JP2008511626A - 局所耳用組成物並びに耳感染症の局所治療若しくは予防方法 - Google Patents

局所耳用組成物並びに耳感染症の局所治療若しくは予防方法 Download PDF

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Abstract

アザライド系抗生物質を含有する局所耳用組成物。アザライド系抗生物質と別の薬剤とを含有する局所耳用組成物。アザライド系抗生物質と高分子懸濁剤とを含有する局所耳用組成物。並びにアザライド系抗生物質組成物を用いた耳の感染症の治療又は予防方法。

Description

本発明はアザライド系抗生物質を含有する局所耳用組成物と、耳の感染症の治療及び/又は予防方法におけるアザライド系抗生物質の使用とに関する。
アザライド系抗生物質製剤は、眼感染症の治療への使用については公知である。インサイトビジョン社の米国特許第6,239,113及び6,569,443並びに米国特許公開第2003/0206596及び2003/0143259を参照。
耳感染症は、抗生物質の局所注射、全身投与、又は局所適用により治療することがある。しかし、耳組織における感染症の治療は患部組織への抗生物質の送り込みが困難であるため、今なお冒険的及び/又は問題含みである。
耳への抗生物質の局所適用という単純かつ直接的な手法は、全身投与に比べて、副作用の回避及び耐性細菌株の出現機会の低減をはじめとするいくつかの利点を有する。しかし、さまざまな理由から、多くの抗生物質は耳への局所適用には適していない。
別の懸念は、抗生物質が耳にとって毒性があることである。毒性応答は、発赤並びに腫脹及び/若しくは分泌を包含する。毒性は、濃度依存性の現象であることから、局所投与にとって特に問題が多い。ある医薬が最小有効濃度では無毒性である場合でも、局所投与で連想されるように濃度が高まると、毒性応答を十分に引き起こすことがある。経口又は全身投与でその医薬が耳組織と適合性であることが示されても、それは局所投与に関連した毒性の問題を予測したり、扱ったりするものではない。
局所抗生物質の別の不都合は、患者による局所投与の実施容易性である。毒性応答を伴わずに標的組織内で有効用量を得るのに十分な高濃度の抗生物質を使用することができると仮定しても、適用が刺激性であることがある。刺激応答としては、一時的な灼熱感若しくは穿刺痛並びに/又は炎症の発生が挙げられる。患者は刺激のせいで投与計画を遵守するようひたすら耐えるかもしれない。投与計画を遵守できないと、治療効力は低減又は解消してしまう。
耳への局所投与に使用されている抗生物質の例としては、フルオロキノロン系、アミノグリコサイド系、マクロライド系及びスルホンアミド系が挙げられる。しかし、既知局所抗生物質の投与計画は、通常は量が多くて不便である。このような多量の投与計画は不便である上、患者の遵守を得るのが難しいことがある。投与計画への患者の非遵守性が高まるほど、治療の有効性は低下する。
シプロフロキサシンのようなキノロン系抗生物質は耳感染症の治療に従来から利用されてきた。しかし、現在利用可能なキノロン療法の一般的な効力にもかかわらず、主要な耳病原体、特に細菌感染症に対する既存抗生物質より効果が高く、かつそれらの病原体による耐性の発現を受けにくい抗生物質の使用に基づく改善された組成物及び治療方法がなお求められている。
小児の耳感染症を治療するための経口抗生物質の使用は、効力が低い上、経口投与された抗生物質に対する病原体耐性の深刻な危険性を生ずる。
かくして、耳の局所治療に有効な抗生物質が求め続けられている。広範囲の細菌に対して有効で、簡単で効果的な計画により投与できる局所処方組成物を提供することが望ましい。
本発明者らは、アザライド系抗生物質が耳感染症の治療及び/又は予防のために耳に局所投与するのに適していることを見出した。本発明は、アザライド系抗生物質を含有する局所耳用組成物と、かかる局所耳用組成物を耳の治療のために使用する方法とに関する。治療は、耳組織における感染症を治療又は予防するのに有効な量のアザライド系抗生物質を耳に局所適用することを含む。
本発明は、少なくとも1種のアザライド系抗生物質を含有する局所耳用組成物を耳感染症の治療に使用すること、並びに外科処置前に処置領域を滅菌消毒するため、及び耳組織の外科処置若しくは他の外傷後の予防として感染の危険性を低減するために局所耳用組成物を使用することを含む。本発明の局所耳用組成物はまた、術後感染を予防又は軽減するために耳の外科処置中に患部組織に投与することもできる。ここで用いた「治療」、「治療する」なる語及びそれらの派生語は、既発症感染症の治療と、感染の危険性を予防若しくは低減するための治療の両方を含む意味である。
本発明の局所耳用組成物は、耳組織への局所適用用に処方される。本局所耳用組成物は好ましくは無菌で、先在する疾患、外傷、外科処置その他の物理的状態の結果として障害が生じている組織を含んでいる、耳組織への適用に特に適した物理的性質(例、浸透圧及びpH)を有する。本発明の局所耳用組成物中の抗生物質の濃度は組成物の使用目的(例、既発症感染症の治療であるか、又は術後感染症の予防であるか)、並びに選択した特定の抗生物質の抗菌活性に応じて変動しよう。
本局所耳用組成物は、滅菌溶液若しくは懸濁液、又は匹敵する量の軟膏、ゲルその他の固体若しくは半固体組成物を局所適用することにより患部耳組織に投与することができる。本局所耳用組成物はまた、洗浄若しくは外科処置中に患部耳組織に適用される洗浄液として処方することもできる。
本発明の好ましい形態は、最小阻止濃度(MIC)のアザライド系抗生物質が標的耳組織の細胞内に拡散できるようにするのに十分な時間にわたって耳と接触するアザライド系抗生物質のデポー剤を形成又は供給することを包含する。MICの閾値を超えてしまえば、治療有効濃度のアザライド系抗生物質は、その長い半減期のためにかなりの時間にわたって該組織内にとどまるであろう。従って、本発明の或る種の好適形態の利点は投与計画が単純化されることである。例えば、1回又は2回の局所適用により、阻害有効濃度が感染組織内に数日間存在し続けるような十分な組織濃度を得ることができる。こうして、完璧な治療計画が1回又は2回の局所適用だけしか含まないようにできる。
本発明はアザライド系抗生物質を含有する局所耳用組成物に関する。本発明は全身治療方法又は全身用組成物を含まない。1態様において、本局所耳用組成物は、アザライド系抗生物質、高分子(ポリマー)懸濁剤及び湿潤剤の水性懸濁液からなる持効性(徐放性)組成物であってもよい。別の1態様において、本耳用組成物は、アザライド系抗生物質及び高分子懸濁剤の水性懸濁液からなる持効性組成物であってもよい。
アザライド(又はアザリド)はマクロライド系抗生物質の公知の下位分類である。時に、文献はこの種の化合物をアゾライド(又はアゾリド)と表記することもあり、これら2つの表記は同じ意味を有すると解されるべきである。
本発明で使用するアザライド系抗生物質は市販されており、また当業者であれば公知の反応法により容易に得られる。アザライド系抗生物質は、ストレプトマイセス・エリスレウス(Streptomyces erythreus)の菌株の培養中に生成する天然化合物であるエリスロマイシンAから合成することができる。ただし、アザライド系抗生物質を実際にエリスロマイシンから合成する必要はない。
「アザライド系抗生物質」は、窒素原子がラクトン環中に挿入された、誘導体化されたエリスロマイシンAの構造を持つものでもよい。エリスロマイシン構造からの別の変形も「アザライド系抗生物質」なる用語の範囲に包含される。そのような別の変形としては、例えば、6位及び/又は12位のヒドロキシル基をアルコキシ基、特にメトキシ基(いわゆるO−メチル化形態)に変換したものが挙げられる。このような化合物は米国特許第5,250,518(その全内容をここに援用する)に記載されている。他の変形は、米国特許第5,441,939(その全内容をここに援用する)に記載されているように、糖部分の誘導体、例えば、3”デスメトキシ誘導体及び4”位などで糖環上にオキソ基又はオキシム基を形成したものに関する。この米国特許は、ラクトン環の11及び12位の隣接ヒドロキシル基を1個のカーボネート基又はチオカーボネート基でで置換できることも教えている。要するに、本発明の目的にとってアザライド系抗生物質とは、環窒素原子を好ましくは9位に有する15員ラクトン環と、5位及び3位でこのラクトン環にグリコシド結合を介して結合している糖基とを含有し、かつ静菌若しくは殺菌活性をなお示す、任意のエリスロマイシン構造の誘導体である。
好ましいアザライド系抗生物質は次の一般式(I)で示される化合物及びその薬剤に許容される塩である。
Figure 2008511626
式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。好ましくは、R1及びR2の少なくとも一方は水素原子である。N−メチル−11−アザ−10−デオキソ−10−ジヒドロエリスロマイシンの慣用名であるアジスロマイシンは、R1及びR2がいずれも水素原子である一般式(I)の化合物に対応する。アジスロマイシンは米国特許第4,474,768及び4,517,359(各特許の全内容をここに援用する)に開示されており、最も好ましいアザライド系抗生物質である。アザライドの1形態は、アジスロマイシンの二水素化形態(アジスロマイシン二水和物)である。
アジスロマイシンはこれまで経口用抗生物質として使用されており、ファイザー社からジスロマックス(R)なる商品名により世界中で販売されている。アジスロマイシンは、エリスロマイシンより一般にin vitro有効性が高い、広域抗生物質である。また、アジスロマイシンはアザライドの1種であり、従って環窒素原子を有しているため、エリスロマイシンに比べて、改善された酸安定性、半減期及び細胞吸収(摂取)率を示す。血球食細胞をはじめとする細胞へのアジスロマイシンの高い吸収及び保持により、全身投与されたアジスロマイシンはそれでも感染部位に優先的に送り込まれることができる。このメカニズムは次のように考えられる:
摂取されたアジスロマイシンは腸から血流中に吸収されて、そこから、とりわけ白血球をはじめとする体内の大部分の細胞に入り込む。体内の感染に応答して、アジスロマイシンを含有するものを包含する白血球は感染部位に引き寄せられる。その白血球が死滅するとアジスロマイシンが放出される。感染部位に到着し死滅する白血球は増え続けるにつれて、周囲組織におけるアジスロマイシンの濃度が増大し、ついにはMICを超える。感染部位に集まると、アジスロマイシンはその長い半減期のために長時間にわたって組織内にとどまるので、投与を止めた後も有効濃度のアジスロマイシンが数日間も感染部位に存在するようになる。
アジスロマイシンは経口投与によっても耳の多くの組織及び流体に到達することができるが、アザライド系抗生物質一般、特にアジスロマイシンは、耳内又は耳上への局所投与に適合しうることがここに判明した。
耳は外傷と外傷以外の両方の関連事象から起こる細菌及び寄生虫感染症に罹患し易い。感染症は耳の外科処置(手術)後の懸念の1つであり、感染発生を予防するめに相応した予防措置が取られる。しかし、外科処置という侵襲性外傷がない場合でも、耳及び耳組織の感染はしばしば起こる。
本発明の組成物により治療しうる耳症状の例としては、外耳炎及び中耳炎、耳の炎症、耳の感染症並びに耳の外傷が挙げられる。急性外耳炎感染症の病原菌として作用すると考えられる細菌の例としては、「コルネフォルム類(corneforms)」又は「イドフテロイド類(idphtheroids)」がある。これらは、健康な耳と急性外耳炎感染を起こした耳のどちらにも存在するとこれまでに同定されている。
中耳炎の治療に関しては、本発明の組成物は鼓膜が破れているか、或いは鼓膜穿孔管が移植されている場合に有用となりうる。本組成物はまた、鼓膜穿孔術といった耳の外科処置又は手術に伴う感染症の治療、又はそのような感染症の予防にも有用となりうる。本発明の組成物及び方法は、「急性外耳炎」又は「AOE」と一般に呼ばれる外耳道の急性感染症の治療に有用となりうる。本発明で利用する抗生物質は、耳の病原菌に対して高水準の抗菌活性を有しており、従って、これらの病原菌が関与する急性外耳炎感染症の治療に有用となりうる。
アザライド系抗生物質は、水性の耳用溶液若しくは懸濁液、耳用油剤、油性溶液、及び耳用インサート剤を包含する多様な手法で耳組織に供給することができるが、適用手法はこれらに限定されない。任意の手法、並びにアザライド系抗生物質を耳組織に供給する剤形を含む局所耳用組成物が「局所適用」の概念に含まれる。ただし、耳の外面とは典型的には耳道である。
アザライド系抗生物質の局所供給量は、耳の組織における感染症を治療又は予防するのに有効な量である。これは、適用条件が感染症の阻止又は抑制を生ずることを意味する。典型的には、有効量の局所適用により標的細菌又は寄生虫に対するほぼMIC50以上の量を耳組織に送給する。より具体的には、耳組織内の濃度は少なくとも約0.25μg/g、好ましくは少なくとも1μg/g、そしてより好ましくは少なくとも10μg/gであることが望まれる。耳組織表面へのアザライドの実際の供給量は、ほぼ必ず、組織内濃度よりずっと高くなろう。これは耳の外部組織層によるアザライド系抗生物質の浸透性保留を反映するものであり、その浸透はある程度まで濃度駆動である。従って、外面への供給量が多いほど、より多くの抗生物質が組織内へ駆動される。
投与計画において複数回の適用が用いられる場合、最初の1回又はそれ以上の適用では耳組織内に有効な濃度が達成されないが、投与計画直のその後の適用により有効濃度を達成するようにすることも可能である。これも有効量のアザライド系抗生物質の局所適用の範囲内である。しかし、一般的には、1〜2滴といった1回の適用により、治療有効濃度(例、感染を阻止又は抑制する濃度)のアザライド系抗生物質が耳の組織内部に供給される。実際、耳用組成物の量及び形態(剤形)に依存するものの、1回の適用により少なくとも12時間、好ましくは18時間以上、より好ましくは少なくとも24時間にわたって耳の組織内に治療有効量のアザライド系抗生物質が典型的には供給される。
アザライド系抗生物質の局所適用を用いて、耳感染症に付随する多様な症状を治療又は予防することができる。感染症の予防とは、手術並びに他の疑われる感染性状態若しくは接触の前の術前処置を含む。予防的状況の例としては、耳の外傷若しくは損傷を伴う外科的処置及びその他の手術又は処置の前の治療が挙げられる。
本発明の局所耳用組成物を使用して、それらに限定されないが下記の微生物の1又は2以上を含む、多様な細菌又は寄生虫により引き起こされる耳感染症を治療又は予防することができる:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、プロテウス・ミラビリアス(Proteus mirabilias)、及び緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)。
本発明の局所耳用組成物は、耳に許容される組成物として、耳の表面に適用することができる。局所耳用組成物は耳に許容される担体とアザライド系抗生物質とを含有しうる。「耳に許容される担体」は広義の意味で使用され、アザライド系抗生物質を含有及び放出することができ、耳と適合性のある任意の材料又は組成物を包含する。典型的には、耳に許容される担体は水又は水性溶液又は懸濁液であるが、油及び高分子マトリックスも包含する。
局所耳用組成物は生理学的又は耳学的に耳に有害な成分を含有しない。
一般に、ここに記載したより具体的な組成物及び方法のいずれについても、局所耳用組成物中のアザライドの量は0.001〜10%の範囲内でありうる。好ましい量は0.01〜5%及び0.01〜2%の範囲内である。特定の量は約1〜2%である。
一般に、アザライド系抗生物質は水に難溶性である。しかし、塩の形態に転化させれば水溶性は向上する。例えば、アジスロマイシン二塩酸塩は良好な水溶性を有する。従って、アザライド系抗生物質の水溶液を形成して耳組織への局所適用に使用することができる。しかし、より典型的には、難溶性又は不溶性のアザライド系抗生物質の水性懸濁液を形成する。本技術分野で知られているように、軟膏及び固体剤形も送給組成物として使用できる。耳用組成物中に存在させるアザライド系抗生物質の濃度は、剤形、放出速度、投与計画、及び感染の部位と種類に依存する。一般的に言って、濃度は流体組成物については約0.01〜5%、より典型的には0.1〜2%であり、固体剤形については0.5〜50%であるが、組成物はそれらに限られない。
軟膏と懸濁液の両方を含む本発明の流体局所耳用組成物は、選択された投与経路に適した粘度を有する。点滴剤の場合、約1,000〜30,000センチポアズの範囲内の粘度が有用である。粘稠溶液又はリボン形態で耳投与する場合は、約30,000ないし約100,000センチポアズが有利な粘度範囲である。粘度は当業者には公知の多くの方法で調節することができる。
本局所耳用組成物は1種又は2種以上の下記成分を含有しうる:界面活性剤、追加薬剤を包含するアジュバント(佐剤)、緩衝剤、酸化防止剤、張性調節剤、保存剤、増粘剤若しくは粘度向上剤など。処方組成物中の添加剤としては、塩化ナトリウム、EDTA(エデト酸二ナトリウム)、並びに/又はBAK(塩化ベンザルコニウム)、ソルビン酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、及び過ホウ酸ナトリウムを挙げることができる。適当な保存剤はまた、ポリクォータニウム−1、チメロサール、クロロブタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェニルエチルアルコール、ソルビン酸、その他の当業者に公知の剤を包含する。典型的には、かかる保存剤は0.001〜1.0重量%の濃度で使用される。
保存剤は、1回用又は多数回用容器内に入れて製剤化された製品の微生物汚染を阻止するために使用してもよく、そのような保存剤としては下記を挙げることができる:第四級アンモニウム誘導体(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンジルアンモニウム、臭化セチルメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、塩化ベンゼトニウム、有機水銀化合物(チメロサール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀)、p−ヒドロキシ安息香酸メチル及びプロピルおよびその塩、β−フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール及びフェノキシエタノール並びに保存剤の混合物。これらの化合物は、選択した保存剤に応じて、典型的には約0.005%ないし約5.0%の有効濃度で使用される。保存剤の使用量は、溶液が物理的に安定、即ち、沈殿が生成せず、かつ抗菌的に有効な十分量とすべきである。
本発明に係る処方組成物は物理的に安定、換言すると、処方組成物の保存期限までは沈殿が生成せず、有効成分の有効かつ効力ある濃度が保存期限の最後まで保持されるものとしうる。
本組成物の成分の溶解度を、組成物中の界面活性剤若しくは他の適当な共溶媒又はシクロデキストリン類(α−、β−及びγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシル及びマルトトリオシル誘導体等)のような溶解度向上剤により高めてもよい。特に好ましい溶解度向上剤はヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBC)である。1態様において、組成物は0.1〜20%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、より好ましくは1〜15%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、さらに一層好ましくは2.5〜10%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含有する。共溶媒としては、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、60及び80)、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン界面活性剤(例、プルロニック(Pluronic)F−68,F−84及びP−103)、シクロデキストリン、脂肪酸グリセロール−ポリエチレングリコールエステル、当業者に公知の他の溶解度向上剤、例えば、オクトキシノール(Octoxynol)40、チロキサポール(Tyloxapol)及びプルトニック類その他、並びにこれらの混合物が挙げられる。溶解度向上剤の使用量は、組成物中のアザライド系抗生物質の量に依存し、アザライドの量が多いほどより多量の溶解度向上剤が使用されよう。典型的には、溶解度向上剤は、その成分に依存して0.01〜20重量%の濃度で使用される。好ましい範囲は1〜5%及び0.1〜2%である。湿潤剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールが挙げられる。溶解度向上剤は局所耳用組成物の他の成分を溶液状態に保持する(アザライド系抗生物質を溶液状態に保持することを含む)のを助けることがある。湿潤剤は処方組成物を耳道内に広げるのを助ける。
本発明の組成物に単純な水溶液の粘度より高い粘度を付与するために粘度向上剤を使用することは、標的組織による有効化合物の吸収を増大させ、又は耳内での保持時間を増大させるのに望ましいことがある。このような粘度向上剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、その他の当業者に公知の剤、が挙げられる。粘度向上剤は典型的には0.01〜10重量%の濃度で使用される。
本発明の別の側面は、追加の薬剤をアザライド系抗生物質と併用した上記用途を含む。アザライド系抗生物質、追加の薬剤、及び場合により許容担体を含む組成物は、投与を単純化し、また複数の症状又は症候を同時に治療又は予防するのを可能にする点で有利なことがある。流体形態及び固体形態を含む本書に記載した耳用組成物のいずれにも存在させうる「追加の薬剤」は、耳に適用した時に薬効を有し、かつアザライド系抗生物質及び耳と適合性のある薬学的に活性な化合物である。典型的には、追加の薬剤としては、他の抗生物質(アザライド系抗生物質以外の抗生物質)、抗ウイルス薬、抗真菌薬、麻酔薬、ステロイド系及び非ステロイド系抗炎症薬を含む抗炎症薬、並びに抗アレルギー薬が挙げられる。
好適な薬剤としては、アミカシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、ストレプトマイシン、ネチルマイシン及びカナマイシンなどのアミノグリコシド類;シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、ロモフロキサシン、レボフロキサシン及びエノキサシンなどのフロオロキノロン類;ナフチリジン;スルホンアミド類;ポリミキシン;クロラムフェニコール;ネオマイシン;パラモモマイシン;コリスチメセート;バシトラシン;バンコマイシン;テトラサイクリン類;リファンピン及びその誘導体(リファンピン類);シクロセリン;β−ラクタム類;セファロスポリン類;アンフォテリシン類;フルコナゾール;フルシトシン;ナタマイシン;ミコナゾール;ケトコナゾール;コルチコステロイド類;ジクロフェナク;フルルビプロフェン;ケトロラック、スプロフェン;コモリン;ロドキサミド;レボカバスチン;ナファゾリン;アンタゾリン;並びにフェニラミマンが挙げられる。これらの他の薬剤は一般に、当業者が理解するような薬学的に有効な量で存在させる。このような量は一般に流体組成物については約0.01〜5%、より典型的には0.1〜2%、固体剤形については0.5〜50%の範囲内である。
耳感染症は、感染した耳又は周囲組織の炎症を伴うことが多い。同様に、細菌感染の危険性を生ずる耳の外科処置又は手術も、患部組織の炎症をしばしば引き起こす。本発明は、1種又は2種以上の抗生物質の抗感染活性と1種又は2種以上のステロイド系又は非ステロイド系薬剤の抗炎症活性とを単一の組成物において組み合わせた局所耳用組成物を包含する。
本発明のステロイド系抗炎症薬としては、デキサメタゾン、ロテプレドノール、リメキソロン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、フルオロメトロン、及びヒドロコルチゾンのようなグルココルチコイド類が挙げられる。
米国特許第5,223,493(ここに援用)のようなデキサメタゾン誘導体も使用できる。具体的な化合物としては、デキサメタゾンの21−ベンジルエーテル誘導体のような「デキサメタゾンの21−エーテル誘導体」がある。
好ましい非ステロイド系抗炎症薬としては、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラック及びスプロフェンが挙げられる。本発明で使用可能な他の非ステロイド系抗炎症薬としては、ネパフェナック、アムフェナック、インドメタシン、ナプロキセン、イブプロフェン、ブロモフェナック、ケトプロフェン、メクロフェナメート、ピロキシカム、スリンダック、メファナミン酸、ジフルシナール、オキプロジン、トルメチン、フェノプロフェン、ベノキサプロフェン、ナブメトメ、エドトラック、フェニルブタゾン、アスピリン、オキシフェンブタゾン、NCX-4016、Hct-10026、NCX-284、NCX-456、テノキシカム及びカルプロフェンなどのプロスタグランジンHシンセターゼ阻害薬(Cox I又はcoxII)(シクロオキシゲナーゼI型及びII型阻害薬とも呼ばれる);NS-398、ビオックス、セレコキシブ、P54、エトドラック、L-804600及びS-33516などのシクロオキシゲナーゼII型選択的阻害薬);SR-27417、A-137491、ABT-299、アパファント、ベパファント、ミノパファント、E-6123、BN-50727、ヌパファント及びモドパファントなどのPAF拮抗薬;アリフロ、トルバフィリン、ロリプラム、フィラミナスト、ピクラミラスト、シパムフィリン、CG-1088、V-11294A、CT-2820、PD-168787、CP-293121、DWP-205297、CP-220629、SH-636、BAY-19-8004及びロフルミラストなどのPDE IV阻害薬;NFkB転写因子の阻害薬のようなサイトカイン産生の阻害薬;又は当業者に公知の他の抗炎症薬が挙げられる。
本発明の組成物中に含有させる抗炎症薬の濃度は、選択した薬剤の種類並びに治療する炎症のタイプにより変動しよう。この濃度は、標的耳組織への組成物の局所適用後にその組織の炎症を低減させるのに十分なものとなろう。このような量を、本明細書では「抗炎症有効量」という。本発明の組成物は、1種又は2種以上の抗炎症薬を、追加の薬剤について上述したように、約0.01%ないし約5%又は約0.1ないし約2%の範囲内、又は約0.01〜約1.0wt%の範囲内の量で含んでいてもよい。
本発明に使用するための水性耳用組成物(溶液又は懸濁液)は、水を使用し、生理学的又は耳に有害な成分を含有していない。典型的には精製水又は脱イオン水が使用される。pHは、任意の生理学的及び耳に許容されるpH調整用の酸、塩基又は緩衝剤を添加することにより約5.0〜8.0の範囲内に調整される。酸の例としては、酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸、塩酸などが挙げられ、塩基の例としては、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、トロメタミン、THAM(トリスヒドロキシメチルアミノ−メタン)、などが挙げられる。塩及び緩衝剤としては、クエン酸塩/デキストロース、重炭酸ナトリウム、塩化アンモニウム、並びに上記酸と塩基との混合物が挙げられる。pH緩衝剤は、安定したpHを維持し、かつ使用者による製品耐性を改善するために製品に導入される。pH範囲は5.5〜7.5とすべきである。
本水性耳用組成物の浸透圧(π)は、一般に約10ミリオスモル(mOsM)ないし約400mOsM、より好ましくは200〜400mOsMである。必要により、適量の生理学的及び耳に許容される塩又は賦形剤を使用して浸透圧を調整することができる。生理学的流体に近似させるには塩化ナトリウムが好ましく、組成物の全重量に基づいて約0.01〜約1重量%、好ましくは約0.05〜屋0.45重量%の範囲内の塩化ナトリウム量が典型的には使用される。塩化ナトリウムに加えて又は代えて、カリウム、アンモニウム、ナトリウムなどのカチオンと塩素イオン、クエン酸、アスコルビン酸、ホウ酸、リン酸、重炭酸、硫酸、チオ硫酸、及び重硫酸などのアニオンとから構成される1種又は2種以上の塩、例えば、重硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム等の当量を用いて、上記範囲内の浸透圧値(重量オスモル濃度)を達成することもできる。また、マンニトール、デキストロース、ソルビトール、グルコースなどの糖又はグリセロールも浸透圧値の調整に使用できる。
本発明の局所耳用組成物は、細菌又は寄生虫感染症の治療又は予防に単純な投与計画を使用できるように、最小の用量で十分に高い組織濃度を達成すべきである。この目的にとって、好ましい手法は耳の表面と接触するアザライド系抗生物質のデポー剤を形成又は供給することを含む。デポー剤とは、耳のクリアランス(追い出し)機構によってすぐに追い出されることのないアザライド系抗生物質の供給源を意味する。これは、1回の適用で、継続かつ持続した高濃度のアザライド系抗生物質が耳の表面の流体中に存在するのを可能にする。一般に、吸収は、溶解した薬剤濃度と、外部組織が薬剤含有流体と接触する時間の両方に依存すると考えられる。薬剤は流体のクリアランス及び/又は耳組織への吸収により除去されるので、デポー剤からの補給流体中にはより多くの薬剤が供給、例えば、溶解される。
従って、一般に水不溶性/難溶性のアザライド系抗生物質の典型的には遅く低い浸透速度を考慮すると、デポー剤の使用により耳組織のより容易な薬剤充填が助長される。デポー剤はアザライド系抗生物質を耳組織に効果的にゆっくり送り出すことができる。アザライド系抗生物質が耳組織に浸透すると、そこに蓄積され、その長い半減期のためにすぐには除去されない。より多くのアザライド系抗生物質が送り込まれるにつれ、組織濃度は増大し、遂には最小阻害濃度の閾値に到達し及び/又はそれを超え、それにより耳組織にアザライド系抗生物質が充填される。MIC50、より好ましくはMIC90レベルを著しく超えることにより、毒性限界を超えない限り、組織からのアザライド系抗生物質のクリアランス速度は低いため、治療有効濃度が長時間にわたって組織内に有効なままとどまる。こうして、デポー剤に応じて1回又は2回の適用により、完全な投与計画を提供することが可能となる。実際、かかる単純な投与計画により6〜14日の治療濃度を耳組織内に提供することができる。好ましい投与計画は、1日に1〜2回の用量を1〜3日間、より好ましくは1〜2回の用量を1日だけにより、少なくとも3日間の治療、より典型的には7日間の治療をin vivoで付与することを含む。
デポー剤は、アザライド系抗生物質を十分な濃度レベルで含有させて、それから放出することができ、かつデポー剤が耳から簡単には除去されない限り、多様な形態をとりうる。デポー剤は一般に投与後少なくとも約30分間、好ましくは少なくとも2時間及びより好ましくは少なくとも4時間はとどまる。「とどまる」とは、デポー組成物とアザライド系抗生物質のどちらも、所定の指示時間より前に消耗したり、耳の表面から追い出されることがないことを意味する。一部の態様では、デポー剤は8時間まで又はそれ以上とどまることができる。典型的な耳のデポー剤形としては、水性高分子懸濁液、軟膏、及び固体インサート剤が挙げられる。高分子懸濁液が本発明には最も好ましい形態であり、これについては後で説明する。
局所耳用組成物は油剤の形態でもよい。油性溶液又は懸濁液は、石油及び/又はシリコーン基油に有効成分(例、0.1〜2%)及び賦形剤を添加したものとすることができる。基油としては鉱油、シリコーン油及びそれらの混合物が挙げられるが、基油はそれらに限られない。アザライド系抗生物質は水に難溶性であることが多いので、油剤は許容される投与形態である。油剤は通常は点耳剤として適用される。油剤の難点は、汚らしく、患者にとって不快/不便であるかもしれないことである。
インサート剤は、本発明の別の局所耳用剤形となりうる。インサート剤は有効成分を含有するマトリックスからなる。マトリックスは典型的にはポリマーであり、有効成分は一般にはポリマーマトリックス中に分散されるか、又はそれに結合されている。有効成分はマトリックスから溶解又は共有結合の加水分解などによりゆっくり放出される。一部の態様では、ポリマーは生浸食性(可溶性)であり、その溶解速度はそれに分散されている有効成分の放出速度を制御することができる。別の形態では、ポリマーマトリックスは、加水分解のような分解によってそれに結合又は分散された有効成分を放出する生分解性ポリマーである。本技術分野では周知のように、放出をさらに制御するために、マトリックスと有効成分とをマトリックス/マトリックス+有効成分/マトリックスのサンドイッチ構造におけるようにポリマー被覆で包囲することができる。マトリックスとして使用するのに適したポリマーの種類は、本技術分野では周知である。アザライド系抗生物質はマトリックス材料中に分散させてもよく、あるいは重合前のマトリックス材料の合成に用いるモノマー組成物中に分散させることもできる。アザライド系抗生物質の量は一般に約0.1〜50%、より典型的には約2〜20%である。
インサート剤の配置は、その位置とインサート剤を所定位置に保持するのに用いる機構とに応じて、患者又は医師のいずれかにより行うことができ、一般には耳道内に配置される。多様な形状及び使用する場合には固定形態が本技術分野において周知である。好ましくは、消費されたインサート剤を取り除く必要がないように、生分解性又は生浸食性のポリマーマトリックスが使用される。生分解性又は生浸食性ポリマーが分解又は溶解するにつれて、捕捉されていたアザライド系抗生物質が放出される。インサート剤は長期放出を与え、従ってインサート剤の適用は1回しか必要ないかもしれないが、インサート剤は一般に挿入が困難で、患者には不快である。
本発明の好ましい形態の局所耳用組成物は、水性高分子懸濁液である。この場合、アザライド系抗生物質又は高分子懸濁剤の少なくとも一方を上述したような特性を有する水性媒質中に懸濁させる。典型的には、アザライド系抗生物質を懸濁状態にするが、アザライド系抗生物質を溶液状態(水溶性)にするか、又はどちらの相も一般に5%以上の有意な量で存在する溶液状態と懸濁状態の両方とする(弱〜中水溶性で比較的高い合計濃度)ことも可能である。高分子懸濁剤は好ましくは懸濁液(即ち、水不溶性及び/若しくは水膨潤性)であるが、水溶性懸濁剤もアザライド系抗生物質の懸濁液と共に使用するのに適している。懸濁剤は、懸濁液に安定性を付与して、その剤形の耳内での滞留時間を増大させる作用を果たす。それはまた、より長い放出時間とより均一な放出曲線の両方に関して薬剤の徐放性を高めることができる。耳道内での広がりを改善するために湿潤剤も添加される。
高分子懸濁剤の例としては、デキストラン類、ポリエチレングリコール類、ポリビニルピロリドン、多糖類ゲル、ゲルライト(Gelrite)(R)、ヒドロキシプロピル・メチルセルロースのようなセルロース系ポリマー、及びアクリル酸のポリマー若しくはコポリマーのようなカルボキシ含有ポリマー、並びに他の高分子粘滑剤が挙げられる。好ましい高分子懸濁剤は、水膨潤性で水不溶性のポリマー、特に架橋カルボキシ含有ポリマーである。
本発明の実施において使用される架橋カルボキシ含有ポリマーは、一般に本技術分野で公知である。好適態様にあっては、かかるポリマーは、存在するモノマーの合計重量に基づいて少なくとも約90重量%、好ましくは約95〜約99.9重量%の1種又は2種以上のカルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーから調製されたもの(本書では時にカルボキシビニルポリマーと言うこともある)でよい。アクリル酸が好ましいカルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーであるが、メタクリル酸、エタクリル酸、・−メチルアクリル酸(クロトン酸)、シス−・−メチルクロトン酸(アンゲリカ酸)、トランス−・−メチルクロトン酸(チグリン酸)、・−ブチルクロトン酸、・−フェニルアクリル酸、・−ベンジルアクリル酸、・−シクロヘキシルアクリル酸、・−フェニルアクリル酸(桂皮酸)、クマリン酸(o−ヒドロキシ桂皮酸)、ウンベル酸(p−ヒドロキシクマリン酸)などの他の不飽和重合性カルボキシ含有モノマーも、アクリル酸に加えて、又は代えて使用することができる。
かかるポリマーは多官能性架橋剤、好ましくは二官能性架橋剤により架橋させてもよい。架橋剤の量は不溶性ポリマー粒子を形成するのに十分な量とすべきであるが、アザライド系抗生物質の持続放出をひどく妨害するほど多くはしない。典型的にはポリマーは軽度に架橋(軽架橋)するだけである。好ましくは、架橋剤を存在するモノマーの合計量に基づいて約0.01〜約5%、好ましくは約0.1〜約5.0%、そしてより好ましくは約0.2〜約1%の量で含有させる。このような架橋剤として挙げられるのは、ジビニルグリコール;2,3−ジヒドロキシヘキサ−1,5−ジエン;2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン;ジビニルベンゼン、N,N−ジアリルアクリルアミド;N,N−ジアリルメタクリルアミドなどの非ポリアルケニルポリエーテル型二官能性架橋用モノマーである。炭素数4以上で少なくとも3個のヒドロキシル基を含有する多価アルコールを臭化アリルなどのハロゲン化アルケニルでエーテル化することにより合成される、1分子当たり2以上のアルケニルエーテル基、好ましくは末端H2C=C<基を含有するアルケニルエーテル基を含有するポリアルケニルポリエーテル型架橋剤、例えば、ポリアリルスクロース、ポリアリルペンタエリスリトール等も包含される(例えば、その全体をここに援用するBrownの米国特許第2,798,053を参照)。ジオール及びポリオールの不溶性ジアクリレート及びポリアクリレート及びメタクリレート、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール若しくはポリシロキサンジオールから誘導されたイソシアネート末端プレポリマーとヒドロキシアルキルメタクリレートとのジイソシアネート−ヒドロキシアルキルアクリレート若しくはメタクリレート反応生成物などといった、分子量約400〜約8,000のジオレフィン性非親水性大分子量架橋剤も架橋剤として使用できる;例えば、Muellerらの米国特許第4,192,827及び4,316,250(各特許の全体をここに援用)を参照。
架橋カルボキシ−ビニルポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーとして1種又は2種以上のカルボキシ−ビニルモノマーだけを存在させ、それと1種又は2種以上の架橋剤とから調製することができる。好ましくは、このポリマーはカルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーの約40重量%まで、好ましくは約0%〜約20重量%を、生理学的及び耳に無害な置換基だけを含有する、1種又は2種以上のカルボキシ不含有モノエチレン性不飽和モノマーで置換したものである。そのようなカルボキシ不含有モノマーの例としては、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルメタクリレート、2ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレートなどといったアクリル酸及びメタクリル酸エステル類、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる;このような追加のモノエチレン性不飽和モノマーのより広範囲のリストについては、Muellerらの米国特許第4,548,990(その全体をここに援用)を参照。
特に好ましいポリマーは、架橋用モノマーが2,3−ジヒドロキシヘキサ−1,5−ジエン又は2,3−ジメチルヘキサ−1,5−ジエンである軽架橋アクリル酸ポリマーである。好ましい市販ポリマーとしては、ポリカーボフィル(ノベオン<NOVEON>AA−1)及びカーボポール(Carbopol)(R)がある。最も好ましくは、薬剤を制御された速度で放出する持効性薬剤送給系である、ポリカーボフィルを含有するデュラサイト(DuraSite)(R)なる商品名で知られるカルボキシ含有ポリマー系が本発明の水性高分子懸濁液組成物に使用される。
本発明の実施に使用する架橋カルボキシ−ビニルポリマーは、慣用のラジカル重合触媒を用いて、等積球径で約50μm以下の乾燥粒度になるように、例えば、等積球径で寸法が約1〜約30μm、好ましくは約3〜約20μmの範囲内の乾燥ポリマー粒子が得られるように、モノマーを懸濁又は乳化重合させることにより合成することが好ましい。より大きなポリマー粒子をこの寸法まで機械的に粉砕することにより得られたポリマー粒子の使用は避ける方が好ましい。一般に、上記のようなポリマーの分子量は、約250,000〜約4,000,000、並びに3,000,000,000〜4,000,000,000とばらついた報告がなされている。
本発明の最も好ましい態様において、架橋カルボキシ−ビニルポリマーは、粒子の少なくとも80%が主要粒度分布の幅10μmの範囲内に入るような粒度分布を有するという意味で単分散性である。より好ましくは、粒子の少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%が主要粒度分布の幅10μmの範囲内に入る。また、単分散性の粒度分布は、1μm未満の寸法の粒子が20%以下、好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下であることも意味する。粒子の単分散の使用は、所定の粒度について、耳用薬剤送給系の粘度を最大にし、かつ耳での滞留時間を増大させる。粒度が30μm以下の単分散性粒子が最も好ましい。狭い粒度分布により良好な粒子充填が助長される。
本水性高分子懸濁液は普通にはアザライド系抗生物質を0.05〜5%、好ましくは0.5〜2.0%、より好ましくは0.5〜1.0%及び高分子懸濁剤を0.1〜10%、好ましくは0.5〜6.5%含有する。上記の水不溶性、水膨潤性の架橋カルボキシ−ビニルポリマーの場合、この高分子懸濁剤のより好ましい量は、組成物の重量に基づいて、0.5〜2.0%、好ましくは0.5〜約1.2%、態様によっては0.6〜0.9%の範囲内の量である。架橋カルボキシ−ビニルポリマーのような高分子懸濁剤は1種又は2種以上を合計量が上記範囲内に入るように使用することができる。1好適態様においては、組成物は、ノベオンAA−1のようなポリカーボフィル0.6〜0.8%を含有する。
1態様において、不溶性軽架橋カルボキシ−ビニルポリマー粒子の量、pH、及び浸透圧は、相互に、また架橋度と相関させることによって、25番スピンドルと13R少試料アダプターを装着したブルックフィールドディジタルLVT粘度計を用いて12rpmで室温(約25℃)にて測定した粘度が約500〜約100,000センチポアズ、好ましくは約1,000〜約30,000センチポアズ又は約1,000〜約10,000センチポアズの組成物を得ることができる。或いは、粘度が500〜3000センチポアズの範囲内である場合には、ブルックフィールドDV−11+型を用いて、6rpmでcp−52スピンドルを選択して粘度を測定してもよい。
懸濁剤としてヒドロキシプロピル・メチルセルロースのような水溶性ポリマーを使用する場合には、粘度は典型的には約10〜約400センチポアズ、より典型的には約10〜約200センチポアズ又は約10〜約25センチポアズとなろう。
本発明の水性高分子懸濁液は、耳に投与する前と同じか、実質的に同じ粘度を耳内で保持するように処方することができる。アザライド系抗生物質は、懸濁粒子が経時的に溶解するにつれて徐々に放出される。これらの事象の全てが最終的に患者の快適感を高めると共に、耳組織とのアザライド系抗生物質の接触時間を増大させることにつながり、それにより耳内での薬剤吸収の程度及び処方組成物の作用持続時間が増大する。
この粘稠ゲルの耳内の滞留時間は典型的には約2〜約12時間、例えば、約3〜6時間の範囲内である。この種の医薬送給系に含有させた薬剤は、その医薬それ自体及びその物理的形態、系の医薬充填度及びpH、並びに存在させうる医薬送給佐剤(例、耳表面と適合性のイオン交換樹脂)の有無や種類といった因子に依存する速度でゲルから放出されよう。
本アザライド系抗生物質含有組成物は、ヒト又はヒト以外の動物の耳に局所適用される。後者の動物としては、牛、羊、馬、豚、山羊、兎、犬、猫及びその他の哺乳動物のような家畜動物が挙げられる。本組成物は点耳液、軟膏、粘稠溶液若しくはゲル、リボン又は固体として適用することができる。本組成物は耳道に制限なしに局所適用することができる。適用は耳の感染症の治療として、又は術前などの予防として実施できる。
本書で言及した%は、特に指定しない限り全て重量%である。以下の制限を意図しない実施例は、本発明のいくつかの特徴を例示する役割を果たす。
実施例1〜2
最終重量の約1/3量の水を入れたビーカー内で、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、塩化ナトリウム、エデト酸ナトリウム(EDTA)、BAK及び界面活性剤を溶解させ、頭上撹拌機により10分間撹拌する。アジスロマイシンを添加し、30分間撹拌して分散させる。この溶液を121℃で20分間のオートクレーブ処理により滅菌する。或いは、アジスロマイシンを乾熱滅菌し、滅菌後に無菌粉末添加により添加してもよい。別にマンニトール、ポロキサマー(Poloxamer)407及びホウ酸を最終重量の約1/2量の水に溶解し、滅菌濾過(0.22μmフィルター)により添加し、10分間撹拌して混合物を形成する。混合物を、撹拌しながら10N水酸化ナトリウムを加えることにより所望pHに調整し、滅菌濾過により水を加えて最終重量にし、多数回用容器に無菌充填する。
実施例3〜6
最終重量の約1/3量の水を入れたビーカー内にノベオンAA−1をゆっくり分散させ、頭上撹拌機により1.5時間撹拌する。ノベオンAA−1はB. F. Goodrich社より市販されているアクリル酸ポリマーである。次いで、このポリマー溶液にエデト酸ナトリウム(EDTA)、BAK、塩化ナトリウム、及び界面活性剤を添加し、各添加後に10分間ずつ撹拌する。このポリマー懸濁液のpHは約3.0〜3.5である。次にアジスロマイシンを添加し、30分間撹拌して分散させる。混合物を121℃で20分間のオートクレーブ処理により滅菌する。或いは、アジスロマイシンを乾熱滅菌し、滅菌後に無菌粉末添加により添加してもよい。別にマンニトール及びホウ酸、又は過ホウ酸ナトリウム、ドゥクェスト(Dequest)、マンニトール及びホウ酸を最終重量の約1/2量の水に溶解し、滅菌濾過(0.22μmフィルター)によりポリマー混合物に添加し、10分間撹拌する。得られた混合物を、撹拌しながら10N水酸化ナトリウムを加えることにより所望pHに調整し、滅菌濾過により水を加えて最終重量にし、多数回用容器に無菌充填する。
実施例7
最終重量の約1/2量の水を入れたビーカー内にノベオンAA−1をゆっくり分散させ、頭上撹拌機により1.5時間撹拌する。ノベオンAA−1はB. F. Goodrich社より市販されているアクリル酸ポリマーである。次いで、このポリマー懸濁液にエデト酸ナトリウム(EDTA)、ポロキサマー407、及び塩化ナトリウムを添加し、10分間撹拌する。このポリマー懸濁液のpHは約3.0〜3.5である。次にアジスロマイシンを添加し、30分間撹拌して分散させる。混合物を121℃で20分間のオートクレーブ処理により滅菌する。或いは、アジスロマイシンを乾熱滅菌し、滅菌後に無菌粉末添加により添加してもよい。マンニトールを最終重量の約1/10量の水に溶解し、上記ポリマー懸濁液に滅菌濾過(0.22μmフィルター)により添加し、10分間撹拌する。得られた混合物を、撹拌しながら10N水酸化ナトリウムを加えることにより所望pHに調整し、滅菌濾過により水を加えて最終重量にし、多数回用容器に無菌充填する。
Figure 2008511626
実施例8
100mlのビーカー内で鉱油3.0グラム/白色ワセリン96.2グラムを含有する混合物を中にアジスロマイシン0.3グラム及びクロロブタノール0.5グラムを両化合物を溶解させるのに十分な高温に加熱しながら撹拌することにより溶解させて、アジスロマイシン軟膏を調製する。得られた混合物を濾過に十分な高温で0.22μmのフィルターを通して滅菌濾過し、滅菌眼科用軟膏チューブに無菌充填する。
実施例9〜11
最終重量の約1/3量の水を入れたビーカー内で、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、塩化ナトリウム、エデト酸ナトリウム(EDTA)、及び界面活性剤を溶解させ、頭上撹拌機により10分間撹拌する。この混合物を121℃で20分間のオートクレーブ処理により滅菌する。アジスロマイシンと表2に記載のステロイドを乾熱滅菌し、前記HPMC含有溶液に無菌粉末添加により添加する。別にマンニトール、ポロキサマー407、BAK、及びホウ酸を最終重量の約1/2量の水に溶解し、滅菌濾過(0.22μmフィルター)により添加し、10分間撹拌して混合物を形成する。混合物を、撹拌しながら10N水酸化ナトリウムを加えることにより所望pHに調整し、滅菌濾過により水を加えて最終重量にし、多数回用容器に無菌充填する。
実施例12〜14
最終重量の約1/3量の水を入れたビーカー内にノベオンAA−1をゆっくり分散させ、頭上撹拌機により1.5時間撹拌する。ノベオンAA−1はB. F. Goodrich社より市販されているアクリル酸ポリマーである。次いで、このポリマー溶液にエデト酸ナトリウム(EDTA)、塩化ナトリウム、及び界面活性剤を添加し、各添加後に10分間ずつ撹拌する。このポリマー懸濁液のpHは約3.0〜3.5である。この混合物を121℃で20分間のオートクレーブ処理により滅菌する。アジスロマイシンと表2に記載のステロイドを乾熱滅菌し、無菌粉末添加により上記ポリマー懸濁液に添加する。別に、BAK、マンニトール及びホウ酸を最終重量の約1/2量の水に溶解し、滅菌濾過(0.22μmフィルター)によりポリマー混合物に添加し、10分間撹拌する。得られた混合物を、撹拌しながら10N水酸化ナトリウムを加えることにより所望pHに調整し、滅菌濾過により水を加えて最終重量にし、多数回用容器に無菌充填する。
Figure 2008511626
実施例15及び16
アジスロマイシンをクエン酸緩衝液中に溶解する。溶解後、マンニトール、EDTA及びBAKを添加してアジスロマイシン溶液中に溶解させる。水を加えて処方組成物の容積を所望の100%に調整する。2N水酸化ナトリウムを用いてpHを調整する。溶液を次いで0.22μmのフィルターを通して濾過して、滅菌溶液を生成させる。ここで使用するアジスロマイシンは、遊離塩基、一水和物又は二水和物とすることができる。
Figure 2008511626
実施例17〜23
追加の処方組成物。
Figure 2008511626
以上の本発明の説明は、その好適態様及び実施に主に向けられている。本書に記載した技術思想の実際の実用化においては、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱せずに、さらなる変更及び修正を容易に加えることができ、或いは本発明の実施例により学習することができることは、当業者には自明であろう。

Claims (39)

  1. アザライド系抗生物質と耳に許容される担体とを含む局所耳用組成物。
  2. 前記局所耳用組成物がアザライド系抗生物質以外の追加の薬剤を含有する、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  3. 前記追加の薬剤が抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬、麻酔薬、抗炎症薬、及び抗アレルギー薬よりなる群から選ばれる、請求項2に記載の局所耳用組成物。
  4. 前記局所耳用組成物が高分子懸濁剤又は湿潤剤をさらに含有する、請求項2に記載の局所耳用組成物。
  5. 前記追加の薬剤がステロイド系抗炎症薬である、請求項2に記載の局所耳用組成物。
  6. 前記ステロイド系抗炎症薬が酢酸プレドニゾロン、フルオロメトロン、デキサメタゾン及びそれらの薬剤に許容される塩よりなる群から選ばれる、請求項5に記載の局所耳用組成物。
  7. 前記追加の薬剤が非ステロイド系抗炎症薬である、請求項2に記載の局所耳用組成物。
  8. 前記非ステロイド系抗炎症薬がジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラック、及びスプロフェンよりなる群から選ばれる、請求項7の耳の治療方法。
  9. 前記局所耳用組成物が高分子懸濁剤を含有する、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  10. 前記高分子懸濁剤が水膨潤性の水不溶性架橋カルボキシ−ビニルポリマーである、請求項9に記載の局所耳用組成物。
  11. 前記アザライド系抗生物質が下記一般式(I)の化合物である、請求項1に記載の局所耳用組成物:
    Figure 2008511626
    式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。
  12. 前記アザライド系抗生物質の量が少なくとも約5.0%である、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  13. 前記アザライド系抗生物質の量が約0.01%〜約10%である、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  14. 前記アザライド系抗生物質の量が約0.01%〜約2%である、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  15. 前記アザライド系抗生物質の量が約1%〜約2%である、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  16. 前記局所耳用組成物がデポー剤の形態である、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  17. 前記局所耳用組成物が水溶液、水性懸濁液、油剤、又はインサート剤の形態である、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  18. 前記局所耳用組成物が耳に対して生理学的又は耳学的に有害な成分を含有していない、請求項1に記載の局所耳用組成物。
  19. 耳組織の感染症の治療に有効な量のアザライド系抗生物質と眼に許容される担体とを含有する局所耳用組成物を耳に局所適用することからなる、耳の治療方法。
  20. 前記局所耳用組成物がアザライド系抗生物質以外の追加の薬剤を含有する、請求項19に記載の耳の治療方法。
  21. 前記追加の薬剤が抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬、麻酔薬、抗炎症薬、及び抗アレルギー薬よりなる群から選ばれる、請求項20に記載の耳の治療方法。
  22. 前記局所耳用組成物が高分子懸濁剤又は湿潤剤をさらに含有する、請求項20に記載の耳の治療方法。
  23. 前記追加の薬剤がステロイド系抗炎症薬である、請求項20に記載の耳の治療方法。
  24. 前記ステロイド系抗炎症薬が酢酸プレドニゾロン、フルオロメトロン、デキサメタゾン及びそれらの薬剤に許容される塩よりなる群から選ばれる、請求項23に記載の耳の治療方法。
  25. 前記追加の薬剤が非ステロイド系抗炎症薬である、請求項20に記載の耳の治療方法。
  26. 前記非ステロイド系抗炎症薬がジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラック、及びスプロフェンよりなる群から選ばれる、請求項25に記載の耳の治療方法。
  27. 前記局所耳用組成物が高分子懸濁剤を含有する、請求項19に記載の耳の治療方法。
  28. 前記高分子懸濁剤が水膨潤性の水不溶性架橋カルボキシ−ビニルポリマーである、請求項27に記載の耳の治療方法。
  29. 前記アザライド系抗生物質が下記一般式(I)の化合物である、請求項19に記載の耳の治療方法:
    Figure 2008511626
    式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。
  30. 前記アザライド系抗生物質の量が少なくとも約5.0%である、請求項19に記載の耳の治療方法。
  31. 前記アザライド系抗生物質の量が約0.01%〜約10%である、請求項19に記載の耳の治療方法。
  32. 前記アザライド系抗生物質の量が約0.01%〜約2%である、請求項19に記載の耳の治療方法。
  33. 前記アザライド系抗生物質の量が約1%〜約2%である、請求項19に記載の耳の治療方法。
  34. 前記局所耳用組成物がデポー剤の形態である、請求項19に記載の耳の治療方法。
  35. 前記局所耳用組成物が水溶液、水性懸濁液、油剤、又はインサート剤の形態である、請求項19に記載の耳の治療方法。
  36. 前記耳が外耳炎、中耳炎、耳の炎症、耳の感染症、及び耳の外傷よりなる群から選ばれた少なくとも1つの症状に罹患している、請求項19に記載の耳の治療方法。
  37. 前記感染症がコルネフォルム類(corneforms)及びイドフテロイド類(idphtheroids)よりなる群から選ばれた細菌により起こるものである、請求項19に記載の耳の治療方法。
  38. アザライド系抗生物質と眼に許容される担体とを含有する局所耳用組成物を、耳の外科処置中又は処置後に耳に局所適用することからなる、耳の治療方法。
  39. 耳の外科処置が鼓膜穿孔術である、請求項38に記載の耳の治療方法。
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