JP2016048185A - 気泡径分布測定方法及び気泡径分布測定装置 - Google Patents

気泡径分布測定方法及び気泡径分布測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ファインバブルの気泡径分布を精度よく測定することができる気泡径分布測定方法及び気泡径分布測定装置を提供する。【解決手段】原液に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第1光強度分布データを取得する。ファインバブル含有媒体に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第2光強度分布データを取得する。ファインバブル含有媒体には、ファインバブル、固体粒子及び液体粒子が含まれているが、原液には、固体粒子及び液体粒子のみが含まれている。ファインバブルが含まれていない原液から得られる第1光強度分布データを、ファインバブルが含まれているファインバブル含有媒体から得られる第2光強度分布データから差し引いたデータを用いて粒子径分布を演算することで、ファインバブルのみの気泡径分布を迅速に測定することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定するための気泡径分布測定方法及び気泡径分布測定装置に関するものである。
近年、マイクロバブルやウルトラファインバブルといったファインバブルの研究及び利用が活発に行われている。ファインバブルは、例えば気泡径が100μm以下の微細気泡であり、気泡径が1μm以上のものはマイクロバブル、気泡径が1μm未満のものはウルトラファインバブルと呼ばれている。ファインバブルは、液体中での滞留時間が長いという特性を有しており、特にウルトラファインバブルは、数か月にわたって液体中に滞留することが知られている。
ファインバブルには、洗浄効果や殺菌効果といった様々な効果が期待されている。例えば工場やプラント、公衆トイレなどで、ファインバブルを用いて各種設備の洗浄を行えば、洗剤の使用量を削減することができる。そのため、ファインバブルを用いた洗浄方法は、環境に優しい新たな洗浄方法として注目されている。
上記のようなファインバブルの特性と効果の関係は、ファインバブルの気泡径や気泡量(濃度)に依存している。そこで、レーザ回折・散乱式の粒子径分布測定装置などを用いて、ファインバブルの気泡径分布(粒子径分布)を測定する技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2007−263876号公報
しかしながら、測定対象となる液体(ファインバブル含有媒体)には、ファインバブル以外にも、例えば粉塵又は土などの固体粒子や、オイル又はエマルジョンなどの液体粒子が含まれている場合がある。このような場合、粒子径分布測定装置を用いてファインバブルの気泡径分布を測定するような方法では、ファインバブルと、固体粒子及び液体粒子とを識別することができず、ファインバブルの気泡径分布を精度よく測定することができないおそれがある。
そのため、上記のようにして測定されたファインバブルの気泡径分布をモニタしながら、ファインバブルの効果を評価する際などに、精度よく評価を行うことができないおそれがある。また、測定されたファインバブルの気泡径分布に基づいて、ファインバブル含有媒体におけるファインバブルの含有量をフィードバック制御する場合には、ファインバブルの含有量を精度よく調整することができないおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ファインバブルの気泡径分布を精度よく測定することができる気泡径分布測定方法及び気泡径分布測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る気泡径分布測定方法は、生成ステップと、第1光強度測定ステップと、第2光強度測定ステップと、気泡径分布測定ステップとを含む。前記生成ステップでは、原液にファインバブルを含有させることによりファインバブル含有媒体を生成する。前記第1光強度測定ステップでは、前記原液に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第1光強度分布データを取得する。前記第2光強度測定ステップでは、前記ファインバブル含有媒体に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第2光強度分布データを取得する。前記気泡径分布測定ステップでは、前記第1光強度分布データ及び前記第2光強度分布データに基づいて、前記ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する。
このような構成によれば、原液にファインバブルを含有させる前後における光強度分布データに基づいて、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定することができる。すなわち、ファインバブル含有媒体には、ファインバブル、固体粒子及び液体粒子が含まれているが、原液には、固体粒子及び液体粒子のみが含まれている。したがって、ファインバブルが含まれていない原液から得られる第1光強度分布データと、ファインバブルが含まれているファインバブル含有媒体から得られる第2光強度分布データとに基づいて、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を精度よく測定することができる。
前記気泡径分布測定方法は、前記気泡径分布測定ステップで測定されるファインバブルの気泡径分布を表示部に表示させる表示ステップをさらに含んでいてもよい。
このような構成によれば、作業者がファインバブルの気泡径分布を表示部でモニタしながらファインバブルの効果を評価する際などに、精度よく測定されたファインバブルの気泡径分布に基づいて、精度よく評価を行うことができる。特に、ファインバブルの気泡径分布をモニタする際には、リアルタイムで気泡径分布を測定する必要があるため、最終的に算出される粒子径分布データではなく、光強度分布データを用いることにより、気泡径分布を迅速に表示させることができる。
前記気泡径分布測定方法は、前記気泡径分布測定ステップで測定されるファインバブルの気泡径分布に基づいて、前記生成ステップで原液に含有させるファインバブルの気泡径及び/又は量を制御するフィードバック制御ステップをさらに含んでいてもよい。
このような構成によれば、精度よく測定されたファインバブルの気泡径分布に基づいて、ファインバブル含有媒体におけるファインバブルの気泡径及び/又は含有量を精度よくフィードバック制御することができる。特に、ファインバブルの気泡径及び/又は含有量をフィードバック制御する際には、リアルタイムで気泡径分布を測定する必要があるため、最終的に算出される粒子径分布データではなく、光強度分布データを用いることにより、迅速にフィードバック制御を行うことができる。
本発明に係る気泡径分布測定装置は、生成部と、第1光強度測定部と、第2光強度測定部と、気泡径分布測定部とを備える。前記生成部は、原液にファインバブルを含有させることによりファインバブル含有媒体を生成する。前記第1光強度測定部は、前記原液に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第1光強度分布データを取得する。前記第2光強度測定部は、前記ファインバブル含有媒体に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第2光強度分布データを取得する。前記気泡径分布測定部は、前記第1光強度分布データ及び前記第2光強度分布データに基づいて、前記ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する。
前記気泡径分布測定装置は、表示部と、前記気泡径分布測定部により測定されるファインバブルの気泡径分布を前記表示部に表示させる表示制御部とをさらに備えていてもよい。
前記気泡径分布測定装置は、前記気泡径分布測定部により測定されるファインバブルの気泡径分布に基づいて、前記生成部で原液に含有させるファインバブルの気泡径及び/又は量を制御するフィードバック制御部をさらに備えていてもよい。
本発明によれば、ファインバブルが含まれていない原液から得られる第1光強度分布データと、ファインバブルが含まれているファインバブル含有媒体から得られる第2光強度分布データとに基づいて、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を精度よく迅速に測定することができる。
本発明の一実施形態に係る気泡径分布測定装置の構成例を示したブロック図である。 光強度測定部の構成例を示した図である。 制御部の構成例を示したブロック図である。 図1の気泡径分布測定装置による測定中の動作を示したフローチャートである。
図1は、本発明の一実施形態に係る気泡径分布測定装置の構成例を示したブロック図である。この気泡径分布測定装置は、原液にファインバブルを含有させることにより生成されたファインバブル含有媒体を測定対象とし、当該ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定するための装置である。
ファインバブル含有媒体は、例えば水の他、アルコール又は油といった任意の液体を原液とする媒体であり、例えば気泡径が100μm以下の微細気泡からなるファインバブルを含んでいる。具体的には、気泡径が1μm未満のウルトラファインバブル、及び、気泡径が1μm以上のマイクロバブルの少なくとも一方が、気体粒子として原液に含有されている。気体粒子を構成する気体は、空気であってもよいし、例えばオゾンや水素といった空気以外の気体であってもよい。
この気泡径分布測定装置には、2つの光強度測定部1が備えられている。これらの光強度測定部1には、同一の原液が供給される。一方の光強度測定部1(第1光強度測定部1A)には、ポンプ2の駆動により原液がそのまま供給され、当該第1光強度測定部1Aにおいて測定が行われた後の原液は装置の外部に排水される。他方の光強度測定部1(第2光強度測定部1B)には、ポンプ3の駆動によりファインバブル発生装置4を介して原液が供給される。
ファインバブル発生装置4は、気体を原液に加圧溶解させた後で一気に減圧させる構成や、超音波を用いる構成などのような周知の構成を有しており、任意の量のファインバブルを発生させることができる。ファインバブル発生装置4において生成されたファインバブルは、第2光強度測定部1Bに供給される原液に混入される。
すなわち、ファインバブル発生装置4は、原液にファインバブルを含有させることによりファインバブル含有媒体を生成する生成部を構成している。これにより、第2光強度測定部1Bにはファインバブル含有媒体が供給され、当該第2光強度測定部1Bにおいて測定が行われた後の原液は、供給先である工場やプラント、公衆トイレなどにおける各種設備へと供給される。
各光強度測定部1は、原液又はファインバブル含有媒体に対してレーザ光を照射し、原液又はファインバブル含有媒体からの回折・散乱光(レーザ回折・散乱光)の強度分布を測定する。これにより、第1光強度測定部1Aでは、原液からの回折・散乱光の強度分布を表す第1光強度分布データが取得され、第2光強度測定部1Bでは、ファインバブル含有媒体からの回折・散乱光の強度分布を表す第2光強度分布データが取得される。各光強度測定部1における測定で得られる光強度分布データは、データ処理装置5に入力される。
データ処理装置5は、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する際のデータを処理するためのものであり、例えばパーソナルコンピュータにより構成される。このデータ処理装置5は、制御部51、操作部52、表示部53及び記憶部54などを備えている。データ処理装置5は、各光強度測定部1及びファインバブル発生装置4などとともに気泡径分布測定装置を構成している。
制御部51は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、操作部52、表示部53及び記憶部54などの各部が電気的に接続されている。操作部52は、例えばキーボード及びマウスを含む構成であり、作業者が操作部52を操作することにより入力作業などを行うことができるようになっている。
表示部53は、例えば液晶表示器などにより構成することができ、作業者が表示部53の表示内容を確認しながら作業を行うことができるようになっている。記憶部54は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスクなどにより構成することができる。
図2は、光強度測定部1の構成例を示した図である。この光強度測定部1は、レーザ回折・散乱式の粒子径分布測定装置により構成されている。すなわち、本実施形態では、固体粒子及び液体粒子の粒子径分布を測定するための粒子径分布測定装置を用いて、ファインバブル含有媒体に含まれる気体粒子の気泡径分布(粒子径分布)が測定される。
光強度測定部1には、光源11、集光レンズ12、空間フィルタ13、コリメータレンズ14、フローセル15、集光レンズ16、フォトダイオードアレイ17、側方センサ18及び複数の後方センサ19などが備えられている。フローセル15には、測定対象となる原液又はファインバブル含有媒体が供給される。
光源11は、例えばレーザ光源からなり、当該光源11から照射されたレーザ光が、集光レンズ12、空間フィルタ13及びコリメータレンズ14を通過することにより平行光となる。このようにして平行光とされたレーザ光は、フローセル15に照射され、フローセル15内の原液又はファインバブル含有媒体に含まれる粒子群(固体粒子、液体粒子及び気体粒子を含む。)で回折及び散乱した後、集光レンズ16を通ってフォトダイオードアレイ17により受光されるようになっている。
フォトダイオードアレイ17は、光源11側から見てフローセル15の前方(光源11側とは反対側)に配置されている。これにより、フォトダイオードアレイ17に備えられた複数の受光素子は、それぞれ前方センサ171を構成している。フォトダイオードアレイ17は、フローセル15内の原液又はファインバブル含有媒体からの回折・散乱光(回折光及び散乱光)を検出するための検出器を構成している。
本実施形態におけるフォトダイオードアレイ17は、互いに異なる半径を有するリング状又は半リング状の検出面が形成された複数(例えば、64個)の前方センサ171を、集光レンズ16の光軸を中心として同心円状に配置することにより構成されたリングディテクタであり、各前方センサ171には、それぞれの位置に応じた回折・散乱角度の光が入射する。したがって、フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171の検出信号は、各回折・散乱角度の光の強度を表すことになる。
これに対して、側方センサ18は、光源11側から見てフローセル15の側方に配置されている。この例では、フローセル15が薄い中空状の部材により形成されており、その厚み方向Dが光源11から入射するレーザ光の光軸Lと平行になるように配置される。側方センサ18は、フローセル15に対して、例えば厚み方向Dに直交する方向に並べて配置される。
図1では、側方センサ18がフローセル15の上方に配置されているが、これに限らず、フローセル15の下方、右方、左方など、フローセル15の厚み方向Dに直交する面内の任意の位置に配置されていてもよい。これにより、厚み方向Dに対して直交する方向への回折・散乱光を側方センサ18で受光することができる。ただし、側方センサ18は、厚み方向Dに対して90°の方向への回折・散乱光を受光するような構成に限らず、厚み方向Dに対して70°〜110°、より好ましくは80°〜100°の方向への回折・散乱光を受光するような構成であってもよい。
複数の後方センサ19は、それぞれ光源11側から見てフローセル15の後方(光源11側)に配置されている。これにより、各後方センサ19は、側方センサ18よりも後方への回折・散乱光を受光することができる。各後方センサ19は、フローセル15に対して異なる角度で配置されることにより、それぞれ異なる角度で入射する回折・散乱光を受光することができる。この例では、2つの後方センサ19が設けられているが、これに限らず、例えば1つ又は3つ以上の後方センサ19が設けられた構成であってもよい。
フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171、側方センサ18及び各後方センサ19の検出信号は、A/D変換器(図示せず)によりアナログ信号からデジタル信号に変換された後、データ処理装置5に入力されるようになっている。これにより、各センサ171,18,19における受光強度が、各センサ171,18,19の素子番号に対応付けてデータ処理装置5に入力される。
ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する際には、各光強度測定部1(第1光強度測定部1A及び第2光強度測定部1B)における測定で得られる光強度分布データに基づいて制御部51が演算を行うことにより、粒子径分布データが生成される。粒子径分布データを生成する際には、下記式(1)の関係を用いることができる。
Figure 2016048185
ここで、s、q及びAは、下記式(2)〜(4)で表される。
Figure 2016048185
上記sは、光強度分布データ(ベクトル)である。上記sにおける各要素s(i=1,2,・・・,m)は、フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171、側方センサ18及び各後方センサ19における検出強度である。
上記qは、頻度分布%として表現される粒子径分布データ(ベクトル)である。測定対象となる粒子径範囲(最大粒子径がx、最小粒子径がxn+1)をn分割し、それぞれの粒子径区間を[x,xj+1]とすると、上記qにおける各要素q(j=1,2,・・・,n)は、各粒子径区間[x,xj+1]に対応する粒子量である。
通常は、体積基準が用いられ、下記式(5)を満たすように、すなわち各要素qの合計が100%となるように正規化が行われる。
Figure 2016048185
しかし、ファインバブルの含有量を制御するためには、例えば、体積濃度(単位:μL/mL)などの形で粒子量/気泡量を求める必要がある。PSL(ポリスチレンラテックス)粒子などの粒子量が既知な標準試料を用いて校正を行うことによって、比較可能な粒子量に基づく粒子径分布を求めることができる。
上記Aは、粒子径分布データqを光強度分布データsに変換する係数行列である。上記Aにおける各要素ai,j(i=1,2,・・・,m、j=1,2,・・・,n)は、各粒子径区間[x,xj+1]に属する単位粒子量の粒子群によって回折及び散乱した光のi番目の素子における検出強度である。
上記Aにおける各要素ai,jの値は、屈折率をパラメータの一つとして用いて予め理論的に計算することができる。このとき、気体粒子を構成する気体の屈折率を用いて、各要素ai,jの値を算出しておけばよい。各要素ai,jの値は、フラウンホーファ回折理論又はミー散乱理論を用いて算出される。例えば、粒子径が光源11からのレーザ光の波長に比べて十分に大きい場合(例えば10倍以上)には、フラウンホーファ回折理論を用いて各要素ai,jの値を計算することができる。一方、粒子径が光源11からのレーザ光の波長と同程度、又は、それより小さい場合には、ミー散乱理論を用いて各要素ai,jの値を計算することができる。
このようにして上記Aにおける各要素ai,jの値を求めれば、上記式(1)に基づいて、下記式(6)により粒子径分布データqを求めることができる。ただし、AはAの転置行列である。
Figure 2016048185
本実施形態では、第1光強度測定部1Aにおける測定で得られる第1光強度分布データと、第2光強度測定部1Bにおける測定で得られる第2光強度分布データとに基づいて、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布が測定される。ファインバブル含有媒体には、ファインバブル、固体粒子及び液体粒子が含まれているが、原液には、固体粒子及び液体粒子のみが含まれている。したがって、ファインバブルが含まれていない原液から得られる第1光強度分布データと、ファインバブルが含まれているファインバブル含有媒体から得られる第2光強度分布データとに基づいて、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定することができる。
具体的には、第1光強度分布データをバックグラウンドとして使用することにより、第2光強度分布データから第1光強度分布データを差し引く演算が行われる。すなわち、上述の式(2)で表される光強度分布データsが、第2光強度分布データの各要素sの値から、第1光強度分布データの各要素sの値を差し引くことにより算出される。このようにして得られる光強度分布データsを用いて粒子径分布データqを算出することにより、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を精度よく測定することができる。
図3は、制御部51の構成例を示したブロック図である。制御部51は、CPUがプログラムを実行することにより、気泡径分布測定部511、表示制御部512及びフィードバック制御部513などとして機能する。
気泡径分布測定部511は、第1光強度測定部1Aにおいて得られる第1光強度分布データと、第2光強度測定部1Bにおいて得られる第2光強度分布データとに基づいて、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する。この気泡径分布測定部511における演算の態様は、上述の通りである。
表示制御部512は、気泡径分布測定部511により測定されるファインバブルの気泡径分布を表示部53に表示させる。これにより、作業者がファインバブルの気泡径分布を表示部53でモニタしながらファインバブルの効果を評価する際などに、精度よく測定されたファインバブルの気泡径分布に基づいて、精度よく評価を行うことができる。
特に、ファインバブルの気泡径分布をモニタする際には、リアルタイムで気泡径分布を測定する必要があるため、最終的に算出される粒子径分布データではなく、光強度分布データを用いることにより、気泡径分布を迅速に表示させることができる。すなわち、最終的に算出される原液及びファインバブル含有媒体の粒子径分布データ同士を差し引いてファインバブルの気泡径分布データを算出するのではなく、第2光強度分布データから第1光強度分布データをリアルタイムで差し引いて気泡径分布データを算出することにより、ファインバブルの気泡径分布をリアルタイムで測定することができる。
フィードバック制御部513は、気泡径分布測定部511により測定されるファインバブルの気泡径分布に基づいて、ファインバブル発生装置4から発生させるファインバブルの気泡径や量を調整することにより、原液に含有させるファインバブルの気泡径及び/又は量を制御する。このとき、気泡径と気泡量はそれぞれを単独で目標値となるよう制御してもよいし、両方を同時に目標値となるよう制御してもよい。これにより、精度よく測定されたファインバブルの気泡径分布に基づいて、ファインバブル含有媒体におけるファインバブルの気泡径及び/又は含有量を精度よくフィードバック制御することができる。
特に、ファインバブルの気泡径及び/又は含有量をフィードバック制御する際には、リアルタイムで気泡径分布を測定する必要があるため、最終的に算出される粒子径分布データではなく、光強度分布データを用いることにより、迅速にフィードバック制御を行うことができる。すなわち、最終的に算出される原液及びファインバブル含有媒体の粒子径分布データ同士を差し引いてファインバブルの気泡径分布データを算出するのではなく、第2光強度分布データから第1光強度分布データをリアルタイムで差し引いて気泡径分布データを算出することにより、当該気泡径分布データを用いてファインバブルの含有量をリアルタイムでフィードバック制御することができる。
これにより、洗浄、殺菌又は生体活性化などのファインバブルに期待される目的や対象に最もふさわしいファインバブルの気泡径分布を維持し、ファインバブルの最適な効果を継続させることができる。
図4は、図1の気泡径分布測定装置による測定中の動作を示したフローチャートである。測定中は、ファインバブル発生装置4からファインバブルを発生させることによりファインバブル含有媒体が生成される(ステップS101:生成ステップ)。そして、第1光強度測定部1Aにより原液から第1光強度分布データが取得されるとともに(ステップS102:第1光強度測定ステップ)、第2光強度測定部1Bによりファインバブル含有媒体から第2光強度分布データが取得される(ステップS103:第2光強度測定ステップ)。
このようにして測定される第1光強度分布データ及び第2光強度分布データに基づいて、気泡径分布測定部511の演算により、ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布が測定される(ステップS104:気泡径分布測定ステップ)。このファインバブルの気泡径分布は、表示部53に表示されることによりモニタされる(ステップS105:表示ステップ)。また、ファインバブルの気泡径分布に基づいて、ファインバブル発生装置4からのファインバブルの気泡径及び/又は発生量がフィードバック制御される(ステップS106:フィードバック制御ステップ)。
上記のようなステップS101〜S106の処理は、気泡径分布測定装置による測定が終了するまで(ステップS107でYesとなるまで)、リアルタイムで並行して実行される。
以上の実施形態では、気泡径分布測定部511により測定されるファインバブルの気泡径分布に基づいて、表示部53への気泡径分布の表示、及び、ファインバブル発生装置4からのファインバブルの気泡径及び/又は発生量の制御が実施される場合について説明した。しかし、このような構成に限らず、表示部53への気泡径分布の表示、又は、ファインバブル発生装置4からのファインバブルの気泡径及び/又は発生量の制御のいずれか一方のみが実施されるような構成であってもよい。また、気泡径分布測定部511におけるファインバブルの気泡径分布の測定結果が、別の態様又は別の装置で利用されるような構成であってもよい。
1 光強度測定部
1A 第1光強度測定部
1B 第2光強度測定部
2 ポンプ
3 ポンプ
4 ファインバブル発生装置
5 データ処理装置
11 光源
12 集光レンズ
13 空間フィルタ
14 コリメータレンズ
15 フローセル
16 集光レンズ
17 フォトダイオードアレイ
18 側方センサ
19 後方センサ
51 制御部
52 操作部
53 表示部
54 記憶部
171 前方センサ
511 気泡径分布測定部
512 表示制御部
513 フィードバック制御部

Claims (6)

  1. 原液にファインバブルを含有させることによりファインバブル含有媒体を生成する生成ステップと、
    前記原液に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第1光強度分布データを取得する第1光強度測定ステップと、
    前記ファインバブル含有媒体に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第2光強度分布データを取得する第2光強度測定ステップと、
    前記第1光強度分布データ及び前記第2光強度分布データに基づいて、前記ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する気泡径分布測定ステップとを含むことを特徴とする気泡径分布測定方法。
  2. 前記気泡径分布測定ステップで測定されるファインバブルの気泡径分布を表示部に表示させる表示ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の気泡径分布測定方法。
  3. 前記気泡径分布測定ステップで測定されるファインバブルの気泡径分布に基づいて、前記生成ステップで原液に含有させるファインバブルの気泡径及び/又は量を制御するフィードバック制御ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の気泡径分布測定方法。
  4. 原液にファインバブルを含有させることによりファインバブル含有媒体を生成する生成部と、
    前記原液に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第1光強度分布データを取得する第1光強度測定部と、
    前記ファインバブル含有媒体に対してレーザ光を照射し、回折・散乱光の強度分布を表す第2光強度分布データを取得する第2光強度測定部と、
    前記第1光強度分布データ及び前記第2光強度分布データに基づいて、前記ファインバブル含有媒体に含まれるファインバブルの気泡径分布を測定する気泡径分布測定部とを備えたことを特徴とする気泡径分布測定装置。
  5. 表示部と、
    前記気泡径分布測定部により測定されるファインバブルの気泡径分布を前記表示部に表示させる表示制御部とをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の気泡径分布測定装置。
  6. 前記気泡径分布測定部により測定されるファインバブルの気泡径分布に基づいて、前記生成部で原液に含有させるファインバブルの気泡径及び/又は量を制御するフィードバック制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の気泡径分布測定装置。
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