JP2008524363A - チオール官能性化合物を含有する水性コーティング組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a)ポリオール、b)ポリイソシアネート架橋剤、およびc)チオール官能性化合物を含んでいる水性コーティング組成物であって、イソシアネート基とチオール基とのモル比が1:0.0001〜1:0.4の範囲にある水性コーティング組成物に関する。本発明はさらに、該コーティング組成物の使用方法、および該コーティング組成物を調製するための部材のキットに関する。本発明に従うコーティング組成物は、高い硬化速度と、長いポットライフと、それから調製されたコーティングの良好な膜外観とのバランスを発揮する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤を含んでいる水性コーティング組成物、該コーティング組成物の使用方法、並びに該コーティング組成物を調製するための部材のキットに関する。
上述のタイプのコーティング組成物は、国際特許出願公開第01/81441号によって知られている。原料として特定のカルボン酸およびアルコールを特徴とする分岐状ポリエステルポリオールを、ポリオールとして含んでいる組成物を、この公報は記載する。国際特許出願公開第01/81441号の組成物は、クリアコートとしてまたは着色されたコーティングとして使用されることができる。
国際特許出願公開第01/81441号の組成物によって、許容される硬化速度およびポットライフが得られることができることが見出されたけれども、硬化速度と、ポットライフと、コーティングの膜外観との改良されたバランスを有するようなコーティング組成物を提供する必要性が存在する。
イソシアネートヒドロキシル重縮合反応を加速する硬化触媒の添加によって、このような組成物の硬化速度は望ましいレベルまで増加されることができる。好適な硬化触媒は国際特許出願公開第00/39181号によって知られており、有機金属触媒および第三級アミンを包含する。硬化触媒の周知の例は、有機スズ化合物、たとえばジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、およびスズオクトエートである。
しかし、硬化触媒の適用の結果としての硬化速度の増加は、マルチパック組成物のポットライフの対応する望ましくない減少を伴う。さらに、イソシアネート基と膜形成性バインダーのヒドロキシル基との反応およびイソシアネート基と水との反応の両者を、硬化触媒は触媒する。後者の反応は二酸化炭素ガスを発生し、これはコーティング膜中の欠陥をもたらし、膜外観を損なう。
国際特許出願公開第00/49100号は、ヒドロキシル官能性アクリレートコポリマーおよび架橋性物質を含んでいる水性の膜形成性組成物を開示する。アミノ樹脂(aminoplast)、トリアジン、およびポリイソシアネートから、架橋性物質は選択される。好まれる架橋性物質は、部分的にアルキル化されたメラミンホルムアルデヒド縮合物とカルバモイルトリアジンとの混合物である。イソシアネート架橋剤の場合には、保護されたイソシアネートが好まれる。さらに、この公報の組成物は、両親媒性補助剤を含んでいてもよい。当該補助剤は、その極性末端に1以上の親水性末端基を有する。ヒドロキシル基、カルバメート基、アミド基、尿素基、およびメルカプタン基から、該親水性基は選択され、ヒドロキシル基が好まれる。
この公報によって教示される保護されたイソシアネートの使用は、長いポットライフをもたらすことができ、上記の二酸化炭素生成によって引き起こされる膜の欠陥を最小化することができる。しかし、国際特許出願公開第00/49100号は、硬化速度と、ポットライフと、コーティング層の良好な外観とのバランスについては沈黙している。
光潜在性塩基、少なくとも1のポリイソシアネート、およびイソシアネートと反応性の基を含有する少なくとも1の化合物を含んでいる光活性化可能コーティング組成物であって、該イソシアネートと反応性の基が少なくとも1のチオール基を含んでいるものに、国際特許出願公開第01/92362号は関する。該光活性化可能コーティング組成物は、水性であることができる。
国際特許出願公開第01/81441号公報 国際特許出願公開第00/39181号公報 国際特許出願公開第00/49100号公報 国際特許出願公開第01/92362号公報
紫外線放射がない場合も含めて5〜80℃における硬化速度と、ポットライフと、コーティング層の膜外観との良好なバランスを提供する、ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤を含んでいる水性コーティング組成物を提供することが、本発明の目的である。
冒頭の段落([0009]の段落)に従う水性コーティング組成物であって、該コーティング組成物がチオール官能性化合物を含んでおり、かつイソシアネート基とチオール基とのモル比が1:0.0001〜1:0.4の範囲にある水性コーティング組成物によって、本発明の目的は達成される。
溶剤媒体型組成物中のイソシアネートヒドロキシル付加反応用の、チオールで保護されたスズまたはビスマス触媒を、米国特許第4788083号が記載していることは注記されなければならない。しかし、水性コーティングに該開示された触媒を使用する可能性は、この公報に記載も示唆もされていない。
本発明に従うコーティング組成物は、高い硬化速度と、長いポットライフと、それから調製されたコーティングの良好な膜外観とのバランスを発揮し、国際特許出願公開第01/81441号によって公知の従来技術の組成物のそれよりも、本発明に従うコーティング組成物は優れている。
水性コーティング組成物に使用されるのに適したポリオールは、ポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリオール、並びにこれらの混合物および混成物を包含する。
ポリエステルポリオール
ポリカルボン酸、その酸無水物またはジアルキルエステルとポリアルコールとのポリエステル化によって一般的に知られた方法に従って、ポリエステルポリオールは調製されることができる。任意的に、単官能酸、モノアルコールおよび/若しくはヒドロキシル官能酸並びに/またはエポキシ化合物が、共反応化合物として使用されることができる。該ポリエステルポリオールを生成する反応は、1以上の段階で実施されることができる。
ポリエステルポリオールは、好適には300〜15,000、または500〜8,000、または1,000〜4,000の範囲の数平均分子量を有する。得られるポリエステルポリオール中にヒドロキシル官能性を達成するために、化学量論的に過剰のヒドロキシル成分が使用されることができる。ポリエステルポリオールは、好適には15〜500mgKOH/g、または25〜300mgKOH/g、または50〜250mgKOH/g、または100〜220mgKOH/gの範囲のヒドロキシル価を有する。ポリエステルポリオールは、一般に2より多いヒドロキシル官能基、たとえば2.3より多いヒドロキシル官能基、または2.5より多いヒドロキシル官能基を有する。2より多いヒドロキシル官能基を達成するために、ポリエステルポリオールは好適には分岐状構造を有する。
分岐状ポリエステルポリオールを得るために、分岐剤の存在下に縮合反応が実施され、該分岐剤は3官能以上の酸および/またはアルコールであることができる。3官能以上の酸は、好適にはトリメリット酸およびピロメリット酸またはこれらの酸無水物の群から選択されることができる。3官能以上のポリアルコールは、好適には1,1,1−トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロールエタン、1,2,3−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、およびこれらの混合物の群から選択されることができる。特定の実施態様では、1,1,1−トリメチロールプロパンのような3官能以上のポリアルコールが使用される。
好適なポリエステルポリオールの調製に使用されることができるポリカルボン酸またはその反応性誘導体のさらなる例は、フタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル、ジメチルテレフタレート、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、アジピン酸、二量体酸、アゼライン酸、セバシン酸、5−スルホイソフタル酸のリチウム、ナトリウム、カリウムまたはアミンの塩、およびジメチルスルホイソフタレート、並びにこれらの混合物である。
好適なポリエステルポリオールの調製に使用されることができるモノカルボン酸の例は、安息香酸、第三級ブチル安息香酸、スルホ安息香酸、スルホ安息香酸のリチウム、ナトリウム、カリウムまたはアミンの塩、および飽和酸、たとえば5〜18炭素原子を持つ直鎖の酸;イソノナン酸、2−エチルヘキサン酸、デカン酸、ドデカン酸、ピバル酸、不飽和酸、たとえばダイズ脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、トール油脂肪酸等、並びにこれらのモノカルボン酸の混合物である。
6より多い炭素原子を持つカルボン酸は一般に好適である。好適なポリエステルポリオールの調製に使用されることができるヒドロキシ官能酸の例は、ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバル酸、ヒマシ油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸、5−ヒドロキシ−ペンタン酸またはそのラクトンである。
好適なポリエステルポリオールの調製に使用されることができるポリアルコールのさらなる例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセロール、ジ−トリメチロールプロパン、ジ−ペンタエリスリトール、およびこれらの混合物である。好適なポリエステルポリオールの調製に使用されることができるモノアルコールの例は、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、第三級ブチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、ドデカノール、およびこれらの混合物である。少なくとも4炭素原子を持つアルコールが一般に好適である。
エポキシ官能性化合物の例は、α−分岐モノカルボン酸のグリシジルエステル、エポキシ化植物油、ポリアルコールまたはポリフェノールのポリグリシジルエーテル、およびポリカルボン酸のポリグリシジルエステルである。
好適なポリエステルポリオールは、イオン性および/または非イオン性安定化基を含んでいてもよい。その代わりにまたは追加して、ポリエステルポリオールは、水性媒体中で外部乳化剤によって安定化されることができる。このような乳化剤はモノマー状、オリゴマー状またはポリマー状の化合物であることができ、従来技術で周知である。イオン性安定化基の例はカルボキシレート基およびスルホネート基であり、非イオン性安定化基はポリアルキレンオキシド基であることができる。
ポリエステルポリオールは、好適には40mgKOH/g以下(ポリオールg当たりCOOH基0.713ミリ当量以下)、または20mgKOH/g以下(ポリオールg当たりCOOH基0.357ミリ当量以下)のカルボン酸価を有する。特に、ポリエステルポリオールは5〜15mgKOH/g(ポリオールg当たりCOOH基0.089〜0.268ミリ当量)のカルボン酸価を有する。任意的に、ポリエステルポリオールは4mgKOH/g以下(ポリオールg当たりスルホネート基0.070ミリ当量以下)のスルホネート価を有してもよい。ポリエステルポリオールは、たとえば0.5〜4mgKOH/g(ポリオールg当たりスルホネート基0.009〜0.070ミリ当量)、または1〜3mgKOH/g(ポリオールg当たりスルホネート基0.0175〜0.0525ミリ当量)を有してもよい。あるいは、ポリエステルポリオールは10mgKOH/g未満(ポリオールg当たりCOOH基0.178ミリ当量未満)、たとえば5〜9mgKOH/g(ポリオールg当たりCOOH基0.089〜0.161ミリ当量)のカルボン酸価、および少なくとも0.5mgKOH/g(スルホネート基少なくとも0.009ミリ当量)、たとえば1〜3mgKOH/g(ポリオールg当たりスルホネート基0.0175〜0.0525ミリ当量)を有することができる。
ポリカルボン酸モノマーおよび/またはヒドロキシ官能酸モノマーのカルボキシル基の不完全エステル化によって、ポリエステルポリオール中へのカルボン酸基またはカルボキシレート基の導入は達成されることができる。
スルホン酸基および/またはスルホネート官能基を含んでいるカルボン酸および/またはアルコール、たとえば5−スルホイソフタル酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、およびアミンの塩、スルホ安息香酸、および2−ヒドロキシエタンスルホン酸の共縮合によって、スルホン酸基および/またはスルホネート基はポリエステルポリオール中に導入されることができる。
非イオン性安定化基は、C〜Cアルコキシポリアルキレンオキシド基を含んでいることができる。好適なアルキレンオキシド基はエチレンオキシド基であるが、プロピレンオキシド基またはエチレンオキシド基とプロピレンオキシド基との混合物も同様に有用である。たとえば、アルキレンオキシド基は、以下の構造を持つポリアルキレングリコールのC〜Cアルコキシエーテルであることができる。
Figure 2008524363
ここで、R1は1〜4、または1若しくは2の炭素原子を持つ炭化水素基であり;R2はメチル基であり;xは0〜40、または0〜20、または0〜10であり;yは0〜50であり、並びにx+yは2〜50、または2〜25である。例は、C〜CアルコキシポリC(C)アルキレンオキシドグリコールおよび/またはC〜CアルコキシポリC(C)アルキレンオキシド−1,3−ジオールであり、ここでポリC(C)アルキレンオキシドは、任意的にプロピレンオキシド単位を含んでいるポリエチレンオキシドを表す。ポリエステルポリオールは、好適には500〜3,000、または500〜1,500、または500〜1,250の数平均分子量を持つC〜Cアルコキシポリアルキレンオキシド基2.5〜15重量%を含んでいる。好適なポリエステルポリオールは、C〜Cアルコキシポリアルキレンオキシド基5〜10重量%を含んでいることができる。ポリアルキレンオキシド基がポリエチレンオキシド基であるところのポリエステルポリオールで、良好な結果が得られる。
〜Cアルコキシポリアルキレンオキシド基を含んでいる好適な化合物は、少なくとも1のヒドロキシル基を有する。例は、メトキシポリC(C)アルキレンオキシドグリコールおよびメトキシポリC(C)アルキレンオキシド−1,3−ジオール、たとえばドイツ国、Goldschmidt社から入手できるTegomer(商標)D−3123(PO/EO=15/85、Mn=1,180)、Tegomer(商標)D−3409(PO/EO=0/100、Mn=2,240)、およびTegomer(商標)D−3403(PO/EO=0/100、Mn=1,180)、並びにMPEG 750およびMPEG 1000である。
ポリエステルポリオール中へのC〜Cアルコキシポリアルキレンオキシド基を含んでいる化合物の導入は、ポリエステル化反応における共縮合によって実施されることができる。
所望であれば、「ヒドロキシル成分」の一部として、適当なアミノ官能性反応物を含めることによって、ポリエステルポリオールはある割合のカルボニルアミノ連結基−C(=O)−NH−(すなわち、アミド連結基)を有してもよい。より加水分解抵抗性およびより親水性である点で、このようなアミド連結物は実際に有用である。
ポリエステルポリオールは、たとえばポリイソシアネートによって変性されて、ウレタンを生成することができる。ゲル化を避けるためおよびヒドロキシル官能性を保持するために、該変性は実施されると理解されなければならない。任意的に、ヒドロキシ基および/またはイソシアネートと反応性のアミン基を含んでいる化合物、たとえばネオペンチルグルコール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−トリメチロールプロパン、エチレングリコール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、直鎖状または分岐状ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エトキシル化トリメチロールプロパン、プロポキシル化ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール若しくはポリプロピレングリコールのモノアルキルエーテル、ポリアクリルポリオール、エポキシポリオール、およびポリウレタンポリオールの存在下に、該変性反応は実施される。
スチレン、アルキルアクリレートのようなオレフィン性不飽和モノマー、カルボン酸、カルボキシレート、スルホン酸、スルホネートの官能基を有するオレフィン性不飽和モノマー、並びに/またはアルキルメタクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレート、およびグルシジルメタクリレートの共重合によって、ポリエステルポリオールは変性されて、ポリエステル−アクリル混成物を生成することもできる。
ポリエステルポリオールが生成される重縮合反応の最後に、該ポリエステルポリオールの酸基は中和剤で少なくとも部分的に中和され、その後、たとえば100℃〜110℃以上の温度にあるホットメルトに水が添加され、その後、環境温度まで温度が徐々に下げられる。
中和剤の例は、アルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウム、アンモニア、およびアミンを含む。好適なアミンは第一級、第二級、および第三級のアミンを包含する。好適な第一級アミンは、たとえばイソプロピルアミン、ブチルアミン、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールまたは2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールである。使用されることができる第二級アミンは、たとえばモルホリン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、またはジイソプロパノールアミンである。好適な第三級アミンの例はトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ジメチルイソプロピルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−エチルモルホリンを含む。第三級アミン、たとえばN,N−ジメチルエタノールアミンは非常に適している。
この様にして得られた水性ポリエステルポリオール分散物は、5Pa.秒まで、または0.1〜3Pa.秒の粘度において、30重量%超、たとえば35〜65重量%、または40〜60重量%の固形分含有量を有することができる。このようにして得られた分散物の平均粒子サイズは30〜300nmの範囲、または50〜200nmの範囲にある。このようにして得られた分散物はpH6〜9、または6.5〜8を有する。
ポリアクリレートポリオール
好適なエチレン性不飽和モノマーの有機溶液中における重合によってまたは水性乳化重合によって、ポリアクリレートポリオールは調製されることができる。重合は1以上の段階で実施されることができる。ポリアクリレートポリオールの調製のための好適なプロセスの例は、国際特許出願公開第00/39181号に記載されている。
ポリアクリレートポリオールは、好適には25〜500mgKOH/ポリオールグラム、または50〜300mgKOH/ポリオールグラム、または50〜200mgKOH/ポリオールグラムのヒドロキシル価を有する。ヒドロキシル価は75〜200mgKOH/ポリオールグラムであってもよい。該ポリオールは、分子当たり2以上、たとえば3以上のヒドロキシ基を有する。
本発明に従うコーティング組成物用のポリアクリレートポリオールの調製に使用されることができる好適なエチレン性不飽和ヒドロキシル官能性モノマーの例は、アクリレートおよびメタクリレート、たとえば2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、および4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートである。好適なヒドロキシ官能性モノマーのさらなる群は、ヒドロキシル化(メタ)アクリレートのラクトン含有反応生成物、たとえば2−ヒドロキシエチルアクリレートとε−カプロラクトンとの反応生成物によって形成される。分岐状1,3−ジオールの(メタ)アクリレートは、好適なヒドロキシ官能性エチレン性不飽和モノマーのさらなる部類を表し、たとえば2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオールの(メタ)アクリレートである。好適なヒドロキシ官能性不飽和モノマーのさらなる例は、追加のエチレン性不飽和酸、たとえばマレイン酸、フマル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、エタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸等のヒドロキシアルキルエステルである。このようなヒドロキシ官能性モノマーの具体的な例は、2−ヒドロキシエチルブチルマレエート、ビス−(2−ヒドロキシエチル)マレエート、ビス−(2−ヒドロキシエチル)フマレート、エトキシル化β−カルボキシエチルアクリレート、およびプロポキシル化β−カルボキシエチルアクリレートを含む。
ポリアクリレートポリオールは、スルホン酸基および/またはカルボン酸基を含んでいることができる。酸基の全含有量は、好適には0.9mmol/ポリアクリレートポリオールグラム未満、たとえば0.09〜0.6mmol/ポリアクリレートポリオールグラム、または0.18〜0.8mmol/グラム、または0.18〜0.36mmol/グラムである。酸基は、完全にまたは部分的に中和されることができる。
ポリアクリレートポリオールは、スルホン酸基およびカルボン酸基を含んでいてもよい。カルボン酸基およびスルホン酸基の両方が存在するならば、カルボン酸基/スルホン酸基のモル比は、好適には0.1〜50、または0.5〜10、または1〜5、または1.5〜3の値を有する。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの共重合によって、カルボキシル基またはカルボキシレート基は好都合に導入される。このようなカルボン酸官能性またはカルボキシレート官能性モノマーの例は、(メタ)アクリル酸、エタクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、不飽和二塩基酸、たとえばマレイン酸、イタコン酸、およびシトラコン酸のモノアルキルエステルである。
アクリルポリマー中にカルボキシル基を導入する代わりの方法は、不飽和ヒドロキシ官能性モノマー、たとえば上に列記されたヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと多塩基酸との共重合であって、該カルボキシル基の一部のみが反応されるものを包含する。このようなモノマーの例は、ヒドロキシ官能性モノマー1モルと炭素原子2超を有する二塩基酸またはその酸無水物1モルとの反応によって生成されたモノエステルを含む。フタル酸、マレイン酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、β−メチルヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸、ドデシルコハク酸、およびこれらの酸の酸無水物は、多塩基酸反応剤の例である。不飽和ヒドロキシ官能性モノマーと多塩基酸との反応は予め起こさせて、記載されたカルボキシル官能性モノマーを生成することができる。あるいは、アクリルポリマーの生成の際またはその後でさえも、該反応は好都合に実施されることができる。後者の場合にはまた、共有結合されたカルボキシル基を有するポリマーが得られる。
スルホン酸基および/またはスルホネート基を含んでいるエチレン性不飽和モノマーの共重合によって、ポリアクリレートポリオール中へとスルホン酸基またはスルホネート基は共有結合的に導入されることができる。好適なモノマーの例は、次式によって表されるモノマーであり、
Figure 2008524363
ここで、R1は水素、C〜C20の単価炭化水素基またはハロゲンであり;R2はC〜C20の二価飽和炭化水素であり、任意的に分岐または置換されていてもよく、およびMは水素、アルカリ金属、またはアンモニアである。好適なスルホン基含有モノマーは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、そのアンモニウム塩、たとえば第三級アミンを用いた中和によって得られた塩である。
好適なスルホン酸官能性またはスルホネート官能性不飽和モノマーの他の例は、スチレンスルホン酸、エチレンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、およびこれらの塩を含む。あるいは、アクリルポリオールの生成の前、その間、またはその後に、タウリンのアルカリ金属塩またはそれのモノエポキシ化合物、たとえばα−分岐モノカルボン酸のグルシジルエステルとの付加物と、エポキシ官能性モノマー、たとえばグルシジルメタクリレートとを反応させることによって、アクリルポリオール中へとスルホネート基は導入されることができる。同様に、3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸のアルカリ金属塩が導入されることができる。ポリアクリレートポリオール中へのスルホン酸基またはスルホネート基の共有結合的導入に適した共重合性不飽和化合物のさらなる例は、イソシアネート基を含んでいるフリーラジカル重合性モノマーと、少なくとも1のイソシアネートと反応性の基を含んでいるスルホン酸またはスルホネートとの反応生成物である。このようなフリーラジカル重合性モノマーの例は、α,α−ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネートおよびイソシアナトエチルメタクリレートである。少なくとも1のイソシアネートと反応性の基を含んでいる好適なスルホン酸またはスルホネートの例は、2−ヒドロキシエチルスルホン酸およびその塩、タウリン酸アルカリ金属塩、N−アルキルタウリン酸アルカリ金属塩、並びにモノエポキシ化合物とタウリン酸アルカリ金属塩との反応生成物、3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸、およびそのアルカリ金属塩である。
本発明に従うコーティング組成物の1の実施態様では、ポリアクリレートポリオールのスルホン酸基およびカルボン酸基の50%超が塩基で中和され、該塩基は揮発性であってもよい。好都合には、中和剤はアンモニアおよび/またはアミン、たとえば第三級アミンである。好適な第三級アミンの例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ジメチルイソプロピルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−エチルモルホリンを含む。好適な第一級アミンは、たとえばイソプロピルアミン、ブチルアミン、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールまたは2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールである。使用されることができる第二級アミンは、たとえばモルホリン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびジイソプロパノールアミンである。あるいは、アルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムが、中和剤として使用されることができる。重合の前、その間、またはその後に、中和は実施されることができる。
ヒドロキシル官能性および酸官能性モノマーに追加して、ヒドロキシル官能基または酸官能基を含んでいない、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーが、ポリアクリレートポリオールの調製に使用されることができる。このようなモノマーの好適な例は、アルコール部分に1〜18炭素原子若しくは1〜12炭素原子を有する、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、第三級ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3,5,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、第三級ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エーテル基を持つ(メタ)アクリレート、たとえば2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、および3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート;他のもの、たとえばジメチルアミノエチルメタクリレート、グルシジル(メタ)アクリレート、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート、および3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートである。さらなる好適なモノマーは、アルコール部分に1〜18炭素原子を有する、β−カルボキシエチルアクリレートおよびクロトン酸のエステル、並びに(シクロ)アルキル基中に1〜12炭素原子を持つ、不飽和ジカルボン酸の(シクロ)アルキルエステル、たとえばジエチルマレエートおよびジブチルフマレート、ジ(シクロ)アルキルイタコネート、およびジ(シクロ)アルキルシトラコネートである。
ポリアクリレートポリオールの調製に適している他のエチレン性不飽和モノマーは、ビニル芳香族化合物、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、o−、m−若しくはp−メチルスチレン、および第三級ブチルスチレン;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、N−アルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド;C〜C18モノカルボン酸のビニルエステル、たとえばビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルイソブチレート、α−分岐C〜C18モノカルボン酸のビニルエステル、またはα−分岐C〜C11酸のビニルエステルを包含する。他の好適なビニルモノマーは、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドン、並びにビニルシラン、たとえばビニルトリメトキシシランおよびビニルトリエトキシシランを包含する。
本発明に従う組成物中のポリアクリレートポリオールは、好都合に親水性アルキレンオキシド基を含んでいてもよい。エチレンオキシド基が適しているが、あるいはプロピレンオキシド基またはエチレンオキシド基とプロピレンオキシド基との混合物も使用できる。たとえば、アクリルポリオールは、不飽和酸とポリアルキレングリコールのC〜Cアルコキシエーテルとのエステルの共重合された単位、たとえば次式を持つ(メタ)アクリレートを含んでいることができる。
Figure 2008524363
ここで、R1は水素またはメチル基であり、R2は1〜4炭素原子を持つアルキル基であり;R3は1〜20、または1〜4、または1若しくは2の炭素原子を持つ炭化水素基であり;xは0〜40、または0〜20、または0〜10であり;yは0〜50であり、並びにx+yは2〜50、または2〜25である。(メタ)アクリル酸とポリアルキレングリコールモノエーテルとの好適なエステルの例は、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールのメトキシエーテルの(メタ)アクリレートであって、該アルコールが分子量200〜2,000、または200〜1,500、または350〜1,000を有するものである。
本発明のポリアクリレートポリオールは、多不飽和モノマー、たとえばアリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の重合された単位約10%までの少量もまた含有することができる。
ポリアクリレートポリオールの調製に適した開始剤は、従来技術で知られ、たとえばジ第三級ブチルパーオキシド、第三級ブチルパーオキシベンゾエート、第三級ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、第三級ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルエチルヘキサノエート等、並びにアゾ開始剤、たとえば2,2’−アゾ−ビス(2−メチルブチロニトリル)および2,2’−アゾ−ビス(イソブチロニトリル)である。
ポリマーの分子量は連鎖調整剤、たとえばn−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、第三級ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸、およびチオグリコールによって調節されることができる。ポリアクリレートポリオールは、好適には2,500〜150,000の範囲の重量平均分子量(Mw)を有する。施与されたコーティングの改良された流れ特性が要求されるならば、15,000未満、または10,000未満、またはさらに7,000未満のMwを有するポリアクリレートポリオールを使用されることが好都合でありうる。
ポリウレタンポリオール
脂肪族、脂環式若しくは芳香族のジ−またはトリ−イソシアネート、2〜6のヒドロキシル基を有し、600までの数平均分子量を有する1以上のポリアルコール、および/または約400〜約3,000の数平均分子量を有するポリエーテルジオール若しくはポリエステルジオールを反応させることによって、一般的に知られた方法に従って、好適なポリウレタンポリオールは調製されることができる。得られるポリウレタンポリオール中にヒドロキシル官能性を達成するために、化学量論的に過剰の該ヒドロキシル成分が使用されることができる。
ヒドロキシカルボン酸の共反応によって、ポリウレタン中にカルボン酸基が導入されることができる。ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバル酸、およびヒドロキシステアリン酸は、好適なヒドロキシカルボン酸の例である。
たとえば、イソシアネートと、少なくとも1のスルホン酸基またはスルホネート基を含んでいるヒドロキシル官能性またはアミン官能性化合物、たとえば2−ヒドロキシエタンスルホン酸、2−アミノエタンスルホン酸のナトリウム塩、3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウムと当量過剰のジオール、トリオール若しくはエポキシ化合物との反応生成物との共反応によって、ポリウレタンポリオール中にスルホネート基またはスルホン酸基が導入されることができ、この場合、該反応生成物は、ポリカルボン酸、たとえばアジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物等の反応した単位を含有することができる。
本発明に従うコーティング組成物の1の実施態様では、ポリウレタンポリオールのスルホン酸基およびカルボン酸基の50%超が塩基によって中和される。ポリエステルポリオールおよびポリアクリレートポリオールを記載している節において、好適な塩基の例は既に上述されている。
ポリエステルポリオールについて上記されたものと類似した非イオン性安定化基も、ポリウレタンポリオールは含んでいてもよい。その代わりにまたは追加して、ポリエステルポリオールについて上述された外部乳化剤によって、ポリウレタンポリオールは水性媒体中で安定化されることができる。
ポリオール、たとえばアクリルポリオールは、ポリウレタンポリオールにグラフトされることができる。共反応された不飽和モノマー、例としてアクリロイル官能性ヒドロキシル化合物、たとえばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、アリル官能性ヒドロキシル化合物、たとえばトリメチロールプロパンジアリルエーテルによって、ポリウレタン成分中のグラフト部位は用意されることができる。
粘度の低下のための有機溶媒を、ポリウレタンポリオールは含有することができる。好適な溶媒は、芳香族炭化水素、たとえばトルエンおよびキシレン;アルコール、たとえばエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、およびケトン、たとえばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、およびエチルアミルケトン;エステル、たとえば酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸エトキシエチル、酢酸エチルグリコール、酢酸ブチルグリコール、および酢酸メトキシプロピル;エーテル、たとえば2−メトキシプロパノール、2−メトキシブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジオキソランまたはこれらの混合物である。他の好適な溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、カプロラクトン等である。
任意的にアクリル変性された該ポリウレタンポリオールを水性媒体と混合することは、該ポリオール溶液または水の撹拌下に、水を該ポリオール溶液に添加することによって、あるいは該ポリウレタンポリオール溶液を水に添加することによって、好都合に行われることができる。得られた乳化物または分散物の有機溶媒含有量は、任意的に減圧下の蒸留によって低減されることができる。
ポリイソシアネート架橋剤
好適なポリイソシアネート架橋剤は、1,6−ジイソシアナトヘキサン、イソホロンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン−ジイソシアネート、4,4’−ビス(イソシアナト−シクロヘキシル)メタン、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナト−2,2−ジメチルペンタン、1,10−ジイソシアナトデカン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、1−イソシアナト−3−(イソシアナトメチル)1−メチルシクロヘキサン、m−α,α,α’,α’−テトラメチルキシレンジイソシアネートを包含する。イソシアネート硬化剤として好適なのはまた、トリイソシアネート、たとえば1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタン、リシントリイソシアネート、並びにポリイソシアネートの付加物およびオリゴマー、たとえばビウレット、イソシアヌレート、アロファネート、イミノ−オキサジアジンジオン、ウレトジオン、ウレタン、およびこれらの混合物である。このようなオリゴマーおよび付加物の例は、トルエンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの付加物、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート3量体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体、1,6−ジイソシアナトヘキサンのウレトジオン2量体、1,6−ジイソシアナトヘキサンのビウレット3量体、1,6−ジイソシアナトヘキサンのアロファネート変性3量体またはより高級のオリゴマー、m−α,α,α’,α’−テトラメチルキシレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの付加物、およびこれらの混合物である。
ポリイソシアネート架橋剤は、親水性基、たとえば共有結合された親水性ポリエーテル部分を含んでいてもよい。このようなポリイソシアネートは、疎水性ポリイソシアネートよりも手によって容易に撹拌されることができる。
ポリイソシアネートの変性に適したポリエーテル化合物は、統計的平均3〜35のエチレンオキシド単位を有する一価(monohydric)および二価(dihydric)ポリアルキレンオキシドポリエーテルアルコールである。親水性ポリイソシアネートは、一般にイソシアネート官能基1.5〜5個および結合されたポリエーテル鎖内のエチレンオキシド単位の含有量約2〜20重量%を有する。親水性ポリイソシアネートの例は、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート3量体および/またはイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート3量体とポリエチレングルコールのメチルエーテルとの反応生成物;m−α,α,α’,α’−テトラメチルキシレンジイソシアネート(3モル)のトリメチロールプロパン(1モル)への付加物とポリエチレングルコールのメチルエーテルとの反応生成物である。
あるいは、イオン性基を有する、イソシアネートと反応性の化合物、たとえば少なくとも1のヒドロキシル基、またはイソシアネートと反応性の、少なくとも1のアミン基を有するスルホン酸のアルカリ金属塩との反応によって、ポリイソシアネートは親水性にされることができる。
他の部類の好適なポリイソシアネート架橋剤は、水媒体系中へのポリイソシアネートの消散を促進するための外部乳化剤を有するポリイソシアネートである。このようなポリイソシアネート架橋剤は、Rhodia社から商業的に入手できる。
ポリイソシアネートおよび水性ポリオール樹脂分散物は、好適にはNCO:OH比が0.5〜3:1、または0.75〜2.5:1、または1〜2:1の範囲であるような比で混合される。
チオール官能性化合物
メルカプト−カルボン酸のエステルは、一群の好適なチオール官能性化合物である。ヒドロキシル基含有化合物をチオール基含有酸、たとえば3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトプロピオン酸、チオ−サリチル酸、メルカプトコハク酸、メルカプト酢酸、またはシステインと反応させることによって、これらは調製されることができる。好適なヒドロキシル基含有化合物の例は、モノ−アルコール、ジオール、トリオール、およびテトラオール、たとえば2−エチルヘキサノール、イソ−オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、イソ−トリデシルアルコール、若しくはより高級のモノアルコールまたはこれらの混合物、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−、および1,4−シクロヘキサンジオール、および対応するシクロヘキサンジメタノール、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,3−トリメチロールプロパン、並びにペンタエリスリトールである。このような方法に従って調製された化合物の例は、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)、およびトリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)を含む。トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)およびペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)で、良好な結果が得られた。
このような方法に従って調製される化合物のさらなる例は、ポリオール出発物質、たとえばトリメチロールプロパンに基づいた超分岐状ポリオールの核と、ジメチロールプロピオン酸とからなる。このポリオールは、その後3−メルカプトプロピオン酸およびイソノナン酸によってエステル化される。これらの方法は、欧州特許出願公開第0448224号および国際特許出願公開第93/17060号に記載されている。
チオール官能性化合物を調製する他の合成法は、以下を包含する。
− ハロゲン化アリールまたはアルキルをNaHSと反応させて、ペンダントのチオール基を夫々、アリールおよびアルキル化合物中に導入すること、
− グリニャール試薬をイオウと反応させて、ペンダントのチオール基を該構造中に導入すること、
− 硫化水素とポリオレフィンとの反応、求核反応、求電子反応またはラジカル反応、
− (ポリ)イソシアネートとチオール官能性アルコールとの反応、および
− ジスルフィドの還元。
チオール官能性化合物は、他の官能性基、たとえばヒドロキシル基を含んでいることもできる。エポキシド官能性化合物を硫化水素と反応させることによって、β−ヒドロキシ−チオールは一般に得られることができる。このようなチオール官能性化合物の例は、以下の式、すなわちT[(CO)CHCHXHCHYH]を有してもよく、ここでTはトリオール、たとえばトリメチロールプロパンまたはグルセロールから誘導され、nは0〜10の整数であり、XおよびYは酸素またはイオウであり、ただしXおよびYは等しくない。このような化合物の例は、Capcure(商標)3/800の商品名でCognis社から商業的に入手できる。
あるいは、ポリマー状チオール官能性化合物が使用されることができる。この場合、該ポリマーは骨格としてポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリレート樹脂、またはポリエーテル樹脂を有する樹脂である。これらのポリマー状チオール官能性化合物は、ヒドロキシル基を含んでいることもできる。
チオール官能性化合物は、(a)少なくとも1のポリカルボン酸またはその反応性誘導体、(b)少なくとも1のポリオール、および(c)少なくとも1のチオール官能性カルボン酸から調製されたポリエステルであることができる。該ポリエステルは、好適には分岐構造を有する。ポリカルボン酸またはその反応性誘導体、たとえば対応する酸無水物または低級アルキルエステルとポリアルコールとの縮合によって、反応物質のうち少なくとも1が官能基少なくとも3個を有するときに、慣用的に分岐ポリエステルは得られる。好適なポリカルボン酸またはその反応性誘導体の例は、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレート、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、フタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、5−第三級ブチルイソフタル酸、トリメリット酸無水物、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、コハク酸、コハク酸無水物、ドデシルコハク酸無水物、コハク酸ジメチル、グルタル酸、アジピン酸、アジピン酸ジメチル、アゼライン酸、およびこれらの混合物である。
好適なポリオールの例は、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメチロール、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバル酸とのモノエステル、水素化ビスフェノールA、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ジメチロールプロピオン酸、ペンタエリスリトール、ジ−トリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、およびこれらの混合物を含む。
好適なチオール官能性有機酸の例は、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトプロピオン酸、チオ−サリチル酸、メルカプトコハク酸、メルカプト酢酸、システイン、およびこれらの混合物を含む。
任意的に、モノカルボン酸およびモノアルコールが、ポリエステルの調製に使用されてもよい。C〜C18モノカルボン酸およびC〜C18モノアルコールが使用されることができる。C〜C18モノカルボン酸の例は、ピバル酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、安息香酸、4−第三級ブチル安息香酸、およびこれらの混合物を含む。C〜C18モノアルコールの例は、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ステアリルアルコール、および4−第三級ブチルシクロヘキサノールを含む。
水性の溶液または分散物中におけるチオール官能性化合物の安定化のためのイオン性および/または非イオン性基を、チオール官能性化合物は含んでいてもよい。好適なイオン性および非イオン性安定化基は、ポリオール樹脂について上記されたものである。
最初にジオール、ジイソシアネート、および水性分散物中における樹脂の安定化を促進する基を有する構成ブロックからイソシアネート官能性ポリウレタンを調製し、続いて塩基で触媒された付加反応で該イソシアネート官能性ポリウレタンを多官能性チオールと反応させ、次に水中に分散させることによって得られることが可能な水性チオール官能性ポリウレタン分散物でも、良好な結果が得られることができる。
チオール官能性化合物は、チオール官能性ポリアクリレートであってもよい。このようなポリアクリレートは、ヒドロキシル官能性アクリルモノマー、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、他のアクリルモノマー、たとえば(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、任意的にビニル誘導体、たとえばスチレン等と組み合わされたもの、またはこれらの混合物から誘導され、ここで(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸の語は、夫々メタクリレートおよびアクリレートの両者、並びにメタクリル酸およびアクリル酸の両者を言う。1以上の上記のチオール官能性カルボン酸でアクリレートコポリマーのヒドロキシル基(の一部)をエステル化することによって、チオール基は導入される。
あるいは、グリシジルメタクリレートが該ポリマー中に導入されて、エポキシ官能性ポリアクリレートが調製される。エポキシ基は次に、上述されたような適当なチオール官能性カルボン酸と反応される。あるいは、イソシアネート官能性ポリアクリレートとチオール官能性アルコール、たとえばメルカプトエタノールとを反応させることによって、チオール基は導入されることができる。慣用の方法によって、たとえば適当なモノマーを適当な重合開始剤、たとえばアゾまたはパーオキシ開始剤の溶液にゆっくり添加することによって、ポリアクリレートは調製される。
同様に、本発明のコーティング組成物に含められるのは、チオール官能性炭化水素およびチオール官能性アルコールであることができ、これらはモノ−、ジ−、トリ−、またはそれ以上のチオール官能性化合物、たとえばエタンジチオール、ビス−ベータ−メルカプト−エチルスルフィド、チオフェノール、2−メルカプトエタノール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ジメルカプトプロパノール、ドデカンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1−オクタンチオール、ドデカンチオール、シクロヘキシルメルカプタン等、およびこれらの混合物であることができる。
チオール官能性化合物は、好適には分子当たりチオール基1〜6を含んでいる。チオール基1〜4を有するチオール官能性化合物が好まれる。コーティング組成物が、追加して金属に基づいた下記の硬化触媒を含んでいるならば、チオール官能性化合物の分子当たりのチオール基の好まれる数は、1〜2である。コーティング組成物の高硬化速度を達成するために、多量の硬化触媒が存在するならば、単官能性または二官能性チオール官能性化合物を使用する利点は一層より顕著である。
好適なチオール官能性化合物の例は、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、Capcure(商標)3/800、1−ドデカンチオール、およびドデシル−3−メルカプトプロピオネートである。
チオール官能性化合物は一般に、固形ポリオール樹脂の重量に基づいて計算されて、0.05〜25重量%の量で、または0.5〜20重量%の量で存在する。
上述のように、本発明に従うコーティング組成物中のイソシアネート基とチオール基とのモル比は、1:0.0001〜1:0.4の範囲にある。あるいは、該イソシアネート基とチオール基とのモル比は1:0.0003〜1:0.25の範囲にある。好まれる範囲は1:0.0006〜1:0.20である。
本発明のコーティング組成物は、一般に多成分組成物として用いられる。ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤が一般に別の容器中に貯蔵されることを、これは意味する。これら成分は施与前に混合される。
上で概説されたポリオールの調製の際にまたはその後で、ポリオールは水中に分散されることができる。本発明の特定の実施態様では、実質的に非水性形態でポリオールを貯蔵および送達し、そしてコーティング組成物の形成の直前にポリオールを分散することも可能である。さらに他の実施態様では、コーティング組成物の他の成分の少なくとも1または全てとポリオールが混合された後で、該ポリオールを水中に分散することが可能である。これらの実施態様の詳細は一般的に知られており、たとえば国際特許出願公開第00/59977号から推測されることができる。
上記の種々のタイプのポリマー状またはオリゴマー状骨格を持つポリオールが、そのまままたは混合物若しくは混成物として使用されることができることは、理解されなければならない。
イソシアネート基のありうる加水分解の故に、水性コーティング組成物の形成の前には、ポリイソシアネート架橋剤は一般に非水性条件下に貯蔵される。
チオール官能性化合物は、別個の成分としてコーティング組成物に添加されることができるが、ポリオールまたは他の別の成分と、たとえば希釈剤とまたは任意的に存在する硬化触媒と予備混合されることもできる。金属に基づいた触媒がコーティング組成物中に存在するならば、チオール官能性化合物を金属に基づいた硬化触媒と予備混合し、その後に該予備混合物をポリオールに添加することが可能である。触媒とチオール官能性化合物との予備混合物は、水性ポリオール分散物の形成の前または後でポリオールに添加されることができる。本発明の効用の特に好ましい発現、すなわち硬化速度と、外観と、ポットライフとの改良されたバランスを、これはもたらす。
触媒とチオール官能性化合物との予備混合物は、該化合物の混合物そのままとして、適当な有機溶媒中の溶液として、または水性担体中に、すなわち水性溶液若しくは水性分散物として用意されることができる。水性担体中に用意されるならば、チオール官能性化合物は、好適には上記のイオン性または非イオン性安定化基を含んでいる。
本発明者らは何らかの理論に拘束されることを望まないけれども、チオール官能性化合物と金属に基づいた触媒との間の相互作用が、該触媒の一時的な部分的不活性化をもたらすと考えられる。
ポリオールがチオール官能性基を含んでいることも可能である。この場合には、チオール官能性化合物は別個の成分を構成しない。
任意的成分
1の実施態様では、本発明のコーティング組成物は、金属に基づいた硬化触媒も含んでいる。好適な金属は、亜鉛、コバルト、マンガン、ジルコニウム、ビスマス、およびスズを包含する。コーティング組成物は、スズに基づいた触媒を含んでいることが好まれる。スズに基づいた触媒の周知例は、ジメチルスズジラウレート、ジメチルスズジバーサテート、ジメチルスズジオレエート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、およびスズオクトエートである。
本発明に従うコーティング組成物が、金属に基づいた触媒を含んでいるときは、触媒金属原子とチオール官能性基とのモル比は1:0.5〜1:250、または1:0.8〜1:150、または1:1〜1:100の範囲にあることが好まれる。
本発明に従うコーティング組成物はさらに、コーティング組成物中に慣用的に存在する他の成分および添加剤、たとえば色素、増量剤、着色剤、色素分散剤、乳化剤(界面活性剤)、レオロジー調整剤、レベリング剤、つや消し剤、凝集剤、湿潤剤、クレーター防止剤、消泡剤、殺菌剤、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、および臭いマスキング剤を含んでいることができる。
同様に、本発明に従うコーティング組成物中に含められるのは、反応性希釈剤、たとえば水溶性の一価または(好ましくは)多価(polyhydric)アルコールであることができる。一価アルコールの例は、ヘキシルグリコール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、2−メトキシブタノール、1−イソブトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングルコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、およびこれらの混合物を含む。多価アルコールの例は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ポリエチレンオキシドグリコールまたはポリプロピレンオキシドグリコール、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,3−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール、およびこれらの混合物を含む。
本発明は、
a)ポリオールを含んでいるバインダーモジュール、
b)ポリイソシアネートを含んでいる架橋剤モジュール、および
c)チオール官能性化合物を含んでいる添加剤モジュール
を含んでいる、水性コーティング組成物を調製するための部材のキットにも関する。
架橋剤モジュールb)若しくは添加剤モジュールc)または両者は追加して、金属に基づいた硬化触媒を含んでいてもよい。
代わりの実施態様では、該部材のキットは、
a)ポリオールおよびチオール官能性化合物を含んでいるバインダーモジュール、および
b)ポリイソシアネートを含んでいる架橋剤モジュール
を含んでいる。
この代案の好まれる変形では、バインダーモジュールは追加して、金属に基づいた硬化触媒を含んでおり、または該部材のキットは追加して、金属に基づいた硬化触媒を含んでいる添加剤モジュールc)を含んでいる。
部材のキットは好適には、成分を所要の比に混合することを容易にするための計量器を含んでいる。1の実施態様では、部材のキットのモジュールは成分を所要の比で含んでいる。すなわち、本発明のコーティング組成物を形成するのに要求される量で成分を含有する複数の容器で、モジュールは用意される。あるいは、コーティング組成物に要求される比からはずれた比で成分の量は用意されてもよく、追加して計量器が用意され、このような混合容器は、本発明のコーティング組成物を形成するのに要求されるモジュールの体積量を視認できる表示部を有している。塗料業界において普通に見られる、いわゆる計量棒上に、所要の体積量は表示されてもよい。好適な計量器の変種および組み合わせは、当業者によって容易に認識されるだろう。
本発明のコーティング組成物はさらに、1以上の他の周知のコーティング樹脂、たとえばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、硝酸セルロース、ポリビニルブチラール樹脂等を含んでいることができる。所望であれば、イソシアネート、エポキシ、アセタール、カルボキシル、酸無水物、およびアルコキシシランの基の群から選択された、ヒドロキシルと反応性の基を用いて、他のコーティング樹脂は官能化されることができる。また、1化合物中のこれらの基の混合も包含される。コーティング組成物は、アミノ樹脂を含んでいることもできる。追加の官能基の存在に応じて、コーティング組成物はさらに、他の知られた硬化触媒、例として第三級アミンまたはスルホン酸、たとえばp−トルエンスルホン酸およびドデシルベンゼンスルホン酸を含んでいることができる。
本発明のコーティング組成物の揮発性含有物の主要な部分は、水からなる。しかし、該コーティング組成物は1以上の有機溶媒を含有することができる。ただし、直ぐに使用できるコーティング組成物の揮発性有機含有物(VOC)が540g/lを超えず、好ましくは420g/lを超えないことを条件とする。好適な有機溶媒として、ジメチルジプロピレングリコール、ジアセトンアルコールのメチルエーテル、エチルアセテート、ブチルアセテート、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ブチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、エチルアミルケトン、ジオキソラン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、カプロラクトン、およびこれらの混合物が挙げられることができる。
本発明のコーティング組成物は、クリアトップコートおよび/または着色されたトップコートとして特に適している。本発明に従う組成物は、フィラー、プライマー、ベースコート、および接着剤としての使用にも適している。
該コーティング組成物は、何らかの他のコーティング層を包含する多くの基体、たとえば金属、木材、紙、板紙、石膏、コンクリート、ガラス、プラスチックおよび他の合成物質に施与されることができる。該他のコーティング層は、本発明のコーティング組成物から構成されていてもよいし、別のコーティング組成物から構成されていてもよい。本発明のコーティング組成物は、多層ラッカーコーティングのクリアコート、たとえばカラーおよび/または特殊効果を与えるベースコート上のクリアトップコートとして特に有用性を示す。
各種の用途分野、たとえば自動車並びにトラック、バス、鉄道車両、飛行機および船舶のような大型輸送乗物の上塗りおよび再上塗りにおいて、さらに鉄鋼およびコンクリートの建設物に、本発明のコーティング組成物は好都合に使用されることができる。
コーティング組成物を基体に施与するための任意の知られた方法が、使用されることができる。このような施与方法の非限定的実施例は、スプレッディング(たとえば、ブラシ掛け、ロール掛け、塗料パッドまたはドクターナイフによるもの)、スプレー法(たとえば、エアスプレー、エアレススプレー、ホットスプレー、2成分スプレーガンによるスプレー、および静電スプレー)、フローコーティング(たとえば、浸漬、カーテンコーティング、ロールコーティングおよび逆回転ロールコーティング)、および電着である。
本発明のコーティング組成物から調製されたコーティング層は0〜160℃、または5〜80℃、または10〜60℃で乾燥され硬化されることができる。高められた温度における硬化は、オーブン内で実施されることができる。あるいは、赤外および/または近赤外放射によって、硬化は援助されてもよい。高められた温度における硬化前に、施与されたコーティング組成物は、任意的にフラッシュオフ段階に付されてもよい。
以下の実施例によって、本発明はさらに説明され例証される。
使用された物質
BYK346:ドイツ国、Wesel、BYK−Chemie社から入手できる湿潤剤
2−ブタノール中のDBTDL:2−ブタノール中ジブチルスズジラウレート2重量%溶液
Proglyde DMM中のDBTDL:ジプロピレングリコールジメチルエーテル中ジブチルスズジラウレート4重量%溶液
PTMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
Desmodur N 3600:1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレートに基づいたポリイソシアネート架橋剤、Bayer社から入手可
Desmodur N 3400:1,6−ジイソシアナトヘキサンのウレトジオンに基づいたポリイソシアネート架橋剤、Bayer社から入手可
Bayhydur N 3100:1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレートに基づいた、親水性に変性されたポリイソシアネート架橋剤、Bayer社から入手可
Bayhydur LS 2150:イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレートに基づいた、親水性に変性されたポリイソシアネート架橋剤、Bayer社から入手可
EBアセテート:ブチルグリコールアセテート
EEP:2−エトキシエチルプロピオネート
Dowanol PMA:Dow社からのメトキシプロピルアセテート
Autowave(商標):Akzo Nobel Car Refinishes社からの水性ベースコート組成物
全般の方法
分散物を固形分含有量約0.1重量%に希釈して、動力学的光散乱を採用して、所与の平均粒子サイズは測定された。Brookfield粘度計(LV−4、毎分60回転)を用いて粘度が測定された。30分間にわたって140℃まで加熱されたサンプルの重量損失から、固形分含有量は計算された。ポリスチレンを標品とするGPCを用いて、Mnは測定された。
Biorad FTS−60分光光度計またはBruker Vector 22計器で、赤外スペクトルが測定された。Golden Gate単反射ATR装置を利用して、赤外スペクトルは測定された。分解能2cm−1において、4,000cm−1〜600cm−1の間で、全ての赤外スペクトルは記録された。
施与されたコーティング層の乾燥段階は、手を使って測定され、10の乾燥段階が識別された。すなわち、
1 まだ濡れているコーティングが親指で容易に擦り落とされる。
2 コーティングに親指で触れることによって、塗料の糸が引かれうる。
3 コーティングは粘着しているが、親指で穏やかに擦ることによって、基体に届くまで容易に損傷される。
4 親指で穏やかに擦ると、はっきりと跡が残る。
5 親指で穏やかに擦っても、ほとんど跡を残さない。塗料の上に落とされた一房の羽毛は吹き飛ばされることができる。コーティングは埃が付かないほど乾燥している(ダストドライ)。
6 親指で穏やかに擦っても、跡を残さない。穏やかに擦るとまたは手の平で押すと、粘着作用が感じられる。
7 穏やかに擦ってもまたは手の平で押しても、粘着性は観察されない。コーティングは粘着性がない(タックフリー)。
8 親指でしっかり押すと、永続する跡を残す。
9 親指でしっかり押した跡は、1〜2分間で消える。コーティングは指触乾燥している(タッチドライ)。
10 (人の)爪で引っかくことによっては、コーティングはほとんど、すなわち全くではないが、損傷を受け得ない。コーティングは完全に硬化している。
クリアコートの施与1日後にATI DOI計を用いて、クリアコート膜の鮮映性(DOI)が測定された。より高いDOI値は、より良好な膜外観を表す。
ポリエステルポリオール1の調製
可変速撹拌機、調節機と一緒になった熱電対、蒸留カラム、凝縮器、窒素入口および出口、並びに加熱マントルが、6リットルの4口フラスコに取り付けられた。このフラスコに、
イソフタル酸385.1g
5−(ナトリウムスルホ)イソフタル酸42.9g
1,4−シクロヘキサンジメタノール852.5g
トリメチロールプロパン1,265.0g
脱イオン水50.0g、および
Fascat4100の0.5g
からなる混合物が仕込まれた。
脱気後、フラスコは窒素雰囲気下に置かれた。フラスコの内容物は150℃まで加熱され、その後2時間にわたって200℃まで温度が徐々に上げられた。水が留去された。清澄な反応溶融物が得られるまで、フラスコ内の温度200℃が維持された。該混合物は140℃まで冷却され、その後以下の成分が添加された。
イソフタル酸385.1g、および
セバシン酸1,195.8g
反応混合物の温度が195℃まで徐々に上げられた後、混合物はこの温度に保たれ、水が留去されて、最後に清澄な反応溶融物が得られた。反応混合物が140℃まで冷却された後、以下の成分が添加された。
イソフタル酸345.3g、および
メトキシポリエチレンオキシドグリコール(Mn=750)111.0g
反応混合物は215℃まで徐々に加熱され、この温度に保たれて、最後に7mgKOH/g未満の酸価が得られた。最終生成物は、酸価6.4mgKOH/g、実質上のOH価199mgKOH/g、OH官能基4.9、およびMn=1771を有していた。
上記のポリエステルポリオール1からのポリエステル分散物1の調製
撹拌機、温度計、還流凝縮器、および滴下漏斗が取り付けられた2リットルフラスコに、500gのポリエステルポリオール1が入れられた。フラスコの内容物は110℃まで加熱され、その温度で、
(カルボン酸基の中和度30%に相当する)N,N−ジメチルエタノールアミン1.5g、およびその後、3時間にわたって脱イオン水425.9gが添加され、その後100℃から30℃まで温度が徐々に下げられた。
このようにして得られた水性ポリエステル分散物の特性は、pH7.0、粒子サイズ126nm、粘度0.78Pa・秒、非揮発性含有物54重量%であった。
ポリエステルポリオール2の調製
可変速撹拌機、調節機と一緒になった熱電対、蒸留カラム、凝縮器、窒素入口および出口、および加熱マントルが、3リットルの4口フラスコに取り付けられた。このフラスコに、
ヘキサヒドロフタル酸無水物275.42g
5−(ナトリウムスルホ)イソフタル酸28.20g
1,4−シクロヘキサンジメタノール473.98g
トリメチロールプロパン661.17g
脱イオン水58.75g、および
Fascat4100の1.25g
からなる混合物が仕込まれた。
脱気後、フラスコは窒素雰囲気下に置かれた。フラスコの内容物は150℃まで加熱され、その後1.5時間にわたって200℃まで温度が徐々に上げられた。水が留去された。清澄な反応溶融物が得られるまで、温度200℃が維持された。該混合物は140℃まで冷却され、その後以下の成分が添加された。
ヘキサヒドロフタル酸無水物550.85g
セバシン酸319.08g、および
メトキシポリエチレンオキシドグリコール(Mn=750)187.19g
反応混合物の温度が220℃まで徐々に上げられ、この温度に保たれて、最後に酸価約10mgKOH/gが得られた。最終生成物は、酸価9.1mgKOH/g、実質上のOH価190mgKOH/g、OH官能基4.3、およびMn=2295を有していた。
上記のポリエステルポリオール2からのポリエステル分散物2の調製
撹拌機、温度計、還流凝縮器、および滴下漏斗が取り付けられたフラスコに、431.3gのポリエステルポリオール2が入れられた。フラスコの内容物は90℃まで加熱され、その温度で、
(カルボン酸基の中和度80%に相当する)N,N−ジメチルエタノールアミン5.0g、およびその後、3時間にわたって脱イオン水590.6gが添加され、その後90℃から30℃まで温度が徐々に下げられた。
このようにして得られた水性ポリエステル分散物の特性は、pH8.4、粒子サイズ78nm、粘度0.12Pa・秒、非揮発性含有物42重量%であった。
ポリアクリレートポリオール1の調製
撹拌機、凝縮器、熱電対、および窒素入口具が装備された反応容器にブチルグリコール218gが仕込まれ、毎時5リットルの窒素流下に140℃まで加熱された。次に、n−ブチルアクリレート162g、スチレン142g、メチルメタクリレート152g、ヒドロキシエチルアクリレート208g、ラウリルメタクリレート21g、およびTrigonox(商標)42Sの22gの混合物が、反応器に連続的に添加された。添加の間、反応器内容物の温度は140℃に維持された。モノマーおよび開始剤の約75重量%が添加され終わった165分間の施量時間後に、添加は停止された。この第一段階において、酸官能基を持たない親水性アクリルポリマーが生成された。
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸11g、2−(ジメチルアミノ)エタノール5g、およびブチルグリコール18gの予備形成混合物が、アクリル酸13gと混合された。この混合物が、次にモノマーと開始剤との混合物の残りの小分け分に添加された。得られた混合物は均質化された。その後、この混合物は75分間にわたって反応器に供給され、反応器内の温度が140℃に保たれた。この第二段階において、酸官能性ポリマーが生成された。
モノマー添加の完了後、施量機器はブチルグリコール21gですすがれ、これはその後、反応器内容物に加えられた。反応器仕込物は140℃に15分間保たれた。ブチルグリコール6g中Trigonox(商標)42Sの1gの溶液が、次に15分間の時間間隔で2の等しい小分け分で添加された。混合物がさらに30分間140℃に保たれた後、反応器内容物は室温まで冷却された。
このポリアクリレートポリオールは、固形分当たりヒドロキシル価140mgKOH/g、重量平均分子量16,800および数平均分子量5,200を有していた。カルボン酸/カルボキシレートの合計含有量は、固形分当たり0.225mmol/gであり、スルホン酸/スルホネートの合計含有量は、固形分当たり0.075mmol/gであった。該溶液の固形分含有量は72.1重量%であった。
ポリアクリレートポリオール分散物1の調製
撹拌機、窒素入口および凝縮器が装備されたガラス製反応器中に、上記のポリアクリレートポリオール溶液1の440gが仕込まれ、毎時10リットルの窒素流下に130℃まで加熱された。次に、濃縮された樹脂溶液を得るために、減圧下にブチルグリコールの約25重量%が留去された。50〜55℃まで予熱された脱イオン水548gおよびジメタノールアミン12gを収容する第二反応器に、第一反応器の内容物が20分間にわたって徐々に添加された。濃縮された樹脂溶液の添加の間、第二反応器内の温度は約60℃まで上げられた。白い水性乳化物が得られ、これは60分間、55〜60℃で撹拌された。最後に該乳化物は室温まで冷却され、ろ過された。ポリアクリレート分散物は、固形分含有量39.4重量%、平均粒子サイズ98nm、および23℃における粘度100mPa・秒を有していた。
[比較例A]
[実施例1〜4]
コーティング組成物Aおよび1〜4が、表1に示された成分から調製された。表1で該成分の量は重量部で示される。
Figure 2008524363
表1に従うコーティング組成物は、以下のように調製された。電気撹拌機によって毎分600回転で成分Aが撹拌され、成分Bが添加され、撹拌が2分間続けられ、そして成分Cが添加された。最終組成物はさらに2分間撹拌された。成分Aは、国際特許出願公開第01/81441号に従う、ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤を含んでいる、従来の技術水準の水性コーティング組成物を表す比較組成物である。組成物1〜4は、本発明に従うコーティング組成物を表す。
コーティング組成物Aおよび1〜4の硬化速度
コーティング組成物Aおよび1〜4の硬化は、これらの赤外スペクトル中の2,275cm−1のイソシアネートシグナルの観察によって追跡された。赤外スペクトルの測定のために、コーティング組成物の調製15分間後に、該組成物の60μm膜がゴールデンゲート結晶に施与された。10分間以内に該膜は指触乾燥した。7分間毎に室温でスペクトルは測定された。図1にイソシアネートシグナルの高さが、時間に対してプロットされる。溶媒および水の蒸発の故のイソシアネート濃度の増加によって、硬化の第一段階におけるイソシアネートシグナル高さの増加は説明されることが、注記されなければならない。
コーティング組成物3および4の硬化の間のイソシアネート含有量の減少は組成物Aの場合よりも速いこと、組成物2のイソシアネートの減少は組成物Aのそれと実質的に等しいこと、一方、組成物1のイソシアネートの減少は組成物Aのそれよりも僅かに遅いことを、図1は示す。
イソシアネート含有量の減少は、ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤を含んでいる水性コーティング組成物の硬化速度を表すので、本発明に従うコーティング組成物2〜4の硬化速度は、チオール官能性化合物を含んでいない比較コーティング組成物Aの硬化速度と同じかまたはそれよりも高いと結論されることができる。
コーティング組成物Aおよび1〜4のポットライフ
混合後の、すなわちコーティング組成物のポットライフ中のコーティング組成物Aおよび1〜4のイソシアネート含有量の減少は、これらの赤外スペクトル中の2,275cm−1のイソシアネートシグナルの観察によって測定された。赤外スペクトルの測定のために、該組成物の数滴がIR分光計のダイヤモンド結晶上に混合直後に置かれ、ゴム環シール付き金属蓋を直ちに被せられた。最大時間150分間になるまで5分間毎に、スペクトルは測定された。図2に、イソシアネートシグナルの高さが時間に対してプロットされる。各組成物の最初の測定のイソシアネートシグナルの高さは、図2において相対値100に設定された。
コーティング組成物1〜4の混合後のイソシアネート含有量の減少は、比較コーティング組成物Aにおけるよりも遅いことを、図2は明らかに示す。ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤を含んでいる水性コーティング組成物のポットライフを、イソシアネート含有量の減少は定めるので、本発明に従うコーティング組成物1〜4のポットライフは、チオール官能性化合物を含んでいない組成物Aのポットライフよりも長い。
コーティング組成物Aおよび1〜4の二酸化炭素生成量
混合後の、すなわちコーティング組成物のポットライフ中のコーティング組成物Aおよび1〜4の二酸化炭素含有量の増加は、これらの赤外スペクトル中の2,334cm−1の二酸化炭素シグナルの観察によって測定された。ポットライフ中のイソシアネートの減少の測定について上記されたように、赤外スペクトルの測定は実施された。図3に、二酸化炭素シグナルの高さが時間に対してプロットされる。
組成物A中に生成された二酸化炭素の量は、組成物1〜4におけるよりも高いことを、図3は明らかに示す。二酸化炭素の生成は、ポリオールおよびポリイソシアネート架橋剤を含んでいる水性コーティング組成物の膜の欠陥および不満足な外観の主要な原因の一つである。したがって、本発明に従うコーティング組成物1〜4は、チオール官能性化合物を含んでいない組成物Aよりも良好な外観についての高い潜在可能性を有すると結論されることができる。
[比較例B]
[実施例5〜8]
コーティング組成物Bおよび5〜8
比較コーティング組成物Bおよび本発明に従う組成物5〜8が、表2に示された成分から調製された。表2で該成分の量は重量部で示される。
Figure 2008524363
表2に従うコーティング組成物が以下のように調製された。電気撹拌機によって毎分600回転で成分Aが撹拌され、成分Bが添加され、撹拌が2分間続けられ、そして成分Cが添加された。最終組成物はさらに2分間撹拌された。
予備コーティングされたアルミニウムパネルが、水性ベースコートであるAutowave(商標)の層をコーティングされ、その際Autowave(商標)は供給業者の技術説明書に規定されたように施与され乾燥された。
第一の一組では、表2のクリアコート組成物は調製直後に、該ベースコートパネルの表面上にスプレー塗布された。クリアコートの乾燥層厚さは40〜50μmの範囲にあった。クリアコートの塗布後、パネルは室温で10分間のフラッシュオフ期間に付された。その後、パネルは60℃におけるオーブン内で45分間硬化された。室温まで冷却後、クリアコートの乾燥段階は手を使って測定された。DOIは1日後に測定された。
第二の一組では、表2のクリアコート組成物が、第一の一組におけるのと同じような様式で塗布された。しかし、クリアコート組成物は塗布前に60分間放置され、60℃で30分間オーブン硬化された。表3に結果がまとめられる。
Figure 2008524363
本発明に従うコーティング組成物は、比較のクリアコート組成物Bよりも改良された硬化速度を示すことが、表3から推論されることができる。本発明のクリアコートの外観は、比較クリアコートの外観と同じようなレベルにあり、いくつかの場合にはそれよりも優れていることがありうる。クリアコートが混合1時間後に塗布されるときにも、改良された硬化速度は明らかであり、これは該利点がポットライフを犠牲にして得られたのではないことを示す。表2の組成物は、イソシアネート−ヒドロキシル付加反応のための硬化触媒、たとえばジブチルスズジラウレートを含んでいない。本発明の有益な効果はこのような硬化触媒が存在しなくても観察される。
[比較例CおよびD]
[実施例9]
コーティング組成物C、D、および9
比較コーティング組成物CおよびD並びに本発明に従うコーティング組成物9が、表4に示された成分から調製された。表4で該成分の量は重量部で示される。組成物5〜8について上記されたように該コーティング組成物は調製された。成分Aへの添加前に、Proglyde DMM中のDBTDLおよびチオール官能性化合物は予備混合された。
Figure 2008524363
組成物5〜8について上記されたように調製された直後に、クリアコート組成物C、D、および9はベースコート上にスプレー塗布された。該クリアコートは室温で放置硬化された。得られた結果を、表5はまとめている。
Figure 2008524363
組成物中の硬化触媒の量を増加することによって、外観のひどい悪化を起こすことさえなく、乾燥速度は増加されることができること(比較例CおよびD)が、表5から推論されることができる。しかし、さらなる試験において、比較組成物Dおよび組成物9が、これら成分の混合1時間後に再び塗布され、60℃で20分間硬化された。ポットライフ1時間後に、比較組成物Dは、本発明に従う組成物9から調製されたクリアコートよりも低いDOI値、すなわち劣った外観を有するクリアコートをもたらす。したがって、比較組成物Dの硬化速度の改良は、ポットライフを犠牲にして達成され、一方、組成物9はポットライフと、硬化速度と、外観との良好なバランスを提供する。本発明に従うコーティング組成物9は、(ポリエステルポリオール分散物2中に存在する)アミン、スズ触媒、ポリイソシアネート、およびポリエステルポリオール、並びにチオール官能性化合物を含んでいるけれども、これが依然として良好なポットライフを有することは、特に注目に値する。上で検討された米国特許第4,788,083号の教示からは、アミンによるスズ触媒の非保護化の故に、このような組成物は短いポットライフを有すると一般には予測されるからである。
[比較例E〜G]
[実施例10〜14]
コーティング組成物E〜Gおよび10〜14
比較コーティング組成物E〜Gおよび本発明に従うコーティング組成物10〜14が、表6に示された成分から調製された。表6で該成分の量は重量部で示される。組成物9について上記されたように、コーティング組成物は調製された。この場合、Proglyde DMM中DBTDLの2重量%溶液が使用されたことが注記されなければならない。
Figure 2008524363
比較クリアコート組成物E〜Gおよび本発明に従うコーティング組成物10〜14が、組成物5〜8について上記されたように調製された直後にベースコート上にスプレー塗布された。フラッシュオフ後、温度60℃を有する硬化チャンバー内にパネルは置かれた。硬化チャンバー内に15分間置いた後、暖かいクリアコートの粘着性が手を使って測定された。約5分間の間隔で、これが繰り返された。パネルがもはや粘着性の感触を持たなくなったときに、すなわち上で定義された乾燥段階8に対応するときに、パネルは硬化チャンバーから取り出された。この乾燥段階に到達するのに要求される時間が表7に記録される。試験されたクリアコートの膜外観も、表7はまとめている。
Figure 2008524363
比較的大量の触媒を使用することによって、コーティング組成物の硬化速度が増加されることができることを、比較例EおよびFは実証する。しかし、硬化速度の増加は、劣った膜外観という犠牲を払って得られる。実施例10は、チオール官能性化合物の存在においてのみ比較例Fと異なる。本発明に従う実施例10のクリアコートは、硬化速度と膜外観との改良されたバランスを示す。さらにより大量の触媒を使用することによって、硬化速度はさらに増加されることができるが、膜外観のさらによりひどい悪化をもたらすことを、比較例Gは示す。最大の触媒充填量を用いてさえも、硬化速度と膜外観とのバランスの改良が得られることができることを、実施例11〜14は実証する。この改良は四官能性PTMPについても明らかに視認されるけれども、さらにより良好な結果が単官能性1−ドデカンチオールを用いて達成されることができる。チオール官能性化合物の様々な量の効果を、実施例12〜14は実証する。チオール官能性化合物の全てのレベルにおいて、硬化速度と外観とのバランスの改良があるけれども、この場合、実施例12の中間的なレベルで最適な結果が得られた。
図1は、コーティング組成物Aおよび1〜4を用いた硬化速度実験の結果のグラフ表示である。 図2は、コーティング組成物Aおよび1〜4を用いたポットライフ実験の結果のグラフ表示である。 図3は、コーティング組成物Aおよび1〜4を用いた二酸化炭素生成実験のグラフ表示である。

Claims (17)

  1. a)ポリオール、
    b)ポリイソシアネート架橋剤、および
    c)チオール官能性化合物
    を含んでいる水性コーティング組成物であって、イソシアネート基とチオール基とのモル比が1:0.0001〜1:0.4の範囲にある水性コーティング組成物。
  2. チオール官能性化合物が、固形ポリオール樹脂の重量に基づいて計算されて0.05〜25重量%の範囲で存在する、請求項1に従うコーティング組成物。
  3. チオール官能性化合物が、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、Capcure(商標)3/800、ドデカンチオール、およびドデシル3−メルカプトプロピオネートから選択されている、請求項1または2に従うコーティング組成物。
  4. ポリオールが、ポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリオール、並びにこれらの混合物および混成物から選択されている、請求項1〜3のいずれか1項に従うコーティング組成物。
  5. コーティング組成物が、金属に基づいた硬化触媒を含んでいる、請求項1〜4のいずれか1項に従うコーティング組成物。
  6. 金属に基づいた硬化触媒が、スズに基づいた触媒である、請求項5に従うコーティング組成物。
  7. 金属原子とチオール官能性基とのモル比が1:0.5〜1:250の範囲にある、請求項5または6に従うコーティング組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に従うコーティング組成物を、クリアトップコートまたは着色されたトップコートとして使用する方法。
  9. コーティング組成物が、多層ラッカーコーティングにおけるクリアコートとして施与されることを特徴とする、請求項8に従うコーティング組成物の使用方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に従うコーティング組成物を、プライマー、フィラー、ベースコート、または接着剤として使用する方法。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に従うコーティング組成物を、自動車および大型輸送乗物の上塗りおよび再上塗りに使用する方法。
  12. a)ポリオールを含んでいるバインダーモジュール、
    b)ポリイソシアネートを含んでいる架橋剤モジュール、および
    c)チオール官能性化合物を含んでいる添加剤モジュール
    を有する、水性コーティング組成物を調製するための部材のキット。
  13. 架橋剤モジュールb)が、金属に基づいた硬化触媒をさらに含んでいる、請求項12に従う部材のキット。
  14. 添加剤モジュールc)が、金属に基づいた硬化触媒をさらに含んでいる、請求項12に従う部材のキット。
  15. a)ポリオールおよびチオール官能性化合物を含んでいるバインダーモジュール、および
    b)ポリイソシアネートを含んでいる架橋剤モジュール
    を含んでいる、請求項1〜7のいずれか1項に従う水性コーティング組成物を調製するための部材のキット。
  16. バインダーモジュールが、金属に基づいた硬化触媒をさらに含んでいる、請求項15に従う部材のキット。
  17. 金属に基づいた硬化触媒を含んでいる添加剤モジュールc)をさらに含んでいる、請求項15に従う部材のキット。
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