JP2008523977A - ジョー相互の間隔を調整するシステムを備えた円錐粉砕機 - Google Patents
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Abstract
円錐粉砕機は、円錐形粉砕チャンバと、チャンバと同軸の軸に搭載されていて偏心装置を具備した円錐形ヘッド(2)とを備えていて、円錐形粉砕チャンバの壁体が固定ジョー(1)を支持している。偏心装置が可動ジョー(2)を担持している。粉砕機の作動中、可動ジョー(2)の下に配置されていて可動ジョー(2)に垂直運動を行わせる少なくとも1個のジャッキ(7)により、調整、安全性、および日常の磨耗補修の手段を調整しながら、作業前に、フレーム(11)に対する固定ジョー(1)の垂直運動を確実に行うことにより、全磨耗の補修を含む、ジョー(1,3)の間の間隔(r)調整を実行する。
【選択図】図5
【選択図】図5
Description
本発明は、円錐粉砕機の固定ジョーと可動ジョーとの間の間隔の調整に関する。
円錐粉砕機は、円錐形粉砕チャンバを備えている。円錐形粉砕チャンバの壁体が、固定ジョーと、チャンバと同軸の軸に搭載されている可動ジョーを支持している円錐形ヘッドとを支持している。円錐形ヘッドの幾何軸が、円錐形ヘッドの頂点と駆動軸の軸が一定の角度を形成し、軸が回転したとき、ヘッドに旋回運動を与える。旋回運動がチャンバ内に降下する間、材料が徐々に粉砕され、旋回している間ヘッドの基部における、固定ジョーと可動ジョーとの間の間隔rが最小に達する。
粉砕の開始前と粉砕の間、間隔rを希望する粉砕粒度に調整しなけれならない。
従って、円錐粉砕機は、この間隔を調整するために下記の3つの機能を備えている。
1.間隔の初期調整。すなわち、粉砕物の寸法を決定する固定ジョーと可動ジョーの間の距離の調整。
1.間隔の初期調整。すなわち、粉砕物の寸法を決定する固定ジョーと可動ジョーの間の距離の調整。
2.磨耗を補修するための調整。すなわち、作業中、固定ジョーと可動ジョーが磨耗されて磨耗により間隔が大きくなるので、固定ジョーと可動ジョーを互いに接近させ、初期調整を維持する。
磨耗には、著しい全磨耗と、日常の磨耗がある。
全磨耗は、粉砕に供した後の固定ジョーと可動ジョーの磨耗である。この磨耗は、機械を作動する前に、間隔を調整するのと同時に補修される。
日常磨耗は、作業中徐々に発生する磨耗である。この日常磨耗は、作業中、1個のジョーを場合に応じて上下運動させるジャッキで調整することにより補修される。すなわち、調整は、間隔を測定した結果、間隔が変動している場合に、自動または手動制御することによってなされる。
3.安全性調整。すなわち、調整した間隔より大きく、且つ、機械を損傷させる粉砕不可能な物質が機械を通過するのを防止することである。この調整は、固定ジョーと可動ジョーの一方を他方から急速に離隔して、粉砕不可能な物質を除去し、望ましい調整に戻すことによって成される。
現在まで、これらの機能は、タイプの異なる2つの機械を使用する2つの方法で達成されてきた。
1.タイプ1の粉砕機。すなわち、可動ジョーを備えている中央部が垂直並行に固定されていて、且つ、固定ジョーを備えている上部が垂直に調整可能で、ジャッキまたはスプリングにより上方に引き込めることができる。
タイプ1の1例を図1に示す。図1で、初期調整および全磨耗の補修調整は、ボウル状部材3をリング4に螺入することによって行われる。安全調整はリング4を上昇させることにより実行される。固定ジョーを含む全上部はジャッキ5によって調整されて、粉砕不可能な物質が排除される。
タイプ2の1例を図2に示す。図2で、全磨耗の補修調整は、ジャッキ6によりボウル状部材3をリング4に滑入することによって行われる。これは、タイプ1の例において、ジャッキ5により安全性が確保されたと同じように安全性が確保されるからである。
これら2つのケースにおいて、各作業段階の初期で磨耗が補修される。これは、通常、新しいジョーを使用するときのように、間隔rの初期調整を実行することにより、作業の始めに補修される。
安全性調整は、ジャッキ5に所定の作動圧力を負荷するアキュムレータによって行われる。即ち、安全性調整は、これら2つのジョーの間に粉砕不可能な材料が入って、2つのジョーによって伝達される圧力が上昇し、アキュムレータの圧力より大きくなると直ちに行われ、ジャッキがボウル状部材3を上昇させて、2つのジョーの間の間隔を拡げ、粉砕不可能な材料を通過させる。
このタイプの構造の主な欠点は次の通りである。
数個のジャッキとアキュミュレータを備えた安全装置のコストが高いことである。
1.使用したあとで日常の補修をする際に、粉砕機の調整が難しいことである。その理由は、粉砕作業により、ボウルとリングの連結部が衝撃と振動を受けているので、ボウル状部材が緩くなり、そのために、ボウル状部材とリングの連結部に機械的損傷を与えているからである。
このタイプの粉砕機はアメリカ特許第5312053号より公知であり、ジャッキが可動ジョーの下に配置されており、プランジャ99でもってジョー相互間隔を調整するのではなく、可動ジョーの偏心を調整するものである。したがって、ジャッキは可動ジョーを支持しているヘッドに作用することはない。
したがって、上記の粉砕機は、タイプ1の全ての粉砕機の欠点を備えている。
2.タイプ2の粉砕機。すなわち、固定ジョーを備えている上部が固定されていて、可動ジョーを備えている上部が、下部に配設された1個以上のジャッキにより垂直に並進可能である。
タイプ2の第1例を図3に示す。図3で、固定ジョー1が、フレームに固定されているボウル状部材3内に保持されている。可動ジョーが、シャフト7で支持されている。シャフト7が、ジャッキ8の作用により、可動ジョーを垂直並進させる。ジャッキ8が、初期調整、磨耗補修、および安全性の3つの機能を行う。
タイプ2の第2例を図4に示す。図4で、固定ジョー1が、フレームに固定されているボウル状部材3内に保持されている。可動ジョーが、ヘッド10で支持されている。ヘッド10は、ジャッキ9の作用により、フレーム11内を滑入する。これらの後者が、初期調整、磨耗補修、および安全性の3つの機能を行う。
タイプ1の粉砕機の場合、通常の作動では、ジャッキ8、9がアキュムレータの圧力を受けている。アキュムレータの圧力は、ジョーが伝達する圧力が過圧の場合は、ジャッキの作動方向を別の方向へ向くように設定されている。
このタイプの構造の主な欠点は次の通りである。
すなわち、幾つかの工程に種々の機能をもたせるので、機械の高さが非常に高くなることである。従って、作業を開始すると直ぐに、ジャッキの安全性を小さくして、通常以上の粉砕力を補修する必要がある。
また、異なる種々の工程があるので、粉砕力を吸収することが難しいことである。そのために、ジョーが新しい場合、全ての製造業者ではないが、中には安全措置を無視しなければならなくなる。その結果、ジョーが中程度に磨耗されるまでは、機械が、粉砕不可能な材料に対して殆ど抵抗できなくなる。
発明が解決しようとする課題は、前述した2つのタイプの欠点を解消し、その利点を活かした粉砕機を提供することである。
さらに、発明が解決しようとする課題は、タイプ2の粉砕機のように、1個以上のジャッキを可動ジョーの下に配置した粉砕機により、安全性、調整、および日常の磨耗補修対策を確実に行うこと、およびタイプ1の粉砕機のようにフレームに固定されたジョーの垂直運動により全磨耗の補修を停止段階で実行することにより確実に行うことである。
上記の課題は、粉砕機が作動している間、可動ジョーの下に配設されていて垂直運動する少なくとも1個のジャッキにより、調整、安全性、および日常の磨耗補修の手段を調整しながら、フレームに固定されたジョーを確実に垂直運動させることにより、作動前の停止段階で、全磨耗の補修を含む、2つのジョーの間の間隔の調整を行うことにより解決される。
本発明の第1の実施の態様では、可動ジョーを支持するヘッドが、下方に配置されたジャッキのピストンの垂直位置に固定された中心軸の回りで回転する偏心装置に回転自由に搭載されている。
本発明の第2の実施の態様では、可動ジョーを支持するヘッドが、ジャッキのピストンロッドを延設する軸に固着されていて、ジャッキのシリンダが偏心装置を構成している。
本発明の第3の実施の態様では、ヘッドが偏心装置に回転可能に搭載されていて、偏心装置が、溝付き部材で回転駆動され、且つ、ジャッキのピストンにより垂直配置されている。
本発明の第4の実施の態様では、ヘッドが、中心固定軸の回りで回転する偏心装置に回転自由に搭載されていて、且つ、ジャッキにより垂直に滑動することができ、ジャッキのシリンダが中心固定軸に配置され、ジャッキのピストンがヘッドに固着されている。
本発明により、前述した2つのタイプの欠点が解消され、且つその利点を活かした粉砕機が提供される。
以下、発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。
図5に示した例では、粉砕機の固定ジョー1がボウル状部材3に固定されている。ボウル状部材3は外面が円筒形で、同じく円筒形のフレーム11の一部4に垂直方向に可動に搭載されている。この例では、ボウル状部材3を移動する手段は、ボウル状部材の周囲のねじ山から構成されていて、ボウル状部材を、フレーム11の一部4のねじ付き内腔に螺入させるようになっている。
可動ジョー2を支持しているヘッド10は、中心垂直軸13の上端に配置されていて、中心垂直軸13に対して振動するようになっていて、駆動偏心装置12により揺動運動をする。駆動偏心装置12自体は、(図示していない)モータにより駆動されて軸13の回りで回転する。
中心軸12は、軸の下に配置されたジャッキ7のピストン14のロッドの一部となっていて、ポンプとアキュムレータ(図示せず)により圧媒液が供給される。
粉砕機の作動を説明する。
粉砕作業前に、ボウル状部材3をフレーム11の一部4に螺入させることにより、固定ジョー1を支持しているボウル状部材3を垂直方向に移動させ、ジョー同士の間隔(r)を、所望の粒度に調整する。ジョーが既に使用されているものの場合、このジョー同士の間隔(r)の調整は、全磨耗の補修を含んでいる。
粉砕機を使用する場合、可動ジョー2を支持しているヘッド10を、偏心装置12で駆動する。偏心装置12が、軸13の開口端を揺動する。
作動の初期段階では、ピストン14は、ジャッキ7のシリンダーのほぼ中央部分に位置しているので、軸13により、ヘッド10に負荷される圧力を受ける。粉砕不可能な材料があると、この圧力が急激に上昇し、アキュムレータ(図示せず)が供給する圧力以上になり、ピストン14が降下し、粉砕ヘッド10が下がる。その結果、ジョー1、2の間の間隔が大きくなる。粉砕不可能な材料は、ジョーを通過して、落下する。
磨耗のために、ジョーの間の間隔が大きくなっている場合、間隔の変動を検知して、間隔の幅を測定することにより自動または手動で、ジャッキ7のピストン14を上方へ動かす。それにより、可動ジョー2が、固定ジョー1の方向へ移動する。
図6に示した態様では、同じ部品または同じ作用をする部品には同じ参照番号を付してある。ヘッド10を支持している軸13が、偏心装置12内で、垂直に対して傾斜している軸を滑動させる。ヘッド10は、軸13に対して固定されていて、垂直に対して傾斜しているので、その揺動運動は確実に行われる。
偏心装置12は、ギヤ(参照番号を付していない)により回転駆動される。この駆動は、ベルト又はチェーン或いは油圧モータのような他の伝動手段によってなされる。
間隔の初期調整及び全磨耗の補修は、前述した例と同じ方法で行われる。
作業工程中、軸13に取り付けられたピストン14が、ジャッキ7内の圧力によって作動され、ヘッド10を一方向又は他の方向へ動かし、ジョー同士の間の間隔を調整する。
図7に示した例では、可動ジョー2を支持しているヘッド10が軸13を有さず、軸から独立して回転できるように偏心装置12に搭載されている。図7に示した例と前の例とは、この点で異なっている。偏心装置12は、溝付き部材16により回転駆動される。偏心ヘッド集成体は、フレーム18内を滑動するジャッキ7のピストン17の脇に垂直に配置されている。これにより、機械が調整される。
図8は、本発明の好ましい変形例を示している。
上部(図示せず)は、前の複数の例を同じと考えてよい。
偏心装置12が、固定軸13の回りを回転していて、ヘッド10を揺動運動させている。ヘッド10が、偏心装置12の回りを自由回転するように搭載されている。ヘッド10が、ジャッキにより、偏心装置12を垂直に滑動することもできる。ジャッキのシリンダ19が固定軸13に配置されていて、ジャッキのピストン20が、ヘッド10に固着されている。この構造により、機械の調整がなされる。
1 固定ジョー
2 可動ジョ−
3 ボウル状部材
4 リング(フレームの一部)
5、6、7、8、9 ジャッキ
10 ヘッド
11、18 フレーム
12 偏心装置
13 軸
14、17、20 ピストン
16 溝付き部材
19 シリンダ
r ジョー同士の間隔
2 可動ジョ−
3 ボウル状部材
4 リング(フレームの一部)
5、6、7、8、9 ジャッキ
10 ヘッド
11、18 フレーム
12 偏心装置
13 軸
14、17、20 ピストン
16 溝付き部材
19 シリンダ
r ジョー同士の間隔
Claims (5)
- 円錐形粉砕チャンバと、円錐形粉砕チャンの壁体が支持する固定ジョーと、円錐形粉砕チャンバと同軸の軸に搭載されていて偏心装置を具備した円錐形ヘッドと、偏心装置が担持している可動ジョーとを備えていて、固定ジョーと可動ジョーとの間の間隔が調整可能な円錐粉砕機であって、粉砕機の作動中、可動ジョー(2)の下に配置されていて可動ジョー(2)に垂直運動を行わせるジャッキ(7)により、調整、安全性、および日常の磨耗補修の手段を調整しながら、作業前に、フレーム(11)に対する固定ジョー(1)の垂直運動を確実に行うことにより、全磨耗の補修を含む、ジョー(1,3)の間の間隔(r)調整を実行することを特徴とする円錐粉砕機。
- 可動ジョー(2)を支持するヘッド(10)が、ピストン(14)の下方に配置されたジャッキ(7)のピストン(14)の垂直位置に固定された中心軸(13)の回りを回転駆動される偏心装置(12)に回転自由に搭載されていることを特徴とする請求項1記載の円錐粉砕機。
- 可動ジョー(2)を支持するヘッド(10)が、ジャッキ(7)のピストンロッド(14)を延設する軸(13)に固着されていて、ジャッキのシリンダが偏心装置(12)の一部となっていることを特徴とする請求項1記載の円錐粉砕機。
- ヘッド(10)が、溝付き部材(16)により回転駆動され、且つ、ジャッキ(7)のピストン(17)の脇に垂直に配置されている偏心装置(12)に回転可能に搭載されていることを特徴とする請求項1記載の円錐粉砕機。
- ヘッド(10)が、固定中心軸(13)の回りで回転する偏心装置(12)に回転自由に搭載されていて、且つ、ジャッキにより垂直に滑動することができ、ジャッキのシリンダ(19)が固定中心軸(13)に配置され、且つ、ジャッキのピストン(20)がヘッドに固定されていることを特徴とする請求項1記載の円錐粉砕機。
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