JP2008500060A - 逆浸透および蒸発を利用したトマトペーストおよびパウダーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
逆浸透および蒸発の両方を利用してトマトペーストおよびトマトパウダーを製造する方法に関する。トマト汁を、汁と第1の果肉とに分離する。分離された汁を、遠心分離器および/またはフィルタによって清澄し、これにより、清澄汁と第2の果肉成分とが生成される。この清澄汁を逆浸透により加工し、第1の水分を除去することによって予濃縮汁を生成する。この予濃縮汁を、多重効用蒸発器に供給し、そこで、第2の水分を除去して、濃縮液を形成する。熱蒸気再圧縮を使用して、蒸発で使用された蒸気を再循環する。濃縮液を、第1の果肉成分または果肉混合物と混合してペースト中間物を生成し、このペースト中間物を加工して、汁と果肉成分とを合わせることによってトマトペーストを製造する。トマトパウダーも製造することができる。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、合衆国法典第35編(米国特許法)第119条に基づき、2004年5月21日付けの米国仮出願第60/573068号の優先権を主張し、また、合衆国法典第35編(米国特許法)第120条に基づき、2004年9月27日付けの米国特許出願第10/951337号の優先権を主張するものである。以下に説明するように、これらの出願の開示内容は全て、参照により本願に組み込まれる。
本出願は、合衆国法典第35編(米国特許法)第119条に基づき、2004年5月21日付けの米国仮出願第60/573068号の優先権を主張し、また、合衆国法典第35編(米国特許法)第120条に基づき、2004年9月27日付けの米国特許出願第10/951337号の優先権を主張するものである。以下に説明するように、これらの出願の開示内容は全て、参照により本願に組み込まれる。
技術分野
本発明は、概括的には、トマト製品(トマト加工品)を製造するためのシステムおよび方法に関し、より詳細には、逆浸透および蒸発の両方を利用してトマトペーストおよびトマトパウダーを製造する方法に関する。
本発明は、概括的には、トマト製品(トマト加工品)を製造するためのシステムおよび方法に関し、より詳細には、逆浸透および蒸発の両方を利用してトマトペーストおよびトマトパウダーを製造する方法に関する。
様々なシステムおよびプロセスにおいて、食品を製造するために逆浸透および蒸発が利用されている。たとえば、逆浸透を利用して汁(ジュース)を濃縮することが知られている。逆浸透では、十分に高い圧力下で膜に汁を適用し、これにより、水が膜を通過することができ、膜の反対側に残された濃縮液体製品が得られる。また、蒸発を利用して、食品中の水の量を減少させる、例えば、液体製品を濃縮することも知られている。
例えば、1つの公知のプロセスでは蒸発のみを利用し、逆浸透を利用しない。その場合、トマト汁を、水様液成分および繊維成分へ簡単に分離できるよう処理する。より詳細には、トマトをすり潰し、皮よおび種を除去して、トマト汁を得る。この汁を分離器へ供給する。しかし、分離器へ供給する前に、汁を凝固剤、例えばカルシウムイオンで処理する。凝固作用によって、皿状部材(dish)(つまり、重量測定デカンタ(gravimetric decanter))での水様液および繊維の分離速度が増大する。続いて、皿状部材に入れられた水様液をデカントし、蒸発させる。蒸発後の水様液および繊維を混合し、その混合物をリン酸で処理して、凝固剤の操作を戻すもしくは凝固剤による操作の逆を実施し、コロイドを元の状態へと再び変化させ、これにより、高濃度のトマトピュレーを得る。
従来の別のプロセスでは、膜ろ過および蒸発を組み合わせて利用する(つまり、パーベーパレーション、浸透気化)。具体的には、液体に直接的に熱を加えてそれを蒸発させることを避けた工程を利用して、果汁を濃縮する。この間接的な手法は、処理する液体から水分を分離し、水を蒸発させることによって行う。より詳細には、このプロセスでは、水を膜に通過させ、それと同時に温かい空気流を膜の反対側に適用して水を蒸発させる付随のシステムを利用する。しかし、膜にかけられる液体の圧力は、逆浸透に必要とされる典型的な高い圧力ではない。むしろ、その圧力は、水に対する汁の浸透圧、より詳細には、逆浸透を生じさせることができる圧力より低い。つまり、このシステムは、膜工程および蒸発工程を組み合わせたユニットを利用し、それら2つの機能を同時に働かせる一種のパーベーパレーションシステムである。その後、蒸発器から得られた濃縮液を、前もって分離された粒子状物と合わせて、製品を得る。
しかし、公知のシステムは改善が可能である。例えば、システムおよびプロセスにおいて、水の第1の分量もしくは第1の水分を除去するために、よりエネルギー効率のよい逆浸透プロセスを利用できるようにし、また、良好なコスト効率で所望の濃縮効果を得るために、水の含有量をさらに減少させる蒸発器も利用できるようにすることが望ましい。逆浸透は、初期に汁を清澄(透明化)および/またはろ過し、これにより、膜を詰まらせる可能性のある粒子状物を除外することによって、その効果が高められる。
さらに、蒸発技術は、多数の蒸発段または多重効用缶を利用することによって改善することができる。例えば、多重効用蒸発では、より小さな蒸発要素を用いかつより低い温度で操作を行うことができ、コストが低減され、さらに、多段効用蒸発を熱蒸発再圧縮と組み合わせることによってエネルギー消費の低減が得られ、またこれにより、蒸発時に利用される蒸気は再循環し廃棄しないので、発生させてシステム内に送り込まなくてはならない蒸気の量は減少する。
さらに、得られるトマト加工品の品質を向上させることができる。システムおよびプロセスは、繊維およびペクチンの粘度上昇能(粘性形成特性)が公知のトマトペーストよりも良好に維持されるトマト加工品が製造されるように、濃縮された汁成分と果肉成分とを再混合できるようになっていることが望ましい。繊維およびペクチンをに曝す熱および機械的な負荷を低減することによって、最終製品の粘度生成が増大する(最終製品の粘度が上昇する)。
したがって、より高いコスト効率およびエネルギー効率でトマト汁を加工することができ、かつ改善されたトマトペーストおよびパウダー製品を製造するシステムおよび方法への要求がある。
一態様によれば、トマト汁からトマトペーストを製造する方法が、トマト汁を、汁成分と第1の果肉成分とに分離することを含む。汁成分をさらに加工し、清澄された汁と第2の果肉成分とを製造する。第1の水分を、逆浸透によって、前記清澄汁から除去し、一回濃縮汁を製造する。第2水分を、多重効用蒸発によって、上記一回濃縮汁から除去し、これにより、二回濃縮汁を製造する。逆浸透ステップおよび多重効用蒸発ステップは、別々に実施する。二回濃縮汁ならびに第1および第2の果肉成分を混合し、その混合物を加工してトマトペーストを製造する。
本発明の別の態様では、トマト汁からトマトペーストを製造する方法が、トマト汁を、汁成分と第1の果肉成分とに分離することを含む。この汁成分を加工し、清澄された汁成分と第2の果肉成分とを製造する。第1の水分を、逆浸透によって、その清澄汁から除去し、予濃縮汁を製造する。第2の水分を、多重効用蒸発を利用して、上記予濃縮汁から除去する。多重効用蒸発は、濃縮液を得るために、別個で逆浸透を行った後に実施する。濃縮液ならびに第1および第2の果肉成分を混合し、中間物ペーストを形成し、これをさらに加工してトマトペーストを製造する。
さらなる態様では、トマト汁からトマトペーストを製造する方法が、トマト汁を、汁成分と第1の果肉成分とに分離することと、汁成分を処理して、清澄された汁と第2の果肉成分とを製造することとを含む。第1の水分を、逆浸透によって、清澄汁から除去し、予濃縮トマト汁を製造する。第2の水分を、多重効用蒸発を利用して上記予濃縮汁から除去し、これにより、濃縮液が得られる。多重効用蒸発および逆浸透は、別々の要素を使用しかつ別の時期で実施する。多重効用蒸発の実施の際に使用される蒸気は、再利用もしくは再循環される。濃縮液および果肉を混合し、中間物ペーストを形成し、これをさらに加工してトマトペーストを製造する。
様々な方法の態様で、トマト汁を汁成分と第1の果肉成分とに分離するために、デカンタを使用することができる。汁成分の全固形分は約5〜6重量%であってよい。
清澄汁は、遠心分離および/またはフィルタを利用して製造することができる。
除去された第1の水分は、トマト汁から除去される全水分量の約50%であってよく、除去された第2の水分は、トマト汁から除去される全水分量の約40〜45%であってよい。よって、例えば、逆浸透および多段蒸発によって、トマト汁から除去される水分量の約92%を除去することができる。
多段蒸発は、流下膜式蒸発器を使用して行うことができ、様々な蒸発段、例えば2〜8個の蒸発段を利用して行うことができ、その場合、連続する蒸発段のそれぞれを、1つ前の蒸発段よりも低い温度で操作する。例えば、第1の段は約140°F(60.0℃)で、最終段は110°F(43.3℃)で操作することができる。蒸発段において使用された蒸気は、熱蒸気再圧縮(thermal vapor recompression)を利用して再利用することができ、その場合、最終蒸発段の出口からの蒸気が再利用され、第1の蒸発段の入口へと供給される。
トマトペーストは、システムの設計に応じて、異なる数の果肉成分を使用して調製することができる。例えば、デカンタおよび遠心分離を利用する一態様では、第1の果肉成分をデカンタを用いて製造し、第2の果肉成分を遠心分離によって製造する。さらに別の態様では、遠心分離の代わりにフィルタを使用し、このフィルタにより、第2の果肉成分を製造する。さらなる態様では、デカンタにより第1の果肉成分を製造し、フィルタにより第2の果肉成分を製造し、遠心分離により第3の果肉成分を製造する。
図面を参照されたい。同じ部材は、全図面にわたり同じ参照番号により表し、図1Aおよび1Bは、理解されるようA−B−C−Dの順に横に並べることが好ましい。
デカンテーション、清澄および/またはマイクロろ過による分留/分離を利用し、続いて逆浸透および蒸発の両方を利用してトマトペーストおよびトマトパウダーを製造するシステムおよび方法の態様を、以下に説明する。汁、例えばトマト汁を分離する。この汁は、例えば、デカンタ、清澄装置および/またはマイクロフィルタを使用して分離することができる。
より詳細には、トマト汁を、デンカント汁成分と第1の果肉成分とに分離する。汁成分を加工して、清澄されかつ/またはマイクロフィルタによりろ過された汁(まとめて「清澄」汁もしくは「清澄された」汁と呼ぶ)を製造し、この清澄汁から、膜および逆浸透を使用して予濃縮汁を製造する。汁成分を加工して清澄汁を製造するプロセスにより、第2の果肉成分も製造され、またシステムの設計に応じて、つまり、遠心分離およびフィルタの両方が使用されるかされないかに応じて可能であれば、第3の果肉成分も製造される。
例えば、遠心分離およびフィルタの両方を利用した場合、第3の果肉成分を得ることができる。例示のためにかつ非限定的に、本明細書では、第1および第2の果肉成分を生成する態様について説明し、ここでは、第1の果肉成分をデカンタによって生成し、第2の果肉成分を遠心分離またはフィルタによって生成する。さらに、説明を目的として、遠心分離および/またはフィルタを出た汁を、まとめて「清澄」汁と呼ぶ。必要に応じて、清澄の異なる回数および段を利用できることは当業者に理解されるであろう。
第1および第2の果肉成分を混合して、果肉混合物を製造することができる。予濃縮汁を多段蒸発器に供給する。多段蒸発器は、様々な数の段または効用缶、および蒸発プロセス中に1つ前に使用された蒸気を再使用もしくは再循環するための再循環要素、例えば熱蒸気再圧縮(TVR)要素を利用して、濃縮液を製造することができる。濃縮液を、第1および第2の果肉成分またはそれらの混合物と混合し、ペースト中間物を製造し、これをさらに加工してトマトペーストを製造する。トマトパウダーも製造することができ、これにより、2つの最終製品、つまり、ペーストおよびパウダーが得られる。
よって、本発明の態様は、逆浸透および蒸発の利点を利用し、汁成分および果肉成分を合わせてトマトペーストを製造するものである。さらに、本発明の態様は、エネルギーおよびコスト削減ならびに製品品質の向上をもたらす、トマトペースト/パウダー加工の新規の手段を提供するものである。
以下の説明では、その説明の一部をなしかつ実施されるべき具体的な態様を例示的に示す添付図面を参照されたい。別の態様を利用できることも理解されたい。さらに、当業者は、システムおよび方法の態様が、様々な種類の汁を加工するために利用できることを理解するであろう。しかし、本明細書では説明のために、トマト汁からのトマトペーストおよびトマトパウダーの製造について説明するものとする。さらに、以下に示す態様および明細書の説明は、例示的な加工成分の濃度または組成、温度および流量を提示する。しかし、実際には、例として示したこれらのパラメータは、必要に応じて調節することができる。したがって、これらの例示する濃度、温度および流量は、本発明を制限することを意図としたものではない。
図1Aを参照すると、流入するトマト汁流または供給流100が供給が示されている。汁流100は、例えば、公知の加熱/冷却ブレーキユニット(図示せず)の操作によって生成することができる。
汁流100は、分離装置、例えばデカンタ105に供給される。しかし、デカンタ以外の他の分離装置が利用可能であることは、当業者に理解されるであろう。本明細書でデカンタを挙げているのは、例示のためであり、発明を制限するためではない。デカンタにより、不溶性/可溶性ペクチンを含む不溶性/可溶性繊維がトマト汁供給流100から除去される(例えば、不溶性繊維および不溶性ペクチンの大部分が除去される)。汁100の物理化学的状態は、糖の水性水溶液中に懸濁された固形分と記述できる。図示の態様では、当初のトマト汁流100が、全固形分(total solids、TS)約7重量%を有している。換言すれば、不溶性繊維および部分的に可溶性のペクチン、ならびにフルクトース、グルコース、クエン酸、リンゴ酸、タンパク質、セルロース、ヘミセルロース等のような固形分は、トマト汁流100中で約7重量%をなし、水のような非固形分は、汁流100で約93重量%をなす。汁流100の温度は約180.0°F(82.2℃)であり、その流量は約98.6トン/時である。しかし、例えば、デカンタ105および他のシステム要素の構成および性能に応じて、トマト汁100を様々な量でデカンタ105に供給することができる。
より具体的には、当初の汁流100は、デカンタ105により2つの成分、つまり、トマト汁成分またはデカントされた汁成分105aおよび第1の果肉成分105bに分離される。つまり、汁流100の当初の98.6トン/時の流れは、約87.8トン/時のデカントされた流105aの流れと、約10.8トン/時の第1の果肉成分105bの流れとに分離される。つまり、いくつかの従来のシステムとは対照的に、トマト汁100を、カルシウムイオンのような凝集剤を使用して分離する必要はない。そうではなく、余分な化学的プロセスを用いることなくデカンタ105を使用して、十分な分離を達成することができる。
図示の態様では、デカントされた汁流105aの組成物は、全固形分を約5〜6重量%、例えば約5.5重量%有している。デカントされた流れ105aの温度は約170°F(76.7℃)であり、その流量は約87.8トン/時である。第1の果肉成分105bは、全固形分を約18.9重量%有し、その流量は約10.8トン/時である。第1の果肉成分105bを形成する固形分は、固体相(不溶性繊維およびペクチン、タンパク質、脂質等)と、水中にコロイド繊維およびペクチンならびに可溶化された糖(フルクトースおよびグルコース)を含む液体相とを有している。当初の流れ100から第1の果肉成分105bを除去することによって、以下に詳細に説明するように、逆浸透を容易に行うことができるようになり、膜への残渣付着が低減または防止される。
操作されるユニット間のフレキシブルな接続を確実にするため、プロセスバランシング(process-balancing)またはプロセス相互接続装置を、システム全体にわたり利用することができる。例えば、デカントされたトマト汁105aを、デカンタ105と清澄要素110とを接続するバランサ107に供給することができる。デカントされた汁流105aは清澄要素110に供給されるが、この清澄要素110は、デカントされた汁流105a中の固形分含有量を低減させ、清澄された汁流110aを生成する。より詳細には、デカントされたトマト汁105a中に残された、不溶性/可溶性ペクチンを含む不溶性/可溶性繊維が除去され、清澄された汁流110aが生成される。
一態様では、清澄要素110は、遠心分離器である。別の態様では、要素110はフィルタ、例えばマイクロフィルタである。さらに別の態様では、遠心分離器およびフィルタの両方を利用することができる。遠心分離器およびフィルタは、異なる方式で作動するが、これらの装置はいずれも、デカントされた流れ105aから固形分を除去し、「清澄された」トマト汁110aを生成するものである。例えば、遠心分離装置は高重力(high-g)遠心分離を利用し、マイクロフィルタのようなフィルタは、ポリアミドまたは焼成された金属もしくはセラミックスのようなろ過媒体を利用する。さらに、上述したように、別の態様では、デカンタによる加工後、遠心分離器およびマイクロフィルタの両方を使用してよい。よって、清澄された汁110aは、様々な機構およびプロセスを使用して生成することができ、図1Aは制限を意図したものではない。
図示の態様では、清澄されたトマト汁110aは全固形分を約5重量%有している。全固形分は、主に、水中で可溶化された糖(グルコースおよびフルクトース)、ならびに場合によっては他の低分子の可溶成分を含む。この例では、清澄された汁110aの温度は、160°F(71.1℃)であり、その流量は約85.2トン/時である。つまり、清澄された汁110aは、デカントされたトマト汁105aよりも温度が低く、全固形分重量%も低い。
清澄器110は、清澄汁110aの生成に加え、第2の果肉成分110bも生成する。この第2の果肉成分110bは、主に、糖の水性水溶液中に、コロイド状の不溶性/可溶性ペクチンを含むコロイド状の不溶性/可溶性繊維を含む。第2の果肉成分110bは、全固形分約24重量%を示す。したがって、マイクロフィルタまたは遠心分離器110の流出物の大部分が清澄されたトマト汁110aであり、第2の果肉成分110bはわずかだということになる。さらに、図示の例では、第2の果肉成分110bの全固形分はより大きく(24重量%)、つまり、第2の果肉成分110bは、固形分約18.9重量%を有する第1の果肉成分105bと比較してより多くの固形分を含んでいる。また、第1の果肉成分105b(10.8トン/時)の流量は、第2の果肉成分110bの流量(2.6トン/時)の流量よりも大きい。よって、生成された果肉の大部分が、初めのデカント105によってトマト汁100から生成された第1の果肉成分105bである。
実際には、追加的な膜による予清澄要素を利用すれば、追加的な果肉成分を生成することができる。例えば、遠心分離およびフィルタの両方を利用すれば、第3の果肉成分を生成することができる。本明細書では、説明を目的として非限定的に、第1および第2の果肉成分を生成する態様について説明し、ここでは、第1の果肉成分をデカンタによって生成し、第2の果肉成分を清澄器によって生成する。
第1の果肉成分105bおよび第2の果肉成分110bを、例えばインラインミキサ120で混合し、これにより、果肉混合物120bを生成する。果肉混合物120bは、約20重量%の固形分重量%を有し、固体相(不溶性繊維およびペクチン、タンパク質、脂質等)と、水中にコロイド繊維およびペクチンならびに可溶化された糖を含む液体相とを有する。第1の果肉成分105a(混合物120b中の果肉の大部分)および/または果肉混合物120bは、最終的には、トマトペーストまたはトマトパウダーを生成するのに利用することができる。両方の果肉成分の混合物または個々の果肉成分は、トマトペーストを作るために使用される。
第2のプロセスバランサ117は、清澄要素110と冷却器130とを接続している。清澄された汁110aは冷却され、これにより、以下に詳細に説明するように、逆浸透膜が効果的に作動できるようになる。より詳細には、温度がより低くなることにより、半透過性の逆浸透膜、例えばポリアミドの操作が簡単になる。
冷却器130は、例えば、蒸発冷却器または間接冷却器(indirect cooler)であってよい。以下では蒸発冷却について詳説するが、これは、例示のためであり、これにより発明が制限されることはない。本明細書では、真空生成および蒸気濃縮を蒸発冷却の一部として使用し、これにより、清澄汁110aを逆浸透の前に冷却する。例えば、清澄トマト汁110aを約160°F(約71.2℃)から約120°F(約48.9℃)へと冷却し、130aとする。清澄トマト汁110aの濃度はわずかに変化することもあり、この場合、冷却された汁130は、約4.97〜約5.16重量%の全固形分を有する。冷却された汁130aの流量は約82.1トン/時であり、この場合、約3トン/時の流量で水が清澄汁流から除去される。
冷却された汁130aは、逆浸透器140を利用して処理し、これにより、冷却された清澄トマト汁130aから水を除去し、予濃縮または一回濃縮トマト汁140aが生成する。より詳細には、冷却された清澄汁130aを、高圧で逆浸透膜に供給される。逆浸透の用途で知られているように、利用される適切な高圧は約400〜約600psi(約2758〜4137kPa)を含む。予濃縮または一回濃縮汁140aが膜フィルタ140を通過するが、その場合、膜の反対側に固形分が残る。
逆浸透器140を使用して、冷却された清澄汁130aから様々な量の水140bを除去することができる。例えば、図示の態様では、逆浸透器140は、全水分蒸発含有量(total water evaporation load)の約50%の除去、つまり、トマトペースト加工に関連した除去がなされるように設計されている。別の態様では、逆浸透を使用して、トマトペースト加工に関連する全水分蒸発含有量(つまり39トン/時)またはトマト汁から除去すべき全水分量の約30〜70%、好ましくは約50%を除去することができる。これにより、予濃縮トマト汁140aは、全固形分約9.8重量%の濃度を有し、約120°F(48.9℃)の冷却された温度に維持される。よって、予濃縮汁140aの濃度は、冷却された清澄汁130aの濃度よりも高い。このようにして得られる予濃縮汁流140aの流量は、約43.1トン/時である。
ペクチンのような、逆浸透装置の膜の残滓を増加させうる大きな分子化合物をほぼ含んでいない冷却された清澄トマト汁130aを処理することによって、逆浸透器140は最適化される。さらに、高い水分除去速度を保証するために、好ましくは、逆浸透器140を、全水分除去プロセスと関連した比較的低い濃度範囲内で作動させる。つまり、逆浸透器140は、図1A〜1Bに示すように、多重効用蒸発要素の前に配置する。よって、逆浸透器140を利用して、コスト効率よびエネルギー効率がより高い方式で、熱蒸発を使用する水分除去の第2の段の前に大量の水分を除去することができる。
逆浸透器140によって生成された予濃縮トマト汁140aは、脱気ユニット150に供給される。第3のバランシング要素151を使用して、逆浸透器140の出口と脱気ユニット150とを相互接続することができる。脱気は、第1の蒸発冷却段130に類似しており、つまり、真空生成(vacuum generation)および蒸気濃縮を利用する。これにより、予濃縮トマト汁140aの温度は、約121°F(49.4℃)から約107°F(41.7℃)に低下し、その濃度は、約9.82重量%から約9.94重量%へとわずかに増加する(約0.5トン/時の速度での水分除去150bがなされるため)。脱気され予濃縮された汁150aの流量は、約42.6トン/時である。
脱気により、非凝縮ガス(この場合、空気)が、予濃縮されたトマト汁140aから除去され、これにより、蒸発ユニットまたはプラントの効用缶において、より高い熱伝達係数が確実に達成される。さらに、空気を除去することによって、熱蒸発再圧縮(TVR)の効果的な運転が可能となり、これについては、以下に詳細に説明する。さらに、予濃縮トマト汁140aから空気をなくすことによって、多重効用蒸発ユニット160内部で起こる変色が低減されるかまたは最小限となる。より詳細には、脱気150によって、非凝縮ガスが熱伝達にもたらす不都合な作用が最小限となり、多重効用蒸発ユニット160内での変色反応に対して空気がもたらす促進作用に積極的な影響を与える(空気がもたらす作用を防ぐ方向に影響を与える)。
続いて、脱気され予濃縮された汁150aを、蒸発ユニット160に供給し、これにより、トマト汁濃縮液もしくは二回濃縮汁160aを生成する。蒸発ステップ160の態様は、多重効用蒸発162および熱蒸発再圧縮(TVR)164を含む。これらの各態様については、以下に順に詳説する。
蒸発ユニット160は、プロセス中で2番目に多い量の水分160bを除去する(最大の水分量は逆浸透によって除去される)。一態様では、蒸発ユニット160は、トマトペースト加工プロセス中で2番目に多い量の水分160bを除去する(最大の水分量は逆浸透によって除去される)。一態様では、蒸発ユニット160は、図1Bに示すように、汁成分から除去すべき全水分量の約40〜45%、例えば含有水分の約42.8%160bを除去する。したがって、全水分蒸発含有量の92.3%が、逆浸透140および蒸発160の組み合わせによって除去され、残りの7.7%は、他のユニット操作によって除去する。
図示の態様では、蒸発ユニット160は、多重効用蒸発ユニット162である。図示の態様による多重効用蒸発システム162は、4つの効用缶または段162a〜dを有する。多重効用蒸発162の前には、予加熱ユニット操作163を行う。予加熱エレメント163によって、流入物、つまり脱気された汁150aの温度を約107.4°F(41.9℃)から約160°F(71.1℃)に上昇させる。汁の温度は、各蒸発段もしくは効用缶で、低下させていく。例えば、図示のような四重効用蒸発プラント162においては、予加熱温度は約160.5°F(71.4℃)であり、第1の効用缶温度は約142.5°F(61.4℃)であり、第2の効用缶温度は約129.9°F(54.4℃)であり、第3の効用缶温度は約120.6°F(49.2℃)であり、第4の効用缶温度は約109.0°F(42.8℃)であり、その流出物はトマト汁濃縮液160aである。トマト汁濃縮液160aの濃度は、全固形分約47.8重量%であり、その流量は、約8.86トン/時である。
よって、連続する各蒸発段は、1つ前の段よりも低い温度で操作する。2〜8個の効用缶を含む他の様々な数の効用缶の構成を使用することができる。よって、図示のプロセスフロー図は、様々な他の適切な構成のうちの例示的なものである。多重効用蒸発162は、その寸法を著しく縮小し、従来の蒸発器よりも低い温度で操作することができる。流れの組成の固形物、つまり、水中の糖の量は減少しているので、流れは、(トマトペーストよりも)より低い粘度を特徴としており、熱伝達率が高くかつ付着物(burn-on)の程度が小さいことが予測される。
バッファリング(一時的な保存、buffering)装置(トマト果肉のためのバッファ123およびトマト汁濃縮液のためのバッファ142)を最小限にするために、多重効用蒸発ユニットまたはプラント162の滞留時間は短いことが好ましい。バッファリングは、膜の初期セッティング中および多段蒸発プロセス中に行うことができる。
短い滞留時間で使用できる1つの適切な蒸発器は、流下膜式蒸発器である。流下膜式蒸発器ユニットまたはプラントは、比較的短い滞留時間を提供し、さらに、より高い熱伝導係数を有している。流下膜式蒸留ユニットを低温で操作した場合、予濃縮トマト汁中のグルコースおよびフルクトースによって起こりうる変色反応の程度を低減することができる。
さらに、多重効用蒸発ユニットまたはプラント162を、再循環要素と共に設計すれば、エネルギー消費を減少させることができる。一態様では、再循環要素は、熱蒸気再圧縮(TVR)要素164である。多重効用蒸発ユニット162による蒸気消費量は、多重効用蒸発器162とTVR164との組合せを使用することによって低減または最小化することができる。図示の態様では、多重効用蒸発システム162は、4つの蒸発効用缶162a〜dを有しており、TVR164は、4つの効用缶162a〜d全てにわたり適用される。別の態様では、TVR164を、様々な数の効用缶に適用することができ、効用缶のいくつかのみに適用することもできる。よって、図1Aは、様々なTVRの構成を単に例示したものにすぎない。
より詳細には、最終の効用缶または第4の効用缶もしくは蒸発段162からの第2の蒸気分を、TVR排出部165に供給する。排出部165での蒸気の消費量は、おおよそ消費された蒸気1トンに対し約8.8トンの水蒸気である。排出部165から第1の効用162aに供給される加熱蒸気165aの温度は、約152.8°F(67.1℃)である。第4の効用缶162dからの残された第2の蒸気は、多重効用缶162d蒸発プラントに連結されたバロメトリックコンデンサ(barometric condenser)168で凝縮される。
図1Aおよび1Bに示すように、汁150aには、逆浸透140および多重効用蒸発160による水分除去が実施され、トマト果肉またはトマト果肉混合物120bを、追加的な機械ユニット操作もしくは熱ユニット操作に曝す必要はない。この手段によって、現行のトマトペースト加工プロセスと比較して、繊維およびペクチンの粘性形成特性の維持が向上する。この手段により、繊維およびペクチンにかけられる熱的および機械的負荷の減少がもたらす利益が提供され、粘度がより高い最終製品が得られる。
逆浸透140、続いて多重効用蒸発162によって生成されたトマト汁濃縮液160aは、例えば、混合−蒸発−仕上げ加工ユニット170を使用して、1つ以上のトマト果肉成分と合わせられる。一態様では、混合−蒸発−仕上げ加工170は、ミキサ、ヒータおよび蒸発効用の組合せとして設計されている。この例示的なユニットでは、再循環フロー閉ループを使用しており、この閉ループは、中間物ペースト170aの目標濃度の全固形分を運ぶように適正に装備されている。水(および空気)を除去するので、装置では、真空生成および蒸気凝縮が利用される。
一態様では、図示のように、トマト汁濃縮液160aおよび第1の果肉成分105bおよび第2の果肉成分110bからなる混合物120bとを混合するもしくは1つに合わせることによって、中間物ペースト170aを生成する。別の態様では、濃縮液を、第1の果肉成分105b(第2の果肉成分110bよりも多くの果肉を含む)のみと混合し、中間物ペースト170aを形成する。よって、このような第1の果肉成分のみを含む中間物ペースト170aは、果肉混合物120を含む中間物ペーストよりも密度が低い。本明細書では、両方の果肉成分もしくは果肉混合物120を有する中間ペースト170aについてさらに詳説するが、これは例示のためであり本発明を制限することを目的としてはいない。
混合−蒸発−仕上げ加工操作171によって、全固形分の目標濃度で中間物ペースト170aが得られる。つまり、混合−蒸発−仕上げ加工170は、トマト汁濃縮液160aおよびトマト果肉120bの両方の組成物のそれぞれのプロセスの様々な態様を補償するもの、つまり、「仕上げ加工」の態様である。この混合−蒸発−仕上げ加工170は、トマト果肉120bから生じる空気および/または水の除去も確実に行う。得られた流れ、つまり果肉混合物120を有する中間物ペーストは、全固形分約32.1重量%を含み、その温度は約140°F(60℃)であり、その流量は約21.5トン/時である。
トマト果肉120bを、機械ユニット操作もしくは熱ユニット操作に曝さない図示の態様では、清澄トマト汁130aには(逆浸透140および多重効用蒸発162による)水分除去が実施される。プロセス進行の初期、つまり、運転停止または清掃後では、トマト汁濃縮液130aを生成するのに要求される時間は、トマト果肉120bが混合−蒸発−仕上げ加工170に達するのに要求される時間よりも長い。このことは、多重効用蒸発装置162を利用する始動工程にある程度起因しており、それは、蒸発装置162が定常状態に達して、全固形分の目標量でトマト汁濃縮液160aを運ぶことができるようになるまでいくらか時間がかかるからである。多重効用蒸発プラント162の始動は、水を使用して(on water)行われる。一方、この時間中、トマト果肉120bは連続的に生成される。
したがって、バッファ装置、つまり、トマト果肉のためのバッファ123およびトマト汁濃縮液143のためのバッファ143ををインラインで使用することができ、そこでの濃度は、全固形分の目標値よりも低い。混合−蒸発−仕上げ加工ユニット操作170は、トマト汁濃縮液160aが全固形分の目標濃度に達したら始動させることができる。しかし、混合−蒸発−仕上げ加工170が定常状態になるまでには、ある程度の時間がかかる。この時間中、余分なトマト汁濃縮液160aを再循環して、トマト汁濃縮液のためのバッファ143へ送る。混合−蒸発−仕上げ加工操作170が定常状態に達したら、中間物ペースト170aを、間接加熱/直接加熱ユニット180へと送ることができる。トマトペースト加工工程が定常状態になったら、トマト果肉のためのバッファおよびトマト汁濃縮液のためのバッファ内で蓄積された量のトマト果肉およびトマト汁濃縮液を、トマトペースト加工ラインの全体の定常状態が狂うことのないような速度で、プロセスへ徐々に再導入する。
中間物ペースト170aを、例えば、ワイドギャッププレート式熱交換器および直接式(粘性消散式)交換器のような様々な適切な熱交換装置内で均質化する。中間物ペースト170aは現在公知のトマトペーストよりも粘性が高いので、上記種類の装置は、特に有用である。中間物ペースト170aの、間接加熱/直接加熱ユニット操作後の予測される温度は、約200°F(93.3℃)であり、加熱前には同様の濃度および流量を示す。
続いて、加熱された中間物ペースト180aを保持ユニット182で保持し、これにより、約200°F(93.3℃)での滞留時間が、対象としている微生物の熱破壊を致命的に起こすことが保証される。中間物ペースト170aのpHが低い場合には、熱破壊は、主に無生殖性の微生物細胞に関係する。
均質化後、中間物ペースト180aを、殺菌条件下で、第2の蒸発冷却ユニット190を使用して冷却する。中間物ペースト180aは、この時点で比較的粘性が高いので、間接冷却の代わりに蒸発冷却を利用することができる。間接冷却を使用する場合、より大きな機械的エネルギー入力が必要となる場合がある。このような大きな機械的エネルギー入力は、間接冷却装置における大きな圧力損失を圧倒し、場合によっては、最終製品の粘性に不都合な影響を与えうる。よって、高い剪断速度により、最終製品が「剪断」され、これにより、粘度はより低く、歩留まりは失われる。したがって、蒸発冷却が好ましい。
第2の蒸発冷却段190を使用して、中間物ペースト180aから除去された水分190bの量を調節し、これにより、トマトペーストの全固形分濃度の目標値が得られるように最終の調節が可能となる。蒸発冷却では水が除去されるので、装置では、真空生成および蒸気凝縮が利用される。
全固形分濃度の目標値の調節は、一例では、混合−蒸発−仕上げ加工ユニット操作170において行われる。さらに、蒸発冷却190により、全固形分濃度の別の調節手法が可能となる。使用時には、全固形分濃度を、混合−蒸発−仕上げ加工170および蒸発冷却ユニット150の両方の操作の加工パラメータをコントロールすることによって調節する。
冷却190の結果、水190bが、約1.7トン/時の流量で中間物ペースト180aから除去され、これにより、トマトペースト190aが形成される。得られたトマトペースト190aは、全固形分約34.9重量%の濃度を有し、その温度は約114°F(45.6℃)であり、その流量は約19.8トン/時である。続いて、最終のトマトペースト製品190aを、(例えばバックインアボックス(bag-in-a-box)形式で)無菌包装191するか、またはさらなる利用のために大容量の保存タンク内で無菌保存192することができる。
トマトペースト190aの生成だけでなく、本発明の態様を使用して、トマトパウダー195bを生成することもできる。トマトパウダー195bを製造するには、中間物ペースト170a(混合−蒸発−仕上げ加工ユニット操作170の後)を、例えば、噴霧乾燥器へと送る。ドラム乾燥器のような他の種類の乾燥器も利用することができる。最終製品であるトマトパウダーは、全固形分約98.000重量%の含有量を有している。トマトパウダー195bは、さらなる後の使用のために、バックまたはドラムまたはサイロに包装する。
プロセスフロー図に例示的な操作パラメータを示しているが、必要であればそこに示した以外のパラメータを利用することができる。つまり、プロセスフロー図で記載され示されている操作パラメータは、本発明の限定を意図したものではなく、説明と例示を目的として提供されているものである。
Claims (85)
- トマト汁を供給し、
前記トマト汁を、汁成分と第1の果肉成分とに分離し、
前記汁成分を加工し、これにより、清澄汁と第2の果肉成分とを生成し、
逆浸透によって、前記清澄汁から第1の水分を除去し、これにより、一回濃縮汁を生成し、
多段蒸発によって、前記一回濃縮汁から第2の水分を除去し、これにより、二回濃縮汁を形成し、前記逆浸透ステップおよび前記多段蒸発ステップを別個に行い、
前記二回濃縮汁と前記第2の果肉成分とを混合し、
前記二回濃縮汁と前記第1の果肉成分および第2の果肉成分との混合物を加工して、トマトペーストを生成する、
トマト汁からのトマトペーストの製造方法。 - 前記トマト汁を分離することが、デカンタを使用してトマト汁を分離することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記トマト汁を分離することが、凝集剤を使用せずにトマト汁を分離することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分の温度が、約170°F(76.7℃)である、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分が、約5〜6重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記清澄汁の温度が、汁成分より低い、請求項1に記載の方法。
- 前記清澄汁が、汁成分より低い重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、該汁成分をろ過して前記清澄汁を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、遠心分離器を使用して該汁成分を加工して前記清澄汁を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、遠心分離器およびフィルタの両方を使用して該汁成分を加工して、前記清澄汁を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去する前に、前記清澄汁を約160°F(71.1℃)から約120°F(48.9℃)の温度へ冷却することをさらに含み、該冷却された清澄汁に逆浸透工程を施す、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去することが、前記清澄汁を膜フィルタに、前記一回濃縮汁が該膜フィルタを通るような十分に高い圧力で提供することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去することが、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約50%を除去することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記一回濃縮汁が、約10重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することが、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約40〜45%を除去することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することを、前記一回濃縮汁の温度を約50°低下させながら行う、請求項1に記載の方法。
- 前記一回濃縮汁を約160°の温度に予加熱することをさらに含み、多段蒸発の際に、前記一回濃縮汁の温度を約110°に低下させる、請求項1に記載の方法。
- 前記二回濃縮汁が、約47%の重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 逆浸透および多段蒸発によって、トマト汁から除去すべき全水分量の約92%を除去する、請求項1に記載の方法。
- 多段蒸発を、流下膜式蒸発を使用して行う、請求項1に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することが、約2〜8個の蒸発段によって、第2の水分を除去することを含む、請求項1に記載の方法。
- 連続する各蒸発段を、1つ前の蒸発段よりも低い温度で操作する、請求項1に記載の方法。
- 多段蒸発を4個の段で実施し、
第1の段での一回濃縮汁の温度が約140°F(60.0℃)であり、
第2の段での一回濃縮汁の温度が約130°F(54.4℃)であり、
第3の段での一回濃縮汁が約120°F(48.9℃)であり、
第4の段での一回濃縮汁が約110°F(43.3℃)である、請求項22に記載の方法。 - 多段蒸発での使用のために蒸気を再循環させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記蒸気を再循環させることが、熱蒸気再圧縮を含む、請求項24に記載の方法。
- 前記熱蒸気再圧縮が、最終蒸発段の出口から蒸気を供給し、再循環された蒸気を第1の蒸発段の入口へと供給することを含む、請求項25に記載の方法。
- 前記第1の蒸発段へ前記再循環された蒸気を供給する前に、該再循環された蒸気の温度を上昇させることをさらに含む、請求項25に記載の方法。
- 前記再循環される蒸気の温度を、約110°F(43.3℃)から約150°F(65.6℃)へと上昇させる、請求項27に記載の方法。
- 前記第1の果肉成分の量が、前記第2の果肉成分の量より多い、請求項1に記載の方法。
- 前記第2の果肉成分が、前記第1の果肉成分よりも高い重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の果肉成分が、約19%の重量%の全固形分を有し、前記第2の果肉成分が、約24%の重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の果肉成分と前記第2の果肉成分との混合物が、約20%固形分の重量%全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することをさらに含み、これにより、清澄汁、第2の果肉成分および第3の果肉成分を生成する、請求項1に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、遠心分離器を使用して該汁成分を加工し、これにより、前記第2の果肉成分を生成することと、前記遠心分離器からの前記汁成分をろ過し、これにより、前記清澄汁および前記第3の果肉成分を生成することとを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記果肉混合物を、膜の初期セッティング中および多段蒸発中にバッファリングすることをさらに含む、請求項34に記載の方法。
- 前記トマトパウダーが、約98重量%の全固形分を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記逆浸透ステップおよび前記多段蒸発ステップを、別個の要素を使用して行う、請求項1に記載の方法。
- 前記逆浸透ステップおよび前記多段蒸発ステップを、別の時間で行う、請求項1に記載の方法。
- トマト汁を供給し、
前記トマト汁を、汁成分と第1の果肉成分とに分離し、
前記汁成分を加工し、これにより、清澄汁と第2の果肉成分とを生成し、
逆浸透によって、前記清澄汁から第1の水分を除去し、これにより、予濃縮汁を生成し、
多段蒸発を使用して、前記予濃縮汁から第2の水分を除去し、該多段蒸発を、前記逆浸透後にかつ該逆浸透とは別個に行い、これにより、濃縮液を生成し、
前記濃縮液と前記第1および第2の果肉成分とを混合し、これにより、ペースト中間物を形成し、
前記ペースト中間物を加工して、トマトペーストを生成する、
トマト汁からのトマトペーストの製造方法。 - 前記トマト汁を分離することが、デカンタを使用してトマト汁を分離することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記トマト汁を分離することが、凝集剤を使用せずにトマト汁を分離することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記汁成分の温度が、約170°F(76.7℃)である、請求項39に記載の方法。
- 前記汁成分が、約5〜6重量%の全固形分を有する、請求項39に記載の方法。
- 前記清澄汁の温度が、汁成分より低い、請求項39に記載の方法。
- 前記清澄汁が、汁成分より低い重量%の全固形分を有する、請求項39に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、該汁成分をろ過して前記清澄汁および前記第2の果肉成分を生成することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、該汁成分を遠心分離器により加工して、前記清澄汁および前記第2の果肉成分を生成することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去する前に、前記清澄汁を約160°F(71.1℃)から約120°F(48.9℃)の温度へ冷却することをさらに含む、請求項39に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去することが、前記清澄汁を膜に、前記一回濃縮汁が該膜を通るような十分に高い圧力で提供することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去することが、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約50%を除去することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記一回濃縮汁が、約10重量%の全固形分を有する、請求項39に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することが、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約40〜45%を除去することを含む、請求項39に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することを、前記一回濃縮汁の温度を約50°F(27.8℃)低下させながら行う、請求項39に記載の方法。
- 前記一回濃縮汁を約160°F(71.1℃)の温度に予加熱することをさらに含み、多段蒸発の中に、温度を約110°(43.3℃)に低下させる、請求項39に記載の方法。
- 前記二回濃縮汁が、約47%の重量%の全固形分を有する、請求項39に記載の方法。
- 逆浸透および多段蒸発によって、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約92%を除去する、請求項39に記載の方法。
- 多段蒸発を、流下膜式蒸発を使用して行う、請求項39に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することが、約2〜8個の蒸発段によって、第2の水分を除去することを含む、請求項39に記載の方法。
- 連続する各蒸発段を、1つ前の蒸発段よりも低い温度で操作する、請求項39に記載の方法。
- 多段蒸発を4個の段で実施し、
第1の段において前記予濃縮汁の温度が約140°F(60.0℃)であり、
第2の段において前記予濃縮汁の温度が約130°F(54.4℃)であり、
第3の段において前記予濃縮汁が約120°F(48.9℃)であり、
第4の段において前記予濃縮汁が約110°F(43.3℃)である、請求項59に記載の方法。 - 多段蒸発での使用された蒸気を再循環させることをさらに含む、請求項39に記載の方法。
- 前記蒸気を再循環させることが、熱蒸気再圧縮を実施することを含む、請求項61に記載の方法。
- 前記熱蒸気再圧縮を実施することが、最終蒸発段の出口から蒸気を供給し、前記再循環された蒸気を第1の蒸発段の入口へと供給することをさらに含む、請求項62に記載の方法。
- 前記第1の蒸発段へ前記再循環された蒸気を供給する前に、該再循環された蒸気の温度を上昇させることをさらに含む、請求項63に記載の方法。
- 前記再循環される蒸気の温度を、約110°F(43.3℃)から約150°F(65.6℃)へと上昇させる、請求項64に記載の方法。
- 前記第1の果肉成分の量が、前記第2の果肉成分の量より多い、請求項39に記載の方法。
- 前記第2の果肉成分が、前記第1の果肉成分よりも高い重量%の全固形分を有する、請求項39に記載の方法。
- 前記第1の果肉成分が、約19%の重量%の全固形分を有し、前記第2の果肉成分が、約24%の重量%の全固形分を有する、請求項67に記載の方法。
- 前記第1の果肉成分と前記第2の果肉成分を混合することをさらに含み、該果肉混合物が、約20%固形分の重量%の全固形分を有する、請求項39に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することをさらに含み、これにより、清澄汁、第2の果肉成分および第3の果肉成分を生成する、請求項39に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、遠心分離器を使用して該汁成分を加工し、これにより、前記第2の果肉成分を生成することと、前記遠心分離器からの前記汁成分をろ過し、これにより、前記清澄汁および前記第3の果肉成分を生成することとを含む、請求項70に記載の方法。
- 前記果肉混合物を、膜の初期セッティング中および多段蒸発中にバッファリングすることをさらに含む、請求項39に記載の方法。
- 前記ペースト中間物を加工し、トマトパウダーを生成する、請求項39に記載の方法。
- 前記トマトパウダーが、約98重量%の全固形分を有する、請求項73に記載の方法。
- 前記逆浸透ステップおよび前記蒸発ステップを、別個の要素を使用して行う、請求項39に記載の方法。
- 前記逆浸透ステップおよび前記蒸発ステップを、別の時間で行う、請求項39に記載の方法。
- トマト汁を供給し、
前記トマト汁を、汁成分と第1の果肉成分とに分離し、
前記汁成分を加工し、これにより、清澄汁と第2の果肉成分とを生成し、
逆浸透によって、前記清澄汁から第1の水分を除去し、これにより、予濃縮トマト汁を生成し、
多段蒸発を使用して、前記予濃縮汁から第2の水分を除去し、これにより、濃縮液を生成し、
この場合、前記多段蒸発ステップ及び前記逆浸透ステップを別個の要素を使用して、別の時間で行い、
前記多段蒸発中に使用された蒸気を、後続の多段蒸発での使用のために再循環させ、
前記濃縮液と前記第1および第2の果肉成分とを混合し、ペースト中間物を形成し、
前記ペースト中間物を加工して、トマトペーストを生成する、
トマトペーストの製造方法。 - 前記トマト汁を分離することが、凝集剤を使用せずにトマト汁を分離することを含む、請求項77に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、該汁成分をろ過して前記清澄汁および前記第2の果肉成分を生成することを含む、請求項77に記載の方法。
- 前記汁成分を加工することが、該汁成分を遠心分離器により加工して、前記清澄汁および前記第2の果肉成分を生成することを含む、請求項77に記載の方法。
- 前記第1の水分を除去することが、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約50%を除去することを含む、請求項77に記載の方法。
- 前記第2の水分を除去することが、前記トマト汁から除去すべき全水分量の約45〜50%を除去することを含む、請求項77に記載の方法。
- 前記多段蒸発の連続する各蒸発段を、1つ前の蒸発段よりも低い温度で操作する、請求項77に記載の方法。
- 前記蒸気を再循環させることが、熱蒸気再圧縮を実施することを含む、請求項77に記載の方法。
- 前記ペースト中間物を加工し、トマトパウダーを生成することをさらに含む、請求77に記載の方法。
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