JP2008524376A - ポリマー溶融体の忌避性添加剤としてのフルオロケミカルジエステル - Google Patents

ポリマー溶融体の忌避性添加剤としてのフルオロケミカルジエステル Download PDF

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Abstract

次式I:C49SO2N(Q1)(CH2aO−C(O)−(CH2n−C(O)O(CH2bNQ2SO249(I)(式中、Q1およびQ2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが水素または1個〜4個の炭素原子のアルキル基であり、aは2〜11の整数であり、bは2〜11の整数であり、nは少なくとも10である)のフルオロケミカルエステル組成物を含む熱可塑性ポリマー。

Description

本発明は、ある特定のフルオロケミカルジエステルをポリマー溶融体に添加して、熱可塑性ポリマー、特に繊維、布帛、不織布、フィルムおよび成形品に、低表面張力の液体に対する優れた忌避性を付与することに関する。
カーペットや布の繊維は、日常使用していると容易に汚れたりしみがついたりする。繊維の汚れの問題は、綿やウールなどの伝統的な天然繊維よりも実質的に親油性(油を好む)である、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、およびポリエステルなどの合成繊維の出現とともに、いっそう難しくなってきた。
汚れを生じさせる多種多様な材料が知られている。繊維上に見られる汚れとしては、フライアッシュまたは他の無機粒子などの様々な固体粒子、油や油脂などの液体、(油性成分と混じった粒子を含んでいる)煤煙などの固体と液体の混合物、および皮膚細胞や皮脂などの生体物質を挙げることができる。
汚れは、典型的には、非常に短い距離でのみ有効なファンデルワールス力によって繊維表面に付着する。付着力は、単位界面積当たりの相互作用の力、接触面積、および液体が繊維表面上に存在するかどうかによって変わる。繊維上に油性の膜があると汚れはひどくなる。一般に、液体の粘度が高くなるほど、繊維への液体の付着力は大きくなる。汚れの粒子は、ポリエステルやポリエチレンのフィルムなど、最初は滑らかな表面にさえ付着する。汚れは一般に、繊維内に機械的に取り込まれるわけではない。
繊維のしみは、外部の着色物質と繊維とのイオン結合または共有結合による場合も含め、多種多様な仕方で起こり得る。例えば、ナイロン繊維は、末端アミノ基およびカルボキシル末端基を有するポリアミドである。ナイロンは一般に、酸性染料によって染色されるが、この染料は、プロトン化された末端アミンにイオン結合する、負に帯電した着色分子である。染色用酸性染料の例としては、FD&C赤染料(Red Dye)No.4、ワイン、およびカラシを含んでいる液体がある。
長年、汚れ(しみとは違う)への耐性は、油や水をはじく仕上げ剤を塗布することにより、カーペットや布の繊維に付与されてきた。おそらく、最初の繊維用汚れ防止剤はスターチであったが、これは繊維の洗浄時に汚れと一緒に取り去られてしまった。他の水溶性高分子しみ防止仕上げ剤としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルアルコール、アルギン酸、ヒドロキシエチルセルロース、およびナトリウムカルボキシメチルセルロースがあった。スターチの場合と同様に、こうした保護仕上げ剤の重大な欠点は、作用メカニズムが犠牲になるという点にあり、それらは汚れを封じ込めるが、繊維の洗浄時に汚れと一緒に取り除かれてしまう。
ポリアクリレート、ポリメタアクリレートおよびマレイン酸のポリマーを含め、ビニルポリマーも、防汚剤(soil release agents)として用いられてきた。米国特許第3,377,249号明細書は、アクリル酸エチルと少なくとも20%のアクリル酸、メタクリル酸、またはイタコン酸のコポリマーをN−メチロールアクリルアミドと組み合わせたエマルジョンを開示している。
さらに最近では、フルオロケミカル防汚剤が非常に一般的になってきた。フルオロケミカル試剤は、ぬれを防止するために繊維上にコーティングされる。ぬれの防止は、カーペットを汚す物質と表面との間の化学的接触を最小限にし、その物質が除去されやすくすることで行われる。
最初のフルオロケミカル仕上げ剤は、繊維の表面エネルギーを減少させて油汚れが広がるのを防ぐことに焦点を合わせていた。より最近になって開発されたフルオロケミカル仕上げ剤では、米国特許第3,728,151号明細書に記載されているように、表面エネルギーの減少を親水性と組み合わせることが試みられた。米国特許第3,759,874号明細書(親油性のフッ素含有ブロックと親水性のポリエチレンオキシドブロックの組合わせから構成されるポリウレタンについて記載)および米国特許第4,046,944号明細書(尿素結合によってつながれた親油性のフッ素化ブロックおよび親水性のポリエチレンオキシドブロックを含んでいる、フッ素化縮合ブロックコポリマーについて記載)を含め、多数の特許が、繊維用の防汚コーティングとして使用されるフッ素化ポリマーについて記載している。
繊維上のフッ素化仕上げ被覆により、確かにある程度の防汚性が繊維に付与されるが、それらはすべて、繊維の日常的な手入れによって除去されてしまうというまぎれもない欠点に悩まされている。現在に至るまでどの入手可能なフルオロケミカル仕上げ剤も、汚れやしみから永続的に保護することはできない。これは、住宅向けカーペットで使用する繊維としてナイロンと競合し始めた、非常に親油性のあるポリプロピレンに特有の問題である。
熱可塑性ポリマー繊維は、繊維の表面特性に影響を及ぼすため、例えば、はっ水性を改良するため、あるいはしみ抵抗性またはほこり汚れ耐性を付与するために、フルオロケミカル化合物で処理することがしばしばある。もっともよく行われるのは、フルオロケミカル分散液を、これらの繊維で作られた織物に、吹き付け、パジングまたは発泡で局所的に塗布し、その後に水を除去するための乾燥工程を行うことである。
例えば、式Cn2n+1(CH2mOH(式中、nは約3〜14であり、mは1〜3である)で表されるパーフルオロアルキル脂肪族アルコールから得られる様々なフッ素化エステルの水性分散液を、3個〜30個の炭素を有し、他の置換基を含むことができるモノカルボン酸またはポリカルボン酸と一緒に局所的に塗布することにより、布の繊維にほこり汚れ耐性および非火炎伝搬性(nonflame propagating characteristics)をもたらす方法が知られている。フッ素化エステルとしては、とりわけ、デュポン(DuPont)から入手可能な「ゾニール(ZONYL)」FTSに相当するパーフルオロアルキルエチルステアレート、ならびにドデカン二酸またはトリデカン二酸から作られるパーフルオロアルキルエチルジエステルがある。
局所的塗布の代わりに、繊維の押出しの前にフルオロケミカル添加剤をポリマー溶融体に含有させた場合、熱可塑性ポリマー繊維および布帛の製造方法は単純化されて、かなりの投資を省くことができることが十分に認められている。適切な程度有効なフルオロケミカル添加剤を見出すことが困難であった。
熱可塑性ポリマーとしては、とりわけ、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドおよびポリアクリレートがある。ポリオレフィン、特にポリプロピレンは、特に医療/外科分野において使い捨ての不織防護服用にしばしば使用されているが、これは一つにはポリオレフィンに本来的にはっ水性があるという理由のためである。しかし、ポリオレフィンは、医療分野においてしばしば遭遇する他の低い表面張力の液体(血液やイソプロピルアルコールなど)に対しては本来的に良好な忌避剤ではない。この欠陥をうまく避けるために、フルオロケミカル分散液はこうした布帛に局所的に塗布される。
ポリオレフィン溶融体に含有させるのに適した添加剤の要件としては、低い添加剤濃度で低表面張力の液体をはじくことができることに加え、加工条件に耐えられるように熱安定性が十分であることおよび揮発性が低いことが挙げられる。化合物は、十分な忌避性を得るのに必要な添加剤の量を最小限にするため、繊維の表面へ移動しようとするのが好ましい。この移動は、多くの場合、繊維の押出し後の加熱によって促進できるが、この加熱工程を必要としないでこの移動が生じることがより好ましい。ポリマー繊維でのこの移動性要件により、フルオロケミカル分子の大きさが制限される傾向が出てくることになり、高分子量のポリマーフルオロケミカル添加剤が事実上、考慮から除外されることになる。
フルオロケミカル添加剤をポリオレフィン繊維溶融体に含有させるという一般概念は知られているが、好適で有効な添加剤を見つけるのが困難であったため、この概念を適用することに限界があった。そのようなフルオロケミカル添加剤を評価するための数多くの取組みが過去に行われたが、それらはポリオレフィンの他の性質を改良することを意図したものであり、低表面張力の液体に対する忌避性を向上させる方法を教示していない。
一部分が2つ以上の溶融押出不織層で構成される不織複合構造体が知られており、その少なくとも1つの層は、いかなる種類の形成後処理も必要とすることなく、添加剤が表面へ優先的に移動する結果としてポリマー単独の表面特性とは異なる少なくとも1つの特性を表面に付与する添加剤を含んでいる。添加剤含有層の例としては、市販のフルオロケミカル添加剤(上に記載した「ゾニール(ZONYL)」FTSを含む)によって変性されたポリプロピレンがある。
米国特許第5,178,931号明細書および同第5,178,932号明細書は、特定の不織の薄層構造体および複合構造体をそれぞれ開示しており、それらは一部分において3つの溶融押出不織層で構成されており、その第2のものは、いかなる種類の形成後処理も必要とすることなく、添加剤が表面へ優先的に移動する結果としてアルコール忌避性を付与する添加剤を含み、さらに第1層および第3層の少なくとも1つが、何らかの仕方でその特性を変更するための薬剤を局所的に施して処理されている。添加剤含有第2層の例としては、「ゾニール(ZONYL)」FTSを含む、市販のフルオロケミカルがある。
ポリマー全体に非高分子フルオロケミカルが分散させられた状態で溶融押出によって製造される、防汚ポリマー組成物が知られている。使用されるポリマーとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリエステルがあり、使用されるフルオロケミカルはパーフルオロアルキルステアレート(特に「ゾニール(ZONYL)」FTS)である。
加えて、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリエステルの群から選択されるポリマーと、任意選択的に結合部分を介して非フッ素化(nonfluorinated)親油性アルキル、アリール、アラルキルまたはアルカリール部分に結合されたフッ素化疎油性(oleophobic)疎水性アルキル基を含んだフルオロケミカルとの混合物を含んでおり、混合物として溶融押出することができるポリマー組成物が知られている。より具体的な上記のフルオロケミカルの説明は開示されていないが、2個〜35個の炭素原子を含む親油性有機基エステルが、適用可能な多数の化合物の中にある。その例としては、「ゾニール(ZONYL)」FTS、あるいは「ゾニール(ZONYL)」BAをステアリン酸メチルおよびパルミチン酸メチルでエステル交換して作られる生成物がある。
フッ素含有有機基を有する有機溶剤可溶性のろう状炭化水素を含んでいる、自動車のコーティングフィルムが知られている。この成分は、フッ素含有基を有するカルボン酸で高分子量のアルコールをエステル化およびカップリングさせて得られる生成物、またはフッ素含有基を有するアルコールで高分子量の脂肪酸をエステル化およびカップリングさせて得られる生成物である。高分子量のアルコールの例としては、炭素が50個までの平均炭素鎖長を有するものが挙げられる。高分子量の脂肪酸の例としては、炭素が31個(メリシン酸)までの炭素鎖長のものが挙げられる。生成物は、自動車用ワックス剤(waxing agent)としてのみ試験された。
特開平3−41160号公報は、式Rf−R1−OCO−R2(式中、Rfは5個〜16個の炭素を有するパーフルオロアルキル基であり、R1は1個〜4個の炭素を有するアルキレン基であり、R2は21個〜50個の炭素を有する不飽和アルキル基または飽和アルキル基である)で表されるパーフルオロアルキル基含有の長連鎖脂肪酸エステルを含んでいる熱可塑性樹脂組成物を教示している。一つの実施例では、C81724OHをC2755COOHと反応させて、エステルを生成させている。樹脂にはポリエチレンおよびポリプロピレンが含まれていた。添加剤の便益は、水と樹脂成形品との接触角によって示されていた。得られたポリマーの、低表面張力の液体に対する忌避性に関する試験は報告されていない。
低表面張力の液体に対する優れた忌避性および優れた製品効率(product efficiency)を実現することが必要とされている。
要約すれば、先行技術は、押出繊維の表面特性を変えるために溶融段階で含有させられたフルオロケミカル添加剤を含んでいるポリオレフィン繊維の例を数多く開示しており、その多くが、防汚性、しみ抵抗性、はっ水性またはその他の目的に向けられていた。
米国特許第5,560,992号明細書および米国特許第5,977,390号明細書は、フルオロケミカルを含有する防汚熱可塑性ポリマーを開示している。
本発明は、低表面張力の液体に対する忌避性を熱可塑性ポリマー物品に付与するための組成物および方法を含む。低表面張力の液体に対する忌避性を有する本発明の組成物は、(a)(1)熱可塑性ポリマーと(2)次式Iで表されるフルオロケミカルエステル組成物との混合物を形成させること、
49SO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)O(CH2bNQ2SO249 (I)
(式中、Q1およびQ2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが水素または1個〜4個の炭素原子のアルキル基であり、aは2〜11の整数であり、bは2〜11の整数であり、nは少なくとも10である);および
(b)前記混合物を溶融押出すること
によって調製される材料を含む。
本発明の組成物は、はつ油性とはっ水性を意外なほどうまく兼ね備えた高分子物品を生み出す。
本発明は、フィラメント、繊維、不織布またはウェブ、フィルムあるいは成形品の形態である上記の組成物をさらに含む。
本発明は、ポリマーと有効量のフルオロケミカル化合物(上に記載のフルオロカーボンエステルを含む)との混合物を物品形成の前に形成させることおよびその混合物を溶融押し出しすることを含む、低表面張力の液体に対する忌避性を熱可塑性ポリマー物品に付与するための方法をさらに含む。そのような物品としては、フィラメント、繊維、不織ウェブまたは布帛、フィルムあるいは成形品がある。
ある特定の低分子量のフッ素化エステル化合物を物品形成の前にポリマーに添加し、得られた混合物を溶融押し出しすることによって、低表面張力の液体に対する優れた忌避性が、熱可塑性ポリマー物品、特に繊維、布帛、フィラメント、不織布、フィルム、および成形品に付与される。この方法は、物品表面への添加剤の移動を促進するための、物品の押出し後の加熱を行うかどうかにかかわらず用いられる。これは、本発明のエステル化合物が本質的に表面に濃縮する傾向があるためである。
「低表面張力の液体」という用語は、本明細書では50ダイン/cm(50×10-7ニュートンメートル)未満の表面張力を有する液体を意味するのに用いている。そのような液体の例としては、アルコール、血液、およびある特定の体液がある。
本発明の組成物は、(1)熱可塑性ポリマーと(2)次式Iのフルオロケミカルエステル組成物との混合物を溶融押し出しすることによって調製された材料を含む。
49SO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)O(CH2bNQ2SO249 (I)
上式で、Q1およびQ2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが水素または1個〜4個の炭素原子のアルキル基であり、aは2〜11の整数であり、bは2〜11の整数であり、nは少なくとも10である。
aは好ましくは2である。それは、そのような添加剤を含んでいる、結果として得られた組成物がより優れたはつ油性を示す傾向があるからである。
bは好ましくは2である。それは、そのような添加剤を含んでいる、結果として得られた組成物がより優れたはつ油性を示す傾向があるからである。
nは好ましくは16〜20、もっとも好ましくは16である。それは、そのような添加剤を含んでいる、結果として得られた組成物が、最適なはつ油性およびはっ水性を示す傾向があるからである。
本発明の組成物は、典型的には、約0.1〜約5.0重量パーセントのフルオロケミカルエステルを含む。本発明の組成物は、典型的には、フッ素含量が約200〜約10,000百万分率(重量で)である。
本明細書で使用される「フルオロケミカル」という用語は、炭素に直接結合した2個を超える水素原子がフッ素に置換されている非高分子(nonpolymeric)有機化合物、またはポリマーまたはコポリマーの調製に用いるモノマー中の炭素に結合している少なくとも1個の水素がフッ素に置換されている高分子有機化合物を指す。フルオロケミカルは、フルオロカーボンまたはフルオロカーボンポリマーと呼ばれることもある。フルオロケミカルは、炭素に結合した他のハロゲン原子(特に、塩素)を含んでいてもよい。
フッ素原子が存在すると、安定性、不活性、不燃性(nonflammability)、疎水性、および疎油性の特性が分子に付与される。フルオロケミカルは、一般に、対応する炭化水素よりも高密度であり、より揮発性がある。また、対応するフッ素化されていない化合物またはポリマーよりも屈折率、誘電率、溶解度、および表面張力が低い。
ポリマーと一緒に押し出すために選択されるフルオロケミカルは、すべての水素がフッ素原子に置換されているパーフルオロ、または2つ以上であるが全部ではない水素がフッ素に置換されているセミフルオロ(semifluorinated)であってよい。防汚繊維を作製する際に使用する好適なフルオロケミカルは、小さな分子、オリゴマー、またはポリマー、あるいはそれらの混合物である。フルオロケミカルは、固体または液体の形態で機械式ブレンダーに加えることができる。
選択されたフルオロケミカルまたはフルオロケミカルの混合物は、押し出し時に不利な仕方で反応または劣化するどんな部分も含んでいるべきではない。フルオロケミカルに含めることができる官能部分または官能基化された部分の非限定例としては、アルコール、グリコール類、ケトン、アルデヒド、エーテル、エステル、アミド、酸、アクリレート、ウレタン、ウレア、アルカン、アルケン、アルキン、芳香族、複素環式芳香族、およびニトリルがある。フルオロケミカル中の官能基化された部分は、ポリマー繊維中の官能部分または官能基化された部分との適合性があり、不利な反応をしないものでなければならず、押出し時に分解して望ましくない生成物が生じてはならない。
ポリマーと一緒に押し出されるフルオロケミカルは同種のものであってよく、あるいはセミフルオロ化合物、パーフルオロ化合物、またはセミフルオロおよびパーフルオロ化合物両方の混合物を含んでよい。
ポリテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンのポリマー、フッ素化エチレン−プロピレンポリマー、ポリフッ化ビニリデン、およびポリ(ヘキサフルオロプロピレン)を含め、広範囲のフルオロカーボン炭化水素ポリマーが知られている。様々なフルオロケミカルが市販されており、その多くはデラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.Du Pont de Nemours and Company(Wilmington、Del))から入手可能である。使用可能なその他のフルオロケミカルとしては、フルオロケミカルコーティングに商業的に現在使用されているものがあり、それにはスコッチガード(Scotchgard(登録商標))358および352(スリーエム・カンパニー(3M Co.))、ゾニール(Zonyl(登録商標))5180フルオロケミカル分散液、およびテフロン(登録商標)(Teflon(登録商標))タフコート・アニオニック(Toughcoat Anionic)(E.I.デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド(E.I.Du Pont de Nemours and Company,Inc.)が含まれる。ゾニール(Zonyl(登録商標))5180は、1〜10%の多官能性パーフルオロアルキルエステル混合物、10〜20%のポリメタクリル酸メチル、および70〜75%の水を含んでいるフルオロケミカル水性分散液である。テフロン(登録商標)(Teflon(登録商標))タフコート・アニオニック(Toughcoat Anionic)は、5〜10%のパーフルオロアルキル置換ウレタン、1〜5%の多官能性のパーフルオロアルキルエステル、および85〜90%の水を含んでいる。
フルオロケミカルを水性エマルジョンとして得た場合、フルオロケミカルをポリマーと一緒にブレンダーに加える前に、乳化剤および水を除去すべきである。
好ましい実施態様では、結合部分を介して親油性のフッ素化されていないアルキル、アリール、アルカリールまたはアラルキル基に結合された、フッ素化アルキル基を有するフルオロケミカルが使用される。フッ素化アルキル基は、疎油性であるとともに疎水性でもあるので、繊維を通過してその表面に移動する傾向がある。フッ素化されていない親油性基は、繊維内に固定されたままである。したがって、フッ素化されていない有機基に結合されたフッ素化アルキル基という組合わせを含んでいるフルオロケミカルにより、表面が防汚性となるが、フルオロケミカルは繊維内に保持される。結合部分は、フルオロケミカルの所望の性能に著しい悪影響を及ぼさないだけでなく、繊維と化学的に反応しないような任意の化学基であってよい。
防汚繊維の製造に有用なフルオロ脂肪族基含有化合物の非限定例を式Iで示す。
本発明者らは意外にも、優れたはつ油性およびはっ水性を示すが、次式:
f 3SO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)−O−(CH2bNQ2SO2
(式中、Rf 3はF(CF2x−であり、ここでxは4〜20である)または次式:
RSO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)−O−(CH2bNQ2SO2
(式中、Rは約12個〜約66個の炭素原子を有する飽和脂肪族炭化水素である。)
の化合物を実質的に含まない本発明の熱可塑性組成物を製造できることを見出した。
永続的に防汚性があり、ポリマー全体にフルオロケミカルが分散しているポリマー組成が調製される。このようにして製造されるカーペットや布の繊維は、フルオロケミカルを含まない繊維と比較して、表面エネルギーが低減されており、静電特性が低い。この繊維は、フルオロケミカルが繊維上に被覆されるのではなく、ポリマー全体に分散しており、洗濯しても繊維から除去されないという点において、繊維と布帛の技術の顕著な進歩を示す。
ポリマー中にフルオロケミカルが分散しているため、防汚性以外のポリマーの特性も改良される。例えば、フルオロケミカルなしで押し出し成形されるポリプロピレン繊維は、非常に静電気が起きやすい。後ほどの処理工程時に破断または静電気によってまとわりつかないようにするためには、押出し後に帯電防止剤を施さなければならない。しかし、帯電防止剤は、繊維がタフトされた後に、精練によって繊維から除去しなければならない。これは、使用時に繊維が汚れる傾向を帯電防止剤が増大させうるからである。この工程は厄介であり、繊維のコストを高くすることになる。ポリマー、特にポリプロピレン繊維をフルオロケミカルと一緒に押し出す場合、本来的に静電エネルギーが小さいので、取り扱いやすくするための帯電防止剤を必要としない。
フルオロケミカルは、数多くの用途にとって有用なぬれ防止(antiwetting)特性もポリマーに付与する。例えば、フルオロケミカルは、ポリマーと一緒に押し出して、水をはじく薄いフィルムにすることができる。これは特に、その用途で乾燥フィルムが必要とされるようなある特定の製造手順、例えば、押し出されて間もないフィルムに接着剤を加える場合に有用である。フルオロケミカルをポリマー内に分散させると、可燃性が低下し、ポリマーの燃焼性も変わる。
熱可塑性ポリマー
本明細書で使用される「コポリマー」という用語は、少なくとも2種類の異なるモノマー、モノマーとポリマー、あるいは2種以上のポリマーまたはオリゴマーを重合させて形成されるポリマーを含む。簡単にするために、本明細書で使用される「ポリマー」という用語は、コポリマー、およびポリマーの混合物を含む。
溶融押出が可能であり、かつ所望のフルオロケミカルと適合性のある任意のポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物が、防汚繊維での使用に好適である。一般に溶融押出される一般的なポリマーには、ナイロン6、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、およびポリウレタンがある。
フルオロケミカルと組み合わせる場合、押出し時に適切な粘度およびせん断速度を有するようなポリマーを選択すべきである。これは、適当な時間内に凝固して、引張り強さ(ひずみ)、伸び率(応力)、弾性率、結晶化度、ガラス転移温度、および溶融温度を含め、所望の機能にとってふさわしい特性を有するフィラメントになるべきである。これらの特性は公知の方法で測定できる。
PCT/US92/05906号明細書は、表面エネルギーの小さいポリウレタン組成物の製造方法を開示しており、その方法は、ポリイソシアネート、ポリオール、およびそこに開示されているタイプの非反応性フルオロ脂肪族(fluoroaliphatic)部分を含む混合物を重合させることを含んでいる。ポリウレタンは、フルオロケミカルを予備成形ポリウレタンと一緒に単に押し出すだけでは製造されず、そうではなく、フルオロケミカルの存在下でモノマーが実際に重合する、反応を伴う押出しによって製造される。これとは対照的に、本発明では、予備成形ポリマーをフルオロケミカルと一緒に単に溶融押出するだけで防汚材料が作られる。
押出し
上記の化合物を製造できる方法は様々であり、本発明における方法は特定の製造方法に限定されない。例えば、上記の化合物は、適切な脂肪アルコールを適切なフルオロカーボン酸(fluorocarbon acid)と反応させて酸エステル(acid ester)を形成させるか、あるいは適切な脂肪酸を適切なフルオロカーボンアルコール(fluorocarbon alcohol)と反応させて、都合よく調製される。これらの類の他の化合物は、同様の方法に従って当業者により容易に調製される。
本発明において有用なエステルは、ペレット形態、粒状形態、粉末形態または他の適切な形態の熱可塑性ポリマーに添加し、その混合物をロール作業、攪拌または配合によってポリマーと混合して、均一な混合物にする。その後それを溶融押出する。あるいはまた、エステルをポリマー溶融体に加えて混合物を形成させ、それ後それを溶融押出する。熱可塑性ポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、またはポリアクリレートである。熱可塑性ポリマーは、好ましくはポリオレフィン、1種または複数種のポリオレフィンの混合物またはブレンド、ポリオレフィンコポリマー、ポリオレフィンコポリマーの混合物、あるいは少なくとも1種のポリオレフィンと少なくとも1種のポリオレフィンコポリマーの混合物である。熱可塑性ポリマーは、より好ましくは、ポリマー単位またはコポリマー単位がエチレン、プロピレンまたはブチレンまたはそれらの混合物であるポリオレフィンポリマーまたはコポリマーである。したがって、ポリオレフィンは、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレンあるいはそれらのブレンドまたはコポリマーである。
熱可塑性ポリマーに加えるフッ素化化合物の量は、好ましくはポリマーの0.1から約5重量%である。この範囲を上回る量を使用することもできるが、得られる便益に対して必要以上に費用がかかることになる。ブレンドはこの後、公知の方法を用いて、溶融させて押し出して、繊維、フィラメント、不織ウェブまたは布帛、フィルム、または成形品にする。
押出しを用いて、種々のタイプの不織布を形成させる。特に、押出しを用いて、平均直径がおよそ0.1〜15ミクロン以上、好ましくは約3〜5ミクロンの範囲内である連続したランダム堆積マイクロファイバーの溶融ブロー(melt blown)不織ウェブを形成させる。1つの孔当たり少なくとも0.1〜5グラム/分の樹脂流量で、ダイによって溶融押出を実施し、マイクロファイバーは移動支持体上にランダムに堆積してウェブが形成される。
上記の溶融ブロー(melt blowing)方法では、ポリマーおよび本発明の化合物は押出機に供給され、そこで溶かされて、小さなオリフィスの列を含んでいるダイを通過させられる。ポリマーがダイから出てくるにつれて、2つの高速の収束熱風流によって接触させられ、それによってポリマーは直径が0.1〜10ミクロンの細い不連続繊維のブラスト(blast)に繊維化される。実用的なポリマーの押出量または流量は、1つの孔当たり0.1〜5グラム/分の範囲である。典型的な気体流量は、気体出口面積の1平方インチ当たり2.5〜100ポンド(1.72×105〜6.89×105Pa)/分の範囲である。気温は、約400°F(204℃)〜750°F(399℃)の範囲である。この後、冷却用空気によって繊維が急冷され、繊維は、繊維のブラストの6〜12インチ(15.2〜30.5cm)前に配置された移動スクリーン上にランダムな絡み合ったウェブとして堆積する。
溶融ブロー方法は、V.A.ウェンテ(V.A.Wente)による記事「スーパーファイン熱可塑性繊維(Superfine Thermoplastic Fibers)」(Industrial and Engineering Chemistry、第48(8)巻、1342−1346頁(1956年));およびR.R.バアンティンとD.T.ローカンプ(R.R.Buntin and D.T.Lohkamp)共著「溶融ブロー:新しい不織製品用の一工程ウェブプロセス(Melt Blowing−−A One−step Web Process for NewNonwoven Products)」(Journal of the Technical Association of the Pulp and Paper Industry、第56(4)巻、74−77頁(1973年));ならびに米国特許第3,972,759号明細書に、さらに詳しく記載されている。それらの文献の開示内容を本明細書に援用する。
絡み合った細い繊維がランダムに配列されてなる溶融ブロー不織ウェブの特有の性質としては、表面積が非常に大きいこと、孔の大きさが非常に小さいこと、強さが適当であり、布帛構造体の重さが軽いことが挙げられる。このような性質があるため、不織ウェブは、遮断性ならびに通気性や被覆性が重要な医療用織物などの用途に特に適したものとなる。
押出しは、高分子フィルムを作るのにも使用される。フィルムへの応用分野では、フィルム形成ポリマーは、回転スクリューによって押出機を通って運ばれる際に、溶融と混合が同時に行われ、その後、例えばスロットまたはフラットダイから押し出され、そこでフィルムは、当業者に知られている様々な技法で急冷される。フィルムは、急冷の前に、任意選択的に高温でのフィルムの圧伸または延伸操作により配向させられる。
成形品は、上述のように溶融押出機(melt extruder)からの溶融ポリマーを、ポリマーが凝固する成形型中に圧入または注入することにより作製される。典型的な溶融成形(melt forming)技法としては、射出成形、ブロー成形、圧縮成形および押出しがあり、そうした技法は当業者によく知られている。成形品はその後、成形型から押し出され、任意選択的に熱処理されてポリマー添加剤が物品の表面に移動するようにされる。
任意選択的に加熱またはアニールの工程を行うことができるが、必須ではない。ポリマー溶融体または押し出された繊維、フィラメント、不織ウェブまたは布帛、フィルム、または成形品は、約25℃〜約150℃の温度に加熱される。加熱は、場合によっては、アルコール忌避性を付与する点でフルオロケミカル添加剤の効果を向上させることができる。
本発明の組成物は、様々な繊維、フィラメント、不織ウェブまたは布帛、フィルムおよび成形品に有用である。例としては、布帛およびカーペットに使用される繊維、医療/外科分野で使用される保護服に使用される不織布、および多種類のプラスチック成形品がある。本発明の方法は、低表面張力の液体に対する忌避性を、フィラメント、繊維、不織ウェブまたは布帛、フィルムおよび成形品など、様々な熱可塑性ポリマー物品に付与するのに有用である。
防汚繊維は、ポリマーの内部コアをポリマーの外部コア(フルオロケミカルがこの中に埋め込まれている)と一緒に押し出すことを含む細コア同時押出(thin core coextrusion)によっても製造できる。細コア同時押出に対応する機械は、フロリダ州のヒルズ・リサーチ・コーポレーション(Hills Research corporation,Florida)から入手可能である。耐久性を得るため、内部ポリマーコアは、外部防汚ポリマー組成物に十分に付着するものを選択すべきである。細コア同時押出は、様々なコストで様々な用途に合わせた多種多様な繊維を作製するのに使用できる。例えば、価格の安いポリマーを繊維の内部コアとして使用し、フルオロケミカルによって汚れから保護する所望のポリマーを外部コアとして使用できる。あるいはまた、防汚繊維は、丈夫な内部ポリマーコアによって強化することができる。非限定例として、ポリプロピレン内部コアとポリアミド/フルオロケミカル外部コア、ポリアミド内部コアとポリプロピレン/フルオロケミカル外部コア、ポリエチレン内部コアとポリプロピレン/フルオロケミカル外部コア、ポリプロピレン内部コアとポリエチレン/フルオロケミカル外部コア、ポリエチレン内部コアとポリアミド/フルオロケミカル外部コア、ポリアミド内部コアとポリエチレン/フルオロケミカル外部コア、ポリエステル内部コアとポリアミド/フルオロケミカル外部コア、ポリアミド内部コアとポリエステル/フルオロケミカル外部コア、ポリエチレン内部コアとポリエステル/フルオロケミカル外部コア、ポリプロピレン内部コアとポリエステル/フルオロケミカル外部コア、ポリエステル内部コアとポリエチレン/フルオロケミカル外部コア、ポリエステル内部コアとポリプロピレン/フルオロケミカル外部コア、およびこれらの変形を同時押出することによって作製される繊維がある。
押出しの温度は、この方法で使用するポリマーおよびフルオロケミカルによって異なってくる。典型的な押出温度は100°Fから800°Fまで様々であるが、ある特定の方法ではこの範囲外の押出温度にしなければならないことがある。繊維のデニールも、作製する製品に応じて様々になるが、典型的には1から50,000の範囲内である。カーペットの繊維は、典型的には900デニールから8000デニールの範囲である。
多種多様な布帛処理薬品を押出工程に加えて製品の性質を改良することができる。例としては、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収材、染料または着色剤、および殺菌剤(抗菌薬、抗真菌薬、および抗藻薬(antialgals)を含む)がある。押出工程において劣化を生じさせたり不利な反応をしたりしないような、任意の市販の布帛処理化学薬品が適切である。市販の難燃剤としては、アルミナ三水和物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、金属酸化物、ボラート、スルホネート、およびホスフェートがある。
本発明を、以下の例示的な実施例によってさらに説明する。以下の試験方法および調製方法を用いた。
はっ水性試験
3Mカンパニー(3M Company)から入手可能な床材用3Mはっ水性試験V(1994年2月)を用いて、不織ウェブ試料のはっ水性を測定した。この試験では、脱イオン水とイソプロピルアルコール(IPA)のブレンドによる浸透に関して試料が試される。各ブレンドには以下に示すような等級番号(rating number)が割り当てられている。
Figure 2008524376
はっ水性試験を実施する際に、不織ウェブ試料を平らな水平面上に置く。5つの小さな水滴または水/IPA混合物の滴を、試料上の少なくとも2インチ離れた箇所に静かに置く。45°の角度で10秒間観察した後に5滴のうちの4滴が球体または半球体に見えた場合、不織ウェブ試料は試験に合格したと判断する。報告されているはっ水性の等級は、説明した試験に不織布試料が合格した、水または水/IPA混合物の最高の番号に相当する。はっ水性等級は少なくとも4であることが望ましく、好ましくは少なくとも6である。
はつ油性試験
ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company,St.Paul,Minn)から入手可能な3Mはつ油性試験III(1994年2月)を用いて、不織ウェブ試料のはつ油性を測定した。この試験では、様々な表面張力の油または油の混合物による浸透に関して試料が試される。油および油の混合物には、以下に対応する等級が与えられている。
Figure 2008524376
はつ油性試験は、はっ水性試験と同様にして実施する。報告されているはつ油性等級は、不織ウェブ試料が試験に合格した油または油混合物の最高のものに対応する。はつ油性等級は少なくとも1であることが望ましく、好ましくは少なくとも3である。
溶融ブロー押出手順(Melt Blown Extrusion Procedure)
使用した押出機は、ブラベンダー(Brabender)CTSE−V逆回転円錐形(counter−rotating conical)二軸スクリュー押出機であり、最大押出温度がおよそ220℃で、コレクターまでの距離がおよそ11インチであった。
フルオロケミカルおよび熱可塑性ポリマーをそれぞれ秤量し、板紙の容器内で混合した。その後、基本ハンドドリルに取り付けられたミキサーヘッド(mixer head)を用いて、目で見て均質な混合物が得られるまで、約1分間混合した。その後、その混合物を押出機のホッパーに加えた。
マイクロファイバーウェブをブローするのに使用した溶融ブローダイ構造体、ウェブの坪量(50±5g/m2)およびマイクロファイバーの直径(10〜15マイクロメートル)を含め、各混合物のプロセス条件は同じであった。押出温度はおよそ220℃、一次気温(primary air temperature)は220℃、圧力は7psi(48kPa)であり、エアギャップの幅は0.030インチ(0.76cm)、ポリマー押出量は約10lbs/時であった。
用語集
アジピン酸は、Cが6個の脂肪族ジカルボン酸である(アルドリッチ(Aldrich)から入手可能)。
アゼライン酸は、Cが9個の脂肪族ジカルボン酸である(アルドリッチ(Aldrich)から入手可能)。
ドデカン二酸は、Cが12個の脂肪族ジカルボン酸である(デュポン(DuPont)から入手可能)。
オクタデカン二酸は、Cが18個の脂肪族ジカルボン酸である(コグニス・コーポレーション(Cognis Corporation)からエメロックス(EMEROX(登録商標))118として入手可能)。
エイコサン二酸は、Cが20個の脂肪族ジカルボン酸である(オレゴン州ポートランドのTCI(TCI,Portland,Oregon)から入手可能)。
ドコサン二酸は、Cが22個の脂肪族ジカルボン酸である(アルドリッチ(Aldrich)から入手可能)。
MEFFBSE:C49SO2N(CH3)C24OH(当量が357のフルオロケミカルアルコール)は、米国特許第2,803,656号明細書(アルベレッチ(Ahlbrecht)ら)の実施例1に基本的に記載されている手順を用いて、パーフルオロブタンスルホニル(PBSF)をメチルアミンおよびエチレンクロロヒドリンと反応させることにより、2段階で調製できる。
ユニライン(UNILIN(登録商標))350は、オクラホマ州タルサのベーカー−ペトロライト(Baker−Petrolite,Tulsa,Oklahoma)からのものであった。
エスコレン(ESCORENE(登録商標))PP3505Gポリプロピレン(polypropylene)は、テキサス州ベイタウンのエクソン・ケミカル・カンパニー(Exxon Chemical Company,Baytown,Texas)から入手可能な、溶融流量が400のポリプロピレンである。
溶融流量が400のハンツマン(HUNTSMAN(登録商標))PS440−200ポリウレタン。
フルオロケミカルジエステルの合成
フルオロケミカルジエステルF−4は、以下の手順を用いて、2:1のモル比でMEFFBSEアルコールをオクタデカン二酸でエステル化することにより調製した。
三つ口丸底フラスコに、25g(0.0793モル)のエメロックス(Emerox)118(オハイオ州シンシナティのコグニス・コーポレーション(Cognis Corporation,Cincinnati,Ohio)から入手可能)、56.7g(0.159モル)のMEFBSE、100gのトルエンおよび1g(0.007モル)の70重量%メタンスルホン酸溶液を加えた。フラスコの内容物は、ディーン・スターク・トラップ(Dean−Stark trap)および凝縮器を用いて、112℃で12時間にわたって還流させた。その後、溶液を冷やして80℃にした。この溶液に1.08g(0.007モル)のトリエタノールアミンを加えてから、その溶液を80℃で1時間攪拌した。その後、このトルエン溶液を75gの熱水(80℃)で3回洗浄した。最後の洗浄の後、下部の有機層を蒸留してトルエンを除去した。フラスコに残っている残留物がジエステル生成物であった。これをジャーに注ぎ込み、室温まで冷まして結晶化させた。
フルオロケミカルジエステルF−1からF−3およびF−5からF−6を、フルオロケミカルジエステルF−4の場合に用いたのと基本的に同じ手順で調製したが、但し、脂肪族ジカルボン酸を変えた。表1に、フルオロケミカルジエステルの調製に使用した様々なアルコールおよびジカルボン酸を示す。
比較のため、フルオロケミカルF−7からF−10も調製した。
フルオロケミカルジエステルF−7は、フルオロケミカルジエステルF−4の場合に用いたのと基本的に同じ手順で調製したが、但し、MEFBSEアルコールの代わりにC81724OHを使用し、脂肪族二酸はドデカン二酸であった。フルオロケミカルジエステルF−8は、ドデカン二酸の代わりにオクタデカン二酸を使用した以外は同様にして調製した。
フルオロケミカルジエステルF−9は、同様の手順を用いて、1:1:1のモル比でUNILIN350、Cが4個のアルコールを、ドデカン二酸でエステル化することにより調製した。フルオロケミカルジエステルF−10は、ドデカン二酸の代わりにオクタデカン二酸を使用した以外は同様にして調製した。
Figure 2008524376
表1のフルオロケミカルジエステルを、ポリプロピレンの重量に基づいて1.0重量パーセントのレベルでエスコレン(ESCORENE(登録商標))PP3505Gポリプロピレン(polyropylene)と混合し、その混合物を、上述の溶融ブロー押出手順を用いて熱押出しにより不織ウェブにした。上述のはっ水性試験およびはつ油性試験を用いて、不織ウェブのはっ水性を測定した。試料の試験は、1)繊維を収集してウェブを形成させたすぐ後、2)室温で24時間放置した後、および3)80℃、100℃および120℃で2分間アニールしその後室温で24時間放置した後に実施した。はっ水性およびはつ油性のデータを表2に示す。
比較例7および実施例5では、ESCORENE(登録商標)PP3505ポリプロピレンの代わりにHUNTSMAN(登録商標)PS440−200ポリウレタンを使用し、また1.0重量パーセントのフルオロケミカルジエステル(示されているもの)を用いた溶融ブロー不織ウェブを使用した。
Figure 2008524376
上記の結果が示すとおり、本発明の組成物(実施例1〜4に示されている)は、米国特許第5,560,992号明細書に開示されている組成物(比較例C1、C2、C3、およびC4に示されている)および米国特許第5,977,390号明細書に開示されている組成物(比較例C5およびC6に示されている)と比べて優れた性能を示す。

Claims (7)

  1. (a)(1)熱可塑性ポリマーと(2)次式Iで表されるフルオロケミカルエステル組成物との混合物を形成させること、
    49SO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)O(CH2bNQ2SO249 (I)
    (式中、Q1およびQ2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが水素または1個〜4個の炭素原子のアルキル基であり、aは2〜11の整数であり、bは2〜11の整数であり、nは少なくとも10である);および
    (b)前記混合物を溶融押出すること
    によって調製される材料を含む組成物。
  2. 前記熱可塑性ポリマーが、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、ならびにそれらのブレンドおよびコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. aが2でありbが2である、請求項1に記載の組成物。
  4. 1およびQ2がそれぞれCH3である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記フルオロケミカルが前記ポリマーの約0.1〜約5重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 約200〜約10,000百万分率(ppm)のフッ素含量を有する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、次式
    f 1SO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)(CH2bNQ2SO2
    (式中、Rf 1はF(CF2x−であり、ここでxは4〜20である)、または次式
    RSO2N(Q1)(CH2a−O−C(O)−(CH2n−C(O)(CH2bNQ2SO2
    (式中、Rは約12個〜約66個の炭素原子を有する飽和脂肪族炭化水素である)で表される化合物を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
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