JPS62184112A - 高強力・高弾性率ポリエチレン繊維の製造方法 - Google Patents

高強力・高弾性率ポリエチレン繊維の製造方法

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JPS62184112A
JPS62184112A JP2486986A JP2486986A JPS62184112A JP S62184112 A JPS62184112 A JP S62184112A JP 2486986 A JP2486986 A JP 2486986A JP 2486986 A JP2486986 A JP 2486986A JP S62184112 A JPS62184112 A JP S62184112A
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JP
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stretching
drawn
spinning
feeding speed
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JP2486986A
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Takehiko Mitsuyoshi
三吉 威彦
Yutaka Nishikawa
西河 裕
Kotaro Fujioka
藤岡 幸太郎
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、引張強度ならびに初期弾性率がきわめて優れ
たポリエチレン繊維を工業的に有利に製造する方法に関
するものであり、特に生産性、操作性を向上させるため
に、コンパクトな装置で延伸の給糸速度が高くても高倍
率にて延伸できる方?去に関するものである。
(従来の技術) 近年、超高分子量ポリエチレンを溶剤に溶解した希薄溶
液を用いて紡糸時に冷却固化し・てゲル糸条を得、これ
を高倍率に延伸し、分子鎖を伸ばして高度に配向、結晶
化させることにより、高強力で高弾性率のポリエチレン
繊維が得られろことが知られている。しかしこれらの方
法は延伸速度が低く、例えば特開昭58−5228号公
報に開示されている方法では延伸給糸速度か10cm/
分以下と非常に低いものであり、生産性に乏しいもので
あった。
そこで生産性を考慮して、延伸の給糸速度を高くすると
、ゲル糸条中の折畳み鎖の引き伸ばし・によって生成し
た伸長分子鎖からなる不完全な結晶が完全な結晶になる
ために破壊されていくためかく分子鎖の塑性変形が不十
分なためか)、延伸張力が高くなり、延伸倍率が低下す
る現象が見られる。ここで延伸倍率を高めるために延伸
温度を高くし、塑性変形による分子間またはミクロブイ
ブジル間のすべりを容易にさせて延伸張力を低下させる
手法を採用することができるが、ポリエチレンの場合に
は延伸温度を155℃を越える温度にすると繊維の融断
か起こるため、延伸温度をそれほど高めることができず
、それ故延伸倍率をそれほと高くすることができない。
この高培率で延沖し、給糸速度を高くする方法として、
延伸時のヒーター長を給糸速度が高くなるほど長くする
方法が特開昭60−167918号公報に、延伸時のヒ
ーター長を給糸速度が高くなるほど長くし、かつ連続的
に多段延伸する方法が特開昭60−194109号公報
に開示されている。しかしこれらの方法はすべて紡糸原
糸を1段または連続的に多段延伸するため、高倍率延伸
で給糸速度を高くしようとすると、とてつもなく長いヒ
ーターを必要とする。それ故高強力・高弾性率ポリエチ
レン繊維を工業的に生産するためには給糸速度を低くせ
ざるをえず、生産性、操作性に乏しいものにしかならな
かった。
これらのことから当業界では生産性、操作性を高くして
、高強力・高弾性率ポリエチレン繊維を工業的な規模で
製造することは困難であると考えられてきた。
(本発明が解決しようとする問題点) かかる背景により、本発明者らは高強力・高弾性率ポリ
エチレン繊維を生産性、操作性を高くシ・て工業的な規
模で製造する方法について鋭意検討した結果、低濃度の
高分子量ポリエチレン溶液から得られた紡糸原糸を高い
給糸速度で適正な延伸条件て延伸し、−立春取った後、
二の巻取速度より低く、適正な高い給糸速度で適正な延
伸条件て延伸することによって、延伸ゾーンが短くて、
かつ高倍率延伸が可能であることを見出し本発明に本発
明は重量平均分子量が70万以上のポリエチレンの1〜
20重量%溶液から得られた紡糸原糸を給糸速度10〜
50m/分、延伸倍率5〜15倍で熱延沖し、延伸糸を
一立春取った後、3〜45m/分の給糸速度、1〜20
分の延伸滞留時間でさらに熱延伸し、合計延伸倍率を3
0倍以上とすることを特徴とする高強力・高弾性率ポリ
エチレン繊維の製造方法に関するものである。
延伸滞留時間=延伸ゾーン長/給糸速度本発明で用いる
ポリエチレンは本発明の効果を損なわない範囲内で少量
の例えば10モル%以下のプロピレン、ブチレン、ペン
テン、ヘキセン、4−メチルペンテンなどの他のアルケ
ンあるいはエチレンと共重合しろるビニルモノマー等の
1種あるいは2種以上が共重合されたもの、あるいは少
量のポリプロピレン、ポリブテン−1等のポリオレフィ
ンをポリエチレンと混合したものであってもよい。また
、耐光、耐熱、難燃、制電、染色性などを向上させる目
的で改質剤を20重量%以下添加したものでもよい。
本発明で吏用するポリエチレンの分子量は重量平均分子
量で70万以上とする必要があり、好ましくは200万
以上である。重量平均分子量が70万を下まわると得ら
れるフィラメントの引張強度および初期弾性率が低くな
り、その有用性に欠は好ましくない。
本発明のポリエチレンの溶液を形成するために使用する
溶剤としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香
族炭化水素、ハロゲン化炭化水素およびこれらの混合物
が挙げられるがこれらに限定されるものではない。通常
ポリエチレンはこれらの溶剤をもってしても60℃以下
では溶解せず、100℃以上に加熱することが多いため
低沸点の溶剤は好ましくない。好適な溶剤とし・ではデ
カリン、キシレン、テトラリン、ノナン、デカン、n−
パラフィン、灯油、パラフィンオイルおよびこれら2種
以上の混合物などが挙げられる。また、パラフィンワッ
クスおよびナフタレンなどの常温で固体のものも使用し
得る。
本発明におけるポリエチレン溶液のポリエチレン濃度は
1〜20重量%とする必要があり、好ましくは3〜10
重量%である。ポリエチレン濃度が1重量%未満である
と、生産性が低下するばかりでなく、冷却固化糸条が柔
らかいため紡糸時の糸条走行性が不安定となったり、単
糸間融着が起こりやすい。
また、ポリエチレン濃度が20重量%を越えると、溶液
中でのポリエチレン分子鎖のからみ合いが多くなること
に起因して、溶液の粘度か非常に高くなり、均一な溶解
が難しく、また30倍以上の延伸が困難となるので好ま
しくない。
本発明における紡糸温度には特に限定はなく紡糸時の吐
出安定性、曳糸性などの面から適切な溶液粘度となるよ
うに温度が選択されろ。二の温度は溶剤の種類やポリエ
チレンの分子量、ポリエチレンの)農産によって異なる
が、通常120〜250°Cの範囲が適切である。
本発明の方法において、上記のポリエチレン溶液を通常
のギヤポンプと紡糸ノズルを用いて繊維状に吐出させ、
冷却固化させて繊維化するが、この紡糸方法としてはい
わゆる乾式紡糸、湿式紡糸、ノズルから押出された溶液
を一旦気体部分を通過させた後、凝固浴に導き糸条を凝
固させるいわゆる乾湿式紡糸、ノズルから押出された溶
液を冷却して、一旦ゴム状ゲル糸条を形成させるいわゆ
るゲル紡糸、ノズルから押出された溶液を冷却剤と凝固
剤からなる浴に導き、ゲル化、凝固させる紡糸方法(以
下ケル湿式紡糸と呼ぶ)などが適用できるが、特にこれ
らの方法に限定されるものではない。ただし、高い引張
強度のポリエチレンフィラメントが得やすいことおよび
単糸間融着の少ないポリエチレンフィラメントが得やす
いことからゲル湿式紡糸を適用するのが好ましい。なん
となればポリエチレンフィラメントに単糸間の融着か多
いとフィラメント全体の引張強度が低下するばかりか樹
脂との接着性が低下したり、加熱時の強力利用率が低下
したりするなどの問題が起こるからである。
上記のゲル湿式紡糸を実施するに際しては、ポリエチレ
ン溶液をノズルから不活性気体層を通して紡糸浴中に押
出す。ここでいう不活性気体とは゛ノズルから押出され
たポリエチレンの?a維状WNaを凝固させたり、該繊
維状溶液と(ヒ学反応を生じさせたりしない常温で気体
の物質を意味し、空気あるいは窒素が適当である。
この不活性気体層の厚みについては特に限定はないが、
3〜50mmの範囲が適当である。不活性気体層の厚み
が3mm未満であると紡糸浴の液面変動によりノズルに
紡糸浴の液面が接しノズルが冷却されるため、糸切れを
生じることがある。
また、不活性気体層の厚みが50mmよりも大きいと、
ノズルから押し出された繊維状溶液の安定走行が難しく
なり、わずかの糸ゆれによりこの不活性気体層て単糸間
融着が生じることがある。
また、この不活性気体層において繊維状溶液かられずか
に溶剤が蒸発することもあるが、大半の溶剤は溶液中に
残存する。
ゲル湿式紡糸におけろ紡糸浴としては上層が低比重で溶
剤と非混和性の冷却剤、下層が高比重で溶剤と混和性の
ある凝固剤からなり、上層と下層の2液は相互に非混和
性の2層構造の浴を用いる。
この紡糸浴の上層で繊維状溶液は冷却されゲル糸条か形
成され、下層でケル糸条の凝固および部分的な溶剤の抽
出が行なわれ凝固糸条が形成される。
紡糸浴の上層に冷却層がないと、紡糸浴は凝固層のみと
なるため、繊維状溶液は紡糸浴中て急激な凝固を起こす
。そのため凝固糸の表面構造が粗となり、この凝固糸か
ら得られる延伸糸の物性が低くなる。急激な凝固を起こ
させないためには凝固層に押し出される繊維状溶液をゲ
ル糸条とし・ておくことが一般に有利であり、それゆえ
上層部にゲルを形成させるための冷却層をおき、冷却剤
としてはゲルを形成させるために溶剤と非混和性の溶液
を用いる。
また、紡糸浴の下層に凝固剤からなる凝固層がないと、
紡糸浴は冷却層のみとなり、繊維状液体は紡糸浴中てゲ
ル糸条にしかならない。ところでゲル糸条は表層が柔ら
かいため、これを通常の紡糸方法のように集束すると単
糸どうしが圧着し、単糸間融着が生じることがある。紡
糸浴の下層部に凝固層があると、糸条が分離走行してい
る凝固層中て糸条が凝固し、凝固糸条が形成されるため
、これを集束しても単糸間融着は生じない。それゆえ、
下層部に凝固層があると単糸間融着を避けろことができ
、凝固剤としては糸条を凝固させろために溶剤と混和性
のある液体を用いる。
上記のようにゲル湿式紡糸においては紡糸浴としては上
層に冷却層を下層に凝固層を有した浴を用いるが、その
ために冷却剤は凝固剤よりも低比重とする。冷却剤とし
ては安全性、経済性などの面から水が最も適当であるが
、上記の特徴を有する液体であれは何でも使用できる。
冷却層の深さおよび温度に限定はなく、紡糸温度、吐出
量などによって異なるが、繊維状溶液がゲル化点以下に
冷却されるに十分な深さおよび温度が好まし・い。
なお、凝固層で糸条が分離走行するためには冷却層でも
糸条が分離走行していることが好ましく、そのためには
冷却層の深さを適切な範囲としておくことが好ましい。
通常、冷却層の深さとしては3〜30cmが適切であり
、冷却層の温度としては0〜40℃が適切である。
また、凝固剤としては上記特徴を有する液体であれば何
でも使用でき、炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素お
よびこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。好適な凝固剤としては塩化メチレン、四
塩化炭素、クロロホルム、三塩化三フッ化エクン、四塩
化二フッ1ヒエタンおよびこれらの混合物などであるが
、特に好ましくは塩化メチレン、三塩化三フッ化エタン
および塩化メチレンと三塩化三フッ化エタンの共沸混合
物である。また、凝固剤として上記化合物または混合物
に紡糸に使用するポリエチレンの溶剤を混合したものも
使用可能であり、低沸点の上記化合物または混合物を開
用する場合には冷却剤比重よりも大きい比重を保ち、凝
固能が失われない範囲で高沸点溶剤を混合させることが
製糸安定性、コスト面からみて好ましい。凝固層の深さ
および温度にも限定はなく、紡糸温度、吐出量、凝固剤
の凝固能などによって異なるが、冷却層で形成されたゲ
ル糸条が分離走行している間に糸条表面層が実質的に凝
固するだけの深さおよび温度か好ましい。なおこの凝固
層て糸条中のすべての溶剤を抽出除去してしまう必要は
ない。
本発明において冷却固化糸条または凝固糸条は抽出剤に
より糸条中の溶剤を抽出除去するのが好ましい。上記ゲ
ル湿式紡糸方法で得られた単糸間融着のない凝固糸条と
いえども糸条中の溶剤を高温乾燥または熱延伸等の方法
で除去すると、溶剤が蒸発する際に単糸間融着が生じる
からである。
抽出剤により凝固糸条中の溶剤を除去すれば高温乾燥、
熱延伸を行なっても単糸間融着は生じない。
抽出剤としては冷却固化糸条または凝固糸条中の溶剤を
抽出する能力のあるものであれば何でもよく、前記した
凝固剤と同じものが使用できる。
また、抽出剤としては2種以上のものを使用することが
可能であり、例えば、第1抽出剤で抽出した後、第2抽
出剤で抽出することができる。
本発明における紡糸時の紡糸ドラフトは延伸倍率の増大
をはかるうえで30倍以下とするのが好ましい。
ついて、本発明においては得られた紡糸原糸(冷却固化
糸条または抽出剤含有糸条または凝固糸条)を延伸工程
に供するが、延伸工程に洪する前に凝固剤または抽出剤
または溶剤を紡糸原糸から除去するために乾燥しておく
と延伸ゾーンを短くできるので好ましい。
また、紡糸原糸は一旦巻取ることなく紡糸に連続して延
伸するのが好ましい。何となれは紡糸原糸を一立春取っ
て延伸すると、繊維に傷がつくためか延伸倍率が低下し
、得られるフィラメントの物性が低下する。
また、紡糸原糸は経時変化を起こし易く、ボビンで巻取
った場合にはボビンの内層と外層間で延伸倍率が異なる
などの問題を生じることがある。
ついて本発明で見出した知見であるか、紡糸原糸を延伸
する場合、本発明者らは1段延伸方式や連続多段延伸方
式より2段以上の非連続多段延伸方式のほうが、同一延
伸倍率を得るには延伸ゾーン長を短くすることが出来る
ことを見出した。
これは紡糸原糸は折畳み分子鎖の引伸し工程(以下ネッ
ク延伸工程と称す)と伸長分子鎖の配向結晶化工程(以
下均一延伸工程と称す)とによって延伸が行われるが、
これらの工程を非連続2段以上の最適延伸条注下で行う
ことにより、1段延伸方式や連続多段延伸方式より高培
率延伸が可能になったためと思われる。
即ち、紡糸原糸は折畳み分子鎖からなるため、これをほ
とんど伸長分子鎖に引伸すために必要な倍率までは比較
的たやすく延伸される。それ故、この(g率までは給糸
速度を高くしても短い延伸ゾーン長で延伸できる。この
倍率で延伸されたフィラメントはほとんどが伸長分子鎖
からなるため、これを高倍率に延伸し、伸長分子鎖を配
向結晶化させるのはむずかしく、延伸滞留時間を長くし
てはじめて達成される。事実ネック延伸工程に必要な延
伸ゾーン長と均一延伸工程に必要な延伸ゾーン長を同一
給糸速度、同一延伸倍率の条件下で比較してみると、後
者は前者の約50倍もの長さを必要とする。
1段延伸方式や連続多段延伸方式ではネック延伸工程と
均一延伸工程がつながっているため、高い給糸速度で高
倍率に延伸しようとするとネック延伸を終了した時のフ
ィラメントの速度は給糸速度Xネック延伸倍率となって
おり、かなり高い速度となっている。この高い速度でさ
らに高倍率の均一延伸を行うには、延伸ゾーン長を相当
長くする必要がある。
一方、本発明の方法では均−延伸かはじまる前の時点で
延伸糸を一旦巻取り、この巻取り速度より低い速度で給
糸し、均−延伸を行うため、均一延伸における延伸ゾー
ン長は同一延伸倍率を得るには1段延伸方式や連続多段
延伸方式より短くて済む。
本発明における1段目の延伸においては給糸速度を10
〜50m/分、好ましくは20〜50m/分とする必要
がある。
給糸速度が10m/分未満であると生産性が劣り好まし
くない。また50m/分を越えると1段延伸倍率を5倍
以上とするには延伸ゾーン長をかなり長くする必要があ
り、生産性および操作性に問題が生じる。
本発明における1段目の延伸においては延伸は率を5〜
15倍、好ましくは5〜12倍とする必要がある。
1段延伸倍率が5倍未満であると、得られた延伸糸は十
分に配向結晶化が進んでいないため経時変化を起こすの
で好ましくない。また、1段延伸倍率を15倍より大き
くするには延伸ゾーン長をかなり長くせねばならず、操
作性を考慮して延伸ゾーン長を決めると給糸速度を低下
させねばならなくなるので生産性が劣り好ましくない。
本発明においては1段延伸を行った延伸糸は一旦巻取ら
れ引続いて2段目の延伸に供されろ。
本発明における2段目の延伸においては給糸速度を1段
延伸糸の巻取り速度より低い3〜45m/分、好ましく
は10〜45m/分、さらに好ましくは20〜45m/
分とする必要がある。
給糸速度が3m/分未満であると生産性が劣り好ましく
ない。また、45m/分を越えると、延伸ゾーン長がか
なり長くなり、生産性および操作性に問題が生じる。
本発明における2段目の延伸においては延伸滞留時間を
1〜20分、好ましくは3〜10分とする必要がある。
延伸滞留時間が1分未満であると、合計延伸倍率を30
倍以上とすることができない。
延伸滞留時間が20分を越えると、延伸倍率、は高くな
るが、分子鎖の熱分解が起こり高強力繊維が得がたく、
かつ糸切れ等を起こし易くなり、操業性が低下し好まし
くない。
本発明における延伸においては合計延伸倍率を30倍以
上、好ましくは40倍以上とする必要がある。
合計延伸倍率が30倍未満であると得られる延伸糸の物
性が低く、好ましくない。
なお、1段目の延伸、および2段目の延伸各々を多段連
続延伸方式で行ってもよい。
また、1段目の延伸における延伸倍率を2段目の延伸に
おける延伸倍率より高くしておくと、全体の延伸ゾーン
を短くできるので好ましい。
本発明におけるポリエチレンフィラメントの熱延伸にお
ける延伸温度には特に限定はないが、80〜155℃の
範囲が好ましく、さらに好ましくは100〜155°C
である。
また、1段目の延伸温度より2段目の延伸温度を高くし
ておくと延伸糸の物性が高くなるので好まし・い。
なお、延伸時の加熱媒体としては加熱ロール、熱板、加
熱気体浴、加熱液体浴および加熱ピンなどが挙げられる
が本発明はこれらに限定されるものではない。
以上の如き本発明の方法によって従来得ることのできな
かったポリエチレン溶液による紡糸原糸を高い給糸速度
で生産性および操作性の良好な延伸ゾーン長で高倍率に
延伸することが可能となり、引張強度40g/d以上、
初期弾性率1200g/d以上の高強力で高弾性率なポ
リエチレン繊維を生産性よく製造することが可能となっ
た。
(実施例) 次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発嘲
はこれに限定されるものではない。なお、以下に示され
る原糸の引張強度および初期弾性率は次の条件で測定し
た。
測定雰囲気:20℃、相対湿度65% 測定機器 :東洋ボールドウィン社製 テンシロンUTM−4引張試験機 試料   :単糸250mm 引張速度 : 300 mm/分 初期弾性率二強伸度曲線の原点における傾きから求めた
(実施例1) 重量平均分子量が400万の直鎖状高密度ポリエチレン
を灯油に180℃の温度で溶解し、3゜0重量%溶液を
調整した。この溶液を170°Cて孔径1mm、孔数1
0のノズルから10mmの距離だけ空気層を通過させた
後、20℃の水からなる冷却浴を通し冷却固化し、引続
き連続して20℃の三塩化三フッ化エタンからなる抽出
浴を通して糸条中の灯油を抽出した後、引続き連続して
周速15m/分、80℃のホットローラで乾燥し、引続
き連続して130℃の6m熱板を用い、10倍に延伸し
、150m/分でボビンに巻取った。
この1段延伸糸を給糸速度を10m/分として非接触型
中空ヒーターの長さを60m、温度な150℃として6
倍に延伸して巻取った。(延伸滞留時間6分、全延伸倍
率60倍) 得られた延伸糸は単糸繊度が0.64d、引張強度が6
0g/d、初期弾性率が1900g/dてあった。
(実施例2) 重量平均分子量が300万の直鎖状高密度ポリエチレン
を灯油に190℃の温度で溶解し、5゜0重量%溶液を
調整した。この溶液を180℃て孔径1mm、孔数10
のノズルから5mmの距離だけ空気層を通過させた後、
上層が水(厚さ80mm)、下層が三塩化三フッ化エタ
ンで構成された10°Cの2層構造の紡糸浴で冷却後、
凝固させ集束して凝固糸条を得、引続き連続して5℃の
三塩化三フッ化エタンからなる抽出浴を通し、糸条中に
残存する灯油を抽出した後、引続き連続して周速22.
5m/分、90℃のホットローラで乾燥し、引続き連続
して130℃の10m熱板を用い、8倍に延伸し、18
0m/分てボビンに巻取った。
二の1段延伸糸を給糸速度を20m/分として非接触型
中空ヒーターの長さを100m、温度を150℃として
5倍に延伸して巻取った。(延伸滞留時間5分、全延伸
倍率40倍) 得られた延伸糸は単糸繊度が2.Od、引張強度が57
g/d、初期弾性率が1750g/dてあった。
(実施例3) 重量平均分子量が300万の直鎖状高密度ポリエチレン
をデカリンに175℃の温度で溶解し、3.0重量%溶
液を調整した。この溶液を170℃て孔径0.8mm、
孔数10のノズルから10mmの距離だけ空気層を通過
させた後、20°C゛の水からなる冷却浴を通し冷却固
化した。冷却された溶液はゴム状の弾性をもつデカリン
を含んだゲル糸条を形成していた。
このゲル糸条を引続き連続して10°Cの塩化メチレン
からなる抽出浴を通し、糸条中に残存するデカリンを抽
出した後、引続き連続して100°Cのホットローラで
乾燥し、7.5m/分で巻取って紡糸原糸を得た。
この紡糸原糸を給糸速度10m/分で130°Cの4m
熱板を用い、10倍に延伸し、100m/分てホビンに
巻取った。
この1段延伸糸を給糸速度を5m/分として非接触型中
空ヒーターの長さを30m、温度を150°Cとして6
倍に延伸して巻取った。(延伸滞留時間6分、全延伸倍
率60倍) 得らiNた延伸糸は単糸繊度が0.64d、引張強度が
53g/d、初期弾性率が1600g/dであった。
(比較例1) 実施例3と同じ紡糸方法で得られた紡糸原糸をを給糸速
度10m/分として非接触型中空ヒーターの長さを40
m、温度を150°Cとして延伸したが、延伸倍率は2
0倍より高くすることができなかった。(延伸滞留時間
4分) この20培に延伸したフィラメントは単糸繊度が1.9
d、引張強度が25g/d、初期弾性率が760 g 
/ dと低いものであった。
(比較例2) 実施例3と同じ紡糸方法で得られた紡糸原糸を給糸速度
を10m/分とし・て1段目の熱風循環式スリットヒー
ターの長さを20m、温度を145℃として15倍に延
伸し、引続き連続して150m/分で給糸し、長さ20
m、温度150°Cの熱風循環式スリットヒーターで延
伸したが、全延伸倍率は25倍より高くすることができ
なかった。
(延伸滞留時間4分) この25培に延伸したフィラメントは単糸繊度が1.5
d、引張強度が29g/d、初期弾性率が880g/d
と低いものであった。
(比較例3) 実施例1と同じ紡糸連続1段延伸方法で得られた1段延
伸糸を給糸速度を10m/分として非接触型中空ヒータ
ーの長さを9m、温度を150°Cとして延伸したが、
延伸倍率は1.8培より高くすることができなかった。
(延伸滞留時間54秒、全延伸倍率18倍) この18倍に延伸したフィラメントは単糸繊度が2.1
d、引張強度が22g/d、初期弾性率が630g/d
と低いものであった。
(本発明の効果) 本発明の方法によればコンパクトな装置で延伸の給糸速
度が高くても30倍以上の高倍率にて延伸が可能であり
、引張強度が40g/d以上、初期弾性率が1200g
/d以上のポリエチレン繊維を生産性、操作性良く、工
業的規模で生産できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 重量平均分子量が70万以上のポリエチレンの1〜20
    重量%溶液から得られた紡糸原糸を給糸速度10〜50
    m/分、延伸倍率5〜15倍で熱延伸し、延伸糸を一旦
    巻取った後、3〜45m/分の給糸速度、1〜20分の
    延伸滞留時間でさらに熱延伸し、合計延伸倍率を30倍
    以上とすることを特徴とする高強力・高弾性率ポリエチ
    レン繊維の製造方法。 延伸滞留時間=延伸ゾーン長/給糸速度
JP2486986A 1986-02-06 1986-02-06 高強力・高弾性率ポリエチレン繊維の製造方法 Pending JPS62184112A (ja)

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