JP2008304897A - 帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】クリーニング性に優れた帯電部材、並びに、この帯電部材を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジの提供。
【解決手段】芯材と前記芯材の外周に形成された少なくとも二層構造の積層体とを有し、像保持体に接触して前記像保持体表面を帯電する帯電部材であって、前記積層体のうちの最表層の表面にクラックを有することを特徴とする帯電部材、並びに、この帯電部材を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ。
【選択図】なし

Description

本発明は、帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
従来、感光体(像保持体)を帯電させる装置としてコロトロンが広く用いられてきた。コロトロンは感光体表面を均一に帯電する手段として有効であるものの、感光体を所定の電位に帯電させるためには、電極に高圧を印加する必要がある。
コロトロンに替えて、ローラ状の帯電部材を感光体に接触させ、この帯電部材にバイアス電圧を印加する帯電装置が提案されている。この帯電装置において帯電部材には電源装置から、直流電圧成分(VDC)と、交流電圧成分(VAC)とを重畳した交流重畳直流電圧(VDC+VAC)が印加される。この時、交流成分(VAC)は、直流電圧のみを印加した場合に、感光体が帯電し始める電圧の2倍以上のピーク間電圧VPPを有するものである。このような帯電装置では、ローラ状帯電部材が感光体と接触して限定的な範囲で放電を生じるため、コロナ帯電器と比較して低電圧で足り、オゾンの発生量が少ない等の利点がある。
帯電ロール表面に付着したトナー等の異物を除去するため、例えば,帯電ロールの表面にクリーニングロールを押し付け、帯電ロールに付着した異物を取り除くようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、帯電部材にクリーニングブレード等の清掃手段を接触または近接させ、帯電部材に付着した異物を掻き落すことにより、帯電部材の表面を清掃する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、所定の時間間隔を開けたタイミング毎に帯電部材の表面にクリーニング部材を一定時間だけ接触させるクリーニング部材移動手段を設けるように構成された画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平2−272594号公報 特開平7−128956号公報
本発明は、クリーニング性に優れた帯電部材、並びに、この帯電部材を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者は、以下の本発明により当該課題を解決できることを見出した。
すなわち請求項1に係る発明は、芯材と前記芯材の外周に形成された少なくとも二層構造の積層体とを有し、像保持体に接触して前記像保持体表面を帯電する帯電部材であって、前記積層体のうちの最表層の表面にクラックを有する帯電部材である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の最表層の表面に、前記クラックで囲まれて閉じた領域が複数存在する網目構造が形成されている帯電部材である。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の閉じた領域の平均面積が、0.01mm以上1mm以下である帯電部材である。
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の最表層が、共重合ナイロンを含有する帯電部材である。
請求項5に係る発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電部材を少なくとも備える画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、像保持体と、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電部材を含み、前記像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、現像剤を用いて前記像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する画像形成手段と、前記像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写手段と、転写後の前記像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段と、を備える請求項5に記載の画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の像保持体の表面層が、オイル成分を含む画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載のオイル成分が、シリコーン系オイルである画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電部材を少なくとも備え、画像形成装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジである。
請求項10に係る発明は、表面層にオイル成分を含む像保持体をさらに備える請求項9に記載のプロセスカートリッジである。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載のオイル成分が、シリコーン系オイルであるプロセスカートリッジである。
本発明の請求項1に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較してクリーニング性に優れた帯電部材を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較してクリーニング性をより向上することができる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較してクリーニング性を更に向上することができる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して最表層に容易にクラックを生じさせることができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して画質欠陥の少ない画像を形成可能な画像形成装置を得ることができる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して画質欠陥の少ない画像を形成可能な画像形成装置を得ることができる。
請求項7に係る発明によれば、画質欠陥のより少ない画像を形成可能な画像形成装置を得ることができる。
請求項8に係る発明によれば、画質欠陥のさらに少ない画像を形成可能な画像形成装置を得ることができる。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較してクリーニング性に優れた帯電部材の取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高めることができる。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較してクリーニング性に優れた帯電部材と像保持体との組み合わせの取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高めることができる。
請求項11に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較してクリーニング性に優れた帯電部材と像保持体との組み合わせの取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高めることができる。
以下、本発明の帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジについて詳細に説明する。
本発明の帯電部材は、芯材と前記芯材の外周に形成された少なくとも二層構造の積層体とを有し、像保持体に接触して前記像保持体表面を帯電する帯電部材であって、前記積層体のうちの最表層の表面にクラックを有するものである。最表層の表面にクラックを有する本発明の帯電部材はクリーニング性に優れる。
本発明における「クラック」とは、最表層の表面を1000倍の顕微鏡写真で観察した際に確認される、最表層の表面の溝をいう。クラックの有無は、光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いて確認できる。図1に、クラックを有する最表層表面の電子顕微鏡写真(装置名:日本電子製 JSM-6700F/JED-2300F,測定条件:加速電圧 5kV、二次電子像(SEI)を観察)の一例を示す。
本発明においては、最表層の表面に、クラックで囲まれて閉じた領域が複数存在する網目構造が形成されていることが好ましい。最表層の表面に網目状にクラックが存在することにより、クリーニング性を一層向上することができる。
クラックで囲まれて閉じた領域の平均面積は、0.01mm以上1mm以下であることが好ましく、0.02mm以上0.8mm以下であることが更に好ましく、0.04mm以上0.06mm以下であることが特に好ましい。閉じた領域の平均面積は、最表層の表面を撮影した顕微鏡写真(倍率40倍乃至1000倍)を三谷商事(株)社製のWinRoofを用いて画像解析することにより求めることができる。
本発明の帯電部材は芯材と前記芯材の外周に形成された少なくとも二層構造の積層体とを有する。以下、本発明の帯電部材を構成する各部材について説明する。
芯材は、帯電部材の電極及び支持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂;などの導電性の材質で構成される。
積層体は芯材の外周に形成されるものであり、少なくとも二層構造を示すものである。本発明の帯電部材は像保持体に接触してこの像保持体表面を帯電するものであることから、積層体を構成する各層は導電性を示すと共に少なくとも一層が弾性層であることが好ましい。
導電性の弾性層は、例えばゴム材中に導電剤を分散させることによって形成される。ゴム材としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらのブレンドゴムが挙げられる。中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR及びこれらのブレンドゴムが好ましく用いられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が用いられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末を挙げることができる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;を挙げることができる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましく、15質量部以上25質量部以下の範囲であることがより好ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより好ましい。
弾性層には、必要に応じて、硬化剤、可塑剤、加硫促進剤等を用いてもよい。また、発泡させる場合、適宜発泡剤等も用いることができる。
弾性層の厚みとしては、特に限定されないが、1mm以上10mm以下程度とすることが好ましく、2mm以上5mm以下程度とすることがより好ましい。
最表層を構成する材料としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。これらの中でも、表面にクラックを形成しやすいことからポリアミドの一種である共重合ナイロンが好ましい。また、最表層に導電性を付与するため、上述した導電剤を最表層に含有させてもよい。
最表層の厚みは特に限定されるものではないが、5μm以上20μm以下程度とすることが好ましく、7μm以上12μm以下程度とすることがより好ましい。
共重合ナイロンを構成するモノマーとしては、ヘキサメチレンジアミン,アジピン酸,ナイロン610−ヘキサメチレンジアミン,セバシン酸,ナイロン6T−ヘキサメチレンジアミン,テレフタル酸,ナイロン6I−ヘキサメチレンジアミン,イソフタル酸,ナイロン9T−ノナンジアミン,ナイロンM5T−メチルペンタジアミン等が挙げられる。
共重合ナイロンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)法によるポリスチレン換算で好ましくは30000以上100000以下であり、40000以上80000以下が更に好ましい。
本発明においては、市販の共重合ナイロンを用いてもよい。市販の共重合ナイロンとしては、例えば、アラミンCM8000,CM2001,CM4000,CM831(東レ(株))、等が挙げられる。
本発明の帯電部材は、弾性層、最表層以外に必要に応じて抵抗調整層,移行防止層等のその他の層を有していてもよい。
本発明の帯電部材の表面硬度は、JIS K−7312(1996)附則書2に記載されているタイプC硬さで、HsC70以下が好ましく、より好ましくはHsC65以下である。タイプC硬さがHsC70以下であると、電子写真感光体との均一なニップ状態を得やすくなる。
タイプC硬さは、具体的には例えば高分子計器社製、アスカーC硬度計により測定することができる。
本発明の帯電部材表面の十点平均粗さRzは、13μm以下が好ましく、9μm以下が更に好ましい。十点平均粗さRzが13μm以下であると、汚れの付着を防止でき,またクリーニング性能も向上する。
十点平均粗さRzはJIS B0601(1994年度)に準拠した方法で測定される。具体的には、例えば、(株)東京精密社製、表面粗さ形状測定機サーフコム1400により、測定することができる。また、測定条件は、カットオフ:0.8mm、測定長:2.4mm、トラバーススピード:0.3mm/sである。
本発明の帯電部材の静止摩擦係数は、0.2以下が好ましく、0.1以下が更に好ましい。静止摩擦係数が0.2以下であると、電子写真感光体との従動性を保ちつつ,騒音防止効果が得られる。
なお、本発明に係る静止摩擦係数は、ASTM-D-1894に準じる方法により測定された値をいう。
本発明の帯電部材の静電容量は、1500pF以上3000pF以下が好ましく、2000pF以上2500pF以下が更に好ましい。
静電容量が1500pF以上3000pF以下であると、帯電能力・帯電均一性・リーク耐性を確保できる。
最表層は、最表層用塗布液を浸漬塗布法等の方法を用いて弾性層又は必要に応じて設けられるその他の層上に塗布後、乾燥及び焼成を経て形成される。最表層に所望のクラックを形成するために、焼成温度を高温とすることが好ましく、具体的には150℃以上が好ましく、更に好ましくは180℃以上である。焼成温度が上がるほど、閉じた領域の面積を小さくすることができる。
最表層用塗布液に揮発性の高い低級アルコールを混入することによっても最表層の表面にクラックを形成することができる。低級アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール,ブタノール等が挙げられる。最表層用塗布液に含まれる全溶剤のうちの低級アルコールの割合は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、80質量%以上100質量%以下が更に好ましい。
最表層の形成される下地(例えば、本発明に係る積層体が芯体側から順に弾性層と最表層とからなる場合には該弾性層の表面)の表面粗さを大きくすることによっても最表層の表面にクラックを形成することができる。ここで、下地の表面粗さとは十点平均粗さRzのことである。下地の表面粗さは3μm以上13μm以下が好ましい。表面粗さが3μm以上であれば、最表層にクラックが生じやすい。表面粗さが13μm以下であれば、帯電部材表面に付着した異物の除去を目的として必要に応じて設けられるクリーニング部材の帯電部材への接触を妨げることがなく、クリーニング性を向上することができる。また、下地にクラックが存在していてもよい。
また、最表層を形成後、最表層に機械的な圧力を加えたり放電処理することによりクラックを形成することもできる。最表層に加える圧力としては5kg/m以上100kg/m以下が好ましく、20kg/m以上80kg/m以下が更に好ましい。放電条件としては、0.5mA以上3mA以下で500V以上800V以下が好ましく、1mA以上2mA以下で600V以上700V以下が更に好ましい。
なお、弾性層及び必要に応じて設けられるその他の層は公知の方法により形成することができる。
<画像形成装置及びプロセスカートリッジ>
本発明の画像形成装置は、上述した本発明の帯電部材を少なくとも備えるものである。本発明の画像形成装置は、像保持体と、上述した本発明の帯電部材を含み、前記像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、現像剤を用いて前記像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する画像形成手段と、前記像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写手段と、転写後の前記像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段と、を備えるものであってもよい。以下、本発明の画像形成装置の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタを示している。図2に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、記録用紙(シート)を搬送するシート搬送系40、例えばパーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系である画像処理装置(Image Processing System)50とを備えている。
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列的に配置される、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K、この画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12(像保持体)に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト21上に多重転写させる転写ユニット20、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットである走査光学系(Raster Output Scanner)30を備えている。また本体1には、転写ユニット20によって二次転写された記録用紙(シート)上の画像を、熱および圧力を用いて記録用紙に定着させる定着器29を備えている。更に、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ19Y,19M,19C,19Kが設けられている。
転写ユニット20は、中間転写体である中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23、重畳された各色のトナー像を記録用紙に二次転写するためのバックアップロール24、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するクリーニング装置25を備えている。中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け回されており、定速性に優れた専用の駆動モータ(図示せず)によって回転駆動されるドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動される。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。クリーニング装置25は、クリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bを備えており、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉等を除去して、次の画像形成プロセスに備えるように構成されている。
走査光学系30は、図示しない半導体レーザ、変調器の他、半導体レーザから出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備えている。図2に示す例では、走査光学系30は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの下方に備えられることから、トナー等の落下による汚損の危険性を有している。そこで、走査光学系30は、各構成部材を密閉するための直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に設けて、走査露光と共にシールド効果を高めるように構成されている。
シート搬送系40は、画像が記録される記録用紙(シート)を積載して供給する給紙装置41、給紙装置41から記録用紙を取り上げて供給するロール42、ロール42から供給された記録用紙を1枚ずつ分離して搬送するフィードロール43、フィードロール43により1枚ずつに分離された記録用紙を画像転写部に向けて搬送する搬送路44を備えている。また、搬送路44を介して搬送された記録用紙に対し、二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送するレジストロール45、二次転写位置に設けられバックアップロール24に圧接して記録用紙上に画像を二次転写する二次転写ロール46を備えている。更に、定着器29によってトナー画像が定着された記録用紙を本体1の機外に排出する排出ロール47、排出ロール47によって排出された記録紙を積載する排出トレイ48を有する。また、定着器29によって定着された記録用紙を反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。
図3は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図であり、ここでは、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yとマゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。他の画像形成ユニット11C,11Kもほぼ同様に構成されている。
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、トナー像を保持させる像保持体としての感光体ドラム12、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電させる帯電器13、帯電器13によって帯電され、走査光学系30からのレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像ロール14aによって現像する現像器14、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15、転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーを除去するクリーニング装置16を備えている。これらのうち、帯電ロール13aとして上述した本発明の帯電部材が用いられる。
感光体ドラム12は、円筒状の導電性の基体と、この基体の外周面に形成された感光層等を含む塗膜とを有する。該塗膜は、円筒状基体上に、必要に応じて下引き層、電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを含む感光層、さらに必要に応じて保護層がこの順序で形成される。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。感光体ドラム12は、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であってもよいし、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。
感光体ドラム12の最表面となる層(表面層)には,オイル成分が添加されていてもよい。表面層にオイル成分の添加された像保持体と本発明の帯電部材とを組み合わせて用いることにより、帯電部材表面のクリーニング性を向上することができる。このような構成とすることにより帯電部材表面のクリーニング性が向上する理由は不明であるが,表面層のオイル成分が帯電部材のクラック部に含浸し,トナー成分などの固着を防止しているものと推定される。
オイル成分としては、上述した本発明の帯電部材と組み合わせることにより帯電部材表面のクリーニング性をさらに向上させることができるシリコーン系オイルが好ましい。シリコーン系オイルの具体例としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル等を挙げることができる。これらは、表面層形成用塗布液に予め添加してもよいし、感光体を作製後、減圧、或いは加圧下等で含浸処理してもよい。
ここで、本発明における表面層とは、感光体ドラム12の最表面となる層を構成する層を意味し、具体的には、保護層が形成されている場合には該保護層が表面層を意味し、表面層が形成されておらず感光層が最表面となっている場合には該感光層が表面層を意味する。
尚、本実施形態では、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12、帯電器13、およびクリーニング装置16を一体化し、プロセスカートリッジとすることで、画像形成装置の本体1からこのプロセスカートリッジだけを取り外し、また、プロセスカートリッジだけを本体1に対して取り付け可能に構成されている。
本発明のプロセスカートリッジは、本発明の帯電部材を少なくとも備えていればその構成に特に限定はない。本発明のプロセスカートリッジは、表面層にオイル成分を含む像保持体(感光体)をさらに備えていてもよい。本発明のプロセスカートリッジをこのような構成とすることにより、帯電部材と像保持体との組み合わせの取り扱いが容易になる。像保持体の表面層に含まれるオイル成分の具体例や該オイル成分の表面層への添加方法等については上述のとおりである。
次に、図2に示す画像形成装置の動作について説明する。図示しない原稿読み取り装置によって読み取られた原稿の色材反射光像や、図示しないパーソナルコンピュータ等にて形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各8ビットの反射率データとして画像処理装置50に入力される。画像処理装置50では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、走査光学系30に出力される。
走査光学系30では、入力された色材階調データに応じて、半導体レーザ(図示せず)から出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を、f−θレンズ(図示せず)を介してポリゴンミラー31に出射している。ポリゴンミラー31では、入射されたレーザ光を各色の階調データに応じて変調し、偏向走査して、図示しない結像レンズおよび複数枚のミラーを介して画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に照射している。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12では、帯電された表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト21上に多重転写される。このとき、黒色のトナー像を形成する黒の画像形成ユニット11Kは、中間転写ベルト21の移動方向の最下流側に設けられ、黒色のトナー像は、中間転写ベルト21に対して最後に一次転写される。
一方、シート搬送系40では、画像形成のタイミングに合わせてロール42が回転し、給紙装置41から所定サイズの記録用紙が供給される。フィードロール43により1枚ずつ分離された記録用紙は、搬送路44を経てレジストロール45に搬送され、一旦、停止される。その後、トナー像が形成された中間転写ベルト21の移動タイミングに合わせてレジストロール45が回転し、記録用紙は、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される。二次転写位置にて下方から上方に向けて搬送される記録用紙には、圧接力および所定の電界を用いて、4色が多重されているトナー像が副走査方向に順次、転写される。そして、各色のトナー像が転写された記録用紙は、定着器29によって熱および圧力で定着処理を受けた後、排出ロール47によって本体1の上部に設けられた排出トレイ48に排出される。尚、排出トレイ48にそのまま排出せずに、図示しない切り替えゲートによって搬送方向を切り替え、定着器29によって定着された記録用紙を両面用搬送ユニット49によって反転させることもできる。この反転された記録用紙をレジストロール45に搬送した後、前述と同様な流れによって、印刷されていない他の面について画像を形成することで、記録用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
次に、帯電器13について詳細に説明する。
図4は、帯電器13を示した図であり、図5は帯電器13から帯電ロール13aを取り外したハウジング51を示した図である。この帯電器13は、感光体ドラム12(図2参照)の表面に接触してこの感光体ドラム12の表面を所定の電位に帯電する帯電ロール13aと、この帯電ロール13aを収容するハウジング51とを備えている。
本実施形態に係る帯電ロール13aは、芯材である金属製のシャフト13bと、シャフト13bの外周に形成されシャフト13b側からスチレンゴムを含む弾性層とカーボンが分散された共重合ナイロンで形成された最表層との二層構造からなる積層体と、で構成される。帯電ロール13aの中央部の外径は端部の外径よりも大きくなるようにされている。これにより、帯電ロール13aの軸方向における感光体ドラム12への接触圧を均一にすることができる。帯電ロール13aの中央部の外径と端部の外径との差は、通常、10μmから120μmとされる。
本実施の形態において、帯電ロール13aは例えば外径φ14mmとされる。なお、表面層にはフッ素やナイロンを分散させることもある。また、そのタイプC硬さ(アスカC硬度)はHsC70以下、表面粗さRzは9μm以下、静止摩擦係数は0.2以下、静電容量1500pF以上3000pF以下である。
また、ハウジング51は、帯電ロール13aの一側面を覆う側壁部52、この側壁部52の長手方向両端部に一体的に設けられ帯電ロール13aのシャフト13bを回転自在に支持する軸受け部53、帯電ロール13aの下端面を覆う底壁部54を有している。なお、軸受け53には、帯電ロール13aのシャフト13bを回転自在に支持する軸受け55が、感光体ドラム12(図2参照)と接離する方向に移動自在に取り付けられている。また、軸受け55は、軸受け部53に取り付けられたコイルスプリング56によって感光体ドラム12と接近する方向に付勢されている。このコイルスプリング56を介して帯電ロール13aに対し所定のバイアス電圧が印加されるようになっている。本実施の形態では、帯電ロール13aを回転駆動する駆動機構は特に設けられておらず、帯電ロール13aが接触する感光体ドラム12(図2参照)の回転に伴って従動回転するようになっている。
底壁部54には帯電ロール13aを清掃するクリーニング部材59が両面テープ等により固着されている。クリーニング部材59は、例えば、ウレタン、シリコーン、クロロプレンなどからなる発泡ゴム、およびスチレン・ブタジエン・ブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン・ブタジエン・ブロック共重合体などからなる発泡熱可塑性エラストマからなる群から選択される材質が好ましい。また、クリーニング部材は、単層でも、上記構造を組み合わせた多層構造でもよく、あるいはインテグラルスキンフォームでもよい。この中で、耐摩耗性および非汚染性等の点から、特に発泡ポリウレタンを用いるのが好ましい。
また、独立気泡タイプの発泡体のセル径は10μm以上1000μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以上500μm以下である。セル径が1000μmより大きくなると、残留トナーなどがセル内に侵入して目詰まりを生じ易くなることがある。
なお、本実施の形態ではタンデム型の画像形成装置の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、単一の画像形成ユニットで順次多色を形成する4サイクル式の画像形成装置や、モノクロ式の画像形成装置に本発明を適用することもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
下記混合物をオープンロールで混練りし、SUS416からなる直径8mmのシャフト表面に、厚さ3mmとなるように円筒状に被覆し、内径14.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨し円筒状の導電性弾性層Aを得た。
ゴム材 ・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム)Gechron3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製)
・・・・・25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) ・・・8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) ・・・・1質量部
・加硫剤(硫黄)200メッシュ:鶴見化学工業社製 ・・・・・・1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) ・・・2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) ・・0.5質量部
−表面層の形成−
下記混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、前記導電性弾性層Aの表面に浸漬塗布した後、190℃で60分間焼成し、厚さ9μmの表面層を形成し、クラックを有する帯電ロール1を得た。
・高分子材料 ・・・・100質量部
(共重合ナイロン)アラミンCM8000:東レ社製
・導電剤 ・・・・・30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・溶剤(メタノール) ・・・1000質量部
(クラックの有無及び閉じた領域の面積の評価)
帯電ロール1における最表層(表面層)表面のクラックの有無を光学顕微鏡により確認したところ、帯電ロール1の最表層表面にはクラックが存在した。また、三谷商事(株)社製のWinRoofを用いてクラックで囲まれて閉じた領域の平均面積を求めた。得られた結果を表1に示す。
(帯電ロール汚れ及び画質の評価)
帯電ロール1を用いて、帯電ロール汚れ及び画質を評価した。
帯電ロール汚れおよび画質の評価には、図2に示したタンデム式カラー画像形成装置(富士ゼロックス社製DocuCentreColor a450改造機)を用いた。なお、この画像形成装置に用いられる像保持体の表面層には、オイル成分は含まれていない。この画像形成装置に帯電ロール1を装着し、テストチャートの35000枚連続印字を行った。このとき初期と連続印字後の帯電ロール汚れ状態を,目視により下記基準に基づき評価した。また,初期と連続印字後の画質を目視により観察することにより,帯電ロールの汚れに起因した色筋,および帯電ロールの形状に起因した濃度ムラ等の画質欠陥の有無を下記基準に基づき評価した。結果を表1に示す。
(帯電ロール汚れの評価基準)
○ :汚れ量も少なく,画質欠陥は発生しない。
△ :汚れるが,画質欠陥としては観察されない。
× :汚れが画質欠陥となる。
(画質の評価基準)
○ :画質欠陥なし
× :帯電部材の汚れに対応した画質欠陥が発生
[実施例2]
上記分散液Aの代わりに下記混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Bを用いた以外は,実施例1と同様にして帯電ロール2を作製し、実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
・高分子材料 ・・・・100質量部
(共重合ナイロン)アラミンCM8000:東レ社製
・導電剤 ・・・・・30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・溶剤(メタノール) ・・・・700質量部
[実施例3]
上記分散液Aの代わりに下記混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Cを用いた以外は,実施例1と同様にして帯電ロール3を作製し、実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
・高分子材料 ・・・・100質量部
(共重合ナイロン)アラミンCM8000:東レ社製
・導電剤 ・・・・・30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・溶剤(メタノール) ・・・1150質量部
[実施例4]
表面層を浸漬塗布した後、140℃で60分間焼成した以外は実施例1と同様に帯電ロールを作製した。この帯電ロールを,100rpmで回転する電子写真感光体に単位面積当たりの荷重30g/mmで接触させるとともに,1mAの定電流が流れるように直流電圧を2時間印加した。以上により,クラックを形成させた帯電ロール4を得た。得られた帯電ロール4を実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
表面層を浸漬塗布した後、140℃で60分間焼成した以外は実施例1と同様にして帯電ロール5を作製し、実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
上記分散液Aの代わりに下記混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Dを用いた以外は,実施例1と同様にして帯電ロール6を作製し、実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
・高分子材料 ・・・・100質量部
(共重合ナイロン)アラミンCM8000:東レ社製
・導電剤 ・・・・・30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・溶剤(メタノール) ・・・・550質量部

表1から、実施例では,帯電ロール汚れが発生し難く,濃度ムラ等の画質欠陥も発生しないことが分かる。
[実施例5]
(電子写真感光体の作製)
アルミニウム製円筒状基体(直径30mm、長さ334mm、厚さ1mm)の表面に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層及び表面層(保護層)をこの順に形成して像保持体(感光体)を形成した。
−下引き層−
下引き層は、以下のようにして調製した下引き層用塗布液を浸漬塗布法により基体表面に塗布し、180℃で60分乾燥して形成した。下引き層の厚みは20μmであった。
下引き層用塗液は,ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)15質量部および硬化剤(BL3475、住友バイエルウレタン)20質量部を2-ブタノン80質量部に溶解して、酸化亜鉛粉末(SMZ−017N10、テイカ社製)90質量部、および1−ヒドロキシアントラキノン3質量部と混合攪拌し、ダイノミル分散機(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて20時間分散処理し,溶液の全固形分に対して5%体積割合となるように、シリコン微粒子(R935:平均粒径5.0μm、東レ・ファインケミカル)を添加することで調製した。
−電荷発生層−
電荷発生層は、以下のようにして調製した電荷発生層用塗布液を浸漬塗布法により下引き層上に塗布し、150℃で10分乾燥して形成した。電荷発生層の厚みは0.2μmであった。
電荷発生層用塗布液は、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が、7.4°、16.6°、25.5°、28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニンの2質量部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学)1質量部、および酢酸n-ブチル90質量部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散することで調製した。
−電荷輸送層−
電荷輸送層は、以下のようにして調製した電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布法により電荷発生層上に塗布し、140℃で50分乾燥して形成した。電荷輸送層の厚みは30μmであった。
電荷輸送層用塗布液は、下記式(A−1)で示されるベンジジン化合物2質量部と、下記式(B−1)で示される構造単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量39,000)3質量部とをTHF(テトラヒドロフラン)20質量部に溶解させることで調製した。
−表面層−
表面層は、フェノール系樹脂(PL4852、群栄化学社)1質量部と下記構造の電荷輸送物質(C−1)1質量部とをブタノールの20質量部に溶解させた後、シリコ−ン系オイル(KF−351A,信越化学工業製)を1質量%となるように添加して調製した表面層用塗布液を浸漬塗布法にて電荷輸送層上に塗布し、150℃40分間乾燥して電荷輸送層上に厚さ3μmで形成した。
図2に示したタンデム式カラー画像形成装置(富士ゼロックス社製DocuCentreColor a450改造機)の像保持体を上述のようにして製造した像保持体に変更した以外は実施例1と同様にして帯電ロール汚れ及び画質の評価を行ったところ、帯電ロール汚れ及び画質欠陥共に○であった。
また、テストチャートの60,000枚連続印字を行った後の帯電ロール汚れ及び画質欠陥の評価は共に○であった。一方、実施例1においてテストチャートの60,000枚連続印字を行った後の帯電ロール汚れ及び画質欠陥の評価は各々×及び×であった。
この結果から、像保持体の表面層にオイル成分を含ませることにより、より長期間にわたって帯電ロール汚れの発生及び濃度ムラ等の画質欠陥の発生を抑制することができることがわかる。
クラックを有する最表層表面の電子顕微鏡写真である。 画像形成装置の全体構成を示した図である。 画像形成ユニットの構成を説明するための図である。 帯電器を示した斜視図である。 帯電器のハウジングを示した斜視図である。
符号の説明
1 本体
10 画像プロセス系
11Y,11M,11C,11K 画像形成ユニット
12 感光体ドラム
13 帯電器
13a 帯電ロール
14 現像器
15 一次転写ロール
16 クリーニング装置
20 転写ユニット
21 中間転写ベルト
40 シート搬送系
50 画像処理装置(Image Processing System)
51 ハウジング
54 底壁部
59 クリーニング部材

Claims (11)

  1. 芯材と前記芯材の外周に形成された少なくとも二層構造の積層体とを有し、像保持体に接触して前記像保持体表面を帯電する帯電部材であって、
    前記積層体のうちの最表層の表面にクラックを有する帯電部材。
  2. 前記最表層の表面に、前記クラックで囲まれて閉じた領域が複数存在する網目構造が形成されている請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記閉じた領域の平均面積が、0.01mm以上1mm以下である請求項2に記載の帯電部材。
  4. 前記最表層が、共重合ナイロンを含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電部材を少なくとも備える画像形成装置。
  6. 像保持体と、
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電部材を含み、前記像保持体表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    現像剤を用いて前記像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する画像形成手段と、
    前記像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写手段と、
    転写後の前記像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段と、を備える請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記像保持体の表面層が、オイル成分を含む請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記オイル成分が、シリコーン系オイルである請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電部材を少なくとも備え、画像形成装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジ。
  10. 表面層にオイル成分を含む像保持体をさらに備える請求項9に記載のプロセスカートリッジ。
  11. 前記オイル成分が、シリコーン系オイルである請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
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JP2018119999A (ja) * 2017-01-23 2018-08-02 富士ゼロックス株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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