JP2008303971A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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達也 上杉
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Abstract

【課題】入力軸及び出力軸間における変速比を複数段階に切換え可能な変速ギヤ機構を備えた車両用駆動装置において、何等かの誤作動に起因して、或る変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続及び他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続が同時になされる二重接続が生じようとしても、その二重接続を簡単な構成で確実に抑制する。
【解決手段】変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォーク(第2速変速シフトフォーク47B)と、他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォーク(第4−6速変速シフトフォーク47D)とを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する連係手段(奇数変速段用連係部材や偶数変速段用連係部材91)を設ける。
【選択図】図19

Description

本発明は、車両に搭載されたエンジン等の動力源に連結される入力軸と、該車両の駆動輪に連結される出力軸と、該入力軸及び出力軸間における変速比を複数段階に切換え可能な変速ギヤ機構と、該変速ギヤ機構を各変速段にそれぞれ切り換える変速段切換手段とを備えた車両用駆動装置に関する技術分野に属する。
従来より、車両に搭載されたエンジンに連結される入力軸と、該車両の駆動輪に連結される出力軸と、該入力軸及び出力軸間における変速比を複数段階に切換え可能な変速ギヤ機構と、この変速ギヤ機構を各変速段にそれぞれ切り換える、同期装置等を含む変速段切換手段と、上記出力軸を駆動可能なモータとを備え、エンジンの動力を変速ギヤ機構で変速して出力軸を介して駆動輪に伝達するとともに、モータの動力を出力軸を介して駆動輪に伝達するようにした車両用駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような車両用駆動装置では、モータがエンジンをアシストして駆動輪を駆動することができるようになる。
このような車両用駆動装置や変速機(変速機も車両用駆動装置であるともいえる)では、上記変速ギヤ機構は、通常、上記出力軸又は該出力軸に平行に配設された軸上に遊嵌された状態で配設されかつ上記各変速段時に上記動力源から出力軸への動力源の動力伝達経路となる変速ギヤをそれぞれ有している。そして、上記各変速ギヤと該変速ギヤ配設軸とを動力伝達可能に接続するための同期装置と、該同期装置を、変速シフトフォークを介して、上記変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との断接を行うように駆動する油圧サーボとが設けられている。
特開2002−089594号公報
ところで、上記車両用駆動装置(変速機を含む)では、何等かの誤作動に起因して、或る変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続及び他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続が同時になされる二重接続(例えば第1速及び第3速の状態になる)が生じると、駆動輪がロックするという問題がある。
そこで、従来では、上記油圧サーボの作動を制御するための油圧制御回路に、上記二重接続が抑制されるようなフェイルセーフ機構を組み込んでいる。
しかし、上記二重接続抑制のためのフェイルセーフ機構を油圧制御回路に組み込むと、バルブ等が多数必要になって油圧制御回路がかなり複雑なものになるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記車両用駆動装置において、何等かの誤作動に起因して二重接続が生じようとしても、その二重接続を簡単な構成で確実に抑制しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する連係手段を設けるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、車両に搭載された動力源に連結される入力軸と、該車両の駆動輪に連結される出力軸と、該入力軸及び出力軸間における変速比を複数段階に切換え可能な変速ギヤ機構と、該変速ギヤ機構を各変速段にそれぞれ切り換える変速段切換手段とを備えた車両用駆動装置を対象とする。
そして、上記変速ギヤ機構は、上記出力軸又は該出力軸に平行に配設された軸上に遊嵌された状態で配設されかつ上記各変速段時に上記動力源から出力軸への動力源の動力伝達経路となる変速ギヤをそれぞれ有し、上記変速段切換手段は、上記各変速ギヤと該変速ギヤ配設軸とを動力伝達可能に接続するための同期装置と、該同期装置を、変速シフトフォークを介して、上記変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との断接を行うように駆動する油圧サーボとを有し、上記変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する連係手段を備えているものとする。
上記の構成により、何等かの誤作動に起因して二重接続が生じようとしても、その二重接続が連係手段によって抑制される。このような二重接続抑制機能を油圧制御回路に組み込んだ場合には、油圧制御回路がかなり複雑なものになるのに対し、本発明では、連係手段によって変速シフトフォークを機械的に連係するだけであるので、簡単な構成で済む。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記出力軸に平行に配設された第1及び第2カウンタ軸を備え、上記第1カウンタ軸上には、複数の奇数変速段用の変速ギヤが配設され、上記第2カウンタ軸上には、複数の偶数変速段用の変速ギヤが配設されており、上記連係手段は、上記奇数変速段用の変速ギヤと上記第1カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の奇数変速段用の変速ギヤと上記第1カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する奇数変速段用連係部材、及び、上記偶数変速段用の変速ギヤと上記第2カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の偶数変速段用の変速ギヤと上記第2カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する偶数変速段用連係部材の少なくとも一方を有しているものとする。
すなわち、第1及び第2カウンタ軸を設ける場合、通常、入力軸から第1及び第2カウンタ軸へ、それぞれ第1及び第2クラッチを介して動力源の動力を伝達するように構成しておく。この第1カウンタ軸には奇数変速段用の変速ギヤを配設し、第2カウンタ軸には偶数変速段用の変速ギヤを配設しておくことで、上記2つのクラッチの断接状態を入れ換えるだけで、次の変速段にスムーズに移行することができるようになる。例えば第1速においては、第1クラッチが接続状態にあり、第2クラッチが切断状態にあり、動力源の動力が第1カウンタ軸及び第1速用の変速ギヤを介して出力軸に伝達される。このとき、第2カウンタ軸に配設された第2速用の変速ギヤと第2カウンタ軸とを接続しておく。このようにしていても、第2カウンタ軸に動力源の動力が伝達されていないので問題はない。そして、第2速に切り換える際に、第1クラッチを切断状態に切り換えかつ第2クラッチを接続状態に切り換えるだけで、第2速にスムーズに移行することができるようになる。このような構成では、奇数変速段用の変速ギヤと第1カウンタ軸との接続、及び偶数変速段用の変速ギヤと第2カウンタ軸との接続が同時になされても問題はなく、それらの接続が同時になされないように構成する必要はない。
そして、本発明では、同じカウンタ軸上に配設された変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォーク同士を連係するので、第1カウンタ軸上での二重接続や第2カウンタ軸上での二重接続を確実に抑制することができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、上記出力軸を駆動可能な、上記駆動源とは別個のモータと、上記車両の車速が所定車速よりも低い低車速時には上記モータと出力軸とを接続する一方、該所定車速以上の高車速時には上記モータと出力軸との接続を断つモータ断接手段と、上記モータ断接手段により上記モータと出力軸との接続が断たれることに連動して、上記変速段切換手段による上記変速ギヤ機構の所定の低速変速段への切換えを抑制する低速変速段切換抑制手段とを更に備えているものとする。
このことにより、低車速時にはモータがエンジンをアシストして駆動輪を駆動する一方、モータのロータが動力源により引き摺られて回転するような高車速時には、モータと出力軸との接続を断つので、モータを効率良く駆動することができる。そして、モータと出力軸との接続が断たれることに連動して、所定の低速変速段(通常、第1速又は第1速及び第2速)への切換えが抑制されるので、高車速時に、何等かの誤作動に起因して所定低速変速段に切り換わろうとしても、低速変速段切換抑制手段によってその切換えを確実に抑制することができ、この結果、車両が急減速したりエンジンが過回転したりするのを防止することができる。
以上説明したように、本発明の車両用駆動装置によると、変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する連係手段を設けるようにしたことにより、何等かの誤作動に起因して二重接続が生じようとしても、その二重接続を簡単な構成で確実に抑制することができ、二重接続抑制のためのコストの低減化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用駆動装置1を示し、この車両用駆動装置1は、車両(後輪が駆動輪であるFR車)に搭載された動力源としてのエンジン2に連結される入力軸3と、この入力軸3と同軸上(入力軸3の延長上)に配設され、該車両の駆動輪にプロペラシャフト及び差動装置(これら駆動輪、プロペラシャフト及び差動装置の図示は省略する)を介して連結される出力軸4と、この出力軸4に平行(つまり入力軸3に平行)に配設され、入力軸3を介して上記エンジン2の動力が伝達される第1及び第2カウンタ軸5,6と、入力軸3及び出力軸4間における変速比を複数段階(本実施形態では、6段階)に切換え可能な変速ギヤ機構7とを備えている。
本実施形態では、上記エンジン2と入力軸3との間には、フライホール11とモータジェネレータ12のロータ12aとが介在しているが、入力軸3をエンジン2に直結するようにしてもよい。このモータジェネレータ12は、基本的には発電機として用いるが、エンジン2を始動する際には、モータとして用いる。尚、モータジェネレータ12を、エンジン2と共に車両の駆動輪を駆動するためにモータとして用いることも可能である。また、入力軸3と連結する動力源としては、モータ(モータジェネレータ12には限られない)のみであってもよい。
上記車両用駆動装置1が上記車両に搭載された状態においては、図1の左右方向が車両前後方向であり、エンジン側(図1の左側)が車両前側となり、後述のモータ8側(図1の右側)が車両後側となる。以下、「前」及び「後」は、車両用駆動装置1が車両に搭載された状態で該車両を基準にした前及び後のことをそれぞれいうものとする。
上記入力軸3の後端部は、上記出力軸4の前端部を回転支持する軸受部3aを構成しており、この軸受部3aの外周側には、上記エンジン2の動力を上記第1及び第2カウンタ軸5,6に伝達するための駆動ギヤ15が入力軸3と一体に設けられている。この駆動ギヤ15は、第1及び第2カウンタ軸5,6にそれぞれ遊嵌された状態で配設された第1及び第2従動ギヤ16,17と噛合している。
上記第1カウンタ軸5は、第1多板クラッチ機構18により、第1従動ギヤ16(つまり入力軸3)と動力伝達可能に接続されるようになっている。また、上記第2カウンタ軸6は、第2多板クラッチ機構19により、第2従動ギヤ17(つまり入力軸3)と動力伝達可能に接続されるようになっている。上記第1多板クラッチ機構18は、入力軸3と第1カウンタ軸5とを接続する接続状態と、該接続を断つ切断状態とを切り換え可能に構成されており、第2多板クラッチ機構19は、入力軸3と第2カウンタ軸6とを接続する接続状態と、該接続を断つ切断状態とを切り換え可能に構成されている。
上記変速ギヤ機構7は、6組の変速ギヤ対21〜26を有していて、上記入力軸3及び出力軸4間における変速比を6段階に切換え可能に構成されている。すなわち、変速ギヤ機構7は、第1速から第6速までの前進6速に変速可能に構成されていて、第1速ないし第6速において、それぞれ、入力軸3から出力軸4へのエンジン動力の伝達経路となる第1速ないし第6速変速ギヤ対21〜26を有している。これら変速ギヤ対21〜26により、入力軸3を介して第1カウンタ軸5又は第2カウンタ軸6に伝達されたエンジン2の動力が変速されて出力軸4に伝達される。
上記第1速変速ギヤ対21は、第1カウンタ軸5に対して遊嵌された状態で該第1カウンタ軸5上に配設された第1速カウンタ軸側ギヤ21aと、出力軸4上に配設されかつ該第1速カウンタ軸側ギヤ21aに噛合する第1速出力軸側ギヤ21bとからなる。
上記第2速変速ギヤ対22は、第2カウンタ軸6に対して遊嵌された状態で該第2カウンタ軸6上に配設された第2速カウンタ軸側ギヤ22aと、出力軸4上に配設されかつ該第2速カウンタ軸側ギヤ22aに噛合する第2速出力軸側ギヤ22bとからなる。
上記第3速変速ギヤ対23は、第1カウンタ軸5に対して遊嵌された状態で該第1カウンタ軸5上に配設された第3速カウンタ軸側ギヤ23aと、出力軸4上に配設されかつ該第3速カウンタ軸側ギヤ23aに噛合する第3速出力軸側ギヤ23bとからなる。
上記第4速変速ギヤ対24は、第2カウンタ軸6に対して遊嵌された状態で該第2カウンタ軸6上に配設された第4速カウンタ軸側ギヤ24aと、出力軸4上に配設されかつ該第4速カウンタ軸側ギヤ24aに噛合する第4速出力軸側ギヤ24bとからなる。
上記第5速変速ギヤ対25は、第1カウンタ軸5に対して遊嵌された状態で該第1カウンタ軸5上に配設された第5速カウンタ軸側ギヤ25aと、出力軸4上に配設されかつ該第5速カウンタ軸側ギヤ25aに噛合する第5速出力軸側ギヤ25bとからなる。
上記第6速変速ギヤ対26は、第2カウンタ軸6に対して遊嵌された状態で該第2カウンタ軸6上に配設された第6速カウンタ軸側ギヤ26aと、出力軸4上に配設されかつ該第6速カウンタ軸側ギヤ26aに噛合する第6速出力軸側ギヤ26bとからなる。
上記第1カウンタ軸5上には、前側から順に、第3速カウンタ軸側ギヤ23a、第5速カウンタ軸側ギヤ25a及び第1速カウンタ軸側ギヤ21aが並んでいる。また、第2カウンタ軸6上には、前側から順に、第6速カウンタ軸側ギヤ26a、第4速カウンタ軸側ギヤ24a及び第2速カウンタ軸側ギヤ22aが並んでいる。尚、図1における丸数字n(n=1〜6)は、第n速カウンタ軸側ギヤを示す。
上記第1カウンタ軸5における上記第1速カウンタ軸側ギヤ21aの前側には、該第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とを動力伝達可能に接続するための第1速カウンタ軸側同期装置31が設けられている。この第1速カウンタ軸側同期装置31は、第1速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41(図8及び図9参照)によって、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との断接を行うように駆動される。すなわち、第1速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45(後に詳細に説明する)が第1カウンタ軸5に沿って前後方向に移動させられ、後側の第1速作動位置に位置するときには、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続状態とされ、前側のニュートラル位置に位置するときには、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続が断たれた状態とされる。
上記第2カウンタ軸6における上記第2速カウンタ軸側ギヤ22aの後側には、該第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6とを動力伝達可能に接続するための第2速カウンタ軸側同期装置32が設けられている。この第2速カウンタ軸側同期装置32は、第2速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6との断接を行うように駆動される。すなわち、第2速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45が第2カウンタ軸6に沿って前後方向に移動させられ、前側の第2速作動位置に位置するときには、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6とが接続状態とされ、後側のニュートラル位置に位置するときには、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6との接続が断たれた状態とされる。
また、第1カウンタ軸5における上記第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第5速カウンタ軸側ギヤ25aとの間には、第3−5速カウンタ軸側同期装置33が設けられている。この第3−5速カウンタ軸側同期装置33は、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5とを動力伝達可能に接続するための同期装置と、第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5とを動力伝達可能に接続するための同期装置とを兼用するものであって、第3−5速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第3速又は第5速カウンタ軸側ギヤ23a,25aと第1カウンタ軸5との断接を行うように駆動される。すなわち、第3−5速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45が第1カウンタ軸5に沿って前後方向に移動させられ、前側の第3速作動位置に位置するときには、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5とが接続状態とされるとともに、第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5との接続が断たれた状態とされ、後側の第5速作動位置に位置するときには、第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5とが接続状態とされるとともに、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5との接続が断たれた状態とされ、上記第3速作動位置及び第5速作動位置の中間にあるニュートラル位置に位置するときには、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5との接続及び第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5との接続が共に断たれた状態とされる。
さらに、第2カウンタ軸6における上記第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第6速カウンタ軸側ギヤ26aとの間には、第4−6速カウンタ軸側同期装置34が設けられている。この第4−6速カウンタ軸側同期装置34は、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6とを動力伝達可能に接続するための同期装置と、第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6とを動力伝達可能に接続するための同期装置と兼用するものであって、第4−6速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第4速又は第6速カウンタ軸側ギヤ24a,26aと第1カウンタ軸5との断接を行うように駆動される。すなわち、第4−6速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45が第2カウンタ軸6に沿って前後方向に移動させられ、後側の第4速作動位置に位置するときには、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6とが接続状態とされるとともに、第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6との接続が断たれた状態とされ、前側の第6速作動位置に位置するときには、第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6とが接続状態とされるとともに、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6との接続が断たれた状態とされ、上記第4速作動位置及び第6速作動位置の中間にあるニュートラル位置に位置するときには、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6との接続及び第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6との接続が共に断たれた状態とされる。
上記各同期装置31〜34及び該各同期装置駆動用の油圧サーボ41は、変速ギヤ機構7を各変速段にそれぞれ切り換える変速段切換手段を構成し、該油圧サーボ41は、同期装置31〜34を駆動する同期装置駆動手段を構成することになる。
上記の如く第1カウンタ軸5上には、奇数変速段用の変速ギヤ対21,23,25のカウンタ軸側ギヤ21a,23a,25a(奇数変速段用の変速ギヤ)が配設され、第2カウンタ軸6上には、偶数変速段用の変速ギヤ対22,24,26のカウンタ軸側ギヤ22a,24a,26a(偶数変速段用の変速ギヤ)が配設されている。このようにすることで、例えば、第1速において、入力軸3から第1カウンタ軸5及び第1速変速ギヤ対21を介して出力軸4にエンジン2の動力を伝達しているときに(このとき、第1多板クラッチ機構18が接続状態にあり、第2多板クラッチ機構19が切断状態にある)、次の第2速において伝達経路となる第2速変速ギヤ対22の第2速カウンタ軸側ギヤ22aを第2カウンタ軸6に予め接続しておくようにすれば、第1多板クラッチ機構18を切断状態に切り換えかつ第2多板クラッチ機構19を接続状態に切り換えるだけで、第2速にスムーズに移行することができるようになる。
上記出力軸4上には、第1速〜第6速出力軸側ギヤ21b〜26bが、上記第1速〜第6速カウンタ軸側ギヤ21a〜26aにそれぞれ対応して配設されている(尚、図1では、第2速出力軸側ギヤ22bを第1速出力軸側ギヤ21bの前側に記載しているが、実際には、第1速出力軸側ギヤ21bの後側に位置する(図9参照))。第2速〜第6速出力軸側ギヤ22b〜26bは全て、出力軸4に対して一体的に回転するように固定されているが、第1速出力軸側ギヤ21bは、出力軸4に対して遊嵌した状態にある。そして、出力軸4における第1速出力軸側ギヤ21bの前側には、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とを動力伝達可能に接続するための第1速出力軸側同期装置37が設けられている。この第1速出力軸側同期装置37は、第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との断接を行うように駆動される。すなわち、第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41によって、第1速出力軸側同期装置37のクラッチスリーブ45が出力軸4に沿って前後方向に移動させられ、後側の作動位置に位置するときには、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが接続状態とされ、前側のニュートラル位置に位置するときには、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続が断たれた状態とされる。
上記出力軸4の後端部には、該出力軸4を駆動可能なモータ8が配設されている。このモータ8は、該モータ8のロータ8aが出力軸4に対して遊嵌された状態で、該出力軸4上に配置されている。このモータ8のロータ8aの前端部には、互いに噛合する駆動ギヤ27a及び従動ギヤ27bからなる第1減速ギヤ対27の該駆動ギヤ27aが、ロータ8aに対して一体的に回転するように固定されている。一方、従動ギヤ27bは、第1カウンタ軸5に遊嵌された状態で第1カウンタ軸5上に配設されていて、上記第1速変速ギヤ対21の第1速カウンタ軸側ギヤ21aに対して一体的に回転するように固定されている。この第1速変速ギヤ対21は、モータ8の動力を出力軸4へ伝達するための第2減速ギヤ対の役目も果たすようになっており、上記第1速出力軸側同期装置37により第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが接続状態にあるとき、モータ8の動力は、上記第1減速ギヤ対27と第2減速ギヤ対としての第1速変速ギヤ対21とを介して減速されて出力軸4に伝達されることになる。このように2組の減速ギヤ対で減速することで、モータ8を小型化することが可能になる。一方、上記第1速出力軸側同期装置37により第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続が断たれた状態にあるときには、モータ8の動力は出力軸4に伝達されることはない。
このように第1速出力軸側同期装置37により、モータ8による出力軸4の駆動及び非駆動を自在に切り換えることが可能になる。本実施形態では、車両前進時において車両の車速が所定車速よりも低い低車速時には、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とを接続状態にしてモータ8による出力軸4の駆動を行う一方、上記所定車速以上の高車速時には、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続を断った状態にしてモータ8による出力軸4の駆動を行わないようにする。このことで、上記第1速出力軸側同期装置37及び第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41は、モータ断接手段を構成し、該油圧サーボ41は、第1速出力軸側同期装置37を駆動する同期装置駆動手段を構成することになる。また、第1速出力軸側ギヤ21bは、出力軸4上に遊嵌された状態で配設されかつモータ8から出力軸4へのモータ8の動力伝達経路となるモータ動力伝達ギヤを構成することになる。
そして、車両の前進発進時及び後退時には、モータ8のみにより出力軸4を駆動し、車両発進後において車両のアクセル開度が所定値よりも大きくなると、エンジン2を始動してエンジン2及びモータ8の両方で出力軸4を駆動し、上記高車速時には、エンジン2のみにより出力軸4を駆動するようにしている。尚、第1速時には、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とを接続状態にする必要があるが、本実施形態では、第1速時には上記低車速になるので、問題はなく、このときは、必ずエンジン2及びモータ8の両方で出力軸4を駆動する。第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続が断たれるのは、第1速よりも高速の変速段時(第2速〜第6速時)において、上記高車速となったときである。第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続が断たれたときには、モータ8の駆動を停止する。
ここで、各変速段ごとの上記第1及び第2多板クラッチ機構18,19並びに上記同期装置31〜37の作動状態と、エンジン2及びモータ8の動力の伝達経路とを説明する。
先ず、車両の前進発進時においては、第1及び第2多板クラッチ機構18,19を共に切断状態とする。また、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45を第1速作動位置にし、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45を第2速作動位置にし、第3−5速カウンタ軸側同期装置33及び第4−6速カウンタ軸側同期装置34の両クラッチスリーブ45をニュートラル位置にする。さらに、第1速出力軸側同期装置37のクラッチスリーブ45を作動位置にする。そして、モータ8を駆動して、モータ8のみで出力軸4を駆動する。このとき、モータ8の動力は、第1減速ギヤ対27、第1速変速ギヤ対21(第2減速ギヤ対)及び第1速出力軸側同期装置37を順に経て出力軸4へと伝達される(このモータ8の動力の伝達経路については、後述の第1速時と同じであり、第1速の状態を示す図2における太い破線の矢印を参照)。
上記車両発進後において該車両のアクセル開度が所定値よりも大きくなると、エンジン2を始動して、エンジン2及びモータ8の両方で出力軸4を駆動する。すなわち、上記前進発進時の状態から第1多板クラッチ機構18のみを接続状態に切り換える。こうすることで、第1速となる。このとき、エンジン2の動力は、入力軸3、駆動ギヤ15、第1従動ギヤ16、第1多板クラッチ機構18、第1カウンタ軸5、第1速カウンタ軸側同期装置31、第1速変速ギヤ対21及び第1速出力軸側同期装置37を順に経て出力軸4へと伝達される(図2における太い実線の矢印を参照)。また、モータ8の動力は、上記前進発進時と同様の経路で出力軸4へと伝達され(図2における太い破線の矢印を参照)、これにより、出力軸4の動力は、エンジン2及びモータ8の両方の動力を足し合わせた値となる。
第1速から第2速への変速は、第1多板クラッチ機構18を切断状態に切り換えるとともに、第2多板クラッチ機構19を接続状態に切り換えるだけで完了する。すなわち、第2速への変速前に既に第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45が第2速作動位置に位置しているので、第1及び第2多板クラッチ機構18,19の状態を切り換えるだけで、スムーズな変速が可能になる。第2速においては、エンジン2の動力は、入力軸3、駆動ギヤ15、第2従動ギヤ17、第2多板クラッチ機構19、第2カウンタ軸6、第2速カウンタ軸側同期装置32及び第2速変速ギヤ対22を順に経て出力軸4へと伝達される(図3における太い実線の矢印を参照)。そして、上記低車速時であれば、第1速時と同様に、モータ8の動力が出力軸4へと伝達され(モータ8の動力の伝達経路の矢印は図2と同じであるので省略する)、上記高車速時であれば、第1速出力軸側同期装置37のクラッチスリーブ45がニュートラル位置にされて、エンジンのみにより出力軸が駆動される(第3速乃至第6速においても同様である)。このように上記所定車速以上の高車速時にモータ8の動力を出力軸4に伝達しないようにするのは、モータ8のロータ8aの回転速度が、上記所定車速に対応する回転速度よりも大きいときには、モータ効率及び出力が低いために、モータ8がエンジン2をアシストすることにはならず、逆にモータ8のロータ8aがエンジン2により引き摺られて回転するようになるからである。
上記第2速において、シフトアップが予測されるときには、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45をニュートラル位置にするとともに、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45を第3速作動位置にして、第3速への変速の準備をしておく。一方、シフトダウンが予測されるときには、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45を第1速作動位置にするとともに、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45をニュートラル位置にして、第1速への変速の準備をしておく。第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45は、シフトアップ及びダウンの予測に関係なく、ニュートラル位置にする。
第2速から第3速への変速は、上記の如く第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45が第3速作動位置に位置しているので、第1多板クラッチ機構18を接続状態に切り換えるとともに、第2多板クラッチ機構19を切断状態に切り換えるだけで完了する。第3速においては、エンジン2の動力は、入力軸3、駆動ギヤ15、第1従動ギヤ16、第1多板クラッチ機構18、第1カウンタ軸5、第3−5速カウンタ軸側同期装置33及び第3速変速ギヤ対23を順に経て出力軸4へと伝達される(図4における太い実線の矢印を参照)。
上記第3速において、シフトアップが予測されるときには、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45をニュートラル位置にするとともに、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45を第4速作動位置にして、第4速への変速の準備をしておく。一方、シフトダウンが予測されるときには、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45を第2速作動位置にするとともに、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45をニュートラル位置にして、第2速への変速の準備をしておく。第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45は、シフトアップ及びダウンの予測に関係なく、ニュートラル位置にする。
第3速から第4速への変速は、上記の如く第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45が第4速作動位置に位置しているので、第1多板クラッチ機構18を切断状態に切り換えるとともに、第2多板クラッチ機構19を接続状態に切り換えるだけで完了する。第4速においては、エンジン8の動力は、入力軸3、駆動ギヤ15、第2従動ギヤ17、第2多板クラッチ機構19、第2カウンタ軸6、第4−6速カウンタ軸側同期装置34及び第4速変速ギヤ対24を順に経て出力軸4へと伝達される(図5における太い実線の矢印を参照)。
上記第4速において、シフトアップが予測されるときには、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45を第5速作動位置にして、第5速への変速の準備をしておく。一方、シフトダウンが予測されるときには、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45を第3速作動位置にして、第3速への変速の準備をしておく。第1速及び第2速カウンタ軸側同期装置31,32の両クラッチスリーブ45は、シフトアップ及びダウンの予測に関係なく、ニュートラル位置にする。
第4速から第5速への変速は、上記の如く第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45が第5速作動位置に位置しているので、第1多板クラッチ機構18を接続状態に切り換えるとともに、第2多板クラッチ機構19を切断状態に切り換えるだけで完了する。第5速においては、エンジン2の動力は、入力軸3、駆動ギヤ15、第1従動ギヤ16、第1多板クラッチ機構18、第1カウンタ軸5、第3−5速カウンタ軸側同期装置33及び第5速変速ギヤ対25を順に経て出力軸4へと伝達される(図6における太い実線の矢印を参照)。
上記第5速において、シフトアップが予測されるときには、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45を第6速作動位置にして、第6速への変速の準備をしておく。一方、シフトダウンが予測されるときには、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45を第4速作動位置にして、第4速への変速の準備をしておく。第1速及び第2速カウンタ軸側同期装置31,32の両クラッチスリーブ45は、シフトアップ及びダウンの予測に関係なく、ニュートラル位置にする。
第5速から第6速への変速は、上記の如く第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45が第6速作動位置に位置しているので、第1多板クラッチ機構18を切断状態に切り換えるとともに、第2多板クラッチ機構19を接続状態に切り換えるだけで完了する。第6速においては、エンジン2の動力は、入力軸3、駆動ギヤ15、第2従動ギヤ17、第2多板クラッチ機構19、第2カウンタ軸6、第4−6速カウンタ軸側同期装置34及び第6速変速ギヤ対26を順に経て出力軸4へと伝達される(図7における太い実線の矢印を参照)。
上記第6速においては、第5速への変速に備えて、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45を第5速作動位置にしたままとし、第1速及び第2速カウンタ軸側同期装置31,32の両クラッチスリーブ45はニュートラル位置にしたままとする。
車両後退時には、上記の如くモータ8のみにより出力軸4を駆動する。すなわち、モータ8は逆回転可能であるので、後退用のカウンタ軸等を別途設けることなく、簡単な構成で済む。具体的には、上記前進発進時の状態と同じにして、前進発進時とは逆向きにモータ8のロータ8aを回転させる。これにより、モータ8の動力は、第1減速ギヤ対27、第1速変速ギヤ対21(第2減速ギヤ対)及び第1速出力軸側同期装置37を順に経て出力軸4へと伝達され、出力軸4が前進発進時とは逆向きに回転することになる。
上記車両用駆動装置1は、図8に示すように、車両のフロアトンネル61内に配設されるものである。図8において、62はフロアトンネル61を構成するフロアパネルであり、63はフロアパネル62内側に隙間を空けて設けられたインシュレータであり、65は上記エンジン2から排出された排気ガスが流れる排気管である。尚、図8においては、第1及び第2カウンタ軸5,6並びに出力軸4上にそれぞれ配置されたギヤ等は省略している。
上記車両用駆動装置1は、上記フロアトンネル61内における上記インシュレータ63の内側に配設されかつ下側に開放されたケース57と、このケース57の下側開放部を覆うようにケース57下側に取付固定されたオイルパン58とを備えている。このオイルパン58内には、上記各油圧サーボ41の駆動用に用いるオイルが貯溜されている。このオイルは、第1及び第2多板クラッチ機構18,19の作動油や各種摺動部分の潤滑油としても利用される。
図8に示すように、上記車両用駆動装置1が車両に搭載された状態においては、全てのカウンタ軸(本実施形態では、第1及び第2カウンタ軸5,6)の軸線が上記入力軸3の軸線(出力軸4の軸線と一致)よりも上側に位置している。本実施形態では、第1及び第2カウンタ軸5,6が同じ高さ位置にあって、車幅方向において出力軸4を挟んでいる。すなわち、上記入力軸3及び出力軸4がフロアトンネル61の台形形状の断面の中央部に位置し、第1及び第2カウンタ軸5,6が該台形形状の断面の左右2つの上側角部近傍にそれぞれ位置するように配置されている。このような位置に第1及び第2カウンタ軸5,6を配置することで、カウンタ軸側ギヤ21a〜26a等がオイルパン58内のオイルに浸るようなことはない。また、出力軸4は、車両用駆動装置1の上下方向中央部に位置していて、オイル液面からは十分に離れているので、出力軸側ギヤ21b〜26b等もオイルに浸るようなことはない。
上記全ての油圧サーボ41(図8には、第1速出力軸側同期装置駆動用並びに第1及び第2速カウンタ軸側同期装置駆動用の各油圧サーボ41が描かれている)は、入力軸3の軸線(つまり出力軸4の軸線)よりも下側(具体的には、ケース57の下側開放部近傍)に配置された1つのコントロールバルブボディ53によって、それらの作動がそれぞれ制御されるように構成されている。本実施形態では、第1及び第2多板クラッチ機構18,19の作動も上記コントロールバルブボディ53によって制御される。すなわち、コントロールバルブボディ53は、上記各油圧サーボ41並びに第1及び第2多板クラッチ機構18,19の作動をそれぞれ制御するための、ソレノイドバルブを初めとするバルブが配設された油圧制御回路が内部に組み込まれたものである。このコントロールバルブボディ53の下部には、オイルストレーナ54が接続されたオイル吸込み口(図示せず)が設けられており、このオイル吸込み口を含むコントロールバルブボディ53下部及びオイルストレーナ54がオイルパン58内のオイルに浸っている。そして、不図示のポンプによりオイルストレーナ54及びオイル吸込み口を介してコントロールバルブボディ53内にオイルが吸い込まれて、そのオイルが、コントロールバルブボディ53内の油圧制御回路によって、必要な箇所に供給されるようになっている。
図8に示すように、上記コントロールバルブボディ53は、オイルパン58に対して車幅方向において排気管65とは反対側(車両右側)にずれた位置に配設されている。これは、コントロールバルブボディ53内のバルブ(特にソレノイドバルブ)が熱に弱いため、このバルブを、排気管65より放出される熱から出来る限り遠ざけるためである。
上記全ての油圧サーボ41は、上記コントロールバルブボディ53の上面に設けられており、このことで、各油圧サーボ41へのオイル供給油路が不要になるようにしている。尚、油圧サーボ41を設ける位置は、コントロールバルブボディ53の上面には限られないが、上面に設ける方がスペース的に有利であるとともに、後述のシフトフォーク47の配置の点で有利である。
ここで、上記同期装置31〜37の構成及び該同期装置31〜37と油圧サーボ41との連結構成を、第1速出力軸側同期装置37及び第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41を例にして説明する。他の同期装置31〜36の構成及び該同期装置31〜36と油圧サーボ41との連結構成は、第1速出力軸側同期装置37及び第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41と同様である。
図9に示すように、第1速出力軸側同期装置37は、出力軸4に対して一体的に回転するように固定されたクラッチハブ44と、該クラッチハブ44の外周側に、クラッチハブ44に対して出力軸4に沿って前後方向に移動可能に設けられたクラッチスリーブ45と、クラッチハブ44と第1速出力軸側ギヤ21bとの間に設けられたシンクロナイザーリング46とを有している。上記クラッチスリーブ45の内周部には、周方向に一定間隔をあけて配置された複数の内歯45aが形成され、上記シンクロナイザーリング46の外周部には、クラッチスリーブ45の内歯45aと噛合可能な複数の外歯46aが形成されている。また、シンクロナイザーリング46の内周には、後側(第1速出力軸側ギヤ21b側)に向かって内径が大きくなるコーン面46bが形成されている。
上記第1速出力軸側ギヤ21bの前側端部には、係合ギヤ51が該第1速出力軸側ギヤ21bと一体的に回転するように固定されている。この係合ギヤ51の外周部に、上記クラッチスリーブ45の内歯45aと噛合可能な複数(上記シンクロナイザーリング46の外歯46aと同じ数)の外歯51aが形成されている。これらシンクロナイザーリング46の外歯46a及び係合ギヤ51の外歯51aが前後方向に並んでいる。また、係合ギヤ51の前側面には、上記シンクロナイザーリング46のコーン面46bの内側に位置しかつ前側に向かって外径が小さくなるコーン面51bが形成されている。
図8及び図9に示すように、上記第1速出力軸側同期装置37のクラッチスリーブ45の外周部には、シフトフォーク47の一端部が係合されている。このシフトフォーク47の他端部は、第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41のロッド41aに係合されている。このロッド41aは、該油圧サーボ41内の2つの油圧室41b,41cへのオイル供給及び排出に応じて前後方向に移動するように構成されている。そして、シフトフォーク47は、出力軸4の下側に配設されかつ出力軸4と平行に前後方向に延びる第1ガイドシャフト71にスライド可能に支持されていて、上記ロッド41aの前後方向の移動に応じて、出力軸4に沿って前後方向に移動するようになっている。このシフトフォーク47の前後方向の移動により、上記クラッチスリーブ45が前後方向に移動することになる。
上記シフトフォーク47が後側に移動してクラッチスリーブ45が後側に移動すると、上記シンクロナイザーリング46のコーン面46bが上記係合ギヤ51のコーン面51bに押し付けられて、シンクロナイザーリング46と係合ギヤ51(第1速出力軸側ギヤ21b)との同期作用が行われる。更にクラッチスリーブ45が後側に移動すると、クラッチスリーブ45の内歯45aの後端が尖っていて、シンクロナイザーリング46の外歯46aを周方向に掻き分けて該外歯46aと噛み合い、この噛み合った状態で最終的には係合ギヤ51の外歯51aとも噛み合う。これにより、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが接続状態となり、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが一体的に回転することになる。一方、シフトフォーク47が前側に移動してクラッチスリーブ45が前側に移動すると、上記噛み合い状態が解除されて、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続が断たれた状態となる。
図8に示すように、第1カウンタ軸5の下側でかつ出力軸4とは反対側(車両右側(図8の右側))には、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45と第1速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41とを連結するシフトフォーク47をスライド可能に支持する第2ガイドシャフト72が第1カウンタ軸5と平行に延びるように配設されている。この第2ガイドシャフト72は、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45と第3−5速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41とを連結するシフトフォーク47をスライド可能に支持する役割をも有している。また、第2カウンタ軸6の下側でかつ出力軸4とは反対側(車両左側(図8の左側))には、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45と第2速同期装置駆動用の油圧サーボ41とを連結するシフトフォーク47をスライド可能に支持する第3ガイドシャフト73が第2カウンタ軸6と平行に延びるように配設されている。この第3ガイドシャフト73は、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45と第4−6速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41とを連結するシフトフォーク47をスライド可能に支持する役割をも有している。
上記各シフトフォーク47は、基本的に上下方向に延びていて、車両用駆動装置1において上側に位置する同期装置31〜37のクラッチスリーブ45と、下側に位置する油圧サーボ41とをそれぞれ連結する役割を有している。
上記の如く、第2速〜第6速時において上記所定車速以上の高車速となったときには、上記第1速出力軸側同期装置37により上記第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続が断たれる。つまり、モータ8と出力軸4との接続が断たれる。このことに連動して、変速ギヤ機構7の所定の低速変速段(本実施形態では、第1速)への切換え、つまり第1速カウンタ軸側同期装置31による第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続が抑制されるようになっている。
具体的には、図10に示すように、上記第1速カウンタ軸側同期装置31を駆動するためのシフトフォーク47(以下、第1速変速シフトフォークといい、図10〜図18では、その符号を47Aとしている)と、上記第1速出力軸側同期装置37を駆動するためのシフトフォーク47(以下、モータ断接シフトフォークといい、図10〜図18では、その符号を47Eとしている)とが、低速変速段切換抑制手段を構成する低速変速段切換抑制連係部材75を介して互いに機械的に連係されている。この低速変速段切換抑制連係部材75は、第1ガイドシャフト71の側から第2ガイドシャフト72に向かって該第1及び第2ガイドシャフト71,72に対して垂直に延びる第1部材75aと、この第1部材75aの第1ガイドシャフト71側に配設され、第1部材75aとモータ断接シフトフォーク47Eとを連結する第2部材75bとからなる。上記第1部材75aは、ガイド部材77により該第1部材75aの長手方向に往復動可能になっており、第1部材75aの第2ガイドシャフト72側の端部には、係合ピン75cが設けられている。上記第2部材75bは、その両端部にて上記第1部材75a及びモータ断接シフトフォーク47Eのそれぞれに対して回動可能に連結されている。尚、図10中、75dは、第1部材75aに、第2ガイドシャフト72に対して平行に延びるように形成された係合孔であって、この係合孔75dに、後述の奇数変速段用連係部材81の係合ピン81cが係合する(奇数変速段用連係部材81に関する記載は、説明の都合上、図10〜図12では省略しており、図13〜図18に記載している)。
上記第1速変速シフトフォーク47Aには、上記係合ピン75cが係合する係合孔78が形成されている。この係合孔78は、第1部材75aの長手方向に延びる第1部分78aと、この第1部分78aの第2ガイドシャフト72側の端部に接続され、該端部から第2ガイドシャフト72に平行に延びる第2部分78bとからなっていて、L字状をなしている。そして、上記係合ピン75cが第1部分78a又は第2部分78bと係合しており、第1部分78aと係合しているときには、第1速変速シフトフォーク47Aに対して第1部材75aの長手方向に移動可能であり、第2部分78bと係合しているときには、第1速変速シフトフォーク47Aに対して第2ガイドシャフト72に平行な方向(前後方向)に移動可能になっている。
図10では、第1速変速シフトフォーク47Aは、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45をニュートラル位置に位置させる位置(図10に示す「N」の位置)にあり、その後側(図10の右側)の位置(図10に示す「1」の位置)は、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45を第1速作動位置に位置させる位置である。
また、図10では、モータ断接シフトフォーク47Eは、第1速出力軸側同期装置37のクラッチスリーブ45を作動位置に位置させる位置(図10に示す「M」の位置)にあり、その前側(図10の左側)の位置(図10に示す「N」の位置)は、第1速出力軸側同期装置37のクラッチスリーブ45をニュートラル位置に位置させる位置である。
さらに、図10では、上記係合ピン75cは、上記係合孔78の第1部分78aと第2部分78bとの接続部に位置している。この状態から、図11に示すように、第1速変速シフトフォーク47Aは、後側に移動する(上記係合ピン75cが係合孔78の第2部分78bと係合しながら第1速変速シフトフォーク47Aに対して相対的に前側に移動する)ことが可能であり、これにより、シフトフォーク47Aが「1」の位置に達して、第1速カウンタ軸側同期装置31のクラッチスリーブ45を第1速作動位置に位置させるようにすることができる。すなわち、上記低車速時において第1速出力軸側同期装置37により第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが接続されていれば、第1速以外の変速段から第1速に切り換えることができる。また、第1速から他の変速段へ切り換えることができる。
一方、図10の状態から上記所定速度以上の高車速となって、図12に示すように、モータ断接シフトフォーク47Eが前側に移動すると、低速変速段切換抑制連係部材75の第2部材75bが、モータ断接シフトフォーク47Eとの連結部回りに図12で時計回り方向に回動して、第1部材75aが第1ガイドシャフト71の側へ移動する。このとき、上記係合ピン75cが係合孔78の第1部分78aと係合しながら第1ガイドシャフト71の側へ移動する。そして、モータ断接シフトフォーク47Eが、「N」の位置に達した状態では、係合ピン75cが第1部分78aと係合している。このため、第1速変速シフトフォーク47Aは前後方向に移動することができず、「1」の位置へは移動できない。このように、モータ断接シフトフォーク47Eが前側に移動して第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続を断つと、これに連動して第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続が不能になって、第1速以外の変速段から第1速への切換えが抑制される。
図13に示すように、上記第1速変速シフトフォーク47Aと、上記第3−5速カウンタ軸側同期装置33を駆動するためのシフトフォーク47(以下、第3−5速変速シフトフォークといい、図13〜図17では、その符号を47Cとしている)とは、連係手段としての奇数変速段用連係部材81を介して互いに機械的に連係されている。この奇数変速段用連係部材81は、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続、及び第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5との接続が同時になされないようにするとともに、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続、及び第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5との接続が同時になされないようにするためのものである。尚、本実施形態では、第3−5速カウンタ軸側同期装置33の構成上、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5との接続、及び第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5との接続が同時になされることはない。
具体的には、第2ガイドシャフト72上において第1速変速シフトフォーク47Aの前側に第3−5速変速シフトフォーク47Cが配設されており、奇数変速段用連係部材81は、第1速変速シフトフォーク47Aの側(後側)に位置する第1部材81aと、第3−5速変速シフトフォーク47Cの側(前側)に位置する第2部材81bとからなる。上記第1部材81aの後側端部には、上記低速変速段切換抑制連係部材75の第1部材75aに形成されている係合孔75dに係合する係合ピン81cが設けられている。上記第2部材81bは、略直角三角形状をなしていて、直角の角部と第1部材81a側に突出する角部と第3−5速変速シフトフォーク47C側に突出する角部とを有する。その直角の角部には、ケース57に固定された固定軸82に対して回動自在に嵌合する嵌合孔81dが形成されている。第1部材81a側に突出する角部は、該第1部材81aの前側端部と回動自在に連結されている。第3−5速変速シフトフォーク47C側に突出する角部には、第3−5速変速シフトフォーク47Cに形成された係合孔83に係合する係合ピン81eが設けられている。
図13は、図11と同じ状態、つまり、上記低車速時において第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが接続されているとともに、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続された状態にある。このとき、第3−5速変速シフトフォーク47Cは、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45をニュートラル位置に位置させる位置(図13に示す「N」の位置)にあり、その前側の位置(図13に示す「3」の位置)は、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45を第3速作動位置に位置させる位置であり、「N」の位置の後側の位置(図13に示す「5」の位置)は、第3−5速カウンタ軸側同期装置33のクラッチスリーブ45を第5速作動位置に位置させる位置である。図13の状態では、上記係合ピン81cは、係合孔75dを貫通した下側において、第1速変速シフトフォーク47Aに形成された上記係合孔78の第1部分78aと係合している。また、係合ピン81cは、係合孔75dの後側端部に位置している。さらに、係合ピン81c、第1部材81aと第2部材81bとの連結部及び固定軸82が、第2ガイドシャフト72と平行な直線上に位置している。
図14に示すように、上記低車速時において第3−5速変速シフトフォーク47Cが「N」の位置から「3」の位置に向かって前側へ移動すると、第2部材81bが固定軸82の回りに図14で反時計回り方向に回動することで、第1部材81aが前側へ引っ張られ、これにより、係合ピン81cが係合孔75dに沿って前側へ移動する。このとき、係合ピン81cが係合孔78の第1部分78aと係合しているので、第1速変速シフトフォーク47Aが係合ピン81cによって押されて前側へ移動する(上記係合ピン75cが係合孔78の第2部分78bと係合しながら第1速変速シフトフォーク47Aに対して相対的に後側に移動する)。こうして、第1速変速シフトフォーク47Aが前側の「N」の位置に達する。この結果、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5とが接続されたときには、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続が断たれる。この状態から逆に第1速変速シフトフォーク47Aを「1」の位置へ移動させると、図13の状態になって、第3速カウンタ軸側ギヤ23aと第1カウンタ軸5との接続が断たれる。
また、図15に示すように、上記低車速時において第3−5速変速シフトフォーク47Cが「5」の位置に向かって後側へ移動すると、第2部材81bが固定軸82の回りに図15で時計回り方向に回動することで、第1部材81aが前側へ引っ張られ、これにより、係合ピン81cが係合孔75dに沿って前側へ移動する。このときも、第1速変速シフトフォーク47Aが係合ピン81cによって押されて前側へ移動して、第1速変速シフトフォーク47Aが前側の「N」の位置に達する。この結果、第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5とが接続されたときには、第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続が断たれる。この状態から逆に第1速変速シフトフォーク47Aを「1」の位置へ移動させると、図13の状態になって、第5速カウンタ軸側ギヤ25aと第1カウンタ軸5との接続が断たれる。
このように第1カウンタ軸5上に配設されたカウンタ軸側ギヤ21a,23a,25aが複数同時に第1カウンタ軸5と接続されることはない。
一方、図16〜図18に示すように、上記高車速時においては、上記の通り、第1速変速シフトフォーク47Aは「N」の位置から移動することはできないので、係合ピン81cを係合孔78から外すようにしている。すなわち、高車速時には、低速変速段切換抑制連係部材75の第1部材75aが第1ガイドシャフト71側に移動するため、係合孔75dの位置が係合孔78上から外れて、係合ピン81cが係合孔78から外れる。この結果、図17に示すように、第3−5速変速シフトフォーク47Cが「N」の位置から「3」の位置へ移動しても、第1速変速シフトフォーク47Aは移動しない。また、図18に示すように、第3−5速変速シフトフォーク47Cが「N」の位置から「5」の位置へ移動しても、第1速変速シフトフォーク47Aは移動しない。このようにしても、上記低速変速段切換抑制連係部材75によって高車速時に第1速変速シフトフォーク47Aの「1」の位置への移動が抑制されているので、問題はない。
また、図19に示すように、上記第2速カウンタ軸側同期装置32を駆動するためのシフトフォーク47(以下、第2速変速シフトフォークといい、図19〜図21では、その符号を47Bとしている)と、上記第4−6速カウンタ軸側同期装置34を駆動するためのシフトフォーク47(以下、第4−6速変速シフトフォークといい、図19〜図21では、その符号を47Dとしている)とは、連係手段としての偶数変速段用連係部材91を介して互いに機械的に連係されている。この偶数変速段用連係部材91は、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6との接続、及び第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6との接続が同時になされないようにするとともに、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6との接続、及び第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸5との接続が同時になされないようにするためのものである。尚、本実施形態では、第4−6速カウンタ軸側同期装置34の構成上、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6との接続、及び第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6との接続が同時になされることはない。
具体的には、第3ガイドシャフト73上において第2速変速シフトフォーク47Bの前側に第4−6速変速シフトフォーク47Dが配設されており、偶数変速段用連係部材91は、上記奇数変速段用連係部材81と同様に、第2速変速シフトフォーク47Bの側(後側)に位置する第1部材91aと、第4−6速変速シフトフォーク47Dの側(前側)に位置する第2部材91bとからなる。これら第1及び第2部材91a,91bの構成は、上記奇数変速段用連係部材81の第1及び第2部材81a,81bとそれぞれ同様であるが、第1部材91aの後側端部が第2速変速シフトフォーク47Bと回動自在に連結されている点が第1部材81aとは異なる。第2部材91bは、略直角三角形状をなしていて、直角の角部と第1部材91a側に突出する角部と第4−6速変速シフトフォーク47D側に突出する角部とを有する。その直角の角部には、ケース57に固定された固定軸92に対して回動自在に嵌合する嵌合孔91cが形成されている。第1部材91a側に突出する角部は、該第1部材91aの前側端部と回動自在に連結されている。第4−6速変速シフトフォーク47D側に突出する角部には、第4−6速変速シフトフォーク47Dに形成された係合孔93に係合する係合ピン91dが設けられている。
図19は、第2速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とが接続された状態にある。第2速変速シフトフォーク47Bは、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45を第2速作動位置に位置させる位置(図19に示す「2」の位置)にあり、その前側の位置(図19に示す「N」の位置)は、第2速カウンタ軸側同期装置32のクラッチスリーブ45をニュートラル位置に位置させる位置である。第4−6速変速シフトフォーク47Dは、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45をニュートラル位置に位置させる位置(図19に示す「N」の位置)にあり、その後側の位置(図19に示す「4」の位置)は、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45を第4速作動位置に位置させる位置であり、「N」の位置の前側の位置(図19に示す「6」の位置)は、第4−6速カウンタ軸側同期装置34のクラッチスリーブ45を第6速作動位置に位置させる位置である。図19の状態では、第1部材91aと第2速変速シフトフォーク47Bとの連結部、第1部材91aと第2部材91bとの連結部及び固定軸92が、第3ガイドシャフト73と平行な直線上に位置している。
図20に示すように、第4−6速変速シフトフォーク47Dが「N」の位置から「4」の位置に向かって後側へ移動すると、第2部材91bが固定軸92の回りに図20で時計回り方向に回動することで、第1部材91aが前側へ引っ張られ、これにより、第2速変速シフトフォーク47Bが前側の「N」の位置へ移動する。この結果、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6とが接続されたときには、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6との接続が断たれる。この状態から逆に第2速変速シフトフォーク47Bを「2」の位置へ移動させると、図19の状態になって、第4速カウンタ軸側ギヤ24aと第2カウンタ軸6との接続が断たれる。
また、図21に示すように、第4−6速変速シフトフォーク47Dが「N」の位置から「6」の位置に向かって前側へ移動すると、第2部材91bが固定軸92の回りに図21で反時計回り方向に回動することで、第1部材91aが前側へ引っ張られ、これにより、第2速変速シフトフォーク47Bが前側の「N」の位置へ移動する。この結果、第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6とが接続されたときには、第2速カウンタ軸側ギヤ22aと第2カウンタ軸6との接続が断たれる。この状態から逆に第2速変速シフトフォーク47Bを「2」の位置へ移動させると、図19の状態になって、第6速カウンタ軸側ギヤ26aと第2カウンタ軸6との接続が断たれる。
このように第2カウンタ軸6上に配設されたカウンタ軸側ギヤ22a,24a,26aが複数同時に第2カウンタ軸6と接続されることはない。
したがって、本実施形態では、奇数変速段用連係部材81により、第1カウンタ軸5上に配設されたカウンタ軸側ギヤ21a,23a,25aが同時に第1カウンタ軸5と接続されないようにするとともに、偶数変速段用連係部材91により、第2カウンタ軸5上に配設されたカウンタ軸側ギヤ22a,24a,26aが同時に第2カウンタ軸5と接続されないようにしているので、簡単な構成で、何等かの誤作動に起因してそれらが同時に接続されることによる駆動輪のロック等を抑制して、安全性を向上させることができる。
また、低車速時には、モータ8と出力軸4とを接続状態にしてモータ8がエンジン2をアシストして駆動輪を駆動するようにする一方、モータ8のロータ8aがエンジン2により引き摺られて回転するような高車速時には、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4との接続を断つようにしたので、モータ8を効率良く駆動することができる。
そして、モータ8と出力軸4との接続が断たれることに連動して、第1速カウンタ軸側同期装置31による第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5との接続を抑制する低速変速段切換抑制連係部材75を設けたので、高車速時に、何等かの誤作動に起因して第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続しようとしても、その接続を抑制することができる。本実施形態では、第1速変速ギヤ対21が、モータ8の動力を出力軸4へ伝達するための第2減速ギヤ対を兼用して、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とを接続を断つことで、モータ8と出力軸4との接続を断つようにしているので、高車速時に第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続されても、第1速の状態にはならないが、高車速時に第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続されると、第1カウンタ軸5とモータ8のロータ8aとが接続されるため、第1カウンタ軸5にエンジン2の動力が伝達されている場合において、駆動していないロータ8aが抵抗になるという問題がある。したがって、本実施形態では、高車速時に、何等かの誤作動に起因して第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続するのを抑制することで、車両用駆動装置1の効率を向上させることができる。
尚、上記実施形態では、第1速変速ギヤ対21が、モータ8の動力を出力軸4へ伝達するための第2減速ギヤ対を兼用して、第1速出力軸側ギヤ21bと出力軸4とを接続を断つことで、モータ8と出力軸4との接続を断つようにしたが、第1速出力軸側ギヤ21bを出力軸4に一体的に回転するように固定し、第1カウンタ軸5及び出力軸4に第2減速ギヤ対を第1速変速ギヤ対21とは別に設けるようにしてもよい。この場合、第2減速ギヤ対の出力軸側ギヤを出力軸4に対して遊嵌した状態で、該出力軸4上に配置し、出力軸4に第1速出力軸側同期装置37と同様の出力軸側同期装置を設け、この出力軸側同期装置により上記減速ギヤ対の出力軸側ギヤと出力軸4とを接続したり該接続を断つようにしたりすればよい。こうすれば、仮に、高車速時に、何等かの誤作動に起因して第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続されたとすると、第1速の状態になって車両が急減速したりエンジン2が過回転したりするという問題がある。しかし、低速変速段切換抑制連係部材75により、高車速時に第1速カウンタ軸側ギヤ21aと第1カウンタ軸5とが接続されることはなく、そのような問題が発生するのを防止することができる。したがって、低速変速段切換抑制連係部材75を設けることは、このように第2減速ギヤ対を第1速変速ギヤ対21とは別に設ける場合に、極めて有効なものとなる。
また、上記実施形態では、低速変速段切換抑制手段を、第1速変速シフトフォーク47Aとモータ断接シフトフォーク47Eとを互いに機械的に連係する低速変速段切換抑制連係部材75で構成したが、モータ8と出力軸4との接続が断たれることに連動して、第1速変速シフトフォーク47Aを「N」の位置から「1」の位置に移動不能にするものであれば、どのような構成であってもよい。例えば、油圧制御回路で第1速カウンタ軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41が機能しなくなるようにしてもよく、油圧サーボの代わりに電動サーボを用いる場合には、その電気制御回路のスイッチをOFFする等して電動サーボが機能しなくなるようにしてもよい。
さらに、奇数変速段用連係部材81及び偶数変速段用連係部材91の両方を設ける必要はなく、一方の連係部材のみを設け、他方の連係部材の二重接続抑制機能を油圧制御回路で行うようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、各変速ギヤ対22〜26のカウンタ軸側ギヤ21a〜26aを、第1又は第2カウンタ軸5,6(出力軸に平行に配設された軸)に対して遊嵌して配設したが、例えば出力軸側ギヤ22b〜26bを出力軸4に対して遊嵌した状態で配設して、出力軸4に対して断接を行うようにしてもよい。そして、これらの二重接続を上記実施形態のような連係部材で抑制するようにすればよい(全ての二重接続を連係部材で抑制する必要はなく、油圧制御回路と併用してもよい)。また、カウンタ軸の数は2つに限るものではない。
さらに、上記実施形態では、モータ8と出力軸4との接続が断たれることに連動して、第1速への切換えを抑制するようにしたが、モータ8と出力軸4との断接の基準となる上記所定車速がかなり高い場合には、第1速に加えて、第2速への切換えをも抑制するようにすることが好ましい。
また、上記実施形態では、モータ8のロータ8aを出力軸4上に配置したが、第1又は第2カウンタ軸5,6上であってもよい。但し、第1及び第2カウンタ軸5,6が上記実施形態のような配置である場合には、モータ8のロータ8aを第1又は第2カウンタ軸5,6上に配置すると、車両用駆動装置1をフロアトンネル61内に配設することは困難になるため、上記実施形態のようにモータ8のロータ8aを出力軸4上に配置することが好ましい。
さらに、モータ8の動力を第1若しくは第2カウンタ軸5,6に伝達した後に、又は出力軸4に平行に配設した別の軸に伝達した後に出力軸4に伝達するようにしてもよく、この場合、モータ8と出力軸4との断接を行うために、第1若しくは第2カウンタ軸5,6又は上記別の軸上に配設したモータ動力伝達ギヤを、該モータ動力伝達ギヤ配設軸に対して断接するようにしてもよい。
さらにまた、モータ8は必ずしも必要なものではなく、無くしてもよい。このモータ8を無くした場合には、第1速出力軸側ギヤ21bを出力軸4に対して一体的に回転するように固定すればよく、これに伴い、第1速出力軸側同期装置37、第1速出力軸側同期装置駆動用の油圧サーボ41及び該油圧サーボ41と第1速出力軸側同期装置37とを連結するシフトフォーク47も不要になる。また、低速変速段切換抑制連係部材75も不要になる。
また、モータ8を無くした場合、車両後退用の動力源としては、例えばモータジェネレータ12を用いるようにしてもよい。或いは、車両後退用のカウンタ軸を配設しておけば、エンジン2の動力で車両を後退させることができる。
さらにまた、上記実施形態では、全ての油圧サーボ41を、1つのコントロールバルブボディ53で制御しかつ該コントロールバルブボディ53に設けたが、複数のコントロールバルブボディ53で制御してもよく、コントロールバルブボディ53から離れた箇所に設けてもよい。また、油圧サーボ41の代わりに電動サーボ等を用いてもよい。
加えて、本発明の車両用駆動装置1は、フロアトンネル61内に配設されるものに限らず、例えばエンジンルーム内に配設されるものであってもよい。すなわち、車両用駆動装置1はFR車に限らず、FF車に搭載してもよい。
本発明は、入力軸及び出力軸間における変速比を複数段階に切換え可能な変速ギヤ機構を備えた車両用駆動装置に有用である。
本発明の実施形態に係る車両用駆動装置の構成を示すスケルトン図である。 第1速時におけるエンジン及びモータの動力の伝達経路を示す図である。 第2速時におけるエンジンの動力の伝達経路を示す図である。 第3速時におけるエンジンの動力の伝達経路を示す図である。 第4速時におけるエンジンの動力の伝達経路を示す図である。 第5速時におけるエンジンの動力の伝達経路を示す図である。 第6速時におけるエンジンの動力の伝達経路を示す図である。 車両用駆動装置のフロアトンネル内への配設状態を示す車両前側から見た断面図である。 図8のIX−IX線断面図である。 第1速変速シフトフォークとモータ断接シフトフォークとの関係を示す図であって、低車速時でかつ第1速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブがニュートラル位置に位置するときの図である。 低車速時でかつ第1速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第1速作動位置に位置するときの図10相当図である。 高車速時でかつ第1速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブがニュートラル位置に位置するときの図10相当図である。 第1速変速シフトフォークと第3−5速変速シフトフォークとモータ断接シフトフォークとの関係を示す図であって、低車速時でかつ第1速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第1速作動位置に位置するときの図である。 低車速時でかつ第3−5速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第3速作動位置に位置するときの図13相当図である。 低車速時でかつ第3−5速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第5速作動位置に位置するときの図13相当図である。 高車速時でかつ第3−5速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブがニュートラル位置に位置するときの図13相当図である。 高車速時でかつ第3−5速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第3速作動位置に位置するときの図13相当図である。 高車速時でかつ第3−5速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第5速作動位置に位置するときの図13相当図である。 第2速変速シフトフォークと第4−6速変速シフトフォークとの関係を示す図であって、第2速カウンタ軸側同期装置のクラッチスリーブが第2速作動位置に位置するときの図である。 第4−6速変速シフトフォークのクラッチスリーブが第4速作動位置に位置するときの図19相当図である。 第4−6速変速シフトフォークのクラッチスリーブが第6速作動位置に位置するときの図19相当図である。
符号の説明
1 車両用駆動装置
2 エンジン(動力源)
3 入力軸
4 出力軸
5 第1カウンタ軸
6 第2カウンタ軸
7 変速ギヤ機構
8 モータ
21 第1変速ギヤ対
21a 第1速カウンタ軸側ギヤ(所定低速変速段用(第1速用)の変速ギヤ)
21b 第1速出力軸側ギヤ(モータ動力伝達ギヤ)
22 第2変速ギヤ対
22a 第2速カウンタ軸側ギヤ(第2速用の変速ギヤ)
23 第3変速ギヤ対
23a 第3速カウンタ軸側ギヤ(第3速用の変速ギヤ)
24 第4変速ギヤ対
24a 第4速カウンタ軸側ギヤ(第4速用の変速ギヤ)
25 第5変速ギヤ対
25a 第5速カウンタ軸側ギヤ(第5速用の変速ギヤ)
26 第6変速ギヤ対
26a 第6速カウンタ軸側ギヤ(第6速用の変速ギヤ)
31 第1速カウンタ軸側同期装置(変速段切換手段)
32 第2速カウンタ軸側同期装置(変速段切換手段)
33 第3−5速カウンタ軸側同期装置(変速段切換手段)
34 第4−6速カウンタ軸側同期装置(変速段切換手段)
37 第1速出力軸側同期装置(モータ断接手段)
41 油圧サーボ(変速段切換手段)(モータ断接手段)(同期装置駆動手段)
47 変速シフトフォーク
47A 第1速変速シフトフォーク
47B 第2速変速シフトフォーク
47C 第3−5速変速シフトフォーク
47D 第4−6速変速シフトフォーク
47E モータ断接シフトフォーク
75 低速変速段切換抑制連係部材(低速変速段切換抑制手段)
81 奇数変速段用連係部材(連係手段)
91 偶数変速段用連係部材(連係手段)

Claims (3)

  1. 車両に搭載された動力源に連結される入力軸と、該車両の駆動輪に連結される出力軸と、該入力軸及び出力軸間における変速比を複数段階に切換え可能な変速ギヤ機構と、該変速ギヤ機構を各変速段にそれぞれ切り換える変速段切換手段とを備えた車両用駆動装置であって、
    上記変速ギヤ機構は、上記出力軸又は該出力軸に平行に配設された軸上に遊嵌された状態で配設されかつ上記各変速段時に上記動力源から出力軸への動力源の動力伝達経路となる変速ギヤをそれぞれ有し、
    上記変速段切換手段は、上記各変速ギヤと該変速ギヤ配設軸とを動力伝達可能に接続するための同期装置と、該同期装置を、変速シフトフォークを介して、上記変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との断接を行うように駆動する油圧サーボとを有し、
    上記変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の変速ギヤと該変速ギヤ配設軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する連係手段を備えていることを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 請求項1記載の車両用駆動装置において、
    上記出力軸に平行に配設された第1及び第2カウンタ軸を備え、
    上記第1カウンタ軸上には、複数の奇数変速段用の変速ギヤが配設され、
    上記第2カウンタ軸上には、複数の偶数変速段用の変速ギヤが配設されており、
    上記連係手段は、上記奇数変速段用の変速ギヤと上記第1カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の奇数変速段用の変速ギヤと上記第1カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する奇数変速段用連係部材、及び、上記偶数変速段用の変速ギヤと上記第2カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークと、他の偶数変速段用の変速ギヤと上記第2カウンタ軸との接続用の同期装置を駆動するための変速シフトフォークとを、該両接続が同時になされないように互いに機械的に連係する偶数変速段用連係部材の少なくとも一方を有していることを特徴とする車両用駆動装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用駆動装置において、
    上記出力軸を駆動可能な、上記駆動源とは別個のモータと、
    上記車両の車速が所定車速よりも低い低車速時には上記モータと出力軸とを接続する一方、該所定車速以上の高車速時には上記モータと出力軸との接続を断つモータ断接手段と、
    上記モータ断接手段により上記モータと出力軸との接続が断たれることに連動して、上記変速段切換手段による上記変速ギヤ機構の所定の低速変速段への切換えを抑制する低速変速段切換抑制手段とを更に備えていることを特徴とする車両用駆動装置。
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