JP2008309745A - 粒度分布測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 測定対象が、断面積の大きさが異なると粒子径等が変化してしまうものであっても、被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、被測定粒子群の粒度分布を正確に算出することができる粒度分布測定装置及び測定方法を提供する。
【解決手段】 レーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置1であって、被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が互いに同一面積となり、かつ、光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセル30、40、50を備え、少なくとも2種類のフローセル30、40、50の内から1種類のフローセルが選択されて使用されるように、フローセル30、40、50は、下側配管21と上側配管20との間に、同一面積を維持して接続交換可能とされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、被測定液中の被測定粒子群の粒度分布を測定するレーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置及び測定方法に関する。
レーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置においては、媒体中に分散状態の被測定粒子群にレーザ光を照射することにより、被測定粒子群で回折・散乱されたレーザ光の空間的な強度分布を光検出素子で検出して、その測定結果からフラウンホーファ回折理論やミーの散乱理論に基づく演算を行うことによって、被測定粒子群の粒度分布を算出する。
このような粒度分布測定装置において、被測定粒子群を分散させるために媒液(例えば、水等)を使用する場合には、フローセルが使用されることがある。フローセルを使用した測定では、媒液中に被測定粒子群が均一に分散された被測定液がフローセル内を流れるようにして、フローセル内の被測定液にレーザ光を照射することになる。
ここで、フローセルを使用した粒度分布測定装置の一例について説明する。図4は、フローセルを使用した従来の粒度分布測定装置2の構成を示す図である。なお、図4中で、光学系の構成を表す模式図と、データサンプリング回路やコンピュータからなる信号処理系の構成を表すブロック図とを併記して示している。
まず、媒液Lが、攪拌羽根等を有する攪拌機212と超音波振動子213とを備える分散槽210内に媒液供給ポンプ211から供給されるともに、被測定粒子群Pも分散槽210内に投入される。そして、攪拌機212と超音波振動子213とを駆動させることによって、分散槽210内で媒液L中に被測定粒子群Pが均一に分散してなる被測定液Sが生成する。
また、分散槽210は、循環ポンプ222と循環用配管221とを介してフローセル230の下側接続口230aと接続されるとともに、循環用配管220を介してフローセル230の上側接続口230bと接続されることにより、循環ポンプ222を駆動させることによって、被測定液Sが分散槽210内とフローセル230内との間を循環することになる。このとき、被測定液Sはフローセル230内を下方から上方に流れることになる。
次に、被測定液Sが分散槽210内とフローセル230内との間を循環した状態、つまりフローセル230内を被測定液Sが流れている状態で、レーザ光源241からのレーザ光を、集光レンズ242、空間フィルタ243、コリメータ244を介してフローセル230に前方向(左から右へ)に向かうように照射する。これにより、レーザ光は、フローセル230内の被測定粒子群Pで回折・散乱して、空間的に回折・散乱光の強度分布パターンが生ずることになる。この回折・散乱光のうち、フローセル230から略前方向への回折・散乱光は、集光レンズ251を介して前方散乱光センサ(光検出素子)252の受光面上に集光されて、リング状の回折・散乱像を結ぶ。また、フローセル230から側方(後上方向)への散乱光は、側方散乱光センサ(光検出素子)253によって検出され、フローセル230から後方(後下方向)への散乱光は、複数の後方散乱光センサ(光検出素子)254によって検出されることになる。
このようにして各光センサ252、253、254で検出される光の強度分布は、各光センサ252、253、254の出力信号を増幅するアンプ及びその増幅信号をデジタル化するA−D変換器を備えるデータサンプリング回路260を介してコンピュータ270に送信される。
最後に、コンピュータ270では、この回折・散乱光の空間強度分布の測定データ(デジタル化された増幅信号)と、予め記憶させた被測定粒子及び媒液Lの屈折率とを用いて、ミーの散乱理論やフラウンホーファの回折理論に基づいた公知の演算が行われることにより、被測定粒子群Pの粒度分布が算出される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002―116134号公報
ところで、上述したようなフラウンホーファの回折理論やミーの散乱理論に基づく演算方法は、レーザ光が被測定粒子で1度だけ散乱されるものとして考えられたものである。よって、媒液L中の被測定粒子の濃度が適正濃度範囲であれば、被測定粒子群Pの粒度分布を精度良く算出することができる。しかし、媒液L中の被測定粒子の濃度が大きすぎる場合には、レーザ光がある被測定粒子によって散乱された散乱光が、さらに別の被測定粒子で散乱される多重散乱が発生するので、算出された被測定粒子群の粒度分布と実際の被測定粒子群の粒度分布との誤差が大きくなってしまう。一方、媒液L中の被測定粒子の濃度が小さすぎる場合には、多重散乱は生じないが、各光センサ252、253、254で検出するには散乱光の強度が小さすぎて、散乱光の強度分布パターンを正確に得るのが困難となる。
よって、媒液L中の被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整する調整作業を行うことにより精度を上げて、被測定粒子群Pの粒度分布の測定を行っていた。つまり、被測定粒子群Pの粒度分布の測定を精度良く行うために、媒液L中の被測定粒子の濃度が適正濃度範囲となるように調整する必要があった。しかし、この調整作業には、かなりの時間と手数とを要するという問題点がある。
また、被測定粒子群Pの中には、希釈すると被測定粒子の粒子径等が変化してしまうため、適正濃度範囲にまで希釈できないものもある。
そこで、媒液L中の被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整しなくても、レーザ光の光路長を異ならせることで、被測定粒子群Pの粒度分布を精度良く算出する方法が見出されている。フラウンホーファの回折理論やミーの散乱理論に基づく演算方法は、光路長が一定である状況では、媒液L中の被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整しなければならないものであるが、レーザ光の散乱量は光路中に存在する粒子数に比例するものと考えられるので、逆に、媒液L中の被測定粒子の濃度が一定である状況では、光路長を調整すればよいことになる。よって、媒液L中の被測定粒子の濃度が大きすぎて多重散乱を生じるような場合には、被測定液Sを希釈して適正な濃度とする代わりに、光路長を短くしても同様の効果がある。逆に、被測定粒子の濃度が小さすぎて充分な散乱光の強度が得られない場合には、被測定液Sを濃縮して適正な濃度とする代わりに、光路長を長くすることで代替することができる。
しかしながら、被測定粒子群Pの中には、被測定粒子群Pの進行方向と垂直となる断面積の大きさが異なると、被測定液Sの流量が変化することに伴い、被測定粒子の粒子径等が変化してしまうため、ただ単純にフローセル230における光路長を長くしたり短くしたりすると、被測定液Sの流量も変化することになり、被測定粒子群Pの粒度分布を正確に算出することができないものがある。例えば、気泡粒子群は、進行方向と垂直となる断面積の大きさが異なることによって、被測定液の流量が変化することに伴い、気泡粒子の粒子径等が変化してしまうものの一つである。また、このような気泡粒子群においては、フローセル230内全体で被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が同一面積となっていないフローセル230を用いても被測定粒子群Pの粒度分布を正確に算出することができていなかった。
そこで、本発明は、測定対象が、進行方向と垂直となる断面積の大きさが異なると、粒子径等が変化してしまう被測定粒子であっても、被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、被測定粒子群の粒度分布を正確に算出することができる粒度分布測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の粒度分布測定装置は、フローセル内を流れる被測定液にレーザ光を照射することにより、回折・散乱光の強度分布を光検出素子で測定して、その強度分布の測定結果から被測定液に含まれる被測定粒子群の粒度分布を算出するレーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置であって、前記被測定液を供給する供給源と、前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が互いに同一面積となり、かつ、前記レーザ光の光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセルと、前記フローセルの下側接続口及び供給源と接続され、かつ、前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積がフローセル中の断面積と同一面積となる下側配管と、前記フローセルの上側接続口と接続される上側配管とを備え、前記少なくとも2種類のフローセルの内から1種類のフローセルが選択されて使用されるように、フローセルは、前記下側配管と上側配管との間で、下側配管中の断面積と同一面積を維持して接続交換可能とされるようにしている。
ここで、「光路長」とは、フローセル中に被測定液が存在しないときに、フローセル中を通過するレーザ光の距離をいう。
また、「被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積」とは、被測定粒子群の進行方向と垂直となる面のことをいう。なお、本発明では、断面積の大きさが異ならないように、被測定粒子群がフローセルを通過する後まで、断面積の大きさは常に一定面積となる。
また、「下側配管中の断面積と同一面積を維持して接続交換可能」とは、本発明では、被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積の大きさは同一面積であるが、断面積の形状は異なるフローセルを数種類備えるので、その数種類のフローセルから1個のフローセルが選択されて使用されるが、その異なる断面積の形状を有するどのフローセルが選択されても、フローセル中の断面積と下側配管中の断面積との同一面積を維持しつつ、下側配管と上側配管との間に接続できることをいう。よって、同一面積を維持できないものや、1種類のフローセルしか接続できないものとは異なる。
本発明の粒度分布測定装置によれば、断面積が互いに同一面積となり、かつ、光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセルを備える。
また、断面積がフローセル中の断面積と同一面積となる下側配管を備える。さらに、上側配管を備える。
そして、フローセルは、下側配管と上側配管との間で、下側配管中の断面積と同一面積を維持して接続交換可能とされている。
これにより、少なくとも2種類のフローセルの内から1種類のフローセルを選択して使用する。
具体的には、被測定液中の被測定粒子の濃度が大きすぎて、測定誤差が大きくなる場合には、被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、光路長がより短い別の種類のフローセルと交換することにより、多重散乱を防止して、被測定粒子群の粒度分布を正確に算出するようにする。一方、被測定液中の被測定粒子の濃度が小さすぎて、光検出素子で検出するには回折・散乱光の強度が小さすぎる場合には、被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、光路長がより長い別の種類のフローセルと交換することにより、回折・散乱光の強度を大きくして、被測定粒子群の粒度分布を正確に算出するようにする。
以上のように、本発明の粒度分布測定装置によれば、測定対象が、被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積の大きさが異なると粒子径等が変化してしまうものであっても、断面積の大きさが変化することなく、光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセルの内から1種類のフローセルが選択されて使用されるので、被測定粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、粒子径等を変化させず、被測定粒子群の粒度分布を正確に算出することができる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
また、上記発明において、前記供給源は、測定対象となる範囲の粒子径の気泡粒子を含む被測定液を供給するものであるようにしてもよい。
上記課題を解決するためになされた本発明の測定方法は、前記被測定液を供給する供給源と、前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が互いに同一面積となり、かつ、前記レーザ光の光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセルと、前記フローセルの下側接続口及び供給源と接続され、かつ、前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積がフローセル中の断面積と同一面積となる下側配管と、前記フローセルの上側接続口と接続される上側配管とを備え、前記フローセルは、前記下側配管と上側配管との間で、下側配管中の断面積と同一面積を維持して接続交換可能とされるレーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置による測定方法であって、光検出素子で検出される回折・散乱光の強度が適正範囲内となるように、少なくとも2種類のフローセルの内から1種類のフローセルを選択して使用する選択工程と、選択されたフローセル内を流れる被測定液にレーザ光を照射することにより、回折・散乱光の強度分布を光検出素子で測定して、その強度分布の測定結果から被測定液に含まれる被測定粒子群の粒度分布を算出する算出工程とを含むようにする。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれる。
図1は、本発明に係るレーザ光回折・散乱式の粒度分布測定装置1の構成を示す図である。図2は、3種類のフローセル30、40、50の構造を示す斜視図及びその底面図である。
なお、図1中で、光学系の構成を表す模式図と、データサンプリング回路やコンピュータからなる信号処理系の構成を表すブロック図とを併記して示している。
また、本発明における粒度分布測定装置1は、測定時には、3種類のフローセル30、40、50の内から1種類のフローセルが選択されて使用されるように構成されているが、フローセル30を選択して使用した場合についてまず説明する。その後、3種類のフローセル30、40、50の構造や使用方法等について詳しく説明することとする。
フローセル30は、四角筒形状であり、その下端部に四角形状の下側接続口30aを有するとともに、その上端部に四角形状の上側接続口30bを有するものである。そして、フローセル30内では、被測定液Sの進行方向と垂直となる断面積が常に同一面積D1となっている。
また、フローセル30においては、被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積D1は、光路長L1×幅(D1/L1)としている。よって、後述するが、レーザ光は、光路長L1方向に照射されることになる。
そして、フローセル30の下側接続口30aは、下側配管21を介して測定対象である気泡粒子群を含む被測定液Sの供給源11と接続されている。また、上側接続口30bは、上側配管20を介して排出ポンプ12と接続されている。
このような構成において、排出ポンプ12が駆動することによって、供給源11内の気泡粒子群を含む被測定液Sが、下側接続口30aからフローセル30内に流入し、そして、フローセル30内を下方から上方へ流れ、その後、上側接続口30bから流出することになる。
下側配管21は、合成ゴムや軟質プラスチックで形成された円筒形状であり、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積がフローセル30中の断面積と同一面積D1となっている。これにより、四角形状の下側接続口30aと形状は異なるが、合成ゴムや軟質プラスチックの弾性によって四角形状の下側接続口30aに対応して同一面積D1を維持しながら接続可能となっている。
上側配管20も、合成ゴムや軟質プラスチックで形成された円筒形状であり、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積がフローセル30中の断面積と同一面積D1となっている。これにより、四角形状の上側接続口30bと形状は異なるが、合成ゴムや軟質プラスチックの弾性によって四角形状の上側接続口30bに対応して同一面積D1を維持しながら接続可能となっている。
このような構成において、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積の大きさが常に一定となるので、被測定液Sの流量が変化することもなく、気泡粒子の粒子径等が変化してしまうことを防止することができる。
また、粒度分布測定装置1の左側には、レーザ光源41と集光レンズ42と空間フィルタ43とコリメータ44とが左からこの順に配置されるとともに、粒度分布測定装置1の中央には、フローセル30が配置される。
このような構成において、レーザ光源41で発生されたレーザ光は、集光レンズ42、空間フィルタ43、コリメータ44を通過して平行光とされ、前方向(左から右へ)に向かうようにフローセル30に照射される。このとき、フローセル30内には、粒度分布を測定するための被測定液Sが下から上へ流れるように導入されている。
これにより、レーザ光は、フローセル30内の気泡粒子群で回折・散乱して、空間的に回折・散乱光の強度分布パターンが生ずることになる。
粒度分布測定装置1の右側には、集光レンズ51とリングディテクタ(前方散乱光センサ)52とが左からこの順に配置されている。
リングディテクタ52は、互いに異なる半径を持つリング状ないしは半リング状の受光面を持つ複数(例えば、64個)の光検出素子を、集光レンズ51の光軸を中心とするように同心円状に配置してあり、各光検出素子には、それぞれの位置に応じた回折・散乱角度を持つ光が入射するようにしてある。したがって、各光検出素子の出力信号は、各回折・散乱角度ごとの光の強度を表すことになる。
このような構成において、前方向に対して60°以内の回折・散乱光は、集光レンズ51を介してリングディテクタ52の受光面上に集光されて、リング状の回折・散乱像を結ぶようになる。
また、前方向に対して60°を越えることになる側方(後上方向)への散乱光は、側方散乱光センサ53によって検出される。
さらに、前方向に対して60°を越えることになる後方(後下方向)への散乱光は、複数の後方散乱光センサ54によって検出される。
後方散乱光センサ54は、複数(例えば、4個)の光検出素子を、左から右へ一直線状に並ぶように配置してあり、各光検出素子には、それぞれの位置に応じた回折・散乱角度を持つ光が入射するようにしてある。したがって、各光検出素子の出力信号は、各回折・散乱角度ごとの光の強度を表すことになる。
リングディテクタ52、側方散乱光センサ53及び後方散乱光センサ54の各光センサの出力信号は、アンプ、マルチプレクサ及びA−D変換器からなるデータサンプリング回路60によって順次デジタル化され、汎用のコンピュータ70に送信される。
コンピュータ70では、リングディテクタ52、側方散乱光センサ53及び後方散乱光センサ54の各光センサからの光強度データ(デジタル化された増幅信号)、つまり回折・散乱光の空間強度分布データ(強度分布の測定結果)と、予め記憶させた気泡粒子及び媒液の屈折率とを用いて、フラウンホーファ回折理論やミーの散乱理論に基づいた公知の演算が行われることによって、気泡粒子群の粒度分布が算出される。
次に、3種類のフローセル30、40、50の構造について説明する(図2参照)。なお、フローセル30については、上述したのでその説明を省略する。
フローセル40は、四角筒形状であり、その下端部に四角形状の下側接続口を有するとともに、その上端部に四角形状の上側接続口を有するものである(図2(b)参照)。そして、フローセル40内では、被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が常に同一面積D2となっている。
また、フローセル40においては、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積D2は、光路長L2×幅(D2/L2)としている。よって、レーザ光は、光路長L2方向に照射されることになる。このとき、光路長L2は、光路長L1より長くなっている。なお、フローセル40中の断面積D2と、フローセル30中の断面積D1とは、同一面積(D1=D2)となる。
そして、フローセル40の下側接続口は、下側配管21と接続交換可能とされている。また、上側接続口は、上側配管20と接続交換可能されている。
このような構成において、フローセル30を用いたときに、被測定液S中の気泡粒子の濃度が小さすぎて、リングディテクタ52、側方散乱光センサ53及び後方散乱光センサ54で検出するには回折・散乱光の強度が小さすぎる場合には、気泡粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、フローセル30の光路長L1より長くなる光路長L2のフローセル40と交換することにより、回折・散乱光の強度を大きくして、気泡粒子群の粒度分布を正確に算出することができるようになる。
また、フローセル40を用いても、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積の大きさが常に一定となるので、被測定液Sの流量が変化することもなく、気泡粒子の粒子径等が変化してしまうことを防止することができる。
フローセル50は、四角筒形状であり、その下端部に四角形状の下側接続口を有するとともに、その上端部に四角形状の上側接続口を有するものである。そして、フローセル50内では、被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が常に同一面積D3となっている。
また、フローセル50においては、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積D3は、光路長L3×幅(D3/L3)としている。よって、レーザ光は、光路長L3方向に照射されることになる。このとき、光路長L3は、光路長L1より短くなっている。なお、フローセル50中の断面積D3と、フローセル30中の断面積D1とは、同一面積(D1=D3)となる。
そして、フローセル50の下側接続口は、下側配管21と接続交換可能とされている。また、上側接続口は、上側配管20と接続交換可能されている。
このような構成において、フローセル30を用いたときに、被測定液S中の気泡粒子の濃度が大きすぎて、測定誤差が大きくなる場合には、気泡粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、フローセル30の光路長L1より短くなる光路長L3のフローセル50と交換することにより、多重散乱を防止して、気泡粒子群の粒度分布を正確に算出することができるようになる。
また、フローセル50を用いても、気泡粒子群の進行方向と垂直となる断面積の大きさが常に一定となるので、被測定液Sの流量が変化することもなく、気泡粒子の粒子径等が変化してしまうことを防止することができる。
次に、粒度分布測定装置1による測定方法について説明する。図3は、粒度分布測定装置1による測定方法を示すフローチャートである。
粒度分布測定装置1の使用方法は、3種類のフローセル30、40、50の内から1種類のフローセルを選択して使用する選択工程と、気泡粒子群の粒度分布を算出する算出工程とを含む。
まず、ステップS101の処理において、下側配管21と上側配管20との間に、下側配管21中の断面積及び上側配管20中の断面積と同一面積を維持しながら、フローセル30を取り付ける。
次に、ステップS102の処理において、フローセル30内を流れる被測定液Sにレーザ光を照射することにより、回折・散乱光の強度分布をリングディテクタ52、側方散乱光センサ53及び後方散乱光センサ54で測定して、その強度分布の測定結果から被測定液Sに含まれる気泡粒子群の粒度分布を算出する。
次に、ステップS103の処理において、気泡粒子の濃度が適性濃度範囲に存在するか否かを判断する。気泡粒子の濃度が適性濃度範囲に存在すると判断した場合には、本フローチャートを終了させることになる。
一方、気泡粒子の濃度が適性濃度範囲に存在しないと判断した場合には、ステップS104の処理において、気泡粒子の濃度が適性濃度範囲より大きかったか小さかったかを判断する。
適性濃度範囲より小さかったと判断した場合には、ステップS105の処理において、下側配管21と上側配管20との間に、下側配管21中の断面積及び上側配管20中の断面積と同一面積を維持しながら、フローセル30とフローセル40とを交換して取り付ける(選択工程)。
一方、適性濃度範囲より大きかったと判断したと判断した場合には、ステップS106の処理において、下側配管21と上側配管20との間に、下側配管21中の断面積及び上側配管20中の断面積と同一面積を維持しながら、フローセル30とフローセル50とを交換して取り付ける(選択工程)。
ステップS105又はステップS106の処理が終了したときには、ステップS107の処理において、フローセル40又はフローセル50内を流れる被測定液Sにレーザ光を照射することにより、回折・散乱光の強度分布をリングディテクタ52、側方散乱光センサ53及び後方散乱光センサ54で測定して、その強度分布の測定結果から被測定液Sに含まれる気泡粒子群の粒度分布を算出する(算出工程)。
そして、ステップS107の処理が終了した場合には、本フローチャートを終了させることになる。
以上のように、本発明の粒度分布測定装置1によれば、測定対象が、進行方向と垂直となる断面積の大きさが異なると粒子径等が変化してしまうものであっても、断面積の大きさが変化することなく、かつ、光路長が互いに異なる3種類のフローセル30、40、50の内から1種類のフローセルが選択されて使用されるので、気泡粒子の濃度を適性濃度範囲に調整することなく、粒子径等を変化させず、気泡粒子群の粒度分布を正確に算出することができる。
本発明は、フローセルを用いて被測定粒子群の粒度分布を測定する場合に好適に利用できる。
本発明に係るレーザ光回折・散乱式の粒度分布測定装置の構成を示す図である。 3種類のフローセル30、40、50の構造を示す斜視図及びその底面図である。 粒度分布測定装置1による測定方法を示すフローチャートである。 従来のレーザ光回折・散乱式の粒度分布測定装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 粒度分布測定装置
11 供給源
12 排出ポンプ
20 上側配管
21 下側配管
30、40、50 フローセル
30a 下側接続口
30b 上側接続口
52 リングディテクタ(光検出素子)
53 側方散乱光センサ(光検出素子)
54 後方散乱光センサ(光検出素子)

Claims (3)

  1. フローセル内を流れる被測定液にレーザ光を照射することにより、回折・散乱光の強度分布を光検出素子で測定して、その強度分布の測定結果から被測定液に含まれる被測定粒子群の粒度分布を算出するレーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置であって、
    前記被測定液を供給する供給源と、
    前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が互いに同一面積となり、かつ、前記レーザ光の光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセルと、
    前記フローセルの下側接続口及び供給源と接続され、かつ、前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積がフローセル中の断面積と同一面積となる下側配管と、
    前記フローセルの上側接続口と接続される上側配管とを備え、
    前記少なくとも2種類のフローセルの内から1種類のフローセルが選択されて使用されるように、フローセルは、前記下側配管と上側配管との間で、下側配管中の断面積と同一面積を維持して接続交換可能とされることを特徴とする粒度分布測定装置。
  2. 前記供給源は、測定対象となる範囲の粒子径の気泡粒子を含む被測定液を供給するものであることを特徴とする請求項1に記載の粒度分布測定装置。
  3. 前記被測定液を供給する供給源と、
    前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積が互いに同一面積となり、かつ、前記レーザ光の光路長が互いに異なる少なくとも2種類のフローセルと、
    前記フローセルの下側接続口及び供給源と接続され、かつ、前記被測定粒子群の進行方向と垂直となる断面積がフローセル中の断面積と同一面積となる下側配管と、
    前記フローセルの上側接続口と接続される上側配管とを備え、
    前記フローセルは、前記下側配管と上側配管との間で、下側配管中の断面積と同一面積を維持して接続交換可能とされるレーザ回折・散乱式の粒度分布測定装置による測定方法であって、
    光検出素子で検出される回折・散乱光の強度が適正範囲内となるように、少なくとも2種類のフローセルの内から1種類のフローセルを選択して使用する選択工程と、
    選択されたフローセル内を流れる被測定液にレーザ光を照射することにより、回折・散乱光の強度分布を光検出素子で測定して、その強度分布の測定結果から被測定液に含まれる被測定粒子群の粒度分布を算出する算出工程とを含むことを特徴とする測定方法。
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