JP2008305094A - 文書管理方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】文書やフォルダが移動あるいは削除された場合、操作前に格納されていたフォルダへのアクセスで、文書やフォルダの移動先や削除を知ることが可能な文書処理システムの文書処理方法及びその装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを、文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理装置で、フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持し、前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの履歴703を該フォルダを開いた端末に表示させる。
【選択図】図7

Description

本発明は文書管理方法及びその装置に関する。より詳細には、複数のユーザのフォルダや文書に対するアクセス制御を行うことが可能な文書管理システムにおいて、フォルダや文書の保管先が変更あるいは削除された場合の文書管理方法及びその装置に関するものである。かかる文書管理システムでは、文書やフォルダに対して一意の識別子を付与し、フォルダをノードとし、文書をリーフノードとする階層構造でデータが管理される。
近年、ネットワーク技術の向上とネットワークの普及に伴い、複数のユーザがネットワーク上で電子ファイルを共有して何らかの作業を行うといったことが当然のように行われている。電子ファイルの共有は、UNIX(登録商標)、Windows(登録商標)といったオペレーションシステムの基本機能を利用することによって可能となっている。Windows(登録商標)であれば、ユーザはオペレーションシステム上のファイルシステム上で管理されている電子ファイルを、Windows(登録商標) Explorerといったグラフィカル・ユーザ・インタフェースを利用して、簡単に共有して管理することが可能である。
また、上記のようなオペレーションシステムの基本機能を利用したものではなく、企業利用や特定の業務利用を目的として、よりセキュリティを強化させて電子ファイルの共有と管理を可能とした文書管理システムも存在している。さらに、ユーザの使い勝手を向上させて電子ファイルの共有と管理を可能とした文書管理システムも存在している。
これらの電子ファイルの共有と管理を行う文書管理システムを利用する際に、ユーザは次のような操作を行うと考えられる。
(操作1) ユーザは文書管理システムにフォルダを作成する。
(操作2) ユーザは文書管理システムの任意のフォルダに文書(電子ファイル)を登録する。
(操作3) ユーザは文書管理システム内で管理されている任意のフォルダ、もしくは文書に対して移動操作を行い、保管先を変更する。
(操作4) ユーザは文書管理システム内で管理されている任意の文書に対して編集を行い、文書を更新する。
(操作5) ユーザは文書管理システム内で管理されている任意のフォルダ、もしくは文書に対して削除操作を行い、登録されている文書、フォルダを文書管理システムから削除する。
通常、文書管理システムは、複数のユーザが文書の共有のために利用するものである。そのため、文書管理システムにおける課題として次のようなものがある。
あるユーザが任意のタイミングで任意のフォルダもしくは文書の移動操作を行ってしまうと、移動操作後にアクセスした他のユーザは、所望の文書やフォルダが移動されたためなくなったのか、削除されたためなくなったのかを判断できない。また、移動されたものと仮定しても、所望の文書がどこに移動されたか判断することができない。同様に、あるユーザが任意のタイミングで任意のフォルダもしくは文書の削除操作を行ってしまうと、削除操作後にアクセスした他のユーザは、所望の文書やフォルダが移動されたためなくなったのか、削除されたためなくなったのかを判断できない。
例えば、ユーザAがフォルダFにアクセスしてフォルダFに格納されている文書DをフォルダF'に移動したとする。その後、ユーザBが文書Dを編集するためにフォルダFにアクセスしても、存在するはずの文書Dは移動されてしまったため存在しない。そして、ユーザBは、文書検索等の文書管理システムの機能を利用するか、もしくは適当なフォルダに手当たり次第にアクセスして文書Dを探すなどの手段によって、文書Dを見つけなければならず、ユーザにとって手間も時間もかかる作業が発生してしまう。このため、再度所望の文書あるいはフォルダの新しい保管先を探すユーザBには、大きな負担となっていた。
上記課題を解決するために、特許文献1あるいは特許文献2が提案されている。これらの先行技術は、移動前の文書のURLや識別子を使って移動後の文書にアクセスできる、といった技術である。しかし、いずれも、ユーザがアクセスしたい文書のURLや識別子を知っていることが前提となっている。したがって、フォルダや文書が移動後の保管先にあるといった情報は、アクセスして初めてユーザが知ることとなる。また、フォルダや文書が削除されている場合も同様で、フォルダや文書自体にアクセスしようとして失敗することで初めて、ユーザはフォルダや文書が削除されていることを知ることとなる。
特開2001−357051号 特開平10−133934号
しかしながら、ユーザの文書管理システムの利用状況を考えると、フォルダ内の文書を直接指定してアクセスするといった操作をするよりも、まず文書を格納しているフォルダを開いて、その中の文書にアクセスすることが多い。すなわち、ユーザは、「文書DはフォルダFに格納されている」といった認識の上で、(1)フォルダFを開いて文書一覧を表示し、(2)その中から文書Dを選択する、というように文書管理システムを利用している。
したがって、文書管理システムにおいて、文書やフォルダが移動あるいは削除されたような場合、操作後の情報をユーザに開示できることが望まれている。例えば、操作前に格納されていたフォルダにユーザがアクセスした際に、操作対象となった文書、フォルダの新しい保管先はどこか、もしくは削除されてなくなったのか、といった情報が報知されるのが望ましい。
一方、情報漏洩などのセキュリティの観点からみると、移動後の文書の保管先であるとか、その文書が削除された、といった情報を開示することが必ずしも望ましいとも限らない場合もある。したがって、アクセスするユーザによっては、これらの情報を開示するか開示しないかの制御が可能である方が望まれるであろう。
本発明は、前記従来の問題点に鑑み、文書やフォルダが移動あるいは削除された場合、操作前に格納されていたフォルダへのアクセスで、文書やフォルダの移動先や削除を知ることが可能な文書処理システムの文書処理方法及びその装置を提供する。また、文書やフォルダの移動先や削除を開示するか否かを制御可能な文書処理システムの文書処理方法及びその装置を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明の文書管理装置は、ネットワークを介して複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを、文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理装置であって、フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持する履歴保持手段と、前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの操作履歴を該フォルダを開いた端末に表示させる履歴表示手段とを有することを特徴とする。
ここで、前記履歴保持手段は、少なくとも、文書またはフォルダを特定する識別子と、操作前に保管されていた操作元フォルダと、操作後に保管されている操作先フォルダとを記憶する第1の記憶手段を有する。また、前記第1の記憶手段は、更に、移動あるいは削除の操作種別と、操作を指示したユーザの識別子と、操作の実行時間とを記憶する。また、前記履歴保持手段は、操作された前記文書またはフォルダと同じ文書またはフォルダを前記第1の記憶手段から取得する取得手段と、前記取得された同じ文書またはフォルダの操作履歴を更新する履歴更新手段とを更に有する。また、前記履歴更新手段は、操作が文書またはフォルダの移動の場合は、前記取得された同じ文書またはフォルダの前記操作先フォルダを更新し、操作が文書またはフォルダの削除の場合は、前記取得された同じ文書またはフォルダの前記操作種別及び前記操作先フォルダを更新する。また、前記履歴保持手段は、操作の対象がフォルダの場合に、該フォルダが保管する文書または下位のフォルダに対して、前記操作と同じ操作に対応する操作履歴の保持を繰り返す繰返手段を有する。また、前記履歴表示手段は、更に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて前記開かれたフォルダに保管されている文書または下位のフォルダの操作履歴を前記フォルダを開いた端末に表示させる。また、前記履歴表示手段は、文書またはフォルダに対するアクセス権を判定する判定手段を有し、アクセスが可とされた文書またはフォルダの操作履歴を表示させる。また、文書またはフォルダへのユーザのアクセス権を書き換え可能に記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶されたアクセス権を参照して文書またはフォルダに対するアクセス権を判定する判定手段とを更に有し、前記履歴表示手段は、アクセスが可とされた文書またはフォルダの操作履歴を表示させる。また、操作履歴の保持期間を文書またはフォルダに対応して記憶する第3の記憶手段と、前記第3の記憶手段に記憶された操作履歴の保持期間が経過すると、保持期間が経過した文書またはフォルダの操作履歴を削除する履歴削除手段とを更に有する。
また、本発明の文書管理システムは、ネットワークを介して接続された複数の端末と、ネットワークを介して前記複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理装置とを有する文書管理システムであって、フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持する履歴保持手段と、前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの操作履歴を該フォルダを開いた端末に表示させる履歴表示手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の文書管理方法は、ネットワークを介して複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを、文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理装置の文書管理方法であって、履歴保持手段が、フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持する履歴保持工程と、履歴表示手段が、前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの操作履歴を該フォルダを開いた端末に表示させる履歴表示工程とを有することを特徴とする。
ここで、前記履歴保持工程は、操作された前記文書またはフォルダと同じ文書またはフォルダを、少なくとも、文書またはフォルダを特定する識別子と、操作前に保管されていた操作元フォルダと、操作後に保管されている操作先フォルダとを記憶する第1の記憶手段から、取得する取得工程と、前記取得された同じ文書またはフォルダの操作履歴を更新する履歴更新工程とを有する。また、前記履歴表示工程では、更に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて前記開かれたフォルダに保管されている文書または下位のフォルダの操作履歴を前記フォルダを開いた端末に表示させる。また、判定手段が、文書またはフォルダへのユーザのアクセス権を書き換え可能に記憶する第2の記憶手段に記憶されたアクセス権を参照して、文書またはフォルダに対するアクセス権を判定する判定工程を更に有し、前記履歴表示工程では、アクセスが可とされた文書またはフォルダの操作履歴を表示させる。また、履歴削除手段が、操作履歴の保持期間を文書またはフォルダに対応して記憶する第3の記憶手段に記憶された操作履歴の保持期間が経過すると、保持期間が経過した文書またはフォルダの操作履歴を削除する履歴削除工程を更に有する。
更に、上記文書管理方法の工程をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体を提供する。
本発明によって、文書やフォルダが移動あるいは削除された場合、操作前に格納されていたフォルダへのアクセスで、文書やフォルダの移動先や削除を知ることが可能な文書処理システムの文書処理方法及びその装置を提供できる。また、文書やフォルダの移動先や削除を開示するか否かを制御可能な文書処理システムの文書処理方法及びその装置を提供できる。
すなわち、文書管理システムにおいて、あるフォルダ下に保管されていた文書、フォルダが移動された場合、現在の保管先情報をユーザに提示することができる。また、あるフォルダ下に保管されていた文書、フォルダが削除された場合、それらの文書、フォルダが削除されたという情報をユーザに提示することができる。その結果、ある文書が存在すると思ってアクセスしたフォルダに所望の文書がなくてもユーザが困惑することが少なくなる。
以下、添付図面を参照して、本発明を適用できる文書管理システムの実施形態について説明する。
[実施形態1]
<本実施形態の文書管理システムの構成例>
図1は、本発明を適用できる文書管理システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、文書管理装置に相当する文書管理サーバ100、複数のPCなどのクライアント端末101(1)、101(2)、...、101(N)がネットワーク102を介して接続されている。ネットワーク102は、インターネット、イントラネットなどや、あるいは他のネットワークシステムであってもかまわない。また、説明を簡略化するため、複数のクライアント端末101(1)、101(2)、...、101(N)の中で任意の1つのクライアント端末を示す場合には、クライアント端末101(X)と記す。
本実施形態の文書管理システムとは、クライアント端末101(X)から文書管理サーバ100に対して、電子ファイルを文書として登録あるいは削除することができる他、登録している文書の検索などの操作を行うことができるものである。本文書管理サーバ100では、フォルダを作成しそのフォルダの中に文書を保管するというように、フォルダをノード、文書をリーフノードとして階層的に文書を管理することができる。これは、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)などのオペレーションシステムにおけるファイルシステムと同様である。
<本実施形態の文書管理サーバ及びクライアント端末の構成例>
図2は、文書管理サーバ100およびクライアント端末101(X)の具体的な構成例を示す図である。
同図において、301は、コンピュータプログラムに従って情報処理装置の演算・制御を司る中央演算装置(以下、CPUと記す)である。302は、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと記す)であり、CPU301の主メモリとして、本発明の各処理を実行する手段として機能させるための実行プログラムの実行エリアならびにデータエリアとして機能する。303は、CPU301の動作処理手順を記憶しているリードオンリーメモリ(以下、ROMと記す)である。ROM303には、情報処理装置の機器制御を行うシステムプログラムである基本ソフト(オペレーションシステム(OS))を記録したプログラムROMと、システムを稼動するために必要な情報等が記録されているデータROMがある。機器によっては、ROM303の代わりに後述のHDD309を使用する場合もある。
304は、ネットワークインタフェース(以下、NETIFと記す)であり、ネットワーク102を介して情報処理装置間でデータ転送を行うための制御や接続状況の診断を行う。
305は、ビデオRAM(以下、VRAMを記す)であり、後述する情報処理装置の稼動状態を示すCRT306の画面に表示させるための画像を展開し、その表示の制御を行う。306は、ディスプレイ等の表示装置(以下、CRTと記す)である。307は、外部入力装置308からの入力信号を制御するためのコントローラ(以下、KBCと記す)である。308は、ユーザが行う操作を受け付けるための外部入力装置(以下、KBと記す)であり、例えばキーボードやマウス等のポインティングデバイスが用いられる。
309は、ハードディスクドライブ(以下、HDDと記す)であり、アプリケーションプログラムや各種データ保存用に用いられる。本実施形態におけるアプリケーションプログラムとは、本実施形態における各種処理手段を実行するソフトウェアプログラム等である。又、以下の示す階層化されたファイル構造(図3B参照)、及び本実施形態の文書補間先情報管理表(図4A参照)も、ここに保存されており、必要時にはRAM302に読み出されて変更等の操作がなされる。
310は、外部入出力装置(以下、FDDと記す)であり、例えばフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROMドライブ等のリムーバブルディスクを入出力するものであり、上述したアプリケーションプログラムの媒体からの読み出し等に用いられる。313は、FDD310によって読み出しされる外部記憶媒体(以下、FDと記す)である。外部記憶媒体には、取り外し可能なデータ記憶装置(リムーバブル・メディア)が含まれる。例えば、磁気記憶媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスクや外付けハードディスク)、光記憶媒体(例えば、CD−ROM)、光磁気記憶媒体(例えば、MO)、半導体記憶媒体(例えば、メモリカード)等がある。尚、HDD309に格納するアプリケーションプログラムやデータをFD313に格納して使用することも可能である。
311は、後述するPRT312への出力信号を制御するためのコントローラ(以下、PRTCと記す)である。312は、印刷装置(以下、PRTと記す)であり、例えばLBP(Laser Beam Printer)等が用いられる。
300は、上述した各ユニット間を接続するための伝送バス(アドレスバス、データバス、入出力バス、および制御バス)である。
(本実施形態の文書管理サーバにおける文書管理例)
図3Aは、本実施形態の文書管理サーバにおける文書管理例を説明するための図である。図3Aでは、下記のように階層構造で文書が管理されている状態を示している。
(1) ルートノードとして工程管理フォルダ200が存在し、工程管理フォルダ200の下に、見積りフォルダ210、資料フォルダ220、実績フォルダ230というフォルダが存在している。
(2) 見積りフォルダ210の下に、見積り案ファイル211、見積り&実績ファイル212の2つのファイルが存在している。
(3) 資料フォルダ220の下には資料Aファイル221、資料Bファイル222、テンポラリフォルダ240の2つのファイルと1つのフォルダが存在している。
(4) テンポラリフォルダ240の下には、見積り資料ファイル241が存在している。
(5) 実績フォルダの下には、何も存在していない。
図3Bは、上記図3Aの文書管理例を実現する記憶媒体内の記憶の階層構造例を示す図である。
図3Bの参照符号は、図3Aの参照符号に対応している。又、矢印は、ファイル間の関連を示し、通常ポインタによって指示されている。最も下流には、それぞれの文書内容の実データが記憶される。なお、これらの構造が、図2の1つの要素に有る必要はなく、複数の記憶媒体にわたることも可能である。
フォルダや文書の移動あるいは削除に従う図3Aの変化に従って、図3Bの構造も変化する。本実施形態では、かかる図3Bの現在のファイル構造に加えて、その移動あるいは削除の操作履歴を保持し、ユーザに報知することを可能にする。
以下、本実施形態では、図3A及び図3Bの状態で文書が管理されている状況を想定して、以下のフォルダや文書の移動あるいは削除による動作例を説明する。
(本実施形態の文書管理サーバにおける文書保管先情報管理例)
図4Aは、本実施形態の文書管理サーバ100における文書保管先情報管理部400の構成例を示す図である。
履歴保持手段に相当する文書保管先情報管理部400は、第1の記憶手段に相当する操作履歴を記憶する文書保管先情報管理表410を有している。文書保管先情報管理部400は、文書保管先情報管理表410を使って、保管していた文書の保管先が移動された場合、その移動先が、また文書が削除された場合削除されたことをユーザに示すことが可能な文書管理システムを実現する。文書保管先情報管理部400は、図4Aに示すように文書管理サーバ100内において、文書が移動された際の移動先、文書が削除された際の削除状態を管理するための手段として機能する。
411は操作種別であって、"移動"あるいは"削除"といった実行された操作を示す。412は操作対象アイテムであって、移動された文書もしくはフォルダ、削除された文書もしくはフォルダを示す。操作対象アイテム412は、ファイル名であってもファイル識別子(ID)であってもよいが、ファイルを一意に特定して識別可能とするデータである必要がある。
413は操作元フォルダであって、移動あるいは削除された文書もしくはフォルダの操作時に保管していた保管元のフォルダを示す。414は操作先フォルダであって、移動された文書もしくはフォルダの移動先のフォルダを示す。なお、本例では、削除の場合、操作先フォルダ414には操作元フォルダ413のフォルダ名がコピーされる。
415はユーザIDであって、移動あるいは削除といった操作を実行したユーザのユーザIDを示す。416は実行時刻であって、移動あるいは削除といった操作を実行した時刻である実行時間を示す。
任意の文書もしくはフォルダが移動あるいは削除された場合には、文書管理サーバ100の文書保管先情報管理部400では、文書保管先情報管理表410に411〜416といった情報を履歴として残しておく。
<本実施形態の文書管理システムにおける文書管理サーバの動作例>
(本実施形態のフォルダ内容の表示手順例)
図4Bは、本実施形態の文書管理システムにおけるフォルダを開いた場合の、フォルダ内容の表示手順例を示すフローチャートである。なお、図4Bは、以下に示すフォルダや文書の移動あるいは削除の全体の処理に適用可能であり、対象の処理でない場合、その処理ステップでは何も実行されずにスルーされる。
まず、対象とするフォルダを開ける操作をユーザを行なった場合に、ステップS401で当該対象フォルダの下位として管理されているフォルダやファイルのファイル情報を取得する。例えば、図3Aで、工程管理フォルダ200を開けば、見積りフォルダ210、資料フォルダ220、実績フォルダ230がファイル情報として取得される。資料フォルダ220を開けば、資料Aファイル221、資料Bファイル222、テンポラリフォルダ240がファイル情報として取得される。ステップS402では、ステップS401で取得したファイル情報に従って、対象フォルダの下位に現在管理されているフォルダやファイルのファイルリストが作成される。例えば、以下の図7の702、図8の802などである。このファイルリストは従来技術においても作成される。
次に、ステップS403で、図4Aに示すような文書保管先情報管理表410を読み出して、操作種別411が"移動"で、開いた対象フォルダが操作元フォルダ413に一致する、操作対象アイテム412を取得する。ステップS404で、ステップS403で取得した操作対象アイテム412のファイルを基に移動先を示すファイルリストを作成する。例えば、図7の703である。
次に、ステップS405で、図4Aに示すような文書保管先情報管理表410を読み出して、操作種別411が"移動"で、開いた対象フォルダが操作先フォルダ414に一致する、操作対象アイテム412を取得する。ステップS406で、ステップS405で取得した操作対象アイテム412のファイルを基に移動元を示すファイルリストを作成する。例えば、図8の803である。
次に、ステップS407で、図4Aに示すような文書保管先情報管理表410を読み出して、操作種別411が"削除"で、開いた対象フォルダが操作先フォルダ414に一致する、操作対象アイテム412を取得する。ステップS408で、ステップS407で取得した操作対象アイテム412のファイルを基に削除を示すファイルリストを作成する。例えば、図11の1103である。
判定手段に相当するステップS409では、必要であれば、操作したユーザにフォルダあるいは文書へのアクセス権があるか否かがチェックされる。履歴表示手段に相当するステップS410では、ステップS409でアクセス権があると判断されたフォルダあるいは文書に関する情報のみを表示する。なお、ステップS409のアクセス権のチェックは、オプショナルである。
かかる全体の構成及び処理手順を基に、以下、ユーザの各操作に従う文書保管先情報管理表410の更新例と、フォルダを開いた場合の表示例の数例を説明する。なお、初期状態は、図3A及び図3Bのファイル構造とする。
<本実施形態における文書移動の例>
(文書移動時の管理情報登録の手順例)
図5は、あるユーザが文書管理サーバ100で管理している任意の文書を移動した際の、文書管理サーバ100における処理のフローチャートである。本実施形態の文書管理システムにおける文書管理サーバでは、文書の移動操作が実行された場合、移動処理の他に次のようなステップで処理を実行し、移動された文書の移動先の情報を記録する。
ステップS501で、文書保管先情報管理表410に文書保管先情報を追加する。このとき、文書保管先情報には操作種別411として"移動"、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414、操作したユーザID415、操作を実行した実行時刻416などの情報が含まれる(図6の下図参照)。取得手段に相当するステップS502では、文書保管先情報管理表410を移動対象文書で検索し、移動対象文書の履歴を取得する。つまり、文書保管先情報管理表410に登録されている情報の中で、上記ステップS501で登録した操作対象アイテム412と同じ操作対象アイテム412を持つ情報を全て取得する。このとき、取得情報の中には上記ステップS501で追加した情報は含まれない。また、取得した情報は過去に移動された履歴情報を意味する。
履歴更新手段に相当するステップS503〜S507の処理で、取得した移動対象文書の履歴の中から1件取得し(S505)、取得した1件の操作先フォルダ414の情報を、上記ステップS501で操作先フォルダ414と同じ情報に更新する(S506)。このことによって、操作先フォルダの情報が常に最新の操作先(移動先)フォルダの情報を示すことになる。また、同時にユーザID415、実行時刻416も操作したユーザと移動が実行された時刻に更新する。上記ステップS504〜S507を上記ステップS502で取得した履歴情報の件数分繰り返す。なお、変数Iは、ステップS502で取得された履歴件数を表わし、繰返し回数の制御に使用される。
(文書移動の具体例)
以下、文書移動の具体例の処理と、その時のフォルダの表示例を示す。
図6は、図3Aの文書管理例の状態から、見積りフォルダ210下に保管されている見積り&実績ファイル212を、実績フォルダ230下に移動した際のフォルダ構成と、文書保管先情報管理表410に登録される情報を説明するための図である。図6では、移動操作を最初の操作としている。
図3Aの状態を初期状態とし、図6のような移動操作を行われた場合、文書保管先情報管理表401には、以下の構成の情報601が追加登録される。操作種別411には"移動"、操作対象アイテム412には移動された文書である"見積り&実績"が記憶される。また、操作元フォルダ413には見積り&実績ファイル212が移動前に保管されていたフォルダである"工数管理/見積り"が記憶される。また、操作先フォルダ414には見積り&実績ファイル212が移動後に保管されているフォルダである"工数管理/実績"が記憶される。また、ユーザID415には移動操作を行ったユーザ"ユーザ太郎"、実行時刻416には移動操作が実行された時刻"2005/11/11 13:18:01"が記憶される。
また、このとき、文書保管先情報管理部400には過去に操作対象アイテム412に"見積り&実績"という値を持つ情報は存在しないので、図5のステップS501が実行された後、履歴の更新無しで処理は終了する。
仮に、履歴情報が存在していた場合には、文書保管先情報管理表410では過去に操作対象アイテム412に"見積り&実績"という値を持つ情報全ての操作先フォルダ414の値が"工数管理/実績"に変更される。この更新によって、ある文書DがフォルダAからフォルダBに移動され、更にその後、フォルダCに移動された場合でも、フォルダAを指定して文書Dの現在の保管先をユーザに提示する際には、現在の保管先としてフォルダCを提示することが可能となる。
(文書移動の表示例)
図7は、図6のような文書の移動操作が実行された場合、移動元フォルダを開いた際の画面表示例700である。
図7では、画面上部701に、開いたフォルダ名、本例では"見積り"を表示している。画面中部702に、フォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示している。画面下部703に、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。
画面下部703の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストでは、図7に示すように、過去にフォルダ下に保管されており、かつ、移動されたものである場合には、現在の移動先のフォルダパスを表示している。図7では、1画面中にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストと、過去にフォルダ下に保管されていた文書やフォルダのリストを表示している。しかしながら、これは一表示例であり、これに限定されない。例えば、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストに関しては、ユーザがフォルダを指定して過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを別途表示する、といった操作を行うようにしてもよい。
なお、図7のように、移動元フォルダにおいて過去に移動操作対象となった文書やフォルダのリストを表示する際には、文書保管先情報管理表410から次のようなステップで情報を取得する。かかる処理は、図4BのステップS403、S404に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の操作種別411、操作対象アイテム412、操作先フォルダ414それぞれの情報をリストとして表示する。
また、文書管理システムにおいては文書やフォルダに対してユーザのアクセス可否を制御するためのアクセス権を設定できる場合が多い。上記のステップでは現在の保管先の情報は全て取得できるようになっているが、次のようにして、文書管理システムにおいて管理している文書やフォルダに対するアクセス権設定にしたがって、取得する情報を制御してもよい。かかる処理は、図4BのステップS409の追加に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の中で、操作対象アイテム412、操作先フォルダ414ともにアクセス権のある(参照可能な)情報を選択する。
次に、上記ステップで選択した情報の操作種別411、操作対象アイテム412、操作先フォルダ414それぞれの情報をリストとして表示する。
図8は、図6のような文書の移動操作が実行された場合、移動先フォルダを開いた際の画面表示例800である。
図8では、画面上部801に、開いたフォルダ名、本例では"実績"を表示している。画面中部802に、フォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示している。画面下部803に、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。
画面下部803の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストでは、図8に示すように、移動された結果、現在フォルダ下に保管されているものである場合には過去に保管されていた移動元のフォルダパスを表示している。図8では、1画面中にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストと、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。これは一表示例であって、これに限定されない。例えば、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストに関しては、ユーザがフォルダを指定して過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを別途表示する、といった操作を行うようにしてもよい。
なお、図8のように、移動先フォルダにおいて過去に移動操作対象となった文書やフォルダのリストを表示する際には、文書保管先情報管理表410から次のようなステップで情報を取得する。かかる処理は、図4BのステップS405、S406に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413それぞれの情報をリストとして表示する。
上記のステップでは現在の保管先の情報は全て取得できるようになっているが、次のようにして、文書管理システムにおいて管理している文書やフォルダに対するアクセス権設定にしたがって、取得する情報を制御してもよい。かかる処理は、図4BのステップS409の追加に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の中で、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413ともにアクセス権のある(参照可能な)情報を選択する。
次に、上記ステップで選択した情報の操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413それぞれの情報をリストとして表示する。
<本実施形態における文書削除の例>
(文書削除の管理情報登録の手順例)
図9は、あるユーザが文書管理サーバ100で管理している任意の文書を削除した際の文書管理サーバ100における処理のフローチャートである。本実施形態における文書管理システムでは、文書の削除操作が実行された場合、削除処理の他に次のようなステップで処理を実行し、削除された文書の「削除された」という状態の情報を記録する。
まず、対象フォルダから文書が削除されると、ステップS901で、文書保管先情報管理表410に文書保管先情報を追加する。このとき、文書保管先情報には、操作種別411として"削除"、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414、操作したユーザID415、操作を実行した実行時刻416などの情報が含まれる。このとき、操作元フォルダ413には削除操作を行ったフォルダ、操作先フォルダ414には削除時の保管先フォルダの情報が格納される。従って、操作元フォルダ413と操作先フォルダ414は、同じ情報となる。
次に、ステップS902で、文書保管先情報管理表410を検索し、削除対象文書の履歴を取得する。つまり、文書保管先情報管理表410に登録されている情報の中で、上記ステップS901で登録した操作対象アイテム412と同じ操作対象アイテム412を持つ情報を全て取得する。このとき、取得情報の中には上記ステップS901で追加した情報は含まれない。また、取得した情報は過去に移動された履歴情報を意味する。
ステップS903〜S907で、取得した履歴情報を更新する。すなわち、取得した削除対象文書の履歴の中から1件取得し(S905)、取得した1件の操作種別を"削除"に、操作先フォルダ414の情報を上記ステップS901で操作先フォルダ414と同じ情報に更新する(S906)。このことによって、操作先フォルダの情報が、実際に削除されたときに保管されていたフォルダの情報を示すことになる。また、同時にユーザID415、実行時刻416も操作したユーザと削除が実行された時刻に更新する。
上記ステップS904〜S907を、上記ステップS902で取得した履歴情報の件数分繰り返す。ここで、変数Iは、ステップS902で取得された履歴件数を表わし、繰返し回数の制御に使用される。
(文書削除の具体例)
以下、文書削除の具体例における処理と、フォルダの表示例を示す。
図10は、図6の文書管理例の状態から、資料フォルダ220下に保管されている資料Bファイル222を削除した際のフォルダ構成と、文書保管先情報管理表410に登録される情報を説明するための図である。
図6の状態から図10のような削除操作を行われた場合、文書保管先情報管理表410には、以下の情報1001が追加登録される。操作種別411には"削除"、操作対象アイテム412には削除された文書である"資料B"が記憶される。操作元フォルダ413には、資料Bファイル222が削除前に保管されていたフォルダである"工数管理/資料"が記憶される。操作先フォルダ414には、資料Bファイル222が削除操作を行われたフォルダである"工数管理/仕様"が記憶される。ユーザID415には削除操作を行ったユーザ"ユーザ次郎"、実行時刻416には削除操作が実行された時刻"2005/11/11 14:28:31"が記憶される。
また、このとき、文書保管先情報管理表410には、過去に操作対象アイテム412に"資料B"という値を持つ情報は存在しないので、登録情報の更新は無しで処理は終了する。仮に、"資料B"という値を持つ情報が存在していた場合には、文書保管先情報管理表410で、操作対象アイテム412に"資料"という値を持つ情報全ての操作種別の値が"削除"に、操作先フォルダ414の値が"工数管理/資料"に変更される。このことによって、文書DがフォルダAからフォルダBに移動され、その後フォルダBにおいて削除された場合でも、フォルダAを指定した際には、フォルダAの表示画面で文書DはフォルダBにおいて削除されたという情報を提示することが可能となる。
(文書削除時の表示例)
図11は、図10のような文書の削除操作が実行された場合、削除元フォルダを開いた際の画面表示例1100である。
図11では、画面上部1101に、開いたフォルダ名、本例では"資料"を表示している。画面中部1102に、フォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示している。画面下部1103に、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。
画面下部1103の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストでは、過去にフォルダ下に保管されており、かつ、削除されたものである場合には、「削除された」という状態を表示している(図11では「ごみ箱」マーク)。また、過去にフォルダ下に保管されており、かつ、どこかのフォルダへ移動後削除されたものである場合には、「削除された」という状態(図11では「ごみ箱」マーク)とともに、削除時のフォルダパスを表示してもよい。図11では、1画面中にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストと、過去にフォルダ下に保管されていた文書やフォルダのリストを表示している。これは一表示例であって、これに限定されない。例えば、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストに関しては、ユーザがフォルダを指定して過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを別途表示する、といった操作を行うようにしてもよい。
なお、図11のように、削除元フォルダにおいて過去に削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示する際には、文書保管先情報管理表410から次のようなステップで情報を取得する。かかる処理は、図4のステップS407、S408に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413、操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414それぞれの情報をリストとして表示する。特に、操作種別411が"削除"、かつ、操作元フォルダ413と操作先フォルダ414が異なる場合、操作先フォルダ414で削除時のフォルダパスを取得して表示してもよい。
上記のステップでは現在の保管先の情報は全て取得できるようになっているが、次のようにして、文書管理システムにおいて管理している文書やフォルダに対するアクセス権設定にしたがって、取得する情報を制御してもよい。係る処理は、図4BのステップS409の追加に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413、操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の中で、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414全てアクセス権のある(参照可能な)情報情報を選択する。
次に、上記ステップで選択した情報の操作対象アイテム412、操作元フォルダ413ともにアクセス権のある(参照可能な)情報情報をリストとして表示する。
以上ようにして、文書の移動、削除が行われた場合、文書の移動先や文書が削除されたといった状態をユーザに提示することが可能となる。
<本実施形態におけるフォルダ移動の例>
(フォルダ移動時の管理情報登録の手順例)
図12は、ユーザが文書管理サーバ100で管理している任意のフォルダを移動した際の文書管理サーバ100における処理のフローチャートである。本実施形態の文書管理システムでは、フォルダの移動操作が実行された場合、フォルダ移動処理の他に、次のようなステップで、移動されたフォルダの移動先および移動されたフォルダ下に保管される文書あるいはフォルダの移動先の情報を記録する。
まず、対象フォルダの移動が指示された場合に、ステップS1201で、文書保管先情報管理表410に文書保管先情報を追加する。このとき、文書保管先情報には、操作種別411として"移動"、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414、操作したユーザID415、操作を実行した実行時刻416などの情報が含まれる。
ステップS1202で、文書保管先情報管理表410を検索し、移動対象フォルダの履歴を取得する。つまり、文書保管先情報管理表410に登録されている情報の中で、上記ステップS1201で登録した操作対象アイテム412と同じ操作対象アイテム412を持つ情報を全て取得する。このとき、取得情報の中には上記ステップS1201で追加した情報は含まれない。また、取得した情報は過去に移動された履歴情報を意味する。
ステップS1203〜S1207では、取得した移動対象フォルダの履歴の中から1件取得し(S1205)、取得した1件の操作先フォルダ414の情報を、上記ステップS1201で操作先フォルダ414と同じ情報に更新する(S1206)。このことによって、操作先フォルダの情報が常に最新の操作先(移動先)フォルダの情報を示すことになる。また、同時にユーザID415、実行時刻416も操作したユーザと移動が実行された時刻に更新する。
上記ステップS1204〜S1207を、上記ステップS1202で取得した履歴情報の件数分繰り返す。なお、変数Iは、ステップS1202で取得した履歴情報の件数の繰返しを制御するため使用される。
更新処理が終了すると、ステップS1204からS1208に進み、移動対象フォルダ下のアイテム(文書、フォルダ)を取得する。
繰返手段に相当するステップS1209〜S1215では、上記ステップS1208で取得したアイテムの中から1件取得し(S1211)、取得した1件が文書であれば、上述の文書移動時の処理ステップを実行する(S1212からS1214:図5参照)。取得した1件が下位のフォルダであれば、フォルダ移動の処理ステップS1213(図12のS1201〜S1207に相当)を再帰的に実行する。
上記ステップS1210〜S1215を、上記ステップS1208で取得したアイテム数分繰り返す。なお、変数Jは、ステップS1208で取得したアイテムの件数の繰返しを制御するため使用される。
(フォルダ移動の具体例)
図13は、図10の文書管理例の状態から、資料フォルダ220下に保管されているテンポラリフォルダ240を見積りフォルダ210下に移動した際のフォルダ構成と、文書保管先情報管理表410に登録される情報を説明するための図である。
図10の状態から図13のようなフォルダ移動操作が行われた場合、最初に、文書保管先情報管理表410に、次のような情報1301が追加登録される。操作種別411には"移動"、操作対象アイテム412には移動されたフォルダである"テンポラリ"が記憶される。操作元フォルダ413には、テンポラリフォルダ240が移動前に保管されていたフォルダである"工数管理/資料"が記憶される。操作先フォルダ414には、テンポラリフォルダ240が移動後に保管されているフォルダである"工数管理/見積り"が記憶される。ユーザID415には移動操作を行ったユーザ"ユーザ太郎"、実行時刻416には移動操作が実行された時刻"2005/11/11 15:38:51"が記憶される。
次に、文書保管先情報管理表410に、次のような情報1302が追加登録される。操作種別411には"移動"、操作対象アイテム412に"見積り資料"が記憶される。操作元フォルダ413に"工数管理/資料/テンポラリ"、操作先フォルダ414に"工数管理/見積り/テンポラリ"が記憶される。ユーザID415には移動操作を行ったユーザ"ユーザ太郎"、実行時刻416には移動操作が実行された時刻"2005/11/11 15:38:51"が記憶される。これは、テンポラリフォルダ240下に格納されている文書(=アイテム)である見積り資料ファイル241も移動されるためである。
また、このとき、文書保管先情報管理表410には、過去に操作対象アイテム412に"テンポラリ"という値を持つ情報も"見積り資料"という値を持つ情報も共に存在しないので、更新処理は無しで処理は終了する。仮に、"テンポラリ"という値を持つ情報か"見積り資料"という値を持つ情報が存在していた場合には、過去に操作対象アイテム412に"テンポラリ"という値を持つ情報全ての操作先フォルダ414の値が"工数管理/見積り"に変更される。次に、過去に操作対象アイテム412に"見積り資料"という値を持つ情報全ての操作先フォルダ414の値が"工数管理/見積り/テンポラリ"に変更される。この処理によって、フォルダFがフォルダAからフォルダBに移動され、その後、フォルダCに移動された場合でも、フォルダAを指定してフォルダFの現在の保管先としてフォルダCを提示することが可能となる。また、フォルダF下に保管されている文書、フォルダの保管先も適切に提示することが可能となる。
(フォルダ移動時の表示例)
図14は、図13のようなフォルダの移動操作が実行された場合、移動先フォルダを開いた際の画面表示例1400である。
図14では、画面上部1401に、開いたフォルダ名、本例では"見積り"を表示している。画面中部1402にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示している。画面下部1403に、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。
画面下部1403の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストでは、移動された結果現在フォルダ下に保管されているものである場合には、過去に保管されていた移動元のフォルダパスを表示している。図14では、1画面中にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストと、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。これは表示例であって、これに限定されない。例えば、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストに関しては、ユーザがフォルダを指定して過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを別途表示する、といった操作を行うようにしてもよい。
なお、図14のように、移動先フォルダにおいて過去に移動操作対象となった文書やフォルダのリストを表示する際には、文書保管先情報管理表410から次のようなステップで情報を取得する。かかる処理は、文書移動の例と同様に、図4BのステップS405、S406に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413それぞれの情報をリストとして表示する。
上記のステップでは現在の保管先の情報は全て取得できるようになっているが、次のようにして、文書管理システムにおいて管理している文書やフォルダに対するアクセス権設定にしたがって、取得する情報を制御してもよい。かかる処理は、図4BのステップS409の追加に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである、情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の中で操作対象アイテム412、操作先フォルダ414ともにアクセス権のある(参照可能な)情報を選択する。
次に、上記ステップで選択した情報の、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413それぞれの情報をリストとして表示する。
図14は、移動先フォルダにおいての表示例であるが、文書移動における図7の表示例と同様、フォルダ移動においても移動元フォルダにおいても、図7や図14と同様の表示が可能である。
<本実施形態におけるフォルダ削除の例>
(フォルダ削除時の管理情報登録の手順例)
図15は、ユーザが文書管理サーバ100で管理している任意のフォルダを削除した際の文書管理サーバ100における処理のフローチャートである。本実施形態の文書管理システムでは、フォルダの削除操作が実行された場合、削除処理の他に、次のようなステップで、削除されたフォルダおよびフォルダ下に保管されていた文書、フォルダの「削除された」という状態の情報を記録する。
まず、ステップS1501で、文書保管先情報管理表410に文書保管先情報を追加する。このとき、文書保管先情報には、操作種別411として"削除"、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414、操作したユーザID415、操作を実行した実行時刻416などの情報が含まれる。このとき、操作元フォルダ413には、削除操作を行ったフォルダ、操作先フォルダ414には削除時の保管先フォルダの情報が格納される。ステップS1501では、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414は同じ情報となる。
ステップS1502で、文書保管先情報管理表410を検索し、削除対象フォルダの履歴を取得する。つまり、文書保管先情報管理表410に登録されている情報の中で、上記ステップS1501で登録した操作対象アイテム412と同じ操作対象アイテム412を持つ情報を全て取得する。このとき、取得情報の中には上記ステップS1501で追加した情報は含まれない。また、取得した情報は過去に移動された履歴情報を意味する。
ステップS1503〜S1507で、取得した削除対象フォルダの履歴の中から1件取得し(S1505)、操作種別を"削除"に、操作先フォルダ414の情報を上記ステップS1501で操作先フォルダ414と同じ情報に更新する(S1506)。このことによって、操作先フォルダの情報が実際に削除されたときに、保管されていたフォルダの情報を示すことになる。また、同時にユーザID415、実行時刻416も操作したユーザと削除が実行された時刻に更新する。
上記ステップS1504〜S1507を、上記ステップS1502で取得した履歴情報の件数分繰り返す。なお、変数Iは、ステップS1502で取得した履歴情報の件数の繰返しを制御するため使用される。
履歴情報の更新の繰返しが終了すると、ステップS1504からS1508に進んで、削除対象フォルダ下のアイテム(文書、フォルダ)を取得する。
繰返手段に相当するステップS1509〜S1515で、上記ステップS1508で取得したアイテムの中から1件取得し(S1511)、取得した1件が文書であれば、前述の文書削除時の処理ステップを実行する(S1512からS1514:図9参照)。取得した1件が下位のフォルダであれば、フォルダ削除時の処理ステップS1513を再帰的に実行する。但し、このとき、過去に移動された履歴情報を変更する際には、操作先フォルダ414の情報は上記ステップS1501で操作先フォルダ414に指定したフォルダとする。なお、処理ステップS1513は、S1501からS1507に相当する。
上記ステップS1510〜S15151を、上記ステップS1508で取得したアイテム数分繰り返す。なお、変数Jは、ステップS1508で取得したアイテムの件数の繰返しを制御するため使用される。
(フォルダ削除の具体例)
図16は、図13の文書管理例の状態から、見積りフォルダ210下に保管されているテンポラリフォルダ240を削除した際のフォルダ構成と、文書保管先情報管理表410に登録される情報を説明するための図である。
図13の状態から図16のようなフォルダ削除操作を行われた場合、まず、文書保管先情報管理表410には、新たな情報1603が追加登録される。新たな情報1603は、操作種別411には"削除"、操作対象アイテム412には削除されたフォルダである"テンポラリ"が記憶される。操作元フォルダ413には、テンポラリフォルダ240が削除前に保管されていたフォルダである"工数管理/見積り"が記憶される。操作先フォルダ414には、テンポラリフォルダ240が削除操作を行われたフォルダである"工数管理/見積り"が記憶される。ユーザID415には削除操作を行ったユーザ"ユーザ次郎"、実行時刻416には削除操作が実行された時刻"2005/11/12 15:38:51"が記憶される。
また、このとき、文書保管先情報管理表410には、過去に操作対象アイテム412に"テンポラリ"という値を持つ情報1601(図13の1301に相当)が存在している。そのため、文書保管先情報管理表410に格納されている情報1601を、次のように更新する。操作種別411を"削除"に、操作先フォルダ414を削除操作が行われたフォルダである"工数管理/見積り"に、ユーザIDを削除操作した"ユーザ次郎"に、実行時刻を削除操作が実行された時刻"2005/11/12 15:38:51"に更新する。このことによって、フォルダFがフォルダAからフォルダBに移動され、その後、フォルダBにおいて削除された場合でも、フォルダAを指定した際には、フォルダFはフォルダBにおいて削除されたという情報を提示することが可能となる。また、フォルダF下に保管されている文書あるいはフォルダが削除されたという情報も適切に提示することが可能となる。
更に、テンポラリフォルダ240下には見積り資料ファイル241が保管されていたため、見積り資料ファイル241も同時に削除される。そのため、文書保管先情報管理表410には、情報1604が追加登録される。情報1604は、操作種別411には"削除"、操作対象アイテム412には削除されたファイルである"見積り資料"が記憶される。操作元フォルダ413には"工数管理/見積り"が記憶される。操作先フォルダ414には、見積り資料ファイル241が削除操作を行われたフォルダである"工数管理/見積り/テンポラリ"が記憶される。ユーザID415には削除操作を行ったユーザ"ユーザ次郎"、実行時刻416には削除操作が実行された時刻"2005/11/12 15:38:51"が記憶される。
ここで、テンポラリフォルダ240が削除されてしまうことによって、テンポラリフォルダ240下に保管されていた文書あるいはフォルダの文書保管先情報が参照できなくなってしまうといった状況が発生する。これを防ぐため、テンポラリフォルダ240を削除することによって削除される階層下の文書あるいはフォルダに関する文書保管先情報は、操作元フォルダ413を"工数管理/見積り/テンポラリ"ではなく"工数管理/見積り"としている。このことによって、テンポラリフォルダ240の上位のフォルダである見積りフォルダ210の文書保管先情報として、見積り資料ファイル241が「削除された」という情報が参照されることになる。
(フォルダ削除の表示例)
図17は、図16のようなフォルダの削除操作が実行された場合、削除元フォルダを開いた画面表示例1700である。
図17では、画面上部1701に、開いたフォルダ名、本例では"見積り"を表示している。画面中部1702に、フォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示している。画面下部1703に、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。
画面下部1703の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストでは、過去にフォルダ下に保管されており、かつ、削除されたものである場合には、「削除された」という状態を表示している(図17では「ごみ箱」マーク)。また、過去にフォルダ下に保管されており、かつ、どこかのフォルダへ移動後削除されたものである場合には、「削除された」という状態(図17では「ごみ箱」マーク)とともに、削除時のフォルダパスを表示してもよい。図17では、1画面中にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストと、過去にフォルダ下に保管されていた文書やフォルダのリストを表示している。これは一表示例であって、これに検定されない。例えば、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストに関しては、ユーザがフォルダを指定して過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを別途表示する、といった操作を行うようにしてもよい。
また、図17に示すように、テンポラリフォルダ240下に保管されていた見積り資料ファイル241の情報も、見積りフォルダ210から参照できるようになっている。
図17のように、削除元フォルダにおいて過去に削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示する際には、文書保管先情報管理表410から次のようなステップで情報を取得する。かかる処理は、図4BのステップS407、S408に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413、操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414それぞれの情報をリストとして表示する。特に、操作種別411が"削除"、かつ、操作元フォルダ413と操作先フォルダ414が異なる場合、操作先フォルダ414で削除時のフォルダパスを取得して表示してもよい。
上記のステップでは現在の保管先の情報は全て取得できるようになっているが、次のようにして、文書管理システムにおいて管理している文書やフォルダに対するアクセス権設定にしたがって、取得する情報を制御してもよい。かかる処理は、図4BのステップS409の追加に相当する。
まず、文書保管先情報管理表410の操作元フォルダ413、操作先フォルダ414がリストを表示しようとするフォルダである情報を取得する。
次に、上記ステップで取得した情報の中で、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414全てアクセス権のある(参照可能な)情報情報を選択する。
次に、上記ステップで選択した情報の、操作種別411、操作対象アイテム412、操作元フォルダ413、操作先フォルダ414それぞれの情報をリストとして表示する。特に、操作種別411が"削除"、かつ、操作元フォルダ413と操作先フォルダ414が異なる場合、操作先フォルダ414で削除時のフォルダパスを取得して表示してもよい。
以上ようにして、フォルダの移動、削除が行われた場合、フォルダの移動先やフォルダが削除されたといった状態をユーザに提示することが可能となる。
[実施形態2]
実施形態1において、本発明を適用できる文書管理システムの好ましい実施形態について述べた。しかしながら、昨今、情報漏洩を防ぐといったセキュリティの観点から、文書管理システム上で文書やフォルダの保管先がどこに変更されたか、または文書やフォルダが削除してなくなったかといった情報を、意図的に公開したくない場合も考えられる。実施形態1のアクセス権は、フォルダや文書に対して固定的に設定されていることを前提としていた、
実施形態2においては、上記の課題を解決するために、文書保管先情報に対してユーザ毎にアクセス権管理を行うことが可能な文書管理システムの実施形態について説明する。
<本実施形態の文書管理システムにおける文書管理サーバの構成例>
基本的な文書管理システムの構成、あるいは文書管理サーバ及びクライアント端末の構成は、実施形態1と同様である。以下では、実施形態1と異なる構成や追加された構成について説明する。
(本実施形態の文書管理サーバにおける文書保管先情報アクセス管理例)
図18は、本実施形態の文書管理サーバ100における、文書保管先情報に対してユーザ毎にアクセス権管理を行う文書保管先情報アクセス管理部の構成例を示す図である。
図18は、文書管理サーバ100内の構成を示す。400は、実施形態1で前述の文書保管先情報管理部である。1800は、文書保管先情報アクセス管理部であって、文書管理サーバ100内で管理されるフォルダそれぞれについて、どのユーザが文書保管先情報を参照可能か否かを管理するものである。
1810は、文書保管先情報アクセス管理部1800が有する第2の記憶手段に相当する文書保管先情報アクセス管理表である。文書保管先情報アクセス管理表1810中、1811は対象フォルダであって、文書保管先情報アクセス管理手段が管理対象とするフォルダを示す。1812はユーザIDであって、対象フォルダ1811の文書保管先情報への参照可能か否かのアクセス権の設定対象ユーザである。1813は参照権フラグであって、対象フォルダ1811へユーザID1812を持つユーザが参照可能か否かを示す。
なお、本実施形態ではフォルダ毎の文書保管先情報のアクセス権を管理する方法を説明しているが、フォルダ毎、文書毎に文書保管先情報のアクセス権を管理しても構わない。
文書管理サーバ100で管理されるフォルダそれぞれに対して、各ユーザの文書保管先情報のアクセス権を文書保管先情報アクセス管理表1810へ登録する。それによって、設定されたアクセス権によって、文書保管先情報管理部400による情報の取得を制御することが可能となる。
<本実施形態の文書管理システムにおける文書管理サーバの動作例>
(本実施形態のフォルダ内容の表示手順例)
図19は、文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合の、情報表示する際の処理のフローチャートである。文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合の情報表示処理は次のようなステップで実行される。
まず、所望のフォルダを開く指示をすると、ステップS1901で、情報表示しようとするユーザのユーザIDと、ユーザが指定した情報表示するフォルダ(対象フォルダ)を取得する。ステップS1902で、文書保管先情報アクセス管理表1810から、上記ステップS1901で取得した対象フォルダとユーザIDとを対象フォルダ1811とユーザID1812に持つ、参照権フラグ情報1813を取得する。
判定手段に相当するステップS1903で、参照権フラグ情報1813が参照可か参照不可かを判定する。参照可である場合(ステップS1903でYes)、ステップS1904に進む。参照不可である場合(ステップS1903でNo)は、文書保管先情報管理部400による情報を取得せず処理を終了する。
ステップS1904では、文書保管先情報管理部400により操作元フォルダ413が対象フォルダである情報を取得する。次に、ステップS1905で、文書保管先情報管理部400から操作先フォルダ414が対象フォルダである情報を取得する。上記ステップS1904とS1905で取得した情報を表示する。なお、図19のフローチャートは、図4Bのフローチャートと組合せることが可能である。
(アクセス管理の表示例)
図20は、文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合に情報表示する際の画面表示例2000であり、特に、文書保管先情報を参照可能なユーザが情報表示した際の画面表示例である。
図20では、画面上部2001に、開いたフォルダ名、本例では"見積り"を表示している。画面中部2002に、フォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示している。画面下部2003に、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを表示している。
画面下部2003の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストにおいて、上記ステップS1904やS1905で取得した情報が表示されることになる。
図21は、文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合の情報表示する際の画面表示例2100であって、特に、文書保管先情報を参照不可なユーザが情報表示した際の画面表示例である。
図21では、画面上部2101に、開いたフォルダ名、本例では"見積り"を表示している。画面中部2102に、フォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストを表示のみとなっている。
上記ステップS1903において、文書保管先情報を参照することができないと判断され情報が取得できないため、図20のような画面下部2003の過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストは、表示していない。
図20や図21では、1画面中にフォルダ下に保管されている文書やフォルダのリストと、過去にフォルダ下に保管されていた文書やフォルダのリストを表示している。これは一表示例であって、これに限定されない。例えば、過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストに関しては、ユーザがフォルダを指定して過去に移動操作や削除操作対象となった文書やフォルダのリストを別途表示する、といった操作を行うようにしてもよい。
[実施形態3]
上記実施形態1及び2では、文書保管先情報が次々に累積されて、記憶容量が増大するばかりである。実施形態3においては、上記の課題を解決するために、文書保管先情報のリセットといったクリア管理を行うことが可能な文書管理システムの実施形態について説明する。
<本実施形態の文書管理システムにおける文書管理サーバの構成例>
基本的な文書管理システムの構成、あるいは文書管理サーバ及びクライアント端末の構成は、実施形態1と同様である。以下では、実施形態1と異なる構成や追加された構成について説明する。
(本実施形態の文書管理サーバにおける文書保管先情報クリア管理例)
図22は、本実施形態の文書保管先情報をクリア(リセット)するための文書保管先情報クリア管理部を説明するための図である。
図22は、文書管理サーバ100内の構成を示す。400は、実施形態1で前述の文書保管先情報管理部である。1800は、実施形態2で前述の文書保管先情報アクセス管理部である。2200は、文書保管先情報クリア管理部であって、文書管理サーバ100内で管理されるフォルダそれぞれの文書保管先情報をいつ、どういったタイミングでクリア(リセット)するかを管理するものである。
文書保管先情報クリア管理部2200は、第3の記憶手段に相当する文書保管先情報クリア管理表2210を有する。文書保管先情報クリア管理表2210で、2211は対象フォルダであって、文書保管先情報クリア管理手段が管理対象とするフォルダを示す。2212はクリア設定フラグであって、クリア(リセット)するか否かを示す。2213はクリア日時であって、クリア(リセット)する日時を示す。なお、クリアの日時でなく保持期間を記憶してその経過を判定しても同様である。2214は定期フラグであって、クリア(リセット)処理を定期的に行うか、単発的に不定期に行うかを示す。2215はクリア間隔であって、定期フラグ2214が"定期的"の設定の場合にその定期間隔(一日に一回、一週間に一回、一ヶ月に一回、一年に一回など)を示す。
なお、本実施形態ではフォルダ毎の文書保管先情報のクリア(リセット)を管理する方法を説明しているが、フォルダ毎、文書毎に文書保管先情報のクリア(リセット)を管理しても構わない。
<本実施形態の文書管理システムにおける文書管理サーバの動作例>
(本実施形態の保管先情報のクリア手順例)
図23は、前述の文書保管先情報クリア管理部2200によって文書保管先情報をクリアする処理のフローチャートである。文書保管先情報をクリアする処理は次のステップで実行される。また、文書保管先情報をクリアする処理は繰り返し実行されるか、もしくは定期的に実行されることを想定している。
まず、ステップS2301で、文書保管先情報クリア管理表2210から、クリア日時2213を過ぎている操作対象フォルダ2211を取得する。
以下、ステップS2302〜S2308で、上記ステップS2301で取得した操作対象フォルダ数分の処理を繰り返す。 なお、変数Iは、ステップS2301で取得した操作対象フォルダ数分の繰返しを制御するために使用される。繰返しの中では、ステップS2304で、取得した操作対象フォルダ2211の中から1つのフォルダを取得して対象フォルダとする。次に、文書保管先情報管理部400において、履歴削除手段に相当するステップS2305で、操作元フォルダ413もしくは操作先フォルダ414に上記ステップS2302で取得した対象フォルダが設定されているデータを削除する。ステップS2306で、文書保管先情報クリア管理表2210の、操作対象フォルダ2211に対象フォルダが設定されているデータの定期フラグ2214を参照する。"定期的"なクリア処理であれば(S2306のYes)、ステップS2307で、クリア間隔2215で設定されている値にしたがってクリア日時2213を更新する)。
以上ようにして、文書保存先情報のクリア(リセット)管理が可能となる。
尚、上記実施形態1乃至3は、それぞれ独立に記載したが、それらの組合せは容易の可能であり、それらも本発明に含まれる。
又、本実施形態では、文書保管先情報などの管理は文書管理サーバ100で集中して行なうような構成例を説明したが、かかる管理を分散処理、例えばクライアント端末で分散処理することも可能であり、それらも本発明に含まれる。
又、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェース機器、プリンタなど)から構成されるシステムあるいは統合装置に適用しても、ひとつの機器からなる装置に適用してもよい。
又、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、その記憶媒体に格納されたプログラムコードは、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)を、各処理を実行するための手段として機能させる。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現させるための構成要素であるから、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
なお、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
また、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれるようにしてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行う。このような処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
本実施形態の文書管理システムの構成例を示す図である。 本実施形態の文書管理サーバおよびクライアント端末101(X)の具体的な構成例を示す図である。 本実施形態の文書管理サーバにおける文書管理の具体例を説明するための図である。 図3Aの文書管理の構成例を示す図である。 実施形態1の文書管理サーバにおける文書管理先情報管理部の例を示す図である。 実施形態1の文書管理サーバにおけるフォルダリストの表示手順例を示すフローチャートである。 実施形態1の文書移動時に文書保管先情報を登録及び管理する際の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1の文書移動時に文書管理サーバ上での文書データの移動と、文書保管先情報管理表に登録されるデータの具体例を説明するための図である。 図6の文書移動時の移動元フォルダにおける保管先情報表示例を示す図である。 図6の文書移動時の移動先フォルダにおける保管先情報表示例を示す図である。 実施形態1の文書削除時に文書保管先情報を登録及び管理する際の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1の文書削時に文書管理サーバ上での文書データの削除と、文書保管先情報管理表に登録されるデータの具体例を説明するための図である。 図10の文書削除時の格納先フォルダにおける保管先情報表示例を示す図である。 実施形態1のフォルダ移動時に文書保管先情報を登録及び管理する際の処理手順例を示すフローチャートである。 実施形態1のフォルダ移動時に文書管理サーバ上でのフォルダおよび文書データの移動と、文書保管先情報管理手段に登録されるデータの具体例を説明するための図である。 図13のフォルダ移動時の移動先フォルダにおける保管先情報表示例を示す図である。 実施形態1のフォルダ削除時に文書保管先情報を登録及び管理する際の処理手順例を示すフローチャートである。 実施形態1のフォルダ削除時に文書管理サーバ上でのフォルダおよび文書データの削除と、文書保管先情報管理表に登録されるデータの具体例を説明するための図である。 図16のフォルダ削除時の格納先フォルダにおける保管先情報表示例を示す図である。 実施形態2の文書管理サーバにおける文書保管先情報へのアクセス管理を行う文書保管先情報アクセス管理部を示す図である。 実施形態2の文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合の情報表示する際の処理手順例を示すフローチャートである。 図19の文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合のアクセス権を持つユーザへの情報表示例を示す図である。 図19の文書保管先情報へのアクセス管理を行った場合のアクセス権を持たないユーザへの情報表示例を示す図である。 実施形態3の文書管理サーバにおける文書保管先情報をクリア(リセット)するトリガを管理する文書保管先情報クリア管理部を示す図である。 実施形態3の文書保管先情報をクリア(リセット)する際の処理手順例を示すフローチャートである。

Claims (18)

  1. ネットワークを介して複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを、文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理装置であって、
    フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持する履歴保持手段と、
    前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの操作履歴を該フォルダを開いた端末に表示させる履歴表示手段とを有することを特徴とする文書管理装置。
  2. 前記履歴保持手段は、少なくとも、文書またはフォルダを特定する識別子と、操作前に保管されていた操作元フォルダと、操作後に保管されている操作先フォルダとを記憶する第1の記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の文書管理装置。
  3. 前記第1の記憶手段は、更に、移動あるいは削除の操作種別と、操作を指示したユーザの識別子と、操作の実行時間とを記憶することを特徴とする請求項2に記載の文書管理装置。
  4. 前記履歴保持手段は、
    操作された前記文書またはフォルダと同じ文書またはフォルダを前記第1の記憶手段から取得する取得手段と、
    前記取得された同じ文書またはフォルダの操作履歴を更新する履歴更新手段とを更に有することを特徴とする請求項2又は3に記載の文書管理装置。
  5. 前記履歴更新手段は、操作が文書またはフォルダの移動の場合は、前記取得された同じ文書またはフォルダの前記操作先フォルダを更新し、操作が文書またはフォルダの削除の場合は、前記取得された同じ文書またはフォルダの前記操作種別及び前記操作先フォルダを更新することを特徴とする請求項4に記載の文書管理装置。
  6. 前記履歴保持手段は、操作の対象がフォルダの場合に、該フォルダが保管する文書または下位のフォルダに対して、前記操作と同じ操作に対応する操作履歴の保持を繰り返す繰返手段を有することを特徴とする請求項1または4に記載の文書管理装置。
  7. 前記履歴表示手段は、更に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて前記開かれたフォルダに保管されている文書または下位のフォルダの操作履歴を前記フォルダを開いた端末に表示させることを特徴とする請求項1に記載の文書管理装置。
  8. 前記履歴表示手段は、文書またはフォルダに対するアクセス権を判定する判定手段を有し、アクセスが可とされた文書またはフォルダの操作履歴を表示させることを特徴とする請求項1または7に記載の文書管理装置。
  9. 文書またはフォルダへのユーザのアクセス権を書き換え可能に記憶する第2の記憶手段と、
    前記第2の記憶手段に記憶されたアクセス権を参照して文書またはフォルダに対するアクセス権を判定する判定手段とを更に有し、
    前記履歴表示手段は、アクセスが可とされた文書またはフォルダの操作履歴を表示させることを特徴とする請求項1または7に記載の文書管理装置。
  10. 操作履歴の保持期間を文書またはフォルダに対応して記憶する第3の記憶手段と、
    前記第3の記憶手段に記憶された操作履歴の保持期間が経過すると、保持期間が経過した文書またはフォルダの操作履歴を削除する履歴削除手段とを更に有することを特徴とする請求項1または7または9に記載の文書管理装置。
  11. ネットワークを介して接続された複数の端末と、ネットワークを介して前記複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理装置とを有する文書管理システムであって、
    フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持する履歴保持手段と、
    前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの操作履歴を該フォルダを開いた端末に表示させる履歴表示手段とを有することを特徴とする文書管理システム。
  12. ネットワークを介して複数の端末からアクセスが可能な電子ファイルを、文書として階層構造を有するフォルダ内に保管して管理する文書管理方法であって、
    履歴保持手段が、フォルダ内の文書またはフォルダの移動あるいは削除が操作された場合に、前記文書またはフォルダの移動あるいは削除の操作履歴を保持する履歴保持工程と、
    履歴表示手段が、前記複数の端末のいずれかの端末がフォルダを開いた時に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて該開かれたフォルダに保管されていた文書または下位のフォルダの操作履歴を該フォルダを開いた端末に表示させる履歴表示工程とを有することを特徴とする文書管理方法。
  13. 前記履歴保持工程は、
    操作された前記文書またはフォルダと同じ文書またはフォルダを、少なくとも、文書またはフォルダを特定する識別子と、操作前に保管されていた操作元フォルダと、操作後に保管されている操作先フォルダとを記憶する第1の記憶手段から、取得する取得工程と、
    前記取得された同じ文書またはフォルダの操作履歴を更新する履歴更新工程とを有することを特徴とする請求項12に記載の文書管理方法。
  14. 前記履歴表示工程では、更に、前記移動あるいは削除の操作履歴に基づいて前記開かれたフォルダに保管されている文書または下位のフォルダの操作履歴を前記フォルダを開いた端末に表示させることを特徴とする請求項12に記載の文書管理方法。
  15. 判定手段が、文書またはフォルダへのユーザのアクセス権を書き換え可能に記憶する第2の記憶手段に記憶されたアクセス権を参照して、文書またはフォルダに対するアクセス権を判定する判定工程を更に有し、
    前記履歴表示工程では、アクセスが可とされた文書またはフォルダの操作履歴を表示させることを特徴とする請求項12または14に記載の文書管理方法。
  16. 履歴削除手段が、操作履歴の保持期間を文書またはフォルダに対応して記憶する第3の記憶手段に記憶された操作履歴の保持期間が経過すると、保持期間が経過した文書またはフォルダの操作履歴を削除する履歴削除工程を更に有することを特徴とする請求項12または14または15に記載の文書管理方法。
  17. 請求項12乃至16のいずれか1項に記載の文書管理方法の工程をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  18. 請求項17に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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