JP2008305173A - 紙葉類処理装置の保守装置、保守方法及びプログラム - Google Patents

紙葉類処理装置の保守装置、保守方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】保守点検後の紙葉類処理装置の健全性を確認することのできる紙葉類処理装置の保守装置、保守方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得し、紙葉類処理装置を構成する機器毎に処理実績値をモニタに更新表示するとともに、各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、この許容範囲内にない処理実績値については異常であると判定してモニタに異常が発生した機器と異常内容とを特定して表示する。そして、許容範囲は、紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、第1の許容範囲は第2の許容範囲よりも狭く設定されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、紙葉類処理装置の稼働状況を収集し、紙葉類処理装置の異常の有無を判断する保守装置、保守方法及びプログラムに関する。
紙葉類処理装置は、紙葉類の種類、汚れ、真偽などを鑑査し、鑑査結果に基づき複数の集積部にそれぞれの紙葉類を搬送して、分類、施封、裁断等を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−109068号公報
ところで、紙葉類処理装置は定期的に、例えば2回/月程度の頻度で保守点検が行われ、各部の清掃整備と共に消耗部品の交換などが実行される。この保守点検は専門のメンテナンス担当によって行われるが、交換部品の不具合、調整不良などが原因で、メンテナンス後、紙葉類処理装置が動作不良となるケースもある。
保守点検後の試運転において、紙葉類処理装置が動作しなくなるような故障が発生すれば直ちに修理することが可能であるが、点検前の状態と比べて稼動が不安定であるような場合は、それと気がつかずに業務として装置の使用を再開することになる。その結果、紙葉類処理装置が充分に機能を発揮できない状態で使用され、あるいは次回の定期点検を待たずに突発的に稼動を停止する恐れもあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、保守点検後の紙葉類処理装置の健全性を確認することのできる保守装置、保守方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る紙葉類処理装置の保守装置は、紙葉類処理装置の動作を監視して異常の有無を判定する紙葉類処理装置の保守装置であって、紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得する処理情報獲得手段と、前記紙葉類処理装置を構成する機器毎に前記処理実績値をモニタに更新表示する実績値表示手段と、前記各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、この許容範囲内にない前記処理実績値については異常であると判定する判定手段と、この判定手段により異常が発生した前記機器と異常内容とを特定して前記モニタに表示する異常内容表示手段とを備え、前記許容範囲は、前記紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、前記第1の許容範囲は前記第2の許容範囲よりも狭い。
また本発明に係る紙葉類処理装置の保守方法は、紙葉類処理装置の動作を監視して異常の有無を判定する紙葉類処理装置の保守方法であって、紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得し、前記紙葉類処理装置を構成する機器毎に前記処理実績値をモニタに更新表示するとともに、前記各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、この許容範囲内にない前記処理実績値については異常であると判定して前記モニタに異常が発生した前記機器と異常内容とを特定して表示し、前記許容範囲は、前記紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、前記第1の許容範囲は前記第2の許容範囲よりも狭い。
また本発明に係る紙葉類処理装置のプログラムは、紙葉類処理装置の動作を監視して異常の有無を判定する紙葉類処理装置のプログラムであって、コンピュータに、紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得する処理情報獲得ステップと、前記紙葉類処理装置を構成する機器毎に前記処理実績値をモニタに更新表示する実績値表示ステップと、前記各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、この許容範囲内にない前記処理実績値については異常であると判定する判定ステップと、この判定ステップにより異常が発生した前記機器と異常内容とを特定して前記モニタに表示する異常内容表示ステップと、を実行させ、前記許容範囲は、前記紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、前記第1の許容範囲は前記第2の許容範囲よりも狭い。
本発明の紙葉類処理装置の保守装置、方法及びプログラムによれば、定期点検後の紙葉類処理装置の健全性を確認することができる。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る紙葉類処理装置の保守装置について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態である保守装置が適用される紙葉類処理装置の全体的な構成を示す外観図である。紙葉類処理装置は、束処理機(BH)、束搬送機(BC)、処理機本体(CP)、排除券処理機(RS)および集中制御卓(SS)で構成されている。なお、処理機本体(CP)は、最大3台まで接続することができる。
次に紙葉類処理装置の動作を説明する。なお、以下の動作は、集中制御卓(SS)が統括して制御することで実現される。
オペレータが例えば、100枚単位で帯により施封された紙葉類を入力用の棚にセットして、集中制御卓(SS)から処理動作の開始を指示すると、束処理機(BH)は、施封された紙葉類を入力用の棚から取り出して束搬送機(BC)に送り出す。束搬送機(BC)は、送り出された紙葉類を要求のあった処理機本体(CP)に搬送する。
処理機本体(CP)へ搬送された紙葉類は、施封された帯が自動的に破封され、処理機本体(CP)において1枚毎に検査が行われる。そして、あらかじめ設定された検査条件を満たした紙葉類と、検査条件を満たさなかった紙葉類と、検査不可能な紙葉類とに分類される。
検査条件を満たした紙葉類は、指定された枚数毎に帯で再び施封され、束搬送機(BC)によって束処理機(BH)に搬送される。束処理機(BH)は、処理機本体(CP)から搬送された紙葉類を出力用の棚に格納する。
検査条件を満たさなかった紙葉類は処理機本体(CP)内で裁断される。また検査不可能な紙葉類は、専用の箱に集積され、排除券処理機(RS)に運搬される。排除券処理機(RS)は、予め設定された処理単位毎に紙葉類を再検査する。ここで検査条件を満たさなかった紙葉類は全て裁断される。
図2は、本発明の一実施形態である保守装置と紙葉類処理装置との接続を示す構成図である。
紙葉類処理装置を構成する各機器は、互いにネットワークLANを通じて接続されている。集中制御卓(SS)は、このネットワークLANを介して上述の紙葉類の処理動作を制御している。
一方、ネットワークLANには支援PC(SPC)、保守PC(MPC)が接続されている。支援PC(SPC)は、上述の紙葉類処理装置において処理された実績データ、発生した異常データなどを収集する。保守PC(MPC)は、ネットワークLANを介して支援PC(SPC)から収集されたデータをリアルタイムで受け取り、所定周期でモニタに紙葉類処理装置の稼働状況を表示する。
この保守PC(MPC)は、収集したデータに基づいて紙葉類処理装置に異常が発生しているかどうかを判定し、異常が発生していると判断した場合は、モニタに異常に関する情報を表示する。
続いて、保守PC(MPC)がモニタに表示する稼動監視画面10について説明する。本発明の実施の形態では、メンテナンス担当者はこの稼動監視画面10から所要の設定を行い、この稼動監視画面10を監視することにより定期点検後における紙葉類処理装置の動作を確認することができる。
図3は、稼動監視画面10を示す図である。
稼動監視画面10には、保守モニタエリア12及びツールバーエリア17が備えられている。
保守モニタエリア12には、自動状態チェック(ACC)表示画面13、稼働状況表示画面14及び詳細情報表示画面15が表示される。
ACC表示画面13は、紙葉類処理装置を構成する各機器に異常が生じているかどうかを表示するとともに、異常有無を判断するための閾値を切替える機能を備えている。ここで、閾値は、保守点検後の動作確認時に適用される閾値と通常の動作確認時に適用される閾値の2種類が設けられている。
稼働状況表示画面14には、紙葉類処理装置を構成する各機器の稼動実績データが表示される。詳細情報表示画面15には、異常となった項目についての詳細な情報が表示される。
ツールバーエリア17には、一時閾値設定ボタン17a、データ保存ボタン17b、点検データ収集ボタン17c及び閾値インポート・エクスポートボタン17dが設けられている。
一時閾値設定ボタン17aを操作すると、閾値を一時的に変更して使用することができる。データ保存ボタン17bを操作すると、稼動実績データの内所定のデータを統計解析用に保存することができる。点検データ収集ボタン17cを操作すると、稼動実績データの内異常データを保存することができる。閾値インポート・エクスポートボタン17dを操作すると、閾値を外部から取り込み、また外部に出力することができる。
続いて、それぞれの表示画面の機能について詳細に説明する。
図4は、ACC表示画面13を示す図である。
ACC表示画面13は、設定入力画面13a、13b、13c、検査開始/終了ボタン13d及び詳細情報号機表示ボタン13eを備えている。ここで、設定入力画面が3つ表示されているのは、1つのACC表示画面13で図1に示す紙葉類処理装置を3セットまでサポートできることを表している。従って、以下では、設定入力画面13aを例として説明する。
設定入力画面13aには、各機器の名称を表した表示ボタンと、それに対応するチェックボックスの組が複数設けられている。
閾値を切替える場合は、対象とする機器のチェックボックスにチェックを入れる。このチェックは複数の機器について入力しても良い。そして、検査開始/終了ボタン13dを押下すると、チェックが入った機器について閾値が、保守点検後の動作確認時に適用される「検査モード」用の値に切替えられる。それと共に、表示ボタンの横に検査モード用の閾値に切替ったことを表す検査マークが表示される。
閾値を通常の動作確認時に適用される「通常モード」用に戻す場合は、再びチェックボックスにチェックを入れて検査開始/終了ボタン13dを押下する。そうすると、チェックが入った機器について閾値が「通常モード」用の値に切替えられ、それと共に、表示ボタンの横に表示されていた検査マークが消える。
また、表示ボタンは名称を表示するだけではなく、ボタンの表示色を例えば赤に変更することで警報の表示も行う。従って、紙葉類の処理において異常が発生した機器を容易に特定することができる。異常が発生した場合、詳細情報号機表示ボタン13eを押下すると、異常内容の詳細が詳細情報表示画面15に表示される。この詳細情報表示画面15については後で詳しく説明する。
図5は、稼働状況表示画面14を示す図である。
この画面には、各機器についての処理状況を表す実績値が表示される。実績値には、「排除率」、「ジャム(件)」、「注意(件)」、「損券率」、「処理高」が設けられている。
「処理高」は、処理を行った紙葉類の枚数を表す。「ジャム」とは、例えば重ね取り、スキュー(券の斜行)、ショートピッチ(搬送経路中において前の券との間隔が短すぎて後段の処理が困難となるもの)等の理由により検知が正しく行えなかった紙葉類の枚数である。「注意」とは、ジャムに至らないがその前の段階にあると認められる紙葉類の枚数である。「排除率」は、「ジャム」と「注意」とを合わせた「排除券」の割合を表す。「損券率」とは、損券、即ち正規の券であるとは認められたが無効な券、即ち、汚損などにより再利用不可能であると判定された紙葉類の枚数の割合を表す。
紙葉類が1枚ずつ処理されるに従って、所定の時間間隔で実績値が更新表示される。ここで、もし実績値が閾値を外れる場合は、その実績値の表示色が、例えば、赤く変化する。これによって発生した異常の項目を直ちに把握することができる。なお、異常が発生したときは、上述のようにACC表示画面13の該当する機器の表示ボタンの表示色も変化する。
図6は、詳細情報表示画面15を示す図である。
この画面には、実績値が閾値を外れた場合にその異常の詳細情報が表示される。詳細情報には、「時刻」、「セット」、「号機」、「券種」、「ステータスコード」、「モニタ区分」、「平均」、「最大」、「最小」、「固定閾値」が設けられている。
「時刻」は、異常が発生した時刻である。「セット」は、紙葉類処理装置毎の番号である。「号機」は、機器毎の番号を表す。「券種」は、紙葉類の種類を表す。「ステータスコード」は、異常が発生した実績項目を表す。「モニタ区分」は、閾値が検査モードか通常モードかを表す。「平均」、「最大」、「最小」は、監視期間中における実績値の統計値である。「固定閾値」は、閾値の上限値、下限値を表す。即ち、閾値には許容範囲が設けられ、実績値がこの範囲外となったときは異常であるとされる。
この詳細表示画面15には、異常が発生する毎に上述の表示がなされるが、画面の左端にある「選択」チェックボックスにチェックを入れると、該当した号機(機器)についての異常内容のみが表示される。また、全号機表示ボタン15aを押下すると、「選択」チェックボックスのチェックがリセットされて、全号機について異常内容が表示される。
また、ログファイル作成ボタン15bを押下すると、詳細情報の内容がファイルに保存される。
図7は、保守PCの構成を示す図である。
保守PCには、処理部20、及び入出力装置21が設けられている。
処理部20は、入出力制御部30、稼働状況データ収集部31、稼働状況判定部32、保守情報表示部33、閾値切替処理部34、操作処理部35及びデータベース39を備えている。
入出力制御部30は、ネットワークLANを介して支援PCとの間で情報の授受を行い、あるいは入出力装置21とデータの授受を行うインターフェースである。稼働状況データ収集部31は、支援PCから紙葉類処理装置の稼動状況に関するデータを収集してデータベース39に蓄積する。稼働状況判定部32は、紙葉類処理装置の稼動状況に関するデータに基づいて異常が発生しているかどうかを判断する。保守情報表示部33は、入出力装置21に稼動監視画面を表示する。閾値切替処理部34は、検査モードの閾値と通常モードの閾値を切替える。操作処理部35は、入出力装置21からの操作指示入力に対応した各処理を実行する。データベース39は、紙葉類処理装置の稼動状況に関するデータ、閾値などを格納する。
図8は、データベース39に格納されている閾値の一例を示す図である。
データベースには閾値が、「製造番号」、「モニタ区分」、「ステータスコード」、「項目名」、「単位」、「閾値上限」、「閾値下限」の項目に分類して保存されている。
「製造番号」は、紙葉類処理装置を構成する機器の製造番号である。「モニタ区分」は、閾値が検査モードか通常モードかを表す。例えば、「2」は通常モードであり、「3」は検査モードである。「ステータスコード」は、実績項目毎に定められたコードである。「項目名」は、実績項目の名称である。「単位」は、実績項目の単位である。「閾値上限」及び「閾値下限」は、許容される閾値の範囲を表す。
ここで、検査モードの閾値の上下限範囲は、通常モードの閾値の上下限範囲よりも狭く設定されている。この結果、紙葉類処理装置が故障に至らないまでも不安定な状態にあることを検出することができる。
この検査モード及び通常モードの2種類の閾値は、例えば、閾値インポート・エクスポートボタン17dを操作することにより外部から読み込まれ、予めデータベース39に格納されている。
続いて、保守PCの稼動監視動作について説明する。
定期保守点検が終了すると、メンテナンス担当者は紙葉類処理装置、支援PC、保守PCを起動する。そして、ACC表示画面13から、各機器のチェックボックスにチェックを入れて、検査開始/終了ボタン13dを押下する。これによって閾値切替処理部34は、使用する閾値を検査モード用の閾値に切替える。
次にメンテナンス担当者は、テスト用の紙葉類を束処理機(BH)に設定して処理装置の動作を開始させる。紙葉類は1枚ずつ検査され、その結果が支援PCを介して保守PCに伝送される。保守PCでは稼働状況データ収集部31が、約5秒間隔で送信される検査実績データを受信してデータベース39に蓄積する。
保守PCでは、約5分間隔で稼動状況判定部32が起動して、稼働状況が正常か異常かの判定を行う。
図9は、稼働状況を判定する概略の処理手順を示すフロー図である。
ステップS01において、稼働状況判定部32は、データベース39から未判定の検査実績データを取得して、取得したデータの数だけ以下の処理を実行する。
ステップS02において、判定対象の機器について、判定が検査モードかどうかを調べる。ステップS02でYesの場合、即ち、検査モードの場合は、検査モード用の閾値を採用する。ステップS02でNoの場合、即ち、通常モードの場合は、通常モード用の閾値を採用する。
ステップS05において、実績データが閾値の上下限範囲内にあるかどうかを調べる。
ステップS05でNoの場合、即ちその実績データが閾値の上下限範囲を外れている場合は、その実績項目について異常が発生していると判断する。
ステップS06において、保守情報表示部33が、ACC表示画面13の対応する機器表示ボタンの表示色を変更する。また、保守情報表示部33は、稼働状況表示画面14の各実績項目の値を更新すると共に、異常が発生した実績項目の表示色を変更する。
ステップS07において、詳細表示画面15の表示を更新する。
一方、ステップS05でYesの場合、即ちその実績データが閾値の上下限範囲内にある場合は、その実績項目については正常であると判断する。
ステップS08において、保守情報表示部33は、稼働状況表示画面14の各実績項目の値を更新する。
なお、ステップS01において、稼働状況判定部32は、データベース39から未判定の検査実績データを取得して、まとめて処理(バッチ処理)しているが、この形態に限定されず、支援PCから検査実績データが送信される毎に、リアルタイムに処理しても良い。
ここで、上述の処理に用いられるテスト用の紙葉類は全て正常なものである。従って、このテスト用の紙葉類の処理において異常が発生した場合は、紙葉類処理装置に何らかの不具合が発生しているものと考えられる。
また、保守PCにおいて用いる上述の検査モード用閾値については対象とする機器毎に適切な値を採用することができる。
例えば、データ保存ボタン17b、点検データ収集ボタン17cを操作して実績データを図示しない記録媒体に保存し、あるいは他システムに送信して、別途の手段によりこの実績データを解析して仮閾値を決定する。
次に、一時閾値設定ボタン17aを操作してこの仮閾値を一時的に使用するように設定する。そして、この閾値の下で稼働状況の監視を行い、仮閾値が適切かどうかを判断する。
この動作を繰り返すことで、適切な閾値を獲得することができる。
なお、稼動状況の監視においては、実際に紙葉類処理装置を稼動させず、過去の実績データをデータベース39から読み出し、これに基づいて監視しても良い。同じ条件の下で閾値のみを変更することにより閾値の有効性を確認することができる。
以上説明した実施の形態によれば、種々の効果を得ることができる。
(1)稼動監視画面として機器別に異常発生の有無、異常内容を短い遅延時間内でリアルタイムで確認することができる。従って、立ち上げ後の動作状況を直ちに把握することができ、適切な対応を迅速に行うことができる。
(2)異常の有無を判断するため、定期点検後の立ち上げ試運転用の閾値を特別に備えている。そしてこの閾値は、通常使用される閾値よりも、許容範囲であるその上下限範囲が狭く設定されている。従って、故障に至らないまでも、不安定な状態にあることをより早く検出することができる。
(3)また、異常を監視するための項目として「ジャム」を設けている。この「ジャム」は各機器の調整不良に起因する不具合、例えば重ね取り、スキュー(券の斜行)、ショートピッチ(搬送経路中において前の券との間隔が短すぎて後段の処理が困難となるもの)の発生を表す項目である。従って、定期点検後の装置の不具合を的確に発見することができる。
(4)また、収集した実績データを保存あるいは外部に出力する機能を備えている。従って、この収集した実績データに基づいて対象とする紙葉類処理装置の各機器に適した閾値を求めることができる。更に、閾値を一時的に変更する機能を備えている。従って、適切な閾値を試行錯誤により容易に獲得することができる。
なお、本発明は、種々の紙葉類の処理装置に適用できることは言うまでもない。
なお、上述の実施の形態で説明した各機能は、ハードウエアを用いて構成しても良く、また、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現しても良い。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
更に、各機能は図示しない記録媒体に格納したプログラムをコンピュータに読み込ませることで実現させることもできる。ここで本実施の形態における記録媒体は、プログラムを記録でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その記録形式は何れの形態であってもよい。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の一実施形態である保守装置が適用される紙葉類処理装置の全体的な構成を示す外観図。 本発明の一実施形態である保守装置と紙葉類処理装置との接続を示す構成図。 稼動監視画面を示す図。 ACC表示画面を示す図。 稼働状況表示画面を示す図。 詳細情報表示画面を示す図。 保守PCの構成を示す図。 データベースに格納されている閾値の一例を示す図。 稼働状況を判定する概略の処理手順を示すフロー図。
符号の説明
BH…束処理機、BC…束搬送機、CP…処理機本体、RS…排除券処理機、SS…集中制御卓、MPC…保守PC、10…稼動監視画面、13…ACC表示画面、14…稼働状況表示画面、15…詳細情報表示画面、17a…一時閾値設定ボタン、17b…閾値インポート・エクスポートボタン、20…処理部、21…入出力装置、31…稼働状況データ収集部、32…稼働状況判定部、33…保守情報表示部、34…閾値切替処理部、39…データベース。

Claims (11)

  1. 紙葉類処理装置の動作を監視して異常の有無を判定する紙葉類処理装置の保守装置であって、
    紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得する処理情報獲得手段と、
    前記紙葉類処理装置を構成する機器毎に前記処理実績値をモニタに更新表示する実績値表示手段と、
    前記各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、この許容範囲内にない前記処理実績値については異常であると判定する判定手段と、
    この判定手段により異常が発生した前記機器と異常内容とを特定して前記モニタに表示する異常内容表示手段とを備え、
    前記許容範囲は、前記紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、前記第1の許容範囲は前記第2の許容範囲よりも狭いこと
    を特徴とする紙葉類処理装置の保守装置。
  2. 前記処理情報には、前記紙葉類の重ね取り、スキュー、ショートピッチの少なくとも1つの発生を表すジャムに関する処理実績値を含むことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理装置の保守装置。
  3. 前記許容範囲として、前記第1の許容範囲と前記第2の許容範囲のいずれを使用するかを前記機器毎に選択する許容範囲選択手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の紙葉類処理装置の保守装置。
  4. 前記実績値表示手段と前記判定手段とは、前記処理情報獲得手段が前記処理情報を獲得する毎に動作するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置の保守装置。
  5. 前記処理情報獲得手段は、前記処理情報を獲得する毎に記憶装置に格納し、
    前記実績値表示手段と前記判定手段とは、前記記憶手段に記憶されている前記処理実績値を処理するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置の保守装置。
  6. 前記第1及び第2の許容範囲と異なる第3の許容範囲を指定する許容範囲指定手段を更に有し、
    前記許容範囲選択手段は、前記第3の許容範囲を一時的に選択するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置の保守装置。
  7. 前記第1及び第2の許容範囲を外部から入力した値に書き換える許容範囲更新手段を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置の保守装置。
  8. 紙葉類処理装置の動作を監視して異常の有無を判定する紙葉類処理装置の保守方法であって、
    紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得し、
    前記紙葉類処理装置を構成する機器毎に前記処理実績値をモニタに更新表示するとともに、前記各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、
    この許容範囲内にない前記処理実績値については異常であると判定して前記モニタに異常が発生した前記機器と異常内容とを特定して表示し、
    前記許容範囲は、前記紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、前記第1の許容範囲は前記第2の許容範囲よりも狭いこと
    を特徴とする紙葉類処理装置の保守方法。
  9. 前記処理情報には、前記紙葉類の重ね取り、スキュー、ショートピッチの少なくとも1つの発生を表すジャムに関する処理実績値を含むことを特徴とする請求項8に記載の紙葉類処理装置の保守方法。
  10. 紙葉類処理装置の動作を監視して異常の有無を判定する紙葉類処理装置のプログラムであって、
    コンピュータに、
    紙葉類の処理実績値を含む処理情報を獲得する処理情報獲得ステップと、
    前記紙葉類処理装置を構成する機器毎に前記処理実績値をモニタに更新表示する実績値表示ステップと、
    前記各処理実績値が所定の許容範囲内にあるかどうかを調べ、この許容範囲内にない前記処理実績値については異常であると判定する判定ステップと、
    この判定ステップにより異常が発生した前記機器と異常内容とを特定して前記モニタに表示する異常内容表示ステップと、
    を実行させ、
    前記許容範囲は、前記紙葉類処理装置の保守点検後の動作確認時に適用される第1の許容範囲と、通常の動作確認時に適用される第2の許容範囲とを含み、前記第1の許容範囲は前記第2の許容範囲よりも狭いこと
    を特徴とする紙葉類処理装置のプログラム。
  11. 前記処理情報には、紙葉類の重ね取り、スキュー、ショートピッチの少なくとも1つの発生を表すジャムに関する処理実績値を含むことを特徴とする請求項10記載の紙葉類処理装置のプログラム。
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