JP2008307291A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮工程途中の冷媒を冷却する際に、モータや圧縮機の負荷の増加を抑えて、加熱能力や除湿能力低下による乾燥時間の増加を防止する。
【解決手段】冷凍サイクルにより乾燥を行う洗濯乾燥機16において、圧縮過程途中の冷媒を圧縮機1のチャンバ外へ導き、中間熱交換器9により冷媒温度より低い温度の媒体と熱交換させる。中間熱交換器9で圧縮機1の吐出冷媒を冷媒温度より低い外部の空気に放熱した後、この吐出冷媒は、再び圧縮機チャンバ内に戻る。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクル装置により得られる乾燥空気を用いて衣類を乾燥する洗濯乾燥機に関するものである。
例えば、冷凍サイクル装置により得られる乾燥空気を用いて衣類を乾燥する洗濯乾燥装置が開示されている(特許文献1参照)。すなわち、この洗濯乾燥装置は、洗濯槽から出た高湿の空気を、蒸発器で冷却減温し、さらに凝縮器で高温に加熱して再び洗濯槽に戻す作用を連続的に行うものである。
さらに、この洗濯乾燥装置は、冷媒温度を検出し、冷媒温度が高いときはモータ負荷が大きいと判断して圧縮能力を低減しているが、これは、圧縮能力を減らすことにより、圧縮圧力が高くならずに安全に運転が行えるようにするためである。
特開平7−178289号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の従来の洗濯乾燥装置の構成では、以下のような問題が発生する。すなわち、乾燥が進行すると凝縮温度が上昇し、凝縮圧力や圧縮機の吐出温度が上昇する。
そして、この温度上昇によりモータ負荷が増加するときは、圧縮能力が低減するため、加熱能力と蒸発能力(=除湿能力)が低下し、乾燥時間が増加するという問題があった。また、モータを高温下で運転するため、モータの運転効率が低下し、省エネ性を損ねるという問題も有していた。
そこで、本発明の目的は、上記従来の問題を解決するもので、加熱能力と除湿能力が大きい運転状態である高凝縮圧力下でも、モータを過負荷運転させずに、乾燥時間の増加と省エネ性の低下を防ぐことのできる洗濯乾燥機を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の洗濯乾燥機は、圧縮機、凝縮器、減圧手段、蒸発器を順次配管を介して接続した冷凍サイクル装置と、衣類の洗濯及び乾燥を行う洗濯槽及び送風ファンを介在した循環風路を備え、乾燥工程時には洗濯槽に冷凍サイクル装置で得られる乾燥風を供給することを特徴とする。
すなわち、本発明の洗濯乾燥機では、圧縮機における圧縮過程での冷媒を冷却する手段を設けており、圧縮過程途中の冷媒を圧縮機チャンバ外へ導き、冷媒の温度より低い温度の媒体と熱交換させるようにしている。
また、本発明の洗濯乾燥機に用いられる圧縮機における圧縮過程での冷媒を冷却する手段は、冷凍サイクル装置内を循環する冷媒のうち、圧縮過程途中の冷媒のエンタルピより低いエンタルピの冷媒の一部を圧縮過程途中の冷媒に混合させることを特徴としている。
さらに、本発明の好ましい形態としては、圧縮機における圧縮過程の冷媒を冷却する手段が、圧縮機構部を圧縮機チャンバ内の低圧環境下に配置するようにしている。
本発明によれば、圧縮機における圧縮過程での冷媒を冷却することにより、圧縮機の吐出温度を下げることができる。従って、圧縮機のモータを過負荷運転させずに、乾燥時間を短縮することができ、省エネ性を向上させることができるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施の形態例を、図1〜5を参照して説明する。
まず、本発明による第一実施の形態例を図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施の形態例の洗濯乾燥機、図2は本実施の形態例の冷凍サイクルの状態を示すモリエ線図である。
図1において、1は圧縮機、2は凝縮器、3は減圧手段としての膨張弁、4は蒸発器である。すなわち、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3及び蒸発器4により、冷凍サイクル装置を構成し、圧縮、凝縮、減圧、蒸発の冷凍サイクルを実現している。
5は送風ファンで、9は圧縮過程での冷媒を冷却する手段としての中間熱交換器である。中間熱交換器9は、洗濯乾燥機16の外部の空気と熱交換できるように配置されている。
さらに、圧縮機1は、1段目圧縮室6と2段目圧縮室7の2つの圧縮室が圧縮過程の順に直列に並んでいる2段圧縮機である。すなわち、1段目圧縮室6で低圧から中間圧に圧縮し、2段目圧縮室7で中間圧から高圧に圧縮する。
まず、1段目圧縮室6の吐出冷媒は、圧縮機1の外形容器である圧縮チャンバ外に導かれる。そして、この吐出冷媒は、中間熱交換器9で冷媒温度より低い外部の空気により放熱された後、再び圧縮機チャンバ内に戻される。
そして、2段目圧縮室7で中間圧から高圧に圧縮が行われる。2段目圧縮室7の吐出冷媒は、圧縮機チャンバ内を通ってから圧縮機チャンバ外に吐出される。すなわち、このような構成にすることで、圧縮機1内部は高圧の吐出ガスで満たされるようになる。
なお、1段目圧縮室6と2段目圧縮室7は、圧縮機駆動モータ8の運転により圧縮動作が行われる。
また、11は洗濯槽、10は上述した冷凍サイクル装置と洗濯槽11を連結するダクトである。16はシステム全体である洗濯乾燥機である。
次に、以上のように構成した洗濯乾燥機16の動作を説明する。
まず、空気の流れは、以下のようになる。すなわち、洗濯槽11から流出した高湿の空気が、ダクト10を通り、蒸発器4で冷却減湿され、凝縮器2で高温に加熱された後に、再び洗濯槽11に戻る。この空気の流れにより、洗濯槽11内の衣類を乾燥させることができる。
一方、冷凍サイクルでは、冷媒の循環は、以下のようになる。すなわち、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、凝縮器2で送風ファン5により送られてくる空気によって放熱されて低エンタルピの状態となる。そして、低エンタルピの冷媒ガスは、膨張弁3で減圧膨張して低圧低温になる。
さらに、低圧低温の冷媒ガスは、蒸発器4で洗濯槽11から流出した空気から吸熱して蒸発し、再び圧縮機1に戻る。ここで、圧縮機1に戻った冷媒ガスは、1段目圧縮室6で中間圧まで圧縮され後に、中間熱交換器9で低温の空気によって放熱されて冷却される。さらに、冷却された冷媒ガスは、2段目圧縮室7で高温高圧に圧縮され、圧縮機チャンバ内を経て、再び圧縮機1から吐出される。
このとき、1段目圧縮室6で圧縮された冷媒は、中間熱交換器9で冷却されるので、エンタルピ及び温度とも低下した状態となった後に、2段目圧縮室7で圧縮される。このため、2段目圧縮室7からの冷媒の吐出温度は、中間熱交換器9がない場合に比べて低下する。すなわち、1段目圧縮室6及び2段目圧縮室7により目的圧力に冷媒ガスを圧縮することができ、その際に、冷媒ガスのエンタルピ及び温度を低下させることができる。
図2に、第一実施の形態例のモリエ線図に示す。図2において、中間熱交換器9がある場合の冷凍サイクルを実線で示し、中間熱交換器9がない場合の冷凍サイクルの状態を破線に示している。なお、本実施の形態の冷凍サイクルの状態は、圧縮時の熱損失や、配管での圧力損失は無いものであると仮定した理想状態である。
図中、hs1は1段目圧縮室6の吸込エンタルピ、hdlは1段目圧縮室6の吐出エンタルピを示す。hs2は2段目圧縮室7の吸込エンタルピ、hd2は2段目圧縮室7の吐出エンタルピを示す。図中「′」は「中間熱交換器あり」の場合を示す。
図2において、23で示す従来の冷凍サイクルでは、aが圧縮の状態、ebが凝縮の状態、chが減圧の状態、dが蒸発の状態を示す。
圧縮aの状態では、縦軸の圧力は低圧力のままで、横軸のエンタルピが、hs1で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピまで上昇する。
凝縮ebの状態では、縦軸の圧力が低圧力から高圧力まで上昇すると共に、横軸のエンタルピが、hs1で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピから、hd2で示す2段目圧縮室7の吐出エンタルピまで上昇する。
このとき、圧力の上昇と共に、吐出温度も上昇する。ここで、凝縮ebの曲線は緩やかな傾斜で上に凸となるため、必要な高圧力まで上昇すると、エンタルピの上昇率が増大する。
このとき、外側の等温度線24では、温度の上昇率が増大する。なお、モリエ線図の曲線の内側では横軸のエンタルピと平行な線が同じ温度となる。これは、モリエ線図の曲線の内側では気相及び液相の2相状態であるのに対して、モリエ線図の曲線の外側では、高エンタルピ側が気相状態となり、低エンタルピ側が液相状態となるためである。
減圧chの状態では、縦軸の圧力は高圧力のままで、横軸のエンタルピが、hd2で示す2段目圧縮室7の吐出エンタルピから、圧縮aの初期のエンタルピまで下降する。
蒸発dの状態では、横軸のエンタルピが圧縮aの初期のエンタルピのままで、縦軸の圧力は高圧力から低圧力まで下降する。
次に、図2において、21で示す本実施の形態の冷凍サイクルでは、aが圧縮の状態、efgが凝縮の状態、hが減圧の状態、dが蒸発の状態を示す。
圧縮aの状態では、縦軸の圧力は低圧力のままで、横軸のエンタルピが、hs1′で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピまで上昇する。
凝縮eの状態では、縦軸の圧力が低圧力から中間圧力まで上昇すると共に、横軸のエンタルピが、hs1′で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピから、hd1′で示す1段目圧縮室6の吐出エンタルピまで上昇する。
凝縮fの状態では、縦軸の圧力が中間圧力のままで、横軸のエンタルピが、hd1′で示す1段目圧縮室6の吐出エンタルピから、hs2′で示す2段目圧縮室7の吸込エンタルピまで下降する。
凝縮gの状態では、縦軸の圧力が中間圧力から高圧力まで上昇すると共に、横軸のエンタルピが、hs2′で示す2段目圧縮室7の吸込エンタルピから、hd2′で示す2段目圧縮室6の吐出エンタルピまで上昇する。
このとき、圧力の上昇と共に、吐出温度も上昇する。ここで、凝縮egの状態の曲線は上に凸となるが、凝縮fの状態の直線で一旦エンタルピが下降する。このため、必要な高圧力まで上昇しても、エンタルピの上昇の程度を抑えることができる。これにより、吐出エンタルピを低下させると共に、吐出温度を低下させることができる。
このとき、矢印で示す内側の等温度線24では、温度の上昇の程度を抑えることができる。なお、なお、上述と同様に、モリエ線図の曲線の内側では横軸のエンタルピと平行な線が同じ温度となる。これは、上述と同様に、モリエ線図の曲線の内側では気相及び液相の2相状態であるのに対して、モリエ線図の曲線の外側では、高エンタルピ側が気相状態となるが、低エンタルピ側が液相状態となるためである。
減圧hの状態では、縦軸の圧力は高圧力のままで、横軸のエンタルピが、hd2′で示す2段目圧縮室7の吐出エンタルピから、圧縮aの初期のエンタルピまで下降する。
蒸発dの状態では、横軸のエンタルピが圧縮aの初期のエンタルピのままで、縦軸の圧力は高圧力から低圧力まで下降する。
Grは冷媒循環量であるが、中間熱交換器9無しの圧縮機1の圧縮動力Wは、以下の数1式に示すものとなる。これに対して、中間熱交換器9ありの圧縮機1の圧縮動力W′は、以下の数2式に示すものとなる。
[数1]
W=Gr・(hd2−hs1)
[数2]
W′=Gr・{(hd1′−hs1′)+(hd2′−hs2′)}
このように、W>W′、すなわち、中間熱交換器9無しの圧縮機1の圧縮動力Wは、中間熱交換器9ありの圧縮機1の圧縮動力W′よりも大きくなる。
ここで、中間熱交換器9での放熱量をQとすると、2段目圧縮室7の吸込のエンタルピはhs2′=hd1−Q/Grで示される。
例えば、中間熱交換器9での放熱量Qを120W、冷媒循環量Grを40kg/h、圧縮機吸込圧力Psを490kPa、1段目吐出圧力を1135kPa、2段目吐出圧力を2630kPaとし、圧縮過程は断熱状態で行われると仮定する。
すると、圧縮機1の吐出温度は中間熱交換器9がない場合が約95℃、中間熱交換器9がある場合が約87℃となり、約8℃低減できる。また、エンタルピ差(吐出と吸込のエンタルピ差×冷媒循環量Gr)で示される圧縮動力Wも、2段目の吸込エンタルピの低減効果により約4%低減することができる。
以上のように、圧縮過程の冷媒を冷却する手段としての中間熱交換器9を設けることにより吐出温度と圧縮機1の動力を低減することができる。このため、凝縮状態の圧力や圧縮機1の吐出温度が上昇しても、圧縮機駆動用モータ8の負荷の増加を抑えることができる。
従って、従来必要としていた圧縮機1の圧縮能力低減と、それに伴う加熱能力と蒸発能力(=除湿能力)の低下による乾燥時間の増加を防止することができる。
また、圧縮機駆動用モータ8の温度を低減することができるので、モータ効率の低下を防止できる。また、圧縮機駆動用モータ8の圧縮動力も低減することができるので、省エネ性を向上させることができる。
また、冷凍サイクル装置を搭載する洗濯乾燥機には、凝縮器2と蒸発器4のヒートバランス適正化のために、洗濯槽11と蒸発器4間の高湿の流出空気の一部を室内に排出することが必要である。本実施の形態の場合、この空気の排出量を小さくできるので、周囲空気の湿度上昇を低減することができる。
なお、本実施の形態において、中間熱交換器9内を通る冷媒は外部の空気と熱交換できるように中間熱交換器9を配置した。しかし、これに限らず、空気ではなく冷媒温度より低い温度の洗濯やすすぎに使用される水や、排水を用いても良い。この場合、洗濯機乾燥機16の外部空気に放熱しないので周囲の室温上昇を抑えることができる。
また、本実施の形態において、中間熱交換器9内を通る冷媒は外部の空気と熱交換できるように中間熱交換器9を配置した。しかし、これに限らず、空気ではなく凝縮器2と膨張弁3間の冷媒と熱交換させるように構成しても良い。この場合、凝縮器2を出た冷媒の過冷却度を増加できる。このため、蒸発能力すなわち空気の減湿能力を増加できるので、乾燥時間を短縮する効果がある。
また、蒸発能力が増加することにより、凝縮器2と蒸発器4のヒートバランスが改善される。これにより、洗濯槽11のドラムからの高温高湿の流出空気の一部を室内に排出する場合の排出量を小さくできるので、周囲空気の湿度上昇を低減することができる。
なお、ここで前述した「凝縮器と蒸発器のヒートバランス」について補足して説明する。一般に、冷凍サイクル側では、凝縮能力が蒸発能力より大きい関係となっている。すなわち、ヒートバランスが平衡ではない状態となっている。ここで、凝縮能力は、蒸発能力と圧縮仕事の和である。
このため、洗濯乾燥機のように空気の流れが閉ループであると、風路内部の空気温度が上昇して、冷媒の凝縮圧力が高くなるので圧縮機1が破損する恐れがある。洗濯乾燥機の場合、洗濯槽11やダクト10からの放熱があるが、圧縮仕事に比べれば小さい。このため、ヒートバランスを保つために外部への放熱手段がこの放熱に必要であり、この放熱手段の一つとして、洗濯槽11と蒸発器4間の空気の一部を排気する方法が知られている(特許文献1参照)。
次に、本実施の形態による第二の実施の形態例を図3及び図4を用いて説明する。
図3において、図1と同様に、2は凝縮器、3は減圧手段としての膨張弁、4は蒸発器、5は送風ファンである。図3の実施の形態例は、図1の実施の形態例に対し、以下の点が異なる。
一つは、中間熱交換器9が無い点であり、二つは、インジェクション配管12と減圧手段としてのキャピラリーチュープ13を有する点である。
このキャピラリーチュープ13は、凝縮器2を出た冷媒の一部が減圧され、他の一部の冷媒は圧縮機1の1段目圧縮室6の吐出部と2段目圧縮室7の吸込部間に、13′で示すように液インジェクションされるように配置される。
すなわち、凝縮器2を出た冷媒のエンタルピは、1段目圧縮室6から吐出される冷媒のエンタルピより小さいものとなる。このため、圧縮過程の冷媒が冷却される構造となっている。
以上のように構成した第二の実施の形態例の洗濯乾燥機の冷凍サイクルの動作について説明する。
圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、凝縮器2で送風ファン5により送られてくる空気に放熱して低エンタルピの状態となる。低エンタルピの状態となった冷媒ガスは、減圧手段としての膨張弁3で減圧されて低圧低温になる。
低圧低温になった冷媒ガスは、蒸発器4で洗濯槽11から流出した空気から吸熱して蒸発し、再び圧縮機1に戻る。圧縮機1に戻った冷媒ガスは、1段目圧縮室6と2段目圧縮室7で圧縮され、再び圧縮機1から吐出される。
このとき、凝縮器2を出た低エンタルピの冷媒の一部は、キャピラリーチュープ13で中間圧力に減圧される。中間圧力に減圧された冷媒の一部は、インジェクション配管12を経て、圧縮機1の1段目圧縮室6の吐出部と2段目圧縮室7の吸込部間に、13′で示すように液インジェクションされる。13′で示す液インジェクションとは、液状態で冷媒を注入することを示す。
図4に第二の実施の形態例のモリエ線図を示す。図4において破線は液インジェクション無し、実線は液インジェクションありを示す。
なお、本実施の形態の冷凍サイクルの状態は、圧縮時の熱損失や、配管での圧力損失は無いものであると仮定した理想状態である。
図中、Δhad=hd2−hs1、Δhad1′=hd1′−hs1′、Δhad2′=hd2′−hs2′である。
ここで、hs1は1段目圧縮室6の吸込エンタルピ、hdlは1段目圧縮室6の吐出エンタルピを示す。hs2は2段目圧縮室7の吸込エンタルピ、hd2は2段目圧縮室7の吐出エンタルピを示す。図中「′」は「中間熱交換器あり」の場合を示す。
図4において、44で示す従来の冷凍サイクルでは、aが圧縮の状態、ebが凝縮の状態、chが減圧の状態、dが蒸発の状態を示す。
圧縮aの状態では、縦軸の圧力は低圧力のままで、横軸のエンタルピが、hs1で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピまで上昇する。
凝縮ebの状態では、縦軸の圧力が低圧力から高圧力まで上昇すると共に、横軸のエンタルピが、hs1で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピから、hd2で示す2段目圧縮室7の吐出エンタルピまでΔhad分上昇する。
このとき、圧力の上昇と共に、吐出温度も上昇する。ここで、凝縮ebの曲線は緩やかな傾斜で上に凸となるため、必要な高圧力まで上昇すると、エンタルピの上昇率が増大する。
このとき、外側の等温度線45では、温度の上昇率が増大する。なお、モリエ線図の曲線の内側では横軸のエンタルピと平行な線が同じ温度となる。これは、モリエ線図の曲線の内側では気相及び液相の2相状態であるのに対して、モリエ線図の曲線の外側では、高エンタルピ側が気相状態となり、低エンタルピ側が液相状態となるためである。
減圧chの状態では、縦軸の圧力は高圧力のままで、横軸のエンタルピが、hd2で示す2段目圧縮室7の吐出エンタルピから、圧縮aの初期のエンタルピまで下降する。
蒸発dの状態では、横軸のエンタルピが圧縮aの初期のエンタルピのままで、縦軸の圧力は高圧力から低圧力まで下降する。
次に、図4において、41で示す本実施の形態の冷凍サイクルでは、aが圧縮の状態、efgが凝縮の状態、hが減圧の状態、dが蒸発の状態を示す。
圧縮aの状態では、縦軸の圧力は低圧力のままで、横軸のエンタルピが、hs1′で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピまで上昇する。
凝縮eの状態では、縦軸の圧力が低圧力から中間圧力まで上昇すると共に、横軸のエンタルピが、hs1′で示す1段目圧縮室6の吸込エンタルピから、hd1′で示す1段目圧縮室6の吐出エンタルピまでΔhad1′分上昇する。
凝縮fの状態では、縦軸の圧力が中間圧力のままで、横軸のエンタルピが、hd1′で示す1段目圧縮室6の吐出エンタルピから、hs2′で示す2段目圧縮室7の吸込エンタルピまで下降する。これは、インジェクション冷媒42が圧縮機1に、13′で示すように液インジェクションされるためである。
凝縮gの状態では、縦軸の圧力が中間圧力から高圧力まで上昇すると共に、横軸のエンタルピが、hs2′で示す2段目圧縮室7の吸込エンタルピから、hd2′で示す2段目圧縮室6の吐出エンタルピまでΔhad2′分上昇する。
このとき、圧力の上昇と共に、吐出温度も上昇する。ここで、凝縮egの状態の曲線は上に凸となるが、凝縮fの状態の直線で一旦エンタルピが下降する。このため、必要な高圧力まで上昇しても、エンタルピの上昇の程度を抑えることができる。これにより、液インジェクションによって吐出エンタルピを低下させると共に、吐出温度を低下させることができる。
このとき、矢印で示す内側の等温度線45では、温度の上昇の程度を抑えることができる。なお、なお、上述と同様に、モリエ線図の曲線の内側では横軸のエンタルピと平行な線が同じ温度となる。これは、上述と同様に、モリエ線図の曲線の内側では気相及び液相の2相状態であるのに対して、モリエ線図の曲線の外側では、高エンタルピ側が気相状態となるが、低エンタルピ側が液相状態となるためである。
減圧hの状態では、縦軸の圧力は高圧力のままで、横軸のエンタルピが、hd2′で示す2段目圧縮室7の吐出エンタルピから、圧縮aの初期のエンタルピまで下降する。
蒸発dの状態では、横軸のエンタルピが圧縮aの初期のエンタルピのままで、縦軸の圧力は高圧力から低圧力まで下降する。これは、蒸発機4を流れる冷媒43が圧縮機1に戻るためである。
例えば、液インジェクション量を全冷媒循環量40kg/hの5%とし、そのほかの条件を前述の実施の形態例と同様と仮定する。すると、圧縮機1の吐出温度は液インジェクション無しの場合で約95℃、液インジェクションありの場合で約88℃となり、液インジェクションにより約7℃低減することができる。
また、圧縮動力Wも、2段目圧縮室7の吸込エンタルピ低減効果と、1段目圧縮室6の圧縮冷媒量が液インジェクションされる分だけ低減する。このため、圧縮動力Wは、液インジェクションが無い場合に対し、約5%低減することができる。
以上のように、圧縮過程の冷媒を冷却する手段として、キャピラリーチュープ13、インジェクション配管12を設けると共に、インジェクション冷媒42が圧縮機1に13′で示す液インジェクションすることにより吐出温度と圧縮機動力を低減することができる。
このため、前述の実施の形態例と同様に、凝縮圧力や圧縮機吐出温度が上昇しても圧縮機駆動用モータ8の負荷の増加を抑えることができる。このため、従来必要としていた圧縮能力の低減と、それに伴う加熱能力と蒸発能力(=除湿能力)の低下による乾燥時間の増加を防止することができる。
また、圧縮機駆動用モータ8の温度を低減することができるので、圧縮機駆動用モータ8の効率低下を防止することができる。また、圧縮動力も低減することができるので省エネ性を向上させることができる。
なお、本実施の形態例の圧縮機1は2段圧縮機としたが、圧縮過程途中に上述した液インジェクションが行える構成であれば、単段の圧縮機でも同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態による第三の実施の形態例を図5を用いて説明する。
図5において、図1と同様に、2は凝縮器、3は減圧手段としての膨張弁、4は蒸発器、5は送風ファンである。図5の実施の形態例は、図1の実施の形態例に対し、以下の点が異なる。
第1に、中間熱交換器9が無い点が異なる。第2に、単段の圧縮機14の圧縮室15及び圧縮機駆動用モータ8を圧縮機チャンバ内の低圧環境下に配置する点が異なる。
図5において、14は圧縮機で、15は圧縮室、8は圧縮機駆動用モータである。圧縮機14はいわゆる低圧チャンバタイプの圧縮機で、吸込ガス冷媒はまず圧縮機チャンバ内に流入した後に圧縮室15に吸い込まれて冷媒を圧縮し、吐出冷媒は直接圧縮機チャンバ外に吐出される。
すなわち、圧縮機チャンバ内は低温低圧の吸込ガス冷媒で満たされており、圧縮機駆動用モータ8もその低温低圧環境下に配置されている。
なお、乾燥用の空気流路の構成は第一の実施の形態例及び第二の実施の形態例と同様である。
以上述べたように、圧縮機14の圧縮機駆動用モータ8は低温である低圧環境下に配置される。このため、凝縮温度が上昇し、それに伴い圧縮機14の吐出圧力が上昇しても圧縮機駆動用モータ8が加熱されることがない。また、圧縮機駆動用モータ8の温度上昇に伴う運転効率の低下による省エネ性の低下が無くなる。
さらに、圧縮機駆動用モータ8の温度上昇の回避のための圧縮機回転数の低減や圧縮機の運転停止を行う必要が無くなる。よって、乾燥運転における加熱能力と蒸発能力(=除湿能力)の低下による乾燥時間の増加を防止できる。
なお、上述した本実施の形態例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り、適宜変更しうることは言うまでもない。
本発明の第一の実施の形態による洗濯乾燥機の構成例を示す説明図である。 冷凍サイクルを説明するモリエ線図である。 他の洗濯乾燥機の構成例を示す説明図である。 他の冷凍サイクルを説明するモリエ線図である。 他の洗濯乾燥機の構成例を示す説明図である。
符号の説明
1・・・圧縮機、2・・・凝縮器、3・・・膨張弁、4・・・蒸発器、5・・・送風ファン、6・・・1段目圧縮室、7・・・2段目圧縮室、8・・・モータ、9・・・中間熱交換器、11・・・洗濯槽、10・・・ダクト、12・・・インジェクション配管、13・・・キャピラリーチューブ、13′・・・液インジェクション、14・・・低圧チャンバ圧縮機、15・・・圧縮室、16・・・洗濯乾燥機

Claims (4)

  1. 圧縮機、凝縮器、減圧手段、蒸発器を順次配管を介して接続した冷凍サイクル装置と、衣類の洗濯及び乾燥を行う洗濯槽及び送風ファンを介在した循環風路を備え、乾燥工程時には前記洗濯槽に前記冷凍サイクル装置で得られる乾燥風を供給する洗濯乾燥機において、
    前記圧縮機における圧縮過程での冷媒を冷却する手段を設けたことを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 前記圧縮機における圧縮過程での冷媒を冷却する手段は、
    前記圧縮過程途中の冷媒を圧縮機チャンバ外へ導き、前記冷媒の温度より低い温度の媒体と熱交換させることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
  3. 前記圧縮機における圧縮過程での冷媒を冷却する手段は、
    前記冷凍サイクル装置内を循環する冷媒のうち、前記圧縮過程途中の冷媒のエンタルピより低いエンタルピの冷媒の一部を前記圧縮過程途中の冷媒に混合させることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
  4. 前記圧縮機における圧縮過程の冷媒を冷却する手段は、
    圧縮機構部を圧縮機チャンバ内の低圧環境下に配置することを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
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JP2016087223A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 株式会社東芝 乾燥機

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