JP2008536915A - Hiv患者のカテゴリーのための栄養サプリメント - Google Patents

Hiv患者のカテゴリーのための栄養サプリメント Download PDF

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Abstract

本発明は、高活性抗レトロウイルス療法を受けていないHIV患者のための栄養製品に関する。より具体的には、本発明は、オリゴサッカリドを含む栄養組成物に関する。また本発明は、HIV患者に使用するための栄養サプリメントの製造に関する。

Description

発明の分野
本発明は、HIV患者のための栄養製品に関する。より具体的には、栄養関連の症状を有するHIV患者を特にサポートする厳選された栄養成分を提供する栄養組成物に関する。また本発明は、HIV患者に使用するための栄養サプリメントの製造に関する。
発明の背景
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染および後天性免疫不全症候群(AIDS)の発症は、国内および世界的な健康、社会的、政治的、および経済的な成果に重大な影響を与えている。世界的に、HIV-1に感染した人の数は、四千万人を超えており、その大多数は、アジア、サハラ以南のアフリカおよび南アメリカに住んでいる。高活性抗レトロウイルス療法(“HAART”)の発展を含む、ここ十年の間に達成されたあらゆる治療上の有益性にもかかわらず、個体が一旦感染すると、ウイルスの根絶は今もなお不可能である。
HIVに感染した人の栄養サポートの重要性が今日認識されている。感染患者は、経験している代謝ストレスのために、基礎エネルギー、タンパク質、および微量養素に対して高い要求をもつことがある。このストレスは、当該疾患と関連した食欲不振および吸収不良に加えて、栄養失調を促進する。栄養失調は、一般に、たとえば免疫能、(作業)遂行能力および認知に影響を及ぼす。余分な栄養を提供することは、これら患者の全身の栄養状態を改善するのに役立つ。
現在、HIV患者の栄養サポートのために幾つかの製品が市販されている。様々な販売業者が、幾つかの臨床上の栄養製品を販売しており、これらを以下に記載する。
1.Advera, Ross Abbott
カロリー分布:
タンパク質: 18.7% (ダイズタンパク質加水分解産物、カゼイン酸ナトリウム)
炭水化物: 65.5% (マルトデキストリン、スクロース、ダイズ繊維)
脂肪: 15.8% (キャノーラ油、MCT、精製された脱臭イワシ油 1.5 e%)
カロリー密度: 1.28 kcal/mL
2.Resource, Novartis
カロリー分布:
タンパク質: 14% (カゼイン酸ナトリウムおよびカルシウム、ダイズタンパク質単離物)
炭水化物: 64% (コーンシロップ、砂糖)
脂肪: 22% (高オレイン酸ヒマワリ油、コーン油)
カロリー密度: 1.06 kcal/mL
3.Benecalorie, Novartis
カロリー分布:
タンパク質: 9% (カゼイン酸カルシウム)
炭水化物: 0%
脂肪: 91% (高オレイン酸ヒマワリ油、モノおよびジグリセリド)
カロリー密度: 7 kcal/mL
4.Novartisにより販売されるBoost, Mead Johnson now product
カロリー分布:
タンパク質: 24% (ミルクタンパク質濃縮物、カゼイン酸Ca & Na)
炭水化物: 55% (コーンシロップ固形物、砂糖)
脂肪: 21% (キャノーラ油、高オレイン酸ヒマワリ油およびコーン油)
カロリー密度: 1.01 kcal/mL。
しかし、HIV感染患者の全身の栄養要求をサポートする製品が利用可能であるにもかかわらず、栄養状態を改善するだけでなく、具体的なHIV感染関連の症状、とりわけ免疫機能不全、および必要に応じて腸の機能不全および/または被検体のグルタチオンの状態および/またはHIVの蔓延を有意に低減または予防する、利用可能な栄養製品はない。
発明の概要
オリゴサッカリドを含む組成物が、HAART療法をまだ必要としていないが、既に免疫機能不全(血液中のCD4+細胞の低下に付随して観察される免疫系障害)に罹患している被検体のグループにおいて、HIV-感染関連の免疫機能不全に関連した症状を有意に低減することが驚くべきことに見出された。本発明の組成物から恩恵を受けるHIV患者のこの病状発現前のターゲットグループは、CD4+血液細胞数により規定することができる。
よって、一つの態様において、本発明は、治療に効果的な量のオリゴサッカリド、および必要に応じてシステインおよび/またはシステインの供給源を含む組成物を哺乳類に投与することを含む、HIVまたはAIDSの治療および/または予防方法で使用するための組成物の製造における、オリゴヌクレオチド、および必要に応じてシステインおよび/またはシステインの供給源の使用に関する。別の態様において、組成物は、一または複数のポリ不飽和脂肪酸(PUFAs)および/または一または複数の生物学的に活性な化合物、とりわけミルク由来の化合物を更に含む。
本発明は、700細胞/μl以下のCD4+細胞数を有するが、HAART療法をまだ必要としていないHIV患者の栄養治療に適した完全な栄養サプリメントを提供する。本発明の栄養サプリメントは、被検体の免疫機能をサポートする成分としての、治療に効果的な量のオリゴサッカリドを少なくとも含む。組成物は、必要に応じて、被検体の腸の機能および/またはグルタチオンの状態をサポートする成分を更に含む。栄養成分としてオリゴヌクレオチドを使用することにより、HIV感染の免疫機能不全関連の症状(すなわち、感染関連の症状)を、予防および/または有意に低減できることが驚くべきことに見出された。加えてその他の疾患関連の症状、たとえば腸の機能不全および/またはグルタチオンの状態を同時にターゲットとしたときに、更に優れた効果が見出された。
健康な腸および健康な腸内フローラは、健康な免疫機能と複雑にリンクしている。特定の繊維/オリゴサッカリドによる潜在的な免疫調節効果は、腸内フローラの組成(ビフィドバクテリウムおよびラクトバチルスのタイプの免疫効果が文献に記載されている)および/または機能(繊維の発酵が、腸細胞の全体的および免疫学的機能に影響を及ぼす短鎖脂肪酸などの化合物を生成する)に及ぼした影響の間接的な結果であり得る。驚くべきことに、本発明者らは、樹状細胞のDC-SIGN分子が、ある種のオリゴサッカリドによりブロックされ得ることを見出した。この分子の妨害は、HIVの伝染を潜在的に防ぐことができるため、DC-SIGNレセプターをブロックするため、およびDC-SIGN媒介性疾患(とりわけHIVおよびAIDS)の予防および/または治療用組成物を製造するためのこれらオリゴサッカリドの使用が、本発明の一つの態様において提供される。
詳細な説明
一般的な定義
「オリゴサッカリド」は、1〜5000、より好ましくは2〜250、より好ましくは2〜50、最も好ましくは2〜10の鎖長を有する、モノサッカリドユニットの炭水化物鎖を指す。
「重合度」または「DP」は、オリゴサッカリド鎖におけるサッカリドユニットの総数を指す。「平均DP」は、(存在する場合には好ましくは除去される)存在し得るモノまたはジサッカリドを考慮しない、組成物中のオリゴサッカリド鎖の平均DPを指す。組成物の平均DPは、組成物を区別するために使用される。好ましくは、オリゴサッカリド混合物の平均重合度は、2〜100、より好ましくは3〜250、たとえば3〜50である。二以上の物質の「同時投与」は、一つの組成物で、あるいは同じ時間(同時)または短い時間間隔内(別々または連続の使用、たとえば分または時間内)に投与される別個の組成物(パーツのキット;併用組成物)で、これら物質を一個体に投与することを指す。
「含む」の用語は、記載されるパーツ、工程または構成要素の存在を特定するものと解釈されるが、一または複数の追加のパーツ、工程または構成要素の存在を除外するものではない。
「パーセンテージ」または「平均」は、他に明記しない限り、または別の基準を意味することが明らかでない限り、一般に平均の重量パーセンテージを指す。
「GOS」または「ガラクトオリゴサッカリド」、または「トランス-ガラクトオリゴサッカリド」または「TOS」は、ガラクトースユニットから構成されるオリゴサッカリドを指す。
「HIVの治療および/または予防」は、一または複数のHIV感染関連の症状/機能不全、とりわけ免疫機能不全、および必要に応じて腸の機能不全および/または低いグルタチオンの状態の有意な低減または予防を指す。一つの態様において、HIVの治療または予防は、本文脈から明らかなとおり、DC-SIGNレセプターの妨害による、HIVの蔓延の有意な低減(または完全な予防)を指す。
「ターゲットグループ」または「患者グループ」は、血液マイクロリットルあたり約700未満のCD4+細胞を有するが、(この療法は他の症状につながり得るため)HAART療法をまだ必要としておらず、まだ受けていない被検体を指す。とりわけ、これら患者は、血液マイクロリットルあたり約200以上、または約300または350以上のCD4+細胞を有する。よって、約200-700の範囲、およびこの範囲に入る種々の範囲、たとえば250-700、300-700、350-700、400-700、500-700、600-700、200-500、200-600、300-500、300-600などのCD4+細胞数を有するHIV感染患者は、HAART治療を必要としておらず、受けていない限り、ターゲットグループの一部である。
「有意な低減または予防」は、本発明の組成物を投与されていないコントロール被検体と比較して、少なくとも5%、10%、15%、30%、50%または100%の症状(またはHIVの蔓延)の低減を指す。症状は、当該技術分野で公知のとおり測定することができ、たとえば免疫機能不全は、CD4+細胞数を測定することにより評価することができる。DC-SIGNレセプターの妨害は、例1に記載のとおり決定することができる。
本発明の目的は、HIV患者の栄養状態および少なくとも一つのHIV関連症状、とりわけ免疫機能不全、および必要に応じて腸の機能不全および/またはグルタチオンの状態を改善するために、HIV患者の治療に適した栄養組成物を提供することである。本発明の組成物は、一般にHAART療法をまだ必要としていない(そして受けていない)が、患者が既に発症しているか、または免疫、腸、および/またはグルタチオン関連の機能不全の一つ以上を経験している場合に、約700細胞/μl血液の臨界レベル未満のCD4+ T細胞数を有する患者に特に有効である。
よって、本発明の組成物は、HIV感染関連の機能不全、とりわけ
1.免疫機能不全、すなわち免疫機能障害につながるCD4+ T細胞数の減少;および必要に応じて
2.腸の機能不全、すなわち腸の問題、具体的にはHIV誘発性吸収不良および下痢;および/または
3.低いグルタチオンの状態、具体的には血液中およびT細胞の細胞内の低いグルタチオンレベル
の一または複数を予防および/または治療するのに適している。
好ましい態様において、組成物は、少なくとも免疫機能不全および必要に応じて低いグルタチオンの状態を治療または予防するのに適している。これら組成物は、適量のオリゴサッカリド、および必要に応じてシステインおよび/またはシステインの供給源を含む。別の態様において、組成物は、適量の一または複数のPUFA(s)および/または一または複数の生物学的に活性な化合物を更に含み、上記機能不全の3つすべてを治療または予防するのに適している。
CD4+ Tリンパ球は、HIVに感染され破壊されるため、HIVの進行は、血液循環中のCD4+ Tリンパ球の数を測定することにより、定期的、規則的にモニターすることができる。3年から10年以上続くことがあるHIV感染後の最初の期間は、CD4+ T細胞の総数がゆっくりであるが徐々に低下することにより特徴づけられ、感染に対する抵抗性の低下の症状はみられない。感染性合併症の最初の徴候は、CD4+ T細胞数が700細胞/μl血液未満のときに通常生じる。この時点で、HIV血清陽性の個体は、呼吸器(咳、風邪、インフルエンザ)および/または胃腸(腸の不快感、下痢)の症状を経験し得る。これら症状は、まだ比較的軽く、無症状と考えられることがあり;個体にとって煩わしいが、通常、入院または高活性抗レトロウイルス治療(HAART)の開始を起こすのに十分ではない。一つの態様において、オリゴサッカリドの投与が、免疫系の機能の低下(または弱化)と関連した発症前の症状の進展、たとえば、ウイルス、微生物による感染の頻度および/または重症度の増大などを有意に低減または予防することが驚くべきことに見出された。
性感染後にヒト免疫不全ウイルスタイプ1(HIV-1)が最初に遭遇する細胞タイプの一つは、樹状細胞(DC)である。DCは、C-タイプレクチンレセプターを介してHIV-1を捕捉し、このレセプターの中で最も研究されている例がDC-SIGNであり、これが、HIV-1内在化を媒介する。DCは、ウイルス感染の状態を数日間維持することができ、HIV-1をCD4(+)T細胞に伝染させることができる。例1に記載されるとおり、本発明者らは、オリゴサッカリドがDC-SIGNに結合することを驚くべきことに見出した。
本発明の組成物および使用
本発明の組成物は、規定されるとおり、哺乳類被検体、とりわけターゲットグループのメンバーにおけるHIVおよび/またはAIDSの治療および/または予防に適している。被検体は、好ましくは、血液μlあたり約700細胞以下、より好ましくは血液μlあたり約200〜700細胞、たとえば血液μlあたり約200〜500細胞または約200〜600細胞または500〜700細胞のCD4+細胞数を含む、HIVに感染したヒト被検体である。好ましくは、被検体は、700以下のCD4+細胞数を有するが、高活性抗レトロウイルス療法(HAART)を受けていない。
一つの態様において、栄養組成物は、好ましくは食物サプリメントであり、治療に効果的な量の一または複数のオリゴサッカリド、および必要に応じてシステインおよび/またはシステインの供給源を含む。
オリゴサッカリド
本発明の組成物は、後述のとおり、治療に効果的な量のオリゴサッカリド、好ましくは酸性オリゴサッカリドおよび/または中性オリゴサッカリドを含む。
酸性オリゴサッカリドは、少なくとも一つの酸性基を含むが、中性オリゴサッカリドは、かかる酸性基を有していない。食物繊維は、健康上の有益効果について広く調査されている。幾つかの繊維は、不溶性、非発酵性であり、腸を未変化のまま通過する。他の繊維タイプは、プレバイオティクスとして機能することができ、すなわち、腸バクテリアにより使用され、その増殖を刺激する。よって、繊維、たとえばイヌリンまたはオリゴサッカリド、たとえばガラクトオリゴサッカリド(GOS)およびフルクトオリゴサッカリド(FOS)は、ビフィドバクテリウムおよび乳酸菌の増殖を刺激することが文献に記載され、これは、健康的な腸内フローラにとって重要である。
酸性オリゴサッカリド
「酸性オリゴサッカリド」の用語は、N-アセチルノイラミン酸、N-グリコロイルノイラミン酸、遊離もしくはエステル化カルボン酸、硫酸基およびリン酸基からなる群より選択される少なくとも一の酸性基を含むオリゴサッカリドを指す。一つの態様において、酸性オリゴサッカリドは、好ましくはポリヘキソースである。好ましくは、上述の酸性基の少なくとも一つは、酸性オリゴサッカリドの末端のヘキソースユニットに位置する。好ましくは、酸性オリゴサッカリドは、図1に示される構造を有し、ここで末端のヘキソース(左)は、好ましくは二重結合を含む。好ましくは、酸性オリゴサッカリドは、末端のヘキソースユニットにカルボン酸を含有し、ここでカルボン酸基は、遊離であってもエステル化されていてもよい。本発明の方法および組成物で適切に使用することができるエステル化ペクチン加水分解産物の製造方法は、WO 01/60378および/またはWO 02/42484に提供され、これは参照により本明細書に組み込まれる。末端のヘキソースユニット以外のヘキソースユニットは、好ましくはウロン酸ユニット、更に好ましくはガラクツロン酸ユニットである。これらユニット上のカルボン酸基は、遊離であっても(部分的に)エステル化されていてもよく、好ましくは少なくとも10%がメチル化されている(下記参照)。
Figure 2008536915
ここで
Rは、好ましくは、水素、ヒドロキシ、または酸性基からなる群より選択され、好ましくはヒドロキシであり;
R2、R3、R4およびR5からなる群より選択される少なくとも一つは、N-アセチルノイラミン酸、N-グリコロイルノイラミン酸、遊離もしくはエステル化カルボン酸、硫酸基およびリン酸基を表し、R2、R3、R4およびR5の残りは、ヒドロキシおよび/または水素を表す。好ましくは、R2、R3、R4およびR5からなる群より選択される一つは、N-アセチルノイラミン酸、N-グリコロイルノイラミン酸、遊離もしくはエステル化カルボン酸、硫酸基またはリン酸基を表し、残りは、ヒドロキシおよび/または水素を表す。更に好ましくは、R2、R3、R4およびR5からなる群より選択される一つは、遊離もしくはエステル化カルボン酸を表し、R2、R3、R4およびR5の残りは、ヒドロキシおよび/または水素を表す。
nは、整数であり、ヘキソースユニットの数を指し(以下の重合度も参照)、これは、任意のヘキソースユニットであり得る。適切には、nは1−5000の整数である。好ましくは、ヘキソースユニットは、ウロン酸ユニットである。
最も好ましくは、R1、R2およびR3はヒドロキシを表し、R4は水素を表し、R5はカルボン酸を表し、nは1−250、好ましくは1−10の任意の数であり、ヘキソースユニットはガラクツロン酸である。
本発明の方法で使用される酸性オリゴサッカリドの検出、測定および分析は、酸性オリゴサッカリドに関する出願人の先願、すなわちWO 01/60378に記載され、これは参照により本明細書に組み込まれる。
好ましくは、酸性オリゴサッカリドは、一つ、好ましくは二つの末端のウロン酸ユニットを有し、これは、遊離であってもエステル化されていてもよい。好ましくは、末端のウロン酸ユニットは、ガラクツロン酸、グルクロン酸、グルロン酸、イズロン酸、マンヌロン酸、リブロン酸、およびアルツロン酸(alturonic acid)からなる群より選択される。これらユニットは、遊離であってもエステル化されていてもよい。一つの態様において、末端のヘキソースユニットは、二重結合を有し、これは、好ましくは末端のへキソースユニットのC4位とC5位の間に位置する。好ましくは、末端のヘキソースユニットの一つは、二重結合を含む。末端のヘキソース(たとえばウロン酸)は、好ましくは図2の構造を有する。
Figure 2008536915
ここで
Rは、好ましくは、水素、ヒドロキシ、または酸性基からなる群より選択され、好ましくはヒドロキシであり(上記参照);
R2、R3、R4およびR5からなる群より選択される少なくとも一つは、N-アセチルノイラミン酸、N-グリコロイルノイラミン酸、遊離もしくはエステル化カルボン酸、硫酸基およびリン酸基を表し、R2、R3、R4およびR5の残りは、ヒドロキシおよび/または水素を表す。好ましくは、R2、R3、R4およびR5からなる群より選択される一つは、N-アセチルノイラミン酸、N-グリコロイルノイラミン酸、遊離もしくはエステル化カルボン酸、硫酸基およびリン酸基を表し、R2、R3、R4およびR5の残りは、ヒドロキシおよび/または水素を表す。更に好ましくは、R2、R3、R4およびR5からなる群より選択される一つは、遊離もしくはエステル化カルボン酸を表し、R2、R3、R4およびR5の残りは、ヒドロキシおよび/または水素を表す。nは、整数であり、ヘキソースユニットの数を指し(以下の重合度も参照)、これは、任意のヘキソースユニットであり得る。適切には、nは1−5000の整数であり、これはヘキソースユニットの数を表し、ヘキソースユニットは、好ましくはウロン酸であり、更に好ましくはガラクツロン酸ユニットである。これらユニット上のカルボン酸基は、遊離であっても(部分的に)エステル化されていてもよく、好ましくは少なくとも部分的にメチル化されている。
最も好ましくは、R2およびR3はヒドロキシを表し、R4は水素を表し、R5は遊離もしくはエステル化カルボン酸を表す。
一つの態様において組成物は、(均一の重合度を有する)一種類の酸性オリゴサッカリドを含み、一方、別の態様において組成物は、異なる重合度(DP)を有する、および/または不飽和および飽和の末端ヘキソースユニットを共に含む、酸性オリゴサッカリドの混合物を含む。酸性オリゴサッカリドの末端ヘキソースユニットの好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、更に好ましくは少なくとも25%は、不飽和のヘキソースユニットである(たとえば図2参照)。個々の酸性オリゴサッカリドは、好ましくは、たった一つの不飽和の末端ヘキソースユニットを含むため、好ましくは、末端ヘキソースユニットの50%以下が、不飽和のヘキソースユニットである(すなわち、二重結合を含む)。
酸性オリゴサッカリドの混合物は、好ましくは、ヘキソースユニットの総量に基いて、2〜50%の不飽和のヘキソースユニットを含有し、好ましくは10〜40%である。
本発明の方法で使用される酸性オリゴサッカリドは、1〜5000、好ましくは1〜1000、より好ましくは2〜250、更に好ましくは2〜50、最も好ましくは2〜10の重合度(DP)を有する。異なる重合度を有する酸性オリゴサッカリドの混合物を使用する場合、酸性オリゴサッカリド混合物の平均DPは、好ましくは2〜1000、より好ましくは3〜250、更に好ましくは3〜50である。また、図1が参照され、ここでは「n」と末端ユニットの合計(すなわちn+1)が重合度を表す。酸性オリゴサッカリドが液体の形態で投与される場合、オリゴサッカリドの低いDPは、嗜好性を改良し、低い粘性の生成物が得られることが見出された。酸性オリゴサッカリドは、同種の炭水化物であっても異種の炭水化物であってもよい。
本発明で使用される酸性オリゴサッカリドは、好ましくは、ペクチン、ペクテート、アルギネート、コンドロイチン、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン、細菌性炭水化物、シアログリカン、フコイダン、フコオリゴサッカリドまたはカラゲナンから調製され、好ましくは、ペクチンおよび/またはアルギネートから調製される。酸性オリゴサッカリドは、WO 01/60378に記載される方法、たとえば化学的または酵素的加水分解または部分加水分解(8〜9ページ参照)により調製することができ、これは参照により本明細書に組み込まれる。
アルギネートは、広範囲の平均分子量(100−100000残基)を有する、β-(1→4)-連結D-マンヌロン酸およびα-(1→4)-連結L-グルロン酸残基を含有する直鎖状非分枝ポリマーである。適切なアルギネート供給源には、海藻および細菌のアルギネートが含まれる。
ペクチンは、二つの主なカテゴリーに分類される:50%を超えるメトキシル化度により特徴づけられる高メトキシル化ペクチン、および50%以下のメトキシル化度を有する低メトキシル化ペクチン。本明細書で使用される「メトキル化度(DEまたは「エステル化度」ともいう)」は、ポリガラクツロン酸鎖に含有される遊離のカルボン酸基がエステル化(たとえばメチル化)されている程度を意味するものである。本発明の酸性オリゴサッカリドは、好ましくは、高メトキシル化ペクチンから調製される。
酸性オリゴサッカリドは、好ましくは、20%を超える、好ましくは50%を超える、更に好ましくは70%を超えるメトキシル化度により特徴づけられる。好ましくは、酸性オリゴサッカリドは、20%を超える、好ましくは50%を超える、更に好ましくは70%を超えるメチル化度を有する。
酸性オリゴサッカリドは、好ましくは、1日あたり約10〜100グラム、好ましくは1日あたり約100 mg〜50グラム、更に好ましくは1日あたり約0.5〜20グラムの量で投与される。
中性オリゴサッカリド
上述のとおり、組成物は、一または複数の酸性オリゴサッカリドの代わりに、あるいはそれに加えて、一または複数の中性オリゴサッカリドを含んでいてもよい。一または複数の中性オリゴサッカリドは、セロビオース、セロデキストリン、B-シクロデキストリン、消化できないデキストリン、ゲンチオオリゴサッカリド、グルコオリゴサッカリド、イソマルトオリゴサッカリド、イソマルトース、イソマルトリオース、パノース、ロイクロース、パラチノーゼ、テアンデロース、D-アガトース(agatose)、D-リキソ-ヘキスロース、ラクトスクロース、α-ガラクトオリゴサッカリド、β-ガラクトオリゴサッカリド、トランスガラクトオリゴサッカリド、ラクツロース、4’-ガラクトシルラクトース、合成ガラクトオリゴサッカリド、フルクタン − レバン-タイプ、フルクタン − イヌリン-タイプ、1 f-β-フルクトフラノシルニストース、ラクト N-テトラオース、ラクト N-ネオテトラオース, キシロオリゴサッカリド、ラフィノース、ラクトスクロース、およびアラビノオリゴサッカリドからなる群より選択される。
好ましくは、中性オリゴサッカリドは、ガラクトオリゴサッカリド、フルクトオリゴサッカリド、トランスガラクトオリゴサッカリド、キシロオリゴサッカリド、ラクトスクロース、およびアラビノオリゴサッカリドからなる群より選択される。更に好ましくは、中性オリゴサッカリドは、ガラクトオリゴサッカリド、フルクトオリゴサッカリド、およびトランスガラクトオリゴサッカリドからなる群より選択される。
好ましくは、組成物は、二つの化学的に別個の中性オリゴサッカリドを含み、一つは、ガラクトースベースの中性オリゴサッカリドからなる群より選択され、一つは、フルクトースおよび/またはグルコースベースのオリゴサッカリドの群より選択される。
より好ましくは、組成物は、フルクトオリゴサッカリド、並びにトランスガラクトオリゴサッカリドおよびガラクトオリゴサッカリドから選択される少なくとも一のオリゴサッカリドを含む。
中性オリゴサッカリドの好ましい一日量は、一日あたり約10 mg〜100グラム、好ましくは一日あたり約100 mg〜50グラム、更に好ましくは一日あたり約0.5〜20グラムである。
好ましくは、全オリゴサッカリドの少なくとも15%、より好ましくは10〜90%、最も好ましくは25〜75%が酸性オリゴサッカリドを構成する、中性および酸性オリゴサッカリドを含む組成物が使用される。好ましくは、オリゴサッカリドの少なくとも25%が、少なくとも一の末端ウロン酸ユニットを含む酸性オリゴサッカリドである組成物が使用される。
システインまたはシステインの供給源
提供される組成物は、上述の一または複数のオリゴサッカリドに加えて、適量のシステインおよび/またはシステインの供給源を必要に応じて更に含む。「システインの供給源」の用語は、本明細書において、生物学的に利用可能なシステインを含有する全ての化合物を指し、化合物に存在するか、または摂取後に体内で化合物から誘導され得るシステインアミノ酸の量としてモルベースで計算される。
以下、「システイン等価物」は、それ自体システインとしてのある量のシステイン、またはシステインの供給源で存在するある量のシステインを指す。たとえば、100 mg NAC(N-アセチルシステイン;MW=163.2)は、74 mgシステイン(MW 121.15)に相当する。よって、100 mg NACは、74 mgシステイン等価物である。同様に、これは、タンパク質またはペプチドに適用することができる。ペプチド(MW=xダルトン)が3つのシステインアミノ酸(3yダルトン)を含有するとき、このペプチドの100 mgは、100×3Y/X mgシステインに相当する。よって、このペプチドの100 mgは、300y/x mgシステイン等価物である。
本発明の適切なシステイン供給源は、たとえば、変性および/または未変性形態のタンパク質、たとえばミルクタンパク質、たとえばホエーまたはカゼインタンパク質である。卵タンパク質は、システインリッチであるため、これも適している。エンドウ、ポテト、ダイズおよびイネなどの植物タンパク質を、システインを供給するために使用することもできる。また、これらタンパク質源の加水分解産物、あるいはシステインリッチのタンパク質またはペプチドをリッチにしたフラクションを使用することができる(たとえばEP1201137に記載される)。更に、合成システイン等価物、たとえばシステインの誘導体、たとえばシステイン、システイン塩、N-アセチルシステインおよび/またはジアセチルシステインを使用することができる。
HIV感染ターゲット患者は、適切には、少なくとも約100 mgのシステイン等価物の一日量、好ましくは一日あたり少なくとも約200、400、または600 mgシステイン等価物、より好ましくは一日あたり少なくとも約1000 mgシステイン等価物を投与される。一日の投与量は、一日に数回摂取される2、3またはそれ以上の投与量ユニットに分割できることが理解される。
更に別の態様において、本発明の組成物は、グルタチオンのレベルを刺激する一または複数の化合物を必要に応じて更に含み、たとえばリポ酸、ピルベート、オキサロアセテート、オキサロアスパルテートなどがグルタチオンのレベルを刺激する際に有能である。かかるグルタチオンレベル刺激化合物は、システインに加えて使用してもよいし、システインの代わりに使用してもよい。
別の態様において、一または複数のオリゴサッカリド(および必要に応じてシステインおよび/またはシステインの供給源)を含む組成物は、一または複数のPUFAsおよび/または一または複数の生物学的に活性な化合物、たとえばミルクにみられる化合物、および/またはプロバイオティック微生物を必要に応じて更に含む。
プロバイオティック微生物
プロバイオティック微生物は、腸の微生物バランスを改良することによりHIV患者に有益な影響を及ぼす微生物を意味する(Fuller, R. J. Applied Bacteriology, 1989; 66: 365-378)。プロバイオティック微生物は、ヒトの消費に適しており、かつ腸の微生物バランスを改良することができる、一または複数の微生物から選択することができる。好ましくは、本発明の組成物は、2〜100のDPを有する、ウロン酸オリゴサッカリドのグラムあたり、104〜1012、より好ましくは105〜1011、最も好ましくは107〜5×1010コロニー形成単位(cfu)のプロバイオティック細菌を含有する。本発明の組成物は、好ましくは、本発明の組成物のグラム乾燥重量あたり、102〜1013コロニー形成単位(cfu)のプロバイオティック細菌を含有し、好ましくは104〜1012、より好ましくは105〜1010、最も好ましくは105〜1×109 cfuである。本発明のプロバイオティック細菌の投与量は、好ましくは、一日あたり102〜1013、より好ましくは105〜1011、最も好ましくは108〜5×1010コロニー形成単位(cfu)である。好ましくは、生きているか、または生存可能な細菌が使用されるが、死んでいる細菌または細菌のフラグメントが使用されてもよい。
よって、一つの態様において、本発明の組成物は、ラクトバチルス属および/またはビフィドバクテリウム属の細菌を必要に応じて含む。好ましくは、組成物は、B. longum、B.breveおよびB. bifidumからなる群より選択されるビフィドバクテリウム属および/またはL. casei、L paracasei、L. rhamnosus、L. acidophilusおよびL. plantarumからなる群より選択されるラクトバチルス属を含む。最も好ましくは、本発明の組成物は、Bifidobacterium breveおよび/またはLactobacillus paracaseiを含む。
Bifidobacterium breveは、グラム陽性、嫌気性、桿菌である。このB. breveは、Stackebrandt & Goebel, 1994, Int. J. Syst. Bacteriol. 44: 846-849に規定されるとおり、標準菌株のB. breve ATCC 15700と比較した場合、好ましくは、16S rRNA配列の少なくとも95%の核酸配列の同一性を有し、より好ましくは少なくとも97%、98%、99%またはそれ以上の配列の同一性を有する。核酸配列の同一性は、デフォルトパラメーターを使用するプログラムGAPまたはBESTFITを用いて最適に配列した際の二つのヌクレオチド配列について計算される。GAPデフォルトパラメーターは、ギャップ生成ペナルティー=50(ヌクレオチド)/8(タンパク質)およびギャップ伸長ペナルティー=3(ヌクレオチド)/2(タンパク質)で使用する。ヌクレオチドについて、使用したデフォルトスコアリングマトリクスは、nwsgapdnaである(Henikoff & Henikoff, 1992, PNAS 89, 915-919)。RNA配列が、DNA配列と本質的に類似しているか、またはある程度の配列同一性を有していると言われる場合、DNA配列におけるチミン(T)は、RNA配列におけるウラシル(U)に相当すると考えられることは明らかである。配列アラインメントおよびパーセンテージ配列同一性のスコアは、コンピュータープログラム、たとえばGCG Wisconsin Package, Version 10.3(Accelrys Inc., 9685 Scranton Road, San Diego, CA 92121-3752, USAから入手可能)またはEMBOSSwin v. 2.10.0を用いて決定することができる。
本発明で使用されるビフィドバクテリウム属は、好ましくは、本件出願人の同時係属中の国際特許出願PCT/NL2004/000748および欧州特許出願05075486.0に記載されるとおり、5’ヌクレアーゼアッセイ法でシグナルを送る。好ましい態様によれば、本発明の組成物は、B. breve Bb-03 (Rhodia)、B. breve M16-V (Morinaga)、B. breve R0070 (Institute Rosell, Lallemand)、DSM 20091、およびLMG 11613からなる群より選択される少なくとも一のB. breveを含有する。最も好ましくは、B. breveは、B. breve M-16V (Morinaga)である。
好ましい態様において、本発明の組成物は、Lactobacillus paracaseiを含む。好ましくは、このL. paracasei株は、上述のとおり、標準菌株のL. paracasei ATCC 25032と比較した場合、16S rRNA配列の少なくとも95%、より好ましくは少なくとも97%、98%、99%またはそれ以上の核酸配列の同一性を有する。本発明で使用されるラクトバチルス属は、好ましくは、本件出願人の同時係属中の欧州特許出願05075486.0に記載されるとおり、5’ヌクレアーゼアッセイ法でシグナルを送る。好ましい態様によれば、本発明の組成物は、L. paracasei F19 (Arla, Sweden)、L. paracasei LAFTI L26 (DSM Food Specialties, the Netherlands) およびL. paracasei CRL 431 (Chr. Hansen, Denmark)、LMG 12165およびLMG 11407からなる群より選択される少なくとも一のL. paracaseiを含有する。
ポリ不飽和脂肪酸
本発明者らは、エイコサペンタエン酸(EPA、n-3)およびガンマリノレン酸(GLA、n-6)が、炎症媒介性の腸の密着結合透過性を効果的に低減することを見出した。よって、ターゲット患者の治療に適した組成物は、腸のバリアの完全な状態を改良するために一または複数のPUFAsを更に含んでいてもよい。一つの態様において、組成物は、(オリゴサッカリドに加えて)EPAおよび/またはGLAを含む。生化学的経路に基いて、脂肪酸の他の組み合わせも有効であると仮定することができる。よって、一または複数の他のPUFAsまたはその混合物を含む組成物も提供される。たとえば、EPA、ドコサヘキサエン酸(DHA、n-3)、ジホモ-ガンマリノレン酸(DGLA、C20:3n-6)、ステアリドン酸(STA、C18:4n-4)、アルファリノレン酸(ALA、C18:3n-3)、ドコサペンタエン酸(DPA、C22:5n-3)、エイコサテトラン酸(eicosatetranoic acid)(C20:4n-3)および/またはアラキドン酸(AA、n-6)の任意の混合物が使用され得る。
適切には、比較的高い一日量のポリ不飽和脂肪酸が使用される。一つの態様において、n-3および/またはn-6脂肪酸を含む、少なくとも約25 en%、好ましくは少なくとも約30 en%、より好ましくは少なくとも約35 en%の脂肪ブレンドが使用される(en%は、エネルギーパーセンテージの略であり、調製物の全カロリー値に寄与する各構成成分の相対量を表す)。好ましい一日量は、少なくとも1グラムPUFA、より好ましくは1〜50グラムPUFA、より好ましくは5〜25グラムPUFAであり、最も好ましくは7.5〜15グラムPUFAの量である。
最適な脂肪ブレンドは、たとえば40%ルリジサ油および60%魚油を含み得る。このとき、n-3/n-6脂肪酸比は1-2であり、n-3の重量パーセントは全脂肪酸含量の20-40、n-6の重量パーセントは全脂肪酸含量の15-35である。ルリジサ油は、マツヨイグサ油と部分的または完全に置き換えることができる。
したがって、好ましい一日量は、少なくとも0.1グラムEPAおよび0.05グラムGLA、より好ましくは0.1〜5グラムEPAおよび0.05〜2.5グラムGLA、より好ましくは0.5〜2.5グラムEPAおよび0.25〜1.25グラムGLAであり、最も好ましくは、0.75〜1.5グラムEPAおよび0.37〜0.75グラムGLAの量である。
生物学的に活性な成分
本発明の組成物は、一または複数の生物学的に活性な分子、好ましくはミルクに天然にみられる構成成分を必要に応じて更に含んでいてもよい。これらには、増殖因子、免疫グロブリン、および他のミルク構成成分またはミルク由来の構成成分が含まれる。
A.増殖因子
ミルクの増殖因子は、腸の健康に有益であることが見出されている。トランスフォーミング増殖因子−β、インスリン様増殖因子およびケラチノサイト増殖因子は、ミルクの増殖因子の最も重要な例である。したがって、一つの態様において、組成物は、一または複数の増殖因子を、たとえば一日あたり約1〜500μgの増殖因子を更に含む。
B.免疫グロブリン
免疫グロブリンは、腸の感染から保護することが示されており、本発明の組成物は、適切には、0.1〜10 gの一日量の免疫グロブリンを含む。
C.他の成分
ミルクから入手可能な他の生物活性な成分、たとえばヌクレオチド、脂肪酸、オリゴサッカリドは、腸のバリア機能に対して有益な効果を有することが示されているため、組成物の製造に適切に使用することができる。
D.初乳
一つの態様において、組成物は初乳を含む。初乳は、出産後の哺乳類の母親、とりわけ出産後の雌牛の乳腺により分泌されるプレミルク液である。初乳は、多くの生物学的に活性なミルク成分を含有するため、生物学的に活性な分子の優れた供給源である。タンパク質源である初乳は、システインを提供するという追加の利点を有する。HIV患者に有益な効果を有するため、少なくとも約5グラムの初乳が一日ベースで提供され、一日あたり好ましくは少なくとも約10グラム、より好ましくは少なくとも約20 gまたはそれ以上が提供される。
また、ミルクタンパク質からの抽出物、たとえば、EP0545946に記載されるホエー増殖因子抽出物またはWO02083164に記載されるカゼイン抽出物、免疫グロブリン濃縮物、ラクトフェリン、または他の濃縮ホエーフラクションを、HIV患者の腸のバリア機能を改良するために使用することもできる。
生物学的に活性な分子または構成成分は、様々な方法を用いて得られることが理解される。多くのものは、商業的に入手可能であるか、あるいは合成または組換えDNA技術によりつくることができるか、あるいはミルクなどの天然源から(部分的に)精製または抽出することができる。また、これら分子を含む生物学的に活性な分子または構成成分の任意のものの組合せが使用されてもよい。
DC-signレセプターをブロックするのに適した組成物
別の態様において、DC-sign媒介性疾患、たとえばHIVまたはAIDSの治療および/または予防に適した組成物が提供される。かかる組成物は、上記および例1に記載されるとおり、適量のオリゴサッカリド、とりわけ酸性オリゴサッカリドを含む。好ましくは、IC50値が、約1000、600、400、より好ましくは200μg/mlまたはそれ以下、たとえば150、100、50、25μg/mlまたはそれ以下のオリゴサッカリドである。IC50値は、当該技術分野で公知の方法を用いて決定することができる(例1参照)。
これら組成物は、本明細書に別途記載されるとおり、システインおよび/またはシステインの供給源、PUFAs、プロバイオティクスなどを追加に更に含んでいてもよい。オリゴサッカリドは、オリゴサッカリド(および必要に応じてシステインおよび/またはシステインの供給源)を含む組成物のために、(後述されるとおり)薬学的組成物として、または食品または食品サプリメント組成物として調合することができる。
種々のタイプの投与に適した薬学的調合物に関するガイダンスは、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mace Publishing Company, Philadelphia, PA, 17th ed. (1985) に見出すことができる。
栄養組成物および食品サプリメント
オリゴサッカリドは、食品、たとえばベビーフードおよび臨床食品などに有利に適用することができる。かかる食品は、好ましくは、脂質、タンパク質および炭水化物を含み、液体または固体形態で投与することができる。本発明で使用される「液体食品」の用語には、適切な液体(たとえば水)とドライフード混合物を混合する説明書を添付したドライフード(たとえばパウダー)が含まれる。固体食品には、0.2〜0.4の水分活性を有するサプリメントバーの形態の食品が含まれる。水分活性は、同じ温度での純水の蒸気圧に対する製品の水蒸気圧の比として定義することができる。固体製品は、ターゲット水分活性を満たさなければならず、満たさない場合、製品は保存の間安定でない。また、半固体の食品および食品サプリメントが提供される。
よって、本発明は、本発明のオリゴサッカリドに加えて(チェック)、5〜50 en%脂質、10〜60 en%タンパク質、15〜85 en%炭水化物を含む栄養組成物に関する。本発明の文脈上、本発明の組成物におけるオリゴサッカリドは、カロリーをデリバーしないため、本明細書で記載されるen%に含めないことを理解すべきである。すべてのタンパク質、ペプチド、アミノ酸は、カロリーに貢献するため、本明細書で記載されるen%に含める。一つの態様において、栄養組成物は、15〜50 en%脂質、25〜60 en%タンパク質、および15〜45 en%炭水化物を含む。別の態様において、本発明の栄養組成物は、15〜50 en%脂質、35〜60 en%タンパク質、および15〜45 en%炭水化物を含む。
好ましくは、高含量のEPAまたはGLAを有する脂質が使用される。魚油およびルリジサ油またはマツヨイグサ油は、これらポリ不飽和脂肪酸の好ましい供給源である。
消化可能な炭水化物の供給源は、栄養調合乳(formula)に添加することができる。これは、好ましくは、栄養組成物の約25%〜約40%のエネルギーを提供する。任意の適切な炭水化物(の供給源)を使用することができ、たとえば、スクロース、ラクトース、グルコース、フルクトース、コーンシロップ固形物、マルトデキストリン、およびこれらの混合物が挙げられる。
好ましくは、ビタミンおよびミネラルが、FSMP規則に要求される量で存在する。
液体食品を摂取する多くのHIV患者において、下痢は大きな問題である。50〜500 mOsm/kg、より好ましくは100〜400 mOsm/kgのオスモル濃度を有する本発明のオリゴサッカリドをドライ栄養組成物または液体栄養組成物で投与することにより、便通の問題は軽減することが見出された。
上述のとおり、栄養組成物は、好ましくは過剰なカロリーをデリバーしない。よって、栄養組成物は、好ましくは、500 kcal/一日量より多くを含有せず、より好ましくは200〜400 kcal/一日量、より好ましくは250〜350 kcal/一日量である。
上記記載に従って、本発明は、以下のものを含む栄養組成物に関する:
a)オリゴサッカリド、好ましくはここで、オリゴサッカリドは、一日あたり10 mg〜100グラム、好ましくは一日あたり約100 mg〜50グラム、更に好ましくは約0.5〜20グラムが一日量で供給される量で、好ましくは、少なくとも酸性オリゴサッカリドを含み;必要に応じて
b)システインおよび/またはシステインの供給源、好ましくはここで、少なくとも0.1gシステイン等価物が一日量で供給され、および/または必要に応じて
c)一または複数の生物学的に活性な成分(たとえば初乳および/またはプロバイオティクス)および/またはPUFA(たとえばEPAおよび/またはGLA)、好ましくはここで、少なくとも1グラムPUFA、より好ましくは1〜50グラムPUFA、より好ましくは5〜25グラムPUFA、更に好ましくは7.5〜15グラムPUFAが一日量で供給され、好ましくは少なくとも0.1グラムEPAおよび0.05グラムGLA、より好ましくは0.1〜5グラムEPAおよび0.05〜2.5グラムGLA、より好ましくは0.5〜2.5グラムEPAおよび0.25〜1.25グラムGLA、更に好ましくは0.75〜1.5グラムEPAおよび0.37〜0.75グラムGLAが一日量で供給される。
一つの態様において、栄養組成物は、5〜50 en%脂質、35〜60 en%タンパク質、15〜60 en%炭水化物、および治療に効果的な量の酸性および/または中性オリゴサッカリド(および必要に応じてシステインおよび/またはNAC、ホエー、初乳、卵タンパク質またはこれらの混合物からなる群より選択されるシステインの供給源)を含む。
別の態様において、食品組成物は、15〜50 en%脂質、35〜60 en%タンパク質、15〜45 en%炭水化物、および治療に効果的な量の酸性および/または中性オリゴサッカリド(および必要に応じてシステインおよび/またはNAC、初乳、卵タンパク質またはこれらの混合物からなる群より選択されるシステインの供給源)を含む。
栄養組成物は、好ましくは、その形態であるか、あるいは食品サプリメントとして投与される。この栄養組成物または食品サプリメントは、HIVに感染し、ターゲットグループに属する哺乳類、好ましくはヒトに前述の組成物またはサプリメントを投与することを含むHIV患者の治療方法で有利に使用することができる。
また、HIVの治療および/または予防で使用される組成物を製造するための方法であって、
− 適量の一または複数のオリゴサッカリドを提供すること;
− 上記構成成分を適切な食品または食品サプリメントまたは薬学的組成物に調合すること
を含む方法が提供される。
以下の実施例は、本発明を例証する。特に記載のない限り、本発明の実施は、分子生物学、薬理学、免疫学、ウイルス学、微生物学または生化学の標準的な常法を使用する。かかる技術は、以下に記載され、これら全ては参照により本明細書に組み込まれる:Sambrook and Russell (2001) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Third Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY, in Volumes 1 and 2 of Ausubel et al. (1994) Current Protocols in Molecular Biology, Current Protocols, USA and Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Philadelphia, Pa., 17th ed. (1985), Microbiology: A Laboratory Manual (6th Edition) by James Cappuccino, Laboratory Methods in Food Microbiology (3rd edition) by W. Harrigan (Author) Academic Press。
例1.酸性オリゴサッカリドおよびGOSによるDC-SIGN−Fc結合の妨害
DC-SIGNをブロックすると、樹状細胞からCD4 T-細胞へのウイルストランスロケーションが妨げられることが示された。本発明者らは、オリゴサッカリドが様々な効力でDC-SIGNをブロック可能であることを驚くべきことに見出した。ペクチン加水分解産物などの酸性オリゴサッカリド(AOS)は、表1に示されるとおり、最も効力が高い。これらの結果は、AOSが、最も低い濃度でFcフラグメントのDC-SIGNへの結合を妨げることができることを示す。
Figure 2008536915
材料と方法:
オリゴサッカリド調製物を、連続希釈でELISAプレートにコーティングした。DC-SIGN−Fc結合は、抗-DC-SIGN-Fcを用いてELISAで測定し、標識二次抗体を添加することにより可視化した。20分のインキュベーション後、ODを分光光度計(Becton Dickinson)で測定した。結果は、50%阻害における阻害濃度で表す。
例2.栄養バーの組成物
Figure 2008536915
例3.栄養バーの組成物
Figure 2008536915
例4.パウダー組成物
Figure 2008536915
例5.パウダー組成物
Figure 2008536915
例6.液体栄養組成物
Figure 2008536915
例7.液体栄養組成物
Figure 2008536915

Claims (10)

  1. 200〜700細胞/μl血液のCD4+ Tリンパ球細胞数を有し、高活性抗レトロウイルス療法による治療を受けていないヒト被検体におけるHIVの治療および/または予防方法で使用するための組成物の製造における、
    − ペクチン、ペクテート、アルギネート、コンドロイチン、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン、細菌性炭水化物、シアログリカン、フコイダン、フコオリゴサッカリドまたはカラゲナンから調製される酸性オリゴサッカリド、または
    − ガラクトオリゴサッカリド、フルクトオリゴサッカリド、トランスガラクトオリゴサッカリド、キシロオリゴサッカリド、ラクトスクロースおよびアラビノオリゴサッカリドからなる群より選択される中性オリゴサッカリド
    から選択される一または複数のオリゴサッカリドの使用。
  2. オリゴサッカリドが、ペクチン、ペクテート、アルギネート、コンドロイチン、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン、細菌性炭水化物、シアログリカン、フコイダン、フコオリゴサッカリドまたはカラゲナンから調製される酸性オリゴサッカリドである、請求項1に記載の使用。
  3. オリゴサッカリドが、ガラクトオリゴサッカリド、フルクトオリゴサッカリド、トランスガラクトオリゴサッカリド、キシロオリゴサッカリド、ラクトスクロースおよびアラビノオリゴサッカリドからなる群より選択される中性オリゴサッカリドである、請求項1に記載の使用。
  4. 組成物が、ペクチン、ペクテート、アルギネート、コンドロイチン、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン、細菌性炭水化物、シアログリカン、フコイダン、フコオリゴサッカリドまたはカラゲナンから調製される酸性オリゴサッカリドから調製される一または複数の酸性オリゴサッカリド、およびガラクトオリゴサッカリド、フルクトオリゴサッカリド、トランスガラクトオリゴサッカリド、キシロオリゴサッカリド、ラクトスクロースおよびアラビノオリゴサッカリドからなる群より選択される一または複数の中性オリゴサッカリドを含む、請求項1に記載の使用。
  5. オリゴサッカリドが、1〜250、好ましくは2〜10の重合度を有する、前述の請求項の何れか1項に記載の使用。
  6. 組成物が、システインおよび/または1日量で少なくとも100 mgのシステイン等価物を提供するシステインの供給源を更に含む、前述の請求項の何れかに記載の使用。
  7. システインの供給源が、N-アセチルシステイン、ホエー、初乳、卵タンパク質、またはその組合せである、請求項6に記載の使用。
  8. ホエー、初乳、または卵タンパク質が、少なくとも部分的に加水分解されている、請求項7に記載の使用。
  9. 組成物が、ポリ不飽和脂肪酸(PUFA)を更に含む、前述の請求項の何れかに記載の使用。
  10. PUFAが、全脂肪酸含量に基いて少なくとも20%のGLAプラスEPAを含む、請求項9に記載の使用。
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