JP2008523231A - ポリオレフィン繊維 - Google Patents

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サルトリ,フランコ
サルトリ,ガブリエラ
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バーゼル・ポリオレフィン・イタリア・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
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Abstract

(A)3未満の分子量分布(Mn/Mw)、0.5%以下の低さの、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1挿入に基づく逆挿入プロピレン単位の割合、即ち2,1挿入の割合、及び、20〜60g/10分のメルトフローレート(MFR)の値、を有する結晶質アイソタクチックプロピレンポリマー樹脂100重量部;及び(B)5〜40cNの溶融強度の値を有する高分子量プロピレンポリマー(B)0.1〜1重量部;を含むポリオレフィン組成物。該組成物から製造される繊維は、弾性とテナシティとの間の良好なバランスを示す。

Description

本発明は、ポリオレフィン繊維、該繊維から製造される物品、及び該繊維の製造のためのポリオレフィン組成物に関する。特に、本発明は、それから製造した繊維に対して、機械特性の間の、より詳しくはテナシティと破断点伸びとの間の良好なバランスを与えることができるポリオレフィン組成物に関する。より詳しくは、本発明は、高溶融強度のプロピレンポリマー材料とブレンドした均質なプロピレンポリマーから製造される組成物に関する。
繊維に関する定義には、スパンボンド繊維及び/又はフィラメントが包含される。
本発明のポリオレフィン繊維は、ロープ、ハンドル、ベルト、並びに、リュックサック及びハンドバッグ用のストリップのような、高テナシティの柔軟な不織布及び高テナシティの連続フィラメントの用途に特に適している。
従来技術において、高溶融強度のプロピレンポリマー材料をプロピレンポリマー樹脂とブレンドすることができ、かくして得られる組成物を用いて繊維を製造することは公知である。
例えば、ヨーロッパ特許出願625545には、(a)プロピレンポリマー樹脂、及び(b)かかる高溶融強度プロピレンポリマー材料である、通常は固体の、高分子量で、ゲルフリーのプロピレンポリマー材料を含むプロピレンポリマー組成物が開示されている。ポリマー樹脂を製造する方法において用いる触媒のタイプ、並びにMFR値以外の樹脂の構造的特徴については、この出願中には記載されていない。少量のプロピレンポリマー材料(b)を樹脂に加えて、樹脂の染料感受性を改良している。したがって、かかる組成物は、着色繊維を製造するのに好適である。繊維は、材料(b)の存在にも拘わらず、樹脂単独で製造した繊維と実質的に同等の機械特性を示す。
ヨーロッパ特許出願743380には、(b)高溶融強度プロピレンポリマー材料をブレンドした(a)プロピレンポリマー樹脂で構成されている組成物を紡糸し、次にかくして得られる固体繊維を特定の延伸比で延伸することによって得られる短繊維及び連続フィラメントが開示されている。生産性を低下させることなく、より高いテナシティを有する短繊維が得られる。かかる公知の繊維は、より高いテナシティを示すが、弾性特性、特に破断点伸びにおいては僅かな改良しか示さない。更に、高溶融強度ポリマーを含むポリオレフィン組成物の紡糸性は、著しく悪化する。
ここで、驚くべきことに、均質なプロピレンポリマー樹脂中に少量の高溶融強度プロピレンポリマー材料を含ませることによって、樹脂単独で製造した繊維と比較して、より高い値の破断点伸び、及び良好なままのテナシティを有する繊維に加工することのできるポリオレフィン組成物が得られることが見出された。
繊維の製造において上記記載のプロピレンポリマー組成物を用いることの大きな有利性は、かくして得られる繊維がより可撓性であるということである。この特徴により、それから製造される不織布において繊維のより均一な分布が導かれる。したがって、かくして得られる不織布は、より良好で、均質な外観を有する。
本発明の他の有利性は、繊維、及びしたがってその不織布の柔軟性も向上することである。ユーザーは、ある種の物品、特に使い捨ての物品がかかる特性を示すことを特に歓迎する。
本発明の組成物の更なる有利性は、紡糸速度に対して目立った悪い影響が起こらず、組成物の紡糸速度が樹脂単独のものとほぼ同等であることである。
繊維は、極めて狭い分子量分布を有するポリオレフィン及び高溶融強度プロピレンポリマーを含むオレフィンプロピレンポリマー組成物で製造されるので、繊維は、機械特性の上記記載のバランスを有する。
したがって、本発明の一態様は、
(A)次の特性:
(1)GPCによって測定して、3未満、好ましくは2.5未満の、重量平均分子量と数平均分子量との間の比、即ち
Figure 2008523231
によって表される分子量分布、
(2)0.5%以下の低さの、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1挿入に基づく逆挿入プロピレン単位の割合、即ち2,1挿入の割合、及び
(3)20〜500、好ましくは20〜60g/10分のメルトフローレート(MFR)の値、
を有する結晶質プロピレンポリマー樹脂(A)100重量部;及び
(B)5〜40cNの溶融強度の値を有する高分子量プロピレンポリマー(B)0.1〜1重量部、好ましくは0.15〜0.6重量部、より好ましくは0.2重量部を超え0.6重量部以下;
を含むポリオレフィン組成物である。
したがって、本発明の他の態様は、該ポリオレフィン組成物から製造される繊維である。
本発明の繊維は、典型的には、ポリマー(A)単独の破断点伸びの値に対して少なくとも100%の破断点伸びの増加を示す。該繊維は、テナシティの低下を示す可能性がある。しかしながら、この低下は、ポリマー(A)単独のテナシティの値に対して、20%未満、好ましくは15%未満である。
上記のポリマー樹脂(A)は、好ましくは、25〜60g/10分のメルトフローレートの値を有する。公知のように、高いMFR値は、重合で直接に、或いはオレフィンポリマーの紡糸ライン中又は前ペレット化段階中に有機過酸化物のような遊離基生成剤を加えることでポリマーの制御されたラジカル分解を行うことによって得られる。
ポリマー樹脂(A)は、アイソタクチックタイプの立体規則性を示す。これは、プロピレンホモポリマーか、プロピレンと、エチレン及び線状又は分岐鎖C4〜C8−α−オレフィンから選択されるα−オレフィンとのランダムポリマー、例えばプロピレンのコポリマー及びターポリマーのいずれかである。ポリマー樹脂(A)は、また、混合比が重要でない場合には、該ポリマーの混合物であってもよい。好ましくは、α−オレフィンは、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、及び4−メチル−1−ペンテンからなる群から選択される。コモノマー含量の好ましい量は、15重量%以下の範囲である。
典型的には、ポリマー樹脂(A)において、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1挿入に基づく逆挿入プロピレン単位の割合、即ち位置エラーの含量は、0.05%超、より典型的には0.1%超である。ポリマー(A)は、重合中においては、プロピレンモノマーの1,2挿入(メチレン側が触媒と結合する)が主として起こるが、2,1挿入が時々起こるので、位置エラーを含む。したがって、プロピレンポリマーは、2,1挿入に基づく逆挿入単位を含む。2,1挿入に基づく逆挿入単位の割合は、13C−NMRを用いることによって、特定の式から算出する。ヨーロッパ特許出願629632には、2,1挿入に基づく逆挿入単位の割合を算出する数式が示されている。
ポリマー(B)は、半結晶質であり、アイソタクチックタイプのプロピレン配列の立体規則性を有する。
ポリマー(B)は、通常は固体の、高分子量で、ゲルフリーのプロピレンポリマー材料である。これは、通常、(1)1未満の分岐指数及び大きなひずみ硬化伸長粘度、又は(2)少なくとも(a)少なくとも1.0×106のz平均分子量
Figure 2008523231
又は少なくとも3.0の、重量平均分子量
Figure 2008523231
に対するz平均分子量
Figure 2008523231
の比
Figure 2008523231
及び(b)少なくとも12×105cm2/ダインの平衡コンプライアンス(Jeo)又は1秒-1において少なくとも5×105cm2/ダインの単位応力あたりの回復性剪断歪(Sr/S)によって特徴づけられる。
高分子量という用語は、少なくとも約50,000、好ましくは約100,000の重量平均分子量を有するポリマーを意味する。
本明細書で用いる「z平均分子量」、「平衡コンプライアンス」、及び単位応力あたりの回復性剪断歪みという用語は、米国特許5,116,881において定義されている。
ポリマー(B)は、0.1〜0.9、より好ましくは0.25〜0.8の分岐指数を有するプロピレンポリマーである。分岐指数は、ポリマー長鎖の分岐の度合いの指標であり、次式:
(I.V.)1/(I.V.)2
(式中、(I.V.)1は分岐鎖ポリマーの固有粘度を表し、(I.V.)2は実質的に同等の重量平均分子量を有する線状ポリマーの固有粘度を表す)
によって定義される。固有粘度は、テトラヒドロナフタリン中、135℃において測定される。
該プロピレンポリマー(B)は、
(a)プロピレンホモポリマー;
(b)プロピレンと、エチレン及びC4〜C10−α−オレフィンから選択されるオレフィンとのランダムコポリマー(但し、該オレフィンがエチレンである場合には、重合エチレンの最大含量は、約5重量%、好ましくは約4%であり、該オレフィンがC4〜C10−α−オレフィンである場合には、重合α−オレフィンの最大量は約20重量%、好ましくは約16%である);及び
(c)プロピレンと、エチレン及びC4〜C8−α−オレフィンから選択される2種類のオレフィンとのランダムコポリマー(但し、該オレフィンがC4〜C8−α−オレフィンである場合には、重合α−オレフィンの最大含量は、約20重量%、好ましくは約16%であり、該オレフィンがエチレンである場合には、重合エチレンの最大含量は、約5重量%、好ましくは約4%である);
から選択される。
好ましくは、プロピレンポリマー(B)は、プロピレンホモポリマーである。
プロピレンポリマー(B)における上記記載のα−オレフィンは、線状又は分岐鎖状であってよく、好ましくは、1−ブテン、1−イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、及び3−メチル−1−ヘキセンから選択される。
プロピレンポリマー(B)は、対応する従来の線状ポリマーを用いて開始する種々の技術を用いて調製することができる。特に、線状ポリマーを、照射又はペルオキシド処理を介するラジカル生成剤による制御された変性プロセスにかけることが可能である。出発ポリマーは、線状で、高い分子量を有し、通常は固体で、球状、微粒子、粒状物、フレーク及びペレットのような任意の形態であってよい。
照射法は、典型的には、米国特許4,916,198及び5,047,445に記載されている手順(ポリマーを高出力放射線(例えば電子線又はガンマ線)で処理する)にしたがって行う。一例として、放射線の量は、0.25〜20MRad、好ましくは3〜12Radの範囲であり、照射強度は、1〜10,000MRad/分、好ましくは18〜2,000MRad/分の範囲である。
ペルオキシドによる処理は、例えば、米国特許5,047,485に記載されている方法にしたがって行う。これにより、線状ポリマーと有機ペルオキシドとの混合、及び、その後のペルオキシドを分解するのに十分な温度への混合物の加熱が与えられる。
ポリマー樹脂(A)は、プロピレン及び場合によっては上記に記載したα−オレフィンを、メタロセン触媒のような適当な触媒の存在下で重合することによって製造することができる。本発明の目的のためには、メタロセンという用語は、少なくとも一つのπ結合を有する遷移金属化合物を意図する。
メタロセンベースの触媒系は、好ましくは、
(a)少なくとも一つのπ結合を有する少なくとも1種の遷移金属化合物;
(b)少なくとも1種のアルミノキサン又はアルキルメタロセンカチオンを形成することのできる化合物;及び
(c)場合によっては、有機アルミニウム化合物;
を接触させることによって得ることができる。
メタロセンベースの触媒は、好適には、不活性キャリア上に担持させることができる。これは、遷移金属化合物(a)又はそれと成分(b)との反応生成物、或いは成分(b)及び次に遷移金属化合物(a)を、例えばシリカ、アルミナ、Al−Si、Al−Mg混合酸化物、WO 95/32995に記載されているもののような多孔性ハロゲン化マグネシウム、スチレン/ジビニルベンゼンコポリマー又は多孔性ポリオレフィン、例えばポリエチレン若しくはポリプロピレンのような不活性支持体上に付着させることによって行う。他の好適な種類の支持体は、活性水素原子を有する基によって官能化された多孔性有機支持体を含む。有機支持体が部分的に架橋したスチレンポリマーであるものが特に好適である。このタイプの支持体はEP633272に記載されている。
好ましい種類のメタロセン化合物は、次式I,II,IIIに属するものである。
Figure 2008523231
式中、Mは、元素周期律表の4族、5族、又はランタニド族若しくはアクチニド族に属する遷移金属であり、好ましくは、Mは、ジルコニウム、チタン又はハフニウムであり;
置換基Xは、互いに同一又は異なっており、水素、ハロゲン、R6、OR6、OCOR6、SR6、NR6 2及びPR6 2選択されるモノアニオン性σリガンドであり、R6は、場合によっては1以上のSi又はGe原子を含む、線状又は分岐鎖で、飽和又は不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール又はC7〜C20アリールアルキルであり;置換基Xは、好ましくは同一であり、好ましくはR6、OR6及びNR6 2であり;R6は、好ましくは、場合によって1以上のSi又はGe原子を含む、C1〜C7アルキル、C6〜C14アリール又はC7〜C14アリールアルキルであり;より好ましくは、置換基Xは、−Cl、−Br、−Me、−Et、−n−Bu、−sec−Bu、−Ph、−Bz、−CH2SiMe3、−OEt、−OPr、−OBu、−OBz及び−NMe2からなる群から選択され;
pは、金属Mの酸化状態から2を減じた値に等しい整数であり;
Lは、場合によっては元素周期律表の13〜17族に属するヘテロ原子を含む、C1〜C20アルキリデン、C3〜C20シクロアルキリデン、C6〜C20アリーリデン、C7〜C20アルキルアリーリデン又はC7〜C20アリールアルキリデン基、並びにSiMe2、SiPh2のような5個以下のケイ素原子を有するシリリデン基から選択される二価の橋架基であり;好ましくは、Lは、二価の基:(ZR7 mn(ここで、Zは、C、Si、Ge、N又はPであり、R7基は、互いに同一又は異なっていて、水素、又は、線状若しくは分岐鎖で、飽和又は不飽和のC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール又はC7〜C20アリールアルキル基であるか、或いは二つのR7は、脂肪族又は芳香族のC4〜C7環を形成していてもよい)であり;
mは、1又は2であり、より具体的には、ZがN又はPである場合には1であり、ZがC,Si又はGeである場合には2であり;nは、1〜4の範囲の整数であり;好ましくは、nは1又は2であり;
より好ましくは、Lは、Si(CH32、SiPh2、SiPhMe、SiMe(SiMe3)、CH2、(CH22、(CH23又はC(CH32から選択され;
Aは、NR8、O、S基(ここで、R8は、場合によっては、元素周期律表の13〜17族に属する1以上のヘテロ原子を含むC1〜C20炭化水素基であり;好ましくは、R8は、場合によっては、元素周期律表の13〜17族に属する1以上のヘテロ原子を含む、線状又は分岐鎖で、環式又は非環式の、C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール又はC7〜C20アリールアルキル基であり;より好ましくは、R8はtert−ブチル基である)である。
1、R2、R3、R4及びR5は、互いに同一又は異なっていて、水素原子、ハロゲン原子、或いは、場合によっては元素周期律表の13〜17族に属する1以上のヘテロ原子を含む、線状又は分岐鎖で、飽和又は不飽和の、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール又はC7〜C20アリールアルキル基であり;或いは、二つの隣接するR1、R2、R3、R4及びR5が、場合によっては周期律表の13〜17族に属するヘテロ原子を含む1以上の3〜7員環を形成する、例えば、シクロペンタジエニル基と共に、例えば次の基:インデニル;モノ−、ジ−及びテトラ−メチルインデニル;2−メチルインデニル、3−ブチル−インデニル、2−イソプロピル−4−フェニルインデニル、2−メチル−4−フェニルインデニル、2−メチル−4,5−ベンゾインデニル;3−トリメチルシリル−インデニル;4,5,6,7−テトラヒドロインデニル;フルオレニル;5,10−ジヒドロインデノ[1,2−b]インドール−10−イル;N−メチル−又はN−フェニル−5,10−ジヒドロインデノ[1,2−b]インドール−10−イル;5,6−ジヒドロインデノ[2,1−b]インドール−6−イル;N−メチル−又はN−フェニル−5,6−ジヒドロインデノ[2,1−b]インドール−6−イル;アザペンタレン−4−イル;チアペンタレン−4−イル;アザペンタレン−6−イル;チアペンタレン−6−イル;モノ−、ジ−及びトリ−メチル−アザペンタレン−4−イル、2,5−ジメチルシクロペンタ[1,2−b:4,3−b’]−ジチオフェン;を形成する。
式(I)、(II)及び(III)に属する化合物の非限定的な例は、以下の化合物(可能な場合には、これらのメソ又はラセミ異性体のいずれか、或いはそれらの混合物)である。
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド;
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド;
ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド;
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
(シクロペンタジエニル)(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド;
(フルオレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド;
ビス(1−メチル−3−n−ブチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(4−ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2,4,6−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2,5,6−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
メチル(フェニル)シランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
メチル(フェニル)シランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エチレンビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エチレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,4−ブタンジイルビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エチレンビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,4−ブタンジイルビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,4−ブタンジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エチレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド;
[4−(η5−シクロペンタジエニル)−4,6,6−トリメチル(η5−4,5−テトラヒドロ−ペンタレン)]ジメチルジルコニウム;
[4−(η5−3’−トリメチルシリルシクロペンタジエニル)−4,6,6−トリメチル(η5−4,5−テトラヒドロペンタレン)]ジメチルジルコニウム;
(tert−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジメチルチタン;
(メチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)ジメチルシリル−ジメチルチタン;
(メチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイル−ジメチルチタン;
(tert−ブチルアミド)(2,4−ジクロリド−2,4−ペンタジエン−1−イル)ジメチルシリル−ジメチルチタン;
ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド;
メチレン(3−メチル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン(3−イソプロピル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン(2,4−ジクロリド−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン(2,3,5−トリメチル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン−1−(インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド及びジクロリド;
メチレン−1−(インデニル)−7−(2,5−ジトリメチルシリルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン−1−(3−イソプロピル−インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン−1−(2−メチル−インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン−1−(テトラヒドロインデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
メチレン(2,4−ジクロリド−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジオキサゾール)ジルコニウムジクロリド;
メチレン(2,3,5−トリメチル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジオキサゾール)ジルコニウムジクロリド;
メチレン−1−(インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジオキサゾール)ジルコニウムジクロリド及びジクロリド;
イソプロピリデン(3−メチル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
イソプロピリデン(2,4−ジクロリド−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
イソプロピリデン(2,4−ジエチル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
イソプロピリデン(2,3,5−トリメチル−シクロペンタジエニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
イソプロピリデン−1−(インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
イソプロピリデン−1−(2−メチル−インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル−1−(2−メチル−インデニル)−7−(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル−[1,2−b:4,3−b’]ジチオフェン)ハフニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル(3−tert−ブチル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル(3−イソプロピル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル(3−メチル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル(3−エチル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エタン(3−tert−ブチル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エタン(3−イソプロピル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エタン(3−メチル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
1,2−エタン(3−エチル−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(3−メチルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(4−メチルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(4−イソプロピルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(4−tert−ブチルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(3−イソプロピルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,5−ジクロリド−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジメチル;
ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジクロリド−3−(2−メチルフェニル)シクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン]ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジクロリド−3−(2,4,6−トリメチルフェニル)シクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン]ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジクロリド−3−メシチレンシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン]ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,4,5−トリメチル−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,5−ジエチル−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,5−ジイソプロピル−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,5−tert−ブチル−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,5−ジトリメチルシリル−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]チオフェン)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(3−メチルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(3−イソプロピルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,5−ジクロリド−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジクロリド−3−(2−メチルフェニル)シクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール]ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジクロリド−3−(2,4,6−トリメチルフェニル)シクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール]ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジクロリド−3−メシチレンシクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール]ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイルビス−6−(2,4,5−トリメチル−3−フェニルシクロペンタジエニル−[1,2−b]−シロール)ジルコニウムジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][テトラメチルペンタジエニル]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][1−インデニル]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][9−フルオレニル]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(N−メチル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(6−メチル−N−メチル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][6−メトキシ−N−メチル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(N−エチル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(N−フェニル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(6−メチル−N−フェニル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(6−メトキシ−N−フェニル−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(N−メチル−3,4−ジクロリド−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(N−エチル−3,4−ジクロリド−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
[ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)][(N−フェニル−3,4−ジクロリド−1,2−ジヒドロシクロペンタ[2,1−b]インドール−2−イル)]チタンジクロリド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−p−tert−ブチルフェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−p−tert−ブチルフェニルインデニル)(2−メチル−4−p−tert−ブチルフェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−p−tert−ブチルフェニルインデニル)(2−メチル−4−p−tert−ブチル−7−メチルフェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド;
並びに、対応するジルコニウムジメチル、ヒドロクロロジヒドロ及びη4−ブタジエン化合物。
式(I)、(II)又は(III)に属する好適なメタロセンコンプレックスは、WO 98/22486、WO 99/58539、WO 99/24446、米国特許5,556,928、WO 96/22995、EP−485822、EP−485820、米国特許5,324,800、EP−A−0129368、米国特許5,145,819、EP−A−0485823、WO 01/47939、WO 01/44318、PCT/EP02/13552、EP−A−0416815、EP−A−0420436、EP−A−0671404、EP−A−0643066及びWO−A−91/04257に記載されている。
成分(b)として用いられるアルモキサンは、水と、式:HjAlU3-j又はHjAl26-j(式中、U置換基は、同一又は異なっていて、水素原子、ハロゲン原子、場合によってはケイ素又はゲルマニウム原子を含む、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール又はC7〜C20アリールアルキル基であり、但し、少なくとも一つのUはハロゲンとは異なり、jは0〜1の範囲であり、非整数である)の有機アルミニウム化合物とを反応させることによって得ることができる。この反応において、Al/水のモル比は、好ましくは1:1〜100:1である。
メタロセンのアルミニウムと金属との間のモル比は、概して、約10:1〜約30000:1の間、好ましくは約100:1〜約5000:1の間である。
本発明による触媒において用いられるアルモキサンは、次式:
Figure 2008523231
(式中、置換基Uは、同一又は異なり、上記に定義した通りである)
のタイプの少なくとも一種の基を含む、線状、分岐鎖又は環式化合物であると考えられる。
特に、線状化合物の場合には、次式:
Figure 2008523231
(式中、n1は0又は1〜40の整数であり、置換基Uは上記に定義した通りである)
のアルモキサンを用いることができ;或いは、環式化合物の場合には、次式:
Figure 2008523231
(式中、n2は2〜40の整数であり、U置換基は上記に定義した通りである)
のアルモキサンを用いることができる。
本発明に従って用いるのに好適なアルモキサンの例は、メチルアルモキサン(MAO)、テトラ(イソブチル)アルモキサン(TIBAO)、テトラ(2,4,4−トリメチルペンチル)アルモキサン(TIOAO)、テトラ(2,3−ジメチルブチル)アルモキサン(TDMBAO)、及びテトラ(2,3,3−トリメチルブチル)アルモキサン(TTMBAO)である。
特に興味深い共触媒が、WO 99/21899及びWO 01/21674に記載されており、ここではアルキル及びアリール基が特定の分岐パターンを有する。
WO 99/21899及びWO 01/21674に記載されている、水と反応して好適なアルモキサン(b)を与えることのできるアルミニウム化合物の非限定的な例は、トリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2,3−ジメチル−ヘキシル)アルミニウム、トリス(2,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2,3−ジメチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2,3−ジメチル−ヘプチル)アルミニウム、トリス(2−メチル−3−エチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2−メチル−3−エチル−ヘキシル)アルミニウム、トリス(2−メチル−3−エチル−ヘプチル)アルミニウム、トリス(2−メチル−3−プロピル−ヘキシル)アルミニウム、トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−エチル−3−メチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2,3−ジエチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2−プロピル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−イソプロピル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−イソブチル−3−メチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2,3,3−トリメチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2,3,3−トリメチル−ヘキシル)アルミニウム、トリス(2−エチル−3,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−エチル−3,3−ジメチル−ペンチル)アルミニウム、トリス(2−イソプロピル−3,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−トリメチルシリル−プロピル)アルミニウム、トリス(2−メチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−エチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、トリス(2,3−ジメチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウム、トリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム、トリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム、トリス[2−(3−イソプロピル−フェニル)−プロピル]アルミニウム、トリス(2−フェニル−ブチル)アルミニウム、トリス(3−メチル−2−フェニル−ブチル)アルミニウム、トリス(2−フェニル−ペンチル)アルミニウム、トリス[2−(ペンタフルオロフェニル)−プロピル]アルミニウム、トリス[2,2−ジフェニル−エチル]アルミニウム、及びトリス[2−フェニル−2−メチル−プロピル]アルミニウム、並びに、炭化水素基の一つが水素原子で置き換えられている対応する化合物、及び炭化水素基の一つ又は二つがイソブチル基で置き換えられている対応する化合物である。
上記のアルミニウム化合物の中でも、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、トリス(2,4,4−トリメチル−ペンチル)アルミニウム(TIOA)、トリス(2,3−ジメチルブチル)アルミニウム(TDMBA)、及びトリス(2,3,3−トリメチルブチル)アルミニウム(TTMBA)が好ましい。特に興味深い共触媒は、同様にWO 00/24787に記載されているものである。
アルキルメタロセンカチオンを形成することのできる化合物の非限定的な例は、式:D+-(式中、D+は、ブロンステッド酸であり、プロトンを供与し、式(I)のメタロセンの置換基Xと不可逆的に反応することができ、E-は、適合しうるアニオンである)の、二つの化合物の反応から生成する活性触媒種を安定化することができ、十分に不安定でオレフィン性モノマーによって除去される化合物である。好ましくは、アニオンE-は1以上のホウ素原子を含む。より好ましくは、アニオンE-は、式:BAr4 (-)(式中、置換基Arは、同一又は異なり、フェニル、ペンタフルオロフェニル又はビス(トリフルオロメチル)フェニルのようなアリール基である)のアニオンである。WO 91/02012に記載されているようなテトラキス−ペンタフルオロフェニルボレートが、特に好ましい化合物である。更に、式:BAr3の化合物を好都合に用いることができる。このタイプの化合物は、例えば、国際特許出願WO 92/00333に記載されている。アルキルメタロセンカチオンを形成することのできる化合物の他の例は、式:BAr3P(式中、Pは、置換又は非置換ピロール基である)の化合物である。これらの化合物は、WO 01/62764に記載されている。ホウ素原子を含む化合物は、DE−A−19962814及びDE−A−19962910の記載にしたがって好都合に担持することができる。これらのホウ素原子を含む化合物は全て、約1:1〜約10:1の間、好ましくは1:1〜2:1の間、より好ましくは約1:1の、ホウ素とメタロセンの金属との間のモル比で用いることができる。
式:D+-の化合物の非限定的な例は、
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボレート;
トリブチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボレート;
トリメチルアンモニウムテトラ(トリル)ボレート;
トリブチルアンモニウムテトラ(トリル)ボレート;
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)アルミネート;
トリプロピルアンモニウムテトラ(ジメチルフェニル)ボレート;
トリブチルアンモニウムテトラ(トリフルオロメチルフェニル)ボレート;
トリブチルアンモニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ボレート;
N,N−ジメチルベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボレート;
N,N−ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボレート;
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート;
N,N−ジメチルベンジルアンモニウム−テトラキスペンタフルオロフェニルアルミネート;
N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウム−テトラキスペンタフルオロフェニルアルミネート;
ジ(プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
ジ(シクロヘキシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート;
トリエチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート;
ジフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート;
トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート;
トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート;
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート;
トリフェニルカルベニウムテトラキス(フェニル)アルミネート;
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート;及び
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;
である。
化合物(c)として用いる有機アルミニウム化合物は、上記の式:HjAlU3-j又はHjAl26-jの化合物である。
更に、予備重合においては、重合反応器内で、水素のような分子量調整剤を用いることもできる。
メタロセン触媒を用いて得ることのできるプロピレンポリマー樹脂(A)は、オレフィンを重合するために通常用いられる反応器内で、バッチ式に又は好ましくは連続的に調製することができる。好適な反応器の例は、連続運転撹拌タンク反応器であり、所望の場合には、直列に接続された1以上の一連の撹拌タンク反応器を用いることも可能である。重合反応は、気相中、懸濁液中、液体モノマー中、超臨界モノマー中、或いは不活性溶媒中で行うことができる。
重合条件は、それ自体重要ではない。プロピレンの、場合によってはα−オレフィンとの重合は、好ましくは、気相中、例えば流動床反応器内或いは撹拌粉末床反応器内で行う。これによく適した重合条件は、10〜40barの範囲の重合圧力、及び50〜100℃の範囲の重合温度である。重合は、また、勿論、互いに直列に接続された1を超える、好ましくは二つの一連の反応器内で行うこともできる。
ポリマーの平均モル質量は、重合技術において通常の方法を用いて、例えば、ポリマーのモル質量の低下を与える水素のようなモル質量調整剤を導入することによって、或いは、重合温度を変化させることによって、制御することができる。同様に、高い重合温度は、通常、低下したモル質量を与える。
本発明のポリオレフィン組成物は、以下のようにして調製する。プロピレンポリマー(B)は、生形態でポリマー樹脂(A)と配合することができ、或いは好ましくはマスターバッチの一部として配合することができ、この場合には、プロピレンポリマー(B)を、予め、ポリマー樹脂(A)と同一であっても異なっていてもよいプロピレンポリマー樹脂中に分散する。かくして調製された濃縮液を、次にポリマー樹脂(A)に配合する。
本発明のポリオレフィン組成物は、また、ポリマー(A)に加えて、更なるポリマー、特にポリオレフィンを含むことができる。例えば、チーグラー−ナッタ触媒によって製造されるもののような、GPCによって測定して、3よりも高い分子量分布:
Figure 2008523231
を有する結晶質又は半結晶質のアイソタクチックプロピレンポリマーである。ポリオレフィン組成物において、ポリマー(A)と更なるポリマーとの混合比は、目安としては1:0.25〜1:0.1である。しかしながら、ポリマーの任意の混合比を用いることができる。
本発明のプロピレンポリマー組成物は、従来の方法にしたがって調製することができ、例えば、ポリマー樹脂(A)、ポリマー(B)又はその濃縮液、並びに周知の添加剤を、ポリマーの軟化点以上の温度で、ヘンシェル又はバンバリーミキサーのようなミキサー内で混合して、該成分を均一に分散させ、次に組成物を押出しペレット化する。
ポリマー組成物には、通常、添加剤及び/又はペルオキシドを加える(後者は、所望のMFRを得るのに必要な場合に加える)。
上記記載のポリマー又はポリマー組成物に加えるかかる添加剤は、顔料、乳白剤、充填剤、安定剤、難燃剤、酸中和剤及び漂白剤のようなポリマーに対する通常の添加剤を含む。
本発明の他の態様は、本発明のポリオレフィン組成物を紡糸する、繊維の製造方法である。
本発明の更に他の態様は、上記記載の繊維を用いて製造される物品、特に不織布に関する。
繊維を用いて製造される繊維及び物品は、いずれも公知の方法で製造される。特に、本発明の繊維は、不織布を得るために繊維を延伸して直接繊維ウエブを形成しカレンダリングする、スパンボンド不織布を製造するための周知のプロセスによって製造することができる。
代表的なスパンボンドプロセスにおいては、ポリマーを、押出機内においてポリオレフィン組成物の融点に加熱し、次に、溶融したポリオレフィン組成物を、所望の直径の多数のオリフィスを有する紡糸口金を通して加圧下で押し出し、それによって溶融ポリマー組成物のフィラメントを製造し、このフィラメントは引き続く延伸にはかけない。
装置は、その紡糸ヘッド上にダイを有する押出機、冷却塔、及びベンチュリ管を用いた空気吸入集合装置を有することを特徴とする。
この装置の下部において、空気速度を用いてフィラメント速度が制御され、フィラメントが通常コンベヤーベルト上に集められ、ここで周知の方法にしたがって分配されてウエブが形成される。
典型的なスパンボンド機械を用いる場合には、以下のプロセス条件を適用することが通常は好都合である。
−孔あたりの産出量は、0.1〜2g/分、好ましくは0.2〜1.5g/分の範囲である;
−紡糸口金のフェイスから供給される溶融ポリマーフィラメントは、一般に、空気流によって冷却され、冷却の結果として固化する;
−紡糸温度は、概して200℃〜300℃の間である。
布帛は、単層又は多層不織布によって構成することができる。
好ましい態様においては、不織布は多層であり、少なくとも一つの層は該ポリオレフィン組成物から形成された繊維を含む。他の層は、スパンボンド以外の紡糸プロセスによって得ることができ、他のタイプのポリマーを含むことができる。
以下の実施例においては、以下の詳細が与えられる。これらは、本発明を、制限なしに例示する目的で与えられるものである。
以下の分析法を用いて、詳細な説明及び実施例において報告された特性を測定した。
−メルトフローレート:ISO法1133(230℃及び2.16kg)にしたがって測定した。
−分子量:
Figure 2008523231
1,2,4−トリクロロベンゼン中のゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。
−溶融強度:Gottfert(ドイツ)によるRheotens溶融引張装置モデル2001を用いて測定した。測定法は、設定延伸速度において操作して、溶融ポリマーストランドのトラクションによって示される、センチニュートン(cN)で表される抵抗性を測定することからなる。特に、試験するポリマーを、長さ22mm及び直径1mmの毛細孔を有するダイを通して、200℃で押し出した。次に、溶融した排出ストランドを、完全な破断が起こるまでストランドの張力を測定しながら、プーリーのシステムによって0.012cm/秒2の等加速度で延伸した。装置によって、延伸の程度の関数として、ストランドの張力値(抵抗性:単位cN)を記録した。ストランドが破断する際に最大張力に到達し、これが溶融強度に対応する。
−融点及び結晶化温度:ISO 11357−3にしたがって測定した。
−ピーク時間:ISO 11357−7にしたがって測定した。
−フィラメントのテナシティ及び破断点伸び:500mの粗紡から、長さ100mmのセグメントを切断した。このセグメントから、試験する単繊維をランダムに選択した。試験するそれぞれの単繊維を、Instronダイナモメーター(モデル1122)のクランプに固定し、クランプ間の初期距離を20mmとして、100%以下の伸びに関しては20mm/分、100%を超える伸びに関しては50mm/分のけん引速度で引張り、破断させた。極限強度(破断点負荷)及び破断点伸びを測定した。
次式を用いてテナシティを誘導した。
テナシティ=極限強度(cN)×10/力価(dtex)
実施例及び比較例において用いた成分
−以下のアイソタクチックプロピレンホモポリマーを用いた。
Figure 2008523231
ポリマーA1〜A3は、触媒として米国特許5,932,669にしたがって調製したラセミ形態のジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、及び共触媒としてメチルアルモキサンからなる触媒系の存在下で、プロピレンを単独重合することによって直接調製された、報告されたMFR値を有する商業的なポリマーであった。重合は、液相中で行った。ポリマーA4は、チーグラー−ナッタ触媒の存在下で、プロピレンを重合することによって調製された、商業的なアイソタクチックプロピレンポリマーであった。反応器によって得られたポリマーは、1.5g/10分のMFR値を有しており、これを次に、ペルオキシドによってMFR値が30g/10分となるまで化学的分解にかけた。
−BasellによってProfax PF814の商標で市販されている、高溶融強度を有するアイソタクチックプロピレンホモポリマー(ポリマーB)。ポリマーは、0.6の分岐指数、26.7cNの溶融強度、及び2.7g/10分のMFR値を有していた。
−マスターバッチ1は、20g/10分のMFR値を有する結晶質アイソタクチックプロピレンホモポリマー98.27重量%、ポリマーB 1.6重量%、ステアリン酸カルシウム0.03重量%、及び、Ciba GeigyによってIrgafos 168の商標で市販されているビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト0.1重量%からなる、機械的ブレンドであった。
実施例1及び比較例1
表1に示したポリマー成分及び以下に記載する添加剤を、以下の条件下で、Leistriz 27押出機で、混合し押し出すことによってポリマー組成物を調製した。
−溶融ポリマー組成物の温度:195℃;
−圧力:57bar;
−スクリューの回転速度:200rpm;
−排出量:12kg/時。
組成物は、ステアリン酸カルシウム0.03重量%及びIrgafos 168 0.08重量%を含んでいた。
ポリマー成分、及びかくして得られた組成物の特性を表1に報告する。
次に、組成物を、以下に示す条件で操作することによって、紡糸にかけた。
−紡糸温度:250℃;
−孔直径:0.6mm;
−孔排出量:1g/分。
紡糸された繊維を集めて、試験した。表2において、繊維の特性を報告する。
比較例2及び3
紡糸温度を280℃に上昇させ、孔排出量を0.6g/分とした他は、実施例1を繰り返した。ポリマー成分及びそれらの量を表1に報告する。
表1において、組成物及び繊維の特性を報告する。
Figure 2008523231
実施例2及び比較例4
マスターバッチ1の形態でポリマーBを加えた他は、実施例1を繰り返した。ポリマー(A)とマスターバッチとは、4:1の比であった。ポリマー成分及びそれらの量を表2に報告する。
比較例5及比較例6
紡糸温度を280℃に上昇させた他は、実施例2を繰り返した。ポリマー成分及びそれらの量を表2に報告する。
表2において、組成物及び繊維の特性を報告する。
Figure 2008523231
比較例7及び8
実施例1を繰り返した。ポリマー成分及びそれらの量を表3に報告する。
Figure 2008523231
上記の表において報告された結果により、本発明の繊維は、テナシティと破断点伸びとの間の良好な特性のバランスを示すことが示される。本発明の繊維によって得られる、異なる組成を有する繊維と比較して改良された破断点伸びが、テナシティを著しく犠牲にすることなく達成される。
更に、かかる特性の良好なバランスは、高溶融強度ポリマーを含まない繊維と同等の繊維製造の最大紡糸速度においても達成することができる。
特に、表3において報告された比較例の繊維の結果により、従来の繊維においてもより高いテナシティ及び破断点伸びを示すが、かかる改良は僅かであり、組成物の紡糸性が著しく悪化したことが示される。

Claims (8)

  1. (A)次の特性:
    (1)GPCによって測定して、3未満の、数平均分子量に対する重量平均分子量の比、即ち
    Figure 2008523231
    によって表される分子量分布、
    (2)0.5%以下の低さの、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1挿入に基づく逆挿入プロピレン単位の割合、即ち2,1挿入の割合、及び
    (3)20〜60g/10分のメルトフローレート(MFR)の値、
    を有する結晶質アイソタクチックプロピレンポリマー樹脂(A)100重量部;及び
    (B)5〜40cNの溶融強度の値を有する高分子量プロピレンポリマー(B)0.1〜1重量部;
    を含むポリオレフィン組成物。
  2. ポリマーBが0.15〜0.6重量部である請求項1に記載のポリオレフィン組成物。
  3. ポリマーBが0.2重量部を超え0.6重量部以下である請求項1に記載のポリオレフィン組成物。
  4. ポリオレフィン組成物が、GPCによって測定して、3よりも高い、数平均分子量に対する重量平均分子量の比、即ち
    Figure 2008523231
    によって表される分子量分布を有する結晶質又は半結晶質のアイソタクチックプロピレンポリマーを更に含む請求項1に記載のポリオレフィン組成物。
  5. 請求項1〜4に記載の組成物を用いて調製される繊維。
  6. ポリオレフィン組成物を紡糸にかけることを含み、ポリオレフィン組成物が請求項1〜4に記載の組成物であることを特徴とする、ポリオレフィン繊維の製造方法。
  7. 請求項1〜4に記載のポリオレフィン組成物が紡糸されている不織布のスパンボンド製造方法。
  8. 請求項5に記載の繊維を含む不織布。
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