JP2007331428A - 電動モータ及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータコアを長期にわたって安定して固定することのできる電動モータを提供すること。
【解決手段】ステータコア38がモータハウジング18の軸方向X1に位置決めされた状態で、締結部材としてのねじ33を用いて蓋部材32をモータハウジング18に締結する。締結動作に伴って、モータハウジング18の内周とステータコア38の外周との間の断面楔状の空所45に、断面楔状部材46を押し込む。断面楔状部材46をモータハウジング18の軸方向X1に押し込む力が、モータハウジング18および断面楔状部材46の傾斜状カム面47,48の働きで、ステータコア38の外周を締め付ける力に変換される。
【選択図】図3
【解決手段】ステータコア38がモータハウジング18の軸方向X1に位置決めされた状態で、締結部材としてのねじ33を用いて蓋部材32をモータハウジング18に締結する。締結動作に伴って、モータハウジング18の内周とステータコア38の外周との間の断面楔状の空所45に、断面楔状部材46を押し込む。断面楔状部材46をモータハウジング18の軸方向X1に押し込む力が、モータハウジング18および断面楔状部材46の傾斜状カム面47,48の働きで、ステータコア38の外周を締め付ける力に変換される。
【選択図】図3
Description
本発明はモータハウジングの内周にステータコアが固定される電動モータおよびそれを用いた電動パワーステアリング装置に関するものである。
例えば、自動車の操舵補助用の電動モータとして、ステアリングホイールに連なるステアリングシャフトと同心に、筒状のロータを配置するブラシレスの電動モータが提案されている(例えば特許文献1参照)。
通例、電動モータの出力回転を減速する例えば遊星ギヤ機構等の減速機構を設け、電動モータの出力を増幅するようにしている。
特開2004−1626号公報
通例、電動モータの出力回転を減速する例えば遊星ギヤ機構等の減速機構を設け、電動モータの出力を増幅するようにしている。
しかしながら、遊星ギヤ機構のギヤ騒音等の問題がある。一方、近年の電動モータの高出力化に伴い、減速機構を廃止することが考えられている。
その場合、ロータはステアリングシャフトの外周に一体回転可能に取り付けられることになり、コイルが巻回されたステータコアがモータハウジングの内周に嵌合固定されることになる。
その場合、ロータはステアリングシャフトの外周に一体回転可能に取り付けられることになり、コイルが巻回されたステータコアがモータハウジングの内周に嵌合固定されることになる。
そのステータコアの固定方法としては、接着剤を用いて固定したり、またはステータコアをモータハウジングに圧入することが一般的である。
しかしながら、何れの固定方法においても、分解後に再固定することはできない。また、接着剤を用いる場合には、熱影響等で接着剤が劣化し、固定が不安定になるおそれがある。
しかしながら、何れの固定方法においても、分解後に再固定することはできない。また、接着剤を用いる場合には、熱影響等で接着剤が劣化し、固定が不安定になるおそれがある。
そこで、本発明は、モータハウジングに対して、ステータコアを長期にわたって安定して固定することができる電動モータを提供することを目的とする。また、ステータコアの再固定も可能である電動モータを提供することを目的とする。また、上記電動モータを用いた電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、一端に開口を有する筒状のモータハウジングと、このモータハウジングの内周に嵌合され、コイルが巻回された環状のステータコアと、モータハウジングに設けられステータコアをモータハウジングの軸方向の所定位置に位置決めする位置決め部と、モータハウジングの上記開口を塞ぐ蓋部材と、この蓋部材をモータハウジングの上記一端に締結するためのねじを含む締結部材と、この締結部材によって蓋部材がモータハウジングに締結される動作に伴って、ステータコアの一端の外周を締め付ける締め付け機構とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、ステータコアがモータハウジングの軸方向に位置決めされた状態で、ねじ等の締結部材を用いて蓋部材をモータハウジングに締結するときに、その締結動作に伴って、締め付け機構がステータコアの一端の外周を締め付けることにより、ステータコアを位置精度良く固定することができる。
また、従来のように接着剤や圧入を用いてステータコアを固定する場合には、ステータコアの再固定は実質的に不可能であるが、本発明では、ねじを含む締結部材を一旦緩めてステータコアを再固定することも可能である。また、従来のように接着剤を用いてステータコアを固定する場合には、熱影響等により接着剤が劣化し、ステータコアの固定が不安定になるおそれがあるが、本発明では、長期にわたって安定してステータコアを固定しておくことができる。
また、従来のように接着剤や圧入を用いてステータコアを固定する場合には、ステータコアの再固定は実質的に不可能であるが、本発明では、ねじを含む締結部材を一旦緩めてステータコアを再固定することも可能である。また、従来のように接着剤を用いてステータコアを固定する場合には、熱影響等により接着剤が劣化し、ステータコアの固定が不安定になるおそれがあるが、本発明では、長期にわたって安定してステータコアを固定しておくことができる。
また、上記モータハウジングの上記一端の内周とステータコアの上記一端の外周との間に、モータハウジングの他端に近づくにしたがって狭くなる断面楔状の空所が形成され、上記締め付け機構は、上記空所に押し込まれる断面楔状部材を含む場合がある(請求項2)。この場合、断面楔状部材を、上記モータハウジングの上記一端の内周とステータコアの上記一端の外周との間の空所に押し込むことにより、容易且つ確実にステータコアの一旦の外周を締め付けることができる。
また、上記蓋部材と断面楔状部材とは、単一の材料で一体に形成されている場合がある(請求項3)。この場合、部品点数を削減することができ、また、モータハウジングと断面楔状部材との相対位置精度を良好に確保することができる。
また、上記モータハウジングの上記一端の内周およびこれに対向する断面楔状部材の対向面に、モータハウジングの軸方向に対して傾斜し互いに合致する傾斜状カム面がそれぞれ形成されている場合がある(請求項4)。この場合、断面楔状部材をモータハウジングの軸方向に押し込む力が、傾斜状カム面の働きで、ステータコアの外周を締め付ける力に良好に変換される。
また、上記モータハウジングの上記一端の内周およびこれに対向する断面楔状部材の対向面に、モータハウジングの軸方向に対して傾斜し互いに合致する傾斜状カム面がそれぞれ形成されている場合がある(請求項4)。この場合、断面楔状部材をモータハウジングの軸方向に押し込む力が、傾斜状カム面の働きで、ステータコアの外周を締め付ける力に良好に変換される。
また、上記ステータコアの上記一端の外周およびこれに対向する断面楔状部材の対向面に、モータハウジングの軸方向に対し傾斜し互いに合致する傾斜状カム面がそれぞれ形成されている場合がある(請求項5)。この場合、断面楔状部材をモータハウジングの軸方向に押し込む力が、傾斜状カム面の働きで、ステータコアの外周を締め付ける力に良好に変換される。
上記の電動モータを用いて操舵補助力を得る電動パワーステアリング装置であれば、好ましい(請求項6)。
本発明の好ましい実施の形態の添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態の電動モータが適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering System) 1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間シャフト5と、中間シャフト5に自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。
図1は本発明の一実施の形態の電動モータが適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering System) 1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間シャフト5と、中間シャフト5に自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。
ピニオンシャフト7およびラックバー8により舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。ラックバー8は車体に固定されるハウジング9内に図示しない複数の軸受を介して直線往復動自在に支持されている。ラックバー8の両端部はハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する操向輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、操向輪11の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸12と、ピニオンシャフト7に連なる出力軸13と、入力軸12と出力軸13とを同軸上に連結するトーションバー14とを備えている。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸12と、ピニオンシャフト7に連なる出力軸13と、入力軸12と出力軸13とを同軸上に連結するトーションバー14とを備えている。
入力軸12は、同軸上に一体回転可能に連結された第1シャフト12aと第2シャフト12bとを含んでいる。第1シャフト12aの一端に操舵部材2が連結され、第2シャフト12bの一端にトーションバー14が連結されている。第1シャフト12aおよび第2シャフト12bは、通常時には軸方向の相対移動が規制されているが、運転者が操舵部材2に衝突する二次衝突のときには、軸方向に相対移動し、入力軸12を収縮させるように働く。
電動パワーステアリング装置1は、出力軸13と同軸的に配置された操舵補助用の電動モータ15を備えている。電動モータ15は、出力軸13と一体回転可能に設けられた環状のロータ16と、ロータ16の周囲を取り囲む環状のステータ17と、このステータ17を支持する略円筒形のモータハウジング18とを備えた、例えば三相のブラシレスモータである。
上記のトーションバー14を介する入力軸12および出力軸13間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ19と、車速を検出する車速センサ20とが設けられており、これらのセンサ19,20からの信号がマイクロコンピュータ等を含んで構成される制御部22に与えられるようになっている。
制御部22では、トルク検出結果や車速検出結果等に基づいて、駆動回路23を介して操舵補助用の電動モータ15を駆動制御する。電動モータ15の出力回転が出力軸13に直接伝動されてピニオンシャフト7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助されるようになっている。
制御部22では、トルク検出結果や車速検出結果等に基づいて、駆動回路23を介して操舵補助用の電動モータ15を駆動制御する。電動モータ15の出力回転が出力軸13に直接伝動されてピニオンシャフト7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助されるようになっている。
ステアリングシャフト3は、筒状のハウジングとしてのステアリングコラム24によって、図示しない軸受を介して回転自在に支持されている。ステアリングコラム24は、筒状のアッパジャケット25と、アッパージャケット25に所定の摩擦係合力で嵌合された筒状のロワージャケット26とを備えている。アッパージャケット25は、二次衝突のときに破断または塑性変形してアッパージャケット25の軸方向移動を許容する連結部材27を介して、車体28に取り付けられている。
また、ステアリングコラム24は、ロアージャケット26の一端に固定され、上記のトルクセンサ19を収容したセンサハウジング29と、このセンサハウジング29の一端に固定されたモータハウジング18とを備えている。モータハウジング18は、取付部材30を介して車体28に取り付けられている。
二次衝突のときには、上記の連結部材27の破断等に伴ってアッパージャケット25とロワージャケット26とが所定の摩擦抵抗を発生しながら軸方向に相対移動することにより、二次衝突の衝撃が吸収される。すなわち、両ジャケット25,26を結合する構造によって、二次衝突のための衝撃吸収機構が構成されている。
二次衝突のときには、上記の連結部材27の破断等に伴ってアッパージャケット25とロワージャケット26とが所定の摩擦抵抗を発生しながら軸方向に相対移動することにより、二次衝突の衝撃が吸収される。すなわち、両ジャケット25,26を結合する構造によって、二次衝突のための衝撃吸収機構が構成されている。
次いで、断面図である図2および分解断面図である図3を参照して、電動モータ15のモータハウジング18は、その軸方向X1に関して一端18aおよび他端18bを有している。モータハウジング18の一端18aには、開口が31(図3参照)が設けられ、その開口31は、環状の蓋部材32によって覆われている(図2参照)。
蓋部材32は、複数の締結部材としてのねじ33によって、モータハウジング18の一端18aに固定されている。蓋部材32には、軸受保持孔34が貫通形成され、その軸受保持孔34には、出力軸13を回転可能に支持する、例えば転がり軸受からなる軸受35が保持されている。
蓋部材32は、複数の締結部材としてのねじ33によって、モータハウジング18の一端18aに固定されている。蓋部材32には、軸受保持孔34が貫通形成され、その軸受保持孔34には、出力軸13を回転可能に支持する、例えば転がり軸受からなる軸受35が保持されている。
モータハウジング18の他端18bには、端壁18cが一体に設けられている。その端壁18cには、軸受保持孔36が貫通形成され、その軸受保持孔36には、出力軸13を回転可能に支持する、例えば転がり軸受からなる軸受37が保持されている。
ロータ16は出力軸13と一体回転可能に結合された環状のロータコア16aと、ロータコア16aによって保持されて磁極を形成するための永久磁石16bとを有している。ステータ17は、環状のステータコア38に、各相に対応したコイル(電機子巻線)39を巻回してなる。ステータコア38は、その軸方向に関して、一端38aおよび他端38bを有している。
ロータ16は出力軸13と一体回転可能に結合された環状のロータコア16aと、ロータコア16aによって保持されて磁極を形成するための永久磁石16bとを有している。ステータ17は、環状のステータコア38に、各相に対応したコイル(電機子巻線)39を巻回してなる。ステータコア38は、その軸方向に関して、一端38aおよび他端38bを有している。
モータハウジング18の周壁18dの内周18eには、ステータコア38の他端38bに当接することにより、ステータコア38をモータハウジング18の軸方向X1に位置決めするための位置決め部としての位置決め段部40が形成されている。この位置決め段部40は、ステータコア38がモータハウジング18の他端18b側へ移動することを規制するストッパとしても機能している。
モータハウジング18の一端18aの開口31の周縁部には、径方向外方に延びる環状フランジ41が形成され、その環状フランジ41には、各ねじ33がそれぞれねじ込まれるねじ孔42が形成されている。ねじ孔42は環状フランジ41の周方向に等間隔を隔てて配置されている。一方、蓋部材32には、各ねじ33を挿通させるねじ挿通孔43が形成されている。ねじ挿通孔43は、蓋部材32の周方向に等間隔を隔てて配置されている。
本実施の形態では、ねじ33によって蓋部材32がモータハウジング18に締結される動作に伴って、すなわち、ねじ孔42に対するねじ33のねじ込みによって、蓋部材32がモータハウジング18の他端18b側へ変位する動作に伴って、ステータコア38の一端38aにおいてステータコア38の外周38cを締め付けるための締め付け機構44が設けられている。
具体的には、モータハウジング18の一端18aの内周18eとステータコア38の一端38aの外周38cとの間に、モータハウジング18の他端18bに近づくにしたがって狭くなる断面楔状の空所45(図3参照)が形成されている。上記締め付け機構44は、蓋部材32とは単一の材料で一体に形成され、上記空所45にモータハウジング18の軸方向X1に沿って押し込まれる断面楔状部材46と、この断面楔状部材46の押し込み力をステータコア38の一端38aの外周38cを締め付ける力(ステータコア38の径方向の力)に変換する変換機構としてのカム機構60とを含んでいる。断面楔状部材46は、蓋部材32と同心の環状をなしている。ただし、断面楔状部材46は、蓋部材32の周方向に関して複数に分割されていてもよい。
モータハウジング18の一端18aの内周18eには、モータハウジング18の軸方向X1に対して傾斜する傾斜状カム面47が設けられている。断面楔状部材46の外周には、モータハウジング18の傾斜状カム面47に対向する対向面として、傾斜状カム面47に合致する傾斜状カム面48が設けられている。断面楔状部材46の内周49は、ステータコア38の一端38aの外周38cに嵌合する円筒面に形成されている。傾斜状カム面47および傾斜状カム面48によって、上記のカム機構60が構成されている。
モータハウジング18の傾斜状カム面47は、モータハウジング18の他端18bに向かうにしたがって次第に径が小さくなるような円錐面により構成されている。同様に、断面楔状部材46の傾斜状カム面48は、モータハウジング18の他端18bに向かうにしたがって次第に径が小さくなるような円錐面の少なくとも一部により構成されている。
本実施の形態によれば、図3に示すように、モータハウジング18の位置決め段部40によってステータコア38がモータハウジング18の軸方向X1に位置決めされた状態で、締結部材としてのねじ33を用いて蓋部材32をモータハウジング18に締結するときに、その締結動作に伴って、モータハウジング18の内周18eとステータコア38の外周38cとの間の断面楔状の空所45に、モータハウジング18の軸方向X1に沿って断面楔状部材46が押し込まれる。
本実施の形態によれば、図3に示すように、モータハウジング18の位置決め段部40によってステータコア38がモータハウジング18の軸方向X1に位置決めされた状態で、締結部材としてのねじ33を用いて蓋部材32をモータハウジング18に締結するときに、その締結動作に伴って、モータハウジング18の内周18eとステータコア38の外周38cとの間の断面楔状の空所45に、モータハウジング18の軸方向X1に沿って断面楔状部材46が押し込まれる。
この断面楔状部材46をモータハウジング18の軸方向X1に押し込む力が、モータハウジング18および断面楔状部材46の互いに合致する傾斜状カム面47,48の働きで、ステータコア38の外周38cを締め付ける力に良好に変換される。これにより、断面楔状部材46によって、ステータコア38の一端38aの外周38cを容易且つ確実に締め付けて、ステータコア38を位置精度良くモータハウジング18に固定することができる。
従来のように接着剤や圧入を用いてステータコアを固定する場合には、ステータコアの再固定は不可能であるが、本実施の形態では、締結部材としてのねじ33を一旦緩めてステータコア38を再固定することも可能である。また、従来のように接着剤を用いてステータコアを固定する場合には、熱影響等により接着剤が劣化し、ステータコアの固定が不安定になるおそれがあるが、本実施の形態では、長期にわたって安定してステータコア38を固定しておくことができる。
また、蓋部材32と断面楔状部材46とを単一の材料で一体に形成してあるので、部品点数を削減することができ、また、モータハウジング18と断面楔状部材46との相対位置精度を良好に確保することができる。
上記の実施の形態では、モータハウジング18および断面楔状部材46の対向面に互いに合致する傾斜状カム面47,48を形成したが、これに代えて、図4に示すように、ステータコア380の一端38aの外周38cおよびこれに対向する断面楔状部材460の対向面に、モータハウジング18の軸方向X1に対し傾斜し互いに合致する傾斜状カム面470,480がそれぞれ形成され、これらの傾斜状カム面470,480によってカム機構600が構成されていてもよい。なお、断面楔状部材460の外周490は、モータハウジング18の一端18aの内周18eに形成された大径部50に嵌合される円筒面に形成されている。
上記の実施の形態では、モータハウジング18および断面楔状部材46の対向面に互いに合致する傾斜状カム面47,48を形成したが、これに代えて、図4に示すように、ステータコア380の一端38aの外周38cおよびこれに対向する断面楔状部材460の対向面に、モータハウジング18の軸方向X1に対し傾斜し互いに合致する傾斜状カム面470,480がそれぞれ形成され、これらの傾斜状カム面470,480によってカム機構600が構成されていてもよい。なお、断面楔状部材460の外周490は、モータハウジング18の一端18aの内周18eに形成された大径部50に嵌合される円筒面に形成されている。
また、断面楔状部材46,460を蓋部材32とは別体に構成してもよい。また、図2の実施の形態と図4の実施の形態を組み合わせ、断面楔状部材の内周および外周に傾斜状カム面を設けるようにしてもよい。その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
1…電動パワーステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、15…電動モータ、16…ロータ、17…ステータ、18…モータハウジング、18a…(モータハウジングの)一端、18b…(モータハウジングの)他端、18e…内周、X1…(モータハウジングの)軸方向、31…開口、32…蓋部材、33…ねじ(締結部材)、38,380…ステータコア、38a…(ステータコアの)一端、38c…外周、40…位置決め段部(位置決め部)、44…締め付け機構、45…空所、46,460…断面楔状部材、47,48;470,480…傾斜状カム面、60,600…カム機構
Claims (6)
- 一端に開口を有する筒状のモータハウジングと、
このモータハウジングの内周に嵌合され、コイルが巻回された環状のステータコアと、 モータハウジングに設けられステータコアをモータハウジングの軸方向の所定位置に位置決めする位置決め部と、
モータハウジングの上記開口を塞ぐ蓋部材と、
この蓋部材をモータハウジングの上記一端に締結するためのねじを含む締結部材と、
この締結部材によって蓋部材がモータハウジングに締結される動作に伴って、ステータコアの一端の外周を締め付ける締め付け機構とを備えたことを特徴とする電動モータ。 - 請求項1において、上記モータハウジングの上記一端の内周とステータコアの上記一端の外周との間に、モータハウジングの他端に近づくにしたがって狭くなる断面楔状の空所が形成され、
上記締め付け機構は、上記空所に押し込まれる断面楔状部材を含むことを特徴とする電動モータ。 - 請求項2において、上記蓋部材と断面楔状部材とは、単一の材料で一体に形成されていることを特徴とする電動モータ。
- 請求項2または3において、上記モータハウジングの上記一端の内周およびこれに対向する断面楔状部材の対向面に、モータハウジングの軸方向に対して傾斜し互いに合致する傾斜状カム面がそれぞれ形成されていることを特徴とする電動モータ。
- 請求項2ないし4の何れか1項において、上記ステータコアの上記一端の外周およびこれに対向する断面楔状部材の対向面に、モータハウジングの軸方向に対し傾斜し互いに合致する傾斜状カム面がそれぞれ形成されていることを特徴とする電動モータ。
- 請求項1ないし5の何れか1項の電動モータを用いて操舵補助力を得る電動パワーステアリング装置。
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