JP4201304B2 - 野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮方法 - Google Patents
野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮方法に関する。野菜及び/又は果実の搾汁液を濃縮する方法として、相変換を伴わない逆浸透による濃縮方法が、相変換を伴う加熱蒸発による一般的な濃縮方法に比べ、高品質の濃縮物を製造できることから、注目されている。本発明はかかる逆浸透による濃縮方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、野菜及び/又は果実の搾汁液を逆浸透濃縮する方法として、搾汁液を、複数の管状膜モジュールを接続した濃縮ユニットへ、一段一過式で流下させる方法(特開昭52−136942、特開昭59−25675)、多段一過式で流下させる方法(特開平5−15351、特開平5−336937)、多段循環式で流下させる方法(特開平3−21326、特開平3−58774)等、各種が知られている。これらのうちで一段一過式は、複数の管状膜モジュールを直列に接続した濃縮ユニットを一段のみ設置し、かかる一段の濃縮ユニットへ搾汁液を一過式で流下させて逆浸透濃縮する方法であり、また多段一過式又は多段循環式は、複数の管状膜モジュールを直列に接続した濃縮ユニットを2段以上の多段で設置して接続し、かかる多段の濃縮ユニットへ搾汁液を一過式又は循環式で流下させて逆浸透濃縮する方法である。
【0003】
前記のような従来の逆浸透濃縮方法ではいずれも、濃縮ユニットの入口側に搾汁液を管状膜モジュールへ供給するための高圧ポンプが接続されており、また濃縮ユニットの出口側にその逆浸透濃縮物を管状膜モジュールから排出するための圧力制御弁が接続されていて、高圧ポンプとして一般にプランジャポンプが使用されている。ところが、かかる従来の逆浸透濃縮方法には、次の1)〜4)のような問題がある。1)プランジャポンプを使用するため、脈動が生じ、これにより逆浸透濃縮時の操作条件が乱れ、安定な操作ができない。2)高圧下の逆浸透濃縮物を圧力制御弁から大気圧下へ一気に排出するため、逆浸透濃縮物が飛び散り易く、またこの際に含気し易く、これらによる品質劣化や雑菌汚染を防止するための工程管理が煩わしい。3)食品加工の実情では、野菜及び/又は果実の種子、表皮及び果肉等の固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物を逆浸透濃縮するという要求があるが、かかる固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物を逆浸透濃縮しようとしても、固形物がプランジャポンプの吸込口や吐出口における弁部を目詰まりさせ、また圧力制御弁におけるクリアランスの狭い弁部をも目詰まりさせるため、実際のところ、そのような固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物を逆浸透濃縮するのは難しい。4)前記のような固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物を敢て逆浸透濃縮しても、固形物がプランジャポンプや圧力制御弁の弁部で切断されたり、潰されるため、濃縮前の野菜及び/又は果実処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物は到底得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、安定な操作且つ容易な工程管理の下に、固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物であってもそれを逆浸透濃縮することができ、また濃縮前の野菜及び/又は果実処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物を得ることができる逆浸透濃縮方法を提供する処にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、上記の課題を解決するべく研究した結果、野菜及び/又は果実処理物として所定の固形物を含有するものを用い、濃縮ユニットの入口側にかかる野菜及び/又は果実処理物を管状膜モジュールへ供給するための供給用一軸偏心ねじポンプを接続し、また該濃縮ユニットの出口側にその逆浸透濃縮物を管状膜モジュールから排出するための排出用一軸偏心ねじポンプを接続して、前記の野菜及び/又は果実処理物を所定の条件下に圧力制御しつつ逆浸透濃縮するのが正しく好適であることを見出した。
【0006】
すなわち本発明は、野菜及び/又は果実処理物を複数の管状膜モジュールを接続した濃縮ユニットへ高圧下に流下させて逆浸透濃縮する方法において、野菜及び/又は果実処理物として野菜及び/又は果実の種子、表皮及び果肉から選ばれる少なくとも一種の固形物を含有するものを用い、かかる野菜及び/又は果実処理物を濃縮ユニットの入口側に接続した供給用一軸偏心ねじポンプにより管状膜モジュールへ供給すると共に、その逆浸透濃縮物を該濃縮ユニットの出口側に接続した排出用一軸偏心ねじポンプにより管状膜モジュールから排出し、この際に濃縮ユニットの入口側圧力が3〜6MPa、出口側圧力が1〜4MPaとなるよう該供給用一軸偏心ねじポンプ及び/又は該排出用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御することを特徴とする逆浸透濃縮方法に係る。
【0007】
本発明に係る逆浸透濃縮方法では、野菜及び/又は果実処理物を複数の管状膜モジュールを接続した濃縮ユニットへ高圧下に流下させて逆浸透濃縮する。管状膜モジュールは、管状半透膜を筒体内に支持したチューブラ型膜モジュールであり、それ自体としては市販品を利用できるが、管状半透膜としては食塩阻止率90%以上のものを用いるのが好ましく、食塩阻止率99%以上のものを用いるのがより好ましい。野菜及び/又は果実処理物を、複数の管状膜モジュールを接続した濃縮ユニットへ、多段一過式又は多段循環式で流下させる場合、少なくとも最終段の濃縮ユニットにおける管状膜モジュールの管状半透膜としては、食塩阻止率99%以上のものを用いるのが好ましい。
【0008】
野菜及び/又は果実処理物を濃縮ユニットへ流下させる方法は、前記したような一段一過式、多段一過式又は多段循環式のいずれでもよいが、より安定な操作且つ容易な工程管理の下に高品質の逆浸透濃縮物を得るためには、一段一過式が好ましい。複数の管状膜モジュールを直列に接続した濃縮ユニットを一段のみ設置し、かかる一段の濃縮ユニットへ野菜及び/又は果実処理物を一過式で流下させるのである。
【0009】
本発明に係る逆浸透濃縮方法では、前記した濃縮ユニットの入口側に野菜及び/又は果実処理物を管状膜モジュールへ供給するための供給用一軸偏心ねじポンプを接続し、また該濃縮ユニットの出口側にその逆浸透濃縮物を管状膜モジュールから排出するための排出用一軸偏心ねじポンプを接続する。従来の逆浸透濃縮方法において入口側に接続していたプランジャポンプに代えて供給用一軸偏心ねじポンプを接続し、また出口側に接続していた圧力制御弁に代えて排出用一軸偏心ねじポンプを接続するのである。
【0010】
一軸偏心ねじポンプは通称モーノポンプといわれ、それ自体としては公知のものであり(特開平7−77172、特開平8−21370、特開平9−264264)、例えば兵神装備社製のものを適用できる。かかる一軸偏心ねじポンプは駆動部、吸込部、ポンプ部及び吐出部を備え、該ポンプ部はステータ及びロータを備えている。ステータは開口断面長円形の雌ねじ孔が長手方向(軸方向)に連続形成された主として弾性材製の雌ねじ部であり、またロータは断面真円の金属製雄ねじ部であって、該ロータは該ステータ内に嵌挿され、駆動部によって吸込部を介し該ロータをその偏心軸を中心にして回転させることにより被搬送物を搬送するようになっている。
【0011】
前記した一軸偏心ねじポンプには、駆動部における駆動軸の回転をポンプ部のロータに伝えるための吸込部における連結部材として、両端にユニバーサルジョイントを備えるカップリングロッドやスクリュー等を用いたもの、また高い吐出圧を得るためにステータやロータを比較的長くしたものや2台以上を直列に接続したもの等、各種が知られている。本発明に係る逆浸透濃縮方法では、野菜及び/又は果実処理物を濃縮ユニットの入口側にて管状膜モジュールへ供給するためのものとして、またその逆浸透濃縮物を該濃縮ユニットの出口側にて管状膜モジュールから排出するためのものとして、一軸偏心ねじポンプを用い、説明の便宜上、濃縮ユニットの入口側における供給用のものが供給用一軸偏心ねじポンプであり、また濃縮ユニットの出口側における排出用のものが排出用一軸偏心ねじポンプであるが、これらのうちで供給用一軸偏心ねじポンプとしては、吐出圧3MPa以上の得られるものを用いる。
【0012】
本発明に係る逆浸透濃縮方法では、通常は濃縮ユニットの入口側に供給用一軸偏心ねじポンプと管状膜モジュールとの間で入口側圧力計を取付け、また該濃縮ユニットの出口側に管状膜モジュールと排出用一軸偏心ねじポンプとの間で出口側圧力計を取付けて、これらの入口側圧力計や出口側圧力計による圧力値を基に、演算制御機構を備えるインバータを介して供給用一軸偏心ねじポンプや排出用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御する。例えば、供給用一軸偏心ねじポンプの回転数は一定にして、出口側圧力計の圧力値を基に、演算制御機構を備えるインバータを介して排出用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御したり、逆に排出用一軸偏心ねじポンプの回転数は一定にして、入口側圧力計の圧力値を基に、演算制御機構を備えるインバータを介して供給用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御したり、又は入口側圧力計による圧力値、出口側圧力計による圧力値及び双方の差圧を基に、それぞれ演算制御装置を備えるインバータを介して供給用一軸偏心ねじポンプ及び排出用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御するのである。いずれの場合も、入口側圧力計による圧力値及び出口側圧力計による圧力値にそれぞれ上限及び下限を設定し、これらの上限及び下限の範囲内にて、供給用一軸偏心ねじポンプや排出用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御する。
【0013】
前記したように、一軸偏心ねじポンプは、ポンプ部のロータがその偏心軸を中心にして回転することにより被搬送物を搬送するようになっており、被搬送物を損傷する度合いが著しく低い。本発明に係る逆浸透濃縮方法では、かかる一軸偏心ねじポンプの特性を利用し、野菜及び/又は果実処理物を管状膜モジュールへ供給するため、脈動は生ぜず、したがって逆浸透濃縮時の操作が安定する。またかかる一軸偏心ねじポンプの特性を利用し、高圧下の逆浸透濃縮物を管状膜モジュールから徐々に減圧しつつ大気圧下へと排出するため、逆浸透濃縮物が飛び散ることはなく、またこの際に含気することもなく、したがって工程管理も容易である。
【0014】
しかも本発明に係る逆浸透濃縮方法によると、野菜及び/又は果実処理物の管状膜モジュールへの供給用として、またその逆浸透濃縮物の管状膜モジュールからの排出用として、前記したような特性を有する一軸偏心ねじポンプを用い、野菜及び/又は果実処理物を逆浸透濃縮するため、野菜及び/又は果実の搾汁液はいうまでもなく、野菜及び/又は果実の種子、表皮及び果肉等の固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物であっても、それらを逆浸透濃縮することができる。野菜及び/又は果実の切断及び/又は破砕物、野菜及び/又は果実の搾汁液とかかる切断及び/又は破砕物との混合物等、固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物であっても、該固形物が供給用一軸偏心ねじポンプや排出用一軸偏心ねじポンプのポンプ部を目詰まりさせることはないため、逆浸透濃縮することができるのであり、その上、該固形物が供給用一軸偏心ねじポンプや排出用一軸偏心ねじポンプのポンプ部で切断されたり、潰されることも殆どないため、濃縮前の野菜及び/又は果実処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物を得ることができるのである。比較的組織の軟弱なトマトの場合であっても、すなわちトマトの種子、表皮及び果肉等の固形物を含有するトマト処理物であっても、同様に逆浸透濃縮することができ、同様の逆浸透濃縮物を得ることができる。
【0015】
本発明に係る逆浸透濃縮方法では、前記したように、野菜及び/又は果実の搾汁液はいうまでもなく、野菜及び/又は果実の種子、表皮及び果肉等の固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物であっても、それらを逆浸透濃縮できる。かかる固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物を逆浸透濃縮するとき、固形物の含有量は特に制限されないが、30〜60重量%の固形物を含有するものが適している。また逆浸透濃縮時の圧力条件は、濃縮ユニットの入口側圧力3〜6MPa、出口側圧力1〜4MPaとするのが適しており、濃縮ユニットの入口側圧力3〜5MPa、出口側圧力1〜3MPa、入口側圧力と出口側圧力との差1.5MPa以上とするのがより適している。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る逆浸透濃縮方法に用いる装置を略示する全体図である。図1では、野菜及び/又は果実処理物を濃縮ユニットへ一段一過式で流下させる場合の逆浸透濃縮装置を示しており、複数の管状膜モジュール11を直列に接続した濃縮ユニット21が一段のみ設置されている。図示を省略するが、各管状膜モジュール11には食塩阻止率99%の管状半透膜が支持されている。
【0017】
濃縮ユニット21の入口側には野菜及び/又は果実処理物を入口側の管状膜モジュール11へ供給するための供給用一軸偏心ねじポンプ31の吐出部が接続されており、供給用一軸偏心ねじポンプ31と入口側の管状膜モジュール11との間には入口側圧力計41が取付けられている。供給用一軸偏心ねじポンプ31の吸込部にはバルブを介して貯留タンク51が接続されており、貯留タンク51には野菜及び/又は果実処理物が供給され、貯留されるようになっている。
【0018】
濃縮ユニット21の出口側には野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮物(濃縮ユニット21で逆浸透濃縮した物)を出口側の管状膜モジュール11から排出するための排出用一軸偏心ねじポンプ61の吸込部が接続されており、出口側の管状膜モジュール11と排出用一軸偏心ねじポンプ61との間には出口側圧力計71が取付けられている。入口側圧力計41は演算制御機構を備えるインバータ81に接続されており、インバータ81は排出用一軸偏心ねじポンプ61の駆動部へと接続されていて、入口側圧力計41による圧力値を基に、インバータ81を介して排出用一軸偏心ねじポンプ61の回転数を周波数制御するようになっている。排出用一軸偏心ねじポンプ61の吐出部には流量計91を介して貯留タンク52が接続されており、貯留タンク52には野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮物が貯留されるようになっている。
【0019】
図1の逆浸透濃縮装置では、供給用一軸偏心ねじポンプ31を一定回転させると共に排出用一軸偏心ねじポンプ61の回転数を前記したように周波数制御しつつ、野菜及び/又は果実処理物を貯留タンク51→供給用一軸偏心ねじポンプ31→入口側圧力計41の経路で入口側の管状膜モジュール11へ供給し、複数の管状膜モジュール11を直列に接続した濃縮ユニット21で逆浸透濃縮した後、その逆浸透濃縮物を出口側の管状膜モジュール11→出口側圧力計71→排出用一軸偏心ねじポンプ61→流量計91の経路で貯留タンク52へ貯留する。濃縮ユニット21での逆浸透濃縮時に各管状膜モジュール11に支持された管状半透膜を透過した透過液は、濃縮ユニット21の下部に設けた受器101で集合し、回収する。
【0020】
図2は本発明に係る逆浸透濃縮方法に用いる他の装置を略示する全体図である。図2では、野菜及び/又は果実処理物を濃縮ユニットへ二段循環式で流下させる場合の逆浸透濃縮装置を示しており、複数の管状膜モジュール12を直列に接続した一段目(上流側)の濃縮ユニット22と、同様に複数の管状膜モジュール13を直列に接続した二段目(下流側)の濃縮ユニット23とが設置され、接続されていて、濃縮ユニット23による逆浸透濃縮物の一部が循環されるようになっている。図示を省略するが、濃縮ユニット22の各管状膜モジュール12及び濃縮ユニット23の各管状膜モジュール13には食塩阻止率99%の管状半透膜が支持されている。
【0021】
濃縮ユニット22の入口側には野菜及び/又は果実処理物を入口側の管状膜モジュール12へ供給するための供給用一軸偏心ねじポンプ32の吐出部が接続されており、供給用一軸偏心ねじポンプ32と入口側の管状膜モジュール12との間には入口側圧力計42が取付けられている。供給用一軸偏心ねじポンプ32の吸込部にはバルブを介して貯留タンク53が接続されており、貯留タンク53には野菜及び/又は果実処理物が供給され、貯留されるようになっている。
【0022】
濃縮ユニット22の出口側には野菜及び/又は果実処理物の一次逆浸透濃縮物(濃縮ユニット22で逆浸透濃縮した物)を出口側の管状膜モジュール12から排出するための排出用一軸偏心ねじポンプ62の吸込部が接続されており、出口側の管状膜モジュール12と排出用一軸偏心ねじポンプ62との間には出口側圧力計72が取付けられている。入口側圧力計42は演算制御機構を備えるインバータ82に接続されており、インバータ82は排出用一軸偏心ねじポンプ62の駆動部へと接続されていて、入口側圧力計42による圧力値を基に、インバータ82を介して排出用一軸偏心ねじポンプ62の回転数を周波数制御するようになっている。排出用一軸偏心ねじポンプ62の吐出部には流量計92を介して貯留タンク54が接続されており、貯留タンク54には野菜及び/又は果実処理物の一次逆浸透濃縮物が貯留されるようになっている。
【0023】
濃縮ユニット23の入口側には野菜及び/又は果実処理物の一次逆浸透濃縮物を入口側の管状膜モジュール13へ供給するための供給用一軸偏心ねじポンプ33の吐出部が接続されており、供給用一軸偏心ねじポンプ33と入口側の管状膜モジュール13との間には入口側圧力計43が取付けられていて、供給用一軸偏心ねじポンプ33の吸込部にはバルブを介して貯留タンク54が接続されている。
【0024】
濃縮ユニット23の出口側には野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮物(濃縮ユニット23で逆浸透濃縮した物)を出口側の管状膜モジュール13から排出するための排出用一軸偏心ねじポンプ63の吸込部が接続されており、出口側の管状膜モジュール13と排出用一軸偏心ねじポンプ63との間には出口側圧力計73が取付けられている。入口側圧力計43は演算制御機構を備えるインバータ83に接続されており、インバータ83は排出用一軸偏心ねじポンプ63の駆動部へと接続されていて、入口側圧力計43による圧力値を基に、インバータ83を介して排出用一軸偏心ねじポンプ63の回転数を周波数制御するようになっている。排出用一軸偏心ねじポンプ63の吐出部には流量計93を介して貯留タンク55が接続されており、貯留タンク55には野菜及び/又は果実処理物の逆浸透濃縮物が貯留されるようになっている。
【0025】
貯留タンク55にはバルブを介して循環用一軸偏心ねじポンプ111の吸込部が接続されており、循環用一軸偏心ねじポンプ111の吐出部は貯留タンク54へと接続されている。貯留タンク55に貯留された逆浸透濃縮物の一部を循環用一軸偏心ねじポンプ111により貯留タンク54へと返送し、濃縮ユニット22で逆浸透濃縮した一次逆浸透濃縮物と共に、再度濃縮ユニット23で逆浸透濃縮するようになっているのである。
【0026】
図2の逆浸透濃縮装置では、供給用一軸偏心ねじポンプ32を一定回転させると共に排出用一軸偏心ねじポンプ62の回転数を前記したように周波数制御しつつ、野菜及び/又は果実処理物を貯留タンク53→供給用一軸偏心ねじポンプ32→入口側圧力計42の経路で入口側の管状膜モジュール12へ供給し、複数の管状膜モジュール12を直列に接続した濃縮ユニット22で一次的に逆浸透濃縮した後、その一次逆浸透濃縮物を出口側の管状膜モジュール12→出口側圧力計72→排出用一軸偏心ねじポンプ62→流量計92の経路で貯留タンク54へ貯留する。濃縮ユニット22での逆浸透濃縮時に各管状膜モジュール12に支持された管状半透膜を透過した透過液は、濃縮ユニット22の下部に設けた受器102で集合し、回収する。
【0027】
引き続き図2の逆浸透濃縮装置では、供給用一軸偏心ねじポンプ33を一定回転させると共に排出用一軸偏心ねじポンプ63の回転数を前記したように周波数制御しつつ、野菜及び/又は果実処理物の一次逆浸透濃縮物(貯留タンク55から逆浸透濃縮物の一部を循環用一軸偏心ねじポンプ111により貯留タンク54へ返送する場合は、かかる返送物と一次逆浸透濃縮物との混合物)を貯留タンク54→供給用一軸偏心ねじポンプ33→入口側圧力計43の経路で入口側の管状膜モジュール13へ供給し、複数の管状膜モジュール13を直列に接続した濃縮ユニット23で逆浸透濃縮した後、その逆浸透濃縮物を出口側の管状膜モジュール13→出口側圧力計73→排出用一軸偏心ねじポンプ63→流量計93の経路で貯留タンク55へ貯留する。そして必要に応じ、貯留タンク55へ貯留した逆浸透濃縮物の一部を循環用一軸偏心ねじポンプ111により貯留タンク54へと返送する。濃縮ユニット23での逆浸透濃縮時に各管状膜モジュール13に支持された管状半透膜を透過した透過液は、濃縮ユニット23の下部に設けた受器103で集合し、回収する。
【0028】
図2の逆浸透濃縮装置は、野菜及び/又は果実処理物を一段目(上流側)の濃縮ユニット22及び二段目(下流側)の濃縮ユニット23へ流下させて逆浸透濃縮し、必要に応じその逆浸透濃縮物の一部を循環用一軸偏心ねじポンプ111により濃縮ユニット23の入口側へ返送する二段循環式のものであるが、循環用一軸偏心ねじポンプ111を省略する場合は二段一過式のものとなる。
【0029】
本発明に係る逆浸透濃縮方法の実施形態としては、図1や図2について以上説明した逆浸透濃縮装置を用いて野菜及び/又は果実を逆浸透濃縮する方法が挙げられる。
【0030】
【実施例】
実施例1
図1について前記した一段一過式の逆浸透濃縮装置を用い、次の条件下でトマト処理物を連続して5時間逆浸透濃縮した。
条件
トマト処理物:トマトを剥皮し、切断して、加熱した後、破砕した、固形物としてトマトの表皮及び果肉を35重量%含有する、Brix5.0%、温度60℃の処理物。尚、固形物の含有量は、処理物を開口径2.8mmの濾過網を取付けた篩で篩ったときに該濾過網上に残る物の割合とした。
濃縮ユニット:管状半透膜としてPCI社製のAFC99膜を支持した複数の管状膜モジュールを直列に接続した全膜面積10.4m2のユニット。
供給用一軸偏心ねじポンプ:兵神装備社製のモーノポンプ8NES30。
排出用一軸偏心ねじポンプ:兵神装備社製のモーノポンプ8NE30。
濃縮ユニットの入口側圧力:3.5〜4.0MPa。
濃縮ユニットの出口側圧力:1.5〜2.0MPa。
濃縮ユニットへのトマト処理物の供給量:400L/h。
濃縮ユニットからの逆浸透濃縮物の排出量:200L/h。
【0031】
トマト処理物の濃縮ユニットへの供給時における脈動はなく、その逆浸透濃縮物の濃縮ユニットからの排出時における飛び散りや含気もなかった。また固形物に起因する供給用一軸偏心ねじポンプや排出用一軸偏心ねじポンプの目詰まりもなく、濃縮前のトマト処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような、固形物の含有量65重量%、Brix10.0%の逆浸透濃縮物が得られた。要するに、安定な操作且つ容易な工程管理の下に、固形物を含有するトマト処理物を逆浸透濃縮することができ、濃縮前のトマト処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物を得ることができた。
【0032】
比較例1
供給用一軸偏心ねじポンプに代えてプランジャポンプを用い、また排出用一軸偏心ねじポンプに代えて圧力制御弁を用い、更に濃縮ユニットの入口側圧力3.5〜4.0MPa及び濃縮ユニットの出口側圧力1.5〜2.0MPaを目標としたこと以外は、実施例1と同様にして、トマト処理物を断続して5時間逆浸透濃縮した。
【0033】
トマト処理物の濃縮ユニットへの供給時における脈動が大きく、その逆浸透濃縮物の濃縮ユニットからの排出時における飛び散りや含気が激しかった。また濃縮操作中、固形物に起因するプランジャポンプや圧力制御弁の目詰まりがしばしば起こり、その都度、濃縮操作を中止して、それらの清掃を行なった。断続して敢えてトマト処理物を逆浸透濃縮したところ、固形物が切断されたり、潰された、濃縮前のトマト処理物に含まれる固形物の形を殆ど止めない、固形物の含有量20重量%、Brix6.0%の逆浸透濃縮物が得られた。
【0034】
実施例2
図2について前記した二段循環式の逆浸透濃縮装置を用い、次の条件下でリンゴ処理物を連続して5時間逆浸透濃縮した。但しここでは、二段目の濃縮ユニットから排出された逆浸透濃縮物を循環せず、したがって二段一過式で逆浸透濃縮した。
条件
リンゴ処理物:リンゴの表皮、種子及び芯を除き、ビタミンCの水溶液を散布しつつ破砕した後、加熱及び冷却した、固形物としてリンゴの果肉を43重量%含有する、Brix11.2%、温度60℃の処理物。尚、固形物の含有量は、処理物を開口径2.8mmの濾過網を取付けた篩で篩ったときに該濾過網上に残る物の割合とした。
濃縮ユニット:一段目は管状半透膜としてPCI社製のAFC99膜を支持した複数の管状膜モジュールを直列に接続した全膜面積7.8m2のユニット、二段目は管状半透膜としてPCI社製のAFC99膜を支持した複数の管状膜モジュールを直列に接続した全膜面積5.2m2のユニット。
供給用一軸偏心ねじポンプ:一段目及び二段目共に兵神装備社製のモーノポンプで、一段目は8NES30、二段目は12NES30。
排出用一軸偏心ねじポンプ:一段目及び二段目共に兵神装備社製のモーノポンプで、一段目は8NE30、二段目は12NE30。
濃縮ユニットの入口側圧力:一段目は3.5〜4.0MPa、二段目は5.0〜6.0MPa。
濃縮ユニットの出口側圧力:一段目は2.5〜3.0MPa、二段目は3.0〜4.0MPa。
濃縮ユニットへのリンゴ処理物の供給量:一段目は500L/h、二段目は350L/h。
濃縮ユニットからの逆浸透濃縮物の排出量:一段目は350L/h、二段目は240L/h。
【0035】
リンゴ処理物又はその一段目の濃縮ユニットによる逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットへの供給時における脈動はなく、逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットからの排出時における飛び散りや含気もなかった。また固形物に起因する各供給用一軸偏心ねじポンプや各排出用一軸偏心ねじポンプの目詰まりもなく、濃縮前のリンゴ処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような、固形物の含有量60重量%、Brix18.1%の逆浸透濃縮物が得られた。要するに、安定な操作且つ容易な工程管理の下に、固形物を含有するリンゴ処理物を逆浸透濃縮することができ、濃縮前のリンゴ処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物を得ることができた。
【0036】
比較例2
各供給用一軸偏心ねじポンプに代えてプランジャポンプを用い、また各排出用一軸偏心ねじポンプに代えて圧力制御弁を用い、更に一段目の濃縮ユニットの入口側圧力3.5〜4.0MPa、一段目の濃縮ユニットの出口側圧力2.5〜3.0MPa、二段目の濃縮ユニットの入口側圧力5.0〜6.0MPa及び二段目の濃縮ユニットの出口側圧力3.0〜4.0MPaを目標としたこと以外は、実施例2と同様にして、リンゴ処理物を断続して5時間逆浸透濃縮した。
【0037】
リンゴ処理物又はその一段目の濃縮ユニットによる逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットへの供給時における脈動が大きく、逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットからの排出時における飛び散りや含気が激しかった。また濃縮操作中、固形物に起因する各プランジャポンプや各圧力制御弁の目詰まりがしばしば起こり、その都度、濃縮操作を中止して、それらの清掃を行なった。断続して敢えてリンゴ処理物を逆浸透濃縮したところ、固形物が切断されたり、潰された、濃縮前のリンゴ処理物に含まれる固形物の形を殆ど止めない、固形物の含有量30重量%、Brix15.0%の逆浸透濃縮物が得られた。
【0038】
実施例3
図2について前記した二段循環式の逆浸透濃縮装置を用い、次の条件下でイチゴ処理物を連続して5時間逆浸透濃縮した。但しここでも、二段目の濃縮ユニットから排出された逆浸透濃縮物を循環せず、したがって二段一過式で逆浸透濃縮した。
条件
イチゴ処理物:イチゴのへたを除去した後、破砕した、固形物としてイチゴの種子及び果肉を28重量%含有する、Brix8.5%の処理物。尚、固形物の含有量は、処理物を開口径2.8mmの濾過網を取付けた篩で篩ったときに該濾過網上に残る物の割合とした。
濃縮ユニット:一段目は管状半透膜としてPCI社製のAFC99膜を支持した複数の管状膜モジュールを直列に接続した全膜面積5.2m2のユニット、二段目も管状半透膜としてPCI社製のAFC99膜を支持した複数の管状膜モジュールを直列に接続した全膜面積5.2m2のユニット。
供給用一軸偏心ねじポンプ:一段目及び二段目共に兵神装備社製のモーノポンプで、一段目は8NES30、二段目は12NES30。
排出用一軸偏心ねじポンプ:一段目及び二段目共に兵神装備社製のモーノポンプで、一段目は8NE30、二段目は12NE30。
濃縮ユニットの入口側圧力:一段目は3.5〜4.0MPa、二段目は5.0〜6.0MPa。
濃縮ユニットの出口側圧力:一段目は2.5〜3.0MPa、二段目は3.0〜4.0MPa。
濃縮ユニットへのイチゴ処理物の供給量:一段目は500L/h、二段目は400L/h。
濃縮ユニットからの逆浸透濃縮物の排出量:一段目は400L/h、二段目は300L/h。
【0039】
イチゴ処理物又はその一段目の濃縮ユニットによる逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットへの供給時における脈動はなく、逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットからの排出時における飛び散りや含気もなかった。また固形物に起因する各供給用一軸偏心ねじポンプや各排出用一軸偏心ねじポンプの目詰まりもなく、濃縮前のイチゴ処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような、固形物の含有量35重量%、Brix14.2%の逆浸透濃縮物が得られた。要するに、安定な操作且つ容易な工程管理の下に、固形物を含有するイチゴ処理物を逆浸透濃縮することができ、濃縮前のイチゴ処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物を得ることができた。
【0040】
比較例3
各供給用一軸偏心ねじポンプに代えてプランジャポンプを用い、また各排出用一軸偏心ねじポンプに代えて圧力制御弁を用い、更に一段目の濃縮ユニットの入口側圧力3.5〜4.0MPa、一段目の濃縮ユニットの出口側圧力2.5〜3.0MPa、二段目の濃縮ユニットの入口側圧力5.0〜6.0MPa及び二段目の濃縮ユニットの出口側圧力3.0〜4.0MPaを目標としたこと以外は、実施例3と同様にして、イチゴ処理物を断続して5時間逆浸透濃縮した。
【0041】
イチゴ処理物又はその一段目の濃縮ユニットによる逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットへの供給時における脈動が大きく、逆浸透濃縮物の各濃縮ユニットからの排出時における飛び散りや含気が激しかった。また濃縮操作中、固形物に起因する各プランジャポンプや各圧力制御弁の目詰まりがしばしば起こり、その都度、濃縮操作を中止して、それらの清掃を行なった。断続して敢えてイチゴ処理物を逆浸透濃縮したところ、固形物が切断されたり、潰された、濃縮前のイチゴ処理物に含まれる固形物の形を殆ど止めない、固形物の含有量20重量%、Brix12.0%の逆浸透濃縮物が得られた。
【0042】
【発明の効果】
既に明らかなように、以上説明した本発明には、安定な操作且つ容易な工程管理の下に、固形物を含有する野菜及び/又は果実処理物であってもそれを逆浸透濃縮することができ、また濃縮前の野菜及び/又は果実処理物に含まれる固形物をほぼそのままの形で残すような逆浸透濃縮物を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る逆浸透濃縮方法に用いる装置を略示する全体図。
【図2】 本発明に係る逆浸透濃縮方法に用いる他の装置を略示する全体図。
【符号の説明】
11〜13・・管状膜モジュール、21〜23・・濃縮ユニット、31〜33・・供給用一軸偏心ねじポンプ、41〜43・・入口側圧力計、51〜55・・貯留タンク、61〜63・・排出用一軸偏心ねじポンプ、71〜73・・出口側圧力計
Claims (5)
- 野菜及び/又は果実処理物を複数の管状膜モジュールを接続した濃縮ユニットへ高圧下に流下させて逆浸透濃縮する方法において、野菜及び/又は果実処理物として野菜及び/又は果実の種子、表皮及び果肉から選ばれる少なくとも一種の固形物を含有するものを用い、かかる野菜及び/又は果実処理物を濃縮ユニットの入口側に接続した供給用一軸偏心ねじポンプにより管状膜モジュールへ供給すると共に、その逆浸透濃縮物を該濃縮ユニットの出口側に接続した排出用一軸偏心ねじポンプにより管状膜モジュールから排出し、この際に濃縮ユニットの入口側圧力が3〜6MPa、出口側圧力が1〜4MPaとなるよう該供給用一軸偏心ねじポンプ及び/又は該排出用一軸偏心ねじポンプの回転数を周波数制御することを特徴とする逆浸透濃縮方法。
- 野菜及び/又は果実処理物を複数の管状膜モジュールを直列に接続した濃縮ユニットへ高圧下に一過式で流下させて逆浸透濃縮する請求項1記載の逆浸透濃縮方法。
- 野菜及び/又は果実処理物が30〜60重量%の固形物を含有するものである請求項1又は2記載の逆浸透濃縮方法。
- 濃縮ユニットの入口側圧力3〜5MPa、出口側圧力1〜3MPa、入口側圧力と出口側圧力との差1.5MPa以上の条件下で逆浸透濃縮する請求項1〜3のいずれか一つの項記載の逆浸透濃縮方法。
- トマト処理物を逆浸透濃縮する請求項1〜4のいずれか一つの項記載の逆浸透濃縮方法。
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