JP2008513345A - 四フッ化マンガンの製造法 - Google Patents

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Abstract

マンガン化合物とフッ素化剤を250〜350℃、圧力1.0〜10.0MPaで反応させ、出発化合物および反応中のマンガン化合物を常時または断続的に粉砕もしくは摩砕しながらフッ素化を行う4フッ化マンガンの製造方法を提供すること。この方法によれば、フッ素をマンガン塩粒子の内部に浸透させることができるため、4フッ化マンガンMnF4への転化率を高くすることができる。

Description

本発明は無機化学に関するもので、マンガン化合物の製造法に関するものであり、より詳細には、そのハロゲン化物の製造法、すなわち四フッ化マンガンMnF4の製造法に関するものである。
四フッ化マンガンは化学工業において強力な酸化剤として、また純フッ素の製造源として使用されている。例えば、四フッ化マンガンに関しては、フッ素製造法[ロシア連邦特
許2221739、分類C01B 7/20、公表年月日2004年4月1日]が知られている。この方法におい
ては、出発化合物として、例えば、フッ素含有率の高い塩(六フッ化カリウムKF6、四フ
ッ化マンガンMnF4)及びその他の塩、例えば、K3NiF7、K2NiF6、K2CuF6、並びにこれらに類する化合物が利用されている。
また、フッ素化剤として四フッ化テルビウムを使用し、高温(380〜460℃)において圧力10-1〜10-5 torrの下で得られた生成物蒸気を凝縮することによってMnF2のフッ素化を
行うMnF4製造法[ソビエト連邦発明者証1428702、分類C01G 45/06、公表年月日1988年10月7日]が既に知られている。このようなフッ素化剤の使用は生成物の分離を困難とし、コストを上昇させる。
また、二フッ化マンガン及び三フッ化マンガンからの製造法を含め、四フッ化マンガンの製造法についての記述がなされている[Russian Journal of Inorganic Chemistry, Vol.43, No.4, 1998, pp.465-469, Synthesis of Manganese Tetrafluoride at Atmospheric Pressure]。この記述では、三フッ化マンガンからの製造法に利点があることが示されている。この方法は内部に冷却装置を備えた反応器内で行われ、この冷却装置の周囲に固体生成物が作られる。約90〜120gの量の錠剤状の出発物質(MnF3)を冷却装置の周辺の加熱区域に配置する。フッ素化は温度450〜700℃、フッ素供給速度3.2〜12.6g/時で行われる。フッ素化を継続させるため、生成した生成物は振動法によって又はシリンダ形スクレーパ(引掻き具)を使って5分毎にコレクタに振るい落とされ、粉末状の灰青色の四フッ化マンガンが得られる。
フッ素ガスの合成による中間生成物としてMnF4を得る方法[ソビエト連邦発明者証1432001、分類C01G 45/06、公表番号1932001」がある。ここには、三フッ化マンガンMnF3からのMnF4の調製段階が記述されている。三フッ化マンガンは450〜650℃の温度で工業用フッ素によってフッ素化され、生成した四フッ化マンガンは70℃以下で凝縮される。MnF4を使用する場合、フッ素ガスは次の反応式に従って得られる。
MnF4 → MnF3 + 1/2 F2
上記の特許においては、温度450〜650℃でフッ素含有ガス流の中でMnF3を相互作用させてMnF4蒸気を昇華させ、次に温度70℃以下で凝縮することによってMnF4を得る製造法が説明されている。次に、高い純度を持つフッ素ガスを得るため、得られた四フッ化マンガンMnF4は70〜300℃まで加熱される。この方法の欠点は、MnF4への転化率が低いという点、
またMnF4合成のため加熱・捕集による昇華用の複雑な設備が必要とされるという点である。もう一つの欠点は、昇華や凝縮といったプロセスを行う必要があるため、商業生産を組織することが困難であるという点である。
MnF4の昇華なしに、MnF2をフッ素ガスと反応させることによってMnF4を合成する試みが我々によってなされた。しかしながら、この試みは化合物の溶融とガラス化をもって終わ
った。このように、従来のような単純な工程によってMnF4を得ることは不可能であることが確認された。
出発マンガン塩のフッ素化プロセスは粒子表面で進行し、その際に粒子の焼結が生じ、この焼結が粒子内部へのフッ素の浸透を妨げていることが作業の過程で明らかとなった。
提案されている本発明の発明者は、塩の完全なフッ素化が確保されるようなやり方でこの方法を実施するという課題、すなわち、最大限到達しうる粒子の内部までフッ素を浸透させるという問題を解決する必要に迫られた。この課題は出発化合物および反応中の固体粒子を摩砕する方法によって解決される。
本発明の4フッ化マンガンの製造方法は、マンガン化合物とフッ素化剤を250〜350℃、圧力1.0〜10.0MPaで反応させ、出発化合物および反応中のマンガン化合物を常時または断続的に粉砕もしくは摩砕しながらフッ素化を行うことを特徴とする。
また、出発化合物および反応中のマンガン化合物を反応器より取り出すことなく、反応器自体の中で常時または断続的に粉砕もしくは摩砕することを特徴とする。
さらに、出発化合物および反応中のマンガン化合物を反応器より取り出すことなく、反応器の中に備えたボールミルもしくはロッドミルにより常時または断続的に粉砕もしくは摩砕することを特徴とする。
前記出発化合物として、MnF2、MnF2水和物、MnCl2、MnCO3、およびMnOからなる群から
選ばれる1種類以上の2価マンガン化合物を用いることを特徴とする。
前記出発化合物が、MnF2および/またはその水和物を含有していることを特徴とする。
前記フッ素化剤がF2、ClF、ClF3のうち1種類以上の化合物を含有していることを特徴とする。
前記フッ素化剤がF2を含有していることを特徴とする。
本発明の4フッ化マンガンの製造方法において、温度100〜400℃において露点−40℃以下の不活性ガスによって出発化合物をあらかじめ処理することを特徴とする。
本発明の本質は、フッ素化剤によるマンガン化合物のフッ素化法を、高温下の昇華と生成物の冷却凝縮によらず、固体のまま温度250〜350℃、圧力1.0〜10.0MPaで、出発化合物および反応中の生成物を常時または断続的に摩砕しながらフッ素化を行うことを特徴とする。この方法は、この方法を実施する前に、またはその間、温度100〜400℃、好ましくは150〜350℃において露点−40℃以下、好ましくは−60℃以下の不活性ガスによって出発マンガン化合物を加工することを特徴とする。この方法は、好ましくは摩砕装置、例えばボールミルもしくはロッドミルを内蔵する反応器内で行われる。
本発明において、我々は目的とする化合物の組成をMnF4と呼ぶが、ただし、この化合物は部分的にMnFからMnFに至る中間物およびその2量体を含有しており、したがって一般組成はMnFx(x = 3.5〜4)と表される。
MnF4の製造法に関する本発明においては、マンガン化合物としてMnF2、MnCl2、MnCO3、MnOを含め、商業的に利用可能な2価マンガン化合物を利用することができる。陰イオンの除去を必要としないため主としてMnF2を、またこれに次いで反応性との関係からMnCO3
利用することが望ましい。そのほか、マンガン化合物の水和物の利用も許容されるが、この場合には副生成物としてHFが生成する可能性がある。これを回避するためには温度150
〜350℃で露点−40℃以下の不活性ガスで処理を行う必要がある。これによって焼結体の
形成を防止し、その結果、MnF4への転化の速度と率を向上させることができる。例えば、無水MnF2を使用する場合であっても、その中には少量の水が含まれているため、使用する前に乾燥を行うことが望ましい。
MnF2の純度については特別の要件は求められないが、過度に高い不純物含有率はフッ化を妨げる可能性がある。例えば、純度は90%以上であれば十分とみなされるが、純度95%
以上に達することがより望ましく、最適純度は97%以上である。フッ素化剤の純度につい
ても同じことが言える。例えば、フッ素化剤としてF2を使用する場合にも特別の要件は求められないが、純度95%以上であれば容認可能であり、純度99%以上がより望ましく、最適純度は99.9%以上である。
MnF2の粒径については、フッ素化の効率が表面積に依存し、表面積は粒径と反比例して増加することを考慮すると、平均粒径0.4mm以下の粒子を利用することが望ましく、平均
粒径100μm以下がより望ましく、10μm以下が最適である。
MnF2はしばしばMnCO3とHFから商業規模で合成されていることを指摘しておく必要があ
る(MnCO3 + 2HF → MnF2 + CO2 + H2O)。MnF4製造用としては、この方法で得られた無
水MnF2の利用が推奨される。これによって生産原価が低減されるからである。
例えば、上記のファクタを考慮に入れて得られたMnF2を事前乾燥用の反応容器内に入れる。乾燥処理はMnF2製造の過程で残った結晶水及びMnF2の結晶表面に付着した水分を除去する目的で行われる。乾燥は次のようにして行う。低圧下でMnF2を加熱して水分を除去する。この際、水分を効率的に除去するため、圧力低下の停止−露点−40℃以下の不活性ガス(Heその他)の充填による圧力上昇−圧力の再低下というサイクルを繰り返す。水分除去率はサイクルの繰り返し回数に応じて改善されるが、水分除去のためには通常は5〜10
回で十分である。この目的のためには温度は100℃で十分と考えられるが、300〜400℃の
温度であれば乾燥はより効率的となる。
フッ素化剤としては、F2、ClF、ClF3の中から選んだ1種類以上の化合物を利用することができる。なかでもF2を含有するフッ素化剤が好ましい。
本発明で述べているマンガンの価数については、フッ化マンガンを硝酸水溶液又は塩酸水溶液に溶解し、マンガンをICP(Inductively coupled plasma)分析、フッ素をイオンクロマトグラフにより分析し、フッ化マンガン中のマンガンとフッ素の割合を計算した。
MnF4の合成は上述の操作によって行うことができる。このようにして得られたMnF4をニッケル容器内で加熱することにより、フッ素ガスが得られる。ガスクロマトグラフィー法及び赤外線フーリエ分光光度法によってガス中に含まれる不純物量を測定した結果、フッ素の純度は99.95%以上であることが確認された。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
露点が管理されたグローブボックス内(6)で、試験装置(図1)の構成に含まれる反応器(4)のトレイ(図2中の(5)の上に二フッ化マンガン(MnF2)4,500 gを置いた。
反応器(4)を真空化し、圧力P =2.0MPaとなるまでフッ素ガスを送給し、反応器(4)
内の圧力値が一定となるまで温度T = 250℃で保持した。
圧力がP = 1.0MPa未満に低下した場合は、圧力P = 2.0MPaとなるまで反応器(4)にフ
ッ素ガスを送給した。
反応器(4)内のP値が安定した時、プロセスは完了したものとみなした。
反応器(4)を真空化し、周囲圧力に達するまで窒素ガスを充填した後、フッ素ガス処
理による生成物を取り出した。
上記の生成物を秤量し、重量の増加に基づいて反応生成物の組成を算出した。
次に反応生成物をスリットタイプの粉砕機−ミル(7)で粉砕し、反応器(4)に入れ、上記のフッ素化の操作を繰り返した。最終生成物の組成をICPとイオンクロマトにより分析し、重量による組成を確認した。
上記のパラメータによる場合における試験結果を表1に示す。
Figure 2008513345
なお、実施例は出発原料および各操作後の反応生成物をスリットタイプの粉砕機−ミル(7)で粉砕し、断続的にフッ素ガスの処理を行ったものである。
粉砕のタイミングは上記の操作番号で示すと、1の前(出発原料をスリットタイプの粉砕
機−ミル(7)で粉砕)、1と2の間、2−3間、3−4間、4の後(最終生成物の粉砕)であった。また、操作番号1−2の間で、粉砕しないで操作番号2のフッ化処理を行ったところ、フッ素化がほとんど進行せず、時間をかけてもMnF3.5には到達できなかった。
実施例2〜10
露点が管理されたグローブボックス内で、試験装置(図3)の構成に含まれるボールミル付反応器(4)(図4中の(1))中に二フッ化マンガン(MnF2)2,500gを充填する。
反応器(4)内の温度がT = 250℃一定となるまで保持した。反応器(4)を真空化し、
圧力P = 2.0MPaとなるまでフッ素ガスを送給し封入した。ボールミル付反応器(4)を
回転させ内部のマンガン化合物を粉砕、磨砕させながら反応を行った。
時々、圧力をチェックし、圧力がP = 1.0MPa未満に低下した場合は、
圧力P = 2.0MPaとなるまで反応器(4)にフッ素ガスを送給し封入した。
反応器(4)内のP値が安定した時、プロセスは完了したものとみなした。
反応器(4)を真空化し、周囲圧力に達するまで窒素ガスを充填した後、フッ素ガス処
理による生成物を取り出した。
上記の生成物を秤量し、重量の増加と組成をICPとイオンクロマト分析に基づいて反応生成物の組成を算出した。
上記の試験結果を表2に示す。
さらに、同様に温度Tと圧力P(P1、P)のパラメータを変え、実施した結果を表2に合わせて示す。なお、各実施例において、圧力をチェックし、圧力がP = X MPa未満に低下した場合は、圧力P = Y MPaとなるまで反応器(4)にフッ素ガスを送給し封入
し、その圧力範囲はY−X=1MPaとした。
Figure 2008513345
ボールミル付反応器は、フッ素の送給および状態(圧力を含める)の確認の時以外は常時回転させた。表2に示した結果から明らかなように、温度と圧力は高いほどフッ素化が進
行する傾向が見られた。また、MnF3.7 程度の組成以上のフッ素化は徐々に進行しにくく
なることがわかった。
実施例11〜14
露点が管理されたグローブボックス内で、試験装置(図3)の構成に含まれるボールミル付反応器(4)(図4中の(1))の中にフッ化マンガン一水和物(MnF2・H2O)2,500g
を充填した。
反応器(4)を真空化し、圧力P = 6.0MPaとなるまでフッ素ガスを送給し封入した。
ボールミル付反応器を回転させ内部のマンガン化合物を粉砕、磨砕させながら反応を行い、ヒーターを稼動させ、反応器(4)内の温度がT = 300℃一定となるまで保持した。
時々、圧力をチェックし、圧力がP = 5.0MPa未満に低下した場合は、
圧力P = 6.0MPaとなるまで反応器(4)にフッ素ガスを送給し封入した。
反応器(4)内のP値が安定した時、プロセスが完了したものとみなした。
反応器(4)を真空化し、周囲圧力に達するまで窒素ガスを充填した後、フッ素ガス処
理による生成物を取り出した。
上記の生成物の秤量による重量の増加とICPとイオンクロマト分析に基づいて反応生
成物の組成を算出した。
さらに、出発原料を変えて、実施した結果を表3に合わせて示す。なお、各実施例において、圧力をチェックし、圧力がP = X MPa未満に低下した場合は、圧力P = Y MPaとなるまで反応器(4)にフッ素ガスを送給し封入し、その圧力範囲はY−X=1MPaとした。
Figure 2008513345
実施例15、16
露点が管理されたグローブボックス内で、試験装置(図3)の構成に含まれるボールミル付反応器(4)(図4中の(1))の中に二フッ化マンガン(MnF2)2,500gを充填した。
反応器(4)内の温度がT = 300℃一定となるまで保持した。反応器(4)を真空化し、
圧力P =2.0MPaとなるまで三フッ化塩素ClF3を送給し封入した。ボールミル付反応器を
回転させ内部のマンガン化合物を粉砕、磨砕させながら反応を行った。
時々、圧力をチェックし、圧力がP = 1.0MPa未満に低下した場合は、
圧力P = 2.0MPaとなるまで反応器(4)に三フッ化塩素を送給し封入した。
反応器(4)内のP値が安定した時、プロセスが完了したものとみなした。
反応器(4)を真空化し、周囲圧力に達するまで窒素ガスを充填した後、フッ素ガス処
理による生成物を取り出した。
上記の生成物の秤量による重量の増加とICPとイオンクロマト分析に基づいて反応生成物の組成を算出した。
上記の試験結果を表4に示す。
さらに、フッ素化剤をフッ化塩素ClFに変えて、実施した結果を表4に合わせて示す。
なお、各実施例において、圧力をチェックし、圧力がP = X MPa未満に低下した場合は、圧力P = Y MPaとなるまで反応器(4)に各フッ素化剤を送給し封入し、その圧力範
囲はY−X=1MPaとした。
Figure 2008513345
塩素を含む中間生成物はフッ素により置換されると考えられ、生成物中の塩素含有量は概ねフッ素の1%以下であった。
実施例17
最終生成物(MnF4)を加熱して得られるフッ素中のHF含有率を低減するためあらかじめ、出発原料を温度100〜400℃において露点−40℃以下の不活性ガス中で前処理をすることで、結晶水量を低減させ、フッ素化処理を行った。
露点が管理されたグローブボックス内で、試験装置(図3)の構成に含まれるボールミル付反応器(4)(図4中の(1))の中に各種含水率をもつ二フッ化マンガン(MnF2・nH2O)2,500gを充填した。
反応器(4)を真空化し、露点−40℃以下の不活性ガスを送給しながら、反応器(4)内の温度をT = 100〜400℃で保持し、各種含水率をもつ出発物質(MnF2・xH2O)を得た。
反応器(4)内の温度がT = 300℃一定となるまで保持した。反応器(4)を真空化し、
圧力P = 6.0MPaとなるまでフッ素ガスを送給し封入した。ボールミル付反応器を回転させ内部のマンガン化合物を粉砕、磨砕させながら反応を行った。
時々、圧力をチェックし、圧力がP = 5.0MPa未満に低下した場合は、
圧力P = 6.0MPaとなるまで反応器(4)にフッ素ガスガスを送給し封入した。
反応器(4)内のP値が安定した時、プロセスが完了したものとみなした。
反応器(4)を真空化し、周囲圧力に達するまで窒素ガスを充填した後、フッ素ガス処
理による生成物を取り出した。
上記の生成物を秤量し、重量の増加と組成を分析に基づいて反応生成物の組成を算出した。
次いで、上記の方法で得られた一般式MnF3.86以上の被験物質450±5gを図1のフローに
おける、分解反応器(10)に入れて、熱分解した。
被験物質より最大のフッ素分解を達成するため、被験物質を温度T = 380℃まで加熱し
た。
被験物質の分解に伴って生成するフッ素ガスを、絶対圧力273mmHgで液化窒素によって
冷却された受器に集めた。
受器を周囲温度まで加熱した後、熱分解によって得られたフッ素ガスのHF含有率をFT-IRにより分析した。
この結果を表5に示す。
Figure 2008513345
表5より、水分を低減させた出発原料ほど、それから製造された最終生成物より発生するフッ素中のフッ化水素(HF)量が少ないことが確認できた。
図1は、バッチ式反応器を用いた試験装置を示す概略図である。 図2は、図1の試験装置におけるバッチ式反応器の拡大図である。 図3は、ボールミル付き反応器を用いた試験装置を示す概略図である。 図4は、図3の試験装置におけるボールミル付き反応器の拡大図である。

Claims (8)

  1. 4フッ化マンガンを製造する方法において、マンガン化合物とフッ素化剤を250〜350℃、圧力1.0〜10.0MPaで反応させ、出発化合物および反応中のマンガン化合物を常時または断続的に粉砕もしくは摩砕しながらフッ素化を行うことを特徴とする4フッ化マンガンの製造方法。
  2. 出発化合物および反応中のマンガン化合物を反応器より取り出すことなく、反応器自体の中で常時または断続的に粉砕もしくは摩砕することを特徴とする請求項1記載の4フッ化マンガンの製造方法。
  3. 出発化合物および反応中のマンガン化合物を反応器より取り出すことなく、反応器の中に備えたボールミルもしくはロッドミルにより常時または断続的に粉砕もしくは摩砕することを特徴とする請求項2記載の4フッ化マンガンの製造方法。
  4. 出発化合物として、MnF2、MnF2水和物、MnCl2、MnCO3、およびMnOからなる群から選ば
    れる1種類以上の2価マンガン化合物を用いることを特徴とする請求項1〜3記載の4フッ化マンガンの製造方法。
  5. 出発化合物が、MnF2および/またはその水和物を含有していることを特徴とする請求項
    4記載の4フッ化マンガンの製造方法。
  6. フッ素化剤がF2、ClF、ClF3のうち1種類以上の化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜3記載のフッ化マンガンの製造法。
  7. フッ素化剤がF2を含有していることを特徴とする請求項6記載のフッ化マンガンの製造法。
  8. 温度100〜400℃において露点−40℃以下の不活性ガスによって出発化合物をあらかじめ処理することを特徴とする請求項1〜3記載の4フッ化マンガンの製造方法。
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