JP2008527185A - 揮発性紡糸溶媒の回収とリサイクルを伴う超高分子量ポリ(α−オレフィン)の溶液紡糸 - Google Patents

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Abstract

高分子量ポリ(α-オレフィン)フィラメント(特に、超高分子量ポリエチレンフィラメントを、溶媒の回収とリサイクルを行いつつ、揮発性紡糸溶媒中に溶解して得られる溶液から紡糸する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子量のポリ(α-オレフィン)(UHMW PO)フィラメントを揮発性溶媒中溶液から、溶媒を回収およびリサイクルしつつ紡糸するための方法に関する。さらに詳細には、本発明は、高分子量のポリエチレンホモポリマーフィラメントまたはポリエチレンコポリマーフィラメントを揮発性溶媒中溶液から、溶媒を回収およびリサイクルしつつ紡糸するための方法に関する。
高強度で高モジュラスのポリエチレンフィラメントおよびポリプロピレンフィラメントは、超高分子量ポリマーから溶液紡糸と延伸によって製造されている。このようなフィラメントは、弾道保護、貫入抵抗性および切断抵抗性用途、複合材料、ロープ、および網製品などに極めて有用である。高強度ポリエチレンフィラメントの溶液紡糸についての最初の説明が、P.Smith,P.J.Lemstra,B.KalbとA.J.Penningsによる“Poly.Bull.,1,731(1979)”になされている。単一フィラメントを2重量%デカリン(デカヒドロナフタレン)溶液から130℃にて紡糸し、急冷してゲル状態にし、次いで熱風炉中にて100℃〜140℃でデカリンを気化させながら延伸した。
この最初の説明から数十年経過して、紡糸溶媒が紡糸温度において揮発性であるか又は不揮発性であるかによって部分的に異なる2つの重要な溶液紡糸法が開発された。1つの溶液紡糸法においては、超高分子量ポリエチレン(UHMW PE)の溶液を、紡糸温度にて実質的に不揮発性である重鉱油等の第1の溶媒中にて高温で作製する。このポリマー溶液を紡糸し、そして急冷して、紡糸溶媒を実質的に気化させることなくゲル状態にする。不揮発性の紡糸溶媒を、100℃未満の標準沸点を有する第2の溶媒(たとえばトリクロロトリフルオロエタン)を使用する抽出によってゲルファイバーから除去する。第2の溶媒を含有するゲルフィラメントを乾燥してキセロゲルフィラメントを形成させる。フィラメントの延伸を、第1の溶媒を含有するゲル状態、第2の溶媒を含有するゲル状態、および乾燥キセロゲルフィラメント状態において行った。この基本的な方法のバリエーションが、たとえば、米国特許第4,413,110号;第4,455,273号;第4,536,536号;第4,551,296号;第4,584,347号;第4,663,101号;第5,736,244号;第5,972,498号;および第6,448,359B1号;に記載されている。
この方法においては、不揮発性の紡糸溶媒と低沸点の第2の溶媒が、たとえばシーケンス・タブ・ウォッシング(sequence tub washing)または向流を介して、回収およびリサイクルされる。抽出装置から出て行くのは、溶媒流れとゲルフィラメントが混ざり合ったものである。抽出装置を出て行くゲルフィラメントは、第2の溶媒で膨潤した超高分子量ポリエチレンで構成されている。
低沸点の第2の溶媒を含有するゲルフィラメントを1つ以上の乾燥チャンバーに通し、そこで第2の溶媒を空気流れまたは不活性ガス流れ中に気化させる。乾燥チャンバーを出たら、第2の溶媒を含有するガス流れを溶媒回収ユニット(たとえば、化学吸着ユニットまたは凝縮ユニット)に通すか、あるいは非回収プロセスの場合には、触媒による酸化または燃焼に付す。
混合溶媒(すなわち、不揮発性の紡糸溶媒と低沸点の抽出溶媒)からなる、抽出装置を出て行く他の流れを1段蒸留器に通し、そこで低沸点の第2の溶媒の大部分を気化させる。蒸留器からのオーバーヘッド生成物(実質的に第2の溶媒からなる)を凝縮させ、抽出装置にリサイクルする。塔底生成物を、従来の手段によって低沸点の第2の溶媒と不揮発性の紡糸溶媒とに分離する。次いでこの低沸点溶媒を抽出装置にリサイクルする。不揮発性の紡糸溶媒を、超高分子量ポリエチレン溶液が作製される装置にリサイクルする。
米国特許第5,741,451号は、超高分子量ポリエチレンフィラメント(たとえば、この方法によって製造されているようなフィラメント)を延伸する方法を開示している。US2004/0040176A1は、溶媒を含有する“配向度の低いポリエチレン(lowly oriented polyethylene)”フィラメント(明らかに、抽出溶媒を含有するゲルフィラメントを表わしている)の延伸と乾燥を同時に行うのに適したオーブンと方法を開示している。該特許出願の段落[0013]は、さらなる説明なしに“ガス精製装置”に言及している。
2つめの重要な超高分子量ポリエチレン溶液紡糸法は、上記のP.Smith,P.J.Lemstra,B.KalbとA.J.Penningsによる“Poly.Bull.,1,731(1979)”の開示内容に密接に従う。この方法においては、紡糸温度にて揮発性である溶媒(典型的にはデカリン)中に超高分子量ポリエチレンを溶解して溶液を作製する。超高分子量ポリエチレン溶液を高温で紡糸し、冷却してゲルフィラメントを形成させ、そして冷却中に紡糸溶媒を気化させつつフィラメントを延伸する。この基本的な方法のバリエーションが、たとえば、GB2,042,414;米国特許第4,411,854号;第4,422,993号;第4,430,383号;第4,436,689号;第5,443,904号;第5,547,626号;第6,605,348B1号;およびJP-A-60/5264;に記載されている。しかしながら、この方法に関連した特許または出版物のいずれも、紡糸溶媒の回収またはリサイクルについて記載していない。
H.Forsterによる“Organische Dampfe in Luft und Stickstoff-Enstsorrgen oder Wertstoffe zuruckgewinnen ?”(“空気および窒素中の有機蒸気-有用であると思われるリサイクル可能物質の廃棄または回収 ?”と翻訳されている)と題する論文(Erdol Erdgas Kohle,114(No.4),211-214,1995)は、フィラメント紡糸法について特に言及することなく、溶媒蒸気を廃棄または回収するための方法を一般的に説明している。廃棄を選択するか、回収かを選択するかは、ガス流れ中の溶媒の濃度によって区別される。60g/m3未満の溶媒含量に対しては、燃焼による廃棄が指示されており、100〜1500g/m3の範囲の溶媒含量に対しては、凝縮または膜濃縮に続く凝縮による回収が指示されている。溶媒顔料が低い場合(<20g/m3)と高い場合(>30g/m3)には、吸着が指示されている。
言うまでもないが、超高分子量ポリ(α-オレフィン)を揮発性の紡糸溶媒から紡糸する方法は、抽出溶媒と、こうした方法を使用することで必然的に伴う幾つかの分離工程が不要となる。しかしながら、紡糸溶媒を単純かつ経済的な手段によって回収およびリサイクルする、揮発性紡糸溶媒を使用しての、超高分子量ポリ(α-オレフィン)に対する溶液紡糸法が求められている。
本発明は、超高分子量ポリ(α-オレフィン)(UHMW PO)(好ましくは超高分子量ポリエチレン)を、紡糸温度において揮発性である溶媒中に溶解して得られる溶液から紡糸するための方法であって、該溶媒の回収とリサイクルを伴う方法である。本発明の方法は、
a) 超高分子量ポリ(α-オレフィン)(好ましくは、ポリエチレンのホモポリマーまたはコポリマー)のある溶媒中溶液を作製する工程、前記超高分子量ポリ(α-オレフィン)は、デカリン中135℃にて5dl/g〜35dl/gの固有粘度を有し、前記溶媒は125℃〜250℃の大気圧沸点を有する;
b) 115℃と溶媒の大気圧沸点との間の温度にてスピナレットを通して溶液を紡糸して、溶液フィラメントを作製する工程;
c) 溶液フィラメントをゲル化温度未満の温度に冷却して、ゲルフィラメントを作製する工程;
d) ゲルフィラメントからの、そして必要に応じて溶液フィラメントからの溶媒を1つ以上のガス流れ中に気化させて、乾燥フィラメントを作製する工程、気化は、乾燥フィラメント中の溶媒濃度が超高分子量ポリ(α-オレフィン)と溶媒の合計重量の5重量%未満となるまで続ける;
e) 溶液フィラメント、ゲルフィラメント、および乾燥フィラメントのうちの少なくとも1種を少なくとも10:1の延伸比(a combined stretch ratio)に延伸する工程、このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメントによるものである;
f) ガス流れから溶媒の少なくとも90%を分離する工程;
g) 溶媒を溶液形成装置にリサイクルする工程;および
h) ガス流れをリサイクルする工程;
を含み、このとき溶媒の少なくとも95%がリサイクルされる。
(発明の詳細な説明)
本発明は、超高分子量ポリ(α-オレフィン)(好ましくは超高分子量ポリエチレン)を、紡糸温度において揮発性である溶媒中に溶解して得られる溶液から紡糸するための方法であって、該溶媒の回収とリサイクルを伴う方法である。
本発明の方法のための超高分子量ポリ(α-オレフィン)は、デカリン中135℃にて5dl/g〜35dl/gの固有粘度を有するポリ(α-オレフィン)である。ポリ(α-オレフィン)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン-1、ポリ4-メチルペンテン-1、およびこれらのコポリマーからなる群から選択される物質であるのが好ましい。超高分子量ポリ(α-オレフィン)は超高分子量ポリエチレンであるのが最も好ましい。
本発明の目的に適う超高分子量ポリエチレンは、デカリン中135℃にて5dl/g〜35dl/gの固有粘度を有するポリエチレンである。超高分子量ポリエチレンは9〜28dl/gの固有粘度を有するのが好ましく、12〜20dl/gの固有粘度を有するのが最も好ましい。
超高分子量ポリエチレンは、主として線状のポリエチレンであるのが好ましいが、少量の分岐または主鎖炭素原子100個当たり5変性ユニットを越えないコモノマーを含有してよく、そしてさらに、25重量%以下の1種以上のポリマー添加剤〔たとえば、アルケン-1-ポリマー(特に、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1、およびポリ-4-メチルペンテン-1など)、モノオレフィンを主要モノマーとして含有するコポリマー、酸化ポリオレフィン、グラフトポリオレフィンコポリマー、およびポリオキシメチレンなど〕または低分子量の添加剤(たとえば、酸化防止剤、滑剤、紫外線遮断剤、着色剤、および一般的に添加されるこの種の物質など)を含有してよい。超高分子量ポリエチレンは、炭素原子1000個当たりメチル基を5個未満有するのがさらに好ましく、炭素原子1000個当たりメチル基を2個未満有するのがさらに好ましく、そして炭素原子1000個当たりメチル基を0.5個未満有するのが最も好ましい。
超高分子量ポリ(α-オレフィン)を不揮発性溶媒中溶液から紡糸する方法と比較すると、揮発性紡糸溶媒を使用した場合は、抽出溶媒と、こうした方法を使用することで必然的に伴う幾つかの分離工程が不要となる。揮発性紡糸溶媒は、紡糸された超高分子量ポリ(α-オレフィン)フィラメントから容易に乾燥することができる。しかしながら、明確に理解して対処しなければならない多くの制約がある。
超高分子量ポリ(α-オレフィン)に対する有望な揮発性紡糸溶媒のうちで、最も適切な溶媒(たとえば、デカリンや1,2-ジクロロベンゼンなど)の多くは可燃性もしくは燃焼性の物質である。しかしながら、可燃性もしくは燃焼性の紡糸溶媒は火災や爆発の危険をもたらす。当然のことながら、揮発性かつ可燃性/燃焼性の溶媒を使用する紡糸法において採るべき第1の対策は、フィラメントの紡糸と乾燥に対して不活性ガス環境を使用することである。第2は、空気が不活性ガス中に入り込むのを防ぐのは困難であるので、不活性ガス中の溶媒濃度が空気中での爆発下限値を超えるのを防止することも困難である。空気中でのデカリンの爆発下限値は100℃にて0.7容量%である。最後に、環境に及ぼす有害な影響を防ぐために、フィラメントから乾燥された紡糸溶媒を大気中に排出してはならない。
これらの制約が組み合わさると、揮発性紡糸溶媒を使用する超高分子量ポリ(α-オレフィン)紡糸法は、溶媒を低濃度で含有する不活性ガス流れを伴う、という影響がもたらされる。当該ガス流れ中の溶媒は、燃焼処理してから大気中に排出するか、あるいは低濃度のガス流れから回収しなければならない。Fosterによる上記論文は、燃焼処理することが、60g/m3未満の溶媒濃度に対して選択すべき方法である、ということを示している。多くの溶媒(たとえばデカリン)の可燃下限値は32g/m3である。
Fosterはさらに、低濃度のガス流れから溶媒を回収する手段として吸着を示している。活性炭の床による吸着は、低濃度ガス流れから溶媒を除去する能力を有するが、溶媒の再使用を可能にするためには、引き続きスチームストリッピング、凝縮、デカンティング、および乾燥を行う必要がある。揮発性紡糸溶媒を使用することで可能となるプロセスの単純化と経済性の大部分が、低濃度ガス流れから多量の溶媒を回収する主要な手段として吸着を使用すると消滅してしまうが、実施することは可能である。溶媒の量がごく少量であって、吸着装置の長いサイクル時間が予想される場合は、活性炭床による吸着が、二次的な回収方法としてより適している。
本発明は、単純で経済的な手段によって紡糸溶媒を回収およびリサイクルする、揮発性紡糸溶媒を使用して超高分子量ポリ(α-オレフィン)(特に超高分子量ポリエチレン)を溶液紡糸する方法を提供する。
本発明の方法は、
a) 超高分子量ポリ(α-オレフィン)のある溶媒中溶液を作製する工程、前記超高分子量ポリ(α-オレフィン)は、デカリン中135℃にて5dl/g〜35dl/gの固有粘度を有し、前記溶媒は125℃〜250℃の大気圧沸点を有する;
b) 115℃と溶媒の大気圧沸点との間の温度にてスピナレットを通して溶液を紡糸して、溶液フィラメントを作製する工程;
c) 溶液フィラメントをゲル化温度未満の温度に冷却して、ゲルフィラメントを作製する工程;
d) ゲルフィラメントからの、そして必要に応じて溶液フィラメントからの溶媒を1つ以上のガス流れ中に気化させて、乾燥フィラメントを作製する工程、気化は、乾燥フィラメント中の溶媒濃度が超高分子量ポリ(α-オレフィン)と溶媒の合計重量の5重量%未満となるまで続ける;
e) 溶液フィラメント、ゲルフィラメント、および乾燥フィラメントのうちの少なくとも1種を少なくとも10:1の組み合わせ延伸比に延伸する工程、このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメントによるものである;
f) ガス流れから溶媒の少なくとも90%を分離する工程;
g) 溶媒を溶液形成装置にリサイクルする工程;および
h) ガス流れをリサイクルする工程;
を含み、このとき溶媒の少なくとも95%が回収される。
本発明の目的に適う揮発性溶媒は、125℃〜約250℃の大気圧沸点を有する溶媒である。揮発性紡糸溶媒は132℃〜230℃の大気圧沸点を有するのが好ましく、150℃〜230℃の大気圧沸点を有するのがさらに好ましい。大気圧沸点は、溶媒の蒸気圧が1気圧(101KPa)であるときの沸騰温度である。好ましい紡糸溶媒は、約189〜191℃の沸点を有するデカリン(シス-デカヒドロナフタレン、トランス-デカヒドロナフタレン、またはこれらの混合物)および約180℃の沸点を有する1,2-ジクロロベンゼンである。最も好ましいのはデカリンである。
揮発性紡糸溶媒は、20℃にて0.008重量%未満の水を含有するという無水状態であるのが好ましく、20℃にて0.004重量%未満の水を含有するという無水状態であるのがさらに好ましく、20℃にて0.002重量%未満の水を含有するという無水状態であるのが最も好ましい。
本発明の目的に適うよう、フィラメントは、その長さ寸法が幅および厚さの横断寸法よりはるかに大きい物体である。したがって、本明細書で使用している“フィラメント”は、1種または複数種のフィラメント、リボン、ストリップ、および規則的もしくは不規則な断面を連続的もしくは不連続的な長さで有する類似物を含み、またフィルムを含んでよい。ヤーンは、連続的もしくは不連続的なフィラメントの集合体である。
超高分子量ポリエチレンの紡糸溶媒中溶液は、適切な方法によって作製することができる。超高分子量ポリエチレンの紡糸溶媒中溶液を作製する方法が、たとえば米国特許第4,344,908号;第4,413,110号;第4,668,717号;および第4,784,820号(これらの特許を参照により、矛盾しない範囲で本明細書に含める);に記載されている。
本発明の方法の第1の実施態様が図1に概略的に示されている。混合容器100に超高分子量ポリエチレン粉末10と揮発性紡糸溶媒80が供給される。紡糸溶媒流れ80は、新たな溶媒20とリサイクル溶媒70からなる。混合容器100は、ジャケット付きであるか、または内部的に加熱されるのが好ましい。混合容器100中の温度は約20℃〜約100℃であるのが好ましい。超高分子量ポリエチレン粉末が紡糸溶媒中に分散され、混合容器100中に存在している間に、好ましくは紡糸溶媒の約1重量%〜約15重量%を吸収する。
超高分子量ポリエチレン/紡糸溶媒分散液90を押出機200に送り、そこで超高分子量ポリエチレンが紡糸溶媒中に溶解して溶液25が形成される。押出機は二軸スクリュー押出機であるのが好ましい。超高分子量ポリエチレン溶液25をギヤポンプ(図示せず)に送り、そこから複数孔スピナレットを収容している紡糸ブロック300に送る。超高分子量ポリエチレン溶液を、好ましくは約110℃〜約160℃の温度でスピナレットを通してポンプ送りし、溶液フィラメント30を形成させる。言うまでもなく本発明の方法は、要求に応じて、1種のフィラメント作製するのにも、あるいは複数種のフィラメントを作製するのにも使用することができるが、便宜上、これ以後は複数種のフィラメントもしくはヤーンの作製について述べることとする。溶液フィラメントを、紡糸チムニー(a spinning chimney)30内にて、1つ又は複数の不活性ガス流れ66(1つのガス流れだけを図示)によって溶液のゲル化温度未満の温度に冷却する。ゲルフィラメントからなるゲルヤーン31を、1つ以上の温度ゾーンを有するオーブン350中に通す。ヤーンを乾燥し、オーブン内にて、1つ以上のリサイクルガス流れ63および64と高温で接触させながら、増大していく速度にてロール325の上と下を通過させることによって、ヤーンを延伸し、そして部分的に配向させる。ガス流れは、好ましくは少なくとも50容量%の、そして最も好ましくは少なくとも90容量%の不活性ガス(たとえば、窒素、二酸化炭素、またはこれらの混合物)からなる。ガス流れの体積流量は、ガス流れ中の気化溶媒の濃度が、空気中100℃における当該溶媒の可燃下限値(ASTM E681-94にしたがって測定)より高くなるのを防ぐに足る流量であるのが好ましい。オーブン中の不活性ガスの圧力は、空気と酸素がオーブン中に入り込むのを防止するために、大気圧より約25〜250Pa高く保持するのが好ましい。
ゲルヤーンの乾燥速度は、オーブン温度、ヤーンのオーブン中滞留時間(オーブンの長さとヤーンがオーブンを通過する速度に関係する)、およびゲルヤーンからガス流れへと溶媒が物質移動するための駆動力に依存する。オーブン中に流入するリサイクルガス流れ中の溶媒の濃度が低いほど、乾燥ヤーン中の溶媒の濃度は低くなり、および/または、ヤーンのキャパシティが高くなる。しかしながら、ガス流れ中の溶媒の濃度を下げることのさらなる利点は、溶媒の濃度が下がるにつれて漸減する。オーブンに流入するガス流れ中の溶媒濃度は0.4容量%以下であるのが好ましく、0.2容量%以下であるのがさらに好ましく、0.1容量%以下であるのがさらに好ましく、そして0.05容量%以下であるのが最も好ましい。
溶媒と超高分子量ポリエチレンの合計量を基準として5重量%以下の溶媒を含有する乾燥・部分延伸ヤーン50を、ワインダー上に巻取ロール360として捕集する。乾燥した部分配向ヤーンを別の類似のオーブン中に送り、そこで延伸を続ける(図示せず)。これとは別に、ヤーンを、ヤーンが実質的に乾燥される第1のオーブンから、乾燥ヤーンがさらに延伸される第2のオーブンに連続的に通すこともできる。溶液フィラメント、ゲルフィラメント、および乾燥フィラメントの組み合わせ延伸比が少なくとも10:1(このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメントによるものである)となるまでヤーンの延伸を続ける。ゲルフィラメントと乾燥フィラメントの組み合わせ延伸比が少なくとも20:1(このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメントによるものである)となるまでヤーンの延伸を続けるのが好ましい。ゲルフィラメントと乾燥フィラメントの組み合わせ延伸比が少なくとも30:1(このとき組み合わせ延伸比の少なくとも3:1が乾燥フィラメントによるものである)となるまでヤーンの延伸を続けるのが最も好ましい。
紡糸チムニー310中にてフィラメントから除去された紡糸溶媒を含有するガス流れ51と、オーブン中において除去された紡糸溶媒を含有するガス流れ53および55とをライン57にて合流させ、凝縮器370に通す。凝縮器は、管状コイル、プレートとフレームで構成される設計物、または他の適切な設計物であってよい。凝縮器は、シェルと管で構成される設計物であるのが好ましい。ガス流れ中の紡糸溶媒の少なくとも90%が、凝縮器を通過する冷媒流れ(90、91)によって凝縮器内で分離されるのが好ましい。好ましい冷媒は、約−20℃〜約0℃の温度の、エチレングリコールの冷却水溶液である。
凝縮器370を出た二相の液体/ガス流れ60を“ノックアウト”ドラム375に送り、そこで重力と、編んだ金属ワイヤーメッシュエントレインメント分離器377〔たとえば、ニュージャージー州パーシッパニーのKoch-Otto York社製造のデミスター(DEMISTER)(登録商標)〕に対する衝突とによって相を分離する。これとは別に、ノックアウトドラム375をサイクロン分離器または遠心分離機で置き換えることもできるし、あるいはノックアウトドラムにサイクロン分離器または遠心分離機を加えて増強することもできる。
凝縮した紡糸溶媒70がポンプ385に入り、新たな溶媒20と合流し、混合容器100にリサイクルされる。
ノックアウトドラム375を出たガス流れが1つ以上の圧縮機380に進み、図1に示すように、流れ63と64を介してオーブン350に直接リサイクルされ、そして流れ61を介して紡糸チムニー310に直接リサイクルされる。必要に応じて、ノックアウトドラム375を出たガス流れを、吸着剤床からなる二次的な溶媒分離手段(図示せず)に送ることもできる。吸着剤を使用する場合、吸着剤は活性炭を含有するのが好ましく、ガス流れ中に残留している溶媒の少なくとも10%(好ましくは少なくとも20%)を吸着してから、オーブンと紡糸チムニーにリサイクルされる。損失を補償するために新たなガス62を加える。オーブン350にリサイクルされるガス流れは、最初に1つ以上のヒーター330,340に通される。紡糸チムニー310にリサイクルされるガス流れは、必要に応じて、熱交換器500において加熱または冷却される。
混合容器100に装入される全紡糸溶媒の少なくとも95%が回収され、流れ70にてリサイクルされるのが好ましい。紡糸溶媒の少なくとも97%が回収されるのがさらに好ましい。紡糸溶媒の少なくとも99%が回収されるのが最も好ましい。
本発明の方法の第2の実施態様(第1の実施態様と実質的に同等)を図2に示す。本実施態様においては、圧縮機382を、ノックアウトドラム375の後ではなく、凝縮器372の直前に配置する。この方法では、第1の実施態様と比較すると、より高い馬力が要求され、圧縮機の運転コストと資本コストがより増えるが、凝縮効率がより高くなり、リサイクルガス中の溶媒含量がより低くなり、したがって乾燥効率がより高くなる。
図3に示す他の実施態様においては、上記第1と第2の実施態様の場合と同じ方法で溶液フィラメントを作製する。しかしながら、紡糸ブロック300中の複数孔スピナレットから出る溶液フィラメント30を、紡糸チムニー中ではなく水急冷浴400中に送る。急冷浴400中の温度を、冷却水130,140を循環することによって約1℃〜約20℃に保持する。スピナレットの表面から水の表面までの距離は、15cm未満であるのが好ましく、5cm未満であるのがさらに好ましく、そして2.5cm未満であるのが最も好ましい。紡糸ブロック300と紡糸操作まわりの区域は、不活性ガス流れ65,95によってスイープされるエンクロージャー500中に存在するのが好ましい。
このようにして作製されるゲルヤーン33をオーブン350に送り、乾燥し、そして前述のように延伸する。溶媒と超高分子量ポリエチレンの合計量を基準として5重量%以下の溶媒を含有する乾燥・部分配向したヤーン50を、その後のさらなる延伸のために、ワインダー上に巻取ロール360として捕集することもできるし、あるいはさらなる延伸のために第2の類似のオーブン(図示せず)中に連続的に送ることもできる。第1と第2の実施態様の場合のように、溶液フィラメント、ゲルフィラメント、および乾燥フィラメントの組み合わせ延伸比が少なくとも10:1(このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメンによるものである)となるまで、ヤーンの延伸を続ける。ヤーンの延伸は、ゲルフィラメントと乾燥フィラメントの組み合わせ延伸比が少なくとも20:1(このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメンによるものである)となるまで続けるのが好ましい。ヤーンの延伸は、ゲルフィラメントと乾燥フィラメントの組み合わせ延伸比が少なくとも30:1(このとき組み合わせ延伸比の少なくとも3:1が乾燥フィラメンによるものである)となるまで続けるのが最も好ましい。
紡糸エンクロージャー500を出たガス流れ52、およびオーブン350を出たガス流れ58,59は、急冷浴からフィラメントと共に移送された紡糸溶媒と水を含有する。ガス流れの体積流量は、ガス流れ中の気化溶媒の濃度が、空気中100℃における当該溶媒の可燃下限値(ASTM E681-94にしたがって測定)より高くなるのを防ぐに足る流量であるのが好ましい。各ガス流れの非溶媒部分は、少なくとも50容量%の不活性ガス(たとえば、窒素、二酸化炭素、またはこれらの混合物)からなるのが好ましく、少なくとも90容量%の不活性ガスからなるのが最も好ましい。
ガス流れ52,58,および59が合流して流れ54になり、この流れ54が凝縮器373に入る。凝縮器373において、紡糸溶媒と水がガス流れから実質的に分離される。合流ガス流れ中の紡糸溶媒の少なくとも90%が、凝縮器内において、凝縮器を通過する冷媒流れ90,91によって分離されるのが好ましい。
凝縮器373を出た液体/ガス流れ56を“ノックアウト”ドラム376に送り、そこでガス相と液相が、重力および編んだ金属ワイヤーメッシュエントレインメント分離器378(たとえば、ニュージャージー州パーシッパニーのKoch-Otto York社製造のデミスター)に対する衝突によって分離される。これとは別に、ノックアウトドラム376をサイクロン分離器または遠心分離機で置き換えることもできるし、あるいはノックアウトドラムにサイクロン分離器または遠心分離機を加えて増強することもできる。
ノックアウトドラム376を出たガス流れ68が1つ以上の圧縮機380に進み、オーブン350に、そして紡糸エンクロージャー500に直接リサイクルすることができる。ノックアウトドラムを出たガス流れを、必要に応じて二次的溶媒分離手段(たとえば、図3に示すような、好ましくは活性炭を含有する吸着剤床700,701)に進めて、ガス流れ中に残留している溶媒の少なくとも10%(好ましくは少なくとも20%)を吸着させてから、オーブンと紡糸エンクロージャー500にリサイクルすることもできる。損失を補償するために新たなガス62を加える。オーブンにリサイクルされるガス流れは、先ず1つ以上のヒーター330,340に通される。
本質的に不混和性の溶媒相と水相が、ノックアウトドラム内にて重力沈降とデカンテーションによって分離される。図3は、溶媒がデカリンである場合のデカンテーションを示している。溶媒が1,2-ジクロロベンゼンである場合は、言うまでもなく、溶媒相と水相の垂直位置が逆になる。ノックアウトドラム376を出た水流れ110は、冷却して、急冷タンク400にリサイクルする(リサイクルは図示せず)のが好ましい。
ノックアウトドラム376を出たデカント溶媒流れ115は、さらなる乾燥を行わずにリサイクルすれば、紡糸操作を妨げることのある少量の溶解水を含有している。デカント溶媒115は、真空ポンプ381によりもたらされる減圧下にてストリッピング塔600を通過することによって乾燥される。リボイラー383により溶媒蒸気流れ130が生成され、これによって溶媒から水が取り除かれる。ストリッピング塔からのオーバーヘッド蒸気120を凝縮させて、ノックアウト容器(図示せず)に戻すことができる。
ストリッピング塔の底部を出た乾燥紡糸溶媒74を新たな溶媒20と合流させて、混合容器100にリサイクルする。
混合容器に装入される全紡糸溶媒の少なくとも95%を回収し、流れ74にてリサイクルするのが好ましい。紡糸溶媒の少なくとも97%をリサイクルするのがさらに好ましい。紡糸溶媒の少なくとも99%をリサイクルするのが最も好ましい。
実施例1
本実施例は、図1に概略的に示されている。デカリン中135℃にて24dl/gの固有粘度を有する超高分子量ポリエチレン粉末10を、2450ポンド/hr(1112Kg/hr)の速度のデカリン80と共に、272ポンド/hr(123Kg/hr)の速度で混合容器100に入れる。混合容器中の温度を、外部スチームジャケットと内部加熱によって80℃に保持する。超高分子量ポリエチレンをデカリン中に分散し、約5重量%のデカリンを吸収させる。
分散液90を二軸スクリュー押出機200〔タイプZSK119、ニュージャージー州ラムゼーのコペリオン・ウェルナー&プフライデラー社(Coperion Werner & Pfleiderer)製造〕に連続的に送る。押出機中にて超高分子量ポリエチレンのデカリン溶液を作製する。押出機から出る溶液流れを3つの流れ(1つの流れを図示)に分け、このような各流れ25を、複数孔スピナレットを収容する紡糸ブロック300上のギヤポンプ(図示せず)に送る。超高分子量ポリエチレン溶液を、130℃にてスピナレットを通してポンプ送りし、溶液フィラメント30を作製する。溶液フィラメントを、紡糸チムニー310内にて、不活性ガス流れ66(1つのガス流れを図示)によって約40℃の温度に冷却してゲルフィラメントを作製する。紡糸チムニー中に流入する不活性ガス流れは、約0.06容量%のデカリンを含有する99+容量%の窒素で構成される。不活性ガスの体積流量は、出て行くガス流れ52中のデカリンの濃度を0.7容量%(ASTM E681-94にしたがった測定による、空気中100℃における可燃下限値)未満に保持するに足る流量である。出て行くガス流れ中のデカリンの濃度を、オンラインの分析機器によってモニターする。紡糸チムニーを横切っていく際に、溶液フィラメントを約10:1に延伸する。
ゲルフィラメントからなるゲルヤーン31を、2つの温度ゾーンと50メートルのフィラメント通路長さを有するオーブン350に送る。フィラメントを加熱窒素流れ63,64とそれぞれ110℃および130℃にて接触させつつ、ロール325の上と下を徐々に増大する速度にて通過させることによって、フィラメントをオーブン内にて乾燥、延伸、および部分配向させる。不活性ガスの体積流量は、出て行くガス流れ53,55中のデカリンの濃度を0.7容量%未満に保持するに足る流量である。オーブン中におけるヤーンの全延伸比は約4:1である。約1重量%のデカリンを含有する部分配向ヤーンをワインダー上のロール360に巻き取る。乾燥・部分配向したヤーンを、巻取りロールから第2のオーブン(図示せず)に送り、140〜155℃の温度にて約3:1に延伸する。
紡糸チムニー310とオーブン350から出て行くガス流れ51,53,55を合流させ(ガス流れ57)、凝縮器370に送り込む。この合流ガス流れ57は、約115℃および1気圧において、約2697ポンド/hr(1224Kg/hr)のデカリンと約77,700ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素からなる。
凝縮器370は、チューブパス(tube pass)を1つ有する、シェルと管で構成される設計物である。炭素鋼シェルは、直径が28インチ(71.1cm)であり、オープンエリアが26%のバッフルを6インチ(15cm)のスペーシングにて有する。チューブバンドルは、712ステンレス鋼チューブ(タイプ316)からなり、それぞれ外径が0.75インチ(1.905cm)、肉厚が0.049インチ(0.124cm)、および長さが8フィート(244cm)であり、0.9375インチ(2.3821cm)のピッチにて配置されている。
ガス流れ57が凝縮器370のチューブに流入する。0℃のエチレングリコール/水流れ90が、約259,000ポンド/hr(118,000Kg/hr)の速度にて凝縮器のシェル側を流れる。
約10℃の温度で凝縮器を出て行くガス/液体流れ60が、6フィート(183cm)の直径を有するノックアウトドラム375に入り、そこでガス相と液相が、重力および編んだ金属ワイヤーメッシュエントレインメント分離器377(デミスター、スタイル709、ニュージャージー州パーシッパニーのKoch-Otto York社製造)に対する衝突によって分離される。ノックアウトドラムを出て行く分離されたガス相を、14psia(96.5KPa)の入口圧力にて圧縮機380に送り、リサイクルする。リサイクルガス流れ61は、約249ポンド/hr(113Kg/hr)のデカリンと約77,700ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素からなる。リサイクルガス流れ中のデカリンの濃度は約0.06容量%である。損失を補償するために、さらなる窒素を流れ62にて加える。
ノックアウトドラム375を出て行く分離液相70は、約2448ポンド/hr(1111Kg/hr)のデカリンと約0.4ポンド/hr(0.18Kg/hr)の溶解窒素からなる。凝縮器に流入するガス流れ57中のデカリンの約90.8重量%がガス流れから分離される。凝縮したデカリン70をポンプ385に送り、次いで新たな溶媒20と混合し、混合容器100に戻す。
流れ70にてリサイクルされる溶媒は、混合容器100に最初に供給される溶媒の99+%である。
実施例2
実施例2の方法は、図1に示されているノックアウトドラム375が遠心分離機で置き換えられていること以外は、実施例1の場合と実質的に同じである。この遠心分離機は、実施例1におけるノックアウトドラムと同じ液体/蒸気分離を行う。
実施例3
本実施例は、図2に概略的に示されている。デカリン中135℃にて24dl/gの固有粘度を有する超高分子量ポリエチレン粉末10を、2600ポンド/hr(1112Kg/hr)の速度のデカリン80と共に、289ポンド/hr(131Kg/hr)の速度で混合容器100に装入する。実施例3の方法は、圧縮機382が、ノックアウトドラムの後ではなく凝縮器372の直前に配置されていること以外は、実施例1の場合と実質的に同じである。圧縮機が合流したガス流れ41を受け取り、それを圧縮し、そして凝縮器372に30psia(207KPa絶対圧力)の圧力で供給する。ガス流れ41は、約115℃および1気圧にて約2697ポンド/hr(1224Kg/hr)のデカリンと約77,000ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素からなる。
凝縮器372は、チューブパスを1つ有する、シェルと管で構成される設計物である。炭素鋼シェルは、直径が24インチ(61cm)であり、オープンエリアが25%のバッフルを6インチ(15cm)のスペーシングにて有する。チューブバンドルは、506ステンレス鋼チューブ(タイプ316)からなり、それぞれ外径が0.75インチ(1.905cm)、肉厚が0.049インチ(0.124cm)、および長さが10フィート(254cm)であり、0.9375インチ(2.3821cm)のピッチにて配置されている。
圧縮されたガス流れが凝縮器のチューブに流入する。0℃のエチレングリコール/水流れ90が、約259,000ポンド/hr(118,000Kg/hr)の速度にて凝縮器のシェル側を流れる。
約10℃の温度で凝縮器を出て行くガス/液体流れ42が、6フィート(183cm)の直径を有するノックアウトドラム375に入り、そこでガス相と液相が、重力および編んだ金属ワイヤーメッシュエントレインメント分離器377(デミスター、スタイル709、ニュージャージー州パーシッパニーのKoch-Otto York社製造)に対する衝突によって分離される。ノックアウトドラム43を出て行く分離されたガス相をリサイクルする。損失を補償するためのさらなる窒素を流れ62にて加える。
リサイクルガス流れ43は、約98ポンド/hr(44.5Kg/hr)のデカリンと約77,000ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素からなる。凝縮器に流入するガス流れ中のデカリンの約96%がガス流れから分離される。リサイクルガス流れ中のデカリンの濃度は約0.03容量%である。リサイクルガスのデカリン含量を減少させることにより、オーブンの乾燥効率を実施例1と比較して向上させることができる。ヤーン360の巻取ロールのデカリン含量は約0.5重量%である。
ノックアウトドラム375を出て行く分離液体相72は、約2597ポンド/hr(1180Kg/hr)のデカリンと約1.0ポンド/hrの溶解窒素からなる。凝縮器に流入するガス流れ41中のデカリンの約96重量%がガス流れから分離される。凝縮したデカリン72をポンプ385に送り、次いで新たな溶媒20と混合し、混合容器100に戻す。
流れ72にてリサイクルされる溶媒は、混合容器に最初に供給される溶媒の99+%である。
実施例4
本実施例は図3に概略的に示されている。デカリン中135℃にて24dl/gの固有粘度を有する超高分子量ポリエチレン粉末10を、2675ポンド/hr(1214Kg/hr)の速度のデカリン80と共に、297ポンド/hr(135Kg/hr)の速度で混合容器100に装入する。溶液フィラメントを上記実施例1に記載のように作製する。しかしながら、複数孔スピナレットを出て行く溶液フィラメント30を、紡糸チムニーにではなく水急冷浴400に送る。溶液フィラメントを、スピナレットから急冷浴まで通す際に約10:1に延伸する。冷却水130,140を循環させることによって、急冷浴の温度を約10℃に保持する。スピナレットの表面から水の表面までの距離は約2.5cmである。紡糸ブロック300と紡糸操作まわりの区域は、不活性ガス流れ65,95によってスイープされるエンクロージャー500中に存在する。このようにして作製されるゲルヤーン33をオーブン350中に送り、上記実施例1に記載のように乾燥・延伸する。ゲルヤーン33は、同伴されている水を急冷浴からオーブンまで搬送する。
紡糸エンクロージャーとオーブンを出て行くガス流れ52,58,59を合流させて流れ54にし、これを凝縮器373に送る。この合流ガス流れ54は、約115℃および1気圧にて、約2697ポンド/hr(1224.4Kg/hr)のデカリン、約300ポンド/hrの水、および77,700ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素からなる。
凝縮器373は、チューブパスを1つ有する、シェルと管で構成される設計物である。炭素鋼シェルは、直径が28インチ(71.1cm)であり、オープンエリアが26%のバッフルを6インチ(15cm)のスペーシングにて有する。チューブバンドルは、712ステンレス鋼チューブ(タイプ316)からなり、それぞれ外径が0.75インチ(1.905cm)、肉厚が0.049インチ(0.124cm)、および長さが8フィート(244cm)であって、0.9375インチ(2.3821cm)のピッチにて配置されている。
ガス流れ54が凝縮器のチューブに流入する。0℃の冷却されたエチレングリコール/水流れ90が、約259,000ポンド/hr(118,000Kg/hr)の速度にて凝縮器のシェル側を流れる。
約10℃の温度で凝縮器を出て行くガス/液体流れ56が、6フィート(183cm)の直径を有するノックアウトドラム376に入り、そこでガス相と液相が、重力および編んだ金属ワイヤーメッシュエントレインメント分離器377(デミスター、スタイル709、ニュージャージー州パーシッパニーのKoch-Otto York社製造)に対する衝突によって分離される。
ノックアウトドラム376を出て行く分離されたガス相68は、約50ポンド/hr(22.7Kg/hr)のデカリン、約174ポンド/hr(79Kg/hr)の水蒸気、および約77,700ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素からなる。凝縮器に流入するガス流れ54中の溶媒の約98%がガス流れから分離される。分離されたガス流れ68を、14psia(96.5Kpa絶対)の入口圧力にて圧縮機380に送り、次いで少なくとも2つの活性炭床吸着装置700,701のうちの1つに送る。活性炭床吸着装置は並列で連結されている。1つの吸着装置がオンラインであるとき、少なくとも1つの他の吸着装置では、吸着された溶媒が取り除かれ、吸着剤が再活性化される(溶媒のストリッピング、回収、および吸着剤の再活性化については図示せず)。吸着装置69を出て行くガス流れは、約25ポンド/hrのデカリン、174ポンド/hr(79Kg/hr)の水蒸気、および約77,700ポンド/hr(35,300Kg/hr)の窒素を含有する。凝縮後にガス流れ中に残留している溶媒の約半分が吸着によって除去される。リサイクルガス流れ69中のデカリンの濃度は約0.0065容量%である。損失を補償するために、さらなる窒素を流れ62にて加える。
本質的に不混和性のデカリン相と水相が、ノックアウトドラム内にて、重力沈降とデカンテーションによって分離される。ノックアウトドラム110,115を出て行く分離された液相110,115は、合計で、約2647ポンド/hr(1202Kg/hr)のデカリン、126ポンド/hr(57Kg/hr)の水、および約0.8ポンド/hr(0.36Kg/hr)の溶解窒素からなる。凝縮器に流入するガス流れ56中のデカリンの約98重量%がガス流れから分離される。ノックアウトドラム376を出て行く水流れ110は、冷却し、急冷タンク400にリサイクルするのが好ましい(リサイクルについては図示せず)。ノックアウトドラムを出て行くデカントされたデカリン115は、少量の溶解水と懸濁水を含有する。デカント溶媒115は、真空ポンプ381によりもたらされる減圧下にてストリッピング塔600を通過させることによって乾燥する。リボイラー383によりデカリン蒸気流れ130が生成され、これによって溶媒から水が取り除かれる。ストリッピング塔からのオーバーヘッド蒸気120は、実質的に水と約10ポンド/hr(4.5Kg/hr)のデカリンからなる。オーバーヘッド蒸気120を凝縮させ、ノックアウトドラムにリサイクルする(凝縮とリサイクルについては図示せず)。ストリッピング塔の底部を出て行く乾燥紡糸溶媒74を新たな溶媒20と合流させ、合流流れを混合容器100にリサイクルする。
流れ74にてリサイクルされるデカリンは、混合容器に最初に供給されるデカリンの99+%である。
本発明をかなり詳細に説明してきたが、こうした詳細に厳密に従う必要はなく、当業者にとってはさらなる変形や改良形が可能であること、そしてこれらは全て、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内に含まれること、は言うまでもない。
揮発性の紡糸溶媒を回収してリサイクルするという、本発明の溶液紡糸法の1つの実施態様に対する概略図を示している。 揮発性の紡糸溶媒を回収してリサイクルするという、本発明の溶液紡糸法の他の実施態様に対する概略図を示している。 揮発性の紡糸溶媒を回収してリサイクルするという、本発明の溶液紡糸法のさらに他の実施態様に対する概略図を示している。

Claims (14)

  1. a) 超高分子量ポリ(α-オレフィン)のある溶媒中溶液を作製する工程、ここで、超高分子量ポリ(α-オレフィン)は、デカリン中135℃にて5dl/g〜35dl/gの固有粘度を有し、前記溶媒は125℃〜250℃の大気圧沸点を有する;
    b) 115℃と溶媒の大気圧沸点との間の温度にてスピナレットを通して溶液を紡糸して、溶液フィラメントを作製する工程;
    c) 溶液フィラメントをゲル化温度未満の温度に冷却して、ゲルフィラメントを作製する工程;
    d) ゲルフィラメントからの、そして必要に応じて溶液フィラメントからの溶媒を1つ以上のガス流れ中に気化させて、乾燥フィラメントを作製する工程、気化は、乾燥フィラメント中の溶媒濃度が超高分子量ポリ(α-オレフィン)と溶媒の合計重量の5重量%未満となるまで続ける;
    e) 溶液フィラメント、ゲルフィラメント、および乾燥フィラメントのうちの少なくとも1種を少なくとも10:1の組み合わせ延伸比に延伸する工程、このとき組み合わせ延伸比の少なくとも2:1が乾燥フィラメントによるものである;
    f) ガス流れから溶媒の少なくとも90%を分離する工程;
    g) 溶媒を溶液形成装置にリサイクルする工程;および
    h) ガス流れをリサイクルする工程;
    を含み、このとき溶媒の少なくとも95%がリサイクルされる方法。
  2. ポリ(α-オレフィン)が超高分子量ポリエチレンである、請求項1に記載の方法。
  3. 溶媒がガス流れから凝縮によって分離される、請求項1に記載の方法。
  4. 溶媒がガス流れから、凝縮後に吸着によってさらに分離され、前記吸着により、凝縮後のガス流れ中に残留している溶媒の少なくとも10%が分離される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記吸着により、凝縮後のガス流れ中に残留している溶媒の少なくとも20%が分離される、請求項4に記載の方法。
  6. ガス流れが、窒素、二酸化炭素、およびこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも50容量%の不活性ガスからなる、請求項2に記載の方法。
  7. ガス流れが、窒素、二酸化炭素、およびこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも90容量%の不活性ガスからなる、請求項2に記載の方法。
  8. ガス流れの体積流量が、ガス流れ中の気化溶媒の濃度が、ASTM E681-94による空気中100℃での測定にて当該溶媒の燃焼性下限値より高くなるのを防ぐのに十分な流量である、請求項2に記載の方法、
  9. 溶媒が、シス-デカヒドロナフタレン、トランス-デカヒドロナフタレン、シス-デカヒドロナフタレンとトランス-デカヒドロナフタレンとの混合物、デカリン、および1,2-ジクロロベンゼンからなる群から選択される溶媒である、請求項2に記載の方法。
  10. 超高分子量ポリエチレン溶液を作製するのに使用される溶媒が、20℃にて0.008重量%未満の水を含有する、請求項2に記載の方法。
  11. リサイクルガス流れ中の溶媒濃度が0.4容量%以下である、請求項2に記載の方法。
  12. リサイクルガス流れ中の溶媒濃度が0.2容量%以下である、請求項2に記載の方法。
  13. リサイクルガス流れ中の溶媒濃度が0.1容量%以下である、請求項2に記載の方法。
  14. リサイクルガス流れ中の溶媒濃度が0.05容量%以下である、請求項2に記載の方法。
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