JP2008520591A - Efgシグナル伝達経路を混乱させる薬剤とクラステリンレベルを減少させるオリゴヌクレオチドとの併用による癌の治療 - Google Patents

Efgシグナル伝達経路を混乱させる薬剤とクラステリンレベルを減少させるオリゴヌクレオチドとの併用による癌の治療 Download PDF

Info

Publication number
JP2008520591A
JP2008520591A JP2007541607A JP2007541607A JP2008520591A JP 2008520591 A JP2008520591 A JP 2008520591A JP 2007541607 A JP2007541607 A JP 2007541607A JP 2007541607 A JP2007541607 A JP 2007541607A JP 2008520591 A JP2008520591 A JP 2008520591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cancer
clusterin
oligonucleotide
combination according
effective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007541607A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008520591A5 (ja
JP4980919B2 (ja
Inventor
グリーブ、マーティン
ツィピ、ガブリエラ
Original Assignee
ザ ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア ユニバーシティー−インダストリー リエゾン オフィス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア ユニバーシティー−インダストリー リエゾン オフィス filed Critical ザ ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア ユニバーシティー−インダストリー リエゾン オフィス
Publication of JP2008520591A publication Critical patent/JP2008520591A/ja
Publication of JP2008520591A5 publication Critical patent/JP2008520591A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4980919B2 publication Critical patent/JP4980919B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/32Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against translation products of oncogenes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • A61K39/39533Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals
    • A61K39/39558Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals against tumor tissues, cells, antigens
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

EGFシグナル伝達経路を混乱させ、癌の治療に有用であることが知られている薬剤がまた、クラステリンタンパク質の発現の増大をもたらすことが発見された。クラステリンは、アポトーシスからの保護をもたらすことができるので、この副次的な作用は治療薬の有効性を低下させる。これは、EGFシグナル伝達経路の混乱による治療すべき癌に対する既知の治療有効性を有し、副次的な作用としてクラステリンの発現を刺激する薬剤と、癌細胞におけるクラステリンの量を減少させるのに有効であるオリゴヌクレオチドとの組合せを用いて克服される。例えば、薬剤は、HER−2に対して特異的な抗体、HER−2の小分子阻害薬、HER−2に対して特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド又はHER−2タンパク質を妨害することができるペプチド薬剤であってよい。オリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチド又はRNAiオリゴヌクレオチドであってよい。

Description

本出願は、両方とも参照により本明細書に組み込まれる2004年11月23日に出願された米国仮出願番号第60/522,948号及び2004年11月24日に出願された第60/522,960号の優先権を主張する。
本出願は、1つがクラステリンの量を減少させるのに有効であり、癌細胞におけるテストステロン抑制前立腺メッセージ−2(TRPM−2)としても知られているオリゴヌクレオチドであり、もう1つがEGF細胞シグナル伝達経路を混乱させ、また標的に対するその作用の結果としてクラステリンの発現を刺激する薬剤である治療薬の組合せを用いて哺乳類対象における癌を治療する方法に関する。EGF細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤の例としては、HER−2を標的にする薬剤などが挙げられる。
肺癌に続いて、乳癌は女性における癌死の第2位の原因である。世界保健機構によれば、本年全世界で1200万人以上が乳癌と診断され、米国癌協会は2004年に米国の20万人以上の女性が浸潤性乳癌(第I〜IV期)と診断され、2004年に米国で約4万人の女性と約500人の男性が乳癌より死亡すると推定している。
乳癌の発生率(10万人の女性当たりの新たな乳癌の例数)は、1980年代に約4%増加したが、1990年代には10万人の女性当たり100.6例と横ばいになった。
標準的療法としては、手術、放射線、化学療法及びホルモン療法などがある。これらの療法のそれぞれが、乳房組織の喪失、放射線又は化学療法に関連する疾患、生殖及びホルモン副作用並びに信頼できない生存率などの欠点を有する。
このように、乳癌は、深刻な疾患であり、多くの場合に致命的で、死亡及び罹病を低減するために治療の改善を必要とする。
クラステリン又は「TRPM−2」は、多様な範囲の提案された活性を有する遍在性タンパク質である。前立腺上皮細胞において、クラステリンの発現は、去勢の直後に増加し、去勢の3〜4日後にラット前立腺細胞において最大レベルに達し、これは大量細胞死の開始と一致している。これらの結果は、一部の研究者らがクラステリンは細胞死のマーカーであり、アポトーシスのプロモーターであるという結論を下すことにつながった。他方で、セルトーリ細胞及びいくつかの上皮細胞は、細胞死のレベルの増加を伴うことなく、高レベルのクラステリンを発現する。Sensibarら(1995年)[1]は、前立腺細胞死におけるクラステリンの役割をより明確に解明するために実施されたin vitro実験について報告した。著者らは、クラステリンをエンコードする遺伝子をトランスフェクトしたLNCaP細胞を用い、このタンパク質の発現が、LNCaP細胞が非常に高い感受性を示す腫瘍壊死因子α(TNFα)の影響を変化させるかどうかを観察した。トランスフェクトLNCaP細胞のTNFαによる処理は、クラステリンレベルの数時間にわたる一時的な増加をもたらしたが、これらのレベルは、DNA断片化が細胞死に先行することが認められた時点までに低下した。
米国特許出願公開第20030166591号明細書は、前立腺癌及び腎細胞癌の治療のためのクラステリンの発現を減少させるアンチセンス療法の使用を開示している。
米国特許第6,383,808号明細書は、クラステリンの発現を調整するための組成物、特にオリゴヌクレオチド及び方法を開示している。
米国特許出願公開第2004096882号明細書は、クラステリンを含む癌関連タンパク質を標的とするRNAi治療プローブを開示している。
米国特許出願公開第2004053874号明細書は、クラステリン発現のアンチセンスモジュレーションを開示している。
米国特許出願公開第2003166591号明細書は、2’−O−(2−メトキシ)エチル修飾を有するオリゴヌクレオチドを用いたクラセリンアンチセンス療法を開示している。
米国特許出願公開第2003158130号明細書は、アンチセンスクラストゲリンオリゴデオキシヌクレオチドによる癌の化学療法感作及び放射線感作の使用を開示している。
出願者らは、EGFシグナル伝達経路を混乱させ、癌の治療に有用であることが知られている薬剤がクラステリンタンパク質の発現の増大をもたらし得ることを発見した。クラステリンはアポトーシスからの保護をもたらすことができるので、この副次的な作用は治療薬の有効性を低下させる。これを克服するために、本発明は、癌の治療に有用である治療薬の組合せを提供する。該組合せは、(i)治療する癌に対する既知の治療有効性を有し、副次的な作用としてEGFシグナル伝達経路を混乱させ、クラステリンの発現を刺激する薬剤、及び(ii)癌細胞におけるクラステリンの量を減少させるのに有効であるオリゴヌクレオチドを含む。本発明のいくつかの実施形態において、癌に対する既知の治療有効性を有する薬剤は、EGF細胞シグナル伝達経路を混乱させ、HER−2と相互作用する薬剤である。例えば、薬剤は、HER−2に対して特異的な抗体、HER−2の小分子阻害薬、HER−2に対して特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド又はHER−2タンパク質を妨害することができるペプチド薬剤であってよい。オリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチド又はRNAiオリゴヌクレオチドであってよい。
本発明の組合せは、既知の治療薬と癌細胞におけるクラステリンの量を減少させるのに有効なオリゴヌクレオチドを対象に投与することを含む、哺乳類対象における癌を治療する方法に有用である。
癌は、例えば、乳癌、骨肉腫、肺癌、膵臓癌、唾液腺癌、大腸癌、前立腺癌、子宮内膜癌及び膀胱癌であってよい。
本発明の他の態様及び特徴は、添付の図面とともに本発明の特定の実施形態の以下の説明を検討することにより、当業者には明らかになろう。
図面において、本発明の実施形態を例示する。
定義
本出願の明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、「EFG細胞シグナル伝達経路」という用語は、上皮成長因子受容体(EGFr)ファミリーのメンバーへのリガンドの結合時に刺激される細胞経路を指す。EGFrファミリーは、EGFR、HER−2、HER−3及びHER−4を含む。EGFrファミリーは、細胞増殖、生存、移動及び分化を調整する複雑なシグナル変換/伝達経路の開始時に存在する。
本出願の明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、「EFG細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤」という句は、EGF細胞シグナルを妨害することができる任意の薬剤を指し、EGFrファミリーのメンバーのいずれかに対して特異的な抗体、EGFrファミリーのいずれかのメンバーに対する正常な結合の小分子阻害薬、EGFrファミリーのメンバーの発現を特異的に阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド又はEGFrファミリーのメンバーのシグナル伝達機能を妨害することができるペプチド薬剤などである。
本出願の明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、「クラステリン」という用語は、最初に雄ヒツジ(ram rete)精巣から得られた糖タンパク質を指し、また、クラステリンとして又は別名で呼ばれているかにかかわりなく、ヒトを含む他の哺乳類動物種由来の相同タンパク質を指す。多数のクラステリン種の配列が知られている。例えば、ヒトクラステリンの配列は、Wongら(1994年)[2]により、またNCBI配列アクセッション番号NM_001831として報告されており、配列番号1に示されている。この配列において、コーディング配列は塩基48から1397までである。
本出願において用いられるように、「クラステリンの量」という用語は、抗アポトーシス保護をもたらすために機能し得る形態で存在するクラステリンの量を指す。クラステリンの有効量は、クラステリンの産生を制限する(転写又は翻訳レベルで)ことにより、或いは産生されるよりも速い速度でクラステリンを分解することにより、減少させることができる。さらに、アンチセンスオリゴヌクレオチドが投与されなかった場合に、クラステリンが存在するような時に阻害が起こることは十分に理解されよう。
本明細書において用いられるように、「アンチセンスオリゴヌクレオチド」は、通常化学的に修飾され、その配列(3’→5’)がmRNAの分子のセンス配列と相補的である、1本鎖DNAの伸長を指す。アンチセンス分子は、それによりRNA/DNA二重らせんを形成することにより、遺伝子発現を効果的に阻害し、化学療法や放射線よりも多い、癌療法の標的選択肢を提供する。アンチセンスは、リボソームがメッセンジャーRNAに沿って移動する能力を物理的に阻害し、mRNAが細胞質ゾル中で分解する速度を速くすることなどの様々なメカニズムにより作用すると考えられている。アンチセンスオリゴヌクレオチドを指すのに、略語ASOを用いることもできる。
本出願の明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、「組合せ」という用語は、同時又は同時期の投与による治療用の試薬の組合せを指す。同時投与は、EGF細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤とオリゴヌクレオチドの混合物(真の混合物、懸濁液、乳濁液又は他の物理的組合せにかかわりなく)の投与を指す。この場合、組合せは、投与の直前に組み合わせた薬剤とオリゴヌクレオチドの混合物又は別個の容器であってよい。同時期の投与は、同じ時点、又は薬剤若しくはオリゴヌクレオチド単独の活性に対する相乗的活性が認められる互いに十分に近い時点の薬剤とオリゴヌクレオチドの別個の投与を指す。これについては、組合せは、薬剤とオリゴヌクレオチドの別個の容器からなる。
EGF細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤
上記のように、1つの実施形態において、本発明はEGF細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤を使用する。この薬剤は、EGF細胞シグナルを妨害することができる任意の薬剤であってよく、EGFrファミリーのメンバーのいずれかに対して特異的な抗体、EGFrファミリーのいずれかのメンバーに対する正常な結合の小分子阻害薬、EGFrファミリーのメンバーの発現を特異的に阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド又はEGFrファミリーのメンバーのシグナル伝達機能を妨害することができるペプチド薬剤などである。
本発明のいくつかの実施形態において、該薬剤は、HER−2との相互作用によりEGF細胞シグナル伝達経路を混乱させるものである。ERBB2又はヒト表皮成長因子受容体2としても知られているHER−2は、細胞がどのように成長し、分裂し、それ自体を修復するかを調節することを助ける。1980年代から始まったHER−2遺伝子及び癌におけるHER−2タンパク質の役割について行われた広範な研究が存在した。HER−2遺伝子は、HER−2受容体と呼ばれる特殊なタンパク質の産生を導く。HER−2は、すべての乳癌の約3分の1において過剰発現し、トラスツズマブ(trastuzumab)の標的である。
HER−2受容体と相互作用し、EGFシグナル伝達経路を混乱させるのに用いることができる1つの種類の薬剤は、薬剤モノクローナル抗体である。該抗体は、HER−2受容体に対して特異的で、結合することができる。或いは、該抗体は、関連受容体に結合し、そのようにHER−2経路に影響を及ぼすことができる。この抗体は、過剰発現が存在するときにHER−2受容体を阻害し、それにより腫瘍の成長及び発達を阻害すると考えられているトラスツズマブであってよい。商標名Herceptin(商標)のもとに販売されているトラスツズマブは、乳癌を治療するために静脈内投与される組換えモノクローナル抗体である。トラスツズマブは、現在パクリタキセルと併用されており、腫瘍がHER−2タンパク質を過剰発現する転移性乳癌を有する患者の治療に適用される。
HER−2細胞シグナル伝達経路を混乱させることができる他の薬剤は、HER−2発現を阻害することができるアンチセンス薬剤を含む。米国特許出願公開第2003105051号明細書は、HER−2のレベルに関連する状態に対する核酸療法を開示しており、米国特許第5,910,583号及び第6,365,345号明細書は、c−erbB又はerbB2の発現が役割を果たす障害の予防及び治療のためのアンチセンス核酸を開示している。
下の実施例は、乳癌細胞におけるHER−2に標的を定めるためにトラスツズマブを用いる場合にクラステリンの発現の増加が認められることを示している。特に、以前の研究で逆の効果、すなわち、例えば腎細胞におけるEGF経路の刺激がクラステリン発現の抑制をもたらすことが示されたことを考慮すると、EGFシグナル伝達経路へのこの知見の拡大は一般的に妥当である。
HER−2と相互作用し、EGF細胞シグナル伝達を混乱させる薬剤として作用することができる小分子としては、例えば、公開特許文書米国特許第5,721,237号明細書、国際公開第03035843号パンフレット及び欧州特許第1131304号明細書に開示されているものが挙げられる。HER−2受容体と相互作用し、EGFシグナル伝達経路を混乱させる薬剤として作用することができるペプチド及びペプチド模倣物としては、アダマノロール並びに例えば、公開特許文書カナダ特許第2373721号明細書及び米国特許出願公開第2004006106号明細書に開示されているものなどがある。
HER−2と相互作用する薬剤に代わるものとして、EGFrファミリーの他のメンバーと相互作用する薬剤も本発明に用いることができる。例えば、Erbitux(商標)(セツキシマブ cetuximab)は、結腸並びに頭部及び頚部癌におけるEGFrを介してEGF細胞シグナル伝達経路を標的とする既知の薬剤モノクローナル抗体である。
オリゴヌクレオチド
アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、DNAにおけるもののようなデオキシヌクレオチドの単量体からなる合成ポリマーである。本出願では、アンチセンスオリゴヌクレオチドという用語は、アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドを含む。
ヒトにおける癌の治療のための本発明の組合せ及び方法に用いるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号1に示されているヒトクラステリンのヌクレオチド配列に対して相補性を有する。特定の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、クラステリンの翻訳開始部位又は終結部位に及んでいてよい。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号2〜19、又はより具体的には配列番号4、配列番号5及び配列番号12からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドを含み、またそれから本質的になり得る。本出願の明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、「本質的になる」という句は、オリゴヌクレオチドが特定された配列の塩基をちょうど含む、又はそのような塩基と該オリゴヌクレオチドのアンチセンス機能を実質的に変化させない少数のその他の塩基とを含むことを意味する。DNアーゼによる消化を避けるために、アンチセンスオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチドは、しばしば化学的に修飾される。例えば、ヌクレアーゼ消化に対して抵抗性をもたせるために、DNAの非結合性ホスホリル酸素のうちの1つを硫黄で置換することによってホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチドを安定化させる。アンチセンスオリゴヌクレオチドの安定性の増大は、そのような組込みを許容する管轄区域において参照により組み込まれる米国特許第6,451,991号明細書、及び米国特許出願公開第2003−0158143−A1号明細書に一般的に記載されている2−メトキシエチル(MOE)置換骨格を有する分子を用いて達成することもできる。したがって、本発明の組合せ及び方法において、アンチセンスオリゴヌクレオチドを修飾して、同じ配列の非修飾オリゴヌクレオチドと比べてin vivo安定性を増大させることができる。修飾は、(2’−O−(2−メトキシエチル))修飾であってよい。オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート骨格を全体にわたって有していてよく、ヌクレオチド1〜4及び18〜21の糖部分は2’−O−メトキシエチル修飾を受けていてよく、残りのヌクレオチドは2’−デオキシヌクレオチドであってよい。
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、下の配列番号5に対応する5−10−5ギャップマー(gap−mer)メトキシエチル修飾(MOE)オリゴヌクレオチドであってよい。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、長さが10〜25塩基、又は長さが15〜23塩基、又は長さが18〜22塩基、又は長さが21塩基であってよい。
本発明の組合せ及び方法にアンチセンスオリゴヌクレオチドとして用いることができる具体例としての配列は、そのような組込みを許容する管轄区域においてすべてが参照により本明細書に組み込まれるPCT特許国際公開第00/49937号パンフレット、米国特許出願公開2002−0128220−A1号明細書及び米国特許第6,383,808号明細書に開示されている。特定のアンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、本願書に配列番号2〜19として記載し、表1に示す。
Figure 2008520591

Figure 2008520591
特に好ましいアンチセンスオリゴヌクレオチドは、2’−MOE修飾を含むヒトクラステリン配列の翻訳開始コドン及び次の6コドンを標的とした21merオリゴヌクレオチド(CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT;配列番号4)である。1つの実施形態において、このオリゴヌクレオチドは、全体にわたってホスホロチオエート骨格を有する。ヌクレオチド1〜4及び18〜21の糖部分(ウイング(wings))は2’−O−メトキシエチル修飾を有し、残りのヌクレオチド(ヌクレオチド5〜17;「デオキシギャップ」)は2’−デオキシヌクレオチドである。ウイング(すなわち、ヌクレオチド1、4及び19)におけるシトシンは、5−メチルシトシンである。
RNAiオリゴヌクレオチド
クラステリンの量の減少は、RNA干渉、すなわち「RNAi」を用いることによっても達成することができる。RNAiは、2本鎖RNA(dsRNA)が遺伝子発現を阻害することができるという知見を記述するためにFireと共同研究者らによって最初に造りだされた用語である[3]。2本鎖RNA、すなわちdsRNAは、脊椎動物を含む多くの生物における遺伝子特異的転写後サイレンシングを誘導する。RNAiはmRNAの分解を伴うが、この干渉の基礎をなす生化学的メカニズムの多くは、不明である。RNAiの使用はさらに記載された[3,4]。
RNAiのための最初の薬剤は、標的核酸に対応する2本鎖RNA分子である。該dsRNAは次にin vivoで長さが21〜23ヌクレオチドである短い干渉性RNAs(siRNAs)(19〜21bp二重鎖、それぞれ2ヌクレオチド3’オーバーハングを有する)に切断されると考えられる。或いは、RNAiは、そのようなsiRNA又はsiRNA様分子を細胞中に直接導入することによってもたらされるか、又はその適切な前駆体(例えば、ベクター等)を細胞内に導入することによって細胞内で発生する。siRNAは、次に他の細胞内成分と結合してRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)を形成する。
本発明の実施形態に用いるRNA分子は、一般的にRNA部分とその他のある種の部分、例えば、デオキシリボヌクレオチド部分を含む。RNA分子におけるヌクレオチドの総数は、RNAiの有効なメディエーターであるために49未満であることが適切である。好ましいRNA分子において、ヌクレオチドの数は、16〜29、より好ましくは18〜23、最も好ましくは21〜23である。
本発明の特定の実施形態において、siRNA又はsiRNA様分子は、長さが約30ヌクレオチド未満である。さらなる実施形態において、siRNA又はsiRNA様分子は、長さが約21〜23ヌクレオチドである。1つの実施形態において、siRNA又はsiRNA様分子は、各鎖が2ヌクレオチドの3’オーバーハングを有する、19〜21bp二重らせん部分を含む。
本発明の特定の実施形態において、siRNA又はsiRNA様分子は、クラステリンをエンコードする核酸又はそのフラグメント若しくは変異体(若しくは変異体のフラグメント)と実質的に同じである。そのような変異体は、クラステリン様活性を有するタンパク質をエンコードすることができる。いくつかの実施形態において、siRNA又はsiRNA様分子のセンス鎖は配列番号4又はそのフラグメントのアンチセンス種に対するものと同じ標的領域に対するものである(DNA配列のT残基の代わりにUを有するRNA)。他の実施形態において、RNAi配列は、配列番号41又は43からなる。例えば、米国特許出願公開第2004096882号明細書は、クラステリンを標的とするRNAi治療プローブを開示している。さらに、RNAiを実施するための試薬及びキットは、例えば、Ambion Inc.(Austin、TX、USA)及びNew England Biolabs Inc.(Beverly、MA、USA)により市販されている。本発明においてRNAiとして用いるための適切な配列は、本願書に表2に示す配列番号21〜44として記載する。
Figure 2008520591
治療することができる癌
本出願の組合せは、EGFr阻害が重要である様々な癌の治療に有用である。これらの癌は、乳癌、骨肉腫、肺癌、膵臓癌、唾液腺癌、大腸癌、前立腺癌、子宮内膜癌及び膀胱癌などである。
EGFrファミリーを標的とする様々な試薬が、肺癌の治療における有効性に関して試験された。これらの報告は、Tiseo(2000年)[9]に要約されている。
Her2/neu発現のターゲティングは、前立腺癌の発現及び進行のコントロールにおける治療可能性を有することが示された(Di Lorenzo(2004年)[10])。Her2/neuは、卵巣癌、Xu(2003年)[11]、唾液腺癌、Scholl(2001年)[12]、子宮内膜癌、Cianciulli(2003年)[13]及びSlomovitz(2004年)[14]、膵臓癌、Baxevanis(2004年)[15]、結腸及び直腸癌、Park(2004年)[16]、Half(2004)[17]及びNathanson(2003年)[18]並びに膀胱癌、Bellmunt(2003年)[19]における標的であることが示された。
方法
アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与は、担体を用いない投与及び製薬上許容できる脂質担体を用いた投与を含む当技術分野で知られている様々なメカニズムを用いて行うことができる。例えば、アンチセンス送達用脂質担体は、米国特許第5,855,911号及び第5,417,978号に開示されている。一般的に、アンチセンスは、静脈内、腹腔内、皮下若しくは経口経路又は腫瘍への直接局所注射により投与される。
投与するアンチセンスオリゴヌクレオチドの量は、特に及び驚くべきことに、HER−2細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤と併用したとき、癌細胞におけるクラステリンの発現を減少させるのに有効な量である。この量は、用いるアンチセンスオリゴヌクレオチドの有効性及び用いる任意の担体の性質によって異なることは理解されよう。所与の組成物の適切な量の決定は、適切な治療レベルを評価するためにデザインされた一連の標準的試験による、当分野の技術の範囲内である。1つの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドはヒト患者に40〜640mg、又はより詳細には、300〜640mgの量で投与する。他の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは治療を必要とする患者の体重に応じて投与する。例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは1〜20mg/kg体重の用量で投与することができる。
モノクローナルトラスツズマブは、440mgの薬剤を含むバイアル入りの散剤として入手可能である。これは、静脈内注射の前に液体と混合しなければならない。しばしば、初回用量として体重1kg当たり4mgとした後、週1回体重1kg当たり2mgの用量を用いる。例えば、Slamon DJら、2001年[5]を参照のこと。
追加の治療薬
本発明の1つの実施形態による癌を治療する方法は、乳癌の治療に有用な化学療法薬若しくは他の薬剤及び/又は活性クラステリンの量を低減するのに有効な治療と組み合わせた種々の標的に向けられた追加のアンチセンスオリゴヌクレオチドの投与をさらに含めることができる。例えば、アンチセンスクラステリンオリゴヌクレオチドは、タキサン(パクリタキセル又はドセタキセル)、ミトキサントロン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、シクロホスファミド、デカルバジン、トポイソメラーゼ阻害薬、脈管形成阻害薬、分化薬及びシグナル変換阻害薬などのより多くの従来の化学療法薬と併用することができる。
適用例は、以下の非限定的な実施例にさらに記載する。
実施例
(材料及び方法)
腫瘍細胞
BT474ヒト乳癌細胞系を、5%CO−95%空気雰囲気中、10%ウシ胎児血清、グルタミン、ペニシリン及び硫酸ストレプトマイシンを添加したDMEM中で37℃で培養した。細胞培養試薬は、Invitrogen(Milan、Italy)から購入した。
(試薬)
トラスツズマブ(Herceptin(登録商標)、Roche(Monza、Italy)から購入)を4℃で保存し、培地で最終濃度に調整した。
本試験に用いたホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは、La Jolla Pharmaceuticals Co.(La Jolla、CA、USA)から購入するか、又はOncoGenex Technologies Inc.(Vancouver、Canada)により提供された。用いたクラステリンASOの配列は、ヒトクラステリン翻訳開始部位(5’−CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT−3’)(配列番号4)に相当していた。2塩基クラステリンミスマッチオリゴヌクレオチド(5’−CAGCAGCAGAGTATTTATCAT−3’)(配列番号20)を対照として用いた。オリゴヌクレオチドは、Lipofectin(商標)トランスフェクション試薬(Invitrogen)との複合体の形で細胞中に送達させた。細胞をOPTIMEM(商標)培地(Gibco)中で種々の濃度のオリゴヌクレオチド及びLipofectin(商標)とともに6時間インキュベートした。オリゴヌクレオチド処理の終了時に、培地を2%ウシ胎児血清を含む新しい増殖培地と交換し、種々の時点に、細胞を実施すべき種々の分析に従って処理した。
(増殖アッセイ)
5×10個の細胞を60mm培養皿(Nunc(商標)、Mascia Brunelli、Milano、Italy)に播種し、付着させた。播種後48時間目に細胞を500nMのクラステリンASOで6時間処理した。オリゴヌクレオチド処理後、細胞を25μMの濃度のトラスツズマブに曝露した。処理中の種々の時点に細胞を採取し、Cell Viability Analyzer(商標)(Coulter、Model Vi−Cell XR,Beckman、FL、USA)を用いて評価した。
(ウエスタンブロット)
ウエスタンブロット及び検出は、例えば、[7]に以前に報告したように実施した。簡単に述べると、40μgの総タンパク質を変性SDS−PAGEに加えた。クラステリン及びPARPタンパク質の免疫検出は、それぞれマウス抗クラステリン(1:1000、41D、Upstate Biotechnology、NY、USA)及びウサギ抗PARP(1:2000、VIC5、Boehringer Mannheim、Germany)を用いて行った。ニトロセルロース膜に転移されたタンパク質の量を調べるために、HSP72/73を対照として用い、抗ヒトHSP72/73(1:1000、Calbiochem Cambridge、MA、USA)により検出した。転移タンパク質の相対量は、オートラジオグラフフィルムをゲルデンシトメータースキャナ(Bio−Rad、Milano、Italy)によりスキャンし、関連HSP72/73の量に対して標準化して定量した。
(細胞周期の分析)
細胞周期の種々の段階の細胞の割合の測定は、以前に記載されたようにフローサイトメトリ(Becton−Dickinson、Heidelberg、Germany)により行った(Telford W.G.、L.E.King及びP.J.Fraker(1992年)フローサイトメトリによるアポトーシス関連クロマチン分解の検出におけるいくつかのDNA結合色素の比較による評価(Comparative evaluation of several DNA binding dyes in the detection of apoptosis−associated chromatin degradation by flow cytometry)、Cytometry、13:137〜143頁[8]。簡単に述べると、2×10個の付着細胞を固定し、ヨードプロピジウム(PI)色素を含む溶液中に50μg/mlの濃度で再懸濁した。CELLQuest(商標)ソフトウエア(Becton Dickinson)を用いて細胞周期の種々の段階の細胞の割合を計算した。
(アポトーシスの評価)
アポトーシスは、サブG1ピークのフローサイトメトリ分析により検出し、また、Annexin V−FITC versus PIアッセイ(Vybrant(商標)Apoptosis Assay、V−13242、Molecular Probes、Eugene、OR、USA)によっても分析した。簡単に述べると、付着細胞を収集し、アネキシン結合緩衝液中に懸濁し(1×10細胞/ml)、アネキシンV−FITC及びPIと共に暗所で室温で15分間インキュベートし、直ちにフローサイトメトリにより分析した。データは、アネキシンV−FITC緑色蛍光対PI赤色蛍光を示す2パラメータードットプロットとして表示した。
BT474 HER−2過剰発現乳癌細胞におけるトラスツズマブで処理した後のクラスタリンの発現の増大
HER−2遺伝子を過剰発現するヒト乳癌細胞系BT474を臨床的に意味のある濃度のトラスツズマブに曝露した。トラスツズマブによるBT474細胞の処理により、HER−2タンパク質の発現が用量依存的にダウンレギュレートした。フローサイトメトリによる分析により、10及び25μg/mlのトラスツズマブで処理したBT474細胞における蛍光の平均チャネルがそれぞれ173から112及び72に低下したことが明らかになった。図1Aに無処理(灰色部分)及び10(細線)、25μg/ml(太線)のトラスツズマブで48時間処理したBT474細胞並びに陰性対照(打点部分)におけるHER−2タンパク質発現の細胞蛍光測定分析を示す。
トラスツズマブによって媒介されるHER−2タンパク質発現の低下は、アポトーシスに影響を及ぼすことなく、BT474細胞増殖の阻害を伴う(図1B)。生存及びアポトーシス細胞の数の同時分析により、それぞれ10及び25μg/mlのトラスツズマブで処理したBT474細胞の細胞数が約1×10個から8×10及び6×10個に減少したことから、トラスツズマブによる処理によって細胞増殖が用量依存的に有意に低下したことが示された。しかし、25μg/mlの最高用量でさえもトラスツズマブ処理は、アポトーシス細胞の割合の増加をほとんど又は全くもたらさなかった(10%未満)。
トラスツズマブ処理がクラステリン/アポリポタンパク質Jの発現を調節することができるかどうかを次に評価した。トラスツズマブ(10〜25μg/ml)に最長48時間曝露したBT474細胞の溶解物中のクラステリンタンパク質のウエスタンブロット分析を行った。転移クラステリンタンパク質の相対量を定量し、対応するHSP72/73タンパク質の量に対して標準化した。同様な結果の独立した3つの実験の代表的なものを評価した。どちらのトラスツズマブ濃度もクラステリンタンパク質発現をアップレギュレートした。25μg/mlのトラスツズマブは60kD形を3倍増加させ、40kD形の出現が認められた。
BT474細胞増殖率に対するクラステリンASOとトラスツズマブとの併用処理の影響
クラステリンタンパク質発現に対するオリゴヌクレオチドによる処理の影響を評価した。BT474細胞に300又は500nMクラステリンASO(配列番号4、MOE修正を含む)(又は上述のような対照としての同じ濃度のそのミスマッチオリゴヌクレオチド)をトランスフェクトし、処理の48時間後にウエスタンブロットによりクラステリン発現を分析した。100又は500nMクラステリンASOによる6時間にわたるBT474の処理は、ミスマッチ対照と比較してクラステリンタンパク質発現をそれぞれ30及び50%低下させた。
分析は、処理の終了の48時間後に行った。転移クラステリンタンパク質の相対量を定量し、対応するHSP72/73タンパク質の量に対して標準化した。
これに対して、クラステリンレベルは、用いたいずれの濃度の2塩基ミスマッチ(MM)対照オリゴヌクレオチドによる影響も受けなかった。
クラステリンASO(配列番号4、MOE修正を含む)による処理がトラスツズマブの細胞毒性作用を増大させるかどうかを検討するために、BT474細胞を500nMクラステリンASO又はMM対照オリゴヌクレオチドで処理し、次いで、25μg/mlのトラスツズマブに48時間曝露した。図2に無処理並びにトラスツズマブ単独及びクラステリンASO又はMM対照オリゴヌクレオチドと併用して処理したBT474における細胞数を示す。トラスツズマブは、BT474の増殖を約50%減少させたが、クラステリンASOによる処理は細胞増殖に対する影響を示さなかった。トラスツズマブとクラステリンASOとの併用(MM対照オリゴヌクレオチドとの併用ではない)は細胞の薬剤感受性を有意に増大させ、細胞増殖は最大85%低下した。
クラステリンASOによる処理がトラスツズマブに対する細胞の薬剤感受性を増大させるメカニズムを検討するために、フローサイトメトリにより細胞周期分布を分析した。図3に無処理及び単一薬剤単独で又は併用処理したBT474細胞におけるDNA含量のヒストグラムを示す。分析は、処理の終了の48時間後に行った。
細胞周期の種々の段階の細胞の割合の分析により、クラステリンASOによる処理は細胞周期分布に対する影響を示さなかったが、トラスツズマブへの細胞の曝露は増殖性コンパートメント(S〜G/M)の減少と細胞周期のG/G期の付随した増加をもたらしたことが明らかになった。しかし、両処理は、サブG1 DNA含量を有する集団の出現を誘発しなかった。トラスツズマブ+MM対照オリゴヌクレオチドで処理した細胞の細胞周期分布は、トラスツズマブ単独の場合と同様であった。これに対して、トラスツズマブ及びクラステリンASOで処理した細胞に細胞周期の著しい混乱が認められ、細胞集団の有意な部分(約40%)がサブGコンパートメントにあった。
アポトーシスの誘導に対するクラステリンASOとトラスツズマブによる併用処理の影響
種々の処理に曝露したBT474細胞におけるアポトーシスを評価した。図4に、無処理並びにトラスツズマブ単独及びクラステリンASO又はMM対照オリゴヌクレオチドと併用して処理したBT474において実施したアネキシンV対PI染色の細胞蛍光測定分析を示す。上記と同じ処理スケジュールを用いて、アポトーシス(ドットプロットパネルのアネキシンV/PI領域として示す)がクラステリンASO+トラスツズマブの併用処理後にのみ認められた。アネキシンV/PI細胞の割合は、トラスツズマブ/クラステリン組合せで約40%であり、他のすべての処理では10%未満であった。
クラステリンタンパク質発現に対する影響
クラステリンタンパク質発現及びPARP切断に対するクラステリンASOとトラスツズマブの組合せの影響についても評価した。細胞を500nMのクラステリンASO又はMM対照オリゴヌクレオチドで6時間処理し、次いで、25μg/mlのトラスツズマブ又は対照培地に曝露した。クラステリンタンパク質発現及びポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)切断をウエスタンブロットにより分析した。転移クラステリンタンパク質の相対量を定量し、対応するHSP72/73タンパク質の量に対して標準化した。
トラスツズマブとMM対照オリゴヌクレオチドとの組合せにおけるクラステリンの発現は、トラスツズマブ単独の処理の後と同じであるが、トラスツズマブとクラステリンASOとの組合せは、その発現を特異的に阻害することによってトラスツズマブ誘発性クラスタリン発現を阻害した。
PARP切断の分析により、PARPの116KD完全形は検討したすべての試料で認められるのに対して、85KDのPARP切断フラグメントはトラスツズマブ+クラステリンASOの併用処理後にのみ検出されることが実証された。
引用した文書のすべては、そのような組込みを許容する管轄区域において参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の特定の実施形態を記述し、例示したが、そのような実施形態は、本発明を例示するものにすぎず、本発明を限定するものではないとみなすべきである。
Figure 2008520591
Figure 2008520591
Figure 2008520591
無処理(灰色部分)及び10(細線)、25μg/ml(太線)のトラスツズマブで48時間処理したBT474細胞並びに陰性対照(打点部分)におけるHER−2タンパク質発現の細胞蛍光測定分析を示す。 無処理並びに10及び25μg/mlのトラスツズマブで48時間処理したBT474細胞における接着細胞の数(黒色カラム)及びアポトーシス細胞の割合(白色カラム)を示す。 500nMのクラステリンASO又はミスマッチ(MM)対照オリゴデオキシヌクレオチドで6時間処理した後、25μg/mlのトラスツズマブ又は対照培地に処理後48時間目に曝露した細胞に関するデータを示す。 500nMのクラステリンASO又はMM対照オリゴヌクレオチドで6時間処理した後、25μg/mlのトラスツズマブ又は対照培地に曝露した後の細胞周期の種々の段階における細胞の相対的割合(ヨードプロピジウム染色及びフローサイトメトリを用いて測定)を示すヒストグラムである。 500nMのクラステリンASO又はMM対照オリゴヌクレオチドで6時間処理した後、25μg/mlのトラスツズマブ又は対照培地に曝露した細胞のアネキシンV/PI染色の細胞蛍光測定分析を示す。アネキシンV陽性細胞は、囲みで表示される。

Claims (22)

  1. クラステリン以外の主要な標的を有し、哺乳類対象における癌を治療するのに有効であり、クラスリンの発現レベルを増大させ、EGF細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤と、癌細胞における有効な量のクラステリンを減少させるのに有効なオリゴヌクレオチドとを含む、哺乳類対象における癌を治療するための組合せ。
  2. EGF細胞シグナル伝達経路を混乱させる薬剤がHER−2と相互作用する請求項1記載の組合せ。
  3. 薬剤がHER−2に対して特異的なモノクローナル抗体である請求項2記載の組合せ。
  4. 薬剤がトラスツズマブである請求項3記載の組合せ。
  5. クラステリンの量を減少させるのに有効なオリゴヌクレオチドが抗クラステリンアンチセンスオリゴヌクレオチドである請求項1〜4のいずれか一項に記載の組合せ。
  6. 抗クラステリンアンチセンスオリゴヌクレオチドがクラステリンの翻訳開始部位又は終結部位に及ぶ請求項5記載の組合せ。
  7. 抗クラステリンアンチセンスオリゴヌクレオチドが、同じ配列の非修飾オリゴヌクレオチドと比較してイン・ビボ(in vivo)での安定性を増大させるために修飾されている請求項5又は6に記載の組合せ。
  8. 修飾が(2’−O−(2−メトキシエチル))修飾である請求項7記載の組合せ。
  9. アンチセンスオリゴヌクレオチドが全体にわたってホスホロチオエート骨格を有し、ヌクレオチド1〜4及び18〜21の糖部分である「ウイング(wings)」が2’−O−メトキシエチル修飾を有し、残りのヌクレオチドが2’−デオキシヌクレオチドである請求項8記載の組合せ。
  10. 抗クラステリンアンチセンスオリゴヌクレオチドが、配列番号2〜19からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドから本質的になる請求項5〜9のいずれか一項に記載の組合せ。
  11. 抗クラステリンアンチセンスオリゴヌクレオチドが、配列番号4、配列番号5及び配列番号12からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドから本質的になる請求項5〜9のいずれか一項に記載の組合せ。
  12. クラステリンの量を減少させるのに有効なオリゴヌクレオチドがRNAiオリゴヌクレオチドである請求項1〜4のいずれか一項に記載の組合せ。
  13. RNAiオリゴヌクレオチドが配列番号21〜44からなる群から選択される配列を含む請求項12記載の組合せ。
  14. クラステリンの量を減少させるのに有効なオリゴヌクレオチド及び薬剤が製薬上許容できる共通の担体中に存在する請求項1〜13のいずれか一項に記載の組合せ。
  15. クラステリンの量を減少させるのに有効なオリゴヌクレオチド及び薬剤が製薬上許容できる別個の担体中に存在する請求項1〜13のいずれか一項に記載の組合せ。
  16. 薬剤と、クラステリンの量を減少させるのに有効なオリゴヌクレオチドとをそれぞれ一緒に又は別個に単位剤形として供給する請求項1〜15のいずれか一項に記載の組合せ。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の組合せを哺乳類対象に投与することを含む該対象における癌を治療する方法。
  18. 癌が乳癌、骨肉腫、肺癌、膵臓癌、唾液腺癌、大腸癌、前立腺癌、子宮内膜癌及び膀胱癌からなる群から選択される請求項17記載の方法。
  19. 癌が乳癌である請求項18記載の方法。
  20. 癌の治療用の医薬品の配合における請求項1〜16のいずれか一項に記載の組合せの使用。
  21. 癌が乳癌、骨肉腫、肺癌、膵臓癌、唾液腺癌、大腸癌、前立腺癌、子宮内膜癌及び膀胱癌からなる群から選択される請求項20記載の使用。
  22. 癌が乳癌である請求項20記載の使用。
JP2007541607A 2004-11-23 2005-11-22 Efgシグナル伝達経路を混乱させる薬剤とクラステリンレベルを減少させるオリゴヌクレオチドとの併用による癌の治療 Expired - Fee Related JP4980919B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US52294804P 2004-11-23 2004-11-23
US60/522,948 2004-11-23
US52296004P 2004-11-24 2004-11-24
US60/522,960 2004-11-24
PCT/CA2005/001775 WO2006056054A1 (en) 2004-11-23 2005-11-22 Treatment of cancer with a combination of an agent that perturbs the egf signaling pathway and an oligonucleotide that reduces clusterin levels

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008520591A true JP2008520591A (ja) 2008-06-19
JP2008520591A5 JP2008520591A5 (ja) 2008-11-27
JP4980919B2 JP4980919B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=36497699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007541607A Expired - Fee Related JP4980919B2 (ja) 2004-11-23 2005-11-22 Efgシグナル伝達経路を混乱させる薬剤とクラステリンレベルを減少させるオリゴヌクレオチドとの併用による癌の治療

Country Status (11)

Country Link
US (2) US20080014198A1 (ja)
EP (1) EP1814595B1 (ja)
JP (1) JP4980919B2 (ja)
AU (1) AU2005309274B2 (ja)
CA (1) CA2584646C (ja)
DK (1) DK1814595T3 (ja)
ES (1) ES2456017T3 (ja)
PL (1) PL1814595T3 (ja)
PT (1) PT1814595E (ja)
SI (1) SI1814595T1 (ja)
WO (1) WO2006056054A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1163254B1 (en) 1999-02-26 2008-01-30 The University of British Columbia Trpm-2 antisense therapy
US7569551B2 (en) 2000-02-25 2009-08-04 The University Of British Columbia Chemo- and radiation-sensitization of cancer by antisense TRPM-2 oligodeoxynucleotides
US8710020B2 (en) * 2004-04-02 2014-04-29 The University Of British Columbia Clusterin antisense therapy for treatment of cancer
AU2005309274B2 (en) * 2004-11-23 2011-07-21 The University Of British Columbia Treatment of cancer with a combination of an agent that perturbs the EGF signaling pathway and an oligonucleotide that reduces clusterin levels
US8044179B2 (en) 2005-09-13 2011-10-25 National Research Council Of Canada Methods and compositions for modulating tumor cell activity
AU2010324506B2 (en) 2009-11-24 2015-02-26 Alethia Biotherapeutics Inc. Anti-clusterin antibodies and antigen binding fragments and their use to reduce tumor volume
SG192957A1 (en) 2011-03-15 2013-09-30 Univ British Columbia Combination of anti-clusterin oligonucleotide with hsp90 inhibitor for the treatment of prostate cancer
US9822170B2 (en) 2012-02-22 2017-11-21 Alethia Biotherapeutics Inc. Co-use of a clusterin inhibitor with an EGFR inhibitor to treat cancer
MD20140101A2 (ro) * 2013-02-22 2015-02-28 Alethia Biotherapeutics Inc. Utilizarea concomitentă a unui inhibitor al clusterinei cu un inhibitor al EGFR pentru tratamentul cancerului

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503309A (ja) * 1999-02-26 2003-01-28 ザ ユニバーシティ オブ ブリティッシュ コロンビア Trpm−2アンチセンス療法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5721237A (en) * 1991-05-10 1998-02-24 Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals Inc. Protein tyrosine kinase aryl and heteroaryl quinazoline compounds having selective inhibition of HER-2 autophosphorylation properties
US5646042A (en) * 1992-08-26 1997-07-08 Ribozyme Pharmaceuticals, Inc. C-myb targeted ribozymes
US5417978A (en) * 1993-07-29 1995-05-23 Board Of Regents, The University Of Texas System Liposomal antisense methyl phosphonate oligonucleotides and methods for their preparation and use
US5801154A (en) * 1993-10-18 1998-09-01 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense oligonucleotide modulation of multidrug resistance-associated protein
WO1995017507A1 (en) * 1993-12-23 1995-06-29 Biognostik Gesellschaft für Biomolekulare Diagnostik mbH ANTISENSE NUCLEIC ACIDS FOR THE PREVENTION AND TREATMENT OF DISORDERS IN WHICH EXPRESSION OF c-erbB PLAYS A ROLE
AUPM672594A0 (en) * 1994-07-08 1994-08-04 Royal Children's Hospital Research Foundation A method for the prophylaxis and/or treatment of proliferative and/or inflammatory skin disorders
US5789389A (en) * 1995-03-17 1998-08-04 Board Of Trustees Of University Of Illinois BCL2 derived genetic elements associated with sensitivity to chemotherapeutic drugs
US5855911A (en) * 1995-08-29 1999-01-05 Board Of Regents, The University Of Texas System Liposomal phosphodiester, phosphorothioate, and P-ethoxy oligonucleotides
AU725262B2 (en) * 1996-02-14 2000-10-12 Isis Pharmaceuticals, Inc. Sugar-modified gapped oligonucleotides
US5910583A (en) * 1996-11-04 1999-06-08 Duke University Antisense oligonucleotides against ERBB-2
US6383808B1 (en) * 2000-09-11 2002-05-07 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense inhibition of clusterin expression
US6335194B1 (en) * 1998-09-29 2002-01-01 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense modulation of survivin expression
US6172216B1 (en) * 1998-10-07 2001-01-09 Isis Pharmaceuticals Inc. Antisense modulation of BCL-X expression
US6900187B2 (en) * 1999-02-26 2005-05-31 The University Of British Columbia TRPM-2 antisense therapy using an oligonucleotide having 2′-O-(2-methoxy)ethyl modifications
US5998148A (en) * 1999-04-08 1999-12-07 Isis Pharmaceuticals Inc. Antisense modulation of microtubule-associated protein 4 expression
US7569551B2 (en) * 2000-02-25 2009-08-04 The University Of British Columbia Chemo- and radiation-sensitization of cancer by antisense TRPM-2 oligodeoxynucleotides
US20030124513A1 (en) * 2001-05-29 2003-07-03 Mcswiggen James Enzymatic nucleic acid treatment of diseases or conditions related to levels of HIV
ATE402999T1 (de) * 2002-01-17 2008-08-15 Univ British Columbia Bispezifische antisense oligonukleotide die igfbp-2 und igfbp-5 inhibieren und deren verwendung
US7019017B2 (en) * 2002-05-14 2006-03-28 Baylor College Of Medicine Small molecule inhibitors of HER2 expression
PT1530636E (pt) * 2002-08-21 2010-11-17 Univ British Columbia Tratamento do melanoma por redução dos níveis de clusterina
AU2003258426B2 (en) * 2002-08-21 2008-04-10 The University Of British Columbia RNAi probes targeting cancer-related proteins
WO2004092378A2 (en) * 2003-04-18 2004-10-28 The University Of British Columbia Method for treatment of cancerous angiogenic disorders
JP2007523839A (ja) * 2003-04-18 2007-08-23 ザ・ユニバーシティ・オブ・ブリティッシュ・コロンビア 血管新生性障害の治療法
US8710020B2 (en) * 2004-04-02 2014-04-29 The University Of British Columbia Clusterin antisense therapy for treatment of cancer
AU2005309274B2 (en) * 2004-11-23 2011-07-21 The University Of British Columbia Treatment of cancer with a combination of an agent that perturbs the EGF signaling pathway and an oligonucleotide that reduces clusterin levels

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503309A (ja) * 1999-02-26 2003-01-28 ザ ユニバーシティ オブ ブリティッシュ コロンビア Trpm−2アンチセンス療法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2584646A1 (en) 2006-06-01
PL1814595T3 (pl) 2014-08-29
DK1814595T3 (da) 2014-03-31
AU2005309274A1 (en) 2006-06-01
US20080014198A1 (en) 2008-01-17
AU2005309274B2 (en) 2011-07-21
US20110142827A1 (en) 2011-06-16
ES2456017T3 (es) 2014-04-21
CA2584646C (en) 2015-11-03
EP1814595B1 (en) 2014-01-08
SI1814595T1 (sl) 2014-06-30
EP1814595A1 (en) 2007-08-08
PT1814595E (pt) 2014-04-02
EP1814595A4 (en) 2009-04-15
WO2006056054A1 (en) 2006-06-01
JP4980919B2 (ja) 2012-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4980919B2 (ja) Efgシグナル伝達経路を混乱させる薬剤とクラステリンレベルを減少させるオリゴヌクレオチドとの併用による癌の治療
Faltus et al. Silencing of the HER2/neu gene by siRNA inhibits proliferation and induces apoptosis in HER2/neu-overexpressing breast cancer cells
US8835401B2 (en) Treatment of cancer by inhibition of IGFBPs and clusterin
KR101142080B1 (ko) 전립선암 및 다른 암의 치료 방법 및 조성물
JP4620585B2 (ja) クラステリンレベルを減少させることによる黒色腫の治療
WO2009156179A1 (en) Her3 as a determinant for the prognosis of melanoma
JP2010530754A (ja) ヒトEGFR−siRNAを含む組成物および使用方法
KR20070101610A (ko) Ant2 유전자의 발현을 억제하는 작은 간섭 rna를이용한 암 유전자 치료 및 항암제 내성 극복방법
AU2007263526B2 (en) Cancer therapy using Bcl-XL-specific siNA
Hu et al. Stable RNA interference of ErbB-2 gene synergistic with epirubicin suppresses breast cancer growth in vitro and in vivo
KR101913693B1 (ko) SS18-SSX 융합 유전자 특이적 siRNA 및 이를 포함하는 암 예방 또는 치료용 약학적 조성물
WO2019107487A1 (ja) マイクロrna及びその誘導体を有効成分とする医薬組成物
DK2257299T3 (en) Modulation of SRPX2-mediated angiogenesis
KR102212699B1 (ko) 유방암 예방 또는 치료용 조성물
JP2004528851A6 (ja) 上皮成長因子受容体のアンチセンスオリゴヌクレオチド
JP2004528851A (ja) 上皮成長因子受容体のアンチセンスオリゴヌクレオチド
Poulain et al. Cancer therapy using Bcl-X l-specific siNA

Legal Events

Date Code Title Description
A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20081008

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120323

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees