JP2008304362A - 色測定方法、色測定装置、および三刺激値直読型計測器 - Google Patents
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Abstract
【課題】スペクトル形状に依らず、高精度な測定を容易に行うことができる色測定方法、色測定装置、および三刺激値直読型計測器の提供。
【解決手段】三刺激値直読型計測器を使用した色測定方法は、三刺激値直読型計測器によって測定対象を計測し、光学フィルタの分光透過特性と受光素子の分光感度特性とに基づく分光応答度に応じた計測値を取得する計測値取得工程S21と、分光応答度が変換された単一波長毎の計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形を検索する最適単一波長検索工程S22と、その三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける分光応答度と等色関数との関係から、計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出工程S23と、を備える。
【選択図】図10
【解決手段】三刺激値直読型計測器を使用した色測定方法は、三刺激値直読型計測器によって測定対象を計測し、光学フィルタの分光透過特性と受光素子の分光感度特性とに基づく分光応答度に応じた計測値を取得する計測値取得工程S21と、分光応答度が変換された単一波長毎の計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形を検索する最適単一波長検索工程S22と、その三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける分光応答度と等色関数との関係から、計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出工程S23と、を備える。
【選択図】図10
Description
本発明は、色測定方法、色測定装置、および三刺激値直読型計測器に関する。
従来、プロジェクタなどの画像表示装置における表示画像の品質を検査するために、安価でかつ測定時間の短い三刺激値直読型計測器が用いられている(例えば、特許文献1、2)。三刺激値直読型計測器は、等色関数に近似したRGBの3つの光学フィルタと、これらの光学フィルタにそれぞれ対応するフォトダイオード等の複数の受光素子とを備え、光学フィルタの分光透過特性と、受光素子の分光感度特性とによって決まる分光応答度に応じた計測値を出力する。
このような三刺激値直読型計測器における分光応答度が等色関数と一致するように、光学フィルタや受光素子を設計することは困難であるため、三刺激値直読型計測器の計測値には誤差が生じてしまう。すなわち、三刺激値直読型計測器の計測値(RGB値)は、等色関数に準拠した分光型計測器の計測値(CIE XYZ値)とは異なる。
このような三刺激値直読型計測器における分光応答度が等色関数と一致するように、光学フィルタや受光素子を設計することは困難であるため、三刺激値直読型計測器の計測値には誤差が生じてしまう。すなわち、三刺激値直読型計測器の計測値(RGB値)は、等色関数に準拠した分光型計測器の計測値(CIE XYZ値)とは異なる。
このような分光応答度と等色関数との差異を埋める一般的な方法として、分光型計測器を用いて三刺激値直読型計測器の校正を行う方法が知られている。
例えば、校正用の光源を三刺激値直読型計測器と分光型計測器とでそれぞれ計測し、三刺激値直読型計測器の計測値(RGB値)が分光型計測器の計測値(CIE XYZ値)(基準測定値)に一致するような色変換パラメータを予め求めておく。そして、測定対象を三刺激値直読型計測器で実測する際に、前記色変換パラメータによって三刺激値直読型計測器の計測値を補正する。
しかしながら、この色変換パラメータは、三刺激値直読型計測器の分光応答度と等色関数とに差異がある以上、校正用の光源のスペクトル形状に依存したものとなり、校正用の光源とスペクトル形状の異なる測定対象を計測した場合には、計測値に誤差が生じてしまう。
そこで、スペクトル形状の差異による計測値の誤差を低減させるために、色変換パラメータを光源の波長毎に複数設定しておくことが知られている(特許文献1)。
例えば、校正用の光源を三刺激値直読型計測器と分光型計測器とでそれぞれ計測し、三刺激値直読型計測器の計測値(RGB値)が分光型計測器の計測値(CIE XYZ値)(基準測定値)に一致するような色変換パラメータを予め求めておく。そして、測定対象を三刺激値直読型計測器で実測する際に、前記色変換パラメータによって三刺激値直読型計測器の計測値を補正する。
しかしながら、この色変換パラメータは、三刺激値直読型計測器の分光応答度と等色関数とに差異がある以上、校正用の光源のスペクトル形状に依存したものとなり、校正用の光源とスペクトル形状の異なる測定対象を計測した場合には、計測値に誤差が生じてしまう。
そこで、スペクトル形状の差異による計測値の誤差を低減させるために、色変換パラメータを光源の波長毎に複数設定しておくことが知られている(特許文献1)。
また、計測値に影響を与える要素として、上述した光源のスペクトル形状のほかに、分光のピーク波長等があり、この分光のピーク波長等は、被測定製品毎に変化する。このため、測定する都度、受光素子の受光感度特性、もしくは測定対象の階調に応じた補正パラメータを求めることが知られている(特許文献2)。
ところで、プロジェクタやディスプレイに使用されている液晶パネル等の表示体は、旋光性が光の波長に応じて変化する旋光分散特性を有することが多い。この旋光分散特性は、印加電圧に対する液晶の透過率で決まる透過特性(VT特性)が光の波長によって異なることを示す。すなわち、旋光分散特性を有する表示体を測定すると、スペクトル形状が印加電圧によって、つまり階調(明るさ)によって異なることになる。
しかしながら、特許文献1では、光源によるスペクトル形状の差異には対応できても、旋光分散特性が考慮されていないので印加電圧(明るさ、階調)に応じたスペクトル形状の差異には対応できない。
一方、特許文献2では、明るさに応じた補正パラメータを有することで旋光分散特性は考慮されているものの、測定精度を高めるためには多くの補正パラメータを求めなくてはならないから、計測に時間が掛かってしまう。
一方、特許文献2では、明るさに応じた補正パラメータを有することで旋光分散特性は考慮されているものの、測定精度を高めるためには多くの補正パラメータを求めなくてはならないから、計測に時間が掛かってしまう。
そこで、本発明の目的は、スペクトル形状に依らず、高精度な測定を容易に行うことができる色測定方法、色測定装置、および三刺激値直読型計測器を提供することにある。
本発明の色測定方法は、光学フィルタおよび受光素子を有する3つの光電センサを備えた三刺激値直読型計測器を使用した色測定方法であって、前記三刺激値直読型計測器によって測定対象を計測し、前記光学フィルタの分光透過特性と前記受光素子の分光感度特性とに基づく分光応答度に応じた計測値を取得する計測値取得工程と、前記分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、前記計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける前記分光応答度と等色関数との関係から、前記計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の色測定装置は、光学フィルタおよび受光素子を有する3つの光電センサを備え、前記光学フィルタの分光透過特性と前記受光素子の分光感度特性とに基づく分光応答度に応じた計測値を出力する三刺激値直読型計測器と、前記三刺激値直読型計測器に接続され、前記計測値が入力されるコンピュータ装置とを備え、前記コンピュータ装置における制御部は、前記分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、前記計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける前記分光応答度と等色関数との関係から、前記計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出部を有することを特徴とする。
さらに、本発明の三刺激値直読型計測器は、光学フィルタおよび受光素子を有する3つの光電センサを備えた三刺激値直読型計測器であって、前記光学フィルタの分光透過特性と前記受光素子の分光感度特性とに基づく前記分光応答度に応じた計測値を出力する計測器本体と、前記計測値が入力される制御部とを備え、前記制御部は、前記分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、前記計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける前記分光応答度と等色関数との関係から、前記計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出部を有することを特徴とする。
これらの各発明によれば、三刺激値直読型計測器による計測値を補正するマトリクス補正値を、その三刺激値直読型計測器の分光応答度が変換された計測器色座標における前記3点の単一波長における分光応答度と等色関数との関係から算出する。ここで、本件出願人は、分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標と等色関数が単一波長毎に変換された等色関数色座標との関係から、単一波長に関しては、三刺激値直読型計測器の分光応答度と等色関数との差異による誤差を解消できるという新たな知見を得た。これに基づき、複数の波長が合成された複合波長に関しても、計測器色座標における3点の単一波長における分光応答度と等色関数との関係からマトリクス補正値を求め、これによって前記誤差を低減できることとなる。特に、本発明では、計測器色座標において計測値の色度を含みかつ最小面積となる三角形の頂点として、補正に最適な3つの単一波長が選択されるので、単一波長の測定対象を補正する場合に近い処理が可能となり、前記誤差をより低減できる。
このような本発明では、三刺激値直読型計測器の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調によって異なるスペクトル形状に対応できるので、高精度な色測定を実現できる。
また、このように三刺激値直読型計測器の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調毎に異なるスペクトル形状に対応できるので、従来のように光源や階調毎に多数の補正値を必要とすることなく、測定を短時間でかつ容易にできる。
このような本発明では、三刺激値直読型計測器の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調によって異なるスペクトル形状に対応できるので、高精度な色測定を実現できる。
また、このように三刺激値直読型計測器の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調毎に異なるスペクトル形状に対応できるので、従来のように光源や階調毎に多数の補正値を必要とすることなく、測定を短時間でかつ容易にできる。
ここで、分光応答度は、波長λの関数であって、入射する単色光パワー当たりの計測器の出力をいい、ある波長λの波長幅dλごとの計測器の出力dY(λ)をその入力dX(λ)で割ることによって求められる。この分光応答度は、光学フィルタの分光透過特性と受光素子の分光感度特性とによって決まり、計測器の分光応答度のことを計測器の分光感度ともいう。
なお、上記色測定装置は、三刺激値直読型計測器とコンピュータ装置とを備えて構成され、コンピュータ装置の制御部が補正値算出部を有するため、三刺激値直読型計測器については既存のものを利用できるという効果を奏する。
一方、上記三刺激値直読型計測器は、補正値算出部を有する制御部を備えるので、コンピュータ装置を不要にでき、扱い易いという効果を奏する。
一方、上記三刺激値直読型計測器は、補正値算出部を有する制御部を備えるので、コンピュータ装置を不要にでき、扱い易いという効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.全体構成〕
図1は、本実施形態に係る色測定装置1の構成を示すブロック図である。
色測定装置1は、測定対象としての液晶プロジェクタ等から出力された光束が入射する透過型の白色板10と、白色板10を介して入射した測定対象を計測する三刺激値直読型計測器20と、コンピュータ装置30とを備えて構成されている。
〔1.全体構成〕
図1は、本実施形態に係る色測定装置1の構成を示すブロック図である。
色測定装置1は、測定対象としての液晶プロジェクタ等から出力された光束が入射する透過型の白色板10と、白色板10を介して入射した測定対象を計測する三刺激値直読型計測器20と、コンピュータ装置30とを備えて構成されている。
〔2.三刺激値直読型計測器の構成〕
三刺激値直読型計測器20は、赤(RED)、緑(GREEN)、青(BLUE)にそれぞれ対応する3つの光電センサ20R,20G,20Bと、制御部26と、記憶部27とを備えている。
光電センサ20R,20G,20Bは、色ガラス等で形成される光学フィルタ21R,21G,21Bと、フォトダイオード等で構成される受光素子221,222,223とを有し、これらを併せて、等色関数(CIE XYZ表色系)に近似した分光応答度が得られるように設計されている。
三刺激値直読型計測器20は、赤(RED)、緑(GREEN)、青(BLUE)にそれぞれ対応する3つの光電センサ20R,20G,20Bと、制御部26と、記憶部27とを備えている。
光電センサ20R,20G,20Bは、色ガラス等で形成される光学フィルタ21R,21G,21Bと、フォトダイオード等で構成される受光素子221,222,223とを有し、これらを併せて、等色関数(CIE XYZ表色系)に近似した分光応答度が得られるように設計されている。
赤(RED)に対応する光電センサ20Rは、光学フィルタ21Rと、受光素子221と、I/V変換回路(電流/電圧変換回路)231と、増幅回路241と、A/D変換回路(アナログ/デジタル変換回路)251とを有している。
同様に、緑(GRERN)に対応する光電センサ20Gは、光学フィルタ21Gと受光素子222と、I/V変換回路231と、増幅回路241と、A/D変換回路251とを有しており、青(BRUE)に対応する光電センサ20Bは、光学フィルタ21Bと受光素子223と、I/V変換回路231と、増幅回路241と、A/D変換回路251とを有している。
同様に、緑(GRERN)に対応する光電センサ20Gは、光学フィルタ21Gと受光素子222と、I/V変換回路231と、増幅回路241と、A/D変換回路251とを有しており、青(BRUE)に対応する光電センサ20Bは、光学フィルタ21Bと受光素子223と、I/V変換回路231と、増幅回路241と、A/D変換回路251とを有している。
各光学フィルタ21R,21G,21Bはそれぞれ、所定の分光透過特性を有し、白色板10(図1)を介して入射した光をこの分光透過特性に従って透過させる。
これらの光学フィルタ21R,21G,21Bをそれぞれ透過した光は、対応する受光素子221〜223にそれぞれ入射する。各受光素子221〜223はそれぞれ、入射光を所定の分光感度特性に従って受光し、受光した光の強さを示す電流を出力する。
これらの光学フィルタ21R,21G,21Bをそれぞれ透過した光は、対応する受光素子221〜223にそれぞれ入射する。各受光素子221〜223はそれぞれ、入射光を所定の分光感度特性に従って受光し、受光した光の強さを示す電流を出力する。
各受光素子221〜223からそれぞれ出力された電流は、対応するI/V変換回路231〜233によって電圧にそれぞれ変換され、この電圧は、増幅回路241〜243によってそれぞれ増幅される。そして、増幅された電圧(アナログ値)は、A/D変換回路251〜253によってデジタル値にそれぞれ変換されてから、光電センサ20R,20G,20B毎の計測値として制御部26にそれぞれ出力される。
このように、光電センサ20R,20G,20Bによって出力される3つの計測値は、三刺激値として直読可能となっている。
このように、光電センサ20R,20G,20Bによって出力される3つの計測値は、三刺激値として直読可能となっている。
制御部26は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、光電センサ20R,20G,20Bからそれぞれ出力された計測値をコンピュータ装置30に出力する処理等を実施する。
記憶部27は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリや、ハードディスク等で構成され、前記CPUを駆動するためのプログラムや、処理によって得られたデータ等を記憶する。
記憶部27は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリや、ハードディスク等で構成され、前記CPUを駆動するためのプログラムや、処理によって得られたデータ等を記憶する。
〔3.コンピュータ装置の内部構成〕
コンピュータ装置30は、PC(Personal Computer)本体31、モニタ32、およびキーボードなどの入力手段33を備えている。
PC本体31は、CPU、メモリ、ハードディスク、外部入出力部などを有して構成されており、PC本体31の内部や外部からメモリに読み込んだプログラムを主としてメモリおよびCPUによって実行可能となっている。
コンピュータ装置30は、PC(Personal Computer)本体31、モニタ32、およびキーボードなどの入力手段33を備えている。
PC本体31は、CPU、メモリ、ハードディスク、外部入出力部などを有して構成されており、PC本体31の内部や外部からメモリに読み込んだプログラムを主としてメモリおよびCPUによって実行可能となっている。
図2は、PC本体31のメモリおよびCPUを含んで構成される制御部の内部構成を示す。この制御部は、プログラムに含まれる各処理である分光応答度算出部311と、最適単一波長検索部312と、マトリクス補正値作成部313と、計測値補正部314とをそれぞれ実行可能な状態で有している。ここで、最適単一波長検索部312と、マトリクス補正値作成部313とにより、計測値補正値算出部が構成されている。
〔4.三刺激値直読型計測器の分光応答度取得工程〕
図3は、色測定装置1(図1)の分光応答度取得モードにおける各工程を示すフローチャートである。この分光応答度取得工程は、分光特性取得工程S11と、分光応答度算出工程S12と、分光応答度保存工程S13とを備え、三刺激値直読型計測器20の分光応答度を取得する。以下、各工程について説明する。
図3は、色測定装置1(図1)の分光応答度取得モードにおける各工程を示すフローチャートである。この分光応答度取得工程は、分光特性取得工程S11と、分光応答度算出工程S12と、分光応答度保存工程S13とを備え、三刺激値直読型計測器20の分光応答度を取得する。以下、各工程について説明する。
〔4−1.分光透過特性・分光感度特性の取得〕
まず、分光特性取得工程S11では、光学フィルタ21R,21G,21Bのそれぞれの分光透過特性と、受光素子221〜223の分光感度特性とを取得する。
ここで、分光透過特性の取得は、等色関数に準拠した分光型計測器(図示省略)を使用し、校正用の光源(標準光源など)からの光が光学フィルタ21R,21G,21Bを透過した際の分光スペクトルと透過しない際の分光スペクトルとを比較する公知の手法によって行う。なお、分光透過特性の取得は、個々の三刺激値直読型計測器のそれぞれを対象に行うのが理想的であるが、特性が同じと想定される一群の三刺激値直読型計測器から代表して一つないし複数を対象に行っても良い。なお、本実施形態で使用する分光計測器の最小サンプリング単位は2nmである。
一方、分光感度特性は、受光素子221〜223の製品のデータシートから取得できるが、光源の波長を切り換え、波長毎に受光素子で受光させることにより、受光素子221〜223の受光感度を実測してもよい。
図4、図5に、取得した分光透過特性および分光感度特性の例をそれぞれ示す。
まず、分光特性取得工程S11では、光学フィルタ21R,21G,21Bのそれぞれの分光透過特性と、受光素子221〜223の分光感度特性とを取得する。
ここで、分光透過特性の取得は、等色関数に準拠した分光型計測器(図示省略)を使用し、校正用の光源(標準光源など)からの光が光学フィルタ21R,21G,21Bを透過した際の分光スペクトルと透過しない際の分光スペクトルとを比較する公知の手法によって行う。なお、分光透過特性の取得は、個々の三刺激値直読型計測器のそれぞれを対象に行うのが理想的であるが、特性が同じと想定される一群の三刺激値直読型計測器から代表して一つないし複数を対象に行っても良い。なお、本実施形態で使用する分光計測器の最小サンプリング単位は2nmである。
一方、分光感度特性は、受光素子221〜223の製品のデータシートから取得できるが、光源の波長を切り換え、波長毎に受光素子で受光させることにより、受光素子221〜223の受光感度を実測してもよい。
図4、図5に、取得した分光透過特性および分光感度特性の例をそれぞれ示す。
図4は、光学フィルタ21R,21G,21Bのそれぞれの分光透過特性を示す。分光透過特性は、入射光の波長λに対する透過率によって規定され、光学フィルタ21R,21G,21Bはそれぞれ、Tr(λ),Tg(λ),Tb(λ)の分光透過特性を有する。すなわち、光学フィルタ21R,21G,21Bは、入射した光のうち、それぞれの分光透過特性Tr(λ),Tg(λ),Tb(λ)により、所定の波長の光を所定の透過率で透過させる。
図5は、受光素子221〜223の分光感度を示す。本実施形態では、受光素子221〜223のうち受光素子221の受光感度特性のみを取得し、このほかの受光素子222,223の受光感度特性は、受光素子221の受光感度特性と同じとみなす。
分光感度特性は、入射光の波長λに対する分光感度によって規定され、受光素子221〜223はいずれも、図5に示す分光感度特性U(λ)を有する。すなわち、受光素子221〜223はそれぞれ、入射した光のうち、この分光感度特性U(λ)により、所定の波長の光を所定の感度で受光し、受光感度を示す大きさの電流を出力する。
分光感度特性は、入射光の波長λに対する分光感度によって規定され、受光素子221〜223はいずれも、図5に示す分光感度特性U(λ)を有する。すなわち、受光素子221〜223はそれぞれ、入射した光のうち、この分光感度特性U(λ)により、所定の波長の光を所定の感度で受光し、受光感度を示す大きさの電流を出力する。
〔4−2.分光応答度の算出〕
次に、分光応答度算出工程S12(図3)に進み、上述の図4、図5にそれぞれ示した分光透過特性Tr(λ),Tg(λ),Tb(λ)と分光感度特性U(λ)とに基づいて、三刺激値直読型計測器20に固有の分光応答度を算出する。この処理は、本実施形態では、三刺激値直読型計測器20に接続されたコンピュータ装置30(図1)によって行う。
次に、分光応答度算出工程S12(図3)に進み、上述の図4、図5にそれぞれ示した分光透過特性Tr(λ),Tg(λ),Tb(λ)と分光感度特性U(λ)とに基づいて、三刺激値直読型計測器20に固有の分光応答度を算出する。この処理は、本実施形態では、三刺激値直読型計測器20に接続されたコンピュータ装置30(図1)によって行う。
PC本体31の分光応答度算出部311(図2)は、分光透過特性Tr(λ)と分光感度特性U(λ)とを、また、分光透過特性Tg(λ)と分光感度特性U(λ)とを、さらに、分光透過特性Tb(λ)と分光感度特性U(λ)とを、それぞれ波長毎に掛け合わせることによって、三刺激値直読型計測器20の分光応答度を算出する。
図6は、算出した三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)を示す。すなわち、三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)は、光学フィルタ21R,21G,21Bの分光透過特性、および受光素子221〜223の分光感度特性の組み合わせによって決まる。この分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)に基づいて、個々の三刺激値直読型計測器20に固有の色空間が形成される。
図6は、算出した三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)を示す。すなわち、三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)は、光学フィルタ21R,21G,21Bの分光透過特性、および受光素子221〜223の分光感度特性の組み合わせによって決まる。この分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)に基づいて、個々の三刺激値直読型計測器20に固有の色空間が形成される。
なお、上述の分光特性取得工程S11において、受光素子221〜223の受光感度特性を同じとみなさずに、受光素子221〜223のそれぞれの受光感度特性を取得してもよく、この場合は、光学フィルタ21R,21G,21Bの分光透過特性Tr(λ),Tg(λ),Tb(λ)にそれぞれ、対応する受光素子221〜223の分光感度特性U(λ)を波長毎に掛け合わせることにより、分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)を算出する。
ここで、図7は、上記の処理で求めた三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)と、等色関数(color matching functions)x(λ),y(λ),z(λ)とをそれぞれ示す。光学フィルタ21R,21G,21Bおよび受光素子221〜223の光学設計の誤差により、分光応答度R(λ),G(λ),B(λ)は、等色関数x(λ),y(λ),z(λ)には一致しない。特に、三刺激値直読型計測器20の分光ピーク波長が等色関数の分光ピーク波長に一致しないことから、光電センサ20R,20G,20Bによる計測値(RGB三刺激値)には誤差が生じることとなる。
〔4−3.分光応答度の保存〕
分光応答度保存工程S13(図3)では、前記工程S12で算出した三刺激値直読型計測器20の分光応答度(図6)を記憶部27(図1)に保存する。
以上の処理により、三刺激値直読型計測器20の分光応答度の取得処理を終了する。
分光応答度保存工程S13(図3)では、前記工程S12で算出した三刺激値直読型計測器20の分光応答度(図6)を記憶部27(図1)に保存する。
以上の処理により、三刺激値直読型計測器20の分光応答度の取得処理を終了する。
〔単一波長の補正に関する考察〕
ここで、分光応答度(図6)を変換した計測器色座標について考察する。
図8は、三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ),G(λ),B(λ)(図7)を変換した計測器色座標と、等色関数x(λ),y(λ),z(λ)(図7)を変換した等色関数色座標とをそれぞれ示す。
ここで、分光応答度(図6)を変換した計測器色座標について考察する。
図8は、三刺激値直読型計測器20の分光応答度R(λ),G(λ),B(λ)(図7)を変換した計測器色座標と、等色関数x(λ),y(λ),z(λ)(図7)を変換した等色関数色座標とをそれぞれ示す。
等色関数色座標の作成に際して、単一波長毎に、次の式(1)から三刺激値X,Y,Zを得る。この三刺激値X,Y,Zは、光源の分光分布s(λ)に等色関数x(λ),y(λ),z(λ)を掛け合わせ、積分した値となる。なお、kは定数である。
上記式(1)により、単一波長毎に求められた三刺激値X,Y,Zの比を、次式(2)のように色度x,yに数値化することにより、図8に示したような等色関数色座標(色度図)を得る。図8には、分光型計測器の最小サンプリング単位に対応して、単一波長を示す点を2nm毎にプロットした。プロットされた単一波長の内側が可視光(380〜780nm)を示す。
一方、計測器色座標を作成する際は、単一波長毎に、次の式(3)から三刺激値X´,Y´,Z´を得る。この三刺激値X´,Y´,X´は、光源の分光分布s(λ)に、等色関数の代わりに図6の分光応答度R(λ)、G(λ)、B(λ)を掛け合わせ、積分した値となる。
上記式(3)により、単一波長毎に求められた三刺激値X´,Y´,Z´の比を、次式(4)のように色度x,yに数値化することにより、図8に示したような計測器色座標(色度図)を得る。この計測器色座標においても、単一波長を示す点を2nm毎にプロットした。
図8から、計測器色座標における色度は、等色関数色座標の色度に対して誤差を有することがわかる。ここで、計測器色座標の単一波長の色度(図8にプロットした点)を等色関数色座標の単一波長の色度(図8にプロットした点)に補正することを考えてみる。
すなわち、図9に示すような単一波長を示す任意の3点(A1,B1,C1や、A2,B2,C2等)のマトリクス演算によって、計測器色座標の値を等色関数の値に補正する補正値を単一波長毎に算出することが可能となる。このように、単一波長に関しては、三刺激値直読型計測器20の計測値を等色関数に準拠した計測値に一致させることが可能となる。
すなわち、図9に示すような単一波長を示す任意の3点(A1,B1,C1や、A2,B2,C2等)のマトリクス演算によって、計測器色座標の値を等色関数の値に補正する補正値を単一波長毎に算出することが可能となる。このように、単一波長に関しては、三刺激値直読型計測器20の計測値を等色関数に準拠した計測値に一致させることが可能となる。
本実施形態の三刺激値直読型計測器20の測定対象は、複数の波長の合成波であるが、このような測定対象の計測値についても、ここで述べた考察に基づいて補正する。次に述べる色測定方法(図10)では、分光応答度(図6)を用いて、三刺激値直読型計測器20による計測値を補正する。
〔5.色測定装置による色測定方法〕
図10は、図1に示した色測定装置1の計測モードにおける色測定の各工程(色測定方法)を示すフローチャートである。この色測定では、三刺激値直読型計測器20による計測値を補正する。ここでは、測定対象は液晶プロジェクタとするが、これに限らない。
この色測定工程は、計測値取得工程S21と、最適単一波長検索工程S22と、マトリクス補正値作成工程S23と、計測値補正工程S24とを備えている。ここで、最適単一波長検索工程S22と、マトリクス補正値作成工程S23とにより、計測値補正値算出工程が構成されている。以下、各工程について説明する。
図10は、図1に示した色測定装置1の計測モードにおける色測定の各工程(色測定方法)を示すフローチャートである。この色測定では、三刺激値直読型計測器20による計測値を補正する。ここでは、測定対象は液晶プロジェクタとするが、これに限らない。
この色測定工程は、計測値取得工程S21と、最適単一波長検索工程S22と、マトリクス補正値作成工程S23と、計測値補正工程S24とを備えている。ここで、最適単一波長検索工程S22と、マトリクス補正値作成工程S23とにより、計測値補正値算出工程が構成されている。以下、各工程について説明する。
〔5−1.計測値の取得〕
計測値取得工程S21では、三刺激値直読型計測器20によってプロジェクタから射出された光を計測し、各光電センサ20R,20G,20B毎の計測値R,G,B(三刺激値)を取得する。この計測値R,G,Bは、三刺激値直読型計測器20の制御部26からPC本体31に出力される。以下の工程S22〜S24では、コンピュータ装置30により、この計測値R,G,Bを補正する。
計測値取得工程S21では、三刺激値直読型計測器20によってプロジェクタから射出された光を計測し、各光電センサ20R,20G,20B毎の計測値R,G,B(三刺激値)を取得する。この計測値R,G,Bは、三刺激値直読型計測器20の制御部26からPC本体31に出力される。以下の工程S22〜S24では、コンピュータ装置30により、この計測値R,G,Bを補正する。
ここで、計測値R,G,Bから色度を求め、前述した計測器色座標(図8)において計測値を捉える。ここでは例えば、図11のような分光分布を有する測定対象を想定する。この測定対象を計測した計測値R,G,Bは、色度x,yへの変換により(下記の式(5)参照)、計測器色座標において、図12の×印のように示される。
〔5−2.最適単一波長の検索〕
次に、最適単一波長検索工程S22(図10)では、計測値R,G,Bの補正に最適な単一波長を検索する。ここで、最適単一波長検索部312(図2)は、図13に示すように、計測器色座標において、単一波長の色座標3点(プロットされた点)を結ぶことで形成され且つ計測値の色度(×印)を含む全ての三角形の中から、面積が最小となる三角形を検索する。これにより、計測値R,G,Bに係る複合波長に最も近く、この計測値の補正に最適な3つの単一波長が求められる。
次に、最適単一波長検索工程S22(図10)では、計測値R,G,Bの補正に最適な単一波長を検索する。ここで、最適単一波長検索部312(図2)は、図13に示すように、計測器色座標において、単一波長の色座標3点(プロットされた点)を結ぶことで形成され且つ計測値の色度(×印)を含む全ての三角形の中から、面積が最小となる三角形を検索する。これにより、計測値R,G,Bに係る複合波長に最も近く、この計測値の補正に最適な3つの単一波長が求められる。
〔5−3.マトリクス補正値の作成〕
続くマトリクス補正値作成工程S23(図10)では、前記工程S22により求められた3つの単一波長における分光応答度と等色関数との関係(図7)に基づいて、マトリクス補正値を作成する。
マトリクス補正値作成部313(図2)は、前記工程S22で求められた3つの単一波長から、次式(6)のように、マトリクス補正値Mを作成する。ここで、Xdata1,Ydata1,Zdata1は、1つ目の単一波長に係る分光応答度であり、Xdata2,Ydata2,Zdata2は、2つ目の単一波長に係る分光応答度であり、Xdata3,Ydata3,Zdata3は、3つ目の単一波長に係る分光応答度である。また、Xcmf1,Ycmf1,Zcmf1は、1つ目の単一波長に係る等色関数での値であり、Xcmf2,Ycmf2,Zcmf2は、2つ目の単一波長に係る等色関数での値であり、Xcmf3,Ycmf3,Zcmf3は、3つ目の単一波長に係る等色関数での値である。
続くマトリクス補正値作成工程S23(図10)では、前記工程S22により求められた3つの単一波長における分光応答度と等色関数との関係(図7)に基づいて、マトリクス補正値を作成する。
マトリクス補正値作成部313(図2)は、前記工程S22で求められた3つの単一波長から、次式(6)のように、マトリクス補正値Mを作成する。ここで、Xdata1,Ydata1,Zdata1は、1つ目の単一波長に係る分光応答度であり、Xdata2,Ydata2,Zdata2は、2つ目の単一波長に係る分光応答度であり、Xdata3,Ydata3,Zdata3は、3つ目の単一波長に係る分光応答度である。また、Xcmf1,Ycmf1,Zcmf1は、1つ目の単一波長に係る等色関数での値であり、Xcmf2,Ycmf2,Zcmf2は、2つ目の単一波長に係る等色関数での値であり、Xcmf3,Ycmf3,Zcmf3は、3つ目の単一波長に係る等色関数での値である。
〔5−4.計測値の補正〕
そして、計測値補正工程S24(図10)では、計測値補正部314(図2)により、下記の式(7)のように、マトリクス補正値M(式(6))を計測値R,G,Bに掛けるマトリクス演算を行う。これによって、CIE XYZ表色系に準拠した値に補正された測定値X,Y,Zが得られる。
そして、計測値補正工程S24(図10)では、計測値補正部314(図2)により、下記の式(7)のように、マトリクス補正値M(式(6))を計測値R,G,Bに掛けるマトリクス演算を行う。これによって、CIE XYZ表色系に準拠した値に補正された測定値X,Y,Zが得られる。
以上により、色測定装置1による測定対象の色測定を終了する。
〔6.本実施形態による効果〕
以上の本実施形態に係る分光スペクトルに基づく色測定によれば、次のような効果が得られる。
(1)計測器色座標(図13)における3点の単一波長における分光応答度と等色関数との関係からマトリクス補正値(式(6))を求めるので、三刺激値直読型計測器20の分光応答度と等色関数との差異による誤差(図7参照)を低減できる。特に、計測器色座標(図13)において計測色度(×印)を含みかつ最小面積となる三角形の頂点として、補正に最適な3つの単一波長が選択されるので、単一波長の測定対象を補正する場合に近い処理が可能となり、前記誤差をより低減できる。
これらのことから、三刺激値直読型計測器20の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調によって異なるスペクトル形状に対応できるので、高精度な色測定を実現できる。
また、このように三刺激値直読型計測器20の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調毎に異なるスペクトル形状に対応できるので、従来のように光源や階調毎に多数の補正値を必要とすることなく、測定を短時間でかつ容易にできる。
以上の本実施形態に係る分光スペクトルに基づく色測定によれば、次のような効果が得られる。
(1)計測器色座標(図13)における3点の単一波長における分光応答度と等色関数との関係からマトリクス補正値(式(6))を求めるので、三刺激値直読型計測器20の分光応答度と等色関数との差異による誤差(図7参照)を低減できる。特に、計測器色座標(図13)において計測色度(×印)を含みかつ最小面積となる三角形の頂点として、補正に最適な3つの単一波長が選択されるので、単一波長の測定対象を補正する場合に近い処理が可能となり、前記誤差をより低減できる。
これらのことから、三刺激値直読型計測器20の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調によって異なるスペクトル形状に対応できるので、高精度な色測定を実現できる。
また、このように三刺激値直読型計測器20の分光応答度を用いて計測値を補正することにより、光源や階調毎に異なるスペクトル形状に対応できるので、従来のように光源や階調毎に多数の補正値を必要とすることなく、測定を短時間でかつ容易にできる。
〔本発明の変形例〕
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態の色測定装置1において、コンピュータ装置30の制御部(図2)が備えていた機能の一部は、図14のように三刺激値直読型計測器に組み込まれていてもよい。図14の三刺激値直読型計測器は、計測器本体201と、制御部202とを備えている。制御部20Bは、最適単一波長検索部312と、マトリクス補正値作成部313と、計測値補正部314と、記憶部27とを有している。記憶部27には予め、この図14の三刺激値直読型計測器の分光応答度を求めて保存しておく。図14の三刺激値直読型計測器は、記憶部27に保存された分光応答度に基づいて、コンピュータ装置が無くても計測値の補正を行うことができる。
また、前記実施形態では、計測に先立って算出した三刺激値直読型計測器20の分光応答度を記憶部27に保存し、計測値の補正にあたり、この分光応答度を読み出して使用していたが、この分光応答度が変換された計測器色座標(図8)を記憶部27に保存し、この計測器色座標を読み出して使用することにより、計測値の補正を行っても良い。
前記実施形態では、標準光源等の校正用の光源を使用して三刺激値直読型計測器20の分光応答度を取得していたが、分光応答度の取得に際して、3つ以上の単一波長が合成された光源を使用することも可能である。
本発明における測定対象としては、特に限定されず、液晶パネルやプラズマディスプレイ、ELディスプレイ、DMD(ダイレクト・ミラー・デバイス)などの表示体部品、およびこれらを使用したフロントプロジェクタやリアプロジェクタ等の表示装置などを例示できる。本発明は、これらの各種表示装置の色評価に係る検査などに利用できる。これらの表示装置に光源が使用される場合、その光源の波長は問わず、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀高圧ランプ、メタルハライドランプなどであってよい。
さらに、本発明は、三刺激値直読型の色彩計、照度計、輝度計などの三刺激値直読型計測器に限らず、CCD(Charge Coupled Device)やMOS(Metal Oxide Semiconductor)等の二次元センサを用いた三刺激値直読型計測器にも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1・・・色測定装置、20・・・三刺激値直読型計測器、201・・・計測器本体、202・・・制御部、20R,20G,20B・・・光電センサ、21R,21G,21B・・・光学フィルタ、26・・・制御部、27・・・記憶部、30・・・コンピュータ装置、221〜223・・・受光素子、311・・・分光応答度算出部、312・・・最適単一波長検索部、313・・・マトリクス補正値作成部、314・・・計測値補正部、S11・・・分光特性取得工程、S12・・・分光応答度算出工程、S13・・・分光応答度保存工程、S21・・・計測値取得工程、S22・・・最適単一波長検索工程、S23・・・マトリクス補正値作成工程、S24・・・計測値補正工程。
Claims (3)
- 光学フィルタおよび受光素子を有する3つの光電センサを備えた三刺激値直読型計測器を使用した色測定方法であって、
前記三刺激値直読型計測器によって測定対象を計測し、前記光学フィルタの分光透過特性と前記受光素子の分光感度特性とに基づく分光応答度に応じた計測値を取得する計測値取得工程と、
前記分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、前記計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける前記分光応答度と等色関数との関係から、前記計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出工程と、を備える、
ことを特徴とする色測定方法。 - 光学フィルタおよび受光素子を有する3つの光電センサを備え、前記光学フィルタの分光透過特性と前記受光素子の分光感度特性とに基づく分光応答度に応じた計測値を出力する三刺激値直読型計測器と、
前記三刺激値直読型計測器に接続され、前記計測値が入力されるコンピュータ装置とを備え、
前記コンピュータ装置における制御部は、
前記分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、前記計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける前記分光応答度と等色関数との関係から、前記計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出部を有する
ことを特徴とする色測定装置。 - 光学フィルタおよび受光素子を有する3つの光電センサを備えた三刺激値直読型計測器であって、
前記光学フィルタの分光透過特性と前記受光素子の分光感度特性とに基づく前記分光応答度に応じた計測値を出力する計測器本体と、
前記計測値が入力される制御部とを備え、
前記制御部は、
前記分光応答度が単一波長毎に変換された計測器色座標において、互いに異なる単一波長をそれぞれ示す3点を頂点とする三角形のうち、前記計測値から算出された計測色度を含み、かつ面積が最小となる三角形の頂点である3点の単一波長それぞれにおける前記分光応答度と等色関数との関係から、前記計測値を補正するマトリクス補正値を算出する補正値算出部を有する
ことを特徴とする三刺激値直読型計測器。
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