本発明の画像形成装置の第1実施形態を図面に基づき説明する。
図1には、画像形成装置としてのプリンタ10が示されている。
プリンタ10は、本体を構成する筐体11の内部に、複数の巻きかけローラ12に張架され、モータ(図示省略)の駆動により矢印A方向に搬送される無端ベルト状の中間転写体ベルト14が配設されている。
また、プリンタ10は、カラー画像の形成に対応しており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応するトナー像を形成する画像形成ユニット15Y、15M、15C、15Kが、中間転写ベルト14の長手方向に沿って配設されている。
なお、各色毎に設けられた部材については、符号の末尾に各々の色を示すアルファベット(Y/M/C/K)を付与して示すが、特に色を区別せずに説明する場合は、この符号末尾のアルファベットを省略して説明する。
画像形成ユニット15は、図示しないモータ及びギアからなる駆動手段によって反時計方向へ回転する感光体16を備えている。
各感光体16の周面には、感光体16の表面を所定の電位に一様に帯電させるための帯電ローラ18が配置されている。帯電ローラ18は、導電性のローラであり、その周面が感光体16の周面に接触し、かつ帯電ローラ18の軸線方向と感光体16の軸線方向とが一致するように配設されている。
また、各感光体16の回転方向の帯電ローラ18よりも下流側の周面には、感光体16上に静電潜像を形成するためのLED(発光ダイオード)を光源としたLEDプリントヘッド(LPH)20が備えられている。なお、以後、LEDプリントヘッド20をLPH20と記載する。
図2に示すように、LPH20は、多数のLEDをライン状に配列したLEDチップ44が配置されたLEDアレイ28と、LEDから出力された光を感光体表面に結像させるために、複数のロッドレンズを配列したセルフォックレンズアレイ32と、を含んで構成されている。
LEDアレイ28は、LEDアレイ28の駆動を制御する各種信号を供給するための回路が形成されたプリント基板28Aに、LEDチップ30が複数配置されて構成されている。LEDアレイ28全体のLEDの数は、解像度に応じた画素(ドット)数分、例えば、A3サイズ(420mm×297mm)の用紙まで対応し、LEDの配列方向(LPH長手方向)について600dpiで印刷する場合には、約7020個設けられている。
なお、本実施形態では、感光体16の回転軸方向をLPH長手方向(X方向)とし、LPH長手方向と交差する方向をプロセス方向(Y方向)とする。ここで、プロセス方向とは、前述のように感光体16の回転方向に相当する。
LEDチップ30は、各々のLEDの配列方向をLPH長手方向に一致させるとともに、プロセス方向の取付位置を所定のピッチだけ交互にずらしてLPH長手方向に並べられ(千鳥配置)、プリント基板28Aに取り付けられている。このように千鳥配置にしたことにより、LPH長手方向に隣接するLEDチップ30のLPH長手方向位置を重複させて配置することができ、各LEDの間隔にばらつきが発生することがない。
なお、LEDチップ30の配置は、LPH長手方向のLEDの配設間隔が等間隔であれば、千鳥配置に拘らず一列に並べて配置してもよいし、LEDチップ30を複数個ではなく1つだけ配置してあってもよい。
また、セルフォックレンズアレイ32は、結像レンズとして、LEDアレイ28と感光体16との間に設けられている。セルフォックレンズアレイ32は、屈折率分布型のロッドレンズが、例えば、解像度に応じた各画素(ドット)に対応したピッチで配列されて構成されており、各LEDから出射された光ビームを感光体16上に結像させる。
上記構成のLPH20は、画像データに応じて光ビームを感光体16に照射することにより、感光体16上に静電潜像を形成する。
プリンタ10には、LPH20が取り付けられる取付部21が形成されている。LPH20は、取付部21において、紙面手前側から奥側へ向けて装填されるようになっており、プリンタ10に着脱可能となっている。
一方、各感光体16の回転方向のLPH20よりも下流側の周面には、感光体16上に形成された静電潜像を所定色(イエロー/マゼンタ/シアン/ブラック)のトナーによって現像してトナー像を形成させる現像器22が配設されている。
現像器22は、感光体16に近接配置され、回転可能に設けられた円筒状の現像ローラ24を有している。現像ローラ24は、現像バイアスが印加され、現像器22内に装填されたトナーが周面に付着される。現像ローラ24の回転により、現像ローラ24に付着されたトナーが感光体16の表面に搬送され、トナーが感光体16に擦りつけられて、感光体16上に形成された静電潜像が現像される。
また、各感光体16の回転方向の現像器22よりも下流側の周面には、各感光体16上のトナー像を中間転写体ベルト14に転写する転写ローラ25が設けられている。転写ローラ25は、所定の電位に帯電されて時計方向に回転して中間転写体ベルト14を所定の速度で搬送し、感光体16に順次対向させる。これにより、転写ローラ25は、感光体16上のトナーを中間転写体ベルト14上に転写させる。
また、感光体16の周面の転写ローラ25よりも下流側には、感光体16上の転写残トナーやリトランスファートナー等の残留トナーを回収するクリーニングブレード26が配置されている。クリーニングブレード26は、一辺が感光体16と接触するように配設されており、中間転写体ベルト14に転写されずに感光体16上に残留したトナーや、転写時に感光体16上に付着してしまった他の色のトナー等を削ぎとって回収するようになっている。
ここで、各画像形成ユニット15により形成された互いに異なる色のトナー像は、中間転写体ベルト14のベルト面上で、互いに重なり合うように中間転写体ベルト14に各々転写される。これにより、中間転写体ベルト14上にカラーのトナー像が形成される。なお、本実施形態では、このようにして4色のトナー像が重ねて転写されたトナー像を最終トナー像と称する。
4つの画像形成ユニット15よりも中間転写体ベルト14の搬送方向下流側には、対向する2つのローラ34A、34Bからなる転写装置34が配設されている。中間転写体ベルト14上に形成された最終トナー像は、このローラ34A、34Bの間に送り込まれ、プリンタ10の底部に設けられた用紙トレイ36から取り出されて、同じくローラ34A、34Bの間に搬送されてきた用紙38に転写される。
また、最終トナー像が転写された用紙38の搬送経路には、加熱ローラ40Aと加圧ローラ40Bとからなる定着装置40が配設されている。定着装置40に搬送された用紙38は、加熱ローラ40Aと加圧ローラ40Bとによって挟持搬送されることにより、用紙38上のトナーが溶融すると共に用紙38に圧着されて、定着される。これにより、用紙38上に所望の画像(カラー画像)が形成される。画像が形成された用紙38は装置外へ排出される。
一方、転写装置34よりも中間転写体ベルト14の搬送方向下流側には、転写装置34によって用紙38に転写されずに中間転写体ベルト14上に残留したトナーを回収するクリーナ42が配設されている。クリーナ42には、中間転写体ベルト14に接するようにブレード44が備えられており、残留したトナーを擦り取ることによって回収する。
次に、プリンタ10にLPH20を取り付ける機構について説明する。
図3aに示すように、感光体16は、両端面から外側へ突設された円柱状の軸部46を有している。また、感光体16は、図示しないブラケットに固定されたベアリング47に軸部46が挿通されることにより、回転可能に支持されている。
LPH20は、両端部近傍の上面に、所定の長さの位置決めピン49が立設されている。位置決めピン49が、感光体16のベアリング47に接触することにより、LPH20の矢印Z方向(焦点方向)の位置決めが行われる。これにより、感光体16の周面とLPH20の間の距離が所定距離となる。
また、LPH20は、略中央部の上面に接着剤等で固定され、水平方向へ向けて突出された操作板48を有している。
なお、図3では、説明の都合上、後述する減衰手段としての粘弾性部材76の移動機構の図示を省略している。
一方、取付部21は、感光体16の周面と対向する位置に、平板状の基台50が設けられている。
基台50には、上面から下面まで貫通した矩形状の穴部52が、所定距離離間して2カ所に形成されている。また、基台50の上面には、LPH20の矢印+X方向(LPH20の装填方向であり、感光体16の軸に平行で前述のLPH長手方向に相当)の位置決めをする側壁54と、LPH20の矢印+Y方向(前述のプロセス方向に相当)の位置決めをする側壁56とが立設されている。
側壁56の手前側の端面位置には、LPH20の+X方向、+Y方向の位置決めがされた後で、図示しないモータ等の移動手段で矢印−Y方向にスライドして、LPH20の−X方向の位置決めをする移動側壁57が設けられている。
基台50の下方側には、図示しないブラケット等に固定され、矢印X方向を長軸方向とする直方体状の支持壁58が設けられている。支持壁58には、支持壁58の側面から矢印−Y方向へ向けて、円柱状のピン60が突設されている。ピン60は、所定距離離間して2カ所に設けられている。
また、基台50の下方側には、外形が楕円形で板状のカム62が2カ所配置されている。カム62の中央部には、所定の大きさでカム62の一方の面から他方の面へ貫通した長穴64が形成されている。また、カム62の長軸方向の一方端には、矢印−Y方向へ向けて円柱状のピン66が突設されている。
カム62の手前側(矢印−Y方向側)には、矢印X方向を長軸方向とする板状のリンク部材68が配置されている。リンク部材68には、ピン66の外径よりも大きい内径の穴部67が2カ所形成されている。
ここで、カム62の上端部が、基台50の穴部52に挿通されるとともに、カム62の長穴64にピン60が挿通され、ピン60の先端部に図示しないEリングが係合される。そして、ピン66がリンク部材68の穴部67に挿通され、ピン66の先端部に図示しないEリングが係合される。
リンク部材68の左側端部には、図示しないモータ又はカム機構からなる駆動手段が接続されており、この駆動手段によって、リンク部材68が矢印+X方向、又は−X方向へスライド可能となっている。駆動手段によってリンク部材68が矢印+X方向、又は−X方向へスライドすると、カム62が円弧状に回転移動する。
図4aに示すように、基台50の近傍で側壁56と対向する位置には、側板70が設けられている。側板70は、図示しないブラケット等によってプリンタ10(図1参照)の本体に固定されている。
側板70の手前側端面には、円柱状で所定の長さのピン78が突設されている。ピン70には、板状のアーム部材72の一端に形成された穴部(図示せず)が外挿されている。
また、アーム部材72の他端には、コイル状のバネ80の一端が固定されており、バネ80の他端は、側板70の上端に固定されている。これにより、アーム部材72がピン70を中心として、矢印+R方向(又は反対の−R方向)へ揺動可能となっている。
アーム部材72の一方の側面には、板状の支持部材74の一端が連結されている。支持部材74の他端には、板状の粘弾性部材76が接着剤により固定されている。
粘弾性部材76の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
図4cに示すように、粘弾性部材76の側面は、LPH20の側面の中央部で、面積Sで接触可能な大きさとなっている。
ここで、図4a及び4bに示すように、アーム部材72がLPH20の操作板48に押圧されると、バネ80が圧縮されるとともに、アーム部材72、支持部材74、及び粘弾性部材76が、一体となって矢印+R方向へ回転するようになっている。また、操作板48による押圧力が解除されると、圧縮されたバネ80が伸長し、アーム部材72、支持部材74、及び粘弾性部材76が一体となって、矢印+R方向と反対の−R方向へ回転するようになっている。
このようにして、アーム部材72、支持部材74、及び粘弾性部材76の揺動が行われる。なお、粘弾性部材76は、バネ80が伸縮していない状態ではLPH20から離間しており、バネ80が縮んだ状態でLPH20の側面に接触するようになっている。
次に、本発明の第1実施形態の作用について説明する。
図3a及び図3bに示すように、まず、LPH20が、側壁56に沿って矢印+X方向へ挿入され、LPH20の先端面が、側壁54と接触する。続いて、移動側壁57が、矢印−Y方向へ移動され、LPH20の後端面に接触する。これにより、LPH20が、LPH長手方向に位置決めされる。
続いて、図3b及び図3cに示すように、リンク部材68が矢印+X方向へスライドされ、カム62が反時計方向へ回転する。このとき、カム62の先端部が穴部52から上方へ突出し、LPH20の底面に接触するとともに、LPH20を矢印+Z方向へ移動させる。
LPH20が矢印+Z方向へ移動すると、位置決めピン49の先端が、ベアリング47の周面に接触する。これにより、LPH20が、焦点方向に位置決めされる。
一方、図4a及び図4bに示すように、LPH20がカム62の回転によって矢印+Z方向へ移動すると、LPH20の操作板48が、アーム部材72の側面に接触して、アーム部材72を矢印+R方向へ回転させる。
アーム部材72の回転により、粘弾性部材76が矢印+R方向へ移動し、LPH20の側面に接触する。粘弾性部材76は、LPH20を側壁56へ向けて付勢する。これにより、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
なお、カム62の先端が最も高い位置にあるときに、粘弾性部材76がLPH20の側面に接触して、位置決めピン49がベアリング47の周面に接触するように予め設定されている。
このようにして、LPH20が、LPH長手方向(X)、プロセス方向(Y)、焦点方向(Z)に位置決めされ、取付部21へのLPH20の取付けが完了する。なお、LPH20が、LPH長手方向(X)、プロセス方向(Y)、焦点方向(Z)に位置決めされた位置を、以後、基準位置とする。
ここで、プリンタ10(図1参照)の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ10の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁56、カム62、側壁54及び移動側壁57(図3参照)を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、側壁56、カム62、側壁54及び移動側壁57により支持された箇所を支点として振動しようとする。
LPH20の両端部を支点とするLPH20のプロセス方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、LPH20の中央部に粘弾性部材76が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材76自体が粘弾性変形することによって、振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及び焦点方向の振動については、LPH20の側面と粘弾性部材76の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、側壁56、カム62、側壁54及び移動側壁57と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材76が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
また、LPH20が基準位置へ位置決めされるときに、LPH20に粘弾性部材76が接触するので、LPH20が粘弾性部材76との接触面を摺動しにくくなり、粘弾性部材76が摩耗しにくくなる。
次に、本発明の画像形成装置の第2実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図5には、画像形成装置としてのプリンタ90が示されている。
プリンタ90には、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Y方向、矢印Z方向の順で移動させて取り付ける取付部92が設けられている。
図6aに示すように、取付部92は、感光体16の周面と対向する位置に、平板状の基台96が設けられている。なお、LPH20がプリンタ90に装填された位置から、基台96の端部位置までは、図示しないL字形状のガイドレールが設けられており、LPH20は、このガイドレールに沿って矢印+Y方向へ移動されるようになっている。
基台96には、上面から下面まで貫通した矩形状の穴部97が、所定距離離間して2カ所に形成されている。また、基台96の上面には、LPH20のLPH長手方向の位置決めをする図示しない側壁が、紙面手前側と奥側に立設されている。
基台96の紙面右端部には、基台96の図示しない穴部に嵌合された円柱状のピン100を介して、板状の移動側壁98が連結されている。
移動側壁98は、作業者が側面を押すことによって、ピン100を中心として、矢印+R方向(又は反対の−R方向)へ移動可能となっている。また、移動側壁98は、略鉛直方向に立てられた状態において、図示しないL字形状の部材及びバネで構成されるロック部材によって、位置固定されるようになっている。なお、ロック部材は、位置固定の解除も可能となっている。
移動側壁98の一方の表面には、移動側壁98が略鉛直方向に立てられたときに、LPH20の側面と接触してプロセス方向の位置決めをする断面略台形状の突部102が設けられている。突部102は、LPH20の両端部側面にそれぞれ接触するように、所定距離離間して2箇所設けられている。
基台96の下方側には、前述の支持壁58、ピン60、カム62、ピン66、及びリンク部材68が設けられている
基台96の近傍には、側板94が設けられている。側板94は、図示しないブラケット等によってプリンタ90の本体に固定されている。
側板94には、前述のピン78、アーム部材72、バネ80、支持部材74、及び粘弾性部材76が取付けられている。粘弾性部材76は、LPH20の側面の中央部に接触するようになっている。
次に、本発明の第2実施形態の作用について説明する。
図6aに示すように、まず、LPH20がプリンタ90に装填された後、矢印+Y方向へ移動され、基台96上に載置される。このとき、前述の図示しない側壁によって、LPH20がLPH長手方向に位置決めされる。
続いて、図6bに示すように、移動側壁98が作業者によって立てられ、前述のロック部材で固定される。
続いて、図6cに示すように、リンク部材68が紙面奥側から手前側へスライドされ、カム62が反時計方向へ回転する。このとき、カム62の先端部が穴部97から上方へ突出してLPH20の底面に接触するとともに、LPH20を矢印+Z方向へ移動させる。
LPH20が矢印+Z方向へ移動すると、図示しない位置決めピン49の先端が、ベアリング47の周面に接触する。これにより、LPH20が、焦点方向に位置決めされる。
このとき、LPH20がカム62の回転によって矢印+Z方向へ移動すると、LPH20の操作板48が、アーム部材72の側面に接触して、アーム部材72を矢印−R方向へ回転させる。
アーム部材72の回転により、粘弾性部材76が矢印−R方向へ移動し、LPH20の側面に接触する。粘弾性部材76は、LPH20を移動側壁98へ向けて付勢する。これにより、LPH20の側面と突部102が接触して、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
このようにして、LPH20が、基準位置に位置決めされ、取付部92へのLPH20の取付けが完了する。
ここで、プリンタ90の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ90の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁(図示せず)、カム62、突部102等を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、カム62、突部102等により支持された箇所を支点として振動しようとする。
移動側壁98の2箇所の突部102を支点とするLPH20のプロセス方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、LPH20の中央部に粘弾性部材76が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材76自体が粘弾性変形することによって、振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及び焦点方向の振動については、LPH20の側面と粘弾性部材76の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、カム62、突部102等と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材76が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
次に、本発明の画像形成装置の第3実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図7aには、前述のプリンタ90(図5参照)と同様の構成で、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Y方向、矢印Z方向の順で移動させて取り付ける方式のプリンタ110の取付部112が示されている。
取付部112は、基準位置の下方位置へLPH20を案内するガイドレール128が設けられている。
ガイドレール128の左端部の上方には、LPH長手方向においてセルフォックレンズアレイ32の横幅よりも広い間隔で離間配置された略L字形状の位置決め部材129が設けられている。
LPH20の基準位置における紙面手前側と奥側には、LPH20のLPH長手方向の位置決めをする図示しない側壁が立設されている。
ガイドレール128の左端部の近傍には、側板114が設けられている。側板114は、図示しないブラケット等によってプリンタ110の本体に固定されている。
側板114の手前側端面には、円柱状で所定の長さのピン116が突設されている。ピン116には、板状のアーム部材122の一端に形成された穴部(図示せず)が外挿されている。
また、アーム部材122の他端には、コイル状のバネ124の一端が固定されており、バネ124の他端は、側板114の上端に固定されている。これにより、アーム部材122がピン116を中心として、矢印−R方向(又は反対の+R方向)へ揺動可能となっている。
アーム部材122の一端には、板状の支持部材118の一端が連結されている。支持部材118の他端には、板状の粘弾性部材120が接着剤により固定されている。
粘弾性部材120の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
粘弾性部材120は、アーム部材122が矢印−R方向へ回転したときに、LPH20の底面に接触するように、予め、支持部材118と所定の角度を形成している。また、粘弾性部材120は、LPH長手方向におけるLPH20の底面の中央部に接触するようになっている。
なお、LPH20の側面には、アーム部材122を揺動させる操作板126が突設されている。
ここで、図7b及び図7cに示すように、アーム部材122がLPH20の操作板126に押圧されると、バネ124が圧縮されるとともに、アーム部材122、支持部材118、及び粘弾性部材120が、一体となって矢印−R方向へ回転するようになっている。また、操作板126による押圧力が解除されると、圧縮されたバネ124が伸長し、アーム部材122、支持部材118、及び粘弾性部材120が一体となって、矢印−R方向と反対の+R方向へ回転するようになっている。
このようにして、アーム部材122、支持部材118、及び粘弾性部材120の揺動が行われる。なお、粘弾性部材120は、バネ124が伸縮していない状態ではLPH20から離間しており、バネ124が縮んだ状態でLPH20の底面に接触するようになっている。
次に、本発明の第3実施形態の作用について説明する。
図7bに示すように、まず、LPH20がプリンタ110に装填された後、作業者によって矢印+Y方向へ移動され、基準位置の下方に配置される。このとき、前述の図示しない側壁によって、LPH20がLPH長手方向に位置決めされる。
続いて、図7cに示すように、LPH20がさらに+Y方向へ移動されると、LPH20の操作板126が、アーム部材122の側面に接触して、アーム部材122を矢印−R方向へ回転させる。
アーム部材122の回転により、粘弾性部材120が矢印−R方向へ移動する。粘弾性部材120は、LPH20の底面中央部に接触するとともに、LPH20を矢印+Z方向へ移動させる。
LPH20は、+Z方向に移動して、LPH20の上部右側の角部が、位置決め部材129と接触する。このとき、LPH20は、L字形状の位置決め部材129の水平方向の側面と接触することで、焦点方向に位置決めされる。
また、LPH20は、圧縮されたバネ124によって、アーム部材122を介して、L字形状の位置決め部材129の鉛直方向の側面に付勢される。これにより、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
このようにして、LPH20が、基準位置に位置決めされ、取付部112へのLPH20の取付けが完了する。
ここで、プリンタ110の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ110の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁(図示せず)、アーム部材122、位置決め部材129等を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、アーム部材122、位置決め部材129等により支持された箇所を支点として振動しようとする。
2箇所の位置決め部材129を支点とするLPH20の焦点方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、LPH20の中央部に粘弾性部材120が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材120自体が粘弾性変形することによって、振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及びプロセス方向の振動については、LPH20の底面と粘弾性部材120の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、アーム部材122、位置決め部材129等と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材120が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
次に、本発明の画像形成装置の第4実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図8には、画像形成装置としてのプリンタ130が示されている。
プリンタ130には、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Y方向に移動させて取り付ける取付部132が設けられている。
図9aに示すように、取付部132は、基準位置へLPH20を案内するガイドレール146、148が設けられている。
ガイドレール146、148は、断面略L字形状となっており、それぞれ紙面手前側、奥側に所定距離で離間して2箇所ずつ設けられている。ガイドレール146、148の高さ方向(焦点方向)の取付け位置、及び幅方向(LPH長手方向)の取付け位置は、予め、LPH20が基準位置に配置されるように設定されている。
ガイドレール146、148によって、LPH20の紙面手前側上端部、手前側下端部、奥側上端部、及び奥側下端部の計4箇所が基準位置へ案内されるようになっている。
ガイドレール146の端部近傍には、L字形状の側板134が設けられている。側板134は、図示しないブラケット等によってプリンタ130の本体に固定されている。
側板134の水平方向の上面134Aには、バネ140の一端が固定されている。バネ140は、図示しないガイド部材で支持され、鉛直上方へ向けて立設されている。また、バネ140の他端には、略L字形状の位置決め部材142が固定されている。
位置決め部材142及びバネ140は、LPH長手方向(紙面手前から奥へ向かう方向)において所定距離で離間して2箇所に設けられている。
位置決め部材142の側面には、小板状の引掛部144が突設されている。位置決め部材142は、LPH20が基準位置に移動されるまでは、ガイドレール148の下方に位置しており、図示しない係合部材と引掛部144の係合によりロックされている。
一方、側板134の側面134Bには、バネ136の一端が固定されている。バネ136は、図示しないガイド部材で支持され、水平方向に配置されている。また、バネ136の他端には、粘弾性部材138が接着により固定されており、粘弾性部材138の側面とLPH20の側面が略平行となるように配置されている。なお、粘弾性部材138の高さ方向の位置は、LPH20の中央部と接触可能な位置となっている。
粘弾性部材138の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
次に、本発明の第4実施形態の作用について説明する。
図9aに示すように、まず、LPH20が、プリンタ130に装填された後、ガイドレール146、148に沿って矢印+Y方向へ移動される。
続いて、図9bに示すように、LPH20の左側面と粘弾性部材138が接触した後、作業者によって引掛部144のロックが解除される。このロック解除により、バネ140が伸長するとともに、位置決め部材142がLPH20の右下角部に接触して、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
LPH20は、予め、ガイドレール146、148によって焦点方向及びLPH長手方向に位置決めされているため、位置決め部材142によって基準位置に位置決めされる。
ここで、プリンタ130の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ130の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしているガイドレール146、148、及び位置決め部材142を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、ガイドレール146、148、及び位置決め部材142により支持された箇所を支点として振動しようとする。
2箇所の位置決め部材142を支点とするLPH20のプロセス方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、LPH20の中央部に粘弾性部材138が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材138自体が粘弾性変形することによって、振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及び焦点方向の振動については、LPH20の側面と粘弾性部材138の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、ガイドレール146、148、及び位置決め部材142と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材138が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
また、粘弾性部材138が、バネ136によってLPH20へ付勢されるので、LPH20に接触する粘弾性部材138の取付け誤差が吸収される。
さらに、LPH20をプリンタ130の本体から抜くときは、LPH20が粘弾性部材138から離れ、LPH20をプリンタ130の本体に装填するときは、LPH20が粘弾性部材138に接触するので、LPH20が粘弾性部材138との接触面を摺動しにくくなり、粘弾性部材138が摩耗しにくくなる。
次に、本発明の画像形成装置の第5実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図10には、画像形成装置としてのプリンタ150が示されている。
プリンタ150には、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Z方向に移動させて取り付ける取付部152が設けられている。
図11aに示すように、取付部152は、LPH20を矢印+Z方向へ移動させ、基準位置に案内するガイドレール166、168が設けられている。
ガイドレール166、168は、断面略L字形状となっており、それぞれ紙面手前側、奥側に所定距離で離間して2箇所ずつ設けられている。ガイドレール166、168の奥行き方向(LPH長手方向)の取付け位置、及び幅方向(プロセス方向)の取付け位置は、予め、LPH20が基準位置に配置されるように設定されている。
ガイドレール166、168によって、LPH20の紙面手前側右側端部、手前側左側端部、奥側右側端部、及び奥側左側端部の計4箇所が基準位置へ案内されるようになっている。
ガイドレール166、168の近傍には、一対の側板154、156が立設されている。側板154、156は、図示しないブラケット等によってプリンタ150の本体に固定されている。
側板154の右側面からガイドレール166へ向けて、板バネ158が突設されている。また、側板156の左側面からガイドレール168へ向けて、板バネ162が突設されている。
板バネ158、162の先端には、小板状の粘弾性部材160、164が取付けられている。粘弾性部材160、164は、予め、LPH20のLPH長手方向の中央部と接触可能に配置されている。
粘弾性部材160、164の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
一方、側板156の左側面からガイドレール168へ向けて、板状の支持部170が突設されている。支持部170の先端部には、図示しない穴部が形成され、円柱状のピン172が挿通されている。ピン172には、板状の移動支持部材174の一端が連結されている。これにより、ピン172を回転中心として、移動支持部材174が回転可能に支持されている。
なお、回転した移動支持部材174は、略水平となる位置において、図示しない係合部材からなるロック手段により、固定されるようになっている・
ここで、支持部170、ピン172、及び移動支持部材174は、LPH長手方向において、ガイドレール166、168の間を通過可能で、且つLPH20の両端部の底面と接触可能に2箇所設けられている。
次に、本発明の第5実施形態の作用について説明する。
図11aに示すように、まず、LPH20が、プリンタ150に装填された後、ガイドレール166、168に沿って矢印+Z方向へ移動される。
続いて、図11bに示すように、矢印+Z方向におけるLPH20の底面の位置が、ピン172の位置近傍となったとき、作業者が移動支持部材174を矢印+R方向に回転させる。LPH20は、底面が移動支持部材174で押し上げられることにより、さらに矢印+Z方向に移動し、上端面が粘弾性部材160、164と接触する。
移動支持部材174は、略水平位置となったとき、図示しないロック手段により固定される。これにより、LPH20が、焦点方向に位置決めされる。
LPH20は、予め、ガイドレール166、168によってLPH長手方向及びプロセス方向に位置決めされているため、移動支持部材174によって基準位置に位置決めされる。
ここで、プリンタ150の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ150の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしているガイドレール166、168、及び移動支持部材174を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、ガイドレール166、168、及び移動支持部材174により支持された箇所を支点として振動しようとする。
2箇所の移動支持部材174を支点とするLPH20の焦点方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、LPH20の中央部に粘弾性部材160、164が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材160、164自体が粘弾性変形することによって、振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及びプロセス方向の振動については、LPH20の上端面と粘弾性部材160、164の下端面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、ガイドレール166、168、及び移動支持部材174と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材160、164が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
次に、本発明の画像形成装置の第6実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図12aには、前述のプリンタ90(図5参照)と同様の構成で、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Y方向、矢印Z方向の順で移動させて取り付ける方式のプリンタ180の取付部182が示されている。
取付部182は、基準位置の下方位置へLPH20を案内するガイドレール198が設けられている。
ガイドレール198の上方には、LPH長手方向においてセルフォックレンズアレイ32の横幅より広い間隔で離間配置された略L字形状の位置決め部材196が設けられている。
LPH20の基準位置における紙面手前側と奥側には、LPH20のLPH長手方向の位置決めをする図示しない側壁が立設されている。
ガイドレール198の左端部の近傍には、側板184が立設されている。側板184は、図示しないブラケット等によってプリンタ180の本体に固定されている。
側板184の手前側端面には、円柱状で所定の長さのピン186が突設されている。ピン186には、板状のアーム部材192の一端に形成された穴部(図示せず)が外挿されている。
また、アーム部材192の他端には、コイル状のバネ194の一端が固定されており、バネ194の他端は、側板184の上端に固定されている。これにより、アーム部材192がピン186を中心として、矢印−R方向(又は反対の+R方向)へ揺動可能となっている。
アーム部材192の一端には、板状の支持部材188の一端が連結されている。支持部材188の他端には、板状の粘弾性部材190が接着剤により固定されている。
粘弾性部材190の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
一方、LPH20の左側面には、アーム部材192を揺動させるとともにLPH20を焦点方向へ移動させる断面略三角形状の操作部材197が取付けられている。
粘弾性部材190は、アーム部材192が矢印−R方向へ回転したときに、操作部材197の傾斜面に接触するように、予め、所定の角度で配置されている。
ここで、図12b及び図12cに示すように、アーム部材192がLPH20の操作部材197に押圧されると、バネ194が圧縮されるとともに、アーム部材192、支持部材188、及び粘弾性部材190が、一体となって矢印−R方向へ回転するようになっている。また、操作部材197による押圧力が解除されると、圧縮されたバネ194が伸長し、アーム部材192、支持部材188、及び粘弾性部材190が一体となって、矢印−R方向と反対の+R方向へ回転するようになっている。
このようにして、アーム部材192、支持部材188、及び粘弾性部材190の揺動が行われる。なお、粘弾性部材190は、バネ194が伸縮していない状態ではLPH20から離間しており、バネ194が縮んだ状態で操作部材197の傾斜面に接触するようになっている。
次に、本発明の第6実施形態の作用について説明する。
図12bに示すように、まず、LPH20がプリンタ180に装填された後、作業者によって矢印+Y方向へ移動され、基準位置の下方に配置される。このとき、前述の図示しない側壁によって、LPH20がLPH長手方向に位置決めされる。
続いて、図12cに示すように、LPH20がさらに+Y方向へ移動されると、LPH20の操作部材197が、アーム部材192の側面に接触して、アーム部材192を矢印−R方向へ回転させる。
アーム部材192の回転により、粘弾性部材190が矢印−R方向へ移動する。粘弾性部材190は、操作部材197の傾斜面に接触するとともに、LPH20を矢印+Z方向へ移動させる。
LPH20は、+Z方向に移動して、LPH20の上部右側の角部が、位置決め部材196と接触する。このとき、LPH20は、L字形状の位置決め部材196の水平方向の側面と接触することで、焦点方向に位置決めされる。
また、LPH20は、圧縮されたバネ194によって、アーム部材192を介して、L字形状の位置決め部材196の鉛直方向の側面に付勢される。これにより、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
このようにして、LPH20が、基準位置に位置決めされ、取付部182へのLPH20の取付けが完了する。
ここで、プリンタ180の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ180の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁(図示せず)、アーム部材192、位置決め部材196等を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、アーム部材192、位置決め部材196等により支持された箇所を支点として振動しようとする。
2箇所の位置決め部材196を支点とするLPH20の焦点方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、操作部材197を介してLPH20の中央部に粘弾性部材190が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材190自体が粘弾性変形することによって振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及びプロセス方向の振動については、操作部材197の傾斜面と粘弾性部材190の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、アーム部材192、位置決め部材196等と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材190が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
次に、本発明の画像形成装置の第7実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図13aには、前述のプリンタ90(図5参照)と同様の構成で、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Y方向、矢印Z方向の順で移動させて取り付ける方式のプリンタ200の取付部202が示されている。
取付部202は、基準位置の下方位置へLPH20を案内するガイドレール214が設けられている。
ガイドレール214の上方には、LPH長手方向においてセルフォックレンズアレイ32の横幅より広い間隔で離間配置された略L字形状の位置決め部材217が設けられている。
LPH20の基準位置における紙面手前側と奥側には、LPH20のLPH長手方向の位置決めをする図示しない側壁が立設されている。
ガイドレール214の左端部の近傍には、側板204が立設されている。側板204は、図示しないブラケット等によってプリンタ200の本体に固定されている。
側板204の手前側端面には、円柱状で所定の長さのピン206が突設されている。ピン206には、板状のアーム部材210の一端に形成された穴部(図示せず)が外挿されている。
また、アーム部材210の他端には、コイル状のバネ212の一端が固定されており、バネ212の他端は、側板204の上端に固定されている。これにより、アーム部材210がピン206を中心として、矢印−R方向(又は反対の+R方向)へ揺動可能となっている。アーム部材210の一端には、板状の支持部材208の一端が連結されている。
一方、LPH20の左側面には、アーム部材210を揺動させるとともにLPH20を焦点方向へ移動させる断面略三角形状の操作部材218が取付けられている。操作部材218の傾斜面には、板状の粘弾性部材216が接着剤により固定されている。
粘弾性部材216は、アーム部材210が矢印−R方向へ回転したときに、支持部材208の側面に接触するように、予め、所定の角度で配置されている。
粘弾性部材216の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
ここで、図13b及び図13cに示すように、アーム部材210がLPH20の操作部材218に押圧されると、バネ212が圧縮されるとともに、アーム部材210、支持部材208が、一体となって矢印−R方向へ回転するようになっている。また、操作部材218による押圧力が解除されると、圧縮されたバネ212が伸長し、アーム部材210、支持部材208が一体となって、矢印−R方向と反対の+R方向へ回転するようになっている。
このようにして、アーム部材210及び支持部材208の揺動が行われる。なお、粘弾性部材216は、バネ212が伸縮していない状態では支持部材208から離間しており、バネ212が縮んだ状態で支持部材208の側面に接触するようになっている。
次に、本発明の第7実施形態の作用について説明する。
図13bに示すように、まず、LPH20がプリンタ200に装填された後、作業者によって矢印+Y方向へ移動され、基準位置の下方に配置される。このとき、前述の図示しない側壁によって、LPH20がLPH長手方向に位置決めされる。
続いて、図13cに示すように、LPH20がさらに+Y方向へ移動されると、LPH20の操作部材218が、アーム部材210の側面に接触して、アーム部材210を矢印−R方向へ回転させる。
アーム部材210の回転により、支持部材208が矢印−R方向へ移動する。支持部材208は、粘弾性部材216に接触するとともに、LPH20を矢印+Z方向へ移動させる。
LPH20は、+Z方向に移動して、LPH20の上部右側の角部が、位置決め部材217と接触する。このとき、LPH20は、L字形状の位置決め部材217の水平方向の側面と接触することで、焦点方向に位置決めされる。
また、LPH20は、圧縮されたバネ212によって、アーム部材210を介して、L字形状の位置決め部材217の鉛直方向の側面に付勢される。これにより、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
このようにして、LPH20が、基準位置に位置決めされ、取付部202へのLPH20の取付けが完了する。
ここで、プリンタ200の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ200の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁(図示せず)、アーム部材210、位置決め部材217等を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、アーム部材210、位置決め部材217等により支持された箇所を支点として振動しようとする。
2箇所の位置決め部材217を支点とするLPH20の焦点方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、操作部材218を介してLPH20の中央部に粘弾性部材216が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材216自体が粘弾性変形することによって振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及びプロセス方向の振動については、粘弾性部材216の底面と支持部材208の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、アーム部材210、位置決め部材217等と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材216が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
また、LPH20側に粘弾性部材216を設けているため、LPH20をプリンタ200の本体から取り出したときに、同時に粘弾性部材216も取り出される。これにより、粘弾性部材216の交換が容易となっている。
次に、本発明の画像形成装置の第8実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図14aには、前述のプリンタ90(図5参照)と同様の構成で、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Y方向、矢印Z方向の順で移動させて取り付ける方式のプリンタ220の取付部222が示されている。
取付部222は、基準位置の下方位置へLPH20を案内するガイドレール236が設けられている。
ガイドレール236の上方には、LPH長手方向においてセルフォックレンズアレイ32の横幅より広い間隔で離間配置された略L字形状の位置決め部材242が設けられている。
LPH20の基準位置における紙面手前側と奥側には、LPH20のLPH長手方向の位置決めをする図示しない側壁が立設されている。
ガイドレール236の左端部の近傍には、側板224が立設されている。側板224は、図示しないブラケット等によってプリンタ220の本体に固定されている。
側板224の手前側端面には、円柱状で所定の長さのピン226が突設されている。ピン226には、板状のアーム部材232の一端に形成された穴部(図示せず)が外挿されている。
また、アーム部材232の他端には、コイル状のバネ234の一端が固定されており、バネ234の他端は、側板224の上端に固定されている。これにより、アーム部材232がピン226を中心として、矢印−R方向(又は反対の+R方向)へ揺動可能となっている。
アーム部材232の一端には、板状の支持部材228の一端が連結されている。支持部材228の他端側には、板状の粘弾性部材230が接着剤により固定されている。
一方、LPH20の左側面には、アーム部材232を揺動させるとともにLPH20を焦点方向へ移動させる断面略三角形状の操作部材240が取付けられている。操作部材240の傾斜面には、板状の粘弾性部材238が接着剤により固定されている。
粘弾性部材238は、アーム部材232が矢印−R方向へ回転したときに、支持部材228の側面に接触するように、予め、所定の角度で配置されている。
粘弾性部材230、238の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
ここで、アーム部材232がLPH20の操作部材240に押圧されると、バネ234が圧縮されるとともに、アーム部材232、支持部材228が、一体となって矢印−R方向へ回転するようになっている。また、操作部材240による押圧力が解除されると、圧縮されたバネ234が伸長し、アーム部材232、支持部材228が一体となって、矢印−R方向と反対の+R方向へ回転するようになっている。このようにして、アーム部材232及び支持部材228の揺動が行われる。
図14bに示すように、粘弾性部材230、238は、バネ234(図14a参照)が伸縮していない状態では、操作部材240、支持部材228から離間している。
一方、図14cに示すように、バネ234が縮んだ状態では、操作部材240、支持部材228の側面にそれぞれ接触するようになっている。
次に、本発明の第8実施形態の作用について説明する。
図14aに示すように、まず、LPH20がプリンタ220に装填された後、作業者によって矢印+Y方向へ移動され、基準位置の下方に配置される。このとき、前述の図示しない側壁によって、LPH20がLPH長手方向に位置決めされる。
続いて、LPH20がさらに+Y方向へ移動されると、LPH20の操作部材240が、アーム部材232の側面に接触して、アーム部材232を矢印−R方向へ回転させる。
アーム部材232の回転により、支持部材228が矢印−R方向へ移動する。支持部材228は、粘弾性部材238に接触するとともにLPH20を矢印+Z方向へ移動させる。このとき、操作部材240側の粘弾性部材238が、支持部材228に接触している。
LPH20は、+Z方向に移動して、LPH20の上部右側の角部が、位置決め部材242と接触する。このとき、LPH20は、L字形状の位置決め部材242の水平方向の側面と接触することで、焦点方向に位置決めされる。
また、LPH20は、圧縮されたバネ234によって、アーム部材232を介して、L字形状の位置決め部材242の鉛直方向の側面に付勢される。これにより、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
このようにして、LPH20が、基準位置に位置決めされ、取付部222へのLPH20の取付けが完了する。
ここで、プリンタ220の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ220の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁(図示せず)、アーム部材232、位置決め部材242等を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、アーム部材232、位置決め部材242等により支持された箇所を支点として振動しようとする。
2箇所の位置決め部材242を支点とするLPH20の焦点方向の振動は、1次モードの振動であり、LPH20の中央部で最も振幅が大きくなるが、操作部材240を介してLPH20の中央部から両端部にかけて、粘弾性部材230、238が接触しているため、節の増加によって振幅が小さくなる。また、粘弾性部材230、238自体が粘弾性変形することによって振幅が減衰する。
一方、LPH20のLPH長手方向及びプロセス方向の振動については、粘弾性部材230、238と操作部材240、支持部材208の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このように、アーム部材232、位置決め部材242等と異なる位置で、LPH20に粘弾性部材230、238が接触しているので、各支点間での振動の振幅が減衰される。
LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
また、LPH20側に粘弾性部材238を取り付けにくい場所がある場合でも、プリンタ220の本体側に粘弾性部材230を設けることにより、LPH20の振動が低減される。
さらに、LPH20側に粘弾性部材238を設けているため、LPH20をプリンタ220の本体から取り出したときに、同時に粘弾性部材238も取り出される。これにより、粘弾性部材238の交換が容易となっている。
次に、本発明の画像形成装置の第9実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図15a及び図15bには、前述のプリンタ150(図10参照)と同様の構成で、LPH20を紙面手前側から奥側へ装填し、矢印Z方向に移動させて取り付ける方式のプリンタ250の取付部252が示されている。
取付部252は、LPH20の基準位置における紙面手前側と奥側に、LPH20のLPH長手方向の位置決めをする図示しない側壁が立設されている。
また、取付部252には、LPH20を間にして所定距離の間隔で対向する一対の側板254、256が立設されている。側板254、256は、図示しないブラケット等によってプリンタ250の本体に固定されている。
側板254、256の手前側端面には、円柱状で所定の長さのピン258、272がそれぞれ突設されている。ピン258、272には、板状のアーム部材264、278の一端に形成された穴部(図示せず)がそれぞれ外挿されている。
また、アーム部材264、278の他端には、コイル状のバネ266、280の一端がそれぞれ固定されており、バネ266、280の他端は、側板254、256の上端にそれぞれ固定されている。これにより、アーム部材264、278がピン258、272を中心として、矢印−R方向、又は+R方向へそれぞれ揺動可能となっている。
アーム部材264、279の一端には、板状の支持部材260、274の一端がそれぞれ連結されている。支持部材260、274の他端には、板状の粘弾性部材262、276がそれぞれ接着剤により固定されている。
粘弾性部材262、276の材質は、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリノルボルネンゴム、軟質ポリウレタン、シリコーンゲル、ウレタンゲル等を選択することができるが、本実施形態では、シリコーンゴムを用いている。
一方、LPH20の左側面及び右側面には、アーム部材264、278をそれぞれ揺動させるとともに、LPH20を焦点方向へ移動させる断面略三角形状の操作部材268、270がそれぞれ取付けられている。
粘弾性部材262、276は、アーム部材264、278が回転したときに、操作部材268、270の傾斜面にそれぞれ接触するように、所定の角度で配置されている。
ここで、LPH20が矢印+Z方向へ移動され、アーム部材264、278がLPH20の操作部材268、270に押圧されると、バネ266、280が圧縮されるとともに、アーム部材264、278、支持部材260、274、及び粘弾性部材262、276が、それぞれ一体となって矢印−R方向又は矢印+R方向へそれぞれ回転するようになっている。また、操作部材262、270による押圧力が解除されると、圧縮されたバネ266、280が伸長し、反対方向へ回転するようになっている。
このようにして、アーム部材264、278、支持部材260、274、及び粘弾性部材262、276の揺動がそれぞれ行われる。
次に、本発明の第9実施形態の作用について説明する。
図15aに示すように、まず、LPH20がプリンタ250に装填され、基準位置の下方に配置される。このとき、前述の図示しない側壁によって、LPH20がLPH長手方向に位置決めされる。
続いて、図15bに示すように、LPH20が作業者によって+Z方向に持ち上げられると、操作部材268、270が、アーム部材264、278の側面に接触して、アーム部材264、278を矢印−R方向又は矢印+R方向へそれぞれ回転させる。
アーム部材264、278の回転により、粘弾性部材262、276が、矢印−R方向又は矢印+R方向へそれぞれ移動する。粘弾性部材262、276は、操作部材268、270の傾斜面に接触するとともに、LPH20を矢印+Z方向へ移動させる。
アーム部材264、278は、圧縮されたバネ266、280の付勢力によって、操作部材268、270をそれぞれの方向から付勢している。これにより、LPH20の両側面が押圧され、LPH20が、プロセス方向に位置決めされる。
また、粘弾性部材262、276が、操作部材268、270の斜面を下方側から押圧するとともに、アーム部材264、278が、操作部材268、270の上方への移動を規制することにより、LPH20が、焦点方向に位置決めされる。
ここで、プリンタ250の主電源がONとなり、画像形成が開始されると、図示しない用紙の搬送ロールや、排気ファン等の駆動モータが駆動され、プリンタ250の本体が振動する。この振動は、LPH20を基準位置に位置決めしている側壁(図示せず)、アーム部材264、278等を介して、LPH20に伝播する。
LPH20は、側壁(図示せず)等により支持された箇所を支点として振動しようとするが、操作部材268、270の傾斜面と粘弾性部材262、276の側面で形成される摩擦面で発生する摩擦力によって、振動エネルギーが減衰される。
このようにして、LPH20の振動が低減されることにより、感光体16の表面の所定位置に光を照射することが可能となる。これにより、適正な間隔で露光が行われ、現像、転写、及び定着の各工程を経て得られた画像の粗密状態が適正な状態となり、画像のバンディングが低減される。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
各粘弾性部材は、側板に接着剤で貼り付けて、LPH20に接触させるようにしてもよい。また、LPH20を支持する支点を除く位置であれば、LPHの中央部だけでなく、端部に近い位置に接触させてもよい。
さらに、各粘弾性部材は、断面形状が矩形状のものだけでなく、半円状、三角形状、台形状であってもよい。