JP2008304813A - 効果装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な操作で容易に効果のパラメータである時間パラメータを設定することができる効果装置を提供する。
【解決手段】楽音が入力され(S6:Yes)、レベルフラグ12aが1でない場合は(S7:No)、タイマ11aが計時する現在時刻をRAM12の所定の領域に記憶する(S8)。次に、タイマ11aが計時した時間(スイッチSW1がオンされてからオフされるまでの時間)が所定の時間より短いか否かを判断する(S15)。この所定の時間は、例えば、2秒程度に設定される時間であり、タイマ11aが計時した時間がこの所定の時間より短い場合は(S15:Yes)、効果のオンオフを切り替える(S16)。一方、S15の判断処理において、タイマ11aが計時した時間が所定時間より長い場合は(S15:No)、入力信号に基づいてディレイ効果のパラメータである時間パラメータの設定を行う(S18)。
【選択図】図3

Description

本発明は、楽音に効果を付与する効果装置に関し、特に簡単な操作で容易に効果のパラメータである時間パラメータを設定することができる効果装置に関する。
従来、効果装置において、時間をパラメータとする効果を付与することが行われている。これらの効果としては、入力された楽音を所定時間だけ遅延させて出力するディレイや、フィルタのカットオフ周波数を周期的に変化させるオートワウや、楽音レベルを周期的に変化させるトレモロや、入力された楽音信号を周期的に遅延させて、入力された楽音信号と合成するフェーザなどの効果があり、ディレイでは遅延時間、オートワウやトレモロ、フェーザでは変調を行う周期が、時間パラメータとして演奏者により任意に設定される。
特開2003−150158号公報(特許文献1)には、ディレイのパラメータである遅延時間を絶対時間で設定したり、音楽の演奏の速さを示すテンポの値(BPM:Beat Per Minute)と音符長(四分音符、八分音符など)とで設定することができる効果装置が開示されている。また、電気ギターなどを演奏する場合に、床に載置して電気ギターなどから出力される楽音信号に効果を付与する効果装置がある。このような効果装置では、足で操作するペダルスイッチが設けられ、そのペダルスイッチを短い時間の間に押下して離した(以下、「オンオフ操作」と称す)場合は、効果を付与する(オン)か否か(オフ)を切替え(トグル動作)、所定時間より長い時間押下して離した場合は、時間パラメータを設定するモードに切り替わって、更にそのモードにおいて、ペダルスイッチが複数回操作され、その時間間隔に基づいて時間パラメータが設定される(以下、「タップ操作」と称す)ものがある。
また、同様に、床に載置して電気ギターなどから出力される楽音信号に効果を付与することができる効果装置であって、ペダルスイッチが、浅く操作された場合に動作する接点と、深く操作された場合に動作する接点とからなる2段スイッチを備え、ペダルスイッチが浅く操作された場合は、その操作された時間間隔に応じて時間パラメータが設定され、深く操作された場合は、効果をオンまたはオフするものが知られている。
特開2003−150158号公報。
しかしながら、上記した従来の効果装置は、設定時間が長くかかる、または誤操作や操作が困難であるなどの問題点があった。すなわち、ペダルスイッチを短い時間内にオンオフ操作した場合は、効果のオンまたはオフを切替え、ペダルスイッチを長くオン操作した場合には、タップ操作により時間パラメータを設定するモードに切り替わるものでは、まず時間パラメータを設定するモードに切替えるために長くフットスイッチをオンしなけばならず、時間パラメータを設定するモードに切り替わった後も、更に複数回、ペダルスイッチを操作し(タップ操作)、その上、時間パラメータを設定するモードを終了する場合にも、再びペダルスイッチを長くオンする必要があるため、時間パラメータの設定を行うための全行程に要する時間が長くなる。その結果、演奏中に時間パラメータを設定するために、上述したような一連の操作を行うことで、演奏が長時間中断されてしまうという問題点があった。
また、ペダルスイッチが、浅く操作された場合と深く操作された場合とで異なる接点が動作する2段スイッチを有する効果装置では、足で操作するために、浅く操作しようとして誤って深く操作したり、逆に深く操作しようとして誤って浅く操作するなどの誤操作が発生しやすく、操作が難しいという問題点があった。
また、ペダルスイッチを操作する時間間隔により時間パラメータを設定する操作は、足で行うために、正確な時間を設定するのが、特に初心者にとっては困難であるという問題点もあった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、簡単な操作で容易に効果のパラメータである時間パラメータを設定することができる効果装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の効果装置は、楽音信号を入力する楽音信号入力手段を備え、その楽音信号入力手段により入力された楽音信号に効果を付与する効果装置において、時間パラメータを設定するモードを選択する操作子と、その操作子により時間パラメータを設定するモードが選択されている場合に、前記楽音信号入力手段により入力された楽音信号に基づいて効果のパラメータである時間パラメータを設定する時間パラメータ設定手段と、その時間パラメータ設定手段により設定された時間パラメータに基づいて効果を付与する効果付与手段と、その効果付与手段により効果が付与された楽音信号を出力する出力手段とを備えている。
請求項2記載の効果装置は、請求項1記載の効果装置において、前記操作子が操作されている操作時間を検出する操作時間検出手段と、その操作時間検出手段により検出された操作時間が所定の時間以下である場合に、前記出力手段により出力される楽音信号を、前記効果付与手段により効果が付与された楽音信号とするか、前記効果付与手段により効果が付与されない楽音信号とするかを設定する効果設定手段とを備え、前記時間パラメータ設定手段は、前記操作時間検出手段により検出された操作時間が前記所定の時間より長い場合には、その操作子が操作されている間に前記楽音信号入力手段により入力された楽音信号に基づいて、前記効果付与手段により付与する効果のパラメータである時間パラメータを設定するものである。
請求項3記載の効果装置は、請求項1または2記載の効果装置において、前記楽音信号入力手段により順次入力された楽音信号の時間間隔を計時する計時手段を備え、前記時間パラメータ設定手段は、その計時手段により計時された時間間隔に基づいて時間パラメータを設定するものである。
請求項4記載の効果装置は、請求項1または2記載の効果装置において、前記楽音信号入力手段により入力された楽音信号の音高を検出する音高検出手段を備え、前記時間パラメータ設定手段は、その音高検出手段により検出された音高に基づいて時間パラメータを設定するものである。
請求項5記載の効果装置は、楽音信号を入力する楽音信号入力手段を備え、その楽音信号入力手段により入力された楽音信号に効果を付与するものであり、前記楽音信号入力手段により入力される楽音信号の発生の開始を示す発生開始信号を入力する発生開始信号入力手段と、時間パラメータを設定するモードを選択する操作子と、その操作子により時間パラメータを設定するモードが選択されている場合に、前記発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に基づいて効果のパラメータである時間パラメータを設定する時間パラメータ設定手段と、その時間パラメータ設定手段により設定された時間パラメータに基づいて効果を付与する効果付与手段と、その効果付与手段により効果が付与された楽音信号を出力する出力手段とを備えている。
請求項6記載の効果装置は、請求項5記載の効果装置において、前記操作子が操作されている操作時間を検出する操作時間検出手段と、その操作時間検出手段により検出された操作時間が所定の時間以下である場合に、前記出力手段により出力される楽音信号を、前記効果付与手段により効果が付与された楽音信号とするか、前記効果付与手段により効果が付与されない楽音信号とするかを設定する効果設定手段とを備え、前記時間パラメータ設定手段は、前記操作時間検出手段により検出された操作時間が前記所定の時間より長い場合には、その操作子が操作されている間に前記発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に基づいて時間パラメータを設定するものである。
請求項7記載の効果装置は、請求項5または6記載の効果装置において、前記発生開始信号入力手段により順次入力された発生開始信号の時間間隔を計時する計時手段を備え、前記時間パラメータ設定手段は、その計時手段により計時された時間間隔に基づいて時間パラメータを設定するものである。
請求項8記載の効果装置は、請求項5または6記載の効果装置において、前記発生開始信号入力手段により入力される発生開始信号は、楽音信号の音高を示す音高情報を含み、前記時間パラメータ設定手段は、前記発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に含まれた音高情報に基づいて時間パラメータを設定するものである。
請求項9記載の効果装置は、請求項2から4および6から8のいずれかに記載の効果装置において、前記操作子の操作が行われている場合、すなわち、操作子がオン状態を持続している間に前記出力手段により出力される楽音信号のレベルを下げるレベル制御手段を備えている。なお、「レベルを下げる」とは、楽音信号の出力を停止することも含むものである。
請求項1記載の効果装置によれば、操作子が演奏者などにより操作され、時間パラメータを設定するモードが選択され、時間パラメータを設定するモードが選択されている場合に、楽音信号入力手段により入力された楽音信号に基づいて効果のパラメータである時間パラメータが時間パラメータ設定手段により設定される。その設定された時間パラメータに基づいて効果付与手段により効果が付与され、その効果が付与された楽音信号が出力手段により出力される。ここでは、演奏者が通常の演奏を行うことにより発生される楽音信号に基づいて時間パラメータを設定することができる。楽音信号は、音高やリズムなどの特性を有し、演奏者は、なれ親しんだ通常の楽器演奏行為、例えばギターであれば弦を弾くという演奏行為によって、これらの特性を容易に変化させることができるという優れた特徴を持つ。
従来であれば、時間パラメータ設定のために、通常の演奏行為とは異なる操作(タップ操作)を別途行わなければならなかったが、請求項1記載の効果装置によれば、演奏者は通常の演奏、すなわち、演奏と同じ操作(演奏行為)によって時間パラメータを設定することができるので、従来のタップ操作に比べて時間パラメータ設定のための操作が容易であるという効果がある。
請求項2記載の効果装置によれば、請求項1記載の効果装置の奏する効果に加え、操作子が操作されている操作時間が操作時間検出手段により検出され、その検出された操作時間が所定の時間以下である場合には、効果設定手段により、出力手段により出力される楽音信号を効果付与手段により効果が付与された楽音信号とするか、効果付与手段により効果が付与されない楽音信号とするかが設定され、操作時間が所定の時間より長い場合には、その操作子が操作されている間に楽音信号入力手段により入力された楽音信号に基づいて、時間パラメータ設定手段により効果のパラメータである時間パラメータが設定される。
よって、演奏者は、操作子を短い時間操作することにより効果を付与するか否かを切り替えることができるとともに、操作子を長い時間操作し、その操作を行っている場合、すなわち、操作子がオン状態を持続している間に、演奏によって得られる楽音信号を入力し、上述したように、楽音信号を用いて時間パラメータを設定することができる。このとき、操作子を長く操作している間に演奏によって楽音信号を入力し、その楽音信号によって時間パラメータを設定し(以下、時間パラメータを設定することができる状態を「時間パラメータ設定モード」と称す)、かつ、操作子の操作を終了すると同時に時間パラメータ設定モードを終了する(以下、効果を付与する状態か否かを否かを切替えることができる状態を「通常モード」と称す)というように、初心者にも分かりやすい簡単な操作で、時間パラメータ設定モードと通常モードとの切替えを行うことができるという効果がある。
また、操作子のオンオフは、時間パラメータの設定を行う全行程中一回ずつ(操作子を長くオン、オフ)でよい。例えば、操作子を所定の時間以上オンの状態にするだけで自動的に時間パラメータ設定モードに切り替わり、時間パラメータを設定後の時間パラメータ設定モード終了の操作も、単に操作子をオフするだけでよい。よって、従来のように、操作子であるペダルスイッチを足で長く踏んで時間パラメータ設定モードに切り替えた後、足によるタップ操作により時間パラメータを設定し、設定終了後再びペダルスイッチを長く踏んで通常モードに復帰する場合(ペダルスイッチのオンオフは全工程中2回、ペダルスイッチを長く踏む、離す、長く踏む、離す)に比べ、時間パラメータを短時間で設定することができるという効果もある。
また、操作子を長くオンしている間に時間パラメータを設定し、設定が終了すれば操作子をオフするという行為は、時間パラメータ設定モードと通常モードとの切替を演奏者が認識しやすく、この視点からも、初心者でも判り易い操作方法である。
請求項3記載の効果装置によれば、請求項1または2記載の効果装置の奏する効果に加え、楽音信号入力手段により順次入力された楽音信号の時間間隔を計時する計時手段を備え、時間パラメータ設定手段は、その計時手段により計時された時間間隔に基づいて時間パラメータを設定するので、演奏者が演奏を行うことによって発生する楽音信号により時間パラメータを設定することができる。よって、演奏者は、長い時間パラメータを設定したいときはゆっくりと、逆に短い時間パラメータを設定したいときは速く楽器を演奏すればよく、時間パラメータの数値とそれによる効果の効き具合との相関関係に関する知識を必要とせず、通常の演奏によって、直感的に時間パラメータの設定を行うことができるという効果がある。
請求項4記載の効果装置によれば、請求項1または2記載の効果装置の奏する効果に加え、楽音信号入力手段により入力された楽音信号の音高を検出する音高検出手段を備え、時間パラメータ設定手段は、その音高検出手段により検出された音高に基づいて時間パラメータを設定するので、演奏者は、時間パラメータに対応する音高の楽音信号が発生するように演奏するだけでよく、操作が容易であるという効果がある。
請求項5記載の効果装置によれば、発生開始信号入力手段には、楽音信号入力手段により入力される楽音信号の発生の開始を指示する発生開始信号が入力され、操作子が演奏者などにより操作され、時間パラメータを設定するモードが選択される。時間パラメータを設定するモードが選択されている場合に、発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に基づいて効果のパラメータである時間パラメータが時間パラメータ設定手段により設定され、その設定された時間パラメータに基づいて効果付与手段により効果が付与され、その効果が付与された楽音信号が出力手段により出力される。演奏者が通常の演奏を行うことにより発生される楽音信号と共に発生される発生開始信号に基づいて時間パラメータを設定することができる。発生開始信号は、例えば、MIDI規格において規定されるノートオンメッセージなどであり、音高などの情報を有し、演奏者は、なれ親しんだ通常の楽器演奏行為、例えばノートオンメッセージを出力するギターシンセサイザであれば弦を弾くという演奏行為によってこれらの情報を容易に発生させることができる。
従来であれば、時間パラメータ設定のために、通常の演奏行為とは異なる操作(タップ操作)を別途行わなければならなかったが、請求項1記載の効果装置によれば、演奏者は通常の演奏、すなわち、演奏と同じ操作(演奏行為)によって時間パラメータを設定することができるので、従来のタップ操作に比べて時間パラメータ設定のための操作が容易であるという効果がある。
請求項6記載の効果装置によれば、請求項5記載の効果装置の奏する効果に加え、操作子が操作されている操作時間が操作時間検出手段により検出され、演奏者によって楽音信号が発生されると、その楽音信号の発生の開始を示す発生開始信号が発生開始信号入力手段に同時に入力される。操作時間検出手段により検出された操作時間が所定の時間以下である場合には、効果設定手段により、出力手段により出力される楽音信号を効果付与手段により効果が付与された楽音信号とするか、効果付与手段により効果が付与されない楽音信号とするかが設定され、操作時間が所定の時間より長い場合には、その操作子が操作されている間に発生開始信号入力手段に入力された発生開始信号に基づいて、時間パラメータ設定手段により時間パラメータが設定される。
よって、演奏者は、操作子を短く操作することにより効果を付与するか否かを切り替えることができるとともに、操作子を長く操作し、その操作が行われている間に楽音信号を発生させることにより、その楽音信号の発生の開始を示す発生開始信号により効果のパラメータである時間パラメータを設定することができる。発生開始信号は、楽音の発生開始を示す情報であり、演奏者が通常の演奏動作を行うと自動的に発生する。よって、演奏者は通常の演奏、すなわち演奏と同じ操作(演奏行為)によって時間パラメータを設定できるので、従来行われていたタップ操作に比べて時間パラメータのための操作が容易であるという効果がある。
さらに、操作子を長く操作している間に演奏によって発生開始信号を入力し、その発生開始信号によって時間パラメータを設定し、かつ、操作子の操作を終了すると同時に時間パラメータを設定するモードを終了するといいうように、初心者でも簡単な操作で時間パラメータ設定モードと通常モードとの切替えを行うことができるという効果もある。この時、操作子のオンオフは、時間パラメータの設定を行う全行程中一回ずつ(操作子を長くオン、オフ)でよい。すなわち、操作子を所定の時間以上オンし続けるだけで自動的に時間パラメータ設定モードに切り替わり、時間パラメータ設定後の時間パラメータ設定モード終了の操作も、単に操作子をオフするだけでよい。
よって、従来のように、操作子であるペダルスイッチを足で長く踏んで時間パラメータ設定モードに切り替えた後、足によるタップ操作により時間パラメータを設定し、設定終了後再びペダルスイッチを長く踏んで通常モードに復帰する場合(ペダルスイッチのオンオフは全工程中2回、ペダルスイッチを長く踏む、離す、長く踏む、離す)に比べ、時間パラメータを短時間で設定することができるという効果もある。また、操作子を長くオンしている間に時間パラメータを設定し、設定が終了すれば操作子をオフするという行為は、時間パラメータの設定と通常の演奏との切替を演奏者が認識しやすく、この視点からも、初心者でも判り易い操作方法である。
請求項7記載の効果装置によれば、請求項5または6記載の効果装置の奏する効果に加え、発生開始信号入力手段により順次入力された発生開始信号の時間間隔を計時する計時手段を備え、時間パラメータ設定手段は、その計時手段により計時された時間間隔に基づいて時間パラメータを設定するので、演奏者が演奏を行うことにより自動的に発生される発生開始信号により時間パラメータを設定することができ、操作が容易であるという効果がある。例えば、演奏者は、長い時間パラメータを設定したいときはゆっくりと、逆に短い時間パラメータを設定したいときは速く楽器を演奏すればよく、時間パラメータの数値とそれによる効果の効き具合との相関関係に関する知識を必要とせず、通常の演奏によって、直感的に時間パラメータの設定を行うことができる。
請求項8記載の効果装置によれば、請求項5または6記載の効果装置の奏する効果に加え、発生開始信号は、楽音信号の音高を示す音高情報を含み、時間パラメータ設定手段は、発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に含まれた音高情報に基づいて時間パラメータを設定するので、演奏者は、時間パラメータとして設定しようとする時間に対応する音高情報が発生されるように演奏操作を行うだけでよく、操作が容易であるという効果がある。
請求項9記載の効果装置によれば、請求項2から4および6から8のいずれかに記載の効果装置の奏する効果に加え、操作子が操作されている場合、すなわち、操作子がオン状態を持続している間に出力手段により出力される楽音信号のレベルを下げるレベル制御手段を備えているので、演奏中に時間パラメータを設定するための操作を行った場合でも、演奏を阻害することがないという効果がある。
以下、本発明の好ましい第1の実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、効果装置1の外観を示す平面図である。効果装置1は、通常、電気ギターなどを演奏する場合に、床に載置し、電気ギターから入力される楽音信号にディレイ効果を付与するものである。効果装置1は、入力ジャックJK1を右側面に、出力ジャックJK2を左側面に備え、エフェクトレベルつまみ(EFFECT LEVEL)3と、フィードバック量を調整するフィードバックつまみ(F.BACK)5と、遅延時間を調整するディレイタイムつまみ(DELAY TIME)7と、LED8と、ペダルPとを操作パネル2に備えている。ペダルPは、一端を軸として揺動し、常態ではバネにより上方に保持され、ペダルPを足などで踏み込むことにより押下される。ペダルPが押下されると、ペダルPの下部に備えられたスイッチSW1(図2参照)が押下されてオンされ、ペダルPが離されると、ペダルPが常態に復帰するとともにスイッチSW1も復帰し、オフされる。
スイッチSW1がオンされてからオフされるまでの操作時間が計時され、その操作時間が短い(本実施形態では2秒以下)場合には、効果がオンまたはオフに設定され、操作時間が長い(本実施形態では2秒より長い)場合は、入力ジャックJK1に入力された楽音信号に基づいて時間パラメータ(後述)が設定される。
効果がオンされた場合は、効果が付与された楽音信号が出力ジャックJK2から出力され、効果がオフされた場合は、入力ジャックJK1に入力された楽音信号が出力ジャックJK2から出力される。LED8は、ペダルPの操作により、効果がオンされた場合に点灯され、効果がオフされた場合に消灯される。
エフェクトレベルつまみ3と、フィードバックつまみ5と、ディレイタイムつまみ7とは、それぞれ回転式抵抗器の回転軸に固定され、回転式抵抗器の抵抗値は、図示しないA/D変換器によりデジタル値に変換されて、CPU11(図2参照)により読み取られる。エフェクトレベルつまみ3により設定されたレベル値は、効果が付与された楽音信号のレベルを設定するものであり、フィードバックつまみ5により設定されたフィードバック量は、遅延された楽音信号を入力された楽音信号と合成する場合において、遅延された楽音信号のレベルを設定するものである。ディレイタイムつまみ7により設定されるディレイタイムは、入力された楽音信号を遅延する遅延時間を設定するものである。
効果装置1の入力ジャックJK1には、電気ギターなどと接続する接続コード21が、出力ジャックJK2には、スピーカを駆動するアンプ等と接続する接続コード22が、それぞれ着脱自在に装着される。
次に、図2を参照して、効果装置1の電気的構成について説明する。図2(a)は、効果装置1の全体の電気的構成を示したブロック図であり、図2(b)は、DSP15の機能を示したブロック図である。
効果装置1は、スイッチSW1と、抵抗R1、R2と、コンデンサCと、CPU11と、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)12と、ROM(リード・オンリ・メモリ)13と、A/D変換器14と、DSP15と、D/A変換器16と、操作パネル2(以下、エフェクトレベルつまみ3、フィードバックつまみ5、ディレイタイムつまみ7により設定されるパラメータ値を入力する部分を指す)とを主に備えている。
スイッチSW1は、上述の通り、ペダルPの操作によりオンまたはオフされる。スイッチSW1の一方の接点は接地され、他方の接点は、抵抗R1を介してCPU11の入力ポートに接続される。その入力ポートは、プルアップ抵抗R2を介して電源電圧に接続されると共に、コンデンサCを介して接地される。スイッチSW1がオンに操作されると、抵抗R1の一端が接地されることになり、CPU11の入力ポートの電圧が降下する。コンデンサCは、スイッチSW1がチャタリングを起こした場合にも安定した電圧をCPU11に供給するためのものである。
CPU11と、RAM12と、ROM13と、DSP15と、操作パネル2とは、バス19を介して相互に接続されている。CPU11は、ROM13に記憶された制御プログラムである効果設定プログラム13a(図3を参照して後述する)を実行することにより、スイッチSW1や操作パネル2に設けられたつまみ3,5,7の操作を検出し、その検出された状態に応じてDSP15を制御する。CPU11は、タイマ11aを内蔵し、スイッチSW1がオフ状態からオン状態に操作された場合に計時を開始し、オフ状態に戻された場合に計時を停止する。
RAM12は、CPU11がROM13に記憶された制御プログラムを実行する際に、変数などを一時記憶する書き換え可能なランダムにアクセスできるメモリである。スイッチSW1がオンされている間に、入力ジャックJK1に順次入力された楽音の時間間隔が計時され、RAM12には、楽音が入力された時刻が順次記憶される。また、RAM12には、レベルフラグ12aが記憶される。レベルフラグ12aは、入力された楽音信号が立ち上がり、時間の計時が開始された場合に1に設定され、その楽音信号のレベルが減衰した場合に、0に設定される。
入力端子JK1に入力された楽音信号は、A/D変換器14により所定のサンプリング周波数(例えば、48kHz)でデジタル信号に変換されて、DSP15に入力される。DSP15により効果が付与された楽音信号または、効果が付与されない楽音信号が、DSP15から出力され、D/A変換器16によりアナログ信号に変換されて出力ジャックJK2から出力される。
次に、図2(b)を参照して、DSP15の機能について説明する。DSP15は、デジタル信号処理装置(Digital Signal Processor)であり、予め組み込まれたプログラムに従って、各種処理を実行する。DSP15に形成される機能ブロックは、入力された楽音信号にディレイ効果を付与する効果付与部15aと、入力された楽音信号のエンベロープを検出するエンベロープ検出部15bとである。
効果付与部15aには、ディレイ回路15cと、加算器15d、15gと、乗算器15e、15f、15hおよびスイッチSW2とが設けられる。ディレイ回路15cは、A/D変換器14により出力された値と、ディレイ回路15cにより出力された値に乗算器15fにより係数k2が乗算された値とを加算器15dにより加算した値を、ディレイタイムだけ遅延して出力するブロックである。この係数k2は、フィードバックつまみ5により設定されるフィードバック量に対応する値である。
A/D変換器14の出力は、加算器15dに接続されるとともに加算器15gに接続され、ディレイ回路15cの出力は、乗算器15eと乗算器15fとの入力に接続される。乗算器15eは、係数k1を入力信号に乗算し、その出力は、スイッチSW2の一端に接続され、スイッチSW2の他端は、加算器15gの入力に接続される。係数k1は、エフェクトレベルつまみ3により設定された値に対応する値である。加算器15gの出力は、乗算器15hに入力され、乗算器15hにより係数k3が乗算されてD/A変換器16に出力される。
ペダルPが所定の時間より短い時間にオンされた後オフされた場合は、トグル動作によりスイッチSW2が切り替えられる。スイッチSW2の接点がオフされた場合は、入力された楽音が加算器15gを介して乗算器15hの入力へ出力され、オンされた場合は、入力された楽音とディレイ回路15cにより効果が付与された楽音とが加算器15gにより合成され、乗算器15hの入力へ出力される。ペダルPが押下され、スイッチSW1がオンされている間は、乗算器15hの係数k3が0に設定され、楽音の出力が停止される。
エンベロープ検出部15bは、A/D変換器14から順次入力される振幅値を整流し、波形のピーク値を結ぶエンベロープ曲線を検出し、その検出されたエンベロープ曲線がとるエンベロープレベルを逐次CPU11に通知するものである。なお、CPU11は、このエンベロープが順次入力される毎に楽音の立ち上がりを検出する。楽音の立ち上がりを順次検出した場合に、その時間間隔を計時して効果のパラメータである時間パラメータの設定を行う。
ディレイ回路15cによるディレイ効果を付与する処理は、公知であるのでその詳細についての説明を省略するが、図示しないRAMに順次入力されるデジタル化された標本値を記憶し、所定時間後に読み出すことにより行われる。この所定時間が、ディレイタイムとして、操作パネル2に備えられたディレイタイムつまみ7、または、スイッチSW1が所定時間より長くオンされている間に入力される楽音信号に基づいて設定される。ディレイタイムつまみ7が操作された場合は、その操作により設定されたディレイタイムが有効となるが、スイッチSW1が所定時間よりも長くオンされている間に楽音信号が入力された場合には、入力された楽音信号に基づいて設定されたディレイタイムが有効となる(後着優先)。なお、以下の説明では、説明を簡単にするために、ディレイタイムつまみ7によりディレイタイムが設定されることについては触れないものとする。
次に、図3を参照して、CPU11により実行される効果設定処理について説明する。図3は、効果設定処理を示すフローチャートである。なお、この効果設定処理は、ROM13に記憶された効果設定プログラム13aを実行することにより行われる処理である。
この効果設定処理は、効果装置1の電源が投入されると開始され、電源が遮断されるまで繰り返し行われる処理である。この効果設定処理では、まずレベルフラグ12aを0に設定し(S1)、次に、スイッチSW1がオフの状態からオンの状態に切り替えられたか否かを判断する(S2)。スイッチSW1がオフの状態からオンの状態に切り替えられた場合は(S2:Yes)、タイマ11aによる計時を開始する(S3)。この処理により、タイマ11aは、時刻0から計時を開始する。
次に、DSP15に出力を停止するようにDSP15に指示する(S4)。DSP15は、この指示を入力すると、乗算器15hの係数k3を0とし、楽音が出力されない状態にする。次に、入力された楽音の回数を計数する変数nを0にする(S5)。なお、乗算器15hの係数k3は、初期状態では1に設定される。
次に、楽音が入力されているか否かを判断する(S6)。この判断は、上述の通りDSP15のエンベロープ検出部15bにより、入力される楽音のエンベロープが検出され、その検出されたエンベロープの値がCPU11に通知されるものである。
楽音が入力された場合は(S6:Yes)、レベルフラグ12aが1であるか否かを判断する(S7)。レベルフラグ12aが1でない場合は(S7:No)、タイマ11aが計時する現在時刻をRAM12の所定の領域に記憶し(S8)、変数nの値を1増加する(S9)。よって、変数nは、RAM12の所定の領域に記憶された時刻の個数を示すことになる。次に、レベルフラグ12aを1に設定する(S10)。S6の判断処理において、楽音が入力されないと判断された場合は(S6:No)、レベルフラグ12aを0に設定する(S11)。
S10またはS11の処理を終了した場合、またはS7の判断処理において、レベルフラグ12aが1である場合は(S7:Yes)、スイッチSW1がオフされたか否かを判断する(S12)。スイッチSW1がオフされない場合は(S12:No)S6の処理に戻り、スイッチSW1がオフされた場合は(S12:Yes)、タイマ11aの計時を停止し(S13)、DSP15による出力を再開するように乗算器15hの係数を1に戻す(S14)。
次に、タイマ11aが計時した時間(スイッチSW1がオンされてからオフされるまでの時間)が所定の時間より短いか否かを判断する(S15)。この所定の時間は、例えば2秒程度に設定される時間であり、タイマ11aが計時した時間がこの所定の時間より短い場合は(S15:Yes)、効果のオンまたはオフを切り替える(S16)。この効果のオンまたはオフは、DSP15に形成されたスイッチSW2がオンされている状態を効果がオンと称し、スイッチSW2がオフされている状態を効果がオフと称するものである。また、切替とは、スイッチSW2がオンされている場合にはオフされ、オフされている場合にはオンされることである。
一方、S15の判断処理において、タイマ11aが計時した時間が所定時間より長い場合は(S15:No)、変数nの値が2以上であるか否かを判断し(S17)、2以上である場合は、ディレイ効果のパラメータである時間パラメータの設定を行う(S18)。時間パラメータは、例えばnの値が2の場合は、RAM12に2つの時刻が記憶されているので、それらの時刻の差分値を算出し、その算出した差分値に基づいて、時間パラメータの設定を行う。この算出された差分値をそのままディレイタイムとして設定してもよいし、この差分値に一定の比率を乗じた時間をディレイタイムとしてもよい。nの値が3以上で差分値が2以上の場合は、その複数の差分値の平均値を求め、その平均値に基づいてディレイタイムを設定したり、複数の差分値のうちの最新の値に基づいてディレイタイムを設定してもよい。また、新しい差分値の重み係数を大きくし、古い差分値の重み係数を順次小さくした加重平均値を求め、その加重平均値に基づいてディレイタイムを設定してもよい。
S16、またはS18の処理を終了した場合、またはS17の判断処理において変数nの値が2より小さい場合は、時間パラメータを設定することができないので、S18の処理をスキップしてS2の処理に戻る。S2の判断処理において、スイッチSW1がオフの状態からオンの状態に切り替えられたのではない場合は(S2:No)、その他の処理を行い(S19)、再度S2の処理に戻る。その他の処理とは、エフェクトレベルつまみ3やフィードバックつまみ5による設定を読み込み、それぞれの係数k1やk2を変更する処理などである。
以上、第1の実施形態に基づいて説明したように、演奏者がペダルPを押下し、所定時間以内に離した場合は、効果のオンまたはオフが切替えられ、ペダルPを所定の時間より長くオンし、その間に楽音を順次入力すると、その楽音の時間間隔により、ディレイタイムが設定される。
よって、従来行われていたように、ペダルPを長くオンにすることにより、ディレイタイムを設定するモードに変更して、そのモードにおいてタップ操作によりディレイタイムを設定する場合に比べ、速くディレイタイムを設定することができる。また、手でギターの弦を弾くなどの演奏操作により、任意の時間間隔で楽音を発生させることによってディレイタイムを設定することができるので、足でタップ操作を行う場合に比べ、操作が容易であって、正確に所望の時間パラメータを設定することができる。
次に、第2の実施形態について、図4と図5を参照して説明する。第1の実施形態では、ペダルPを押下している間に楽音を順次入力し、その時間間隔によりディレイタイムを設定するものであるが、第2の実施形態では、入力された楽音の音高を検出し、その音高に対応する時間を時間パラメータとして設定するものである。なお、第1の実施形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明するものとする。
図4(a)は、第2の実施形態における効果装置1の電気的構成を示したブロック図であり、図4(b)は、DSP15の機能を示したブロック図である。第1の実施形態と異なるのは、ROM13にピッチ検出プログラム13bとピッチテーブル13cとが記憶されていることと、DSP15にゼロクロス検出部15iが設けられ、エンベロープ検出部15bが省かれていることである。第2の実施形態では、入力ジャックJK1に入力される楽音のピッチが検出され、その検出されたピッチに応じてピッチテーブル13bが参照された結果、効果の時間パラメータが設定される。
楽音のピッチを検出する方法は、各種知られている。この第2の実施形態では、DSP15に設けられるゼロクロス検出部15iは、楽音信号の振幅が正から負、または負から正に変化するゼロクロスを検出してCPU11に通知し、CPU11は、ピッチ検出プログラム13bに従って、そのゼロクロスに基づいてピッチを検出するものとする。
ピッチテーブル13cの一例を、下記、表1に示す。このピッチテーブル13cは、ギターの開放弦のピッチに対応して、時間パラメータであるテンポ値(BPM)を記憶している。開放弦のピッチは、6弦ギターの弦番号と音名とを表している。例えば、「6E」は、第6弦の開放弦の音名Eのピッチを示す。
Figure 2008304813
ピッチテーブル13cは、表1に示すように、所定のピッチの値に対応してテンポ値を記憶している。検出されたピッチが、ピッチテーブル13cに記憶されていない場合は、検出されたピッチを挟むピッチテーブル13cに記憶された最寄りの上下のピッチの値に基づいて補間演算を行って時間パラメータを算出する。
次に、図5を参照して、第2の実施形態における効果設定処理について説明する。図5は、第2の実施形態における効果設定処理を示すフローチャートであり、第1の実施形態において説明した、図3に示すフローチャートの同一ステップについては、同一ステップ番号を付し、異なるステップには、異なるステップ番号を付したものであり、異なる部分について説明する。
S4の処理において出力を停止すると、次にピッチ検出処理を行う(S21)。このピッチ検出処理は、ピッチ検出プログラム13bを実行することにより行い、所定時間(例えば、10msec)の楽音を入力して、ピッチを検出し、次に、スイッチSW1がオフされたか否かを判断する(S12)。このS12の処理、およびS13、S14、S15、S16の処理は、第1の実施形態と同一の処理である。S15の判断処理において、タイマ11aが計時した時間が所定の時間より長い場合は(S15:No)、S21の処理において検出されたピッチの値に基づいてピッチテーブル13cを参照し、時間パラメータであるテンポ値(BPM)を求め、そのテンポ値に基づいて、ディレイ時間を設定する(S22)。このとき、求められたテンポ値を表示すると設定が容易である。例えば、操作パネル17に設けられたLEDを、テンポ値に基づいて点滅させたり、LCDなどによりテンポ値を数値で表示してもよい。
以上、説明したように第2実施形態においては、ペダルPが長くオンされた場合に入力された楽音のピッチが検出され、そのピッチに応じた時間パラメータが、効果のパラメータとして設定される。ピッチにより時間パラメータを設定する場合は、第1の実施形態のように、楽音の時間間隔により設定する場合に比べ、より速く設定することができる。
次に、図6、および図7を参照して、第3の実施形態について説明する。第1の実施形態および第2の実施形態では、いずれも入力ジャックJK1に入力される楽音信号に基づいて時間パラメータを設定するものとしたが、第3の実施形態では、MIDI規格に準拠したMIDI情報(MIDIメッセージともいう)を入力するインターフェースを備え、そのインターフェースを介して入力されるMIDI情報により時間パラメータを設定するものである。効果装置1に接続される電子楽器が、ギターシンセサイザなどのようにMIDI情報を出力する場合には、そのMIDI情報に基づいて時間パラメータを設定することができる。なお、第1の実施形態と同一部分には、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明するものとする。
図6(a)は、第3の実施形態における効果装置1の電気的構成を示したブロック図であり、図6(b)は、DSP15の機能を示したブロック図である。第1の実施形態と異なるのは、MIDIインターフェース(I/F)18が、バス19に接続されていることと、DSP15にエンベロープ検出部15bが設けられていないことである。MIDIインターフェース18には、MIDI規格に準拠したジャックJK3が設けられ、MIDI情報を出力する電子楽器のMIDIケーブルが接続され、その電子楽器の音声出力は、入力ジャックJK1に入力される。例えば、その電子楽器がギターシンセサイザである場合は、あるノートナンバの楽音が発生されると、そのノートナンバのノートオン情報が、MIDIケーブルから出力される。従って、入力ジャックJK1には、そのノートナンバの音高の楽音信号が入力され、MIDIインターフェース18には、そのノートナンバのノートオン情報が入力される。
次に、図7を参照して、第3の実施形態における効果設定処理について説明する。図7は、第3の実施形態における効果設定処理を示すフローチャートである。第1の実施形態において参照した、図3に示すフローチャートと同一ステップについては、同一ステップ番号を付し、異なるステップには、異なるステップ番号を付したものであり、異なる部分について説明する。
第1の実施形態と異なるのは、図3に示すフローチャートのS6の処理が、楽音を入力したか否かの判断を行うことに代わり、ノートオン情報を入力したか否かの判断を行う(S31)。ノートオン情報を入力した場合は(S31:Yes)、タイマ11aが計時する時刻をRAM12の所定の領域に記憶し(S32)、変数nの値を1増加する(S9)。その他の処理は、図3に示す処理と同一である。
第1の実施形態では、楽音に基づいて時間パラメータが設定されるため、楽音にディレイがかかっていたり、楽音の立ち上がりが緩やかである場合には、正確な時間が検出されない恐れがあるが、第3の実施形態では、ギターシンセサイザのように弦の振動に基づいてノートオン情報が発生されるので、より正確に時間パラメータを設定することができる。
なお、ノートオン情報は、音高を示すノートナンバを含むので、第2の実施形態におけるピッチテーブルと同様に、ノートナンバに対応する時間パラメータを記憶するテーブルを記憶し、そのテーブルを参照することによりノートナンバに対応する時間パラメータを求めるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明による効果装置は、ペダルPを所定の時間より短く押下した場合には、効果のオンまたはオフを切替え、ペダルPを所定の時間より長く押下した場合には、その間に入力される楽音、またはノートオン情報により時間パラメータを設定することができる。よって、足でペダルPを操作しながら演奏操作を行うことにより、時間パラメータを設定することができる。例えば、電気ギターを演奏するような場合には、足でペダルPを踏みながら、弦を弾く時間間隔、または、演奏するギターの音高により時間パラメータを設定することができる。
なお、各請求項でいう操作時間検出手段は、図3に示すフローチャートのS15の処理が該当し、効果設定手段は、図3に示すフローチャートのS16の処理が該当し、時間パラメータ設定手段は、図3に示すフローチャートのS17の処理、または図5に示すフローチャートのS22の処理が該当し、計時手段は、図3に示すフローチャートのS8の処理、または図7に示すフローチャートのS32の処理が該当し、音高検出手段は、図5に示すフローチャートのS21の処理が該当する。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施形態では、効果装置1は、ディレイ効果のみを付与するものとしたが、複数の種類の効果を付与する機能を有し、その複数の効果のうち使用者により選択されたいずれかの効果を付与することができる、いわゆるマルチ・エフクトタイプのものとしてもよい。その場合に、使用者により選択されている効果の時間パラメータを、上記操作により設定することができるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、効果装置1は、時間パラメータとして遅延時間を持ったディレイ効果を付与する効果装置としたが、別の時間パラメータを持った別の効果装置、例えば、変調周期を時間パラメータとして持つオートワウ、トレモロ、またはフェーザでもよい。これらの場合、時間パラメータは、効果装置に内蔵される低周波発振器(LFO:
Low Frequency Oscillator)の発振周期を変えるものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、効果装置1は、効果のオンオフを切り替えるペダルPを操作子としたが、これとは別に、パラメータを設定するモードと通常演奏モードとを切り替えるモード切替スイッチを別途設けてもよい。
また、第2の実施形態において、効果装置1は、複数の種類の効果を付与することができるものとし、検出された音高により効果のパラメータの種類を指定し、楽音が入力される時間間隔によりその指定された種類の効果の時間パラメータを設定するようにしてもよい。例えば、開放弦の1弦を弾いた場合は、ディレイ時間を設定し、開放弦の2弦を弾いた場合は、リバーブの残響時間を設定するなどとしてもよい。
また、ギターシンセサイザなどのように、各弦毎に弦が弾かれたことおよびその音高が検出される場合は、弦毎に異なるパラメータを設定するものととし、そのパラメータの値を音高に応じた値に設定するものとしてもよい。例えば、第1弦の音高に応じてディレイタイムを設定し、第2弦の音高に応じてフィードバック量を設定するなどとしてもよい。
また、弦毎に対応する音符の種類(音符長)を規定し、その弦の音高、または弾かれた時間間隔により時間パラメータを設定するようにしてもよい。例えば、第1弦に16分音符、第2弦に8分音符、第3弦に4分音符をそれぞれ対応させ、各弦において演奏された複数音の発生タイミングから計時した時間間隔が、それぞれの弦に対応付けられた音符一つ分の長さ(時間長)に該当するようにテンポを設定することができる。
また、上記各実施形態では、ペダルPがオンされている間は、楽音信号の出力を停止するものとしたが、出力を停止せずに出力したり、出力のレベルをあるレベルまで低下するようにしてもよい。
さらに、楽音信号の出力を停止する、または出力のレベルをあるレベルまで低下する区間については、ペダルPがオンされている間のすべてが該当するのではなく、ペダルPが所定の時間以上オンされて、時間パラメータ設定モードに切り替わった時点からペダルPがオフされるまでの区間、すなわち、効果装置1が時間パラメータ設定モードになっている間としてもよい。
本発明の第1の実施形態による効果装置の外観を示す平面図である。 (a)は、効果装置の電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、DSPの機能を示すブロック図である。 効果設定処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における効果装置の電気的構成を示すブロック図であり、(a)は、効果装置全体のブロック図であり、(b)は、DSPの機能を示すブロック図である。 第2の実施形態における効果設定処理を示すフローチャートである。 第3の実施態における効果装置の電気的構成を示すブロック図であり、(a)は、効果装置全体のブロック図であり、(b)は、DSPの機能を示すブロック図である。 第3の実施形態における効果設定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 効果装置
11 CPU
11a タイマ(操作時間検出手段)
15 DSP
15e 乗算器(レベル制御手段)
18 MIDIインターフェース(発生開始信号入力手段)
P ペダル(操作子)
SW1 スイッチ

Claims (9)

  1. 楽音信号を入力する楽音信号入力手段を備え、その楽音信号入力手段により入力された楽音信号に効果を付与する効果装置において、
    時間パラメータを設定するモードを選択する操作子と、
    その操作子により時間パラメータを設定するモードが選択されている場合に、前記楽音信号入力手段により入力された楽音信号に基づいて効果のパラメータである時間パラメータを設定する時間パラメータ設定手段と、
    その時間パラメータ設定手段により設定された時間パラメータに基づいて効果を付与する効果付与手段と、
    その効果付与手段により効果が付与された楽音信号を出力する出力手段とを備えていることを特徴とする効果装置。
  2. 前記操作子が操作されている操作時間を検出する操作時間検出手段と、
    その操作時間検出手段により検出された操作時間が所定の時間以下である場合に、前記出力手段により出力される楽音信号を、前記効果付与手段により効果が付与された楽音信号とするか、前記効果付与手段により効果が付与されない楽音信号とするかを設定する効果設定手段とを備え、
    前記時間パラメータ設定手段は、前記操作時間検出手段により検出された操作時間が前記所定の時間より長い場合には、その操作子が操作されている間に前記楽音信号入力手段により入力された楽音信号に基づいて、前記効果付与手段により付与する効果のパラメータである時間パラメータを設定するものであることを特徴とする請求項1記載の効果装置。
  3. 前記楽音信号入力手段により順次入力された楽音信号の時間間隔を計時する計時手段を備え、
    前記時間パラメータ設定手段は、その計時手段により計時された時間間隔に基づいて時間パラメータを設定するものであることを特徴とする請求項1または2記載の効果装置。
  4. 前記楽音信号入力手段により入力された楽音信号の音高を検出する音高検出手段を備え、
    前記時間パラメータ設定手段は、その音高検出手段により検出された音高に基づいて時間パラメータを設定するものであることを特徴とする請求項1または2記載の効果装置。
  5. 楽音信号を入力する楽音信号入力手段を備え、その楽音信号入力手段により入力された楽音信号に効果を付与する効果装置において、
    前記楽音信号入力手段により入力される楽音信号の発生の開始を示す発生開始信号を入力する発生開始信号入力手段と、
    時間パラメータを設定するモードを選択する操作子と、
    その操作子により時間パラメータを設定するモードが選択されている場合に、前記発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に基づいて効果のパラメータである時間パラメータを設定する時間パラメータ設定手段と、
    その時間パラメータ設定手段により設定された時間パラメータに基づいて効果を付与する効果付与手段と、
    その効果付与手段により効果が付与された楽音信号を出力する出力手段とを備えていることを特徴とする効果装置。
  6. 前記操作子が操作されている操作時間を検出する操作時間検出手段と、
    その操作時間検出手段により検出された操作時間が所定の時間以下である場合に、前記出力手段により出力される楽音信号を、前記効果付与手段により効果が付与された楽音信号とするか、前記効果付与手段により効果が付与されない楽音信号とするかを設定する効果設定手段とを備え、
    前記時間パラメータ設定手段は、前記操作時間検出手段により検出された操作時間が前記所定の時間より長い場合には、その操作子が操作されている間に前記発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に基づいて時間パラメータを設定するものであることを特徴とする請求項5記載の効果装置。
  7. 前記発生開始信号入力手段により順次入力された発生開始信号の時間間隔を計時する計時手段を備え、
    前記時間パラメータ設定手段は、その計時手段により計時された時間間隔に基づいて時間パラメータを設定するものであることを特徴とする請求項5または6記載の効果装置。
  8. 前記発生開始信号入力手段により入力される発生開始信号は、楽音信号の音高を示す音高情報を含み、
    前記時間パラメータ設定手段は、その発生開始信号入力手段により入力された発生開始信号に含まれた音高情報に基づいて時間パラメータを設定するものであることを特徴とする請求項5または6記載の効果装置。
  9. 前記操作子が操作されている場合に前記出力手段により出力される楽音信号のレベルを下げるレベル制御手段を備えていることを特徴とする請求項2から4および6から8のいずれかに記載の効果装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011215363A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Yamaha Corp 音響処理装置

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