JP3396023B2 - ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

ポリウレタンフォームの製造法

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JP3396023B2
JP3396023B2 JP25706198A JP25706198A JP3396023B2 JP 3396023 B2 JP3396023 B2 JP 3396023B2 JP 25706198 A JP25706198 A JP 25706198A JP 25706198 A JP25706198 A JP 25706198A JP 3396023 B2 JP3396023 B2 JP 3396023B2
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polyester polyol
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタンフォ
ームの製造法に関する。更に詳しくは、高機械的強度を
有し、靴底等として好適に用いられるポリウレタンフォ
ームの製造法、イソシアネートプレポリマーの製造法及
び該ポリウレタンフォームの原料として用いられるポリ
エステルポリオールに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンフォームの成形体を製造す
る場合、該ポリウレタンフォームの密度は、低いほうが
コストが低くなるので好ましいが、密度を低くすると単
位体積あたりの樹脂量が減少するため、機械的強度が低
下する。
【0003】そこで、成形体の機械的強度を向上させる
ために、架橋剤、多官能ポリオール、芳香族ポリオール
等をポリオールに添加することが提案されている。
【0004】しかしながら、架橋剤や多官能ポリオール
をイソシアネートプレポリマーの調製の際に用いた場合
には、ゲル化を引き起こすという問題がある。また、芳
香族ポリオールを用いた場合には、該芳香族ポリオール
の粘度及び融点が著しく高いことから、該芳香族ポリオ
ールを用いて得られたプレポリマーからポリウレタンフ
ォームを製造する際には、該ポリウレタンフォームの製
造条件に適するプレポリマーの粘度及び融点に調整する
ことが困難であるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低密度で、
良好な外観及び風合を有し、引張り強度、引裂強度等の
機械的強度に優れたポリウレタンフォームの製造法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、 (1) (A)無水フタル酸及びο−フタル酸から選ば
れた1種以上のフタル酸成分と、脂肪族多塩基酸とを含
有してなり、フタル酸成分/脂肪族多塩基酸のモル比が
0.05〜0.2 である酸成分と、 (B)多価アルコールとを縮重合させてなり、40℃で液
状を呈し、かつ60℃における粘度が10000 mPa・s 以下
であるポリウレタンフォーム用ポリエステルポリオー
ル、 (2) ポリイソシアネート成分と前記(1)記載のポ
リエステルポリオールを含有するポリオール成分とを反
応、発泡させるポリウレタンフォームの製造法、 (3) ポリイソシアネート成分とポリオール成分と
反応させてなるイソシアネートプレポリマーであって、
前記ポリオール成分が、 (A)無水フタル酸及びο−フタル酸から選ばれた1種
以上のフタル酸成分と、脂肪族多塩基酸とを含有してな
り、フタル酸成分/脂肪族多塩基酸のモル比が0.05〜0.
2 である酸成分と、 (B)多価アルコールとを縮重合させてなり、40℃で液
状を呈し、かつ60℃における粘度が10000mPa・s 以下で
あるポリエステルポリオールを含有したものであるポリ
ウレタンフォーム用イソシアネートプレポリマー、並び
に (4)前記(3)記載のイソシアネートプレポリマー
と、ポリオール成分とを反応、発泡させるポリウレタン
フォームの製造法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステルポリオール
は、ポリウレタンフォームの製造の際に、その原料とし
て有用なものである。
【0008】本発明のポリエステルポリオールは、
(A)無水フタル酸及びο−フタル酸から選ばれた1種
以上のフタル酸成分と、脂肪族多塩基酸とを含有してな
る酸成分と、(B)多価アルコールとを縮重合させるこ
とにより、得られる。
【0009】フタル酸成分としては、無水フタル酸及び
ο−フタル酸から選ばれた1種以上が用いられる。した
がって、無水フタル酸とο−フタル酸とは、それぞれ単
独で用いてもよく、併用してもよい。
【0010】脂肪族多塩基酸としては、例えば、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノ
ナメチレンジカルボン酸、デカメチレンジカルボン酸、
ウンデカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカル
ボン酸、トリデカメチレンジカルボン酸、テトラデカメ
チレンジカルボン酸、ペンタデカメチレンジカルボン
酸、ヘキサデカメチレンジカルボン酸、ヘプタデカメチ
レンジカルボン酸、オクタデカメチレンジカルボン酸、
ノナデカメチレンジカルボン酸、イコサメチレンジカル
ボン酸、ヘンイコサメチレンジカルボン酸、ドコサメチ
レンジカルボン酸、テトラコサメチレンジカルボン酸、
オクタコサメチレンジカルボン酸、ドトリアコンタンメ
チレンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸等が挙
げられ、これらの脂肪族多塩基酸は、それぞれ単独で又
は2種以上混合して用いることができる。これらの中
で、アジピン酸は、得られるポリウレタンフォームに、
優れた耐加水分解性及び引張り強度をバランスよく付与
し、安全性が高く、安価であるという観点から、好適に
使用しうるものである。
【0011】本発明に用いられる酸成分は、前記したよ
うに、フタル酸成分と脂肪族多塩基酸とを含有したもの
であるが、ここで「含有し」とは、酸成分がフタル酸成
分と脂肪族多塩基酸とで構成されていることのほか、酸
成分中にフタル酸成分及び脂肪族多塩基酸以外にも、本
発明の目的を阻害しない範囲内の量で他の酸成分が含ま
れていてもよいことを意味する。かかる他の酸成分とし
ては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の
不飽和脂肪族ジカルボン酸、テトラブロモフタル酸等の
ハロゲン含有ジカルボン酸、一般式:
【0012】
【化1】
【0013】〔式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13のアリー
ルアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキ
シ基、水酸基、又は置換基を有していてもよい炭素数6
〜12のアリールオキシ基を示す〕で表されるフタル酸誘
導体、テレフタル酸、イソフタル酸、一般式:
【0014】
【化2】
【0015】〔式中、R2 は水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜13
のアリールアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜4の
アルコキシ基、水酸基、又は置換基を有していてもよい
炭素数6〜12のアリールオキシ基を示す〕で表されるナ
フタレン誘導体等が挙げられるが、本発明はかかる例示
のみに限定されるものではない。
【0016】他の酸成分の量は、好ましくは10重量%
以下、より好ましくは5重量%以下であり、更に酸成分
は、フタル酸成分及び脂肪族多塩基酸で構成されている
ことが特に好ましい。
【0017】酸成分において、フタル酸成分/脂肪族多
塩基酸のモル比は、凝固点が高くならないようにし、成
形条件(成形温度:約40℃)で液状を呈するようにする
ために、0.05以上、好ましくは0.08以上とすることが望
ましく、また成形する際の射出や注入を容易にする観点
から、0.2 以下、好ましくは0.15以下とすることが望ま
しい。なお、ポリウレタンフォームを製造する際のポリ
オール成分に前記ポリエステルポリオールを用いる場合
には、フタル酸成分/脂肪族多塩基酸のモル比は、0.15
以下、好ましくは0.12以下であることが望ましい。
【0018】多価アルコールとしては、例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジ
オール、1,4-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、
1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-
ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタ
ンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10- デカンジオー
ル等が挙げられ、これらの多価アルコールは、それぞれ
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらの中では、エチレングリコール及び/又は1,4-ブタ
ンジオールは、優れた引張り強度等の物性を有するポリ
ウレタンフォームを得る観点から、好適に使用しうるも
のである。エチレングリコール及び1,4-ブタンジオール
は、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
【0019】本発明のポリエステルポリオールは、酸成
分と多価アルコールとを縮重合させることによって得ら
れる。
【0020】酸成分と多価アルコールとの割合に関して
は、酸成分と多価アルコールとの反応が縮重合反応であ
り、必ず両末端が水酸基であることから、化学量論的に
は、酸成分のCOOH基と多価アルコールのOH基との当量比
〔COOH/OH〕が1よりも若干小さいことが好ましい。
【0021】酸成分と多価アルコールとを縮重合させる
方法としては、例えば、グンテルオエルテル(Guenter
Oertel) 編「ポリウレタンハンドブック」ハンサー社、
第2版(1994)、p65 〜72に記載されているような従来の
ポリエステルを製造する際に採用されている方法であれ
ばよく、特に限定はない。
【0022】酸成分と多価アルコールとを縮重合させる
ことによって得られるポリエステルポリオールは、40℃
で液状を呈し、かつ60℃における粘度が10000mPa・s 以
下のものが用いられる。
【0023】ポリエステルポリオールとして、40℃で液
状を呈するものが用いられるのは、一般に用いられてい
る自動混合型射出発泡機において原料タンク及び原料循
環の管理温度が40℃付近であるからである。なお、ここ
で「40℃で液状を呈する」とは、40℃において流動性を
呈することを意味し、ポリエステルポリオールの粘度が
40℃において20000mPa・s 以下であることを示す。
【0024】また、ポリエステルポリオールの60℃にお
ける粘度は、10000mPa・s 以下、好ましくは3000mPa ・
s 以下とされるのは、ポリウレタンフォームを成形する
際の射出成形性を向上させ、安定した吐出を行なうため
である。
【0025】粘度は、回転粘度計の1つであるB型(ブ
ルックフィールド)粘度計により、測定系が安定した
後、測定されるものである。
【0026】ポリエステルポリオールの粘度、融点等を
考慮すれば、該ポリエステルポリオールの数平均分子量
は、500 〜4000、好ましくは500 〜3500、さらに好まし
くは500 〜3000、特に好ましくは1000〜2500であること
が望ましい。
【0027】かくして得られるポリエステルポリオール
は、ポリウレタンフォームの原料として好適に使用しう
るものである。
【0028】本発明のポリウレタンフォームの製造法
は、特定のポリエステルポリオールが用いられている点
に大きな特徴を有する。このように、本発明において
は、特定のポリエステルポリオールが用いられているこ
とにより、得られるポリウレタンフォームは、優れた機
械的強度を有する。
【0029】また、前記ポリエステルポリオールを用い
てイソシアネートプレポリマーを調製することができ、
該イソシアネートプレポリマーは、後述するように、ポ
リウレタンフォームの製造に好適に使用しうる。
【0030】前記ポリエステルポリオールを用いた本発
明のポリウレタンフォームの製造法には、主として、
(1)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反
応、発泡させてポリウレタンフォームを製造する際に、
ポリオール成分として、前記ポリエステルポリオールを
含有したものを用いる方法(以下、製法Iという)、及
び(2)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とか
ら調製されるイソシアネートプレポリマーと、ポリオー
ル成分とを反応、発泡させてポリウレタンフォームを製
造する際に、イソシアネートプレポリマーの調製の際に
用いられるポリオール成分として、前記ポリエステルポ
リオールを含有したものを用いる方法(以下、製法IIと
いう)がある。
【0031】まず、製法Iについて説明する。
【0032】製法Iにおいては、ポリイソシアネート成
分とポリオール成分とを反応、発泡させる際に用いられ
るポリオール成分として、前記ポリエステルポリオール
を含有したものが用いられる。
【0033】ポリオール成分には、以下のポリオールを
含有させることができる。かかるポリオールとしては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペン
タンジオール、メチルペンタンジオール、1,6-ヘキサン
ジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソ
ルビトール等の1種以上の多価アルコールと、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ダ
イマー酸等の1種以上の二塩基酸とを縮重合させて得ら
れたポリエステルポリオール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエー
テルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリ
カーボネートポリオール等が挙げられ、これらは単独で
又は2種以上を混合して用いることができる。
【0034】ポリオール成分中における前記ポリエステ
ルポリオールの含有量は、該ポリオール成分の液状及び
粘度を好適に保ち、機械的強度に優れたポリウレタンフ
ォームを製造する観点から、10〜95重量%、好ましくは
20〜90重量%、更に好ましくは40〜90重量%であること
が望ましい。
【0035】なお、ポリオール成分には、必要により、
例えば、鎖延長剤、発泡剤、ウレタン化触媒、整泡剤、
安定剤、顔料等を適宜、適量で添加してもよい。
【0036】鎖延長剤としては、低分子量で分子内に2
個以上の活性水素を有する化合物を用いることができ
る。鎖延長剤の代表例としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブ
タンジオール、1,5-ペンタンジオール、メチルペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリ
ン、デキストロース、ソルビトール等の多価アルコー
ル、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂
肪族多価アミン、芳香族多価アミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン
等のアルカノールアミン等が挙げられる。これらは単独
で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0037】発泡剤としては、例えば、水をはじめ、フ
ルオロカーボン類等が挙げられ、これらは単独で又は2
種以上を混合して用いることができる。
【0038】ウレタン化触媒としては、例えば、トリエ
チレンジアミン、N ,N ,N ’,N’−テトラメチルヘ
キサメチレンジアミン、1,2-ジメチルイミダゾール等の
第3級アミン、オクタン酸錫(II) 、ジブチル錫ジラウ
レート等の錫化合物等が挙げられ、これらは単独で又は
2種以上を混合して用いることができる。
【0039】整泡剤としては、例えば、ジメチルポリシ
ロキサン、ポリオキシアルキレンポリオール変性ジメチ
ルポリシロキサン、アルキレングリコール変性ジメチル
ポリシロキサン等のシリコーン系界面活性剤、脂肪酸
塩、硫酸エステル塩、燐酸エステル塩、スルホン酸塩等
の陰イオン系界面活性剤等が挙げられ、これらは単独で
又は2種以上を混合して用いることができる。
【0040】安定剤としては、例えば、ジブチルヒドロ
キシトルエン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3-(3,
5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、イソオクチル-3-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート等のヒンダードフェノール
系ラジカル捕捉剤;亜燐酸、トリフェニルフォスファイ
ト、トリエチルフォスファイト、トリフェニルフォスフ
ィン等の亜燐酸化合物等の酸化防止剤;2-(5- メチル-2
- ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-3
-[3-t-ブチル-5-(2H- ベンゾトリアゾール-2- イル)-4-
ヒドロキシフェニル] プロピオネートとポリエチレング
リコールとの縮合物等の紫外線吸収剤等が挙げられ、こ
れらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ
る。
【0041】顔料としては、例えば、遷移金属塩に代表
される無機顔料、アゾ化合物に代表される有機顔料、炭
素粉等が挙げられ、これらの顔料は、単独で又は2種以
上を混合して用いることができる。
【0042】ポリオール成分は、室温で液状であり、低
圧でも射出が可能であるので、後述するポリイソシアネ
ート成分と反応させることにより、何ら問題なくポリウ
レタンフォームを成形させることができる。
【0043】製法Iに用いられるポリイソシアネート成
分の代表例としては、イソシアネートプレポリマー等が
挙げられる。
【0044】イソシアネートプレポリマーは、ポリイソ
シアネートモノマーとポリオールとをポリイソシアネー
トモノマーの過剰の存在下で、常法により攪拌、反応さ
せることによって得られる。
【0045】ポリイソシアネートモノマーの具体例とし
ては、トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソ
シアネート、p-フェニレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、4,4'- ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソ
シアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソ
シアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンジ
イソシアネート、3,3 '-ジクロロ-4,4'-ビフェニレンジ
イソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート化合物、それらの変性体、例えばカ
ルボジイミド変性体等が挙げられ、これらは、単独で又
は2種以上を混合して用いることができる。これらの中
では、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート単独使
用又は該4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートとそ
のカルボジイミド変性体との併用は、本発明において特
に好ましい。
【0046】ポリオールとしては、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、メチ
ルペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、
ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール等の1種
以上の多価アルコールと、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、ダイマー酸等の1種以上
の二塩基酸とを縮重合させて得られたポリエステルポリ
オール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラ
メチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリ
カプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオー
ル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合し
て用いることができる。
【0047】なお、イソシアネートプレポリマーを調製
する際には、必要により、添加剤を添加してもよい。
【0048】添加剤としては、例えば、ポリエステルポ
リオールを調製する際に必要により用いられる添加剤を
はじめ、イソシアネートプレポリマーが自己重合するの
を防止するために、塩化水素ガス、亜硫酸ガス等の酸性
ガス、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、イソフタル酸ク
ロリド等の酸塩化物、燐酸、燐酸モノエチル、燐酸ジエ
チル等の燐酸化合物等のイソシアネート自己重合防止剤
を用いることができる。これらの添加剤は、単独で又は
2種以上を混合して用いることができる。
【0049】イソシアネートプレポリマーのNCO %は、
粘度が高くなって低圧発泡機での成形が困難とならない
ようにするために、15%以上、好ましくは17%以上であ
ることが望ましく、また粘度が低くなって発泡機の計量
精度が低くなることを避けるために、25%以下、好まし
くは23%以下、特に好ましくは22%以下であることが望
ましい。
【0050】イソシアネートプレポリマーは、15℃以上
において液状を呈し、低圧でも吐出可能であるので、例
えば、40〜50℃の成形温度でも何ら問題なくポリウレタ
ンフォームの製造に供することができるものである。
【0051】製法Iにおいては、ポリイソシアネート成
分とポリオール成分とを反応させるに際しては、両者の
割合は、イソシアネートインデックスが95〜105 となる
ように調整することが好ましい。
【0052】製法Iにおいては、ポリイソシアネート成
分とポリオール成分とを成形機により、混合、攪拌し、
成形型に注入し、発泡させることにより、ポリウレタン
フォームを成形することができる。より具体的には、例
えば、ポリオール成分をタンク等を用いて、通常40℃程
度に調温したのち、自動混合注入型発泡機、自動混合射
出型発泡機等の発泡機を用いてポリイソシアネート成分
と反応させることにより、ポリウレタンフォームを成形
することができる。
【0053】また、製法Iによれば、ポリイソシアネー
ト成分とポリオール成分とを混合したのち、通常40〜50
℃程度に調温された発泡機によってウレタン靴底に成形
することができる。
【0054】なお、製法Iは、非発泡のエラストマーの
製造にも採用することができるが、靴底を製造する際に
用いた場合には、得られるポリウレタンフォームは、単
位体積あたりの樹脂量が減るにもかかわらず、引張り強
度、引裂強度等の機械的強度を充分に向上させることが
できる。
【0055】次に、製法IIについて説明する。
【0056】製法IIにおいては、ポリイソシアネート成
分とポリオール成分とから調製されるイソシアネートプ
レポリマーと、ポリオール成分とを反応、発泡させてポ
リウレタンフォームを製造する際に、イソシアネートプ
レポリマーに用いられるポリオール成分が、(A)無水
フタル酸及びο−フタル酸から選ばれた1種以上のフタ
ル酸成分と、脂肪族多塩基酸とを含有してなる酸成分
と、(B)多価アルコールとを縮重合させて得られた、
40℃で液状を呈し、かつ60℃における粘度が10000mPa・
s 以下であるポリエステルポリオールを含有したものが
用いられる。
【0057】イソシアネートプレポリマーの調製に用い
る場合には、イソシアネートプレポリマーの取扱いを容
易にする観点から、フタル酸成分/脂肪族多塩基酸のモ
ル比は、0.55以下、好ましくは0.3 以下、更に好ましく
は0.2 以下であることが望ましく、また0.05以上、好ま
しくは0.08以上であることが望ましい。
【0058】イソシアネートプレポリマーの製造原料で
あるポリイソシアネート成分としては、例えば製法Iで
用いられるポリイソシアネートモノマー等が挙げられ
る。
【0059】ポリイソシアネートモノマーの具体例とし
ては、製法Iで用いられるポリイソシアネートモノマー
の具体例と同じものが例示される。なお、これらの例示
したものの中では、4,4'- ジフェニルメタンジイソシア
ネート単独使用又は該4,4'-ジフェニルメタンジイソシ
アネートとそのカルボジイミド変性体との併用が特に好
ましい。
【0060】イソシアネートプレポリマーの製造原料で
あるポリオール成分としては、ポリエステルポリオール
を含有したものが用いられる。
【0061】製法IIにおいては、ポリエステルポリオー
ルが用いられていることにより、得られるイソシアネー
トプレポリマーの粘度を好適に保持することができるの
で、優れた機械的強度をポリウレタンフォームに付与す
ることができる。
【0062】ここで、「ポリエステルポリオールを含有
し」とは、ポリエステルポリオールのみが使用されてい
ることを意味することのほか、ポリエステルポリオール
以外にも他のポリオール成分が含有されていることを意
味する。
【0063】ポリオール成分としては、例えば、製法I
で用いられるものと同じものが例示される。
【0064】ポリオール成分中におけるポリエステルポ
リオールの含有量は、10〜100 重量%、好ましくは50〜
100 重量%であることが望ましい。
【0065】また、ポリイソシアネート成分とポリオー
ル成分との割合は、NCO 基/OH基の当量比が、通常、5
〜30程度となるように調整することが望ましい。
【0066】なお、イソシアネートプレポリマーを調製
する際には、例えば、自己重合防止剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤等の添加剤を必要により添加してもよい。
【0067】自己重合防止剤としては、製法Iにおいて
イソシアネートプレポリマーを調製する際に添加するこ
とができる自己重合防止剤と同じものが例示される。
【0068】酸化防止剤及び紫外線吸収剤としては、製
法Iに用いられるポリオール成分に添加しうるものと同
じものが例示される。
【0069】次に、ポリイソシアネート成分、ポリオー
ル成分及び必要により添加剤を常法により攪拌、反応さ
せることにより、イソシアネートプレポリマーが得られ
る。
【0070】かくして得られるイソシアネートプレポリ
マーのNCO %は、粘度が高くなって低圧発泡機での成形
が困難とならないようにするために、12%以上、好まし
くは14%以上であることが望ましく、また粘度が低くな
って発泡機の計量精度が低くなることを避けるために、
25%以下、好ましくは23%以下、特に好ましくは22%以
下であることが望ましい。
【0071】イソシアネートプレポリマーは、15℃以上
において液状を呈し、低圧でも吐出可能であるので、例
えば、40〜50℃の成形温度でも何ら問題なくポリウレタ
ンフォームの製造に供することができるものである。
【0072】次に、イソシアネートプレポリマーとポリ
オール成分とを反応、発泡させることにより、ポリウレ
タンフォームが得られる。
【0073】イソシアネートプレポリマーとの反応に用
いられるポリオール成分としては、製法Iにおいてポリ
オール成分に用いられるポリエステルポリオール以外の
他のポリオールと同じものが例示される。
【0074】なお、イソシアネートプレポリマーとの反
応に用いられるポリオール成分には、必要により、鎖延
長剤、発泡剤、ウレタン化触媒、安定剤、顔料等を適
宜、適量で添加してもよい。これらの成分としては、製
法Iに用いられるポリオール成分に添加しうるものと同
じものが例示される。
【0075】製法IIにおいては、ポリイソシアネート成
分とポリオール成分とを反応させるに際しては、両者の
割合は、イソシアネートインデックスが95〜105 となる
ように調整することが好ましい。
【0076】製法IIにおいては、イソシアネートプレポ
リマー、ポリオール成分及び必要により添加剤を成形機
により、混合、攪拌し、成形型に注入し、発泡させるこ
とにより、ポリウレタンフォームを成形することができ
る。より具体的には、例えば、ポリオール成分をタンク
等を用いて、通常40℃程度に調温したのち、自動混合注
入型発泡機、自動混合射出型発泡機等の発泡機を用いて
イソシアネートプレポリマーと反応させることにより、
ポリウレタンフォームを成形することができる。
【0077】また、製法IIによれば、イソシアネートプ
レポリマー及びポリオール成分を混合したのち、通常40
〜50℃程度に調温された発泡機によってウレタン靴底に
成形することができる。
【0078】なお、製法IIは、非発泡のエラストマーの
製造にも採用することができるが、靴底の製造に用いた
場合には、得られるポリウレタンフォームは、単位体積
あたりの樹脂量が減るにもかかわらず、引張り強度、引
裂強度等の機械的強度を充分に向上させることができ
る。
【0079】かくして、製法I又は製法IIによって得ら
れるポリウレタンフォームの成形体密度は、十分な機械
的強度が得られ、かつ低密度化が図られる意味から、0.
15〜1.0 g/cm3 、好ましくは0.2 〜0.6 g/cm3 、より好
ましくは0.2 〜0.4 g/cm3 である場合が実用的である。
【0080】
【実施例】以下において「部」とあるのは、いずれも
「重量部」を意味する。
【0081】調製例1〜3(ポリエステルポリオールA
〜Cの製造) 4つ口フラスコ内に、アジピン酸100 部、表1に示す量
のフタル酸成分(無水フタル酸又はο−フタル酸)及び
グリコール(エチレングリコール又は1,4-ブタンジオー
ル)を仕込んだのち、攪拌棒、脱水管、窒素ガス導入管
及び温度計を該フラスコに装着した。
【0082】次に、窒素ガスをフラスコ内に導入し、発
生する水を留去させ、220 ℃にまで昇温した。
【0083】フラスコ内が透明になったのを確認した
後、徐々に減圧し、更に水を留去させた。
【0084】反応液の酸価が1KOHmg/g以下になるまで
反応を続け、40℃で液状を呈するポリエステルポリオー
ルA〜Cを得た。
【0085】得られたポリエステルポリオールA〜Cの
物性として、酸価、水酸基価、粘度、凝固点及び数平均
分子量を調べた。その結果を表1に示す。
【0086】なお、酸価は JIS K 0070 、水酸基価は J
IS K 0070 、粘度は JIS Z 8803 〔B型(ブルックフィ
ールド)粘度計を使用〕、凝固点は JIS K 0065 に準拠
して測定した。数平均分子量は水酸基価から算出した。
【0087】
【表1】
【0088】製造例1〜3(ポリオール成分A〜Cの製
造) 表2に示す調製例1、2又は3で得られたポリエステル
ポリオールA、B又はC40部、ポリエステルポリオール
〔原料モノマー:エチレングリコール、1,4-ブタンジオ
ール及びアジピン酸、エチレングリコール/1,4-ブタン
ジオール(重量比)=1/1 、数平均分子量:1300〕60
部、鎖延長剤としてエチレングリコール11部、発泡剤と
して水1.05部、触媒としてトリエチレンジアミン0.8 部
及びシリコーン系整泡剤1部を混合し、60℃に調温し、
攪拌してポリオール成分A〜Cを得た。
【0089】得られたポリオール成分A〜Cの物性とし
て、酸価、水酸基価及び粘度を調製例1と同様にして調
べ、また水分量をJIS K 0068にしたがって調べた。その
結果を表2に示す。
【0090】製造例4(ポリオール成分Dの製造) ポリエステルポリオール(ポリエチレン−1,4-ブタンジ
オールアジペート、数平均分子量:2200)40部、ポリエ
ステルポリオール(ポリエチレン−1,4-ブタンジオール
アジペート、数平均分子量:1300)60部、鎖延長剤とし
てエチレングリコール11部、発泡剤として水1.05部、触
媒としてトリエチレンジアミン0.8 部及びシリコーン系
整泡剤1部を仕込み、60℃に調温し、攪拌し、ポリオー
ル成分Dを得た。
【0091】得られたポリオール成分Dの物性を製造例
1と同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0092】
【表2】
【0093】実施例1〜3 製造例1〜3で得られたポリオール成分A〜Cと、イソ
シアネートプレポリマー(花王(株)製、商品名:エデ
ィフォームB-2009、NCO %:18.5%)とを自動混合型射
出発泡機(ポリウレタンエンジニアリング社製、形式MU
-203S 、型番6-018 )に仕込み、以下の成形条件にて発
泡させ、10mm×100mm ×300mm のポリウレタンフォーム
シートを作製した。なお、各実施例で使用したポリオー
ル成分を表3に示す。
【0094】〔成形条件〕 イソシアネートインデックス:100 〜103 混合温度:イソシアネートプレポリマー及びポリオール
成分の温度をいずれも35〜45℃に調節。
【0095】 反応性 :クリームタイム 5〜10秒間 シルクタイム 15 〜25秒間 ライズタイム 35 〜60秒間 タックフリータイム 30 〜55秒間 脱型時間 4.5〜5.5 分間 モールド:金型温度 45〜55℃ 離型剤 シリコーン及びワックス 密度 :フリーフォーム密度 0.12〜0.32g/cm3 成形体密度 0.35g/cm3 熟成条件:常温下で1週間 次に、得られたシートの物性として、硬度、引張り強度
(抗張力)、引裂強度及び破断伸度を以下の方法にした
がって測定した。その結果を表3に示す。
【0096】〔シートの物性〕 硬度(Asker C):SRIS 0101 に準拠して測定 引張り強度:JIS 1号ダンベルを用いてJIS K 6301に準
拠して測定 引裂強度:JIS K 7311に準拠して測定 破断伸度:JIS 1号ダンベルを用いて JIS K 6301 に準
拠して測定
【0097】比較例1 実施例1において、ポリオール成分及びイソシアネート
プレポリマーとして、製造例4で得られたポリオール成
分Dと、イソシアネートプレポリマー(花王(株)製、
エディフォームB-2009;NCO %:18.5%)とを用いたほ
かは、実施例1と同様にしてポリウレタンフォームシー
トを作製した。
【0098】得られたポリウレタンフォームシートの物
性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表3に示
す。
【0099】
【表3】
【0100】表3に示された結果から、実施例1〜3で
得られたポリウレタンフォームシートは、比較例1で得
られたポリウレタンフォームシートと対比して、成形体
密度が同程度でありながら、引張り強度に顕著に優れて
いることがわかる。
【0101】調製例4〜7(ポリエステルポリオールD
〜Gの製造) 4つ口フラスコ内に、アジピン酸100 部、表4に示す量
の無水フタル酸及びエチレングリコールを仕込み、調製
例1〜3と同様に反応させ、ポリエステルポリオールD
〜Gを得た。得られたポリエステルポリオールD〜Gの
物性を調製例1〜3と同様にして調べた。その結果を表
4に示す。
【0102】
【表4】
【0103】製造例5〜9(イソシアネートプレポリマ
ーA〜Eの製造) フラスコ内に、4,4 '-ジフェニルメタンジイソシアネー
ト100 部を仕込み、60℃に調温し、攪拌しながら、窒素
気流中で、表5に示す量の調製例1〜5で得られたポリ
エステルポリオールA〜Eを40℃で徐々に滴下し、フラ
スコ内の温度を50〜70℃に保持して2時間反応させた。
【0104】次に、フラスコ内に、表5に示す量のカル
ボジイミド変性MDI (日本ポリウレタン(株)製、商品
名:コロネートMX)を添加し、更に1時間熟成させて表
5に示すNCO %及び60℃における粘度を有するイソシア
ネートプレポリマーA〜Eを得た。
【0105】
【表5】
【0106】製造例10(イソシアネートプレポリマーF
の製造) 調製例6で得られたポリエステルポリオールFは、その
凝固点が高く、40℃で滴下させることが困難なため、プ
レポリマーを製造することが容易ではなかった。
【0107】製造例11(イソシアネートプレポリマー
Gの製造) 調製例7で得られたポリエステルポリオールGは、その
凝固点が高く、40℃で滴下させることができないため、
調製例1〜5で得られたポリエステルポリオールA〜E
と同様に取り扱うことができなかった。したがって、調
製例7で得られたポリエステルポリオールGを用いてプ
レポリマーを製造することは容易ではなかった。
【0108】実施例4〜8及び比較例2 ポリエステルポリオール〔原料モノマー:エチレングリ
コール、ジエチレングリコール及びアジピン酸、エチレ
ングリコール/ジエチレングリコール(重量比)=1/1
、数平均分子量:2200〕100 部、エチレングリコール1
1部、水1.05部、トリエチレンジアミン0.8 部及びシリ
コーン整泡剤1部を添加し、混合してポリオール成分を
得た。
【0109】次に、得られたポリオール成分と、製造例
5〜9で得られたイソシアネートプレポリマーA〜E又
はイソシアネートプレポリマー(花王(株)製、商品
名:エディフォームB-2009、NCO %:18.5%)とを用
い、実施例1〜3と同様にしてポリウレタンフォームシ
ートを作製した。
【0110】得られたポリウレタンフォームシートの物
性を実施例1〜3と同様にして調べた。その結果を表6
に示す。
【0111】実施例9〜13及び比較例3 ポリエステルポリオール〔原料モノマー:エチレングリ
コール、1,4-ブタンジオール及びアジピン酸、エチレン
グリコール/1,4-ブタンジオール(重量比)=1/0.65、
数平均分子量:2200〕60部及びポリエステルポリオール
〔原料モノマー:エチレングリコール、1,4-ブタンジオ
ール及びアジピン酸、エチレングリコール/1,4-ブタン
ジオール(重量比)=1/1 、数平均分子量:1300〕40
部、エチレングリコール11部、水1.65部、トリエチレン
ジアミン0.8 部及びシリコーン整泡剤1部を添加し、混
合してフォーム形成用のポリオール成分を得た。
【0112】次に、得られたポリオール成分と、製造例
5〜9で得られたイソシアネートプレポリマーA〜E又
はイソシアネートプレポリマー(花王(株)製、商品
名:エディフォームB-2009、NCO %:18.5%)とを用
い、実施例1〜3と同様にしてポリウレタンフォームシ
ートを作製した。
【0113】得られたポリウレタンフォームシートの物
性を実施例1〜3と同様にして調べた。その結果を表6
に示す。
【0114】
【表6】
【0115】表6に示された結果から、実施例4〜13で
得られたポリウレタンフォームシートは、比較例2〜3
で得られたポリウレタンフォームシートと対比して、成
形体密度が同程度でありながら、引張り強度に顕著に優
れていることがわかる。
【0116】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、特にポリウレ
タン靴底のようなポリウレタンフォームの成形におい
て、低密度であっても、外観、風合等を損なうことな
く、引張り強度等の物性が著しく改善されたポリウレタ
ンフォームを製造することができる。
【0117】更に、本発明の製造法によれば、ポリウレ
タンフォームの初期強度の点でも著しく優れているの
で、非常に高いポリウレタンフォームの生産性をもたら
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 75:04 C08L 75:04 (72)発明者 竹村 一成 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究 所内 (72)発明者 森 雅弘 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究 所内 (56)参考文献 特開 昭59−206428(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/42 C08G 63/00 - 63/91

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)無水フタル酸及びο−フタル酸か
    ら選ばれた1種以上のフタル酸成分と、脂肪族多塩基酸
    とを含有してなり、フタル酸成分/脂肪族多塩基酸のモ
    ル比が0.05〜0.2 である酸成分と、 (B)多価アルコール とを縮重合させてなり、40℃で液状を呈し、かつ60℃に
    おける粘度が10000 mPa・s 以下であるポリウレタンフ
    ォーム用ポリエステルポリオール。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート成分と請求項1記
    のポリエステルポリオールを含有するポリオール成分と
    を反応、発泡させるポリウレタンフォームの製造法。
  3. 【請求項3】 ポリイソシアネート成分とポリオール成
    分とを反応させてなるイソシアネートプレポリマーであ
    って、前記ポリオール成分が、 (A)無水フタル酸及びο−フタル酸から選ばれた1種
    以上のフタル酸成分と、脂肪族多塩基酸とを含有してな
    り、フタル酸成分/脂肪族多塩基酸のモル比が0.05〜0.
    2 である酸成分と、 (B)多価アルコールとを縮重合させてなり、40℃で液
    状を呈し、かつ60℃における粘度が10000mPa・s 以下で
    あるポリエステルポリオールを含有したものであるポリ
    ウレタンフォーム用イソシアネートプレポリマー。
  4. 【請求項4】 請求項記載のイソシアネートプレポリ
    マーと、ポリオール成分とを反応、発泡させるポリウレ
    タンフォームの製造法。
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