JP2008304134A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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【課題】ヒートポンプ装置と貯湯タンクの両者を含めたヒートポンプ給湯システム全体の大幅な能力要求幅において省エネルギー化を達成できるヒートポンプ装置を得る。
【解決手段】熱媒体入口温度と同一の冷媒エンタルピーと、熱媒体利用温度設定手段15によって規定された熱媒体出口温度と同一の冷媒エンタルピーとのエンタルピー差が最大となる冷媒圧力演算手段10bとその冷媒圧力以上かつ設定高圧圧力以下の高圧圧力になるように、圧縮機1の回転速度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超臨界冷媒を使用したヒートポンプ装置において、高圧圧力と吐出温度等の制御に関するものである。
従来、超臨界蒸気圧縮回路における高サイド圧力調整方法において、所定の能力要求において装置のエネルギー消費を最小とするために、予定の設定値に従って超臨界高サイド圧力を調整する段階からなる高サイド圧力調整方法が示されている。さらに、その超臨界サイド圧力の調整が絞り弁の開度の調整によって行なわれることが示されている。(例えば、特許文献1参照)。
特許2931668号公報(第2−3頁、第3図)
従来の超臨界蒸気圧縮回路では、所定の能力要求において予定の設定値に従って超臨界高サイド圧力調整を絞り弁の開度の調整で行う場合は、大幅な能力変更要求に追随できないのみならず、温度レベルの要求に対応できないという課題があった。ヒートポンプ給湯機として利用する場合、出湯温度目標値、つまり、利用側熱交換器(ガスクーラ)の熱媒体(水)利用温度設定値の温度レベル要求値に応答できず、利用者の不満を解消できないという問題があり、さらに、ヒートポンプ給湯システム(ヒートポンプと貯湯タンク)全体の省エネルギー化を考慮したものではないという問題を有し、環境保護上有用な実用的な製品が得られないという問題があった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたもので、例えばヒートポンプ装置と貯湯タンクの両者を含めたヒートポンプ給湯システム全体の大幅な能力要求幅において省エネルギー化を達成できるヒートポンプ装置を得ることを目的とする。
本発明に係るヒートポンプ装置は、回転速度可変な圧縮機と、利用側熱交換器と、絞り装置と、熱源側熱交換器を有する冷媒回路と、少なくとも利用側熱交換器の利用側熱媒体入口温度を検出する熱媒体入口温度検出手段と、利用側熱媒体出口温度を規定する熱媒体利用温度設定手段と、冷媒側高圧圧力検出手段を備えたヒートポンプ装置において、
前記熱媒体入口温度と同一の冷媒エンタルピーと、熱媒体利用温度設定手段によって規定された熱媒体出口温度と同一の冷媒エンタルピーとのエンタルピー差が最大となる冷媒圧力演算手段とその冷媒圧力以上かつ設定高圧圧力以下の高圧圧力になるように、前記圧縮機の回転速度を制御するものである。
本発明のヒートポンプ装置によれば、ヒートポンプ装置と利用側を含めたシステム全体の省エネルギー化を達成でき、実用的な製品が得られるという効果がある。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図1に示す。図1は本発明のヒートポンプ装置を組込んだヒートポンプ給湯システムの冷媒回路図であり、図2はこのヒートポンプ給湯システムにおけるph線図上の動作点を示す図である。
図1において、ヒートポンプ装置は、冷媒が循環する冷媒回路と利用側熱媒体が循環する水回路で構成される。冷媒回路は、回転速度可変な圧縮機1と、利用側熱交換器2と、絞り手段3と、熱源側熱交換器4と、高低圧熱交換器6が順次接続されており、熱源側熱交換器用に回転数可変な送風機5が設けられ、高低圧熱交換器6は利用側熱交換器2と絞り手段3の間の高圧部冷媒と、熱源側熱交換器4と圧縮機1の間の低圧部冷媒が熱交換するように配置されている。バイパス膨張弁7は、利用側熱交換器2と高低圧熱交換器6の間から絞り手段3と熱源側熱交換器5の間を接続するバイパス配管上に配置されている。高低圧熱交換器6は例えば2重管熱交換機であり、冷媒の流れ方向は高圧部の冷媒と低圧部の冷媒が相互に対向流とすることが望ましい。図1の圧縮機1は高圧冷媒の圧力や温度を変化できるように圧縮機駆動装置としてインバータ制御で希土類磁石を界磁側に有するDCブラシレスモータを使用して回転数を可変としている。図1は基本的な回路だけを説明しているので、圧縮機1の吸入側に冷媒音を低減させるサクションマフラの様な容器を設ける、圧縮機の吐出側に流出した潤滑油を回収する容器を設けるなど図1の構成に他の目的の構造を付加することは構わない。このヒートポンプ装置を循環する冷媒は、冷凍サイクルの少なくとも高圧側が臨界圧力(約73kg/cm2)以上で超臨界状態となり、且つ、容易に入手できる自然冷媒、例えば二酸化炭素(CO2)が用いられる。
また、図1に示すように冷媒回路には、圧縮機1の吸入冷媒の低温温度を計測する吸入温度センサ8aと、圧縮機から吐出される高温冷媒の温度を計測する吐出温度センサ8bと、により温度を計測し、冷媒回路の制御を行なう室外制御装置の中のマイコン9へデータを送信している。また同様に室外制御装置の中のマイコン9に接続されたり設けたりして高圧圧力を直接検出し、或いは、運転状態から演算するなどにより高圧圧力を求める高圧圧力検出手段10aと、運転状態からエンタルピー差が最大となる圧力状態を求める高圧圧力演算手段10bと、吸入圧力を直接計測したり冷媒の物理状態等から吸入圧力を求める吸入圧力検出手段10c等、がマイコン9に設けられ、冷媒状態を検知および演算する。
図1の冷媒回路図には給湯回路のタンク11から例えば風呂などにタンク内に貯留した一定温度のお湯を供給する給湯装置や給湯回路に水を供給する利用側の回路構成は省略してある。この給湯回路である水回路は、貯湯タンク11下部と、利用側熱交換器2と、貯湯タンク11上部を接続して構成され、貯湯タンク11下部と利用側熱交換器2を接続する配管上には、利用側熱媒体搬送ポンプ12が配置されている。水回路には、熱媒体入口温度検出手段13aと、熱媒体出口温度検出手段13bと、室内リモコン14と、熱媒体利用温度設定手段15と、が配置され、水回路状態を検知および演算する。なお図1ではタンク11の下部から例えば15℃という低い温度の水を取り出して利用側熱交換器2で例えば90℃に沸かす構成を示しているが、タンク中央の例えば40℃という中程度の温度の水を取り出す構成を別に設け低温水取りだし回路と切替えられるようにしても良い。
次に動作について説明する。まずはユーザにより沸上げ温度、つまり利用温度が熱媒体利用温度設定手段15により設定される。その沸上げ設定温度に基づいて貯湯タンク11内を上部から下部に向かって湯を沸き上げる。利用側熱媒体搬送ポンプ12は貯湯タンク11下部の低温水をくみ上げて、利用側熱交換器2で昇温して、貯湯タンク11の上部に戻され、上部から高温水が貯まってゆき、高温水と低温水の温度境界層が次第に下の方に移動しながら、同一温度レベルの蓄熱がされる。なお、水の密度は高温水の方が小さく、上部が高温水で下部が低温水の場合は分離されたままで存在し、混合することは少ない。ところが、貯湯タンク11に昇温されて戻ってくる温度が中温水ならば、逆に上部に貯まっていた高温水と混じり合い、貯湯タンク11内上部は冷えて中温水となる。したがって、温度が一定のお湯を要求される給湯装置に図1の冷媒回路を利用する場合には、貯湯タンク11上部に流入する温水は高温の一定値を保つ必要があり、利用側熱媒体出口温度は一定の高温値を保つことが重要である。
さらに、この利用側熱媒体出口温度を決定するヒートポンプ装置の動作について図1と図2で説明する。まず、圧縮機1で圧縮され吐出された高圧高温のガス冷媒r2は、利用側熱交換器2で利用側熱媒体を加熱し、冷媒自身は高圧で低温低エンタルピー状態r3になり、高低圧熱交換器6で低圧低温冷媒と熱交換し、高圧低温冷媒r4となる。さらに、絞り手段3で圧力降下した低圧二相冷媒r5は熱源側熱交換器4で蒸発し、外気のエンタルピーを取り入れて低圧冷媒r8となる。低圧冷媒r8は高低圧熱交換器6で高圧冷媒からの熱交換により、冷媒自身はガス化して状態r1となり、再び圧縮機に吸入され圧縮される。この高低圧熱交換器6で熱交換量を調節する手段として、バイパス膨張弁7があり、高圧低温冷媒r3を断熱膨張させて、低圧二相冷媒r6を発生させて、絞り手段3の低圧二相冷媒r5と混合し、低圧二相冷媒r7として熱源側熱交換器4に流入することになる。したがって熱源側熱交換器4への低圧二相冷媒の乾き度は状態r5と状態r6の間の任意値に調節可能である。このモリエル線図の飽和ガス線の圧力最大点以上の圧力においては超臨界圧ガス状態である。この飽和ガス線の中は冷媒が2相状態、右外はガス、左外は液状態である。
次に、給水温度(熱媒体入口温度)と目標出湯温度(利用側熱媒体出口温度)が与えられたときの最高COPを出す理想的蒸気圧縮回路について説明する。圧縮機1によってガス冷媒r1は断熱圧縮され、図2のph線図上、断熱線である等エントロピー線に沿って高圧高温ガスr2になる。利用側熱交換器2の熱交換能力が十分に大きい理想状態では利用側熱媒体(水)と冷媒(CO2)が対向流で熱交換しており、冷媒の温度Td=T2=利用側熱媒体出口温度Two、冷媒の温度T3=熱媒体入口温度Twiとなっている。
具体的に給水温度Twi=40℃、目標出湯温度Two=90℃の時、ph線図上の冷媒の動作点を図3に示す。給水温度と目標出湯温度が与えられた時の冷媒動作状態は圧力の変化に応じて温度線上の複数の位置、例えば図3中のA,B,C・・・と多く存在する。冷凍サイクルにおける入出力の比を示すCOPにより省エネルギー化の程度をあらわすことが出来る。即ちCOPは冷媒回路の加熱能力が圧縮機入力の何倍になるかの比であって、能力を冷媒流量*エンタルピー差として図3の冷凍サイクル理想状態にて説明する。ここで、G;冷媒回路における冷媒循環流量[kg/s]、h1は圧縮機吸入エンタルピー[kJ/kg]、h2は圧縮機吐出冷媒エンタルピー(=利用側熱交換器入口冷媒エンタルピー)[kJ/kg]、h3は利用側熱交換器出口冷媒エンタルピー[kJ/kg]とすると、COP=G×(h2−h3)/G×(h2−h1)=(h2−h3)/(h2−h1)となる。
圧縮機の高圧限界12MPa以下では、圧縮機入力W[kW]=G×(h2−h1)は、圧縮機の吐出吸入エンタルピー差はA,B,Cに対し、変化は少ないが、COPの分子である給湯能力Q[kW]=G×(h2−h3)利用側熱交換器出口冷媒エンタルピーの入口との差で見るとAが最も大きく、高圧圧力が上がったBでは給湯能力Qが小さくなり、高圧圧力が下がったCでも給湯能力Qは小さくなる。これは図3に示すように圧力状態により等温度線が変化しており、したがって、利用側熱交換器の温度が決められると、超臨界蒸気圧縮冷凍サイクルの給湯COPを最大にするためには、h2−h3の差が最大となる高圧の時、つまり、熱媒体入口温度Twi=40℃と同一の温度40℃の冷媒エンタルピーh3と、熱媒体出口温度Two=90℃と同一の温度90℃の冷媒エンタルピーh2と、の差が最大となるAの冷媒圧力はPd=10.62[MPa]の時が最高COPとなる。すなわち、高圧側冷媒の状態が圧縮機など装置として得られる高圧限界以下の超臨界状態では、利用側熱媒体温度検知手段で検知される給水温度と目標沸き上げ温度が設定されれば、その条件に対し理論的にはCOPを最大にするh2−h3の差が最大となるエンタルピー差が存在する。したがって給水温度と目標沸き上げ温度が設定値を一覧表にまとめて記憶させ、図3に記載した理論データや実験値などからCOPを最大にするh2−h3の差が最大となる圧力を一覧表にまとめれば、給水温度を検出しユーザーが設定する目標沸き上げ温度に応じて制御する目標値として最適の高圧を目標高圧値として高圧圧力演算手段10bにて設定することが出来る。
なお、熱媒体入口温度Twi=40℃と同一の温度40℃の冷媒エンタルピーh3と、熱媒体出口温度Two=90℃と同一の温度90℃の冷媒エンタルピーh2と、については、図3に示す温度線図(又は冷媒の物性値)と、圧縮機から吐出される冷媒の状態である高圧圧力を用いて求めることが出来る。高圧圧力は圧縮機吐出側である高圧側配管などから直接検出しても良いが、圧縮機の吸入状態である冷媒の吸入圧力と吸入温度を直接検出する、あるいは蒸発器で計測する飽和温度などから演算するなど間接的に検出し、これらの吸入圧力と吸入温度、あるいは飽和温度と吸入温度から圧縮機のポリトロープ指数を用いれば式3から圧縮機の吐出圧力を推定できる。すなわち40℃の温度線とその時の高圧圧力から冷媒エンタルピーh3が、90℃の温度線と高圧圧力から冷媒エンタルピーh2が求められ、言い換えると冷凍サイクルの運転中の冷媒状態から、目標高圧値であるh2−h3の差が最大となる圧力値は記憶されたデータから高圧圧力演算手段10bにて容易に選択できることになる。
さらにこれを数式で表現するなら下記の式1となり、図3中の温度条件で決められた温度線における運転状態にて存在する高圧圧力のエンタルピーの交点での接線である接線m1と接線m2の傾きが等しくなる圧力Pが理想状態におけるCOP最大となる。
Figure 2008304134
実システムでは、利用側熱交換器2の熱交換能力が無限大ではないため、出湯温度Two=圧縮機吐出温度(利用側熱交換器入口冷媒温度)T2とはならず、目標高圧圧力は少し高めのPd*=Pd+αとなり、目標出湯温度も少し高めのTd*=Two+βとなる。この目標高圧圧力Pd*に向けて、所要給湯能力Q=G×(h2−h3)=V×Cpw×(Two−Twi)を満たすために冷媒循環流量G[kg/s]を圧縮機回転速度N[rps]によって制御する。ここで、V[kg/s]は利用側熱搬送媒体ポンプ流量、Cpw[kJ/kg・K]は水比熱。したがって圧縮機吐出冷媒温度と利用側熱交換器出口側冷媒温度を計測しエンタルピーを求め、記憶させている図3に基づき上記式1の接線を演算してCOP最大となる目標高圧値を高圧圧力演算手段10bにて得ることが出来る。
式4はある高圧値における熱媒体入口温度Twi=40℃と同一の温度40℃の冷媒エンタルピーh3での温度線の傾きと、同一の高圧値における熱媒体出口温度Two=90℃と同一の温度90℃の冷媒エンタルピーh2での温度船の傾きが同一となるこのある高圧値がCOP最大となることを示している。したがって図3に基づき上記式1の接線を演算してCOP最大となる高圧圧力を得る、あるいは圧縮機吐出冷媒温度と利用側熱交換器出口側冷媒温度のマップにて最大COPとなるデータを作成し記憶させて検出されたデータに基づき目標高圧値を高圧圧力演算手段10bにて選択しても良い。
なお、給湯装置として、利用者が必要な沸き上げ温度をいつでも得られるようにしたい。そのため、冷媒回路と給湯回路、即ち、ヒートポンプ装置と貯湯タンク側のヒートポンプ給湯システム全体の大幅な能力要求幅に対応できる省エネルギー化を得るため、高圧圧力の変動幅を大きくとることが出来るだけでなく高圧圧力の変動を目標値にすばやく合わせることが出来る圧縮機回転数での調整を選択して説明している。図2におけるモリエル線図上の冷媒回路図では圧縮機の回転数を上げて高い周波数に変えると、高圧圧力は上昇し低圧圧力は下がり図2の四角形は拡大する。一方、回転数を小さくすると高圧圧力は下がり低圧圧力は上がる。このように回転数を上下させて接線m1とm2の変化をマイコンに記憶させたph線図上で一致する点を見つける高圧圧力演算手段10bを設ければよい。しかしながら高圧圧力の調整は熱源側熱交換器4の熱源側熱交換器用送風機の風量、即ち送風機回転数を変化させても良い。風量を増やすと高圧圧力も低圧圧力も上昇するし、風量を減らすと高圧圧力も低圧圧力も下がることになる。従って、圧縮機回転数と熱源側熱交換器用送風機の回転数の両者を組み合わせて制御しても良いことは当然である。例えばタンク11の中央部から中温水を熱源とする構成でもCOPが良いシステムを得る制御が可能である。図3の状態は冷媒の種類や組合せにより変化するが、冷媒量とは無関係になる。以上高圧圧力制御を圧縮機周波数を変更して高圧圧力目標値にあわせる制御を行うが、目標設定値はh2−h3エンタルピー差最大以上であって、高圧限界値以下になるように大まかな設定でもほぼCOP最大が得られるため、先ず沸き上げ目標値に対しこの範囲になるように設定し、次に実際の圧縮機吐出冷媒温度計測値に対して式1の接線を演算して求めることでより簡単に、且つ精度良くCOP最大の制御が可能な装置が得られる。実験により目標高圧値を設定しようとする場合は、冷媒の状態と圧縮機の特性、すなわち圧縮機吸入圧力、吸入温度、吐出温度、利用側熱交換器出口温度、圧縮機ポリとロープ指数があれば求めることが出来る。
すなわち、実システムでは、利用側熱交換器2の熱交換能力が無限大ではないため、出湯温度Two=圧縮機吐出温度(利用側熱交換器入口冷媒温度)T2とはならず、目標高圧圧力は少し高めのPd*=Pd+αとしており、目標出湯温度も少し高めのTd*=Two+βとする。従って理想状態での目標高圧圧力値Pd*以上を得る高圧圧力演算手段10bであれば良いので、図2におけるr1、r2、r3の運転中の高圧圧力と圧縮機吸入冷媒温度データを検出し、目標出湯温度とによりエンタルピーを求めることで高圧圧力演算手段10bにて記憶された関数又はマップであるph線図から接線m1、m2を両方同時に演算し、傾きが一致する圧力を高圧圧力演算手段10bにて探す動作を行うと、保護装置における高圧限界が近く、効率の良い方向を早く見つけることが出来る。+αはマイコンにてあらかじめ設定しておく。
さらに、ユーザ要求の利用温度設定値、ひいては、貯湯タンク内高温水取出し温度、さらには熱媒体出口温水温度Twoを達成するために、電子膨張弁の開度を制御することによって圧縮機吸入ガス冷媒の過熱度を調整して最終的に圧縮機吐出温度目標値Td*=Two+βに一致するように制御する。以上のように目標高圧圧力は目標出湯温度に合わせて求め常に圧縮機周波数を調整しており、計測される吐出温度値は絞り手段3にて目標出湯温度より若干高めに随時調整しているので、目標出湯温度の設定値が大幅に変わろうと、給水温度が急激に変化しようと常に最大COPが得られる制御が行われる。給湯装置では目標出湯温度にあわせる制御であるのでエンタルピーを圧縮機吐出温度目標値Td*=Two+βにて求めてエンタルピー差を演算するようにしたが、実際の運転状態である利用側熱媒体の出口側温度に相当する冷媒温度、言い換えると、圧縮機冷媒吐出温度に応じてエンタルピー差を演算しても良いことは当然である。
CO2冷媒では、冷媒回路内が高圧かつ高温になり、圧縮機保護が重要である。例えば、高圧限界は最大高圧圧力12MPa、かつ、吐出温度限界が120℃である。CO2冷媒を使用したヒートポンプ給湯機では、この限界付近を使用しており、どちらの限界が先に達するかが重要である。図4にどちらの限界に到達しやすい近い領域かを、ゾーンに区分けする説明を示す。図4中の高圧限界Pdmax(=12MPa)と、吐出温度限界Tdmax(=120℃)の交点をPとする。Pを通る等エントロピー線S1と飽和ガス線との交点をQとする。PQ線より左側の高圧のゾーン全体をMゾーンとし、PQ線より右側の低圧のゾーン全体をNゾーンとする。高圧限界は最大高圧圧力12MPa、かつ、吐出温度限界が120℃とすると、このPQ線はすでに説明してきているように高圧圧力演算手段10bにて記憶された関数又はマップであるph線図から容易に求めることが出来る。
ここで、圧縮機吸入ガス冷媒がPQ線図上ならば、圧縮後の吐出冷媒は高圧限界と吐出温度限界に同時に達する。圧縮機吸入ガス冷媒がMゾーンなら先に高圧限界に達する。圧縮機吸入ガス冷媒がNゾーンならば吐出温度限界に先に達する。夏期の外気温度が高い時、熱源側熱交換器内の低圧冷媒圧力が上昇し、圧縮機吸入ガス冷媒はMゾーンとなって、高圧限界に達しやすくなり、保護1としての高圧限界を避けて、かつ、吐出温度Td*を維持する運転制御が必要になる。そのときは、熱源側熱交換器用送風機5の回転数を落とし、熱交換能力を低下させて、低圧圧力を下げることによってPQ線まで降下させる。一方、冬期の低外気温度の時は、逆に熱源側熱交換器4内の冷媒圧力が下がり、圧縮機吸入冷媒がNゾーンに入り、吐出温度限界に達しやすくなり、保護2としての吐出温度限界を避けて、かつ、吐出圧力Pd*となる運転制御が必要になる。そのときは、圧縮機吸入ガス冷媒を湿りにし、低エンタルピー側に平行移動させる必要があり、バイパス膨張弁7を制御する。それでも制御できない場合は、圧縮機1の回転数を落とし、温度Two確保を優先させる。
保護のかからない通常運転の状態では圧力を制御するには圧縮機の周波数、すなわち回転数を高くもしくは低く制御する。一方吐出温度を上下させるのに絞り手段である開閉弁の開度を開く方向もしくは閉じる方向に制御する。給湯装置における通常の運転では確保すべき利用側熱媒体(出湯温度)に応じて設定された冷媒の吐出温度を維持しながら省エネルギー運転を行う制御が行われている。高圧限界値に近い運転を行う場合、吐出温度限界値に近い運転を行う場合、装置の信頼性、安全性を確保し寿命を確保するため限界値を超えない保護動作が行われる。この保護動作を行う際は高圧圧力や吐出温度が限界値を超えないように圧力を所定値下げる、あるいは吐出温度を所定値下げる制御を行うが、この下げる制御では能力を維持するという通常の制御の代わりに能力維持を犠牲にする制御となる。冷媒回路を循環する冷媒の高圧側圧力が増大しすぎて装置全体の安全にかかわる問題の発生を避けるような高圧圧力保護に対し限界値から圧力を所定値下げるため、例えば圧縮機1の周波数を低くして高圧を下げるという制御が行われる。あるいは熱源側熱交換気用送風機5の回転数を下げてファン風量を減らし高圧を下げることも可能である。更に絞り手段である主弁3の開度を開く方向に操作し高圧を下げることも可能である。更にバイパス弁7の開度を開く方向に操作して高圧を下げることも可能である。一方冷媒の温度が上がりすぎて装置の寿命などの問題を起こさないような吐出温度保護に対し吐出温度を限界値から所定値下げるため、例えば主弁開度3を開く方向に操作する。あるいは圧縮機1の周波数を低くする。更には熱源側熱交換気用送風機5の回転数を下げてファン風量を減らす制御が可能である。なお、以上の保護動作では、能力維持を一時的に犠牲にして装置の信頼性を維持する制御内容であったが、給湯装置のようにユーザーが欲しいときに必要な温度のお湯を望む場合これを満足させるため一定の能力を常に維持したいという考えがある。このため保護運転の際は能力が維持できず満足できない状態も考えられる。このようなときに一時的に出湯温度が下がったとしてもタンク内の高温のお湯の量が減るだけでユーザーに直接迷惑をかけないということから能力を下げないで高圧保護を行うため、あるいは吐出温度保護を行うため給湯側回路のポンプ回転数を高くして冷媒回路の高圧を下げる、あるいは吐出温度を下げるということが可能である。
本発明のヒートポンプ装置は、回転速度可変な圧縮機と、利用側熱交換器と、絞り手段と、熱源側熱交換器を有する冷媒回路と、少なくとも利用側熱交換器の利用側熱媒体入口温度を検出する熱媒体入口温度検出手段と、利用側熱媒体出口温度を規定する熱媒体利用温度設定手段と、冷媒側高圧圧力検出手段を備え、熱媒体入口温度と対応する冷媒エンタルピーと、熱媒体利用温度設定手段によって規定された熱媒体出口温度と対応する冷媒エンタルピーと、のエンタルピー差が最大となる冷媒圧力演算手段を設け、その冷媒圧力以上かつ設定高圧圧力以下の高圧圧力になるように、圧縮機の回転速度を制御する。
図1における一例であるヒートポンプ給湯装置は、冷媒が循環する冷媒回路と利用側熱媒体が循環する水回路で構成され、冷媒回路は、回転速度可変な圧縮機、利用側熱交換器、絞り手段及び熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させる冷媒回路と、圧縮機から吐出される冷媒の高圧限界圧力値を設定する高圧保護手段と、圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度限界値を設定する吐出温度保護手段が設けられている。この高圧保護手段は図4中の高圧限界Pdmax(=12MPa)と、吐出温度限界Tdmax(=120℃)の交点をPとすると、Pを通る等エントロピー線S1と飽和ガス線との交点をQとし、PQ線より左側の高圧のゾーン全体をMゾーンとして高圧限界値にて保護を行う領域である。一方、PQ線より右側の低圧のゾーン全体をNゾーンとして、吐出温度限界値で保護を行う領域である。このPQ線はすでに説明してきているように高圧圧力演算手段10bにて記憶された関数又はマップであるph線図から容易に求めることが出来、冷媒回路の冷媒の状態を検出し、高圧限界圧力値に近いゾーンか又は吐出温度限界値に近いゾーンかを冷媒状態からわかることになる。あるいは冷媒状態の検出結果から判断を、同様に室外マイコン9の中にもうけられたゾーン判別手段にて行っている。この判別されたゾーンに応じて熱源側熱交換器用送風機の回転数を可変させる送風機回転数制御手段による制御、もしくは、絞り手段の電子制御弁の開度制御、もしくは、バイパス膨張弁の開度制御、もしくは、圧縮機回転数可変手段による制御の各制御内容を変更している。
例えば、高圧限界圧力値に近いゾーンでの運転状態では、低圧圧力を下げて高圧を下げる内容の制御を行う。また、吐出温度限界値に近いゾーンでの運転状態では、圧縮機の吸入ガス冷媒を渇きから湿り状態へ近づける、すなわち図2におけるr1の位置を飽和線に近づける内容の制御を行う。
例えば熱源の冷凍サイクルであるヒートポンプ装置と利用側である貯湯タンク11を含む給湯回路であろうと、あるいは利用側の熱交換器が空気調和装置の室内機に設けられた室内熱交換器であり室内の暖房を行う場合であろうと、この熱源サイクルと利用側装置の両者を含めたヒートポンプ給湯システムあるいはヒートポンプ空調システム全体の場合、周囲環境変動や利用者の要求により大幅な能力要求幅を必要とする。更にこのような給湯装置では、利用者が何時でも望む温度で必要な湯量のお湯が得られるという状態を準備しておく、あるいは空調能力を準備しておく必要があり、そのため湯を沸かす、あるいは暖房を行う熱源である冷凍サイクルは、利用者優先、装置簡単化から、最大沸上げ温度や最大沸上げ湯量、空調温度や空調能力などの装置の仕様に必要な加熱能力である一定の能力(たとえば4.5kWなど)を常に維持すべく、外気等、すなわち環境の変化に対応してあらかじめ設定された圧縮機1の回転周波数を増減させて冷媒流量を変化させる能力維持目的のフィードバック制御を行っている。一方利用者はリモコンにて、装置として可能な加熱量を感覚的な表現、大目、少なめ、あるいは寒いなどの設定が可能である。又、利用者の使用方法を学習するなどにより装置は自動的に目標出湯温度や目標暖房温度を設定し、目標温度を利用側熱交換器2で加熱して得られる冷媒温度である目標吐出温度にて設定する。圧縮機から吐出される高温冷媒が目標値になるように絞り手段の開度を増減する別のフィードバック制御を行っている。このように本発明は絞り手段3の開度調整では大幅な能力の変化に対応できない、あるいは、圧縮機からの冷媒吐出温度が十分上がらず目標温度を確保できないなどに対し、絞り手段3を設けこの開度による吐出温度制御で目標値である出湯温度、暖房温度などを確保し、且つ、バイパス弁7で運転範囲を広げ、このバイパス弁の開度調整や圧縮機の周波数制御などで利用側熱交換器2にてエンタルピー差最大となるように高圧を制御してエネルギー消費を最小としながら必要な能力を確保するものである。
又、利用側熱交換器2である水循環回路の放熱器からの出湯温度を目標値にあわせるように調整すべく利用側熱媒体搬送用ポンプ12が水循環回路に設けられている。水循環回路におけるポンプの回転数は、熱源である冷凍サイクル装置の放熱器から供給される加熱能力にて、循環水が加熱されて目標出湯温度になるように出湯温度だけを見て流量をフィードバック制御している。なお、通常の環境条件では得られない必要な温度のお湯を得る等のために、冷凍サイクルにバイパス回路を設け、これに設けられたバイパス弁7により運転での能力制御範囲を広げる対応をしている。又、圧縮機周波数の上下を制限するなど保護装置を設けている。以上の制御は各制御サイクル毎にそれぞれのパラメータがそれぞれ設定された目標値になっているかを検出し目標値に接近させるそれぞれ独立した制御動作を行うとともに、環境の変化や利用者の設定値の変化などに応じて目標値を設定しなおす動作を自動的に繰り返している。すなわち、1サイクル毎に検出と設定の動作を行うシーケンス制御が行われている。
本発明の冷媒圧力演算手段は、熱媒体入口温度T1、熱媒体出口温度T2とした場合に、下記の式2を満足する冷媒圧力を演算する、もしくは、その結果を記憶している。
Figure 2008304134
冷媒圧力演算手段は、熱媒体入口温度T1、熱媒体出口温度T2とした場合に、式2を満足する冷媒圧力に所定値を加えた圧力を演算する、もしくは、その結果を記憶している。
冷媒圧力演算手段は、熱媒体入口温度T1、熱媒体出口温度T2とした場合に、式3を満足する冷媒圧力を演算する、もしくは、その結果を記憶している。
Figure 2008304134
本発明の冷媒側高圧圧力検出手段は、圧縮機吐出口から絞り手段入口までの間の高圧側冷媒配管に設けた高圧圧力センサである。
本発明の冷媒側高圧圧力検出手段は、圧縮機吸入圧力検出手段による吸入圧力Psと、圧縮機吸入冷媒温度検知手段による吸入冷媒温度Tsと、圧縮機吐出温度検出手段による吐出温度Tdと、あらかじめデータとして保有する圧縮機の特性をあらわすポリトロープ指数nにより、高圧圧力Pdを式4で演算する。
Figure 2008304134
本発明の絞り手段は、電子制御弁であって、冷媒回路中の圧縮機吐出温度センサを有し、その吐出温度検出値をあらかじめ設定した吐出温度目標値になるように電子制御弁を制御する。
本発明のヒートポンプ装置は、利用側熱交換器と高低圧熱交換器の間と、絞り手段と熱源側熱交換器の間を接続する配管上にバイパス膨張弁を配置し、バイパス膨張弁は電子制御弁であって、圧縮機吸入冷媒温度検知手段による吸入冷媒温度と、吸入圧力から求まる吸入過熱度をあらかじめ設定した吸入過熱度目標値になるように電子制御弁を制御する。
高圧保護用最高高圧圧力設定値を有するヒートポンプ装置において、熱源側熱交換器用送風機の回転数を可変させる送風機回転数制御手段による制御、もしくは、絞り手段の電子制御弁の開度制御、もしくは、バイパス膨張弁の開度制御、もしくは、圧縮機回転数可変手段による制御、によって、高圧保護を可能とする。
高温保護用最高吐出温度設定値を有するヒートポンプ装置において、熱源側熱交換器用送風機の回転数を可変させる送風機回転数制御手段による制御、もしくは、絞り手段の電子制御弁の開度制御、もしくは、バイパス膨張弁の開度制御、もしくは、圧縮機回転数可変手段による制御、によって、吐出温度保護を可能とする。
本発明の冷媒が二酸化炭素、もしくは二酸化炭素をふくむものである。
本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機の冷媒回路図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機の運転状況を表したph線図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機の運転状況を表したph線図である。 本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機の運転状態を表したph線図である。
符号の説明
1 圧縮機、2 利用側熱交換器、3 絞り手段、4 熱源側熱交換器、5 熱源側熱交換器用送風機、6 高低圧熱交換器、7 バイパス膨張弁、8 冷媒温度検出手段、9 室外マイコン、10a 高圧圧力検出手段、10b 高圧圧力演算手段、10c 吸入圧力検出手段、11 貯湯タンク、12 利用側熱媒体搬送用ポンプ、13 利用側熱媒体温度検知手段、14 室内リモコン、15 熱媒体利用温度設定手段。

Claims (13)

  1. 回転速度可変な圧縮機、利用側熱交換器、絞り手段及び熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させる冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される高圧冷媒圧力を検出する高圧圧力検出手段と、前記利用側熱交換器の冷媒入口温度を検出する冷媒入口温度検出手段と、前記利用側熱交換器の冷媒出口温度を検出する冷媒出口温度検出手段と、前記高圧冷媒圧力と前記冷媒入口温度から得られる入口冷媒エンタルピーと前記高圧冷媒圧力と前記冷媒出口温度から得られる出口冷媒エンタルピーの2つのエンタルピーの差が最大となる高圧圧力を求める高圧圧力演算手段と、前記圧縮機から吐出される高圧冷媒の圧力が前記高圧圧力演算手段にて求めた2つのエンタルピーの差が最大となる高圧圧力になるように、前記圧縮機の回転速度を制御することを特徴とするヒートポンプ装置。
  2. 前記高圧圧力演算手段は、前記入口冷媒エンタルピーと前記出口冷媒エンタルピーの2つのエンタルピーの差が最大となる高圧圧力を求める代わりに、前記冷媒入口温度と前記冷媒出口温度の両方の温度線の傾きが同一となる高圧圧力を求め、前記冷媒入口温度と前記冷媒出口温度の両方の温度線の傾きが同一となる前記高圧圧力を目標値として前記圧縮機の回転速度を制御することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記高圧圧力演算手段は、前記冷媒入口温度と前記冷媒出口温度を検出した値にあらかじめ設定された値を加えた温度にて前記圧縮機の回転速度を制御する目標値である高圧圧力を求めることを特徴とする請求項1又は2記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記冷媒圧力演算手段は、求められた高圧圧力に所定値を加えた圧力を目標値とすることを特徴とする請求項1又は2記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記高圧圧力演算手段は、前記冷媒入口温度と前記冷媒出口温度の少なくとも一方を検出する代わりに前記冷媒入口温度と前記冷媒出口温度の少なくとも一方に相当する前記利用側熱交換器の利用側熱媒体の温度により前記圧縮機の回転速度を制御する目標値である高圧圧力を求めることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のヒートポンプ装置。
  6. 高圧冷媒圧力を検出する前記高圧圧力検出手段は、圧縮機吐出口から絞り手段入口までの間の高圧側冷媒配管に設け高圧圧力を直接検出する、もしくは、圧縮機吸入圧力検出手段が検出する吸入圧力と、圧縮機吸入冷媒温度検知手段が検出する吸入冷媒温度と、圧縮機吐出温度検出手段画検出する吐出温度となどにより、高圧圧力を演算することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のヒートポンプ装置。
  7. 前記絞り手段は、電子制御弁であって、圧縮機吐出温度を検出する圧縮機吐出温度検出手段にて検出された吐出温度検出値をあらかじめ設定した吐出温度目標値になるように電子制御弁を制御することを特徴とした請求項1ないし6のいずれかに記載のヒートポンプ装置。
  8. 前記利用側熱交換器と前記高低圧熱交換器の間と、前記絞り手段と前記熱源側熱交換器の間を接続する配管上にバイパス膨張弁を配置し、前記圧縮機の吸入冷媒温度を検知する圧縮機吸入冷媒温度検知手段による吸入冷媒温度と、前記圧縮機吸入圧力検出手段による吸入圧力から求まる吸入過熱度をあらかじめ設定した吸入過熱度目標値になるように前記バイパス膨張弁を制御することを特徴とした請求項1ないし7のいずれかに記載のヒートポンプ装置。
  9. 回転速度可変な圧縮機、利用側熱交換器、絞り手段及び熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させる冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される冷媒の高圧限界圧力値を設定する高圧保護手段と、前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度限界値を設定する吐出温度保護手段と、前記冷媒回路の冷媒の状態から、前記高圧限界圧力値に近い領域か又は吐出温度限界値に近い領域かを検出し、この検出結果に応じて高圧圧力を下げる制御、または吐出温度を下げる制御を行う制御手段と、を設けたことを特徴とするヒートポンプ装置。
  10. 前記高圧限界圧力値に近い領域では、前記制御手段は低圧圧力を下げる内容の制御を行い高圧圧力を下げることを特徴とする請求項9記載のヒートポンプ装置。
  11. 前記吐出温度限界値に近い領域では、前記制御手段は前記圧縮機の吸入ガス冷媒を渇きから湿り状態へ近づける内容の制御を行うことを特徴とする請求項9記載のヒートポンプ装置。
  12. 前記冷媒回路の冷媒の状態から高圧限界圧力値に近い領域か吐出温度限界値に近い領域かを判断するゾーン判別手段と、を備え、前記判別されたゾーンに応じて熱源側熱交換器用送風機の回転数を可変させる送風機回転数制御手段による制御、もしくは、絞り手段の開度制御、もしくは、バイパス膨張弁の開度制御、もしくは、圧縮機回転数可変手段による制御の各制御内容を変更することを特徴とするヒートポンプ装置。
  13. 冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載のヒートポンプ装置。
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