JP2008308118A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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賢司 東
Masami Naka
正美 仲
Kazuya Yoshioka
加寿也 吉岡
Shiro Nakano
史郎 中野
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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置において振動や騒音の発生を防止する。
【解決手段】電動モータ4のモータハウジング24を、相対的に薄肉の主体部31と、この主体部31に固定された相対的に厚肉の端部材32とによって構成する。端部材32を相対的に厚肉とすることで、第4のシャフト9は、軸受74を介して端部材32に安定して回転可能に支持される。その結果、第4のシャフト9の振れ回りや、それに起因する振動や騒音の発生が防止される。
【選択図】図2

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
電動パワーステアリング装置は、操舵補助用の電動モータを備えている。
例えば、下記特許文献1では、ステアリングシャフトに同軸的に連結された電動モータを備える電動パワーステアリング装置が開示されている。この電動モータは、ロータおよびステータを備えており、ステータはモータハウジングに保持されている。モータハウジングは、単一の部材で一体に形成されたステータ保持部および軸受保持部を含む。ステアリングシャフトの一部は、軸受保持部に保持された軸受を介してモータハウジングに回転可能に支持されている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−1626号公報
例えば、一枚の板金をプレス加工することで、上記ステータ保持部と軸受保持部とを一体に形成することが考えられる。この場合、モータハウジングの軽量化および低コスト化を達成することができる。
しかしながら、モータハウジングをプレス加工により成形する場合、プレス加工可能な板厚には限界がある(板厚に上限がある)ため、軸受保持部の強度を十分に確保できない場合がある。この場合、軸受保持部の撓み等によりモータハウジングが軸受およびステアリングシャフトを安定して支持できなくなり、ステアリングシャフトの振れ回りや、それに起因した振動や騒音が発生するおそれがある。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、振動や騒音の発生を防止することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、振動や騒音の発生を防止できるとともに、軽量化されたモータハウジングを備える電動パワーステアリング装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、操舵軸(5)に操舵補助力を伝達する電動モータ(4)を備えこの電動モータは、操舵軸と同軸に設けられ操舵軸と同行回転可能な環状のロータ(22)と、このロータとは径方向に対向する環状のステータ(23)と、ロータおよびステータを収容するモータハウジング(24)とを含み、このモータハウジングは、ステータが固定された相対的に薄肉の筒状部(37)と、この筒状部の端部に固定された相対的に厚肉の端部材(32)と、この端部材に設けられた軸受保持部(45a)とを有し、この軸受保持部により保持された軸受(74)によって、操舵軸が回転可能に支持されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置(1)である。
本発明によれば、端部材の厚みが相対的に厚くされているので、端部材の強度が十分に確保されている。したがって、モータハウジングは軸受および操舵軸を安定して支持することができ、その結果、操舵軸の振れ回りや、それに起因する振動や騒音の発生が防止される。
一方、筒状部は厚みが相対的に薄くされているので、端部材が相対的に厚肉であるにも拘らずモータハウジングが全体として軽量化されている。すなわち、本発明では、振動や騒音の発生を防止できるとともに、モータハウジングを軽量化することができる。筒状部は薄肉であるが、その内周に固定されたステータによって補強されているので、電動モータは全体として十分な強度が確保されている。
なお、本発明において上記操舵軸は、例えば、ステアリングホイール等の操舵部材に連結されたステアリングシャフトである場合があり、また、ステアリング機構としてのラックアンドピニオン機構のピニオン軸またはラック軸である場合がある。すなわち、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、いわゆるコラムアシスト式のものであってもよいし、いわゆるピニオンアシスト式のものであってもよいし、いわゆるラックアシスト式のものであってもよいし、その他の形式のものであってもよい。
また、上記筒状部は鉄を含む材料により形成され、上記端部材はアルミニウムを含む材料により形成されている場合がある。この場合、比較的強度の高い鉄を含む材料によって筒状部が形成されているので、筒状部は薄肉でありながら十分な強度が確保されている。また、アルミニウムを含む材料は比較的軽量であるので、十分な強度を維持しつつ端部材を軽量化することができる。
また、本発明において、車体(33)に取り付けるためのブラケット(34)に、チルト用支軸(35)を介して回動可能に支持された中間部材(36)と、上記筒状部の端部から筒状部の径方向外方に延設されたフランジ(38)とを備え、中間部材とフランジとの間に上記端部材が介在する状態で、中間部材、上記端部材およびフランジの三者が上記三者に挿通された共通の固定ねじ(48)により供締めされている場合がある。
この場合、共通の固定ねじで、中間部材、上記端部材およびフランジを固定することにより、電動パワーステアリング装置の組立て工数を削減することができる。また、上記三者を一体として固定することにより、端部材が、中間部材およびフランジによって補強されるので、軸受および操舵軸は端部材によってより安定して保持される。これにより、振動や騒音の発生がより確実に防止される。
また、上記端部材は上記筒状部の内周に嵌合する筒状突起(46)を有する場合がある。この場合、筒状部の内周に端部材の筒状突起を嵌合することで、筒状部に対して端部材を精度良く位置決めすることができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す図解的な断面図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵するステアリング機構3と、操舵補助用の電動モータ4とを備えている。ステアリング機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
操舵部材2とステアリング機構3とは、ステアリングシャフト5等を介して機械的に連結されている。操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト5等を介してステアリング機構3に伝達される。また、ステアリング機構3に伝達された回転は、図示しないラック軸の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪が転舵される。
ステアリングシャフト5は、直線状に延びている。また、電動モータ4は、ステアリングシャフト5の途中部に同軸的に連結されている。本実施形態では、ステアリングシャフト5が操舵軸として機能する。すなわち、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置1は、いわゆるコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置である。以下では、ステアリングシャフト5の軸方向X1に沿う操舵部材2側を上方といい、ステアリング機構3側を下方という。
ステアリングシャフト5は、4つのシャフト(第1のシャフト6、第2のシャフト7、第3のシャフト8および第4のシャフト9)により構成されている。第1、第2、第3および第4のシャフト6〜9は、操舵部材2からステアリング機構3にかけてこの順番で同軸的に配置されている。操舵部材2は、第1のシャフト6の上端部に連結されており、ステアリング機構3は、図示しない中間軸等を介して第4のシャフト9の下端部に連結されている。
第1のシャフト6と第2のシャフト7、および第3のシャフト8と第4のシャフト9とは、それぞれ同行回転可能に連結されている。また、第2のシャフト7と第3のシャフト8とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
第2のシャフト7と第3のシャフト8との嵌合部の周囲に配置されたトルクセンサ11は、第2のシャフト7および第3のシャフト8の相対回転変位量に基づいて操舵部材2に入力された操舵トルクを検出するようになっている。また、トルクセンサ11によって検出されたトルク検出結果は、図示しないECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に入力されるようになっている。
第1のシャフト6は、例えば金属等の弾性を有する部材を用いて形成されており、軸方向X1に収縮できるようになっている。第1のシャフト6の具体的な構成については、後述する。
ステアリングシャフト5は、筒状のステアリングコラム12に回転可能に支持されている。すなわち、ステアリングシャフト5は、ステアリングコラム12の内周を挿通しており、複数の軸受71〜73を介してステアリングコラム12に回転可能に支持されている。
ステアリングコラム12は、第1のコラムチューブ13と、この第1のコラムチューブ13に連なる第2のコラムチューブ14とを備えている。第1のコラムチューブ13が軸受71を介して第1のシャフト6を回転可能に支持しており、第2のコラムチューブ14が、軸受72を介して第2のシャフト7を回転可能に支持している。また、第2のコラムチューブ14は、軸受73を介して第3のシャフト8を回転可能に支持している。
第1のコラムチューブ13は、例えば鋼管を用いて形成されたものであり、相対摺動可能に嵌め合わされたアッパーコラムチューブ15およびロアーコラムチューブ16を含んでいる。アッパーコラムチューブ15は、相対的に肉厚が厚い高剛性部材であり、相対的に曲げ剛性が高くなっている。また、ロアーコラムチューブ16は、相対的に肉厚が薄い低剛性部材であり、相対的に曲げ剛性が低くなっている。
アッパーコラムチューブ15は、軸受71を介して第1のシャフト6を回転可能に支持するとともに、軸受71を介して軸方向X1に同行移動可能に第1のシャフト6に連結されている。アッパーコラムチューブ15の外周には、アッパーブラケット17が取り付けられている。
アッパーブラケット17は、アッパーコラムチューブ15を車体に取り付けるためのものであり、車体の支持部18に所定の支持力で支持されている。具体的には、例えば破断可能な合成樹脂製のピン19を介して、アッパーブラケット17が支持部18に取り付けられている。例えば、いわゆる二次衝突のときに操舵部材2に衝撃荷重が加えられ、第1のシャフト6、軸受71およびアッパーコラムチューブ15を介して、アッパーブラケット17に所定値以上の衝撃荷重が作用すると、ピン19が破断してアッパーブラケット17が支持部18から離脱するようになっている。
一方、ロアーコラムチューブ16は、アッパーコラムチューブ15の下端部に内嵌されている。ロアーコラムチューブ16は、第1のコラムチューブ13に所定値以上の曲げ荷重が作用すると、屈曲するようになっている。また、ロアーコラムチューブ16の下端部は、第2のコラムチューブ14の上端部に外嵌しており、下方への移動が規制されている。
第2のコラムチューブ14は、筒状部20と、この筒状部20の下端からその径方向外方に延設された環状のフランジ部21とを含む。上記トルクセンサ11は、筒状部20の内周に収容されている。また、フランジ部21は、電動モータ4のモータハウジング24と連結されている。フランジ部21の具体的な構成については後述する。
図2は、電動モータ4を中心とする図1の一部の拡大図である。図2を参照して、本実施形態に係る電動モータ4は、いわゆるインナーロータ型のブラシレスモータであり、ステアリングシャフト5と同軸的に設けられた環状のロータ22と、このロータ22を取り囲む環状のステータ23と、ロータ22およびステータ23を収容するモータハウジング24とを備えている。
ロータ22は、複数の永久磁石を環状に組み合せたものであり、その外周は、N極およびS極が交互に入れ替わる磁極となっている。ロータ22は、第4のシャフト9の一部である筒状部25の外周面に連結されている。
すなわち、第4のシャフト9は、軸方向X1に関してロータ22と等しい長さを有する筒状部25と、この筒状部25の下端からその径方向内方に延設された環状段部26と、この環状段部26の中心部から下方に延びる軸部27とを含む。筒状部25、環状段部26および軸部27は同軸的に配置されている。また、ロータ22は、筒状部25の外周面に同行回転可能に、且つ、同軸的に連結されている。
筒状部25の上端部の内周には、第3のシャフト8の下端部8aが進入している。第3のシャフト8の下端部8aと筒状部25とは、環状の介在部材28を介して同行回転可能に連結されている。すなわち、ロータ22と第3のシャフト8とは、介在部材28および筒状部25を介して同行回転可能に連結されている。筒状部25の内周には、中空の空間が形成されており、これによって、電動モータ4が軽量化されている。
ステータ23は、環状のステータコア29と、ステータコア29に巻回された複数のコイル30とを含む。ステータコア29は、その径方向に間隔を隔ててロータ22を取り囲んでいる。また図示はしないが、ステータコア29は、環状のヨークと、ヨークの内周からその径方向内方に突出する複数のティースとを含む。複数のコイル30は、それぞれ複数のティースに巻回されており、各コイル30には、図示しない電力供給源からの電力が供給されるようになっている。各コイル30への電力の供給は、ECUによって制御される。ECUが、電力供給源から各コイル30に電力を供給させることにより、ロータ22から第4のシャフト9に回転トルクが伝達され、運転者の操舵が補助されるようになっている。
モータハウジング24は、その内周にステータ23が固定された筒状の主体部31と、この主体部31の下端部に固定された端部材32とを備えている。モータハウジング24は、車体の固定部33に固定されたロア固定ブラケット34、およびこのロア固定ブラケット34にチルト用支軸35を介して回動可能に支持された中間部材36を介して、車体に取り付けられている。
主体部31は、例えば板厚の薄い鋼板をプレス加工等により塑性変形させて成形されたものであり、その軸方向長さがステータコア29よりも長い筒状部37と、この筒状部37の下端から当該筒状部37の径方向外方に延設された環状のフランジ38とを備えている。ステータ23は、筒状部37の内周に例えば圧入されており、筒状部37の軸方向中間部で同軸的に固定されている。上記第2のコラムチューブ14のフランジ部21は、筒状部37の上端部に固定されている。
フランジ部21は、第2のコラムチューブ14の筒状部20の下端部からその径方向外方に延設された環状板部39と、この環状板部39の外周寄り位置から下方に向けて延設された筒状突起40とを含む。この筒状突起40をモータハウジング24の筒状部37の内周に例えば圧入することで、フランジ部21が筒状部37の上端部に固定されている。
第2のコラムチューブ14の筒状突起40は、モータハウジング24の筒状部37に嵌合されているとともに、その内周に、レゾルバステータ41を保持している。ロータ22の回転位置を検出するためのレゾルバは、このレゾルバステータ41と、第3のシャフト8の環状板部42に保持されたレゾルバロータ43とによって、構成されている。レゾルバステータ41とレゾルバロータ43とは、間隔を隔てて対向しており、レゾルバステータ41がレゾルバロータ43を取り囲んでいる。レゾルバは、ロータ22と同行回転する第3のシャフト8の回転位置を検出することで、ロータ22の回転位置を検出することができる。
なお、ロータ22の回転位置を検出する回転位置検出手段としては、レゾルバに限らず、ロータリエンコーダ等の他の検出装置を用いてもよい。また、本実施形態において、電動モータ4としては、いわゆるインナーロータ型のブラシレスモータだけでなく、いわゆるアウターロータ型のブラシレスモータであってもよいし、ブラシレスモータ以外のモータであってもよい。
次いで、端部材32について説明する。端部材32は、例えば鋳造や切削により成形された金属部材であり、筒状部37よりも厚肉とされている。すなわち、端部材32は、筒状部37よりも厚肉でありフランジ38に固定された環状板部44と、筒状部37よりも厚肉であり環状板部44の内周寄りの位置からその軸方向上方に向けて延設された内筒45と、環状板部44の外周寄りの位置からその軸方向上方に向けて延設された筒状突起としての外筒46とを含む。内筒45と外筒46とは、同軸的に配置されており、端部材32は、例えばアルミニウムを含む材料によって形成されることで軽量化が図られている。
環状板部44において外筒46よりもその径方向外方に位置する部分44aは、概ねフランジ38と等しい輪郭形状を有している。また、環状板部44の中心孔には第4のシャフト9が挿通されている。端部材32は、環状板部44の上記部分44aが環状のフランジ38と重なり合うようにして下方から主体部31に取り付けられている。また、環状板部44の上記部分44aとフランジ38とは、複数の固定ねじ48,49によって互いに固定されている。
具体的には、各固定ねじ48,49の軸部が環状板部44の上記部分44aとフランジ38とを軸方向X1に挿通しており、この固定ねじ48,49によって供締めされた状態で環状板部44の上記部分44aとフランジ38とが互いに固定されている。
また、ロア固定ブラケット34に回動可能に支持された中間部材36は環状板部44に固定されている。すなわち、中間部材36とフランジ38との間に環状板部44の上記部分44aが介在した状態で軸部が中間部材36、環状板部44の上記部分44aおよびフランジ38の三者を軸方向X1に挿通する共通の固定ねじ48によって当該三者36,44a,38が供締めされ互いに固定されている。
中間部材36、環状板部44およびフランジ38を共通の固定ねじ48で固定することにより、電動パワーステアリング装置1の組立て工数が削減されている。また、厚肉である環状板部44に中間部材36を固定することで、車体に対して端部材32を安定して固定することができる。中間部材36は、環状板部44に固定された板部50と、チルト用支軸35を介して回動可能に支持された被支持部51とを備えている。板部50は、軸方向X1に重なり合うようにして環状板部44の一部に固定されている。
一方、外筒46は、筒状部37の下端部に内嵌している。外筒46が筒状部37の下端部に内嵌することで、端部材32が筒状部37に対して精度良く位置決めされている。すなわち、内筒45の内周面の中心軸線と筒状部37の内周面の中心軸線とが同軸的に配置される。
また、内筒45の内周面には、軸受74を保持する軸受保持部45aが設けられている。端部材32は、この軸受保持部45aに保持された軸受74を介して第4のシャフト9の軸部27を回転可能に支持している。端部材32は、軸受74を介して第4のシャフト9を回転可能に支持するとともに、軸受74および第4のシャフト9を介してロータ22を回転可能に支持している。端部材32を筒状部37に対して精度良く位置決めすることで、ステータ23に対してロータ22が精度良く位置決めされるようになっている。これにより、電動モータ4の出力が安定化されている。
本実施形態において、環状板部44および内筒45は、それぞれ十分な厚みが確保されているので、環状板部44および内筒45には、それぞれ十分な強度が確保されている。したがって、端部材32は、軸受74および第4のシャフト9を安定して保持できるようになっており、安定して第4のシャフト9を回転可能に支持できるようになっている。
図3は、第1のシャフト6を中心とする図1の一部の拡大図である。図3を参照して、第1のシャフト6は、上述のように例えば金属等の弾性を有する部材を用いて形成されており、軸受71が嵌合される円筒状部52と、この円筒状部52の下端から下方に向けて延設された第1のコルゲートチューブ53と、この第1のコルゲートチューブ53の下端から下方に向けて延設された延設部54と、第1のコルゲートチューブ53の周囲に取り付けられた第2のコルゲートチューブ55とを備えている。円筒状部52、第1のコルゲートチューブ53および延設部54は、例えば、単一の部材を用いて一体に形成されている。また、円筒状部52、第1のコルゲートチューブ53および延設部54は、同軸的に配置されている。延設部54は、共通のピン56を用いて第2のシャフト7の上端部およびトーションバー10の上端部に連結されている。
第1のコルゲートチューブ53は、蛇腹状部57を有しており、軸方向X1に収縮可能となっている。また、第2のコルゲートチューブ55は、第1のコルゲートチューブ53に対応する形状を有しており、第1のコルゲートチューブ53の軸方向中間部から下端部に亘る範囲を取り囲んでいる。すなわち、第2のコルゲートチューブ55は、第1のコルゲートチューブ53の蛇腹状部57に対応する大きさの蛇腹状部58を有しており、第1のコルゲートチューブ53と一体となっている。第2のコルゲートチューブ55の蛇腹状部58は、第1のコルゲートチューブ53の蛇腹状部57と一体となって、軸方向X1に収縮できるようになっている。
本実施形態では、第2のコルゲートチューブ55により覆われていない第1のコルゲートチューブ53の非重合領域により、二次衝突のときに操舵部材2を介してステアリングシャフト5に加えられた衝撃荷重を吸収する第1の衝撃吸収部59が構成されている。また、第1のコルゲートチューブ53と第2のコルゲートチューブ55との重合領域により、上記衝撃荷重を吸収する第2の衝撃吸収部60が構成されている。第1の衝撃吸収部59と第2の衝撃吸収部60とは、境界部61を介して連続的に繋がっている。
第1の衝撃吸収部59の衝撃吸収荷重は、相対的に低くなるように設定されており、第2の衝撃吸収部60の衝撃吸収荷重は、相対的に高くなるように設定されている。第1の衝撃吸収部59の衝撃吸収荷重は、第2の衝撃吸収部60の衝撃吸収荷重よりも低くなっている。なお、「衝撃吸収荷重」とは、例えば、第1の衝撃吸収部59および第2の衝撃吸収部60がそれぞれ軸方向X1に沿って収縮しながら塑性変形するときに作用する荷重をいう。
図4は、二次衝突が生じたときの電動パワーステアリング装置1の一部の図解的な拡大断面図である。図1および図4を参照して、この電動パワーステアリング装置1が搭載された車両が衝突する一次衝突が生じ、これに伴い運転者が操舵部材2に衝突する二次衝突が生じたときに、運転者から操舵部材2に入力された衝撃荷重は、第1のシャフト6、軸受71およびアッパーコラムチューブ15を介してアッパーブラケット17に伝達される。
アッパーブラケット17に伝達された衝撃荷重が所定の値以上である場合、ピン19が破断してアッパーブラケット17が車体の支持部18から離脱する。その結果、電動モータ4およびステアリングコラム12がチルト用支軸35の回りを回動可能となる。
例えば、図1に示す、ステアリングシャフト5に衝撃荷重が入力される前の状態から、軸方向X1に対して傾いた方向から操舵部材2に衝撃荷重が入力されたとき、第1のシャフト6に曲げ荷重が入力されることとなる。このとき、図4に示すように、第1のシャフト6は、第1の衝撃吸収部59が、第2の衝撃吸収部60に対して境界部61を支点にして屈曲する。すなわち、第1の衝撃吸収部59および第2の衝撃吸収部60のうち、相対的に衝撃吸収荷重が低く設定された第1の衝撃吸収部59が、相対的に衝撃吸収荷重が高く設定された第2の衝撃吸収部60よりも先に収縮するようになっている。また、このとき、第1のコラムチューブ13にも曲げ荷重が入力される結果、相対的に曲げ剛性が低いロアーコラムチューブ16が屈曲する。
本実施形態では、第1の衝撃吸収部59が第2の衝撃吸収部60よりも先に収縮するようになっており、衝撃吸収部(第1の衝撃吸収部59と第2の衝撃吸収部60と含む部分)の収縮が所望の箇所から開始するようになっている。その結果、所望の態様で衝撃吸収が行われるようになっている。また、例えば、運転者からの衝撃荷重が操舵部材2に対して、軸方向X1に傾斜した方向から入力されることにより、第1のシャフト6に曲げ荷重が作用した場合でも、当該第1のシャフト6は屈曲しながら収縮するようになっている。すなわち、衝撃荷重の入力方向に拘らず、上記衝撃吸収部によって衝撃荷重を確実に吸収できるようになっている。
以上のように本実施形態では、第1の衝撃吸収部59と第2の衝撃吸収部60とを設けることにより、二次衝突のときに、第1のシャフト6の収縮を所望の箇所から開始させることができ、その結果、所望の態様で衝撃吸収を行うことができる。また、運転者からの衝撃荷重の入力方向に拘らず、上記衝撃吸収部の収縮によって当該衝撃荷重を確実に吸収することができる。
さらに、本実施形態では、モータハウジング24の一部である端部材32が筒状部37よりも厚肉にされているので、端部材32の強度が十分に確保されており、端部材32が、軸受74を介して第4のシャフト9を安定して支持できるようになっている。したがって、第4のシャフト9の振れ回りや、それに起因した振動や騒音の発生が防止されている。また、端部材32の一部(環状板部44の上記部分44a)は、中間部材36およびフランジ38によって軸方向X1に挟まれて補強されているので、軸受74および第4のシャフト9は端部材32によってより安定して保持されている。これにより、第4のシャフト9の振れ回りや、それに起因した振動や騒音の発生がより確実に防止されている。
一方、筒状部37は、厚みが薄くされており軽量化されている。これにより、端部材32が厚肉であるにも拘らずモータハウジング24が全体として軽量化されている。筒状部37は、端部材32より薄肉であるが、その内周に固定されたステータ23によって補強されているので、電動モータ4は、全体として十分な強度が確保されている。また、筒状部37は、薄肉であるものの、比較的強度の高い鉄を含む材料(鋼板)によって形成されているので、十分な強度が確保されている。
また、上述のように第4のシャフト9の振れ回りを防止することで、電動モータ4の径方向に関するロータ22とステータ23との間の距離(いわゆるエアギャップ)を小さくすることもできる。すなわち、ロータ22と同行回転する第4のシャフト9の振れ回りを防止することでロータ22の振れ回りを防止でき、これによって、エアギャップが小さくてもロータ22がステータ23に衝突することを防止することができる。エアギャップを小さくすることで電動モータ4の出力を高めることができる。
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の説明は以上であるが、この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、操舵軸がステアリングシャフト5である場合について説明したが、これに限らず、操舵軸は、ステアリング機構としてのラックアンドピニオン機構のピニオン軸であってもよいし、ラック軸であってもよいし、その他の軸であってもよい。すなわち、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、いわゆるコラムアシスト式のものであってもよいし、いわゆるピニオンアシスト式のものであってもよいし、いわゆるラックアシスト式のものであってもよいし、その他の形式のものであってもよい。
また、上述の実施形態では、固定ねじ48,49による締結によって端部材32が主体部31に固定されている例について説明したが、端部材32と主体部31との固定方法はこれに限らず、例えば、溶接、圧入、接着等の他の方法であってもよい。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図解的な断面図である。 電動モータを中心とする図1の一部の拡大図である。 第1のシャフトを中心とする図1の一部の拡大図である。 二次衝突が生じたときの電動パワーステアリング装置の一部の図解的な拡大断面図である。
符号の説明
1・・・電動パワーステアリング装置、4・・・電動モータ、5・・・ステアリングシャフト(操舵軸)、22・・・ロータ、23・・・ステータ、24・・・モータハウジング、32・・・端部材、33・・・固定部(車体)、34・・・ロア固定ブラケット(ブラケット)、35・・・チルト用支軸、36・・・中間部材、37・・・筒状部、38・・・フランジ、45a・・・軸受保持部、46・・・外筒(筒状突起)、48・・・固定ねじ、74・・・軸受

Claims (4)

  1. 操舵軸に操舵補助力を伝達する電動モータを備え
    この電動モータは、操舵軸と同軸に設けられ操舵軸と同行回転可能な環状のロータと、このロータとは径方向に対向する環状のステータと、ロータおよびステータを収容するモータハウジングとを含み、
    このモータハウジングは、ステータが固定された相対的に薄肉の筒状部と、この筒状部の端部に固定された相対的に厚肉の端部材と、この端部材に設けられた軸受保持部とを有し、
    この軸受保持部により保持された軸受によって、操舵軸が回転可能に支持されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、上記筒状部は鉄を含む材料により形成され、上記端部材はアルミニウムを含む材料により形成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2において、車体に取り付けるためのブラケットに、チルト用支軸を介して回動可能に支持された中間部材と、
    上記筒状部の端部から筒状部の径方向外方に延設されたフランジとを備え、
    中間部材とフランジとの間に上記端部材が介在する状態で、中間部材、上記端部材およびフランジの三者が上記三者に挿通された共通の固定ねじにより供締めされていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項3において、上記端部材は上記筒状部の内周に嵌合する筒状突起を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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