JP2008541153A - 自動原稿送り装置及びドライブローラ - Google Patents

Abstract

ドライブローラホイールを含む単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置を提供する。単一のドライブローラは、自動原稿送り装置における唯一のドライブローラである。また、単一のドライブローラは、ドライブローラホイールの中心から延びるドライブローラシャフトを備える。ドライブローラシャフトは、ドライブローラホイールの中心に固定され、ドライブローラホイールにトルクを加える。

Description

関連出願

本出願は、２００５年５月３日に出願された、米国仮特許出願番号６０／６７７，６８５号、発明の名称「単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置（AUTOMATIC DOCUMENT FEEDER WITH A SINGLE DRIVE ROLLER）」の優先権を主張する。米国仮特許出願番号６０／６７７，６８５号の全体は、引用によって本願に援用される。

本発明は、自動原稿送り装置に関する。詳しくは、本発明は、コピー、印刷、ファクシミリ送信又は画像読取のために、アナログ機器又はデジタル機器のスキャンウィンドウに、自動的に原稿を送る自動原稿送り装置に関する。

図１（従来技術）は、従来の自動原稿送り装置１００の側面図である。殆どの自動原稿送り装置は、ピックローラ以外に、少なくとも２〜４個のドライブローラを備える。自動原稿送り装置１００は、４個のドライブローラと、ピックローラを備える。このドライブローラの組は、給紙ローラ１０４、プレスキャンローラ１０６、ポストスキャンローラ１０８、排紙ローラ１１０を含む。また、自動原稿送り装置１００は、ピックローラ１０２を備える。ピンチローラ１１２は、原稿が自動原稿送り装置を通過する際に、ドライブローラに対して原稿を水平に維持する。

残念ながら、複数のドライブローラを有する自動原稿送り装置は、構造的に複雑である。各ドライブローラは、それ自身の歯車列によって駆動される。図１に示すように、４個のドライブローラを有する自動原稿送り装置１００は、各ドライブローラ用の４組の歯車列を有する。複数のドライブローラを有する自動原稿送り装置は、「受け渡し（take over）」問題を有する。すなわち、ドライブローラが１枚の原稿を解放し、次のドライブローラがその原稿を引き取る際、ドライブローラ間の差によって、給紙エラーが生じることがある。各ドライブローラは、異なる部品を有し、異なる製造工程で製造され、較正が一致せず、互いに消耗度が異なる可能性があるため、複数のドライブローラにタイミングの誤差が生じることは避けられない。例えば、各ドライブローラの直径が異なることもあれば、各歯車列が異なる位相又は速度で動作することもある。直径、位相又は速度の僅かな差でも、給紙エラーが生じることがある。ドライブローラに原稿を正確に接触させ、エラーを生じさせることなく、自動原稿送り装置を介して原稿を送るためには、歯車列を完全に同期して動作させなくてはならない。ドライブローラ間の調整に不備があると、原稿が重なったり、詰まったり、破れたりする。

そこで、本発明の目的は、駆動歯車列の構成を単純化し、給紙エラー等の問題が少ない自動原稿送り装置を提供することである。

本発明は、この目的を達成するために、単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置を提供する。なお、本発明は、装置、システム又はデバイスを含む様々な手法で実現できる。本発明の実施の形態は、以下のように要約される。

一実施の形態においては、自動原稿送り装置は、ドライブローラホイールを含む単一のドライブローラを備える。単一のドライブローラは、自動原稿送り装置における唯一のドライブローラである。また、単一のドライブローラは、ドライブローラホイールの中心から延びるドライブローラシャフトを備える。ドライブローラシャフトは、ドライブローラホイールの中心に固定され、ドライブローラホイールにトルクを加える。

他の実施の形態においては、本発明は、自動原稿送り装置に使用される単一のドライブローラを提供する。単一のドライブローラは、ドライブローラホイールを備える。単一のドライブローラは、自動原稿送り装置における唯一のドライブローラである。また、単一のドライブローラは、ドライブローラホイールの中心から延びるドライブローラシャフトを備える。ドライブローラシャフトは、ドライブローラホイールの中心に固定されている。ドライブローラホイールは、原稿をグリップするための摩擦係数を有する外表面を備える。

本発明の自動原稿送り装置は、従来の自動原稿送り装置より単純な構造を有するという利点がある。ドライブローラを１つだけにすることによって、給紙エラーを実質的に防止することができる。自動原稿送り装置には、他のドライブローラがないため、自動原稿送り装置は、紙送りの際の連続的な動作の差の影響を受けない。更に、ドライブローラを１つだけにすることにより、自動原稿送り装置を介して、原稿を実質的に一定の線速度で確実に送ることができる。また、単一のドライブローラを有する自動原稿送り装置は、複数のドライブローラを有する自動原稿送り装置より製造コストを実質的に低く抑えることができるため、経済的にも有利である。

発明は、上述した構成、及び他の特徴及び変形例を含む他の実施の形態も包含する。

本発明は、添付の図面を参照する以下の詳細な説明によって容易に理解される。この説明を明瞭にするために、同様の構造的要素には、同一の参照符号を付している。

本発明に基づく、単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置について説明する。ここでは、本発明を明瞭にするために、多くの具体的な詳細事項について説明する。なお、本発明は、他の具体的な詳細事項によっても実施できることは、当業者にとって明らかである。

図２は、本発明に基づく、単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置２００の内部部品を示している。単一のドライブローラは、ドライブローラホイール２０２を備える。ドライブローラホイール２０２は、原稿載置トレー２１２から、自動原稿送り装置２００を介して、原稿排出トレー２１０に原稿を移動させる一次動力（primary force）を提供する。なお、ここでい言う原稿は、１枚の紙、透明なシート、封筒及びこの他の如何なる媒体であってもよい。ピンチローラ２０４は、単一のドライブローラ２０２に対してピンチ力を加える。ピンチ力は、原稿が自動原稿送り装置２００を通過する際、ドライブローラホイール２０２に対して原稿を保持する助けとなる。ピンチ力により、ピンチローラ２０４は、ドライブローラホイール２０２の動きに追従する。換言すれば、ドライブローラホイール２０２は、ピンチローラ２０４とドライブローラホイール２０２との間のピンチ力を介して、ピンチローラ２０４を動かす。

フロートバイアス（float bias）２０６は、スキャンポイント２０８におけるスキャンウィンドウ（図示せず）に対して原稿を押し付ける。フロートバイアス２０６が適度な圧力で原稿を押し下げることによって、スキャンウィンドウを介して、画素品質が高いスキャンを行うことができる。フロートバイアス２０６及びスキャンウィンドウは、実質的に、ドライブローラホイール２０２の真下に配設されている。ドライブローラホイール２０２の直径は、正確なスキャンを行うために、フロートバイアス２０６とスキャンウィンドウとの間に原稿を滑らかに送ることができるように設定される。この具体例では、ドライブローラホイール２０２の直径は、好ましくは、約５０ｍｍ〜約５３ｍｍの範囲内であり、より好ましくは、約５１．７４４ｍｍである。なお、ドライブローラホイール２０２の直径は、フロートバイアス２０６及び自動原稿送り装置２００の他の部品の設計に応じて変更してもよい。

図３は、本発明に基づく図２の自動原稿送り装置２００の斜視図である。この斜視図により、単一のドライブローラの更なる特徴が明らかとなる。単一のドライブローラは、少なくとも１つのドライブローラホイール２０２と、ドライブローラシャフト３０２とを備える。図３に示す単一のドライブローラは、２つのドライブローラホイール２０２を備える。発明は、特定の用途に応じて、１つのドライブローラホイール２０２だけで実現してもよく、複数のドライブローラホイール２０２を設けてもよい。ドライブローラシャフト３０２は、各ドライブローラホイール２０２の中心から延び出しており、ドライブローラホイール２０２に固定されている。ドライブローラシャフトは、好ましくは、金属から形成される。ドライブローラホイール２０２は、ドライブローラホイール２０２とピンチローラ２０４との間を原稿が通過する際、原稿をグリップする摩擦係数を有する材料から形成された外表面３０４を備える。このような材料は、ゴム加工された材料であってもよく、摩擦係数が大きい他の種類の表面組織を有する材料であってもよい。図３の具体例では、各ドライブローラホイール２０２の別の位置で各ドライブローラホイール２０２に接触する３個のピンチローラ２０４が示されている。シャーシ３０６は、自動原稿送り装置２００の部品を保持する。また、シャーシ３０６は、原稿載置トレー２１２に置かれ、自動原稿送り装置２００を通過し、又は原稿排出トレー２１０に排紙される原稿のペーパーガイドとしても機能する。

ドライブローラを１つだけにすることによって、給紙エラーを実質的に防止することができる。外表面３０４の摩擦力は、単一のドライブローラが原稿を引き込む力となる。自動原稿送り装置２００には、他のドライブローラがないため、自動原稿送り装置２００は、紙送りの際の連続的な動作の差の影響を受けない。更に、ドライブローラを１つだけにすることにより、自動原稿送り装置２００を介して、原稿を実質的に一定の線速度で確実に送ることができる。

図４は、本発明に基づく、ピックアーム４０２を有する自動原稿送り装置４００の斜視図である。ピックローラ４０６が取り付けられたピックアーム４０２は、原稿載置トレー２１２に載置された原稿のスタックから１枚の原稿を引き込む。原稿のスタックは、例えば、１枚〜１００枚の原稿であってもよい。また、原稿のスタックは、更に多くの枚数の原稿であってもよい。ピックアーム４０２は、ピックアームシャフト４０４に連結されている。ピックアームシャフト４０４は、伝達歯車列４１０に連結されている。伝達歯車列４１０は、モータ４０８に連結されている。モータ４０８の動力は、伝達歯車列４１０及びピックアームシャフト４０４等を介して、ピックアーム４０２を駆動する。ピックローラ４０６は、ピックアーム４０２に取り付けられている。また、モータ４０８は、ドライブローラシャフト３０２にも動力を供給できる。そして、ドライブローラシャフト３０２は、ドライブローラホイール２０２にトルクを供給する。

紙切れセンサ（out of paper sensor：ＯＯＰＳ）４１２は、自動原稿送り装置４００の原稿がなくなったことを感知する。自動原稿送り装置４００の原稿がなくなったことをＯＯＰＳ４１２が感知すると、紙切れレバー（out of paper lever）がこれを通知する。

図５は、本発明に基づく、自動原稿送り装置４００のフロートバイアスの機構を示す斜視図である。スプリング５０２は、フロートバイアス２０６を下方に付勢する。フロートバイアスは、原稿がスキャンウィンドウを通過する際、原稿を、スキャンウィンドウ（図示せず）に対して、下向きに押し付ける。スキャンウィンドウは、原稿をコピーし、ファクシミリ送信し、印刷し、若しくはアナログフォーマット又はデジタルフォーマットで読み取るために、原稿をスキャンする。

図６は、本発明に基づく自動原稿送り装置４００の伝達歯車列４１０の一例の側面図である。伝達歯車列４１０は、モータ４０８に連結され、自動原稿送り装置４００の様々なシャフトに動力を供給する。自動原稿送り装置４００は、ドライブローラシャフト３０２及びピックアームシャフト４０４を備える。

図７は、本発明に基づく自動原稿送り装置４００の伝達歯車列４１０の斜視図である。シャーシ３０６は、伝達歯車列４１０、モータ４０８及びドライブローラシャフト３０２を含む自動原稿送り装置の部品を保持する。

図８は、本発明に基づく図４の自動原稿送り装置４００の側面図である。カバートップ８０２は、例えば、ドライブローラホイール２０２、ピンチローラ２０４、フロートバイアス２０６、ＯＯＰＳレバー４１４、ＯＯＰＳ４１２及びピックローラホイール４０６を含む内部部品を覆っている。カバートップ８０２は、カバートップ８０２が開かれたときに、モータからピックアーム又は他の部品への動力の供給を停止するように設計された機械的安全機構（図示せず）を備えていてもよい。

以上、特定の実施の形態に基づいて本発明を説明した。なお、本発明のより広い精神及び範囲から逸脱することなく、この実施の形態を様々に修正及び変更できることは明らかである。したがって、この明細書及び図面は、限定的なものではなく、例示的なものであると解釈される。

従来の自動原稿送り装置１００の側面図である。 本発明に基づく、単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置２００の内部部品を示す図である。 本発明に基づく図２の自動原稿送り装置の斜視図である。 本発明に基づく、ピックアームを有する自動原稿送り装置の斜視図である。 本発明に基づく、自動原稿送り装置のフロートバイアスの機構を示す斜視図である。 本発明に基づく自動原稿送り装置の伝達歯車列の側面図である。 本発明に基づく自動原稿送り装置の伝達歯車列の斜視図である。 本発明に基づく図４の自動原稿送り装置の側面図である。

Claims (21)

1. ドライブローラホイールを含み、自動原稿送り装置の唯一のドライブローラとなる単一のドライブローラを備える自動原稿送り装置。
2. 上記単一のドライブローラは、ドライブローラシャフトを備え、該ドライブローラシャフトは、上記ドライブローラホイールの中心に固定され、該ドライブローラホイールの中心から延び、該ドライブローラホイールにトルクを加えることを特徴とする請求項１記載の自動原稿送り装置。
3. 上記単一のドライブローラは、他のドライブローラホイールを備え、上記ドライブローラシャフトは、上記他のドライブローラホイールの中心に固定され、該他のドライブローラホイールの中心から延び、該他のドライブローラホイールにトルクを加えることを特徴とする請求項２記載の自動原稿送り装置。
4. 上記ドライブローラホイールの直径は、約５０ｍｍ乃至約５３ｍｍであることを特徴とする請求項１記載の自動原稿送り装置。
5. 上記ドライブローラホイールは、原稿をグリップするための摩擦係数を有する外表面を備え、当該自動原稿送り装置は、当該自動原稿送り装置を介して原稿を送るためのピンチ力を上記外表面に加える１つ以上のピンチローラを備えることを特徴とする請求項１記載の自動原稿送り装置。
6. 上記単一のドライブローラは、上記１つ以上のピンチローラに力を伝えることを特徴とする請求項５記載の自動原稿送り装置。
7. 当該自動原稿送り装置は、スキャンウィンドウを更に備え、上記ピンチ力は、上記スキャンウィンドウ上に原稿を送るために十分な力であることを特徴とする請求項５記載の自動原稿送り装置。
8. 上記スキャンウィンドウは、実質的に、上記ドライブローラの真下に配設されていることを特徴とする請求項７記載の自動原稿送り装置。
9. ａ．フロートバイアスと、
   ｂ．垂直下方に上記フロートバイアスをバイアスするスプリングとを更に備え、
   上記フロートバイアスは、スキャンウィンドウに対して、下向きに原稿を押し付けることを特徴とする請求項５記載の自動原稿送り装置。
10. 原稿排出トレーを更に備え、上記単一のドライブローラは、上記原稿排出トレーに原稿を排出することを特徴とする請求項５記載の自動原稿送り装置。
11. 上記ドライブローラは、自動原稿送り装置を介して、実質的に一定の速度で原稿を移動させることを特徴とする請求項５記載の自動原稿送り装置。
12. ａ．モータと、
    ｂ．上記モータ及び上記ドライブローラシャフトに連結され、該モータから該ドライブローラシャフトに動力を伝達する伝達歯車列とを更に備える請求項２記載の自動原稿送り装置。
13. ａ．紙切れセンサと、
    ｂ．当該自動原稿送り装置の原稿がなくなったことを上記紙切れセンサが感知したことを通知する紙切れレバーとを更に備える請求項１記載の自動原稿送り装置。
14. 上記単一のドライブローラ及び１つ以上のピンチローラを保持するように構成され、上記原稿のためのペーパーガイドとして機能するシャーシを更に備える請求項５記載の自動原稿送り装置。
15. ａ．モータと、
    ｂ．ピックアームと、
    ｃ．上記ピックアーム及び上記モータに連結され、上記原稿のスタックから、原稿を選択し、分離するピックアームシャフトとを備える請求項５記載の自動原稿送り装置。
16. カバートップを更に備え、該カバートップは、該カバートップが開かれると、上記モータからピックアームシャフトへの動力の伝達を停止する機械的安全装置を有することを特徴とする請求項１５記載の自動原稿送り装置。
17. 自動原稿送り装置に使用される単一のドライブローラにおいて、該単一のドライブローラは、ドライブローラホイールを含み、自動原稿送り装置の唯一のドライブローラとなるドライブローラ。
18. 上記ドライブローラホイールは、原稿をグリップするための摩擦係数を有する外表面を備え、当該単一のドライブローラは、上記ドライブローラホイールの中心に固定され、該ドライブローラホイールの中心から延びるドライブローラシャフトを備えることを特徴とする請求項１７記載のドライブローラ。
19. 他のドライブローラホイールを更に備え、上記他のドライブローラホイールは、原稿をグリップするための摩擦係数を有する外表面を備え、上記ドライブローラシャフトは、上記他のドライブローラホイールの中心に固定され、該他のドライブローラホイールの中心から延びていることを特徴とする請求項１８記載のドライブローラ。
20. 上記ドライブローラホイールの直径は、約５０ｍｍ乃至約５３ｍｍであることを特徴とする請求項１７記載のドライブローラ。
21. 上記ドライブローラは、自動原稿送り装置を介して、実質的に一定の速度で原稿を移動させることを特徴とする請求項１８記載のドライブローラ。

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