JP2008510055A - 広範に変動する加工時間と硬化時間を有するポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、1つ以上のポリイソシアネートと水ガラスを、場合によりポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製造で通常使用される1つ以上の添加剤および/または助剤の存在で反応させることにより、広範に変化可能な加工時間と硬化時間を有するポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製法に関する。本発明によれば、反応は酸性特性の移動水素を有する1つ以上の助触媒の存在で行われる。その際、該助触媒は式(I)の構造単位を有する化合物、その金属キレートまたはその誘導体(ここで移動水素のうちの1つはX置換基により置換されている)である。該助触媒はポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して少なくとも0.01質量%の量で使用される。

Description

本発明は、加工時間(言い換えると:ゲル化時間またはポットライフ)と凝固時間(言い換えると:硬化時間または加硫時間)を広範な限度内で変化できるポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製法に関する。
ポリイソシアネート(ジイソシアネートも含む)と水ガラスを反応させることにより製造される組合さったポリイソシアネート/ポリケイ酸樹脂系は、当初Freon(R)−(ポリウレタンフォームから成る)に取って代わり合成されてきた。これらは、主にDietrichの研究により70年代後半に周知になり、それ以来これらの多くの変種が合成されてきた[例えば、Polyurethane, Chapter2.4.9 in G.W.Becker and D. Braun: Kunststoff Handbuch 7(K. Hansen Verlag, Muenchen, 1983)、さらにHU168856, HU 169478, HU 176469, HU 207746およびHU 208330参照]。これらの樹脂の中でポリウレタンの特性である比較的に敏感なウレタン結合の殆どは、3個の末端イソシアネートの三量化反応で形成される相当に安定なイソシアヌレート環により置き換えられ、このように形成されたポリイソシアヌレートマトリックスは、ポリケイ酸ゲル粒子を囲む。イソシアネートと水の反応により、マトリックスはポリウレア誘導体の相当量を有するようにもなり、これはウレタン結合よりもはるかに安定である。これらの反応の主な触媒は、水ガラスの中に存在するアルカリである。しかし、良好な機械特性を有する製品を得るために、例えばポリウレタン化学では周知である三量化触媒のような助触媒、特に第三アミン[例えば、Behrend, G., Dedlet, J.: Plaste und Kautschuk 3, 177-180(1976); Kreste, J. E., Hsieh, K. H.: Makromol. Chem. 178, 2779-2782(1978); US 4540781参照]および/または様々な活性希釈剤(HU 207746およびHU208330)が必要であり、これらは樹脂成形組成物の加工時間を数分まで減らす。だが、この短い加工時間は多くの用途分野で不利である。なぜなら、これは様々な充填剤を樹脂マトリックス中に組み込むことを困難にし、時折むしろ不可能にするからである。なおかつ樹脂組成物を成形およびフィッティングし、任意の欠陥を補正するには極めて短い時間しか残さない。
HU 212033と、米国特許とドイツ国特許(US 5622999; DE 4121153)のそれぞれで開示された方法は、この分野での画期的な進歩である。
この方法によれば、様々なリン酸エステルが助触媒または反応性希釈剤として使用されてきた。その結果、樹脂成形組成物の加工時間は、広範な限度内で変化可能になったが、最終製品の機械的強度の特性は許容されたままであった。この方法では、加工時間をより細かく調節するためにリン酸エステルは様々なアミンと一緒に頻繁に使用されてきた。
しかし環境保護の側面から見ると、助触媒として使用されるリン酸エステルと場合により添加されるアミンの殆どは、架橋マトリックスから水と共に部分的に浸出してしまい、大量の水と接触するこのような材料から作られる製品(例えば、パイプライン、コンテナライニングなど)は、自然環境および水の生物界に潜在的なリスクを与えてしまう。特定のリン酸エステル、特に高分子量を有する誘導体は可塑剤としても作用するので、加工時間を所望の値まで調節するのに必要な量で使用する場合には、最終製品の機械的強度を損ねてしまう。特定の用途分野(例えば、パイプライニングの製造)では、比較的に長い加工時間を有していて、一旦成形かつフィッティングされると極めて短時間内で硬化する樹脂成形組成物をユーザーは必要としている。この要求は、リン酸エステル助触媒を有する組成物においてだけ希に満足することができる。
そこで、酸性特性の移動水素を有する化合物、特に次の
Figure 2008510055
構造単位を有する化合物(以後、これらを"AMH化合物"と称する)、その金属キレートまたは移動水素のうちの1つはX置換基により置換されているその誘導体(以後、これらを"置換AMH化合物"と称する)がポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製造で助触媒として使用されると、ポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の加工時間を極めて広範な限度内で変化かつコントロールできることが見出され、時にはそれらの加工時間が比較的に長い場合でさえも、樹脂成形組成物の硬化時間を著しく減らすことができ、かつリン酸エステルタイプの助触媒で得られるものよりも最終的な機械特性の良い樹脂が得られることが見出された。本発明により使用すべき助触媒は、大々的に環境と健康に無害であり、かつ加工時間を細かく調節するためにアミン化合物の使用を必要としない。よって、このような助触媒を使用して環境に潜在的な損害を与えるアミン化合物を完全に排除できる。リン酸エステル助触媒を本発明により使用すべき助触媒と一緒に用いる必要はないが、しかし、上記の特許で開示されたリン酸エステル助触媒を樹脂成形混合物に加えて加工時間をより正確に調節し、その必要量を公知の解決法で使用されるものと比べて実質的に下げることができる。このように、リン酸エステルの使用から生じる潜在的な環境の損害も完全に排除し、または少なくとも著しく減らすことができる。
上記のことに基づき、本発明は場合によりポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製造で通常使用される1つ以上の添加剤および/または助剤の存在で、1つ以上のポリイソシアネートと水ガラスを反応させることによる広範に変化可能な加工時間と硬化時間を有するポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製法に関する。本発明によれば、酸性特性の移動水素を有する1つ以上の助触媒の存在で反応が行われ、その際、該助触媒は次の
Figure 2008510055
構造単位を有する化合物、その金属キレートまたは移動水素のうちの1つは置換基Xにより置換されているその誘導体であり、その際、Xはハロ、ヒドロカルビル、ヒドロカルビル−オキシ、ヒドロカルビル−カルボニル、ヒドロカルビル−オキシ−カルボニルまたはヒドロカルビル−カルボニル−アミド基または前記の基の2つ以上から形成される組合わさった基を表し、かつ助触媒はポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して少なくとも0.01質量%の量で使用される。
基Xの定義で使用されたような"ヒドロカルビル"という用語は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニルおよび単素環式アリール基および前記の基の2個以上から形成される組合わさった基(このような組合わさった基の例は、アリールアルキルとシクロアルキル−アルキル基である)を含む。これらのヒドロカルビル基は、場合により1個以上のイソシアネート反応性ではない置換基を有していてもよい。"ヒドロカルビル−カルボニル−アミド基"という用語は、ホルムアミド基も含む。Xがハロ、ヒドロカルビル−オキシ、ヒドロカルビル−カルボニルまたはヒドロカルビル−カルボニル−オキシ置換基を有するヒドロカルビル基を表す組合わさった基は、例として挙げられる。
次の
Figure 2008510055
構造単位を有する化合物、その金属キレートおよび酸性移動水素のうちの1つが置換基Xにより置換されているその誘導体は、本発明による方法で利用可能な有利な助触媒のグループを形成する。
助触媒のうち、以下のタイプの化合物が特に有利であることが分かった:α,β−ジケトン、環状α,β−ジケトン、α,β,γ−トリケトン、α,β−ケトカルボン酸のエステル、α,β−ケトカルボン酸のアミド、環状α,β−ケトカルボン酸のエステル、α,β,β−ジケト−モノカルボン酸のエステル、グリコールと形成されたα,β−ケトカルボン酸とビニルカルボン酸の混合エステル、ポリオールと形成されたα,β−ケトカルボン酸のエステル、α,β−ジカルボン酸のジエステル、α,β−ジカルボン酸のジアミド、α,β−ジカルボン酸の環状エステル、α,β−ジカルボン酸とポリオールから形成されたオリゴ−またはポリエステル、末端エステルまたはエーテル基を有し、α,β−ジカルボン酸単位も含むオリゴ−またはポリエステル、3−オキソ−ジカルボン酸のジエステル、α,γ−アセチル化ジカルボン酸のジエステル、α,β−ケト−ホスホネート、α,β−ケト酸エステルホスホネート、α,β−ジホスホネート、上記化合物の金属キレート、上記化合物の誘導体(その際、−CH2−基の水素のうち1つは、置換基Xにより置換されている)、さらにマロン酸、アセト酢酸、アセチルアセトンおよびその誘導体。
助触媒の特に有利な代表は、以下の化合物である:
式(I)
R−CO−CHY−CO−R1 (I)
[式中、
Yは、水素、ハロ、フェニル、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C1〜C6アルコキシ、フェニル−(C1〜C6アルキル)、(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)、(C1〜C6アルコキシ)−カルボニル、ホルムアミド、(C1〜C6アルキル)−カルボニル−アミドまたは(C1〜C6アルキル)−カルボニルであり、かつ
RとR1は、それぞれ次のものを表す
(i)場合により1個以上のハロを有するC1〜C10アルキル、(C1〜C6アルキル)−カルボニルまたは(C1〜C6アルコキシ)−カルボニル置換基、
(ii)フェニル基または1個のヘテロ原子を有する単環式ヘテロアリール基、それぞれ場合により1個以上のC1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシ置換基を有する、
(iii)式−OR2の基(式中、R2は水素、金属原子、フェニル−(C1〜C6アルキル)、C2〜C10アルケニルまたは場合により1個以上のヒドロキシを有するC1〜C15アルキル、C1〜C6アルコキシ、(C1〜C6アルキル)−CO−(C1〜C6アルキル)−CO−O−または(C2〜C6アルケニル)−カルボニル−オキシ置換基を表す)、
(iv)式−NR34の基(式中、R3とR4はそれぞれ水素、C1〜C6アルキルまたはヒドロキシ−(C1〜C6アルキル)を表すか、またはこれらのうちの1つは、フェニルを表してもよく、その際、フェニル基は場合により1個のアルキル−カルボニル−アルキル−カルボニル−アミド置換基を有していてもよい);
(v)場合により1個のフェニル置換基を有していてもよいC2〜C10アルケニル、かつ前記フェニル基は、場合により1個のヒドロキシおよび/またはC1〜C6アルコキシ置換基を有していてもよい;または
RとR1のうち1つは、ハロ、(C1〜C6アルコキシ)−カルボニル、ポリオールの残基(その際、ヒドロキシ基はエステル化および/またはエーテル化されている)、または式−O−(Alk−O)m−CO−Alk1−CO−Alk2、−O−(Alk−O−CO−Alk1−CO)n−O−Alk2、−O−(Alk−O)−CO−Alk2または−O−(Alk−O)n−(Alk1−O)n−Alk2の基(これらの式中、mは1〜2500、nは1〜60、Alk2はC1〜C6アルキルまたはC2〜C6アルケニルであり、AlkとAlk1は、同じまたは異なっていてよいC1〜C6アルキレンを表す)を表していてもよい;または
RとR1は、一緒になって−NH−CO−NH−基、C2〜C4アルキレン鎖またはメチレンジオキシ基を形成してもよく、この全ては場合により1個以上のC1〜C6アルキル置換基を有していてもよく、または
RとYは、一緒になってC2〜C4アルキレン鎖またはC2〜C4アルキレン−オキシ鎖を形成してもよく、この全ては場合により1個以上のC1〜C6アルキル置換基を有していてもよい]
の化合物;
式(I)の化合物の金属キレート(式中、Yは水素であり、RとR1は、先の(i)と(ii)の箇所で定義した通りである);さらに
式(II)と(III)
Figure 2008510055
[式中、R6とR7は、それぞれ同じまたは異なっていてよいC1〜C6アルキルを表し、かつR8は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシまたはフェニルを表す]
の化合物。
上記の助触媒のうち、60℃を上回る、有利には100℃を上回る引火点を有するアセト酢酸エステルとアセチルアセトン誘導体は、金属、セラミックおよびエナメル表面 との間の接着ならびにこれと接触する樹脂コーティングを改善するという更なる利点を有して他の特に有利なグループを作る。
本発明により使用すべき助触媒の特徴的な代表は、表1と表2に記載されている化合物である。表1に記載されている助触媒は、ポリイソシアネートと相溶性であるので、これらをポリイソシアネートと一緒に形成されるマスターバッチとして導入できる。表2に記載されている助触媒は、水ガラスと相溶性であるので、これらを水ガラスと一緒に形成されるマスターバッチとして導入できるか、またはこれらは水ガラスとポリイソシアネートの両方に非相溶性であるので、これらを別々に、または特殊な化合物と相溶性である添加剤および/または助剤と一緒に形成されるマスターバッチとして導入すべきである。ここでは、大量生産される比較的に廉価な助触媒の代表が、時折最も高度な分析純度のグレードよりもあまり純粋でないことに留意されたい。だが多少不純なこれらの工業品質の助触媒も、本発明の目的に適切である。しかし、このような場合にマスターバッチを製造する際に、不純物が水ガラスまたはポリイソシアネートと一緒に形成されるマスターバッチの貯蔵期間を時には下げてしまうことを考慮しなくてはならない。工業品質の助触媒を有する水ガラスまたはポリイソシアネートマスターバッチが少なくとも6ヶ月の間品質が変化せずに貯蔵できない場合は、工業品質の助触媒を別々の成分として、または少なくとも6ヶ月間品質が変化せずに貯蔵できる相溶性の添加剤および/または助剤(例えば、可塑剤、希釈剤など)と一緒に形成されるマスターバッチとして反応混合物に加えることが好ましい。
上記の助触媒は、水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して少なくとも0.01質量%、有利には少なくとも0.05質量%の量で使用される。助触媒の量の上限は、大して重要ではなく、実質的に特殊な助触媒(または助触媒混合物)の化学構造および達すべき加工時間に依存する。1つの情報として、あまり活性のない置換AMH化合物が助触媒(場合によりAMH化合物またはその金属キレートと組合わさって)として使用される場合には、助触媒の量の上限は、水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して30質量%、またはそれ以上であってよい。すなわち、置換AMH化合物は可塑剤としても働くので、これらを使用すべき可塑剤の一部または全体量と取替えてもよい。しかし、このような場合に通常は、助触媒を40%を越える量で使用する必要がない。AMH化合物またはその金属キレートだけを助触媒として使用する場合には、先に挙げた量より相当に低い量でも十分である;このような助触媒の量の上限は水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して通常0.5〜5質量%であってよい。
本発明によるポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂を調製するために、公知のポリイソシアネート/ポリケイ酸系の調製で使用されるどのタイプの水ガラスとポリイソシアネート(この後者の用語にはジイソシアネートも含まれる)も使用できる。
水ガラスの有利な代表は、1.8〜2.8のSiO2/M2Oモジュラス(M=Li、NaまたはK)および50〜2000、有利には200〜1000の室温での粘度(η22℃)を有する様々なLi、NaおよびK水ガラスの溶液である。種々の水ガラスのタイプの混合物も本発明の方法で使用できる。
ポリイソシアネート(ジイソシアネートも含む)の有利な代表は、下記の化合物およびこれらの混合物である:
ポリウレタン化学の最も重要なメンバーであるMDI(メチレン−ジフェニル−ジイソシアネート)化合物ファミリーは、初めに挙げるべきである。なぜなら、これは世界的に最も多く生産されるからである。このファミリーの市販のメンバーは、いわゆるモノマーのMDI’s(これは純粋な4,4’−MDIのような2個の芳香環を有している)、4,4’−MDIと2,4’−MDIの様々な混合物、さらに粗製MDI(CR-MDI)シリーズのようなより複雑な異性体およびオリゴマー混合物である。この後者のシリーズのメンバーの粘度は、約150mPa.s〜約3000mPa.sの範囲内で変化する。より高い粘度の変種では、3個以上の環を有するオリゴマーMDIの割合は、徐々に増大するので、これらは文献でポリマーのMDI’s(P-MDI)とも称される。P-MDIタイプが本発明のプロセスで特に有利に使用できる。
モノマーのMDI’sから出発して数多くのプレポリマーが工業により製造され、これらは本発明の方法においても利用可能である。これらは、ポリエーテルおよび/またはポリエステルポリオールから調製されるジイソシアネートであり、ここで1個のMDI分子は、それぞれ2個の末端−OH基と反応している。樹脂の特性は、出発ポリオールの分子量(鎖長)および/または化学構造の適切な選択により広範な限度内でコントロールできる。より長いポリオール鎖(Mn≧1500)は、製品の柔軟性および延性を高めるために特に適切である。ここで、より多くの量で使用する場合には、ポリオールから形成されるポリエーテルプレポリマーも助触媒的効果を示すことに留意すべきであり、この事実にもかかわらず、これらの化合物は、本明細書では場合により使用される他の助触媒のグループに分類されるのではなく、ポリイソシアネートのグループに分類される。
いわゆる変性MDIタイプの幾つかは、モノマーまたはオリゴマーMDI分子の5〜25%が反応または変換される場合に利用可能である。これらは、過剰の出発オリゴマーMDIと形成された溶液として販売されている。カルボジイミド結合(CD-MDI)を有するMDIタイプと、三量化によりポリイソシアネート環に結合したMDI’s(PIR-MDI)は、大いに重要である。最後に述べたものは、熱および化学薬品に高い耐性を有する製品を製造するために適切である。
様々なMDIタイプを経て、MDI誘導体に類似しているトリレン−ジイソシアネート(TDI)およびこれから形成されるプレポリマーも本発明の方法で使用できる。
ポリイソシアネート:水ガラスの重量比は、文献公知の限度内で変わってもよい。ポリイソシアネート:水ガラスの重量比は、一般に1:(0.1〜1.5)、有利には1:(0.2〜1)、特に1:(0.3〜0.8)であってよい。
既に先に述べたように、ポリイソシアネートと水ガラスの反応は場合によりポリイソシアネート/ポリケイ酸樹脂の調製で通常使用される1つ以上の添加剤および/または助剤の存在で行うことができる。これらの添加剤および/または助剤は、上記の参考文献に記載されたものであってもよく、そのうち、以下のものが例として挙げられる:
ホウ砂、モノ−およびポリオール、可塑剤、希釈剤、難燃剤、消泡剤、粘着増加剤、チキソトロピック剤、シックナー、顔料、着色剤、モノ−、ジ−またはポリエステルタイプの化合物であり、これらは部分的または完全に樹脂マトリックス、界面活性剤などに組み込まれている。それらの量は、文献公知の範囲内で変えてもよい。さらに、文献(例えば、上記の参考文献)から公知の他の助触媒を場合により使用して、加工時間および/または硬化時間をより細かく調節してもよい。しかし、それらの量は一般に通常のものよりも相当に少ない。
全ての場合に、助触媒、添加剤および助剤がラジカル重合可能な1つ以上の不飽和結合を有する場合には、無機/有機ラジカル開始剤(この特有の代表は、ペルオキシ化合物である)を添加剤として使用するのも有利であり、この量はポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して一般に3質量%までである。ラジカル開始剤は、別々の成分として、または該開始剤と相溶性である付加的な成分と一緒に形成されたマスターバッチとして導入できる。ラジカル開始剤が使用される場合には、架橋製品の強度を増大できると同時に、マトリックスから抽出または浸出し得る有機成分の量を著しく減らすことができる。
経験によれば、AMH化合物およびその金属キレートは、比較的に速いゲル化を確実にするのに対して、置換AMH化合物は比較的に遅いゲル化を確実にする。このような助触媒の適切な選択、または2つのタイプの適切な組合せ(一方はAMH化合物またはその金属キレート、他方は置換AMH化合物)により、樹脂成形成分の加工時間を極めて広範な限度内でコントロールできる。
AMH化合物またはその金属キレートならびに置換AMH化合物の適切な組合せを使用する場合には、時として可塑剤は不必要である。助触媒がAMH化合物またはその金属キレートであり、かつ比較的に長い加工時間が達成すべき場合には、より長い加工時間を確実にする可塑剤および/または他の助触媒をこの混合物に有利に添加すべきである。前記の他の助触媒の有利な代表は、HU 212033に開示されている高分子量のリン酸エステルであり、その量はAMH化合物の不在で必要な量よりも、はるかに少ない量で十分である。助触媒が置換AMH化合物であり、かつこの化合物を用いて達成可能な加工時間を短くすべき場合には、短い加工時間を確実にする他の公知の助触媒を混合物に添加するのが有利である。既に先に述べたように、この目的のためにアミンを用いるのは賢明ではない;または何らかの理由でアミンがなお使用される場合は、その量を環境保護の規定により許容される範囲内に保つべきである。
有利な方法によれば、品質の変化無しに少なくとも6ヶ月間貯蔵可能な2つ以上のマスターバッチが、本発明の方法で使用すべき反応体から調製され、かつマスターバッチを適切な割合で混合することにより樹脂が利用する場所で直接に形成される。これらのうち、マスターバッチ"A"は、他の水ガラスと相溶性の添加剤との混合剤の形で水ガラスを有する;マスターバッチ"B"は、他のポリイソシアネートと相溶性の添加剤との混合剤の形でポリイソシアネートを有する;本発明の方法で使用すべき助触媒が、マスターバッチ"A"と"B"のいずれかの中に存在しない場合には、助触媒をそれと相溶性の添加剤および/または助剤の一部との混合剤の形で有する別のマスターバッチ(マスターバッチ"C")も形成される。使用する場では、マスターバッチ"A"、"B"(および場合により"C")は所定の体積比で相互に混合される。このようなマスターバッチを本発明の方法の更なる詳細を説明する実施例で使用した。実施例では、個々のマスターバッチの組成物が重量パーセントとして記載されており、このマスターバッチの混合比は体積比で記載されている。これらの数値を再計算する必要がある密度は、実施例に記載されている。
試験片を用意するために、はじめに適量のマスターバッチ"A"、"B"(および場合により"C")を実験室ビーカーに注ぎ、かつステンレス製の実験室スパチュラで1分間強く撹拌した。次に混合物を取っておき、加工時間(ポットライフとも称され、これは注入性が終わるまでに経過した最短時間である)を測定した。これらの値は表4に列挙されている。
加工時間の実験では、更なる混合物を調製し、これを加工時間が終了する数分前に、離型剤を差した金属鋳型中に注いだ。20×20×120mm寸法で、5つの試験片を各鋳型中で調製した。
翌日に鋳型を取り外し、かつ注入1日および1週間後の試験片に公知の3点曲げ試験/引張り試験に課し、その際に100mmの支点長さと100mm/分の速さを用いた。この速さは通常のものを相当に越えている。1日および1週間後の試験片上で測定した圧縮力は表4と5に記載されている。
各実施例で使用されたマスターバッチのパーセンテージ組成物と、マスターバッチの混合比は表3にまとめられている。
例1〜13
以下の組成物のマスターバッチを出発材料として使用した:
マスターバッチ"A"(重量:155g;体積100ml)
Woellner Silikat(Ludwigshafen, GFR)により製造されたBetol 3Pタイプのナトリウム水ガラス100質量%。液体水ガラスの特徴は以下の通りである:
モジュラス:2.0、20℃での粘度:600 mPa.s、密度:1.55g/cm3
マスターバッチ"B"(重量:300g;体積250ml)
反応性成分(表3中"反応物"と称する):
Borsodchem Rt(Kazincbarcika、ハンガリー)により製造されたOngronat CR 30-40タイプのポリマーMDI70質量%、イソシアネート含有量31質量%、20℃での粘度:400 mPa.s、密度:1.23g/cm3を有する。
Polinvent Kft(ブダペスト、ハンガリー)により製造されたTA-52タイプのMDI−ベースのポリエーテルプレポリマー5質量%、イソシアネート含有量8質量%、40℃での粘度:3000 mPa.s、密度:1.15g/cm3を有する。
添加剤:
Bayerにより製造されたDisflammolタイプのジフェニルクレジルホスフェート15質量%(公知のリン酸エステルタイプの可塑剤および難燃剤;この場合に助触媒でもある)、密度:1.20g/cm3
Merckにより製造された1−アセチル−ナフタレン(希釈剤)10質量%;密度:1.12g/cm3
参照試験片を製造した際に、マスターバッチ"A"をマスターバッチ"B"と混合した(これは表3と4中の参照例No.0.1である)。
各実施例で本発明により使用された助触媒は、表4で見出し"酸性移動Hを有する化合物"の下に記載されている。
これらは、全ての実施例で2つの異なる量で使用された。変法(a)では、全体の反応質量における助触媒の量は、6.0g(マスターバッチ"B"の全体量に対して計算して2.0質量%;水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して計算して約1.6質量%)であったのに対して、変法(b)では、全体の反応質量における助触媒の量は、0.6g(マスターバッチ"B"の全体量に対して計算して0.2質量%;水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して計算して約0.16質量%)であった。
例1では、助触媒の量がBetol 3Pと155g(=100ml)を達成するように助触媒をマスターバッチ"A"中に置き、このように完成したマスターバッチ"A"(この助触媒の含有量は表3に記載されている)をマスターバッチ"B"250ml(=300g)と混合した。
例2〜11では、助触媒の量が上記組成物のマスターバッチ"B"と300g(=250ml)を達成するように助触媒をマスターバッチ"B"中に置き、このように完成したマスターバッチ"B"(この助触媒の含有量は表3に記載されている)をBetol 3P155g(=100ml)と混合した。
例12と13では、助触媒はマスターバッチ"A"および"B"と相溶性ではなかった。従って、添加剤混合物をマスターバッチ"B"の添加剤と離し、助触媒の量が離した添加剤混合物と55g(=50ml)を達成するようにし、得られたマスターバッチ"C"(この助触媒の含有量は表3に記載されている)をマスターバッチ"B"の残りを含有する液体混合物(245g=200ml)およびBetol P155g(=100ml)と混合した。
1日および1週間後に測定した樹脂成形混合物の加工時間(表4中:ref. ポットライフ)と屈曲力/引張力は、それぞれ表4に記載されている。表4が見出し"ref.ポットライフ"および"屈曲力/引張力"のデータを含んでいない場合には、これは何の測定も行われなかったことを意味する。表4のデータからは、樹脂成形混合物の加工時間は、助触媒を適切に選択することにより広範な限度内(1分〜2時間)で変えても良いように思われる。加工時間が2時間に調節されたとしても本発明により使用された助触媒は、常に硬化時間を著しく短縮するようである。このことは、1週間経過の樹脂で測定された屈曲力/引張力が常に殆ど同じであるにもかかわらず、1日経過のサンプルで測定した屈曲力/引張力は、参照製品のものよりも常に相当に大きいという事による。従って、本発明により調製した樹脂は、はるかに短い時間内でその最終強度に達する。
例14〜21
以下の組成物のマスターバッチを出発材料として使用した:
マスターバッチ"A"(重量:155g;体積100ml)
Woellner Silikat(Ludwigshafen, GFR)により製造されたBetol 3Pタイプのナトリウム水ガラス100質量%、液体水ガラスの特徴は以下の通りである:
モジュラス:2.0、20℃での粘度:600 mPa.s、密度:1.55g/cm3
マスターバッチ"B"(重量:240g;体積200ml)
反応性成分(表3中"反応物"と称する):
Borsodchem Rt(Kazincbarcika, ハンガリー)により製造されたOngronat CR 30-40タイプのポリマーMDI70質量%、イソシアネート含有量31質量%、20℃での粘度:400 mPa.s、密度:1.23g/cm3を有する。
Polinvent Kft(ブダペスト、ハンガリー)により製造されたTA-52タイプのMDIをベースとするポリエーテルプレポリマー15質量%、イソシアネート含有量8質量%、40℃での粘度:3000 mPa.s、密度:1.15g/cm3を有する;この量で助触媒的作用も及ぼす。
添加剤:
Merckにより製造された1−アセチル−ナフタレン(希釈剤)9質量%;密度:1.12g/cm3
Merckにより製造されたジアリルフタレート(可塑剤と希釈剤)6質量%;密度:1.12g/cm3
参照試験片を製造した際に、マスターバッチ"A"をマスターバッチ"B"と混合した(これは表3と4中の参照例No.0.14である)。
各実施例中で本発明により使用された助触媒は、表4中で見出し"酸性移動Hを有する化合物"の下に記載されている。
表4に2個の化合物が記載されている場合には、これは2個の化合物の1:1w/w混合物が使用されたことを意味する。全ての実験で助触媒を2つの異なる量で使用した。変法(a)では、全体の反応質量における助触媒の量は、5.0g(マスターバッチ"B"の全体量に対して計算して2.08質量%;水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して計算して約1.6質量%)であったのに対して、変法(b)では、全体の反応質量における助触媒の量は、0.5g(マスターバッチ"B"の全体量に対して計算して0.2質量%;水ガラスとポリイソシアネートの総重量に対して計算して約0.16質量%)であった。
例14では、助触媒の量がBetol 3Pと155g(=100ml)を達成するように助触媒をマスターバッチ"A"中に置き、このように完成したマスターバッチ"A"(この助触媒の含有量は表3に記載されている)をマスターバッチ"B"200ml(=240g)と混合した。
例15〜19では、助触媒の量が上記組成物のマスターバッチ"B"と240g(=200ml)を達成するように助触媒をマスターバッチ"B"中に置き、このように完成したマスターバッチ"B"(この助触媒の含有量は表3に記載されている)をBetol 3P 155g(=100ml)と混合した。
例20と21では、助触媒はマスターバッチ"A"および"B"と相溶性ではなかった。従って、上記組成物の添加剤混合物22g(=20ml)をマスターバッチ"B"から離し、助触媒の量を離した添加剤混合物と22g(=20ml)を達成し、かつ得られたマスターバッチ"C"(この助触媒の含有量は表3に記載されている)をマスターバッチ"B"の残り(218g=180ml)およびBetol P155g(=100ml)と混合した。
1日および1週間後に測定した樹脂成形混合物の加工時間(表4中:ref. ポットライフ)と屈曲力/引張力は、それぞれ表4に記載されている。表4が見出し"ref.ポットライフ"および"屈曲力/引張力"のデータを含んでいない場合には、これは何の測定も行われなかったことを意味する。表4のデータからは、樹脂成形混合物の加工時間は、助触媒を適切に選択することにより十分に広範な限度内(6〜30分)で変えることが出来るように思われる。これらの系が比較的に速くゲル化するので、1日後に測定した試験片の強度データの間で著しい違いはない。しかし、極めて意外だったことは本発明により使用された助触媒は、最も長い加工時間を確実にした助触媒でさえも、常に相当に高い最終強度の製品の形成を導いたことである。
例22
以下の組成物のマスターバッチを相互に均質化した:
マスターバッチ"A":Betol 3P 100ml(=155g)(例1参照)
マスターバッチ"B"(重量:460g、体積400ml):
Ongronat CR 30-40 40質量%(例1参照)
PEG 2000ビスアセトアセテート40質量%
トリブチルホスフェート8質量%
Disflammol DPK 10質量%(例1参照)
Eusolex(R)9020 2質量%(表1参照)。
真空蒸留条件下に80℃で約2時間エステル交換反応することにより、PEG 2000ポリオールとエチルアセトアセテートからPEG 2000ビスアセトアセテートを大規模実験室の条件下で調製した。生成物の粘度は20℃で1800mPa.sであった。
樹脂成形混合物は、完全かつ連続的に遊離した二酸化炭素を結合するほど十分な水酸化ナトリウムを含有していなかった。これは均質化直後に迅速に増大する温度および粘度のエマルションを発泡した。生じた泡の体積は、出発液体の体積の約5倍であった。泡のセル構造は僅かに不均質であったが、しかしその圧縮力は類似した密度のハードポリウレタンフォームのものに近かった。
例23
以下の組成物のマスターバッチを相互に均質化した:
マスターバッチ"A":Betol 3P 100ml(=155g)(例1参照)
マスターバッチ"B"(重量:330g、体積300ml):
LGJ Bt(ブタペスト、ハンガリー)から得られたTDIプレポリマー80質量%(このプレポリマーはTDI 80/20イソシアネート混合物とPPG 2000タイプのポリオールから製造し、そのイソシアネート含有量は4.0であり、その粘度は20℃で4000mPa.sであった)
ジエチルマロネート/ネオペンチルグリコール縮合物20質量%。
ジエチルマロネート/ネオペンチルグリコール縮合物を調製する際に、ナトリウムメトキシドの十分の数パーセントの存在でジエチルマロネート2モールをネオペンチルグリコール1モールと80℃で2時間混合した;遊離したエタノールを水流真空を使用して留去した。得られた生成物の粘度は20℃で2500mPa.sであった。
2つのマスターバッチを均質化した直後に約360g/lの密度の良品質のエラストマーフォームが形成され、これは建築産業で膨張間隙を充填するために特に適切である。
例24
例14〜21で記載した方法を行ったが、ジエチル−アリル−マロネート2.5gとLonzamon(R)AAEMA2.5gの混合物(表1参照)を助触媒として用い、これをマスターバッチ"B"中に置き、かつ過硫酸ナトリウム(ラジカル開始剤)1質量%をマスターバッチ"A"中に溶解させたことが異なった。この場合に、助触媒混合物の十分の1の量を用いて試験片を調製しなかった。得られた試験片の特徴は表4に記載されている。
ラジカル開始剤の効果に関しては、架橋試験片の色が幾分暗くなり、かつ茶色がかった。これらの試験片は著しく良好な屈曲力/引張力の特徴を有した。
例25
例24に記載した方法を行ったが、Fivenox B50G(Finomvegyszer Kft,ブダペスト、ハンガリーにより販売されている過酸化ジベンゾイルとジシクロヘキシルフタレートの1:1w/w混合物)をマスターバッチ"B"の重さに対して計算して1質量%の量でラジカル開始剤として使用したことが異なった。例20と21のように、このラジカル開始剤をマスターバッチ"C"の形で反応混合物に加えた。得られた試験片の特徴は表4に記載されている。
この場合に、架橋試験片の色は極めて僅かにだけ暗くなった。これらの試験片は、無機ペルオキシドラジカル開始剤を用いて調製された試験片の結果に取って代わって、また際だって良好な屈曲力/引張力の特徴を有した。
Figure 2008510055
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Claims (9)

  1. 1つ以上のポリイソシアネートと水ガラスとを、場合によりポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製造で通常使用される1つ以上の添加剤および/または助剤の存在で反応させることにより、広範に変化可能な加工時間と硬化時間を有するポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製法において、反応を酸性特性の移動水素を有する1つ以上の助触媒の存在で行い、その際、該助触媒は、次の
    Figure 2008510055
    構造単位を有する化合物、その金属キレートまたは酸性特性の移動水素のうちの1つが置換基Xにより置換されているその誘導体であり、その際、Xはハロ、ヒドロカルビル、ヒドロカルビル−オキシ、ヒドロカルビル−カルボニル、ヒドロカルビル−オキシ−カルボニルまたはヒドロカルビル−カルボニル−アミド基または前記の基の2つ以上から形成される組合わさった基を表し、かつ該助触媒はポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して少なくとも0.01質量%の量で使用されることを特徴とする、広範に変化可能な加工時間と硬化時間を有するポリイソシアネート/ポリケイ酸をベースとする樹脂の製法。
  2. 次の
    Figure 2008510055
    構造単位を有する化合物、その金属キレートおよび/または酸性移動水素のうち1つが置換基Xにより置換されているその誘導体を助触媒として使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の化合物:
    α,β−ジケトン、環状α,β−ジケトン、α,β,γ−トリケトン、α,β−ケトカルボン酸のエステル、α,β−ケトカルボン酸のアミド、環状α,β−ケトカルボン酸のエステル、α,β,β−ジケト−モノカルボン酸のエステル、グリコールと形成されたα,β−ケトカルボン酸とビニルカルボン酸の混合エステル、ポリオールと形成されたα,β−ケトカルボン酸のエステル、α,β−ジカルボン酸のジエステル、α,β−ジカルボン酸のジアミド、α,β−ジカルボン酸の環状エステル、α,β−ジカルボン酸とポリオールから形成されたオリゴ−またはポリエステル、末端エステルまたはエーテル基を有し、α,β−ジカルボン酸単位も含むオリゴ−またはポリエステル、3−オキソ−ジカルボン酸のジエステル、α,γ−アセチル化ジカルボン酸のジエステル、α,β−ケト−ホスホネート、α,β−ケト酸エステルホスホネート、α,β−ジホスホネート、これらの化合物の金属キレート、これらの化合物の誘導体(その際、−CH2−基の水素のうち1つは、置換基Xにより置換されている)、さらにマロン酸、アセト酢酸、アセチルアセトンおよびその誘導体を助触媒として使用する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 以下の化合物:
    式(I)
    R−CO−CHY−CO−R1 (I)
    [式中、
    Yは、水素、ハロ、フェニル、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C1〜C6アルコキシ、フェニル−(C1〜C6アルキル)、(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)、(C1〜C6アルコキシ)−カルボニル、ホルムアミド、(C1〜C6アルキル)−カルボニル−アミドまたは(C1〜C6アルキル)−カルボニルであり、かつ
    RとR1は、それぞれ次のものを表す
    (i)場合により1個以上のハロを有するC1〜C10アルキル、(C1〜C6アルキル)−カルボニルまたは(C1〜C6アルコキシ)−カルボニル置換基、
    (ii)フェニル基または1個のヘテロ原子を有する単環式ヘテロアリール基、それぞれ場合により1個以上のC1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシ置換基を有する、
    (iii)式−OR2の基(式中、R2は水素、金属原子、フェニル−(C1〜C6アルキル)、C2〜C10アルケニルまたは場合により1個以上のヒドロキシを有するC1〜C15アルキル、C1〜C6アルコキシ、(C1〜C6アルキル)−CO−(C1〜C6アルキル)−CO−O−または(C2〜C6アルケニル)−カルボニル−オキシ置換基を表す)、
    (iv)式−NR34の基(式中、R3とR4はそれぞれ水素、C1〜C6アルキルまたはヒドロキシ−(C1〜C6アルキル)を表す、またはこれらのうちの1つは、フェニルを表してもよく、その際、フェニル基は場合により1つのアルキル−カルボニル−アルキル−カルボニル−アミド置換基を有していてもよい);
    (v)場合により1個のフェニル置換基を有していてもよいC2〜C10アルケニル、かつ前記フェニル基は、場合により1個のヒドロキシおよび/またはC1〜C6アルコキシ置換基を有していてもよい;または
    RとR1のうち1つは、ハロ、(C1〜C6アルコキシ)−カルボニル、ポリオールの残基(その際、ヒドロキシ基はエステル化および/またはエーテル化されている)、または式−O−(Alk−O)m−CO−Alk1−CO−Alk2、−O−(Alk−O−CO−Alk1−CO)n−O−Alk2、−O−(Alk−O)−CO−Alk2または−O−(Alk−O)n−(Alk1−O)n−Alk2の基(これらの式中、mは1〜2500、nは1〜60、Alk2はC1〜C6アルキルまたはC2〜C6アルケニルであり、かつAlkとAlk1は、同じまたは異なっていてよいC1〜C6アルキレンを表す)を表していてもよい;または
    RとR1は、一緒になって−NH−CO−NH−基、C2〜C4アルキレン鎖またはメチレンジオキシ基を形成してもよく、この全ては場合により1個以上のC1〜C6アルキル置換基を有していてもよく、または
    RとYは、一緒になってC2〜C4アルキレン鎖またはC2〜C4アルキレン−オキシ鎖を形成してもよく、この全ては場合により1個以上のC1〜C6アルキル置換基を有していてもよい]
    の化合物;
    式(I)の化合物の金属キレート(式中、Yは水素であり、RとR1は、先の(i)と(ii)の箇所で定義した通りである);さらに
    式(II)と(III)
    Figure 2008510055
    [式中、R6とR7は、それぞれ同じまたは異なっていてよいC1〜C6アルキルを表し、かつR8は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシまたはフェニルを表す]
    の化合物を助触媒として使用する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 助触媒は、ポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して少なくとも0.05質量%の量で使用される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 助触媒、添加剤および助剤のいずれかがラジカル重合可能な1つ以上の不飽和結合を有する場合には、ラジカル開始剤を反応混合物に加える、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 置換基Xを有さない助触媒またはそれらの金属キレートは、ポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して5質量%までの量で使用される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 置換基Xを有する助触媒は、ポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して40質量%までの量で使用される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  9. ラジカル開始剤は、ポリイソシアネートと水ガラスの総重量に対して計算して3質量%までの量で使用される、請求項6に記載の方法。
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