JP4494838B2 - 加工システムおよび加工方法 - Google Patents
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Description
ステムおよび加工方法に関する。たとえば、ワークに対して、旋削、穴あけ、断続加工、
研削加工などの加工を行う加工システムおよび加工方法に関する。
前者の工具移動型加工機械は、たとえば、ワークを載置するテーブルに対して、工具を保持した主軸側が三次元方向、つまり、テーブルに対して横方向(X軸方向)、前後方向(Y軸方向)および上下方向(Z軸方向)へ移動可能に構成されている。
後者のワーク・工具移動型加工機械は、たとえば、ワークを載置するテーブルが前後方向(Y軸方向)へ移動可能に構成され、工具を保持した主軸側がテーブルに対して横方向(X軸方向)および上下方向(Z軸方向)へ移動可能に構成されている(例えば、特許文献1参照)。
たとえば、ワークが大重量で大きい場合、ワークを載置したテーブルが固定で、工具を保持した主軸がテーブルに対して移動する方が、両者の相対移動速度を早くでき、かつ、停止時の慣性力も小さく抑えることができるため、加工効率や加工精度の点で有利である。しかし、ワークが微細・軽量な場合、微細・軽量なワークに対して工具を保持した主軸側が重くなるため、これとは逆の場合に比べて、相対移動速度や慣性力などの点から不利な場合が生じる。
加工システムおよび加工方法を提供することにある。
また、第1のホルダ手段は、移動機構の可動部材に取り付けられた一方の結合・分離要素と、ワークおよび工具のいずれかを保持した他方の結合・分離要素とを含んで構成され、これらが互いに結合可能かつ分離可能であるから、両者の結合・分離機能により、移動機構の可動部材に対して、ワークおよび工具のいずれかを装着、取外しできる。従って、第1のホルダ手段に対するワークおよび工具の交換作業を容易にかつ迅速に行うことができる。
この構成によれば、さらに、ストッカ手段、搬送手段および制御手段を備えているから、制御手段によって搬送手段を制御しながら、ストッカ手段にストックされたワークおよび工具の中からいずれかを選択して搬送し、第1および第2のホルダ手段に保持させることができる。従って、第1および第2のホルダ手段に対する工具およびワークの交換作業を自動的にかつ能率的に行うことができる。また、制御手段によって移動手段の移動を制御しながら、加工を行うことができるから、予め移動手段の移動経路をプログラムしておけば、予め設定した経路に従って自動的に運転することができる。
この構成によれば、ストッカ手段の中から測定機器を選択し、この測定機器を工具が取り付けられていた側のホルダ手段に装着すれば、測定機器を使って加工されたワークの形状や寸法などを測定することができる。しかも、その測定結果は表示手段に表示されるとともに、その測定結果と予め設定記憶された設定値とが比較されながら次の加工時に修正動作が実行されるから、同じワークを連続的に加工する場合でも、一定の精度を確保しながら加工することができる。
この構成によれば、他方の結合・分離要素を一方の結合・分離要素に結合すると、エアーが、一方の結合・分離要素から他方の結合・分離要素を通じて、主軸ユニットのエアータービンに供給されるエアー流路が形成される。この状態において、エアーを供給すれば、エアータービンの回転によって主軸を回転させることができる。従って、他方の結合・分離要素を一方の結合・分離要素に結合するだけで、主軸ユニットの主軸(工具またはワーク)を回転させることができるから、工具およびワークの交換も容易に行うことができる。
この構成によれば、エアー流路を構成するエアー配管が片方の結合・分離要素に突出形成され、このエアー配管が挿入される係合孔が他の片方の結合・分離要素に形成されているから、一対の結合・分離要素が結合されると、エアー流路が形成されるとともに、エアー配管と係合孔との嵌合によって、一対の結合・分離要素を結合可能かつ分離可能にできる。
この構成によれば、テーブル手段に取り付けられた一方の結合・分離要素と、ワークお
よび工具のいずれかを保持した他方の結合・分離要素とが、互いに結合可能かつ分離可能
であるから、両者の結合・分離機能により、テーブル手段に対して、ワークおよび工具の
いずれかを装着、取外しできる。従って、第2のホルダ手段に対するワークおよび工具の
交換作業を容易にかつ迅速に行うことができる。
この構成によれば、移動機構が3つの軸駆動機構によって互いに直交する三軸方向へ移動できるとともに、各軸駆動機構はリニアモータで駆動されるから、高速かつ高精度な加工が実現できる。
本発明では、第1および第2のホルダ手段には、ワークおよび工具が選択的に取り付けできるようになっているから、ワークの大きさや重量が変わっても、前述と同様な作用によって、最も効率的な加工を実現できる。
この構成によれば、さらに、ストッカ手段および搬送手段を備えているから、搬送手段によって、ストッカ手段にストックされたワークおよび工具の中からいずれかを選択して搬送し、第1および第2のホルダ手段に保持させることができる。従って、第1および第2のホルダ手段に対する工具およびワークの交換作業を自動的にかつ能率的に行うことができる。
この構成によれば、加工前または加工後のワークを測定する測定工程を備えているから、加工されたワークの形状や寸法などを測定することができる。
図1には本実施形態の加工システムが示されている。本実施形態の加工システムは、ワークと工具とを相対移動させながら、ワークを工具によって加工するシステムであって、移動手段としての三次元移動機構10と、テーブル手段60と、ストッカ手段80と、搬送手段90と、制御手段100とを備える。
位置決めブロック34には、中央に係合孔34Aが形成されているとともに、この係合孔34Aを中心とする左右上下位置に正方形状の突起部34Bが形成されている。エアー供給ブロック35には、正面中央に係合孔35Aが形成されているとともに、上面に係合孔35Aに連通するエアー配管35Bが突設されている。
連結プレート43の裏面には、図5に示すように、一方の結合・分離要素31の位置決めブロック34に形成された係合孔34Aおよび突起部34Bに着脱可能に係合される係合軸部43Aおよび係止部43Bが形成されているとともに、エアー供給ブロック35の係合孔35Aに着脱可能に挿入されるエアー配管43Cが突設されている。
これにより、他方の結合・分離要素41が一方の結合・分離要素31に結合されると、エアーが、一方の結合・分離要素31から他方の結合・分離要素41を通じてエアータービンに供給されるエアー流路が形成されているとともに、エアー配管43Cと係合孔35Aとによって一対の結合・分離要素31,41が結合可能かつ分離可能に構成されている。
ワークストッカ82は、図示省略するが、工具ストッカと同様に、複数のワークをストックしておくためのストッカ台を備えている。
三次元移動機構10の第1のホルダ手段30にワークおよび工具のいずれかを選択して取り付けるとともに、この第1のホルダ手段30に取り付けられたワークおよび工具のいずれかに対応する工具またはワークを選択して第2のホルダ手段62に取り付ける。
たとえば、第1のホルダ手段30に工具を取り付けるとともに、第2のホルダ手段62にワークを取り付ける。具体的には、ロボット搬送機構91の動作により、工具ストッカ81の中から加工に必要な工具を選択し、三次元移動機構10の位置まで搬送したのち、第1のホルダ手段30に取り付ける。また、ワークストッカ82の中から加工しようとするワークを選択し、テーブル手段60の位置まで搬送したのち、テーブル手段60の保持機構64に保持させる。
加工は、三次元移動機構10を三次元方向(X軸、Y軸、Z軸方向)へ移動させながら、第1のホルダ手段30および第2のホルダ手段62に保持された工具およびワークを相対移動させながら、ワークを工具によって加工する。
この際、たとえば、第1のホルダ手段30に工具を、第2のホルダ手段62にワークを取り付けた場合、ワークを静止状態とし、工具を回転させながら、ワークを工具によって加工する。また、第1のホルダ手段30にワークを、第2のホルダ手段62に工具を取り付けた場合、ワークを静止状態とし、工具を回転させながら、ワークを工具によって加工する。
この状態において、三次元移動機構10を三次元方向(X軸、Y軸、Z軸方向)へ移動させながら、第1のホルダ手段30および第2のホルダ手段62に保持された測定機器およびワークを相対移動させながら、ワークを測定機器によって測定する。
(1)第1のホルダ手段30および第2のホルダ手段62には、ワークおよび工具が選択的に取り付けできるようになっているから、ワークの大きさや重量が変わっても、最も効率的かつ高精度な加工を実現できる。
前記実施形態では、三次元移動機構10側に主軸ユニット51を有する第1のホルダ手段30を設けるとともに、テーブル手段60側に保持機構64を有する第2のホルダ手段62を設けたが、図10に示すように、第2のホルダ手段62を第1のホルダ手段30と全く同一の構成としてもよい。
この場合、第2のホルダ手段62は、ベースプレート63に固定された一方の結合・分離要素31と、この一方の結合・分離要素31に対して結合可能かつ分離可能で主軸ユニット51を有する他方の結合・分離要素41とから構成されている。従って、第2のホルダ手段62についても、第1のホルダ手段30と同様に、交換可能である。また、第2のホルダ手段62の他方の結合・分離要素41を第1のホルダ手段30の一方の結合・分離要素31に対して着脱可能に構成できるとともに、第1のホルダ手段30の他方の結合・分離要素41を第2のホルダ手段62の一方の結合・分離要素31に対して着脱可能に構成できる。つまり、第1のホルダ手段30および第2のホルダ手段62相互に交換可能に構成できる。
更に、図12に示すように、テーブル手段60側に設けられた第2のホルダ手段62には、主軸ユニット51に限らず、3つのチャック片66が中心に向かって同時に進退する保持機構64を設けてもよく、あるいは、他の機構でもよい。
あるいは、テーブル手段60のテーブル61にチャック手段(第2のホルダ手段の相当)を設け、このチャック手段に工具およびワークを選択して取り付けるようにしてもよい。この際、テーブル61に主軸を回転可能に設け、この主軸にチャック手段(第1のホルダ手段の相当)を設けるようにしてもよい。
具体的には、誤差記憶工程では、まず、テーブル手段60に第2のホルダ手段62を装着する前に、テーブル手段60に二次元位置検出スケールを配置するとともに、第1のホルダ手段30に二次元位置検出スケールに対して光を照射しその二次元位置検出スケールからの反射光を受光して二次元位置検出スケール上の座標位置を検出するセンサを取り付ける。この状態において、テーブル手段60に対して三次元移動機構10を移動させ、その際の移動位置指令値とセンサによって検出された二次元位置検出スケール上の座標位置との誤差を記憶する。これによって記憶された誤差を加工工程または測定工程の動作から修正する。
なお、二次元位置検出スケールは、交差格子スケールとも呼ばれるもので、スケール上に光を当てその反射光の干渉を検出することで、平面上の位置を検出することができる。
たとえば、図13に示すように、テーブル手段60側に設けられる第2のホルダ手段62は、ベースプレート63に固定された一方の結合・分離要素31と、この一方の結合・分離要素31に対して結合可能かつ分離可能な他方の結合・分離要素41とから構成されている。他方の結合・分離要素41は、一方の結合・分離要素31に対して結合可能かつ分離可能な連結プレート43のみによって構成されている。連結プレート43には、基板112を保持する保持手段として真空チャックが設けられている。なお、第1のホルダ手段30には、部品をつかむための把持機構(開閉可能な複数の把持爪)が設けられているが、これに限られない。
11…X軸スライダ(可動部材)、
12X,12Y,12Z…X,Y,Z軸駆動機構、
30…第1のホルダ手段、
31…結合・分離要素、
35A…係合孔、
41…結合・分離要素、
43…連結プレート、
44…保持機構、
51…主軸ユニット、
52…ユニット本体、
53…主軸、
54…チャック機構、
55…エアー配管、
60…テーブル手段、
62…第2のホルダ手段、
63…ベースプレート、
64…保持機構、
68…回転駆動手段、
80…ストッカ手段、
81…工具ストッカ、
82…ワークストッカ、
90…搬送手段、
91…ロボット搬送機構、
100…制御手段、
101…表示手段、
102…演算手段。
Claims (11)
- ワークと工具とを相対移動させながら、ワークを工具によって加工する加工システムで
あって、
テーブル手段と、このテーブル手段に対して可動部材を移動させる移動手段とを備え、
前記移動手段の可動部材には、ワークおよび工具を選択的にかつ交換可能に取り付ける
ための第1のホルダ手段が設けられ、
前記テーブル手段には、前記第1のホルダ手段に取り付けられたワークおよび工具のい
ずれかに対応する工具およびワークを選択的かつ交換可能に取り付けるための第2のホル
ダ手段が設けられ、
前記第1のホルダ手段は、前記可動部材に取り付けられた保持機構と、この保持機構に保持され前記ワークおよび工具のいずれかを回転可能に支持した主軸ユニットとを含んで構成され、
前記第2のホルダ手段は、前記工具およびワークのいずれかを保持する保持機構と、この保持機構を回転駆動させる回転駆動手段とを含んで構成されていることを特徴とする加工システム。 - 請求項1に記載の加工システムは、さらに、
前記第1および第2のホルダ手段に取り付けられるワークおよび工具の少なくとも一方
をストックしておくためのストッカ手段と、
このストッカ手段にストックされたワーク、工具を取り出して前記第1のホルダ手段お
よび前記第2のホルダ手段に取り付けるために、これらを搬送する搬送手段と、
前記移動手段および前記搬送手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする
加工システム。 - 請求項2に記載の加工システムにおいて、
前記ストッカ手段は、加工前または加工後の前記ワークを測定する測定機器を含んで前
記ワークおよび工具を格納しているとともに、
前記制御手段は、さらに、前記測定機器により測定された測定結果を表示する表示手段
および前記測定結果と予め設定記憶された設定値とを比較しながら次の加工時に修正動作
を実行する修正動作演算手段を有することを特徴とする加工システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の加工システムにおいて、
前記第1のホルダ手段は、互いに結合可能かつ分離可能な一対の結合・分離要素を含ん
で構成され、
前記一対の結合・分離要素のうちの一方の結合・分離要素が前記可動部材に取り付けら
れ、他方の結合・分離要素には、前記保持機構および前記主軸ユニットが設けられていることを特徴とする加工システム。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の加工システムにおいて、
前記主軸ユニットは、ユニット本体と、このユニット本体に回転可能に支持された主軸
と、この主軸に前記工具およびワークのいずれかを保持するチャック機構と、前記主軸を
回転させるエアータービンとを備えて構成され、
前記一対の結合・分離要素間には、他方の結合・分離要素が一方の結合・分離要素に結
合された際、エアーが、一方の結合・分離要素から他方の結合・分離要素を通じて前記エ
アータービンに供給されるエアー流路が形成されていることを特徴とする加工システム。 - 請求項5に記載の加工システムにおいて、
前記一対の結合・分離要素のうち、片方の結合・分離要素には前記エアー流路を形成す
るエアー配管が突出形成され、他の片方の結合・分離要素には前記エアー配管が挿入され
る係合孔が形成され、このエアー配管と係合孔とによって前記一対の結合・分離要素が結
合可能かつ分離可能に構成されていることを特徴とする加工システム。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の加工システムにおいて、
前記第2のホルダ手段は、互いに結合可能かつ分離可能な一対の結合・分離要素を含ん
で構成され、
前記一対の結合・分離要素のうちの一方の結合・分離要素が前記テーブル手段に取り付
けられ、他方の結合・分離要素には、前記保持機構および前記回転駆動手段が設けられていることを特徴とする加工システム。 - 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の加工システムにおいて、
前記移動手段は、前記可動部材を、互いに直交する三軸方向へ移動させる3つの軸駆動
機構を備え、各軸駆動機構はリニアモータで駆動されることを特徴とする加工システム。 - ワークと工具とを相対移動させながら、ワークを工具によって加工する加工方法であっ
て、
テーブル手段と、このテーブル手段に対して可動部材を移動させる移動手段と、前記移
動手段の可動部材に設けられ前記ワークおよび工具を選択的にかつ交換可能に取り付ける
ための第1のホルダ手段と、前記テーブル手段に設けられ前記移動手段に取り付けられた
ワークおよび工具のいずれかに対応する工具またはワークを選択的かつ交換可能に保持す
る第2のホルダ手段とを用意するとともに、前記第1のホルダ手段は、前記可動部材に取り付けられた保持機構と、この保持機構に保持され前記ワークおよび工具のいずれかを回転可能に支持した主軸ユニットとを含んで構成し、前記第2のホルダ手段は、前記工具およびワークのいずれかを保持する保持機構と、この保持機構を回転駆動させる回転駆動手段とを含んで構成するよう準備する準備工程と、
前記第1のホルダ手段にワークおよび工具のいずれかを選択して保持するとともに、こ
の第1のホルダ手段に保持されたワークおよび工具と対応する工具またはワークを前記第
2のホルダ手段に保持するワークおよび工具の装着工程と、
前記移動手段を移動させながら、前記第1のホルダ手段に保持されたワークおよび工具
のいずれかと、これに対応して第2のホルダ手段に保持された工具またはワークとでワー
クを加工する加工工程とを備えることを特徴とする加工方法。 - 請求項9に記載の加工方法において、
前記準備工程は、さらに、前記第1および第2のホルダ手段に取り付けられるワークお
よび工具の少なくとも一方をストックしておくためのストッカ手段と、このストッカ手段
にストックされたワーク、工具を取り出して前記第1のホルダ手段および前記第2のホル
ダ手段に取り付けるために、これらを搬送する搬送手段とを用意する工程を含み、
前記装着工程は、前記ストッカ手段にストックされたワークおよび工具を前記搬送手段
によって搬送し、前記第1のホルダ手段にワークおよび工具のいずれかを選択して保持さ
せるとともに、この第1のホルダ手段に保持されたワークおよび工具と対応する工具また
はワークを前記第2のホルダ手段に保持させることを特徴とする加工方法。 - 請求項9または請求項10に記載の加工方法は、さらに、
加工前または加工後のワークを測定する測定工程を備えることを特徴とする加工方法。
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