JP2008514374A - 品質維持剤と結びつけられた容器 - Google Patents
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Abstract
Description
これらの場合、パッケージングの適切な特性は、バリアを構成する能力に関連し、保存される物質それ自体が品質維持成分を含んでいる。治療や診断に使用する注射可能な薬剤を例にとると、調剤の過程において、当該薬剤の品質を維持する要素が含められる。
物質の「品質」または「品質特性」の維持とは、とりわけ、安定性、特性および無菌状態の維持を意味する。例えば、品質維持添加剤という場合、それには、抗生物質(防腐剤)、酸化防止剤、緩衝剤、金属キレート化剤(カルシウム封鎖剤を含む)が含まれる。
品質維持添加剤の他の実施例は、MODERN PHARMACEUTICS (Gilbert S. Bankerら、1996年第3版)において、PARENTERAL PRODUCTS (JAMES C.BOYLANら)において説明されている(第12章、第441-460、470、471、473-482、486-487の各頁)。それらは、言及することによって本明細書に組み込まれる。MODERN PHARMACEUTICSの452-458頁は、特に、注射薬剤の調合に使用する添加剤を開示している。
そのような造影剤の例としては、ミズーリ州セントルイスのTyco Healthcare/Mallinckrodtから市販されているOptiray(商標)X線造影剤およびOptiMARK(商標)MRI造影剤を上げることができる。
造影剤が患者の体内に注入され、その後、患者は、造影過程へと移行する。造影剤がより大きなコントラストを与え、患者の体内組織の画像がよりクリアかつシャープに生成される。
造影剤は、患者に対して重大な生理学的影響を与える自由ガドリニウム金属イオンを高濃度で有していてはならない。さらには、医薬の製造工程において、他の金属イオン(例えば、Fe+3、Pb+2)が不用意に造影剤内に導入されることが起こり得る。
キレート化剤は、条件によっては、造影剤のpHを長期間に渡っての最大限の有効な範囲内に維持する。また、緩衝剤または安定剤を添加することで、造影剤のpHを制御できる場合もある。一例として、OPTIRAY(商標)X線造影剤は、緩衝剤としてトロメタミンを含んでいる。緩衝剤またはキレート化剤の適量は、特定の用途によって異なる。
造影剤において、そのような添加剤を避けることができれば、患者に生じる副作用を減じ得ることが提案されてきた。R.Fattoriらによる、Iomeprol and Iopamidol in Cardiac Angiography: a Randomised, Double-blind Parallel group Comparison, Eur. J Radiol 18 Suppl. 1:S1-S12 (1994年)を参照されたし。
しかしながら、安定していて品質が一定の製品を提供する上で、品質維持添加剤は重要である。したがって、これらの品質維持添加剤を使用することが可能であって、当該調合物を患者に投与したとき、すなわち消費したときに、それが患者の体内に入るのを防ぐことのできる保存・供給システムが必要となる。
品質維持添加剤は、流体が投与または消費される前に(例えば、流体が封止体内に収容されたとき)、当該流体と接触することとなるように、封止体に対して配置されている。
品質維持添加剤は、流体が投与または消費される前に(例えば、流体が封止体内に収容されたとき)、当該流体に作用して品質特性を維持する。
品質維持添加剤は、投与または消費すべく流体が封止体から取り出されるときに、封止体内にとどまることとなるように、封止体と関連している。
品質維持添加剤の一例として、キレート化要素が、バレル内の上記一定量の造影剤と接触し、当該造影剤内の自由金属イオンを捕獲する。
キレート化要素は、造影剤をバレル内から射出するときでも、造影剤に運び出されることなく注射器内にとどまる形態とされている。
品質維持添加剤を容器に関連させるとは、流体を容器から出すときでも、品質維持添加剤が容器内とどまるようにすることである。
ノズル7はキャップ9を受け入れる。このキャップ9は、ノズルをシールするように閉じるが、これを取り外してノズルを開くこともできる。液体(例えば、X線写真、磁気共鳴、または超音波診断に用いられる診断造影剤11等)は、バレル3内でキャップ9とプランジャヘッド5の間に収容されている。プランジャステム13(図1においては、プランジャヘッド5から分離されている)は、例えばネジ係合(ネジ部15、17)等、適当な方法でプランジャヘッドに接続することができる。
このように形成されたプランジャを使用すると、造影剤を注入するに際して、バレル3内でプランジャヘッド5を下方へ移動させて、ノズル7を通して造影剤11をバレルから押し出すことができる。バレル3は、従来のように、フランジ19を備えたものとして形成され、プランジャをバレル内へと下方に向けて移動させることが容易になる。
図1に示した第1具体例では、プランジャステム13は、最初は、プランジャヘッド5から外されているが、組み立てられたバレル3、造影剤11、プランジャヘッド、およびキャップ9と一緒に、パッケージ化される。ここで説明したものと一般的に同タイプの注射器の一例が、米国特許6,648,860号に開示されている。その開示は、言及することによって、本明細書に組込まれる。
さらに、より広範な意味を持つ用語「容器」は、この出願の構造が、例えば、当該構造を通過して流れる液体または他の流体を収容する流路であるという意味で使用される。ここで使用する「流体」なる語には、液体、エマルジョン、懸濁液、およびリポソームが含まれる。
本発明は、造影剤を保持する容器に対する特別の用途を有しており、造影剤11に絞って説明する。しかしながら、本発明は、容器内に保持されていて、品質維持添加剤によって有益な影響を受けるあらゆる物質に対して有用である。品質維持添加剤は、容器と関連しているが、使用に際して、容器内から物質とともに射出または取り出されるよう当該物質に直接添加されたものではない。
これらの添加剤は、一般的には、保存された物質に作用してその品質を維持するものであるが、本発明の範囲内において、予め定めた方法により、「品質維持添加剤」は、保存された物質の品質を改善または変更すると、理解すべきである。
品質維持添加剤は、保存された物質に作用して、当該物質の望まれる品質特性が損なわれつつある状況を改善する。品質特性とは、例えば、それらに限定されるものではないが、一定のpH範囲、微生物が存在しないこと、正の金属イオンが存在しないこと、酸化防止等である。
さらに、本発明は、医学分野の以外にも用途を有する。
本発明の第1具体例では、キレート化/安定化剤(以後「キレート化剤」と呼ぶ)が、この分野で知られている従来方式のうちの1つを用いて、注射器1のプラスチック製バレル3を構成する樹脂に配合される。
代表的には、注射器バレル3は、ポリマーまたは樹脂素材から作られる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン・テレフタレート、サイクリックオレフィン材料、その他、一般に使用されるポリマー等である。容器は、ガラスまたは他の適当な材料で作ることもできる。
注射器バレル3を作る一般的な方法の1つは、まず基礎的な重合反応でポリマーを作り(例えばポリプロピレン)、これに、例えば、酸化防止剤、繊維材(強度目的)、着色剤、核剤(剛性および透明性の改善)、および場合により潤滑剤を添加する。任意ではあるが、この混合物にキレート化剤を加えてもよい。ポリマーは、パウダー、ペレット、または他の適当な形態をとってよい。
この混合物が押出成形機に供給され、当該押出成形機が構成要素を溶かして混合物を押し出し、ペレットを形成する。このペレットが第2の押出成形機に送られて、当該第2の押出成形機が材料を成形型内に押し出して、バレル3を作る。キレート化剤が適切なタイミングで添加される。例えば、一方の押出成形機において、または、押出成形機と押出成形機の間において添加される。
押出成形機を加熱して、溶融を促進してもよい。押出し重合(または反応押出し)を使用して、ポリマーに官能性を持たせる、あるいはポリマー上の既存の官能基を修正することができる。
そのような置換基を備えた樹脂に関する追加情報として、米国ニュージャージ州パークリッジのNoyes Publications社から1989年に発行された"Separation and Purification Techniques in Biotechnology"中の「Ion Exchange Chapter 3」(F.J.Dechow)を参照されたい。
この目的で使用できる他のポリマー(すなわち、他のモノマーをそこに共重合することが可能な、基礎的なビニルヘテロサイクルの架橋構造共重合体)が、米国特許5,094,867号で説明されている。その開示は、言及することで本明細書に組込まれる。
キレート化剤がバレル3を構成する樹脂に十分な量で添加され、これにより、十分なキレート化剤がバレルの内壁23上で造影剤11にさらされ、造影剤中の自由金属イオンが確実に捕獲される。キレート化剤は、バレル3がその意図された目的を果たせなくなるまで強度を損なうものであってはならない。また好ましくは、バレルの透明性を損なうものであってはならない。
さらに、この分野で知られているバレルを形成する他のプロセスを用いてもよい。例えば、材料の加熱および冷却を行う焼結プロセス、または内層だけにキレート化剤を含ませ、外層に所望の機械的性質を持たせる共押出しプロセスである。
他の例として、無水物形態のDTPAまたはEDTA等のキレート化剤、またはトロメタミン等の緩衝剤を、容器の内側に既に存在する適当な官能基(例えば、アミン、第一アミド、カルボンサン、ヒドロキシル基またはフェノール基等の)に付けることができる(例えば、化学接着)。
そのような方法の例は、この分野においてよく知られている。最近の刊行物であるAnal. Chem. 2005, 77, 30-35 および Anal. Chem. 2005, 77, 1096-1105が代表的である。例えばガラス容器等、他の容器を作るための混合物にキレート化剤を添加してもよい。
注射器1(あるいは、バイアルまたはボトル等の他の容器)にキレート化剤を関連させることによって、造影剤11が注射器から取り出された後において、金属イオンおよびキレート化剤を注射器内にとどめることができる。このようにして、金属イオンおよびキレート化剤はいずれも患者の体内に注入されない。
バレル3および(または)プランジャヘッド5にシリコーン等の潤滑剤を適用して、バレルから造影剤11を取り出す際に、プランジャヘッド5の壁23に沿ったスライド移動を容易にすることはよく知られている。
品質維持添加剤(例えば、キレート化剤または緩衝剤)は、例えば、シリコーンまたは他の潤滑剤中の官能基(例えば、アミン、第一アミド、カルボンサン、ヒドロキシル基、またはフェノール基)を介して、シリコーン分子または他の潤滑剤に化学的に付けることで、シリコーンまたは他の潤滑剤の一部となり得る。
図2は、バレル3の内壁23上に設けた、キレート化剤を含むシリコーン層25を示している。
シリコーンおよびキレート化剤を含む層25は、プランジャヘッド5またはバレル3へ付着していて、プランジャヘッドが壁に沿ってバレルのノズル端へと移動する際に、シリコーンおよびキレート化剤が造影剤11内に実質上剥がれ落ちることはない。
2004年にGelest社が発行した"Silicon Compounds: Silanes & Silicones"と題されたGelest社カタログ3000-Aは、この方法およびこれに関連した他の方法を説明している。 表面コーティングの他の方法としては、Wiley-Interscienceから発行された"Organic Coatings: Science and Technology" 1999年第2版(Z. W. Wicks, Jr.、F. N. Junes、S. Peter Pappas)を参照されたい。
また、バレル3および(または)ヘッド5に適用された潤滑剤でない材料に、キレート化剤を付けてもよい。その材料は、潤滑剤の通常の機能を阻害することはないが、キレート化剤がバレル3内の液体に作用することを許容するものである。
さらに、容器が注射器でなく、バレル3の内壁23に沿って移動するプランジャヘッド5が存在しないなら、潤滑剤は必要ではない。キレート化剤は、適切なあらゆる方法で調合され、容器の内壁に接着する。
また、物理的な粗面処理またはエッチングを施して、内壁23の表面積を増加させてもよい。これにより、キレート化剤等の所望の品質維持添加剤が接合された潤滑剤等の材料で、内壁をより簡単にコーティングできる。
適当であると信じられる1つのタイプのシリコンエラストマーを使用して、オートクレーブで滅菌処理可能なシリコーン製チューブ部材であるSILICON(商標)が製造される。このシリコーン製チューブ部材は、ペンシルバニア州サザンプトンのNewAge Industries社から市販されている。
製造において、バレルを(プランジャヘッド5への挿入に先立って)逆さにし、大きな開口端8が下方を向き、ノズル7が上方に位置するようにしてもよい。スプレーヘッド(不図示)がバレル3の大きな開口端8に挿入されて、バレルの内壁23上にスプレーを行う。キャリアとして空気または窒素等の適当なガスを用いた高圧スプレー噴射を採用してもよい。
1つの代替例として、スパッタリングによって、シリコーンおよびキレート化剤の組成物を適用してもよい。スパッタリングは、膜(不図示)を振動させ、堆積すべき材料を蒔くようにして行う。材料を加熱して、バレル3上に跳ねるようにすることも可能である。
より一般には、例えば高圧アークによる熱を適用して材料を破壊し、これをバレル3上に再堆積させる。さらにまた、バレル3を液状材料に漬けてバレル上に層を堆積させることにより、シリコーンおよびキレート化剤を適用してもよい。
同様に、水またはアルコール(または、他の適当な乳化剤)中に懸濁させたキレート化剤(または、シリコーンおよびキレート化剤)のエマルジョン内にバレル3を倒して、バレル内にキレート化剤の層を堆積させてもよい。
この分野における当業者に知られた他の方法を使用して、シリコーンおよびキレート化剤をバレル3に適用してもよい。
刊行物であるAnal. Chem. 2001, 73, 2429-2436 および Anal. Chem. 2003, 75, 3518-3530は、シリカ表面への安定的で誘導的なフィルムコーティングのための方法論の例を説明している。
キレート化剤(または、他の品質維持添加剤)をバレル3に関連させる他の技術を使用してもよい。例えば、ナノコーティング技術や生物学的活性コーティング技術(例えば、ヒアルロン酸の適当な誘導剤を用いるもの)等である。例えば、"The chemistry, biology and medical applications of Hyaluronan and its derivatives" ed. T. C. Laurent、 Wenner-Gren International Series 72巻(ロンドンのPortland Press出版社)を参照されたい。
キレート化剤は、上述した、バレル3の内壁23に材料の層を適用するのと同じ方法で適用できる。
さらに、バレル3に関連して既に説明したように、プランジャヘッド5の材料がキレート化剤を含むように調合してもよい。
第3具体例において、対応する要素には、第1および第2の具体例の場合と同じ参照数字(ダッシュ記号付き)を付す。
図4に示したように、上記要素は、キレート化剤を含むリング状材料31である。代わりに、または図4に示したようにリング31に加えて、ノズル7’の出口端において造影剤(不図示)にさらされるように、キレート化剤を含む材料のプラグ33をキャップ9’内に設けてもよい。
上記要素を構成する材料は、多孔質のものであっても、または非多孔質のものであってもよい。多孔質材料を採用する場合の利点は、造影剤にさらされる表面積が増加することである。一例として、リング31およびプラグ33は、キレート化剤を含浸させた焼結ポリプロピレンまたはEPTFEで作られる。例えば、イオン交換樹脂またはQuadraPure(商標)樹脂である。
バレルの強度を高めるべくバレル底部に形成された内部環状リブ35とこれと同心状の外部環状リブ37との間において、リングがノズル上でバレルの下端にフィットすることとなるように、バレル3’およびリング31は形成されている。この位置においては、リング31は、プランジャヘッド(不図示)の移動に干渉せず、プランジャヘッドとかみ合って摩耗することはない。
この具体例では、リング41は、注射器バレルから造影剤を押し出すプランジャヘッド表面の一部を構成する。プランジャヘッド5’は、図4に示したリング31および(または)プラグ33と組み合わせて使用してもよいし、単独で使用してもよい。
本発明の範囲から逸脱することなく、キレート化要素を注射器内の他の位置(不図示)に配置してもよい。
キレート化剤を組み入れたフィルタ(不図示)を、バレル3”から離れた位置に配置してもよい。そのようなフィルタは、ノズル7”の出口、または出口よりも下流であって、造影剤が患者に投与される以前の位置に配置されてもよい。その場合、フィルタは殺菌しておく。
フィルタ(不図示)を注射器から離れて配置する場合、それでもそのフィルタは注射器に関連していると云える。それは、フィルタが造影剤とともに患者体内に移動することはなく、注射器とともに患者の体外にとどまるからである。このフィルタを通過するようにバレル3”から出る造影剤が流れて、フィルタ45で説明したように金属が除去される。
注射器1が有するものと対応する部分は、同じ参照数字にダブルダッシュ(”)を付けて表示している。中実であるかのように図示しているが、フィルタ45は、造影剤の通過を許容する小孔を有している。
さらに、キレート化剤は、注射器バレルおよび(または)プランジャヘッドに積層されるフィルムとして構成してもよい。積層フィルム層は、バレルの強度を高め、使用中に注射器にクラックが発生する可能性を減じると考えられる。
キレート化剤がバレルの内壁に対して積層される場合、プランジャヘッドがその上をスライド可能となるよう十分に滑らかであって、プランジャヘッドの移動に起因して剥がれ落ちないように十分な耐性を有する必要がある。
積層されたフィルム層は、図2に示した層25と類似したものである。
これは、図4の具体例に対するさらなる変形例であって、ボトル53のいかなる部分にも、キレート化剤要素は取り付けられておらず、また装着されてはいない。キレート化剤要素は、ディスク57の形態を為していて、造影剤11’内に浮かぶか、ボトルの底部に位置する。
ディスク57をボトルに固定してもよい(例えば、ボトル底部に)。また、キレート化剤要素は、ディスク形状でなくてもよい。例えば、キレート化剤要素は、小球体またはビードの形態であってもよい(球形または他の形状)。
例えば、この小球体を、品質維持添加剤を含んだ材料でコーティングすることができる。または、品質維持添加剤を、化学的に、またはこの分野で知られた従来のいずれかの方法により、付けることができる。
ビード(または、他の形態のキレート化剤要素)は、ニードルの開口を通して注射器内に導入されることのないよう十分に大きいものであるならば、容器の開口より大きいものである必要はない。さらに、ビードは、浮かぶものであっても、容器の底に位置するものであってもよい。
ディスク57は、装飾的に形成されてもよく、また、製造者または製品のタイプを特定する情報59が印されたものであってもよい。ボトル53は、ディスク57よりも小さな内径のネック61を有する形態に形成されているので、造影剤11’を注ぎ出すとき、ディスクはボトル内にとどまる。
他の例として、多孔質容器(例えば、メッシュバッグ)に収容されたビードとして、キレート化剤を構成してもよい。多孔質容器は、ビードが造影剤に対して液体接触することを許容するものである。
キレート化剤は、バイアル63を構成する材料中に組み入れられてもよい。バイアルは、キャップ片69でカバーされていて孔を開けることが可能なシール67を含んでいる。
Claims (40)
- 流体を収容し、その品質を維持する容器であって、
当該容器は、流体と、当該流体の品質を維持する品質維持添加剤と、を収容する封止体を備え、
品質維持添加剤は、流体が封止体内に収容されたときに、当該流体と接触することとなるように、封止体に対して配置されており、
品質維持添加剤は、流体が封止体内に収容されたときに、当該流体に作用して品質特性を維持し、
品質維持添加剤は、流体が封止体から取り出されるときに、封止体内にとどまることとなるように、封止体と関連している、容器。 - 上記封止体は、品質維持添加剤を封止体から出ないよう束縛している、請求項1記載の容器。
- 上記品質維持添加剤は、封止体を構成する材料の一部である、請求項2記載の容器。
- 上記封止体は、容器内に収容された流体と接触する表面を少なくとも1つ有し、上記品質維持添加剤が当該表面上に配置されている、請求項2記載の容器。
- 上記品質維持添加剤が配置された上記1つの表面は、封止体に化学的に結合されている、請求項4記載の容器。
- 封止体の上記1つの表面上に配置された他の材料を含んでいて、上記品質維持添加剤は、当該他の材料との組成物である、請求項4記載の容器。
- 封止体の上記1つの表面は、前記他の材料を配置する前にエッチングされている、請求項6記載の容器。
- 上記他の材料は潤滑剤である、請求項7記載の容器。
- 上記品質維持添加剤は、封止体から分離した片として形成されている、請求項2記載の容器。
- 上記品質維持添加剤の片は、封止体内に配置されており、
封止体の出口は、当該品質維持添加剤の片が封止体から出られないこととなるサイズとされている、請求項9記載の容器。 - 上記封止体内に収容された流体との組合せである、請求項10記載の容器であって、
上記品質維持添加剤の片は、流体内に少なくとも部分的に浸かっている、容器。 - 上記品質維持添加剤の片は、封止体内に収容された流体と接触できる位置において、封止体に取り付けられている、請求項9記載の容器。
- 上記品質維持添加剤の片は、封止体に積層されたフィルムである、請求項12記載の容器。
- 上記品質維持添加剤の片は、封止体から流体を取り出すとき、自身を通して流体を受けるフィルタを構成している、請求項9記載の容器。
- 上記品質維持添加剤は、流体の品質特性を改善できる、請求項1記載の容器。
- 上記品質維持添加剤は、抗生物質、酸化防止剤、キレート化剤、または緩衝剤の少なくとも1つから選択される、請求項1記載の容器。
- 上記品質維持添加剤はキレート化剤である、請求項16記載の容器。
- 流体との組合わせである、請求項17記載の容器であって、
上記流体は造影剤である、容器。 - 上記キレート化剤の片が造影剤に浮かんでいる、請求項18記載の容器。
- 一定量の造影剤と、
当該造影剤を収容した容器と、
造影剤と接触して、その品質を維持する品質維持剤と、を含み、
品質維持剤は、造影剤を容器から取り出すときでも、造影剤に運び出されることなく容器内にとどまる形態である、パッケージ化された造影剤。 - 上記容器は、バイアル、ボトル、注射器、バッグ、または薬品バルクパッケージから選択される、請求項20記載のパッケージ化された造影剤。
- 一定量の造影剤と、
当該造影剤を収容した注射器バレルと、
注射器バレルの一端付近において、当該バレル内に受け入れられているプランジャヘッドと、
バレル内で上記一定量の造影剤と接触していて、造影剤内の自由金属イオンを捕獲するキレート化剤要素と、を含み、
当該キレート化剤要素は、バレルから造影剤が射出されるときでも、造影剤によって運び出されることなく、注射器内にとどまる形態である、パッケージ化された造影剤。 - 上記キレート化剤は、バレルおよびプランジャヘッドの少なくとも1つと関連している、請求項22記載のパッケージ化された造影剤。
- 上記キレート化剤は、バレルおよびプランジャヘッドの一方に付けられた層状材料である、請求項23記載のパッケージ化された造影剤。
- 上記層状材料は潤滑剤を含んでいる、請求項24記載のパッケージ化された造影剤。
- 上記層状材料は、バレルおよびプランジャヘッドの少なくとも1方にフィルム状に積層されている、請求項24記載のパッケージ化された造影剤。
- 上記造影剤は、バレルおよびプランジャヘッドの少なくとも一方を構成する材料に組み入れられている、請求項23記載のパッケージ化された造影剤。
- キレート化剤を含む材料で構成された片をさらに含み、当該片は、バレルおよびプランジャヘッドの一方に装着されている、請求項23記載のパッケージ化された造影剤。
- キレート化剤を含む材料で構成された片を含む、請求項22記載のパッケージ化された造影剤。
- 上記キレート化剤要素は、造影剤がバレルから射出されるとき、自身を通過するよう造影剤を受けるフィルタを構成する、請求項29記載のパッケージ化された造影剤。
- 一定量の流体のパッケージを作る方法であって、当該方法は、
品質維持添加剤を容器に関連させる工程と、
一定量の流体を用意する工程と、
上記流体を容器内に入れる工程と、を含み、
品質維持添加剤は、上記流体の品質を維持し、
品質維持添加剤を容器に関連させるとは、流体を容器から出すときでも、品質維持添加剤が容器内とどまるようにすることである、方法。 - 品質維持添加剤を容器に関連させる上記工程では、材料を品質維持添加剤と調合し、当該材料から上記容器が形成される、請求項31記載の方法。
- 上記一定量の流体にさらされる容器の表面上に、上記品質維持添加剤を含む物質を積層する工程をさらに含む、請求項31記載の方法。
- 品質維持添加剤を含む物質を積層する前に、上記封止体の表面エッチングする工程をさらに含む、請求項33記載の方法。
- 品質維持添加剤を含む物質を積層する上記工程は、当該物質を容器表面上にスプレーすること、当該物質を容器表面上に蒸着させること、品質維持添加剤を含むフィルムを容器表面上に積層すること、のうちのいずれか1つを含む、請求項34記載の方法。
- 品質維持添加剤を含む片を容器とは分離して構成する工程と、
当該片と容器とを機能的に結合させる工程と、をさらに含む、請求項31記載の方法。 - 品質維持添加剤を容器に関連させる上記工程において、上記片が容器に固定される、請求項36記載の方法。
- 上記片は、上記一定量の流体に浮かべられる、請求項36記載の方法。
- 上記片は、容器の底に置かれる、請求項36記載の方法。
- 医学的診断および(または)治療に使用する流体医薬を収容し、その品質を維持する容器であって、当該容器は、
流体医薬と、当該流体医薬の品質を維持する品質維持添加剤と、を収容する封止体を含み、
品質維持添加剤は、流体医薬が封止体内に収容されたときに、当該流体医薬と接触することとなるように、封止体に対して配置されており、
品質維持添加剤は、流体医薬が封止体内に収容されたときに、当該流体医薬に作用して品質特性を維持し、
品質維持添加剤は、流体医薬が封止体から取り出されるときに、封止体内にとどまることとなるように、封止体と関連している、容器。
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