JP2008527093A - 架橋性のシラン変性混合ポリマー - Google Patents

架橋性のシラン変性混合ポリマー Download PDF

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Abstract

エチレン性不飽和モノマーと、後架橋性のエチレン性不飽和シランコモノマーとの水性媒体中でのラジカル開始共重合、および場合により、それにより得られたポリマー分散液のその後の乾燥により得られる、その水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末であって、a)1〜15個のC原子を有する非分子鎖状または分子鎖状のアルキルカルボン酸のビニルエステル、1〜15個のC原子を有するアルコールのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、ビニルエーテル、オレフィン、ジエンおよびビニルハロゲン化物を含有する群からの1つ以上のモノマーを、b)a)およびb)の全質量に対して、1つ以上のエチレン性不飽和α−シラン0.1〜50質量%と共重合することを特徴とする。

Description

本発明は、エチレン性不飽和モノマーと、後架橋性のエチレン性不飽和シランコモノマーとの水性媒体中でのラジカル開始共重合、および場合により、それにより得られたポリマー分散液のその後の乾燥により得られる、その水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末に関する。
1つ以上のオレフィン性モノマーと、シランを含有する、水架橋性のオレフィン性モノマー、例えばビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリアルコキシシランとのラジカル共重合により製造されるポリマーは、接着剤、充填剤、着色剤またはコーティング剤のためのベースとして化粧品、接着技術のような種々の適用分野において、テキスタイル、木材、製紙または金属の加工のために、建築領域または印刷領域において使用される。そのようなシリル官能性の取り込みは、適用(例えばフィルム化(Verfilmung))によりポリマーの後硬化を可能にする。それというのも、加水分解により低分子化合物、例えばアルコールまたは酢酸の放出下で生じる遊離したシラン官能基が、縮合下でシロキサン単位の緊密な網目構造を作り上げるからである。
溶媒の使用により存在する健康災害および環境災害を排除し、かつVOC限界値に関する法的な要求を遵守しうるために、すでに数年前から、ふつうエマルション重合または懸濁重合を用いて得られる水系に向かう傾向にある。そのような水性の、後架橋性のポリマー分散液の製造はすでに久しい以前から公知であり、例えばUS−A3706697に記載されている。その場合、γ−(メタ)アクリルオキシアルキルトリアルコキシシランの共重合によるアルコキシシラン官能基を有する架橋性のアクリレートコポリマーが製造される。
しかしながらまたしても、得られた分散液のしばしば低い貯蔵安定性が不利であることが明らかになる。それというのも、これらはアルコキシシリル官能性の存在に基づき固有に加水分解反応および縮合反応にさらされやすいからである。同じ理由から、酸および塩基環境に対して際立った感受性がさらに付け加えられる。
この早期の架橋を防止する解決の手がかりが初期の段階ですでに存在していた:例えばUS−A4526930およびUS−A5827922は、Si中心の空間的な保護に基づき高められた加水分解安定性ひいては貯蔵性を有する水性ポリマー分散液を製造するために、立体化学的に高い要求が求められる置換基モデルを有するアルコキシシランの使用を記載する。その際、ポリマーは後になって水相で分散させてもよいし、またエマルション中での共重合を用いて、分散した形で製造してもよい。上記方法による立体的に阻害されたアルコキシシランの使用の2つの最大の欠点は、相応するモノマーのシラン構造単位の費用が高いことであり、ならびにシランが、毒物学的な見地から同様に回避されるべき架橋触媒を有機スズベースまたは有機チタンベースにおいて必要とするほど加水分解に関してすでに反応性ではないという事実である。
それゆえ、シラン架橋性ポリマー分散液の製造のために使用される今日のモノマーは、ふつうビニルトリアルコキシシランまたはγ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリアルコキシシランの群に由来する。典型的な代表物は、例えばビニルトリエトキシシランまたはγ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランである。
モノマー構成単位としてのビニル置換シランにより変性されたポリマー分散液は、EP−1153979A2に記載されているような着色バインダーとしてか、またはDE−OS2148457に記載されているような建造物保護剤として使用される。その場合、ビニルトリアルコキシシラン単位およびγ−(メタ)アクリルオキシアルキルトリアルコキシシラン単位を有するコポリマーは、架橋のためにではなく湿気付着の改善のために使用される。しかしながらビニル置換シランの群は、ふつう非常に不利な共重合温度を有し、このことはまたしてもポリマー鎖への取り込みに際してモノマーの不利な分布をもたらしかつ直接それにより架橋特性の悪化へとつながる(架橋しなかった領域に対して局所的に高く架橋した領域)。
これに対してγ−メタクリルシランの上記の群は、この場合、ふつう著しく有利な共重合挙動を有する。さらに、そのような変性ポリマーの許容可能な貯蔵安定性が付け加えられる。例えばEP327376A2は、改善された湿気付着を有する分散塗料を製造するために使用される、ポリビニルエステル分散液を製造するためのコモノマーの使用を記載する。GB−PS1407827は、同様に改善された湿気付着を有する、建築コーティングのためのγ−メタクリルシラン−変性ポリマーの使用を記載する。
ただし、得られたポリマーはしばしばただ不十分な架橋速度を有するに過ぎない。もっと十分に速い硬化を保証するために、この場合、しばしばトリメトキシ置換誘導体に切り換えられなければならない。それというのも、その場合にのみ加水分解速度が許容できるからである。付加的にこのメトキシ誘導体は比較的高いパーセント割合でコポリマーに組み込まれなければならない。このことは結果的にメタノールによる高いVOC負荷につながる。代案として、付加的に触媒がチタンアルコラート−またはスズベースにおいて添加されなければならず、例えばWO97/12940A1において、かつ/または比較的高い温度での硬化工程において処理されなければならない。
ところで数年前から、アルコキシ基またはOH基により置換されたケイ素原子が、直接メチレン橋を介して、1つ以上のエチレン性不飽和炭素結合を有する不飽和炭化水素基と結合しているシランが入手可能となっており、その際、メチレン橋の水素基はアルキル基および/またはアリール基によって置換されていてもよく、かつC=C−二重結合はSi原子に対してα位置にある(以下のα−シラン)。これらは構造的に、プロピル橋(−C−)を有する通常のγ−シランと比較して、ただメチレン単位(−CH−)がラジカル重合可能なメタクリル基をシラン架橋性アルコキシシリル基から分離することのみを特徴とする。
エチレン性不飽和α−シランは、DE10140131A1からのシラン変性ポリビニルアセタールのためのコモノマーとして公知でありかつポリビニルアセタールの付着の改善をもたらす。EP1308468A1には、ビニルエステル−もしくはアクリラート単位の他に、さらにポリシロキサン、エチレン性不飽和シランおよびエポキシド官能基を有するコポリマーが記載される。その際、シラン部分は、コポリマーの湿気付着の改善のために使用される。
本発明の基礎をなしている課題は、シラン官能基を介して架橋可能な従来のポリマーに対して、改善された反応性を通常の系として有し、その際、それによって貯蔵安定性が損なわれないことを特徴とする架橋性ポリマーを提供することであった。
ところで、意想外にもエチレン性不飽和α−シランが、これまでの系と同等の貯蔵安定性と結び付いた比較的高い架橋反応性を示す水性のシラン架橋性混合ポリマーを製造するために適していることがわかった。このようにアルコキシシラン官能性混合ポリマーが製造されえ、該ポリマーは良好な架橋特性のゆえコポリマー中でのシラン含量を比較的少なくさせることを可能とし、かつそれにより毒性のメトキシ置換シランを無害のエトキシ置換シランで代用できるようになり、その際、これは架橋反応性の過度の損失を伴わず、ひいてはVOCバランス(VOC-Bilanz)において著しく良い結果を得る。
本発明の対象は、
a)1〜15個のC原子を有する非分子鎖状または分子鎖状のアルキルカルボン酸のビニルエステル、1〜15個のC原子を有するアルコールのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、ビニルエーテル、オレフィン、ジエンおよびビニルハロゲン化物を含有する群からの1つ以上のモノマーを、
b)a)およびb)の全質量に対して、1つ以上のエチレン性不飽和α−シラン0.1〜50質量%と共重合する
ことを特徴とする、エチレン性不飽和モノマーと、後架橋性のエチレン性不飽和シランコモノマーとの水性媒体中でのラジカル開始共重合、および場合により、それにより得られたポリマー分散液のその後の乾燥により得られる、その水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末である。
有利なビニルエステルは、ビニルアセタート、ビニルプロピオナート、ビニルブチラート、ビニル−2−エチルヘキサノアート、ビニルラウラート、1−メチルビニルアセタート、ビニルピバラートおよび9〜13個のC原子を有するα−分枝鎖状モノカルボン酸のビニルエステル、例えばVeoVa9またはVeoVa10(Shell社の商品名)。とりわけ有利なのはビニルアセタートである。
適切なメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルは、1〜15個のC原子を有する非分枝鎖状または分枝鎖状のアルコールのエステル、例えばメチルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルアクリラート、エチルメタクリラート、プロピルアクリラート、プロピルメタクリラート、n−ブチルアクリラート、n−ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、ノルボルニルアクリラートである。有利なのは、メチルアクリラート、メチルメタクリラート、n−ブチルアクリラートおよび2−エチルヘキシルアクリラートである。
オレフィンおよびジエンのための例は、エチレン、C〜C−アルキル基を有する1−アルキルエチレン、プロピレンおよび1,3−ブタジエンである。有利なのは、エチレンおよび1,3−ブタジエンである。ビニル芳香族化合物として有利なのは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、異性体のビニルトルエンおよびビニルキシレンならびにジビニルベンゼンである。とりわけ有利なのはスチレンである。ビニルハロゲン化合物の中で、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、さらにテトラフルオロエチレン、ジフルオロエチレン、ヘキシルペルフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロペン、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンおよびビニルフルオリドが挙げられるべきである。有利なビニルエーテルは、例えばメチルビニルエーテルである。
場合により、a)およびb)の全質量に対して、さらに補助モノマー0.05〜20質量%、有利には1〜10質量%を共重合してよい。補助モノマーのための例は、エチレン性不飽和モノカルボン酸およびエチレン性不飽和ジカルボン酸、有利にはアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸およびマレイン酸;エチレン性不飽和カルボン酸アミドおよびエチレン性不飽和カルボン酸ニトリル、有利にはアクリルアミドおよびアクリロニトリル;フマル酸およびマレイン酸のモノエステルおよびジエステル、例えばジエチル−およびジイソプロピルエステル、ならびに無水マレイン酸、エチレン性不飽和スルホン酸もしくはその塩、有利にはビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸である。さらに他の例は、前架橋性のコモノマー、例えば多エチレン性不飽和コモノマー、例えばジビニルアジパート、ジアリルマレアート、アリルメタクリラートまたはトリアリルシアヌラート、または後架橋性のコモノマー、例えばアクリルアミドグリコール酸(AGA)、メチルアクリルアミドグリコール酸メチルエステル(MAGME)、N−メチロールアクリルアミド(NMA)、N−メチロールメタクリルアミド(NMMA)、N−メチロールアリルカルバマート、イソブトキシエーテルのようなアルキルエーテルまたはN−メチロールアクリルアミドの、N−メチロールメタクリルアミドのおよびN−メチロールアリルカルバマートのエステルである。適切なのはまた、エポキシド官能性コモノマー、例えばグリシジルメタクリラートおよびグリシジルアクリラートである。
とりわけ有利なのは、コモノマーa)として、ビニルアセタート、9〜11個のC原子を有するα−分枝鎖状モノカルボン酸のビニルエステル、ビニルクロリド、エチレン、メチルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルアクリラート、エチルメタクリラート、プロピルアクリラート、プロピルメタクリラート、n−ブチルアクリラート、n−ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、スチレン、1,3−ブタジエンの群からの1つ以上のモノマーである。とりわけ有利なのは、コモノマーa)としてまた、ビニルアセタートおよびエチレンの混合物;ビニルアセタート、エチレンおよび9〜11個のC原子を有するα−分枝鎖状モノカルボン酸のビニルエステルの混合物;n−ブチルアクリラートおよび2−エチルヘキシルアクリラートおよび/またはメチルメタクリラートの混合物;スチレンおよび、メチルアクリラート、エチルアクリラート、プロピルアクリラート、n−ブチルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラートの群からの1つ以上のモノマーの混合物;ビニルアセタートおよび、メチルアクリラート、エチルアクリラート、プロピルアクリラート、n−ブチルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラートおよび場合によりエチレンの群からの1つ以上のモノマーの混合物;1,3−ブタジエンおよびスチレンおよび/またはメチルメタクリラートの混合物であり、その際、記載された混合物は、場合によりさらに1つ以上の上記の補助モノマーを含有してよい。
その際、モノマーの選択もしくはコモノマーの質量部分の選択は、一般的にガラス転移温度Tgが≦60℃、有利には−30℃〜+40℃に結果としてなるように行われる。ポリマーのガラス転移温度Tgは、公知の方法において示差走査熱量測定(DSC)により算出されうる。Tgはまた、フォックスの方程式(Fox-Gleichung)によりあらかじめ近似的に計算されうる。Fox T. G., Bull. Am. Physics Soc.1,3, 第123頁(1956) によれば、1/Tg=x1/Tg1+x2/Tg2+・・・+xn/Tgnが適用され、その際、xnはモノマーnの質量分率(質量%/100)であり、かつTgnはモノマーnのホモポリマーのケルビンでのガラス転移温度である。ホモポリマーのTg値は、Polymer Handbook 第2版, J. Wiley & Sons, New York (1975) に記載されている。
α−シランは、アルコキシ基またはOH基で置換されたケイ素原子が、直接メチレン橋を介して、1つ以上のエチレン性不飽和炭素結合を有する不飽和炭化水素基と結合しており(その際、メチレン橋の水素基はまたアルキル基および/またはアリール基によって置換されていてもよい)、かつC=C−二重結合がSi原子に対してα位置にあるシランと理解されるべきである。
有利なα−シランは、一般式(I)(RO)3−n(RSi−CR −X(I)(式中、R、RおよびRは、同じかまたは異なっておりかつ、そのつど水素、1〜18個のC原子の直鎖状、分枝鎖状または環式脂肪族のまたは芳香族の炭化水素基であり、nは0、1または2の値であってよく、かつXは、エチレン性不飽和基を有する2〜20個の炭化水素原子を有する基であり、それはSi原子に対してα位置にある)のものである。
有利なのは、基RおよびRとして、1〜6個のC原子を有する非置換アルキル基、フェニル基および水素である。とりわけ有利には、Rはメチル基およびエチル基である。Rは、有利には水素、メチルまたはエチルである。Rは、有利には水素である。基Xは、直鎖状、分枝鎖状または環状であってよい。二重結合の他に、ふつうオレフィンポリマーに対して不活性であるさらに他の官能基、例えばハロゲン−、カルボキシ−、スルフィナト−、スルフォナト、アミノ−、アジド−、ニトロ−、エポキシ−、アルコール−、エーテル−、エステル−、チオエーテル−およびチオエステル基ならびに芳香族単素環式基および複素環式基も存在していてよい。Xのための有利な例は、一不飽和C〜C10基であり、基Xとしてたいてい有利なのは、アクリル基およびメタクリル基である。
有利なのは、α−メタクリルオキシメチルメトキシジメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルジメトキシメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルトリメトキシシランである。とりわけ有利なのは、α−メタクリルオキシメチルエトキシジメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルジエトキシメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシランである。
有利には、α−シランb)は、a)およびb)の全質量に対して0.1〜20質量%の量で共重合される。
コポリマーの製造は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合またはエマルション重合の公知技術に従って行われる。塊状重合または溶液重合の場合、分散は水中で重合が行われた後に行われる。有利にはしかし、重合はエマルション重合または類似する技術、例えば懸濁重合、分散重合またはミニエマルション重合の方法に従って実施される:反応温度は、この実施態様において0℃〜100℃であり、有利には5℃〜80℃であり、とりわけ有利には30℃〜70℃である。分散媒のpH値は、2〜9であり、有利には4〜8である。とりわけ有利な実施態様においては6.5〜7.5である。反応開始前のpH値の設定は、塩酸または苛性ソーダ液により行ってよい。
重合は、非連続的または連続的に、反応混合物の全てのまたは個々の構成成分の装入下、部分的な装入下および反応混合物の個々の構成成分の後計量供給下または装入なしでの計量供給法に従って実施されうる。全ての計量供給は、有利にはそのつどの成分の消費量の範囲内で行われる。有利な一実施態様において、コモノマーa)を重合の開始前に部分的に装入し、かつ残分を開始後に計量供給し、かつα−シランb)を開始後に完全に計量供給するように行われる。
重合の開始は、通常の水溶性開始剤またはレドックス開始剤−組み合わせ物により行われる。開始剤のための例は、ペルオクソ二硫酸のナトリウム−、カリウム−およびアンモニウム塩、過酸化水素、t−ブチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオクソ二リン酸カリウム、t−ブチルペルオクソピバラート、過酸化水素クメン、イソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシドおよびアゾビスイソブチロニトリルである。記載された開始剤は、有利にはモノマーの全質量に対して0.01〜4.0質量%の量で使用される。レドックス開始剤−組み合わせ物として、上記の開始剤が還元剤と一緒に使用される。適切な還元剤は、一価カチオンの亜硫酸塩および亜硫酸水素塩、例えば亜硫酸ナトリウム、スルホキシル酸の誘導体、例えば亜鉛ホルムアルデヒドスルホキシレートまたはアルカリホルムアルデヒドスルホキシレート、例えばナトリウムヒドロキシメタンスルフィナートおよびアスコルビン酸である。還元剤量は、有利には使用されるモノマー量の0.15〜3質量%である。付加的にポリマー媒体中で可溶性の少量の金属化合物を導入してよく、該金属化合物の金属成分は、例えば鉄−またはバナジウムベースにおいて重合条件下でレドックス活性である。前記成分からなるとりわけ有利な開始剤系は、t−ブチルヒドロペルオキシド/−ナトリウムヒドロキシメタンスルフィナート/Fe(EDTA)2+/3+の系である。
分散媒として、通常使用される全ての乳化剤および/または保護コロイドを使用してよい。適切な保護コロイドは、例えば部分鹸化されたポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、デンプン、セルロースおよびそのカルボキシメチル−、メチル−、ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプロピル誘導体である。適切な乳化剤は、アニオン性、カチオン性のみならずまた非イオン性の乳化剤、例えばアニオン性界面活性剤、例えば8〜18個のC原子の鎖長を有するアルキルスルフェート、疎水基中で8〜18個のC原子および60個までのエチレン−またはプロピレンオキシド単位を有するアルキル−またはアルキルアリールエーテルスルフェート、8〜18個のC原子を有するアルキル−またはアルキルアリールスルフェート、スルホコハク酸と一価のアルコールまたはアルキルフェノールとのエステルおよび半エステル、または非イオン性界面活性剤、例えば60個までのエチレンオキシド−もしくはプロピレンオキシド単位を有するアルキルポリグリコールエーテルまたはアルキルアリールポリグリコールエーテルである。
保護コロイドおよび/または乳化剤は、一般的にモノマーa)およびb)の全質量に対して計1〜20質量%の量で重合の際に添加される。
得られた分散液は、反応が行われた後に4〜9、殊に7〜8のpH値を有する。しかしながらこれは塩酸または苛性ソーダ液により後になって変化させてよい。pH値の調節のために、それ以外に反応の開始前または反応が終了した後に通常の有機または無機のバッファーを、例えば炭酸水素塩ベースまたはリン酸水素塩ベースにおいて導入してよい。分散液の固体含有率は、重合後もしくは塊状ポリマーまたは溶液ポリマー(Masse- oder Loesungspolymerisats)の水への吸収後に25〜75質量%、殊に30〜60質量%、極めて有利には45〜55質量%である。分散されたポリマーの粒径は、とりわけ使用された分散媒の種類および量により、せん断の種類および継続時間によりならびに場合による疎水性助剤の添加により決定される。通常、ポリマー粒子の直径は、10〜5000nm、とりわけ50〜1000nmである。極めて有利には粒径は100〜250nmである。
水に再分散可能なポリマー粉末の製造のために、水性分散液は、場合により噴霧助剤(Verduesungshilfe)としての保護コロイドの添加後に、例えば流動床乾燥、凍結乾燥または噴霧乾燥により乾燥される。有利には、分散液は噴霧乾燥される。その際、噴霧乾燥は通常の噴霧乾燥装置中で行われ、その際、噴霧は1成分ノズル、2成分ノズルまたは複数成分ノズルを用いてかまたは回転円板により行われうる。一般的に、出口温度は、装置、樹脂のTgおよび所望された乾燥度に応じて45℃〜120℃、有利には60℃〜90℃の範囲において選択される。
水に再分散可能なポリマー粉末への乾燥に際して、ふつう噴霧助剤は、分散液のポリマー構成成分に対して3〜30質量%の全量で使用される。つまり乾燥工程前の保護コロイドの全量は、ポリマー部分に対して少なくとも3〜30質量%であるべきである:有利には、ポリマー部分に対して5〜20質量が使用される。
適切な噴霧助剤は、部分鹸化されたポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;水溶性の形におけるポリサッカリド、例えばデンプン(アミロースおよびアミロペクチン)セルロースおよびそのカルボキシメチル−、メチル−、ヒドロキシエチル−ヒドロキシプロピル誘導体;タンパク質、例えばカゼインまたはカゼイネート、大豆タンパク質、ゼラチン;リグニンスルホナート;合成ポリマー、例えばポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリラートとカルボキシル官能性コモノマー単位とのコポリマー、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルスルホン酸およびその水溶性コポリマー;メラミンホルムアルデヒドスルホナート、ナフタリンホルムアルデヒドスルホナート、スチレンマレイン酸−およびビニルエーテルマレイン酸−コポリマーである。
噴霧に際して、しばしばベースポリマーに対して消泡剤1.5質量%までの含有率が有利であることが判明した。殊に、低いガラス転移温度を有する粉末の場合、粘着安定性の改善により貯蔵安定性を高めるために、得られた粉末に粘着防止剤(凝結防止剤)(Antiblockmittel)(Antibackmittel)を、有利にはポリマー構成成分の全質量に対して30質量%まで備え付けてよい。粘着防止剤のための例は、Ca−炭酸塩もしくはMg−炭酸塩、タルク、セッコウ、ケイ酸、カオリン、有利には10nm〜10μmの範囲の粒径を有するケイ酸塩である。
そのように得られた混合ポリマーは、水性の分散液または再分散液中で良好な貯蔵安定性を有しかつ、それは適用後に、速い硬化速度と結び付いた低い温度で硬化する能力を有することを特徴とする。その際、硬化はSi−O−Si結合からなる3次元網状構造の形成により実現される。
その水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末は、それに関して一般的な適用分野において使用されうる。例えば、建築化学製品において、場合により水硬性バインダー、例えばセメント(ポルトランドセメント、アルミン酸セメント、ポゾランセメント、スラグセメント、マグネシアセメント、リン酸セメント)、ギプスおよび水ガラスと一緒に、建築接着剤、殊にタイル接着剤および完全熱保護接着剤、プラスター、スパチュラ材料、床用スパチュラ材料、レベリング材料、シール用スラッジ、継目用モルタルおよび着色剤の製造のために使用される。さらに、コーティング剤および接着剤におけるバインダーとしてまたはテキスタイル、繊維、木材および製紙のためのコーティング剤およびバインダーとして使用される。
以下の例は、本発明をさらに説明するために用いられる。
他に記載がなされていない限り、全ての量記載およびパーセント記載は質量に対するものである。全ての反応は、不活性の雰囲気(窒素)中で行った。得られた分散液の粒径の測定は、粒径測定装置(コールターカウンター)により行った。pH値は、シングルロッド測定電極(Einstabmesselektrode)により測定した。
例1:ポリマー分散液1(PD1)
馬蹄形攪拌機を有する1000mlの重合容器中で、10mgの硫酸鉄(II)およびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA-Dinatriumsalz)につき
n−ブチルアクリラート21.8g
スチレン11.4g
水83.4ml
アクリル酸1.7g
ドデシル硫酸ナトリウム0.4g
ビニルスルホン酸ナトリウム0.16g
を6.5のpH値に設定しかつ攪拌下(200rpm)で40度に加熱した(装入物)。
第一の容器(供給物1a)中で、水中でTert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%の溶液を製造した。
第二の容器(供給物1b)中で、水中でナトリウムヒドロキシメタンスルフィナートの5質量%の溶液を製造した。
第三の容器(供給物2)中で、モノマーエマルションを、
水169.3ml
アクリル酸5.10g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン29.0g
ドデシル硫酸ナトリウム13.6g
n−ブチルアクリラート197g
スチレン103g
から製造した。
供給物1aおよび1bは、105μl/分の計量供給速度で開始しかつ装入物を20分、40℃で重合した。引き続き、供給物2を4ml/分の計量供給速度で開始しかつモノマーエマルションを165分以内に連続的に計量供給した。引き続きさらに1時間、後重合した。次いで室温に冷却した。ポリマー分散液は、7.6のpH値で53.5%の固体含有率を有していた。Tg値は+2℃であった。光散乱により測定された平均粒径は140nmで、ほぼ1の多分散性を有していた。
例2:ポリマー分散液2(PD2)
例1のように、しかしながら重合を20℃で計6.5時間の継続時間にわたって行った。供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン7.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.6のpH値で48%の固体含有率を有していた。平均粒径は130nmで、1.1の多分散性を有していた。
例3:ポリマー分散液3(PD3)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン7.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.5のpH値で50%の固体含有率を有していた。平均粒径は150nmで、1.08の多分散性を有していた。Tg値は−3℃であった。
例4:ポリマー分散液4(PD4)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン60g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.5のpH値で50%の固体含有率を有していた。平均粒径は150nmで、1.08の多分散性を有していた。Tg値は0℃であった。
例5:ポリマー分散液5(PD5)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルジメチルモノメトキシシラン60.7g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.6のpH値で53%の固体含有率を有していた。平均粒径は147nmで、1.13の多分散性を有していた。Tg値は−3℃であった。
例6:ポリマー分散液6(PD6)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルジメチルモノメトキシシラン29.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.3のpH値で53.6%の固体含有率を有していた。平均粒径は150nmで、1.12の多分散性を有していた。Tg値は+5℃であった。
例7:ポリマー分散液7(PD7)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン3.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.6のpH値で50.0%の固体含有率を有していた。平均粒径は147nmで、1.08の多分散性を有していた。
例8:ポリマー分散液8(PD8)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン29.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.8のpH値で51.4%の固体含有率を有していた。平均粒径は156nmで、1.12の多分散性を有していた。
例9:ポリマー分散液9(PD9)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
α−メタクリルオキシメチルジメチルモノエトキシシラン29.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.8のpH値で51.4%の固体含有率を有していた。平均粒径は156nmで、1.12の多分散性を有していた。
例10:ポリマー分散液10(PD10)
例1のように、しかしながらポリマーラテックスの安定化をポリビニルアルコールの20質量%の水溶液(加水分解度88モル%、ヘプラー−粘度4mPas)により行った。装入物および供給物2は以下のように構成されていた。
20mgの硫酸鉄(II)およびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムにつき
装入物:n−ブチルアクリラート7.3g
スチレン3.8g
水66ml
アクリル酸1.7g
ポリビニルアルコール10.6ml(20%の)
ビニルスルホン酸ナトリウム0.10g
供給物2:水134g
アクリル酸5.0g
α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン29.0g
ポリビニルアルコール354.4ml(20%の)
n−ブチルアクリラート65.5g
スチレン34.3g
生じたポリマー分散液は、7.5のpH値で27%の固体含有率を有していた。平均粒径は116nmで、1.12の多分散性を有していた。
比較例1:比較分散液1(VD1)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。生じた分散液(比較分散液VD1)を、比較目的のために作り上げた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、8のpH値で49%の固体含有率を有していた。平均粒径は143nmで、1.08の多分散性を有していた。
比較例2:比較分散液2(VD2)
例1のように、しかしながら供給物2は以下のように構成されていた。生じた分散液(比較分散液VD2)を、比較目的のために作り上げた。
供給物2:水169.3g
アクリル酸5.1g
γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン29.0g
SDS13.6g
n−ブチルアクリラート196.5g
スチレン103.0g
生じたポリマー分散液は、7.5のpH値で50.0%の固体含有率を有していた。平均粒径は146nmで、1.08の多分散性を有していた。
安定性試験
分散液の貯蔵安定性を確認するために、一連の試験を実施した。
一つには、早期の加水分解により遊離するアルコールを気相において分散液を介してヘッドスペースGC/MSにより測定した:GC/MSにより、そのつどのアルコールに割り当てられるべきピークの緩慢な増加をもとにして、徐々に起きるSi(OR)基の加水分解を推測することができる。しかしながらこれは、決して分散液の安定性またはその膜形成特性および架橋特性に作用を及ぼさない。
分散液中でのポリマーの場合による事前の架橋の程度を判断評価するために、規則的な間隔において分散液の粘度を測定した。その場合、4ヶ月の測定時間内では粘度の変化はほんのわずかなものでしかなかった。
架橋試験
種々のシラン変性分散液の架橋反応速度を測定するために、一連の分散液において幾つかの試料を100−μm−へらで伸ばしかつ様々の長さで50℃で貯蔵した。定義された時間後に、ゲル含有率の変化を、20時間以内に室温でアセトンに溶ける割合を決めることにより測定した。全ての分散液は、同じ割合のシランをポリマー中に有しかつ同じく期間を経ていた。
以下の表は、結果についての概観を示す。当然のことながら、トリアルコキシ置換された配合物PD1およびVD2において最も素早い増加が見られる。VD2(ガンマ−トリメトキシ)に対するPD1(アルファ−トリエトキシ)の比較により、分散液PD1の高められた架橋速度がはっきりと示される。
Figure 2008527093

Claims (10)

  1. エチレン性不飽和モノマーと、後架橋性のエチレン性不飽和シランコモノマーとの水性媒体中でのラジカル開始共重合、および場合により、それにより得られたポリマー分散液のその後の乾燥により得られる、その水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末であって、
    a)1〜15個のC原子を有する非分子鎖状または分子鎖状のアルキルカルボン酸のビニルエステル、1〜15個のC原子を有するアルコールのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、ビニルエーテル、オレフィン、ジエンおよびビニルハロゲン化物を含有する群からの1つ以上のモノマーを、
    b)a)およびb)の全質量に対して、1つ以上のエチレン性不飽和α−シラン0.1〜50質量%と共重合する
    ことを特徴とする、その水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末。
  2. コモノマーa)として、ビニルアセタート、α−分枝鎖状モノカルボン酸と9〜11個のC原子とのビニルエステル、ビニルクロリド、エチレン、メチルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルアクリラート、エチルメタクリラート、プロピルアクリラート、プロピルメタクリラート、n−ブチルアクリラート、n−ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、スチレン、1,3−ブタジエンの群からの1つ以上のモノマーを共重合することを特徴とする、請求項1に記載のその水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末。
  3. コモノマーb)として、一般式(I)(RO)3−n(RSi−CR −X(I)(式中、R、RおよびRは、同じかまたは異なっておりかつ、そのつど水素、1〜18個のC原子の直鎖状、分枝鎖状または環式脂肪族のまたは芳香族の炭化水素基であり、nは0、1または2の値であってよく、かつXは、エチレン性不飽和基を有する2〜20個の炭化水素原子を有する基であり、それはSi原子に対してα位置にある)のα−シランを共重合することを特徴とする、請求項1または2に記載のその水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末。
  4. 基RおよびRが、1〜6個のC原子を有する非置換アルキル基、フェニル基および水素であり、Rが水素でありかつ基Xがアクリル基およびメタクリル基であることを特徴とする、請求項3に記載のその水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末。
  5. α−シランとして、α−メタクリルオキシメチルメトキシジメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルジメトキシメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルトリメトキシシラン、α−メタクリルオキシメチルエトキシジメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルジエトキシメチルシラン、α−メタクリルオキシメチルトリエトキシシランを包含する群からの1つ以上を共重合することを特徴とする、請求項3に記載のその水性ポリマー分散液の形における架橋性のシラン変性混合ポリマーまたは水に再分散可能なポリマー粉末。
  6. 重合を、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、エマルション重合またはミニエマルション重合により行うことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の架橋性のシラン変性混合ポリマーの製造法。
  7. ポリマー分散液を噴霧乾燥により乾燥することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 建築化学製品における、請求項1から5までのいずれか1項記載の架橋性のシラン変性混合ポリマーの使用。
  9. コーティング剤および接着剤におけるバインダーとしての、請求項1から5までのいずれか1項記載の架橋性のシラン変性混合ポリマーの使用。
  10. テキスタイル、繊維、木材および製紙におけるコーティング剤およびバインダーとしての、請求項1から5までのいずれか1項記載の架橋性のシラン変性混合ポリマーの使用。
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