JP2008302462A - 砥粒貼着装置、及び砥粒貼着プログラム - Google Patents

砥粒貼着装置、及び砥粒貼着プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ダイヤモンド等の砥粒をワークのワーク筒内面に容易に貼着し、配置することを可能とする砥粒貼着装置を提供することを課題とする。
【解決手段】貼着装置1は、装置本体7と、ワークWKを支持するワーク支持機構部8と、貼着する一の砥粒2を抽出し、砥粒提供位置SPまで供給可能な砥粒供給機構部4と、砥粒提供位置SPから砥粒貼着位置PPまで砥粒2を搬送可能に制御する多軸ロボット部10と、砥粒2を空気の吸着力を利用してツール先端に保持可能なツール5と、配置データ記憶手段13、基準位置決定手段14、砥粒抽出手段15、及び貼着制御手段20を有する貼着制御部21とを主に具備する。ここで、砥粒2はエアーの吸着力を利用してツール先端に保持され、ワークWKのワーク筒内面18に形成された接着層19の接着力よりも弱く設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、砥粒貼着装置、及び砥粒貼着プログラムに関するものであり、特にロータリドレッサを製作する過程で使用される型(ワーク)の型内面にダイヤモンドや立方晶窒化硼素(CBN)等の超硬質の素材からなる微粒子の砥粒を、予め設定した配置条件に基づいて貼着し、配置するための砥粒貼着装置、及び砥粒貼着プログラムに関するものである。
従来から、研削砥石の加工面を平滑化し、研削性能を回復させるために所謂「ドレッシング」が行われており、この場合、ロータリドレッサと呼ばれる超硬工具が用いられている。ここで、ロータリドレッサとは、金属製の円板状の回転体ベースの外周表面に、超硬質のダイヤモンドやCBN等の微粒子からなる砥粒を層状に配して固着したものである。そして、ドレッシング対象の研削砥石を高速で回転させた状態で、当該ロータリドレッサを軸回転させながら当接さえることにより、研削砥石表面の砥粒の周囲のボンドを除去し、切れ味を回復させることが行われている。
係るロータリドレッサを用いることにより、例えば、玉軸受等の軌道面の形成や、ボールネジ等のボール溝加工を行うための研削加工に使用する研削砥石の切れ味を常に良好な状態とすることができ、加工される製品自体の精度を高いものとすることができる。すなわち、係るロータリドレッサの性能によって研削砥石自体の研削精度を左右することとなり、高性能のロータリドレッサを構築することは、研削砥石を使用する研削加工において特に重要なものである。
ここで、ロータリドレッサを製造する場合、カーボン材料で形成された型を使用し、該型の内側(型内面)にロータリドレッサの外周表面に固着するためのダイヤモンド等の砥粒を予め貼着し、係る型に金属製の回転体ベースを嵌合することによって、型内面のダイヤモンド等を回転体ベースの側に転着させることを行っている。
以上の従来技術は、公然実施されているものであり、出願人は、係る従来技術が記載された文献を、本願出願時においては特に知見していない。
しかしながら、上記に示したロータリドレッサの製造過程において、ロータリドレッサのドレッシング性能に最も影響を及ぼすのは、その外周表面に転着し、固定されたダイヤモンドやCBN等の超硬質材料からなる砥粒で形成された砥粒層の均一性である。すなわち、係る砥粒層に使用される砥粒は、ドレッシング対象となる研削砥石よりも硬質である必要があり、また、滑らかな研削表面を得るためには、その砥粒の粒径はほぼ等しいことが必要である。また、ロータリドレッサの外周表面に偏りもなく等間隔で均一に配置されていることが望ましい。そこで、上述したカーボン材料からなる型の内側(型内面)にいかにして均一に砥粒を貼着し、これをロータリドレッシングの外周表面側に転着させるかが特に問題となっていた。
ここで、一般に非常に微細な粒径の物体を均一に配置するためには、例えば、該砥粒を分散させた液体を利用し、型内面にスプレー等によって噴霧し、その後乾燥させるものなどがある。しかしながら、貼着する砥粒はダイヤモンド等の比較的高価な素材であるため、噴霧では型内面以外の部分に多数飛散することがあり、それを回収して再利用することは煩雑であった。また、これらの型内面に対する貼着作業を人間の手で一つずつ行うこともあった。しかしながら、係る場合、その製作過程が非常に面倒であり、また一つの型を製作する上で多大な時間を要することがあった。
そのため、係るダイヤモンド等の砥粒を型内面に貼着する作業を簡略化し、かつ作業に要する時間を短縮することが可能な砥粒貼着装置或いは貼着配置装置等を期待する声が大きかった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、ダイヤモンド等の砥粒をワークのワーク筒内面に容易に貼着し、配置することを可能とする砥粒貼着装置、及び砥粒貼着プログラムの提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明に係る砥粒貼着装置は、「ロータリドレッサの外周表面に超硬質の砥粒を配した砥粒層を構築するための型として利用されるワークに、予め設定した配置条件に基づいて前記砥粒を貼着する砥粒貼着装置であって、略円筒状に形成され、ワーク筒内面に前記砥粒を貼着するための接着層が形成された前記ワークを貼着作業空間に固定して支持するワーク支持機構部と、複数の前記砥粒を収容する砥粒収容部を有し、収容された複数の前記砥粒から貼着する一の前記砥粒を抽出し、砥粒提供位置まで供給する砥粒抽出機構部と、前記貼着作業空間に配設され、多軸制御可能な複数のアーム部を備える多軸ロボット部と、前記アーム部の先端に交換可能に取設され、前記砥粒提供位置の前記砥粒をエアーの吸着力を利用して保持する保持手段を有し、前記ワーク筒内面の砥粒貼着位置まで前記アーム部の動きに伴って前記砥粒を搬送するツールと、貼着する前記砥粒の前記配置条件に基づく配置データを記憶する配置データ記憶手段、前記貼着作業空間における前記ワーク及び前記ツールの相対的な位置関係を決定する基準位置決定手段、前記砥粒抽出機構部を制御し、貼着する一の前記砥粒を前記砥粒提供位置まで供給する砥粒抽出制御手段、及び、記憶された前記配置データ及び決定された基準位置に係る基準位置データに従って、前記多軸ロボット部及び前記ツールに接続した前記保持手段を協働して制御し、前記貼着作業空間の前記砥粒提供位置から前記砥粒貼着位置まで前記砥粒を搬送し、前記接着層に押付けて貼着する貼着制御手段を備える貼着制御部と」を主に具備して構成されている。
ここで、超硬質の砥粒とは、例えば、ダイヤモンドやCBN等の従来から研削加工において周知の砥粒を挙げることができる。また、貼着する砥粒の粒径等もロータリドレッサによってドレッシング処理を行う研削砥石の研削対象の種類、用途、及び要求される研削加工精度に応じて種々のタイプを選択することが可能である。また、ワーク筒内面に形成された接着層とは、ワークを砥粒に接着力を利用して貼着した後、該ワークを型として利用し、貼着済みのダイヤモンド等の砥粒をロータリドレッサの外周表面に容易に転着させることが可能なものである必要があり、転着までの間だけワーク筒内面に貼着されていればよいものである。そのため、特に強固な接着力を必要とするものではなく、また転着の際に不具合を生じるようなものは使用することができない。そのため、例えば、家庭用或いは業務用に一般的に利用されている所謂「スプレーのり」を使用することが可能であり、ワーク筒内面にこれらのスプレーのりを噴霧することによって薄層の接着層を構築したものが特に好適である。
一方、砥粒抽出機構部とは、後述の多軸ロボット部等を利用して貼着作業をするために、およそ数mm程度の微細な砥粒を一つずつ抽出する、換言すれば、「切出す」ためのものである。なお、砥粒抽出機構部には、収容空間に予め粒径毎に整えられた複数のサイズの砥粒が収容された複数種類の砥粒収容部が設置され、用途に応じた粒径の砥粒が適宜選択可能となっている。
さらに、多軸ロボット部とは、貼着作業を実施する貼着作業空間を三次元的に自由自在に動くことのできるアーム部を有するものであり、市販されている工業用の多軸ロボット或いはロボットアームを転用することが可能である。なお、多軸ロボット部の自由度は特に限定されないが、貼着作業空間を自在に三次元的に移動可能とするためには、少なくとも三軸の制御(3自由度)が必要である。しかしながら、より繊細で、かつ安定した動きを各アーム部等に実施させるためには、4軸以上のものが望ましい。一方、軸数を増やすことによってそれに伴う制御が複雑化し、処理に多大な時間を要する可能性がある。そこで、例えば、全体として6軸制御可能(6自由度)の多軸ロボット部を採用することが可能である。
また、ツールは、多軸ロボット部のアーム部の先端に取設されるものであり、ツールの先端に保持する砥粒の粒径等に応じて適宜選択できるように複数種類のものを用意したものであっても構わない。なお、貼着作業空間に、複数のツールを配し、貼着作業の間に配置条件に応じてツールを交換するようにしたものであってもよい。また、砥粒をツールに保持するためにエアーの吸着力を利用して保持する保持手段は、具体的に説明すると、モータによってフィンを回転させ、該フィンによって発生した気流によって砥粒を吸い上げるようにするものが例示される。この場合、気流を発生させ、吸い上げる管部の管径は、保持する砥粒よりも小さくなっている必要があることは当然である。そのため、上述した複数選択可能なように準備されたツールは、各ツールの開口部の孔径をそれぞれ異なるように設定し、砥粒の粒径に応じて使い分ける必要がある。さらに、ツール先端の形状もL字状に約90度曲折したものや、或いは取付軸に対して約45度或いは30度程度曲折したものであってもよい。係る角度の違いは、砥粒を貼着するワークのワーク筒内面の形状に応じて適宜使い分けることができる。
さらに、貼着制御部とは、上述した多軸ロボット部等の各構成をそれぞれ制御し、また複数の構成を違いに協働するように制御するためのものであり、例えば、一般的なパーソナルコンピュータ等の制御装置を利用することが可能である。また、係る貼着制御部は、各機能を一つにまとめて形成したものである必要はなく、例えば、多軸ロボット部のためのロボットコントローラと、砥粒抽出機構部等を制御するための制御盤等にそれぞれ独立、或いは複数の構成をグループ化して制御可能とするものであってもよい。例えば、砥粒の保持に係る多軸ロボット部、ツール、及びエアーの保持手段等を独立したロボットコントローラを介して制御し、砥粒供給機構部等の構成をロボットコントローラから独立した制御盤を介して制御するものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着装置によれば、多軸ロボット部を制御することによって、その先端に取設されたツールを利用し、該ツールでワーク筒内面に砥粒を貼着する作業を行うことができる。これにより、従来から殆ど手作業で行っていた作業者の作業を簡略化することができる。特に、ツールとワークとの相対的な位置関係に基づいて貼着作業空間の基準位置が決定され、該基準位置に従って砥粒の貼着作業が行われる。
すなわち、従来の多軸制御可能なロボットを利用して、上記のような貼着作業を行う場合、ツールの基準位置等は、貼着作業空間における絶対位置に基づいて決定されることが多かった。そのため、当該位置にワーク及びツールを正確に載置する必要があり、貼着作業を行う前の調整作業に多くの時間を要することがあった。これに対し、本発明の砥粒貼着装置は、ワークとツールとの相対的な位置関係を貼着作業前に構築し、これを基準位置データとして記憶する。そして、該基準位置に従って多軸ロボット部を動作させることにより、ワークの砥粒貼着位置の把握が容易となり、貼着作業を楽に行うことが可能となる。また、貼着作業空間におけるワークの支持及び固定、ワークの作業位置の特定を貼着作業前にそれほど精細に行う必要がなく、作業者にとっても作業が容易となる。
さらに、本発明に係る砥粒貼着装置は、上記構成に加え、「前記ツールは、中空管状構造に形成された中空管部及び一端に前記中空管部と連通し、前記砥粒提供位置の前記砥粒と当接可能な開口部を有し、前記保持手段は、前記中空管部を減圧し、前記開口部に当接した前記砥粒をエアーの吸着力を利用して保持するエアー保持機構部をさらに具備し、前記エアー保持機構部による前記エアーの吸着力は、前記接着層による前記砥粒の接着力よりも小に設定されている」ものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着装置によれば、エアーの吸着力を利用して保持する保持手段として、中空管状構造のツールの管部を減圧するエアー保持機構部が採用され、砥粒をツール先端の開口部に当接し、吸付けた状態をすることができる。これにより、ツールに砥粒が保持され、さらに該ツールの取設された多軸ロボット部を制御することにより、貼着作業空間を砥粒が自由に移動することができる。その結果、砥粒提供位置から砥粒貼着位置までの砥粒の搬送が容易に行える。
さらに、保持手段に相当するエアー保持機構部による砥粒の吸着力は、ワーク筒内面に形成された接着層による接着力よりも小さくなるように設定されている。したがって、開口部に当接した状態で保持され、砥粒貼着位置の接着層にツールを利用して押付けられた場合、エアーによる吸着力よりも接着力の方が大きいため、当然のことながら開口部から砥粒が離間し、接着層の側に保持されることになる。このとき、ツールに接続したエアー保持機構部による中空管部への減圧は継続したままである。すなわち、エアー保持機構部は、常に中空管部を減圧する動作を続けている。すなわち、ツールによって砥粒を接着層に押付けられ、開口部から離間しようとする段階であっても、砥粒にはエアーによる吸着力が作用している。ところが、係る吸着力がツール先端に砥粒を保持するためだけの非常に微小なものであり、接着層の接着力よりも小さくなっているため、エアー保持機構部による吸着を弱めるような処理を行う必要がない。すなわち、エアー保持機構部は、原則として常に中空管部を減圧状態にするためにエアーを吸引し続けるものである。
さらに、本発明に係る砥粒貼着装置は、上記構成に加え、「前記砥粒抽出機構部は、錐頂部から上方に向かって逆円錐状に形成され、複数の前記砥粒を収容可能な収容空間及び前記錐頂部に貫設された貫通孔部を有する前記砥粒収容部と、前記貫通孔部に挿通自在に配設され、貼着する一の前記砥粒を抽出し、支持可能な砥粒抽出部を上端に有する棒状の砥粒抽出棒と、前記砥粒抽出部を前記錐頂部と一致させた抽出位置から前記砥粒収容部の上方に設定された前記砥粒提供位置まで前記砥粒抽出棒を上下に変位可能な抽出棒変位部と」を具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着装置によれば、上端に砥粒抽出部を有する砥粒抽出棒によって、貼着する一の砥粒を抽出することができる。ここで、砥粒抽出部は、例えば、一粒の砥粒のみが支持されるように砥粒の粒径と同径或いはそれよりも僅かに小さくなるように、先端をV字形状にカットしたものが挙げられる。そして、係る抽出棒を上下に変位させることにより、砥粒抽出部に支持された一つの砥粒のみが砥粒収容部の上方に設定された砥粒提供位置に送られることになる。なお、係る過程で残りの砥粒は、砥粒抽出部及び支持された砥粒に弾かれ、砥粒収容部に再び収容される。これにより、砥粒の抽出処理、所謂「切出処理」が完了する。ここで、砥粒提供位置には、例えば、赤外線センサ等の検出手段が設けられ、前述した多軸ロボット部によって制御されたアーム部の一端に取設されたツールによって保持が確実に行われたか否かの判定を行う構成を具備するものであってもよい。
さらに、本発明に係る砥粒貼着装置は、上記構成に加え、「前記ツールに対して加わる接触圧を検知するセンサをさらに具備し、前記基準位置決定手段は、前記ワーク及び/または前記貼着作業空間の所定位置に予め設置された基準位置決定部に、前記多軸ロボット部によって多軸制御された前記ツールを接触させ、或いは接触させながら移動させることによって、前記センサの検知に応じて前記基準位置データを格納し、前記ツールの前記基準位置を決定する」ものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着装置によれば、貼着作業の開始前にツールをワーク或いは基準位置決定部のいずれかに接触させることによって基準位置を決定することができる。ここで、基準位置の決定の一例を示すと、円筒状のワークのワーク筒内面の四カ所(支持されたワークのワーク筒内面と鉛直線とが交差する二カ所、及び水平線と交差する二カ所)に、それぞれワーク前面(多軸ロボット部側)からワーク後面に至るまでワーク筒内面をなぞるようにツールを接触させながら移動する。これにより、ワーク前面及びワーク後面の間の長さが確認され、さらにワークの傾きが検出される。この作業をワーク中心に対して90°間隔で4カ所について基準位置を決定することにより、ツールとワークとの相対的な位置関係が明確となる。そのため、事後の貼着作業の精度が向上する。なお、基準位置決定部とは、貼着作業空間の所定の位置に設けられたブロック状の物体(計測用ブロック)等を例示することができる。そして、該計測用ブロックにツールを接触させることにより、ツールの位相を計測することが可能となる。また、接触を検知するセンサとは、接触によってスイッチが押圧され、通電するスイッチングセンサ等のような周知のセンサ類を用いることが可能である。
さらに、本発明に係る砥粒貼着装置は、上記構成に加え、「前記貼着制御部は、前記配置データに基づいて実行された前記ワークに対する前記砥粒の貼着に係る実行履歴データを取得し、記憶する履歴データ取得手段と、取得した前記実行履歴データに基づいて、前記ワーク及び貼着済みの前記砥粒を仮想的に三次元空間に表示可能に制御する仮想表示制御手段と」を具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着装置によれば、配置データに基づいて実行された貼着作業の結果を仮想的に三次元画像として表示することが可能となる。これにより、砥粒が未貼着の位置を容易に把握することが可能となり、手作業等によって砥粒を貼着する際の当該位置の認識が容易となる。さらに、実行履歴データを砥粒貼着装置の設置された場所からLAN等の通信回線を通じて遠隔地に送出することにより、実際の貼着作業現場から離れた場所であっても貼着状況をモニタすることができる。なお、仮想表示制御手段は、貼着作業をリアルタイムでモニタ可能とするものであっても、貼着作業の事後に確認のために表示するものであっても構わない。
さらに、本発明に係る砥粒貼着装置は、上記構成に加え、「前記貼着作業空間に配され、前記ワーク筒内面への貼着がなされなかった未貼着の前記砥粒を回収する未貼着砥粒回収部をさらに具備し、前記貼着制御部は、前記ワーク筒内面の前記砥粒貼着位置への前記砥粒の貼着が成功か否かを判定する貼着判定手段と、前記貼着判定手段によって未貼着と判定されると、前記砥粒貼着位置から戻る前記ツールに保持された前記砥粒を、前記未貼着砥粒回収部の回収口の上方位置まで前記多軸ロボット部を制御して移送する未貼着砥粒移送制御手段と、前記回収口の上方に到達した前記砥粒を前記保持手段による減圧を解除することによって落下させ、前記未貼着砥粒回収部に回収する回収制御手段と」を具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着装置によれば、砥粒貼着位置への貼着を失敗した砥粒、すなわち、接着層の接着力がエアーによる吸引力よりも弱く、接着層に押付けても貼着しなかった場合等において、未貼着の砥粒を未貼着砥粒回収部に回収することがある。これにより、貼着作業空間に未貼着の砥粒が散乱することがない。また、砥粒収容部に戻されることもないため、同じ砥粒が再び抽出され、未貼着を繰り返すようなこともない。
一方、本発明に係る砥粒貼着プログラムは、「上記のいずれか一つに記載の砥粒貼着装置に使用される砥粒貼着プログラムであって、貼着する砥粒の配置条件に基づく配置データを記憶する配置データ記憶手段、前記砥粒を搬送する貼着作業空間におけるワーク及びツールの相対的な位置関係を決定する基準位置決定手段、貼着する一の前記砥粒を砥粒提供位置まで供給する前記砥粒抽出機構部を制御する砥粒抽出制御手段、及び、記憶された前記配置データ及び決定された基準位置に係る基準位置データに従って、前記多軸ロボット部及び前記ツールに接続した前記保持手段を協働して制御し、前記貼着作業空間の前記砥粒提供位置から前記砥粒貼着位置まで前記砥粒を搬送し、前記ワークのワーク筒内面に形成された接着層に前記砥粒を押付けて貼着する貼着制御手段として、前記砥粒貼着装置の貼着制御部を機能させる」ものから主に構成され、さらに、上記構成に加え、「前記配置データに基づいて実行された前記ワークに対する前記砥粒の貼着に係る実行履歴データを取得し、記憶する履歴データ取得手段、及び取得した前記実行履歴データに基づいて、前記ワーク及び貼着済みの前記砥粒を仮想的に三次元空間に表示可能に制御する仮想表示制御手段として、前記貼着制御部をさらに機能させる」ものであっても、または「前記ワーク筒内面の前記砥粒貼着位置への前記砥粒の貼着が成功が否かを判定する貼着判定手段、前記貼着判定手段によって未貼着と判定されると、前記砥粒貼着位置から戻る前記ツールに保持された前記砥粒を、未貼着砥粒回収部の回収口の上方位置まで移送する未貼着砥粒移送制御手段、及び回収口上方に位置する前記砥粒を前記ツールの前記保持手段を解除することにより、前記未貼着砥粒回収部に落下させて回収する回収制御手段として、前記貼着制御部をさらに機能させる」ものであっても構わない。
したがって、本発明の砥粒貼着プログラムによれば、プログラムを実行することにより、貼着制御部に接続した各種構成を制御し、上記に示したような優れた作用効果を奏することとなる。
本発明の効果として、多軸制御されるアーム部を有する多軸ロボット部を利用し、ワークに所定の配置条件に基づいた砥粒を貼着する作業を容易に行うことができる。特に、ワークとアーム部の先端のツールとの相対的な位置関係に基づいて貼着作業が実行されるため、基準点の位置合わせが容易となる。さらに、貼着実施後の履歴を三次元的に表現した仮想空間に表示することが可能となり、貼着作業のチェック等を容易に行うことができる。
以下、本発明の一実施形態である砥粒貼着装置1(以下、単に「貼着装置1」と称す)及びその貼着装置1によって砥粒2の貼着を行うための砥粒貼着プログラム3(以下、単に「貼着プログラム3」と称す)について、図1乃至図7に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の貼着装置1の概略構成を模式的に示す正面図であり、図2は貼着装置1の概略構成を模式的に示す平面図であり、図3は砥粒供給機構部4の構成及び砥粒2の(a)収容状態、(b)抽出の一例を示す説明図であり、図4は貼着装置1の機能的構成を示すブロック図であり、図5はワークWK及びツール5の基準位置の決定の一例の(a)傾き計測、(b)芯計測、(c)位相計測を示す説明図であり、図6及び図7は貼着装置1及び貼着プログラム3に基づくワークWKに対する砥粒2の貼着処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態の貼着装置1は、説明を簡略化するため、特に図1及び図2等において、貼着作業空間6を区画するフレームやカバー等の構成については、図示を適宜省略している。また、図1及び図2等は、各ハードウェアの構成を特に図示したものであり、これを制御する貼着制御部21等についての図示は省略している。
本実施形態の貼着装置1は、図1乃至図7に示すように、複数のフレーム及び板状部材を組合せて構築され、本体上側内部に貼着作業空間6が形成された装置本体7と、貼着作業空間6の所定位置にワークWKを固定して支持するためのワーク支持機構部8と、ワークWKに貼着する複数の砥粒2を収容するとともに、貼着する一の砥粒2を抽出し、砥粒提供位置SPまで供給可能な砥粒供給機構部4と、貼着作業空間6を自在に移動可能なアーム部28等を有し、砥粒提供位置SPからワークWKのそれぞれの砥粒貼着位置PPまで砥粒2を搬送可能に制御する多軸ロボット部10と、多軸ロボット部10の一端に交換可能に取設され、砥粒2を空気の吸着力(吸引力)を利用してツール先端の開口部11に保持可能なツール5と、貼着する砥粒2の配置条件を記述した配置データ12を記憶する配置データ記憶手段13、ツール5の貼着作業空間6における基準位置をワークWKとの相対的な位置関係に基づいて決定する基準位置決定手段14、砥粒供給機構部4を制御し、貼着する一の砥粒2を砥粒提供位置SPまで供給する砥粒抽出手段15、及び、記憶された配置データ12及び決定された基準位置データ16に従って、多軸ロボット部10及びツール5のエアー保持機構部17を協働して制御し、砥粒提供位置SPから砥粒貼着位置PPまで砥粒2を三次元的に移動させ、ワークWKのワーク筒内面18に形成された接着層19に砥粒2を当接させて貼着する貼着制御手段20等の各種制御に係る機能を有する貼着制御部21とを具備して主に構成されている。ここで、エアー保持機構部17が本発明における保持手段に相当する。
さらに詳細に説明すると、ワーク支持機構部8は、図1に示すように、貼着作業空間6の作業底面22に載置して固定された支持基体部23と、支持基体部23から鉛直方向の垂直位置VP及び作業底面22と略平行になるまで傾倒した平行位置FPの間で回動変位可能ななワーク支持体部24と、ワーク支持体部24の一端に設けられ、ワークWKを下方から支持し、貼着作業空間6の所定の作業位置WPに該ワークWKを固定して支持するワーク支持枠25とを主に具備して構成されている。
ここで、支持基体部23は、ワーク支持体部24を垂直位置VPから平行位置FPまで変位させるための位置変位機構を有するとともに、ワーク支持体部24を軸芯周りに回転させる軸回転機構を備えている。なお、ワーク支持体部24を垂直位置VPにすることによってワークWKは、貼着作業空間6において砥粒2の貼着作業を行うための作業位置WPに固定して支持されることになる。一方、平行位置FPまで傾倒させることによって、ワークWKの交換作業を行うことができる。すなわち、ワーク筒内面18に対する砥粒2の貼着作業がすべて完了し、新たなワークWKに対して砥粒2の貼着作業を行う場合、平行位置FPまで変位させ、ワーク支持枠25から貼着済みのワークWKを取り外し、さらに未貼着のワークWKを取り付けることができる。その後、再び、ワーク支持体部24を垂直位置VPまで変位させることにより、新たなワークWKを貼着作業空間6の作業位置WPに固定して支持することができる。なお、本実施形態では、作業底面22の中央より僅かに左方位置に支持基体部23を設け、装置本体7の左側に向かってワーク支持体部24が傾動するようになっている。すなわち、装置本体7の左方側がワークWKの交換場所に設定されている。
一方、多軸ロボット部10は、作業底面22の正面視中央より僅かに右方位置に設置されたロボット基部26と、ロボット基部26に対して鉛直軸周り方向に回転可能な第一回転部27と、第一回転部27と一端が回転可能に連結された長手アーム状の第一アーム部28と、第一アーム部28の他端とさらに回転可能に連結された長手アーム状の第二アーム部29と、第二アーム部29のアーム軸周り方向に回転可能に連結された第三アーム部30と、第三アーム部30の先端に二自由度で回転可能に連結された先端アーム部31とを有して主に構成されている。すなわち、図1及び図2等に示されるように、本実施形態の貼着装置1に使用される多軸ロボット部10は、全体で6軸(α、β、γ、δ、ε、ζ:図1参照)制御が可能なものである。なお、この6軸制御可能な多軸ロボット部10は、自動車産業等の種々の産業分野で利用されている汎用タイプの産業用ロボットを用いることが可能であり、回転部27及びアーム部28等を回転させるためのモータ等からなる回転駆動機構などの各種構成及びその基本的な制御手法については、ここでは説明を省略するものとする。また、多軸ロボット部10には、貼着制御部21から送出されたアーム部28等の制御にかかる制御信号をロボットコントローラ61を介して受付け、これに基づいて貼着作業空間6を三次元的に稼働可能のアーム部28等を制御するアーム制御部33に係る構成を有している。なお、ロボットコントローラ61は、本発明の貼着制御部21の一部構成を備えるものであるが、砥粒2を保持して搬送するための多軸ロボット部10、ツール5、及びエアー保持機構部17を協働して制御するために、本実施形態においては独立した構成として形成している。
さらに、ツール5は、その具体的構成として、中空管状構造、換言すれば、パイプ状構造を有するものであり、先端の一部が曲折し、略L字形状に構成されている。なお、係るツール5の形状は、特に限定されるものではなく、前述した砥粒提供位置SPにある砥粒2を保持しやすく、かつワーク筒内面18に砥粒2を押付け、貼着するために適する形状にするものであればよく、例えば、先端を僅かに傾斜させるように曲折するものであってもよい。さらに、押付けを容易とするために、ある程度の弾性(反発力)を有するように形状及び素材を適宜選択したものであっても構わない。
そして、ツール5は、図3等に示すように、内部に中空管部34を有し、ツール5の一端(先端)は、砥粒2と当接し、かつ中空管部34と連通して開口した開口部11が設けられている。さらに、中空管部34の内部の空気(エアー)を吸引し、減圧するためのエアー保持機構部17を有している。これにより、例えば、ツール5の開口部11を、砥粒提供位置SPに供給された砥粒2に当接するような位置まで多軸ロボット部10の制御によって移動させる。そして、エアー保持機構部17を稼働して中空管部34を減圧状態とする。これにより、砥粒2はツール5の開口部11に吸い寄せられることとなり、開口部11に吸着する。その結果、エアー保持機構部17による減圧を継続することにより、砥粒2を貼着作業空間6内でツール5及び多軸ロボット部10の動きに合わせて自在に移動させることが可能となる。その結果、砥粒提供位置SPから砥粒貼着位置PPまでの三次元的な移動が容易に行われる。なお、ツール5に対する接触を検知するためのセンサ(図示しない)がツール5に内蔵或いはツール5と多軸ロボット部10の取設箇所等のいずれかに設けられており、三次元的な基準位置を決定するための利用することができる。
さらに、砥粒供給機構部4は、図3(a)等に示すように、下端の錐頂部36から上方に向かって拡開するように逆円錐形状に形成された収容空間37を有し、当該錐頂部36から下方に向かって貫設された貫通孔部38を備え、複数の砥粒2を収容空間37に収容可能な砥粒収容部39と、貫通孔部38の孔径と略一致し、該貫通孔部38に緩挿して配設され、貼着する位置の砥粒2を上端に形成された断面V字形状にカットされた砥粒抽出部40によって抽出可能な砥粒抽出棒41と、砥粒抽出部40を錐頂部36の高さに略一致させた抽出位置EPから砥粒収容部39の上方に設定された砥粒提供位置SPまで砥粒抽出棒41を上下方向に変位させる抽出棒変位部42とを具備して構成されている。これにより、複数の砥粒2が収容された収容空間37の中で砥粒抽出棒41を上下に変位させることにより(図3(b)参照)、V字形状の砥粒抽出部40に一つの砥粒2が抽出されることになる。なお、砥粒抽出部40は、抽出する砥粒2の形状(粒径)に応じて適宜設定されるものであり、二粒以上の砥粒2が抽出されないようなサイズに調整されている。その結果、係る砥粒抽出部40には、必然的に一つの砥粒2のみが抽出されることになる。
さらに、本実施形態の砥粒供給機構部4は、6個の砥粒収容部39が容易され、それぞれに対して異なる粒径の砥粒2が収容されている。そして、この6個の砥粒収容部39が軸回転可能な円板状の回転テーブル43の上に等間隔で配置されている。そして、該回転テーブル43を回転させることにより、ワークWKに貼着する砥粒2の種類を適宜変更することができる。なお、本実施形態において砥粒抽出棒41及び抽出棒変位部42に係る構成は、砥粒供給機構部4に対して一つのみが設けられている。そのため、係る抽出棒41等の位置は、固定されており、回転する回転テーブル43によって砥粒収容部39が所望の位置に移動し、セットされることによって、砥粒抽出棒41による砥粒2の抽出が可能となっている。なお、本実施形態の貼着装置1では、砥粒収容部39に収容される砥粒2として、超硬質材料であるダイヤモンドを使用するものについて例示している。
さらに、本実施形態の貼着装置1は、その他構成として、貼着作業空間6の所定位置に予め設置された計測用ブロック44(図5(c)参照)を備えている。なお、図1等において説明を図示を簡略化するため、係る計測用ブロックの図示を省略している。この計測用ブロック44は、ツール5と接触させることにより、ツール5の貼着作業空間6における基準位置を決定するためのものであり、前述のツール5に対する接触を検知するセンサを利用して、係る基準位置を把握するためのものである(基準位置の決定手法についての詳細は後述する)。ここで、計測用ブロック44が本発明の基準位置決定部に相当する。また、貼着作業空間6には、先端ツール形状及び開口部11の開口径の異なる複数のツール5を載置可能な交換用ツール載置部45が設けられている。これにより、ワークWKに対する砥粒2の貼着作業時に異なる粒径の砥粒2を貼着する場合や、砥粒貼着位置PPによってはツール5が届かない場合等の種々の状況に応じて、多軸ロボット部10の先端アーム部31に取設されるツール5を適宜交換することができる。
その結果、アーム先端のツール5を交換することによって、種々の配置条件に応じて各種砥粒2を配置することができ、ワークWKのサイズや形状に依存することなく、幅広い種類にワークWKに対する処理を行うことができる。なお、ツール5の交換に伴って貼着する砥粒2の種類を変更するために、回転テーブル43を回転させて(図1における矢印A)、砥粒提供位置SPに提供する砥粒2の収容された砥粒収容部39を変更させることも行われている。加えて、交換用ツール載置部45の近傍には、ワークWKに対して貼着作業を行った結果、何らかの要因によって貼着が完了することなく、ツール5の先端の開口部11にそのままの状態で保持された未貼着の砥粒2を回収するための未貼着砥粒回収部46が設置されている。係る未貼着砥粒回収部46は、上方に開口した回収口47を有し、該回収口47の上でツール5の開口部11に保持された砥粒2を落下させる、すなわち、エアー保持機構部17によるエアーの吸着力を低減させることによって回収が行われる。
さらに、本実施形態の貼着制御部21は、図4に示すように、その機能的構成として、上述した多軸ロボット部10等の各種構成と電気的に制御され、それぞれの構成に対して信号を送出し、さらに該構成からの信号を受信することによって、多軸ロボット部10等の稼働を制御するものであり、ワークWKのワーク筒内面18に貼着する砥粒2の数、砥粒貼着位置PPの配列、配列間隔、及び当該砥粒貼着位置PPにおける貼着する砥粒2の種類等の各種配置条件を規定して予め入力された複数パターンの配置データ12を記憶する配置データ記憶手段13と、砥粒2を搬送するツール5の貼着作業空間6における三次元的な基準位置をワークWK及び計測用ブロック44を利用して決定する基準位置決定手段14と、貼着する砥粒2を抽出し、砥粒提供位置SPまで供給可能に砥粒供給機構部4を制御する砥粒抽出制御手段15と、記憶された配置データ12及び決定された基準位置データ16に従って、多軸ロボット部9及びツール5のエアー保持機構部17を協働するように制御し、砥粒提供位置SPからワーク筒内面18の砥粒貼着位置PPまで砥粒2をエアーの吸着力を利用して搬送し、ワーク筒内面18に形成された接着層19に砥粒2を押付けて貼着するための貼着制御手段20と、配置データ12に基づいて実行されたワークWKに対する砥粒2の貼着作業において、実際にワーク筒内面18に貼着した実貼着数、貼着成功率、貼着済み及び未貼着の砥粒貼着位置PPに係る上方を含む実行履歴データ58を取得し、記憶する履歴データ取得手段48と、取得した実行履歴データ58に基づいて、仮想三次元空間に構築された仮想ワーク49に対し、貼着された砥粒2に係る仮想砥粒50を配し、ディスプレイ51上に仮想的に表示制御する仮想表示制御手段52と、ツール5によって搬送された砥粒2が砥粒貼着位置PPに正しく貼着したか否かを判定する貼着判定手段53と、貼着判定手段54によって未貼着と判定され、砥粒貼着位置PPから砥粒提供位置SPに復帰する際のツール5の先端に保持された砥粒2を未貼着砥粒回収部46の回収口47の上方まで移送する未貼着砥粒移送制御手段54と、回収口47の上方に移送された砥粒2を、エアー保持機構部17のエアーによる吸着力を減圧し、開口部11との当接を解除することにより、未貼着砥粒回収部46の回収口47に落下させて回収する回収制御手段55と、ワークWKの交換時及びワークWKの位置変位時にワーク支持機構部8を制御するワーク支持制御手段56とを主に具備して構成されている。なお、配置データ記憶手段13は、実行履歴データ58等のその他各種データ等を記憶する記憶手段57に包含されている。
なお、本実施形態の貼着装置1において、貼着制御部21の各種機能的手段は、一つのパーソナルコンピュータ等に集約するものであっても、或いは図4等に示し、先に説明したように、多軸ロボット部10と接続したロボットコントローラ61と、砥粒抽出機構部4等に対する制御信号を仲介する制御盤62と、貼着制御部21を含み、貼着作業を総合的に管理し、制御する貼着制御用PC63とにそれぞれ独立して構成するものであっても構わない。また、配置データ12等の各種データの入力や、実行履歴データ58に基づいて実行結果を仮想的に三次元空間に表示するための表示ためのデータ入力・仮想表示用PC64を別途設けたものであっても構わない。なお、各制御部21或いはコントローラ61等は、既存のLAN回線等を通じて互いに信号送受可能に連結することができる。その結果、本実施形態の貼着装置1を工場に設置し、データ入力・仮想表示用PC64のみを、例えば、本社の管理センターに設置することにより、遠隔地にある貼着作業や進捗状況を把握することができる。また、貼着装置1に通信機能を持たせ、例えば、貼着エラーの発生や故障等の状況をこれらの管理用のPC64に報知したり、或いは無線公衆電話回線を通じてメール等に通信手段を利用して報知することも可能である。また、データ入力・仮想表示用PC64は操作入力機器65を通じ、貼着制御部21のデータ入力受付手段66を介して配置データ12等の各種データの入力及び表示指示等を行うことができる。
次に、本実施形態の貼着装置1を利用した、ワークWKへの砥粒2の貼着作業の一例について、図6及び図7のフローチャートに基づいて主に説明する。ここで、図6及び図7のフローチャートのステップS1乃至ステップS21が本発明の貼着プログラム3に相当する。ここで、本実施形態の貼着装置1の使用例として、ロータリドレッサを製造するための型として利用される円筒状のカーボン材料からなるワークWKのワーク筒内面18にダイヤモンドからなる砥粒2を所定の配置条件に従って貼着するものについて説明する。なお、砥粒供給機構部4の6個の砥粒収容部39には、それぞれ粒径の異なる砥粒2が収容されており、ワークWKの砥粒貼着位置PPに応じてそれぞれ適切な砥粒2を選択し、貼着することが可能となっている。
はじめに、貼着装置1を起動し、初期条件を設定した後(ステップS1)、貼着作業を行うワークWKのサイズ及び形状に一致する配置データ12を配置データ記憶手段48から読込む(ステップS2)。その後、ワーク支持機構部8によって貼着作業空間6の所定の作業位置WPに支持されたワークWKと多軸ロボット部10の先端に取設されたツール5との相対的な位置関係を計測し、基準位置を決定する(ステップS3)。
ここで、本実施形態の貼着装置1では、三種類の方法によって係る位置関係を計測し、基準位置の決定及び補正を行っている。なお、係る計測処理は、貼着装置1の起動時の他に、例えば、ツール5を交換した際、或いはワークWKを反転させて相対的位置が変化した際、さらにはワークWKを交換した際等の種々の状況に応じて適宜行われるものである。ここで、計測処理の具体的な手法は、1)ワーク傾き計測、2)ワーク芯計測、3)ツール位相計測の三種類の計測を行っている。このとき、各種計測には、ツール5に対する接触を検知可能なセンサ(図示しない)を利用して、該センサの検知状況に応じて各位置の特定及び処理が行われる。
個々について詳述すると、1)ワーク傾き計測の場合、ワークWKと多軸ロボット部10のフランジ面におけるX−Y平面の平行、ワークWKとツール5の先端のZ軸方向の位置を計測することが行われる。
すなわち、
1)ツール先端をワーク端面にゆっくりと近接させる。
2)ツールがワークに接触したら、多軸ロボット部(アーム部)の動きを停止し、現在位置を記憶する。
3)2)の動作を2回繰り返し、得られた現在位置の値が所定の精度以内でなければ計測を繰り返す。
4)ワークに対して90度おきに3)を計測し、得られた四点(図6(a)参照)の中からP2,P4に基づいてX軸方向の傾き、P1,P3からY軸方向の傾き、P1,P2,P3,P4からZ軸方向のずれ量を算出する。
5)座標系に算出されたずれ量を補正する。
の処理が行われる。
一方、2)ワーク芯計測は、ワークWKと多軸ロボット部のフランジ面との芯の位置合わせ、X軸とY軸との径方向のずれ量を計測することが行われる。
すなわち、
1)ツール先端をワークの端面にゆっくりと近接させる。
2)ツールがワークに接触したらZ軸方向に押付け、ワークの中心方向にゆっくりと移動させる。
3)ツールがワークに接触しなくなった位置で多軸ロボット部(アーム部)の動きを停止し、現在位置を記憶する。
4)3)の動作を2回繰り返し、得られた現在位置の値が所定の精度以内でなければ計測を繰り返す。
5)ワークに対して90度おきに4)を計測し、P2,P4からX軸方向の芯のずれ、P1,P3からY軸方向の芯のずれ、P1,P2,P3,P4からX軸に対するY軸のずれ量(角度による補正)を算出する。
6)座標系に算出されたずれ量を補正する。
の処理が行われる。
さらに、3)ツール位相計測の場合、
1)ツール先端を計測用ブロックにゆっくりと近接させる。
2)ツールが計測用ブロックに接触したら、アーム多軸ロボット部(アーム部)の動きを停止し、現在位置を記憶する。
3)2)の動作を2回繰り返し、得られた現在位置の値が所定の精度以内でなければ計測を繰り返す。
4)計測用ブロックの左右から3)を計測し、P1,P2から計測用ブロックの中心座標を算出する。
5)予め計測されている計測用ブロックの中心座標と4)で算出された中心座標の値を比較し、ツールのX軸方向の補正値を算出する。
の処理が行われる。
上記三種類の計測処理を行うことにより、ワークWKと多軸ロボット部10によって三次元的に貼着作業空間6を移動するツール5との相対的な位置関係が決定される。係る結果に基づいて決定された基準位置を示す基準位置データ16が記憶手段57に格納して記憶される。これで、ワークWKのワーク筒内面18に砥粒2を実際に貼着する前段階が完了する。
その後、読込まれた配置データ12に基づいて、貼着する砥粒2の種類が決定され、回転テーブル43に載置された6つの砥粒収容部39の中から一つが選択される。具体的には、回転テーブル43が回転し、選択された砥粒2を収容している砥粒収容部39が砥粒抽出棒41及び抽出棒変位部42の位置する抽出位置まで回転する(ステップS4)。そして、砥粒収容部39の内部の収容空間37の錐頂部36に高さが略一致するよう(抽出位置EP)に上端の砥粒抽出部40が配された砥粒抽出棒41を抽出棒変位部42を制御し、砥粒抽出棒41を砥粒提供位置SPまで上方に向かって変位させる(ステップS5:図4参照)。これにより、V字形状にカットされた砥粒抽出部40に収容空間37内の一の砥粒2が載置され、砥粒提供位置SPに供給される。このとき、砥粒抽出部40の形状は、抽出する砥粒2の粒径に合わせて設定されているため、二つ以上の砥粒2が一緒に抽出されることはない。
そして、砥粒提供位置SPに移動した砥粒2に対し、多軸ロボット部10のアーム部28等をアーム制御部33によって、6軸制御してツール5の先端の開口部11を僅かに当接させる(ステップS6)。このとき、当接した開口部11に連通した中空管部34の空気がエアー保持機構部17を利用して常に減圧されている(ステップS7)。これにより、エアーの吸着力(吸引力)の作用を受け、開口部11に砥粒2が吸い寄せられる。なお、一粒の砥粒2は非常に小さく、かつ重量も大きくないため、エアーによる吸着力によって開口部11に簡単に吸着される。
この場合、当然のことながら、吸着する砥粒2の粒径に対し、開口部11の孔径が小さいツール5が予め選択されている。その後、エアー保持機構部17による中空管部34の減圧を継続して吸着させながら、砥粒提供位置SPからワークWKのワーク筒内面18の配置データ12に従った所定の砥粒貼着位置PPまで、砥粒2を多軸ロボット部10のアーム制御部33によって搬送させる(ステップS8)。このとき、砥粒提供位置SPの砥粒抽出部40の先端近傍に、赤外線等を照射し、砥粒2の保持及び搬送が確実に行われたか否か、換言すれば、砥粒抽出部40から砥粒2が消えたか否かを認識する保持確認用センサ(図示しない)、を備える構成であっても構わない。
その後、砥粒貼着位置PP付近まで搬送された砥粒2を、ツール5の先端をワーク筒内面18に押付けて貼着する(ステップS9)。ここで、ワーク筒内面18には、砥粒2を貼着するために予め接着性の物質からなる接着層19が形成されている。ここで、接着層19は特に限定されないが、例えば、市販されている業務用或いは事務用等のスプレーのりを使用することが可能であり、貼着装置1にワークWKをセットする前に、ワーク筒内面18に均一になるようにスプレーのりを塗布し、接着層19を形成するものであればよい。
これにより、ワーク筒内面18に押付けられた砥粒2は、接着層19の接着力によって、ツール5の開口部11から離れ、接着層19に付着することとなる。このとき、エアー保持機構部17によるツール5の中空管部34の減圧状態は継続したままである。すなわち、エアー保持機構部17によるエアーの吸着力よりも接着層19の接着力の方が強いため、砥粒2が接着層19の側に移動する。これにより、砥粒貼着位置PPの近傍では、ツール5によって砥粒2を押付ける処理を行うだけであり、エアー保持機構部17を制御して中空管部34の減圧を解除し、エアーの吸着力を弱める等の制御をする必要がない。
ここで、貼着判定手段53に従って砥粒2がツール5の先端に残存しているか否かを判定、すなわち、貼着が完全に行われた否かを判定する(ステップS10)。すなわち、接着層19の接着力よりもエアーによるツール5への吸着力が強い場合、或いはツール5による接着層19への押付けが弱かった場合、上記のような砥粒2の接着層19への移動は発生せず、エアーによる吸着が継続しているツール5の先端に砥粒2が残ったままである。そこで、砥粒貼着位置PPから戻るツール5に砥粒2が残存しているか否かを、例えば、赤外線センサ等の周知の技術を利用して判定する。
ここで、砥粒2が残存していない場合、すなわち、砥粒2の貼着が完了している場合(ステップS10においてYES)、係る貼着の実行履歴データ58を貼着制御装置1の記憶手段57に記憶する(ステップS14)。ここで、実行履歴データ58には、貼着した砥粒貼着位置PPに係る位置情報、及びこれまでの作業における貼着の成功率等の情報が記録される。一方、砥粒2がツール5に残存していると判定される場合、すなわち、砥粒2の貼着が失敗した場合(ステップS10においてNO)、貼着作業空間6に設置された未貼着砥粒回収部46の回収口47の上方にアーム部28等を制御して砥粒2を搬送する(ステップS12)。そして、回収口47の上方の位置で砥粒2を開口部11に吸着させていたエアーをカットし、中空管部34の減圧を停止する(ステップS13)。これにより、砥粒2はツール5から離れ、落下し回収口47を通って未貼着砥粒回収部46に回収される。その後、ステップS11に戻り、砥粒2の未貼着位置に係る情報等を含む実行履歴データ58を記憶する(ステップS11)。なお、本実施形態においては、砥粒貼着位置PPから復帰する際に砥粒2が残存している場合、一回の貼着ミスによって、いきなり未貼着砥粒回収部46で砥粒2を回収するものについて示したが、これに限定されるものではなく、例えば、予め規定した回数(1〜3回程度)、砥粒2を再び砥粒貼着位置PPに搬送し、接着層19への押付けによる貼着をリトライさせるものであっても構わない。すなわち、一回の貼着作業のみでは、押付け時の接着層19の状態によって良好には貼着が起こらないことがあり、複数回のリトライを認めることにより、最終的な段階でワーク筒内面18への未貼着砥粒の数、すなわち、貼着失敗数を削減することができる。そして、ツール5を元の位置まで戻す(ステップS14)。
その後、配置データ12に基づいて、次に貼着する砥粒2の有無を判定し(ステップS15)、配置データ12に次に貼着する砥粒2が指定されている場合(ステップS15においてYES)、ステップS5の処理に戻る。ここで、上記処理は、貼着する砥粒2の粒径が同一であり、かつ砥粒貼着位置PPが変更する場合に採られる態様である。なお、配置データ12に基づいて、貼着する砥粒2の粒径が変更される場合、ステップS4の処理(図6における“2’”及び二点鎖線参照)に戻り、回転テーブル43を回転させ、新規な粒径の砥粒2の収容された砥粒収容部39に位置を合わせる必要がある。そして、配置データ12に従って貼着する砥粒2がある場合は、上記のようにステップS4或いはステップS5の処理に戻り、ワークWKに対する個々の砥粒2の貼着を繰り返す。これにより、ワーク筒内面18の全面に亘って所定の配置条件に従って配置された無数の砥粒2が貼着される。
一方、貼着する砥粒2がない場合(ステップS15においてNO)、換言すれば、ワーク筒内面18に対するすべての砥粒2の貼着作業が完了した場合、砥粒2の貼着処理を終了する(ステップS16)。その後、貼着作業において記憶された実行履歴データ58に基づいて、仮想的な三次元空間に仮想ワーク49及び仮想砥粒50を用いてディスプレイ51上に砥粒2の貼着状況を表示するか否かの指示の有無を受付け(ステップS17)、当該指示が有る場合(ステップS17においてYES)、当該仮想ワーク49等を表示する(ステップS18)。ここで、係る仮想ワーク49等の表示指示は、データ入力・仮想表示用PC64から入力される。なお、表示された仮想ワーク49等は、一般的な三次元画像表示ソフトと同様に該仮想ワーク49を自由に三次元的に回転させたり、或いは拡大及び縮小を任意に実行可能など一般的な画像表示ソフトに備えられている機能を有して形成されている。一方、当該表示指示の入力がない場合(ステップS17においてNO)、上述したステップS19の表示処理をキャンセルする。
その後、さらに別のワークWKに対する砥粒2の貼着を行うか否かの指示を受付け(ステップS19)、別のワークWKに対する砥粒2の貼着を行う場合(ステップS19においてYES)、ワーク支持機構部8をワークWKの交換可能位置まで制御し(ステップS20)、ワークWKの交換後にステップS1の処理に戻り、貼着作業を繰り返す。なお、ワークWKの交換は、図1及び図2等に示すように、ワーク支持機構部8のワーク支持体部24を垂直位置VPから作業底面22に略平行となる平行位置FPまで傾動させ、さらにワークWKをワーク支持枠25から外す。一方、新規なワークWKを貼着作業空間6の正面手前の交換位置に載置し、ワーク交換用のターンテーブル59をテーブル駆動機構60によって回転させ、貼着済みのワークWKと位置を入れ替える。そして、再びワーク支持枠25に固定し、垂直位置VPまで変位させることが行われる。その後、既に説明した同様の処理、すなわち、当該ワークWKに対する初期条件等を設定し(ステップS1)、配置データ12を読込み(ステップS2)、ワークWKとツール5との相対的関係を決定(ステップS3)して砥粒2の貼着作業を行う。一方、ワークWKに対する砥粒2の貼着を行わない場合(ステップS19においてNO)、貼着装置1による貼着処理を終了する(ステップS21)。これにより、ワークWKに対するすべての処理が完了する。
以上説明したように、本実施形態の貼着装置1及び貼着プログラム3によれば、多軸ロボット部10を用いてダイヤモンドからなる砥粒2をワークWKのワーク筒内面18に一つずつ所定の砥粒貼着位置PPに貼着することができる。このとき、ワークWKと砥粒2を保持するツール5と位置関係が、ワークWKを作業位置WPにセットした後の相対的な位置関係に基づいて決定されるため、従来の絶対的な位置関係に基づいた制御に比べて貼着処理が安定する。
さらに、砥粒2をツール5に保持するために、中空管部34を減圧し、エアーの吸着力を利用し、かつ砥粒2の貼着の際には該エアーによる減圧をそのままの状態に維持している。すなわち、接着層19の接着力及びエアーによる吸着力を相対させ、エアーの吸着力に抗する接着力を接着層19に与えることによって砥粒2の貼着を行っている。これにより、砥粒2を押付ける力をそれ程与えることがない。重力に抗して砥粒2を貼着する場合、すなわち、ワーク筒内面18の上面側に貼着する際に特に優れている。特に、ワークWKをセットし、配置データ12に基づく貼着を指示するだけで、その後は作業者は通常の監視業務のみを行うだけであり、作業者の労力を大幅に軽減することができる。さらに、実行結果を仮想的に表示することが可能であり、貼着エラーの箇所を容易に把握することができる。なお、未貼着の位置には、作業者が手動で砥粒2を貼着して完成品としてのワークWKを構築することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の貼着装置1において、すべての砥粒2の貼着を完了した後に仮想三次元空間に仮想ワーク49等を表示制御するものを示したがこれに限定されるものではなく、実行履歴データ58を適宜取得し、実際の貼着作業と同期して、リアルタイムで係るデータの取得及び仮想ワーク49等の表示制御を行うものであっても構わない。さらに貼着する砥粒2としてダイヤモンドを用いるものを示したが、もちろんこれに限定されるものではなく、その他の超硬質材料からなる砥粒を用いても構わない。
さらに、本実施形態の貼着装置1において、円筒形状のワークWKに対する砥粒2の貼着作業例を示したがこれに限定されるものではなく、砥粒2の貼着を行うワークWKの形状は限定されるものではない。特に、本実施形態のように6軸制御可能な多軸ロボット部10及び反転可能なワーク支持機構部8を備えることにより、あらゆる形状のワークWKに対しても精度よく貼着作業を行うことができる。
本実施形態の貼着装置の概略構成を模式的に示す正面図である。 貼着装置の概略構成を模式的に示す平面図である。 砥粒供給機構部の構成及び砥粒の(a)収容状態、(b)抽出の一例を示す説明図である。 貼着装置の機能的構成を示すブロック図である。 ワーク及びツールの基準位置の決定の一例の(a)傾き計測、(b)芯計測、(c)位相計測を示す説明図である。 貼着装置及び貼着プログラムに基づくワークに対する砥粒の貼着処理の流れを示すフローチャートである。 貼着装置及び貼着プログラムに基づくワークに対する砥粒の貼着処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 貼着装置(砥粒貼着装置)
2 砥粒
3 貼着プログラム(砥粒貼着プログラム)
4 砥粒供給機構部
5 ツール
6 貼着作業空間
8 ワーク支持機構部
10 多軸ロボット部
11 開口部
12 配置データ
13 配置データ記憶手段
14 基準位置決定手段
15 砥粒抽出手段
16 基準位置データ
17 エアー保持機構部(保持手段)
18 ワーク筒内面
19 接着層
20 貼着制御手段
21 貼着制御部
33 アーム制御部
34 中空管部
36 錐頂部
37 収容空間
38 貫通孔部
39 砥粒収容部
40 砥粒抽出部
41 砥粒抽出棒
42 抽出棒変位部
44 計測用ブロック(基準位置決定部)
46 未貼着砥粒回収部
47 回収口
48 履歴データ取得手段
52 仮想表示制御手段
53 貼着判定手段
54 未貼着砥粒移送制御手段
55 回収制御手段
58 実行履歴データ
61 ロボットコントローラ(貼着制御部)
62 制御盤(貼着制御部)
EP 抽出位置
SP 砥粒提供位置
PP 砥粒貼着位置
WK ワーク

Claims (9)

  1. ロータリドレッサの外周表面に超硬質の砥粒を配した砥粒層を構築するための型として利用されるワークに、予め設定した配置条件に基づいて前記砥粒を貼着する砥粒貼着装置であって、
    略円筒状に形成され、ワーク筒内面に前記砥粒を貼着するための接着層が形成された前記ワークを貼着作業空間に固定して支持するワーク支持機構部と、
    複数の前記砥粒を収容する砥粒収容部を有し、収容された複数の前記砥粒から貼着する一の前記砥粒を抽出し、砥粒提供位置まで供給する砥粒抽出機構部と、
    前記貼着作業空間に配設され、多軸制御可能な複数のアーム部を備える多軸ロボット部と、
    前記アーム部の先端に交換可能に取設され、前記砥粒提供位置の前記砥粒をエアーの吸着力を利用して保持する保持手段を有し、前記ワーク筒内面の砥粒貼着位置まで前記アーム部の動きに伴って前記砥粒を搬送するツールと、
    貼着する前記砥粒の前記配置条件に基づく配置データを記憶する配置データ記憶手段、前記貼着作業空間における前記ワーク及び前記ツールの相対的な位置関係を決定する基準位置決定手段、前記砥粒抽出機構部を制御し、貼着する一の前記砥粒を前記砥粒提供位置まで供給する砥粒抽出制御手段、及び、記憶された前記配置データ及び決定された基準位置に係る基準位置データに従って、前記多軸ロボット部及び前記ツールに接続した前記保持手段を協働して制御し、前記貼着作業空間の前記砥粒提供位置から前記砥粒貼着位置まで前記砥粒を搬送し、前記接着層に押付けて貼着する貼着制御手段を備える貼着制御部と
    を具備することを特徴とする砥粒貼着装置。
  2. 前記ツールは、
    中空管状構造に形成された中空管部及び一端に前記中空管部と連通し、前記砥粒提供位置の前記砥粒と当接可能な開口部を有し、
    前記保持手段は、
    前記中空管部を減圧し、前記開口部に当接した前記砥粒をエアーの吸着力を利用して保持するエアー保持機構部をさらに具備し、
    前記エアー保持機構部による前記エアーの吸着力は、
    前記接着層による前記砥粒の接着力よりも小に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の砥粒貼着装置。
  3. 前記砥粒抽出機構部は、
    錐頂部から上方に向かって逆円錐状に形成され、複数の前記砥粒を収容可能な収容空間及び前記錐頂部に貫設された貫通孔部を有する前記砥粒収容部と、
    前記貫通孔部に挿通自在に配設され、貼着する一の前記砥粒を抽出し、支持可能な砥粒抽出部を上端に有する棒状の砥粒抽出棒と、
    前記砥粒抽出部を前記錐頂部と一致させた抽出位置から前記砥粒収容部の上方に設定された前記砥粒提供位置まで前記砥粒抽出棒を上下に変位可能な抽出棒変位部と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の砥粒貼着装置。
  4. 前記ツールに対して加わる接触圧を検知するセンサをさらに具備し、
    前記基準位置決定手段は、
    前記ワーク及び/または前記貼着作業空間の所定位置に予め設置された基準位置決定部に、前記多軸ロボット部によって多軸制御された前記ツールを接触させ、或いは接触させながら移動させることによって、前記センサの検知に応じて前記基準位置データを格納し、前記ツールの前記基準位置を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の砥粒貼着装置。
  5. 前記貼着制御部は、
    前記配置データに基づいて実行された前記ワークに対する前記砥粒の貼着に係る実行履歴データを取得し、記憶する履歴データ取得手段と、
    取得した前記実行履歴データに基づいて、前記ワーク及び貼着済みの前記砥粒を仮想的に三次元空間に表示可能に制御する仮想表示制御手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の砥粒貼着装置。
  6. 前記貼着作業空間に配され、
    前記ワーク筒内面への貼着がなされなかった未貼着の前記砥粒を回収する未貼着砥粒回収部をさらに具備し、
    前記貼着制御部は、
    前記ワーク筒内面の前記砥粒貼着位置への前記砥粒の貼着が成功か否かを判定する貼着判定手段と、
    前記貼着判定手段によって未貼着と判定されると、前記砥粒貼着位置から戻る前記ツールに保持された前記砥粒を、前記未貼着砥粒回収部の回収口の上方位置まで前記多軸ロボット部を制御して移送する未貼着砥粒移送制御手段と、
    前記回収口の上方に到達した前記砥粒を前記保持手段による減圧を解除することによって落下させ、前記未貼着砥粒回収部に回収する回収制御手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の砥粒貼着装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の砥粒貼着装置に使用される砥粒貼着プログラムであって、
    貼着する砥粒の配置条件に基づく配置データを記憶する配置データ記憶手段、前記砥粒を搬送する貼着作業空間におけるワーク及びツールの相対的な位置関係を決定する基準位置決定手段、貼着する一の前記砥粒を砥粒提供位置まで供給する前記砥粒抽出機構部を制御する砥粒抽出制御手段、及び、記憶された前記配置データ及び決定された基準位置に係る基準位置データに従って、前記多軸ロボット部及び前記ツールに接続した前記保持手段を協働して制御し、前記貼着作業空間の前記砥粒提供位置から前記砥粒貼着位置まで前記砥粒を搬送し、前記ワークのワーク筒内面に形成された接着層に前記砥粒を押付けて貼着する貼着制御手段として、前記砥粒貼着装置の貼着制御部を機能させることを特徴とする砥粒貼着プログラム。
  8. 前記配置データに基づいて実行された前記ワークに対する前記砥粒の貼着に係る実行履歴データを取得し、記憶する履歴データ取得手段、及び取得した前記実行履歴データに基づいて、前記ワーク及び貼着済みの前記砥粒を仮想的に三次元空間に表示可能に制御する仮想表示制御手段として、前記貼着制御部をさらに機能させることを特徴とする請求項7に記載の砥粒貼着プログラム。
  9. 前記ワーク筒内面の前記砥粒貼着位置への前記砥粒の貼着が成功が否かを判定する貼着判定手段、前記貼着判定手段によって未貼着と判定されると、前記砥粒貼着位置から戻る前記ツールに保持された前記砥粒を、未貼着砥粒回収部の回収口の上方位置まで移送する未貼着砥粒移送制御手段、及び回収口上方に位置する前記砥粒を前記ツールの前記保持手段を解除することにより、前記未貼着砥粒回収部に落下させて回収する回収制御手段として、前記貼着制御部をさらに機能させることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の砥粒貼着プログラム。
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