JP2008536302A - 金属イオン酸化剤を含む、化学的、機械的研磨組成物において使用するジヒドロキシエノール化合物 - Google Patents

金属イオン酸化剤を含む、化学的、機械的研磨組成物において使用するジヒドロキシエノール化合物 Download PDF

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Abstract

1) 水;2) 場合により研磨物質;3) 酸化剤、好ましくは過酸化物型の酸化剤;4) 少量の、可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤、研磨粒子等の粒子に結合した金属イオン研磨促進剤、またはこれら両者;および5) 少なくとも1種のa) 少量のキレート化剤、b) 少量のジヒドロキシエノール性化合物、およびc) 少量の有機促進剤から選択される群の少なくとも1種を含有する、研磨組成物。800ppm未満の、好ましくは約100〜500ppmなる範囲の量のアスコルビン酸が、好ましい該ジヒドロキシエノール性化合物である。この研磨組成物および研磨方法は、集積回路において見られる実質的に全ての金属および金属化合物に対して有用であるが、タングステンに対して特に有用である。本発明は、また表面変性されたコロイド状研磨材を含む研磨組成物およびこれら組成物を使用した、関連する方法、特に化学的機械的に平坦化する方法にも関連し、該方法において、該スラリーは、低濃度のキレート化遊離基抑制剤、非-キレート形成性遊離基抑制剤、またはこれら両者を含有する。

Description

本特許出願は、2005年3月25日付で出願されたUS仮特許出願第60/664930号、および2005年4月26日付で出願されたUS仮特許出願第60/474678号(これらの内容全体を、あらゆる目的でここに示された参考文献として、ここに組入れる)に基く優先権を請求する。
本発明は、化学的、機械的研磨または電気化学的研磨に係り、そこで使用する研磨組成物は、1) 水、2) 場合により研磨物質、3) 酸化剤、好ましくは過酸化物型の酸化剤、4) 少量の可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤、研磨材粒子等の粒子と結合した、金属イオン研磨促進剤、またはこれら両者、および5) a) 少量のキレート化剤、b) 少量のジヒドロキシエノール性化合物、およびc) 少量の有機促進剤から選択される少なくとも1種の群を含有する。本発明の研磨組成物および研磨方法は、集積回路基板において見出される、実質的に全ての金属または金属化合物にとって有用であるが、タングステンに対して特に有用である。本発明は、また表面変性されたコロイド研磨材を含む研磨組成物およびこれら組成物を使用する、関連法、特に化学的、機械的平坦化方法に係り、該研磨組成物のスラリーは、低濃度のキレート性遊離基抑制剤、非-キレート性遊離基抑制剤、またはこれら両者を含む。
化学的機械的研磨(CMP)および電気化学的研磨(ECP)は、しばしば表面上に堆積された過剰量の金属を含む集積回路または半導体ウエハ等の基板製造において利用され、その製造工程の、1またはそれ以上の段階において、該基板の表面から該過剰量の金属または金属化合物を除去する。典型的なCMP工程において、基板(例えば、ウエハ)は、定盤に取り付けられた、回転する研磨パッドと接触した状態で配置される。CMPスラリー、典型的には研磨性かつ化学的に反応性の混合物は、該基板のCMP加工中に、該パッドに供給される。該CMP工程中、該パッド(定盤に固定されている)および基板は回転され、一方でウエハ担持装置または研磨ヘッドが、該基板に対して圧力(下向きの力)を印加する。該パッドと該基板表面との間に配置される該スラリーは、平坦化すべき該基板フィルムと、化学的および機械的に相互作用することによって、該平坦化工程を達成する。研磨は、該基板を効果的に平坦化するという通常の目的で、該基板上の所定の物質が除去されるまで、継続される。電気化学的研磨は、実質上同一の材料および手順を含むが、基板とアノードとの間に電位(および典型的には電流)を印加することを含む。研磨すべき該基板の表面は、金属または金属化合物、および少なくともこの研磨工程が完了した際には、誘電物質を含む。半導体製造工程、例えばフォトリトグラフィーは、今や、サブミクロンの0.18μm程度の幾何形状の、極めて微細な酸化物、金属および他の表面特性を持つ改良型のデバイスが、製造できるほどに、著しく進展されている。加工の許容度は、当然このような改良型のデバイスについては厳密であり、ウエハの欠陥または損傷を最小限に維持しつつ、所定の物質の除去率を達成するために、CMP技術における改良が求められている。該表面を、迅速、かつ正確に、しかも滑らかに平坦化すること、導電体を過度に研磨しないこと、および該誘電体の金属イオンによる汚染を最小化することが、極めて重要である。
経済的な力は、迅速な製造方法を必要としている。高い研磨速度を得るための一つの方法は、該ウエハキャリアに及ぼす下向きの圧力を高めて、材料の除去率を高めることを含んでいた。この方法は、要求される下向きの圧力が、ウエハ上材料層の引掻傷、離層、またはウエハ上の材料層の破壊等といった、該ウエハの損傷を極めて起こし易いことから、最早利用されていない。もう一つの方法は、より大きくおよび/またはより粗い研磨材を使用することであるが、該ウエハの損傷性は、より高くなる。もう一つの方法は、使用する酸化剤の量を高めることを含む。この方法は、多量の酸化剤の使用が、材料コストを高め、しかも使用済みスラリーの廃棄に関連する、取扱い上の問題および環境上の問題が付加されるので、好ましいものではない。
付随的な幾つかの方法は、様々な型の研磨材、研磨材の粒度、研磨材の形状、研磨材の粒度分布、および更に研磨材のBET表面積等を包含する1またはそれ以上の研磨材特性、1またはそれ以上の酸化剤、1またはそれ以上のキレート化剤、1またはそれ以上の腐食防止剤、1またはそれ以上の溶剤、1またはそれ以上の湿潤性調節剤、1またはそれ以上のレオロジー改良剤、1またはそれ以上の研磨粒子改良剤、および1またはそれ以上の他の化学薬品の、該スラリーにおける様々な組合せの利用を包含する。幾つかの組合せは、単独または組合せの使用が、使用時点での混合技術を必要とする程にまで、保存寿命を短縮してしまう材料の使用を含み、またこれらの組合せは、装置および工程管理に関連して、例えばより多くの加工時間を要し、および/または高いコストを要する等の点から、典型的にはCMPを複雑にするので、一般的には好まれない。
当業者には、広範囲に及ぶ様々な研磨材が知られているが、典型的な研磨材は、セリア、シリカ、およびアルミナを含む。改良された研磨材は、公知であり、これについては、例えば本出願人が共同譲渡人である、米国特許第6,743,267号を参照することができ、その開示事項を、ここに参考として組入れる。この特許は、ホウ素-含有化合物で変性された、コロイド状セリアまたはシリカ研磨材を開示している。
CMPおよび/またはECP工程において、迅速な金属除去速度を達成するために、補助酸化剤の様々な組み合わせが、作成されている。実際に多数の酸化剤がテストされている(例えば、米国特許第5,958,288号を参照)が、過ヨウ素酸、ヒドロキシルアミン、硝酸第二鉄、過流酸塩(例えば、パーオキシジサルフェートを包含する)、ウレア過酸化水素、過酢酸、アルミニウム塩、セリウム塩および過酸化水素(H2O2)、のみが一般的に使用されているに過ぎない。米国特許第4,959,113号は、2またはそれ以上の塩の相乗的な組合せを含むCMPスラリーを請求しており、そこではカチオンが、イオン化された元素(即ち、金属)から選択されており、これら元素は無電解メッキによって、研磨すべき金属表面上に堆積することはないであろう。金属イオン酸化剤は、過度の金属イオン汚染の問題を引起す。歴史的には、遷移金属塩のみが、問題があると考えられていた。というのは、ナトリウム、カリウム、およびリチウムは、誘電体表面を汚染する傾向が極めて低いからである。サイズが極めて小さいことから、遷移金属ほどではないにしても、ナトリウムおよびカリウムでさえも、問題があるものと認識されている。ナトリウムおよびカリウムを最小化することが有利であるが、ここで使用する「金属」とは、遷移金属および希土類金属のみを意味する。ナトリウム、カリウム、およびリチウムは、本件の請求に関しては、金属として扱わない。
基板の金属イオン汚染の問題があるにも拘らず、多数の可溶性金属酸化物が使用されている。少量の可溶性金属酸化物を含む、多数のCMPスラリーがある。米国特許第5,084,071号は、研磨剤粒子および研磨促進剤としての遷移金属キレート化塩(例えば、EDTA)を含むCMPスラリーを記載した。酸化剤または研磨促進剤として機能する、少量の可溶性遷移金属塩、典型的には鉄塩を含む、CMPスラリーを開示している最近の特許は、米国特許第6,491,836号、同第6,632,377号および同第6,541,384号などを包含する。1またはそれ以上の遷移金属塩、典型的には第二鉄塩、希にはアルミニウムおよび他の塩を、請求項に記載されたような本発明の境界を横切る濃度で含む、CMP組成物を用いた、研磨を教示している多数の文献がある。また、極めて低濃度にて、可溶性の希土類金属塩、典型的にはセリウム塩を含む、CMPスラリーに対する興味も徐々に高まりつつある。このようなスラリーは、ガラスの研磨において有用であることが古くから知られていた。例えば、米国特許第4,769,073号は、粒状の酸化セリウムおよび酸化セリウムの質量を基準として、少なくとも0.2質量%の水溶性第二セリウム(III)塩を含む、有機ガラス用のCMPスラリーを記載している。このようなCMPスラリーは、今や特定の金属表面の研磨および誘電体表面の研磨両者における用途が見出されている。少量の可溶性希土類元素の塩を含む、CMPスラリーを開示している特許は、米国特許第6,797,624号、同第6,399,492号、同第6,752,844号、および同第5,759,917号を含む。
工業的に利用されているあらゆる酸化剤の中で、過酸化水素は、その低コストのために特に好ましく、また副生成物が水であることから、生成物管理の観点から許容度の高いものである。有機酸化剤、例えば過酸、ヒドロキシルアミン、過ヨウ素酸塩、過流酸塩等は、経時でその強度を失い、結果として関連する研磨速度に複雑な因子を付加し、最終的に保存寿命および浴の寿命に悪影響を及ぼす傾向を持つ。また、しばしば直接的な(straight)有機酸化剤は、選択された金属に対して、例えばタングステンに対する過酸化水素は、貧弱な酸化剤である。工業的には、添加剤、特に少量の可溶性金属塩酸化剤を配合して、過酸化水素によるCMP中のタングステン除去速度を高めている。有機酸化剤と金属塩酸化剤との組合せに言及し、または該組合せを意図した多数の特許が存在し、またこれら特許は、通常可溶性金属イオンを最小化することを教示している。過酸化水素を主成分とする銅のエッチング溶液を意図している、米国特許第3,293,093号は、銅イオンが、「迅速に消耗する過酸化水素に対して、著しく低い作用を持つことが分かっている、活性金属イオンを生成する」旨主張している。これらの研究者は、「触媒的な量の」銀イオン、および好ましくはまた少量のフェナセチンが、「何れかの添加剤を単独使用した場合に比して、著しく高い、例外的に速いエッチング速度」を与える旨述べていた。この特許は、「10ppm程度の低い」銀イオンが、効果的であり、また「約50-500ppmの遊離銀イオンが、一般的に好ましい量である」ことを教示している。
有機酸化剤(通常過酸化物型の酸化剤)および研磨促進剤として機能する可溶性金属酸化剤塩を含むCMP組成物を記載する、他の例示できる特許は、1) 米国特許第5,354,490号;2) 米国特許第5,527,423号;3) 米国特許第5,958,288号、同第5,980,775号、同第6,068,787号、同第6,083,419号、同第6,136,711号、同第6,383,065号、および同第6,527,622号;4) ジエチルジチオリン酸およびニンヒドリンの存在下で、塩化鉄およびナトリウムパーボレートを含有する、アルミニウム合金用のCMP組成物を開示しているSU 1,629,353号;5) WO 99/53532;6) 米国特許第6,604,987号;7) 米国特許第6,783,434号;8) 米国特許第5,916,855号;9) 米国特許第6,689,692号;および10) 米国特許第6,589,100号を包含する。
有機酸化剤と可溶性金属塩酸化剤の混合は、研磨速度の問題を処理したが、可溶性金属イオンの存在は、別の問題、即ち該基板および特に該基板の誘電体部分の金属イオンによる汚染の問題を一層悪化させ、これは短絡および生成物の性能を劣化させる、他の電気的な現象を引き起こす。Raghunath等は、1997年のProceedings of the First International Symposium on Chemical Mechanical Planarizationにおける論文「第二鉄イオンを主成分とするアルミナスラリーを用いた、タングステンの化学機械的研磨の機械論的な局面(Mechanistic Aspects Of Chemical Mechanical Polishing Of Tungsten Using Ferric Ion Based Alumina Slurries)」において、第二鉄塩を含有するアルミナスラリーが、タングステン上での、不溶性のタングステン酸第一鉄層の形成を促進することを示した。これらの金属イオンは移動性であって、上記デバイスの電気的な諸特性を変化させ、また時間の経過に伴って、集積回路の信頼性を低下させる。我々は、制御された実験において、少量でのみ鉄塩を含むスラリー、例えば〜0.05%の硝酸第二鉄を含む、数%の過酸化水素を含有するスラリーでさえ、10+10原子/cm2以下の、工業的な目標としての金属汚染レベルに比して、約10+12原子/cm2という、ウエハ上の誘電性表面での鉄残留物をもたらすことを見出した。
新規な群のCMP組成物が、本出願人が共有する公開された米国特許出願第20040029495号、同第20040006924号および同第20030162398号に記載されており、これらは遷移金属、好ましくは鉄または銅の表面被膜を持つ研磨材、好ましくはシリカを含み、酸化剤、好ましくは過酸化水素または過ヨウ素酸とのフェントン反応を開始することができる。このスラリーは、かなり低い全鉄濃度により、また上記のような、該過酸化物/可溶性硝酸第二鉄スラリーと比較して、著しく低いウエハの汚染性と共に、タングステンの著しく高い研磨速度をもたらす。該研磨材粒子の表面に鉄を結合させると、遷移金属、例えば鉄の汚染は、可溶性金属触媒によって研磨した後に残される汚染と比較して、大幅に低下する。前章に記載したものと同一の条件下での、鉄で被覆したシリカスラリーによる研磨は、ウエハ上に〜5×10+10原子/cm2なる鉄残留物を残す。これは、上記の可溶性鉄-触媒スラリーにより生じた汚染よりも約20倍も低いが、より大きな改善を行うことができた。
アスコルビン酸の効用は、清浄化され、かつ研磨された表面からの、例えば後-エッチング液または後-研磨液の使用による、金属イオンおよび研磨材の除去において認識されていた。これについては、米国特許第6,635,562号、同第6,723,691号、同第6,546,939号、同第6,156,661号、同第6,464,568号、同第5,981,454号、同第6,326,305号、および同第6,492,308号に記載されている。
任意のCMP環境における、アスコルビン酸の使用を開示している特許は、以下に列挙するものを含む:米国特許第6,806,193号は、アスコルビン酸含有溶液を用いて、研磨パッドを予備的に状態調節する旨記載しているが、CMP組成物におけるアスコルビン酸の使用を開示していない;米国特許第6,786,945号、これは少なくとも1種の水酸化セリウム等の希土類金属水酸化物および水酸化ジルコニウム等の四価の金属水酸化物を含む、粒子のスラリーに対する、多数の極普通の添加剤のリストに、アスコルビン酸を含むが、酸化剤については述べられていない;米国特許第6,758,872号、これは過酸化物を含むが、可溶性金属塩を含まない、研磨スラリーにおいて有用な添加剤としてアスコルビン酸を列挙している;米国特許第6,702,954号、これは過酸化物および金属塩酸化剤を含むことのできるスラリーを記載しているが、ここでアスコルビン酸は、過酸化水素を含むが、可溶性金属塩を含まない、実施例における2種のみのスラリーにおいて述べられているに過ぎない;米国特許第6,660,639号、および同第6,508,953号、ここではアスコルビン酸およびか酸化物、過流酸塩またはパーオキシジホスフェートから選択される酸化剤を含有するスラリーを記載している;および更なる参考文献は、金属塩をこのようなスラリーに添加することを教示するが、銅線の腐食を遅延するのに十分に高い量でのアスコルビン酸、例えば0.1〜1質量%なる範囲のアスコルビン酸の使用を必要とする。米国特許第6,656,022号、および同第6,656,021号は、可溶性金属塩の粒子で作成したスラリーを記載しており、ここではアスコルビン酸は、固形有機研磨材粒子を製造するのに有用な、特に区別できない酸として掲載されているが、可溶性金属塩との組合せとしての、可溶性アスコルビン酸の使用を教示してはいない;米国特許第6,645,051号、同第6,258,140号、同第6,117,220号、および同第6,423,125号は、有機酸(その一つは、アスコルビン酸である)または硝酸第二鉄等の金属塩を含有する、メモリハードディスク用の基板に対する研磨組成物を記載するが、これらの組成物は、メモリハードディスクを研磨するために使用され、そこでは大量の金属イオン酸化剤が使用され、また金属イオンの汚染は重要な因子ではない(更に、これらの特許は、アスコルビン酸または金属塩の使用を記載しているが、これらの組合せの使用を記載していない);米国特許第6,348,440号は、ステンレススチールの研磨用組成物を記載し、また過酸化水素を触媒するための、鉄塩の使用を教示している;米国特許第6,620,215号は、アスコルビン酸と過酸化水素とを含むCMPスラリーを記載しているが、可溶性金属塩の使用を開示していない;米国特許第6,546,939号、同第6,156,661号、および同第5,981,454号は、後清浄化処理における、アスコルビン酸の使用を記載し、この組成物が銅の研磨に対しても有用であると記載しているが、該CMP組成物は、可溶性金属イオンを含んでいない;および米国特許第5,700,383号は、酸化剤(水またはH2O2)、フッ化物塩、研磨材、およびキレート化剤、例えばクエン酸またはアスコルビン酸を含有するが、金属酸化剤を含まない、CMP組成物を開示している。
公開された米国特許出願第20050003744号は、活性セリア粒子および場合により過酸化水素および/またはアスコルビン酸を含有するCMPスラリーを記載しているが、該スラリーにおける可溶性金属塩については何ら教示していない;公開された米国特許出願第20050067378号は、研磨する前に使用するための、予め銅を粗面化するための組成物を記載しており、ここで該組成物は、アスコルビン酸を含むことができ、また予備粗面化用の一種の組成物は、第二銅イオン源、有機酸(アスコルビン酸であり得る)、ハライドイオン、および水を含むが、アスコルビン酸と可溶性金属イオンとの組合せは、如何なる研磨組成物においても使用されていない;共願に係る、継続中の、公開された米国特許出願第20040134873号は、ヒドロキシルアミン化合物、場合により金属塩であり得る第二の酸化剤、および場合によりアスコルビン酸を含むリストから選択される一種の酸を含む研磨組成物を教示しており;また共願に係る、継続中の、公開された米国特許出願第20040140288号は、過ヨウ素酸または他の有機酸化剤、および場合によりアスコルビン酸を含むリストから選択される一種の酸を含む研磨組成物を教示しているが、この特許出願は、研磨組成物において、可溶性金属塩との組合せで、アスコルビン酸を使用することによって見出された特別な利点を何ら記載していない。
本発明は、通常の量の過酸型の酸化剤と、少量の金属イオン酸化剤/研磨促進剤を用いた、スラリーに関する。このような組成物に関連して、以下のような問題がある:先ず、該金属と酸化剤とを、一旦混合すると、反応して、該混合されたスラリーの保存寿命は低下されてしまい、また第二に、基板および特に該基板の誘電体部分の金属イオンによる汚染が、短絡(ショート)および製品の性能を劣化する他の電気的な現象を引き起こす。必要なのは、これらの問題を処理するCMP組成物である。
本明細書において具体的に述べた全ての米国特許および公開済みの米国特許出願は、これらを参照することによる、あらゆる目的に対して可能な程度に、記載されているものとして、ここに組入れる。全ての「%」は、「質量%」であり、「ppm」は、質量基準でのパーツパーミリオンである。本明細書に提示され、記載された化学構造は、十分な水素原子を含み、これらは典型的には、提示も数量化もされていない。
本発明は、化学的機械的研磨、または電気化学的研磨に係り、ここで使用する研磨組成物は、1) 水、2) 場合により研磨物質、3) 酸化剤好ましくは過酸化物型の酸化剤、4) 少量の可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤、研磨材粒子等の粒子に結合した金属イオン研磨促進剤、またはこれら両者;および5) 少なくとも1種の、a) 少量のキレート化剤、b) 少量のジヒドロキシエノール性化合物、およびc) 少量の有機促進剤からなる群から選択される成分を含む。
本発明の重要な一態様は、集積回路の化学的機械的研磨、または電気化学的研磨に係り、ここで使用する研磨組成物は、その使用時点において、1) 水、2) 場合により研磨物質、3) 酸化剤、好ましくは過酸化物型の酸化剤、4) 少量の可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤、研磨材粒子等の粒子に結合した、金属イオン研磨促進剤、またはこれら両者;および5) 約6×10-5〜約4.5×10-3モル/Lなる範囲、好ましくは約1.1×10-4〜約3.4×10-3モル/Lなる範囲、例えば約5.6×10-4〜約2.8×10-3モル/Lなる範囲の量の、ジヒドロキシエノール性化合物を含む。研磨中の研磨パッド(該研磨材と結合したパッド自体が、結合した金属イオン研磨促進剤を含む場合を包含する)の使用は、本発明の範囲内に入る。好ましいジヒドロキシエノール性化合物は、10〜約800ppmなる範囲、好ましくは約20〜約600ppmなる範囲、典型的には100〜500ppmなる範囲、例えば200〜400ppmなる範囲の濃度(使用時点において、また他のジヒドロキシエノール性化合物不在下において)の、アスコルビン酸である。これら濃度は、モル/L単位で与えられた、上記の範囲に対応する。
本発明のもう一つの重要な態様は、集積回路の化学的機械的研磨、または電気化学的研磨に係り、ここで使用する研磨組成物は、その使用時点において、1) 水、2) 研磨材粒子、この粒子は、該研磨材粒状物質と結合した金属イオン研磨促進剤を持つ、3) 酸化剤、好ましくは過酸化物型の酸化剤、4) 場合により少量(例えば、<30ppm)の可溶性金属イオン酸化剤、および5) 約0.1%〜約0.3%なる範囲の量の、有機酸キレート化剤を含む。
本発明のもう一つの重要な態様は、集積回路の化学的機械的研磨、または電気化学的研磨に係り、ここで使用する研磨組成物は、その使用時点において、1) 水、2) 場合により研磨材粒子、該研磨材粒子に結合した金属イオン研磨促進剤、またはこれら両者、3) 酸化剤、好ましくは過酸化物型の酸化剤、4) 少量(例えば、2ppm〜80ppmなる範囲内)の可溶性金属イオン酸化剤、および5) 少量(例えば、約0.005%〜約0.3%なる範囲の量)の、有機促進剤を含み、該有機促進剤は、ニンヒドリンまたはフェナセチンを含まない。
本発明は、また表面変性されたコロイド状研磨材を含む研磨組成物、および該組成物を使用する、関連法、特に化学的機械的な平坦化方法にも係り、該スラリーは、キレート化遊離基抑制剤、非-キレート化遊離基抑制剤またはこれら両者を、低濃度で含む。
本発明の重要な態様は、少量のジヒドロキシエノール性化合物、および特にα,β-ジヒドロキシエノール性化合物を含有するCMPスラリーであり、これらは1) 少量の可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤を、有機酸化剤との組合せで含むCMPスラリーを安定化し、かつこれに優れた保存寿命を与え、また2) 該CMPスラリーから、表面を汚染する金属イオン量を減じる上で有効である。該ジヒドロキシエノール性化合物の添加は、ここに述べた様々な特許に記載されている、該CMPスラリーの、少なくとも幾つかの態様にとって有利である。使用に時点において、該ジヒドロキシエノール性化合物の、過度の添加は、該金属イオン研磨促進剤と、該過酸化物型の酸化剤(公知技術に記載されているようなもの)との組合せの有効性を阻害する可能性があり、これは、極めて望ましくない。
水およびA) 表面に塗布された、フェントン試薬金属イオン(特に、鉄および/または銅イオン)によって変性(改良)された研磨材、例えば鉄で表面変性されたシリカ研磨材、例えば継続中の、許容された米国特許出願第10/361822号に記載されているような研磨材、またはここにおよび継続中の、許容された米国特許出願第10・759666号に記載されているような、鉄-ホウ素で表面変性されたシリカ研磨材;B) 該被覆された研磨材、好ましくは過酸化物型の酸化剤、最も好ましくは過酸化水素および/または過ヨウ素酸と接触させた際に、遊離基を生成する酸化剤;およびC) 低濃度のキレート化剤、好ましくは有機酸キレート化剤、例えば乳酸を含有するCMP研磨組成物は、高い研磨速度を与えることができ、また該基板の残留金属イオン汚染を減じることを可能とする。低濃度のキレート化剤とは、使用の時点において、0.5%(質量)未満を意味する。付随的に、このようなCMP研磨組成物は、キレート化剤を含まないことを除いて同一の組成物と比較して、長期間に渡る諸成分の濃度の維持に関して、高い安定性(および結果としての長い保存寿命)を有し、また結果として、長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することが分かった。更に、A) 表面に塗布された、フェントン試薬金属イオンによって変性された、上記の研磨材;B) 該表面被覆研磨材と接触させた際に、遊離基を生成する上記の酸化剤;およびD) 低濃度の非-キレート化遊離基抑制剤、好ましくはジヒドロキシエノール性化合物、例えばアスコルビン酸またはその誘導体を含有する、CMP研磨組成物は、アスコルビン酸(またはその誘導体)を含まない点以外は同一の組成物と比較して、長期間に渡る諸成分のほぼ一定濃度での維持に関して、高い安定性(および結果としての長い保存寿命)を有し、また結果として、長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することも分かった。低濃度の非-キレート化遊離基抑制剤とは、使用の時点において、0.5%未満、好ましくは0.2%未満、より好ましくは0.1%未満、例えば約20ppm〜約600ppmなる範囲の量を意味する。
一特定の好ましい態様は、表面に塗布された、フェントン試薬金属によって変性された研磨材、例えばホウ素-鉄で表面変性されたシリカを含有するスラリー中に、約100ppm〜約500ppmなる範囲の量のアスコルビン酸を含み、ここで使用時点における、該スラリー中の鉄の全量は、約1ppm〜約40ppmなる範囲、好ましくは約2ppm〜約30ppmなる範囲、例えば約3ppm〜約20ppmなる範囲にあり、また該鉄の少なくとも一部、好ましくは1/3、より好ましくは2/3が、該研磨材上に配置され、ここで該研磨材は、約0.1%〜約5%なる範囲、例えば0.3%〜約2%なる範囲の量で、例えばホウ素で表面変性したシリカとして存在する。付随的に、このようなCMP研磨組成物は、ウエハの研磨表面上での、鉄イオンによる汚染を包含する、金属イオンによる汚染を減じる上で効果的であり、またこの効果が、上記C) 有機酸キレート化剤の等価な量による効果よりも一層顕著となることを見出した。この効果は、1) 存在するアスコルビン酸の量が極めて少量であること、および2) アスコルビン酸が、一般的には、特に0.1%以下の濃度においては、非-キレート形成性であることから、驚くべきものである。驚いたことに、アスコルビン酸は、ウエハの鉄イオンによる汚染を減じる上で、同等以上のキレート化剤として機能し、また我々は、その理由が、アスコルビン酸は、基板上に結合または吸収された金属イオンの除去において、乳酸等の有機酸キレート化剤よりも一層効果的であるためであると考える(何ら理論に拘泥するものではないが)。これは、該活性体が、研磨中に金属汚染を除去するので、半導体型の基板を製造する上で著しく有利であり、これは、半導体デバイス製造中の、追加の清浄化またはバフ研磨工程を排除する。
非-キレート形成性遊離基抑制剤として分類される、随意の他の成分は、チアミン、2-プロパノール、およびアルキルグリコール、またトコフェロール(即ち、ビタミンE)およびその誘導体、および様々なカテキンおよびその誘導体、例えばガロカテキンおよびエピガロカテキンを包含する。
本発明の一態様は、低濃度のキレート化剤および低濃度のジヒドロキシエノール性化合物を含み、例えばスラリーは夫々乳酸およびアスコルビン酸両者を含む。キレート化剤は、例えばカルボキシル部分と、α-位またはβ-位におけるヒドロキシル部分とを持つ、多官能性の有機酸を含む。本発明の組成物並びに方法において使用するのに適したキレート化剤は、フタル酸、クエン酸、マロン酸、シュウ酸、アジピン酸、乳酸、∀-ヒドロキシ酸、および∀-ケト酸を含むが、これらに限定されない。本発明の組成物並びに方法において使用するのに適した∀-ケト酸は、ピルビン酸およびヒドロキシピルビン酸を含むが、これらに限定されない。代表的な∀-ヒドロキシ酸は、2-メチル2-ヒドロキシプロパン酸、2-ヒドロキシブタン酸、フェニル2-ヒドロキシ酢酸、フェニル2-メチル-2-ヒドロキシ酢酸、3-フェニル2-ヒドロキシ酢酸、2,3-ジヒドロキシプロパン酸、2,3,4-トリヒドロキシブタン酸、2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン酸、2-ヒドロキシドデカン酸、2,3,4,5-テトラヒドロキシペンタン酸、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロキシヘプタン酸、ジフェニル2-ヒドロキシ酢酸、2-ヒドロキシヘキサン酸、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸、2-ヒドロキシ-4-メチルペンタン酸、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン酸を含むが、これらに限定されない。好ましいキレート化剤は、クエン酸または乳酸を含む。
我々は、また幾つかの可溶性金属酸化剤/研磨促進剤と共に、また過酸化物型の酸化剤と共に使用した場合に、過酸化物型の酸化剤をも含有する、生成したスラリーが、等価なスラリーであるが、本発明の有機促進剤を含まないスラリーと比較して、高い研磨速度を呈する、幾つかの該有機促進剤をも明らかにした。少量の可溶性金属イオンおよび随意であるが好ましい有機過酸化物型の酸化剤両者を含む、集積回路基板を研磨するために使用する該CMP組成物は、有利には有機促進剤を含むことができる。ここで使用する用語「有機促進剤」とは、本発明のジヒドロキシエノール性化合物ではないが、可溶性金属含有イオン、特に可溶性フェントン金属イオンおよび可溶性希土類金属イオンと、配位錯体を生成する有機化合物を包含し、結果的に該錯化された可溶性金属イオンは、(少量の、例えば硝酸第二鉄を水に溶解することによって得られるもの等の、非-錯化イオンに対して)高い活性を持ち、そのために、適当量の該有機促進剤を添加した際に、研磨速度が上昇することになる。これは、キレート化剤の存在に起因する単純な増加とは区別される。ここで、該基板表面から研磨されるイオンの溶解度は、該研磨速度に対する制限要因である。例示的な有機促進剤の量は、該基板の研磨前の、該組成物中に存在する、可溶性(および錯体形成性)遷移金属イオン研磨促進剤および可溶性(および錯体形成性)希土類金属イオンの総モル数に対して、約0.7〜約3モルなる範囲、例えば約0.9〜1.5モルなる範囲の有機促進剤に相当する。一般に、低濃度の可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤および過酸化物型の酸化剤を含有する該組成物に対する、安定化キレート化剤の添加は、該研磨速度を減じ、またこれは、該組成物に最低レベルの安定性を与えるために必要な取引であると考えられた。従って、本発明のもう一つの態様は、A) 水、B) 可溶性金属イオン、特に可溶性の鉄およびまたは銅イオン、C) 過酸化物型の酸化剤、およびD) 少なくとも1種の有機促進剤を含有するCMP研磨組成物である。
本発明の様々な態様は、多数の共通の要素、即ち1) 可溶性および/または不溶性の金属イオン酸化剤/研磨促進剤、2) 過酸化物型の酸化剤、3) 典型的には研磨材、および4)キレート化剤、ジヒドロキシエノール性化合物、他の非-キレート形成性遊離基抑制剤、有機促進剤、またはこれらの任意の混合物または組合せから選択される、少量の有機物質を持つ。
驚いたことに、付随的な利益は、本発明のジヒドロキシエノール性化合物(特にアスコルビン酸)と、幾つかの可溶性金属酸化剤/研磨促進剤との混合による生成物の、幾つかの組合せにより、生成するスラリー(過酸化物型の酸化剤をも含む)が、等価なスラリーであって、本発明のジヒドロキシエノール性化合物を含まないスラリーと比較して、高い研磨速度を呈することにある。一般に、低濃度の可溶性金属イオン酸化剤/研磨促進剤および過酸化物型の酸化剤を含有する該組成物に対する、安定化キレート化剤の添加は、該研磨速度を減じるものと期待され、またこれは、該組成物に最低レベルの安定性を与えるために必要な取引であると考えられた(過酸化物型酸化剤の水性溶液における、非-キレート形成性鉄イオンは、極めて不安定であり、また大幅な酸化剤の損失が、数時間未満の間に観測される)。より一層驚いたことに、付随的な利益は、該CMP処方における本発明のジヒドロキシエノール性化合物が、等価な濃度の1またはそれ以上のキレート化剤よりも一層効果的に、誘電性基板上での金属イオンの堆積を阻害することにある。更に一層驚いたことに、付随的な利益は、該CMP処方における本発明のジヒドロキシエノール性化合物が、誘電性基板と結合またはこれに吸収された金属イオンを、効果的に除去することにある。
一般的に、α,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、以下に示す構造1を持つ:
構造1:
Figure 2008536302
ここで、R1およびR2は、各々、隣接原子間に単結合および/または二重結合の何れかを持つ直鎖、分岐鎖、またはリング-含有構造(R1およびR2を結合することによって形成される、1またはそれ以上のリングを含む)内に、C、O、S、P、およびNから選択される1〜20個なる範囲内の原子を含む任意の部分であり得る。ここに示され、また記載された構造は、十分なHを含むが、これらHは、典型的にはここに提示されず、また数量化もされていない。該構造1を持つ、該α,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、その有効濃度にて、水に溶解するものである必要がある。より好ましいα,β-ジヒドロキシエノール性化合物の態様は、以下に示す構造2で示される:
構造2:
Figure 2008536302
ここで、R3は、隣接原子間に単結合および/または二重結合の何れかを持つ、独立にC、O、S、P、およびNから選択される2〜4個の結合した原子を含み、該α,β-ジヒドロキシエノール性部分と共に、5-、6-または7-員環を形成する部分であり、該R3構造の任意のC、PまたはN原子は、隣接原子間に単結合および/または二重結合の何れかを持つ直鎖、分岐鎖、またはリング-含有構造内に、C、O、S、P、およびNから選択される1〜20個なる範囲内の原子を含む部分と置換することができる。このリング構造を生成するこれら種々の原子、および該リング構造の原子に付加された様々な置換部分は、該α,β-ジヒドロキシエノール性リング構造を破壊するものであってはならず、また該α,β-ジヒドロキシエノール性官能基と、該CMP組成物中の金属イオンとの接触、および有利には更に、該研磨すべき基板表面との接触を、立体的に妨害するものであってはならない。付随的に、これらR3の様々な構造は、該化合物が、十分な溶解度を有し、その有効濃度にて溶液中に存在するように、選択すべきである。
該化合物の好ましい態様は、5-員環を持つものである。α,β-ジヒドロキシエノール性5-員環化合物の例は、4-ジヒドロキシメチル-2,3-ジヒドロキシ-シクロペンテ-2-エノン、4-(1,2-ジヒドロキシエチル)-2,3-ジヒドロキシ-シクロペンテ-2-エノン、3,4-ジヒドロキシ-5-ヒドロキシメチル-5H-フラン-2-オン、3,4-ジヒドロキシ-5-(1-ヒドロキシプロピル)-5H-フラン-2-オン、3,4-ジヒドロキシ-5H-チオフェン-2-オン、3,4-ジヒドロキシ-5H-フラン-2-オン、2,3-ジヒドロキシ-シクロペンテ-2-エノン、および3,4-ジヒドロキシ-1,5-ジヒドロピロール-2-オンを包含する。同様に、α,β-ジヒドロキシエノール性6-員環構造およびα,β-ジヒドロキシエノール性7-員環構造も有効である。6-員環ジヒドロキシエノール性化合物の例は、2,3-ジヒドロキシ-1,4-ベンゼンジオン、2,3-ジヒドロキシ-1H-ピリジン-4-オン、2,3-ジヒドロキシチオピラン-4-オン、テトラヒドロキシ1,4-ベンゾキノンおよびその最も簡単な形状の、2,3-ジヒドロキシ-シクロヘキサ-2,5-ジエノンまたは2,3-ジヒドロキシ-シクロヘキサ-2-エノンを包含する。7-員環ジヒドロキシエノール性化合物の例は、2,3-ジヒドロキシ-シクロヘプタ-2,6-ジエノンおよび5,6-ジヒドロキシ-1,7-ジヒドロアゼピン-4-オンを包含する。
最も好ましいα,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、アスコルビン酸および同様なエリトルビン酸、またはこれらの誘導体および/または混合物である。アスコルビン酸は、水性処方物における安定性に欠けるという欠点を有し、多くのその誘導体は、アスコルビン酸と比較した場合には、長い寿命を示す。「その誘導体」なる語句は、アスコルビン酸およびエリトルビン酸に関して使用する場合、これら分子のエステル、エーテル、(あまり好ましくないが)アミド、および塩を包含するが、これらに限定されない。従って、「アスコルビン酸誘導体」は、アスコルビン酸のエステル、エーテル、および塩を含むが、これらに限定されない。
本発明において有用な、広範囲に及ぶ公知のアスコルビン酸誘導体(ただし、十分な溶解度を持つ)が存在し、その殆どは、化粧品工業で使用するために開発された、合成の、親油性アスコルビン酸誘導体であった。例示的なエステルの製造方法は、例えば米国特許第4,151,178号に記載されている。そのエステルに関連して、該誘導体は、アスコルビン酸(またはエリトルビン酸)脂肪酸との、モノ-、ジ-、トリ-、またはテトラ-エステルからなる群から選択することができる。非-限定的な例は、好ましいモノ-エステル、例えばアスコルビルパルミテート(即ち、L-アスコルビル6-パルミテート)、アスコルビルラウレート、アスコルビルミリステート、アスコルビルステアレート、およびジ-エステル、例えばアスコルビルジ-パルミテート、およびトリ-エステル、例えばアスコルビルトリ-パルミテートである。本発明において有用な塩は、アスコルビン酸2-リン酸エステルを含むアスコルビン酸2-リン酸塩、アスコルビン酸2-硫酸塩、およびアスコルビン酸2-リン酸塩を包含する。幾つかの半導体製造材料は、リン酸イオンに関する問題を持つ恐れがあるが、硫酸イオンは、一般的に許容される。これらの様々な誘導体は重要であり、また上記のような容易に入手できる誘導体以外にも、他の誘導体、例えばアスコルビルポリペプチド、5,6-O-イソプロピルピリデン-L-アスコルビン酸および公開された米国特許出願第20050112158号に記載されているようなシリル化アスコルビン酸誘導体もある。
特に適した誘導体は、カルボン酸と、アスコルビン酸のグリコール部分の第一ヒドロキシル基との間で形成されるエステルである。任意のC1-C24カルボン酸は、該エステルを形成するのに使用できる。ここで使用する用語「脂肪酸」とは、飽和または不飽和の直鎖または分岐C8-C24カルボン酸を意味する。一態様において、該脂肪酸は、C8-C18カルボン酸である。一態様において、該脂肪酸は、C10-C18カルボン酸である。代表的なC8-C22カルボン酸は、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミック(palmic)酸、オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸を含むが、これらに限定されない。パルミチン酸エステルが、特に有用である。アスコルビン酸は、場合により任意のC1-C24スルホン酸、C1-C24ホスホン酸等と置換して、そのエステルを形成することも可能である。他の代表的なアスコルビン酸の誘導体は、アスコルビックパルミテート、ジパルミテートL-アスコルベート、アンモニウムL-アスコルベート-2-サルフェート、またはアスコルビン酸塩、例えばアンモニウム塩を含むが、これらに限定されない。特に好ましい一態様において、該アスコルビン酸の誘導体は、アスコルビックパルミテート、アスコルビン酸、またはこれらの混合物である。
他のアスコルビン酸誘導体は、以下の構造3で示される、例示的な構造に類似するものである:
構造3:
Figure 2008536302
ここで、R4は、水素原子、または場合によりヒドロキシ、カルボキシ、ホスホノ、および/またはスルホノ基で置換されていてもよい、直鎖または分岐C1-C24アルキルまたはアルカリール基、または場合によりヒドロキシ、カルボキシ、ホスホノ、および/またはスルホノ基で置換されていてもよい、直鎖または分岐アルキルエステルまたはアルカリールエステル基であり、R5は、水素原子、または場合によりヒドロキシ、カルボキシ、ホスホノ、および/またはスルホノ基で置換されていてもよい、直鎖または分岐C1-C24アルキルまたはアルカリール基である。
リング構造に、該ジヒドロキシエノール官能基を持つことが好ましいが、この化合物は、単一のリング構造である必要はない。例えば、2,3-ジヒドロキシ-1,4-ナフタレンジオンおよび2,3-ジヒドロキシ-1-ナフタレン-オンは、二環のナフタレン基本構造を持つα,β-ジヒドロキシエノール性化合物の例である。1,4-ナフトキノン誘導体、1,4-ベンゾキノン誘導体、および1,4-アンスラキノン誘導体および/またはチオールである、ジヒドロキシエノール性化合物は、本発明の組成物において有用である。
他の態様は、以下の構造4(ここで、R3は、上記のものと同様である)において見られるように、各隣接するα-炭素上にヒドロキシ基を持つジヒドロキシエノール性化合物を包含する:
構造4:
Figure 2008536302
この型の化合物は、リング構造内に設けられた好ましいα,β-ジヒドロキシエノール官能基と同程度に効果的であるものとは期待されない。
本発明の一態様の該CMPスラリーは、研磨すべき表面を含む、集積回路基板のCMPおよび/またはECP加工のために使用され、また該CMPスラリーは、有利にはA) 有効量の、ここに記載したような、また描かれた構造の何れかにおいて示されたような、少なくとも1種のジヒドロキシエノール性化合物;B) 水;C) 1またはそれ以上の可溶性遷移金属イオン、1またはそれ以上の可溶性希土類金属イオンまたはこれら両者を含む、あるいはこれらから本質的になり、ここで該可溶性金属イオンは、該基板表面上の金属の研磨による生成物ではないが、酸化剤または研磨促進剤として機能し、また可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの全量は、約0.0005%〜約0.4%なる範囲、好ましくは約0.001%〜約0.1%なる範囲、例えば約0.005%〜約0.05%なる範囲にあり、ここで該%は、該CMP組成物の質量を基準とする質量%であり、またD)場合により、1またはそれ以上の有機酸化剤、例えばヒドロキシルアミン、または過酸化物型の酸化剤、最も好ましくは過酸化水素、過流酸アンモニウム、または過ヨウ素酸をも含む。
該可溶性金属は、米国特許第5,980,775号に記載されているような、1またはそれ以上の「安定化剤」、例えばリン酸、単純な2-または3-官能性のカルボン酸、例えばシュウ酸、クエン酸、乳酸、マレイン酸、シュウ酸、アジピン酸、クエン酸、マロン酸、o-フタール酸、没食子酸、酒石酸、または琥珀酸、EDTAまたはDPTA、2-または3-官能性のホスホネート化合物または2-または3-官能性のホスホネート-カルボキシレート化合物(例えば、工業分野において、デケスト(DequestTM)製品として知られているもの)、例えばATMPまたはDPTHA、ベンゾニトリル、および該金属と結合し、また過酸化水素の分解をもたらす、その反応性を減じる他のリガンド、およびこれらの混合物と錯形成することができる。可溶性の鉄(または銅)および過酸化水素両者を含む組成物の安定性にとって、例えば乳酸を使用することは重要である。我々は、幾つかの化合物を、H2O2の安定性の観点からテストして、これらが多少とも有効であることを見出した。しかし、このような安定剤は、単独でまたは組み合わせて使用して、過酸化水素等の有機酸化剤が分解する速度を大幅に減じることができる。更に、このような安定剤は、集積回路表面上の誘電性の表面を、金属による汚染から効果的に保護することはない。最も好ましくは、該CMP組成物は、米国特許第5,980,775号に記載されているような安定剤としての、このような「安定剤」を全く含まない。
使用される他の適当なキレート化剤は、多官能性の有機酸、例えばカルボキシル部分と、α-またはβ-位におけるヒドロキシル部分を持つ有機酸を包含する。本発明の組成物並びに方法において使用するのに適した"-ケト酸は、ピルビン酸およびヒドロキシピルビン酸を含むが、これらに限定されない。代表的な"-ヒドロキシ酸は、2-メチル2-ヒドロキシプロパン酸、2-ヒドロキシブタン酸、フェニル2-ヒドロキシ酢酸、フェニル2-メチル-2-ヒドロキシ酢酸、3-フェニル2-ヒドロキシ酢酸、2,3-ジヒドロキシプロパン酸、2,3,4-トリヒドロキシブタン酸、2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン酸、2-ヒドロキシドデカン酸、2,3,4,5-テトラヒドロキシペンタン酸、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロキシヘプタン酸、ジフェニル2-ヒドロキシ酢酸、2-ヒドロキシヘキサン酸、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸、2-ヒドロキシ-4-メチルペンタン酸、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン酸を含むが、これらに限定されない。有利には、該CMP組成物は、上記化合物を実質的に含まず、例えば上記化合物のモル濃度は、ジヒドロキシエノール官能基を持つ化合物のモル濃度未満、好ましくはその半分未満であり、あるいは何れにしても最小の、0.2%未満の濃度で存在する。
一態様において、該スラリー中に存在する、ジヒドロキシエノール性化合物、および場合によりリング構造内に設けられた、該α,β-ジヒドロキシエノール官能基を持つ、より一層好ましい化合物のモル数は、該スラリー中の、可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンのモル数の1/2を超えるべきである。ここで使用する用語「該CMP組成物(予備研磨)中のジヒドロキシエノール性化合物の当量」とは、研磨直前の、即ち該基板から、一時的に研磨される可能性のある金属イオンを除く、該CMP組成物における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの全モル数当たりの、ジヒドロキシエノール性化合物のモル数を意味する。有利には、該CMP組成物(予備研磨)中のジヒドロキシエノール性化合物の当量は、少なくとも1、好ましくは少なくとも1.5であるべきであり、従って該予備研磨スラリー中の各可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンと、配位錯体を形成するのに利用できる十分なジヒドロキシエノール性化合物が存在する。また、該予備研磨スラリー中の各可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの量は、金属イオン、例えばFe、Cu、Ce、Ag等のイオンの質量を基準として、有利には約0.4%以下、好ましくは0.1%以下、およびより好ましくは0.05%以下である。好ましくは、該CMP組成物(予備研磨)中のジヒドロキシエノール性化合物の当量は、研磨直前の、該CMP組成物における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの全モル数の、少なくとも約2〜約20倍なる範囲、例えば約3〜約6倍なる範囲とすべきである。
あるいはまた、ジヒドロキシエノール性化合物、および場合によりリング構造内に設けられた、該α,β-ジヒドロキシエノール官能基を持つ、より一層好ましい化合物のモル数は、より一層有利には研磨直前の該スラリー中の、可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの全モル数の関数であるばかりでなく、研磨中の該CMP組成物中の、可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの全モル数(研磨前の該スラリー中の金属および研磨後の該スラリー中の金属を考慮する)の関数でもある。ここで使用する用語「該CMP組成物(後研磨)中のジヒドロキシエノール性化合物の当量」とは、研磨直前の、該CMP組成物における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンのモル数と、該基板から研磨された金属イオンの全モル数の和当たりの、ジヒドロキシエノール性化合物のモル数を意味する。有利には、該CMP組成物(後研磨)中のジヒドロキシエノール性化合物の当量は、少なくとも1、好ましくは少なくとも1.5とすべきであり、従って該後研磨スラリー中の各可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンと、配位錯体を形成するのに利用できる、十分なジヒドロキシエノール性化合物が存在する。また、該後研磨スラリー中の各可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの量は、金属イオン、例えばFe、Cu、Ce、Ag等のイオンの質量を基準として、有利には約0.4%以下、好ましくは0.1%以下、およびより好ましくは0.05%以下である。この研磨手順によって導入することのできる金属イオンの量は、変更できるが、ターゲット金属の除去速度および研磨中に該基板上の該スラリーの流量を指定する作業者によって、容易に計算される。一般的に、典型的なスラリー流量および典型的な金属除去速度に関する目標値の下では、該研磨法は、10ppm〜200ppm(0.001%〜0.02%)なる範囲の金属イオンを、該スラリーに付加することが予想できる。該予備研磨スラリーが、酸化剤/研磨促進剤として使用された、可溶性金属イオンの0.4%を占める場合、上記のことは、取るに足らない量(基板の添加金属イオンによる汚染の点で)であるが、該予備研磨スラリーが、可溶性金属イオンの0.05%未満の好ましい変移量である場合には、全金属イオンの問題のかなりの割合となり得る。好ましくは、該CMP組成物(予備研磨)中のジヒドロキシエノール性化合物の当量は、研磨直後の、該CMP組成物における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンの全モル数の、少なくとも約2〜約20倍なる範囲、例えば約3〜約6倍なる範囲とすべきである。
前に記載したように、鉄で被覆した研磨材系において、使用時点における鉄で被覆した研磨材を含有するスラリー中の、鉄の全量は、好ましくは約1ppm〜約80ppm(0.0001〜0.008質量%の金属イオン)なる範囲であり、また典型的には約5ppm〜約40ppm(0.0005〜0.004質量%の金属イオン)なる範囲、あるいは約3ppm〜約20ppmなる範囲にある。一般に、この鉄の僅かに数%のみが、表面に浮いており、一方殆どの鉄は該研磨剤に強固に結合したままである。対照的に、米国特許第5,958,288号は、H2O2と共に使用するための好ましい態様は、「約0.01〜約0.05質量%なる範囲の硝酸第二鉄を含み」、これは可溶性鉄イオンとして0.0047%〜0.024%なる範囲、あるいは可溶性の鉄約47〜240ppmなる範囲に相当すると主張している。一緒に比較すると、我々は、同一の組成を持つCMP組成物において、シリカ上に被覆した鉄は、同様な量の可溶性金属イオンを含むものよりも、例えばタングステンの除去速度の増大において、より一層効果的であることを見出した。このことは、可溶性イオン/H2O2組成物に対する、安定化キレート化剤の添加に関連する、米国特許第5,958,288号のCIPである、米国特許第5,980,775号と一致しており、該特許は以下のように述べている:
「過酸化水素が、安定剤を使用することなくして、多くの金属イオンの存在下で不安定であることは公知である。そのため、本発明のCMP組成物およびスラリーは、安定剤を含むことができる。安定剤が存在しない場合には、該触媒および該酸化剤は、時間の経過に伴って、迅速に該酸化剤を劣化させるように反応する可能性がある。本発明の組成物に対する安定剤の添加は、該触媒の有効性を減じる。」
対照的に、我々は、驚いたことに、配位錯体の一部が、本発明のジヒドロキシエノール性化合物と相互作用した場合に、可溶性鉄イオンは、同様な量の可溶性金属イオンに対して、高い活性を呈する(該金属除去速度、例えば該タングステン除去速度に反映されるように)ことを見出した。実際に、我々は、驚いたことに、低濃度の金属イオンの活性、例えば50ppm未満の鉄を含有するスラリーの活性、即ち鉄とジヒドロキシエノール性化合物、例えばアスコルビン酸またはアスコルビックパルミテートとの可溶性配位錯体を含むスラリーが、実質的に同一の組成を持つが、シリカ研磨剤上に塗布された鉄を含む、スラリーの該除去速度に近い、金属除去速度を呈することを見出した。理論に拘泥するつもりはないが、可溶性金属イオンとの配位錯体とする場合に、該ジヒドロキシエノール性化合物が、該金属の酸化還元電位を低下し、該金属がより容易に反応することを可能とすることによって、遊離基の生成を促進し得る。
有利には、少量の可溶性金属イオンおよび随意であるが、好ましい有機過酸化物型の酸化剤両者を含む、集積回路基板を研磨する目的で使用するための、該CMP組成物は、有利には有機促進剤を含む。ここで使用する用語「有機促進剤」とは、本発明のジヒドロキシエノール性化合物ではないが、可溶性金属-含有イオン、特に可溶性フェントン金属イオンおよび可溶性希土類金属と配位錯体を形成して、該錯化された可溶性金属イオンが、高い活性を持ち(少量の、例えば硝酸第二鉄を水に溶解することにより得られるような、非-錯化イオンに対して)、また適当量の該錯化剤が添加された際に、研磨速度を高めるような、有機化合物を包含する。これは、キレート化剤の存在による、単なる速度増加とは区別され、該基板表面から研磨されたイオンの溶解度は、該研磨速度に及ぼされる制限要因の一つである。一般に、該CMP組成物は、該基板の研磨前の該組成物における、可溶性(錯化可能な)遷移金属イオンおよび可溶性(錯化可能な)希土類金属イオンの全モル数に対して、約0.1〜約100モルなる範囲、好ましくは約0.7〜約3モルなる範囲、例えば約0.9〜1.5なる範囲の有機促進剤を含むことができる。我々は、また公知の金属キレート化剤である、ジケトンが、タンタルの除去速度を高める上で有用であり得るものと信じる。我々は、幾つかのアルキンポリオールと鉄との錯体および該「Fe-アルキン配位錯体」が、過酸化水素を活性化することによって、タングステンの除去速度を高めることを見出した。特に好ましいアルキンポリオール有機促進剤は、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールを含む、サーフィノール(SurfynolTM) 104E(Air Products and Chemicals, Pa州, アーレンタウン)である。アルキンポリオールの他の例は、4,7-ジメチル-デス-5-イン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-オクト-4-イン-3,6-ジオール、2,5-ジメチル-ヘクス-3-イン-2,5-ジオール、および4-メチル-ペント-2-イン-1,1,4-トリオールを包含する。
更に、高周波音波エネルギーおよび/または特定のエネルギーを持つフォトンの付加は、更に遊離基生成を促進する可能性があり、我々は、他の多くの有機促進剤をも明らかにする。公開米国特許出願第2003/0082101号は、生物学的装置において有用な多数の化合物を開示しており、その目的は遊離基の生成を高めることにあり、またその幾つかは、CMP組成物のより活動的な環境においても有用である。公開米国特許出願第2003/0082101号は、そこに記載された装置が、促進されたフェントン型の反応にとって有用であり、該反応が、シリカ研磨材に結合した鉄が、金属研磨速度を高める主な経路であると考える旨、主張している。この公開米国特許出願第2003/0082101号は、また以下のような装置をも記載している:
「該フェントンおよびフェントン型反応の利点を利用することができ、ヒドロキシルラジカルおよびヒドロキシルラジカルイオンを生成する、過酸化水素と遷移金属との反応を含む。本発明によれば、超音波を使用して、インビボでの該フェントン反応を促進することができる」;
「追加の遷移金属を添加して、キレート化剤を添加して、および/または還元剤を添加して、該フェントンおよびフェントン型反応の利点を利用することができる。該キレート化剤は、好ましくは該遷移金属の還元電位を低下させ、また該還元剤は、好ましくは該遷移金属または遷移金属錯体を、低酸化数にまで還元することを可能とする、還元電位を持つ」;
「これは、ある物質の既知のフェントン活性と、超音波に暴露した際の遊離基生産を促進する能力との間の相関関係を利用する。超音波を適用した際に、生物起源の鉄が移動され、水と酸素に及ぼされた超音波の作用によって発生した過酸化水素と相互作用して、ヒドロキシルラジカルおよびヒドロキシルイオンラジカルを生成するであろう。この還元剤は、該金属が過酸化水素と反応した後に、還元によって活性種に戻すことにより、該金属の反応を促進する。」
我々は、上記主張並びに方法各々が、H2O2の存在下でフェントン型の試薬を触媒し得る、少量の可溶性遷移金属および/または希土類金属を含有するCMP系に対しても等しく適用できるものと考える。
遊離基の生成を促進し得るものとして、公開米国特許出願第2003/0082101号に記載された、有機促進剤として、CMP組成物において有用な化合物の例は、2-メチル2-ヒドロキシプロパン酸、2-ヒドロキシブタン酸、フェニル2-ヒドロキシ酢酸、フェニル2-メチル-2-ヒドロキシ酢酸、3-フェニル2-ヒドロキシプロパン酸、2,3-ジヒドロキシプロパン酸、2,3,4-トリヒドロキシブタン酸、2,3,4,5-テトラヒドロキシペンタン酸、2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン酸、2-ヒドロキシドデカン酸、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロキシヘプタン酸、ジフェニル2-ヒドロキシ酢酸、4-ヒドロキシマンデル酸、4-クロロマンデル酸、3-ヒドロキシブタン酸、4-ヒドロキシブタン酸、2-ヒドロキシヘキサン酸、5-ヒドロキシドデカン酸、12-ヒドロキシドデカン酸、10-ヒドロキシデカン酸、16-ヒドロキシヘキサデカン酸、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸、2-ヒドロキシ-4-メチルペンタン酸、3-ヒドロキシ-4-メトキシマンデル酸、4-ヒドロキシ-3-メトキシマンデル酸、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン酸、3-(2-ヒドロキシフェニル)乳酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)乳酸、ヘキサヒドロマンデル酸、3-ヒドロキシ-3-メチルペンタン酸、4-ヒドロキシデカン酸、5-ヒドロキシデカン酸、アロイルツ酸、2-ヒドロキシプロパン二酸、2-ヒドロキシブタン二酸、エリトラル酸、トレアル酸、アラビラル(arabiraric)酸、リバール(ribaric)酸、キシラル(xylaric)酸、リキサル(lyxaric)酸、グルカル酸、ガラクタール酸、マンナル酸、グラル酸、アラル(allaric)酸、アルトラル(altraric)酸、イダル(idaric)酸、タラル(talaric)酸、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン二酸、アガリシン酸、キニン酸、グルクロン酸、グルクロノラクトン、ガラクツロン酸、ガラクツロノラクトン、ウロン酸、ウロノラクトン、ジヒドロアスコルビン酸、トロパ酸、リボノラクトン、グルコノラクトン、ガラクトノラクトン、グロノラクトン、マンノノラクトン、リボン酸、グルコン酸、シトラマル酸、ヒドロキシピルビン酸、ヒドロキシピルビン酸ホスフェート、4-ヒドロキシベンゾイル蟻酸、4-ヒドロキシフェニルピルビン酸、および2-ヒドロキシフェニルピルビン酸を包含する。更に、幾つかの他の化合物も、超音波および金属に暴露した際には、遊離基の生産性を高める。その例は、ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、例えば5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-ヒドロキシ-3-(3-メチル-2-ブテニル)-1,4-ナフトキノン、5-ヒドロキシ-2-メチル-1,4-ナフトキノン、および5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノンである。遊離基の生産性を高めるのに効果的な、他の化合物は、キレート剤(chelant)および/または還元剤として作用できる、テトラサイクリン抗生物質およびその誘導体を含み、また幾つかの誘導体は、ジヒドロキシエノール型構造を生成し得る。その例は、メタサイクリン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン、デメクロサイクリン、およびメクロサイクリン、オキシテトラサイクリン、デメクロサイクリン(重複しています)、およびミノサイクリンを包含するが、これらに制限されない。遊離基の生産性を高めるのに効果的な他の化合物は、ヒドロキシル化1,4-ナフトキノン、例えば2,5,8-トリヒドロキシ 1,4-ナフタレンジオン;2-ヒドロキシ 1,4-ナフタレンジオン;2-ヒドロキシ-3-(3-メチルブチル) 1,4-ナフタレンジオン;2-ヒドロキシ-3-メチル 1,4-ナフタレンジオン;5,8-ジヒドロキシ-2-メチル 1,4-ナフタレンジオン;およびアルカミン(alkannin)を含む。遊離基の生産性を高めるのに効果的な他の化合物は、ヒドロキシル化アンスラキノン類、例えばアリザリンおよび1,4-ジヒドロキシ-2-メチルアンスラキノンを含む。一態様において、可溶性遷移金属および/または希土類金属イオン並びに有機過酸化物型の酸化剤を含有する、CMP組成物は、更に超音波によって活性化され、また超音波照射無しには不活性さを維持する、ヒドロキシル化1,4-ナフトキノン類を含む。キノリン類も、該フェントン反応を増強するために使用できる。CMP濃度における上記成分の濃度は、有利には該ジヒドロキシエノール性化合物の濃度と同一の濃度範囲、例えば典型的には研磨前の該CMP組成物における、可溶性金属イオン1モル当たり、約1〜3モルなる範囲にある。
該CMP組成物中の、ヒドロキシル遊離基の生成を促進し得る(超音波エネルギーおよび/または光エネルギーの付加によって補助される)多くの化合物は、公開米国特許出願第2003/0082101号に記載されており、従って、その開示事項を参考としてここに組入れる。一般に、CMP組成物における、1またはそれ以上の上記成分の配合は、研磨速度を高めることが予想される(特に、活性化超音波エネルギーまたは活性化フォトンと共に与えられた場合)が、上記成分は、ジヒドロキシエノール性化合物ではなく、従ってジヒドロキシエノール性化合物の利点全てが、実現されるものであり、および予想される訳ではない。
我々は、重要な官能基、該ジヒドロキシエノール性官能基、および特にリング構造内に設けられた、該α,β-ジヒドロキシエノール性官能基を持つ、より一層好ましい化合物は、付随的な機能を持つものと考える。簡単なキレート化剤は、過酸化物から鉄を単離でき、また可溶性鉄/H2O2組成物を安定化できるが、これらのキレート化剤は、研磨すべき該基板の誘電性表面の、鉄(および幾つかの例においては、該基板から研磨された金属イオン)による汚染からの保護に関しては、殆ど機能しない。対照的に、該ジヒドロキシエノール性化合物、例えばリング構造内に設けられた、該α,β-ジヒドロキシエノール性官能基を持つ、より一層好ましい化合物は、可溶性金属酸化剤および基板から研磨された可溶性金属イオンが、研磨すべき該基板の誘電性表面を汚染するのを防止することができる。
リング構造内に配置された、該α,β-ジヒドロキシエノール官能基を持つ化合物の添加による利点を持つ、集積回路CMP組成物群は、1) 無機酸化剤および少量の、例えば約0.4%以下の、好ましくは0.1%以下の、およびより好ましくは0.05%以下の可溶性金属イオン、例えばFe、Cu、Ce、Ag等のイオンを含有するものを、酸化剤または研磨促進剤として添加し、また2) 少量の、例えば約0.4%以下の、好ましくは0.1%以下の、およびより好ましくは0.05%以下の可溶性金属イオン、例えばFe、Cu、Ce、Ag等のイオンを含有するものを、酸化剤または研磨促進剤として添加することを含む。
CMP組成物中の該酸化剤は、場合によって、1またはそれ以上の有機酸化剤を含むことができ、また好ましくは過酸化物型の酸化剤がある。過酸化物型の酸化剤は、少なくとも一つのパーオキシ基(-O-O-)を含む化合物、あるいはある元素の最大の酸化状態にある該元素を含む化合物である。少なくとも一つのパーオキシ基を含む化合物の例は、過酸化水素およびその付加生成物、例えばウレア過酸化水素およびパーカーボネート、有機過酸化物、例えばベンゾイルパーオキシド、過酢酸、およびジ-t-ブチルパーオキシド、モノ過流酸、ジ-過硫酸、およびヒドロ過酸化水素を含むが、これらに限定されない。ある元素の最大の酸化状態にある該元素を含む化合物の例は、過ヨウ素酸、過臭素酸、過塩素酸、過ホウ素酸、過マンガン酸塩、およびこれらの塩を含むが、これらに限定されない。好ましい有機酸化剤は、パーオキシド、過ヨウ素酸、およびモノ過流酸である。該有機酸化剤は、該化学的機械的研磨スラリー全体に、約0.05%〜約12,0%なる範囲、好ましくは約0.5%〜約5%なる範囲の量で存在することができる。ここでも、特に述べない限り、全ての%は、該CMP組成物の全質量を基準とする、質量%である。
可溶性金属助触媒の使用は、H2O2がタングステンと反応する速度を高めるが、これらはまた、溶解したイオン性金属成分を含むCMPスラリーを必要とする。結果として、研磨された基板は、該金属助触媒由来の帯電した種の吸着によって、汚染される可能性を持つ。上記のようなスラリーに、キレート化安定剤を添加して、過酸化水素等の酸化剤の経時に伴う分解を減じることは公知である。Advanced Micro Devices社に譲渡された米国特許第5,916,855号は、CMPによってシリコン半導体ウエハの平坦化用の、研磨スラリー組成物を記載しており、ここで該スラリーは、第二鉄塩、過流酸アンモニウム酸化剤、脂肪酸懸濁剤、小さな粒径および狭い粒径範囲を持ち、フタレート-含有化合物等の溶解性被膜で被覆されたアルミナ粒子を含む。Cabot社に譲渡された米国特許第5,980,775号は、過酸化物と米国特許第5,958,288号(上で論じた)に記載されたような可溶性金属触媒を含む、また更に「安定剤」を含有するスラリーを記載している。この特許における該「安定剤」は、十分に定義されていないが、多数の例が記載されており、その例は、「有機酸、無機酸、ニトリル、またはこれらの混合物」;「リン酸、フタール酸、クエン酸、マロン酸、ホスホン酸、シュウ酸、アジピン酸、ベンゾニトリル、またはこれらの混合物からなる群から選択される」化合物;あるいはシュウ酸とアジピン酸との混合物を包含する。米国特許第6,448,182号は、タングステン、銅、アルミニウム、誘電性材料、または任意のこれら物質の組合せ等の材料の層を、研磨パッドおよび過酸素(peroxygen)を含有するスラリーによる処理に掛けて、研磨することを記載しており、またここで該スラリーは、付随的に該過酸素の分解を遅延させる安定剤を含む。この特許は、該スラリー中の該過酸素の分解が、該スラリー中に含まれる遷移金属によって触媒され、また該スラリーのpHによって引起される可能性があることを述べている。該安定剤は、ポリリン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ピロリン酸、ポリホスホン酸、またはこれらの塩、および/または8-ヒドロキシキノリンであり得る。当分野において使用される用語としての、多くの安定剤は、過酸化物から金属イオンを孤立化することのみを意味しており、また公知技術における多くの安定剤は、金属除去速度が低い等といった、望ましからぬ副作用を有している。一般に、(ここに記載したような、「有機促進剤」とは違って)多くの過酸化物安定剤は、好ましいものではなく、また該CMP処方物は、有利には、これらを含まないものである。
A) 研磨材であって、その表面上に被覆されたフェントン試薬金属によって変性されたもの、例えばSmall & Scottによって記載されたような、鉄で表面変性したシリカ研磨材、または本明細書に記載するような、鉄-ホウ素で表面変性したシリカ研磨材;B) 該被覆された研磨剤、例えば過酸化物型の酸化剤、好ましくは過酸化水素と接触させた場合に、遊離基を生成する酸化剤;およびC) 低濃度のキレート化剤、例えば乳酸を含有するCMP研磨組成物が、高い研磨速度を与え得ることが分かった。ここで、「低濃度」とは、使用の時点において、0.5%(質量基準)未満を意味する。更に、このようなCMP組成物が、キレート化剤が存在しない点以外は同一の組成物と比較して、長期間に渡る成分濃度の維持に関してかなりの安定性(および結果的に保存寿命)を持ち、結果として長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することをも見出した。
更に、A) 研磨材であって、その表面上に被覆されたフェントン試薬金属によって変性されたもの、例えばSmall & Scottによって記載されたような、鉄で表面変性したシリカ研磨材、または本明細書に記載するような、鉄-ホウ素で表面変性したシリカ研磨材;B) 該被覆された研磨剤、例えば過酸化物型の酸化剤、好ましくは過酸化水素と接触させた場合に、遊離基を生成する酸化剤;およびD) 低濃度の非-キレート形成性遊離基抑制剤、例えばアスコルビン酸またはその誘導体を含有するCMP研磨組成物が、アスコルビン酸(またはその誘導体)が存在しない点以外は同一の組成物と比較して、長期間に渡る成分濃度の、ほぼ一定値での維持に関して高い安定性(および結果的に長い保存寿命)を持ち、結果として長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することをも見出した。ここで、用語「低濃度」とは、0.5%未満、好ましくは0.2%未満、例えば0.1%未満、あるいはまた使用の時点において、約20ppm〜約600ppmなる範囲内にあることを意味する。特定の好ましい態様は、研磨材の表面上に被覆されたフェントン試薬金属によって変性された、該研磨剤、例えば鉄-ホウ素で表面変性したシリカ研磨材を含むスラリー中に、約100ppm〜約500ppmなる範囲の量のアスコルビン酸を含み、ここで、使用時点における該スラリー中の鉄の全量は、約1ppm〜約40ppmなる範囲、好ましくは約2ppm〜約30ppmなる範囲、例えば約3ppm〜約20ppmなる範囲にあり、約0.1%〜約5%なる範囲、例えば0.3%〜約2%なる範囲内の、ホウ素で表面変性されたシリカ等の研磨材上に配置される。更に、このようなCMP研磨組成物が、ウエハの研磨表面上の、鉄イオンによる汚染を減じる上で効果的であることも分かっている。この効果は、驚くべきものである。というのは、1) 極僅かなアスコルビン酸のみが存在するに過ぎず、また2) アスコルビン酸は、特に0.1%以下の濃度において、非-キレート形成性であると、一般に考えられているからである。驚いたことに、アスコルビン酸は、ウエハの鉄イオンによる汚染を減じる上で、キレート化剤と同等またはそれ以上に有効である。アスコルビン酸(またはその誘導体)が、研磨中の金属による汚染物質を除去するので、このものは、半導体デバイス製造における、付随的な清浄化またはバフ研磨段階を排除する。
本発明の一態様は、極めて低濃度のキレート化剤および更に極めて低濃度のジヒドロキシエノール性化合物を含む。
本発明は、研磨方法を含み、該方法は、上部に金属または金属化合物を有する、集積回路基板の表面と、研磨組成物とを、可動状態で接触させる工程を含み、該研磨組成物は、1) 水;2) 場合により研磨物質;3) 過酸化物型の酸化剤;4) a) 約2ppm〜約0.4%なる範囲の、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物から選択される、可溶性の遷移金属イオン-含有研磨促進剤;またはb) 該研磨材上に塗布された、鉄研磨促進剤、銅研磨促進剤、またはこれらの混合物の少なくとも1種、ここで、該研磨促進剤は、研磨促進剤として転化されるものであって、該基板表面から研削された金属イオンではない;および5) 約6×10-5〜約4.5×10-3モル/Lなる範囲の量の、α,β-ジヒドロキシエノール性化合物を含む。有利には、該研磨組成物が、例えば約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物を含み、更に約0.05%〜約0.4%なる範囲、好ましくは約0.1%〜約0.3%なる範囲内の量で、有機酸キレート化剤、例えばクエン酸、乳酸、またはこれら両者を含む。有利には、この組成物は、約1.1×10-4〜約3.4×10-3モル/Lなる範囲の量の該ジヒドロキシエノール性化合物、例えば約5.6×10-4〜約2.8×10-3モル/Lなる範囲の量の該ジヒドロキシエノール性化合物を含み、および好ましい工業的な態様においては、該ジヒドロキシエノール性化合物は、約20〜約600ppmなる範囲、例えば約100〜約500ppmなる範囲の量で存在するアスコルビン酸である。
該研磨材は、約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物で、更に変性された、ホウ酸で表面変性された研磨材であり得る。一態様において、該研磨組成物は、2ppm〜約0.4%なる範囲の可溶性遷移金属イオン酸化剤を含み、また更に約0.005%〜約0.3%なる範囲の量で、有機促進剤をも含み、ここで該有機促進剤は、該可溶性金属と配位錯体を形成し、また該有機促進剤を含まない点以外は同一の組成物について観測される金属除去速度と比較して、少なくとも10%なるファクタだけ、該基板からの金属または金属化合物の除去速度を高め、また該有機促進剤は、ニンヒドリンまたはフェナセチンを含まない。特に好ましい研磨組成物は、0.3%〜5%なる範囲のホウ酸で表面変性したコロイド状シリカ、0.0005%〜0.02%なる範囲の、該表面変性されたコロイド状シリカ上に塗布された、可溶性形状の鉄、または可溶性状態と、該表面変性されたコロイド状シリカ上の塗布状態との間で配分された、約0.01%〜約0.08%なる範囲内のアスコルビン酸またはその誘導体、約1%〜約8%なる範囲内の過酸化水素、および残部の水を含む。一態様において、該研磨組成物は、アスコルビン酸が、幾分制限された保存寿命をもたらすことから、アスコルビン酸を実質上含まないものである。該ジヒドロキシエノール性化合物は、アスコルビン酸またはエリトルビン酸のモノ-、ジ-、トリ-、またはテトラ-エステルを含むことができる。有利には、該研磨組成物は、b) 該研磨材上に塗布された鉄系の研磨促進剤を含み、また件孫に、該研磨材を、十分に濯いで、該研磨表面から該研磨組成物を除去すると、該研磨表面は、研磨並びに濯ぎ処理後に、1 cm2当たり1 E+11未満にて鉄原子を含む。鉄による汚染を最小化することが重要である。該研磨組成物が、可溶性の鉄または銅イオンを含む場合、可溶性鉄、銅、またはその混合物の量は、僅かに約0.001%〜約0.05質量%なる範囲内にある。
本発明のもう一つの局面は、A) 誘電性の表面を含む、集積回路基板の表面と、a) セリア研磨材;およびb) 約6×10-5〜約4.5×10-3モル/Lなる範囲の量の、α,β-ジヒドロキシエノール性化合物を含有する水性CMP組成物とを、可動状態で接触させる工程を含む、集積回路基板を研磨する方法である。幾つかの態様において、この組成物は、更に可溶性の希土類金属イオンを含む。
本発明の他の局面は、A) 研磨材表面上に塗布される、フェントン試薬金属により変性された、該研磨材、B) 該被覆された研磨材と接触した際に、遊離基を発生する酸化剤、およびC) α,β-ジヒドロキシエノール性化合物を含む、研磨組成物である。有利には、該α,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、約20ppm〜約800ppmなる範囲の、アスコルビン酸またはその誘導体を含む。有利には、該研磨組成物は、更に約0.05%〜約0.4%なる範囲のキレート化剤をも含む。一態様において、該研磨組成物は、更に約20ppm〜約0.2%なる範囲の非-キレート形成性の遊離基抑制剤をも含む。一態様において、該組成物は、アスコルビン酸を含まない。
A) 研磨材表面上に塗布される、フェントン試薬金属により変性された、該研磨材、例えば本明細書に記載されるような、鉄-ホウ素で表面変性されたシリカ研磨材、
B) 該被覆された研磨材と接触した際に、遊離基を生成する酸化剤、例えば過酸化物型の酸化剤、好ましくは過酸化水素、および
C) 低濃度のジヒドロキシエノール性化合物、例えばアスコルビン酸またはその誘導体を含む、またはこれらの成分から本質的になる、水性CMP研磨組成物が、アスコルビン酸(またはその誘導体)が存在しない点以外同一の組成物と比較して、長期間に渡る成分濃度の、ほぼ一定値での維持に関して高い安定性(および結果的に長い保存寿命)を持ち、結果として長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することを見出した。「フェントン試薬金属」なる用語によって、我々は、幾つかの酸化剤、特に過酸化水素等の過酸化物と反応して、酸素-含有遊離基、例えばヒドロキシルラジカルを生成する金属イオンを意味する。使用する該スラリー(および酸化剤)に依存して、適当な金属は、1またはそれ以上のCu、Fe、Mn、Ti、W、Ag、およびVを含むことができる。該フェントン金属は活性でなければならず、また好ましくは酸化物形状にないものであるが、寧ろ該研磨材の表面上に吸収されたイオンの形状にある。一般に、該研磨材の表面を変性するのに有用な、これら2種のフェントン反応金属は、鉄および/または銅であり、鉄が好ましい。該「低濃度」なる用語によって、我々は、0.5%未満、好ましくは0.2%未満、例えば0.1%未満、あるいはまた使用時点において、約20ppm〜約500ppmなる範囲内にあることを意味する。特定の好ましい態様は、研磨材の表面上に被覆されたフェントン試薬金属によって変性された、該研磨剤、例えばホウ素-鉄で表面変性したシリカ研磨材を含むスラリー中に、約100ppm〜約400ppmなる範囲、例えば約150〜約250ppmなる範囲の量のアスコルビン酸を含み、ここで、使用時点における該スラリー中の鉄の全量は、約1ppm〜約40ppmなる範囲、好ましくは約2ppm〜約30ppmなる範囲、例えば約3ppm〜約20ppmなる範囲にあり、約0.1%〜約5%なる範囲、例えば0.3%〜約2%なる範囲内の、ホウ素で表面変性されたシリカ等の研磨材上に配置される。更に、このようなCMP研磨組成物が、ウエハの研磨表面上の、鉄イオンによる汚染を減じる上で効果的であることも分かっている。この効果は、驚くべきものである。というのは、1) 極僅かなアスコルビン酸のみが存在するに過ぎず、また2) アスコルビン酸は、特に0.1%以下の濃度において、非-キレート形成性であると、一般に考えられているからである。驚いたことに、アスコルビン酸は、ウエハの鉄イオンによる汚染を減じる上で、キレート化剤と同等またはそれ以上に有効である。アスコルビン酸(またはその誘導体)が、研磨中の金属による汚染を排除するので、このものは、半導体デバイス製造における、付随的な清浄化またはバフ研磨段階を不要にする。
A) 0.4%以下、好ましくは約0.1%以下、より好ましくは0.05%以下なる量の、可溶性金属酸化剤または研磨促進剤(好ましくは、フェントン試薬金属および/または希土類金属、例えばセリウム)(上記量は、該可溶性金属の質量%);
B) 過酸化物型の酸化剤、好ましくは過酸化水素;
C) 場合により、研磨材;および
D) ジヒドロキシエノール性化合物、例えばアスコルビン酸またはその誘導体
を含む、またはこれらの成分から本質的になる、水性CMP研磨組成物が、アスコルビン酸(またはその誘導体)が存在しない点以外同一の組成物と比較して、長期間に渡る成分濃度の、ほぼ一定値での維持に関して高い安定性(および結果的に長い保存寿命)を持ち、結果として長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することを見出した。一般に、工業的には、極めて低濃度の、例えば約0.004%〜0.01%なる範囲の可溶性金属イオンを配合する方向で検討が行われている。このような組成物において、該ジヒドロキシエノール性化合物は、典型的には使用時点において、1%未満、例えば0.2%未満、あるいはまた約100ppm〜約1000ppmなる範囲の量で存在すべきである。付随的に、このようなCMP研磨組成物が、ウエハの研磨表面上の、鉄イオンによる汚染を減じる上で効果的であることが分かっている。この効果は、驚くべきものである。というのは、1) 極僅かなアスコルビン酸のみが存在するに過ぎず、また2) アスコルビン酸は、特に0.1%以下の濃度において、非-キレート形成性であると、一般に考えられているからである。驚いたことに、アスコルビン酸は、ウエハの鉄イオンによる汚染を減じる上で、キレート化剤と同等またはそれ以上に有効である。アスコルビン酸(またはその誘導体)が、研磨中の金属による汚染を排除するので、このものは、半導体デバイス製造における、付随的な清浄化またはバフ研磨段階を不要にする。
A) 0.4%以下、好ましくは約0.1%以下、より好ましくは0.05%以下なる量の、可溶性金属酸化剤または研磨促進剤(例えば、可溶性遷移金属および/または可溶性希土類金属、例えばセリウム)(上記量は、該可溶性金属の質量%);
B) 場合により、研磨材;および;
C) ジヒドロキシエノール性化合物、例えばアスコルビン酸またはその誘導体
を含む、またはこれらの成分から本質的になる、水性CMP研磨組成物が、アスコルビン酸(またはその誘導体)が存在しない点以外は同一の組成物と比較して、長期間に渡る成分濃度の、ほぼ一定値での維持に関して高い安定性(および結果的に長い保存寿命)を持ち、結果として長期間に渡り高い除去速度を与える傾向を維持することを見出した。一般に、CMP組成物は、追加の有機促進剤が存在しない場合には、約0.004%〜0.4%なる範囲の可溶性金属イオンを必要とする。このような組成物において、該ジヒドロキシエノール性化合物は、典型的には使用時点において、1%未満、例えば0.2%未満、あるいはまた約100ppm〜約1000ppmなる範囲の量で存在すべきである。付随的に、このようなCMP研磨組成物が、ウエハの研磨表面上の、鉄イオンによる汚染を減じる上で効果的であることが分かっている。この効果は、驚くべきものである。というのは、1) 極僅かなアスコルビン酸のみが存在するに過ぎず、また2) アスコルビン酸は、特に0.1%以下の濃度において、非-キレート形成性であると、一般に考えられているからである。驚いたことに、アスコルビン酸は、ウエハの鉄イオンによる汚染を減じる上で、キレート化剤と同等またはそれ以上に有効である。アスコルビン酸(またはその誘導体)が、研磨中の金属による汚染を排除するので、このものは、半導体デバイス製造における、付随的な清浄化またはバフ研磨段階を不要にする。
該「研磨材」なる用語によって、我々は、1またはそれ以上の、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、シリカ、セリア、スピネル、酸化鉄、酸化銅、および/または表面を研磨することのできる任意の他の固体材料からなる群から選択される一員を意味する。シリカが、好ましい研磨材である。集積回路工業における厳密な純度要件のために、好ましい金属酸化物は、高純度のものとすべきである。「高純度」なる用語は、原料物質等の源由来の不純物および痕跡の加工に起因する汚染物を含む、全不純物含有率は、典型的には1%未満および好ましくは0.01%(即ち、100ppm)未満であることを意味する。該研磨材は、5nm〜約2μmなる範囲、好ましくは10nm〜500nmなる範囲、より好ましくは20nm〜150nmなる範囲内の明確な粒径を持つ、不連続なバラバラの粒子からなるものであり得る。該用語「径」によって、我々は、TEM像解析を利用した場合の、即ち円に変換し、次いでその直径が決定される、粒子の面積に基いて、平均の等価な球の径によって決定される、平均粒子径を意味する。有利には、該表面変性された研磨材粒子は、実質的に単一サイズの粒子であり、例えば径50nmを持つ、鉄-ホウ素で表面変性したシリカを含有するものとして記載されたスラリーは、有利には約70nmを超える鉄-ホウ素で表面変性したシリカ粒子を、殆どまたは全く含まない。例えば、該鉄-ホウ素で表面変性したシリカを基準として、5質量%未満の粒子が、約70nmを越える粒径を持つ。一般に、より大きな粒子が素早い速度をもたらすが、より小さな粒径の粒子よりも、高い欠陥レベルを示すことを除き、該粒子径は、重要ではない。該粒子は、有利には丸(球形)または卵型である。
有利には、該研磨剤の表面は、少なくとも部分的に安定剤で変性されている。研磨材粒子が関与する場合の用語「安定剤」とは、水性媒体中で、研磨材のゾル状態の維持を補助するのに、有効な薬物を意味する。適当な安定剤は、該研磨剤の表面上に吸収された、ホウ素、アルミニウム、タングステン、およびチタン等の金属イオンを含み、中でもホウ素およびアルミニウムが好ましい。最も好ましい安定剤は、有利にはホウ酸を由来とする、ホウ素であり、またこのように処理された粒子を、我々は、ホウ素で表面変性された研磨材と呼ぶ。
該表面変性された研磨材の該表面被覆は、ζ電位の測定を利用して、特徴付けすることができる。該シリカ表面上の、ホウ酸による表面被覆量は、Colloidal Dynamics社(11-ナイトストリート, ビルディングE8, ワービック, RI, 02886)によって製造されている、コロイダルダイナミックス(Colloidal Dynamics)装置を使用して測定することができる。このコロイダルダイナミックス装置は、該表面変性されたシリカ粒子のζ電位(表面電荷)を測定する。ホウ酸で変性したシリカの製造中に、ホウ酸を、脱イオン処理したシリカ粒子に添加するが、これは該シリカ粒子表面のζ電位を変更する。表面の完全被覆に達した後には、更にホウ酸の添加を継続しても、該表面変性されたシリカのζ電位に変動はない。所定量のシリカに対する、ホウ酸のグラム数の関数としての、ζ電位の滴定曲線から、該シリカ表面上の、ホウ酸による表面被覆率(%)を測定できる。
本発明のスラリーは、場合によって、更に公開米国特許出願第20040029495号、同第20040006924号および同第20030162398号に記載されているような鉄で変性したシリカ、またはホウ素-鉄で変性したシリカを含むこともできる。
更に、1またはそれ以上の以下のような化合物の配合は、超音波および金属に暴露した際の、遊離基生産性を高めることができる:ホスホノ蟻酸、ホスホノ酢酸、およびピロリン酸、または金属を含まない、これらの塩。このような化合物は、CMP組成物中に、約0.001%〜約1%なる範囲の濃度で存在し得る。
該酸化剤は、有利にはモノ-過流酸塩、過流酸塩、過酸化物、過ヨウ素酸塩、パーオキシ(peroxy)またはこれらの混合物である。より好ましくは、該酸化剤は、少なくとも1種の過ヨウ素酸、過酸化水素およびウレア-過酸化水素を含み、過酸化水素が最も好ましい。一般に、該スラリーは、0.1%〜10%なる範囲、典型的には1%〜5%なる範囲の酸化剤、例えば0.1%〜6%なる範囲の過酸化水素を含む。本発明の組成物のpHは、制限されず、また酸性、塩基性または中性値となるように選択することができる。該組成物のpHは、有利には約3〜8なる範囲にある。
好ましいスラリーは、0.3%〜5%、好ましくは1-2%なる範囲のホウ素で表面変性したコロイドシリカ;0.0005%〜0.02%、好ましくは0.002%〜0.006%なる範囲の可溶性イオン;約0.005%〜約0.2%、好ましくは約0.01%〜約0.08%なる範囲のアスコルビン酸またはその誘導体;約1%〜約8%、好ましくは約3%〜約5%なる範囲の過酸化水素;および残部の水を含む。場合により、このスラリーは、更に約0.005%〜約0.4%、好ましくは約0.05%〜0.2%なる範囲のキレート化剤、例えば乳酸および/またはクエン酸を含むこともできる。
本発明は、タングステン-含有基板、銅-含有基板、チタン-含有基板、窒化チタン-含有基板、タンタル-含有基板、窒化タンタル-含有基板、および集積回路、薄膜、半導体、およびウエハと関連するその他の基板を包含する、金属-含有基板のCMPにとって特に有用な、組成物および方法を提供する。伝統的なCMPの手順は、研磨パッドを使用するが、この研磨パッド上に、該研磨材の幾分か、または全部を含めることができる。本発明の関連する方法は、基板を研磨するための上記組成物の使用を含む。典型的には、基板(例えば、ウエハ)を、その表面を下にして、固定状態で研磨装置の回転可能なテーブル上に取り付けられた、研磨パッド上に配置される。このようにして、研磨すべき該基板は、該研磨パッドと調節接触した状態で配置される。ウエハ担持装置または研磨ヘッドは、該テーブルおよびヘッドを回転した状態で、該基板を所定の位置に維持し、かつCMP加工中に、該基板の背面に対して、下向きの圧力を印加する目的で使用される。該研磨組成物(例えば、CMPスラリー)を、CMP加工中、該パッド上に(通常は、連続的に)適用して、材料の除去を行い、(少なくとも部分的に)該基板を平坦化する。
この研磨方法は、米国特許第6,692,632号および公開米国特許出願第2003/0082101号に記載されているように、該スラリーに超音波および/または電気化学的なエネルギーを印加して、ヒドロキシルラジカルの生産性を更に高めることができる。
有利には、タングステンを研磨する場合、このタングステンの除去速度は、300Å/分を越え、好ましくは4000Å/分を越え、また典型的には5000〜7000Å/分なる範囲にある。当分野において知られているように、この除去速度は、多くのファクタによって変えることができる。本発明の組成物および関連する方法は、タングステンのCMPにとって特に有用かつ好ましく、誘電体との関連で、(実施例において示されるように)タングステンの除去のために、極めて高い選択性を与える。幾つかの態様において、該基板からの誘電体の除去に対する、タングステン除去の選択性は、少なくとも15:1、典型的には少なくとも20:1、および有利には少なくとも30:1である。窒化チタンに対するタングステンの選択性は、少なくとも3:1、典型的には少なくとも4:1および有利には少なくとも5:1である。
本発明を実施する上で有用な、好ましい添加剤は、ジヒドロキシエノール性化合物(本発明においてエノール性化合物として定義する化合物は、そのC=O官能基の一方の側の、2つの炭素原子上に配置された、α-ヒドロキシル基およびβ-ヒドロキシル基を含み、あるいはあまり好ましくないエノール性化合物は、そのC=O官能基と直接隣接する炭素原子上に配置された、α-ヒドロキシル基およびα-ヒドロキシル基を含む)を包含する。好ましいジヒドロキシエノール性化合物は、アスコルビン酸およびその誘導体を含む。従って、「アスコルビン酸誘導体」は、アスコルビン酸のエステル、エーテル、および塩を含むが、これらに限定されない。特に適当なものは、カルボン酸と、以下の構造に示されたように、アスコルビン酸のグリコール部分における、第一ヒドロキシル基との間で形成されるエステルである:



Figure 2008536302
任意のC1-C24カルボン酸を使用して、該エステルを形成することができる。一態様において、該カルボン酸は、脂肪酸である。ここで使用する用語「脂肪酸」とは、飽和または不飽和の、直鎖または分岐鎖C8-C24カルボン酸を意味する。一態様において、該脂肪酸は、C8-C18カルボン酸である。一態様において、該脂肪酸は、C10-C18カルボン酸である。代表的なC8-C22カルボン酸は、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミック(palmic)酸、オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸を含むが、これらに限定されない。パルミチン酸エステルが、特に有用である。アスコルビン酸の適当な塩は、アンモニウム塩または他のアミン塩を含むが、これらに限定されない。アスコルビン酸の任意のエーテルを、本発明の組成物および方法において使用できる。典型的には、これらのエーテルは、該アスコルビン酸の1またはそれ以上のヒドロキシル基に結合した、C1-C24アルキル基を持つ。一態様において、該エーテルは、アスコルビン酸のグリコール部分における、第一ヒドロキシル基部分において形成される。代表的なアスコルビン酸の誘導体は、アスコルビックパルミテート、ジパルミテートL-アスコルベート、またはアンモニウムL-アスコルベート-2-サルフェートを含むが、これらに限定されない。一態様において、該アスコルビン酸の誘導体は、上記構造において示したように、アスコルビックパルミテートである。
我々は、使用時点において、約10ppmを越える可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンを含む、該CMP組成物は、使用時点において、最低約0.0005モル/L、好ましくは0.001モル/Lを越える、該ジヒドロキシエノール性化合物を含むべきであると考える。該使用時点における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンが、研磨後にも存在するであろうことから、もう一つの最小値は、該CMP組成物が、2倍モル量の該ジヒドロキシエノール性化合物を含むべきであることである。一般には、科学ではなく寧ろ経済性が、該CMP組成物中に存在する該ジヒドロキシエノール性化合物の最大量に、より効果的な端部(限界)を与えるが、該使用時点における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンが、研磨後にも存在するであろうことから、2倍モル量の20倍のジヒドロキシエノール性化合物を含めることによって、得られる追加の利点は殆どまたは全くない。より現実的な最大値は、該使用時点における可溶性遷移金属イオンおよび/または可溶性希土類金属イオンが、研磨後にも存在するであろうことから、該ジヒドロキシエノール性化合物の、2倍モル量の約3〜約6倍の範囲内にある。
アスコルビン酸、アスコルビックパルミテートおよび他の置換されたアスコルビン酸は、オレフィン系の二重結合に結合した2つのヒドロキシル基を持つ、特有のエノール性金属抑制剤である。アスコルビン酸は、アスコルビン酸を含有するCMP処方物において、該研磨されたタングステンウエハ表面上での、第二鉄イオン欠陥(defectivity)を減じるように機能する。興味深いことに、ホウ素で表面変性したシリカ上での、ジヒドロキシエノールの金属錯体、例えばアスコルビン酸錯体の使用は、過酸化水素の活性化については、報告されていない。
該オレフィン系結合は、該スラリー処方物における過酸化水素を安定化するための、該パーオキシラジカルを安定化する。このアスコルビン酸を添加する方法は、2週間を越える、H2O2含有スラリーの保存寿命を与える。
ホウ素で表面変性したシリカと結合した鉄は、アスコルビン酸の使用により排除できないが、アスコルビン酸は、W3710処方物において、シリカに結合した第二鉄イオンから鉄を排除する。その簡単な回答は、ホウ酸リガンドが、珪素-酸素リガンドよりも強力な塩基(ホウ素-酸素結合と珪素-酸素結合との間の電気陰性度における差)にあるものと考えられる。また、Si-O-Si-O-結合の長さは、ホウ素原子が、珪素よりも小さな半径を持つことから、-O-B-O-B-O-結合の長さよりも大きく、従ってより近接状態にあるので、鉄は、該ホウ素-酸素表面に対してより密に結合する。
我々は、研磨材による研磨が、金属残留物を残すことを見出した。溶液中の鉄イオンとは逆に、該研磨粒子の表面に鉄を結合させることが、可溶性金属触媒による研磨後に残される汚染物と比較して、該基板の誘電性物質の、遷移金属(例えば、鉄)の汚染物をかなり減じるが、鉄を被覆した(鉄で表面変性した)シリカによる研磨は、依然として該基板上にかなりの鉄残留物を残す。実質上同一の条件下での、上記出願に記載されているような鉄で被覆したシリカのスラリーによる研磨は、〜5×10+10原子/cm2にて、ウエハ上に鉄残留物を残した。これは、可溶性鉄-触媒スラリーによって引起される汚染よりも約20倍低いが、より大きな改良を行うことができた。幾分かの改良は、ホウ素-鉄で表面変性したシリカによる研磨によって見られ、これは該基板上に鉄の残留物を残す。可溶性鉄イオンは、多量の汚染物を残す。一般に、約100ppm〜約5000ppmなる範囲のアスコルビン酸または同様なモル数の他のα,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、基板の鉄イオン汚染を大幅に減じ、ここで該イオンの源は、該CMP組成物における可溶性金属イオン、活性研磨材、例えば酸化鉄研磨材、鉄で表面変性したシリカ、またはホウ素-鉄で表面変性したシリカ、またはこれらの任意の組合せから研削された、またはこれと反応したイオンである。有利には、該基板表面は、研磨後に、同様に約100ppm〜約5000ppmなる範囲のアスコルビン酸または同様なモル濃度のα,β-ジヒドロキシエノール性化合物を含む、清浄化剤で浄化することができるが、研磨後の清浄化剤とは逆に、該研磨組成物への、該α,β-ジヒドロキシエノール性化合物の配合は、より大きな作用を持つであろう。というのは、該研磨組成物中の該α,β-ジヒドロキシエノール性化合物が、集積回路表面からの金属イオンの除去に際して、該CMP処方物中の該酸化剤および研磨材による補助を受けるからである。
一般に、誘電体は、セリア研磨材によって研磨される。最近、何名かの発明者は、幾つかの金属、例えば貴金属を、セリアおよび/または可溶性セリウム塩(または他の希土類元素の塩)を含有するスラリーによる研磨について論じている。セリアを用いた研磨は、可溶性セリウム塩を用いた場合ほど多くはないが、かなりのセリウムイオン汚染物を残す。誘電体の研磨も、また約50ppm〜約5000ppmなる範囲のアスコルビン酸または同様なモル濃度のα,β-ジヒドロキシエノール性化合物の存在による利益を得ることができる。このような研磨を有利に利用できる方法は、シャロウトレンチ(shallow trench)研磨(STI)および予備金属誘電体(pre-metal dielectric)研磨法を含む。我々は、アスコルビン酸が、誘電体表面から、密に結合した金属さえも除去することを見出しており、またセリア研磨材および/またはセリウム塩を含有する任意のスラリーに対しても、アスコルビン酸を有利に添加できる。一般に、約50ppm〜約5000ppmなる範囲のアスコルビン酸または同様なモル数の他のα,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、基板のセリウムイオン汚染を大幅に減じ、ここで該イオンの源は、該CMP組成物中の可溶性金属イオン、活性研磨材、例えばセリアから吸着されたまたはこれと反応したイオン、またはこれら両者である。勿論、該活性研磨材が、他の希土類金属、および/または他の遷移金属を、鉄以外に含んでいる場合には、該同一のアスコルビン酸または他のα,β-ジヒドロキシエノール性化合物は、基板の希土類金属イオンおよび/または遷移金属イオン汚染を大幅に減じるであろう。
特に述べない限り、全ての百分率は質量%であり、また全ての温度は℃である。以下の用語を、本出願の全体を通じて使用する:
Å:オングストローム、長さの単位;
CMP:化学的機械的平坦化、または化学的機械的研磨;
min:分;mL:ミリリットル;mV:ミリボルト;psi:ポンド/in2
rpm:1分間当たりの回転数。
パーツパーミリオンまたは「ppm」は、スラリーまたはスラリー濃縮物の、百万部当たりの質量部である。
PETEOSは、テトラ-エトキシシランのプラズマCVDによる堆積物を意味し、これは公知の低-k誘電性酸化物層である。
「W:TiN Sel」または「W:TiN 選択性」とは、同一条件下でのCMP実験中の、ウエハから除去されたタングステンの量(深さ)対除去された窒化チタンの量(深さ)の比である。
「W:PETEOS Sel」または「W:PETEOS選択性」とは、同一条件下でのCMP実験中の、除去されたタングステンの量(深さ)対除去されたPETEOS(誘電性物質)の量(深さ)の比である。
「ブランケットウエハ」とは、研磨実験のために調製された表面の、典型的な一種の型を持つウエハを意味する。これらは、CVDにより堆積されたタングステン、窒化チタン、およびPETEOSの何れかである。
これらの実施例において使用する、様々な試薬および消耗品は、以下に列挙するものを含む:
鉄-ホウ素で表面変性したコロイドシリカ:DuPont Air Products NanoMaterials L.L.C., 2507 ウエストエリードライブ, テンペ, AZ, 85282;
鉄で表面変性したコロイドシリカ:DuPont Air Products NanoMaterials L.L.C., テンペ, AZ, 85282;
アスコルビン酸:Aldrich Chemical Company, Inc. 1001 ウエストセントポール, ミルウォーキー, WI, 53233;
アスコルビン酸パルミテート:Aldrich Chemical Company, Inc. ミルウォーキー, WI, 53233;
硝酸第二鉄水和物:Aldrich Chemical Company, Inc. ミルウォーキー, WI, 53233;
ホウ酸:Aldrich Chemical Company, Inc.ミルウォーキー, WI, 53233;またはFisher Scientific, 2000 パークレーン, ピッツバーグ, Pa, 15275;
コロイドシリカ:サイトン(Syton) HT50:DuPont Air Products NanoMaterials L.L.C., テンペ, AZ, 85282;
イオン交換樹脂:IRC-120:Aldrich Chemical Company, ミルウォーキー, WI, 53233;
これらの実施例において使用する、様々な材料の出所および装置は、以下に列挙するものを含む:
本研究で使用する、該ブランケットウエハは、Silicon Valley Microelectronics, 1150 キャンベルアベニュー, CA, 95126から購入したものであった。このフィルムの厚みは以下の通りである:
PETEOS:シリコン上で15,000Å
タングステン:シリコン上で10,000Å/CVD/5000Å 熱酸化物
窒化チタン:3000Å TiN/3000Å熱酸化物
IC1010TMパッド:研磨用に、Rohm & Haas Electronic Materials社のIC1010TMパッドを使用した。
このIC1010TMパッドは、剛性の微孔質ポリウレタンからなり、動径方向に延びた溝のパターンを持つ上部パッドおよびスバ(SubaTM) IV含浸フェルトサブ-パッドを含む。Rohm & Haas Electronic Materials社は、ニューワーク, DEに本拠地がある。
実施例で使用する、方法並びに様々な装置の市販元は、以下のものを包含する:
度量衡:PETEOSの厚みは、Nanometrics Inc. 1550 バッキー, ミルピタス, CA 95035-7418によって製造された、ナノメトリックス(Nanometrics) モデル#9200を用いて測定した。金属フィルムは、Creative Design Engineering, Inc, 20565 アルブス Dr, クパーチノ, CA, 95014によって製造された、レスマップ(ResMap) CDEモデル168を用いて測定した。この装置は、4点プローブ式シート抵抗測定装置である。25-点および49-点ポーラースキャン(polar scans)を、3-mmの端部以外について、各装置を用いて行った。平坦性の測定は、KLATMテンコア(Tencore), 160 リオロブレス, サンジョーズ, CA 95161-9055によって製造されている、P-15サーフェイスプロフィラー(Surface Profiler)上で行った。
研磨実験は、CVDにより堆積した、タングステン、窒化チタン、およびPETEOSウエハを用いて行った。使用した該CMP装置は、Applied Materials, 3050 ボワーズアベニュー, サンタクララ, CA, 95054により製造されたミラ(MirraTM)である。Rohm & Haas Electronic Materials, 3804 イーストワトキンスストリート, フェニックス, AZ, 85034により製造された、ローム&ハースエレクトリックマテリアルズ(Rohm & Haas Electronic Materials)IC1010TMパッドを、該ブランケットウエハ研究用の定盤上で使用した。
ζ電位の測定は、Colloidal Dynamics Corporation, 11 ナイトストリート, ビルディングE8, ワービック, RI 02886により製造された、コロイダルダイナミックス(Colloidal Dynamics)装置を使用して行った。この装置は、コロイド粒子、例えば表面変性されたシリカ粒子のζ電位(表面電荷)を測定する。
実施例
実施例/比較例1
本例は、少量のキレート化剤をスラリーに添加した場合に、研磨速度における適度な増加が、幾つかの条件下で達成できることを示す。この場合、乳酸を、0〜0.5%なる範囲の量でスラリーに添加した。このスラリーは、4%の過酸化物と、鉄で表面変性したシリカおよび通常のシリカとの混合物を含んでいた。実験条件は、以下の通りであった:下向きの力:約34.5kPa(5 psi);背圧:約17.2kPa(2.5 psi);リング(Ring)圧:約37.9kPa(5.5 psi);テーブル回転速度:110rpm;キャリア回転速度:105rpm;スラリー流量:150mL/min;ストラスボー(Strasbaugh) 6ECポリッシャー(Polisher)、ローデル(Rodel) IC1000/SUBA IVパッド、およびローデル(Rodel) DF200キャリア(Carrier)フィルムを使用;混合比:4/0.3/0.6;pH:3.4に調整。0以上0.5%未満の乳酸を含有するスラリーが、キレート化剤を含まないまたは0.5%のキレート化剤を含むスラリーよりもより迅速なタングステンの除去速度を与えることを、理解することができる。
Figure 2008536302
これは、該鉄イオンの効率を高める該キレート化剤の機能ではなかった。該鉄は、該シリカ表面に結合したままであり、またその活性は、該キレート化剤の存在とは無関係に、不変であった。該金属除去速度の増加は、適度なもの、例えば10%未満である。この場合のキレート化剤は、単に溶媒和し、また該表面から研削されたタングステンイオンを運び去ることによって、高い金属除去速度を持つものと考えられ、さもないと、タングステンの極めて低い水に対する溶解度のために、タングステンは、表面に付着するであろう。
比較例2:40〜55nmなる範囲の平均粒径を有し、実質的に可溶性の金属酸化物が存在しない、ナトリウムで安定化されたコロイドシリカから出発して、ホウ素-鉄で表面変性したコロイドシリカ粒子の調製:
以下の手順を利用して、ホウ素で被覆したシリカを調製したが、これは実質的に米国特許第6,734,267号に記載されており、その開示事項を、参考としてここに組入れる。
ホウ素で表面変性したシリカの調製:約1kgのアンバーライト(AMBERLITE) IR-120イオン交換樹脂(Rohm & Haas社, PA, フィラデルフィア)、を、1Lの20%硫酸溶液で洗浄した。この混合物を攪拌し、該樹脂を沈降させた。該水性相をデカンテーションして、次いで10Lの脱イオン水で洗浄した。この混合物を再度沈降させ、次いで得られる水性相をデカンテーションした。この手順を、該デカンテーションした水が無色となるまで繰返した。この手順は、樹脂の酸性型を与えた。
シトン(SYTONTM) HT 50(12kg、約2.27ガロン、DuPont Air Products NanoMaterials L.L.C. テンペ, AZ)を、攪拌器を備えた容量約18.9L(5ガロン)のタンクに入れた。2.502kgの脱イオン水を該タンクに添加し、該溶液を、数分間混合させた。この溶液のpHを測定したところ、約10.2であった。pHの監視を続け、少量の酸-形の樹脂を添加し、一方で添加段階間でpHを安定化させた。追加の樹脂を、pHが1.90-2.20まで降下するまで、少量ずつ添加した。一旦このpH限界が達成され、この範囲で安定したら、樹脂の添加を停止し、この混合物を、1-1.5時間攪拌した。引続き、該混合物を、500-メッシュのスクリーンに通して、該樹脂を除去し、脱イオン化したシトン(SYTONTM) HT 50を得た。
268gのホウ酸粉末(Fisher Scientific, 2000 パークレーン, ピッツバーグ、Pa, 15275)を、5.55kgの脱イオン水に溶かした溶液を、攪拌器およびヒータを備えた容量約3.8L(10ガロン)のタンク内で、ホウ酸粉末を全てが該水に添加されるまで徐々に加え、次いでこの混合物を5分間攪拌し、該混合物の温度を55-65℃に高めることによって調製した。脱イオン化し、かつ希釈したシトンHT 50(14.5kg)を、次に該ホウ酸溶液に、約1.2時間に渡り、約200mL/minにて徐々に添加し、また該温度を52℃以上に維持し、一方で該混合物を攪拌した。この添加の完了後、60℃に加熱し、該混合物の攪拌を、5.5時間継続した。引続き、得られたこの溶液を、1μmのフィルタを介して濾過し、ホウ素で表面変性したコロイドシリカを得た。
このホウ素で表面変性したコロイドシリカを、15日間に渡り、コロイドの安定性に関する特徴付けを、コロイダルダイナミックス(Colloidal Dynamics)装置(Colloidal Dynamics社, 11-ナイトストリート, ビルディングE8,ワービック, RI 02886)を使用して行い、この15日間のテスト期間に渡り一定したpH(pH 約6.6)およびζ電位(ζ電位:約-58mV)を示すことを見出した。ホウ素-含有化合物によって占有された、この表面変性されたコロイドシリカの、表面サイトの割合は、約98%であった。
該ホウ素で表面変性したシリカを、研磨処方物における、鉄-ホウ素で表面変性したシリカを調製するのに使用した。この研磨組成物1kg中の成分は、水と以下に列挙するものであった:
1) ホウ素で表面変性したコロイドシリカ(30%固形分)=43.5g;
2) 硝酸=30ppm;
3) 脱イオン水=823g;
4) 硝酸第二鉄水和物=38ppm;
5) 過酸化水素(30%)=133.3g。
バッチサイズ1.0kgのスラリーを混合する手順は、以下の通りであった。2-Lのビーカーに、823gの脱イオン水を移した。該ビーカーに水を加えた後、磁気攪拌機を用いて、これを攪拌状態に維持した。攪拌下に、43.5gのホウ素で表面変性したシリカを、3分間に渡り徐々に添加した。該ホウ素で表面変性したシリカの添加を完了した後、38ppmの硝酸第二鉄水和物を、攪拌下に該研磨剤混合物に添加し、鉄-ホウ素で表面変性したコロイドシリカを製造した。この混合物を、更に10分間攪拌し、次いで133.3gの過酸化水素を、4分間に渡り添加した。この混合物を、更に4分間攪拌した。4分間の攪拌後、攪拌下に、30ppmの30%硝酸を添加した。この混合物を4分間攪拌した後、そのpHは4.7であり、またそのζ電位は、-39.mVであった。このスラリーは、7.6ppmの鉄を含んでおり、その実質上全てが、該鉄-ホウ素で表面変性したシリカ上に吸収されていた。
次いで、このスラリーを、アスコルビン酸の不在下、および可溶性金属酸化剤の実質上不在下での、時間0におけるタングステンおよび窒化チタンの除去速度を測定するために使用した。研磨実験のために、Applied Materials社, 3050 ボワーズアベニュー, サンタクララ, CA, 95054により製造されたミラ(MirraTM)研磨装置を使用した。該研磨組成物を使用して、CVDタングステンブランケットウエハ、窒化チタンブランケットウエハおよびPETEOSブランケットウエハを研磨した。該ミラでの研磨条件は、以下のように設定した:
研磨組成物の流量:120mL/min(ミリリッター/分);
保持リング:約46.9kPa(6.8 psi);
膜厚:約24.1kPa(3.5 psi);
内管:約43.4kPa(6.3 psi);
定盤速度:120rpm;
ヘッド速度:130rpm
該基板を、上記条件下で、上記の研磨組成物を用いて、効果的に平坦化した。該タングステン除去速度、窒化チタン除去速度、およびPETEOS除去速度、タングステン対窒化チタンの選択性、およびタングステン対PETEOSの選択性を、以下の表1(実施例2)に示す。
実施例3:時間0におけるタングステンおよび窒化チタンの除去速度;200ppmのアスコルビン酸を添加;実質上可溶性金属酸化剤含まず:
実施例3においては、処方は実施例2と同一であり、唯一の違いとして、該研磨処方物調製の最終段階において、200ppmのアスコルビン酸を添加した。実施例1におけるコントロールに対して行ったように、時間0において研磨実験を行った。該基板は、実施例2に記載した条件下で、上記の研磨組成物を使用して、効果的に平坦化された。該タングステン除去速度、窒化チタン除去速度、およびPETEOS除去速度、タングステン対窒化チタンの選択性、およびタングステン対PETEOSの選択性を、以下の表1(実施例3)に示す。
該鉄-変性し、ホウ素-変性したシリカは、結合した鉄イオンの殆どを保持しており、従って溶液中に極めて少量の可溶性鉄イオンが存在することが分かった。
比較例4および実施例5:24時間の老化、実質上可溶性金属酸化剤含まず:
該研磨組成物は、夫々実施例2および3に記載された手順を用いて製造した。但し、該スラリーは、調製し、次いで研磨テストを実施する前に、24時間熟成させた。比較例4において、処方物は実施例2と同一(アスコルビン酸を含まない)であり、また実施例5は、200ppmのアスコルビン酸を含んでいた。24時間熟成させた後、該スラリー処方物を用いて、実施例2および3に記載したものと同一の条件下で、研磨実験を行った。該基板は、上記条件下で、上記研磨組成物を使用して、効果的に平坦化された。該タングステン除去速度、窒化チタン除去速度、およびPETEOS除去速度、タングステン対窒化チタンの選択性、およびタングステン対PETEOSの選択性を、以下の表1(実施例4および5)に示す。
比較例6および実施例7:6日間の熟成(老化)
比較例6および実施例7において、該研磨組成物は、夫々実施例2および3に記載された手順を用いて製造したが、これらのサンプルは、6日間の熟成させた。6日間の熟成後、これらの研磨処方物を用いて、ここでも同様な条件下にて、タングステン、窒化チタンおよびPETEOSウエハを研磨するのに使用した。該タングステン除去速度、窒化チタン除去速度、およびPETEOS除去速度、タングステン対窒化チタンの選択性、およびタングステン対PETEOSの選択性を、以下の表1(実施例6および7)にまとめた。
実施例2-7の結果を表1にまとめたが、この表は、タングステン除去速度、窒化チタン除去速度およびPETEOS除去速度を含む。表1において、明らかに、この研磨の結果は、時間0における実施例2および3が、同様なタングステン除去速度を示すことを示唆している。痕跡量程度、例えば200ppmのアスコルビン酸の添加が、6.3から4.4への、タングステン対窒化チタンの選択性における減衰をもたらし、また35から26への、タングステン対PETEOSの選択性における減衰をもたらすことを理解することができる。アスコルビン酸の添加が、窒化チタン除去速度を高めるものと思われる。
アスコルビン酸を含まない、比較例4に関連して、24時間の熟成後に、タングステン除去速度は、6590Å/min(時間0)から5856Å/minまで、約730Å/min(11%)なる降下率で、低下し、一方で200ppmのアスコルビン酸を含有する実施例5については、タングステン除去速度は、僅かに194Å/min(3%)に降下した。アスコルビン酸を含まない、比較例6に関連して、6日間の熟成後、タングステン除去速度は、6590Å/min(時間0)から3832Å/minまで、約2700Å/min(40%以上)なる降下率で低下した。これに対して、200ppmのアスコルビン酸を含有する実施例7については、タングステン除去速度は、6430Å/minから5479Å/minまで、約951Å/min(15%以下)なる降下率で低下した。僅かに200ppmのアスコルビン酸によって与えられる、安定性における増加は、製品の保存寿命を延長し、かつ該スラリーの老化を考慮して、製造業者が加工時間を変更する必要性を減じる。
アスコルビン酸添加のもう一つの利点は、時間0から6日間までの間、窒化チタン除去速度を一定に維持していることであった。例えば、比較例2、4、および6に関連して、窒化チタン除去速度は、1037Å/minから917Å/minまで降下したが、200ppmのアスコルビン酸を含む実施例(実施例3、5、および7)は、1458Å/min(時間0)〜1519Å/minなる範囲内の一定値に維持された。














Figure 2008536302
*: 研磨されたウエハ上の第二鉄イオン濃度、E10A/cm2、ここでAは、鉄汚染カウント数である。




















Figure 2008536302















Figure 2008536302
タングステンおよび窒化チタンの除去速度が、H2O2の濃度に敏感であることは周知であり、従って別の一組の実験において、該スラリー処方物における、アスコルビン酸および/またはその誘導体の存在下または不在下での、H2O2の分解速度を検討した。ここで使用するサンプルは、研磨されたもの以外の、上記の様々な実施例および比較例に記載したものであり、過酸化水素の量を決定した。結果を図2にまとめた。明らかに、これらのデータは、アスコルビン酸およびアスコルビックパルミテートを含むスラリー処方物は、該スラリーを安定化することを示唆しており、また8日後に、H2O2の濃度における変動は見られなかった。このことは、該スラリー処方物への、アスコルビン酸およびその誘導体、例えばアスコルビックパルミテートの添加が、何故数日間に渡り、タングステンおよび窒化チタンの除去速度安定化するのかについて、説明している。
比較例8-9、および実施例10:研磨されたウエハ表面における、鉄による汚染の低下における、アスコルビン酸の役割:
比較例8-9、および実施例10においては、(過酸化水素および鉄-ホウ素で表面変性したコロイドシリカを含有する研磨処方物に対する)アスコルビン酸添加の、研磨後における、研磨されたPETEOSウエハ上の鉄イオンによる汚染に及ぼす作用を検討した。
3種のスラリーを、実施例2および3に記載の方法を用いて製造した。比較例8は、鉄-ホウ素で表面変性したシリカ(3.6ppmの第二鉄イオン)を含み、アスコルビン酸を含んでいなかった。比較例9は、鉄-ホウ素で表面変性したシリカ(7.6ppmの第二鉄イオン)を含み、アスコルビン酸を含んでいなかった。実施例10は、鉄-ホウ素で表面変性したシリカ(7.6ppmの第二鉄イオン)を含み、かつ200ppmのアスコルビン酸を含んでいた。上澄(supernate)における鉄の量は、1ppm未満であった。
実施例8、9および10のスラリーを使用して、実施例2に記載の方法に従って、PETEOSウエハを研磨した。該研磨および希薄アンモニア溶液を用いた標準的な後CMP清浄化を行った後に、該研磨されたウエハ表面上の鉄イオン濃度を、TXRF(X-線蛍光スペクトル分析)法を利用して、測定した。TXRFから集めたデータを、表2にまとめ、また図1にプロットした。
Figure 2008536302
*: 研磨されたPETEOSウエハ上の鉄イオン濃度、E10A/cm2、ここでAは、鉄汚染カウント数である。
基板表面上の鉄による汚染量が、該スラリー中の鉄の量が増加した場合には、殆ど全ての鉄が、シリカ研磨材の表面に吸収されている場合においてさえ、増大することを理解することができる。従って、該シリカ上に吸収されている鉄の量を、事実上最低値まで減じることが、有利である。しかし、該スラリー中の鉄の量を減じる効果は、基本的には線形関係にあり、該スラリー中の鉄の量を53%減じることによって、ウエハ上の鉄による汚染量は、約60%だけ減じられた。対照的に、該スラリー中に同一の量の鉄を維持し、かつ200ppmのアスコルビン酸を添加することにより、ウエハ上の鉄による汚染量は、93%を越える量で減じられた。明らかに、アスコルビン酸は、ウエハ表面上の鉄による汚染量を、205(E10A/cm2)から13(E10A/cm2)まで大幅に低下した。通常の後-CMP清浄化は、該金属イオンによる汚染量を更に減じるであろう。
比較例11および実施例12-13
これらの実施例は、(i) マイクロプラナー(MicroPlanarTM) CMP3600TM単独対(ii) マイクロプラナーCMP3600TMにアスコルビン酸を添加して得られる処方物を使用して、CMP後の、研磨されたウエハ表面上の鉄イオンによる汚染量を減じるための効率に関する比較を与える。マイクロプラナーCMP3600TMは、DuPont Air Products NanoMaterials L.L.C. Tempe, AZから、市販品として入手できるタングステンCMPスラリーである。これら実施例における、CMP3600TMの処方の変更は、CMP後、および希薄アンモニア溶液による標準的な後-CMP清浄化を行った後の、該PETEOSウエハ上の鉄イオンによる汚染レベルを減じるために、アスコルビン酸が添加されていることである。アスコルビン酸は、ここでもCMP後の、ウエハ表面上の痕跡量の鉄イオンによる汚染レベルを減じる上で効果的であることが示された。但し、前の実験において使用された該ホウ素-鉄で表面変性したシリカを主成分とするスラリーと比較して、より高いアスコルビン酸濃度が必要とされる。
アスコルビン酸は、比較例11に対する0%なる量、実施例12に対して0.01%(100ppm)なる量および実施例13に対して0.04%(400ppm)なる量で、基本的なスラリーのサンプルに添加された。以下に明記するような条件下で、実施例11-13のスラリーを用いて、研磨を行った:
使用した研磨装置:エバラ(Ebara) EPO222D
使用した測定装置:リガク(Rigaku) TXRF-3 pt(0, 0; 0, 50および-50, 0)
KLAテンコール(Tencor) SP1: 10mm E
4-次元(Dimension) 4-点プローブ:49 ptライン
KLAテンコール(Tencor) F5x:49 ptライン
得られた結果を、以下の表3にまとめた:
Figure 2008536302
注:POU=使用時点;A:鉄汚染のカウント数
これらウエハ上に堆積した鉄の量は、以前の実験において堆積された鉄の量よりも大きかった。しかし、これは全く予想外のこととはいえない。というのは、マイクロプラナーCMP3600TMが、より多くの鉄(以前の実験における7.3ppmなる値の数倍)を有するからである。この表3に与えた結果から、マイクロプラナーCMP3600TMに対して0.04%のアスコルビン酸を添加することによって、CMPおよび希薄アンモニア溶液による標準的な後-CMP清浄化を行った後の、該ウエハ表面の鉄イオンによる汚染レベルの有用な低下(>70%)をもたらすことを理解することができる。この鉄イオンによる汚染レベルの低下によって、タングステンの除去速度は低下しなかった。しかし、驚いたことに、0.01%のアスコルビン酸は、該鉄イオン汚染に対して殆ど効果を示さなかった。その量が有効である、ある最低の濃度が存在するものと考えられる。我々は、アスコルビン酸が、該マイクロプラナーCMP3600TMに対して前に結合していた鉄の実質的な部分を除去し、またこれら可溶化されたイオンによる、該基板を汚染する高い傾向が、少量のアスコルビン酸の利点を相殺してしまうものと考える。
実施例14-15および比較例16
サンプルは、200ppmのアスコルビン酸(実施例14)、200ppmのアスコルビックパルミテート(実施例15)および200ppmの酢酸(実施例17)を添加した、実施例2に与えられた処方のものとして製造した。該サンプル中の過酸化水素の濃度を、時間の関数として測定し、データ点を、0日、6日、および8日の時点で求めた。得られた結果を図2にプロットした。これらの結果は、アスコルビン酸およびアスコルビックパルミテートは両者共に、過酸化水素の濃度を安定化する上で有効であり、一方で酢酸は効果がないことを立証している。
実施例17
この実施例は、適度な量のアスコルビン酸が、如何にしてシリカ(誘電体)の表面に強固に結合した金属イオンを除去できるかを示す。1.4%の酸で安定化された180nmの平均粒径を持つコロイドシリカおよび1.4%の50nmの平均粒径を持つ鉄で表面変性したコロイドシリカを含む、水性組成物を製造した。該鉄で表面変性したコロイドシリカ上の鉄の濃度は、該スラリーにppm単位のFeを与えるのに十分であった。次いで、2400ppmのアスコルビン酸を添加し、この材料を、数日間に渡り老化させた。驚いたことに、該アスコルビン酸は、該シリカ表面から、結合した殆どの鉄を除去した。上澄中のFeは、166ppmであり、またこの系(王水による温浸由来の)における全鉄の量は、181ppmであった。対照的に、ホウ素-鉄で表面変性したコロイドシリカを用いた、同様な実験は、該シリカの該ホウ素で変性された表面からの鉄の除去が、殆ど0であることを示した。
実施例18
CMP組成物を、実施例17において記載したものと、同様の組成物を用いたが、実施例17の一部について、該CMP組成物を製造するために、濃厚物を過酸化水素水溶液0.1部および水5部で希釈した。驚いたことに、金属除去速度は、該鉄で表面変性したスラリー、例えば実施例17の製造に使用したスラリーを使用した場合に予想される、速度に近いものであった。少なくとも80%の利用可能な鉄が、可溶性の状態にあるが、該金属除去速度は、鉄で表面変性した研磨材を含まない同様なスラリーに、等価な量の全可溶性鉄を添加した際に予想されるような値よりも大きく降下せず、また鉄で表面変性した研磨材および公知技術において教示されたような過酸化物「安定剤」を含まない、同様なスラリーに、等価な量の全可溶性鉄を添加した際に予想される、大きな値よりも大幅に小さかった。
実施例19
表Xのデータは、アスコルビン酸と酢酸との比較を示す。比較例Aは、酸を含まないコントロールである。実施例BおよびCは、アスコルビン酸を含み、一方で比較例DおよびEは、酢酸を含む。明らかに、データは、アスコルビン酸が、鉄汚染物を除去し、一方で酢酸の添加は、TEOSウエハ表面から、鉄汚染物を除去しなかった。これらのデータは、図Yにプロットされている。図Zには、H2O2の安定化に対する酢酸およびアスコルビン酸の効果が示されており、酢酸と比較して、アスコルビン酸は、1週間を越えてH2O2を安定化するが、酢酸は、著しく劣るH2O2の安定剤であることが示されている。
本発明は、ここに与えられた実施例により例示したが、本発明はこれらに制限されない。以上、本発明を、特定の実施例を参照しつつ詳細に説明してきたが、当業者には、これらに対して、様々な変更並びに改良が、本発明の精神並びに範囲を逸脱することなしに、可能であることが理解されよう。
タングステンウエハの研磨後の、第二鉄イオンによる汚染に及ぼす、アスコルビン酸の効果を示すグラフである。 ホウ素-鉄で表面変性したシリカを含む研磨処方物における、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、および酢酸の存在下での、H2O2の安定性を示すグラフである。

Claims (31)

  1. 上部に金属または金属化合物を有する、集積回路基板の表面と、研磨組成物とを、可動状態で接触させる工程を含み、該研磨組成物が、
    1) 水、
    2) 場合により研磨物質、
    3) 過酸化物型の酸化剤、
    4) a) 約2ppm〜約0.4%なる範囲の、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物から選択される、可溶性の遷移金属イオン-含有研磨促進剤;または
    b) 該研磨材上に塗布された、鉄研磨促進剤、銅研磨促進剤、またはこれらの混合物の少なくとも1種、
    ここで、該研磨促進剤は、該基板表面から研削された金属イオンではなく、
    5) 約6×10-5〜約4.5×10-3モル/Lなる範囲の量の、α,β-ジヒドロキシエノール性化合物、
    を含むことを特徴とする、研磨方法。
  2. 該研磨組成物が、約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物を含み、更に約0.05%〜約0.4%なる範囲内の量で、有機酸キレート化剤を含む、請求項1記載の方法。
  3. 該研磨組成物が、約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物を含み、更に約0.1%〜約0.3%なる範囲内の量で、クエン酸、乳酸から選択される有機酸またはこれら両者からなる有機酸キレート化剤を含む、請求項1記載の方法。
  4. 該研磨組成物が、約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物を含み、更に約1.1×10-4〜約3.4×10-3モル/Lなる範囲の量の該ジヒドロキシエノール性化合物を含む、請求項1記載の方法。
  5. 該研磨組成物が、約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物、および約5.6×10-4〜約2.8×10-3モル/Lなる範囲の量の該ジヒドロキシエノール性化合物を含む、請求項1記載の方法。
  6. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、約20〜約600ppmなる範囲の量で存在する、アスコルビン酸である、請求項1記載の方法。
  7. 該研磨組成物が、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物を含み、かつ該ジヒドロキシエノール性化合物が、約100〜約500ppmなる範囲の量で存在する、アスコルビン酸である、請求項1記載の方法。
  8. 該研磨組成物が、ホウ酸で表面変性された研磨材を含み、該研磨材が、約1ppm〜約40ppmなる範囲の、該研磨材上に塗布された、鉄イオン、銅イオン、またはこれらの混合物で更に変性されており、該ジヒドロキシエノール性化合物が、約5.6×10-4〜約2.8×10-3モル/Lなる範囲の量で存在する、請求項1、2、または3の何れか1項に記載の方法。
  9. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、アスコルビルパルミテートを含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の方法。
  10. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、以下の構造2で示される、式で表される化合物を含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の方法:
    構造2:
    Figure 2008536302
    ここで、R3は、隣接原子間に単結合および/または二重結合の何れかを持つ、各々独立にC、O、S、P、およびNから選択される2〜4個の結合した原子を含み、該α,β-ジヒドロキシエノール性部分と共に、5-、6-または7-員環を形成する部分であり、該R3構造の任意のC、PまたはN原子は、隣接原子間に単結合および/または二重結合の何れかを持つ直鎖、分岐鎖、またはリング-含有構造内に、C、O、S、P、およびNから選択される1〜20個なる範囲内の原子を含む部分と置換することができる。
  11. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、約1.1×10-4〜約3.4×10-3モル/Lなる範囲の量で存在する、アスコルビン酸誘導体を含む、請求項1、2または3の何れか1項に記載の方法。
  12. 該研磨組成物が、2ppm〜0.4%なる範囲の、可溶性の遷移金属イオン酸化剤を含み、また更に約0.005%〜約0.3%なる範囲の量で、有機促進剤をも含み、該有機促進剤が、該可溶性金属と配位錯体を形成し、かつ該有機促進剤を含まない点を除き同一の組成物の金属除去速度と比較して、少なくとも10%なるファクタだけ、該基板からの金属または金属化合物除去速度を高め、該有機促進剤が、ニンヒドリンまたはフェナセチンを含まない、請求項1、2または3の何れか1項に記載の方法。
  13. 該有機促進剤が、2-メチル2-ヒドロキシプロパン酸、2-ヒドロキシブタン酸、フェニル2-ヒドロキシ酢酸、フェニル2-メチル-2-ヒドロキシ酢酸、3-フェニル2-ヒドロキシプロパン酸、2,3-ジヒドロキシプロパン酸、2,3,4-トリヒドロキシブタン酸、2,3,4,5-テトラヒドロキシペンタン酸、2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン酸、2-ヒドロキシドデカン酸、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロキシヘプタン酸、ジフェニル2-ヒドロキシ酢酸、4-ヒドロキシマンデル酸、4-クロロマンデル酸、3-ヒドロキシブタン酸、4-ヒドロキシブタン酸、2-ヒドロキシヘキサン酸、5-ヒドロキシドデカン酸、12-ヒドロキシドデカン酸、10-ヒドロキシデカン酸、16-ヒドロキシヘキサデカン酸、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸、2-ヒドロキシ-4-メチルペンタン酸、3-ヒドロキシ-4-メトキシマンデル酸、4-ヒドロキシ-3-メトキシマンデル酸、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン酸、3-(2-ヒドロキシフェニル)乳酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)乳酸、ヘキサヒドロマンデル酸、3-ヒドロキシ-3-メチルペンタン酸、4-ヒドロキシデカン酸、5-ヒドロキシデカン酸、アロイルツ酸、2-ヒドロキシプロパン二酸、2-ヒドロキシブタン二酸、エリトラル酸、トレアル酸、アラビラル(arabiraric)酸、リバール(ribaric)酸、キシラル(xylaric)酸、リキサル(lyxaric)酸、グルカル酸、ガラクタール酸、マンナル酸、グラル酸、アラル(allaric)酸、アルトラル(altraric)酸、イダル(idaric)酸、タラル(talaric)酸、2-ヒドロキシ-2-メチルブタン二酸、アガリシン酸、キニン酸、グルクロン酸、グルクロノラクトン、ガラクツロン酸、ガラクツロノラクトン、ウロン酸、ウロノラクトン、トロパ酸、リボノラクトン、グルコノラクトン、ガラクトノラクトン、グロノラクトン、マンノノラクトン、リボン酸、グルコン酸、シトラマル酸、ヒドロキシピルビン酸、ヒドロキシピルビン酸ホスフェート、4-ヒドロキシベンゾイル蟻酸、4-ヒドロキシフェニルピルビン酸、および2-ヒドロキシフェニルピルビン酸からなる群から選択される、請求項12記載の方法。
  14. 該有機促進剤が、アルキンポリオールである、請求項12記載の方法。
  15. 該研磨組成物が、0.3%〜5%なる範囲の量のホウ酸-表面変性コロイドシリカ、全体で0.0005%〜0.02%なる範囲の、該表面変性されたコロイドシリカ上に塗布された鉄、または該可溶性状態と、該表面変性されたコロイドシリカ上の塗布状態との間で配分された、約0.01%〜約0.08%なる範囲内のアスコルビン酸またはその誘導体、約1%〜約8%なる範囲内の過酸化水素、および残部の水を含む、請求項1、2または3の何れか1項に記載の方法。
  16. 該研磨組成物が、実質的にアスコルビン酸を含まない、請求項1、2または3の何れか1項に記載の方法。
  17. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、アスコルビン酸またはエリトルビン酸のモノ-、ジ-、トリ-、またはテトラ-エステルを含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の方法。
  18. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、アスコルビルパルミテート、アスコルビルパルミテート、アスコルビルラウレート、アスコルビルミリステート、アスコルビルステアレート、アスコルビン酸2-ホスフェート、アスコルビン酸-2-リン酸エステル、アスコルビン酸2-サルフェート、アスコルビン酸2-ホスホン酸塩、アスコルビルポリペプチド、5,6-O-イソプロピルピリデン(pylidene)-L-アスコルビン酸、またはシリル化アスコルビン酸誘導体を含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の方法。
  19. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、4-ジ-ヒドロキシメチル-2,3-ジヒドロキシ-シクロペンテ-2-エノン、4-(1,2-ジヒドロキシエチル)-2,3-ジヒドロキシ-シクロペンテ-2-エノン、3,4-ジヒドロキシ-5-ヒドロキシメチル-5H-フラン-2-オン、3,4-ジヒドロキシ-5-(1-ヒドロキシプロピル)-5H-フラン-2-オン、3,4-ジヒドロキシ-5H-チオフェン-2-オン、3,4-ジヒドロキシ-5H-フラン-2-オン、2,3-ジヒドロキシ-シクロペンテ-2-エノン、および3,4-ジヒドロキシ-1,5-ジヒドロピロール-2-オン、2,3-ジヒドロキシ-1,4-ベンゼンジオン、2,3-ジヒドロキシ-1H-ピリジン-4-オン、2,3-ジヒドロキシチオピラン-4-オン、テトラヒドロキシ1,4-ベンゾキノン、2,3-ジヒドロキシ-シクロヘキサ-2,5-ジエノン、2,3-ジヒドロキシ-シクロヘキサ-2-エノン、2,3-ジヒドロキシ-シクロヘプタ-2,6-ジエノン、5,6-ジヒドロキシ-1,7-ジヒドロアゼピン-4-オン、またはこれらの混合物から選択される、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の方法。
  20. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、エリトルビン酸、1またはそれ以上のその誘導体、またはこれらの混合物を含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の研磨方法。
  21. 該研磨組成物が、b) 該研磨材上に塗布された、鉄研磨促進剤を含み、更に該基板の研磨された該表面を、そこから該研磨組成物を除去するのに十分に濯ぐ工程をも含み、該研磨表面が、研磨並びに濯ぎ後に、1cm2当たり1E+11未満の鉄原子を含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の方法。
  22. 該研磨組成物が、約0.001〜約0.05質量%なる範囲の、可溶性鉄、銅、またはこれらの混合物を含む、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の研磨方法。
  23. 該ジヒドロキシエノール性化合物が、以下の構造1を持つ、請求項1、2、3、4、または5の何れか1項に記載の研磨方法:
    構造1:
    Figure 2008536302
    ここで、R1およびR2は、隣接原子間に単結合および/または二重結合の何れかを持つ直鎖、分岐鎖、またはリング-含有構造(R1およびR2を結合することによって形成される、1またはそれ以上のリングを含む)内に、C、O、S、P、およびNから選択される1〜20個なる範囲内の原子を含む任意の部分であり得る。
  24. A) 誘電性の表面を含む、集積回路基板の表面と、a) セリア研磨材;およびb) 約6×10-5〜約4.5×10-3モル/Lなる範囲の量の、α,β-ジヒドロキシエノール性化合物を含有する水性CMP組成物とを、可動状態で接触させる工程を含むことを特徴とする、集積回路基板を研磨する方法。
  25. 該組成物が、更に可溶性の希土類元素イオンをも含む、請求項24記載の研磨方法。
  26. A) 研磨材表面上に塗布される、フェントン試薬金属により変性された、該研磨材、
    B) 該被覆された研磨材と接触した際に、遊離基を発生する酸化剤、および
    C) α,β-ジヒドロキシエノール性化合物
    を含むことを特徴とする、研磨組成物。
  27. 該研磨材が、鉄-ホウ素により表面変性されたシリカである、請求項26記載の研磨組成物。
  28. 該α,β-ジヒドロキシエノール性化合物が、約20ppm〜約800ppmなる範囲の、アスコルビン酸またはその誘導体を含む、請求項26または27記載の研磨組成物。
  29. 更に、約0.05%〜約0.4%なる範囲のキレート化剤をも含む、請求項26または27記載の研磨組成物。
  30. 更に、約20ppm〜約0.2%なる範囲の非-キレート形成性の遊離基抑制剤をも含む、請求項26または27記載の研磨組成物。
  31. 該化合物が、アスコルビン酸を含まない、請求項26または27記載の研磨組成物。
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