JP2008545442A - 胚幹細胞の多分化能を維持する化合物 - Google Patents

胚幹細胞の多分化能を維持する化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は胚幹(ES)細胞を培養するための方法および組成物に関する。当該方法は、フィーダー細胞およびLIFなしで、血清なしの条件で細胞の多分化能/自己複製を維持する式(I)
【化1】
Figure 2008545442

の小分子の存在下でES細胞を増殖させることに関する。これらの方法の一部は胚幹細胞生産における一貫性をより一層促進し、例えば再生医療における胚幹細胞の実際の使用の新しい道を提供する。

Description

関連出願の相互参照
発明の分野
本願は米国仮出願第60/673,623(出願日:2005年6月10日)に基づき優先権を主張する。先の出願の開示はその全体をあらゆる目的のために引用し、本明細書の一部とする。
発明の背景
本発明は胚幹(ES)細胞を培養するための方法および組成物に関する。当該方法は、フィーダー細胞およびLIFなしで、血清なしの条件で細胞の多分化能/自己複製を維持する小分子の存在下でES細胞を増殖させることに関する。これらの方法の一部は胚幹細胞生産における一貫性をより一層促進し、例えば再生医療における胚幹細胞の実際の使用の新しい道を提供する。
背景
胚幹細胞は自発的に分化しようとする(すなわち特定の構造的および/または機能的特徴を獲得する)ため、培地中で維持することが困難である。増殖因子、細胞外マトリックス分子および成分、環境ストレス要因ならびに直接の細胞間相互作用を含む多くの要因の結果として、幹細胞は分化する。
増殖未分化状態を維持したマウスまたはヒト胚幹細胞の培養の発生は、細胞を胎児ウシ血清を補った増殖培地中で、そして時々非分化細胞の「フィーダー」層で細胞を増殖させることを含む多工程の方法である。サイトカイン白血病阻害因子(LIF)が培養培地に加えられるとき、マウス胚幹細胞をフィーダー細胞なしでインビトロで増殖させることができるが、これは細胞密度が中〜高度のときのみ有効であり、1個の細胞からのコロニー形成には血清またはフィーダー層の存在が必要である。さらに、ヒト胚幹細胞については、血清の存在下でもなお、LIFは自己複製の支持に適当ではない。
本発明は、血清なしの培地でLIFを使用しない胚幹細胞の自己複製のための、小分子を使用する方法を提供する。胚幹細胞の多分化能を維持するための本発明の小分子の使用は、胚幹細胞生産における一貫性をより一層促進し、例えば再生医療における胚幹細胞の実際の使用の新しい道を提供する。
発明の要約
ある局面において、本発明は多分化能幹細胞を維持する方法であって、a)塩基性培地;およびb)式I:
Figure 2008545442
〔式中、
は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−10ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから選択され;ここでRの任意のアルキルまたはアルケニルは、所望によりハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよび−NRから独立して選択される1〜3個の基で置換されており;ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望によりハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、ハロ−置換−アルキル、ハロ−置換−アルコキシ、−XNR、−XOXNR、−XNRS(O)0−2、−XC(O)NR、−XNRC(O)XOR、−XNRC(O)NR、−XNRXNR、−XC(O)NRXNR、−XNRXOR、−XOR、−XNRC(=NR)NR、−XS(O)0−2、−XNRC(O)R、−XNRC(O)XNR、−XNRC(O)R、−XC(O)R、−XR、−XC(O)ORおよび−XS(O)0−2NRから選択される1〜3個の基で置換されており;ここでXは結合またはC1−4アルキレンであり;RおよびRは水素、C1−6アルキルおよびC3−12シクロアルキルから独立して選択され;そしてRはX、RおよびRが上記のとおりであるC1−6アルキル、−XNR、−XNRXNR、XNRXORおよび−XORから選択される1〜3個の基で所望により置換されているC3−10ヘテロシクロアルキルである〕
の化合物;およびそのN−オキシド誘導体、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、個々のアイソマーおよびアイソマーの混合物;ならびに当該化合物の薬学的に許容される塩、溶媒和物(例えば水和物)中で細胞を増殖させる工程を含む方法を提供する。
発明の詳細な説明
定義
基として、および他の基、例えばハロ−置換−アルキルおよびアルコキシの構造要素としての「アルキル」は、直鎖状または分枝鎖状であり得る。C1−4−アルコキシには、メトキシ、エトキシ等が含まれる。ハロ−置換アルキルには、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル等が含まれる。
「アリール」は、6〜10個の環炭素原子を含む単環式または縮合二環式芳香環集合を意味する。例えば、アリールはフェニルまたはナフチル、好ましくはフェニルであり得る。「アリーレン」はアリール基に由来する2価基を意味する。「ヘテロアリール」はアリールについて定義のとおりであるが、1個以上の環員がヘテロ原子である。例えばヘテロアリールには、ピリジル、インドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール、イミダゾリル、ベンゾ−イミダゾリル、ピリミジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、チエニル等が含まれる。
「シクロアルキル」は、記載の数の環原子を含む飽和または部分不飽和、単環式、縮合二環式または架橋多環式環集合を意味する。例えばC3−10シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が含まれる。
「ヘテロシクロアルキル」は、記載の1個以上の炭素原子が−O−、−N=、−NR−、−C(O)−、−S−、−S(O)−または−S(O)−から選択される基で置換されている本願で定義のシクロアルキルを意味する;ここで、Rは水素、C1−4アルキルまたは窒素保護基である。例えば本発明の化合物を記載するために本願で使用されているC3−8ヘテロシクロアルキルには、モルホリノ、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニロン、2−オキソ−ピロリジン−1−イル、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デシ−8−イル等が含まれる。
「ハロゲン」(またはハロ)は、好ましくはクロロまたはフルオロを意味するが、ブロモまたはヨードも意味する。
「処置する」、「処置(treating)」および「処置(treatment)」は、疾患および/またはそれに付随する症状を軽減または寛解する方法に関する。
好ましい態様の記載
本発明はES細胞を培養するための方法および組成物に関する。当該方法は、フィーダー細胞およびLIFなしで、血清なしの条件で細胞の多分化能/自己複製を維持する小分子の存在下でES細胞を増殖させることに関する。
ある態様において、式Iの化合物に関して:
は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−10ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから選択され;ここでRの任意のアルキルまたはアルケニルは、所望によりハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよび−NRから独立して選択される1〜3個の基で置換されており;ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望によりハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、ハロ−置換−アルキル、ハロ−置換−アルコキシ、−XNR、−XOXNR、−XNRS(O)0−2、−XC(O)NR、−XNRC(O)XOR、−XNRC(O)NR、−XNRXNR、−XC(O)NRXNR、−XNRXOR、−XOR、−XNRC(=NR)NR、−XS(O)0−2、−XNRC(O)R、−XNRC(O)XNR、−XNRC(O)R、−XC(O)R、−XR、−XC(O)ORおよび−XS(O)0−2NRから選択される1〜3個の基で置換されており;ここでXは結合またはC1−4アルキレンであり;RおよびRは水素、C1−6アルキルおよびC3−12シクロアルキルから独立して選択され;そしてRはX、RおよびRが上記のとおりであるC1−6アルキル、−XNR、−XNRXNR、XNRXORおよび−XORから選択される1〜3個の基で所望により置換されているC3−10ヘテロシクロアルキルである。
他の態様において、Rは水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリミジニル、3−ヒドロキシ−1−メチル−プロピルヒドロキシ−エチル、フェニル、モルホリノ、ベンジル、[1,2,4]トリアゾール−4−イル、アリル、2−メチル−アリル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、ピペラジニル−エチル、ピペラジニル−プロピル、チアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、チアゾリル、エチル−ピロリジニル−メチル、モルホリノ−プロピル、ジメチル−アミノ−プロピル、ジエチル−アミノ−プロピル、ジエチル−アミノ−ブチル、エトキシ−カルボニル−メチルおよび[1,2,4]トリアジン−3−イル、[1,3,4]チアジアゾリルから選択され;ここで、任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望によりメチル、エチル、シアノ、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ−カルボニル−アミノ、ヒドロキシ−メチル、メチル−ピペラジニル、メチル−ピペラジニル−カルボニル、エチル−ピペラジニル、メチル−ピペラジニル−メチル、モルホリノ−スルホニル、メチル−ピペラジニル−スルホニル、メチル−ピペラジニル−カルボニル−アミノ、メチル−スルホニル−アミノ、アミノ−カルボニル、アミノ−スルホニル、ヒドロキシ−エチル、ヒドロキシ−メチル−カルボニル−アミノ、ホルミル−アミノ、ジメチル−アミノ、ジメチル−アミノ−メチル、ジメチル−アミノ−エチル、イソプロピル−アミノ−エチル、カルボキシ、アミノ−エチル−アミノ、メチル−アミノ−エチル、モルホリノ−エチル、モルホリノ−メチル、アミノ−エチル、イミダゾリル−プロピル、ピペラジニル−エチル、ピペラジニル、トリフルオロメチル、ジエチル−アミノ−エチル、フルオロ、モルホリノ、ジメチル−アミノ−エチル−アミノ−カルボニル、ジエチル−アミノ−エトキシ、2−アミノ−プロピオニルアミノ、ジメチル−アミノ−ピロリジニル、(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミノ、2−ジメチルアミノ−1−メチル−エトキシおよびジエチル−アミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている。
好ましい本発明の化合物は:
N−{3−[7−(2−エチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−{4−メチル−3−[1−メチル−7−(2−メチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−{3−[7−(2,6−ジメチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−{3−[7−(3−ヒドロキシ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−{3−[7−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−{3−[7−(3−アミノ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−{3−[7−(3−メタンスルホニルアミノ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
N−[4−メチル−3−(1−メチル−7−メチルアミノ−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;および
N−[3−(7−エチルアミノ−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミドから選択される。
さらに好ましい式Iの化合物は下記実施例および表1に記載されている。
有用性
ES細胞は移植前胚由来であり、3つの胚葉全ての細胞および組織をインビボおよびインビトロで発生することができる胎児創始細胞の発生能を保持している。ES細胞を自己複製(多分化能)または各分裂で別の分化の運命を選択しなければならない細胞と考えることができる。分化の方向の選択を支配するシグナルは、細胞の微小環境における増殖因子によって提供される。増殖因子は血清中で入手可能であるか、またはフィーダー細胞によって生産可能である。
これらの増殖因子を同定し、それら各々の伝達情報(input)を決定することは幹細胞介在組織発生、代謝回転および修復を理解するために極めて重要である。さらに、かかる知見を延長してエクスビボでの幹細胞の増殖および分化を制御することは、再生医療および生物製剤の発見に使用できると予期される。
最初にマウスES細胞を単離し、分裂能を不活性化したマウス胚繊維芽細胞のフィーダー層で共培養することで維持した。繊維芽フィーダー層の本質的機能は、サイトカイン白血病阻害因子(LIF)を提供することである。LIFなしの繊維芽細胞は自己複製を補助するのに不完全であり、LIFはマウスES細胞の通常の増殖および新規な誘導の両方におけるフィーダーに対する要求に置き換えることができる。gp130受容体と結合するLIFおよび関連するサイトカインは、未分化表現形、多分化能および胚コロニー形成能の基本的性質の保持によってマウスES細胞の長期自己複製を維持する分子的に定義された経路のみを提供する。
ES細胞をLIFを補った市販の血清代用物で増殖させることはできるが、これは中〜高細胞密度でのみ有効であり、1個の細胞からのコロニー形成には血清またはフィーダー層の存在が必要である。さらに、ヒトES細胞にとって、たとえ血清の存在下であっても、LIFは自己複製を補助するのに適当ではない。
本発明の方法は、フィーダー細胞およびLIFなしで、血清なしの条件で多分化能幹細胞を維持することができる。本発明の化合物は、ERK1およびRasGAPとの相互作用によってmES細胞の自己複製に有効である。例えば、維持されたERK1/2活性化はニューロンへの分化を導くが、RasGAPの阻害はRasまたはRas様GTPアーゼによるシグナルを活性化することができ、これは次にP13Kまたは他のシグナル経路を介して自己複製を上昇させることができる。
骨形態形成タンパク質(BMP)は血清中に含まれるか、またはフィーダー層から提供される、LIFと共に作用してインビトロの未分化マウスES細胞を維持する因子であると考えられている。BMPがES細胞培養における血清およびフィーダー細胞要求を、Smad経路の活性化および塩基性へリックス−ループ−へリックスタンパク質を負に制御することによって分化を阻止すると考えられているSmadシグナルの共通の標的であるId遺伝子発現の誘導によって置換することができることが示唆された。BMPがES細胞の自己複製を促進する正確な機構は確かではないが、最近の研究によってSmadとは無関係のマイトジェン−活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)経路も阻害し得ることが示唆されている。重要なことに、p38 MAPKの阻害は胚盤胞欠損Alk−3(BMPRIA)からES細胞の誘導を促進し、ES細胞は胚盤胞欠損Smad4(全Smadの共通のパートナー)に由来し得る。このことはBMPが血清およびフィーダーの有無による異なる機構によって作用するという仮説を裏付ける。
血清およびフィーダー細胞が増殖因子およびサイトカインのような細胞生存シグナルマニフェストを提供し、そして外因性生存シグナルが低細胞密度状態ではとりわけ重要であるという可能性を考慮すると、自己分泌および傍分泌因子を介した刺激が極小であるとき、最適以下の培養条件で(すなわち血清およびフィーダー細胞なしで)ES細胞はほとんどアポトーシス性となる。低細胞密度では、ES細胞は多分化能コロニーをほとんど発生しない。シグナルサイトカイン、増殖因子、および他の分子のES細胞の自己複製および分化に対する効果を分析するためには、血清なしかつフィーダーなしの条件で細胞をアポトーシス性細胞死から保護することができるかどうかが最適であろう。血清なしかつフィーダーなしの条件でのES細胞の拡大のためのN2−およびB27−補充培地の使用によって生存率が改善され、したがって低細胞密度条件でも生存が可能となるが、LIFとこれらの補充物は、培地にさらにBMPを補充しない限りES細胞の自己複製を補助することができない。N2およびB27補充物はホルモン(コルチコステロン、プロゲステロンおよびT3)およびレチニルアセテート(レチノイン酸の前駆体)を含んでおり、そしてこれらの成分のいくつかはES細胞分化プロトコルに使用されるため、それらの存在はシグナルサイトカイン、増殖因子および他の分子のES細胞の自己複製および分化に対する効果の分析を複雑にする。
したがって、本発明に記載のような血清なし培地条件でのES細胞の自己複製についての小分子の開発はES細胞生産における一貫性をより一層促進し、例えば調査および再生医療におけるES細胞の実際の使用の新しい道を提供する。
さらに、本発明に記載のような血清なし培地条件でのES細胞の自己複製についての小分子の開発はES細胞培養環境を画定し、それによって自己複製または分化を導くシグナルインプットの定義および制御を可能とするために必須である。
多分化能の機構はまた、腫瘍形成の我々の理解に貢献することができる(多分化能幹細胞はインビボで腫瘍を形成し得、そして「厳格な」遺伝子における分子変化も腫瘍を導き得る)。さらに、幹細胞と腫瘍細胞の密接な関係を示唆する証拠の増殖実体が存在する:正常幹細胞と腫瘍細胞の自己複製機構が類似している;幹細胞自己複製に含まれる発生シグナルの脱制御が発がん性と関連する;腫瘍は正常幹細胞から発生し得る「がん幹細胞」を含む。
本発明の化合物の製造法
本発明はまた、本発明の化合物の製造法を含む。記載の反応において、最終生成物で望まれる反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基を保護して反応での望ましくない参加を回避する必要があり得る。常套の保護基を標準的な方法に従って使用することができる、例えばT. W. Greene and P. G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry”, John Wiley and Sons, 1991参照。
式Iの化合物を下記反応スキームI
Figure 2008545442
〔式中、Rは発明の要約の式Iに定義のとおりである〕
のとおりに進めて製造することができる。
式Iの化合物を、適当なアシル活性化試薬(例えばHATU)を使用して適当な塩基(例えばDIEA等)および適当な溶媒(例えばDMF)の存在下で式2の化合物と式3の化合物のカップリングし、完了まで3時間までかけることによって製造することができる。
式Iの化合物を下記反応スキームII
Figure 2008545442
〔式中、Rは発明の要約の式Iに定義のとおりである〕
のとおりに進めて製造することができる。
式Iの化合物を、適当な溶媒(例えばAcOH−水)の存在または不在下で式4の化合物を適当なアミンと反応させることによって製造することができる。式Iの化合物はまた、適当な溶媒(例えば1−ブタノール)の存在下で式4の化合物を適当なアミンと、p−トルエンスルホン酸の補助によって、高温で反応させることによって製造することができる。
あるいは、式Iの化合物を式4の化合物を式RHの化合物と3種類の方法によって反応させることによって製造することができる。ヘテロアリールアミンまたはアリールアミンについて、反応を適当な触媒(例えば、Pd(II)塩等)および適当な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン等)の存在下で、約80〜約150℃の温度で反応させ、完了まで約20時間までかけることによって製造することができる。アルキルアミン転移の反応条件には、式4の化合物を5〜10当量のアミンと共に適当な溶媒(例えば、DMSO、DMF等)中で加熱することが含まれる。式4の化合物のアリールアミンとの縮合について、これらを酸(例えば、TsOH、HOAc、HCl等)の存在下で適当な溶媒(例えば、DMSO、DMF、アルコール等)中で行う。
式Iの化合物の合成の詳細な例は、下記実施例に見出すことができる。
本発明の化合物の製造のための更なる方法
本発明の化合物を、遊離塩基形の化合物を薬学的に許容される無機または有機酸と反応させることによって、薬学的に許容される酸付加塩として製造することができる。あるいは、本発明の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩を、遊離酸形の化合物を薬学的に許容される無機または有機塩基と反応させることによって製造することができる。あるいは、塩形の本発明の化合物を、出発物質または中間体の塩を使用して製造することができる。
遊離酸または遊離塩基形の本発明の化合物を対応する塩基付加塩または酸付加塩からそれぞれ製造することができる。例えば、酸付加塩形の本発明の化合物を適当な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウム等)で処理することによって対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形の本発明の化合物を適当な酸(例えば塩酸等)で処理することによって対応する遊離酸に変換することができる。
未酸化形の本発明の化合物を本発明の化合物のN−オキシドから還元剤(例えば、硫黄、硫黄ジオキシド、トリフェニルホスフィン、ホウ化水素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、3塩化リン、3臭化物等)で適当な不活性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノール、ジオキサン水溶液等)中で0〜80℃で処理することによって製造することができる。
本発明の化合物のプロドラッグ誘導体を当業者に既知の方法によって製造することができる(例えば、さらに詳しくはSaulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985参照)。例えば適当なプロドラッグを未誘導体化本発明の化合物を適当なカルバミル化剤(例えば、1,1−アシルオキシアルキルカルバノクロリデート、パラ−ニトロフェニルカルボネート等)で反応させることによって製造することができる。
本発明の化合物の保護誘導体を当業者に既知の方法によって得ることができる。保護基の製造およびその除去について使用可能な技術の詳細な記載は、T. W. Greene, “Protecting Groups in Organic Chemistry”, 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見出すことができる。
本発明の化合物を溶媒和物(例えば水和物)として便宜に製造あるいは本発明の方法によって形成することができる。本発明の化合物の水和物をジオキシン、テトラヒドロフランまたはメタノールのような有機溶媒を使用して水/有機溶媒混合物から再結晶化することによって便宜に製造することができる。
本発明の化合物を、化合物のラセミ混合物を光学的に活性な分割試薬と反応させることによってジアステレオマー化合物の対を形成し、ジアステレオマーを分割し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、個々の立体異性体として製造することができる。エナンチオマーの分割を本発明の化合物の共有ジアステレオマー誘導体を使用して行うことができるが、解離性複合体が好ましい(例えば結晶性ジアステレオマー塩)。ジアステレオマーは異なる物理的特徴(例えば融点、沸点、溶解度、反応性等)を有し、これらの不一致の利点を生かして容易に分割することができる。ジアステレオマーをクロマトグラフィーによって、または好ましくは溶解度の差に基づく分割/分解技術によって分割することができる。光学的に純粋なエナンチオマーを、分割試薬と共に、ラセミ化を起こさないあらゆる実用的な方法によって回収する。ラセミ混合物から立体異性体を分割するために使用することができる技術のより詳細な説明は、Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions”, John Wiley And Sons, Inc., 1981に見出すことができる。
要約すると、式Iの化合物を:
(a)反応スキームIおよびIIのもの;および
(b)所望により本発明の化合物を薬学的に許容される塩に変換すること;
(c)所望により塩形の本発明の化合物を非塩形に変換すること;
(d)所望により未酸化形の本発明の化合物を薬学的に許容されるN−オキシドに変換すること;
(e)所望によりN−オキシド形の本発明の化合物をその未酸化形に変換すること;
(f)所望によりアイソマーの混合物から本発明の化合物の個々のアイソマーを分割すること;
(g)所望により未誘導体化本発明の化合物を薬学的に許容されるプロドラッグ誘導体に変換すること;そして
(h)所望により本発明の化合物のプロドラッグ誘導体をその未誘導体化形に変換すること;
を含む方法によって製造することができる。
出発物質の製造を具体的に記載していない場合、当該化合物は既知であるかあるいは当業者に既知の方法と同様に製造することができるか、または下記実施例に記載されている。
当業者は、上記変換は本発明の化合物の製造に関する代表的な方法に過ぎず、他の既知の方法を同様に使用することができるということを理解する。
これに限定されないが、本発明による式Iの化合物(実施例)の製造を説明する下記実施例によって本発明をさらに例示する。
実施例1
N−{3−[7−(3−アミノ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド
Figure 2008545442
5−ブロモ−2,4−ジクロロ−ピリミジン(2.41g、10.6mmol)をTHF(15mL)中メチルアミン(EtOH中8M、3.3mL)で約−20℃でゆっくりと処理する。−20℃で30分間攪拌した後、反応混合物をCHClおよび飽和NaHCOで分配する。水層をさらなるCHClで2回抽出し、合併した有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘキサン=3/7)で精製して、1.76g(75%)の(5−ブロモ−2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−メチルアミンを白色固体として得る。
DMF中(5−ブロモ−2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−メチルアミン(3.75g、16.9mmol)、トリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム(0)(388mg、0.4mmol)、およびトリ−2−フリルホスフィン(777mg、3.3mmol)の混合物を20分間室温で攪拌し、トリブチルビニルチン(5.93mL、20.3mmol)を加える。16時間約65℃で攪拌した後、反応混合物を室温に冷却し、フッ化カリウム10%水溶液(800mL)およびジエチルエーテル(600mL)と共に1時間攪拌し、その後セライトパッドでろ過する。セライトパッドをジエチルエーテル(200mL)でさらにリンスする。水層を分離し、CHClで抽出する。合併した有機抽出物をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮して粗油状物を得て、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/Hx=1/4)で精製して(2−クロロ−5−ビニル−ピリミジン−4−イル)−メチルアミン(2.63g、92%)を白色固体として得る。
CHCl/MeOH(15mL/15mL)中(2−クロロ−5−ビニル−ピリミジン−4−イル)−メチルアミン(2.50g、14.7mmol)溶液をオゾンで30分間バブリングし、アルゴンの気流に3分間、−78℃で通す。反応混合物を室温まで温め、ジメチルスルフィド(3.24mL、44.1mmol)で処理する。反応混合物を減圧下で濃縮して無色油状物を得て、これをシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/Hx=1/3)で精製して2−クロロ−4−メチルアミノ−ピリミジン−5−カルボアルデヒド(2.40g、95%)を白色固体として得る。
MeOH(70mL)中2−クロロ−4−メチルアミノ−ピリミジン−5−カルボアルデヒド(1.08g、6.3mmol)およびN−(3−アミノ−4−メチル−フェニル)−3−トリフルオロメチルベンズアミド(2.04g、6.9mmol)溶液を2時間45℃で攪拌し、シアノホウ化水素ナトリウム(1.19g、18.9mmol)および酢酸(1mL)で連続して処理する。2時間室温で攪拌した後、反応混合物をCHClで希釈し、飽和NaHCOで洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘキサン=1/2)で精製してN−{3−[(2−クロロ−4−メチルアミノピリミジン−5−イルメチル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−トリフルオロメチルベンズアミド(1.80g、64%)を白色固体として得る。
THF(15mL)中N−{3−[(2−クロロ−4−メチルアミノピリミジン−5−イルメチル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−トリフルオロメチルベンズアミド(559mg、1.24mmol)およびトリエチルアミン(693μL、4.97mmol)の攪拌溶液にTHF(5mL)中トリホスゲン(147mg、0.49mmol)を0℃で加え、混合物を30分間室温で攪拌する。沈殿を濾取し、ろ液を3時間110℃で攪拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和ΝaHCOで洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮して粗油状物を得て、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/ヘキサン=1/2)で精製してN−[3−(7−クロロ−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチルフェニル]−3−トリフルオロメチルベンズアミド(420mg、71%)を白色固体として得る。
N−[3−(7−クロロ−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチルフェニル]−3−トリフルオロメチルベンズアミド(35.0mg、73.6mmol)およびフェニレンジアミン(79.5mg、736mmol)の混合物を1時間100℃で攪拌する。混合物を室温に冷却し、メタノール中に懸濁する。沈殿を回収し、メタノールで洗浄してN−{3−[7−(3−アミノ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(34mg、84%)を白色固体として得る;1H NMR 400 MHz (DMSO-d6) δ 9.22 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.78-7.76 (m, 2H), 7.62 (dd, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.05 (d, 1H), 6.88 (d, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.17 (dd, 1H), 4.92 (s, 2H), 4.67 (d, 1H), 4.49 (d, 1H), 3.33 (s, 3H), 2.12 (s, 3H); MS m/z 548.3 (M + 1).
実施例2
N−[4−メチル−3−(1−メチル−7−メチルアミノ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド
Figure 2008545442
MeOH中エチル4−クロロ−2−メチルスルファニル−5−ピリミジンカルボキシレート(4.50g、19.4mmol)の攪拌溶液にMeOH中7Ν NH(13.9mL)を0℃で加え、混合物を2時間室温で攪拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮する。粗生成物をEtOAcとヘキサンの混合溶媒から結晶化して、2.90g(66%)のエチル4−アミノ−2−メチルスルファニル−5−ピリミジンカルボキシレートを白色固体として得る。
エチル4−アミノ−2−メチルスルファニル−5−ピリミジンカルボキシレート(2.79g、13.1mmol)の攪拌溶液に4N NaOH(3.9mL)を加え、混合物を3時間60℃で攪拌する。反応混合物を濃縮してナトリウム塩形の4−アミノ−2−メチルスルファニル−5−ピリミジンカルボキシレートを定量的収率で得る。
DMF中ナトリウム塩形の4−アミノ−2−メチルスルファニル−5−ピリミジンカルボキシレート(1.28g、6.2mmol)、N−(3−アミノ−4−メチル−フェニル)−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(1.82g、6.2mmol)およびDIEA(3.22mL、18.5mmol)溶液にHATU(2.82g、7.42mmol)を加え、混合物を1時間室温で攪拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、Na5%水溶液、飽和NaHCO水溶液および塩水で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮する。粗生成物をMeOHから結晶化して、4−アミノ−2−メチルスルファニル−ピリミジン−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド(1.79g、61%)を白色固体として得る。
ジオキサン(10mL)中4−アミノ−2−メチルスルファニル−ピリミジン−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド(286mg、0.62mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(864μL、4.96mmol)の攪拌溶液にジオキサン(2mL)中トリホスゲン(184mg、0.62mmol)溶液を0℃で加え、混合物を12時間100℃で攪拌する。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、MeOHから結晶化してN−[4−メチル−3−(7−メチルスルファニル−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(166mg、55%)を白色結晶固体として得る。
DMF中NaH(鉱油中60%分散剤、19.7mg、0.49mmol)の懸濁液にN−[4−メチル−3−(7−メチルスルファニル−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(218mg、0.45mmol)を0℃で加える。H発生が起こったとき、ヨードメタン(84μl、1.35mmol)を加え、反応混合物を3時間室温で攪拌する。混合物を酢酸エチルで希釈し、Na5%水溶液で洗浄してDMFを除去する。有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮する。粗生成物をMeOHから結晶化してN−[4−メチル−3−(1−メチル−7−メチルスルファニル−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(184mg、82%)を白色固体として得る。
DMF(4mL)とクロロホルム(4mL)の混合溶媒中N−[4−メチル−3−(1−メチル−7−メチルスルファニル−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(184mg、0.37mmol)の攪拌溶液にm−クロロぺるオキシ安息香酸(最大77%、97mg、44mmol)を加え、混合物を1時間室温で攪拌する。混合物をクロロホルムで希釈し、Na5%水溶液および飽和NaHCO溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮してN−[3−(7−メタンスルフィニル−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(167mg、88%)を得る。
N−[3−(7−メタンスルフィニル−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(30mg、58μmol)をTHF中2Mメチルアミン溶液(1mL)に溶解し、混合物を1時間60℃で攪拌する。反応混合物を濃縮し、DMSO中に溶解し、分取LCMSで精製してN−[4−メチル−3−(1−メチル−7−メチルアミノ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(20mg、71%)を得る;1H NMR 400 MHz (DMSO-d6) δ 10.70 (s, 1H), 8.95 (s, 0.33H), 8.85 (s, 0.66H), 8.39 (m, 3H), 8.11 (d, 1H), 7.93 (t, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.49 (d, 1H), 3.65 (d, 2H), 3.58 (s, 1H), 3.08 (m, 3H), 2.17 (s, 3H); MS m/z 485.3 (M + 1).
適当な出発物質を使用して上記実施例に記載の方法をくり返し、表1に記載の下記式Iの化合物を得る。
Figure 2008545442
Figure 2008545442
Figure 2008545442
アッセイ
フィーダー細胞依存マウスES細胞系(Oct4−GFPレポーター構造物で設計し、未分化、多分化能状態でGFPを発現する)を使用して、フィーダー細胞およびLIFなしでES細胞の未分化状態を維持する能力について、化合物をスクリーニングする。本発明の化合物は、マウスES細胞を未分化状態に、LIFおよびフィーダー層なしで10代以上維持する。多分化能ES細胞はOct4、Nanog、ALP、SSEA−Iを発現し、小型コロニーを形成する。分化はルーズコロニーの存在および平石および/または玉石様細胞の存在によって示される。本発明の化合物で拡大されたマウスES細胞はOct−4、Nanog、SSEA−IおよびALPを含む多分化能細胞の複数マーカーを保持しており、インビトロで機能性神経細胞および心臓細胞に分化することができ、インビボで健康キメラマウスに寄与する。本発明の化合物が記載のTOPフラッシュレポーターアッセイによってWnt経路を活性化しないこと、そしてウェスタンブロッティングによってJAK−STAT経路を活性化しないことも見出される。
マウス胚幹(mES)細胞自己複製の維持
マウスES細胞をGM中フィーダー層細胞で、ゼラチン被覆プレートで維持する。マウスES細胞を3日ごとに、0.05%トリプシン−EDTA(0.5ml/ウェル)を使用して継代する。最適な分割比率は1:6である。
ES細胞維持ならびに下記実施例4および5に使用する物質には、以下のものが含まれる:
Oct4−GFP mES細胞(フィーダー層依存細胞);mES R1細胞(フィーダー層独立細胞);DMEM(GIBCO、11965−084);ノックアウトDMEM(KO DMEM)(GIBCO、10829−018);DMEM/F12(GIBCO、11330−032);胎児ウシ血清(FBS)(GIBCO、26140−079);ノックアウト血清Replacer(KO−SR)、(GIBCO、10828−028);B−27無血清サプリメント(50X)、(GIBCO 17504−044);N−2 サプリメント(100X)(GIBCO、17502−048);LIF(10ユニット)(Chemicon、ESG1106);L−グルタミン(GIBCO、25030−081);非必須アミノ酸(GIBCO、11140−050);2−メルカプトエタノール(1000X)、(GIBCO、21985−023);0.05%トリプシン−EDTA(GIBCO、25300−054);0.1%ゼラチン溶液(Stemcell tech.、07903);塩基性培地(BM):KO DMEM、15%KO−SR、IX L−グルタミン、IX非必須アミノ酸、IX 2−メルカプトエタノール;および増殖培地(GM):塩基性培地+10ユニットLIF。
本発明の化合物を同定するためのスクリーニング
384ウェルプレートを0.1%ゼラチン溶液で37℃で一晩コーティングする。ゼラチン溶液を吸引で除去する。Oct4−GFPマウスES(フィーダー層依存)細胞をゼラチン被覆プレートに1000細胞/50μl GM/ウェルで播種する。一晩インキュベーションした後、培地をBMに交換し、化合物5μMを各ウェルに加える。3日インキュベーションした後、培地を取り替え、化合物を再び加える。さらに3日後、細胞を固定し、蛍光分析イメージングプレートリーダーシステム(FLIPR)を使用してアッセイする。細胞がGFP発現を保っているウェルを第1ヒットとして選択する。第1ヒットをさらに、マウスES細胞のコロニー形態で確認する。この方法を使用して、フィーダー層なしの条件下でマウスES細胞の自己複製を維持する本発明の化合物を同定する。
実施例3
マウスES細胞は分化培地(DM)下で多分化能を維持する。
レチノイン酸誘導DM(RA):BM+0.3μM RA、FBS誘導DM:DMEM、20%FBS。96ウェルプレートを0.1%ゼラチン溶液で37℃で一晩コーティングする。ゼラチン溶液を吸引で除去する。マウス胚幹細胞をゼラチン被覆プレートに10細胞/50μl GM/ウェルで播種する。一晩インキュベーションした後、培地をDMに交換し、本発明の化合物3μMを各ウェルに加える。3日インキュベーションした後、培地を新鮮な培地と化合物に取り替える。さらに3日後、細胞を固定し、多分化能マーカー発現およびコロニー形態でアッセイする。有効濃度をGFP発現の維持およびコロニー形態で測定する。様々な本発明の化合物の有効濃度を下記表3に記載する。
実施例4
フィーダー層なし複数代培養条件
6ウェルプレートをウェル当たり1mlの0.1%ゼラチンでコーティングし、37℃で一晩インキュベートする。ゼラチン溶液を除去した後、マウスES細胞をウェル当たり2×10細胞/2ml培養培地で播種する。細胞を3日ごとに0.05%トリプシン−EDTA(0.5ml/ウェル)を使用して継代する。最適な分割比率は培養培地に依存して異なる(表2)。表2は本発明の化合物がN−{4−メチル−3−[1−メチル−7−(2−メチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4.5−d]ピリミジン−3−イル]−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(化合物213、表1)であるときの異なるフィーダー層なしの培養条件の例を示す。
Figure 2008545442

Figure 2008545442
Figure 2008545442
本明細書に記載の例示および態様は説明のみを目的としており、その様々な修飾および改変が当業者に示唆され、そして本願の精神および範囲ならびに添付の特許請求の範囲の範囲に含まれることが理解される。本明細書で言及した全ての文献、特許および特許公報を、あらゆる目的のために参照により本明細書の一部とする。

Claims (5)

  1. 多分化能幹細胞を維持する方法であって、a)塩基性培地;およびb)式I:
    Figure 2008545442
    〔式中、
    は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−10ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから選択され;ここでRの任意のアルキルまたはアルケニルは、所望によりハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよび−NRから独立して選択される1〜3個の基で置換されており;ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望によりハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、ハロ−置換−アルキル、ハロ−置換−アルコキシ、−XNR、−XOXNR、−XNRS(O)0−2、−XC(O)NR、−XNRC(O)XOR、−XNRC(O)NR、−XNRXNR、−XC(O)NRXNR、−XNRXOR、−XOR、−XNRC(=NR)NR、−XS(O)0−2、−XNRC(O)R、−XNRC(O)XNR、−XNRC(O)R、−XC(O)R、−XR、−XC(O)ORおよび−XS(O)0−2NRから選択される1〜3個の基で置換されており;ここでXは結合またはC1−4アルキレンであり;RおよびRは水素、C1−6アルキルおよびC3−12シクロアルキルから独立して選択され;そしてRはX、RおよびRが上記のとおりであるC1−6アルキル、−XNR、−XNRXNR、XNRXORおよび−XORから選択される1〜3個の基で所望により置換されているC3−10ヘテロシクロアルキルである〕
    の化合物;およびその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびアイソマー中で細胞を増殖させる工程を含む方法。
  2. 細胞が哺乳類細胞である請求項1の方法。
  3. 細胞がヒト胚幹細胞である請求項1の方法。
  4. が水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリミジニル、3−ヒドロキシ−1−メチル−プロピルヒドロキシ−エチル、フェニル、モルホリノ、ベンジル、[1,2,4]トリアゾール−4−イル、アリル、2−メチル−アリル、2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エチル、ピペラジニル−エチル、ピペラジニル−プロピル、チアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、チアゾリル、エチル−ピロリジニル−メチル、モルホリノ−プロピル、ジメチル−アミノ−プロピル、ジエチル−アミノ−プロピル、ジエチル−アミノ−ブチル、エトキシ−カルボニル−メチルおよび[1,2,4]トリアジン−3−イル、[1,3,4]チアジアゾリルから選択され;ここで、任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルが、所望によりメチル、エチル、シアノ、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ−カルボニル−アミノ、ヒドロキシ−メチル、メチル−ピペラジニル、メチル−ピペラジニル−カルボニル、エチル−ピペラジニル、メチル−ピペラジニル−メチル、モルホリノ−スルホニル、メチル−ピペラジニル−スルホニル、メチル−ピペラジニル−カルボニル−アミノ、メチル−スルホニル−アミノ、アミノ−カルボニル、アミノ−スルホニル、ヒドロキシ−エチル、ヒドロキシ−メチル−カルボニル−アミノ、ホルミル−アミノ、ジメチル−アミノ、ジメチル−アミノ−メチル、ジメチル−アミノ−エチル、イソプロピル−アミノ−エチル、カルボキシ、アミノ−エチル−アミノ、メチル−アミノ−エチル、モルホリノ−エチル、モルホリノ−メチル、アミノ−エチル、イミダゾリル−プロピル、ピペラジニル−エチル、ピペラジニル、トリフルオロメチル、ジエチル−アミノ−エチル、フルオロ、モルホリノ、ジメチル−アミノ−エチル−アミノ−カルボニル、ジエチル−アミノ−エトキシ、2−アミノ−プロピオニルアミノ、ジメチル−アミノ−ピロリジニル、(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミノ、2−ジメチルアミノ−1−メチル−エトキシおよびジエチル−アミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている、請求項4の化合物。
  5. N−{3−[7−(2−エチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−{4−メチル−3−[1−メチル−7−(2−メチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−{3−[7−(2,6−ジメチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−{3−[7−(3−ヒドロキシ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−{3−[7−(3−アミノ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−{3−[7−(3−メタンスルホニルアミノ−フェニルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−{3−[7−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾル−3−イルアミノ)−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−4−メチル−フェニル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
    N−[4−メチル−3−(1−メチル−7−メチルアミノ−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド;および
    N−[3−(7−エチルアミノ−1−メチル−2−オキソ−1,4−ジヒドロ−2H−ピリミド[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−フェニル]−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド:
    から選択される、請求項4の化合物。
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