(OR83-c
(式中、R5は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよい置換又は非置換の二価炭化水素基であり、R7、R8は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、cは0又は1を表す。)
上記式中、R5は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよい置換又は非置換の二価炭化水素基であり、具体的には、例えば、−C36−NH−C24−、−C36−NH−C(=O)−が挙げられる。
6、R7は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
また、R8は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、前記R6、R7と同様のものを例示することができるが、特に1〜6のアルキル基が好ましい。
上記アミノシラン化合物としては、当業界で公知のアミン系シランカップリング剤も好適に使用される。具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、エチレンジアミノプロピルトリメトキシシラン、エチレンジアミノプロピルトリエトキシシラン、エチレンジアミノプロピルメチルジメトキシシラン、エチレンジアミノプロピルメチルジエトキシシラン、α−アミノプロピルトリメトキシシラン等が例示される。
一級アミノ基を有する有機化合物として有機アミンも適用可能であるが、その腐食性、臭気等の点から前記式で示される一級アミノ基を有するポリマー、オリゴマー、一級アミノ基を官能基として有するシランカップリング剤又はその部分加水分解物等であることが好ましく、特に、ポリマー、オリゴマーである場合、造膜性に優れるため、短時間での接着強度に優れることから、より好ましい。
本発明においては、(C)成分との反応時における立体障害性の見地から、特にアミノ基のα位の炭素原子が1級、2級又は芳香族環の一部であるものが好適に使用される。このα位の炭素原子が、通常の3級の炭素原子である場合には、カルボニル基との反応性に劣り、所望の効果が得られない場合がある。また、これらの化合物は1種類に限定される必要はなく、2種類以上の使用も可能である。
この(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜15質量部の範囲、好ましくは0.5〜10質量部の範囲とする必要がある。0.1質量部未満では十分な深部硬化性、接着性が発現せず、15質量部を超えると分離等を起こしてしまう。
[硬化促進剤]
本発明においては、従来公知の縮合反応触媒を使用することも有効であり、使用する場合、基材の被接着面に塗布する混合物(第一剤)に添加することがより有効である。これらは1種を単独で使用しても2種以上の混合物として使用してもよい。
具体例としては、スズジオクトエート、ジメチルスズジバーサテート、ジブチルジメトキシスズ、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジベンジルマレート、ジオクチルスズジラウレート、スズキレート等のスズ触媒、グアニジン、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)等の強塩基化合物及びそれらの基を有するアルコキシシラン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物等が例示される。
第二剤に添加する際の配合量は、(A)成分のジオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.02〜5質量部である。0.01質量部未満では十分な硬化特性が得られない場合があり、10質量部を超える量では組成物の耐久性が低下する場合がある。
また、第一剤に添加する際の配合量は、(C)成分又は(D)成分100質量部に対して0.01〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜80質量部である。0.01質量部未満では十分な硬化特性が得られない場合があり、100質量部を超える量では組成物の保存安定性が低下する場合がある。
[その他の成分]
本発明の組成物において、上記成分以外に室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の添加剤として公知の添加剤を添加してもよい。例えば、充填剤としては、煙霧質シリカ、湿式シリカ、沈降性シリカ、炭酸カルシウム等の補強性充填剤、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、金属水酸化物、カーボンブラック、ガラスビーズ、ガラスバルーン、樹脂ビーズ、樹脂バルーンなどが挙げられる。これらの充填剤は表面処理されていなくても、公知の処理剤で表面処理されていてもよい。また、チキソトロピー向上剤としてのポリエーテル、可塑剤としての非反応性ジメチルシリコーンオイル、イソパラフィン、架橋密度向上剤としてのトリメチルシロキシ単位とSiO2単位とからなる網状ポリシロキサン等も挙げられる。更に、必要に応じて、顔料、染料、蛍光増白剤等の着色剤、防かび剤、抗菌剤、ゴキブリ忌避剤、海洋生物忌避剤等の生理活性添加剤、ブリードオイルとしての非反応性フェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、シリコーンと非相溶の有機液体等の表面改質剤を添加してもよい。
[組成物の調製、硬化]
本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、
(C)成分を含有し、(D)成分を含有しない第一剤と、(A),(B),(D)成分を含有し、(C)成分を含有しない第二剤、
(D)成分を含有し、(C)成分を含有しない第一剤と、(A),(B),(C)成分を含有し、(D)成分を含有しない第二剤、又は
(D)成分を含有する第一剤と、(A)成分及び式(1)で示されるアルケノキシシリル基を有する化合物を含む(B)成分を含有し、(D)成分を含有しない第二剤
との二剤に分けて使用するものである。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において、基材の被接着面に塗布する混合物(第一剤)は、(C)成分又は(D)成分単独、もしくは必要に応じて、塗布性を向上させるためのトルエン、キシレン、溶剤揮発油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、低沸点イソパラフィン等の有機溶剤、揮発性シラン、揮発性シロキサン等の希釈剤も同時に混合することができる。
また、基材間に充填、塗布する混合物(第二剤)は、上記(A),(B),(D)成分、又は上記(A),(B),(C)成分をプラネタリーミキサー等の公知の混練機を用いて均一に混合することによって得られる。
上記で得られた第一剤及び第二剤を用いて二つの基材を接着する方法としては、少なくとも一方、好ましくは両方の基材の被接着面に第一剤を塗布し、次いで、第一剤を塗布した塗布面上、あるいは第一剤に対向する第一剤を塗布していない基材の被接着面上に第二剤を塗布し、塗布された基材を貼り合わせて硬化、接着させる。
(C)成分又は(D)成分を第一剤として塗布することにより、効率的に硬化性、接着性を向上させることができる。
基材に塗布する第一剤量と第二剤量との割合は特に規定されるものではないが、例えば第一剤100質量部に対して第二剤が10〜1,000,000質量部でもよく、特に100〜100,000質量部が好ましい。
塗布厚さは、第一剤、第二剤とも1〜1,000μm、特に5〜250μmが好ましい。
本発明の組成物と接着する基材としては、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、マグネシウム合金等の金属やエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ABS、PA、PBT、PC、PPS、SPS等のプラスチック、ガラス等が挙げられる。
本発明の縮合硬化型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、厳密な混合比の制御を必要とせず、よって微小な物品に少量の接着剤を適用する場合でも対応が可能となる。特に接着剤厚みが薄膜(250μm以下)である場合に速硬化性、深部硬化性、接着性が良好となる。
[組成物の用途]
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、シーリング剤、接着剤、コーティング剤として好適に用いて2つの基材を接着することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、粘度は回転粘度計により測定した25℃における値を示す。また、下記例において、Meはメチル基を示す。
[実施例1]
基材間に充填、塗布する混合物(第二剤)として、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、炭酸カルシウム50質量部、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10質量部、シクロヘキサノン5質量部、ジブチル錫ジラウレート0.1質量部を均一になるまで混合して組成物1−1を調製した。
基材の被接着面に塗布する混合物(第一剤)として、下記式で示されるアミノシロキサン50質量部、トルエン50質量部、ジブチル錫ジラウレート10質量部を均一になるまで混合して組成物2−1を調製した。同様に、組成物2−2〜2−10を表1,2の通り調製した。
[評価方法]
図1に示すように、組成物2−1をアルミニウム板1,1’(サイズ:25×50×1tmm、以下、アルミ−1,アルミ−1’という)の片端10mmに、約5μmの厚さに及びアルミニウム板2(サイズ:25×50×1tmm、以下、アルミ−2という)の両端10mmに、約75μmの厚さに塗布し、次いでアルミ−1,アルミ−1’の組成物2−1を塗布した上に組成物1−1を塗布し、これとアルミ−2の組成物2−1を塗布した部分とを厚みが約80μmになるように貼り合わせ、23℃,50%RHで24時間養生後にプッシュプルゲージにて接着強度を測定した。また、破断面の硬化性を下記の評価基準により確認した。
上記と同様に、組成物2−2〜2−10についても、接着強度及び破断面の硬化性を確認した。これらの結果を表3,4に示す。
硬化状態;
貼り合わせたアルミ−1,アルミ−1’とアルミ−2の面積の合計を100%とし、硬化している面積を表示した。
[比較例1]
前記評価方法において、組成物1−1をアルミ−1、アルミ−1’及びアルミ−2に塗布し、塗布したアルミ−1、アルミ−1’とアルミ−2とを組成物1−1の塗布厚みが約80μmになるように貼り合わせ、23℃,50%RHで24時間養生後に接着強度、破断面の硬化性を確認した。結果を表5に示す。
[比較例2]
前記評価方法において、組成物2−1をアルミ−1、アルミ−1’及びアルミ−2に塗布し、塗布したアルミ−1、アルミ−1’とアルミ−2とを組成物2−1の塗布厚みが約80μmになるように貼り合わせ、23℃,50%RHで24時間養生後に接着強度、破断面の硬化性を確認した。結果を表5に示す。
[比較例3]
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに組成物1−1と組成物2−1を充填し、専用ガンで混合吐出し、比較例1と同様にアルミ−1、アルミ−1’及びアルミ−2に塗布し、塗布したアルミ−1、アルミ−1’とアルミ−2とを組成物の塗布厚みが約80μmになるように貼り合わせ、23℃,50%RHで24時間養生後に接着強度、破断面の硬化性を確認した。結果を表5に示す。
[比較例4]
両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、炭酸カルシウム50質量部、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10質量部、オクチルアミン5質量部、ジブチル錫ジラウレート0.1質量部を均一になるまで混合して組成物1−2を調製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに組成物1−1と組成物1−2を充填し、専用ガンで混合吐出し、比較例1と同様にアルミ−1、アルミ−1’及びアルミ−2に塗布し、塗布したアルミ−1、アルミ−1’とアルミ−2とを組成物の塗布厚みが約80μmになるように貼り合わせ、23℃,50%RHで24時間養生後に接着強度、破断面の硬化性を確認した。結果を表5に示す。
[実施例2]
実施例1の組成物1−1において、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10質量部、シクロヘキサノン5質量部、ジブチル錫ジラウレート0.1質量部の代わりに、ビニルトリイソプロペノキシシラン5質量部、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン0.5質量部を均一になるまで混合して組成物1−3を調製した。
更に、シクロヘキサノン5質量部を混合して組成物1−4を調製した。
組成物を表6に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にして接着強度及び破断面の硬化性を確認した。これらの結果を表6に併記する。
[実施例3]
基材間に充填、塗布する混合物(第二剤)として、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン50質量部、炭酸カルシウム50質量部、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10質量部、オクチルアミン5質量部、ジブチル錫ジラウレート0.1質量部を均一になるまで混合して組成物1−5を調製した。
基材の被接着面に塗布する混合物(第一剤)として、シクロヘキサノン50質量部、トルエン50質量部、ジブチル錫ジラウレート10質量部を均一になるまで混合して組成物2−11を調製した。同様に、組成物2−12を表の通り調製した。
組成物を表8に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にして接着強度及び破断面の硬化性を確認した。これらの結果を表8に併記する。
[比較例5]
組成物2−6を用いた以外は比較例1と同様にして接着強度及び破断面の硬化性を確認した。結果を表8に示す。
[比較例6]
組成物2−7を用いた以外は比較例1と同様にして接着強度及び破断面の硬化性を確認した。結果を表8に示す。
[実施例4]
前記評価方法において、組成物2−1をアルミ−1、アルミ−1’に厚さ約5μmで塗布し、次いで組成物1−1をアルミ−2に厚さ約75μmで塗布し、アルミ−1、アルミ−1’とアルミ−2とを塗布厚みが約80μmになるように貼り合わせ、23℃,50%RHで24時間養生後にプッシュプルゲージにて接着強度を測定、破断面の硬化性を確認した。
上記と同様に、組成物2−2〜2−10についても、接着強度及び破断面の硬化性を確認した。これらの結果を表9,10に示す。
本発明の実施例における接着強度の測定方法を説明する概略図である。
符号の説明
1 アルミニウム板
1’ アルミニウム板
2 アルミニウム板
3 オルガノポリシロキサン組成物(硬化物)
4 プッシュプルゲージ

Claims (5)

  1. 下記成分
    (A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)一分子中に加水分解性基を2個以上有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物:0.5〜30質量部、
    (C)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物:0.1〜15質量部、
    (D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物:0.1〜15質量部
    を用いて二つの基材を接着する方法であって、少なくとも一方の基材に(C)成分を含有し、(D)成分を含有しない第一剤を塗布し、次いで、(A),(B),(D)成分を含有し、(C)成分を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一剤及び第二剤からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて、上記両基材を接着させることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
  2. 下記成分
    (A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)一分子中に加水分解性基を2個以上有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物:0.5〜30質量部、
    (C)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物:0.1〜15質量部、
    (D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物:0.1〜15質量部
    を用いて二つの基材を接着する方法であって、少なくとも一方の基材に(D)成分を含有し、(C)成分を含有しない第一剤を塗布し、次いで、(A),(B),(C)成分を含有し、(D)成分を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一剤及び第二剤からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて、上記両基材を接着させることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
  3. 下記成分
    (A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)下記式(1)
    1 a−Si(−O−CR2=CR344-a (1)
    (式中、R1及びR2は置換又は非置換の一価炭化水素基、R3及びR4はそれぞれ水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基で、R2とR3が結合してこれらが結合する炭素原子と共に飽和炭化水素環を形成してもよい。aは0〜2の整数を表す。)
    で示されるアルケノキシシラン又はその部分加水分解物:0.5〜30質量部、
    (D)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物:0.1〜15質量部
    を用いて二つの基材を接着する方法であって、少なくとも一方の基材に(D)成分を含有する第一剤を塗布し、次いで、(A),(B)成分を含有し、(D)成分を含有しない第二剤を上記第一剤塗布面及び/又は第一剤塗布面に対向する基材面に塗布して貼り合わせ、上記第一剤及び第二剤からなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて、上記両基材を接着させることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物による基材の接着方法。
  4. (D)成分が、下記式で示されるアミノシロキサン、アミノシラン又はその部分加水分解物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の接着方法。
    (式中、R5は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよい置換又は非置換の二価炭化水素基であり、R6、R7は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、R8は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、cは0又は1、nは1〜200の整数を表す。)
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で基材を接着してなる物品。
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