JP2008525545A - 官能化ブタジエン系エラストマー及び高分散性アルミニウム含有シリカを含むエラストマー組成物 - Google Patents

官能化ブタジエン系エラストマー及び高分散性アルミニウム含有シリカを含むエラストマー組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、(1)溶液状で調製され、多官能性アルコキシシランカップリング剤で変性された官能化ブタジエン系エラストマーを含む少なくとも1種のブタジエン系エラストマーE;(2)前記ブタジエン系エラストマー中の少なくとも1種の補強用充填剤としての、アルミニウムを含有し、高分散性特性を有する特定の沈降シリカ:を含み、タイヤ用物品の製造に特に有用なエラストマー組成物に関する。

Description

本発明は、補強用充填剤として沈降シリカを含むエラストマー組成物であって、タイヤ用の加硫ゴム物品のようなタイヤ用物品の製造、特にタイヤトレッドの製造に特に有用なものに関する。これらのエラストマー組成物は、優れた低い転がり(rolling)抵抗特性を、許容できる(そして一般的に良好な)グリップ特性及び非常に良好な耐摩耗性と共に示す。これらの組成物はさらに、特に低い粘度故に、良好な加工性をも示す。
タイヤ、特にタイヤトレッドに用いるためのエラストマー組成物は、タイヤを備えた乗物の燃料消費量を減らす(=燃費をよくする=低燃費にする)ために、できるだけ低い転がり抵抗を示すべきであるということが一般的に知られている。
この転がり抵抗を低減させるためには、低周波数におけるエネルギー損失を減少させるべきである。実際、乗物を走らせる時にはタイヤに外力が加わり、その周波数は乗物のスピード及びタイヤの直径に依存し、一般的に約数十Hz程度である。タイヤは運転の際に一般的に50〜70℃の温度になる。この温度での低周波数条件下におけるエネルギー損失が小さければ小さいほど、燃費がよくなる。
従って、「低周波数条件下におけるエネルギー損失」の概念は、実際のタイヤの稼動(運転)条件下における転がり抵抗及び燃費に関して、加硫ゴムのようなエラストマー組成物を評価するための指標として一般的に用いられる。その点で、エラストマー組成物の転がり抵抗は一般的に、いわゆる「70℃における損失正接角度(loss tangent angle)」{又は「70℃におけるtanδ」(ここで、「tanδ」はエネルギー損失を示す)}によって評価される。「70℃におけるtanδ」が小さければ小さいほど、転がり抵抗が低い(従って燃費がいい)。
他方、タイヤを備えた乗物の走行安定性を確保するために、タイヤ用材料は、濡れた路面上におけるタイヤの摩擦抵抗(ウェットグリップ)及び乾いた路面における摩擦抵抗(ドライグリップ)を増大させるものであるのが有利である。
路面(特に濡れた路面)上のタイヤのグリップを大きくするためには、高周波数における加硫ゴムのエネルギー損失が大きくなるべきである。実際、乗物にブレーキをかけた時に、タイヤ(特にトレッド)は、50〜70℃の温度において路面の細かい凹凸のせいで、(数万〜数十万Hz程度の)高周波数における外力を受ける。この温度での高周波数条件下におけるエネルギー損失が大きければ大きいほど、タイヤのグリップ力が大きくなる。
従って、「高周波数条件下における加硫ゴムのエネルギー損失」の概念は、実際のタイヤの稼動条件におけるグリップ力に関して加硫ゴムを評価するための指標として用いることができる。このような高周波数条件下におけるエネルギー損失を測定するための試験機を得るのは難しいので、これはそのままではグリップ力に関する加硫ゴムの実験室における指標として用いることができない。この理由で、(周波数を小さくし、この周波数の減少に応じて温度を下げるという条件の下で)周波数を温度に変換し、いわゆる「0℃における損失正接角度」(「0℃におけるtanδ」)を測定して、これをグリップ力に関する加硫ゴムの実験室における指標とみなす。「0℃におけるtanδ」の値が大きければ大きいほど、グリップ力に関するタイヤの性能が良好ということになる。
一般的な場合において、充分に低い転がり抵抗及び高いグリップ特性(特に充分な高ウェットスリップ特性)を同時に有するタイヤ用途用のエラストマー組成物を製造することは難しい。一般的に、転がり抵抗が小さくなった時にはグリップ特性も低減する。逆に、大抵の場合、グリップ特性が改善されると転がり抵抗が大きくなる。
それでも、良好な転がり抵抗及び良好なグリップ特性の両方を示すエラストマー組成物が数種開発されている。これらの組成物の中でも、ヨーロッパ特許公開第916699号公報に開示されたタイプの組成物は、特に良好な特性を示す。この種の組成物は、優れた低い転がり抵抗及び高いウェットスリップ特性を有する。加えて、特に沈降シリカのような充填剤を含む場合、ヨーロッパ特許公開第916699号公報のタイプのエラストマー組成物はさらに非常に良好な耐摩滅性を示す。このような良好な耐摩滅性は、特にトレッドの厚みを小さくすることを可能にし、従ってタイヤの重量を低減させることを可能にし、これが燃料消費量のさらなる減少をもたらすので、エラストマー組成物の大きな利点となる。
ヨーロッパ特許公開第916699号公報
ここに、ヨーロッパ特許公開第916699号公報に開示されたタイプのものと組み合わせて特定の沈降シリカを補強用充填剤として用いた場合、即ち、アルミニウムを含有し、高い分散性特性を有するある種の沈降シリカを用いた場合に、エラストマー組成物の転がり抵抗特性が改善される(即ち転がり抵抗が小さくなる)ことが見出された。これは、例えば組成物の「70℃におけるtanδ」値の低下によって観察することができる。
本発明者らは、驚くべきことに、この転がり抵抗の低減にも拘らず、良好なグリップ特性(及び特に良好なウェットスリップ特性)は有意の影響を受けず、それどころか該特性が維持されるということを見出した。言い換えれば、特定の沈降シリカを用いることにより、組成物の「70℃におけるtanδ」値が低下した場合に、その「0℃におけるtanδ」値がタイヤトレッドのようなタイヤ物品の製造の用途にとって許容できる程度に充分高いレベルに維持される。さらに、大抵の場合、グリップ特性はかかる用途にとって非常に満足できるものである。
加えて、アルミニウムを含有し且つ高分散性特性を有する上記の特定の沈降シリカを補強用充填剤として用いることにより、特に高い耐摩滅性(及び特に耐摩耗性)を有する組成物が得られる。
さらに、これらの特定のアルミニウム含有高分散性沈降シリカを使用することによって、ヨーロッパ特許公開第916699号公報に記載されたタイプの組成物においてさらなる予期できなかった効果がもたらされることが観察された。実際問題として、かかる組成物において沈降シリカを補強用充填剤として用いた場合には、組成物の粘度を低下させるため、特に加工性を改善するために、カップリング剤、例えばシランを導入することが一般的な場合には必要である。本発明者らはここに、アルミニウム含有高分散性沈降シリカを用いることにより、所定の粘度を得るためにヨーロッパ特許公開第916699号公報のタイプの組成物において導入すべきカップリング剤の量を、通常のシリカ補強用充填剤と共に用いられるべき含有量と比較して、かなり減らせるということを見出した。充分なアルミニウム含有率を有する高分散性沈降シリカをエラストマー組成物に用いた場合のカップリング剤の必要量のこの減少は以前より観察されており、一般的な場合において報告されていた。しかしながら、本発明者らは、ヨーロッパ特許公開第916699号公報の組成物のタイプの組成物においてこの効果が驚異的に顕著であることを見出した。
このシランのようなカップリング剤の量を減らすことができるということには、多くの利点がある。
まず最初に、シランのようなカップリング剤は高価な化合物であるということが強調されるべきである。従って、それらの含有量を抑えることができるということは、明らかに経済上興味深いことである。
加えて、シランタイプのカップリング剤は、例えばエラストマー組成物中にシリカを組み込む時に行われる混合操作の際に起こるシランと自由水との間の加水分解反応によるエタノールの放出に関連して、毒性の欠点を示す。
最後に、しかし些末なことではなく、本発明者らは、充分なアルミニウム含有率を有する高分散性シリカを用いた場合には、カップリング剤の含有量が低くても、観察される転がり抵抗特性の低下の改善が格別高度なものであることを見出した。その点で、カップリング剤の含有量の減少は転がり抵抗のさらなる低下(及び特に「70℃におけるtanδ」値の減少)をもたらすように思われる。本発明者らは、カップリング剤/シリカの重量比が約4%である場合に転がり抵抗の低下が特に顕著であるということを特に見出した。
上記の結果に基づいて、本発明の1つの目的は、優れた低い転がり抵抗を、許容できる(又は好ましくは良好な)グリップ特性及び耐摩滅性と共に示し、タイヤ用物品の製造、特に低燃費タイヤトレッドの製造に特に好適な沈降シリカ含有エラストマー組成物を提供することにある。
この視野において、本発明は特に、このタイプの組成物であって、低粘度を有し、シランのようなカップリング剤の含有率ができる限り低いものを提供することを目的とする。
これらの目的は、次の(1)及び(2)を含むエラストマー組成物によって達成される:
(1)少なくとも1種のブタジエン系エラストマーE:
[これは、溶液状で調製され且つ少なくとも1種のアルコキシシラン基含有多官能性カップリング剤で変性された官能化ブタジエン系エラストマーを(大抵の場合、該組成物中のブタジエン系エラストマーの総重量を基準として少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より一層好ましくは少なくとも80重量%の量で)含有し、
前記多官能性カップリング剤は、アルコキシシラン化合物、アルコキシシランスルフィド化合物又は次の一般式(I):
nSi(OR)mR'4-m-n
{ここで、
各X基は独立的にハロゲン原子、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素原子を表わし;
各R基は独立的に1〜20個の炭素原子、好ましくは少なくとも4個の炭素原子を有する炭化水素基(例えばアルキル基)を表わし、ここで、各−OR基は好ましくは非加水分解性(即ち加水分解可能ではない)アルコキシ基を表わし;
各R'基は独立的に1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、1〜20個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル基及び6〜20個の炭素原子を有するアリール基から選択される基を表わし;
mは1、2、3又は4を表わし、nは0、1又は2を表わし、それらの合計m+nは2、3又は4である}
を有する多官能性カップリング剤であるのが有利である];
(2)前記ブタジエン系エラストマー中の少なくとも1種の補強用充填剤としての、アルミニウムを含有し、高分散性特性を有する特定の沈降シリカ。
第1の局面に従えば、本発明の主題の1つは、上で規定した少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤としての沈降シリカS1を含有するエラストマー組成物(C1)にある。ここで、前記沈降シリカS1は、ケイ酸塩と酸性化剤との沈降反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
・前記沈降反応を:
(i.1)ケイ酸塩及び電解質を含む初期ベース原料(initial base stock)を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)100g/リットルより低くし且つこの初期ベース原料中の電解質濃度を17g/リットルより低くし;
(ii.1)前記ベース原料に酸性化剤を、反応混合物のpH値が少なくとも約7になるまで添加し、
(iii.1)この反応混合物に酸性化剤及びケイ酸塩を同時に添加する:
ことによって実施し;そして
・固体含有率24重量%以下の懸濁液を乾燥させる:
ことを含む前記方法によって得ることができるものであり、
前記方法は、次の工程(a1)又は(b1):
(a1)工程(iii.1)の後に、前記反応混合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、次いで塩基性試薬を添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含み、この解凝集を少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する;
(b1)工程(iii.1)の後に、前記反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含む場合に、この解凝集を好ましくは少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する:
の内の一方をさらに含む。
組成物(C1)中に存在させる沈降シリカS1は一般的に、上記の方法によって効率的に調製される。特にこの場合に、アルミニウムの導入、初期ベース原料中の低濃度のケイ酸塩及び電解質並びに乾燥させるべき懸濁液の好適な固体含有率を用いる上記の方法を採用したことにより、この特定的なシリカS1はエラストマーE中で顕著な分散性を有する。
上に規定したシリカS1の調製方法は、非常に特殊な条件下で酸性化剤とケイ酸塩とを反応させる沈降シリカの合成方法である。
酸性化剤及びケイ酸塩の選択は、それ自体よく知られた態様で行うことができる。
かくして、一般的に用いられる酸性化剤は、硫酸、硝酸若しくは塩酸のような強無機酸又は酢酸、ギ酸若しくは炭酸のような有機酸である。独立的にその正確な性状から、酸性化剤は希釈されたものであっても濃厚なものであってもよく;その規定度は0.4〜36Nの範囲、例えば0.6〜1.5Nの範囲であってよい。特に、酸性化剤が硫酸である場合、その濃度は40〜180g/リットルの範囲、例えば60〜130g/リットルの範囲であることができる。
ケイ酸塩に関しては、メタケイ酸塩、二ケイ酸塩及び有利にはアルカリ金属ケイ酸塩、特にケイ酸ナトリウム又はカリウムのような任意の通常の形のケイ酸塩を用いることができる。ケイ酸塩は、シリカとして表わして40〜330g/リットルの範囲、例えば60〜300g/リットルの範囲、特に60〜250g/リットルの範囲の濃度を示すことができる。ケイ酸ナトリウムを用いる場合、これは2〜4の範囲、例えば3.0〜3.7の範囲のSiO2/Na2O重量比を示すものであるのが一般的である。
一般的には、酸性化剤としては硫酸を用い、ケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウムを用いる。
S1の調製方法は、次の工程に従って特定的な態様で操作される。
まず最初に、ある種のケイ酸塩及び電解質を含むベース原料を形成させる(工程(i.1))。初期ベース原料中に存在させるケイ酸塩の量は、反応中に導入するケイ酸塩の総量の一部のみを占めるのが有利である。
工程(i.1)において、初期ベース原料中の電解質の濃度は、0g/リットルより高く且つ17g/リットルより低くし、14g/リットルより低くするのが好ましい。本明細書の意味において、用語「電解質」とは、その通常受け入れられている意味において理解され、即ち溶液状にある時に分解又は解離してイオン又は荷電粒子を形成する任意のイオン性又は分子性物質を表わすものとする。挙げることができる電解質は、アルカリ及びアルカリ土類金属塩の群からの塩、特に出発ケイ酸塩の金属と酸性化剤との塩、例えばケイ酸ナトリウムと硫酸との反応の場合には硫酸ナトリウムである。
初期ベース原料中のケイ酸塩濃度は、SiO2として0g/リットル超、例えば少なくとも10g/リットルであって、100g/リットル未満とする。この濃度は、90g/リットル未満、特に85g/リットル未満とするのが好ましい。ある場合には、これは80g/リットル未満とすることができる。
S1の調製方法の第2工程は、上記の組成物のベース原料に酸性化剤を添加することから成る(工程(ii.2))。この添加は、それに応じて反応混合物のpHの低下を必然的に伴うものであり、少なくとも約7、一般的に7〜8の範囲のpH値に達するまで行う。
工程(ii.1)の所望のpH値に達したら、次いで酸性化剤とケイ酸塩との同時添加(工程(iii.1))を実施する。有利にはこの同時添加は、pH値が工程(ii)の終わりにおいて達していたpH値に常に等しく(±0.1以内)なるように実施する。
S1の調製方法はさらに、上記の(a1)又は(b1)の2つの操作の内の一方を含む。
第1の実施態様に従えば、S1の調製方法は、操作(a1)を含む。
この場合、次の連続工程(iv.1)、(v.1)及び(vi.1)を、好ましくは工程(i.1)、(ii.1)及び(iii.1)に従う沈降を実施した後に、実施するのが有利である:
(iv.1)前記反応混合物(即ち得られた反応懸濁液又はスラリー)に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、
(v.1)この反応混合物に塩基性試薬を、好ましくは反応混合物のpH値が6.5〜10の範囲、特に7.2〜8.6の範囲になるまで、添加し、
(vi.1)この反応混合物に酸性化剤を、好ましくは反応混合物のpH値が3〜5の範囲、特に3.4〜4.5の範囲になるまで、添加する。
工程(iii.1)の同時添加の後に、次いで反応混合物の熟成を実施するのが有利であり得る。この熟成は、例えば1〜60分間、特に3〜30分間続けることができる。
S1を調製するための方法のこの第1の実施態様において、工程(iii.1)と工程(iv.1)との間に、そして特に前記の随意としての熟成の前に、前記反応混合物に追加量の酸性化剤を添加するのが望ましい。この添加は一般的に、反応混合物のpH値が3〜6.5の範囲、特に4〜6の範囲になるまで、行う。
この添加の際に用いられる酸性化剤は、工程(ii.1)、(iii.1)及び(vi.1)の際に用いるものと一般的に同一のものである。
反応混合物の熟成は通常、工程(v.1)と工程(vi.1)との間に、例えば2〜60分間、特に5〜45分間実施する。同様に、反応混合物の熟成は大抵の場合、工程(vi.1)の後に、例えば2〜60分間、特に5〜30分間実施する。
工程(iv.1)の際に用いられる塩基性試薬は、アンモニア水溶液又は好ましくは水酸化ナトリウムの溶液(若しくはソーダ)であることができる。
第2の実施態様に従えば、S1の調製方法は、操作(b1)を含む。この場合、前記の工程(i.1)、(ii.1)及び(iii.1)の後に、反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加することから成る工程(vii.1)を実施する。
工程(vii.1)の同時添加の後に、次いで反応混合物の熟成を実施するのが有利であり得る。この熟成は、例えば2〜60分間、特に5〜30分間続けることができる。
この第2の別形態においては、工程(vii.1)の後に、そして特にこの随意の熟成の後に、反応混合物に追加量の酸性化剤を添加するのが望ましい。この添加は一般的に、反応混合物のpH値が3〜6.5の範囲、特に4〜6の範囲になるまで、行う。この添加の際に用いられる酸性化剤は、工程(ii.1)及び(iii.1)の際に用いるものと一般的に同一のものである。
反応混合物の熟成は通常、この酸性化剤の添加の後に、例えば1〜60分間、特に3〜30分間実施する。
S1の調製方法において用いられるアルミニウム化合物Aは、一般的に有機又は無機アルミニウム塩である。有機塩の例としては、カルボン酸又はポリカルボン酸の塩、例えば酢酸、クエン酸、酒石酸又はシュウ酸の塩を特に挙げることができる。無機塩の例としては、ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物(例えば塩化物及びオキシ塩化物)、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩及びオキシ硫酸塩を特に挙げることができる。
実施の際には、アルミニウム化合物Aは溶液の形、一般的に水溶液の形で用いることができる。
アルミニウム化合物Aとして、硫酸アルミニウムを用いるのが好ましい。
S1の調製において、反応混合物の温度は一般的に70〜98℃の範囲とする。特定的な実施態様に従えば、この反応は、75〜96℃の範囲の一定温度において実施する。別の好ましい実施態様に従えば、反応終了時における温度を反応開始時における温度より高くする。かくして、反応開始時の温度は70〜96℃の範囲に保つのが好ましく、次いでこの温度を数分間かけて好ましくは80〜98℃の範囲の値まで上昇させ、反応終了までその値に保つ;従って、操作(a1)又は(b1)は通常、この一定温度値において実施する。
S1の調製方法において、沈降反応の結果得られた懸濁液(シリカスラリー)は、液固分離に付される。
S1の調製方法が操作(a1)を含む場合、前記液固分離は濾過(及び必要に応じて続いての洗浄)及び解凝集を含み、この解凝集は少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で且つ好ましくは前記の酸性化剤の存在下で実施される(後者の場合、アルミニウム化合物B及び酸性化剤を同時に添加するのが有利である)。
解凝集操作は、例えば濾過ケークをコロイド又はビーズタイプのミルに通すことによって実施することができ、後に乾燥させるべき懸濁液の粘度を下げることを特に可能にする。
S1の調製方法が操作(b1)を含む場合もまた、前記分離は一般的に濾過(及び必要に応じて続いての洗浄)及び解凝集を含み、この解凝集は少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で、且つ一般的には前記の酸性化剤の存在下で、実施するのが好ましい(後者の場合、アルミニウム化合物B及び酸性化剤を同時に添加するのが有利である)。
アルミニウム化合物Bは通常はアルミニウム化合物Aとは異なるものである。化合物Bは一般的にアルミン酸アルカリ金属塩から選択され、特にアルミン酸カリウム又は非常に好ましくはアルミン酸ナトリウムである。
組成物(C1)中に用いられる沈降シリカS1は、少なくとも0.45重量%、好ましくは少なくとも0.50重量%、例えば0.50〜1.50重量%の範囲又はさらには0.75〜1.40重量%の範囲のアルミニウムを含有するのが好ましい。従って、S1の調製方法において用いられるべきアルミニウム化合物A及びBの量は、アルミニウム含有率がこれらの範囲に達するように選択するのが好ましい。
S1の調製方法において実施される分離は通常、任意の好適な方法、例えばベルトフィルター、回転式真空フィルター又は好ましくはフィルタープレスによって実施される濾過を包含する。
こうして回収される沈降シリカの懸濁液(濾過ケーク)を、次いで乾燥させる。S1の調製方法の1つの特徴に従えば、この懸濁液はその乾燥の直前に24重量%以下、好ましくは22重量%以下の固体含有率を示していなければならない。
S1の調製方法の乾燥工程は、それ自体周知の任意の方法に従って行うことができる。しかしながら、噴霧によって乾燥を実施するのが好ましい。この目的のためには、任意の好適なタイプの噴霧器を用いることができ、特にタービン式、ノズル式、液圧式又は二流体式噴霧器を用いることができる。
好ましくは、乾燥させるべき懸濁液は、15重量%より高い、好ましくは17重量%より高い、例えば20重量%より高い固体含有率を有する。この場合、ノズル式噴霧器によって乾燥を実施するのが好ましい。本発明のこの実施態様に従って、好ましくはフィルタープレスを用いることによって得ることができる沈降シリカS1は、有利なことには、実質的に球状のビーズの形、好ましくは少なくとも80μmの平均寸法を有する実質的に球状のビーズの形にある。かかる特定の沈降シリカは、本発明の組成物(C1)において特に有利である。
一般的な場合には、ろ過の後に、S1の調製方法の続いての工程において、ろ過ケークに乾燥材料、例えば粉体の形のシリカを添加することもできるということに留意すべきである。
乾燥の終わりに、回収された生成物、特に15重量%より高い固体含有率を有する懸濁液を乾燥させることによって得られた生成物に対して、微粉砕工程を実施することができる。この場合に得ることができる沈降シリカは、一般的に粉体の形、好ましくは少なくとも15μm、特に15〜60μmの範囲、例えば20〜45μmの範囲の平均寸法を有する粉体の形にある。微粉砕された所望の粒子寸法を有する生成物は、例えば適切なメッシュ寸法を有する振動篩によって不適格生成物から分離することができ、こうして回収された不適格生成物は微粉砕に戻すことができる。
同様に、本発明の別の実施態様に従えば、乾燥させるべき懸濁液はせいぜい15重量%の固体含有率を有する。この場合には、タービン式噴霧器によって乾燥を実施するのが一般的である。この場合に本発明のこの実施態様に従って、好ましくは回転式真空フィルターを用いることによって得ることができる沈降シリカS1は、一般的に粉体の形、好ましくは少なくとも15μm、特に30〜150μmの範囲、例えば45〜120μmの範囲の平均寸法を有する粉体の形にある。
第2の局面に従えば、本発明の別の主題は、上で定義した少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤としての沈降シリカS2を含有するエラストマー組成物(C2)にある。ここで、
・前記沈降シリカS2は、アルカリ金属Mのケイ酸塩と酸性化剤との反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含むタイプの方法によって得ることができるものであり、
ここで、
・前記沈降は:
(i.2)アルカリ金属Mのケイ酸塩を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)20g/リットルより低くし、
(ii.2)前記ベース原料に酸性化剤を、該ベース原料中に存在するM2Oの少なくとも5%の量が中和されるまで、添加し、
(iii.2)この反応混合物に酸性化剤及びアルカリ金属Mのケイ酸塩を同時に、(SiO2として表わした)ケイ酸塩の添加量/初期ベース原料中に存在する(SiO2として表わした)ケイ酸塩の量の比が4よりも大きく且つせいぜい100となるように、添加する
ことによって実施され;
前記方法はさらに次の2つの操作(a2)又は(b2):
(a2)工程(iii.2)の後に、前記反応混合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、次いで塩基性試薬を添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含み、この解凝集を少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する;
(b2)工程(iii.2)の後に、前記反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含む場合に、この解凝集を好ましくは少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する:
の内の一方を含む。
組成物(C2)中に存在させる沈降シリカS2は一般的に、上記の方法によって効率的に調製される。特にこの場合に、アルミニウムの導入を、低濃度のケイ酸塩及び電解質並びに同時添加工程の際の好適な団結度(degree of consolidation)を採用する上記の方法の特定的な実施のせいで、この特定的なシリカS2はエラストマーE中で顕著な分散性を有する。
S1の製造方法と同様に、沈降シリカS2の合成方法は酸性化剤とケイ酸塩とを特定的な条件下で反応させる沈降シリカの調製方法であるが、しかし酸性化剤及びケイ酸塩の選択はそれ自体よく知られた態様で行うことができる。
かくして、S2の合成に用いられる酸性化剤及びケイ酸塩は、S1の調製方法について上で規定した通りであることができる。好ましくは、酸性化剤として硫酸を用い、ケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを用いる。酸性化剤が硫酸である場合、その濃度は40〜180g/リットルの範囲、例えば60〜130g/リットルの範囲とすることができる。ケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを用いる場合、これは2〜4の範囲、例えば3.0〜3.7の範囲のSiO2/Na2O重量比を示すものであるのが一般的である。
シリカS2の調製方法は、次の工程に従って特定的な態様で操作される。
まず最初に、アルカリ金属Mのケイ酸塩を含むベース原料を形成させる(工程(i.2))。初期ベース原料中に存在させるケイ酸塩の量は、反応中に導入するケイ酸塩の総量の一部のみを占めるのが有利である。
工程(i.2)において、初期ベース原料中のケイ酸塩の濃度は、SiO2として0g/リットルより高く且つ20g/リットルより低くするのが好ましい。この濃度は、11g/リットル以下、随意に8g/リットル以下にすることができる。
特にS2の調製方法の際にその次に実施される分離がフィルタープレスによって実施される濾過を含む場合(及びより特定的にはシリカS2が少なくとも140m2/gのCTAB比表面積を有することが望まれる場合)、この濃度は少なくとも8g/リットル、特に10〜15g/リットルの範囲、例えば11〜15g/リットルの範囲であることができる;本発明に従う方法において後に実施される乾燥は、マルチノズル式噴霧器を用いた噴霧によって実施することができる。
ベース原料には電解質を含ませることができるが、本発明に従うこの調製方法の間には電解質を用いないのが好ましい。特に、初期ベース原料には電解質を含ませないのが好ましい。
シリカS2の調製方法の工程(ii.2)は、工程(i.2)のベース原料に酸性化剤を添加することから成る。工程(ii.2)において、前記初期ベース原料に酸性化剤を、該初期ベース原料中に存在するM2Oの少なくとも5%、好ましくは少なくとも50%の量が中和されるまで、添加する。酸性化剤は、初期ベース原料中に存在するM2Oの50〜99%の量が中和されるまで、添加するのが好ましい。
2Oの中和量が所望の値に達したら、次いで酸性化剤及び所定量のアルカリ金属Mのケイ酸塩の同時添加(工程(iii.2))を、前記団結度、即ち(SiO2として表わした)ケイ酸塩の添加量/初期ベース原料中に存在する(SiO2として表わした)ケイ酸塩の量の比が4よりも大きく且つせいぜい100となるように、行う。
S2の調製方法の特定的な実施態様に従えば、工程(iii.2)の同時添加は、前記団結度がより特定的には12〜100の範囲、好ましくは12〜50の範囲、特に13〜40の範囲になるように実施する。
本発明の別に実施態様に従えば、前記同時添加は、前記団結度が4超12未満、好ましくは5〜11.5の範囲、特に7.5〜11の範囲となるように実施する。この第2の実施態様は一般的に、初期ベース原料中のケイ酸塩濃度が少なくとも8g/リットル、特に10〜15g/リットルの範囲、例えば11〜15g/リットルの範囲である場合に採用する。
工程(iii.2)を通じて、添加される酸性化剤の量は、添加されるM2Oの80〜99%、例えば85〜97%の量が中和されるような量であるのが好ましい。
工程(iii.2)において、酸性化剤とケイ酸塩との同時添加を、反応混合物の第1のpH平坦域(「pH1」と言う)及び続いての反応混合物の第2のpH平坦域(「pH2」と言う)において行うことができる(例えば7<pH2<pH1<9)。
強調したように、シリカS2の調製方法は、上で定義した2つの操作(a2)又は(b2)の内の一方をさらに含む。
かくして、第1の実施態様に従えば、組成物(C2)において有用なシリカS2の調製方法は、操作(a2)を含む。この場合、次の連続工程(iv.2)、(v.2)及び(vi.2)を、好ましくは工程(i.2)、(ii.2)及び(iii.2)に従う沈降を実施した後に、実施するのが有利である:
(iv.2)前記反応混合物(即ち得られた反応懸濁液又はスラリー)に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、
(v.2)この反応混合物に塩基性試薬を、好ましくは反応混合物のpH値が6.5〜10の範囲、特に7.2〜8.6の範囲になるまで、添加し、
(vi.2)この反応混合物に酸性化剤を、好ましくは反応混合物のpH値が3〜5の範囲、特に3.4〜4.5の範囲になるまで、添加する。
工程(iii.2)の同時添加の後に、次いで反応混合物の熟成を実施するのが有利であり得る。この熟成は、例えば1〜60分間、特に3〜30分間続けることができる。
工程(iv.2)を実施する場合には、工程(iii.2)と工程(iv.2)との間に、特に前記の随意としての熟成の前に、反応混合物に追加量の酸性化剤を添加するのが望ましい。この添加は一般的に、反応混合物のpH値が3〜6.5の範囲(特に4〜6の範囲)になるまで、行う。この添加の際に用いられる酸性化剤は、工程(ii.2)、(iii.2)及び(vi.2)の際に用いるものと一般的に同一のものである。
反応混合物の熟成は通常、工程(v.2)と工程(vi.2)との間に、例えば2〜60分間、特に5〜45分間実施する。
同様に、反応混合物の熟成は大抵の場合、工程(vi.2)の後に、例えば2〜60分間、特に5〜30分間実施する。
工程(iv.2)の際に用いられる塩基性試薬は、アンモニア水溶液又は好ましくは水酸化ナトリウム溶液(若しくはソーダ)であってよい。
別の実施態様に従えば、シリカS2の調製方法は、操作(b2)を含む。この場合、前記の工程(i.2)、(ii.2)及び(iii.2)の後に、反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加することから成る工程(vii.2)を実施する。
工程(vii.2)の同時添加の後に、次いで反応混合物の熟成を、例えば2〜60分間、特に5〜30分間,実施するのが有利であり得る。
工程(vii.2)を実施する場合、この工程(vii.2)の後に、そして特にこの随意の熟成の後に、反応混合物に追加量の酸性化剤を添加するのが望ましい。この添加は一般的に、反応混合物のpH値が3〜6.5の範囲、特に4〜6の範囲になるまで、行う。
この添加の際に用いられる酸性化剤は、本発明に従う調製方法の第2の別形態の工程(ii)及び(iii)の際に用いるものと一般的に同一のものである。
反応混合物の熟成は通常、この酸性化剤の添加の後に、例えば1〜60分間、特に3〜30分間実施する。
S2の調製方法において用いられるアルミニウム化合物Aは、一般的に有機又は無機アルミニウム塩である。有機塩の例としては、カルボン酸又はポリカルボン酸の塩、例えば酢酸、クエン酸、酒石酸又はシュウ酸の塩を特に挙げることができる。無機塩の例としては、ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物(例えば塩化物及びオキシ塩化物)、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩及びオキシ硫酸塩を特に挙げることができる。
実施の際には、アルミニウム化合物Aは溶液の形、一般的に水溶液の形で用いることができる。
アルミニウム化合物Aとして、硫酸アルミニウムを用いるのが好ましい。
S2の調製において、反応混合物の温度は一般的に60〜98℃の範囲とする。本発明の別形態に従えば、この反応は、70〜96℃の範囲の一定温度において実施する。本発明の別の別形態に従えば、反応終了時における温度を反応開始時における温度より高くする。かくして、反応開始時の温度は70〜96℃の範囲に保つのが好ましく、次いでこの温度を数分間かけて好ましくは75〜98℃の範囲の値まで上昇させ、反応終了までその値に保つ;従って、操作(a2)又は(b2)は通常、この一定温度値において実施する。
S2の調製方法において、沈降反応の結果得られた懸濁液(シリカスラリー)は、液固分離に付される。
S2の調製方法が操作(a2)を含む場合、この分離は濾過(及び必要に応じて続いての洗浄)及び解凝集を含み、この解凝集は少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で且つ好ましくは前記の酸性化剤の存在下で実施される(後者の場合、アルミニウム化合物B及び酸性化剤を同時に添加するのが有利である)。
解凝集操作は、例えば濾過ケークをコロイド又はビーズタイプのミルに通すことによって実施することができ、後に乾燥させるべき懸濁液の粘度を下げることを特に可能にする。
S2の調製方法が操作(b2)を含む場合もまた、前記分離は一般的に濾過(及び必要に応じて続いての洗浄)及び解凝集を含み、この解凝集は少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で、且つ一般的には前記の酸性化剤の存在下で、実施するのが好ましい(後者の場合、アルミニウム化合物B及び酸性化剤を同時に添加するのが有利である)。
アルミニウム化合物Bは通常はアルミニウム化合物Aとは異なるものである。かくして、化合物Bは一般的にアルミン酸アルカリ金属塩から選択され、特にアルミン酸カリウム又は非常に好ましくはアルミン酸ナトリウムである。
組成物(C2)中に存在させる沈降シリカS2は、少なくとも0.45重量%、好ましくは少なくとも0.50重量%、例えば0.50〜1.50重量%の範囲又はさらには0.75〜1.40重量%の範囲のアルミニウムを含有するのが好ましい。従って、S2の調製方法において用いられるべきアルミニウム化合物A及びBの量は、アルミニウム含有率がこれらの範囲に達するように選択するのが好ましい。
S2の調製方法において実施される分離は通常、任意の好適な方法、例えばベルトフィルター、回転式真空フィルター又は好ましくはフィルタープレスによって実施される濾過を包含する。
こうして回収される沈降シリカの懸濁液(濾過ケーク)を、次いで乾燥させる。この乾燥は、それ自体周知の任意の方法に従って行うことができる。
この乾燥は、噴霧によって行うのが好ましい。この目的のためには、任意の好適なタイプの噴霧器を用いることができ、特にタービン式、ノズル式、液圧式又は二流体式噴霧器を用いることができる。この乾燥は、例えば、特に初期ベース原料中のケイ酸塩濃度が少なくとも8g/リットル(であり且つ20g/リットル未満)、特に10〜15g/リットルの範囲である場合(並びにより一層特定的にはCTAB比表面積が少なくとも140m2/gであるシリカS2を調製することが望まれる場合)には、マルチノズル式噴霧器を用いた噴霧によって実施される。
本発明の1つの実施態様に従えば、乾燥させるべき懸濁液は、15重量%より高い、好ましくは17重量%より高い、例えば20重量%より高い固体含有率を有する。この場合、マルチノズル式噴霧器によって乾燥を実施するのが好ましい。本発明のこの実施態様に従って、好ましくはフィルタープレスを用いることによって得ることができる沈降シリカS2は、有利なことには、実質的に球状のビーズの形、好ましくは少なくとも80μmの平均寸法を有する実質的に球状のビーズの形にある。かかる特定の沈降シリカは、本発明の組成物(C2)において特に有利である。
一般的な場合には、ろ過の後に、沈降シリカS2の続いての工程において、ろ過ケークに乾燥材料、例えば粉体の形のシリカを添加することもできるということに留意すべきである。
乾燥の終わりに、回収された生成物、特に15重量%より高い固体含有率を有する懸濁液を乾燥させることによって得られた生成物に対して、微粉砕工程を実施することができる。この場合に得ることができる沈降シリカは、一般的に粉体の形、好ましくは少なくとも15μm、特に15〜60μmの範囲、例えば20〜45μmの範囲の平均寸法を有する粉体の形にある。
同様に、本発明の別の実施態様に従えば、乾燥させるべき懸濁液はせいぜい15重量%の固体含有率を有する。この場合には、タービン式噴霧器によって乾燥を実施するのが一般的である。この場合にこの実施態様に従って、好ましくは回転式真空フィルターを用いることによって得ることができる沈降シリカS2は、一般的に粉体の形、好ましくは少なくとも15μm、特に30〜150μmの範囲、例えば45〜120μmの範囲の平均寸法を有する粉体の形にある。
第3の局面に従えば、本発明の別の主題は、上で定義した少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤としての沈降シリカS3を含有するエラストマー組成物(C3)にあり、ここで前記沈降シリカS3は、
・140〜200m2/gの範囲、好ましくは145〜180m2/gの範囲のCTAB比表面積、
・140〜200m2/gの範囲、好ましくは150〜190m2/gの範囲のBET比表面積、
・300ミリリットル/100gより低い、好ましくは200〜295ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値、
・3μmより小さい、好ましくは2.8μmより小さい、例えば2.5μmより小さい、超音波による解凝集後のメジアン直径値(φ50)、
・10ミリリットルより大きい、好ましくは11ミリリットルより大きい、有利には少なくとも15ミリリットル、例えば少なくとも21ミリリットルの超音波解凝集ファクター(FD)、
・少なくとも0.45重量%、好ましくは0.50〜1.50重量%の範囲、有利には0.75〜1.40重量%の範囲のアルミニウム含有率。
本明細書の意味において:
・「CTAB比表面積」とは、NF規格T−45007(1987年11月)(5.12)に従って測定されるシリカの外的表面積を意味する。
・「BET比表面積」とは、Journal of the American Chemical Society, Vol. 60, page 309, February 1938に記載されたブルナウアー−エメット−テーラー(BRUNAUER-EMMET-TELLER)法{NF規格T−45007(1987年11月)に対応}に従って測定される比表面積を意味する。
・「DOP油吸収値」は、フタル酸ジオクチルを用いてNF規格T−30−022(1953年3月)に従って測定される。
・「超音波による解凝集後のメジアン直径(φ50)」及び「超音波解凝集ファクター(FD)」とは、シリカの分散性及び解凝集可能性を評価するための特定の解凝集試験であり、次の手順に従って実施される。
凝集物の凝集力(cohesion)は、超音波処理によって前もって解凝集させたシリカの懸濁液に対して実施される粒子寸法測定(レーザー散乱を用いるもの)によって評価される。かくして、シリカの解凝集能力(0.1μm〜数十μmの物品の破裂)が測定される。超音波下における解凝集は、直径19mmのプローブを備えたVibracell Bioblock(600W)音波変換器を用いることによって行われる。粒子寸法測定は、Sympatec粒子寸法分析機を用いてレーザー散乱によって実施される。
試料管(高さ6cm、直径4cm)中にシリカ2gを測り取り、50gになるまで脱イオン水を添加する。こうしてシリカ4%を含有する水性懸濁液が製造され、これを電磁式撹拌機によって2分間均質化させる。次いで以下のようにして超音波下での解凝集を実施する。プローブを4cmの深さまで浸漬し、出力を調節して、出力目盛板の指針の振れが20%を示すようにする。解凝集を420秒間実施する。次いで、既知の容量(ミリリットル)の均質化された懸濁液を粒子寸法分析機のセル中に導入した後に、粒子寸法測定を実施する。
シリカの解凝集能力が大きければ大きいほど、得られるメジアン直径値φ50が比例的に小さくなる。次の比:
(導入した分散液の容量の10倍の値(ミリリットル))/(粒子寸法分析機によって検知された懸濁液の光学密度)
(ここで、この光学密度は約20である)もまた決定される。この比は、微粉の割合の指標、即ち粒子寸法分析機によって検知されない0.1μmより小さい粒子の含有率の指標である。この比は超音波解凝集ファクター(FD)と称され、シリカの解凝集能力が大きければ大きいほど比例的に大きくなる。
組成物(C3)中の補強用充填剤として有用なシリカS3の例は、特に米国特許第5800608号明細書に記載されている。
組成物(C3)中に存在させるシリカS3は、直径が175〜275Åの範囲である孔によって構成される孔容積が直径が400Å以下の孔によって構成される孔容積の少なくとも50%、例えば少なくとも60%を占めるような孔分布を有するものであるのが好ましい。
与えた孔容積は水銀多孔度測定(porosimetry)によって測定され、孔直径はウォッシュバーン(Washburn)関係式から、130°の接触角度θ及び484ダイン/cmの表面張力γを用いて計算される(Micromeritics 9300多孔度計)。
非常に好ましい実施態様に従えば、組成物(C3)中のシリカS3は1.0〜1.2の範囲のBET比表面積/CTAB比表面積比を有し、即ち、シリカS3は好ましいことに非常に低い微孔性を有する。
さらに、組成物(C3)中のシリカS3のpHは、一般的に6.5〜7.5の範囲、例えば6.7〜7.3の範囲である。このpHは、ISO規格787/9に従って測定されるpH(水中に5%の濃度の懸濁液のpH)である。
シリカS3は、粉体、実質的に球状のビーズ若しくは随意に粒体の形、又はこれらの形の混合形にある組成物(C3)中に導入することができる。シリカS3はエラストマーE中で優れた分散性及び解凝集能力を有する。
シリカS3は、少なくとも15μmの平均寸法を有するのが好ましい。この平均寸法は、例えば15〜60μmの範囲(特に20〜45μmの範囲)又は30〜150μmの範囲(特に45〜120μmの範囲)である。
さらに、粉体の形のシリカS3は、次の特徴の1つ以上(好ましくはそれらの全部)を有するのが好ましい:
・240〜290ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値、
・少なくとも2.5cm3/g、より特定的には3〜5cm3/gの範囲の合計孔容積;及び/又は
・一般的に少なくとも0.17、例えば0.2〜0.3の範囲の粉体の充填密度(PD)。
本明細書の意味において「充填密度」(PD)とは、NF規格T−30−042に従って測定される密度を示す。
シリカS3は、少なくとも80μmの平均寸法を有する実質的に球状のビーズ(パール様物)の形で組成物(C3)に有利に導入することができる。本発明のある別形態に従えば、この平均ビーズ寸法は少なくとも100μm、例えば少なくとも150μmである;これは一般的に多くとも300μm、好ましくは100〜270μmの範囲とする。この平均寸法は、NF規格X11507(1970年12月)に従って乾式スクリーニング(篩分け)をし且つ50%累積篩上(オーバーサイズ)に相当する直径を測定することによって決定される。
実質的に球状ビーズ(パール様物)の形のシリカS3は、240〜290ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値を有するのが好ましい。
前記ビーズ(又はパール様物)の充填密度(PD)は、一般的に少なくとも0.17、例えば0.2〜0.34の範囲である。
このビーズは通常、少なくとも2.5cm3/g、より特定的には3〜5cm3/gの範囲の合計孔容積を有する。
シリカS3はまた、粒体の形で導入することもでき、その直径は、最も寸法が大きい軸(長手軸)について測定して、少なくとも1mm、特に1〜10mmの範囲であるのが好ましい。
かかる粒体は、200〜260ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値を有する。
この粒体は非常に様々な形状にあることができる。例として特に挙げることができる形状には、球形、筒形、平行六面体形、タブレット形、フレーク形、ペレット形及び円形断面又は多葉断面の押出物がある。
前記粒体の充填密度(PD)は一般的に少なくとも0.27であり、0.37までであることができる。これらの粒体は、一般的に少なくとも1cm3/g、より特定的には1.5〜2cm3/gの範囲の合計孔容積を有する。
第4の局面に従えば、本発明の別の主題は、上で定義した少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤としての沈降シリカS4を含有するエラストマー組成物(C4)にある。ここで、前記沈降シリカS4は:
・100〜240m2/gの範囲のCTAB比表面積、
・300ミリリットル/100gより低い、好ましくは200〜295ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値、
・直径が175〜275Åの範囲である孔によって構成される孔容積が直径が400Å以下の孔によって構成される孔容積の50%未満を占めるような孔分布{与えた孔容積は水銀多孔度測定によって測定され、孔直径はウォッシュバーン関係式から、130°の接触角度θ及び484ダイン/cmの表面張力γを用いて計算される(Micromeritics 9300多孔度計)}、
・超音波による解凝集の後の5μmより小さいメジアン直径(φ50)、
・少なくとも0.45重量%、好ましくは0.50〜1.50重量%の範囲、特に0.75〜1.40重量%の範囲のアルミニウム含有率:
を有するものである。
組成物(C4)中に存在させるシリカS4は、直径が175〜275Åの範囲である孔によって構成される孔容積が直径が400Å以下の孔によって構成される孔容積の40%未満を占めるような孔分布を有するものであるのが好ましい。
組成物(C4)中の補強用充填剤として有用なシリカS4の例は、特に米国特許第5876494号明細書に記載されている。
本発明の特別な実施態様に従えば、組成物(C4)中に存在させる沈降シリカS4は、
・140〜240m2/gの範囲、好ましくは140〜225m2/gの範囲、特に150〜225m2/gの範囲、例えば150〜200m2/gの範囲のCTAB比表面積、
・5.5ミリリットル超、特に11ミリリットル超、例えば12.5ミリリットル超の超音波解凝集ファクター(FD)、
・好ましくは、140〜300m2/gの範囲、特に140〜280m2/gの範囲、例えば150〜270m2/gの範囲のBET比表面積
を有する。
本発明の別の特別な実施態様に従えば、沈降シリカS4は、
・100〜140m2/gの範囲、好ましくは100〜135m2/gの範囲のCTAB比表面積、
・4.5μmより小さい、特に4μmより小さい、例えば3.8μmより小さい、超音波による解凝集後のメジアン直径値(φ50)、
・好ましくは100〜210m2/gの範囲、特に100〜180m2/gの範囲のBET比表面積
を有する。
より一般的には、シリカS4は、1.0〜1.2の範囲のBET比表面積/CTAB比表面積比を有し、言い換えれば、シリカS4は好ましいことに非常に低い微孔性を有する。
本発明の別の別形態に従えば、組成物(C4)のシリカS4は、1.2より大きい、例えば1.21〜1.4の範囲のBET比表面積/CTAB比表面積比を有し、即ちこれは比較的高い微孔性を示す。
シリカS4のpHは、一般的に6.5〜7.5の範囲、例えば6.7〜7.3の範囲である。
シリカS4は、様々な形態、即ち粉体、実質的に球状のビーズ又は粒体の内の少なくとも1つの形態で組成物(C4)中に導入することができる。これらは、エラストマーE中で非常に良好な分散性及び解凝集能力を有する。
粉体の形で導入されるシリカS4は、少なくとも15μmの平均寸法を有するのが好ましい。この平均寸法は、例えば15〜60μmの範囲(特に20〜45μmの範囲)又は30〜150μmの範囲(特に45〜120μmの範囲)である。
これらは、240〜290ミリリットル/100gの範囲のDOP油油吸収値を有するのが好ましい。
前記粉体の充填密度(PD)は、一般的に少なくとも0.17、例えば0.2〜0.3の範囲である。
前記粉体は、一般的に少なくとも2.5cm3/g、より特定的には3〜5cm3/gの範囲の合計孔容積を有する。
好ましくは、シリカS4は、実質的に球状のビーズの形、好ましくは少なくとも80μmの平均寸法を有する実質的に球状のビーズの形で組成物(C4)中に導入される。特定的な実施態様に従えば、この平均ビーズ寸法は、少なくとも100μm、例えば少なくとも150μmである;これは一般的には300μm以下、好ましくは100〜270μmの範囲である。この平均寸法は、NF規格X11507(1970年12月)に従って乾式スクリーニング(篩分け)をし且つ50%累積篩上(オーバーサイズ)に相当する直径を測定することによって決定される。
ビーズ(又は小球)の形で導入されるシリカS4は、240〜290ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値を有する。
前記のビーズの充填密度(PD)は、一般的に少なくとも0.17、例えば0.2〜0.34の範囲である。
前記ビーズは、一般的に少なくとも2.5cm3/g、より特定的には3〜5cm3/gの範囲の合計孔容積を有する。
シリカS4はまた、粒体の形で組成物(C4)に導入することもでき、その直径は、最も寸法が大きい軸(長手軸)について測定して、少なくとも1mm、特に1〜10mmの範囲である。
これらの粒体は、200〜260ミリリットル/100gの範囲のDOP油吸収値を有するのが好ましい。
この粒体は非常に様々な形状にあることができる。例として特に挙げることができる形状には、球形、筒形、平行六面体形、タブレット形、フレーク形、ペレット形及び円形断面又は多葉断面の押出物がある。
前記粒体の充填密度(PD)は一般的に少なくとも0.27であり、0.37までであることができる。これらは、一般的に少なくとも1cm3/g、より特定的には1.5〜2cm3/gの範囲の合計孔容積を有する。
上で規定した組成物(C1)、(C2)、(C3)及び(C4)中に存在させるブタジエン系エラストマーEは、溶液状で、好ましくはn−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン及びベンゼンから選択される重合溶媒中で調製された官能化ブタジエン系エラストマーを含む。このブタジエン系エラストマーEは、少なくとも1種のアルコキシシラン基含有多官能性カップリング剤によって官能化されたものである。
好ましくは、本発明の組成物中に用いられるブタジエン系エラストマーE中に含まれる前記官能化ブタジエン系エラストマーは、溶液状で調製された官能化ブタジエン−スチレンコポリマー(SSBR)である。有利には、溶液状で調製されたこの官能化ブタジエン−スチレンコポリマーは、
(a)5〜45重量%、好ましくは15〜45重量%のスチレン含有率;
(b)20〜80%、好ましくは25〜70%、より一層好ましくは30〜70%のブタジエン部分のミクロ構造の1,2−結合含有率;
(c)−55℃〜−20℃、好ましくは−55℃〜−30℃、より一層好ましくは−45℃〜−30℃のガラス転移温度;
を有する。このガラス転移温度は、重合におけるスチレン含有率を調節することによって(例えば重合の際のスチレンの供給速度及びブタジエン部分のミクロ構造の1,2−結合(ビニル)含有率を調節することによって)調整することができる。
有利には、上で規定した官能化ブタジエン−スチレンコポリマー(SSBR)はさらに、次の特性を有する:
(d)全スチレン単位の中で、単一のスチレン単位から成る鎖(ブロック)(スチレン単連鎖と言う)が40重量%以上であり、8個以上のスチレン単位が連なった長いスチレン鎖(スチレン長連鎖と言う)が10重量%以下である。
スチレン単連鎖のより好ましい割合は40〜80重量%であり、スチレン長連鎖のより好ましい割合は5重量%以下である。スチレン単位中のスチレン単連鎖及び長連鎖の割合は、(1)重合温度を制御する方法、(2)ブタジエンを連続的に導入する方法によって調節することができる。特に、重合速度はスチレンとブタジエンとで異なるだけではなく、重合温度及びモノマー濃度によっても影響を受ける。これらの理由で、スチレンとブタジエンとを単純に反応させただけでは、重合の後半の温度が高い時には、温度の影響及び反応混合物中のスチレンモノマーの濃度が高いことのせいで、スチレンの方が反応性が高い。その結果として、多量の長連鎖スチレンが生成し、長連鎖の割合が高くなる。スチレン単連鎖及び長連鎖の割合を適切に調節するために、上記の方法(1)又は(2)によって多量の長連鎖の生成を減らすことができる。方法(1)においては、スチレンの反応速度とブタジエンの反応速度とが同等に保たれるように重合温度を調節する。方法(2)においては、ブタジエンの初期量を減らして反応を開始させ、次いで残りのブタジエンを連続的に供給して、製造されるスチレン連鎖の長さを適切に調節する(即ち、単連鎖及び長連鎖の割合を適切に調節する)。
一般的に、本発明のエラストマー組成物中に存在させるエラストマーEは、一般的に開始剤の存在下で、好ましくはブタジエンを重合させることによって、又は好ましくはブタジエンと少なくとも1種の別のコモノマー、特にスチレンとを共重合させることによって、溶液状で調製される。得られるポリマー中の各モノマーの含有率は、使用モノマー間の初期比を調節することによって変化させることができる。
エラストマーEの大部分が上で定義したような官能化ブタジエン−スチレンコポリマー(SSBR)を含むことが望まれる場合、リチウムタイプの開始剤(これは特に低コストであること及び重合反応における安定性の観点で好ましい)の存在下でブタジエンとスチレンとを共重合させることによってエラストマーEを得るのが好ましい。
ブタジエンとスチレンとの共重合のために有用なリチウムタイプの開始剤の例としては、有機リチウム化合物、特にアルキルリチウム(例えばn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム及びt−ブチルリチウム);アルキレンジリチウム(例えば1,4−ジリチウムブタン);芳香族炭化水素リチウム{例えばフェニルリチウム、スチルベンリチウム、ジイソプロピルベンゼンリチウム、アルキルリチウム(例えばブチルリチウム)とジビニルベンゼン等との反応生成物等};多核炭化水素リチウム、例えばリチウムナフタレン;アミノリチウム;又はトリブチルスズリチウムを挙げることができる。
重合開始剤に加えて、ブタジエンとスチレンとの共重合の際に、スチレンランダム化剤として又はポリマー中のブタジエン単位のミクロ構造の調節剤として、エーテル化合物、第3級アミン等を必要に応じて用いることができる。ランダム化剤としての働きをする化合物の例としては、ジメトキシベンゼンやテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタンを挙げることができる。かかる化合物を用いることによって、ミクロ構造の1,2−結合含有率を調節することができる。
一般的にエラストマーEは溶液状での重合によって得ることができ、この重合はバッチ式又は連続式で、通常0℃〜130℃の範囲、好ましくは10〜100℃の範囲から好適に選択される温度において実施することができる。通常、この重合のための反応時間は、5分間〜24時間の範囲、好ましくは10分間〜10時間の範囲から適宜選択される。
重合の際に、特にリチウム開始剤を用いた場合には、開始剤を奪活してしまうハロゲン化合物や酸素、水、二酸化炭素のような化合物が重合系内に混入するのを防止するのが望ましい。
一般的に、本発明の組成物中に用いるためのエラストマーEは、特にエラストマーEの大部分が溶液中で調製された官能化ブタジエン−スチレンコポリマー(SSBR)である場合には、伸展油を用いて油展するのが好ましい。この伸展油は、全エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部、より一層好ましくは30〜40重量部の量で導入される。かくして、本発明の組成物(C1)、(C2)、(C3)及び(C4)中のエラストマーEとして、例えばヨーロッパ特許公開第916699号公報に記載されたブタジエン系エラストマーを用いることができる。
本発明の組成物中に用いることができる有用な伸展油は、特にナフテンタイプ、パラフィンタイプ及び芳香族油タイプの伸展油を含む。芳香族タイプの伸展油が好ましい。本発明の組成物中に用いるための伸展油は、ASTM法02501の粘度−比重定数が好ましくは0.900〜1.100の範囲、より一層好ましくは0.920〜0.990の範囲であるものであるのが有利である。
油を用いる油展方法に対しては特に制限はない。かかる方法の一例は、重合後のスチレン−ブタジエンコポリマーに伸展油を添加し、溶媒を除去し、生成物を慣用の方法で乾燥させることを含むものである。
特に大部分が(SSBR)エラストマーをベースとする場合、ブタジエン系エラストマーEは、1.5〜3.0、好ましくは1.5〜2.5、より一層好ましくは1.5〜2.1の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)を有するのが有利である。これらの範囲において、特に本発明の組成物の良好な加工性、特に低い粘度が得られる。
本発明の組成物中に存在させるブタジエン系エラストマーEは、アルコキシシラン及び/又はアルコキシシランスルフィドカップリング剤によって官能化されたエラストマーであり、これは通常は分岐構造を有するものである。カップリング剤による官能化は通常、多官能性カップリング剤によるエラストマーの末端変性である。これを行うための特定的な方法は、重合後に得られたリチウム反応性末端を有する反応性ポリマーをカップリング剤(アルコキシシラン化合物及び/又はアルコキシシランスルフィド化合物)と反応させることを含む。
本発明のエラストマー組成物(C1)、(C2)、(C3)及び(C4)において、ブタジエン系エラストマーEに対するシリカ充填剤の重量比は、一般的にエラストマーE100重量部当たりにシリカ充填剤30〜100重量部とする。この比は、エラストマー100重量部当たりにシリカ充填剤50重量部以上、より一層好ましくは70重量部以上とするのが有利である。他方、この比は一般的に、エラストマー100重量部当たりにシリカ充填剤90重量部未満とする。典型的には、この比はエラストマー100重量部当たりにシリカ充填剤約80重量部(例えばの範囲)とする。
本発明の組成物は、生の状態にあっても加硫された状態にあってもよい。
大抵の場合、特に粘度を抑制し且つ生の状態において組成物の加工性を可能にするために、本発明に従う組成物には少なくとも1種のカップリング剤を含ませるのが一般的である。この目的において有用なカップリング剤はそれ自体周知であり、当技術分野において周知の任意のカップリング剤から選択することができる。このカップリング剤は特に、オルガノシラン又は多官能性ポリオルガノシロキサン、特にシランポリスルフィド、例えばビス(アルコキシ(C1〜C4)−アルキル(C1〜C4)シリル−アルキル(C1〜C4)のジ、トリ又はテトラスルフィドから選択することができる。特に興味深いカップリング剤は、特にビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−又はビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(TESPD)、又はビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(TESPT)である。
本発明の特定的な組成物においてすでに強調したように、粘度を下げるために用いられるべきカップリング剤の量は、通常の組成物と比較して驚くほど少ない。
かくして、一般的な場合、本発明に従う組成物は一般的に良好な粘度特性を示し、これは特に、カップリング剤/シリカの比が4重量%以下である場合及び大抵の場合この比が3重量%未満である場合にさえ、生の状態にある組成物の容易な加工性を可能にする。
本発明の組成物にはもっと多くの量のカップリング剤を含ませることもでき、これは粘度のさらなる低下につながる。それでも、特にカップリング剤含有率が低いと本発明の組成物の転がり抵抗の低減効果が特に顕著になるので、大抵の場合組成物中のカップリング剤の量はできるだけ低くするのが特に興味深い。従って、本発明の組成物においては、カップリング剤/シリカの比が一般的に8以下であり、この比は好ましくは4重量%以下、さらに場合によっては3重量%以下とする。
強調したように、組成物(C1)、(C2)、(C3)及び(C4)はさらに、優れた低い転がり抵抗を、良好なグリップ特性及び非常に良好な耐摩滅性と共に示す。
上記の特性から、本発明の組成物は、タイヤ及びタイヤ用物品、特にタイヤトレッドの製造に特に好適である。この特定用途は、本発明の特定的な主題を構成する。
本発明の少なくとも1種のエラストマー組成物をベースとするタイヤ用ゴム物品(特にタイヤトレッド)及びかかる物品を含むタイヤ、特に組成物(C1)、(C2)、(C3)又は(C4)をベースとするタイヤトレッドもまた、本発明の特定的な主題を構成する。
下記の官能化エラストマー及びアルミニウムドープ充填剤から、本発明に従う様々なゴム組成物を調製した。
官能化エラストマー:末端アルコキシシラン基を有するスチレン−ブタジエンコポリマーを伸展油{富士興産株式会社より「Fukkol Aromax # 3」の名称で商品として入手できる粘度−比重定数(ASTM法02501)が0.963の油}で油展したものであり、JSR社よりT596の商品名で商品として入手でき、次の組成を有するもの。
・ブタジエン:68%
・スチレン:26%
・伸展油:ゴム100部当たり37.5部
アルミニウムをドープされた充填剤:Rhodia社より商品化されているシリカZ1165 MPS(アルミニウムをドープされた高分散性シリカ)
比較試験のために、エラストマー及び/又は充填剤を次の非官能化エラストマー及び非ドープシリカに置き換えたこと以外は同じ組成物を調製した。
非官能化エラストマー:Bayer社より商品化されている芳香族油で油展された非官能化スチレン−ブタジエンコポリマー5525-1。これは次の組成を有する:
・ブタジエン:70%
・スチレン:26%
・油:ゴム100部当たり37.5部
非ドープ充填剤:Rhodia社より商品化されているシリカZ1165 MP(高分散性シリカ)
カップリング剤(TESPT)を異なる含有率で用いて、表Iに記載した3種の組成物を調製した。TESPTは硫黄を含有し、これが組成物の特性を変えることがある。従って、TESPTの含有率を変えた場合には、同じ硫黄含有率で組成物を比較するために、硫黄S8を添加することによって硫黄の調節を行った。
それぞれの種類の組成物について、以下のものを調製した:
(1)官能化エラストマーT596及びAlをドープされた充填剤Z1165 MPSを含む本発明の組成物、
(2)それぞれ次のものを含む3通りのテスト用組成物:
・官能化エラストマーT596及び非ドープ充填剤Z1165 MP;
・エラストマー5525-1及びAlをドープされた充填剤Z1165 MPS;並びに
・エラストマー5525-1及び非ドープ充填剤Z1165 MP。
言い換えると、本発明に従う3つの組成物及び9つのテスト用組成物を調製した。
Figure 2008525545
混合手順
実験室用バンバリーミキサー中で表IIの条件で混合を実施した。Z1165 MPSについては、シランとステアリン酸との間のシリカ表面における相互作用を防止するために、第1の工程の終わりまでステアリン酸導入を先送りにした。Z1165 MPは標準的な混合手順を行った。
Figure 2008525545
組成物特性
様々な系を比較するために、12個の組成物を、伝統的な乗用車のタイヤトレッドの製造において、試験した。結果を表IIIに報告する。
Figure 2008525545
(*) 摩耗特性は、初期及びエージング後として与えられる。

Claims (34)

  1. 少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤として沈降シリカS1を含有するエラストマー組成物(C1)であって、
    前記ブタジエン系エラストマーEが溶液状で調製され且つ少なくとも1種のアルコキシシラン基含有多官能性カップリング剤で変性された官能化ブタジエン系エラストマーを含み;且つ
    前記沈降シリカS1が、ケイ酸塩と酸性化剤との沈降反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
    ・前記沈降反応を:
    (i.1)ケイ酸塩及び電解質を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)100g/リットルより低くし且つこの初期ベース原料中の電解質濃度を17g/リットルより低くし;
    (ii.1)前記ベース原料に酸性化剤を、反応混合物のpH値が少なくとも約7になるまで添加し、
    (iii.1)この反応混合物に酸性化剤及びケイ酸塩を同時に添加する:
    ことによって実施し;そして
    ・固体含有率24重量%以下の懸濁液を乾燥させる:
    ことを含む前記方法によって得ることができるものであり、
    前記方法が次の工程(a1)又は(b1):
    (a1)工程(iii.1)の後に、前記反応混合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、次いで塩基性試薬を添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含み、この解凝集を少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する;
    (b1)工程(iii.1)の後に、前記反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含む場合に、この解凝集を好ましくは少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する:
    の内の一方をさらに含む、前記エラストマー組成物。
  2. 前記沈降シリカが、ケイ酸塩と酸性化剤との反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
    前記沈降を:
    (i.1)ケイ酸塩及び電解質を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)100g/リットルより低くし且つこの初期ベース原料中の電解質濃度を17g/リットルより低くし;
    (ii.1)前記ベース原料に酸性化剤を、反応混合物のpH値が少なくとも約7になるまで添加し、
    (iii.1)この反応混合物に酸性化剤及びケイ酸塩を同時に添加する:
    ことによって実施し;
    次いで次の連続工程:
    (iv.1)前記反応混合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、
    (v.1)この反応混合物に塩基性試薬を、好ましくは反応混合物のpH値が6.5〜10の範囲、特に7.2〜8.6の範囲になるまで、添加し、
    (vi.1)この反応混合物に酸性化剤を、好ましくは反応混合物のpH値が3〜5の範囲、特に3.4〜4.5の範囲になるまで、添加する:
    を実施し、
    前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含み、この解凝集を少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施し、そして
    固体含有率24重量%以下の懸濁液を乾燥させる
    ことを含む前記方法によって得ることができるものである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  3. 前記沈降シリカが、ケイ酸塩と酸性化剤との反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
    前記沈降を
    (i.1)ケイ酸塩及び電解質を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)100g/リットルより低くし且つこの初期ベース原料中の電解質濃度を17g/リットルより低くし、
    (ii.1)前記ベース原料に酸性化剤を、反応混合物のpH値が少なくとも約7になるまで添加し、
    (iii.1)この反応混合物に酸性化剤及びケイ酸塩を同時に添加し、
    次いで
    (vii.1)この反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Bを同時に添加する
    ことによって実施し、そして
    固体含有率24%以下の懸濁液を乾燥させる
    ことを含む前記方法によって得ることができるものである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  4. 少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤として沈降シリカS2を含有するエラストマー組成物(C2)であって、
    前記ブタジエン系エラストマーEが溶液状で調製され且つ少なくとも1種のアルコキシシラン基含有多官能性カップリング剤で変性された官能化ブタジエン系エラストマーを含み;且つ
    前記沈降シリカが、アルカリ金属Mのケイ酸塩と酸性化剤との反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
    前記沈降を、
    (i.2)アルカリ金属Mのケイ酸塩を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)20g/リットルより低くし、
    (ii.2)前記ベース原料に酸性化剤を、該ベース原料中に存在するM2Oの少なくとも5%の量が中和されるまで、添加し、
    (iii.2)この反応混合物に酸性化剤及びアルカリ金属Mのケイ酸塩を同時に、(SiO2として表わした)ケイ酸塩の添加量/初期ベース原料中に存在する(SiO2として表わした)ケイ酸塩の量の比が4よりも大きく且つせいぜい100となるように、添加する
    ことによって実施する
    ことを含む前記方法によって得ることができるものであり、
    前記方法が次の2つの操作(a2)又は(b2):
    (a2)工程(iii.2)の後に、前記反応混合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、次いで塩基性試薬を添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含み、この解凝集を少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する;
    (b2)工程(iii.2)の後に、前記反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加し、前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含む場合に、この解凝集を好ましくは少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する:
    の内の一方をさらに含む、前記エラストマー組成物。
  5. 前記沈降シリカが、ケイ酸塩と酸性化剤との反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
    前記沈降を:
    (i.2)アルカリ金属Mのケイ酸塩を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)20g/リットルより低くし、
    (ii.2)前記ベース原料に酸性化剤を、該ベース原料中に存在するM2Oの少なくとも5%の量が中和されるまで、添加し、
    (iii.2)この反応混合物に酸性化剤及びアルカリ金属Mのケイ酸塩を同時に、(SiO2として表わした)ケイ酸塩の添加量/初期ベース原料中に存在する(SiO2として表わした)ケイ酸塩の量の比が4よりも大きく且つせいぜい100となるように、添加する:
    ことによって実施し;
    次いで次の連続工程:
    (iv.2) 前記反応混合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを添加し、
    (v.2) この反応混合物に塩基性試薬を、好ましくは反応混合物のpH値が6.5〜10の範囲、特に7.2〜8.6の範囲になるまで、添加し、
    (vi.2)この反応混合物に酸性化剤を、好ましくは反応混合物のpH値が3〜5の範囲、特に3.4〜4.5の範囲になるまで、添加する:
    を実施し、
    前記分離が濾過及びこの濾過から得られたケークの解凝集を含み、この解凝集を少なくとも1種のアルミニウム化合物Bの存在下で実施する
    ことを含む前記方法によって得ることができるものである、請求項4に記載のエラストマー組成物。
  6. 前記沈降シリカが、ケイ酸塩と酸性化剤との反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離し且つ乾燥させることを含む方法であって、
    前記沈降を:
    (i.2)アルカリ金属Mのケイ酸塩を含む初期ベース原料を形成させ、その際、この初期ベース原料中のケイ酸塩濃度を(SiO2として表わして)20g/リットルより低くし、
    (ii.2)前記ベース原料に酸性化剤を、該ベース原料中に存在するM2Oの少なくとも5%の量が中和されるまで、添加し、
    (iii.2)この反応混合物に酸性化剤及びアルカリ金属Mのケイ酸塩を同時に、(SiO2として表わした)ケイ酸塩の添加量/初期ベース原料中に存在する(SiO2として表わした)ケイ酸塩の量の比が4よりも大きく且つせいぜい100となるように、添加し、
    (vii.2) この反応混合物にケイ酸塩及び少なくとも1種のアルミニウム化合物Aを同時に添加する
    ことによって実施する
    ことを含む前記方法によって得ることができるものである、請求項4に記載のエラストマー組成物。
  7. 前記沈降シリカの調製の際に電解質を添加しないことを特徴とする、請求項5又は6に記載のエラストマー組成物。
  8. 前記沈降シリカが少なくとも0.45重量%のアルミニウムを含有する、請求項1〜7のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  9. 前記アルミニウム化合物Aが有機又は無機アルミニウム塩であり、有機塩が好ましくはカルボン酸又はポリカルボン酸の塩から選択され、無機塩が好ましくはハロゲン化物、オキシハロゲン化物、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩及びオキシ硫酸塩から選択される、請求項1〜8のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  10. 前記アルミニウム化合物Aが硫酸アルミニウムである、請求項1〜9のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  11. 前記アルミニウム化合物Bがアルミン酸アルカリ金属塩、特にアルミン酸ナトリウムである、請求項1〜10のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  12. 前記分離がフィルタープレスによって実施される濾過を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  13. 前記乾燥が噴霧によって実施される、請求項1〜12のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  14. 前記乾燥がノズル式噴霧乾燥器によって実施される、請求項1〜13のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  15. 少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含み且つ少なくとも1種の補強用充填剤として沈降シリカS3を含有するエラストマー組成物(C3)であって、
    前記ブタジエン系エラストマーEが溶液状で調製され且つ少なくとも1種のアルコキシシラン基含有多官能性カップリング剤で変性された官能化ブタジエン系エラストマーを含み;且つ
    前記沈降シリカS3が、
    ・140〜200m2/gの範囲のCTAB比表面積、
    ・140〜200m2/gの範囲のBET比表面積、
    ・300ミリリットル/100gより低いDOP油吸収値、
    ・超音波による解凝集後の3μmより小さいメジアン直径値(φ50)、
    ・10ミリリットルより大きい超音波解凝集ファクター(FD)、
    ・少なくとも0.45重量%のアルミニウム含有率
    を有する、前記エラストマー組成物。
  16. 前記沈降シリカが、直径175〜275Åの孔によって構成される孔容積が直径400Å以下の孔によって構成される孔容積の少なくとも50%を占めるような孔分布を有する、請求項15に記載のエラストマー組成物。
  17. 少なくとも1種のブタジエン系エラストマーEを含有し且つ少なくとも1種の補強用充填剤としての沈降シリカS4を含有するエラストマー組成物(C4)であって、
    前記ブタジエン系エラストマーEが溶液状で調製され且つ少なくとも1種のアルコキシシラン基含有多官能性カップリング剤で変性された官能化ブタジエン系エラストマーを含み;且つ
    前記沈降シリカが
    ・100〜240m2/gの範囲のCTAB比表面積、
    ・300ミリリットル/100gより低いDOP油吸収値、
    ・直径が175〜275Åの範囲である孔によって構成される孔容積が直径が400Å以下の孔によって構成される孔容積の50%未満を占めるような孔分布、
    ・超音波による解凝集の後の5μmより小さいメジアン直径(φ50)、
    ・少なくとも0.45重量%のアルミニウム含有率:
    を有する、前記エラストマー組成物。
  18. 前記沈降シリカが0.50〜1.50重量%、特に0.75〜1.40重量%の範囲のアルミニウム含有率を有する、請求項15〜17のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  19. 前記沈降シリカが少なくとも80μmの平均寸法を有する実質的に球状のビーズ、少なくとも15μmの平均寸法を有する粉体、少なくとも1mmの寸法の粒体の内の少なくとも1つの形態で組成物中に導入された、請求項15〜18のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  20. 前記沈降シリカが少なくとも100μm、特に少なくとも150μmの平均寸法を有する実質的に球状のビーズの形態にある、請求項15〜19のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  21. 前記ブタジエン系エラストマーEが、溶液状で調製された前記官能化ブタジエン系エラストマーを、組成物中のブタジエンエラストマーの総重量を基準として少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも50重量%の量で含む、請求項1〜20のいずれかに記載の組成物。
  22. ブタジエン系エラストマーE中に存在させる前記官能化ブタジエン系エラストマーが
    ・アルコキシシラン;
    ・アルコキシシランスルフィド;及び
    ・次の一般式(I):
    nSi(OR)mR'4-m-n
    (ここで:
    各X基は独立的にハロゲン原子を表わし;
    各R基は独立的に1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表わし;
    各R'基は独立的に1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、1〜20個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル基及び6〜20個の炭素原子を有するアリール基から選択される基を表わし;
    mは1、2、3又は4を表わし、nは0、1又は2を表わし、それらの合計m+nは2、3又は4である)
    を有する多官能性カップリング剤:
    から選択される多官能性基で変性されたものである、請求項1〜21のいずれかに記載の組成物。
  23. 前記ブタジエン系エラストマーEが溶液状で調製された官能化ブタジエン−スチレンコポリマー(SSBR)を含む、請求項1〜20のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  24. 前記の溶液状で調製された官能化ブタジエン−スチレンコポリマーが
    (a)5〜45重量%のスチレン含有率;
    (b)20〜80%のブタジエン部分のミクロ構造の1,2−結合含有率;
    (c)−55℃〜−20℃のガラス転移温度;
    を有する、請求項23に記載のエラストマー組成物。
  25. 前記の溶液状で調製された官能化ブタジエン−スチレンコポリマーが
    (d)全スチレン単位中の単一のスチレン単位から成る鎖の含有率40重量%以上及び8個以上のスチレン単位が連なった長いスチレン鎖の含有率10重量%以下
    を有する、請求項24に記載のエラストマー組成物。
  26. 前記エラストマーEが、全エラストマー成分100重量部に対して20〜50重量部の量で伸展油を用いて油展されたものである、請求項23〜25のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  27. 少なくとも1種のカップリング剤を追加的に含む、請求項1〜26のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  28. カップリング剤/シリカの重量比が4%以下である、請求項27に記載のエラストマー組成物。
  29. 生の状態又は加硫された状態にある、請求項1〜28のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  30. タイヤ又はタイヤ用物品を製造するための、請求項1〜29のいずれかに記載のエラストマー組成物の使用。
  31. 請求項1〜28のいずれかに記載の少なくとも1種のエラストマー組成物をベースとするタイヤ用ゴム物品。
  32. 請求項31に記載のゴム物品を含むタイヤ。
  33. 請求項1〜28のいずれかに記載の少なくとも1種のエラストマー組成物をベースとするタイヤトレッド。
  34. 請求項33に記載のタイヤトレッドを含むタイヤ。
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