JP2008543411A - 歯科印象用熱変色材料、その調製方法および使用 - Google Patents

歯科印象用熱変色材料、その調製方法および使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、材料が設置される場所の温度に応じて可逆的に色変化することが可能な歯科印象用熱変色材料、その調製方法およびその使用に関する。
前記材料には、少なくとも一つの熱変色色素とともに、複合シリコン組成物が含まれる。

Description

本発明は、材料が設置される温度に応じて可逆的に変色可能な歯科印象用熱変色材料、その調製方法およびその使用に関する。
前記材料には、少なくとも一つの熱変色色素と組み合わせた複合シリコン組成物が含まれる。
歯科印象を取る際に最もよく使われる材料は、一般に、シリコン系複合組成物であり、使用直前に混合して用いられる。
前記組成物の調製に用いられるシリコン化合物としては、いわゆるRTV−2(室温加硫;Room Temperature Vulcanization)シリコンが好ましい。
一度混合し、患者の口内にセットすると、前記組成物は架橋プロセスにより自ら硬化するが、その硬化の作用機序は、例えば、縮合または添加作用など、使用するシリコンの種類(それぞれ縮合シリコンや添加シリコン)に応じて、さまざまである。
前記シリコン組成物の架橋反応効率は、例えば添付の図1に示すように、温度により大きな影響を受ける。図中のグラフからは、温度変化が、しかも比較的中程度の変化(23℃〜35℃)であっても、どれほど顕著にシリコン混合物の硬化速度を上昇させるかが示されている。
歯科印象用材料の使用説明書に表示される、硬化時間の個別化に通常求められる検査は、前記材料の試料を23±2℃で温度調整することで行われる。しかしながら、一般的な操作条件では、保管温度は、例えば、場所、季節、使用者の習慣等のさまざまな要因によるため、最もばらつきがある。
したがって、使用説明書に表示されている硬化時間は、単に指標でしかなく、操作温度によっては、説明書の表示に対して明らかな偏向が起こることがある。
しかも、いったん患者の口内にセットされると、歯科印象用材料が経験する温度上昇が、前記材料の硬化時間を顕著に変化させるのに十分な場合もある。
例えば、添付の図2のグラフは、口内で、一定の柔らかさを保ったまま(パテ状)のシリコン組成物の温度が、3分で初期温度の24℃から約34℃まで変化することを示している。したがって、前記材料の温度上昇が瞬間的に起こるものではないことは明らかである。
さらに、口内での温度は必ずしも一定というわけではない。したがって、いったんセットされると、前記歯科印象用材料が用いられる口内の位置に応じて、異なる温度を示すこともよくある。
現状の知見では、歯科印象採得の技術分野においては、患者の口内に置かれた場合に、歯科印象用材料が設置されたときの温度および前記材料が経る温度変化の両方に関する情報を、効果的で、迅速で、簡単かつ低コストの方法で得ることはできない。
前記情報は、必要に応じて、印象採得に関連した手順の最適時間を設定したり、印象を取る間に患者の口内で行われる様々な操作のタイミングを修正するうえで、歯科医師にとって非常に有益である。
したがって、リアルタイムで前記情報を使用者に直接伝達できる歯科印象用材料があれば、非常に有益である。上記の特性を有する歯科印象用材料は知られていない。
特許文献1には、非可逆的なタイプの色変化が材料の硬化を示す歯科印象用材料が開示されている。
この色変化は、可逆的な熱変色色素によるものではなく、色素自体の最終的な化学変化により色を安定的に変化させる色素によるものである。この種の材料では、最終的な色変化は、単に前記材料の硬化が起こったことを意味するに過ぎず、開始温度や迅速化の必要性などの情報や材料自体の使用手順をもたらすことはない。
特許文献2には、熱変色色素を利用した歯科復元用、すなわち、固定型用途に用いられる樹脂(非シリコン材料)が開示されている。
色素による色変化は、余分にセットされた樹脂を除去するのに用いられるかまたは、復元自体を後に取り除く必要がある場合に用いられている。
US 5,596,025 US 6,670,436
したがって、使用者に、リアルタイムで、前記材料が接する温度に関する情報を伝達できる歯科印象用材料を供給する必要がある。
本発明は、上述した必要に対し適切な回答を与えることを目的とする。
本出願人は、前記材料が接する温度により可逆的に色変化可能な歯科印象用材料(熱変色性)を調製できることを偶然見出し、以下の詳細な説明から明らかとなる、本目的およびその他の目的を達成した。このような熱変色材料は、少なくとも一つの熱変色色素を有効量含む歯科印象用のシリコン複合組成物を、タイミングよく混合することにより、調製される。
添付の独立請求項に示すように、上記の歯科印象用熱変色材料は、本発明の目的の一つである。
添付の独立請求項に示すように、上記の歯科印象用熱変色材料の調製方法は本発明の第二の目的である。
添付の独立請求項に示すように、熱変色性歯科印象への前述の材料の使用は、本発明の第三の目的である。
添付の独立請求項に示すように、歯科印象用熱変色材料調製への、少なくとも一つの熱変色色素の使用はもう一つの本発明の目的である。
添付の独立請求項に示すように、熱変色性歯科印象は、本発明のもう一つの目的となる。
添付の独立請求項に示すように、熱変色性歯科印象の実施方法は、本発明のもう一つの目的となる。
本発明の好ましい実施形態は、添付の独立請求項に記載されている。
有利には、熱変色色素を使用した結果、本発明の歯科印象用材料の温度による色変化が、可逆的なものになる。
温度による可逆的な色変化を可能にする前記色素には、例えば、異なる性質と化学構造を有する以下のような物質がある:
a)無機金属および有機金属材料;
b)本質的熱変色有機系;
c)間接的熱変色系。
本発明の目的上、c)群に属する系が特に好ましい。
前記系は、可逆的に色変化することにより、前記材料が設置される物理的環境において熱に起因する変化に反応する、少なくとも一つの系の材料を含む複合材料からなる。
典型的には、前記色素系に用いられる発色団は、pH感受性化合物であり、それらを含有する溶剤のpHは、温度の変動に伴って変化する。
多くのpH感受性の発色団が知られている。通常、前記化合物は、容易に合成でき、広範囲の色調を生じさせるように改良可能である。
上述の複合熱変色色素には以下の3成分が含まれる:
−pH感受性の発色剤;
−顕色剤として機能する弱酸性の陽子供与体;
−非揮発性疎水性溶媒。
望ましい効果を得るために、上述した系の成分は適切な比率で混合されて、通常、使用に際して前記系を保護するためにカプセル化形状(マイクロカプセル化形状)で提供される。
こうすることで、色素が環境から保護され、感温変色特性を変化させずに維持できる。
さらに、マイクロカプセル化によって、前記系のいくつかが有し得る毒性が顕著に抑えられる。
マイクロカプセル化は、当業者によく知られている技術であり、剤形技術で一般的に普及し使用されている手法と機器を用いて行われる。例えば、商業目的のカプセル化であれば、液滴形成または界面重合などの標準的な技術を用いて行われる。
より一般的に利用されているpH感受性の発色剤(いわゆるカラージェネレーター(発色剤))は、スピロラクトン類に属し、例えば、ジアリールフタリド(diaryl phtalides)またはフルオラン(fluorans)があげられる。
弱酸からのプロトン付加により、無色のラクトン環が開環し、発色形が形成される。
多くの弱酸化合物を、顕色剤として使用できる。なかでも最も商業上重要なものとして、鮮明で対照鮮やかな発色が可能なビスフェノールAが例示される。
好ましい補助溶媒は、融点の低い脂肪酸、アミドおよびアルコールである。熱変色色素の調製時には、発色剤、顕色剤および補助溶媒を一緒に溶解し、その後冷却して色素を加える。
前記色素には以下に示すような、一連の利点がある:
−限定された温度範囲内(数度以内)での色変化;
−補助溶媒を適当に変化させることにより、色変化が起きる温度の変更が可能;
−黄から赤、青、緑および黒など広範囲の色で実施可能。
色素は、補助溶媒の融点より低い温度で、固体時には発色するが、液体時には色が薄くなったり無色になったりする。
したがって、通常の色変化では、温度の上昇に伴い、発色形から無色形へと変化する。ただし、pH感受性の発色剤の種類を適切に選択すれば、ある色から別の色へと変化させることも可能である。
この点において、融点が異なるために色変化の起きる温度が異なる熱変色色素の混合物を使用することも可能である。
この場合、混合成分の一つが溶解し、無色化すると、融点の高い成分の色が現れる。
なかでも、有利には本発明の目的に用いることが可能な熱変色色素として、コレステロールの液晶誘導体を含む系が挙げられる。前記誘導体は既知のものであり、例えば、前述の特許文献2の3列目の56行目〜4列目の6行目に開示されている。
有利には本発明の目的に用いることが可能な他の熱変色色素は、例えば米国特許6,706,218号に開示されているようなポリチオフェン類をベースとする。前記ポリチオフェン系の熱変色色素の使用による利点の一つは、安定しており一般に毒性が低いため、マイクロカプセル化が不要な点である。
色素や熱変色色素混合物の種類の選択に際しては、当業者は、これらの色素がシリコン型内に分散することで、色素の感温変色特性の維持に与える負の効果の可能性や、前記色素が使用するシリコン化合物の架橋能力に与えうる負の効果の可能性について、特に考慮することになる。
色変化に関して、特に好ましいものとして、例えば黒、青、赤または黄から無色や作業者が容易に感知できる他の色への変化のような、主として明白な色変化があげられる。
本発明の好ましい実施形態において、例えば、25℃で色変化する色素と35℃で色変化する色素のように、異なる温度で色変化が起きる2つの異なる熱変色色素が併用される。こうすることで、上記色素の混合物を含む歯科印象用材料により、大体の開始温度(つまり、前記材料が成分の混合された後であって、患者の口内にセットする前の温度)および患者の口内で達する大体の完了温度の双方について指標が得られる。
本発明の特に好ましい実施形態においては、異なる温度で色変化が起きる2以上の熱変色色素を併用する。こうすることで、患者の口内で歯科印象用材料の温度が徐々に上昇するのに伴い、ほぼ継続的な色変化が得られる。
想定可能な温度範囲としては、0℃〜40℃、好ましくは10℃〜37℃、より好ましくは15℃〜37℃の間の範囲で色変化する熱変色色素が好ましい。
色素や熱変色色素混合物の濃度は、有色の色変化が明瞭に知覚できる濃度でなくてはならない。
前記濃度は、前記材料に与えたい開始時の色の強度によって、歯科印象用材料の総重量に対して0.01重量%〜3重量%、好ましくは0.05%〜1.5%、より好ましくは0.1%〜0.5%である。
本発明の目的に用いられうる熱変色色素は、市販のものから選択できる。
非限定的な例として、前記色素は、Thermographic Measurement社が販売するChromazone(登録商標);株式会社松井色素化学工業所が製造するクロミカラー(Chromicolor)(登録商標);Kelly Chemical社が販売するPlasol(登録商標);Keystone Aniline社が製造するReversatherm(登録商標);などから選択できる。これらは、広くカタログ頒布を行い当業者によく知られている。
本発明の別の好ましい実施形態においては、例えば、紫色から赤または青色、または緑色から黄または青色など、特定の色の組合せと変化を得られるように、熱変色色素を通常の非熱変色色素と適当に組み合わせている。このようにすることで、希望通り色の範囲を広げることが可能となり、しかも、通常、熱変色色素が無色になる傾向のある最高の温度でも使用できるようになる。
歯科印象用複合材料については、よく知られているように、前記材料は、2種の異なるシリコン組成物(通称、触媒である組成物(A)と塩基である組成物(B))からなる。これらのシリコン組成物は、個別に包装された状態で保存され、使用直前に混合される。
添加用の複合シリコン組成物においては、2つの組成物A)およびB)をさまざまな相対体積比で混合する。
通常、前記比は1:1であるが、それ以外も可能である(非限定的な例として5:1、2:1、4:1、10:1やその逆が挙げられる)。
2つの組成物A)およびB)の混合は、静的ミキサーに取り付けられた小さなチューブやカートリッジから材料を押し出して手作業で行うことも、自動押出機や混合器を用いて行うこともできる。
好ましくは、組成物A)および組成物B)は、少なくとも3つのラジカル基の一つはビニル基であるトリオルガノシロキシ末端基を持つジオルガノポリシロキサン類の混合物を含有する。
この種のポリマーは、好ましくは、以下の式で表される:
Figure 2008543411
上記式において、RおよびRは1価の炭化水素であり、ラジカルに置換されている場合と置換されていない場合とがある。一般に、RおよびR内に二重結合は存在しないが、部分置換は存在しうる。R基およびR基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基、または3、3、3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
特に好ましいのは、メチル基であり、100%またはそれ未満の割合で存在しうる。
nは、23℃で測定した場合のポリマー粘性が、50mPas〜1,000,000mPas、好ましくは200mPas〜100,000mPasであるような整数である。
組成物A)および組成物B)は、粘性の異なる1以上のシリコンオイルをさらに含有する。このシリコンオイルには、ビニル基がなく、可塑剤として機能する。
組成物A)および組成物B)は、さらに、シリコン樹脂と通常呼ばれる化合物を含有しうる。これらの化合物は、Si−ビニル基、Si−水酸基、SiOR基、SiH基を有し、MQまたはVQMと略称される。
組成物A)は、特に、ヒドロシリル化触媒を含有する。
好ましくは、前記触媒は、塩化白金酸もしくは白金シロキサン複合体、またはRhもしくはPdのような金属に由来する触媒である。(例えばPtでは)金属含有量は、組成物A)総量に対して5〜500ppmの間にある。
100ppm程度の 金属濃度が特に好ましい。
組成物B)には、具体的には架橋剤が含まれる。その架橋剤は、好ましくは、1分子あたり1水素原子に結合した少なくとも3個のSi原子を含むオルガノポリシロキサンである。
前記架橋剤の粘性は、5mPas〜1,000mPasの間であり、好ましくは、15mPas〜300mPasの間である。
架橋剤のSiH含有量は、架橋剤1gあたり0.2〜10mmoleの間であり、好ましくは、1.5〜3mmoleである。
組成物B)に含まれるSiHの総量は、前記組成物内に存在する全ビニル残基が完全に反応を終了することができる量でなくてはならず、前記ビニル残基に対して、やや過剰量存在しているのが好ましい。
A)においてもB)においても、白金の反応性を制御する機能を持つ高濃度のビニル残基を含有する、直鎖または環状ポリシロキサンが存在しうる。
縮合用の複合シリコン組成物においては、2つの組成物A)およびB)は、様々な比率で混合されうる。
触媒である組成物A)には、少なくとも1つの架橋剤と、触媒として作用する有機金属化合物と、好ましくは、例えば、非反応性シリコンポリマー、アルキル芳香族化合物、イソパラフィンなどから選択される複数の異なる希釈剤とが含まれる。
塩基である組成物B)には、反応性シリコンポリマーまたは反応性シリコンポリマーの混合物が含まれる。
組成物B)の反応性成分には、以下の一般式をもつオルガノポリシロキサンポリマーがある:
Figure 2008543411
上記式において、RおよびRは置換されている、または置換されていない1価の炭化水素基である。R基およびR基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基、または3、3、3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。特に好ましいのは、メチル基であり、100%またはそれ未満の割合で存在しうる。
nは、23℃で測定した場合のポリマー粘性が、50mPas〜1,000,000mPas、好ましくは200mPas〜100,000mPasであるような整数である。
Xは、加水分解可能なY基、または水酸基である。
Y基の好ましい例には、例えば、オキシモ基、アルコシキ基、アシルオキシ基があり、アルコキシ基が特に好ましい。
好ましくは、オキシモ基は、アセトフェノンオキシモ基、アセトンオキシモ基、ベンゾフェノンオキシモ基、メチルエチルケトキシモ基、ジイソプロピルケトキシモ基である。
好ましくは、アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基である。
好ましくは、アシルオキシ基は、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、カプロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基である。
水酸基が特に好ましい。したがって、反応性シリコンポリマーのうち特に好ましいのは、シラノール末端基を有するポリジオルガノシロキサンである。
組成物B)には、さらに、1以上の非反応性シリコンポリマーが含まれうる。
組成物A)には、以下の式で示される1以上の架橋剤が含まれる:
Figure 2008543411
上記式のR基およびR基は、上述のR基と同様に定義される。mは整数であり、0、1、2である可能性がある。
他の架橋剤としては、以下の式で示されるポリアルコキシシロキサンが考えられる:
Figure 2008543411
上記式のR基は、上述のR基と同様に定義される。
組成物A)において、触媒は当業分野で周知の物質から選択できる。
好ましい触媒の例として、2−エチルヘキサン酸鉛、ジブチル錫ジオクタン酸、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、2−ヘキシルヘキサン酸鉄、2−エチルヘキサン酸コバルト、2−エチルヘキサン酸マンガン、2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸錫、オレイン酸錫、カプリル酸錫、酪酸錫、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛、チタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ−2−エチルヘキシルなどのカルボン酸塩が挙げられる。
安定性および反応速度について特に好ましい触媒は、有機金属錫化合物とアルキルシリケートとの平衡反応により得られる、有機第一錫シロキサン(organostannous siloxanes)である。その調製は、当業分野に既知である。
シリコン組成物の添加および縮合において、組成物A)および組成物B)は、さらに、非熱変色性発色剤;香味剤;炭化水素油;ポリシロキサンポリエーテルコポリマーやアルキルフェノールエトキシレートなどの界面活性剤;二酸化チタンなどの乳白剤を含有しうる。
A)およびB)はいずれも、さらに適量のフィラーを含有しうる。
前記フィラーは、充填機能、流動性、形状性、低コスト性を有する「拡張フィラー」と、補強機能を有する「補強フィラー」とに分けられる。
前記は、好ましくは、BET表面<50m/gのミネラルフィラーであり、例えば、石英、炭酸カルシウム、食物の化石、酸化鉄、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、プラスチック材料、ガラス玉または粉砕ガラスから作られるフィラー、酸化ジルコニウムや酸化タングステンなどのX線不透過性のフィラーである。
後者は、好ましくは、ヒュームド・シリカ、またはBET表面が非常に高い沈殿シリカ、好ましくはシラン化されたシリカからなる。
本発明の好ましい実施形態において、組成物A)および/または組成物B)のうち少なくとも1つが、さらに、例えば、窒化ホウ素または窒化アルミニウムなどの、適切で有効な量の少なくとも1つの熱伝導性のフィラー(熱伝導フィラー)を含有する。
前記熱伝導フィラーは、歯科印象用材料内部、特にパテのような柔らかい大きな塊内でのより迅速で均質な熱交換を可能にする。
したがって、熱伝導フィラーの使用により、有利には、すべての歯科印象用材料内部の熱変色色素の効率の最適化が可能になる。
一般に、前記熱伝導フィラーの濃度は、歯科印象用材料の総量を基準として5重量%より高い。好ましくは、前記濃度は、10重量%より高く、より好ましくは20重量%より高く、さらにより好ましくは30重量%より高い。
本発明の好ましい実施形態においては、熱伝導フィラーが歯科印象用複合シリコン材料とともに、組成物B)に添加される。
本発明の歯科印象用熱変色材料の調整方法には、実質的に、より均質な方法で、有効量の色素または熱変色色素の混合物を、前記材料を形成する少なくとも1つのシリコン系組成物内に分散させることが含まれる。
前記分散は、用いる成分の粘性が考慮された当業者既知の技法で、例えば、垂直遊星ミキサーやダブルゼータ水平ミキサーを用いたり、押出機内で、熱変色色素がシリコンの塊内で均質に分散するまで行われる。
使用する技法の選択は、ある特定の点で、使用する熱変色色素の構造や特性の維持に関わってくる。
歯科印象用の複合シリコン材料の組成物A)および組成物B)のうち少なくとも1つにおける、熱変色色素の分散は、前記組成物の調製中に行うことも、その調製後に行うことも可能である。
好ましくは、シリコンの塊内での熱変色色素の前記分散工程中に、温度を室温付近に保ち、通常40℃を超過させない。しかしながら、必要に応じて、使用する単数または複数の熱変色色素およびそれらの熱安定性によっては、はるかに高温(例えば60℃超または80℃超など)で作業することも可能である。
本発明の特に好ましい実施形態においては、熱変色色素は、歯科印象用の複合シリコン材料の組成物B)に分散させる。
本発明に係る歯科印象用熱変色材料は、有利には、使用者にとって、多用途で相互作用的な材料に見える。
温度に関する情報は、可逆的な色変化を通して、前記材料からリアルタイムで伝達されるが、これにより、使用者が、材料自体の最初の状態、説明書に示されている時間に対する架橋速度の高低、架橋工程の実際の進行状況などについて非常に正確に把握することが可能になる。
完全に非限定的な例として、以下に、本発明の歯科印象用熱変色材料の使用が、有利には使用者の操作能力に影響するいくつかの例を紹介する。
a) 使用前の材料の色が説明書に示された彩色と異なる。すなわち、開始材料は、製造者が示した標準温度とは異なる温度を有する。
結果として、説明書に表示された速度よりも多少速く材料が硬化する可能性がある。歯科医師は、この事実を適宜考慮して印象操作を行う時間を決めることになる。
b) 口内にセットした後に、色変化が多少速い場合は、材料温度がどのように変化し、そのためにどんな速度で生成物の架橋工程(硬化)が起きたかについて、正確な情報が得られる。
この場合、このことから、使用者は以下のような説明が得られる:
色変化後は、歯科印象をn秒間除去しない方がよい。これにより、例えば、材料が完全に固まりきる前に取り出すことによる印象の変形が、おそらく回避できる。
c) 2つの粘性材料または単一の粘性材料による単一印象法を採用する場合、例えば、材料がすでに作業時間を超過してしまっているときにはトレイを挿入しないようにするために、既に口内に設置した材料の色変化により、歯科医師はさまざまな操作のタイミングを変更することができる。
d) 硬化時間と色変化を同調させることが可能である。したがって、手順の衛生状態が優れていることや印象検出が非常に正確であることによる卓越した利点を備えながら、材料の硬化をチェックするための官能試験を省くことができる。
e) 単一印象法または二重印象法を用いる場合、すなわち、例えばパテまたは高粘稠度のような高い粘性を有する材料を採用する場合、透明な印象ホルダーの使用が有利になる。このようにして、材料の色変化を検出することにより、硬化時間の正確な指標が得られる。
f) 2種以上の色をもつ材料の使用により、口内で最もよく観察でき、対比できる。
g) 低温時により濃い色を適切に選択することで、詳細を最もよく解釈でき、その後の歯科技工プロセスに役立つ。
h) 石膏型の鋳造を、口内と同一温度で行うことができる(操作完了時の印象の色がわかっているため)。このようにすることで、温度変化による印象自体のサイズ変更を補正できる。
本発明に係わる熱変色材料は、印象操作に関する全行程において厳密な温度制御を行うことで、特に正確かつ処理が容易な熱変色性歯科印象の採得を可能にした。
1以上の熱変色色素どうしを適切に混合し使用することで、前記材料が得られた。
したがって、前記材料は、歯科医師に、患者の歯科印象を採得するのに容易で、正確かつ精密な最良の方法をもたらした。
前記方法には実質的に以下が含まれる:
−本発明に係わる歯科印象用熱変色材料の2つの組成物A)およびB)を親密に混合する;
−得られた混合物を患者の口内にセットする;
−前記混合物の色が望ましい最終的な色変化(つまり、口内での温度が最高値になったことを教示する色変化)を起こすまで待つ;
−前記有色の色変化後、使用した材料の使用説明書に示されているとおりに数秒間待つ(その秒数は、使用する熱変色材料により異なる);
−患者の口から得られた熱変色性歯科印象を取り出す。
以下に、本発明の完全に非限定的な例として、好ましい実施形態の例とその使用例について説明する。
実施例において示される%は、重量%を意図したものである。
白金触媒は、ポリジメチルシロキサンを溶媒とする1%溶液として用いられた。
通常の非熱変色色素は、分散の不具合を避けるため、シリコンオイル中に高濃度の色素を含有する高濃度のマスターバッチに予め分散されている。
マスターバッチ中の前記色素の濃度は、実施例に記載した。実施例において使用した熱変色色素は、株式会社松井色素化学工業所が製造し、クロミカラー(登録商標)という名称で販売している色素である。これらは、シリコンオイル中の色素濃度が30%のマスターバッチでも使用されている。
実施例1
シリコン組成物A)は以下からなる:
32.5%のポリジメチルシロキサン200mPas、5%のポリジメチルシロキサン1,000mPas、10%の沈殿シリカ、24%の微粉化石英、27%のケイ酸アルミニウム、1.5%の白金触媒。
組成物B)は以下からなる:
15%のポリジメチルシロキサン200mPas、2.8%のポリジメチルシロキサン1,000mPas、18%の架橋剤、12%の沈殿シリカ、51%の微粉化石英、40%のピグメントイエロー155を含有する0.2%マスターバッチ、クロミカラー(登録商標)ブルー35(感温変色が起きるとされる温度は35℃)を含有する1%マスターバッチ。
2成分A)およびB)を23℃の温度で混合すると、緑色のペーストができ、口内に入れると、すぐに硬化して色が黄色に変化する。
口内から取り外し、室温に戻すと、印象の色は再び緑色になる。
実施例2
本実施例は、熱変色性の色を取り入れることで、印象材料の色変化から得られる温度に関する情報により、どのように正しい操作手順が確立されるかを示す。
実施例1の生成物を用いて、複合生成物用のカートリッジを3つ用意する(各カートリッジには組成物A)用と組成物B)用の2つの容器が含まれる)。3つのカートリッジは、4℃の冷蔵庫内、15℃の恒温槽内、および 温度23℃の室内というそれぞれ異なる温度に温度制御されている。3つの異なる生成物は開始温度が異なる。ゆっくり加熱させるため、混合ノズルを用いて押し出し、それぞれ、サンプルと同じ温度(それぞれ4℃、15℃、23℃)に調節されたレオロジカ社のストレステックHRレオメータのプレート上に置く。掃引時間(走査時間)テストを行い、同時に、1分間に開始温度から35℃まで温度を上昇させる。
図3には、実施例1の生成物について、さまざまな温度での掃引時間が示されている。つまり、3つのケースについて温度上昇と複合物の粘性の曲線が示されている。
図3よりわかるように、機器の温度が35℃に達したとき、各生成物は同一の架橋度に達しているわけではない。実際、4℃に調節された生成物は、23℃に調節された生成物よりも抑制されている。図3の粘性曲線において、生成物の色が変化した瞬間は、サイズの大きな白抜きのマークで示されている。
この点から、架橋が完了するまでに残された時間は、3つのケースのいずれにおいてもほぼ同じである。
かなりの確実性をもって、使用説明書に、口腔内で色変化が起きた後に必要とされる最短の滞留時間を示すことが可能になる。
実施例3
組成物A)は、実施例1と同一の組成である。
組成物B)は以下のとおりである:
15%のポリジメチルシロキサン200mPas、2.8%のポリジメチルシロキサン1,000mPas、18%の架橋剤、12%の沈殿シリカ、51.14%の微粉化石英、36%のピグメントレッド172を含有する0.06%マスターバッチ、クロミカラー(登録商標)ブルー35(感温変色が起きるとされる温度は35℃)を含有する1%マスターバッチ。
2成分A)およびB)を23℃の温度で混合すると、紫色のペーストができ、口内に挿入すると、すぐに硬化して色が薄ピンク色に変化する。
口内から取り外し、室温に戻すと、印象の色は再び紫色になる。
実施例4
組成物A)は、実施例1と同一の組成である。
組成物B)は以下のとおりである:
15%のポリジメチルシロキサン200mPas、2.8%のポリジメチルシロキサン1,000mPas、18%の架橋剤、12%の沈殿シリカ、51.19%の微粉化石英、48%のピグメントグリーン7を含有する0.01%マスターバッチ 、クロミカラー(登録商標)レッド35(感温変色が起きるとされる温度は35℃)を含有する1%マスターバッチ。
2成分A)およびB)を23℃の温度で混合すると、灰色のペーストができ、口内に挿入すると、すぐに硬化して色が緑色に変化する。
口内から取り外し、室温に戻すと、印象の色は再び灰色になる。
実施例5
組成物A)は、実施例1と同一の組成である。
組成物B)は以下のとおりである:
15%のポリジメチルシロキサン200mPas、2.8%ポリジメチルシロキサン1,000mPas、18%の架橋剤、11.8%の沈殿シリカ、51%の微粉化石英、40%のピグメントイエロー155を含有する0.2%マスターバッチ、クロミカラー(登録商標)ブルー25(感温変色が起きるとされる温度は23〜25℃)を含有する0.2%マスターバッチ、クロミカラー(登録商標)レッド35(感温変色が起きるとされる温度は35℃)を含有する1%マスターバッチ。
2成分A)およびB)を23℃の温度で混合し25℃未満の温度を維持すると、茶色のペーストができ、それより高温に維持するとオレンジ色のペーストができる。
口内に入れると、すぐに硬化して色が最初の色(茶色またはオレンジ色)から黄色に変化する。
口内から取り外し、室温に戻すと、室温が25℃より高いか低いかによって、印象の色は茶色またはオレンジ色になる。
このような生成物の有用性は、保存温度によって、歯科医師が自身の作業速度を速めたり遅くしたりできるという点にある。
実施例6
以下の実施例は、印象を取った後の工程において、例えば鋳造物を作製する工程などにおいて、印象を取った口内温度に最も近い温度範囲で作業した場合に、いかに正確な結果が得られるかを示す。
実施例5のシリコン組成物を用いて、ISO4823規則に準拠して、印象の寸法収縮テストを行った。23℃の上記材料を、35℃の温度調節槽に置いたブロックに載せ、参照ブロックの印象を取った。この条件下では、シリコンは茶色から黄色に変化した。
2つの列dとd間の寸法変動は、茶色の印象(22℃)について24時間後に測定した場合は0.29%であった。これに対し、オレンジ色の印象(26℃)について測定した場合は、0.15%、黄色の印象(35℃)について測定した場合は0.06%であった。
実施例7
本実施例では、厚みのある印象材料の厚み方向に向かって熱伝達の均一性を促進する目的で使用した、熱伝導フィラーの使用例を示した。
組成物A)は以下のとおりである:
32.5%のポリジメチルシロキサン200mPas、5%のポリジメチルシロキサン1,000mPas、10%の沈殿シリカ、51%の窒化ホウ素、1.5%の白金触媒。
組成物B)は以下のとおりである:
15%のポリジメチルシロキサン200mPas、2.8%のポリジメチルシロキサン1,000mPas、18%の架橋剤、12%の沈殿シリカ、51%の窒化ホウ素、40%のピグメントイエロー155を含有する0.2%マスターバッチ、クロミカラー(登録商標)ブルー35(感温変色が起きるとされる温度は35℃)を含有する1%マスターバッチ。
2成分A)およびB)を23℃の温度で混合して、細長い緑色の一片を作った。口内に挿入すると、すぐに硬化して印象の各部において均質かつ均等に色が黄色に変化した。
口内から取り外し、室温に戻すと、印象の色は均質に元の緑色になり、印象材料内部での温度変化が均一であることが確認できる。
図1は、シリコンRTV−2の添加による、歯科印象用材料の硬化時間への温度効果を示している(ブラベンダーサイクロビスコグラフ(Brabender cycloviscograph)により得られた架橋曲線を用いた)。シリコンRTV−2としては、Zhermack社製造のElite HD(登録商標) light fast settingを使用した。 図2には、患者の口内にセットした場合の、パテ稠度を持つ歯科印象用のシリコン系材料10gの温度上昇が示されている。 図3は、実施例2に詳述した掃引時間テストの結果をグラフ表示したものである。

Claims (15)

  1. 有効量で含まれる少なくとも一つの熱変色色素と組み合わせた、複合シリコン組成物を含む歯科印象用熱変色材料。
  2. 前記組成物は、使用に際して混合されるべき、シリコン組成物A)と、触媒と、シリコン組成物B)と、塩基とからなる請求項1に記載の材料。
  3. 前記熱変色色素が、前記組成物A)および組成物B)の少なくとも一つに分散している請求項1および2に記載の材料。
  4. 前記熱変色色素が、間接熱変色複合材料、コレステロールの液晶誘導体、ポリチオフェンから選択される請求項1〜3のいずれかに記載の材料。
  5. 前記色素がカプセル化形状である請求項4に記載の材料。
  6. 前記色素が0℃〜40℃、好ましくは10℃〜37℃、より好ましくは15℃〜37℃の間で色変化する請求項4および5記載の材料。
  7. 2以上の熱変色色素を含む請求項1〜6までに記載の材料。
  8. 前記色素が異なる温度で色変化する請求項7に記載の材料。
  9. 組成物A)および/または組成物B)の少なくとも一つが、少なくとも1種の熱伝導フィラーを有効量さらに含有する請求項1〜8までに記載の材料。
  10. 有効量の色素、または複数の熱変色色素の混合物が、シリコン組成物A)および/またはシリコン組成物B)の少なくとも一つに均一に分散した状態で含有されている請求項1〜9までに記載の材料の調製方法。
  11. 前記色素、または前記色素の混合物が組成物B)に分散している請求項10に記載の方法。
  12. 熱変色性歯科印象の調製に、請求項1〜9のいずれかに記載の材料を使用する方法。
  13. 請求項1〜9のいずれかに記載の歯科印象用熱変色材料の調製に、請求項4〜6のいずれかに記載の色素を少なくとも一つ使用する方法。
  14. 請求項1〜9のいずれかに記載の材料からなる熱変色性歯科印象。
  15. 請求項14に記載の印象を実行するための方法であって、
    請求項1〜9のいずれかに記載の材料の2種の組成物A)および組成物B)を親密に混合し、
    得られた混合物を患者の口内に挿入し、
    前記混合物の色が所望の最終的な色に変化するのを待ち、
    前記有色の色変化後に、使用した材料の使用説明書に示される所定秒待ち、
    こうして得られる熱変色性歯科印象を患者の口内から取り外す
    工程を含む方法。
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