JP2009001064A - エアバッグ装置及び乗員拘束装置 - Google Patents

エアバッグ装置及び乗員拘束装置 Download PDF

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Abstract

【課題】座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホールからのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能なエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】エアバッグ10にスリット状のベントホール40が設けられている。ベントホール40の一方の縁部13に第1テザー50が連なり、他方の縁部14に第2テザー60が連なっている。第1テザー50の他端側は連結装置70によりリテーナ20に連結解除可能に連結されている。第2テザー60の他端側はエアバッグ10の基端側面11に接続されている。エアバッグ膨張時に第1テザー50及び第2テザー60によりベントホール40がエアバッグ10の内部側に引っ張り込まれることにより、ベントホール40が閉鎖され、連結装置70による連結を解除すると、ベントホール40の一方の縁部13がエアバッグ10の外部側に膨らみ出して、ベントホール40が開となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアバッグ内部からエアバッグ外部へガスを流出させることにより、車両乗員等がエアバッグによってソフトに受け止められるようにするためのベントホールを備えたエアバッグ装置に関する。また、本発明は、自動車等の車両の座席の乗員をこのエアバッグ装置とシートベルト装置とによって拘束する乗員拘束装置に関する。
自動車の乗員を衝突時に拘束するシステムとして各種のエアバッグ装置が開発されている。
車両の衝突を予知してこのエアバッグ装置を制御するシステムは、特開平10−59120号公報に見られる通り周知である。
エアバッグにベントホールを設け、膨張したエアバッグからこのベントホールを介してガスを流出させることにより衝撃を吸収することも周知である。
特開平10−59120号公報
本発明は、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホールからのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能なエアバッグ装置と、このエアバッグ装置を、シートベルト装置と共に、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じて制御するようにした乗員拘束装置とを提供することを目的とする。
請求項1のエアバッグ装置は、エアバッグと、該エアバッグの膨張方向の基端側が固定された固定部材と、該エアバッグを膨張させるインフレータと、該エアバッグに設けられた、該エアバッグ内のガスを該エアバッグ外に流出させるためのベントホールとを備えたエアバッグ装置において、該ベントホールからのガスの流出を制限する制限手段と、該制限手段による制限を解除させる解除手段とを備えており、前記制限手段は、一端が該エアバッグの該ベントホール周辺部に配置されており、他端側が該エアバッグの内部を通って該エアバッグの前記基端側に延在した延在体と、該延在体の該他端側を該エアバッグの該基端側又は前記固定部材に連結解除可能に連結した連結装置とを備えており、前記解除手段は、該連結装置による連結解除を行うものであり、該エアバッグの膨張時に、該ベントホール周辺部又は該ベントホールが該延在体及び連結装置によって該エアバッグの内部側に引き込まれることにより、該ベントホールが閉又は小開度とされ、前記解除手段が該連結装置による該延在体と該エアバッグの前記基端側又は前記固定部材との連結を解除させた場合には、該ベントホールがエアバッグの外部側へ露呈するように該エアバッグが膨満し、該ベントホールが開又は大開度となることを特徴とするものである。
請求項2のエアバッグ装置は、請求項1において、前記ベントホールはスリット状のものであり、前記延在体は、前記エアバッグの該ベントホール周辺部のうち、該ベントホールの長手方向に延在する1対の対向辺の少なくとも一方又はその近傍部分に連なっていることを特徴とするものである。
請求項3のエアバッグ装置は、請求項1において、前記ベントホールはスリット状のものであり、前記延在体は、前記エアバッグの該ベントホール周辺部のうち、該ベントホールの長手方向に延在する1対の対向辺の一方又はその近傍部分に連なっており、該対向辺の他方又はその近傍部分と該エアバッグの前記基端側とが吊紐によって連結されていることを特徴とするものである。
請求項4のエアバッグ装置は、請求項2又は3において、該延在体の延在方向と交叉方向の幅が該ベントホールの長手方向の幅と略等しいものとなっており、該延在体の前記一端は、該幅方向の両端側を該ベントホールの長手方向の両端に揃えるようにして前記対向辺又はその近傍部分に連なっていることを特徴とするものである。
請求項5のエアバッグ装置は、請求項1において、2個の前記ベントホールが近接して配置されており、前記延在体の前記一端は、エアバッグのうち、これらのベントホールの中間付近に連結されていることを特徴とするものである。
請求項6のエアバッグ装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記連結装置は、前記固定部材から突出し、その先端が前記エアバッグ内に挿入された筒状部と、該筒状部の該先端に離脱可能に装着されたキャップとを備えており、前記延在体の前記他端には、該筒状部が挿通された挿通孔が設けられており、該キャップは該挿通孔よりも大径であり、該キャップにより、該挿通孔からの該筒状部の抜け出しが阻止されていることを特徴とするものである。
請求項7のエアバッグ装置は、請求項6において、前記解除手段は、該筒状部内に配置されており、該筒状部内にガスを噴出してこのガス圧により該キャップを該筒状部から離脱させるイニシエータであることを特徴とするものである。
請求項8のエアバッグ装置は、エアバッグと、該エアバッグの膨張方向の基端側が固定された固定部材と、該エアバッグを膨張させるインフレータと、該エアバッグに設けられた、該エアバッグ内のガスを該エアバッグ外に流出させるためのベントホールとを備えたエアバッグ装置において、該ベントホールからのガスの流出を制限する制限手段と、該制限手段による制限を解除させる解除手段とを備えており、前記制限手段は、一端が前記ベントホールに連結され、他端側が該エアバッグの内部に配置された筒状のノズルと、該ノズルの該他端側が該ベントホールを通って該エアバッグ外へ移動することを拘束解除可能に拘束する拘束手段とを備え、前記解除手段は、該拘束手段による拘束解除を行うものであり、該エアバッグの膨張時に、該ノズルの前記他端側が該エアバッグ外へ移動しないように該拘束手段によって拘束されることにより、前記ベントホールが閉又は小開度とされ、前記解除手段が該拘束手段による拘束を解除させた場合には、該ノズルが該エアバッグ内のガス圧により該ベントホールを通って該エアバッグ外に押し出され、これにより該ベントホールが開又は大開度となることを特徴とするものである。
請求項9のエアバッグ装置は、請求項8において、前記拘束手段は、一端が前記エアバッグの前記ベントホール周辺部に配置され、他端側が前記ノズル及び該エアバッグの内部を通って該エアバッグの前記基端側に延在した延在体と、該延在体の該他端側を該エアバッグの該基端側又は前記固定部材に連結可能に連結した連結装置とを備え、前記解除手段は該連結装置による連結解除を行うものであることを特徴とするものである。
請求項10のエアバッグ装置は、請求項9において、複数の前記延在体が設けられ、各延在体の前記一端が前記ベントホールの周方向に位置を異ならせて配置されていることを特徴とするものである。
請求項11のエアバッグ装置は、請求項9又は10において、前記連結装置は、前記固定部材から突出し、その先端が前記エアバッグ内に挿入された筒状部と、該筒状部の該先端に離脱可能に装着されたキャップとを備えており、前記延在体の前記他端には、該筒状部が挿通された挿通孔が設けられており、該キャップは該挿通孔よりも大径であり、該キャップにより、該挿通孔からの該筒状部の抜け出しが阻止されていることを特徴とするものである。
請求項12のエアバッグ装置は、請求項11において、前記解除手段は、該筒状部内に配置されており、該筒状部内にガスを噴出してこのガス圧により該キャップを該筒状部から離脱させるイニシエータであることを特徴とするものである。
請求項13の乗員拘束装置は、車両の座席に座った乗員を拘束するためのシートベルト装置及びエアバッグ装置を有する乗員拘束装置であって、該座席の使用状態の検知手段、該シートベルト装置の使用状態の検知手段、衝突予知手段、及び事故状態検知手段の少なくとも1つの検知又は予知信号に基づいて前記シートベルト装置及びエアバッグ装置を制御する制御装置を備えた乗員拘束装置において、該エアバッグ装置は、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のエアバッグ装置であり、該制御装置は、前記検知又は予知信号に基づいて前記インフレータ及び前記解除手段を制御とすることを特徴とするものである。
請求項14の乗員拘束装置は、請求項13において、前記座席の使用状態の検知手段は、座席への乗員の着座の有無、乗員の重量、乗員の姿勢、座席位置、及びチャイルドシートの設置の有無の少なくとも1つを検知するものであることを特徴とするものである。
請求項15の乗員拘束装置は、請求項14において、前記乗員の姿勢の検知手段は、乗員の頭部、胸部、及び肩部のうち少なくとも1つの位置を検知するものであることを特徴とするものである。
請求項16の乗員拘束装置は、請求項13ないし15のいずれか1項において、前記衝突予知手段は、衝突の発生予知と共に、衝突方向の予知、フルラップ衝突かオフセット衝突かの予知、衝突対象の種類の予知、衝突対象物の大きさの予知、衝突相対速度の予知、及び衝突相対加速度の予知のうち少なくとも1つの予知を行うことを特徴とするものである。
請求項17の乗員拘束装置は、請求項13ないし16のいずれか1項において、前記事故状態検知手段は、事故が衝突であるかロールオーバーであるかの検知、衝突部位の検知、衝突形態の検知、及び衝突規模の検知の少なくとも1つの検知を行うものであることを特徴とするものである。
本発明(請求項1)のエアバッグ装置にあっては、エアバッグの膨張時に、ベントホール周辺部又は該ベントホールが延在体及び連結装置によってエアバッグの内部側に引き込まれることによりベントホールが閉又は小開度とされ、解除手段が連結装置による延在体とエアバッグの基端側又は固定部材との連結を解除させることにより、ベントホールがエアバッグの外部側へ露呈するようにエアバッグが膨満し、ベントホールが開又は大開度となるように構成されているので、この解除手段を制御することにより、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホールからのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能である。
請求項2の態様によれば、ベントホールがスリット状となっているので、ベントホール閉鎖時における該ベントホールからのガスリーク抑止効果が高い。
本発明では、エアバッグのベントホール周辺部のうち、このスリット状のベントホールの長手方向に延在する1対の対向辺の一方にのみ延在体が連なっていてもよく、この対向辺の双方に延在体が連なっていてもよい。
請求項3の態様では、エアバッグのベントホール周辺部のうち、スリット状のベントホールの長手方向に延在する1対の対向辺の一方に延在体が連なっており、この対向辺の他方とエアバッグの基端側とが吊紐により連結されている。連結装置による連結が解除された場合には、この対向辺の該一方のみがエアバッグの外部側に膨らみ出し、この対向辺の該他方は吊紐によりエアバッグの内部側に引っ張られたままとなっている。そのため、この吊紐の長さを調節することにより、ベントホール開放時の該ベントホールの開度を任意に設定することができる。
この請求項2,3の態様において、請求項4のように構成することにより、延在体によってベントホール周辺部又は該ベントホールがエアバッグの内部側に引っ張られたときには、該ベントホールがその長手方向の略全長にわたってほぼ均等にエアバッグ内に引き込まれるようになるため、ベントホール閉鎖時における該ベントホールからのガスリーク抑止効果が向上する。
請求項5の態様では、ベントホール膨張時に、エアバッグのうち、近接して配置された2個のベントホール同士の中間付近が延在体及び連結装置によってエアバッグの内部側に引き込まれることにより、エアバッグの該延在体を挟んで一方のベントホール側と他方のベントホール側とが対面し、これらが接近するか又は重なり合って、各ベントホールが閉又は小開度となる。
請求項6の態様では、連結装置の構成を簡易なものとすることができる。
また、この場合、請求項7のように、解除手段としては、筒状部内にガスを噴出するイニシエータを用いるのが簡便である。
本発明(請求項8)のエアバッグ装置にあっては、エアバッグの膨張時に、ベントホールに連なるノズルがエアバッグ外へ移動しないように拘束手段によって拘束されることにより、ベントホールが閉又は小開度とされ、解除手段が拘束手段による拘束を解除させることにより、ノズルがエアバッグ内のガス圧によりベントホールからエアバッグ外に押し出されてベントホールが開又は大開度となるように構成されているので、この解除手段を制御することにより、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホールからのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能である。
この拘束手段としては、請求項9のように、一端がエアバッグのベントホール周辺部に配置され、他端側がノズル及びエアバッグの内部を通ってエアバッグの基端側に延在した延在体と、この延在体の他端側をエアバッグの基端側又は固定部材に連結可能に連結した連結装置とを備えてなるものが簡便である。この場合、解除手段は、この連結装置による延在体とエアバッグの基端側又は固定部材との連結の解除を行う。
この請求項9の態様にあっては、エアバッグ膨張時において、連結装置による連結が解除されない場合には、延在体がノズルの内部を通ってベントホールとエアバッグの基端側との間で緊張するため、この延在体により、該ノズルがエアバッグ内のガス圧によりベントホールからエアバッグ外に押し出されることが阻止されると共に、該ノズルがエアバッグ内のガス圧によりこの延在体に張り付くようにして潰れて閉口状態となる。この結果、ベントホールが該ノズルによって閉又は小開度とされる。
また、解除手段がこの拘束装置による延在体とエアバッグの基端側又は固定部材との連結を解除させると、該延在体によるノズルの拘束も解除され、ノズルがエアバッグ内のガス圧によりベントホールからエアバッグ外に押し出される。そして、このノズル内にガスが流入することにより、ノズルが筒状に拡径して開放状態となり、このノズルを通ってガスがエアバッグ外に流出するようになる。
本発明においては、この延在体は一本だけ設けられてもよく、複数本設けられてもよい。延在体を複数本設ける場合には、請求項10のように、各延在体の一端をベントホール周辺部に対し該ベントホールの周方向に位置を異ならせて配置するのが好ましい。
本発明(請求項13)の乗員拘束装置は、車両の座席の使用状態の検知手段、該シートベルト装置の使用状態の検知手段、衝突予知手段、及び事故状態検知手段の少なくとも1つの検知又は予知信号に基づいてシートベルト装置とエアバッグ装置のインフレータ及び前記解除手段とを制御する制御装置を備えているので、座席の使用状態、シートベルト装置の使用状態、衝突予知、あるいは事故状態に応じて、シートベルト装置とエアバッグ装置のインフレータ及び解除手段とが適切に制御される。
請求項14の通り、本発明では、座席の使用状態の検知手段は、座席への乗員の着座の有無、乗員の重量、乗員の姿勢、座席位置及びチャイルドシートの設置の有無の少なくとも1つを検知するものであることが好ましい。
この場合、該乗員の姿勢の検知手段は、請求項15の通り、乗員の頭部、胸部及び肩部のうち少なくとも1つの位置を検知するものであることが好ましい。
請求項16の通り、本発明では、衝突予知手段は、衝突の発生予知と共に、衝突方向の予知、フルラップ衝突かオフセット衝突かの予知、衝突対象の種類の予知、衝突対象物の大きさの予知、衝突相対速度の予知、及び衝突相対加速度の予知のうち少なくとも1つの予知を行うことが好ましい。
請求項17の通り、本発明では、事故状態検知手段は、事故が衝突であるかロールオーバーであるかの検知、衝突部位の検知、衝突形態の検知、及び衝突規模の検知の少なくとも1つの検知を行うものであることが好ましい。
このように衝突の内容を詳細に予知あるいは検知することにより、乗員拘束装置を適切に制御することができる。
第1図は実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖(ベントホールを小開度とすることも含む。以下、同様。)時の断面図、第2図は第1図のII部分(エアバッグのベントホール付近)の斜視図、第3図(a),(b)はこのエアバッグ装置の連結装置付近の断面図、第4図は第3図(a)のIV部分(延在体としてのテザーと連結装置のキャップとの連結部付近)の平面図、第5図はこのエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。なお、第2図はエアバッグのベントホール付近を該エアバッグの外部側から見た図である。第3図(a)は、連結装置のキャップと筒状部とを分離させた状態を示し、第3図(b)はこのキャップを該筒状部に取り付けた状態を示している。
また、第20図はこのエアバッグ装置及びシートベルト装置を備えた乗員拘束装置のシステムブロック図、第21〜23図はこの乗員拘束装置の制御内容を示すフローチャートである。
この実施の形態では、エアバッグ装置1は、車両室内に設置される乗員拘束用エアバッグ装置である。
このエアバッグ装置1は、エアバッグ10と、該エアバッグ10の膨張方向の基端側の面11が連結されたリテーナ20と、該エアバッグ10を膨張させるインフレータ30と、エアバッグ10のうち、該エアバッグ10の膨張時に乗員と対面しない予定領域12に設けられたベントホール40と、一端がエアバッグ10のうち該ベントホール40の周縁部に連なり、他端側がエアバッグ10の内部を通って該エアバッグ10の前記基端側に延在した延在体としての第1テザー50と、一端がベントホール40を挟んで該第1テザー50と反対側において該ベントホール40の周縁部に連なり、他端がエアバッグ10の基端側面11に接続された吊紐としての第2テザー60と、該第1テザー50の他端をリテーナ20に連結解除可能に連結した連結装置70等を備えている。
この実施の形態では、第2図に示すように、ベントホール40はスリット状のものとなっている。このスリット状のベントホール40の周縁部のうち、該ベントホール40の長手方向に延在する1対の対向辺の一方に沿う縁部13に第1テザー50の一端が連なり、他方の辺に沿う縁部14に第2テザー60の一端が連なっている。
第2図の通り、この実施の形態では、各テザー50,60は、エアバッグ10の基布と別体に構成された帯状体よりなる。また、この実施の形態では、各テザー50,60は、各々の長手方向と交叉方向の幅がベントホール40の長手方向の幅と略同じ寸法となっている。各テザー50,60の前記一端は、それぞれ、該幅方向の両端側をベントホール40の長手方向の両端に揃えるようにしてエアバッグ10の内部側から辺13,14付近に重ね合わされ、シーム51,61によって該縁部13,14に縫着されている。
第1テザー50の他端側には、後述する連結装置70の筒状部71が挿通される挿通孔52が設けられている。
第2テザー60の他端側は、この実施の形態では、連結装置70による第1テザー50とリテーナ20との連結部近傍において、エアバッグ10の基端側面11の内側にシーム62により縫着されている。ただし、第2テザー60の該基端側面11への縫着位置はこれに限定されない。
第1テザー50の長さは、該第1テザー50が連結装置70によりリテーナ20に連結された状態でエアバッグ10が膨張したときに、縁部13をエアバッグ10の内部側に所定深さまで引っ張り込む寸法とされている。
この実施の形態では、第2テザー60の長さは、第1図のように、エアバッグ10が膨張したときに、縁部14を該エアバッグ10の内部側に前記縁部13と略同程度の深さまで引っ張り込む寸法とされている。ただし、吊紐としての第2テザー60の長さはこれに限定されるものではなく、これよりも長くても短くてもよい。第2テザー60の長さをこれよりも長くするか又は短くすることにより、ベントホール閉鎖時においても縁部13,14間に隙間が生じ、この隙間からエアバッグ10外にガスを流出させることができる。また、この第2テザー60の長さを調節することにより、ベントホール開放時の縁部13,14同士の間隔、即ちベントホール40の開度をコントロールすることもできる。
前記リテーナ20は、この実施の形態では、底板部21と、該底板部21の周縁から立設された周壁部22とを有する上開容器状のものである。該底板部21の中央付近には、インフレータ取付用開口23が設けられ、その周囲には、複数のボルト挿通孔(符号略)が設けられている。
このインフレータ取付用開口23から所定距離離隔した位置において、該底板部21からリテーナ20の内部側へ向って略垂直に略円筒形の筒状部71が突設されている。この筒状部71の内孔は、該底板部21の裏側に連通している。また、該底板部21の裏側からは、この筒状部71と同軸状に、後述の解除手段としてのイニシエータ80が収容される略円筒形のイニシエータ収容室24が突設されている。このイニシエータ収容室24内は、該筒状部71内に連通している。
エアバッグ10の基端側面11には、この底板部21のインフレータ取付用開口23及び各ボルト挿通孔と重なる位置開係にて、インフレータ受入用開口15及び複数のボルト挿通孔(符号略)が設けられている。また、この基端側面11のうち、前記筒状部71と重なる位置には、筒状部受入用開口(符号略)が設けられている。
このエアバッグ10の基端側面11は、該エアバッグ10の内部側から押え部材25により底板部21に押え付けられるようにしてリテーナ20に固定される。この押え部材25は、底板部21に沿って延在するプレート状ものである。この押え部材25にも、エアバッグ10の前記インフレータ受入用開口15及び筒状部受入用開口と重なり合う位置開係にて、インフレータ受入用開口26及び筒状部受入用開口(符号略)が設けられている。また、この押え部材25のインフレータ受入用開口26の周縁部からは、エアバッグ10及びリテーナ20の各ボルト挿通孔に挿通される複数のスタッドボルト27が突設されている。
インフレータ30は略円柱形状のものであり、その筒軸方向の先端側の側周面に複数のガス噴出口31が設けられている。このインフレータ30の筒軸方向の途中部分(該ガス噴出口31よりも後端側)の側周面からは、インフレータ固定用のフランジ32が突設されている。このインフレータ30の該先端側が底板部21のインフレータ23に嵌装される。フランジ32には、該底板部21の各ボルト挿通孔と重なる複数のボルト挿通孔(符号略)が設けられている。
エアバッグ10をリテーナ20に取り付けるに当っては、該エアバッグ10の基端側面11のインフレータ受入用開口15の周縁部をリテーナ20のインフレータ取付用開口23の周縁部に重ね合わせる。そして、押え部材25のスタッドボルト27を該基端側面11、リテーナ20及びインフレータ30のフランジ32の各ボルト挿通孔に通し、その先端にナット28を締め込んで、該基端側面11及びインフレータ30をリテーナ20に固定する。この際、リテーナ20内に突出した前記筒状部71を該基端側面11及び押え部材25の各筒状部受入用開口に通し、エアバッグ10内に挿入する。
この実施の形態では、連結装置70は、該筒状部71と、該筒状部71の先端に離脱可能に装着されたキャップ72とからなる。第3図(a)に示すように、このキャップ72は、該筒状部71に挿入される軸部73と、該軸部73の該挿入方向後端側から側方に放射状に張り出すフランジ部74と、該軸部73の側周面から突設された係止突起75と、該フランジ部74から側方に延出した連結片76とを有している。第4図の通り、軸部73の径方向におけるフランジ部74の幅は、第1テザー50の前記挿通孔52の径よりも大きなものとなっている。
該連結片76の延出方向の先端側の縁部には、ミシン目状に複数の小孔74aが設けられている。この小孔74aを介して、該連結片76の先端側が第1テザー50にシーム77により縫着されている。
筒状部71の内周面には、軸部73を該筒状部71に挿入したときに係止突起75が係合する溝78が設けられている。第3図(a)の通り、この溝78は、筒状部71の先端側から該筒状部71の内周面に沿って該筒状部71の奥側へ向って延在した後、該奥側において筒状部71の周方向に曲がった略L字形の溝である。この溝78の筒状部71先端側の端部は、該筒状部71の先端面に連通している。
エアバッグ10の内部において、第1テザー50の挿通孔52に筒状部71を挿通した後、係止突起75を溝78に入り込ませるようにして軸部73を該筒状部71に挿入する。その後、キャップ72を若干回転させて係止突起75を溝78の奥側に係合させることにより、キャップ72が筒状部71の先端に固定される。この結果、該キャップ72のフランジ部74により筒状部71が挿通孔52から抜け出すことが阻止され、第1テザー50が該筒状部71及びキャップ72を介してリテーナ20に連結される。
この実施の形態では、連結装置70による第1テザー50とリテーナ20との連結を解除する解除手段として、リテーナ20の裏側から前記イニシエータ収容室24内にイニシエータ(ガス発生器)80が挿入されている。このイニシエータ80は、エアバッグ装置1及び後述のシートベルト装置(図示略)の制御装置(第20図)からの作動信号により作動して筒状部71内にガスを噴出し、このガス圧によりキャップ72を筒状部71から離脱させるものである。符号29は、該イニシエータ80を収容室24内に保持した蓋を示している。また、符号81は、イニシエータ80の後端に接続された、前記制御装置から該イニシエータ80への作動信号入力用のハーネスを示している。
エアバッグ10及びインフレータ30を前述のようにしてリテーナ20に固定すると共に、第1テザー50の他端側を連結装置70でリテーナ20に連結した後、エアバッグ10を折り畳んで該リテーナ20の前面開口を覆うようにリッド(図示略)を装着することにより、エアバッグ装置1が構成される。ただし、エアバッグ10は予め折り畳まれた状態でリテーナ20に取り付けられてもよい。
図示は省略するが、車両の座席はシートクッションと、シートバックと、ヘッドレストとを備えており、車両室内の床面に設置されたガイドレールに沿って前後方向位置調整可能とされている。この座席の前方にエアバッグ装置1が設置されている。
この座席に座った乗員の体重は、荷重センサによって検出される。
車両室内には、この座席に座った乗員の姿勢を検知したりあるいはシートクッション上に置かれた物体の形状を識別するために、CCDカメラ等の撮像装置と画像処理装置とが設けられている。この乗員の姿勢の検知装置は、乗員の頭部、胸部及び肩部のうち少なくとも1つ(以下、これらを総称して乗員の頭部等という。)を検知するものであることが好ましい。
なお、座席にチャイルドシート取付装置が設置されている場合、この取付装置へのチャイルドシートの装着を検知することによりシートクッション上の物体がチャイルドシートであるか否かを判定するようにしてもよい。
車両に設けられたシートベルト装置のウェビングによってチャイルドシートを座席に固定する方式の場合は、ウェビングの巻出量やウェビングに加えられる張力を検知し、これらの検知データと荷重センサによる検知データとを組み合わせ、座席上の物体が人体であるか、チャイルドシートであるかを判定するようにしてもよい。
この座席の側部には、シートベルト装置のバックルが設置されている。シートベルト装置のウェビングが掛通されたタングが該バックルに装着される。
このバックルには、タングが装着されたことを検知するタング検知センサが設けられている。また、ウェビングを巻取るためのリトラクタにはウェビングの巻出しを検知するセンサが設けられている。さらに、このリトラクタやバックルには、車両衝突時にウェビングを所定長さ引き取って乗員を拘束するためのプリテンショナと、ウェビングに加えられる張力が所定値以上であるときにはウェビングを少しずつ緩めて乗員に加えられる衝撃を吸収するためのEA装置(エネルギー吸収装置)が設けられている。
また、この車両には、ミリ波センサ、画像センサ、赤外線レーザーセンサ、GPSからの自動車位置対他車位置検知装置等よりなる衝突予知装置が設けられている。この衝突予知は、前後左右の全方向について行われる。この衝突予知装置により衝突するか否かが予知されると共に、衝突すると予知される場合には衝突方向の予知、フルラップ衝突かオフセット衝突かの予知、衝突対象の種類の予知、衝突対象物の大きさの予知、衝突相対速度の予知、及び衝突相対加速度の予知が行われる。
さらに、この車両には、ジャイロ等よりなる車両姿勢の検知センサのほか、多数箇所に加速度センサ、衝撃センサが設けられており、実際に衝突事故が生じた場合に、事故が衝突であるかロールオーバーであるかの検知、衝突部位の検知、衝突形態の検知、及び衝突規模(クラッシュシビアリティー)の検知を行うよう構成されている。
第20図の通り、前記座席の使用状態(座席への乗員の着座の有無、座席への荷物やチャイルドシートの載置の有無、座席上の乗員の重量、乗員の姿勢、及び座席の前後位置)の検知信号と、衝突予知信号(衝突するか否かの予知、衝突方向の予知、フルラップ衝突かオフセット衝突かの予知、衝突対象の種類の予知、衝突対象物の予知、衝突相対速度の予知、及び衝突相対加速度の予知)と、事故状態検知信号(事故が衝突であるかロールオーバーであるかの検知、衝突部位の検知、衝突形態の検知、及び衝突規模の検知)とが制御装置に入力され、これにより車両のシートベルト装置と前記エアバッグ装置1(インフレータ30及びイニシエータ80(解除手段))が制御される。
次に、この一連の制御内容について第21〜23図を参照して説明する。第21図は座席の使用状態の検知プロセスを示している。プログラムがスタートすると、まずステップ201にて座席に乗員が座っているか否かが判断される。乗員が座っていると判断される場合には、エアバッグ装置1を作動可能状態におく。次いで、ステップ202〜204の各判定が行われる。
ステップ202では、乗員の重量(体重)が判定される。乗員重量が軽い場合はエアバッグ装置1のイニシエータ80を作動させず、乗員重量が重い場合はイニシエータ80を作動させる。併せてシートベルト装置のプリテンショナー力・EA力もコントロールする。
ステップ203では乗員の姿勢が判定される。この実施の形態では、乗員の姿勢の検知装置は、乗員頭部等の位置を検出する。乗員頭部等が所定位置よりも後方に位置する場合には、インフレータ30を作動させ、乗員頭部等が所定位置よりも前方に位置する場合には、インフレータ30を作動させない。なお、本発明では、インフレータ30として出力可変型のものを用い、乗員頭部等が前方に位置するほどインフレータ30の出力を小さくするように制御してもよい。
ステップ204ではシートベルトの着用の有無が判定される。シートベルト巻取り装置(以下リトラクター)や、バックルに装備したセンサ情報により、シートベルトの着用の有無を検知し、シートベルト着用時・非着用時にそれぞれEA力(量)が最適となるように、エアバッグ装置1のインフレータ30及びイニシエータ80並びにシートベルト装置のプリテンショナーの作動・非作動をそれぞれ制御する。
第22図は衝突が予知される場合の処理手順のフローチャートを示す。まず、ステップ211で衝突が予知されるか否かが判定され、衝突すると判定される場合にはステップ212〜217の処理が行われる。
ステップ212では衝突方向が判定される。この予知は車両の前後左右方向全てに行われると同時に、その細部位置の予知も行う。予知情報は、シートベルト装置及びエアバッグ装置1を作動させたり、事故時判定処理におけるシートベルト装置及びエアバッグ装置1を作動させる減速度の閾値を変化させるために利用される。
ステップ213では、予想される衝突がフルラップ衝突であるかオフセット衝突であるかが判定され、また、この判定結果に基づいて衝突時の車両挙動を予測する。この衝突予知情報はシートベルト装置及びエアバッグ装置1の作動モードを最適にコントロールしたり、事故時判定処理におけるシートベルト装置及びエアバッグ装置1を作動させる減速度の閾値を変化させるために利用される。
ステップ214では衝突対象の種類が判定される。即ち、衝突対象物を識別し、衝突時のクラッシュシビアリティーを予知する。この予知情報は乗員拘束用のシートベルト装置及びエアバッグ装置1の作動モードを最適にコントロールしたり、事故時判定処理における各拘束装置を作動させる減速度の閾値を変化させるために利用される。
ステップ215では衝突対象物の大きさや質量を判定し、衝突時のクラッシュシビアリティーを予知する。この予知情報はシートベルト装置及びエアバッグ装置1の作動モードを最適にコントロールしたり、事故時判定処理におけるシートベルト装置及びエアバッグ装置1を作動させる減速度の閾値を変化させるために利用される。
ステップ216では衝突対象との相対速度を判定し、衝突時のクラッシュシビアリティーを予知する。この予知情報はシートベルト装置及びエアバッグ装置1の作動モードを最適にコントロールしたり、事故時判定処理におけるシートベルト装置及びエアバッグ装置1を作動させる減速度の閾値を変化させるために利用される。
ステップ217では、衝突対象との相対加速度を判定し、衝突時のクラッシュシビアリティーを予知する。この予知情報はシートベルト装置及びエアバッグ装置1の作動モードを最適にコントロールしたり、事故時判定処理にけるシートベルト装置及びエアバッグ装置1を作動させる減速度の閾値を変化させるために利用される。
第23図は衝突等の事故が実際に発生した場合の処理手順のフローチャートを示している。
ステップ221において車両の前後左右方向に取り付けられた静電容量やひずみを利用した加速度センサにより、車両の衝突を検知する。衝突判断の閾値は、衝突予知情報によって変化させることも可能である。
ステップ221において、衝突と判定されない場合はステップ222に進み、ロールオーバーが発生したかどうかが判定される。衝突でもなくロールオーバーでもないときにはステップ221に戻る。ロールオーバーの場合であれば、ステップ222からステップ227に進み、最適なEA力(量)が得られるようにエアバッグ装置1のインフレータ30及びイニシエータ80の作動・非作動をそれぞれ制御する。併せてシートベルト装置のプリテンショナー力・EA力もコントロールする。
ステップ221において衝突と判定される場合には、ステップ223〜226の処理が行われる。
ステップ223では衝突した部位を判定し、最適なEA力(量)が得られるようにエアバッグ装置1のイニシエータ80の作動・非作動を制御する。併せてシートベルト装置のプリテンショナー力・EA力もコントロールする。
ステップ224では衝突形態を判定し(前方・斜方・側方衝突等)、最適なEA力(量)が得られるようにエアバッグ装置1のイニシエータ80の作動・非作動を制御する。併せてシートベルト装置のプリテンショナー力・EA力もコントロールする。
ステップ225では、衝突衝撃の大きさ(クラッシュシビアリティー)を判定する。判定結果により最適なEA力(量)が得られるようにエアバッグ装置1のインフレータ30及びイニシエータ80をコントロールする。併せてシートベルト装置のプリテンショナー力・EA力やもコントロールする。
なお、ステップ226での判定結果ではロールオーバーには該当しなかった場合でも、衝突によりロールオーバーすることがあるので、ステップ226において改めてロールオーバーしたかどうか判定し、最適なEA力(量)が得られるようにエアバッグ装置1のインフレータ30及びイニシエータ80の作動・非作動をそれぞれ制御する。併せてシートベルト装置のプリテンショナー力・EA力もコントロールする。
このエアバッグ装置1の作動は次の通りである。
前記制御装置からの作動信号によりインフレータ30がガス噴出作動すると、このインフレータ30からのガスによりエアバッグ10が前記リッドを押し開いて車両室内に膨張する。
このとき、制御装置からイニシエータ80に作動信号を入力されていない場合には、第1図のように、第1テザー50が連結装置70によってリテーナ20に連結されたままなので、この第1テザー50と第2テザー60とにより、ベントホール40の対向する縁部13,14の双方がエアバッグ10の内部側に引っ張り込まれ、これによりベントホール40が閉じた状態となっている。この結果、ベントホール40からのガスの流出が制限される。
また、制御装置からイニシエータ80に作動信号が入力された場合には、イニシエータ80がガス噴出作動する。これにより、イニシエータ80から筒状部71内にガスが噴出し、このガス圧によりキャップ72が該筒状部71から離脱して第1テザー50とリテーナ20との連結が解除される。
これにより、該第1テザー50によるベントホール40の一方の縁部13に対する引っ張り力が解除され、第5図のように該縁部13がエアバッグ10の内圧により該エアバッグ10の外部側に膨らみ出す。このとき、ベントホール40の他方の縁部14は第2テザー60によってエアバッグ10の基端側面11と連結されたままなので、該他方の縁部14はエアバッグ10の内部側に引っ張り込まれた状態となっている。そのため、これらの縁部13,14同士の間隔が大きくなる。この結果、ベントホール40が開又は大開度となり、該ベントホール40を通してエアバッグ10外にガスが流出する。
以上のように、このエアバッグ装置1にあっては、エアバッグ10の膨張時に、ベントホール40の一方の縁部13が第1テザー50及び連結装置70によってエアバッグ10の内部側に引っ張られ、且つ他方の縁部14が第2テザー60によってエアバッグ10の内部側に引っ張られることにより、ベントホール40が閉又は小開度とされ、イニシエータ80が作動して連結装置70による第1テザー50とリテーナ20の連結を解除させた場合に、ベントホール40の該一方の縁部13がエアバッグ10の外部側へ膨らみ出してベントホール40が開又は大開度となるように構成されているので、このイニシエータ80の作動を前記制御装置によって制御することにより、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホール40からのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能である。
この実施の形態では、ベントホール40がスリット状となっているので、ベントホール40の閉鎖時における該ベントホール40からのガスリーク抑止効果が高い。
さらに、この実施の形態では、各テザー50,60の長手方向と交叉方向の幅がベントホール40の長手方向の幅と略等しくなっており、各テザー50,60は、各々の該幅方向の両端側をベントホール40の長手方向の両端に揃えるようにして、該ベントホール40の両側の縁部13,14にそれぞれ接続されている。このため、テザー50,60により縁部13,14がエアバッグ10の内部側に引っ張られたときには、該ベントホール40がその長手方向の略全長にわたってほぼ均等にエアバッグ10内に引っ張り込まれる。これにより、ベントホール40の閉鎖時における該ベントホール40からのガスリーク抑止効果が向上する。
上記の実施の形態では、ベントホール40の一方の縁部13を延在体としての第1テザー50及び連結装置70によりリテーナ20に連結解除可能に連結し、他方の縁部14を吊紐としての第2テザー60によりエアバッグ10の基端側面11に連結解除不能に連結しているが、この第2テザー60も、延在体として、連結装置70によりリテーナ20に連結解除可能に連結してもよい。
この場合、双方のテザー50,60を共通の連結装置70によりリテーナ20に連結してもよく、それぞれ別の連結装置70,70によりリテーナ20に連結してもよい。テザー50,60をそれぞれ別の連結装置70,70によりリテーナ20に連結した場合には、テザー50をリテーナ20に連結した連結装置70のイニシエータ80と、テザー60をリテーナ20に連結した連結装置70のイニシエータ80とを同時に作動させてもよく、異なるタイミングで作動させてもよい。
本発明では、吊紐としての第2テザー60を省略し、ベントホール40の一方の縁部13又は14のみを延在体としてのテザー50及び連結装置70によりリテーナ20に連結解除可能に連結してもよい。
上記の実施の形態では、エアバッグ10に、延在体としての第1テザー50及び連結装置70により開閉される開閉型のベントホール40のみが設けられているが、これとは別に、常時開放した常開型のベントホールが設けられていてもよい。
図示は省略するが、ベントホール40の周縁部に補強用のパッチが取り付けられてもよい。この場合、各テザー50,60はこのパッチに取り付けられてもよく、あるいは1枚の布地からこのパッチとテザー50,60とを一体に構成してもよい。
上記の実施の形態では、延在体としての第1テザー50と、吊紐としての第2テザー60とは、それぞれ、エアバッグ10の外面を構成する基布と別体に構成されているが、本発明では、これらのテザー50,60は、エアバッグ10を構成する基布と一体に構成されてもよい。第6図はこのように構成されたエアバッグ装置の断面図であり、第7図は第6図のVII部分(エアバッグのベントホール付近)の斜視図である。なお、第6図はこのエアバッグ装置のベントホール閉鎖時を示している。第7図はエアバッグのベントホール付近を該エアバッグの内部側から見た図である。
この実施の形態のエアバッグ装置1Aにおいては、エアバッグ10Aのベントホール40付近の外面は、2枚の基布16,17を縫い合わせることにより構成されている。一方の基布16は、該ベントホール40を挟んで一方の面を構成し、基布17は、他方の面を構成している。第2図の符号18は、これらの基布16,17の対向する縁部同士を縫合したシームを示している。
第7図に示すように、この実施の形態では、これらの基布16,17の縁部から、それぞれ、延在体としての第1テザー50Aと、吊紐としての第2テザー60Aとが延出している。該第1テザー50Aは、基布16と共通の布地から該基布16と一連一体に形成され、第2テザー60Aは、基布17と共通の布地から該基布17と一連一体に形成されている。これらのテザー50A,60Aは、基布16,17の縁部同士を突き合わせたときに互いに重なり合う位置関係にて配置されている。この実施の形態でも、テザー50A,60A同士は、各々の長手方向と交叉方向の幅が略等しくなっている。
この実施の形態では、シーム18により基布16,17の縁部同士を縫合するに当り、テザー50A,60Aが重なり合った部分においては、これらの縁部同士の縫合を中断して非縫合としている。この実施の形態では、この非縫合部がエアバッグ10の内外を連通するベントホール40となり、このベントホール40を挟んで対向する一方の基布16の縁部に延在体としての第1テザー50Aが連なり、他方の基布17の縁部に吊紐としてのテザー60Aが連なったものとなっている。この実施の形態でも、該非縫合部の幅即ちベントホール40の長手方向の幅は、各テザー50A,60Aの長手方向と交叉方向の幅と略等しいものとなっており、且つ該ベントホール40の長手方向の両端が各テザー50A,60Aの該幅方向の両端と略合致するように構成されている。
この実施の形態でも、第1テザー50Aの延出方向の先端側には、連結装置70の筒状部71が挿通される挿通孔52が設けられている。エアバッグ10Aの内部において、この挿通孔52に筒状部71が挿通され、この筒状部71の先端にキャップ72が装着されることにより、該第1テザー50Aの先端側がリテーナ20に連結されている。
また、第2テザー60Aの延出方向の先端側は、連結装置70による第1テザー50とリテーナ20との連結部近傍において、エアバッグ10Aの基端側面11の内側にシーム62により縫着されている。
なお、図示は省略するが、基布16,17同士も、ベントホール形成予定領域以外の部分において連続した1枚の基布により構成されていてもよい。
このエアバッグ装置1Aのその他の構成は前述の第1〜5図のエアバッグ装置1と同様であり、第6,7図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。また、このエアバッグ装置1Aの作動も、第1〜5図のエアバッグ装置1と同様である。さらに、このエアバッグ装置1Aとシートベルト装置とを備えた乗員拘束装置による、該エアバッグ装置1Aのインフレータ30及びイニシエータ80並びにシートベルト装置の制御方法も、前述の実施の形態(第20〜23図)と同様である。
このエアバッグ装置1Aのように、各テザー50A,60Aと、エアバッグ10Aの外面を構成する基布16,17とをそれぞれ一連一体に構成することにより、該エアバッグ10Aの縫製作業を容易化することができる。
なお、この実施の形態におけるエアバッグ10Aの構成は一例であり、エアバッグの外面を構成する基布の枚数や配置等はこれに限定されない。
第8図はさらに別の実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図、第9図はこのエアバッグ装置のエアバッグのベントホール付近の斜視図、第10図はこのエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。なお、第9図はベントホール開放時においてエアバッグの該ベントホール付近を該エアバッグの外部側から見た図である。
この実施の形態のエアバッグ装置1Bにおいては、エアバッグ10Bの外面のうち、該エアバッグ10Bの膨張時に乗員と対面しない予定領域12に、2個のベントホール41,42が近接して設けられている。この実施の形態では、これらのベントホール41,42はそれぞれ略円形の開口となっているが、各ベントホール41,42の形状はこれに限定されない。また、この実施の形態では、ベントホール41,42同士は略同じ大きさとなっているが、ベントホール41とベントホール42とで大きさが異なっていてもよい。
この実施の形態では、エアバッグ10Bのうち、これらのベントホール41,42同士の中間付近に、延在体としてのテザー50Bの一端がエアバッグ10Bの内部側からシーム51により縫着されている。
この実施の形態でも、テザー50Bの他端側には、連結装置70の筒状部71が挿通される挿通孔52が設けられており、エアバッグ10Bの内部において、この挿通孔52に筒状部71が挿通され、この筒状部71の先端にキャップ72が装着されることにより、該テザー50Bの他端側がリテーナ20に連結されている。
この実施の形態では、テザー50Bの長手方向と交叉方向の幅は、各ベントホール41,42の直径よりも大きなものとなっている。また、このテザー50Bは、該幅方向を、ベントホール41,42同士の中心同士を結ぶ線と略直交方向としてエアバッグ10Bに縫着されている。
このテザー50Bの長さは、該テザー50Bが連結装置70によりリテーナ20に連結された状態でエアバッグ10Bが膨張したときに、エアバッグ10Bのベントホール41,42同士の中間付近を該エアバッグ10Bの内部側に引っ張り込み、該中間付近を挟んで一方のベントホール41側と他方のベントホール42側のエアバッグ外面同士を対面させて、これらのベントホール41,42同士を閉又は小開度とする寸法とされている。
このエアバッグ装置1Bのその他の構成は前述の第1〜5図のエアバッグ装置1と同様であり、第8〜10図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。また、このエアバッグ装置1Bとシートベルト装置とを備えた乗員拘束装置による、該エアバッグ装置1Bのインフレータ30及びイニシエータ80並びにシートベルト装置の制御方法も、前述の実施の形態(第20〜23図)と同様である。
このエアバッグ装置1Bの作動は次の通りである。
制御装置からインフレータ30に作動信号が入力されると、インフレータ30がガス噴出作動し、このインフレータ30からのガスによりエアバッグ10Bが車両室内に膨張する。
このとき、制御装置からイニシエータ80に作動信号が入力されていない場合には、第8図のように、テザー50Bが連結装置70によってリテーナ20に連結されたままなので、このテザー50Bにより、エアバッグ10Bのうちベントホール41,42同士の中間付近が該エアバッグ10Bの内部側に引っ張り込まれ、これにより、該中間付近を挟んで一方のベントホール41側と他方のベントホール42側のエアバッグ外面同士が対面して、これらのベントホール41,42同士が閉又は小開度となる。この結果、各ベントホール41,42からのガスの流出が制限される。
また、制御装置からイニシエータ80に作動信号が入力された場合には、イニシエータ80がガス噴出作動する。これにより、イニシエータ80から筒状部71内にガスが噴出し、このガス圧によりキャップ72が該筒状部71から離脱してテザー50Bとリテーナ20との連結が解除される。
これにより、該テザー50Bによるエアバッグ10Bのベントホール41,42同士の中間付近に対する引っ張り力が解除され、第10図のように該中間付近がエアバッグ10Bの内圧により該エアバッグ10Bの外部側に膨らみ出す。これにより、ベントホール41,42同士が離反してエアバッグ10Bの外面に露呈し、各ベントホール41,42が開又は大開度となる。この結果、各ベントホール41,42を通してエアバッグ10B外にガスが流出するようになる。
以上のように、このエアバッグ装置1Bにあっても、エアバッグ10Bの膨張時に、該エアバッグ10Bのベントホール41,42同士の中間付近がテザー50B及び連結装置70によってエアバッグ10Bの内部側に引っ張り込まれることにより、各ベントホール41,42が閉又は小開度とされ、イニシエータ80が作動して連結装置70によるテザー50Bとリテーナ20の連結を解除させた場合に、各ベントホール41,42がエアバッグ10Bの外面に露呈して各ベントホール41,42が開又は大開度となるように構成されているので、このイニシエータ80の作動を前記制御装置によって制御することにより、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホール41,42からのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能である。
第14図はさらに別の実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図、第15図は第14図のXV部分(エアバッグのベントホール付近)の分解斜視図、第16図はこのエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。
この実施の形態のエアバッグ装置1Cにおいては、エアバッグ10Cの基端側面11の中央と周縁部との間にベントホール43が設けられており、このベントホール43に、両端が開放した筒状のノズル90の一端が連結されている。このノズル90は、エアバッグ10Cの内部側に配置されている。
なお、この実施の形態では、ノズル90は、一端がエアバッグ10Cの内部側からベントホール43の周縁部にシーム91によって縫着されることにより、初めからエアバッグ10Cの内部側に配置された状態となっている。ただし、ノズル90は、エアバッグ10Cの外部側からベントホール43の周縁部に縫着されてもよい。この場合、ノズル90は、他端側が該ベントホール43を通してエアバッグ10C内へ押し込まれることにより、エアバッグ10C内に配置される。
この実施の形態では、該ノズル90は、基布を筒状に巻回して該巻回方向の両端部同士を縫合してなるものであるが、ノズル90の構成はこれに限定されるものではなく、例えば可撓性を有するゴムや合成樹脂製のチューブなどから構成されてもよい。あるいは、このノズル90は、エアバッグ10Cの外面を構成する基布と一体に構成されてもよい。
この実施の形態では、該ノズル90がベントホール43を通してエアバッグ10Cの外部側へ移動することを拘束する延在体としてのテザー53が設けられている。このテザー53は、一端がベントホール43の周縁部に接続され、他端側がノズル90及びエアバッグ10Cの内部の内部を通って該エアバッグ10Cの中央側へ引き回されている。
この実施の形態では、テザー53の該一端側は、エアバッグ10Cの外部側からベントホール43の周縁部にシーム54により縫着されているが、エアバッグ10Cの内部側から、該ベントホール43の周縁部であって且つノズル90の前記一端(シーム91)によって取り囲まれた領域に縫着されてもよい。あるいは、このテザー53は、エアバッグ10Cの外面を構成する基布と一体に構成されてもよい。あるいは、このテザー53の該一端側は、ノズル90に接続されてもよい。
この実施の形態でも、テザー53の他端側には、連結装置70の筒状部71が挿通される挿通孔55が設けられており、エアバッグ10Cの内部において、この挿通孔55に筒状部71が挿通され、この筒状部71の先端にキャップ72が装着されることにより、該テザー53の他端側がリテーナ20に連結されている。
このテザー53の長さは、該テザー53が連結装置70によりリテーナ20に連結された状態でエアバッグ10Cが膨張したときに、該テザー53がベントホール43と該連結装置70の筒状部71との間で緊張する程度の寸法とされている。
このエアバッグ装置1Cのその他の構成は前述の第1〜5図のエアバッグ装置1と同様であり、第14〜16図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。また、このエアバッグ装置1Cとシートベルト装置とを備えた乗員拘束装置による、エアバッグ装置1Cのインフレータ30及びイニシエータ80並びにシートベルト装置の制御方法も、前述の実施の形態(第20〜23図)と同様である。
このエアバッグ装置1Cの作動は次の通りである。
制御装置からインフレータ30に作動信号が入力されると、インフレータ30がガス噴出作動し、このインフレータ30からのガスによりエアバッグ10Cが車両室内に膨張する。
このとき、制御装置からイニシエータ80に作動信号が入力されていない場合には、第14図のように、テザー53が連結装置70によってリテーナ20に連結されたままなので、このテザー53がベントホール43と筒状部71との間で緊張する。これにより、ノズル90がエアバッグ10C内のガス圧によりベントホール43からエアバッグ10C外へ押し出されることが阻止される。そして、このノズル90は、エアバッグ10C内のガス圧によりテザー53に張り付くようにして潰れて閉口状態となる。この結果、ベントホール43がこのノズル90によって閉鎖(小開度とされることも含む。)される。
また、制御装置からイニシエータ80に作動信号が入力された場合には、イニシエータ80がガス噴出作動する。これにより、イニシエータ80から筒状部71内にガスが噴出し、このガス圧によりキャップ72が該筒状部71から離脱してテザー53とリテーナ20との連結が解除される。この結果、該テザー53によるノズル90の拘束も解除されるため、第16図のように、ノズル90がエアバッグ10C内のガス圧によりベントホール43からエアバッグ10C外に押し出される。そして、このノズル90内にガスが流れ込むことにより、ノズルが筒状に拡径して開放状態となり、このノズル90を通ってエアバッグ10C外にガスが流出するようになる。
以上のように、このエアバッグ装置1Cにあっては、エアバッグ10Cの膨張時に、該エアバッグ10Cのベントホール43に連結されたノズル90が該ベントホール43からエアバッグ10C外に押し出されないようにテザー53及び連結装置70によって拘束されることにより、該ベントホール43が閉鎖され、イニシエータ80が作動して連結装置70によるテザー53とリテーナ20との連結を解除させた場合に、ノズル90がエアバッグ10C内のガス圧によりベントホール43を通ってエアバッグ10C外に押し出され、このノズル90を介してベントホール43が開放状態となるように構成されているので、このイニシエータ80の作動を前記制御装置によって制御することにより、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じてベントホール43からのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能である。
この実施の形態では、ノズル90がベントホール43を通してエアバッグ10Cの外部側へ移動することを拘束する延在体としてのテザー53が1本だけ設けられているが、本発明では、このテザー53が複数本設けられてもよい。
第17図はこのように構成されたエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図、第18図は第17図のXIII部分(エアバッグのベントホール付近)の分解斜視図、第19図はこのエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。
この実施の形態のエアバッグ装置1Dにおいては、エアバッグ10Dに、ノズル90がベントホール43を通して該エアバッグ10Cの外部側へ移動することを拘束する延在体としてのテザー53が2本設けられている。
これらのテザー53は、第18図の通り、一端が、ベントホール43の周縁部のうち該ベントホール43の中心を挟んで対向する縁部にそれぞれシーム54により縫着されている。
第17図の通り、この実施の形態では、これらのテザー53の他端側が共通の連結装置70によりリテーナ20に連結されている。ただし、これらのテザー53をそれぞれ別の連結装置70によりリテーナ20に連結してもよい。
このエアバッグ装置1Dのその他の構成は前述の第14〜16図のエアバッグ装置1Cと同様であり、第17〜19図において第14〜16図と同一符号は同一部分を示している。また、このエアバッグ装置1Dの作動も第14〜16図のエアバッグ1Cと同様である。さらに、このエアバッグ装置1Dとシートベルト装置とを備えた乗員拘束装置によるエアバッグ1Dのインフレータ30及びイニシエータ80並びにシートベルト装置の制御方法も、前述の実施の形態(第20〜23図)と同様である。
本発明では、ノズル90がベントホール43を通してエアバッグの外部側へ移動することを拘束する延在体としてのテザー53が3本以上設けられてもよい。テザー53を複数設ける場合、各テザー53を、ベントホール43の周方向に位置を異ならせて配置することが好ましい。ただし、テザー53の配置はこれに限定されない。
本発明は、車両の助手席用エアバッグ装置に好適に適用される。以下に、第11〜13図を参照して本発明が適用された車両の助手席用エアバッグ装置の構成例について説明する。
第11図は実施の形態に係る助手席用エアバッグ装置のエアバッグの斜視図、第12図はこの助手席用エアバッグ装置のエアバッグ膨張時の側面図、第13図は第12図のXIII−XIII線に沿う断面図である。
この実施の形態の助手席用エアバッグ装置においては、エアバッグ100は、助手席乗員の前方右側において膨張する右半側エアバッグ101と、助手席乗員の前方左側において膨張する左半側エアバッグ102と、該右半側エアバッグ101及び左半側エアバッグ102の膨張方向の基端側同士を連通する基端室103とを有する。エアバッグ100のうち、この基端室103が助手席乗員から見て最も前方側に位置しており、この基端室103の底面にガス導入用開口105が設けられている。
このガス導入用開口105の周縁部が上開容器状のリテーナ110に連結され、エアバッグ100が折り畳まれてこのリテーナ110内に収容されている。このリテーナ110内に設置されたインフレータ111からのガスにより、エアバッグ100が膨張する。
エアバッグ100が膨張した状態にあっては、右半側エアバッグ101と左半側エアバッグ102の先端部同士の間にタイパネルなどの架渡部材は存在せず、両バッグ101,102の先端部同士に間には空間部104が形成される。この空間部104は助手席乗員側に向って(即ち、第11〜13図において右方に向って)開放している。
このエアバッグ100においては、基端室103の左右の側面に、それぞれ、後述の延在体としての第1テザー109によって開閉されるベントホール106が設けられている。この実施の形態では、各スリット106は、略上下方向に延在したスリット状のものとなっている。各ベントホール106は、第13図に示すように、右半側エアバッグ101及び左半側エアバッグ102の基端よりも基端室103の基端側、即ち右半側エアバッグ101内及び左半側エアバッグ102内には臨まず、基端室103内に臨む位置に配置されている。
第12図に示すように、本発明においては、このベントホール106は、エアバッグ100が膨張した状態において、前記ガス導入用開口105の前縁を通る鉛直方向の線分Lから該エアバッグ100の膨張方向先端側即ち助手席乗員側に100mm以上離隔しない位置に配置されていることが好ましく、特に、この線分Lよりも該エアバッグ100の膨張方向基端側即ち車両前方側に配置されていることが好ましい。
この実施の形態では、各ベントホール106の周縁部のうち、該ベントホール106の長手方向に延在する1対の対向辺の一方に沿う縁部(符号略)に延在体としての第1テザー108の一端が連なり、他方の辺に沿う縁部(符号略)に吊紐としての第2テザー109の一端が連なっている。
該第1テザー108の他端側は、エアバッグ100の内部を通ってガス導入用開口105側へ引き回され、前記リテーナ110に設けられた連結装置(図示略)によって該リテーナ110に対し連結解除可能に連結されている。この連結装置は、前述の各実施の形態における連結装置70と同様のものである。なお、左右の第1テザー108,108が共通の連結装置によりリテーナ110に連結されてもよく、それぞれ別の連結装置によりリテーナ110に連結されてもよい。
第2テザー109の他端側も、エアバッグ100の内部を通ってガス導入用開口105側へ引き回されている。この第2テザー109の他端側は、ボルトやリベット等の固着具(図示略)によりリテーナ110に対し連結解除不能に連結されている。ただし、この第2テザー109の他端側の連結位置はこれに限定されるものではなく、例えば基端室103の底面などに縫着されてもよい。また、本発明においては、この第2テザー109も、リテーナ110に対し連結装置により連結解除可能に連結されてもよい。
該第1テザー108の長さは、該第1テザー108が連結装置によりリテーナ110に連結された状態でエアバッグ100が膨張したときに、この第1テザー108が連なるベントホール106の縁部をエアバッグ100の内部側に所定深さまで引っ張り込む寸法とされている。
また、第2テザー109の長さも、エアバッグ100が膨張したときに、この第2テザー109が連なるベントホール106の縁部を、前記第1テザー108が連なるベントホール106の縁部と略同程度の深さまで該エアバッグ100の内部側に引っ張り込む寸法とされている。ただし、前述の通り、吊紐としての第2テザー109の長さはこれに限定されるものではなく、これよりも長くても短くてもよい。第2テザー109の長さをこれよりも長くするか又は短くすることにより、ベントホール閉鎖時においてもベントホール106の対向する縁部同士の間に隙間が生じ、この隙間からエアバッグ100外にガスを流出させることができる。また、この第2テザー109の長さを調節することにより、ベントホール開放時における該ベントホール106の対向する縁部同士の間隔、即ちベントホール106の開度をコントロールすることもできる。
このように構成されたエアバッグ100を備えた助手席用エアバッグ装置は、インストルメントパネル120の上面に設けられたエアバッグ設置部121内に設置される。符号130は、車両のウィンドシールドを示している。
この助手席用エアバッグ装置及び助手席用シートベルト装置を備えた助手席用乗員拘束装置による、この助手席用エアバッグ装置のインフレータ111及びイニシエータ並びに助手席用シートベルト装置の制御方法は、前述の実施の形態(第20〜23図)と同様である。
この助手席用エアバッグ装置の作動は次の通りである。
制御装置からインフレータ111に作動信号が入力されるとインフレータ111がガス噴出作動し、このインフレータ111からのガスによりエアバッグ100が第12図のように助手席前方に膨張する。
このとき、制御装置から連結装置のイニシエータに作動信号が入力されていない場合には、連結装置による各第1テザー108とリテーナ110との連結が解除されない。この場合、各第1テザー108及び第2テザー109により、各ベントホール106がエアバッグ100の内部側に引っ張り込まれ、閉又は小開度となる。この結果、各ベントホール106からのガスの流出が制限される。
また、制御装置から連結装置のイニシエータに作動信号が入力された場合には、このイニシエータがガス噴出作動して該連結装置による各第1テザー108とリテーナ110との連結が解除される。これにより、各第1テザー108によるベントホール106の一方の縁部に対する引っ張り力が解除され、この縁部がエアバッグ100の外部側に膨らみ出す。これにより、各ベントホール106が開又は大開度となり、各ベントホール106を通してエアバッグ100外にガスが流出するようになる。
以上のように、この助手席用エアバッグ装置にあっても、エアバッグ100の膨張時に、各ベントホール106が第1テザー108及び連結装置、並びに第2テザー109によってエアバッグ100の内部側に引っ張り込まれることにより、各ベントホール106が閉又は小開度とされ、該連結装置による第1テザー108とリテーナ110の連結を解除させた場合に、各ベントホール106の一方の縁部がエアバッグ100の外部側に膨らみ出して各ベントホール106が開又は大開度となるように構成されているので、この連結装置の解除手段としてのイニシエータを前記制御装置によって制御することにより、座席やシートベルト装置の使用状態、衝突予知、事故状態等に応じて各ベントホール106からのガスの流出を制限したり、この制限を解除することが可能である。
なお、この実施の形態では、右半側ベントホール101と左半側エアバッグ102とにそれぞれ常開型ベントホール107が設けられているので、各ベントホール106が閉鎖された状態においてエアバッグ100が助手席乗員を受け止めても、この常開型ベントホール107からエアバッグ100外にガスが流出することにより、助手席乗員に加えられる衝撃が緩和される。
この実施の形態では、第1〜5図の実施の形態と同様のベントホール開閉機構が設けられているが、前述のいずれの実施の形態と同様のベントホール開閉機構が設けられてもよい。
上記の各実施の形態は、いずれも本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の各実施の形態に限定されない。
上記の各実施の形態は、車両の乗員拘束用エアバッグへの本発明の適用例を示すものであるが、本発明は、これ以外のエアバッグ装置にも適用可能である。
実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図である。 図1のII部分の斜視図である。 図1のエアバッグ装置の連結装置付近の断面図である。 図3(a)のIV部分の平面図である。 図1のエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。 実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図である。 図6のエアバッグ装置のエアバッグのベントホール付近の斜視図である。 実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図である。 図8のエアバッグ装置のエアバッグのベントホール付近の斜視図である。 図8のエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。 実施の形態に係る助手席用エアバッグ装置のエアバッグの斜視図である。 図11の助手席用エアバッグ装置のエアバッグ膨張時の側面図である。 図12のXIII−XIII線に沿う断面図である。 実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図である。 図14のXV部分の分解斜視図である。 図14のエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。 実施の形態に係るエアバッグ装置のベントホール閉鎖時の断面図である。 図17のXVIII部分の分解斜視図である。 図17のエアバッグ装置のベントホール開放時の断面図である。 実施の形態に係る乗員拘束装置の制御ブロック図である。 実施の形態に係る乗員拘束装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態に係る乗員拘束装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態に係る乗員拘束装置の制御内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1,1A,1B,1C エアバッグ装置
10,10A,10B,10C エアバッグ
20 リテーナ
30 インフレータ
40,41,42 ベントホール
50,50A 第1テザー(延在体)
50B テザー(延在体)
52 挿通孔
53 テザー(延在体)
55 挿通孔
60 第2テザー(吊紐)
70 連結装置
71 筒状部
72 キャップ
80 イニシエータ
90 ノズル
100 エアバッグ
101 右半側エアバッグ
102 左半側エアバッグ
103 基端室
105 ガス導入用開口
106 ベントホール
107 常開型ベントホール
108 第1テザー(延在体)
109 第2テザー(吊紐)
110 リテーナ
111 インフレータ
120 インストルメントパネル

Claims (17)

  1. エアバッグと、
    該エアバッグの膨張方向の基端側が固定された固定部材と、
    該エアバッグを膨張させるインフレータと、
    該エアバッグに設けられた、該エアバッグ内のガスを該エアバッグ外に流出させるためのベントホールと
    を備えたエアバッグ装置において、
    該ベントホールからのガスの流出を制限する制限手段と、
    該制限手段による制限を解除させる解除手段と
    を備えており、
    前記制限手段は、
    一端が該エアバッグの該ベントホール周辺部に配置されており、他端側が該エアバッグの内部を通って該エアバッグの前記基端側に延在した延在体と、
    該延在体の該他端側を該エアバッグの該基端側又は前記固定部材に連結解除可能に連結した連結装置と
    を備えており、
    前記解除手段は、該連結装置による連結解除を行うものであり、
    該エアバッグの膨張時に、該ベントホール周辺部又は該ベントホールが該延在体及び連結装置によって該エアバッグの内部側に引き込まれることにより、該ベントホールが閉又は小開度とされ、
    前記解除手段が該連結装置による該延在体と該エアバッグの前記基端側又は前記固定部材との連結を解除させた場合には、該ベントホールがエアバッグの外部側へ露呈するように該エアバッグが膨満し、該ベントホールが開又は大開度となることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 請求項1において、前記ベントホールはスリット状のものであり、
    前記延在体は、前記エアバッグの該ベントホール周辺部のうち、該ベントホールの長手方向に延在する1対の対向辺の少なくとも一方又はその近傍部分に連なっていることを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 請求項1において、前記ベントホールはスリット状のものであり、
    前記延在体は、前記エアバッグの該ベントホール周辺部のうち、該ベントホールの長手方向に延在する1対の対向辺の一方又はその近傍部分に連なっており、
    該対向辺の他方又はその近傍部分と該エアバッグの前記基端側とが吊紐によって連結されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 請求項2又は3において、該延在体の延在方向と交叉方向の幅が該ベントホールの長手方向の幅と略等しいものとなっており、
    該延在体の前記一端は、該幅方向の両端側を該ベントホールの長手方向の両端に揃えるようにして前記対向辺又はその近傍部分に連なっていることを特徴とするエアバッグ装置。
  5. 請求項1において、2個の前記ベントホールが近接して配置されており、
    前記延在体の前記一端は、エアバッグのうち、これらのベントホールの中間付近に連結されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記連結装置は、
    前記固定部材から突出し、その先端が前記エアバッグ内に挿入された筒状部と、
    該筒状部の該先端に離脱可能に装着されたキャップと
    を備えており、
    前記延在体の前記他端には、該筒状部が挿通された挿通孔が設けられており、
    該キャップは該挿通孔よりも大径であり、該キャップにより、該挿通孔からの該筒状部の抜け出しが阻止されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  7. 請求項6において、前記解除手段は、該筒状部内に配置されており、該筒状部内にガスを噴出してこのガス圧により該キャップを該筒状部から離脱させるイニシエータであることを特徴とするエアバッグ装置。
  8. エアバッグと、
    該エアバッグの膨張方向の基端側が固定された固定部材と、
    該エアバッグを膨張させるインフレータと、
    該エアバッグに設けられた、該エアバッグ内のガスを該エアバッグ外に流出させるためのベントホールと
    を備えたエアバッグ装置において、
    該ベントホールからのガスの流出を制限する制限手段と、
    該制限手段による制限を解除させる解除手段と
    を備えており、
    前記制限手段は、
    一端が前記ベントホールに連結され、他端側が該エアバッグの内部に配置された筒状のノズルと、
    該ノズルの該他端側が該ベントホールを通って該エアバッグ外へ移動することを拘束解除可能に拘束する拘束手段とを備え、
    前記解除手段は、該拘束手段による拘束解除を行うものであり、
    該エアバッグの膨張時に、該ノズルの前記他端側が該エアバッグ外へ移動しないように該拘束手段によって拘束されることにより、前記ベントホールが閉又は小開度とされ、
    前記解除手段が該拘束手段による拘束を解除させた場合には、該ノズルが該エアバッグ内のガス圧により該ベントホールを通って該エアバッグ外に押し出され、これにより該ベントホールが開又は大開度となることを特徴とするエアバッグ装置。
  9. 請求項8において、前記拘束手段は、
    一端が前記エアバッグの前記ベントホール周辺部に配置され、他端側が前記ノズル及び該エアバッグの内部を通って該エアバッグの前記基端側に延在した延在体と、
    該延在体の該他端側を該エアバッグの該基端側又は前記固定部材に連結可能に連結した連結装置と
    を備え、
    前記解除手段は、該連結装置による連結解除を行うものであることを特徴とするエアバッグ装置。
  10. 請求項9において、複数の前記延在体が設けられ、各延在体の前記一端が前記ベントホールの周方向に位置を異ならせて配置されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  11. 請求項9又は10において、前記連結装置は、
    前記固定部材から突出し、その先端が前記エアバッグ内に挿入された筒状部と、
    該筒状部の該先端に離脱可能に装着されたキャップと
    を備えており、
    前記延在体の前記他端には、該筒状部が挿通された挿通孔が設けられており、
    該キャップは該挿通孔よりも大径であり、該キャップにより、該挿通孔からの該筒状部の抜け出しが阻止されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  12. 請求項11において、前記解除手段は、該筒状部内に配置されており、該筒状部内にガスを噴出してこのガス圧により該キャップを該筒状部から離脱させるイニシエータであることを特徴とするエアバッグ装置。
  13. 車両の座席に座った乗員を拘束するためのシートベルト装置及びエアバッグ装置を有する乗員拘束装置であって、
    該座席の使用状態の検知手段、該シートベルト装置の使用状態の検知手段、衝突予知手段、及び事故状態検知手段の少なくとも1つの検知又は予知信号に基づいて前記シートベルト装置及びエアバッグ装置を制御する制御装置を備えた乗員拘束装置において、
    該エアバッグ装置は、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のエアバッグ装置であり、
    該制御装置は、前記検知又は予知信号に基づいて前記インフレータ及び前記解除手段を制御とすることを特徴とする乗員拘束装置。
  14. 請求項13において、前記座席の使用状態の検知手段は、
    座席への乗員の着座の有無、
    乗員の重量、
    乗員の姿勢、
    座席位置、及び
    チャイルドシートの設置の有無
    の少なくとも1つを検知するものであることを特徴とする乗員拘束装置。
  15. 請求項14において、前記乗員の姿勢の検知手段は、乗員の頭部、胸部、及び肩部のうち少なくとも1つの位置を検知するものであることを特徴とする乗員拘束装置。
  16. 請求項13ないし15のいずれか1項において、前記衝突予知手段は、衝突の発生予知と共に、
    衝突方向の予知、
    フルラップ衝突かオフセット衝突かの予知、
    衝突対象の種類の予知、
    衝突対象物の大きさの予知、
    衝突相対速度の予知、及び
    衝突相対加速度の予知
    のうち少なくとも1つの予知を行うことを特徴とする乗員拘束装置。
  17. 請求項13ないし16のいずれか1項において、前記事故状態検知手段は、
    事故が衝突であるかロールオーバーであるかの検知、
    衝突部位の検知、
    衝突形態の検知、及び
    衝突規模の検知
    の少なくとも1つの検知を行うものであることを特徴とする乗員拘束装置。
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