本実施形態では、データ処理装置の一例としてデジタルカメラについて説明する。本実施形態は、所定の処理に対する設定処理中に、撮影処理等の割り込み処理が発生し、その割り込み処理を終了した後、設定処理における途中の処理を継続するか否かについて割り込み処理の処理内容に絡めて処理する装置およびその制御に関する。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の構成図である。
デジタルカメラ100は、次の構成要素を備える。
10は、撮影レンズである。
12は、絞り機能を備えるシャッターである。
14は、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子である。すなわち、撮像素子14は、被写体を撮像して画像信号(アナログ画像信号)を取得する。
16は、撮像素子14から出力されたアナログ画像信号をディジタル画像信号に変換するA/D変換器である。
18は、撮像素子14、A/D変換器16、及び後述のD/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路である。タイミング発生部18は、それぞれ後述するメモリ制御部22及びシステム制御部50により制御される。
20は、画像処理回路である。画像処理部20は、A/D変換器16から又は後述のメモリ制御部22からデジタル画像信号を受け取る。画像処理部20は、デジタル画像信号に対して所定の画素補間処理や色変換処理を行い画像データを生成する。また、画像処理部20は、画像データを用いて所定の演算処理を行い、その演算結果を後述のシステム制御部50へ供給する。
22は、メモリ制御回路である。メモリ制御部22は、A/D変換器16、タイミング発生部18、画像処理部20、後述の画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ52、圧縮伸長部32を制御する。メモリ制御部22は、A/D変換器16からデジタル画像信号を受け取った場合、そのデジタル画像信号を画像処理部20へ供給したり、そのデジタル画像信号を後述の画像表示メモリ24或いは後述のメモリ52に書き込んだりする。
24は、画像表示メモリである。
26は、D/A変換器である。
28は、TFT方式LCD等を含む画像表示部である。画像表示部28は、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データがD/A変換されたアナログ画像信号をD/A変換器26から受け取り、そのアナログ画像信号に応じた画像を表示する。画像表示部28は、撮像素子14により撮像された画像信号に応じた画像を逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、後述のシステム制御部50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にデジタルカメラ100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
32は、適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮・伸長する圧縮伸長回路である。圧縮伸長部32は、メモリ52に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ52に書き込む。
40は、絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御手段である。露光制御手段40は、後述のフラッシュ48と連携することにより、フラッシュ調光機能も実現することができる。
42は、撮影レンズ10のフォーカシングを制御する焦点調節制御手段である。
ここで、露光制御手段40及び焦点調節制御手段42は、TTL方式を用いて、システム制御部50により制御されている。システム制御部50は、画像処理部20によりデジタル画像信号に対して演算された結果に基づき、露光制御手段40及び焦点調節制御手段42を制御する。
44は、撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御手段である。
46は、バリアである保護手段102の動作を制御するバリア制御手段である。
48は、フラッシュである。フラッシュ48は、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能などを実現することができる。
50は、デジタルカメラ100における各部を制御するシステム制御部である。例えば、システム制御部50は、画像処理部20からデジタル画像信号に対する演算結果を受け取る。システム制御部50は、演算結果に基づいて、露光制御手段40又は焦点調節制御手段42を制御して、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行う。さらに、システム制御部50は、演算結果に基づいて、TTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
また、システム制御部50は、デジタルカメラ100が行う処理に関する複数のパラメータを設定する設定処理を行う。設定処理では、例えばデジタルカメラ100から外部装置にデータを転送するためのパラメータなどを設定することができる。
また、システム制御部50は、割り込み処理を制御する。例えば、本実施形態に係るデジタルカメラ100は、前述したパラメータの設定処理よりも撮影処理の優先順位を高く設定している。したがって、設定処理を行っている最中にユーザからの撮影指示を受けた場合、システム制御部50は設定処理を一旦中断して撮影処理を行う。つまり、設定処理に撮影処理を割り込ませる処理を行う。
割り込み処理は1つの処理だけでなく、複数の処理(第1の処理、第2の処理)を含む場合がある。例えば、撮影処理という割り込み処理の場合、被写体像を撮像する処理(第1の処理)に続いて、例えば撮像データを外部装置へ転送するための転送処理(第2の処理)が実行される場合がある。また、撮像処理(第1の処理)に続いて撮像データを暗号化する暗号化処理(第2の処理)が実行される場合もある。また、撮像処理(第1の処理)に続いて撮像データに対して色処理などの現像処理や圧縮処理(第2の処理)が実行される場合もある。
52は、各種データを一時記憶するためのメモリである。メモリ(第1の記憶手段、第2の記憶手段)52は、割り込み処理により設定処理が中断された際に、設定途中であったパラメータを示す中断情報を記憶することができる。中断情報には、中断時に設定中であったパラメータを識別する情報、設定処理が中断された際に、既に設定されていたパラメータの値が含まれる。
なお、中断情報は、設定中であったパラメータを識別する情報の代わりに、複数のパラメータのそれぞれに対して設定済みであるか否かを示す情報を含んでいてもよい。
システム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
54は、所定の情報を報知するための報知手段である。報知手段54は、デジタルカメラ100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置される。例えば、報知手段54は、設定処理を中断していることを警告表示する。設定処理は、上述のように、予め定められた処理に係る複数のパラメータをユーザに設定させるための処理である。あるいは、報知手段54は、例えば、システム制御部50でのプログラムの実行に応じて、液晶表示装置(LCD)、LED、及び光学ファインダー104等を介して、文字や画像等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する。あるいは、報知手段54は、例えば、スピーカー等を介して、動作状態やメッセージ等を音声出力する。
また、報知手段54は、LCD等を介して、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示に関する情報を表示する。あるいは、報知手段54は、LCD等を介して、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示に関する情報を表示する。あるいは、報知手段54は、LCD等を介して、記録媒体200及び210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示等に関する情報を表示する。
また、報知手段54は、光学ファインダー104を介して、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等に関する情報を表示する。
なお、報知手段54により報知される内容は、画像表示部28に表示されてもよい。
56は、電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ(第1の記憶手段、第2の記憶手段)56は、システム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。また、本実施形態では不揮発性メモリ56に予め各種の処理のパラメータが記憶されており、設定処理を行うことで記憶されたパラメータが再度設定される。
なお、以下の説明ではメモリ52をバッファのように一時記憶のための記憶手段として用いているが、不揮発性メモリ56がバッファの役割を兼ねてもよい。
75は、入力手段である。入力手段75は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせを介して、所定の指示を受け付ける。この入力手段75は、次の60、61、62、64、66、70、300、301、及び302を含む。
60は、モードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定するための指示を受け付ける。
61は、シャッターボタンであり、静止画撮影等するための指示などをユーザから受け付ける。例えば、シャッターボタン61は、半押しされることにより、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等するための第1の指示を受け付ける。例えば、シャッターボタン61は、全押しされることにより、静止画撮影等するための第2の指示を受け付ける。
62は、第1シャッタースイッチ(SW1)である。第1シャッタースイッチ62は、第1の指示をシャッターボタン61から受け取るとON状態になり、ON状態である旨の情報をシステム制御部50へ供給する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ62がON状態であることに応じて、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を各部へ指示する。
64は、第2シャッタースイッチ(SW2)である。第2シャッタースイッチ64は、第2の指示をシャッターボタン61から受け取るとON状態になり、ON状態である旨の情報をシステム制御部50へ供給する。これにより、システム制御部50は、一連の撮影処理の動作開始を指示する。一連の撮影処理では、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ52に画像データを書き込む露光処理、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理を行う。そして、一連の撮影処理では、メモリ52から画像データを読み出し、圧縮伸長部32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理を行う。
66は、画像表示ON/OFFスイッチであり、画像表示部28のON/OFFを設定するための指示を受け付ける。この指示により、システム制御部50は、光学ファインダー104を用いて撮影を行う際に、画像表示部28への電流供給を遮断して、省電力化を図ることができる。
68は、クイックレビューON/OFFスイッチであり、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するための指示を受け付ける。なお、本実施形態では、特に、画像表示部28をOFFとした場合におけるクイックレビュー機能の設定を受け付けることができるものとする。
300は、カメラの機能のうち、任意の機能を割り付け可能なセットボタンである。セットボタン300は、割り付けられた機能をONするための指示を受け付ける。例えば、設定メニューの所定の項目を報知手段54に表示する機能をセットボタン300に割り付ければ、セットボタン300は、押された際に、報知手段54に表示する機能をONするための指示を受け付けてシステム制御部50へ供給する。これにより、システム制御部50は、設定メニューの所定の項目を報知手段54に表示する。あるいは、例えば、撮影時クイックレビューした画像をパーソナルコンピュータなどに転送する画像として選択する機能がセットボタン300に割り付けられても良い。このとき、セットボタン300は、押された際に、クイックレビューされている画像を転送する画像として選択するための指示を受け付けてシステム制御部50へ供給する。システム制御部50は、選択された画像に対応した画像データをメモリ52等から読み出して、その画像データを通信手段110及びコネクタ112経由で外部装置へ転送するための転送処理を行う。
301は、画像選択ボタンである。画像選択ボタン301は、押された際に、画像選択モードに入るための指示を受け付けてシステム制御部50へ供給する。これにより、システム制御部50は、画像選択モードに応じた画像を画像表示部28に表示する。
302は、選択ダイアルである。選択ダイアル302は、回された際に、画像表示部28に表示された画像のいずれかを選択するための指示を受け付けてシステム制御部50へ供給する。これにより、システム制御部50は、選択された画像に対して所定の処理を行うことができる。
70は、各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部である。操作部70は、メニューボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタンを含む。操作部70は、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、ブラケットモードの選択ボタンボタン等を含む。
80は、電源制御手段であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等を含む。電源制御手段80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
82は、電源制御手段側のコネクタである。
84は、電源側のコネクタである。
86は、電源である。電源86は、例えば、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等である。
90は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインタフェースであり、デジタルカメラ100はこのインタフェース90を用いて記録媒体200にアクセスすることが可能となる。200は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、デジタルカメラ100とのインタフェース204、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ206を備えている。
92は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200と接続を行うコネクタである。
94は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体210とのインタフェースであり、デジタルカメラ100はこのインタフェース94を用いて記録媒体210にアクセスすることが可能となる。210は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、デジタルカメラ100とのインタフェース214、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ216を備えている。
96は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体210と接続を行うコネクタである。
なお、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、2系統である代わりに、1系統であっても良いし、3以上の系統数であってもよい。また、インタフェース及びコネクタは、異なる規格のものが組み合わせされていても構わない。インタフェース及びコネクタは、半導体メモリカード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。この場合、各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。各種通信カードは、例えば、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等である。
98は、コネクタ92,96に記録媒体200,210が装着されているか否かを検知するための記録媒体着脱検知手段である。
102は、撮影レンズ10及び撮像素子14を覆うことにより、撮影レンズ10及び撮像素子14の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
104は、光学ファインダーである。光学ファインダー104を用いれば、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104には、報知手段54により表示される情報の一部、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などに関する情報が表示される。
110は、通信手段である。通信手段110は、RS232C、USB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信等の各種通信機能を有する。
112は、通信手段110によりデジタルカメラ100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信のためのアンテナである。
次に、デジタルカメラ100の通常処理の流れを、図2及び図3を用いて説明する。図2及び図3は、通常処理の流れを示すフローチャートである。
電池交換等の電源投入により、システム制御部50は、フラグや制御変数等を初期化し(ステップS101)、画像表示部28の画像表示をOFF状態に初期設定する(ステップS102)。
システム制御部50は、モードダイアル60の設定位置を判断し、モードダイアル60が電源OFFに設定されていると判断した場合(ステップS103)、終了処理を行う。すなわち、システム制御部50は、各表示部(画像表示部28、報知手段54等)の表示を終了状態に変更し、保護手段102のバリアを閉じて、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。システム制御部50は、電源制御手段80からの指令を受けて、画像表示部28を含むデジタルカメラ100各部の不要な電源を遮断する等の終了処理を行った後(ステップS105)、処理をステップS103へ戻す。
システム制御部50は、モードダイアル60が撮影モード以外のモードに設定されていると判断した場合(ステップS103)、設定されたモードに応じた処理を実行し(ステップS104)、処理を終えたならばステップS103に戻る(A)。
システム制御部50は、モードダイアル60が撮影モードに設定されていると判断した場合(ステップS103)、電源制御手段80を介して電池等により構成される電源86の残容量や動作状態に問題があるか否かをさらに判断する(ステップS106)。システム制御部50は、問題があると判断した場合、報知手段54を用いて画像,音声により所定の警告表示,警告音声出力を行った後に(ステップS108)、処理をステップS103へ戻す。
システム制御部50は、電源86に問題が無いと判断した場合(ステップS106)、記録媒体200,210の動作状態、特に、記録媒体200,210に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判断する(ステップS107)。システム制御部50は、問題があると判断する場合、報知手段54を用いて画像,音声により所定の警告表示,警告音声出力を行った後に(ステップS108)、処理をステップS103に戻す。
システム制御部50は、記録媒体200,210の動作状態に問題が無いと判断する場合(ステップS107)、報知手段54を用いて画像,音声によりデジタルカメラ100の各種設定状態の表示,音声出力を行う(ステップS109)。
なお、画像表示部28の画像表示がON状態であれば、システム制御部50は、画像表示部28も用いて画像によりデジタルカメラ100の各種設定状態の表示を行う。
次に、システム制御部50は、クイックレビューON/OFFスイッチ68の設定状態を調べ、クイックレビューONに設定されていると判断した場合(ステップS110)、クイックレビューフラグを設定する(ステップS111)。システム制御部50は、クイックレビューOFFに設定されていると判断した場合(ステップS110)、クイックレビューフラグを解除する(ステップS112)。
なお、ステップS111,S112において、システム制御部50は、クイックレビューフラグの状態を、不揮発性メモリ56或いはメモリ52に記憶する。後述する他のフラグについても同様である。
続いて、システム制御部50は、画像表示ON/OFFスイッチ66の設定状態を調べ、画像表示ONに設定されていると判断した場合(ステップS113)、画像表示フラグを設定する(ステップS114)。そして、システム制御部50は、画像表示部28の画像表示をON状態に設定し(ステップS115)、さらに撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態に設定して(ステップS116)、処理をステップS119に進める(B)。
なお、ステップS116では、システム制御部50が、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24に画像データを逐次書き込んでいる。そして、システム制御部50は、画像表示メモリ24から画像データをメモリ制御部22経由で逐次読み出して、D/A変換器26を介して画像データに応じた画像を画像表示部28により逐次表示することにより、電子ファインダー機能を実現している。
システム制御部50は、画像表示ON/OFFスイッチ66が画像表示OFFに設定されていると判断した場合(ステップS113)、画像表示フラグを解除する(ステップS117)。そして、システム制御部50は、画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定して(ステップS118)、処理をステップS119に進める(B)。
ステップS118において画像表示部28の画像表示がOFF状態に設定された場合、画像表示部28による電子ファインダー機能が使用されず、光学ファインダー104を用いて撮影が行われることになる。この場合、電力消費量の大きい画像表示部28やD/A変換器26等の消費電力を削減することが可能となる。
システム制御部50は、第1シャッタースイッチ(SW1)62がOFFされていると判断する場合(ステップS119)、処理をステップS103に戻す(A)。
システム制御部50は、第1シャッタースイッチ(SW1)62がONされていると判断する場合(ステップS119)、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する(ステップS120)。システム制御部50は、画像表示フラグが設定(ON)されていると判断した場合、画像表示部28の表示状態をフリーズ表示状態に設定して(ステップS121)、処理をステップS122に進める。
ステップS121において画像表示部28の画像表示がフリーズ表示状態に設定された場合、システム制御部50は、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介した画像表示メモリ24の画像データ書き換えを禁止する。システム制御部50は、フリーズ表示状態に設定する直前に書き込まれた画像データを、メモリ制御部22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示することにより、フリーズした映像を電子ファインダーに表示している。
システム制御部50は、画像表示フラグが解除(OFF)されていると判断した場合(ステップS120)、処理をステップS122に進める。
システム制御部50は、焦点調節処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、測光処理を行って絞り値及びシャッター時間を決定する(ステップS122)。システム制御部50は、測光処理に於いて、必要であればフラッシュの設定も行う。この焦点調節・測光処理S122の詳細は図4を用いて後述する。
焦点調節・測光処理S122を終えたならば、システム制御部50は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する(ステップS123)。システム制御部50は、画像表示フラグが設定(ON)されていると判断した場合、画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定して(ステップS124)、処理をステップS125に進める。なお、ステップS124でのスルー表示状態は、ステップS116でのスルー表示状態と同じ動作状態である。
システム制御部50は、第2シャッタースイッチ(SW2)64がOFFされていると判断し(ステップS125)、さらに第1シャッタースイッチ(SW1)62もOFFされていると判断した場合(ステップS126)、処理をステップS103に戻す。
システム制御部50は、第2シャッタースイッチ(SW2)64がONされていると判断した場合(ステップS125)、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。システム制御部50は、画像表示フラグが設定(ON)されていると判断した場合(ステップS127)、画像表示部28の表示状態を固定色表示状態に設定して(ステップS128)、処理をステップS129に進める。
ステップS128で画像表示部28の表示状態が固定色表示状態に設定された場合、システム制御部50は、次の動作をする。システム制御部50は、画像表示メモリ24に書き込まれた画像データの代わりに、差し替えた固定色の画像データを、メモリ制御部22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示することにより、固定色の映像を電子ファインダーに表示する。
システム制御部50は、画像表示フラグが解除(OFF)されていると判断した場合(ステップS127)、処理をステップS129に進める。
システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影処理では、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ52に画像データとして書き込む露光処理、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理を行う。そして、撮影処理では、メモリ52から画像データを読み出し、圧縮伸長部32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理等を行う(ステップS129)。この撮影処理S129の詳細は図5を用いて後述する。
システム制御部50は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断し、画像表示フラグが設定(ON)されていると判断した場合(ステップS130)、クイックレビュー表示を行う(ステップS133)。この場合、撮影中も画像表示部28が電子ファインダーとして常に表示された状態であり、撮影直後のクイックレビュー表示も行われる。
システム制御部50は、画像表示フラグが解除(OFF)されていると判断する場合(ステップS130)、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるクイックレビューフラグの状態を判断する(ステップS131)。システム制御部50は、クイックレビューフラグが設定(ON)されていると判断する場合、画像表示部28の画像表示をON状態に設定し(ステップS132)、クイックレビュー表示を行う(ステップS133)、処理をステップS135へ進める。
システム制御部50は、クイックレビューフラグが解除(OFF)されていると判断する場合(ステップS131)、処理をステップS135へ進める。
システム制御部50は、第2シャッタースイッチ64がONされたかOFFされたかを判断する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ64がOFFされたと判断する場合(ステップS135)、クイックレビューの表示(ステップS133参照)を終了させ、処理をステップS137へ進める。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ64がONされていると判断する場合、クイックレビューの表示を継続させ、処理をステップS136へ進める。
システム制御部50は、連写処理が要求されているか否かを判断し(ステップS136)、連写処理が要求されていると判断する場合、処理をステップS129へ戻し(C)、連写処理が要求されていないと判断する場合、処理をステップS135へ戻す。
システム制御部50は、図示しないタイマーを参照し、予め定められたミニマムレビュー時間が経過したか否かを判断する。システム制御部50は、ミニマムレビュー時間が経過していないと判断する場合(ステップS137)、処理をステップS137へ進める。システム制御部50は、ミニマムレビュー時間が経過したと判断する場合(ステップS137)、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判断する。システム制御部50は、画像表示フラグが設定(ON)されていると判断した場合(ステップS138)、画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定して(ステップS139)、処理をステップS141に進める。なお、ステップS141でのスルー表示状態は、ステップS116でのスルー表示状態と同じ動作状態である。
システム制御部50は、画像表示フラグが解除(OFF)されていると判断する場合(ステップS138)、画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定して(ステップS140)、処理をステップS141に進める。
システム制御部50は、第1シャッタースイッチ(SW1)62がOFFされていると判断した場合(ステップS141)、処理をステップS103に戻す(A)。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ(SW1)62がONされていると判断した場合(ステップS141)、処理をステップS125に戻す。
次に、焦点調節・測光処理(S122)の詳細を、図4を用いて説明する。図4は、焦点調節・測光処理の流れを示すフローチャートである。
システム制御部50は、撮像素子14から電荷信号(アナログ画像信号)を読み出し、A/D変換器16を介して画像処理部20にデジタル画像信号を逐次読み込む(ステップS201)。この逐次読み込まれたデジタル画像信号を用いて、画像処理部20は、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、AF(オートフォーカス)処理に用いる所定の演算を行っている。
なお、画像処理部20は、この各処理において、撮影した全画素数のうちの必要に応じた特定の画素部分の信号を必要個所分切り取って抽出し、演算に用いている。これにより、画像処理部20は、TTL方式のAE、EF、AWB、AF等の各処理において、中央重点モード、平均モード、評価モードの各モード等の異なるモード毎に最適な演算を行うことが可能となる。
システム制御部50は、画像処理部20から受け取った演算結果を用いて、露出(AE)が適正と判断されるまで(ステップS202)、露光制御手段40を用いてAE制御を行う(ステップS203)。
システム制御部50は、AE制御で得られた測定データを用いて、フラッシュが必要か否かを判断し、フラッシュが必要であると判断した場合(ステップS204)、フラッシュフラグをセットし、フラッシュ48を充電する(ステップS205)。システム制御部50は、フラッシュが必要でないと判断した場合(ステップS204)、処理をステップS201へ戻す。
システム制御部50は、露出(AE)が適正と判断した場合(ステップS202)、測定データ及び設定パラメータの少なくとも一方をシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
画像処理部20での演算結果及びAE制御で得られた測定データを用いて、システム制御部50は、ホワイトバランス(AWB)が適正(OK)か否かを判断する。システム制御部50は、ホワイトバランス(AWB)が適正と判断されるまで(ステップS206)、画像処理部20を用いて色処理のパラメータを調節してAWB制御を行う(ステップS207)。
システム制御部50は、ホワイトバランス(AWB)が適正と判断した場合(ステップS206)、測定データ及び設定パラメータの少なくとも一方をシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
AE制御及びAWB制御で得られた測定データを用いて、システム制御部50は、焦点調節(AF)が合焦と判断されるまで(ステップS208)、焦点調節制御手段42を用いてAF制御を行う(ステップS209)。システム制御部50は、焦点調節(AF)が合焦と判断した場合(ステップS208)、測定データ及び設定パラメータの少なくとも一方をシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、焦点調節・測光処理(S122)を終了する。
次に、撮影処理(S129)の詳細を、図5を用いて説明する。図5は、撮影処理の流れを示すフローチャートである。撮影処理ではまず撮像処理が実行され、その後設定に応じてその他の処理が続けて行われる。
システム制御部50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶される測光データに従い、露光制御手段40によって、絞り機能を有するシャッター12を絞り値に応じて開放して(ステップS301)撮像素子14を露光する(ステップS302)。
システム制御部50は、フラッシュフラグによりフラッシュ48が必要か否かを判断する。システム制御部50は、フラッシュ48が必要であると判断した場合(ステップS303)、フラッシュを発光させ(ステップS304)、必要でないと判断した場合(ステップS303)、処理をステップS305へ進める。
システム制御部50は、測光データに従って撮像素子14の露光終了を待ち(ステップS305)、シャッター12を閉じて(ステップS306)、撮像素子14から電荷信号(アナログ画像信号)を読み出す。システム制御部50は、そのアナログ画像信号をA/D変換器16、画像処理部20、及びメモリ制御部22により画像データに変換してメモリ52に書き込む。或いは、システム制御部50は、そのアナログ画像信号をA/D変換器16及びメモリ制御部22によりデジタル画像信号に変換してメモリ52に書き込む(ステップS307)。ここまでが被写体を撮像する撮像処理である。続いて、設定に応じた処理が行われる。
システム制御部50は、設定された撮影モードに応じて、各種の画像処理を行う。まずシステム制御部50は、フレーム処理を行う必要があるか否かを判断する。システム制御部50は、フレーム処理を行う必要があると判断した場合(ステップS308)、メモリ制御部22そして必要に応じて画像処理部20を用いて、メモリ52に書き込まれた画像データを読み出す。そして、システム制御部50は、予め設定された画像処理のパラメータに従って、垂直加算処理を行い(ステップS309)、色処理を行った(ステップS310)後、メモリ52に処理を終えた画像データを書き込む。また、この画像処理において、データを圧縮する処理などを行ってもよい。
システム制御部50は、フレーム処理を行う必要がないと判断した場合(ステップS308)、処理をステップS311へ進める。
システム制御部50は、暗号化処理を行うか否かを判断する。システム制御部50は、暗号化指示を入力手段75から受け取らなかった場合、暗号化処理を行うべきでないと判断して(ステップS311)、処理をステップS313へ進める。
システム制御部50は、暗号化を行う場合(ステップS311)、暗号化処理を行う。すなわち、システム制御部50は、メモリ52から画像データを読み出し、設定処理で設定されたパラメータに従って、その画像データを暗号化して、暗号化された画像データを再びメモリ52に記憶する(ステップS312)。
システム制御部50は、画像データの保存方法を決定する。保存方法には記録処理と転送処理がある。記録処理は記録媒体200,210に画像データを保存する処理である。また、記憶処理において記録媒体200に保存するか、記録媒体210に保存するか、その両方に保存するかはユーザが選択することができる。ユーザは入力手段75を介して保存方法を指示することができる。
システム制御部50は、保存方法として記録処理が選択されたと判断した場合(ステップS313)、記録処理を行う。すなわち、システム制御部50は、メモリ52から画像データを読み出し、圧縮伸長部32で圧縮を行い、圧縮後の画像データを記録媒体200,210に書き込む。これにより、画像データは、記録媒体200,210に保存される(S314)。
システム制御部50は、保存方法として転送処理が選択されたと判断した場合(ステップS313)、転送処理を行う。すなわち、システム制御部50は、メモリ52から画像データを読み出し、通信手段110及びコネクタ112を介して、予め設定された転送パラメータに従って、画像データを外部装置、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)へ転送する。これにより、画像データは、外部装置に保存される(S315)。
なお、暗号化の有無や記憶先に関する設定は、予めユーザ操作に基づき設定されていてもよい。例えば暗号化を行う暗号化モード、記録処理を行う記録モード、外部装置への転送処理を行う転送モードなど設け、モードの設定を不揮発性メモリ56に記憶しておく。そしてステップS311、ステップS313の処理において、システム制御部50が現在のモードを参照し、モードに基づいた処理を行う。また、画像データを記録媒体200、210に記憶するとともに、外部装置に送信するように設定することも可能である。
一連の処理を終えたならば、撮影処理(S129)を終了する。
次に、設定処理について説明する。以下に説明する設定処理は、図2及び図3に示す通常処理とは別に行われる処理である。
まず、転送処理に関するパラメータ(以下、転送パラメータ)を設定するための設定処理について説明する。
まず、割り込み処理が発生しなかった場合について、図6を用いて説明する。図6は、転送パラメータを設定するための設定処理において、割り込み処理が発生しなかった場合の処理の流れを示すフローチャートである。
操作部70は、パラメータを設定するための設定メニューを表示させるための表示指示をユーザから受け付け、システム制御部50へ供給する。システム制御部50が表示指示に応じて報知手段54に設定メニューを表示させることで本フローは開始される(ステップS601)。システム制御部50は、設定メニューを終了させるための終了指示を操作部70から受け取ったと判断した場合(ステップS602)、処理を終了する。システム制御部50は、終了指示を操作部70から受け取っていないと判断した場合(ステップS602)、処理をステップS603へ進める。
システム制御部50は、設定項目を選択するための項目選択指示を選択ダイアル302から受け取り、選択された項目を確定するための確定指示をセットボタン300から受け取ったことに応じて、設定項目を確定する(ステップS603)。なお、設定項目の選択方法に関しては別の方法でも良い。
ここでは、設定項目として、転送パラメータの設定が選択された場合を例として説明することにする。システム制御部50は、転送パラメータの設定が選択されたことに応じて、転送パラメータの設定処理を順次に行う。本実施形態におけるパラメータの設定処理では、段階的に画面を遷移させながらパラメータを設定する形式を用いる。
例えば無線LAN設定の場合、まずステップS605において接続するネットワークを選択する処理が行われる。システム制御部50は、通信手段110及びコネクタ112を介して、現在使用されているネットワークをスキャニングする。システム制御部50は、スキャニングを行った結果を通信手段110から受け取るとともに、接続可能なネットワークを報知手段54に表示する。ユーザは、選択ダイアル302を介してネットワークを選択する指示を入力し、その選択を確定するための指示をセットボタン300を介して入力する。システム制御部50は、ネットワークを選択する指示を選択ダイアル302から受け取り、その選択を確定するための指示をセットボタン300から受け取る。システム制御部50は、選択が確定されたネットワークの情報と、スキャニングして検出した情報とをメモリ52に一時的に記憶する。
次に、ステップS606において、システム制御部50は、ステップS605で選択されたネットワークで通信する為の暗号キーの設定を行う。システム制御部50は、スキャニングして検出した情報に基づき、報知手段54に暗号キーの設定画面を表示する。ユーザは、暗号キーを作成するための指示を選択ダイアル302及びセットボタン300を介して入力する。システム制御部50は、それらの指示に応じて暗号キーを作成し、作成した暗号キーの情報をメモリ52に一時的に記憶する。
次にステップS607において、システム制御部50は、IPアドレスの設定を行う。システム制御部50は、IPアドレスの設定方法をユーザに選択させる画面を表示する。IPアドレスの設定方法は、DHCPサーバから割当てられたIPアドレスを自動的に設定する自動設定と、ユーザ操作に基づき入力されたIPアドレスを設定する手動設定とがある。システム制御部50は、IPアドレスの設定に関して自動設定と手動設定とのいずれかを選択するための指示を入力手段75から受け取る。システム制御部50は、自動設定を選択する指示を受け取った場合、IPアドレスの情報をDHCPサーバーから取得して、デジタルカメラ100のIPアドレスとして設定する。システム制御部50は、手動設定を選択する指示を受け取った場合、その指示に応じて、報知手段54にIPアドレス設定画面を表示する。ユーザはIPアドレスを指定するための指示を選択ダイアル302及びセットボタン300を介して入力する。システム制御部50は、それらの指示に応じてIPアドレスを作成する。システム制御部50は、IPアドレスの情報をメモリ52に一時的に記憶する。
さらに、設定すべき転送パラメータは複数存在する。例えば、転送先フォルダの設定やプロトコルの設定などさらに多くの設定があり、これらもユーザ操作に基づき順次設定される。
ステップS608において、システム制御部50は、FTPサーバーなどの通信相手へ接続する為の設定、例えば、アカウント設定を行う。システム制御部50は、アカウント設定画面を表示するための指示を操作部70から受け取り、アカウント設定画面を報知手段54に表示させる。アカウント設定画面の後、ユーザは、アカウントを指定するための指示を選択ダイアル302及びセットボタン300を介して入力する。システム制御部50は、それらの指示に応じてアカウントを作成する。システム制御部50は、アカウントの情報をメモリ52に一時的に記憶する
システム制御部50は、一連の転送パラメータの設定が終了すると、設定したパラメータをメモリ52から読み出し、不揮発性メモリ56に保存する。
なお、システム制御部50が転送パラメータを保存するタイミングは、通信設定の終了後直ぐでも良いし、所定のタイミング、例えば定期的なタイミングで行っても良い。
なお、外部機器との通信は、ステップS609における転送パラメータの保存の前に、行われてもよいし、保存後に行われてもよい。
次に、転送パラメータの設定処理の途中で、割り込み処理の一種である撮影処理の指示が発生した場合について、図7を用いて説明する。図7は、転送パラメータの設定処理(ステップS605〜609)の途中で撮影処理の指示が発生した場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すフローは、転送パラメータの設定処理の途中で、ユーザの操作によりシャッターボタン61が押下されたことをシステム制御部50が検知した場合に開始される。
システム制御部50は、シャッターボタン61が押下されたことを検知すると、転送パラメータの設定処理を中断する(ステップS701)。
次にシステム制御部50は、設定中のパラメータを記憶するためのテンポラリ空間をメモリ52内に確保する(ステップS702)。
システム制御部50は、設定途中であったパラメータを識別する情報、例えばどの段階まで設定処理が進行していたかを示す情報や、中断時の画面上のカーソル位置などをメモリ52に中断情報として保存する(ステップS703)。
そして、システム制御部50は、設定処理が中断された際に、既に入力されていたパラメータの値を、ステップS702で確保したメモリ52のテンポラリ領域に保存する(ステップS704)。システム制御部50は、転送パラメータの設定中に処理が中断されたことを示す中断フラグをONにする(ステップS705)。
なお、システム制御部50は、テンポラリ領域へのデータの保存を各設定ステップで自動的に行っても良い。
システム制御部50は、図5のステップS301〜S312に示す撮像処理及び画像処理、暗号化処理を行う(ステップS706)。
システム制御部50は、ステップS301〜S307の処理が終了したことに応じて、処理をステップS708へ進める(ステップS707)。
システム制御部50は、撮像した画像を転送するか否かを判断する。例えば、撮影後にユーザ操作に基づく転送指示を受けたり、予め撮像後に画像を転送するよう設定されているか否かを判断する。システム制御部50は、画像を転送しないと判断する場合(ステップS708/NO)、処理を終了する。システム制御部50は、画像を転送すると判断する場合(ステップS708/YES)、設定中フラグを参照して転送パラメータの設定処理が中断されているか否かを判断する。システム制御部50は、転送パラメータの設定処理が中断されていないと判断する場合(ステップS709/NO)、不揮発性メモリ56に記憶された転送パラメータに従って、転送処理を行う(ステップS711)。システム制御部50は、転送パラメータの設定処理が中断されていると判断する場合(ステップS709)、報知手段54に第1の選択画面を表示する(ステップS710)。
図14に第1の選択画面の一例を示す。第1の選択画面のうち、1401は、割り込み処理である撮像処理が完了したことを示すとともに、続いて行われる転送処理に係る転送パラメータの設定が途中である旨を表示する。また、システム制御部50は、第1の選択画面にアイコン1402とアイコン1403とを表示する。アイコン1402は、中断していた設定処理を完了してから、設定した新しい転送パラメータで転送処理を行うことを指示するためのアイコンである。また、アイコン1403は、システム制御部50は既に不揮発性メモリ56に記憶されている転送パラメータを用いて転送処理を行うことを指示するためのものである。
なお、報知手段54は、設定処理を中断していることを表示する代わりに、設定処理を中断していることを音声で報知してもよい。
入力手段75は、第1の選択画面が表示されたことに応じて、転送パラメータの設定処理を再開するか否かを選択するための選択指示を受け付ける。この選択指示は、アイコン1402またはアイコン1403を選択する指示に対応する。システム制御部50は、選択指示に応じて、転送パラメータの設定処理を続けて再開すべきか否かを判断する。システム制御部50は、転送パラメータの設定処理を再開すると判断する場合、すなわちアイコン1402が選択された場合(ステップS712/YES)、処理をステップS713へ進める。システム制御部50は、転送パラメータの設定処理を再開しないと判断する場合、すなわちアイコン1403が選択された場合(ステップS712/NO)、処理をステップS714へ進める。
まず、ステップS712においてシステム制御部50が、転送パラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明する。この場合は、転送パラメータの設定処理を中断時の状態から再開させる処理を行う。
システム制御部50は、設定中フラグをOFFにする(ステップS713)。
システム制御部50は、メモリ52に記憶された中断情報に基づいて、中断時のメニューなどを報知手段54に表示する(ステップS715)。
システム制御部50は、中断されたメニュー項目から転送パラメータの設定処理を再開し、ユーザ操作などに基づき、新たな転送パラメータを設定する(ステップS716)。ここでは、ステップS605〜ステップS609の処理のうち、中断前に行われていなかった処理を実行する。このように、中断時に記憶した情報に基づいて設定処理を再開することで、設定処理におけるユーザの負担が軽減できる。
システム制御部50は、転送パラメータの設定処理を終了したと判断した場合には処理をステップS718へ進める。転送パラメータの設定処理が終了していないと判断した場合は、処理を繰り返す(ステップS717)。
ステップS718において、システム制御部50は、転送対象となる画像があると判断する場合、ステップS716で新たに設定した転送パラメータに従って転送処理を行う(ステップS719)。システム制御部50は、転送する画像が無いと判断する場合(ステップS718/NO)、処理を終了する。
また、システム制御部50は、ステップS719における転送処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS720)。ステップS713を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはOFFである。したがって、システム制御部50は処理を終了する。
ここまで、ステップS712においてシステム制御部50が、転送パラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明した。次に、ステップS712においてシステム制御部50が転送パラメータの設定処理を再開しないと判断した場合について説明する。この場合には、既に設定済みの転送パラメータで転送処理を行う。すなわち、不揮発性メモリ56に記憶された転送パラメータを読み出し(ステップS714)、ステップS313〜ステップS315と同様の転送処理を行う(ステップS719)。
システム制御部50は、転送処理の実行後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS724)。ステップS714を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはONである(ステップS709参照)。
システム制御部50は、設定中フラグがONであると判断した場合(ステップS724)、報知手段54に第2の選択画面を表示する。第2の選択画面は、転送パラメータを継続して設定するか否かをユーザに選択させるための画面である(ステップS725)。第2の選択画面の一例を図15に示す。
入力手段75は、第2の選択画面の表示に応じて、転送パラメータの設定を再開するか否かの指示である選択指示を受け付ける。システム制御部50は、選択指示に応じて、設定処理を続けて再開すべきか否かを判断する。システム制御部50は、転送パラメータの設定処理を続けて再開すると判断する場合(ステップS726)、処理をステップS718へ進める(D)。システム制御部50は、設定処理を続けて再開しないと判断する場合(ステップS726)、処理を終了する。
以上述べたように、本実施形態に係るデジタルカメラは、転送パラメータの設定処理の途中で割り込み処理が発生した場合、まず撮像処理を行う構成とした。このことにより、ユーザがシャッターチャンスを逃すことがなくなる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、撮像処理に続いて行われる転送処理の前に、転送パラメータの設定処理を再開するか否かを選択することとした。このことにより、割り込み処理が発生しても、新たな転送パラメータの設定を完了させてから転送処理を行うことが可能になる。
さらに、本実施形態に係るデジタルカメラは、転送パラメータの設定処理を再開しない場合には、不揮発性メモリ56に既に記憶されている転送パラメータを用いて転送処理を行うこととした。このことにより、例えばユーザが急いで画像を転送したい場合には、中断されている設定処理の完了を待たずに転送処理を行うことができる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、転送パラメータを新たに設定してから転送処理を行うか、既に記憶済の転送パラメータを用いて転送処理を行うかをユーザに選択させることとした。このことにより、ユーザの状況に合わせた柔軟な設定処理が可能となる。
ここまで、転送パラメータの設定処理の途中で、転送処理を含む撮影処理が行われた場合について説明した。
次に、暗号化処理に関するパラメータ(以下、暗号化パラメータ)を設定するための設定処理について説明する。
まず、設定処理の途中で割り込み処理が起こらなかった場合について説明する。図8は、暗号化パラメータの設定処理において、割り込み処理が起こらなかった場合の処理の流れを示すフローチャートである。
操作部70は、パラメータを設定するための設定メニューを表示させるための表示指示をユーザから受け付けてシステム制御部50へ供給する。システム制御部50が表示指示に応じて報知手段54に設定メニューを表示させることで本フローは開始される。システム制御部50は、設定項目を選択するための項目選択指示を選択ダイアル302から受け取り、選択された項目を確定するための確定指示をセットボタン300から受け取る。システム制御部50は、設定項目として暗号化パラメータの設定を選択するための指示を受け取るまで待機し、その指示を受け取ったことに応じて処理をステップS802へ進める(ステップS801)。
システム制御部50は、暗号化パラメータに対する設定処理を開始する。システム制御部50は、設定処理の第1の工程として、暗号化パラメータの1つである暗号化の方法を設定する。具体的には、システム制御部50は、暗号化パラメータの設定画面を表示するための指示を入力手段75から受け取り、その指示に応じて、暗号化パラメータの設定画面を報知手段54に表示する。入力手段75は、報知手段54に表示された暗号化パラメータの設定画面を介して、暗号化の方法を選択するための指示を受け付ける。ここで、暗号化の方法には、DES、トリプルDES、AESなどいろいろな方法がある。システム制御部50は、暗号化の方法を選択するための指示を入力手段75から受け取り、選択された暗号化の方法の情報をメモリ52に一時的に記憶する(ステップS802)。
次に、システム制御部50は、暗号化パラメータの一種である暗号キーを設定する。入力手段75は、報知手段54に表示された暗号化処理の設定画面を介して、暗号キーを指定するための指示を受け付ける。システム制御部50は、暗号キーを指定するための指示を入力手段75から受け取り、指定された暗号キーの情報をメモリ52に一時的に記憶する(ステップS803)。
そして、システム制御部50は、ステップS802、ステップS803において一時的に記憶した暗号化パラメータをメモリ52から読み出し、不揮発性メモリ56に記憶し(ステップS804)、本フローを終了する。
以上が割り込み処理が起こらなかった場合の暗号化パラメータの設定処理である。
次に、暗号化パラメータの設定中に割り込み処理の一種である撮影処理が発生した場合について説明する。図9は、暗号化パラメータの設定中にデジタルカメラ100が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
本フローは、暗号化パラメータの設定中、例えばステップS802、ステップS803の処理中に、ユーザの操作によりシャッターボタン61が押下されたことをシステム制御部50が検知したことに応じて開始される。システム制御部50は、シャッターボタン61が押下されたことを検知すると、暗号化パラメータの設定処理を中断する(ステップS930)。図5を用いて説明したように、本実施形態におけるデジタルカメラ100は撮像処理に続いて暗号化処理を行うことが可能である。この暗号化処理には、暗号化パラメータが用いられる。
システム制御部50は、設定中のパラメータを記憶するためのテンポラリ空間をメモリ52内に確保する(ステップS900)。
システム制御部50は、設定途中であったパラメータを識別する情報、例えばどの段階まで設定処理が進行していたかを示す情報、中断時の画面上のカーソル位置などをメモリ52に中断情報として保存する(ステップS901)。
そしてシステム制御部50は、設定処理が中断された際に既に入力されていた暗号化パラメータの値を、ステップS900で確保したメモリ52のテンポラリ領域に保存する(ステップS902)。ここで保存される暗号化パラメータとは、例えば暗号化キーである。暗号化キーは長い文字列となる場合があるため、暗号化キーの一部のみが入力されている場合は、入力されている部分を保存する。
システム制御部50は、暗号化パラメータの設定中に処理が中断されたことを示す中断フラグをONにする(ステップS903)。
なお、システム制御部50は、テンポラリ領域へのデータの保存を各設定ステップで自動的に行っても良い。
システム制御部50は、撮像処理及び画像処理を行う。具体的には、図5のステップS301〜S310の処理を行う(ステップS904)。
システム制御部50は、ステップS301〜S310の処理が終了したことに応じて、処理をステップS906へ進める(ステップS905)。
システム制御部50は、撮像した画像を暗号化するか否かを判断する。例えば、撮像後にユーザ操作に基づく暗号化指示を受けたり、予め撮影後に画像を暗号化するよう設定されているか否かを判断する。システム制御部50は、暗号化しないと判断する場合(ステップS906)、処理をステップS921へ進める。システム制御部50は、暗号化すると判断する場合(ステップS906)、設定中フラグを参照して暗号化パラメータの設定処理が中断されているか否かを判断する(ステップS907)。システム制御部50は、暗号化パラメータの設定処理が中断されていないと判断する場合(ステップS907/NO)、現在不揮発性メモリ56に記憶されている暗号化パラメータにしたがって、画像データに対する暗号化処理を行う(ステップS920)。システム制御部50は、暗号化パラメータの設定処理が中断されていると判断する場合(ステップS907/YES)、報知手段54に第3の選択画面を表示する(ステップS908)。図16に第3の選択画面の一例を示す。第3の選択画面の内容は、割り込み処理である撮像処理が完了したことを示すとともに、続いて行われる暗号化処理に係る暗号化パラメータの設定が途中である旨を表示する。また、システム制御部50は、第3の選択画面にアイコン1602とアイコン1603とを表示する。アイコン1602は、中断していた設定処理を完了してから、設定した新しい暗号化パラメータで暗号化処理を行うことを指示するためのアイコンである。また、アイコン1603は、既に不揮発性メモリ56に記憶されている暗号化パラメータを用いて暗号化処理を行うことを指示するためのものである。
なお、報知手段54は、設定処理を中断していることを表示する代わりに、設定処理を中断していることを音声で報知してもよい。
入力手段75は、第3の選択画面が表示されたことに応じて、設定処理を再開するか否かを選択するための選択指示を受け付ける。この選択指示は、アイコン1602またはアイコン1603を選択する指示に対応する。システム制御部50は、選択指示に応じて、暗号化パラメータの設定処理を続けて再開すべきか否かを判断する。システム制御部50は、暗号化パラメータの設定を再開すると判断する場合、すなわちアイコン1602が選択された場合(ステップS909/YES)、処理をステップS910へ進める。システム制御部50は、設定を再開しないと判断する場合、すなわちアイコン1603が選択された場合(ステップS909/NO)、処理をステップS919へ進める。
まず、ステップS909において、システム制御部50が、暗号化パラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明する。この場合は、暗号化パラメータの設定処理を、中断時の状態から再開させる処理を行う。
システム制御部50は、設定中フラグをOFFにする(ステップS910)。
システム制御部50は、メモリ52に記憶された中断情報に基づいて、中断時のメニューなどを報知手段54に表示する(ステップS911)。
システム制御部50は、中断されたメニュー項目から暗号化パラメータの設定処理を再開し、ユーザ操作などに基づき、新たな暗号化パラメータを設定する(ステップS912)。ここでは、ステップS802〜ステップS804の処理のうち、中断前に行われていなかった処理を実行する。このように、中断時に記憶した情報に基づいて設定処理を再開することで、設定処理におけるユーザの負担が軽減できる。
システム制御部50は、暗号化パラメータの設定処理を終了したと判断した場合には処理をステップS914へ進める。画像処理パラメータの設定処理が終了していないと判断した場合は、処理を繰り返す(ステップS913)。
ステップS914において、システム制御部50は、暗号化の対象となる画像があると判断する場合、ステップS912で新たに設定した暗号化パラメータに従って暗号化処理を行う(ステップS915)。システム制御部50は、暗号化する画像が無いと判断する場合(ステップS914)、処理をステップS921に進める。
また、システム制御部50は、ステップS915における暗号化処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS916)。ステップS910を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはOFFである。したがって、システム制御部50は処理をステップS921に進める
ステップS921において、システム制御部50は設定に応じてステップS311〜S315の処理を実行する。
ここまで、ステップS909においてシステム制御部50が、暗号化パラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明した。
次に、ステップS909においてシステム制御部50が、暗号化パラメータの設定処理を再開しないと判断した場合について説明する。
この場合には、既に設定済みの暗号化パラメータで暗号化処理を行う。すなわち、システム制御部50は、不揮発性メモリ56に記憶された暗号化パラメータを読み出し(ステップS919)、ステップS311、ステップS312と同様の暗号化処理を行う(ステップS915)。
システム制御部50は、暗号化処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS916)。ステップS919を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはONである(ステップS907参照)。
システム制御部50は、設定中フラグがONであると判断した場合(ステップS916/YES)、報知手段54に第4の選択画面を表示する(ステップS917)。第4の選択画面は、暗号化パラメータを継続して設定するか否かをユーザに選択させるための画面である。また、第4の選択画面には、暗号化パラメータの設定処理を中断している旨が表示される。
入力手段75は、第4の選択画面の表示に応じて、暗号化パラメータの設定を再開するか否かの指示を受け付ける。システム制御部50は、選択指示に応じて、暗号化パラメータの設定処理を再開する否かを判断する。システム制御部50は、設定処理を再開すると判断する場合(ステップS918/YES)、処理をステップS910へ進める(D)。システム制御部50は、設定処理を再開しないと判断する場合(ステップS918/NO)、処理をステップS921へ進める。
以上述べたように、本実施形態に係るデジタルカメラは、暗号化パラメータの設定処理の途中で割り込み処理が発生した場合、まず撮像処理を行う構成とした。このことにより、ユーザがシャッターチャンスを逃すことがなくなる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、撮像処理に続いて行われる暗号化処理の前に、暗号化パラメータの設定処理を再開するか否かを選択することとした。このことにより、割り込み処理が発生しても、新たな暗号化パラメータの設定を完了させてから暗号化処理を行うことが可能になる。
さらに、本実施形態に係るデジタルカメラは、暗号化パラメータの設定処理を再開しない場合には、不揮発性メモリ56に既に記憶されている暗号化パラメータを用いて暗号化処理を行うこととした。このことにより、例えばユーザが急いで画像を記憶したい場合には、中断されている設定処理の完了を待たずに暗号化処理を行うことで、画像の記憶までの時間を短縮することができる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、暗号化パラメータを新たに設定してから暗号化処理を行うか、既に記憶済の暗号化パラメータを用いて暗号化処理を行うかをユーザに選択させることとした。このことにより、ユーザの状況に合わせた柔軟な設定処理が可能となる。
ここまで、暗号化パラメータの設定処理の途中で、暗号化処理を含む撮影処理が行われた場合について説明した。
次に、圧縮処理、現像処理などの画像処理に関するパラメータ(以下、画像処理パラメータ)を設定するための設定処理について説明する。
まず、画像処理パラメータの設定処理の途中で割り込み処理が起こらなかった場合について説明する。図10は、画像処理パラメータの設定処理において、割り込み処理が起こらなかった場合の処理の流れを示すフローチャートである。
操作部70は、パラメータを設定するための設定メニューを表示させるための表示指示をユーザから受け付けてシステム制御部50へ供給する。システム制御部50が表示指示に応じて報知手段54にデジタルカメラ100の設定メニューを表示させることで本フローは開始される。システム制御部50は、設定項目を選択するための項目選択指示を選択ダイアル302から受け取り、選択された項目を確定するための確定指示をセットボタン300から受け取る。システム制御部50は、設定項目として画像処理パラメータの設定を選択するための指示を受け取るまで待機し、その指示を受け取ったことに応じて処理をステップS1002へ進める(ステップS1001)。
システム制御部50は、画像処理パラメータに対する設定処理を開始する。システム制御部50は、画像処理パラメータの一種である画像の圧縮形式を設定する。具体的には、システム制御部50は、画像処理パラメータの入力画面を表示するための指示を、操作部70、セットボタン300、及び選択ダイアル302から受け取り、その指示に応じて、画像処理パラメータの設定画面を報知手段54に表示する。入力手段75は、報知手段54に表示された画像処理パラメータの設定画面を介して、画像の圧縮形式を選択するための指示を受け付ける。ここで、画像の圧縮形式には、例えば、Jpeg形式やRaw形式などがある。システム制御部50は、画像タイプを選択するための指示を入力手段75から受け取り、選択された画像タイプの情報をメモリ52に一時的に記憶する(ステップS1002)。
次に、システム制御部50は、画像処理パラメータの一種である圧縮率を設定する。入力手段75は、報知手段54に表示された画像処理の設定画面を介して、圧縮率を指定するための指示を受け付ける。システム制御部50は、圧縮率を指定するための指示を入力手段75から受け取り、指定された圧縮率の情報をメモリ52に一時的に記憶する(ステップS1003)。
次に、システム制御部50は、画像処理パラメータの一種である現像スタイルを設定する。入力手段75は、報知手段54に表示された画像処理の設定画面を介して、現像スタイルを指定するための指示を受け付ける。ここで、現像スタイルには、モノクロの現像をするか、肌色を綺麗に見せる現像をするか、黄色い色を綺麗に見せる現像をするかなどのスタイルがある。システム制御部50は、現像スタイルを指定するための指示を入力手段75から受け取り、指定された現像スタイルの情報をメモリ52に一時的に記憶する(ステップS1004)。
また、ここでは図示しないが、他に設定すべき画像処理パラメータが存在する場合は、ステップS1002〜ステップS1004と同様に順次設定する。
そして、システム制御部50は、ステップS1002〜ステップS1004において一時的に記憶した画像処理パラメータをメモリ52から読み出し、不揮発性メモリ56に記憶し(ステップS1005)、本フローを終了する。
以上が割り込み処理が起こらなかった場合の画像処理パラメータの設定処理である。
次に、画像処理パラメータの設定中に割り込み処理の一種である撮影処理が発生した場合について説明する。図11は、画像処理パラメータの設定中に撮影処理が発生した場合に、デジタルカメラ100が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
本フローは、暗号化パラメータの設定中、例えばステップS1002〜ステップS1004の処理中に、ユーザの操作によりシャッターボタン61が押下されたことをシステム制御部50が検知した場合に開始される。システム制御部50は、シャッターボタン61が押下されたことを検知すると、画像処理パラメータの設定処理を中断する(ステップS1130)。
そしてシステム制御部50は、設定中のパラメータを記憶するためのテンポラリ空間をメモリ52内に確保する(ステップS1100)。
システム制御部50は、設定途中であったパラメータを識別する情報、例えばどの段階まで設定処理が進行していたかを示す情報、中断時の画面上のカーソル位置などをメモリ52に中断情報として保存する(ステップS1101)。
そしてシステム制御部50は、設定処理が中断された際に既に入力されていた画像処理パラメータの値を、ステップS1100で確保したメモリ52のテンポラリ領域に保存する(ステップS1102)。
システム制御部50は、暗号化パラメータの設定中に中断されたことを示す中断フラグをONにする(ステップS1003)。
なお、システム制御部50は、テンポラリ領域へのデータの保存を各設定ステップで自動的に行っても良い。
システム制御部50は、撮像処理を行う。具体的には、図5のステップS301〜S307の処理を行う(ステップS1104)。
システム制御部50は、ステップS301〜S307の処理が終了したことに応じて、処理をステップS1106へ進める(ステップS1105)。
システム制御部50は、撮像した画像を画像処理するか否かを判断する。例えば、撮像後にユーザ操作に基づく画像処理の指示を受けたり、予め撮像後に画像処理を実行するよう設定されているか否かを判断する。システム制御部50は、画像処理を行わないと判断する場合(ステップS1106/NO)、処理をステップS1121へ進める。システム制御部50は、画像処理を行うと判断する場合(ステップS1106/YES)、設定中フラグを参照して画像処理パラメータの設定処理が中断されているか否かを判断する。システム制御部50は、画像処理パラメータの設定処理が中断されていないと判断する場合(ステップS1107/NO)、不揮発性メモリ56に記憶された画像処理パラメータに従って、画像処理を行う(ステップS1120)。システム制御部50は、画像処理パラメータの設定処理が中断されていると判断する場合(ステップS1107/YES)、報知手段54に第5の選択画面を表示する(ステップS1108)。システム制御部50は、第5の選択画面に、割り込み処理であるデータの撮像が完了したことを示すとともに、続いて行われる画像処理に係る画像処理パラメータの設定が途中である旨を表示する。また、中断していた画像処理パラメータの設定を完了し、新たな画像処理パラメータで画像処理を行うか、既に不揮発性メモリ56に記憶されている画像処理パラメータを用いて画像処理を行うかを選択させるアイコンを表示する。
なお、報知手段54は、設定処理を中断していることを表示する代わりに、設定処理を中断していることを音声で報知してもよい。
入力手段75は、第5の選択画面が表示されたことに応じて、設定処理を再開するか否かを選択するための選択指示を受け付ける。この選択指示は、第5の選択画面に表示されたアイコンを選択する指示に対応する。システム制御部50は、選択指示に応じて、画像処理パラメータの設定処理を再開するか否かを判断する。システム制御部50は、設定処理を再開すると判断する場合(ステップS1109/YES)、処理をステップS1110へ進める。システム制御部50は、設定処理を再開しないと判断する場合(ステップS1109/NO)、処理をステップS1119へ進める。
まず、ステップS1109において、システム制御部50が、画像処理パラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明する。この場合は、画像処理パラメータの設定処理を、中断時の状態から再開させる処理を行う。
システム制御部50は、設定中フラグをOFFにする(ステップS1110)。
システム制御部50は、メモリ52に記憶された中断情報に基づいて、中断時のメニューなどを報知手段54に表示する(ステップS1111)。
システム制御部50は、中断されたメニュー項目から画像処理パラメータの設定処理を再開し、ユーザ操作などに基づき、新たな画像処理パラメータを設定する(ステップS1112)。ここでは、ステップS1002〜ステップS1005の処理のうち、中断前に行われていなかった処理を実行する。このように、中断時に記憶した情報に基づいて設定処理を再開することで、設定処理におけるユーザの負担が軽減できる。
システム制御部50は、画像処理パラメータの設定処理を終了したと判断した場合には処理をステップS1114へ進める。画像処理パラメータの設定処理が終了していないと判断した場合は、処理を繰り返す(ステップS1113)。
ステップS1114において、システム制御部50は、画像処理の対象となる画像があると判断する場合、ステップS1112で新たに設定した画像処理パラメータに従って画像処理を行う(ステップS1115)。
システム制御部50は、画像処理する画像が無いと判断する場合(ステップS1114)、処理をステップS1121に進め、設定に応じてステップS311〜S315の処理を実行する。
また、システム制御部50は、ステップS1115における画像処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS1116)。ステップS1110を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはOFFである。したがって、システム制御部50は処理をステップS1121に進め、設定に応じてステップS311〜S315の処理を実行する。
ここまで、ステップS909においてシステム制御部50が、画像処理パラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明した。
次に、ステップS909においてシステム制御部50が、画像処理パラメータの設定処理を再開しないと判断した場合について説明する。
この場合には、既に設定済みの画像処理パラメータで画像処理処理を行う。すなわち、システム制御部50は、不揮発性メモリ56に記憶されている画像処理パラメータを読み出し(ステップS1119)、ステップS308〜ステップS310と同様の処理を行う(ステップS1115)。
システム制御部50は、画像処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する。ステップS1119を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはONである(ステップS1107参照)。
システム制御部50は、設定中フラグがONであると判断した場合(ステップS1116/YES)、報知手段54に第6の選択画面を表示する(ステップS1117)。第6の選択画面は、暗号化パラメータを継続して設定するか否かをユーザに選択させるための画面である。また、第6の選択画面には、画像処理パラメータの設定処理を中断している旨が表示される。
入力手段75は、第6の選択画面の表示に応じて、画像処理パラメータの設定を再開するか否かの指示を受け付ける。システム制御部50は、選択指示に応じて、画像処理パラメータの設定を再開するか否かを判断する。システム制御部50は、設定処理を再開すると判断する場合(ステップS1118/YES)、処理をステップS1110へ進める(D)。システム制御部50は、設定処理を再開しないと判断する場合(ステップS1118)、処理をステップS1121へ進める。
以上述べたように、本実施形態に係るデジタルカメラは、画像処理パラメータの設定処理の途中で割り込み処理が発生した場合、まず撮像処理を行う構成とした。このことにより、ユーザがシャッターチャンスを逃すことがなくなる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、撮像処理に続いて行われる画像処理の前に、画像処理パラメータの設定処理を再開するか否かを選択することとした。このことにより、割り込み処理が発生しても、新たな画像処理パラメータの設定を完了させてから画像処理を行うことが可能になる。
さらに、本実施形態に係るデジタルカメラは、画像処理パラメータの設定処理を再開しない場合には、不揮発性メモリ56に既に記憶されている画像処理パラメータを用いて画像処理を行うこととした。このことにより、例えばユーザが急いで画像を記憶したい場合には、中断されている設定処理の完了を待たずに画像処理処理を行うことで、画像の記憶までの時間を短縮することができる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、画像処理パラメータを新たに設定してから画像処理処理を行うか、既に記憶済の画像処理パラメータを用いて画像処理を行うかをユーザに選択させることとした。このことにより、ユーザの状況に合わせた柔軟な設定処理が可能となる。
ここまで、割り込み処理として撮影処理の指示が発生した場合について説明した。次に、割り込み処理として要求画像転送処理の指示が発生した場合について説明する。本実施形態におけるデジタルカメラ100は、撮影処理に続けて外部装置に画像を転送するだけでなく、外部装置からのデータ要求に応答して、記録媒体200、210に記憶された画像を転送することも可能である。本実施形態では、外部装置からのデータ要求に応じて行う転送処理を要求画像転送処理と呼ぶ。要求画像転送処理では、予め暗号化の方式などのセキュリティに関するパラメータ(以下、セキュリティパラメータ)に基づきセキュリティ処理を行われた後、外部装置に画像が転送される。つまり要求画像転送処理は、外部装置からのデータ要求を受信し記憶する処理、セキュリティ処理、そして転送処理を含む。
以下、セキュリティパラメータの設定処理の途中で、割り込み処理である要求画像転送処理が発生した場合の処理について説明する。
まず、セキュリティパラメータの設定処理の途中で割り込み処理が発生しなかった場合について説明する。図12は、セキュリティパラメータの設定処理におけるデジタルカメラ100の動作を示す。
操作部70は、パラメータを設定するための設定メニューを表示させるための表示指示をユーザから受け付けてシステム制御部50へ供給する。システム制御部50が表示指示に応じて報知手段54に設定メニューを表示させることで本フローは開始される。システム制御部50は、設定項目を選択するための項目選択指示を選択ダイアル302から受け取る。システム制御部50は、設定項目としてセキュリティパラメータの設定を選択するための指示を受け取るまで待機し、その指示を受け取ったことに応じて処理をステップS1202へ進める(ステップS1201)。
システム制御部50は、セキュリティパラメータの設定処理を開始する。ここではセキュリティパラメータの一例として暗号タイプの設定について述べる。システム制御部50は、セキュリティパラメータの設定画面を表示するための指示を、操作部70、セットボタン300、及び選択ダイアル302から受け取り、その指示に応じて、セキュリティパラメータの設定画面を報知手段54に表示する。入力手段75は、報知手段54に表示されたセキュリティパラメータの設定画面を介して、暗号タイプを選択するための指示を受け付ける。ここで、暗号タイプには、DES、トリプルDES、AESなどいろいろな方法がある。システム制御部50は、暗号化の方法を選択するための指示を入力手段75から受け取り、選択された暗号化の方法の情報をメモリ52に一時的に記憶する(ステップS1202)。他のセキュリティパラメータを設定する必要がある場合には順次設定を行い、メモリ52に記憶する。
そして、システム制御部50は、メモリ52に記憶されたセキュリティパラメータを読み出し、不揮発性メモリ56に記憶する(ステップS1203)。
次に、割り込み処理として要求画像転送処理の指示が発生した場合について説明する。図13は、セキュリティパラメータの設定処理の途中で、割り込み処理の一種である要求画像転送処理の指示を受信した場合の処理の流れを示すフローチャートである。
本フローチャートは、セキュリティパラメータの設定処理の途中、例えばステップS1202の時点で、システム制御部50が外部装置から画像の転送要求を受信したことを検知したことに応じて開始される。なお、転送要求はコネクタ(アンテナ)112を介して受信される。
システム制御部50は、転送要求を受信したことを検知すると、転送パラメータの設定処理を中断する(ステップS1300)。
次にシステム制御部50は、設定中のパラメータを記憶するためのテンポラリ空間をメモリ52内に確保する(ステップS1301)。
システム制御部50は、設定途中であったパラメータを識別する情報、例えばどの段階まで設定処理が進行していたかを示す情報、中断時の画面上のカーソル位置などをメモリ52に中断情報として保存する(ステップS1302)。
そしてシステム制御部50は、設定処理が中断された際に既に入力されていたパラメータの値を、ステップS1301で確保したメモリ52のテンポラリ領域に保存する(ステップS1303)。システム制御部50は、セキュリティパラメータの設定中に処理が中断されたことを示す中断フラグをONにする(ステップS1304)。
なお、システム制御部50は、テンポラリ領域へのデータの保存を各設定ステップで自動的に行っても良い。
システム制御部50は、受信した転送要求を不揮発性メモリ56に記憶する(ステップS1305)。
テンポラリ領域へのセキュリティパラメータの記憶が完了すると、システム制御部50は、画像を転送するか否かを判断する。システム制御部50は、画像を転送しないと判断する場合(ステップS1306/NO)、処理を終了する。システム制御部50は、画像転送すると判断する場合(ステップS1306/YES)、設定中フラグを参照してセキュリティパラメータの設定処理が中断されているか否かを判断する。システム制御部50は、転送パラメータの設定処理が中断されていないと判断する場合(ステップS1307/NO)、現在不揮発性メモリ56に記憶されているセキュリティパラメータに基づき転送処理を行う(ステップS1320)。システム制御部50は、セキュリティパラメータの設定処理が中断されていると判断する場合(ステップS1307/YES)、報知手段54に第7の選択画面を表示する(ステップS1308)。図17に第7の選択画面を示す。第7の選択画面のうち、1701は転送要求の受信及び記憶処理が完了したことを示すとともに、続いて行われる要求画像転送処理に係るセキュリティパラメータの設定が途中である旨を表示する。また、システム制御部50は、第1の選択画面にアイコン1702とアイコン1703とを表示する。アイコン1702は、中断していたセキュリティパラメータの設定処理を完了してから新しいセキュリティパラメータでセキュリティ処理を行うことを指示するためのアイコンである。また、アイコン1703は、既に不揮発性メモリ56に記憶されているセキュリティパラメータを用いてセキュリティ処理を行うことを指示するためのものである(ステップS1308)。
入力手段75は、第7の選択画面が表示されたことに応じて、セキュリティパラメータの設定処理を再開するか否かを選択するための選択指示を受け付ける。この選択指示は、アイコン1702またはアイコン1703を選択する指示に対応する。システム制御部50は、選択指示に応じて、セキュリティパラメータの設定処理を続けて再開すべきか否かを判断する。システム制御部50は、設定処理を再開すると判断する場合、すなわちアイコン1702が選択された場合(ステップS1309/YES)、処理をステップS1310へ進める。システム制御部50は、設定処理を再開しないと判断する場合、すなわちアイコン1702が選択された場合(ステップS1309/NO)、処理をステップS1319へ進める。
まず、ステップS1309においてシステム制御部50が、セキュリティパラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明する。この場合は、転送パラメータの設定処理を、中断時の状態から再開させる処理を行う。
システム制御部50は、設定中フラグをOFFにする(ステップS1310)。
システム制御部50は、メモリ52に記憶された中断情報に基づいて、中断時のメニューなどを報知手段54に表示する(ステップS1311)。
システム制御部50は、中断されたメニュー項目からセキュリティパラメータの設定処理を再開し、ユーザ操作などに基づき、新たなセキュリティパラメータを設定する(ステップS1312)。ここでは、セキュリティパラメータの設定処理のうち、中断前に行われていなかった処理を実行する。このように、中断時に記憶した情報に基づいて設定処理を再開することで、設定処理におけるユーザの負担が軽減できる。
システム制御部50は、セキュリティパラメータの設定処理を終了したと判断した場合には処理をステップS1314へ進める。セキュリティパラメータの設定処理が終了していないと判断した場合は、処理を繰り返す(ステップS1313)。
ステップS1314において、システム制御部50は、転送対象となる画像があると判断する場合、ステップS1312で新たに設定したセキュリティパラメータに従ってセキュリティ処理及び転送処理を行う(ステップS1315)。システム制御部50は、転送する画像が無いと判断する場合(ステップS1314/NO)、処理を終了する。
システム制御部50は、転送処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS1316)。ステップS1310を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはOFFである。したがって、システム制御部50は処理を終了する(ステップS1316/NO)。
ここまで、ステップS1309においてシステム制御部50が、セキュリティパラメータの設定処理を再開すると判断した場合について説明した。
次に、ステップS1209においてシステム制御部50が、セキュリティパラメータの設定処理を再開しないと判断した場合について説明する。
この場合には、既に設定済みのセキュリティパラメータでセキュリティ処理を行う。すなわち、システム制御部50は、不揮発性メモリ56に記憶されたセキュリティパラメータを読み出し(ステップS1319)、セキュリティ処理及び画像の転送を行う(ステップS1215)。
システム制御部50は、転送処理が完了した後に、設定中フラグがONか否かを判別する(ステップS1316)。ステップS1319を通って本ステップに到達した場合は、設定中フラグはONである(ステップS1207参照)。
システム制御部50は、設定中フラグがONであると判断した場合(ステップS1316)、報知手段54に第8の選択画面を表示する。第8の選択画面は、セキュリティパラメータを継続して設定するか否かをユーザに選択させるための画面である
入力手段75は、第8の選択画面の表示に応じて、セキュリティパラメータの設定を再開するか否かの指示を受け付ける。システム制御部50は、選択指示に応じて、設定処理を再開するか否かを判断する。システム制御部50は、設定処理を再開すると判断する場合(ステップS1318)、処理をステップS1210へ進め(D)、設定処理を再開しないと判断する場合(ステップS1318)、処理を終了する。
以上述べたように、本実施形態に係るデジタルカメラは、画像処理パラメータの設定処理の途中で割り込み処理が発生した場合、まず転送要求を受信し記憶する処理を行う構成とした。このことにより、転送要求を確実に記憶することが可能となる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、撮像処理に続いて行われるセキュリティ処理の前に、セキュリティパラメータの設定処理を再開するか否かを選択することとした。このことにより、割り込み処理が発生しても、新たなセキュリティパラメータの設定を完了させてからセキュリティ処理を行うことが可能になる。
さらに、本実施形態に係るデジタルカメラは、セキュリティパラメータの設定処理を再開しない場合には、不揮発性メモリ56に既に記憶されているセキュリティパラメータを用いてセキュリティ処理を行うこととした。このことにより、例えばユーザが急いで画像を転送したい場合には、中断されている設定処理の完了を待たずに画像処理処理を行うことで、画像を転送する記憶までの時間を短縮することができる。
また、本実施形態に係るデジタルカメラは、セキュリティパラメータを新たに設定してからセキュリティ処理を行うか、既に記憶済のセキュリティパラメータを用いてセキュリティ処理を行うかをユーザに選択させることとした。このことにより、ユーザの状況に合わせた柔軟な設定処理が可能となる。